JP2002058272A - スイッチトリラクタンスモータ制御方法およびその装置 - Google Patents

スイッチトリラクタンスモータ制御方法およびその装置

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JP2002058272A
JP2002058272A JP2000240641A JP2000240641A JP2002058272A JP 2002058272 A JP2002058272 A JP 2002058272A JP 2000240641 A JP2000240641 A JP 2000240641A JP 2000240641 A JP2000240641 A JP 2000240641A JP 2002058272 A JP2002058272 A JP 2002058272A
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position angle
rotational position
torque
polarity
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JP2000240641A
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Nobuyuki Matsui
信行 松井
Taku Kosaka
卓 小坂
Hiroyuki Yamai
広之 山井
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Daikin Industries Ltd
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Daikin Industries Ltd
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  • Control Of Electric Motors In General (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 簡単に正逆トルクを発生させるべくSRモー
タを制御する。 【解決手段】 各相巻線電流を入力とする最大電流相選
択部91と、各相巻線電圧を入力とするとともに、最大
電流相選択部91から出力される励磁相信号を入力とす
る検出相選択部92と、最大電流相検出部91から出力
される巻線電流iおよび検出相選択部92から出力され
る巻線電圧を入力として磁束鎖交数を演算する磁束鎖交
数演算部93と、磁束鎖交数および巻線電流を入力とし
て磁化曲線モデルに基づいて1対の仮の回転位置角を出
力する磁化曲線モデル部94と、励磁相信号に基づいて
各仮の回転位置角を補正する位相補正部95と、トルク
極性に基づいて1対の位相補正部95からの出力の一方
を選択し、回転位置角として出力する位置角選択部96
とを有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、回転位置角に応
じて供給電圧もしくは供給電流を制御することによって
スイッチトリラクタンスモータ(以下、SRモータと略
称する)を制御するための方法およびその装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】SRモータは、従来の交流機(誘導モー
タ、ブラシレスDCモータなど)に比べてモータ構造が
シンプルで堅牢なため、安価な可変速駆動源として注目
を集めている。
【0003】SRモータは、そのトルク発生原理から回
転位置角に応じた電流/電圧制御が必要であり、一般的
には光学式または磁気式の位置センサがモータ軸に取り
付けられている。
【0004】図8は従来のSRモータ制御装置の構成を
示す概略図である。
【0005】このSRモータ制御装置は、交流電源10
1を入力として直流電圧を発生するコンバータ102
と、コンバータ102により発生される直流電圧を入力
として交流電圧または交流電流を発生するインバータ1
03と、インバータ103により発生される交流電圧ま
たは交流電流が供給されることによって回転するSRモ
ータ104と、SRモータ104のモータ軸に取り付け
られて回転位置角を表す位置角信号を出力する位置セン
サ105と、トルク指令および位置角信号を入力として
波形制御演算を行い、インバータ103に供給すべきス
イッチング信号を発生する波形制御回路106とを有し
ている。
【0006】しかし、SRモータ104のモータ軸に位
置センサ105を取り付ける構成を採用した場合には、
位置センサ105を設けることに伴ってSRモータ制御
装置全体としての大型化、信頼性の低下を招くのみなら
ず、SRモータの設置環境が限定され(例えば、高温・
高圧のガスに曝される密閉形圧縮機には組み込めな
い)、しかも、コスト的にSRモータの安価さとのトレ
ードオフとなる、などの不都合がある。
【0007】したがって、位置センサを用いることなく
回転位置角を推定演算し、推定演算結果に基づいてイン
バータを制御し、トルク極性を変化させることなくSR
モータを制御することが提案されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】SRモータは回転子が
突極構造であるためイナーシャが小さく、また、原理的
に低速・大トルク特性を持つため、油圧ポンプ駆動など
で実用化されている。また、高速応答が望まれるFA
(ファクトリーオートメーション)用途での実用化が期
待されている。
【0009】油圧ポンプ用途では、アクチュエータの動
作に応答して発生する圧力サージを抑制するために、加
速時はもとより減速時にも高速応答が要求される。ま
た、FA用途では正逆回転動作が必要となる。
【0010】こうした要求に応えるためには、トルクを
正逆自在に制御できるSRモータ制御が不可欠となる。
【0011】しかし、従来の、位置センサを用いないS
Rモータの制御方法の考え方をそのまま適用したので
は、正逆トルクを発生させることは困難である。また、
正逆トルクを発生させようとすれば、推定すべき回転位
置角範囲が広がるため、必要な演算量やデータ量が増加
してしまうという不都合も発生する。
【0012】さらに説明する。
【0013】図8に示す従来のSRモータ制御において
は、位置センサ105から出力される回転位置角信号お
よび外部から与えられるトルク指令が波形制御回路10
6に供給される(T.J.E.Miller,”Swi
tched Reluctance Motors a
nd their Control”,MAGNAPH
YSICS PUBLISHING AND CLAR
ENDON PRESS OXFORD,1993,p
p99−108参照)。そして、波形制御回路106に
おいては、これらの入力信号に応答してインバータ10
3に所定のスイッチング信号を供給する。なお、インバ
ータ103の直流入力にはコンバータ(例えば、全波整
流回路と平滑コンデンサ)102を介して直流電圧が供
給されている。
【0014】そして、前記スイッチング信号に応答した
出力電圧もしくは電流がインバータ103からSRモー
タ104に供給されている。
【0015】SRモータのトルク式は数1で表される。
【0016】
【数1】
【0017】ここで、iu、iv、iwは各相巻線電
流、Lu、Lv、Lwは各相巻線自己インダクタンス、
θは回転子位置角をそれぞれ示す。
【0018】数1から分かるように、SRモータのトル
クは電流振幅の2乗に比例するため、トルク極性は電流
の極性には依存せず、巻線自己インダクタンスの回転位
置角に対する変化率の極性により定まる。
【0019】図9は正トルク並びに逆トルクを得るため
の電流位相を示す図である。
【0020】正トルクを得るためにはu相巻線自己イン
ダクタンスLuが正の勾配で変化する領域で、逆トルク
を得るためにはu相巻線自己インダクタンスLuが負の
勾配で変化する領域で、それぞれu相巻線に通電すれば
よい。
【0021】高速応答を要求されない例えば、圧縮機駆
動などの場合には、SRモータにどちらか一方のトル
ク、例えば、正トルクのみを発生させればよいが、高速
応答を要求される、例えば油圧ポンプ駆動などの場合に
は、減速時にはSRモータに逆トルクを発生させるブレ
ーキ動作を行わせる必要がある。さらに、ブレーキ動作
に加えて、正逆回転を要求されるFA用途では、逆トル
クを発生させることは必須になる。
【0022】このため、圧縮機用途では1相当たり、回
転位置角を45°〜90°の範囲で検出すればよいが
{図9中(a)並びに(b)参照}、油圧ポンプ用途や
FA用途では1相当たり45°〜135°の範囲で回転
位置角を検出することが必要になる{図9中(a)〜
(c)参照}。なお、u相巻線の装着された固定子突極
と回転子突極とが対向した状態を回転位置角90°と
し、角度は機械角で示している。
【0023】これは、位置センサを用いる場合には問題
とはならないが、SRモータに供給する電流、または電
圧を検出して回転位置角の推定を行う従来のセンサレス
制御システムでこれを満足する推定方式を示したものは
全くなく、従来の考え方をそのまま適用したのでは、正
逆トルクを発生させることが困難である。
【0024】図14は従来のセンサレスSRモータ制御
システムにおける回転位置角推定演算部の構成を示すブ
ロック図である(小坂、落合、松井、”磁化曲線を利用
したSRMの位置センサレス制御法”、電学論D、Vo
l.120,No.2,2000,pp216−222
参照))。
【0025】この回転位置角推定演算部は、各相巻線電
流を入力とし、最大電流を選択して回転位置角の推定を
行う相を選択し、所定の電流i並びに電圧vを出力する
最大電流相選択部、検出相選択部と、これらの電流iお
よび電圧vを入力としてλ=∫(v−R・i)dtの演
算を行って磁束鎖交数λを算出する磁束鎖交数演算部
と、磁束鎖交数λおよび電流iを入力として回転位置角
推定値θe’を出力する磁化曲線モデル部と、回転位置
角推定値θe’および選択された相情報を入力として波
形制御に必要な範囲にわたる回転位置角推定値数2を出
力する位相補正部とを有している。
【0026】
【数2】
【0027】図15は最大電流相選択部および検出相選
択部の作用を説明するフローチャートである。
【0028】ステップSP1において、各相電流iu、
iv、iwの入力を行い、ステップSP2において、i
u≧ivか否かを判定し、iu≧ivでなければ、ステ
ップSP3において、iv≧iwか否かを判定する。
【0029】そして、ステップSP2においてiu≧i
vであると判定された場合には、ステップSP4におい
て、i=iu、v=vuとし、ステップSP5におい
て、励磁相信号uを出力する。
【0030】ステップSP3においてiv≧iwである
と判定された場合には、ステップSP6において、i=
iv、v=vvとし、ステップSP7において、励磁相
信号vを出力する。
【0031】ステップSP3においてiv≧iwでない
と判定された場合には、ステップSP8において、i=
iw、v=vwとし、ステップSP9において、励磁相
信号wを出力する。
【0032】そして、ステップSP5の処理、ステップ
SP7の処理、またはステップSP9の処理が行われた
場合には、そのまま元の処理に戻る。
【0033】このようにして最大電流相の選択および検
出相の選択が行われた後は、磁束鎖交数演算部において
磁束鎖交数λを演算し、磁化曲線モデル部に供給するこ
とにより回転位置角推定値θe’を出力する。
【0034】図11はSRモータの磁化曲線の測定例で
ある。磁化曲線は、例えば、図10のように、u相巻線
に通電し、回転子の回転位置角を変化させ、固定子突極
に発生する磁束鎖交数を測定することによって得ること
ができる。
【0035】回転子の回転位置角に応答して磁束鎖交数
−電流特性が変化するため、この特性をそのままメモリ
に記憶し、またはファジーなどによりモデリングしてお
くことによって、磁束鎖交数と巻線電流情報から回転位
置角を得ることができる。
【0036】図12は45°〜90°の範囲で回転位置
角を推定するファジー回転位置角推定演算器の構成を示
す図であり、7点の回転位置角θn(ここで、n=1、
2、・・・、7)に対応した磁束鎖交数λnを検出電流
iの入力により推定するFuzzy1と、磁束鎖交数λ
を入力として回転位置角推定値θe’を推定演算するF
uzzy2とを有している。
【0037】Fuzzy1とFuzzy2とについて
は、図11中(a)の磁化特性に基づいてそれぞれの推
論規則を定める。ここでは、電流8点(m=1〜8 i
m:0、8、10、12、15、20、25、30
A)、回転位置角7点(n=1〜7θn:50.0、5
2.5、57.5、65.0、72.5、77.5、8
2.5deg)の各ポイント(7×8=56ポイント)
のデータを図11中(a)の磁化特性から抽出した。そ
して、Fuzzy1の推論規則は、 規則1 IF i is A1 THEN Λ1=Λ1n 規則2a IF i is A2a THEN Λ2=Λ2n 規則2b IF i is A2b THEN Λ2=Λ2n・{1+N・(8 −i)} 規則3 IF i is A3 THEN Λ3=Λ3n・{1+N・(1 0−i)} 規則4 IF i is A4 THEN Λ4=Λ4n・{1+N・(1 2−i)} 規則5a IF i is A5a THEN Λ5=Λ5n・{1+N・(1 5−i)} 規則5b IF i is A5b THEN Λ5=Λ5n 規則6 IF i is A6 THEN Λ6=Λ6n 規則7 IF i is A7 THEN Λ7=Λ7n 規則8 IF i is A8 THEN Λ8=Λ8n ここで、Nはn={1〜3、4、5、6、7}の時、N
={0、1/16、1/8、1/8、1/4}である。
【0038】Fuzzy2の推論規則は、 規則1 IF λ is B1 THEN θ1=50.0° 規則2 IF λ is B2 THEN θ2=52.5° 規則3 IF λ is B3 THEN θ3=57.5° 規則4 IF λ is B4 THEN θ4=65.0° 規則5 IF λ is B5 THEN θ5=72.5° 規則6 IF λ is B6 THEN θ6=77.5° 規則7 IF λ is B7 THEN θ7=82.5° とした。
【0039】また、Fuzzy1のメンバーシップ関数
は推論規則で選択した8点の電流値を用い、図13中
(a)のように定めた。一方、Fuzzy2のメンバー
シップ関数は、Fuzzy1から出力されるλnに基づ
き図13中(b)のように生成される。
【0040】次に、演算が簡単で制御演算に適した簡略
推論法を用いた推論動作を説明する。
【0041】電流iを入力して図13中(c)のように
適合度μAm(i)を求める。そして、数3により重み
付き平均λnを演算し、回転位置角θnに対応する磁束
鎖交数λnを得る。
【0042】
【数3】
【0043】選択した7点の回転位置角n=1〜7の全
てについて演算を行い、λ1〜λ7を得る。これにより
図13中(b)のメンバーシップ関数を作成する。そし
て、検出した磁束鎖交数λを入力して図13中(c)と
同様の要領で適合度μBn(λ)を求め、数4により重
み付き平均θe’を演算し、回転子の回転位置角θe’
を得る。
【0044】
【数4】
【0045】以上により、図11中(a)の磁化特性に
基づいた45°〜90°の角度を推定することができ
る。
【0046】他の相については、各突極の空間位相を考
慮することで(具体的には、図16に示す位相補正部の
作用を説明するフローチャートの処理を行うことで)求
めることができる。
【0047】図16のステップSP1において、θe’
および励磁相信号の入力を行い、ステップSP2におい
て、励磁相はu相か否かを判定し、励磁相がu相であれ
ば、ステップSP6において、数2=θe’とする。逆
に、励磁相がu相でなければ、ステップSP3におい
て、励磁相はv相か否かを判定する。
【0048】ステップSP3において励磁相がv相であ
ると判定された場合には、ステップSP4において、数
2=θe’+30の演算を行う。逆に、ステップSP3
において励磁相がv相でないと判定された場合には、ス
テップSP5において、数2=θe’−30の演算を行
う。
【0049】そして、ステップSP2において励磁相が
u相であると判定された場合、ステップSP4の処理が
行われた場合、ステップSP5の処理が行われた場合、
またはステップSP6の処理が行われた場合には、その
まま元の処理に戻る。
【0050】したがって、例えば、v相励磁の場合に
は、v相極対向位置を90°と考え、推定演算を行い得
た結果にu相突極に対する位相角30°(図17参照)
を加算する。一方、同様に考え、w相励磁の場合には、
30°を減算する(図17参照)。これにより、正トル
クを得るための励磁位相を定めるために必要な角度情報
を得ることができる。
【0051】図17は正トルクを発生する各相励磁電流
と各相インダクタンスとの位相関係を示す図である。
【0052】図14の回転位置角推定演算部の処理によ
り、図示の期間I〜VIにおいて、以下の処理が行われ
る。 I. u相から回転位置角推定 II. u相もしくはv相の電流の大きい相から回転位
置角推定 III. w相もしくはu相の電流の大きい相から回転
位置角推定 IV. v相もしくはw相の電流の大きい相から回転位
置角推定 V. v相から回転位置角推定 VI. w相から回転位置角推定 そして、各相インダクタンスの変化率が正となる記憶さ
れた通電位相θ0u、θ0v、θ0w、θ1u、θ1
v、θ1wに応答した通電波形制御が行われる。なお、
波形制御についての詳細は従来公知であるから省略す
る。
【0053】正トルクのみを発生すればよい用途、例え
ば圧縮機用途では、1相当たり45°〜90°の範囲で
励磁を行えばよいため、回転位置角推定のための磁化特
性は図11中(a)のみでよい。
【0054】しかし、正逆トルクを制御する必要がある
用途、例えば油圧ポンプ用途、FA用途などの高速応答
が求められる機器では、これに加えて、1相当たり90
°〜135°の範囲の磁化特性{図11中(b)参照}
に基づく回転位置角推定が必要になる。
【0055】そこで、図11中(b)の磁化特性に基づ
く回転位置角の推定を追加すればよいが、従来の磁束鎖
交数と巻線電流とを入力するだけの回転位置角推定で
は、図11中(a)の磁化特性と図11中(b)の磁化
特性に対応した2つの回転位置角推定結果が得られてし
まい、位相制御ができなくなってしまうという不都合が
発生する。
【0056】
【発明の目的】この発明は上記の問題点に鑑みてなされ
たものであり、簡単に正逆トルクを発生させることがで
きるSRモータ制御方法およびその装置を提供すること
を目的としている。
【0057】
【課題を解決するための手段】請求項1のSRモータ制
御方法は、正逆トルクを発生するために必要な範囲の回
転位置角の推定を行い、推定演算結果に基づいてスイッ
チトリラクタンスモータに供給する電圧もしくは電流を
制御する方法である。
【0058】請求項2のSRモータ制御方法は、トルク
の極性に応答して回転位置角の推定結果を選択する方法
である。
【0059】請求項3のSRモータ制御方法は、与えら
れた電流指令の極性に応答してトルク極性を発生する方
法である。
【0060】請求項4のSRモータ制御方法は、位相指
令に応答してトルク極性を発生する方法である。
【0061】請求項5のSRモータ制御方法は、前回の
選択された回転位置角推定結果に応答して回転位置角推
定結果を選択する方法である。
【0062】請求項6のSRモータ制御方法は、SRモ
ータの構造的な対称性を利用して回転位置角の推定を行
う方法である。
【0063】請求項7のSRモータ制御装置は、正逆ト
ルクを発生するために必要な範囲の回転位置角の推定を
行う推定手段と、推定結果に基づいてSRモータに供給
する電圧もしくは電流を制御するモータ制御手段とを含
むものである。
【0064】請求項8のSRモータ制御装置は、トルク
の極性に応答して回転位置角の推定結果を選択する推定
結果選択手段をさらに含むものである。
【0065】請求項9のSRモータ制御装置は、与えら
れた電流指令の極性に応答して回転位置角の推定結果を
選択する推定結果選択手段をさらに含むものである。
【0066】請求項10のSRモータ制御装置は、位相
指令に応答してトルク極性を発生するトルク極性発生手
段をさらに含むものである。
【0067】請求項11のSRモータ制御装置は、前回
の選択された回転位置角推定結果に応答して回転位置角
推定結果を選択する推定結果選択手段をさらに含むもの
である。
【0068】請求項12のSRモータ制御装置は、前記
推定手段として、SRモータの構造的な対称性を利用し
て回転位置角の推定を行うものを採用するものである。
【0069】
【作用】請求項1のSRモータ制御方法であれば、正逆
トルクを発生するために必要な範囲の回転位置角の推定
を行い、推定演算結果に基づいてスイッチトリラクタン
スモータに供給する電圧もしくは電流を制御するのであ
るから、位置センサを用いることなく、正トルクのみな
らず逆トルクをも発生させるべくSRモータを制御する
ことができ、高速応答制御が必要な油圧ポンプ、FAな
どの用途に適用することができる。
【0070】請求項2のSRモータ制御方法であれば、
トルクの極性に応答して回転位置角の推定結果を選択す
るのであるから、トルクの極性に合わせて回転位置角の
推定結果を選択することによって請求項1と同様の作用
を達成することができる。
【0071】請求項3のSRモータ制御方法であれば、
与えられた電流指令の極性に応答してトルク極性を発生
するのであるから、電流指令からトルク極性を発生し、
ひいては請求項2と同様の作用を達成することができ
る。
【0072】請求項4のSRモータ制御方法であれば、
位相指令に応答してトルク極性を発生するのであるか
ら、位相指令からトルク極性を発生し、ひいては請求項
2と同様の作用を達成することができる。
【0073】請求項5のSRモータ制御方法であれば、
前回の選択された回転位置角推定結果に応答して回転位
置角推定結果を選択するのであるから、適正な回転位置
角推定結果を選択することができ、ひいては請求項1と
同様の作用を達成することができる。
【0074】請求項6のSRモータ制御方法であれば、
SRモータの構造的な対称性を利用して回転位置角の推
定を行うのであるから、推定の大幅な変更、推定に必要
なデータ量の増加を伴うことなく、請求項1から請求項
5の何れかと同様の作用を達成することができる。
【0075】請求項7のSRモータ制御装置であれば、
推定手段によって正逆トルクを発生するために必要な範
囲の回転位置角の推定を行い、モータ制御手段によって
推定結果に基づいてSRモータに供給する電圧もしくは
電流を制御することができる。
【0076】したがって、位置センサを用いることな
く、正トルクのみならず逆トルクをも発生させるべくS
Rモータを制御することができ、高速応答制御が必要な
油圧ポンプ、FAなどの用途に適用することができる。
【0077】請求項8のSRモータ制御装置であれば、
トルクの極性に応答して回転位置角の推定結果を選択す
る推定結果選択手段をさらに含むのであるから、トルク
の極性に合わせて回転位置角の推定結果を選択すること
によって請求項7と同様の作用を達成することができ
る。
【0078】請求項9のSRモータ制御装置であれば、
与えられた電流指令の極性に応答して回転位置角の推定
結果を選択する推定結果選択手段をさらに含むのである
から、電流指令からトルク極性を発生し、ひいては請求
項8と同様の作用を達成することができる。
【0079】請求項10のSRモータ制御装置であれ
ば、位相指令に応答してトルク極性を発生するトルク極
性発生手段をさらに含むのであるから、位相指令からト
ルク極性を発生し、ひいては請求項8と同様の作用を達
成することができる。
【0080】請求項11のSRモータ制御装置であれ
ば、前回の回転位置角推定結果に応答して回転位置角推
定結果を選択する推定結果選択手段をさらに含むのであ
るから、適正な回転位置角推定結果を選択することがで
き、ひいては請求項7と同様の作用を達成することがで
きる。
【0081】請求項12のSRモータ制御装置であれ
ば、前記推定手段として、SRモータの構造的な対称性
を利用して回転位置角の推定を行うものを採用するので
あるから、推定の大幅な変更、推定に必要なデータ量の
増加を伴うことなく、請求項7から請求項11の何れか
と同様の作用を達成することができる。
【0082】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照して、この
発明のSRモータ制御方法およびその装置の実施の態様
を詳細に説明する。
【0083】図1はこの発明のSRモータ制御装置の一
実施態様を示すブロック図である。
【0084】このSRモータ制御装置は、外部から与え
られる速度指令ω*および速度演算結果を入力として速
度制御演算(例えば、PI演算)を行い電流振幅指令を
出力する速度制御演算部1と、速度制御演算結果を入力
として絶対値演算を行う絶対値演算部2と、速度制御演
算結果を入力として電流極性を検出する電流極性検出部
3と、電流極性検出結果を入力として位相制御演算を行
う位相制御部4と、絶対値演算結果、位相制御演算結果
および回転位置角推定結果を入力として通電波形を発生
する通電波形発生部5と、通電波形および検出電流を入
力として電流制御演算を行ってスイッチング信号を出力
する電流制御部6と、スイッチング信号を入力とするイ
ンバータ7と、インバータ7からの出力が供給されるS
Rモータ8と、SRモータ8のモータ電圧、モータ電流
および電流極性検出部3からの電流極性検出結果(トル
ク極性と等価)を入力して回転子の回転位置角の推定を
行う位置推定演算部9と、回転位置角の推定結果を入力
として速度演算を行う速度演算部10とを有している。
【0085】図2は位置推定演算部9の構成の一例を示
すブロック図である。
【0086】この位置推定演算部9は、各相巻線電流を
入力とする最大電流相選択部91と、各相巻線電圧を入
力とするとともに、最大電流相選択部91から出力され
る励磁相信号を入力とする検出相選択部92と、最大電
流相検出部91から出力される巻線電流iおよび検出相
選択部92から出力される巻線電圧vを入力として、λ
=∫(v−R・i)dt(ここで、Rは巻線抵抗)の演
算を行って磁束鎖交数λを演算する磁束鎖交数演算部9
3と、磁束鎖交数λおよび巻線電流iを入力として磁化
曲線モデルに基づいて1対の仮の回転位置角を出力する
磁化曲線モデル部94と、励磁相信号に基づいて各仮の
回転位置角を補正する位相補正部95a、95bと、ト
ルク極性に基づいて1対の位相補正部95a、95bか
らの出力の一方を選択し、回転位置角数2として出力す
る位置角選択部96とを有している。
【0087】ここで、磁化曲線モデル部94は、4つの
ファジイFuzzy1、Fuzzy2、Fuzzy3、
Fuzzy4を有しており、ファジイFuzzy1、F
uzzy2は図11中(a)の磁化曲線に基づく回転位
置角推定を行うべくメンバーシップ関数が設定され、フ
ァジイFuzzy3、Fuzzy4は図11中(b)の
磁化曲線に基づく回転位置角推定を行うべく推論規則が
設定されている。
【0088】前記ファジイFuzzy1、Fuzzy2
は、図12に示すファジー回転位置角推定演算器と同様
であるから詳細な説明を省略する。
【0089】前記ファジイFuzzy3、Fuzzy4
は、図11中(b)の磁化曲線から、電流8点(j=1
〜8 ij:0、8、10、12、15、20、25、
30A)、回転位置角7点(k=1〜7 θk:13
0.0、122.5、115.0、107.5、10
2.5、97.5deg)の各ポイント(7×8=56
ポイント)のデータを抽出し、次のようにFuzzy
3、Fuzzy4の推論規則を設定する。 Fuzzy3の推論規則: 規則1 IF i is C1 THEN Λ1=Λ1k 規則2a IF i is C2a THEN Λ2=Λ2k 規則2b IF i is C2b THEN Λ2=Λ2k・{1+K・( 8−i)} 規則3 IF i is C3 THEN Λ3=Λ3k・{1+K・( 10−i)} 規則4 IF i is C4 THEN Λ4=Λ4k・{1+K・( 12−i)} 規則5a IF i is C5a THEN Λ5=Λ5k・{1+K・( 15−i)} 規則5b IF i is C5b THEN Λ5=Λ5k 規則6 IF i is C6 THEN Λ6=Λ6k 規則7 IF i is C7 THEN Λ7=Λ7k 規則8 IF i is C8 THEN Λ8=Λ8k ここで、Kは、k={1〜3、4、5、6、7}の時、K={0、1/16、 1/8、1/8、1/4}である。 Fuzzy4の推論規則: 規則1 IF λ is D1 THEN θ1=130.0° 規則2 IF λ is D2 THEN θ2=127.5° 規則3 IF λ is D3 THEN θ3=122.5° 規則4 IF λ is D4 THEN θ4=115.0° 規則5 IF λ is D5 THEN θ5=107.5° 規則6 IF λ is D6 THEN θ6=102.5° 規則7 IF λ is D7 THEN θ7=97.5° そして、適合度μCj(i)をFuzzy3のメンバー
シップ関数から求め、数5により重み付き平均λkを演
算し、回転位置角θjおよび巻線電流に対応する磁束鎖
交数λkを得る。
【0090】
【数5】
【0091】そして、このλkによりFuzzy4のメ
ンバーシップ関数を生成するとともに、このメンバーシ
ップ関数から、適合度μDk(λ)を求め、数6により
回転位置角推定値θe’’を求める。
【0092】
【数6】
【0093】なお、Fuzzy3およびFuzzy4の
メンバーシップ関数については、それぞれFuzzy1
およびFuzzy2と同様に記すことができるので、図
示を省略する。
【0094】前記位置角選択部96は、図3のフローチ
ャートに示すように、トルク極性が正の場合に、Fuz
zy1およびFuzzy2により得られ、かつ対応する
位相補正部95aにより補正処理が施された結果θaを
選択し、トルク極性が逆の場合に、Fuzzy3および
Fuzzy4により得られ、かつ対応する位相補正部9
5bにより補正処理が施された結果θbを選択して回転
位置角推定値数2として出力する。
【0095】なお、図1の他の構成部は従来公知である
から詳細な説明を省略する。
【0096】また、図2の他の構成部は図14の対応部
分と同様であるから詳細な説明を省略する。
【0097】上記の構成のSRモータ制御装置を採用す
れば、位置センサを用いることなく、モータ電流、モー
タ電圧およびトルク極性に基づいて位置推定演算部9に
よって回転子の回転位置角推定値数2を得ることがで
き、この回転位置角推定値数2を速度演算部10に供給
することによりSRモータ8の実速度を演算することが
できる。
【0098】外部からの速度指令ω*と演算された実速
度とが速度制御演算部1に供給されることにより、例え
ばPI演算を行って電流振幅指令を出力し、なお、この
電流振幅指令は符号付きで出力され、この符号の正が正
トルク、符号の負が逆トルクにそれぞれ対応する。そし
て、この電流振幅指令を電流極性検出部3に供給するこ
とにより電流振幅指令の極性、すなわちトルク極性を検
出する。
【0099】また、SRモータ8のトルク極性は電流極
性に依存しないのであるから、符号付きの電流振幅指令
を絶対値演算部2に供給することによって電流振幅指令
の絶対値を演算する。
【0100】前記電流振幅指令の極性は位相制御部4に
供給され、例えば、図9の位相関係を参照して、正逆ト
ルクを発生するように定める処理が行われ、通電を行う
位相(正トルク発生ではθ0x、θ1x、逆トルク発生
ではθ0x’、θ1x’であり、ここで、xは通電相を
示すための添え字であって、u、v、wの何れかであ
る)を出力する。
【0101】そして、この通電を行う位相、電流振幅指
令の絶対値および回転位置角推定値数2が通電波形発生
部5に供給されることにより、各相に通電する電流波形
指令を発生し、電流制御部6に供給する。電流制御部6
においては、モータ電流および電流波形指令に基づいて
相電流を所定値にすべくインバータ7に対するスイッチ
ング信号を出力する。
【0102】この結果、正逆トルクを発生するようにS
Rモータ8を制御することができる。
【0103】なお、電流振幅指令の極性に代えて、位相
指令を変化させてトルク極性(正逆トルク)を制御する
ことが可能であり、この場合には、位相に応じたインダ
クタンスの変化率の極性を記憶し、これに基づいて位相
指令をインダクタンスの変化率極性(すなわち、トルク
極性)に読み替えればよい。
【0104】また、速度制御演算部1の出力に代えて、
電流(トルク)指令を電流極性検出部3および絶対値演
算部4に直接入力することで、トルク制御系とすること
ができる。
【0105】図4は位置推定演算部の他の構成例を示す
ブロック図である。
【0106】この位置推定演算部が図2の位置推定演算
部と異なる点は、ファジイFuzzy3、Fuzzy4
および対応する位相補正部95bを省略した点、位相補
正部95aから出力される回転位置角推定値θaを18
0度から減算する減算部97をさらに設けた点、および
位置角選択部96において、トルク極性に基づいて回転
位置角推定値θaまたは減算部97からの出力θbを選
択するようにした点である。
【0107】この構成の位置推定演算部を採用した場合
には、図2の位置推定演算部を採用する場合と比較し
て、磁化曲線モデル部94の構成を簡単化することがで
き、しかも簡単な減算部97を設けるだけで、図2の位
置推定演算部と同様の作用を達成することができる。
【0108】さらに説明する。
【0109】図2の位置推定演算部においては、正逆ト
ルクを発生させるべく回転位置角45°〜135°の情
報を持つ図11中(a)及び図11中(b)のモデルを
磁化曲線モデル部94に持たせている。
【0110】しかし、SRモータは、例えば図10中
(b)(d)を参照することにより分かるように、u相
の突極および回転子の中心を通る中心線を基準にして、
それぞれの回転子の位置関係が互いに対称になる。
【0111】したがって、図10中(b)(d)は、回
転位置角は互いに異なるが、u相巻線通電時に形成され
る磁路の長さは互いに等しく、同一電流であれば発生す
る磁束鎖交数は互いに等しくなる。すなわち、図11中
(a)(b)は、各磁化曲線を測定した角度は異なるに
も拘わらず、互いに完全に重なる。
【0112】このため、磁化特性を測定した角度を読み
替えておけば、90°〜135°の回転位置角を推定す
るために、図11中(b)の磁化曲線に代えて図11中
(a)の磁化曲線を用いることが可能になる。ただし、
実際には製造上のばらつきにより図11中(a)と図1
1中(b)との間に多少の差異はあるが、それによる回
転位置角の推定誤差は無視できる程に小さい。
【0113】この構造的な対称性を基にし、前述のファ
ジイ推論の磁束鎖交数モデルであるFuzzy1とFu
zzy3とを互いに同一のものにでき、磁束鎖交数を出
力するための演算量とデータ量とを半減することができ
る。
【0114】さらに、回転位置角90°を基準に、回転
位置角、例えば、図10中(b):75°=90°−1
5°と、図10中(d):105°=90°+15°と
は対称な回転位置角にあたるので、例えば、回転位置角
推定を行うFuzzy2の出力を位相補正した結果θa
に対して、90°−θa+90°の演算(すなわち、θ
aを180°から減算)を行うことで、Fuzzy4と
同じ回転位置角推定結果θbを得ることができる。すな
わち、従来の正トルクのみを制御するための位置推定部
に簡単な減算部を付加するだけで、正逆トルク制御を実
現できる位置推定部を構成することができる。
【0115】図5は位置推定演算部9のさらに他の構成
を示すブロック図である。
【0116】この位置推定演算部9は、Fuzzy1、
Fuzzy2とFuzzy3、Fuzzy4とを有する
磁化曲線モデル部94と、前回推定された回転位置角を
記憶する前回推定角記憶部98と、前回推定角記憶部9
8の記憶内容と所定角度θτとを比較する推定角比較部
99と、推定角比較部99からの比較結果に応答して1
対の回転位置角推定値θa、θbの一方を選択する位置
角選択部96と、位置角選択部96の出力と前回推定角
記憶部98との間に接続されて前回推定された回転位置
角を記憶するタイミングを制御するスイッチ90とを有
している。
【0117】前記推定角比較部99において、所定角度
θτは、インダクタンス波形が最大値となる位置角に選
び(u相推定の場合にはθτ=90°、v相推定の場合
にはθτ=120°、w相推定の場合にはθτ=60°
に選び)、前回推定角記憶部98に記憶されている回転
位置角数7が所定角度θτよりも小さいか否かを判定す
る(図6のステップSP1参照)。
【0118】
【数7】
【0119】そして、位置角選択部96においては、数
7<θτである場合にθaを選択し(図6のステップS
P2参照)、数7<θτでない場合にθbを選択する
(図6のステップSP3参照)。
【0120】したがって、図5の構成を採用した場合に
は、トルク極性信号を用いる代わりに、前回の回転位置
角推定値に応答して回転位置角θa、θbの何れかを選
択する。
【0121】さらに説明する。
【0122】図7はトルク極性が正から逆に図中の矢印
のポイントで反転した時の通電波形位相を示す図であ
る。
【0123】逆トルク発生のために、u相インダクタン
ス波形の最大値(回転位置角90°)を越え、その傾き
が負になる区間でu相通電が行われる。トルク極性反転
時の位相は正トルク発生の時には75°〜120°を推
定しているv相情報に基づいているため、従来の位置推
定演算ではu相で検出ができなかった90°を越えた位
相であっても、通電相を切り替えることができる。そし
て、この位相を記憶し、次回u相推定時にこれが90°
を越えていたか否かを判定することで、トルク極性(イ
ンダクタンスの変化率が正で回転位置角が45°〜90
°か、もしくは、インダクタンスの変化率が負で回転位
置角が90°〜135°か)を判定することができる。
【0124】これによりu相回転位置角推定値を選択す
れば、その推定値は90°〜135°になるため、これ
を記憶し、次回推定時に同様の判定を行えば、u相から
逆トルク発生に必要な範囲の回転位置角情報を引き続き
得ることができる。
【0125】なお、上記の実施態様においては、固定子
の突極数が6、回転子の突極数が4の3相SRモータに
ついて説明したが、他の突極数の組み合わせのSRモー
タ、他の相数のSRモータに適用することが可能であ
る。また、u相の固定子突極と回転子突極との対向する
回転位置角を90°に設定しているが、これ以外の回転
位置角としてもよい。
【0126】さらに、上記の実施態様においては、位置
推定演算部9に正逆トルク発生を可能にする位置角選択
部96の機能を組み込んでいるが、この機能は明示的に
区分されているものではなく、この機能を位相制御部4
に組み込むことも可能である。そして、位置角推定演算
に、磁化特性をモデリングする方式を例示したが、他の
方式(例えば、インダクタンス測定に基づく方式など)
を採用することも可能である。
【0127】
【発明の効果】請求項1の発明は、位置センサを用いる
ことなく、正トルクのみならず逆トルクをも発生させる
べくSRモータを制御することができ、高速応答制御が
必要な油圧ポンプ、FAなどの用途に適用することがで
きるという特有の効果を奏する。
【0128】請求項2の発明は、トルクの極性に合わせ
て回転位置角の推定結果を選択することによって請求項
1と同様の効果を奏する。
【0129】請求項3の発明は、電流指令からトルク極
性を発生し、ひいては請求項2と同様の効果を奏する。
【0130】請求項4の発明は、位相指令からトルク極
性を発生し、ひいては請求項2と同様の効果を奏する。
【0131】請求項5の発明は、適正な回転位置角推定
結果を選択することができ、ひいては請求項1と同様の
効果を奏する。
【0132】請求項6の発明は、推定の大幅な変更、推
定に必要なデータ量の増加を伴うことなく、請求項1か
ら請求項5の何れかと同様の効果を奏する。
【0133】請求項7の発明は、位置センサを用いるこ
となく、正トルクのみならず逆トルクをも発生させるべ
くSRモータを制御することができ、高速応答制御が必
要な油圧ポンプ、FAなどの用途に適用することができ
るという特有の効果を奏する。
【0134】請求項8の発明は、トルクの極性に合わせ
て回転位置角の推定結果を選択することによって請求項
7と同様の効果を奏する。
【0135】請求項9の発明は、電流指令からトルク極
性を発生し、ひいては請求項8と同様の効果を奏する。
【0136】請求項10の発明は、位相指令からトルク
極性を発生し、ひいては請求項8と同様の効果を奏す
る。
【0137】請求項11の発明は、適正な回転位置角推
定結果を選択することができ、ひいては請求項7と同様
の効果を奏する。
【0138】請求項12の発明は、推定の大幅な変更、
推定に必要なデータ量の増加を伴うことなく、請求項7
から請求項11の何れかと同様の効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明のSRモータ制御装置の一実施態様を
示すブロック図である。
【図2】位置推定部の構成の一例を示すブロック図であ
る。
【図3】位置角選択部の処理を説明するフローチャート
である。
【図4】位置推定部の構成の他の例を示すブロック図で
ある。
【図5】位置推定部の構成のさらに他の例を示すブロッ
ク図である。
【図6】図5の位置推定部の処理の要部を説明するフロ
ーチャートである。
【図7】トルク極性反転時の通電位相を示す図である。
【図8】従来のSRモータ制御装置を概略的に示すブロ
ック図である。
【図9】SRモータのu相巻線自己インダクタンス波形
と、正トルクならびに逆トルクを得るための電流位相を
示す図である。
【図10】SRモータの回転の様子を示す概略図であ
る。
【図11】SRモータの磁化特性を示す図である。
【図12】45°〜90°の範囲で回転位置角を推定す
るファジー回転位置角推定演算器の構成を示す図であ
る。
【図13】Fuzzy1、Fuzzy2のメンバーシッ
プ関数、および適合度算出を説明する図である。
【図14】従来のセンサレスSRモータ制御システムに
おける回転位置角推定演算部の構成を示すブロック図で
ある。
【図15】最大電流相選択部および検出相選択部の作用
を説明するフローチャートである。
【図16】位相補正部の作用を説明するフローチャート
である。
【図17】正トルクを発生する各相励磁電流と各相イン
ダクタンスとの位相関係を示す図である。
【符号の説明】
9 位置推定演算部 96 位置角選択部 98 前回推定角記憶部 99 推定角比較部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5H550 BB10 DD09 EE01 GG01 GG03 GG05 GG07 HB07 JJ03 JJ04 JJ24 JJ25 LL14 LL15 LL22 LL23 LL31 LL35

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 正逆トルクを発生するために必要な範囲
    の回転位置角の推定を行い、推定演算結果に基づいてス
    イッチトリラクタンスモータに供給する電圧もしくは電
    流を制御することを特徴とするスイッチトリラクタンス
    モータ制御方法。
  2. 【請求項2】 トルクの極性に応答して回転位置角の推
    定結果を選択する請求項1に記載のスイッチトリラクタ
    ンスモータ制御方法。
  3. 【請求項3】 与えられた電流指令の極性に応答してト
    ルク極性を発生する請求項2に記載のスイッチトリラク
    タンスモータ制御方法。
  4. 【請求項4】 位相指令に応答してトルク極性を発生す
    る請求項2に記載のスイッチトリラクタンスモータ制御
    方法。
  5. 【請求項5】 前回の選択された回転位置角推定結果に
    応答して回転位置角推定結果を選択する請求項1に記載
    のスイッチトリラクタンスモータ制御方法。
  6. 【請求項6】 スイッチトリラクタンスモータ(8)の
    構造的な対称性を利用して回転位置角の推定を行う請求
    項1から請求項5の何れかに記載のスイッチトリラクタ
    ンスモータ制御方法。
  7. 【請求項7】 正逆トルクを発生するために必要な範囲
    の回転位置角の推定を行う推定手段(9)と、推定結果
    に基づいてスイッチトリラクタンスモータに供給する電
    圧もしくは電流を制御するモータ制御手段とを含むこと
    を特徴とするスイッチトリラクタンスモータ制御装置。
  8. 【請求項8】 トルクの極性に応答して回転位置角の推
    定結果を選択する推定演算結果選択手段(96)をさら
    に含む請求項7に記載のスイッチトリラクタンスモータ
    制御装置。
  9. 【請求項9】 与えられた電流指令の極性に応答して回
    転位置角の推定結果を選択する推定結果選択手段をさら
    に含む請求項8に記載のスイッチトリラクタンスモータ
    制御装置。
  10. 【請求項10】 位相指令に応答してトルク極性を発生
    するトルク極性発生手段をさらに含む請求項8に記載の
    スイッチトリラクタンスモータ制御装置。
  11. 【請求項11】 前回の選択された回転位置角推定結果
    に応答して回転位置角推定結果を選択する推定結果選択
    手段(96)(98)(99)をさらに含む請求項7に
    記載のスイッチトリラクタンスモータ制御装置。
  12. 【請求項12】 前記推定手段(9)は、スイッチトリ
    ラクタンスモータ(8)の構造的な対称性を利用して回
    転位置角の推定を行うものである請求項6から請求項9
    の何れかに記載のスイッチトリラクタンスモータ制御装
    置。
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