JP2002059313A - 穴加工方法および穴加工工具 - Google Patents

穴加工方法および穴加工工具

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JP2002059313A JP2000247863A JP2000247863A JP2002059313A JP 2002059313 A JP2002059313 A JP 2002059313A JP 2000247863 A JP2000247863 A JP 2000247863A JP 2000247863 A JP2000247863 A JP 2000247863A JP 2002059313 A JP2002059313 A JP 2002059313A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 マシニングセンタ等による複数の穴加工工程
によって同軸性の高い穴加工を行う。 【解決手段】 被加工物Wに形成された加工穴Hの内周
を仕上げ加工するとともに、この加工穴Hの開口部に複
数段の加工面A〜Cを形成する穴加工方法であって、加
工穴Hに荒加工を施す荒加工リーマ4と加工面A,Cを
形成する切刃チップ12,13とを備えた第1の穴加工
工具1による第1の穴加工工程と、この第1の穴加工工
程の後に、荒加工リーマ4よりも大きな外径Dの仕上げ
加工リーマ24と加工面Bを形成する切刃チップ33と
を備えた第2の穴加工工具21により、第1の穴加工工
程において荒加工された加工穴Rによって第2の穴加工
工具21を案内しつつ、加工穴Hを仕上げ加工する第2
の穴加工工程とを備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えばエンジンの
シリンダーヘッドにおけるバルブ穴とバルブシート面な
どの、被加工物に形成された加工穴とその開口部の加工
面を所定の寸法、形状に加工するための穴加工方法およ
び穴加工工具に関するものである。
【0002】
【従来の技術】この種の穴加工工具として、本発明の発
明者らは、例えば特許第2748846〜274884
9号公報などにおいて、軸線回りに回転される略円錐状
の工具本体の先端部に、上記軸線に沿って進退可能にリ
ーマを取り付けるとともに、このリーマの根元部分に
は、加工穴の開口部に3段のテーパ面(加工面)を形成
する3つの切刃チップを取り付け、このうち加工穴の穴
奥側のテーパ面と開口縁側のテーパ面とを形成する2つ
切刃チップを工具本体に直接的に取り付ける一方、これ
らのテーパの中間のテーパ面を形成する残りの1つの切
刃チップを、工具本体がなす円錐の母線方向に沿って摺
動可能なスライダーに取り付けたものを提案している。
【0003】しかして、このような穴加工工具を用い
て、被加工物に形成された加工穴の内周の仕上げ加工と
開口部のテーパ面加工とを行うには、上記リーマを後退
させた状態で、上記軸線を加工穴の中心線と同軸にして
工具本体を回転させながら前進させることにより、まず
上記2つの切刃チップによって開口部の穴奥側のテーパ
面と開口縁側のテーパ面とを形成し、次いで上記スライ
ダーを摺動させることにより上記残りの一つの切刃チッ
プによって中間のテーパ面を形成し、しかる後、上記リ
ーマを前進させて加工穴の内周を仕上げ加工する。従っ
て、このような穴加工方法によれば、加工穴の内周と開
口部のテーパ面とを高い精度で同軸に形成することが可
能となり、特に加工穴が上述したバルブ穴である場合に
は、その開口部のバルブシート面となる上記中間のテー
パ面が、スライダーの摺動による切刃チップの上記母線
方向への移動によって一層高精度に形成されるため、こ
のバルブシート面とバルブヘッドとの密着性を確実に確
保することができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、このような
穴加工方法および穴加工工具では、スライダーを上記母
線方向に沿って摺動させるのに、円筒状のカップリング
を、上記軸線方向に向けては工具本体に対して進退可能
に、かつ軸線回りには工具本体と一体回転可能に工具本
体内に挿入し、このカップリングに形成された孔にスラ
イダーに取り付けた連結ピンを挿脱自在に嵌挿して連結
させることにより、カップリングの進退に連動してスラ
イダーが摺動するようにしている。また、リーマを上記
軸線方向に沿って進退させるのには、このリーマ後端の
シャンク部を把持するチャックを備えたスライド軸を、
上記軸線方向に向けてはやはり工具本体や上記カップリ
ングに対しても進退可能に、かつ軸線回りには工具本体
およびカップリングと一体回転可能に、工具本体内のさ
らに上記カップリングの内周を通して挿入するようにし
ている。
【0005】ところが、このように構成された穴加工工
具および該穴加工工具を用いた穴加工方法では、穴加工
工具自体の構造が極めて複雑となってしまうのは勿論、
この穴加工工具を回転および進退駆動する工作機械側の
駆動軸にも、上記カップリングを進退させる駆動軸と、
上記スライド軸を進退させる駆動軸とを、互いに独立し
て進退可能に、しかしながら一体に回転可能に、しかも
同軸的に設けなければならず、自ずと専用の工作機械が
必要とされることとなって、例えば汎用のマシニングセ
ンタ等によって上述のような穴加工を行うことは不可能
であった。また、特開平7−299653号公報に開示
されているように、第1の工程で被加工物に複数の異径
穴からなる段付下穴を加工し、次工程として小径刃と大
径刃を有する段付リーマの先端側の小径刃で前記段付下
穴の小径部の加工を開始した後、段付リーマの基端側の
大径刃で前記段付下穴の大径部の加工を開始するように
し、小径刃部と大径刃部で両持ち式にすることで、スラ
イダー機構を不要にした技術も知られているが、これに
よっても、段付リーマ先端側の小径刃が加工を開始した
ときには、これを案内する機構がないことから、加工開
始時に振れが生じて加工精度が低いという問題がある。
一方で、例えばリーマによる加工穴内周の仕上げ加工と
切刃チップを取り付けた工具による加工穴開口部の多段
テーパ面の加工とを別々の工具による複数の穴加工工程
によって行おうとしても、これらの工程間で加工の同軸
性を高精度に維持するのは極めて困難となる。
【0006】本発明は、このような背景の下になされた
もので、従来のような複雑な構造の穴加工工具やこれを
回転および進退駆動する専用の工作機械を要することな
く、マシニングセンタ等による複数の穴加工工程によっ
て同軸性の高い穴加工を行うことが可能な穴加工方法
と、かかる穴加工方法に用いて好適な穴加工工具とを提
供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決して、こ
のような目的を達成するために、本発明の穴加工方法
は、被加工物に形成された加工穴の内周を仕上げ加工す
るとともに、この加工穴の開口部に複数段の加工面を形
成する穴加工方法であって、上記加工穴に荒加工を施す
荒加工リーマと上記複数段の加工面のうち少なくとも1
段を形成する切刃チップとを備えた第1の穴加工工具に
より上記加工穴を加工する第1の穴加工工程と、この第
1の穴加工工程の後に、上記荒加工リーマよりも外径の
大きな仕上げ加工リーマと上記加工面のうち残りの段を
形成する切刃チップとを備えた第2の穴加工工具によ
り、上記第1の穴加工工程において荒加工された加工穴
によって上記第2の穴加工工具を案内しつつ、該加工穴
を仕上げ加工する第2の穴加工工程とを具備してなるこ
とを特徴とする。
【0008】従って、このような穴加工方法によれば、
上記第1の穴加工工程において、荒加工リーマとその切
刃チップとを一体として第1の穴加工工具を回転および
進退駆動することにより、加工穴内周の荒加工と加工穴
開口部の複数段の加工面のうち少なくとも1段の加工面
の形成とが行われ、次いで上記第2の穴加工工程におい
て、仕上げ加工リーマとその切刃チップとを一体として
第2の穴加工工具を回転および進退駆動することによ
り、加工穴内周を所定の内径に仕上げ加工するとともに
加工穴開口部に残りの段の加工面を形成して所定の形状
の加工面を形成することができ、すなわち汎用のマシニ
ングセンタ等による単純な回転・進退駆動によっても、
加工穴内周の仕上げ加工と加工穴開口部の加工面形成と
を行うことができる。そして、この第2の穴加工工程に
おいて第2の穴加工工具は、第1の穴加工工程において
荒加工リーマにより荒加工された加工穴に仕上げ加工リ
ーマが案内されつつ前進させられるので、この荒加工さ
れた加工穴および上記少なくとも1段の加工面と仕上げ
加工される加工穴および上記残りの加工面との同軸性を
高い精度で確保することが可能となる。
【0009】ここで、上記第2の穴加工工具の仕上げ加
工リーマの先端に、上記第1の穴加工工程において荒加
工された加工穴に嵌挿可能なパイロット部を設ければ、
荒加工された加工穴にこのパイロット部によって仕上げ
加工リーマを先導しつつ案内することにより、一層確実
に第2の穴加工工具による加工の同軸性を確保すること
ができる。また、この場合において、上記第2の穴加工
工程における上記仕上げ加工リーマのパイロット部の長
さを、上記第1の穴加工工程における上記荒加工リーマ
の加工穴への挿入深さよりも大きく設定すれば、荒加工
された加工穴にパイロット部が嵌挿されてから、このパ
イロット部がさらに加工穴を掘り進んだ後に、仕上げ加
工リーマの外径の大きな部分によって加工穴が仕上げ加
工されることとなり、すなわちパイロット部自体も自身
をガイドしながら仕上げ加工リーマを案内することとな
るため、より一層確実に穴加工の同軸性を確保すること
が可能となる。
【0010】一方、加工穴が上述したシリンダーヘッド
のバルブ穴である場合のように、その開口部に形成され
る加工面のうち中間の加工面(バルブシート面)と仕上
げ加工された加工穴(バルブ穴)との間に特に高い精度
が要求されるときには、上記第1の穴加工工程におい
て、上記加工穴の開口部に形成する加工面のうち穴奥側
の加工面と開口縁側の加工面とを形成し、上記第2の穴
加工工程において、これら穴奥側と開口縁側との中間の
加工面を形成するのが望ましい。そして、本発明の穴加
工工具はこのような場合に用いて特に好適なものであっ
て、すなわち、上記第1の穴加工工具としては、軸線回
りに回転させられる工具本体の先端部に、上記軸線に沿
って上記荒加工リーマを取り付けるとともに、この荒加
工リーマの根元部分には、内周側に上記穴奥側の加工面
を形成する上記切刃チップを、外周側には上記開口縁側
の加工面を形成する上記切刃チップをそれぞれ取り付け
たことを特徴とし、また上記第2の穴加工工具として
は、軸線回りに回転させられる工具本体の先端部に、上
記軸線に沿って上記仕上げ加工リーマを取り付けるとと
もに、この仕上げ加工リーマの根元部分には、上記穴奥
側と開口縁側との中間の加工面を形成する上記切刃チッ
プを取り付けたことを特徴とする。
【0011】
【発明の実施の形態】図1ないし図10は本発明の穴加
工工具の実施形態を示すものであって、図1ないし図5
は上記第1の穴加工工具の一実施形態を、図6ないし図
10は上記第2の穴加工工具の一実施形態をそれぞれ示
している。これらの実施形態における第1、第2の穴加
工工具1,21は、それぞれその工具本体2,22が軸
線O,Xを中心とした外形略多段円柱状をなすものであ
って、この工具本体2,22の先端部はやはり軸線O,
Xを中心として先端側に向かうに従い漸次縮径する略円
錐台状に形成される一方、外周部後端側には当該工具本
体2,22を上記工作機械のATC(自動工具交換装
置)のアームによって把持するための把持部2A,22
Aが形成され、また後端部には該工具本体2,22をマ
シニングセンタ等の工作機械の駆動軸に取り付けるため
のアーバ部2B,22Bとされており、このアーバ部2
B,22Bによって工作機械の駆動軸に取り付けられた
第1、第2の穴加工工具1,21は、軸線O,X回りに
図中に符号Tで示す工具回転方向に回転させられつつ、
該軸線O,X方向先端側に送りを与えられて進退させら
れ、シリンダーのバルブ穴等の穴加工に供される。
【0012】そして、さらにこれらの工具本体2,22
内には上記軸線O,Xに沿って取付孔2C,22Cが形
成されていて、各取付孔2C,22Cにはブッシュ3,
23を介して、第1の穴加工工具1においては荒加工リ
ーマ4が軸線Oと同軸に、また第2の穴加工工具21に
おいては仕上げ加工リーマ24が軸線Xと同軸に、それ
ぞれその先端をブッシュ3,23から突出させてクラン
プネジ5,25によって取り付けられている。なお、図
中に符号6,26で示すのはブッシュ3,23を固定す
る止めネジであり、また符号7,27で示すのは各リー
マ4,24の突き出し量を調整する中空の調整ネジであ
り、さらに符号8,28で示すのはこの調整ネジ7,2
7内を通してリーマ4,24側にクーラントを供給する
ためのクーラントパイプである。
【0013】これらのリーマ4,24は、図4および図
5と図9および図10とにそれぞれ示すように、いずれ
も外形略円柱軸状のシャンク部4A,24Aの先端部に
切刃部4B,24Bが形成されてなるものであり、この
切刃部4B,24Bにはさらに、各リーマ4,24の先
端から後端側に向けて上記工具回転方向T側に捩れる断
面略V字状の複数条(本実施形態ではそれぞれ6条)の
溝9…,29…が周方向に等間隔に形成されている。な
お、これらのリーマ4,24内には軸線O,Xに沿って
貫通するクーラント孔4C,24Cが形成されており、
このクーラント孔4C,24Cの先端側は、リーマ4,
24の先端面への開口部が埋め栓10,30によって封
止されるとともに、先端外周側に分岐させられて各溝9
…,29…の溝底部分に開口させられている。ただし、
これらのクーラント孔4C,24Cの溝9,29への開
口位置は、周方向に隣接する溝9,29同士で軸線O,
X方向の位置が互いに異なるように設定されている。
【0014】これらのリーマ4,24のうち、まず第1
の穴加工工具1に取り付けられる荒加工リーマ4におい
ては、上記溝9…の工具回転方向Tを向く面とリーマ4
の先端面との交差稜線部に、外周側に向かうに従い後端
側に向けて傾斜させられて、軸線Oに対する食付き角α
が与えられた荒加工刃11がそれぞれ形成されている一
方、この荒加工刃11の外周端から後端側の部分におい
ては、切刃部4Bの外周面に後端側に向かうに従い漸次
極僅かに縮径するようにバックテーパが与えられてお
り、従ってこの切刃部4Bにおいては、上記荒加工刃1
1の外周端が外周側に最も突出した部位となる。そし
て、この荒加工リーマ4の荒加工刃11の外径d、すな
わち荒加工刃11の外周端が軸線O回りになす円の直径
は、次述する仕上げ加工リーマ24の仕上げ加工刃31
の外径Dよりも僅かに小さくされている。
【0015】一方、仕上げ加工リーマ24の切刃部24
Bは、荒加工リーマ4の切刃部4Bよりも十分長く形成
されていて、先端部が後端部に対して一段縮径した略2
段の円柱状をなすようにその外形が形成されており、こ
の一段縮径した先端部が本実施形態におけるパイロット
部24Dとされるとともに、このパイロット部24Dに
対して一段拡径する後端部は仕上げ加工部24Eとされ
ている。そして、この仕上げ加工部24Eの先端面と上
記溝29…との交差稜線部には上記仕上げ加工刃31が
それぞれ形成されており、また上記パイロット部24D
の先端面と溝29…との交差稜線部にはパイロット刃3
2がそれぞれ形成されている。ここで、これら仕上げ加
工刃31およびパイロット刃32も上記荒加工刃11と
同じく外周側に向かうに従い後端側に向かうように傾斜
させられていて、それぞれに軸線Xに対する食付き角が
与えられているが、このうち仕上げ加工刃31に与えら
れる食付き角は上記荒加工刃11の食付き角αと等しく
設定される一方、パイロット刃32の食付き角βはこれ
ら荒加工刃11および仕上げ加工刃31の食付き角αよ
りも小さく設定されている。
【0016】さらに、この仕上げリーマ24の切刃部2
4Bの外周面にも、上記パイロット部24Dおよび仕上
げ加工部24Eのそれぞれにおいて、パイロット刃32
および仕上げ加工刃31の外周端から後端側に向かうに
従い漸次極僅かに縮径するようにバックテーパが与えら
れており、従ってパイロット部24Dにおいてはパイロ
ット刃32の外周端が、また仕上げ加工部24Eにおい
ては仕上げ加工刃31の外周端が、それぞれ外周側に最
も突出した部位となる。そして、パイロット部24Dに
おけるパイロット刃32の外径、すなわちパイロット刃
32の外周端が軸線X回りになす円の直径は、荒加工刃
11の上記外径dと等しいか、これよりも極々僅かに小
さく設定されているのに対し、仕上げ加工刃31の外径
D、すなわち仕上げ加工刃31の外周端が軸線X回りに
なす円の直径は、この外径dよりも極僅かに大きく設定
されている。
【0017】このように形成された荒加工リーマ4およ
び仕上げ加工リーマ24は、上述のようにその上記切刃
部4B,24Bをブッシュ3,23の先端から突出させ
た状態で、シャンク部4A,24Aが該ブッシュ3,2
3内に挿入されてクランプネジ5,25により固定さ
れ、第1、第2の穴加工工具1,21の工具本体2,2
2にその軸線O,Xと同軸に取り付けられている。そし
て、仕上げ加工リーマ24の上記パイロット部24Dの
軸線X方向の長さLは、このときの荒加工リーマ4の切
刃部4Bのブッシュ3先端からの突き出し量Mよりも僅
かに大きくなるように設定されている。ただし、穴加工
時においてリーマ4,24の切刃部4B,24Bが挿入
される加工穴部分の端面とブッシュ3,23との先端と
の間には、切刃部4B,24Bが所定の挿入深さまで挿
入された状態において若干のクリアランスが必要とされ
るため、上記突き出し量Mはこの挿入深さよりも上記ク
リアランス分だけ大きく設定されることとなり、従って
第2の穴加工工具21の仕上げ加工リーマ24のパイロ
ット部24Dの長さLは、この第1の穴加工工具1の荒
加工リーマ4の加工穴への挿入深さよりも大きく設定さ
れることとなる。
【0018】さらに、こうしてリーマ4,24が取り付
けられた工具本体2,22の上記円錐台状の先端部に
は、該リーマ4,24の根元部分に、加工穴の開口部に
複数段の加工面を形成する切刃チップ12,13および
切刃チップ33がそれぞれ取り付けられている。すなわ
ち、工具本体2,22の先端部外周には、軸線O,Xに
直交する断面がL字状をなす取付凹部2D,22Dが形
成されており、各取付凹部2D,22Dには、先端に上
記切刃チップ12,13および切刃チップ33が装着さ
れたカートリッジ14,34がクランプネジ15,35
によって取り付けられている。ただし、第1の穴加工工
具1においては、その工具本体2に軸線Oを挟んで互い
に反対側に一対の上記取付凹部2D,2Dが形成され、
これらの取付凹部2D,2Dに切刃チップ12,13が
それぞれ先端に装着されたカートリッジ14,14が取
り付けられているのに対し、第2の穴加工工具21の工
具本体22には取付凹部22Dは1つしか形成されてお
らず、カートリッジ34も切刃チップ33を先端に装着
したものが1つだけ取り付けられている。
【0019】ここで、上記切刃チップ12,13,33
は、超硬合金等の硬質材料によって互いに同形同大の略
正三角形平板状に形成されたポジティブチップであり、
その一方の正三角形面がすくい面とされて、このすくい
面の3つの辺稜部にそれぞれ切刃12A,13A,33
Aが形成されており、上記すくい面を工具回転方向Tに
向けるとともに、3つの切刃12A,13A,33Aの
うちの1つを工具本体2,22の先端外周側に向けて後
端側に向かうに従い外周側に延びるように傾斜させ、カ
ートリッジ14,14,34の先端に形成されたチップ
取付座に適宜のクランプ手段16,16,36によって
着脱可能に装着されている。なお、図中に符号17,3
7で示すのはカートリッジ14,34の軸線O,X方向
の位置の調整手段であって、本実施形態ではこの調整手
段17,37は、取付凹部2D,22Dの先端側を向く
壁面から軸線O,X方向に出没可能とされてカートリッ
ジ14,34の後端面に当接させられる調整駒17A,
37Aと、この調整駒17A,37Aに形成されたV字
溝の先端側の壁面に円錐状の頭部が密着させられた調整
ネジ17B,37Bとから構成されており、この調整ネ
ジ17B,37Bのねじ込み量に応じて調整駒17A,
37Aが前進させられることにより、カートリッジ1
4,34の位置が調整可能とされている。
【0020】そして、上記切刃チップ12,13,33
のうち、第1の穴加工工具1の工具本体2にカートリッ
ジ4,4を介して取り付けられた切刃チップ12,13
は、図11に示すようにそのうちの一方の切刃チップ1
2が他方の切刃チップ13よりも僅かに工具本体2の先
端側かつ内周側にずらされて配置させられており、しか
もこの一方の切刃チップ12の先端外周側に向けられた
切刃12Aの軸線Oに対する傾斜角θ12が、他方の切刃
チップ13の先端外周側に向けられた切刃13Aの軸線
Oに対する傾斜角θ13よりも小さく設定されて、これら
の切刃12A,13Aの軸線O回りの回転軌跡が交差す
るようにされている。一方、これに対して第2の穴加工
工具21の工具本体22に取り付けられた切刃チップ3
3は、その先端外周側に向けられた切刃33Aの軸線X
に対する傾斜角θ33が、上記傾斜角θ12よりも大きく、
かつ傾斜角θ13よりは小さく設定されるとともに、第2
の穴加工工具21のブッシュ23の先端位置を第1の穴
加工工具1のブッシュ3の先端位置と等しくした場合に
おける切刃33Aの軸線X回りの回転軌跡が、上記切刃
12A,13A同士の回転軌跡の交点よりも先端外周側
にあって、該切刃12A,13A双方の回転軌跡に交差
するように配置されている。
【0021】次に、このように構成された第1、第2の
穴加工工具1,2を用いて、被加工物に形成された加工
穴の内周を仕上げ加工するとともに、この加工穴の開口
部に複数段の加工面を形成する場合の、本発明の穴加工
方法の一実施形態について、図12ないし図14および
上記図11を参照して説明する。ここで、本実施形態で
は、被加工物としてのオーバーヘッドバルブ式エンジン
のシリンダーヘッドWに形成されたバルブ穴Hの穴加工
を行う場合、すなわちこのバルブ穴Hの穴奥側に設けら
れた円管状のバルブガイドGの内周の仕上げ加工と、こ
のバルブガイドGの内周からポートPを介して燃焼室側
に開口する当該バルブ穴Hの開口部に設けられた円環状
のバルブシートSに、複数段の加工面として3段のテー
パ面A〜Cを形成する加工とを行う場合について説明す
る。
【0022】まず、本実施形態の穴加工方法において
は、第1の穴加工工程として、上記第1の穴加工工具1
により、バルブガイドG内周の開口部側端部の荒加工
と、バルブシートSの3段のテーパ面A〜Cのうち穴奥
側のテーパ面Aおよび開口縁側のテーパ面Cの形成とを
行う。すなわち、この第1の穴加工工程では、図12に
示すように上記第1の穴加工工具1を、その工具本体2
の先端部をバルブ穴Hの穴奥側に向けて上記軸線Oをバ
ルブガイドGおよびバルブシートSの中心線と同軸と
し、マシニングセンタ等の工作機械の駆動軸に上記アー
バ部2Bを介して取り付け、上記軸線O回りに工具回転
方向Tに回転しつつ該軸線O方向先端側に向けて送りを
与えて前進させる。
【0023】すると、図13に示すようにバルブガイド
Gの開口部側端部の内周には、荒加工リーマ4の荒加工
刃11によって拡径されて内径dの荒加工部Rが形成さ
れるとともに、図11に示すようにバルブシートSに
は、その内周穴奥側に、バルブ穴Hの中心線に対して傾
斜角θ12で傾斜するテーパ面Aが上記切刃チップ12の
切刃12Aによって、また外周開口縁側には、バルブ穴
Hの中心線に対して傾斜角θ13で傾斜するテーパ面Cが
上記切刃チップ13の切刃13Aによって、それぞれ形
成される。なお、この第1の穴加工工程における荒加工
リーマ4のバルブガイドG内周への挿入深さNは、上述
したようにバルブ穴Hの開口部側を向くバルブガイドG
の端面と上記ブッシュ3との間のクリアランス分だけ、
荒加工リーマ4の突き出し量Mよりも小さくされてお
り、従って上記荒加工部Rの深さもこの突き出し量Mよ
り僅かに小さくされる。
【0024】次いで、こうしてバルブガイドG端部内周
が荒加工されるとともにバルブシートSにテーパ面A,
Cが形成されたなら、第1の穴加工工具1を後退させ、
上記マシニングセンタ等のATCにより、第1の穴加工
工具1を駆動軸から取り外して第2の穴加工工具21に
交換し、第2の穴加工工程に移行する。すなわち、この
第2の穴加工工程においても、上記第2の穴加工工具1
は、図14に示すようにその工具本体22の先端部がバ
ルブ穴Hの穴奥側に向けられるとともに、上記軸線Xが
バルブガイドGおよびバルブシートSの中心線と同軸と
されて、駆動軸にアーバ部22Bを介して取り付けら
れ、軸線X回りに工具回転方向Tに回転されつつ該軸線
X方向先端側に向けて送りが与えられて前進させられ
る。
【0025】すると、まず図15に示すように、仕上げ
加工リーマ24先端の略外径dの上記パイロット部24
Dが内径dの上記荒加工部R内に嵌挿され、これによ
り、仕上げ加工リーマ24の軸線Xが、この荒加工部R
の中心線、すなわち先の第1の穴加工工程における第1
の穴加工工具1の軸線Oと同軸とされて、仕上げ加工リ
ーマ24および工具本体22がこの軸線Oに沿って案内
されるように前進させられてゆく。ここで、このパイロ
ット部24Dの軸線X方向の長さLは、荒加工リーマ4
の突き出し量Mよりも僅かに大きく、従って上記荒加工
部Rの深さ(荒加工リーマ4の挿入深さN)よりも大き
くされているため、図15に示すように上記パイロット
部24D先端のパイロット刃32が荒加工部Rの穴奥部
に達したところで、上記仕上げ加工部24E先端の仕上
げ加工刃31はバルブガイドGの開口部側の端面に達し
てはおらず、この仕上げ加工刃31がバルブガイドGの
端面に達するまでは、図16に示すようにパイロット刃
32が荒加工部Rを軸線Oに沿って穴奥側に延長するよ
うにしてバルブガイドG内周を加工し、これにパイロッ
ト部24Dが嵌挿されて仕上げ加工リーマ24をやはり
上記軸線Oに沿って案内するような加工形態となる。
【0026】さらに、仕上げ加工刃31がバルブガイド
Gの端面に達した後は、この仕上げ加工刃31によって
バルブガイドG内周が所定の内径Dに仕上げ加工されて
ゆくことになるが、このときも上記パイロット部24D
は、図17に示すように仕上げ加工部24Eに先行して
バルブガイドG内周を内径dに加工しつつ、これに嵌挿
されてガイドされながら直進し、仕上げ加工リーマ24
を上記軸線Oに沿って案内してゆく。そして、この仕上
げ加工リーマ24が所定の挿入深さに達したところ、す
なわち仕上げ加工刃31がバルブガイドGを貫通してバ
ルブガイドG内周がその全長に亙って所定の内径Dに仕
上げられたたところで、第2の穴加工工具の上記切刃チ
ップ33の切刃33AがバルブシートSに到達し、第1
の穴加工工程においてこのバルブシートSに形成された
テーパ面A,Cの間に、図11に示すようにバルブ穴H
の中心線に対して傾斜角θ33で傾斜する中間のテーパ面
Bが形成される。
【0027】このように、上記構成の穴加工方法におい
ては、まず工具本体2,22にリーマ4,24と切刃チ
ップ12,13,33とが一体に取り付けられた第1、
第2の穴加工工具1,21をその軸線O,X回りに回転
しつつ該軸線O,X方向に進退させることにより、上記
バルブ穴HのバルブガイドG内周の仕上げ加工と該バル
ブ穴H開口部のバルブシートSにおけるテーパ面A〜C
の形成とを行うことができ、従来のように穴加工の途中
でリーマや切刃チップを工具本体に対して進退させたり
する必要がなく、従って工作機械の上記駆動軸にこのリ
ーマや切刃チップの進退用の他の駆動軸を設けたりする
必要もない。すなわち、上記穴加工方法によれば、この
ような他の駆動軸を備えた専用の工作機械を要さずと
も、汎用の上記マシニングセンタのような工作機械によ
り、上述のような加工穴内周の仕上げ加工と加工穴開口
部の複数段の加工面の形成とを行うことができ、極めて
経済的であるのは勿論、特にマシニングセンタを用いた
場合などには被加工物の他の部分の加工と連続して穴加
工を行うことが可能なので、効率的でもある。
【0028】そして、その一方で、上記構成の穴加工方
法では、第1の穴加工工程において荒加工リーマ4によ
りバルブガイドG内周に形成された荒加工部Rに、第2
の穴加工工程において仕上げ加工リーマ24が案内され
るようにしてバルブ穴Hが仕上げ加工されるので、第1
の穴加工工程における第1の穴加工工具1の軸線Oと第
2の穴加工工程における第2の穴加工工具21の軸線X
との間に高い同軸性を維持することができる。従って、
これに伴い、第1の穴加工工具1によって形成された荒
加工部Rおよびテーパ面A,Cと、第2の穴加工工具2
1によって最終的に仕上げ加工されるバルブガイドG内
周およびテーパ面Bとについても、高い同軸性を確保す
ることができるので、上記穴加工方法によれば、上述の
ようにその加工工程を第1、第2の穴加工工程の2段階
に分けているにも拘らず、仕上げ加工されたバルブ穴H
においては十分に高い成形精度を付与することが可能と
なる。
【0029】また、本実施形態では、このように荒加工
リーマ4によって形成された荒加工部Rにより仕上げ加
工リーマ24を案内するに際して、この仕上げ加工リー
マ24の先端に上記荒加工部Rに嵌挿可能なパイロット
部24Dを形成し、このパイロット部24Dによって仕
上げ加工リーマ24を先導しながら案内するようにして
いる。このため、例えばこのようなパイロット部24D
を設けることなく、仕上げ加工リーマ24の仕上げ加工
部24Eを荒加工されたバルブガイドGの内周に直接的
に挿入してゆく場合などに比べ、この荒加工されたバル
ブガイドG内周の中心線、すなわち第1の穴加工工程に
おける第1の穴加工工具1の上記軸線Oに対して、第2
の穴加工工程における第2の穴加工工具21の軸線Xが
振れを生じたりするのを防ぐことができ、これにより第
1、第2の穴加工工程におけるこれら第1、第2の穴加
工工具1,21の軸線O,Xの同軸性を一層確実に確保
することが可能となって、より高い成形精度を仕上げ加
工されたバルブ穴Hに与えることができる。
【0030】しかも、本実施形態では、こうして仕上げ
加工リーマ24先端に形成されたパイロット部24Dの
軸線X方向の長さLが、第1の穴加工工具1における荒
加工リーマ4の突き出し量Mよりも大きく、すなわち第
1の穴加工工程におけるバルブガイドG内周への荒加工
リーマ4の挿入深さ(荒加工部Rの深さ)Nよりも大き
くされており、このためこのパイロット部24Dは、上
述のように仕上げ加工部24Eによる加工が行われる前
から、このパイロット部24DがバルブガイドG内周を
抜けでるまでの間に亙って、バルブガイドG内周を内径
dに拡径するように穴加工しつつ、こうして加工された
バルブガイドGの内周に嵌挿されることによって自らも
ガイドされながら仕上げ加工リーマ24を案内すること
となる。このため、本実施形態によれば、このパイロッ
ト部24Dによって高い直進性を仕上げ加工リーマ24
に与えることが可能となり、これにより第1、第2の穴
加工工程における同軸性をさらに確実に確保することが
できる。
【0031】ところで、被加工物が本実施形態のような
オーバーヘッドバルブ式エンジンのシリンダーヘッドで
ある場合に、これらバルブシートSに形成されるテーパ
面A〜Cにおいては、そのうち上記中間のテーパ面Bが
バルブシート面とされて、バルブ穴Hに取り付けられた
バルブの当たり面(フェース)はこの中間のテーパ面B
に密着させられることとなり、従ってこの中間のテーパ
面Bには、バルブステムが嵌挿される上記バルブガイド
Gの内周に対して、特に高い同軸性等の精度が要求され
ることとなる。しかるに、これに対して本実施形態で
は、バルブ穴Hの開口部のバルブシートSに複数段の加
工面として3段のテーパ面A〜Cを形成するのに、バル
ブ穴H奥側のテーパ面Aと開口縁側のテーパ面Cとは、
第1の穴加工工程においてバルブガイドG内周に荒加工
部Rを形成するのと同時に行っており、これらのテーパ
面A,Cの中間のテーパ面Bは、第2の穴加工工程にお
いてバルブガイドGを仕上げ加工するのと同時に形成す
るようにしている。
【0032】そして、これに合わせて上記第1、第2の
穴加工工具1,21においても、第1の穴加工工具1に
おいては荒加工リーマ4の根元部分に上記テーパ面A,
Cを形成する切刃チップ12,13が取り付けられる一
方、第2の穴加工工具21には仕上げ加工リーマ24の
根元部分に上記テーパ面Bを形成する切刃チップ33が
取り付けられており、すなわち、この中間のテーパ面B
は、バルブガイドG内周を仕上げ加工する仕上げ加工リ
ーマ24と工具本体22を介して軸線X回りに一体に回
転可能とされた上記切刃チップ33の切刃33Aによっ
て形成されることとなる。従って、本実施形態によれ
ば、上述のように特に高い精度が要求される中間のテー
パ面Bに対しては、上記構成の第2の穴加工工具21に
よってバルブガイドGとの同軸性をより一層確実に確保
することが可能となる一方、この中間のテーパ面Bほど
の精度は要求されない穴奥側および開口縁側のテーパ面
A,Cに関しては、これを上記構成の第1の穴加工工具
1によって形成することにより、第1、第2の穴加工工
程間での穴加工量のバランスを図って、特に第2の穴加
工工具21に過大な加工負荷が生じたりするのを防ぐこ
とができる。
【0033】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
第1の穴加工工程において、荒加工リーマと少なくとも
1段の加工面を形成する切刃チップとを備えた第1の穴
加工工具により、加工穴内周の荒加工と開口部の加工と
を行った後、第2の穴加工工程において、仕上げ加工リ
ーマと残りの段の加工面を形成する切刃チップとを備え
た第2の穴加工工具により、上記荒加工された加工穴に
よってこの第2の穴加工工具を案内しつつ該加工穴を仕
上げ加工しているので、専用の工作機械を要することな
く、汎用のマシニングセンタ等によりかかる加工穴の仕
上げ加工までを行うことができて経済的かつ効率的であ
るとともに、第1、第2の穴加工工程間において高い同
軸性を確保することができて、高精度の加工穴を成形す
ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の穴加工工具の一実施形態を示す、第
1の穴加工工具1の側断面図である。
【図2】 第1の穴加工工具1の軸線Oを含んで図1に
示す断面に直交する側断面図である。
【図3】 図1に示す第1の穴加工工具1の正面図であ
る。
【図4】 荒加工リーマ4の一部破断側面図である。
【図5】 図4に示す荒加工リーマ4の正面図である。
【図6】 本発明の穴加工工具の一実施形態を示す、第
2の穴加工工具21の側断面図である。
【図7】 第2の穴加工工具21の軸線Xを含んで図6
に示す断面に直交する側断面図である。
【図8】 図6に示す第2の穴加工工具21の正面図で
ある。
【図9】 仕上げ加工リーマ24の一部破断側面図であ
る。
【図10】 図9に示す仕上げ加工リーマ24の正面図
である。
【図11】 切刃チップ12,13,33の軸線O,X
回りの回転軌跡と、これらにより形成されるバルブシー
トSのテーパ面A〜Cとを示す図である。
【図12】 本発明の穴加工方法の一実施形態を説明す
る第1の図である(第1の穴加工工程)。
【図13】 本発明の穴加工方法の一実施形態を説明す
る第2の図である(第1の穴加工工程)。
【図14】 本発明の穴加工方法の一実施形態を説明す
る第3の図である(第2の穴加工工程)。
【図15】 本発明の穴加工方法の一実施形態を説明す
る第4の図である(第2の穴加工工程)。
【図16】 本発明の穴加工方法の一実施形態を説明す
る第5の図である(第2の穴加工工程)。
【図17】 本発明の穴加工方法の一実施形態を説明す
る第6の図である(第2の穴加工工程)。
【符号の説明】
1 第1の穴加工工具 2,22 工具本体 4 荒加工リーマ 11 荒加工刃 12,13,33 切刃チップ 12A,13A,33A 切刃 21 第2の穴加工工具 24 仕上げ加工リーマ 24D パイロット部 24E 仕上げ加工部 31 仕上げ加工刃 32 パイロット刃 O 第1の穴加工工具の軸線 X 第2の穴加工工具の軸線 T 工具回転方向 L パイロット部24Dの長さ d 荒加工刃11、パイロット刃32の外径 D 仕上げ加工刃31の外径 N 荒加工刃11の挿入深さ H バルブ穴(加工穴) G バルブガイド S バルブシート A〜C バルブシートSに形成されるテーパ面(加工
面)
フロントページの続き (72)発明者 金星 彰 岐阜県安八郡神戸町大字横井字中新田1528 番地 三菱マテリアル株式会社岐阜製作所 内 (72)発明者 鈴木 政央 神奈川県横浜市神奈川区宝町2番地 日産 自動車株式会社内 Fターム(参考) 3C050 DC00

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被加工物に形成された加工穴の内周を仕
    上げ加工するとともに、この加工穴の開口部に複数段の
    加工面を形成する穴加工方法であって、上記加工穴に荒
    加工を施す荒加工リーマと上記複数段の加工面のうち少
    なくとも1段を形成する切刃チップとを備えた第1の穴
    加工工具により上記加工穴を加工する第1の穴加工工程
    と、この第1の穴加工工程の後に、上記荒加工リーマよ
    りも外径の大きな仕上げ加工リーマと上記加工面のうち
    残りの段を形成する切刃チップとを備えた第2の穴加工
    工具により、上記第1の穴加工工程において荒加工され
    た加工穴によって上記第2の穴加工工具を案内しつつ、
    該加工穴を仕上げ加工する第2の穴加工工程とを具備し
    てなることを特徴とする穴加工方法。
  2. 【請求項2】 上記第2の穴加工工具の仕上げ加工リー
    マの先端には、上記第1の穴加工工程において荒加工さ
    れた加工穴に嵌挿可能なパイロット部が設けられている
    ことを特徴とする請求項1に記載の穴加工方法。
  3. 【請求項3】 上記第2の穴加工工程における上記仕上
    げ加工リーマのパイロット部の長さが、上記第1の穴加
    工工程における上記荒加工リーマの加工穴への挿入深さ
    よりも大きく設定されていることを特徴とする請求項2
    に記載の穴加工方法。
  4. 【請求項4】 上記第1の穴加工工程において、上記加
    工穴の開口部に形成する複数段の加工面のうち穴奥側の
    加工面と開口縁側の加工面とを形成し、上記第2の穴加
    工工程において、これら穴奥側と開口縁側との中間の加
    工面を形成することを特徴とする請求項1ないし請求項
    3のいずれかに記載の穴加工方法。
  5. 【請求項5】 請求項4に記載の穴加工方法において上
    記第1の穴加工工具として用いられ、軸線回りに回転さ
    せられる工具本体の先端部に、上記軸線に沿って上記荒
    加工リーマが取り付けられるとともに、この荒加工リー
    マの根元部分には、内周側に上記穴奥側の加工面を形成
    する上記切刃チップが、外周側に上記開口縁側の加工面
    を形成する上記切刃チップがそれぞれ取り付けられてい
    ることを特徴とする穴加工工具。
  6. 【請求項6】 請求項4に記載の穴加工方法において上
    記第2の穴加工工具として用いられ、軸線回りに回転さ
    せられる工具本体の先端部に、上記軸線に沿って上記仕
    上げ加工リーマが取り付けられるとともに、この仕上げ
    加工リーマの根元部分には、上記穴奥側と開口縁側との
    中間の加工面を形成する上記切刃チップが取り付けられ
    ていることを特徴とする穴加工工具。
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