JP2002058739A - 薬液のワンショット注入器および薬液注入装置 - Google Patents

薬液のワンショット注入器および薬液注入装置

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JP2002058739A JP2000252383A JP2000252383A JP2002058739A JP 2002058739 A JP2002058739 A JP 2002058739A JP 2000252383 A JP2000252383 A JP 2000252383A JP 2000252383 A JP2000252383 A JP 2000252383A JP 2002058739 A JP2002058739 A JP 2002058739A
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Toyo Miyazaki
東洋 宮崎
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圭一 表
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創 中澤
Atsushi Yamamoto
敦 山本
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 薬液貯留機能があり、操作性に優れ、操作回
数を視認することができ、かつ、汎用性に富んだものに
する。 【解決手段】 薬液を貯留する膨縮可能な第1バルーン
3と、この第1バルーン3に流通抵抗部材24を介して
連通した少容量の第2バルーン4と、この第2バルーン
4に内装された弁構造と、この弁構造を動作させる操作
ボタン76と、この操作ボタン76の操作による弁構造
の所定の動作で第2バルーン4内に対して開通する一
方、逆操作で閉止される導出管路54とが備えられ、弁
構造は、第2バルーン4内に予め設定された所定量以上
の薬液が貯留されている場合にのみ操作ボタン76の操
作によって第2バルーン4内の薬液を導出管路54に向
けて吐出するように構成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、患者に薬液を注入
するために用いられるワンショット注入器および薬剤注
入装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、図10に示すような薬液注入装置
100が知られている。この薬液注入装置100は、薬
液貯留式の一対の薬液注入ポンプ101(第1薬液注入
ポンプ101aおよび第2薬液注入ポンプ101b)
と、これら一対の薬液注入ポンプ101から吐出された
薬液の流量を調節する流量調節器102(第1薬液注入
ポンプ101aに対応した第1流量調節器102aおよ
び第2薬液注入ポンプ101bに対応した第2流量調節
器102b)と、薬液を流通させる薬液管路103(第
1薬液注入ポンプ101aに対応した第1薬液管路10
6、第2薬液注入ポンプ101bに対応した第2薬液管
路107およびこれら各薬液管路106,107が合流
して形成された合流管路104)と、第2薬液管路10
7に接続されたワンショット注入器108とからなって
いる。合流管路104の先端にはカテーテル111が装
着され、薬液注入ポンプ101a,101bからの薬液
はこのカテーテル111を介して患者の体内に注入され
る。
【0003】そして、第1薬液管路106には第1流量
調節器102aのみが設けられているのに対し、第2薬
液管路107には第2流量調節器102bとワンショッ
ト注入器108とが直列で配設されている。
【0004】上記ワンショット注入器108は、円筒状
の注入器本体109と、この注入器本体109の頂部か
ら出没可能に突設された操作突条110とを備えて構成
されている。注入器本体109にはリザーバーが内装さ
れ、リザーバーが薬液によって満たされた状態で操作突
条110を押圧操作することによりワンショット分の薬
液が吐出されて患者に注入されるのである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、従来の上記
のような薬液注入装置100においては、持続注入とワ
ンショット注入とを同時に行うとき、薬液注入ポンプ1
01を2つ(第1および第2薬液注入ポンプ101a,
101b)使用しなければならないため、流路構成が複
雑になり、また構成部品の増加により薬液注入装置10
0が高価なものになってしまうという問題点が存在す
る。
【0006】また、ワンショット注入器108について
は、以下のような問題点が存在する。すなわち、 ワンショット注入器108の薬液吐出操作は、先端
に装着されるカテーテル111の流路抵抗によって非常
に大きな力を要し、操作性が劣る。
【0007】 規定量の薬液がワンショット注入器1
08に充填されていない状態で操作突条110を操作す
ることによっても薬液が吐出されてしまうため、所期の
薬効を得ることができなくなる。
【0008】 ワンショット注入器108の操作回数
が不明であるため、ワンショット注入器108を使用す
る患者の状況を正しく判定し難い。
【0009】本発明は、上記のような問題点を解消する
ためになされたものであり、複数回数のワンショット注
入用の薬液を貯留する能力を有し、ロックアウトタイム
(ワンショット注入を行った後につぎのワンショット注
入が可能となるまでの時間)が経過するまでは薬液の吐
出を確実に阻止することができ、かつ、ワンショット注
入の操作回数を知ることができるワンショット注入器を
提供するとともに、流路構成が単純で装置コストが安価
であり、かつ、持続注入とワンショット注入において異
なった薬剤の異場所同時注入が可能な薬液注入装置を提
供することを目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
貯留容器内に充填された薬液をワンショット的に患者に
注入するために用いられるワンショット注入器であっ
て、外部から供給される薬液を貯留する第1容器と、こ
の第1容器内に貯留された薬液を1回のワンショット注
入に見合う量だけ受け入れる第2容器と、これら第1お
よび第2容器間に介設される流量調節手段と、第2容器
内の薬液を吐出させてワンショット注入操作を行うワン
ショット操作部材とが備えられ、上記ワンショット操作
部材の操作により薬液が吐出される都度、第1容器内の
薬液が第2容器内に補給されるように構成されているこ
とを特徴とするものである。
【0011】この発明によれば、第1容器内に薬液を充
填しておくことにより、ワンショット操作部材の操作の
都度、ワンショット注入1回分の薬液が第1容器から流
量調節手段を介して空になった第2容器内に導入される
ため、従来のようにワンショット注入器に薬液を供給す
るための薬液ポンプを設ける必要がなくなり、その分ワ
ンショット注入系統の全体的な構成が簡単なものにな
る。
【0012】請求項2記載の発明は、請求項1記載の発
明において、上記第1容器は、外部から薬液を圧入する
ことにより弾性的に膨張して内部に薬液を貯留する膨縮
可能な第1バルーンによって形成され、上記第2容器
は、弾性的に膨張して内部に薬液を貯留する膨縮可能な
上記第1バルーンより少容量の第2バルーンによって形
成され、第2バルーンの弾性力は、上記第1バルーンの
弾性力よりも小さく設定されていることを特徴とするも
のである。
【0013】この発明によれば、第1バルーン内に薬液
を圧入することにより、第1バルーンは膨張しながら満
量になるまで薬液を受け入れる。第1バルーンに充填さ
れた薬液は、弾性力が第1バルーンのそれより小さい第
2バルーンに向けて流量調節手段を通って流出し、これ
によって第2バルーンは満量になるまで膨張し、満量に
なることによってワンショット分の薬液が充填された状
態になる。第2バルーンが満量になるまでの時間(ロッ
クアウトタイム)は、流量調節手段の流量設定を行うこ
とによって決められる。そしてロックアウトタイムの経
過後にワンショット操作部材を操作することにより、第
2バルーン内の薬液が導出管路を通って吐出され、患者
への薬液のワンショット注入が行われる。
【0014】このように、予め第1バルーン内に薬液を
充填しておくことにより、従来のように系外の薬液ポン
プからワンショットの注入操作毎に薬液供給を受ける必
要がなくなり、ワンショット注入器を薬液ポンプから独
立させることが可能になる。従って、薬液ポンプとの組
み合わせでなければワンショット注入器を使用すること
ができなかった従来の不都合が解消され、ワンショット
注入器を独自に使用し得ることから、従来のワンショッ
ト注入器が設けられていない通常の薬液注入装置を持続
注入用として使用しながら、請求項2のワンショット注
入器をワンショット用としてのみ同時に使用することが
でき、異種の薬剤の一方をワンショット用とし、他方を
持続注入用として異場所に注入する等の汎用性に富んだ
対応が可能になる。
【0015】請求項3記載の発明は、請求項2記載の発
明において、上記第2バルーンから外部に導通する導出
管路が設けられ、この導出管路と第2バルーンとの間に
上記ワンショット操作部材の操作により動作する弁構造
が設けられ、この弁構造は、第2バルーン内に予め設定
された所定量以上の薬液が貯留されている場合にのみワ
ンショット操作部材の操作によって第2バルーン内と導
出管路とが導通状態になる開弁動作を行うように構成さ
れていることを特徴とするものである。
【0016】この発明によれば、弁構造は、第2バルー
ン内に予め設定された所定量以上の薬液が貯留されてい
る場合にのみワンショット操作部材の操作によって第2
バルーン内の薬液を上記導出管路に向けて吐出するよう
に構成されているため、たとえ患者がロックアウトタイ
ムが経過していないにも拘わらずワンショット操作部材
を操作しても、薬液が注入されることはなく、適量注入
から外れることによる不都合が回避される。
【0017】請求項4記載の発明は、請求項3記載の発
明において、上記弁構造は、上記第2バルーンに内装さ
れた有底の外シリンダと、この外シリンダに相対移動可
能に内装された内シリンダと、この内シリンダに内装さ
れたピストン弁体と、上記外シリンダ内に第2バルーン
内の薬液を流入させる流入通路と、外シリンダ内の薬液
を外部に流出させる上記導出管路に連通した内シリンダ
内の流出通路とを備えて構成され、上記ワンショット操
作部材は、上記ピストン弁体と反対側の開口から内シリ
ンダに摺動可能に嵌挿されて先端がピストン弁体に対し
て離接する操作ロッドと、この操作ロッドをピストン弁
体から離間する方向に付勢する付勢手段とを備えて構成
され、上記内シリンダは、薬液が流入することによる上
記第2バルーンの膨張によってピストン弁体を保持しな
がら外シリンダから抜け出る方向に移動する一方、薬液
を吐出することによる第2バルーンの縮容によって外シ
リンダ内に没入するように構成され、上記ピストン弁体
は、操作ロッドの押圧操作によりピストン弁体および内
シリンダの双方が外シリンダの底部に位置した没入位置
から、第2バルーンの上記膨張によって上記双方が外シ
リンダの底部から最も離間した最離間位置に到達するま
での間上記操作ロッドの押圧操作に拘わらず上記流出通
路を閉止する一方、上記双方が最離間位置に到達した後
は上記操作ロッドの押圧操作によるピストン弁体の内シ
リンダからの離間によって第2バルーンが縮小するまで
の間上記流出通路を開通するように構成されていること
を特徴とするものである。
【0018】この発明によれば、第2バルーンに第1バ
ルーンからの薬液が充填されると、内シリンダが外シリ
ンダから抜け出る方向に移動し、この間ピストン弁体は
流出通路を閉止し続けるため、第2バルーンが満量の薬
液で満たされてからも第2バルーンからは薬液の吐出が
阻止された状態になっている。この状態で付勢手段の付
勢力に抗して操作ロッドを押圧操作することにより、内
シリンダに内装されたピストン弁体がこの操作ロッドに
押圧されて内シリンダから外れ、流出通路が開通される
ため、第2バルーンの収縮力によって内部の薬液は外シ
リンダを介して流出通路を通って導出管路に吐出され
る。
【0019】この吐出は、第2バルーンが空になるまで
継続され、第2バルーンが空になった時点では内シリン
ダが外シリンダ内に没入し、これによって流出通路がシ
リンダ弁によって閉止される。このシリンダ弁による流
通通路の閉止によって、第1バルーンからの薬液が第2
バルーンに圧入し、所定のロックアウトタイムが経過後
に再度第2バルーン内に薬液が満たされた初期状態にな
る。
【0020】そして、ピストン弁体および内シリンダの
双方が外シリンダの底部に位置した没入位置から、第2
バルーンの膨張によって外シリンダの底部から最も離間
した最離間位置に到達するまでの間は、操作ロッドの操
作によってもピストン弁体による流出通路の閉止状態は
解除されないため、たとえ患者がロックアウトタイムの
経過前に操作ロッドの押圧操作を行っても、第2バルー
ン内の薬液が吐出されることはない。
【0021】また、第2バルーンの弾性力によって薬液
のワンショット吐出が行われるため、従来のように大き
な力でワンショット操作部材を操作する必要がなくな
り、その分ワンショット注入の操作性が向上する。
【0022】請求項5記載の発明は、請求項4記載の発
明において、上記ピストン弁体は、上記内シリンダの内
周面に摩擦力で嵌挿位置が維持されるピストンロッド
と、このピストンロッドの先端に一体に連設された上記
内シリンダの外径と略同一の径寸法を有する円盤弁とか
ら構成され、上記流出通路は、上記内シリンダを長手方
向に貫通して穿設されているとともに、上流側の開口が
内シリンダの上記円盤弁が当接する端面に設けられてい
ることを特徴とするものである。
【0023】この発明によれば、ピストン弁体は、ピス
トンロッドと内シリンダとの間の摩擦力によって内シリ
ンダの移動に追随する一方、上記摩擦力を越えた操作ロ
ッドの操作によってピストンロッドが内シリンダに対し
て相対移動するため、このピストン弁体の追随移動およ
び相対移動の組み合わせで、円盤弁が外シリンダの底部
に位置した没入位置から、第2バルーンの膨張によって
外シリンダの底部から最も離間した最離間位置に到達す
るまでの間は、操作ロッドの操作によっても円盤弁によ
る流出通路の閉止状態が解除されないようにするととも
に、ピストン弁体が最離間位置に位置した状態で操作ロ
ッドの操作によるピストンロッドを介した円盤弁の内シ
リンダからの離間で流出通路を開通させる、いわゆるロ
ックアウトタイム時吐出阻止構造が簡単なものになる。
【0024】請求項6記載の発明は、請求項2乃至5の
いずれかに記載の発明において、上記流量調節手段は、
第1バルーンから第2バルーンに向かう薬液の流量が、
第2バルーンが満量になるのに所定の時間を要するよう
な流量抵抗体によって形成されていることを特徴とする
ものである。
【0025】この発明によれば、各種の抵抗値を有する
複数の流量抵抗体を、所望のロックアウト時間に応じて
種々入れ換えることにより、そのロックアウト時間が容
易に設定される。
【0026】請求項7記載の発明は、請求項1乃至6の
いずれかに記載の発明において、上記操作ロッドの操作
回数を表示する操作回数表示手段が設けられていること
を特徴とするものである。
【0027】この発明によれば、患者のワンショット注
入に対する操作回数が空打ちをも含めて操作回数表示手
段に回数表示されるため、この回数によって患者の状況
が的確に判断される。例えば、薬液が麻酔剤である場
合、この回数をチェックすることによって患者の痛みを
感じている度合いを把握することが可能になり、適切な
対応策を迅速に施すことができる。
【0028】請求項8記載の発明は、請求項1乃至7の
いずれかに記載の薬液のワンショット注入器を用いて薬
液をカテーテルを介して患者へ注入するための薬液注入
装置であって、貯留タンクに貯留された薬液を吐出する
薬液吐出ポンプと、この薬液吐出ポンプによって吐出さ
れた薬液を上記カテーテルに導く1本の薬液管路と、こ
の薬液管路に設けられた薬液の流量を調節する流量調節
装置と、この流量調節装置の下流側の薬液管路に設けら
れる流路切換え弁とが備えられ、上記ワンショット注入
器は、上記流路切換え弁に着脱自在に装着し得るように
構成されていることを特徴とするものである。
【0029】この発明によれば、流路切換え弁にワンシ
ョット注入器を接続することにより、薬液注入装置は、
貯留タンクに貯留された同一の薬液を対象とし、流路切
換え弁を適宜切り換えることにより、持続注入とワンシ
ョット注入との双方を同時にあるいは時間差をおいて行
い得るものになる。そして、薬液注入装置およびワンシ
ョット注入器のいずれかを選択するときは、異なる薬液
を使用することができる。また、ワンショット注入器を
流路切換え弁から取り外すことにより、薬液注入装置
は、持続注入とワンショット注入とを互いに全く独立し
たものとして扱うことが可能になる。従って、この場合
には、貯留タンクから薬液吐出ポンプを介して供給され
る薬液と、ワンショット注入器から供給される薬液とを
異種類のものとすることができる他、注入位置も異場所
とすることが可能になり、薬液注入装置が極めて汎用性
に富んだものになる。
【0030】
【発明の実施の形態】図1は、本発明に係るワンショッ
ト注入器の一実施形態を示す分解斜視図であり、図2
は、その組立て斜視図である。また、図3および図4
は、図2のA−A線断面図であり、図3は、操作ボタン
が操作オフ状態に設定された状態、図4は、操作ボタン
が操作オン状態に設定された状態をそれぞれ示してい
る。また、図3および図4においては、特にケーシング
は分割された一方(第2ケーシング)側のみを示してい
る。
【0031】これらの図に示すように、ワンショット注
入器1は、上下方向に長尺の中心部筒体2と、この中心
部筒体2の中央部より若干上方位置から下端部より若干
上方位置にかけて上下端部が外嵌固定された第1バルー
ン3と、中心部筒体2の上記第1バルーン3より上方位
置に設けられた第2バルーン4と、この第2バルーン4
内の中心部筒体2に内装された弁構造5とがケーシング
6に内装されるとともに、このケーシング6にワンショ
ット操作部7が装着されることによって形成されてい
る。
【0032】上記中心部筒体2は、中央部の筒体本体2
1と、この筒体本体21の上部に形成された筒体本体2
1より若干大径の上部筒体(外シリンダ)22と、同下
部に形成された上部筒体22と略同径の下部筒体23と
からなっている。筒体本体21はその外径寸法の略10
倍と長尺に形成されているのに対し、上部筒体22およ
び下部筒体23はいずれも筒体本体21の略4分の1と
短尺に形成されている。筒体本体21と上部筒体22と
の境界位置には仕切板212(図3)が設けられ、この
仕切板212の存在で筒体本体21と上部筒体22と
は、直には非連通状態になっている。これに対し筒体本
体21と下部筒体23とは直に連通状態になっている。
【0033】筒体本体21は、第1バルーン3を装着す
るものであり、その上下方向の中央位置に薬液通過孔2
1aが穿設されているとともに、上端位置には開口が第
2バルーン4内に臨んだ薬液移動孔22b(図3)が穿
設されている。かかる筒体本体21の上部位置には流通
抵抗部材24が圧入状態で内装されている。
【0034】上記流通抵抗部材24は、流通する薬液に
抵抗を与えてその流量を調節するものであり、筒体本体
21の内径寸法と略同一の外径寸法を有する円柱状のコ
ーン本体24aと、このコーン本体24aの頂面に延設
された薄い円柱状のスペーサー24bとからなってい
る。コーン本体24aの外周面には細い螺旋溝24dが
螺設され、流通抵抗部材24が筒体本体21内に装着さ
れた状態で薬液がこの螺旋溝24dを通過するときの圧
力損失によって所定の微少流量になるようにしている。
【0035】なお、本発明は、抵抗付与部材として流通
抵抗部材24が適用されることに限定されるものではな
く、流通抵抗部材24に代えて内径寸法が微少な細管を
採用してもよい。
【0036】上記スペーサー24bは、コーン本体24
aより僅かに小さい径寸法を備えてコーン本体24aの
頂面から同心で上部に突出している。かかるスペーサー
24bが設けられていることにより、流通抵抗部材24
が筒体本体21内に嵌挿された状態でスペーサー24b
の外周面と筒体本体21の内周面との間に環状の流路が
形成され、下部から螺旋溝24dを通過した薬液は、こ
の環状流路を通って薬液移動孔22bから第2バルーン
4内に導入されるようになっている。
【0037】上記下部筒体23は、逆止弁体25を装着
するためのものである。逆止弁体25は、径寸法が下部
筒体23の内径寸法より小さく寸法設定されているとと
もに、長さ寸法が下部筒体23の孔心方向の内寸法より
僅かに長尺に設定された円筒状の逆止弁装着筒25a
と、この逆止弁装着筒25a内に装着されるゴム制の逆
止弁25bと、逆止弁装着筒25aに装着された逆止弁
25bを押えて抜止めする逆止弁押え筒25cと、逆止
弁装着筒25aの上部外周面に外嵌されるゴム製のシー
ル筒25dとを備えて構成されている。
【0038】逆止弁装着筒25aの下部外周面には、逆
止弁装着筒25aの外周面と下部筒体23の内周面との
間の隙間を埋めるように突出寸法が設定された径方向に
延びる係止突片が周方向等ピッチで複数設けられ、逆止
弁装着筒25aを下部筒体23内に挿入した状態で係止
突片が下部筒体23の内周面に圧接し、これによって逆
止弁装着筒25aの下部筒体23内での装着状態が安定
するようになされている。
【0039】上記逆止弁25bは、円錐台状に形成され
た弁本体と、この弁本体の下端縁部に全周に亘って径方
向外方に向かって突設された環状突起とを備えて構成さ
れている。円錐台状の弁本体の頂面には、長手方向の全
長に亘って切り込まれて形成された切り口が設けられ、
薬液を環状突起側から逆止弁25b内に注入した状態で
は、切り口が開いて薬液が逆止弁25bから外部に流出
するのに対し、弁本体の外側からの薬液は切り口が閉ま
って逆止弁装着筒25a内への流入が阻止され、これに
よって薬液の逆流が阻止されるようになっている。
【0040】上記逆止弁押え筒25cは、上端部に環状
突起側から逆止弁25bに内嵌される内嵌筒と、この内
嵌筒の直ぐ下部位置および下端部に形成された上下一対
のフランジとを備えており、逆止弁25bが逆止弁装着
筒25a内に装着された状態で内嵌筒を逆止弁25b内
に圧入することにより、環状突起が上部のフランジと逆
止弁装着筒25aの下端縁面との間に挟持され、これに
よって逆止弁25bの逆止弁装着筒25aに対する装着
状態が安定するようになされている。
【0041】上記シール筒25dは、内径寸法が逆止弁
装着筒25aの外径寸法より僅かに小さく寸法設定され
ているとともに、外径寸法が下部筒体23の内径寸法よ
り僅かに大きく寸法設定されている。かかるシール筒2
5dの外嵌された逆止弁装着筒25aが下部筒体23に
嵌め込まれることによって、中心部筒体2と逆止弁体2
5とが液密状態で密閉されるようになっている。
【0042】上記第1バルーン3は、ゴムや弾力性を有
する合成樹脂等の弾性材料を用いて内径寸法が筒体本体
21の外径寸法より若干大きめの筒状に形成され、か
つ、長さ寸法が筒体本体21より若干短めに設定されて
いる。かかる第1バルーン3は、筒体本体21に外嵌さ
れた状態で上下端部の内周面が筒体本体21の上下の外
周面に液密状態で固定された状態で筒体本体21に一体
装着されている。
【0043】かかる第1バルーン3の構成によれば、逆
止弁体25を介して筒体本体21内に導入された薬液
は、薬液通過孔21aを通って第1バルーン3内に供給
される。第1バルーン3内に満量の薬液が充填された後
は、第1バルーン3の収縮力によって第1バルーン3内
の薬液が流通抵抗部材24を介して第2バルーン4に向
かい、これによって第2バルーン4内にワンショット分
の薬液が貯留される。
【0044】上記第2バルーン4は、弾性材料を用いて
円筒状に形成され、薬液移動孔22bを含んだ状態で上
部筒体22に外嵌されてその下端部の内周面が筒体本体
21の上部に液密状態で固定されるとともに、上部が後
述する弁構造5のシリンダ51の上部外周面に液密状態
で固定されることによって中心部筒体2とシリンダ51
とを包囲した状態になっている。かかる第2バルーン4
は、中心部筒体2に装着されていない縮容状態で上部筒
体22より小容量になるように寸法設定されている。従
って、第2バルーン4が中心部筒体2に装着され、か
つ、薬液が導入されていない状態では、図3に示すよう
に、上部筒体22が第2バルーン4によって締め付けら
れた状態になっている。
【0045】かかる第2バルーン4は、弾性力が第1バ
ルーン3の弾性力より小さく設定されている。従って、
第1バルーン3内に充填された薬液は、第1バルーン3
の大きな弾性力によって第2バルーン4に向かって移動
し、第2バルーン4は膨らませられるのである。また、
本実施形態においては、第2バルーン4は、最大容量に
膨張した状態で第1バルーン3の容量の略12分の1に
容量設定されている。従って、第1バルーン3に満量の
薬剤を予め充填しておくことにより、12回のワンショ
ット注入を行い得ることになる。
【0046】上記弁構造5は、図3に示すように、上部
の開口から上部筒体22内に若干の隙間を備えて遊嵌さ
れる円筒状のシリンダ(内シリンダ)51と、このシリ
ンダ51に装着されるピストン弁体53とを備えて構成
されている。シリンダ51は、上部に同心で穿設された
孔心方向にのびる中径孔51aと、中部に同心で穿設さ
れた孔心方向に延びる上記中径孔51aより小径の小径
孔51bと、下部に同心で穿設された孔心方向に短尺で
かつ上記中径孔51aより大径の大径孔51cとを有し
ている。そして、シリンダ51の壁部には、上下に貫通
して下端が小径孔51bの下部の内周面に開口するとと
もに、上端がシリンダ51の外周面に開口した薬液の流
出通路52が設けられている。
【0047】上記ピストン弁体53は、外径寸法がシリ
ンダ51の大径孔51cに摺接状態で嵌め込まれ得るよ
うに径設定された円盤弁53aと、同心でこの円盤弁5
3aに立設された上記小径孔51bより小径のピストン
ロッド53bと、このピストンロッド53bの頂部に同
心で連設された、外周面が小径孔51bの内周面に摺接
する摺接円柱53cとからなっている。
【0048】上記円盤弁53aは、厚み寸法が大径孔5
1cの上下寸法より若干薄めに寸法設定され、これによ
って円盤弁53aが大径孔51cの最奥部にまで嵌まり
込んだ状態で、大径孔51cの下部開口部と円盤弁53
aの端面との間に若干の隙間が形成されるようになって
いる。
【0049】一方、上部筒体22の底部を形成する上記
仕切板212の上面には、同心で上方に突出した、径寸
法が大径孔51cの孔径寸法より僅かに小さい弁受け台
座212aが設けられている。この弁受け台座212a
は、厚み寸法が大径孔51cの下部開口部と円盤弁53
aの端面との間に形成された上記隙間より僅かに厚く寸
法設定され、これによってシリンダ51が最下降位置に
位置設定された状態で、円盤弁53aが弁受け台座21
2aに上方に向けて押圧されてその上面が小径孔51b
の下端縁部に当接し、流出通路52の下部開口の大径孔
51cに対する連通が遮断されるようになっている。
【0050】また、シリンダ51の流出通路52の上部
開口には、薬液を系外に導出するための導出管路54が
接続されている。この導出管路54は、ケーシング6内
を縦断して下部から外部に引き出され、先端がカテーテ
ルに接続されている。
【0051】そして、上記第2バルーン4は、その上部
がこのようなシリンダ51の上部位置であって流出通路
52の上部開口より若干下方位置に外嵌されて液密状態
で固定され、これによって第2バルーン4が中心部筒体
2およびシリンダ51を包囲した状態になるようにして
いる。
【0052】かかる弁構造5の構成によれば、第1バル
ーン3内から薬液通過孔21a、筒体本体21、流通抵
抗部材24および薬液移動孔22bを介して第2バルー
ン4内に導入された薬液は、上部筒体22とシリンダ5
1との間の環状隙間を通ってシリンダ51内に流入し、
円盤弁53aを介してシリンダ51を上方に押圧する。
これによるシリンダ51の上動によって第2バルーン4
が伸長するとともに満量になるまで膨張する。そして、
第2バルーン4が満量の薬液で満たされた状態で、ワン
ショット操作部7を操作することにより第2バルーン4
内の薬液が導出管路54を通って導出されることにな
る。薬液を導出するときの弁構造5の作用については後
述する。
【0053】上記ケーシング6は、図1に示すように、
縦に半割れ状態の左右対称の第1ケーシング6aと第2
ケーシング6bとを互いに合体させることによって形成
される。かかるケーシング6は、熱可塑性合成樹脂を常
法により型抜き可能に射出成形することによって製造さ
れており、第1および第2ケーシング6a,6bが合体
された状態で円筒状を呈する外装部61と、この外装部
61に内装された内装部65との二重構造になってい
る。以下、特に第1および第2ケーシング6a,6bと
ことわらない限り、ケーシング6については両者が合体
されたものとして説明する。
【0054】上記外装部61は、上記第1バルーン3に
対応するように形成された大径外装筒62と、この大径
外装筒62の上部で上記第2バルーン4に対応するよう
に形成された中径外装筒63と、同下部で上記下部筒体
23に対応するように形成された小径外装筒64とから
なっている。
【0055】また、上記内装部65は、第1バルーン3
の最大膨張量を規定するように形状設定された大径内装
筒66と、第2バルーン4の最大膨張量を規定するよう
に形状設定された小径内装筒67とからなっている。
【0056】上記大径外装筒62の環状の天板62aに
は、同心で上方に向かって突設された環状突壁62bが
設けられている。この環状突壁62bは、後述する環状
蓋体71を嵌め込むためのものである。
【0057】上記中径外装筒63の天板63aの中心位
置には、後述する操作ロッド74を摺接状態で挿通する
ための操作ロッド挿通孔63bが穿設されているととも
に、天板63aの裏面側に小径内装筒67の上縁部が一
体に接続されている。また、大径内装筒66の底部に
は、筒体本体21を通すための筒体挿通孔66aが穿設
されているとともに、上記小径外装筒64は、外装部6
1の底部を貫通し、この筒体挿通孔66aの周縁部にま
で延設されて一体に結合され、この一体結合と小径内装
筒67の上縁部の天板63aへの一体結合とによって外
装部61と内装部65とが一体化している。上記筒体挿
通孔66aの径方向外方位置には、小径外装筒64に装
着された下部筒体23を係止するための内側環状突起6
6bが設けられている。
【0058】また、大径内装筒66の頂部と小径内装筒
67の底部との間には括れ部が形成された状態で両者が
互いに結合されている。この括れ部には、筒体本体21
の外径寸法より僅かに大きい径寸法を有する括れ孔66
7が設けられ、筒体本体21がこの括れ孔667に嵌挿
されることによって中心部筒体2の内装部65内での径
方向の位置決めが確実に行われるようになっている。
【0059】上記小径外装筒64は、内径寸法が上記下
部筒体23の外径寸法より僅かに大きく寸法設定されて
いるとともに、その下端縁部から孔心に向かって突設さ
れた全周に亘る外側環状突起64aを有している。この
外側環状突起64aと上記内側環状突起66bに当接し
ている下部筒体23の底板との間の内寸法は、逆止弁装
着筒25aの長さ寸法に逆止弁25bの環状突起の厚み
寸法および逆止弁押え筒25cの上部のフランジの厚み
寸法を加えた値より若干短めに寸法設定されている。
【0060】そして、逆止弁25bの装着された逆止弁
体25の逆止弁装着筒25aと逆止弁押え筒25cの上
部のフランジとを小径外装筒64内に装着することによ
り逆止弁25bの環状突起が圧縮弾性変形し、この弾性
力で逆止弁装着筒25aの先端部が下部筒体23の底板
に押圧当接され、これによって小径外装筒64内での逆
止弁体25の上下方向に向かうがたつきが確実に防止さ
れるとともに、筒体本体21内の液密状態が確保される
ようになされている。
【0061】なお、本発明は、逆止弁体25の下部筒体
23に対する液密装着構造が、逆止弁25bの環状突起
の圧縮弾性変形に負うものであることに限定されるもの
ではなく、シール筒25dの径方向の圧縮弾性変形によ
って液密状態にしてもよいし、逆止弁装着筒25aの上
端面と筒体本体21の下端面との間に図略のパッキンを
介設させて液密状態にしてもよい。
【0062】そして、第1ケーシング6aの第2ケーシ
ング6bに対する対向縁面の適所には、複数の係止溝6
8(図1)が凹設されている一方、第2ケーシング6b
の第1ケーシング6aに対する対向縁面には、上記係止
溝68に対応した係止突片69が突設されている。そし
て、各対向縁面同士を互いに当接させることにより、各
係止突片69が対応した各係止溝68に嵌まり込んで係
合し、円筒状のケーシング6が形成されるようになって
いる。
【0063】従って、第1および第2ケーシング6a,
6bが互いに分離された状態で、一方の内装部65内に
第1および第2バルーン3,4、弁構造5および逆止弁
体25の装着された中心部筒体2を嵌め込んだ後、各ケ
ーシング6a,6bを合体させることによって、ケーシ
ング6はワンショット注入用の内部構造が内装された状
態になる。
【0064】上記ワンショット操作部7は、ケーシング
6の中径外装筒63を覆うようにケーシング6の環状突
壁62bに外嵌される環状蓋体71と、この環状蓋体7
1と中径外装筒63との間に介設される内側操作筒72
と、この内側操作筒72と上記環状蓋体71との間に介
設される外側操作筒73と、内側操作筒72の天板72
c内面に同心で突設された操作ロッド74とを備えて構
成されている。
【0065】上記環状蓋体71は、開口側の大内径部7
1aと、天板71c側の小内径部71bとからなってい
る。大内径部71aは、ケーシング6の環状突壁62b
に摺接状態で外嵌し得るように内径寸法が設定されてい
るとともに、開口縁部側の内周面に周方向等ピッチで複
数の係止突片71dが突設されている一方、上記環状突
壁62bには係止突片71dに対応した係止孔62cが
穿設され、大内径部71aを環状突壁62bに外嵌する
ことによる係止突片71dの係止孔62cへの係合によ
って環状蓋体71がケーシング6に装着されるようにな
っている。
【0066】また、環状蓋体71の天板71cは、円弧
状に切り欠かれているとともに、この切欠きに対応して
周壁が所定長だけ中心線方向に向けて切り欠かれ、これ
によって環状蓋体71の頂部にワンショット注入操作用
の操作窓71eが形成されている。
【0067】上記内側操作筒72は、ケーシング6の中
径外装筒63に摺接状態で外嵌され得る内径寸法を有し
ているとともに、開口側の大外径部72aと、天板72
c側の小外径部72bとを備えて形成されている。大外
径部72aの中心線方向の長さ寸法は環状蓋体71の大
内径部71aの長さ寸法より小さく寸法設定されてい
る。これによって環状蓋体71と中径外装筒63との間
に介設された内側操作筒72は、大外径部72aが環状
蓋体71の大内径部71aの範囲内に位置した状態で中
心線方向に正逆移動し得るようになっている。
【0068】上記外側操作筒73は、筒本体73aと、
この筒本体73aの上方端面を閉止した天板73bと、
筒本体73aの開口側の端縁部の外周面から周方向等ピ
ッチで外方に向かって突設された被ガイド突片73cと
からなっている。
【0069】上記筒本体73aは、環状蓋体71の小内
径部71bの内径寸法より小さい外径寸法と、小外径部
72bの外径寸法より大きい内径寸法とを有していると
ともに、環状蓋体71の小内径部71bの長さ寸法より
若干長めの長さ寸法を有している。また、被ガイド突片
73cは、径方向に向かう突出量が小内径部71bと大
内径部71aとの厚み差より僅かに小さめに寸法設定さ
れている。
【0070】これらによって、小外径部72bに外側操
作筒73の外嵌された内側操作筒72を中径外装筒63
に外嵌した上で、さらにこれらに環状蓋体71を外嵌す
ることにより、図3に示すように、被ガイド突片73c
が大外径部72aの上端縁部と小内径部71bの下端縁
部との間に挟持された状態になるようにしている。
【0071】そして、外側操作筒73の天板73bの操
作窓71eから外部に露出した部分によって薬液のワン
ショット注入のための押圧操作を行う操作ボタン76が
形成されている。
【0072】上記操作ロッド74は、ケーシング6の操
作ロッド挿通孔63bに摺接状態で嵌挿される大径ロッ
ド74aと、この大径ロッド74aの下端面から同心で
下方に向けて突設された小径ロッド74bと、大径ロッ
ド74aの頂面に同心で一体固定された大径ロッド74
aより大径の頭部74cとからなっている。頭部74c
は、内側操作筒72の天板72c裏面に同心で固定され
ている。
【0073】かかる操作ロッド74の大径ロッド74a
が操作ロッド挿通孔63bに嵌挿された状態で、中径外
装筒63の天板63aと頭部74cとの間に大径ロッド
74aに遊嵌された状態でコイルスプリング75が装着
され、これによって各操作筒72,73は、上方に向け
て付勢され、外側操作筒73の天板73bが環状蓋体7
1の天板71cに当止した状態(操作オフ状態)になっ
ている。従って、ケーシング6を把持して上面が操作窓
71eから外部に突出している外側操作筒73の天板7
3b(操作ボタン76)を親指で押圧操作することによ
り、各操作筒72,73は、コイルスプリング75の付
勢力に抗して環状蓋体71内に没入する操作オン状態に
なるとともに、操作ボタン76に加えている親指の力を
緩めることによってコイルスプリング75の付勢力で環
状蓋体71の天板71cに当接する位置まで復帰した操
作オフ状態に戻る。
【0074】また、操作ロッド74は、大径ロッド74
aの径寸法が上記シリンダ51の中径孔51aの孔径寸
法より小さく寸法設定されているとともに、小径ロッド
74bの径寸法がシリンダ51の小径孔51bの孔径寸
法より小さく寸法設定されている。
【0075】かかる寸法設定によって、第2バルーン4
が縮容された状態では、図3に示すように、シリンダ5
1の上部筒体22内への没入によって小径ロッド74b
の先端部がシリンダ51の中径孔51a内に若干嵌り込
んだ状態になる一方、第2バルーン4が膨張した状態で
は、図4に示すように、シリンダ51の第2バルーン4
との連れ動きによる上昇でシリンダ51の上縁部が中径
外装筒63の天板63aに当止するとともに、小径ロッ
ド74bの先端面がピストン弁体53の摺接円柱53c
の頂部に当接するようになっている。
【0076】そして、本実施形態においては、内側操作
筒72と外側操作筒73との間に操作ボタン76の押圧
操作回数をカウントする操作回数カウント構造8が介設
されている。図5は、操作回数カウント構造8の一実施
形態を示す図であり、(イ)は一部切欠き分解斜視図、
(ロ)は組立て斜視図、(ハ)はカウント構造を平面状
に展開した部分拡大説明図である。
【0077】まず、図5の(イ)に示すように、操作回
数カウント構造8は、環状蓋体71の小内径部71bの
周壁内面に下部に周方向等ピッチで形成された複数条の
ガイド溝81と、各ガイド溝81間に形成されたガイド
溝81と同数のガイド突条82と、外側操作筒73の周
壁の下端縁面に形成された第1鋸歯状端縁83と、この
第1鋸歯状端縁83から径方向の外方に向かって突設さ
れた上記被ガイド突片73cと、内側操作筒72の大外
径部72aの周壁の上端縁面に上記第1鋸歯状端縁83
に対応して形成された第2鋸歯状端縁84と、この第2
鋸歯状端縁84から径方向の外方に向けて突設された移
動規制突片85とを備えて構成されている。
【0078】上記ガイド溝81は下部が大内径部71a
内に向かって開口しているとともに、上記ガイド突条8
2は、下端面が平面視で時計方向の下端縁部が反時計方
向の下端縁部より下位に位置するように傾斜した傾斜端
面82aになっている。
【0079】上記第1鋸歯状端縁83は、上記ガイド突
条82に対応して同数が設けられた谷部83aと、谷部
83a間に形成された山部83bとからなっている。上
記被ガイド突片73cは、谷部83aにおける時計方向
の傾斜縁部に対応して設けられ、下端縁面に谷部83a
の傾斜縁部と同一の傾斜を備えた傾斜端面73dが形成
されている。かかる被ガイド突片73cは、幅寸法が上
記ガイド溝81の溝幅寸法より僅かに小さく寸法設定さ
れている。従って、外側操作筒73を環状蓋体71の小
内径部71b内に嵌挿することにより被ガイド突片73
cがガイド溝81に嵌まり込み、これによって外側操作
筒73は環状蓋体71に対する径方向への回動が規制さ
れつつ所定範囲で環状蓋体71に対して上下動し得るよ
うになっている。
【0080】上記第2鋸歯状端縁84は、上記第1鋸歯
状端縁83の谷部83aおよび山部83bに対応して形
成された谷部84aと山部84bとからなっている。そ
して、上記移動規制突片85は、いくつかの山部84b
の外面側に外方に向かって突設されている。かかる移動
規制突片85は、頂点85aが山部84bの頂点と一致
するとともに、山部84bより急峻な傾斜面85bを備
えて山形に形成されている。そして、移動規制突片85
の幅寸法は、環状蓋体71のガイド溝81の溝幅寸法よ
り若干幅広に寸法設定されている。
【0081】また、内側操作筒72の外周面には、各谷
部84aに対応した位置に反時計回りに「0」から始ま
る自然数が「1」、「2」、「3」……と反時計方向に
順次付されている一方、環状蓋体71に周壁にはいずれ
か1つの上記数字を表示する表示窓71fが設けられ、
この表示窓71fに現れた数字を視認することによって
患者が操作ボタン76を何回押圧操作したかが判るよう
になっている。
【0082】以下、このような操作回数カウント構造8
の構成要素であるガイド溝81、ガイド突条82、第1
鋸歯状端縁83、第2鋸歯状端縁84および移動規制突
片85の相対位置関係について、図5の(ハ)に基づき
説明する。図5の(ハ)は、内側操作筒72がコイルス
プリング75(図3)の付勢力により上方に向けて押圧
されて操作ボタン76が操作オフ位置に設定された状態
を示している。
【0083】この図に示すように、操作ボタン76が操
作オフ位置に設定されているときは、内側操作筒72の
移動規制突片85の頂点85aが環状蓋体71のガイド
溝81の溝幅中央に位置し、傾斜面85bが隣接した環
状蓋体71のガイド突条82の左側の下部角部に干渉す
ることによって移動規制突片85は上動が阻止された状
態になっている。そして、この状態では、内側操作筒7
2の山部84bの左側の傾斜縁面が外側操作筒73の山
部83bの右側の傾斜縁面に当接して、当接位置の左右
に隙間86が形成されている。
【0084】また、外側操作筒73の谷部83aの谷底
は、ガイド溝81の右の縁部より若干右側に位置するよ
うに、ガイド溝81に上下動のガイドされる外側操作筒
73の位置が設定されている。かかる操作回数カウント
構造8の構成によれば、操作ボタン76を押圧操作する
たびに内側操作筒72が山部84bの一山分だけ反時計
方向に回動することになるが、この作用については後に
図8を基に詳述する。
【0085】図6および図7は、ワンショット注入器1
の作用を説明するための断面視の説明図である。そし
て、図6の(イ)は、第1バルーン3に薬液を充填する
前の状態、図6の(ロ)は、第1バルーン3に薬液が充
填された状態、図6の(ハ)は、第2バルーンに薬液が
充填された状態をそれぞれ示し、図7の(イ)は、操作
ボタン76の押圧操作を行った状態、図7の(ロ)は、
第2バルーン4内の薬液が吐出されつつある状態、図7
の(ハ)は、第2バルーン4内の薬液の吐出が完了した
状態をそれぞれ示している。
【0086】まず、ワンショット注入器1に薬液が充填
されていない状態では、図6の(イ)に示すように、第
1バルーン3および第2バルーン4の双方は縮容状態に
なっている。この状態で注射器Xを使用し、逆止弁25
を介して薬液を注入することにより、薬液は筒体本体2
1の薬液通過孔21aを介して第1バルーン3内に供給
される。
【0087】そして、この供給によって第1バルーン3
内が満量になると、膨張した第1バルーン3は、図6の
(ロ)に示すように、その外周面がケーシング6の大径
内装筒66の内周面に密着した状態になり、これ以上の
薬液の注入は困難になることから(具体的には、注射器
Xの操作圧力が急激に上昇することから)、第1バルー
ン3内に満量の薬液が充填されたことを認識することが
できる。
【0088】そして、第1バルーン3内が満量になった
ことが確認されると、注射器Xの先端を逆止弁体25か
ら引き抜く。そうすると、図6の(ハ)に示すように、
第1バルーン3の弾性力の方が第2バルーン4の弾性力
より大きく設定されていることにより、第1バルーン3
の縮容によって第1バルーン3内の薬液は薬液通過孔2
1a、筒体本体21内、流通抵抗部材24および薬液移
動孔22bを通って第2バルーン4内に導入され、この
導入は第2バルーン4が満量になるまで継続される。
【0089】そして、第2バルーン4が満量になるまで
の間、第2バルーン4の膨張に従ってシリンダ51は上
部筒体22内をピストン弁体53を保持しながら上昇
し、シリンダ51に設けられた流出通路52の円盤弁5
3aによる閉止状態は継続されるため、第2バルーン4
内が満量の薬液で満たされるまで薬液が第2バルーン4
から外部に流出する不都合が確実に阻止される。
【0090】また、図6の(ロ)に示す、第1バルーン
3に薬液が充填された状態から、図6の(ハ)に示す、
第2バルーン4に薬液が満たされるまでの間において
は、操作ロッド74の小径ロッド74b下端部が流出通
路52の摺接円柱53cに当接した状態にならないた
め、たとえ操作ボタン76を押圧操作しても、ピストン
弁体53が下降して円盤弁53aが開放されることはな
いから、第2バルーン4内が満量近くの薬液で満たされ
るまでは、いくら操作ボタン76を押圧操作しても薬液
の吐出が起こらない、いわゆる空打ち状態になる。
【0091】従って、たとえ患者がロックアウトタイム
の経過を待ちきれずに操作ボタン76を押圧操作して
も、操作回数に拘わらず薬液が患者に注入されてしまう
ような不都合が確実に防止される。
【0092】そして、図6の(ハ)に示すように、第2
バルーン4内に満量のワンショット注入分の薬液が充填
されると、小径ロッド74bの下端部がピストン弁体5
3の摺接円柱53cの頂部に当接した状態になるため、
この状態でコイルスプリング75の付勢力に抗して操作
ボタン76を押圧操作すれば、図7の(イ)に示すよう
に、ピストン弁体53の摺接円柱53cが小径ロッド7
4bの下端部に押圧されてピストン弁体53がシリンダ
51に対して相対的に若干下降した状態になる。これに
よって円盤弁53aの流出通路52に対する閉止状態が
解除されるため、縮容による第2バルーン4内の薬液の
吐出が開始される。
【0093】ついで、一旦押圧した操作ボタン76から
指を離して押圧を解除すると、操作ロッド74は、図7
の(ロ)に示すように、コイルスプリング75の付勢力
によって上昇するが、ピストン弁体53の開放状態は維
持されるため、薬液の吐出は継続される。
【0094】そして、第2バルーン4の縮容に応じてシ
リンダ51は、図7の(ハ)に示すように、上部筒体2
2内を順次下降し、これによって摺接円柱53cが所定
の摩擦力によってシリンダ51の内周面に当接している
ピストン弁体53も下降することになる。第2バルーン
4内が空になると、シリンダ51は上部筒体22内を最
下端位置にまで下降した状態になり、これによってワン
ショット注入器1は、円盤弁53aが大径孔51c内に
納まって流出通路52が閉止された、図6の(ロ)に示
す初期状態に戻ることになる。その後、自動的に第1バ
ルーン3から第2バルーン4に向けて薬液が移動し、図
6の(ハ)の状態になる。
【0095】つぎに、操作回数カウント構造8の作用に
ついて図8を基に説明する。図8は、操作回数カウント
構造8の作用を説明するための説明図であり、(イ)
は、操作ボタン76が操作オフ位置に位置設定された状
態、(ロ)は、操作ボタン76を操作オン位置にまで押
圧操作した状態、(ハ)は、操作ボタン76の押圧操作
を解除したことにより外側操作筒73が上昇しつつある
状態、(ニ)は、操作ボタン76が元の操作オフ位置に
復帰した状態、(ホ)は、内側操作筒72が操作ボタン
76の1回の押圧操作によってワンショット注入の1回
分に相当する位相だけ回転した状態をそれぞれ示してい
る。
【0096】まず、図8の(イ)に示す初期状態では、
内側操作筒72がコイルスプリング75(図3)の付勢
力によって上方に向けて押圧されることにより、内側操
作筒72の移動規制突片85の傾斜面85bが環状蓋体
71のガイド突条82の左側の下端縁に当止するととも
に、移動規制突片85の頂点85aが外側操作筒73の
第1鋸歯状端縁83の山部83b右側の傾斜面に当止
し、これらの当止バランスによって内側操作筒72は静
止状態になっている。図8の(イ)に示す例では、この
状態で環状蓋体71の表示窓71fに操作ボタン76の
操作回数を示す「4」が表示されている。
【0097】この状態で、図8の(ロ)に下向き矢印で
示すように、操作ボタン76を押圧操作して操作オン状
態にすると、内側操作筒72の第2鋸歯状端縁84の山
部84bの左側の傾斜端面が、外側操作筒73の第1鋸
歯状端縁83の山部83bの右側の傾斜端面を摺動し、
これによって第2鋸歯状端縁84の山部84bが第1鋸
歯状端縁83の谷部83aに嵌り込むまで右側に向かっ
て移動する。なお、外側操作筒73は、被ガイド突片7
3cが環状蓋体71のガイド溝81に嵌まり込んで入る
ため、上下方向へは移動するが、横方向には移動しな
い。
【0098】上記内側操作筒72の移動によって、移動
規制突片85の頂点85aは、右隣りのガイド突条82
の傾斜端面82aに当接した状態になる。この状態で、
操作ボタン76に対する押圧を解除すると、内側操作筒
72がコイルスプリング75によって上方に向けて付勢
されていることにより、移動規制突片85の頂点85a
がガイド突条82の傾斜端面82aを押圧することによ
ってこの傾斜端面82a上を滑り、これによって内側操
作筒72は右方向に移動するとともに、外側操作筒73
は、図8の(ハ)に上向き矢印で示すように上昇する。
【0099】そして、操作ボタン76が元の操作オフ位
置に復帰した状態では、図8の(ニ)に示すように、第
2鋸歯状端縁84の山部84bの左傾斜端縁が第1鋸歯
状端縁83の右傾斜端縁上を摺動し、これによって内側
操作筒72は上昇しながら右方向に向かって順次移動
し、ついには図8の(ホ)に示すように操作ボタン76
の1回分の押圧操作に相当する分だけ右方向に移動し、
表示窓71fには「5」が表示される。
【0100】本発明のワンショット注入器1は以上詳述
したように、複数回のワンショット注入を賄い得る量の
薬液を第1バルーン3に貯留し、この第1バルーン3か
らワンショット注入1回分の薬液がワンショット注入を
行うたびに第2バルーン4に供給されるようにしている
ため、従来のように系外の薬液タンクに貯留されている
薬液を、薬液ポンプを用いてワンショット注入器に一々
供給する場合に必要となる薬液ラインを採用する必要が
なくなり、簡便に複数回のワンショット注入を行うこと
ができる。
【0101】また、第1バルーン3と第2バルーン4と
の間には流量抵抗部材である流通抵抗部材24が介設さ
れ、この流通抵抗部材24によって所定のロックアウト
タイムが経過するまで第2バルーン4内が満量にならな
いようにしているとともに、第2バルーン4内が満量に
なっていない状態で操作ボタン76を押圧操作しても、
薬液の吐出が行われないようにしているため、ロックア
ウトタイムが確実に遵守され、過剰供給が防止された状
態で常に適正な薬液のワンショット注入が実現する。
【0102】さらに、操作ボタン76の操作回数をカウ
ントする操作回数カウント構造8を採用したため、薬液
が吐出されたか否かに拘わらず患者が行った操作ボタン
76の操作回数を視認することが可能になり、薬液に対
する患者の希求状況を的確に把握することが可能にな
り、より適した治療に対する判断材料を得ることができ
る。
【0103】図9は、上記ワンショット注入器1を利用
した薬液注入装置の一実施形態を示す説明図である。こ
の図に示すように、薬液注入装置9は、薬液注入ポンプ
91と、この薬液注入ポンプ91に接続された1本の薬
液管路92と、この薬液管路92に介設された流量調節
器93と、この流量調節器93の下流側に設けられた三
方活栓94と、三方活栓94の一方に装着されたカテー
テル95と、上記三方活栓94の他方に接続されるワン
ショット注入器1とからなっている。
【0104】上記薬液注入ポンプ91は、真空室を有
し、その真空室を押圧する大気圧を利用して駆動するポ
ンプ91aと、このポンプ91aの前方に同心で連設さ
れた薬液タンク91bとから構成され、注射器等の薬液
充填手段により逆止弁91cを介して薬液タンク91b
内に充填された薬液は、薬液注入ポンプ91の駆動で薬
液管路92を通って系外に吐出されるようになってい
る。
【0105】上記流量調節器93は、上記流通抵抗部材
24などの抵抗部材が内装されたものであり、抵抗部材
に対する薬液の流通長を変更することにより流量を調節
し得るようになっている。
【0106】上記三方活栓94は、内部に三方弁が設け
られ、この三方弁を切換え操作することによって薬液注
入ポンプ91およびワンショット注入器1のいずれか、
若しくは両方からの薬液を選択的に患者に注入し得るよ
うにするためのものである。
【0107】また、患者にワンショット注入を行うとき
は、三方活栓94の操作で三方活栓94より上流側の薬
液管路92と、その下流側(カテーテル95側)との連
通状態を遮断するとともに、ワンショット注入器1から
の薬液を、カテーテル95を介して患者に注入し得るよ
うにすればよい。
【0108】そして、ワンショット注入器1は、薬液注
入ポンプ91からの薬液の供給を受けることなく、独自
に貯留している薬液を吐出することができるため、薬液
注入ポンプ91に貯留する薬液と、ワンショット注入器
1に貯留する薬液とを異種のものとすることが可能にな
る。
【0109】また薬液を流通させる管路構成が従来のも
のと比べて極めて単純であるため、医療現場での操作性
が良好になる他、製造コストの低減化にも寄与すること
ができる。
【0110】そして、持続注入に使用する薬液と、ワン
ショット注入に使用する薬液とを、患者の異場所に注入
する必要があるときには、ワンショット注入器1の三方
活栓94に対する接続を解消してワンショット注入器1
のみで使用するようにすればよく、薬液注入装置9は非
常に汎用性に富んだものになる。
【0111】
【発明の効果】請求項1記載の発明によれば、外部から
供給される薬液を貯留する第1容器と、この第1容器内
に貯留された薬液を1回のワンショット注入に見合う量
だけ受け入れる第2容器と、これら第1および第2容器
間に介設される流量調節手段と、第2容器内の薬液を吐
出させてワンショット注入操作を行うワンショット操作
部材とでワンショット注入器を構成し、ワンショット操
作部材の操作により薬液が吐出される都度、第1容器内
の薬液が第2容器内に補給されるように構成したため、
第1容器内に薬液を充填しておくことにより、ワンショ
ット操作部材の操作の都度、ワンショット注入1回分の
薬液が第1容器から流量調節手段を介して空になった第
2容器内に導入されるため、従来のようにワンショット
注入器に薬液を供給するための薬液ポンプを設ける必要
がなくなり、その分ワンショット注入系統の全体的な構
成を簡単なものにすることができる。
【0112】請求項2記載の発明によれば、第1容器を
外部から薬液を圧入することにより弾性的に膨張して内
部に薬液を貯留する膨縮可能な第1バルーンによって形
成し、第2容器を弾性的に膨張して内部に薬液を貯留す
る膨縮可能な、第1バルーンより少容量の第2バルーン
によって形成し、第2バルーンの弾性力を第1バルーン
の弾性力よりも小さく設定したため、第1バルーン内に
薬液を圧入することにより、第1バルーンは膨張しなが
ら満量になるまで薬液を受け入れることができる。第1
バルーンに充填された薬液は、弾性力が第1バルーンの
それより小さい第2バルーンに向けて流量調節手段を通
って流出し、これによって第2バルーンは満量になるま
で膨張し、ワンショット分の薬液が第2バルーンに充填
された状態にすることができる。第2バルーンが満量に
なるまでの時間(ロックアウトタイム)は、流量調節手
段の流量設定を行うことによって決めることができる。
そしてロックアウトタイムの経過後にワンショット操作
部材を操作することにより、第2バルーン内の薬液を患
者に注入することができる。
【0113】このように、予め第1バルーン内に薬液を
充填しておくことにより、従来のように系外の薬液ポン
プからワンショットの注入操作毎に薬液供給を受ける必
要がなくなり、ワンショット注入器を薬液ポンプから独
立させることができる。従って、薬液ポンプとの組み合
わせでなければワンショット注入器を使用することがで
きなかった従来の不都合が解消され、ワンショット注入
器を独自に使用し得ることから、従来のワンショット注
入器が設けられていない通常の薬液注入装置を持続注入
用として使用しながら、ワンショット注入器を同時に使
用することができ、異種の薬剤の一方をワンショット用
とし、他方を持続注入用として異場所に注入する等の汎
用性に富んだものにすることができる。
【0114】請求項3記載の発明によれば、弁構造は、
第2バルーン内に予め設定された所定量以上の薬液が貯
留されている場合にのみワンショット操作部材の操作に
よって第2バルーン内の薬液を上記導出管路に向けて吐
出するように構成されているため、たとえ患者がロック
アウトタイムが経過していないにも拘わらずワンショッ
ト操作部材を操作しても、薬液が注入されることはな
く、適量注入から外れることによる不都合を回避するこ
とができる。
【0115】請求項4記載の発明によれば、第2バルー
ンに第1バルーンからの薬液が充填されると、内シリン
ダが外シリンダから抜け出る方向に移動し、この間ピス
トン弁体は流出通路を閉止し続けるため、第2バルーン
が満量の薬液で満たされてからも第2バルーンからの薬
液の吐出を阻止した状態にすることができる。この状態
で付勢手段の付勢力に抗して操作ロッドを押圧操作する
ことにより、内シリンダに内装されたピストン弁体がこ
の操作ロッドに押圧されて内シリンダから外れ、流出通
路が開通されるため、第2バルーンの収縮力によって内
部の薬液を、外シリンダを介して導出管路に吐出するこ
とができる。
【0116】この吐出は、第2バルーンが空になるまで
継続され、第2バルーンが空になった時点では内シリン
ダが外シリンダ内に没入し、これによって流出通路をシ
リンダ弁によって閉止することができる。このシリンダ
弁による流通通路の閉止によって、第1バルーンからの
薬液が第2バルーンに圧入し、所定のロックアウトタイ
ムが経過後に再度第2バルーン内を薬液が満たされた初
期状態に戻すことができる。
【0117】そして、ピストン弁体および内シリンダの
双方が外シリンダの底部に位置した没入位置から、第2
バルーンの膨張によって外シリンダの底部から最も離間
した最離間位置に到達するまでの間は、操作ロッドの操
作によってもピストン弁体による流出通路の閉止状態は
解除されないため、たとえ患者がロックアウトタイムの
経過前に操作ロッドの押圧操作を行っても、第2バルー
ン内の薬液の吐出を防止することができる。
【0118】また、第2バルーンの弾性力によって薬液
のワンショット吐出が行われるため、従来のように大き
な力でワンショット操作部材を操作する必要がなくな
り、その分ワンショット注入の操作性を向上させること
ができる。
【0119】請求項5記載の発明によれば、ピストン弁
体は、ピストンロッドと内シリンダとの間の摩擦力によ
って内シリンダの移動に追随する一方、摩擦力を越えた
操作ロッドの操作によってピストンロッドが内シリンダ
に対して相対移動するため、このピストン弁体の追随移
動および相対移動の組み合わせで、円盤弁が外シリンダ
の底部に位置した没入位置から、第2バルーンの膨張に
よって外シリンダの底部から最も離間した最離間位置に
到達するまでの間は、操作ロッドの操作によっても円盤
弁による流出通路の閉止状態が解除されないようにする
ことができるとともに、ピストン弁体が最離間位置に位
置した状態で操作ロッドの操作によるピストンロッドを
介した円盤弁の内シリンダからの離間で流出通路を開通
させる、いわゆるロックアウトタイム時吐出阻止構造を
簡単なものにすることができ、装置コストの低減化を実
現することができる。
【0120】請求項6記載の発明によれば、各種の抵抗
値を有する複数の流量抵抗体を、所望のロックアウト時
間に応じて種々入れ換えることにより、所望のロックア
ウトタイムを容易に設定することができる。
【0121】請求項7記載の発明によれば、操作ロッド
の操作回数を表示する操作回数表示手段を設けたため、
患者のワンショット注入に対する操作回数が空打ちをも
含めて操作回数表示手段に回数表示され、この回数によ
って患者の状況を的確に判断することができる。
【0122】請求項8記載の発明によれば、貯留タンク
に貯留された薬液を吐出する薬液吐出ポンプと、この薬
液吐出ポンプによって吐出された薬液をカテーテルに導
く1本の薬液管路と、この薬液管路に設けられた薬液の
流量を調節する流量調節装置と、この流量調節装置の下
流側の薬液管路に設けられる流路切換え弁とを備え、ワ
ンショット注入器を流路切換え弁に着脱自在に装着し得
るようにしたため、流路切換え弁にワンショット注入器
を接続することにより、流路切換え弁を適宜切り換える
ことで持続注入とワンショット注入との双方を同時にあ
るいは時間差をおいて行い得るものにすることができ
る。
【0123】また、ワンショット注入器を流路切換え弁
から取り外すことにより、薬液注入装置は、持続注入と
ワンショット注入とを互いに全く独立したものとして扱
うことができ、この場合には、薬液吐出ポンプを介して
供給される薬液と、ワンショット注入器から供給される
薬液とを異種類のものとすることができる他、注入位置
も異場所とすることが可能になり、薬液注入装置を極め
て汎用性に富んだものにすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るワンショット注入器の一実施形態
を示す分解斜視図である。
【図2】図1に示すワンショット注入器の組立て斜視図
である。
【図3】図2のA−A線断面図であり、操作ボタンが操
作オフ位置に設定された状態を示している。
【図4】図2のA−A線断面図であり、操作ボタンが操
作オン位置に設定された状態を示している。
【図5】操作回数カウント構造の一実施形態を示す図で
あり、(イ)は一部切欠き分解斜視図、(ロ)は組立て
斜視図、(ハ)はカウント構造を平面状に展開した部分
拡大説明図である。
【図6】ワンショット注入器の作用を説明するための断
面視の説明図であり、(イ)は、第1バルーンに薬液を
充填する前の状態、(ロ)は、第1バルーンに薬液が充
填された状態、(ハ)は、第2バルーンに薬液が充填さ
れた状態をそれぞれ示している。
【図7】ワンショット注入器の作用を説明するための断
面視の説明図であり、(イ)は、操作ボタンの押圧操作
を行った状態、(ロ)は、第2バルーン内の薬液が吐出
されつつある状態、(ハ)は、第2バルーン内の薬液の
吐出が完了した状態をそれぞれ示している。
【図8】操作回数カウント構造の作用を説明するための
説明図であり、(イ)は、操作ボタン7が操作オフ位置
に位置設定された状態、(ロ)は、操作ボタンを操作オ
ン位置にまで押圧操作した状態、(ハ)は、操作ボタン
の押圧操作を解除したことにより外側操作筒が上昇しつ
つある状態、(ニ)は、操作ボタンが元の操作オフ位置
に復帰した状態、(ホ)は、内側操作筒が操作ボタンの
1回の押圧操作によってワンショット注入の1回分に相
当する位相だけ回転した状態をそれぞれ示している。
【図9】ワンショット注入器を利用した薬液注入装置の
一実施形態を示す説明図である。
【図10】従来の薬液注入装置を示す側面視の説明図で
ある。
【符号の説明】
1 ワンショット注入器 2 中心部筒体 21 筒体本体 212 仕切板 212a 弁受け台座 22 上部筒体(外シリンダ) 22b 薬液移動孔 23 下部筒体 24 流通抵抗部材 24a コーン本体 24b スペーサー 24c 被係着部 24d 螺旋溝 25 逆止弁体 25a 逆止弁装着筒 25b 逆止弁 25c 逆止弁押え筒 25d シール筒 3 第1バルーン 4 第2バルーン 5 弁構造 51 シリンダ(内シリンダ) 51a 中径孔 51b 小径孔 51c 大径孔 51d 遊び隙間 52 流出通路 53 ピストン弁体 53a 円盤弁 53b ピストンロッド 53c 摺接円柱 54 導出管路 6 ケーシング 6a 第1ケーシング 6b 第2ケーシング 61 外装部 62 大径外装筒 62a 天板 62b 環状突壁 62c 係止孔 63 中径外装筒 63a 天板 63b 操作ロッド挿通孔 64 小径外装筒 64a 外側環状突起 65 内装部 66 大径内装筒 667 括れ孔 66a 筒体挿通孔 66b 内側環状突起 67 小径内装筒 68 係止溝 69 係止突片 7 ワンショット操作部 71 環状蓋体 71a 大内径部 71b 小内径部 71c 天板 71d 係止突片 71e 操作窓 71f 表示窓 72 内側操作筒 72a 大外径部 72b 小外径部 72c 天板 73 外側操作筒 73a 筒本体 73b 天板 73c 被ガイド突片 73d 傾斜端面 74 操作ロッド 74a 大径ロッド 74b 小径ロッド 74c 頭部 75 コイルスプリング 76 操作ボタン 8 操作回数カウント構造 81 ガイド溝 82 ガイド突条 82a 傾斜端面 83 第1鋸歯状端縁 83a 谷部 83b 山部 84 第2鋸歯状端縁 84a 谷部 84b 山部 85 移動規制突片 85a 頂点 85b 傾斜面 86 隙間 9 薬液注入装置 91 薬液注入ポンプ 91a ポンプ9 91b 薬液タンク 91c 逆止弁 92 薬液管路 93 流量調節器 94 三方活栓 95 カテーテル X 注射器X
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山本 敦 東京都国分寺市日吉町4−19−25 Fターム(参考) 4C066 AA09 BB01 CC01 DD11 EE11 FF01 GG01 GG06 GG07 GG08 HH24 QQ22 QQ32

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 貯留容器内に充填された薬液をワンショ
    ット的に患者に注入するために用いられるワンショット
    注入器であって、外部から供給される薬液を貯留する第
    1容器と、この第1容器内に貯留された薬液を1回のワ
    ンショット注入に見合う量だけ受け入れる第2容器と、
    これら第1および第2容器間に介設される流量調節手段
    と、第2容器内の薬液を吐出させてワンショット注入操
    作を行うワンショット操作部材とが備えられ、上記ワン
    ショット操作部材の操作により薬液が吐出される都度、
    第1容器内の薬液が第2容器内に補給されるように構成
    されていることを特徴とする薬液のワンショット注入
    器。
  2. 【請求項2】 上記第1容器は、外部から薬液を圧入す
    ることにより弾性的に膨張して内部に薬液を貯留する膨
    縮可能な第1バルーンによって形成され、上記第2容器
    は、弾性的に膨張して内部に薬液を貯留する膨縮可能な
    上記第1バルーンより少容量の第2バルーンによって形
    成され、第2バルーンの弾性力は、上記第1バルーンの
    弾性力よりも小さく設定されていることを特徴とする請
    求項1記載のワンショット注入器。
  3. 【請求項3】 上記第2バルーンから外部に導通する導
    出管路が設けられ、この導出管路と第2バルーンとの間
    に上記ワンショット操作部材の操作により動作する弁構
    造が設けられ、この弁構造は、第2バルーン内に予め設
    定された所定量以上の薬液が貯留されている場合にのみ
    ワンショット操作部材の操作によって第2バルーン内と
    導出管路とが導通状態になる開弁動作を行うように構成
    されていることを特徴とする請求項2記載の薬液のワン
    ショット注入器。
  4. 【請求項4】 上記弁構造は、上記第2バルーンに内装
    された有底の外シリンダと、この外シリンダに相対移動
    可能に内装された内シリンダと、この内シリンダに内装
    されたピストン弁体と、上記外シリンダ内に第2バルー
    ン内の薬液を流入させる流入通路と、外シリンダ内の薬
    液を外部に流出させる上記導出管路に連通した内シリン
    ダ内の流出通路とを備えて構成され、 上記ワンショット操作部材は、上記ピストン弁体と反対
    側の開口から内シリンダに摺動可能に嵌挿されて先端が
    ピストン弁体に対して離接する操作ロッドと、この操作
    ロッドをピストン弁体から離間する方向に付勢する付勢
    手段とを備えて構成され、 上記内シリンダは、薬液が流入することによる上記第2
    バルーンの膨張によってピストン弁体を保持しながら外
    シリンダから抜け出る方向に移動する一方、薬液を吐出
    することによる第2バルーンの縮容によって外シリンダ
    内に没入するように構成され、 上記ピストン弁体は、操作ロッドの押圧操作によりピス
    トン弁体および内シリンダの双方が外シリンダの底部に
    位置した没入位置から、第2バルーンの上記膨張によっ
    て上記双方が外シリンダの底部から最も離間した最離間
    位置に到達するまでの間上記操作ロッドの押圧操作に拘
    わらず上記流出通路を閉止する一方、上記双方が最離間
    位置に到達した後は上記操作ロッドの押圧操作によるピ
    ストン弁体の内シリンダからの離間によって第2バルー
    ンが縮小するまでの間上記流出通路を開通するように構
    成されていることを特徴とする請求項3記載の薬液のワ
    ンショット注入器。
  5. 【請求項5】 上記ピストン弁体は、上記内シリンダの
    内周面に摩擦力で嵌挿位置が維持されるピストンロッド
    と、このピストンロッドの先端に一体に連設された上記
    内ピストンの外径と略同一の径寸法を有する円盤弁とか
    ら構成され、 上記流出通路は、上記内シリンダを長手方向に貫通して
    穿設されているとともに、上流側の開口が内シリンダの
    上記円盤弁が当接する端面に設けられていることを特徴
    とする請求項4記載の薬液のワンショット注入器。
  6. 【請求項6】 上記流量調節手段は、第1バルーンから
    第2バルーンに向かう薬液の流量が、第2バルーンが満
    量になるのに所定の時間を要するような流量抵抗体によ
    って形成されていることを特徴とする請求項2乃至5の
    いずれかに記載の薬液のワンショット注入器。
  7. 【請求項7】 上記ワンショット操作部材の操作回数を
    表示する操作回数表示手段が設けられていることを特徴
    とする請求項1乃至6のいずれかに記載のワンショット
    注入器。
  8. 【請求項8】 請求項1乃至7のいずれかに記載の薬液
    のワンショット注入器を用いて薬液をカテーテルを介し
    て患者へ注入するための薬液注入装置であって、貯留タ
    ンクに貯留された薬液を吐出する薬液吐出ポンプと、こ
    の薬液吐出ポンプによって吐出された薬液を上記カテー
    テルに導く1本の薬液管路と、この薬液管路に設けられ
    た薬液の流量を調節する流量調節装置と、この流量調節
    装置の下流側の薬液管路に設けられる流路切換え弁とが
    備えられ、上記ワンショット注入器は、上記流路切換え
    弁に着脱自在に装着し得るように構成されていることを
    特徴とする薬液注入装置。
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