JP2002059059A - ペースト脱泡方法及び装置並びに塗布方法及び装置 - Google Patents

ペースト脱泡方法及び装置並びに塗布方法及び装置

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JP2002059059A
JP2002059059A JP2000250655A JP2000250655A JP2002059059A JP 2002059059 A JP2002059059 A JP 2002059059A JP 2000250655 A JP2000250655 A JP 2000250655A JP 2000250655 A JP2000250655 A JP 2000250655A JP 2002059059 A JP2002059059 A JP 2002059059A
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container
coating
holes
filling container
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JP2000250655A
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Tatsu Tashiro
達 田代
Hiroyuki Kadowaki
広幸 門脇
Jun Takemoto
潤 竹本
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Dai Nippon Printing Co Ltd
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  • Application Of Or Painting With Fluid Materials (AREA)
  • Formation Of Various Coating Films On Cathode Ray Tubes And Lamps (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ペーストの脱泡が短時間ですみ、しかも大量
のペーストを一度に脱泡できるようにしたペースト脱泡
方法及び装置を提供する。 【解決手段】 底部に多数の小さい孔又は細いスリット
を有する充填容器11内にペーストを充填し、この充填
容器11を真空中に置いた状態で、充填容器11にエア
を印加して底部の孔又はスリットからペーストを吐出さ
せる。ペースト容器12を塗布ヘッドHに接続するとと
もに、ペースト容器12内の脱泡されたペーストに圧力
を印加することにより、ペースト容器12からペースト
を直接塗布ヘッドHへ供給するようにして使用できる。
充填容器11の底部の孔又はスリットをペーストが通過
する際に、その孔径又は幅より大きな気泡はすべて取り
除かれ、また通過した小さい気泡は真空中に投げ込まれ
て、比較的短時間で真空脱泡される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ガス放電を利用し
た自発光形式の平板ディスプレイであるプラズマディス
プレイパネル(以下、PDPと記す)の蛍光面を形成す
る技術分野に属するものである。
【0002】
【従来の技術】一般にPDPは、2枚の対向するガラス
基板にそれぞれ規則的に配列した一対の電極を設け、そ
の間にNe,Xe等を主体とするガスを封入した構造に
なっている。そして、これらの電極間に電圧を印加し、
電極周辺の微小なセル内で放電を発生させることによ
り、各セルを発光させて表示を行うようにしている。情
報表示をするためには、規則的に並んだセルを選択的に
放電発光させる。このPDPには、電極が放電空間に露
出している直流型(DC型)と絶縁層で覆われている交
流型(AC型)の2タイプがあり、双方とも表示機能や
駆動方法の違いによって、さらにリフレッシュ駆動方式
とメモリー駆動方式とに分類される。
【0003】図1にAC型PDPの一構成例を示してあ
る。この図は前面板と背面板を離した状態で示したもの
で、図示のように2枚のガラス基板1,2が互いに平行
に且つ対向して配設されており、両者は背面板となるガ
ラス基板2上に互いに平行に設けられたストライプ状の
リブ3により一定の間隔に保持されるようになってい
る。前面板となるガラス基板1の背面側には維持電極4
である透明電極とバス電極5である金属電極とで構成さ
れる複合電極が互いに平行に形成され、これを覆って誘
電体層6が形成されており、さらにその上に保護層7
(MgO層)が形成されている。また、背面板となるガ
ラス基板2の前面側には前記複合電極と直交するように
リブ3の間に位置してアドレス電極8が互いに平行に形
成され、必要に応じてその上に誘電体層9が形成されて
おり、さらにリブ3の壁面とセル底面を覆うようにして
蛍光体層10が設けられている。このAC型PDPは面
放電型であって、前面板上の複合電極間に交流電圧を印
加し、空間に漏れた電界で放電させる構造である。この
場合、交流をかけているために電界の向きは周波数に対
応して変化する。そしてこの放電により生じる紫外線に
より蛍光体層10を発光させ、前面板を透過する光を観
察者が視認するようになっている。
【0004】上記の如きPDPにおける背面板は、ガラ
ス基板2の上にアドレス電極8を形成し、必要に応じて
それを覆うように誘電体層9を形成した後、リブ3を形
成してそのリブ3の間に蛍光体層10を設けることで製
造される。電極8の形成方法としては、真空蒸着法、ス
パッタリング法、メッキ法、厚膜法等によってガラス基
板2上に電極材料の膜を形成し、これをフォトリソグラ
フィー法によってパターニングする方法と、厚膜ペース
トを用いたスクリーン印刷法によりパターニングする方
法とが知られている。また、誘電体層9はスクリーン印
刷等により形成される。リブ3はスクリーン印刷による
重ね刷り、或いはサンドブラスト法等によってパターン
形成される。
【0005】そして、蛍光体層10は、リブ3の間に赤
(R)、緑(G)、青(B)の各色用の蛍光体ペースト
を選択的に充填した後、乾燥させてから焼成することで
形成されており、従来その蛍光体ペーストの充填にはス
クリーン印刷が採用されている。すなわち、蛍光体ペー
ストをスクリーン印刷でリブ間に選択的に充填して乾燥
させる工程を3回繰り返し、その後で焼成するようにし
ている。ところが、PDPの高精細化及び大面積化に伴
い、それに対応したスクリーン版を使用する必要がある
が、このようなスクリーン版は、伸びたり歪んだりする
ために、背面板のガラス基板との位置合わせが難しく、
蛍光体ペーストの充填を正確に行えないという問題点が
あった。
【0006】そこで、最近では、複数の吐出孔を有する
複数の塗布ヘッドを使用し、これらの塗布ヘッドを基板
と対向させて相対的に移動させながら蛍光体ペーストを
リブ間に充填するようにした塗布方法が提案されてい
る。この塗布ヘッドを組み込んだ塗布装置を用いて行わ
れる蛍光体ペーストの3色同時塗布方法の模式図を図2
に示す。
【0007】図2においてGはリブ3までが形成された
基板であり、複数個の塗布ヘッドHを備えた塗布装置を
この基板Gに対して相対的に移動させることで蛍光体ペ
ーストをリブ間に一度で充填するように構成されてい
る。すなわち、4つの塗布ヘッドHrは赤色用の蛍光体
ペーストを吐出するもので、主フレームFmに跨がる第
1の副フレームF1 の前後に2つずつが交互に取り付け
られ、各塗布ヘッドHrにおける複数の吐出孔が基板G
の幅方向に連続するようになっている。同様に、4つの
塗布ヘッドHgは緑色用の蛍光体ペーストを吐出するも
ので、主フレームFmに跨がる第2の副フレームF2
前後に2つずつが交互に取り付けられ、各塗布ヘッドH
gにおける複数の吐出孔が基板の幅方向に連続するよう
になっている。また同様に、4つの塗布ヘッドHbは青
色用の蛍光体ペーストを吐出するもので、主フレームF
mに跨がる第3の副フレームF3 の前後に2つずつが交
互に取り付けられ、各塗布ヘッドHbにおける複数の吐
出孔が基板の幅方向に連続するようになっている。した
がって、複数の吐出孔から蛍光体ペーストを吐出しなが
らそれぞれの塗布ヘッドHが一体となって基板と相対的
に移動することで、一度の塗布工程で3色の蛍光体ペー
ストが所定のリブ間に充填される。
【0008】図3は塗布ヘッドによる蛍光体ペーストの
塗布方法の説明図である。図示のように、蛍光体ペース
トPは予めペーストタンクTに投入される。そして、エ
アによりペーストタンクT内に圧力をかけることで、塗
布ヘッドHに蛍光体ペーストPが供給され、この塗布ヘ
ッドHでもエアによりマニホールド内に一定の圧力をか
けることで、先端の吐出孔から蛍光体ペーストPが吐出
される。したがって、所定間隔を保って基板Gと塗布ヘ
ッドHを相対的に移動させながら、蛍光体ペーストPを
塗布ヘッドHの吐出孔から吐出させることで所定のリブ
3間に充填することができる。
【0009】このように、塗布ヘッドを用いてリブ間に
蛍光体ペーストを充填することができるが、この方法に
おいて、図3に示すように、塗布ヘッドHのノズル部N
と基板Gとの間に高圧パルス発生器Aからの高圧パルス
を印加して電界を生じさせ、この状態で蛍光体ペースト
Pの吐出を行うと、所定のリブ3間に蛍光体ペーストP
をスムースに充填することができることが経験的に分か
っている。高圧パルスを印加するには塗布ヘッドHに電
極を取り付ける必要があり、図4に塗布ヘッドへの電極
の取付け例を示している。この例ではノズル部Nの先端
外側に一対の電極Eを取り付けている。他の例として
は、塗布ヘッドHの内部に取り付けるようにしても構わ
ない。また、高圧パルス発生器Aから出す高圧パルスは
図5に示すようであり、通常、パルス間隔aは0.01
〜10kHz程度に、またパルス幅bは3〜10kV程
度に設定する。
【0010】このように電界を印加した状態で塗布ヘッ
ドにより蛍光体ペーストをリブ間に充填する方法(以
下、電界ジェット法と言う)によれば、図6に示すよう
に、リブ3間に蛍光体ペーストPをスムースに充填する
ことができる。同図は充填する状態を進行方向の正面か
ら見たものである。そして、3色同時塗布を行った後で
は図7(a)に示すように、所定のリブ3間にそれぞれ
赤用の蛍光体ペーストPr、緑用の蛍光体ペーストP
g、青色用の蛍光体ペーストPbが充填された状態とな
る。また、乾燥工程を経て図7(b)に示す如く蛍光体
ペーストが凹んだ状態になる。この乾燥工程の後、焼成
工程を経て蛍光面が形成される。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】上記したような電界ジ
ェット法による塗布方法において、若しくは、電界を生
じさせないで充填する塗布方法においても、塗布ヘッド
に供給される蛍光体ペーストは気泡が全く入っていない
ものが望まれる。そのため、充填前にペースト中の気泡
を抜く作業(脱泡作業)が必要になる。通常の方法とし
て、真空中にペーストを放置して気泡を自然に抜くよう
にした真空脱泡があるが、この方法は、気泡が抜けるま
でペーストを真空中に放置しなければならないので、時
間がかかるという問題点がある。また、ペーストの量に
よっては、底の方にある小さい泡は抜けない可能性があ
る。
【0012】また、別の方法として、ペーストを攪拌し
ながら気泡を抜くようにした攪拌脱泡があるが、この方
法は、専用の容器にペーストを移し替えてから攪拌装置
に入れるため、その大きさでペーストの量が制限され、
大量のペーストを一度に脱泡するには適切ではない。ま
た、攪拌装置に入れるために、一度システムから取り外
さなければならない。
【0013】本発明は、このような問題点に鑑みてなさ
れたものであり、その目的とするところは、ペーストの
脱泡が短時間ですみ、しかも大量のペーストを一度に脱
泡できるようにしたペースト脱泡方法及び装置を提供
し、併せてそれを適用した塗布方法及び装置を提供する
ことにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明のペースト脱泡方法は、底部に多数の小さい
孔又は細いスリットを有する充填容器内にペーストを充
填し、この充填容器を真空中に置いた状態で、充填容器
にエアを印加して底部の孔又はスリットからペーストを
吐出させることを特徴としている。
【0015】また、本発明のペースト脱泡装置は、底部
に多数の小さい孔又は細いスリットを有する充填容器
と、この充填容器の孔又はスリットから吐出されるペー
ストを受けるためのペースト容器と、充填容器とペース
ト容器を収納して真空中に置くための密閉タンクと、密
閉タンクを真空にするための真空ポンプと、充填容器に
エアを印加するための加圧装置とを具備して構成され
る。
【0016】また、本発明の塗布方法は、複数の吐出孔
を有する塗布ヘッドを使用し、エアを印加するか若しく
はエアと電圧を印加して、この塗布ヘッドを基板と対向
させて相対的に移動させながらペーストを基板のリブ間
に充填するようにした塗布方法において、底部に多数の
小さい孔又は細いスリットを有する充填容器におけるそ
の多数の孔又はスリットから吐出させて脱泡したペース
トを用いることを特徴としている。
【0017】また、本発明の塗布方法は、複数の吐出孔
を有する塗布ヘッドを使用し、エアを印加するか若しく
はエアと電圧を印加して、この塗布ヘッドを基板と対向
させて相対的に移動させながらペーストを基板のリブ間
に充填するようにした塗布方法において、前記のペース
ト脱泡装置を付設し、ペースト容器を塗布ヘッドに接続
するとともに、ペースト容器内の脱泡されたペーストに
圧力を印加することにより、ペースト容器からペースト
を直接塗布ヘッドへ供給することを特徴としている。
【0018】また、本発明の塗布装置は、複数の吐出孔
を有する塗布ヘッドを使用し、エアを印加するか若しく
はエアと電圧を印加して、この塗布ヘッドを基板と対向
させて相対的に移動させながらペーストを基板のリブ間
に充填するようにした塗布装置において、前記のペース
ト脱泡装置を付設し、ペースト容器を塗布ヘッドに接続
するとともに、密閉タンクにエアを供給してペースト容
器内の脱泡されたペーストに圧力を印加する加圧装置を
具備したことを特徴としている。
【0019】そして、上記構成の塗布装置において、ペ
ースト脱泡装置の充填容器に、塗布ヘッドと同じものを
用いるようにしてもよい。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しながら、本発
明の望ましい実施形態を説明する。
【0021】図8は本発明に係る塗布装置の一例を示す
概略構成図である。図示のように、塗布装置は複数の塗
布ヘッドHを有しており、その各塗布ヘッドHにペース
トを供給するペースト脱泡装置を付設している。ペース
ト脱泡装置は、底部に多数の小さい孔又は細いスリット
を有する充填容器11と、この充填容器11の孔から吐
出されるペーストを受けるためのペースト容器12と、
これら充填容器11とペースト容器12とを収納して真
空中に置くための密閉タンク13と、密閉タンク13を
真空にするための真空ポンプ14と、充填容器11にエ
アを印加するための加圧装置15とを具備して構成され
る。
【0022】図9と図10にそれぞれ充填容器の一例を
示す。図9の充填容器11は全体が円盤状で下面に複数
の小さい孔hを設けたものであり、図10の充填容器1
1は全体が円盤状で下面に細いスリットsを設けたもの
である。図では円盤状のものを示したが、底面さえあれ
ば全体形状は任意である。
【0023】図11は充填容器の別の例であり、この充
填容器11は長方形状の本体の下面に塗布ヘッドのノズ
ル部Nを取り付けたものである。図では長方形のものを
示したが、ノズル部Nが取付可能であれば本体の形状は
任意である。
【0024】図12に示すように、充填容器11の下方
にさらにスリットSを形成してもよい。このように、充
填容器11から吐出されたペーストをスリットSを通過
させることで、さらに脱泡が行われる。図12では図1
1の充填容器11を示したが、図9や図10の充填容器
でも同様なスリットを設置してもよい。
【0025】塗布ヘッドHは、従来の技術で説明したの
と同様のもので、塗布方向に直角な方向に所定間隔で複
数の吐出孔を有しており、基板と対向させて相対的に移
動させるようになっている。そして、電界を生じさせて
電界ジェット法を行うタイプの方が好ましいが、電界を
生じさせないタイプでも構わない。
【0026】図8に示す塗布装置の稼働時に際しては、
まず所定量のペーストを充填容器11に入れる。そし
て、真空ポンプ14により密閉タンク13内を真空に
し、この真空状態で加圧装置15により充填容器11に
圧力をかける。このように圧力を印加すると、充填容器
11内のペーストが底部の複数の孔又はスリットを通
り、ろ過されるようにしてシャワーのように落下し、下
方に位置するペースト容器12の中に溜まる。そして、
充填容器11の底部の孔又はスリットをペーストが通過
する際に、その孔径又は幅より大きい気泡はすべて取り
除かれる。また、孔又はスリットを通過した小さい気泡
は、真空中に投げ込まれるので、比較的短時間で真空脱
泡される。この場合、充填容器11のサイズを大きくす
れば、大量のペーストをろ過することができるし、また
単純に真空脱泡するのに比べ、一度ペーストの表面に近
いところに現れるので、気泡が抜けるまでの時間は短く
てすむ。また、孔径又は幅を小さくすれば、さらに細か
い気泡も抜けやすくなる。
【0027】このようにして脱泡されたペーストは、密
閉タンク13内にあるペースト容器12に溜まるので密
閉タンク13に圧力をかけることで、塗布ヘッドHにそ
のまま圧送することができる。このように脱泡装置から
塗布ヘッドにペーストを直接供給するには、図8に示す
ように、ペースト容器12を塗布ヘッドHに接続すると
ともに、密閉タンク13にエアを供給してペースト容器
内の脱泡されたペーストに圧力を印加する加圧装置16
を設けておくようにする。
【0028】各塗布ヘッドHにペーストが供給される状
態で、ペースト吐出用加圧器からのエアにより塗布ヘッ
ドHのマニホールド内に一定の圧力をかけておくと、先
端の吐出孔からペーストが定量的に吐出される。したが
って、基板に対し所定間隔を保って塗布ヘッドHを相対
的に移動させると、ペーストを所定のリブ間に充填する
ことができる。
【0029】ここで、密閉タンク13から送られてくる
ペーストの通り道にエアがあると、圧送中にエアを噛ん
でしまうため、ペースト吐出用加圧器で密閉タンク13
に圧力を印加してペーストを送り出す前に、ペースト容
器12から塗布ヘッドHの中までの空間を、図示の真空
ポンプ21を用いて一度真空にし、その後で密閉タンク
13に圧力を印加してペーストを圧送する。このように
することで、ペーストが圧送されている際に生じる泡噛
みを防ぐことができる。具体的には、真空ポンプ21で
真空状態を保ちながらペーストを供給し、供給が終わっ
た後、真空ポンプ21を停止して、そのポンプが繋がっ
ている配管を塗布ヘッドから取り外し、そこにペースト
吐出用加圧器の配管を繋ぐようにする。すなわち、図8
の装置では真空ポンプ21とペースト吐出用加圧器のエ
アの入口を共有している。
【0030】
【実施例】ここでは、図8に示すタイプの塗布装置を使
用し、充填容器11には直方体形状で下面に複数の小さ
い孔を設けたものを用いた。そして、次の3通りの方法
で脱泡を行ったペーストを塗布ヘッドまで供給し、実際
に塗布した場合のその塗布線に含まれる気泡の数を比較
した。 (1)シャワー脱泡のみ;密閉タンク13を真空にし、
この真空状態で加圧装置15により充填容器11に圧力
を印加し、充填容器11内のペーストを底部の孔から吐
出し終わった直後に、塗布ヘッドに供給して塗布を行
う。 (2)シャワー脱泡+真空脱泡;密閉タンク13を真空
にし、この真空状態で加圧装置15により充填容器11
に圧力を印加し、充填容器11内のペーストを底部の孔
から吐出し終わった後、さらに真空中に1時間放置して
から塗布ヘッドに供給して塗布を行う。 (3)真空脱泡のみ;ペースト容器12にペーストを入
れ、密閉タンク13を真空にした状態で2時間放置して
から塗布ヘッドに供給して塗布を行う。
【0031】具体的には、脱泡されたペーストを密閉タ
ンク13のペースト容器12から3つの塗布ヘッドH
(No.1〜No.3)まで供給し、300mm程度の
ライン塗布を行った。そして、各塗布ヘッドによる塗布
状態を観察し、ラインが切断、若しくは線幅が極端にく
びれている場所を泡とし、その泡の数をカウントした。
なお、使用したペーストは、蛍光体:化成オプトロニク
ス社製「PI−G1S」35wt%、樹脂固形分6.8
wt%、溶剤58.2wtの組成からなる緑色用の蛍光
体ペーストである。
【0032】テストの結果、シャワー脱泡のみでは、孔
から吐出されたペーストの中の細かい泡が十分に抜きき
れていないため、気泡が混入していたが、シャワー脱泡
後、真空中に1時間放置することで、泡の混入が問題の
ないレベルまで減少した。また、同様の時間、単純に真
空脱泡だけすると、十分に気泡が取りきれなかった。以
下にそれぞれの泡の混入数を示す。括弧内の数字は、線
幅のくびれが非常に小さいものの数を示すが、(多)は
多数見られたことを意味している。
【0033】
【表1】
【0034】
【表2】
【0035】
【表3】
【0036】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のペースト
脱泡方法及び装置によれば、充填容器の底部の孔又はス
リットをペーストが通過する際に、その孔径又は幅より
大きな気泡はすべて取り除かれ、また通過した小さい気
泡は真空中に投げ込まれて、比較的短時間で真空脱泡さ
れるので、十分な脱泡を短時間で行うことができる。ま
た、充填容器のサイズを大きくすることで、大量のペー
ストを短時間で脱泡することができる。また、攪拌脱泡
のような回転するような部材がないので、比較的シンプ
ルな系で組むことができる。
【0037】また、本発明の塗布方法及び装置によれ
ば、上記のペースト脱泡方法及び装置を使用しているの
で、塗布ヘッドにより気泡のない品質の良好な状態でペ
ーストの塗布を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】AC型プラズマディスプレイパネルの一構成例
をその前面板と背面板を離間した状態で示す構造図であ
る。
【図2】塗布ヘッドを組み込んだ塗布装置を用いて行わ
れる蛍光体ペーストの3色同時塗布方法の模式図であ
る。
【図3】塗布ヘッドによる蛍光体ペーストの塗布方法の
説明図である。
【図4】塗布ヘッドへの電極の取付け例を示す断面図で
ある。
【図5】塗布ヘッドと基板の間にかける高圧パルスの波
形図である。
【図6】蛍光体ペーストをリブ間に充填する様子を示す
説明図である。
【図7】3色それぞれの蛍光体ペーストが充填された状
態と乾燥工程を経た後の状態を示す説明図である。
【図8】本発明に係る塗布装置の一例を示す概略構成図
である。
【図9】充填容器の一例を斜め下方から見た斜視図であ
る。
【図10】充填容器の別の例を斜め下方から見た斜視図
である。
【図11】充填容器のさらに別の例を斜め下方から見た
斜視図である。
【図12】充填容器の下にスリットを設けた例を示す説
明図である。
【符号の説明】
1 前面板 2 背面板 3 リブ 4 維持電極 5 バス電極 6 誘電体層 7 保護層(MgO層) 8 アドレス電極 9 誘電体層 10 蛍光体層 11 充填容器 12 ペースト容器 13 密閉タンク 14,21 真空ポンプ 15,16 加圧装置 h 孔 s スリット
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01J 11/02 H01J 11/02 B 5C040 (72)発明者 竹本 潤 東京都新宿区市谷加賀町一丁目1番1号 大日本印刷株式会社内 Fターム(参考) 4D011 AA16 AC02 AD03 4D075 AA02 AA09 AA71 DA06 DB13 DC24 4F041 AA05 AB01 BA04 BA13 BA34 BA42 BA56 CA15 CA25 4F042 AA06 BA06 CA07 CB03 CB10 5C028 FF01 FF14 FF16 5C040 FA01 GG09 JA13 MA22 MA23 MA26

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 底部に多数の小さい孔又は細いスリット
    を有する充填容器内にペーストを充填し、この充填容器
    を真空中に置いた状態で、充填容器にエアを印加して底
    部の孔又はスリットからペーストを吐出させることを特
    徴とするペースト脱泡方法。
  2. 【請求項2】 底部に多数の小さい孔又は細いスリット
    を有する充填容器と、この充填容器の孔又はスリットか
    ら吐出されるペーストを受けるためのペースト容器と、
    充填容器とペースト容器を収納して真空中に置くための
    密閉タンクと、密閉タンクを真空にするための真空ポン
    プと、充填容器にエアを印加するための加圧装置とを具
    備したことを特徴とするペースト脱泡装置。
  3. 【請求項3】 複数の吐出孔を有する塗布ヘッドを使用
    し、エアを印加するか若しくはエアと電圧を印加して、
    この塗布ヘッドを基板と対向させて相対的に移動させな
    がらペーストを基板のリブ間に充填するようにした塗布
    方法において、底部に多数の小さい孔又は細いスリット
    を有する充填容器におけるその多数の孔又はスリットか
    ら吐出させて脱泡したペーストを用いることを特徴とす
    る塗布方法。
  4. 【請求項4】 複数の吐出孔を有する塗布ヘッドを使用
    し、エアを印加するか若しくはエアと電圧を印加して、
    この塗布ヘッドを基板と対向させて相対的に移動させな
    がらペーストを基板のリブ間に充填するようにした塗布
    方法において、請求項2に記載のペースト脱泡装置を付
    設し、ペースト容器を塗布ヘッドに接続するとともに、
    ペースト容器内の脱泡されたペーストに圧力を印加する
    ことにより、ペースト容器からペーストを直接塗布ヘッ
    ドへ供給することを特徴とする塗布方法。
  5. 【請求項5】 複数の吐出孔を有する塗布ヘッドを使用
    し、エアを印加するか若しくはエアと電圧を印加して、
    この塗布ヘッドを基板と対向させて相対的に移動させな
    がらペーストを基板のリブ間に充填するようにした塗布
    装置において、請求項2に記載のペースト脱泡装置を付
    設し、ペースト容器を塗布ヘッドに接続するとともに、
    密閉タンクにエアを供給してペースト容器内の脱泡され
    たペーストに圧力を印加する加圧装置を具備したことを
    特徴とする塗布装置。
  6. 【請求項6】 ペースト脱泡装置の充填容器に、塗布ヘ
    ッドと同じものを用いた請求項5に記載の塗布装置。
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