JP2002057434A - 電子部品集合体 - Google Patents

電子部品集合体

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 特性や大きさが異なる電子部品であっても、
複数の電子部品を簡単に回路基板上に実装することがで
きる電子部品集合体を得る。 【解決手段】 電子部品集合体10は、封止ブロック1
4と保持ブロック16とで構成されるブロック体12を
含む。封止ブロック14に形成された保持用凹部18と
保持ブロック16に形成された貫通孔20とで、凹部2
2を形成する。保持用凹部18の両端部に導電性接合材
24を入れ、凹部22内で導電性接合材24のクサビ効
果により電子部品26を保持する。回路基板上に電子部
品集合体10を載置し、加熱することによって導電性接
合材24を溶融して、電子部品26と保持ブロック16
との間の隙間を通して導電性接合材24を回路基板上に
移動させる。これを冷却して、電子部品26の電極26
aと回路基板の電極パターンとを接合する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は電子部品集合体に
関し、特にたとえば、回路基板などに実装される複数の
電子部品が集合して保持された電子部品集合体に関す
る。
【0002】
【従来の技術】小さい回路基板上に複数の電子部品を実
装する場合、実装密度を上げるためにアレイ部品が実装
されたり、超小型の電子部品が実装される。しかしなが
ら、アレイ部品の場合、特にコンデンサアレイにおいて
は、クロストークが発生する。また、コンデンサアレイ
の場合、誘電体材料の誘電率の制約から、低容量の素子
と高容量の素子を1つの部品内につくることができな
い。このように、アレイ部品においては、極端に特性の
異なる素子を同一部品内につくることができないという
問題がある。
【0003】このようなアレイ部品の欠点を解決するた
めに、小型の同一サイズの部品を複数個並べ、これらを
接着して1つの部品として取り扱うことが考えられる。
このような方法を採用すれば、1つの部品内に特性の異
なる素子をつくることができる。また、複数の電子部品
を1つの部品として取り扱うことができるため、回路基
板上への実装も容易となる。また、従来からの方法とし
て、それぞれの電子部品を1つずつ回路基板上に装着す
る方法もある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、アレイ
部品の場合、上述のように、1つの部品内に特性の異な
る素子を形成することが難しく、単位面積当たりに実装
可能な素子の種類、特性、姿勢などが限定される。ま
た、複数の電子部品を接着して1つの部品として取り扱
う場合、回路基板上の電極パターンに合わせて電子部品
を接着することが難しく、回路基板上の電極パターンに
電子部品の電極を一致させることが困難である。また、
複数の電子部品の大きさが異なる場合、これらの電子部
品を一体化することが困難である。
【0005】さらに、個々の電子部品を回路基板上に実
装する場合、超小型の電子部品であると、それを基板上
に搬送するための保持が難しく、回路基板上への実装が
困難である。また、個々の電子部品を実装する場合、回
路基板上に半田ペーストを塗布し、電子部品を半田ペー
スト上に取り付けて、リフロー炉などで加熱される。こ
の場合、電子部品の大きさが異なると、供給する半田量
が異なるが、それぞれの電子部品に対して適切な半田量
を供給することが困難である。また、半田ペースト中の
フラックス成分の突騰などにより半田ボールが発生する
可能性があり、超小型部品間の隣接距離を短くすること
ができない。さらに、半田量と電子部品の搭載位置との
関係より、ツームストーン現象と呼ばれる電子部品が立
ってしまう現象が発生する可能性がある。また、個々の
電子部品を1回ずつ搭載する必要があるため、実装のた
めの時間および費用が大きくなるという問題がある。
【0006】それゆえに、この発明の主たる目的は、特
性や大きさが異なる電子部品であっても、複数の電子部
品を簡単に回路基板上に実装することができる電子部品
集合体を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】この発明は、複数の凹部
が形成されたブロック体と、ブロック体の凹部に嵌め込
まれる複数の電子部品と、凹部内において電子部品を保
持するために電子部品の電極部分に配置される導電性接
合材とを含む、電子部品集合体である。このような電子
部品集合体において、ブロック体の凹部内壁と電子部品
との間には隙間が形成されることが好ましい。また、導
電性接合材としては、熱溶融性の導電性接合材が用いら
れる。さらに、ブロック体は、保持用凹部が形成された
封止ブロックと、保持用凹部に連結する貫通孔が形成さ
れた保持ブロックとからなり、保持用凹部と貫通孔によ
って凹部が形成されてもよい。また、封止ブロックと保
持ブロックとの間に形成される1つ以上の中間ブロック
を含み、中間ブロックには、保持ブロックの貫通孔に連
結する保持用凹部、および封止ブロックの保持用凹部と
保持ブロックの貫通孔とに連結する貫通孔が形成された
構造としてもよい。これらの場合、貫通孔の大きさは保
持用凹部の大きさより小さくなるように形成されること
が好ましい。
【0008】ブロック体の凹部に電子部品を嵌め込むこ
とによって、複数の電子部品が所定の配置となるように
整列させられ、全体を1つの部品として取り扱うことが
できる。そして、凹部内において電子部品を保持するた
めの導電性接合材が、電子部品を回路基板上に実装する
ときに、電子部品の電極と回路基板の電極パターンとを
接合するために用いられる。このような電子部品集合体
において、ブロック体の凹部と電子部品との間に隙間を
形成することにより、電子部品を回路基板上に載置した
ときに、隙間を通して凹部内の導電性接合材を回路基板
の電極パターン上に移動させることができる。特に、導
電性接合材として半田などの熱溶融性の導電性接合材を
用いれば、電子部品集合体を回路基板上に載置して加熱
することにより、凹部内の導電性接合材が溶融して回路
基板の電極パターン上に流れて、電極パターンと電子部
品の電極とが接合される。ブロック体を封止ブロックと
保持ブロックとで構成し、これらに形成された保持用凹
部と貫通孔とでブロック体の凹部を形成することによ
り、ブロック体に形成される凹部の大きさや深さを調整
することができる。さらに、封止ブロックと保持ブロッ
クとの間に中間ブロックを形成し、この中間ブロックに
保持用凹部および貫通孔を形成することにより、さまざ
まな大きさの電子部品を保持することができる。このと
き、貫通孔の大きさを保持用凹部の大きさより小さくす
ることにより、保持用凹部に導電性接合材が入るスペー
スが形成される。
【0009】この発明の上述の目的,その他の目的,特
徴および利点は、図面を参照して行う以下の発明の実施
の形態の詳細な説明から一層明らかとなろう。
【0010】
【発明の実施の形態】図1はこの発明の電子部品集合体
の一例を示す分解斜視図であり、図2はその平面図であ
り、図3は図2の線III−IIIにおける断面図解図
である。電子部品集合体10は、ブロック体12を含
む。ブロック体12は、封止ブロック14と保持ブロッ
ク16とで構成される。封止ブロック14は、たとえば
直方体状に形成され、その一方面側には四角形の複数の
保持用凹部18が形成される。保持用凹部18は、後述
の電子部品より若干大きくなるように形成される。さら
に、保持ブロック16には、四角形の複数の貫通孔20
が形成される。貫通孔20は、封止ブロック14の保持
用凹部18に対応した位置に形成される。この貫通孔2
0の大きさは、保持用凹部18の大きさよりやや小さ
く、かつ電子部品よりやや大きくなるように形成され
る。これらの保持用凹部18および貫通孔20によっ
て、ブロック体12の凹部22が形成される。封止ブロ
ック14の保持用凹部18の端部には、導電性接合材2
4が配置される。導電性接合材24としては、たとえば
半田などが用いられる。そして、ブロック体12の凹部
22に、電子部品26が嵌め込まれる。このとき、電子
部品26と保持ブロック16の貫通孔20内壁との間に
は、隙間が形成される。
【0011】このような電子部品集合体10を作製する
には、ブロック体12の凹部22の端部に、半田ペース
トや糸半田、棒半田、ロウなどの熱溶融性の導電性接合
材24が供給される。そして、この凹部22に電子部品
26が嵌め込まれ、封止ブロック14を下にして加熱さ
れる。加熱されることにより半田ペーストは溶融し、電
子部品26の電極26aに溶着して固化する。このと
き、導電性接合材24が凹部22の内壁に溶着しないよ
うに、凹部22の内壁にはテフロン(登録商標)加工な
どの表面処理が施されていることが好ましい。この電子
部品集合体10では、封止ブロック14の保持用凹部1
8の大きさが保持ブロック16の貫通孔20より大きく
形成されているため、図4(a)(b)に示すように、
電子部品26と保持用凹部18の内壁と保持ブロック1
6との間に、導電性接合材24が入るスペースが形成さ
れる。このスペースに溶融した導電性接合材24が入っ
て固化することにより、クサビ効果によって電子部品2
6が凹部22内に保持される。なお、図4(a)(b)
では、保持用凹部18が貫通孔20より大きい長方形状
に形成されているが、図5(a)(b)に示すように、
保持用凹部18の両端部が貫通孔20より大きくなった
I字状に形成されてもよい。
【0012】この電子部品集合体10を用いて、電子部
品26を回路基板に実装する場合、図6に示すように、
回路基板30上の電極パターン32上に電子部品26の
電極26aがくるように、電子部品集合体10が載置さ
れる。そして、リフロー炉などで加熱されることによ
り、導電性接合材24が溶融し、電子部品26と保持ブ
ロック16との間の隙間を通って導電性接合材24が電
極パターン32上に流れ落ちる。この状態で冷却するこ
とにより、導電性接合材24は固化し、電子部品26の
電極26aと回路基板30の電極パターン32とが半田
付けされる。このようにして回路基板30上に複数の電
子部品26が接合されると、ブロック体12は電子部品
26と分離されるため、図7に示すように、ブロック体
12を電子部品26から取り外すことができる。
【0013】なお、図8に示すように、封止ブロック1
4および保持ブロック16に多数の保持用凹部18およ
び貫通孔20を形成し、これらによって形成される凹部
22に多数の電子部品26を保持してもよい。この場
合、多数の電子部品26を同時に回路基板30上に実装
することができる。このとき、凹部22の配置を回路基
板30の電極パターン32に合わせておくことにより、
正確に電子部品26を電極パターン32上に配置するこ
とができる。
【0014】このように、この電子部品集合体10を用
いれば、複数の電子部品26を1つの部品として取り扱
うことができ、簡単に複数の電子部品26を回路基板3
0上に実装することができる。また、この電子部品集合
体10には導電性接合材24が含まれており、この導電
性接合材24によって回路基板30の電極パターン32
と電子部品26の電極26aとが接合されるため、回路
基板30上に半田ペーストなどを塗布する必要がない。
そして、ブロック体12内の導電性接合材24が入るス
ペースの大きさは電子部品26の大きさに対応している
ため、電子部品26の大きさに対応して導電性接合材2
6を入れることができ、適量の導電性接合材24で電子
部品26を回路基板30の電極パターン32上に接合す
ることができる。
【0015】また、加熱時に半田ペースト中のフラック
ス成分の突騰などにより半田ボールが発生する可能性が
あるが、この電子部品集合体10を用いれば、複数の電
子部品26は相互干渉できない仕切られた凹部22に配
置された状態で回路基板30上に実装されるため、超小
型の電子部品26の隣接距離を短くすることができる。
また、ブロック体12によって電子部品26の移動が規
制されるため、実装時の電子部品26の位置ずれやツー
ムストーン現象を防止することができる。さらに、複数
の電子部品26を一括して回路基板30上に実装できる
ため、実装に要する時間や工数を削減することができ
る。また、電子部品26を一括して実装可能であるにも
かかわらず、それぞれの電子部品26は個別のものであ
るため、単位面積当たりに実装可能な電子部品26の種
類、特性、姿勢などを多くすることができる。
【0016】また、大きさの異なる電子部品26を実装
する場合、図9および図10に示すように、封止ブロッ
ク14と保持ブロック16との間に、中間ブロック40
を挟むことができる。そして、中間ブロック40には、
保持用凹部18および貫通孔20が形成される。保持用
凹部18が形成された部分においては、保持ブロック1
6に形成された貫通孔20と組合されて凹部22が形成
される。この凹部22には、小型の電子部品26が配置
される。また、貫通孔20が形成された部分において
は、封止ブロック14に形成された保持用凹部22と中
間ブロック40、保持ブロック16に形成された貫通孔
20とによって、凹部22が形成される。この凹部22
には、大型の電子部品26が配置される。このように、
中間ブロック40を用いることによって、電子部品26
の大きさに対応した深さの凹部22を形成することがで
きる。したがって、大きさの異なる電子部品26でも、
保持ブロック16の面に揃えることができる。これによ
り、大きさの異なる電子部品26を同時に回路基板30
上に実装することが可能である。
【0017】さらに、中間ブロック40の数を増やすこ
とができ、電子部品26の大きさの違いが多くなって
も、それに対応して中間ブロック40の数を調整するこ
とができる。つまり、電子部品26の厚みがn種類ある
ならば、(n−1)個の中間ブロック40を準備するこ
とにより、全ての電子部品26をブロック体12に保持
することができる。
【0018】
【発明の効果】この発明によれば、複数の電子部品を同
時に回路基板上に実装することができる。このとき、電
子部品を保持するためにブロック体の凹部に入れられた
導電性接合材が、回路基板の電極パターンと電子部品の
電極との接合用として用いられることから、電子部品の
大きさに対応した量の導電性接合材を供給することがで
きる。また、複数の電子部品を保持したブロック体を1
つの部品として取り扱うことができるため、超小型の電
子部品を個々に取り扱う場合に比べて、回路基板上への
実装が容易である。さらに、複数の電子部品を一括して
回路基板上に実装することができるため、実装のための
時間および工数を削減することができる。また、ブロッ
ク体の仕切られた凹部に電子部品が保持された状態で回
路基板上に実装されるため、導電性接合材である半田内
のフラックス成分の突騰などにより半田ボールが発生し
ても、隣接する電子部品に影響を及ぼさないため、電子
部品間の距離を短くすることができる。さらに、ブロッ
ク体の凹部内に保持された電子部品が回路基板上に実装
されるため、実装時の電子部品の位置ずれやツームスト
ーン現象を防止することができる。また、この電子部品
集合体を用いることにより、回路基板の単位面積当たり
に実装可能な電子部品の種類、特性、姿勢を増やすこと
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の電子部品集合体の一例を示す分解斜
視図である。
【図2】図1に示す電子部品集合体の平面図である。
【図3】図2の線III−IIIにおける断面図解図で
ある。
【図4】(a)は電子部品と保持用凹部と貫通孔との関
係の一例を示す平面図であり、(b)はその断面図解図
である。
【図5】(a)は電子部品と保持用凹部と貫通孔との関
係の他の例を示す平面図であり、(b)はその断面図解
図である。
【図6】図1に示す電子部品集合体を回路基板上に置い
たときの図解図である。
【図7】電子部品を回路基板上に取りつけたのちブロッ
ク体を取り外す状態を示す図解図である。
【図8】多数の電子部品を有する電子部品集合体の一例
を示す分解斜視図である。
【図9】大きさの異なる電子部品を有する電子部品集合
体の一例を示す平面図である。
【図10】図9の線X−Xにおける断面図解図である。
【符号の説明】
10 電子部品集合体 12 ブロック体 14 封止ブロック 16 保持ブロック 18 保持用凹部 20 貫通孔 22 凹部 24 導電性接合材 26 電子部品 30 回路基板 32 電極パターン 40 中間ブロック

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の凹部が形成されたブロック体、 前記ブロック体の前記凹部に嵌め込まれる複数の電子部
    品、および前記凹部内において前記電子部品を保持する
    ために前記電子部品の電極部分に配置される導電性接合
    材を含む、電子部品集合体。
  2. 【請求項2】 前記ブロック体の前記凹部内壁と前記電
    子部品との間には隙間が形成される、請求項1に記載の
    電子部品集合体。
  3. 【請求項3】 前記導電性接合材は熱溶融性の導電性接
    合材である、請求項1または請求項2に記載の電子部品
    集合体。
  4. 【請求項4】 前記ブロック体は、保持用凹部が形成さ
    れた封止ブロックと、前記保持用凹部に連結する貫通孔
    が形成された保持ブロックとからなり、前記保持用凹部
    と前記貫通孔によって前記凹部が形成される、請求項1
    ないし請求項3のいずれかに記載の電子部品集合体。
  5. 【請求項5】 前記封止ブロックと前記保持ブロックと
    の間に形成される1つ以上の中間ブロックを含み、前記
    中間ブロックには、前記保持ブロックの前記貫通孔に連
    結する保持用凹部、および前記封止ブロックの前記保持
    用凹部と前記保持ブロックの前記貫通孔とに連結する貫
    通孔が形成された、請求項4に記載の電子部品集合体。
  6. 【請求項6】 前記貫通孔の大きさは前記保持用凹部の
    大きさより小さくなるように形成される、請求項4また
    は請求項5に記載の電子部品集合体。
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