JP2002059052A - 塗工液の塗布装置 - Google Patents
塗工液の塗布装置Info
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Abstract
ト材に塗布された塗工液層にピンホールが生成されるの
を効果的に防止して高品質の塗布面を形成できるように
する。 【解決手段】 シート材1の表面に塗工液を塗布する塗
布ロール2と、上記塗布ロール2の周面に沿って設置さ
れた複数の塗工液チャンバ4,5と、各塗工液チャンバ
4,5に塗工液を供給する塗工液供給手段6,7とを備
え、上記各塗工液チャンバ4,5に、塗布ロール2の周
面の一部に対向する塗工液溜まり8を形成し、かつその
回転方向の下流側部をシールするとともに、上記塗布ロ
ール2に付着した余分な塗工液を除去するドクター刃を
設けた。
Description
たはグラビア印刷機等において、樹脂フィルムまたは紙
等からなるシート材の表面に塗工液を塗布する塗工液の
塗布装置に関するものである。
号公報に示すされるように、シート材の表面に塗工液を
塗布する塗布ロールと、その周面に沿って設置された密
閉型のチャンバと、このチャンバに塗工液を供給する塗
工液供給手段とを備え、上記チャンバにより塗布ロール
(版胴)に供給された塗工液を上記シート材に転写して
塗布することが行われている。
チャンバを使用して塗布ロールに塗工液を供給するよう
に構成した場合には、上記塗工液が周囲に飛散すること
に起因した環境の悪化を生じることなく、上記シート材
に対して塗工液を効率よく塗布することができるという
利点がある。しかし、上記塗布ロールの周面にチャンバ
から塗工液を供給する際に、気泡が混入されることを完
全には防止することができず、この気泡が上記塗工液と
ともにシート材に転写されて、この塗工液層にピンホー
ルが生成されることが避けられない。特に、水溶性の塗
工液を使用した場合には、塗工液中に気泡が発生し易い
ために、上記シート材に塗布された塗工液層にピンホー
ルが生成され易いという問題がある。
ホールが生成されると、塗布面の外観が悪化して品質が
低下するとともに、この塗布面がバリヤー性(気密性)
を必要とする場合に、このバリヤー性を維持することが
できなくなる。このため、上記塗布ロールの回転速度を
低下させて塗布ロールに対する塗工液の接触時間を長く
することにより、上記塗布ロールの周面に気泡を有する
塗工液層が形成されるのを防ぐことが行われているが、
このように構成した場合には、上記塗工液の塗布速度が
遅くなるという問題があった。
であり、塗工液の塗布速度を遅くすることなく、シート
材に塗布された塗工液層にピンホールが生成されるのを
効果的に防止して高品質の塗布面を形成することができ
る塗工液の塗布装置を提供することを目的としている。
シート材の表面に塗工液を塗布する塗布ロールと、この
塗布ロールの周面に沿って設置された複数の塗工液チャ
ンバと、各塗工液チャンバに塗工液を供給する塗工液供
給手段とを備え、上記各塗工液チャンバに、塗布ロール
の周面の一部に対向する塗工液溜まりを形成し、かつそ
の回転方向の下流側部をシールするとともに、上記塗布
ロールに付着した余分な塗工液を除去するドクター刃を
設けたものである。
上流側に配設された塗工液チャンバから塗布ロールの周
面に塗工液が供給される際に、この塗工液に気泡が混入
された場合においても、この塗工液が、塗布ロールの回
転方向下流側に配設された塗工液チャンバから供給され
た塗工液と置換されることにより、上記塗布ロールの周
面に気泡のない塗工液層が形成され、この塗工液層がシ
ート材に転写されて塗布されることになる。
塗工液の塗布装置の実施形態を示している。この塗布装
置は、シート材1の表面に接触して塗工液を塗布する塗
布ロール2と、この塗布ロール2の周面に上記シート材
1の表面を圧接させる圧胴3と、上記塗布ロール2の周
面に沿って相対向して設置された第1,第2塗工液チャ
ンバ4,5と、この第1塗工液チャンバ4に塗工液を供
給する第1塗工液供給手段6と、上記第2塗工液チャン
バ5に塗工液を供給する第2塗工液供給手段7とを備え
ている。
胴またはコーティング機のコーティングロール等からな
り、図の反時計方向に駆動されることにより、シート材
1の搬送方向に沿って回転するように構成されている。
上記塗工液チャンバ4,5は、図2に示すように、それ
ぞれ上記塗布ロール2の周面に対向するように開口した
空間部からなる塗工液溜まり8が形成されたチャンバ本
体9を有している。
ロール2の回転方向上流側に位置する第1塗工液チャン
バ4のチャンバ本体9の前面下端部、つまり上記塗布ロ
ール2の回転方向の下流側部には、ステンレス鋼板等か
らなるドクター刃10が、チャンバ本体9の長さ方向に
延びる固定部材11により固定されている。また、上記
チャンバ本体9の前面上端部、つまり上記塗布ロール2
の回転方向の上流側部には、鋼板材またはプラスチック
板等からなるシールプレート12が、チャンバ本体9の
長さ方向に延びる固定部材13により固定されている。
に位置する第2塗工液チャンバ5のチャンバ本体9の前
面上端部、つまり上記塗布ロール2の回転方向の下流側
部には、ステンレス鋼板等からなるドクター刃10が、
チャンバ本体9の長さ方向に延びる固定部材11により
固定されている。また、上記チャンバ本体9の前面下端
部、つまり上記塗布ロール2の回転方向の上流側部に
は、鋼板材またはプラスチック板等からなるシールプレ
ート12が、チャンバ本体9の長さ方向に延びる固定部
材13により固定されている。
プレート12の先端部が、上記塗布ロール2の周面に圧
接されることにより、上記塗工液溜まり8の前面部上下
が上記ドクター刃10およびシールプレート12により
シールされて上記塗工液溜まり8が密閉状態となるよう
に構成されるとともに、上記塗布ロール2が回転に応じ
て、その周面に付着した余分な塗工液が上記ドクター刃
10により掻き取られるように構成されている。
それぞれ印刷用のインキ等からなる塗工液が収容された
元タンク14と、この元タンク14内の塗工液を吸引し
て上記チャンバ本体9の下部に給送する第1給送ポンプ
15を備えた塗工液供給パイプ16と、上記チャンバ本
体9の上部から排出された塗工液溜まり8内の塗工液を
上記元タンク14に戻すリターンパイプ18とを備えて
いる(図1参照)。
段6,7の第1給送ポンプ15を作動させることによ
り、元タンク14内に収容された塗工液を、上記第1,
第2塗工液チャンバ4,5の塗工液溜まり8内にそれぞ
れ供給しつつ、上記塗布ロール2を回転駆動する。この
結果、上記第1塗工液チャンバ4に設けられた塗工液溜
まり8内の塗工液が塗布ロール2の周面に接触して密閉
状態で供給されるとともに、この塗布ロール2の周面に
付着した余分な塗工液が上記ドクター刃10によって除
去された後、上記塗布ロール2の回転に応じて第2塗工
液チャンバ5の設置部に搬送される。
布ロール2の周面に供給された塗工液が、上記第2塗工
液チャンバ5から密閉状態で供給された塗工液と置換さ
れるるとともに、塗布ロール2の周面に付着した余分な
塗工液が上記ドクター刃10によって除去された後、上
記第2塗工液チャンバ5から塗布ロール2の周面に供給
された塗工液が、上記シート材1と塗布ロール2との当
接部において、このシート材1の表面に転写されて塗布
される。
上記塗工液溜まり8とドクター刃10とを有する第1,
第2塗工液チャンバ4,5を設置し、第1,第2塗工液
供給手段6,7から上記第1,第2塗工液チャンバ4,
5にそれぞれ塗工液を供給することにより、上記塗布ロ
ール2の回転方向上流側に配設された第1塗工液チャン
バ4から塗布ロール2に塗工液を密閉状態で供給した
後、この塗布ロール2上の塗工液を、上記塗布ロール2
の回転方向下流側に配設された第2塗工液チャンバ5か
ら供給された塗工液と密閉状態で置換するように構成し
たため、塗工液の塗布速度を遅くすることなく、上記シ
ート材1の表面に塗布された塗工液層にピンホールが生
成されるのを効果的に防止して高品質の塗布面を形成す
ることができる。
塗工液が充填されるキャビティが形成され、このキャビ
ティ内に充填された塗工液が上記塗布部においてシート
材1に転写されることにより、上記キャビティに所定の
空隙が形成されるとともに、この空隙内に多量の空気が
充填された状態で、上記第1塗工液チャンバ4の設置部
に搬送されるため、この第1塗工液チャンバ4から上記
キャビティ内に塗工液を密閉状態で供給した場合におい
ても、この塗工液中に上記空気が巻き込まれて気泡が発
生する。しかし、上記塗工液によって塗布ロール2のキ
ャビティが覆われた状態で、第2塗工液チャンバ5の設
置部に搬送されるため、この第2塗工液チャンバ5から
密閉状態で供給された塗工液と、上記キャビティ内の塗
工液とが置換される際に空気が巻き込まれることはな
く、上記塗布ロール2の周面に気泡のない塗工液層が形
成されることになる。
200m/分程度の高速に設定し、かつ気泡の発生し易
い水溶性の塗工液を使用した場合においても、上記塗布
ロール2からシート材1の表面に転写された塗工液層に
ピンホールが生成されるのを効果的に防止することがで
き、塗布ムラのない高品質の塗布面を迅速に形成するこ
とができるとともに、塗工液の塗布面にバリヤー性が必
要とされる場合に、これを確保することができるという
利点がある。
回転方向上流側に配設された第1塗工液チャンバ4に塗
工液を供給する第1塗工液供給手段6と、上記塗布ロー
ル2の回転方向下流側に配設された第2塗工液チャンバ
5に塗工液を供給する第2塗工液供給手段7とを、それ
ぞれ独立して形成したため、上記シート材1に対する塗
工液の塗布部において塗布ロール2の周面に付着したゴ
ミ等が上記第2塗工液チャンバ5内に混入すること等を
効果的に防止し、上記第2塗工液供給手段7を介して第
2塗工液チャンバ5に供給される塗工液を、常に清浄な
状態に維持できるという利点がある。
シート材1の搬送方向に沿って回転するナチュラルタイ
プのグラビア印刷機またはコーティング機に本発明を適
用した例について説明したが、上記塗布ロール2がシー
ト材1の搬送方向と逆方向に回転するリバースタイプの
グラビア印刷機等についても、本発明に係る塗工液の塗
布装置を適用可能である。また、上記塗工液チャンバ
4,5の個数は、二個に限られず、三個以上であっても
よい。
材の表面に塗工液を塗布する塗布ロールを備えた塗工液
の塗布装置において、上記塗布ロールの周面に沿って設
置された複数の塗工液チャンバと、各塗工液チャンバに
塗工液を供給する塗工液供給手段とを備え、上記各塗工
液チャンバに、塗布ロールの周面の一部に対向する塗工
液溜まりを形成し、かつその回転方向の下流側部をシー
ルするとともに、上記塗布ロールに付着した余分な塗工
液を除去するドクター刃を設けたため、上記塗布ロール
の回転方向上流側に設置された塗工液チャンバから塗布
ロールの周面に供給された塗工液中に気泡が混入された
としても、この気泡を有する塗工液を、上記塗布ロール
の回転方向下流側に設置された塗工液チャンバから密閉
状態で供給された塗工液と置換することにより、塗布ロ
ールの周面に気泡のない塗工液層を形成することができ
る。
工液を使用した場合でも、その塗布速度を遅くする等の
手段を講じることなく、上記シート材に塗布された塗工
液層にピンホールが生成されるのを効果的に防止し、塗
布ムラのない高品質の塗布面を迅速に形成できるととも
に、塗工液の塗布面にバリヤー性が必要とされる場合
に、これを適正に確保できるという利点がある。
す説明図である。
である。
Claims (1)
- 【請求項1】 シート材の表面に塗工液を塗布する塗布
ロールと、この塗布ロールの周面に沿って設置された複
数の塗工液チャンバと、各塗工液チャンバに塗工液を供
給する塗工液供給手段とを備え、上記各塗工液チャンバ
に、塗布ロールの周面の一部に対向する塗工液溜まりを
形成し、かつその回転方向の下流側部をシールするとと
もに、上記塗布ロールに付着した余分な塗工液を除去す
るドクター刃を設けたことを特徴とする塗工液の塗布装
置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000245811A JP4705712B2 (ja) | 2000-08-14 | 2000-08-14 | 塗工液の塗布装置 |
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