JP2002055384A - ファインダー装置およびこれを用いたカメラ - Google Patents

ファインダー装置およびこれを用いたカメラ

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JP2002055384A
JP2002055384A JP2000244823A JP2000244823A JP2002055384A JP 2002055384 A JP2002055384 A JP 2002055384A JP 2000244823 A JP2000244823 A JP 2000244823A JP 2000244823 A JP2000244823 A JP 2000244823A JP 2002055384 A JP2002055384 A JP 2002055384A
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Yusuke Omura
祐介 大村
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ピント板に光拡散作用を与えるために規則的
に配置された微細光学作用部とファインダー内表示指標
を構成するプリズムとの位置関係に起因してモアレ状の
ムラが発生するおそれがある。 【解決手段】 ファインダー光学系における物体像の予
定結像面近傍に光拡散作用を有するピント板5が配置さ
れ、このピント板上にファインダー内表示指標を構成す
るプリズム集合体5a〜5eが形成されたファインダー
装置において、ピント板上に、光拡散作用を得るための
複数の微細光学作用部105gを規則的に並べて形成す
るとともにプリズム集合体を構成する複数のプリズム部
を一定間隔を空けて形成し、ピント板上においてプリズ
ム部間に挟まれ、それぞれ微細光学作用部の少なくとも
一部を含む複数のプリズム間領域の形状を相互に同じに
なるようにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、スチルカメラやビ
デオカメラ等に好適な光学ファインダー装置に関し、特
に、ピント板上にファインダー内表示指標としてプリズ
ム集合体が形成さたファインダー装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】一眼レフカメラ等に用いられるファイン
ダー装置においては、撮影レンズから入射した光線の予
定結像面、すなわちフィルムや撮像素子等と等価な位置
に光拡散作用を有するピント板が配置されている。そし
て、ファインダー観察者(撮影者)は、撮影レンズから
入射した光線によってピント板上に形成された物体像を
観察することができる。
【0003】また、ファインダー装置には、ピント板上
若しくはピント板と光学的に等価の位置に配置した、焦
点検出領域や測光領域等を表示するためのファインダー
内表示指標を物体像に重ねて見ることができるようにな
っているものがある。
【0004】例えば、特許第2696911号には、ピ
ント板上に所定ピッチで形成された複数のプリズムから
なるプリズム集合体を設け、このプリズム集合体を照明
することによって、視認性よくファインダー内に焦点検
出領域等を表示する構成が開示されている。
【0005】一方、ピント板の光拡散作用を得る方法と
して、古くはガラスなどに砂ずり加工を施すなどの方法
がとられていたが、近年ではピント板にマイクロレンズ
を規則的(かつ連続的)に形成配置する方法が広く利用
されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、ピント
板上にファインダー内標示指標としてのプリズム集合体
を形成する場合、このプリズム集合体のうちプリズム部
にて物体像がケラレを生じてしまい物体像観察を妨げる
おそれがある。このため、物体像の確認や合焦確認など
に不都合が生じてしまう。
【0007】また、このような不都合を解消するため、
プリズム集合体を構成する個々のプリズムの間に間隔を
空け、この間隔を空けた領域を通じて物体像が見えるよ
うにすることが考えられる。
【0008】しかしながら、この場合、ピント板に光拡
散作用を与えるために規則的に配置されたマイクロレン
ズ等の微細光学作用部とプリズムとの位置関係に起因す
る領域ごとの光拡散方向の変化によってモアレ状のムラ
が発生するおそれがある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに、本願第1の発明では、ファインダー光学系におけ
る物体像の予定結像面近傍に光拡散作用を有するピント
板が配置され、このピント板上にファインダー内表示指
標を構成するプリズム集合体が形成されたファインダー
装置において、ピント板上に、光拡散作用を得るための
複数の微細光学作用部を規則的に並べて形成するととも
にプリズム集合体を構成する複数のプリズム部を一定間
隔を空けて形成し、ピント板上においてプリズム部間に
挟まれ、それぞれ微細光学作用部の少なくとも一部を含
む複数のプリズム間領域の形状が相互に同じになるよう
にしている。
【0010】また、本願第2の発明では、ファインダー
光学系における物体像の予定結像面近傍に光拡散作用を
有するピント板が配置され、このピント板上にファイン
ダー内表示指標を構成するプリズム集合体が形成された
ファインダー装置において、ピント板上に、光拡散作用
を得るための複数の微細光学作用部を規則的に並べて形
成するとともにプリズム集合体を構成する複数のプリズ
ム部を一定間隔を空けて形成し、ピント板上においてプ
リズム部間に挟まれ、それぞれ微細光学作用部の少なく
とも一部を含む複数のプリズム間領域の形状が、プリズ
ム間領域ごとに交互に第1の形状とこの第1の形状に対
して対称形状である第2の形状とを繰り返すようにして
いる。
【0011】これら第1および第2の発明により、複数
のプリズム間領域から射出する光の射出方向(つまりは
光拡散方向)を同一方向に揃えたり(第1の発明)、交
互にプリズム部を挟んだ対称方向となるようにしたり
(第2の発明)ことが可能となる。このため、ファイン
ダー内表示指標であるプリズム集合体によって物体像
(ファインダー像)の観察に支障が生じるのを防止しつ
つ、微細光学作用部が形成されたピント板上にプリズム
集合体を形成する場合に従来生じていた光拡散方向の不
規則性に起因するモアレ状の光量ムラを解消することが
可能となる。
【0012】また、本願第3の発明では、ファインダー
光学系における物体像の予定結像面近傍に光拡散作用を
有するピント板が配置され、このピント板上にファイン
ダー内表示指標を構成するプリズム集合体が形成された
ファインダー装置において、ピント板上に、光拡散作用
を得るための複数の微細光学作用部を規則的に並べて形
成するとともにプリズム集合体を構成する複数のプリズ
ム部を一定間隔を空けて形成した上で、上記ピント板上
における微細光学作用部の形成ピッチと上記プリズム部
の形成ピッチのうち一方を他方の整数倍にしている。
【0013】これにより、ピント板上において上記個々
のプリズム部間に挟まれ、それぞれ微細光学作用部の少
なくとも一部を含む複数のプリズム間領域の形状を相互
に同じにしたり、プリズム間領域ごとに交互に第1の形
状とこの第1の形状に対して対称形状である第2の形状
とを繰り返すようにしたりすることが可能となる。この
ため、各プリズム間領域からの光射出方向を同一方向に
揃えたり、交互にプリズム部を挟んだ対称方向となるよ
うにすることが可能となる。
【0014】したがって、上記第1の発明と同様に、フ
ァインダー内表示指標であるプリズム集合体によって物
体像(ファインダー像)の観察に支障が生じるのを防止
しつつ、微細光学作用部が形成されたピント板上にプリ
ズム集合体を形成する場合に従来生じていた光拡散方向
の不規則性に起因するモアレ状の光量ムラを解消するこ
とが可能となる。
【0015】
【発明の実施の形態】まず、はじめに本発明の実施形態
に共通する構成について説明し、後に各実施形態個別の
構成および特徴について説明する。
【0016】図1には、本発明に係るファインダー装置
が用いられる一眼レフカメラの各実施形態で共通する構
成を示している。
【0017】同図において、1はカメラ本体である。2
はカメラ本体1に着脱可能に装着されたレンズ鏡筒であ
り、撮影レンズ3をその光軸方向に移動可能に保持して
いる。
【0018】4は撮影レンズ3から撮像面15につなが
る撮影光路に対して進退可能に配置された可動ハーフミ
ラーであり、図示のように撮影光路内に斜設されること
によって、撮影レンズ3を通過した物体からの光束の一
部を反射させ、ファインダー系(ファインダー装置)に
導びく。
【0019】なお、可動ハーフミラー4が撮影光路の上
方に待避することによって撮影レンズ3を通過した物体
からの光束により形成されて撮像面15に結像した物体
像の撮影が可能になる。撮像面15には、フィルム又は
CCD等の撮像素子が配置される。
【0020】8はサブ可動ミラーでり、可動ハーフミラ
ー4に折り畳み・展開可能に設けられている。サブ可動
ミラー8は撮影光路内に斜設された可動ハーフミラー4
に対して展開し、撮影レンズ3を通過してきた光束のう
ち可動ハーフミラー4を透過した光束を、カメラ本体1
の底部に配置された焦点検出装置9に導く。なお、可動
ハーフミラー4が撮影光路から待避するのに伴ってサブ
可動ミラー8は可動ハーフミラー4に対して畳まれ、撮
影を可能とする。
【0021】次に、ファインダー系について説明する。
5は可動ハーフミラー4の上方に配置されたピント板で
ある。6はピント板5の上方に配置されたペンタプリズ
ムであり、ピント板5に結像した物体像を、ペンタプリ
ズム6の後方に配置された接眼レンズ7に導く。これに
より、撮影者は、被写体像である物体像を接眼レンズ7
を通して観察することができる。
【0022】ここで、ピント板5の光入射面(図1にお
ける下面)51側には、図3に示すようにフレネルレン
ズ5fが形成されており、光射出面52(図1における
上面)側には、図4に示すように光拡散面5gと、5つ
のプリズム集合体5a〜5eが形成されている。
【0023】プリズム集合体5a〜5eはそれぞれ、フ
ァインダー観察画面内にて焦点検出装置9による焦点状
態の検出領域を表示するために設けられたものであり、
複数のプリズム部が集合して構成されている。
【0024】1つのプリズム集合体を構成する各プリズ
ム部は、図4に示すように、プリズム稜線が、そのプリ
ズム部の光軸方向に対応した位置におけるフレネルレン
ズ5fの稜線の接線方向に対して略直交して延びるよう
に形成されている。
【0025】また、図9に示すように、1つのプリズム
集合体(5a)を構成する複数のプリズム部(5a′)
は互いに一定間隔を空けて形成されている。このため、
プリズム集合体の形成領域の中でも、この間隔に相当す
る領域(プリズム間領域)を通じてピント板5に結像し
た物体像の観察を行うことができる。なお、上記プリズ
ム間領域を通じた物体像の観察は、後述する照明光の照
射の有無に関わらず行うことができる。
【0026】さらに、図9に示すように、複数のプリズ
ム間領域のそれぞれの形状(微小光学作用部の形状およ
び配置)は相互に同じになっている。なお、詳しいプリ
ズム間領域の形状にいては後に第1および第2実施形態
として説明する。
【0027】次に、ファインダー系に付随して設けられ
た照明系について説明する。図1において、10はファ
インダー系に付随にして設けられた照明光源であり、例
えば635nmを発光ピーク波長とする複数の発光ダイ
オード10a〜10eにより構成されている。
【0028】11は発光ダイオード10a〜10eを保
持するパッケージである。また、12は発光ダイオード
10a〜10eからの照明光を可動ハーフミラー4上に
投射する投光レンズである。また、13は屈折率分布型
のレンズアレイであり、5つの発光ダイオード10a〜
10eの像(すなわち照明光)を投光レンズ12の入射
面近傍に投影するように、例えば図2に示すような5つ
のレンズ部13a〜13eを有して構成されている。
【0029】発光ダイオード10a〜10eからレンズ
アレイ13および投光レンズ12を通じて可動ハーフミ
ラー4上に投射された照明光は、可動ハーフミラー4に
て反射してピント板5に入射し、プリズム集合体5a〜
5eを照明する。プリズム集合体5a〜5eに入射した
照明光は、各プリズム部の屈折作用によってペンタプリ
ズム6を通じて接眼レンズ7に効率良く導かれる。照明
されたプリズム集合体5a〜5fを、物体像に重ねて良
好に観察することが可能となる。
【0030】また、各プリズム部はその屈折作用によっ
てフレネルレンズ5fの稜線から生ずるゴースト光が接
眼レンズ7側に入射しないようにして、物体像の良好な
観察の可能としている。
【0031】なお、本実施形態の焦点検出装置9は、撮
影画面内の5つの位置で選択的に焦点検出動作を行うこ
とができる。より詳しくは、図5に示すように、撮影画
面106内の5つの線状領域101〜105のうち、撮
影者又はカメラが選択した領域で焦点検出動作を行うこ
とができる構成となっている。図5において、107a
〜107eは図4に示したプリズム集合体5a〜5eに
より形成される枠状の表示領域を示している。そして、
プリズム集合体5a〜5eのうち選択された焦点検出領
域に対応するプリズム集合体が、上述した照明系によっ
て照明される。
【0032】図6および図7には、図1に示したファイ
ンダー系および照明系の光路を展開した概略図であり、
図6はその平面図、図7はその側面図である。
【0033】図6に示すように、投光レンズ12は3つ
のレンズ部12a、12b、12cより構成されてい
る。また、投光レンズ12は図8にその要部を示すよう
に、ピント板5上の5つのプリズム集合体5a〜5eの
うち選択されたものを照明する。さらに、投光レンズ1
2は図7に示すように、ピント板5を角度θ斜めの方向
から照明している。
【0034】なお、図8において、37〜41は屈折率
分布型のレンズアレイ13a〜13eによって形成され
た発光ダイオード10a〜10eの像である。
【0035】また、プリズム集合体5a〜5eのうちの
1つを発光ダイオード10a〜10eおよび投光レンズ
12により選択的に照明することにより、現在選択され
ている焦点検出領域を例えば赤色に、他を黒色で表示す
ることを可能としている。
【0036】図9には、ピント板5上のプリズム集合体
5aが照明されている場合を例として、照明光の進行状
態を示している。
【0037】下方からピント板5に入射した照明光束
は、まずフレネルレンズ5fによって図の紙面と直交す
る面内および図の紙面を含む面内においてそれぞれ屈折
し、図の紙面を含む面内においては物体像の観察光軸
(ピント板5の垂直軸)に対する傾斜角度が浅くなって
プリズム集合体5aに向かって進む。
【0038】このうちプリズム部5a′に入射した照明
光束はプリズム部5a′の光学作用により、上記観察光
軸とほぼ平行になるよう屈折し、接眼レンズ7に導かれ
る。これにより、プリズム集合体5aは発光ダイオード
10aの発光波長に色付いて視認される。
【0039】一方、プリズム集合体5aの各プリズム部
5a′の間に挟まれた複数のプリズム間領域である光拡
散面5gに入射した光束はここで拡散するが、本実施形
態のカメラでは、ピント板5への照明光の入射角θが約
27°であり、ほぼF1.0に相当するため、光拡散面
5gでの拡散光のほとんどすべてがペンタプリズム6の
光吸収面6aに入射する方向に拡散する。すなわち、本
実施形態では、上記複数のプリズム間領域が、これらプ
リズム間領域からの光拡散方向がほぼ光吸収面6aに向
かう同一方向となるように形成されている。
【0040】したがって、各プリズム間領域からの拡散
光のほとんどが光吸収面6aに吸収され、接眼レンズ7
には到達せず視認されない。
【0041】さらに、本実施形態において、物体像の明
るさに比例して照明光量を制御するようにすれば、光拡
散面5gでの拡散光によるゴースト光を良好に除去する
こともできる。
【0042】(第1実施形態)図11には、本発明の第
1実施形態であるファインダー装置に用いられるピント
板のプリズム集合体が形成された部分を上面側から見た
拡大図を示している。
【0043】本実施形態では、ピント板5の光射出面側
に、ピント板5に光拡散作用を持たせるため、図10に
示すように多数のマイクロレンズ105gを規則的に並
べて形成している。さらに、ピント板5の光射出面側に
おける焦点検出領域に対応する箇所にプリズム集合体
(5a)をマイクロレンズ105gに重なるように形成
している。
【0044】本実施形態のピント板5は、プラスチック
成形品であり、例えばマイクロレンズのメス型形状が規
則的に並んだ金属製の成形型に、図13に示すバイト1
31を連続的に打ち込むことで所望の金属型を得る。な
お、図13(a)はバイト131の底面を、図13
(b)はバイト131の側面を示している。
【0045】そして、図12には、図11中の点線部に
おける断面図およびマイクロレンズ105gの成形ピッ
チP1とプリズム部(5a′)の成形ピッチP2との関
係を示している。
【0046】これら図11および図12の左図からわか
るように、本実施形態では、マイクロレンズ105gの
成形ピッチP1とプリズム部(5a′)の成形ピッチP
2とが同一である。また、複数のプリズム部(5a′)
の間には、一定の間隔が空けられている。
【0047】このため、複数のプリズム部(5a′)の
間には一定幅のプリズム間領域が存在し、各プリズム間
領域には、5つのマイクロレンズ105gのそれぞれの
一部が露出している。つまり、図9に示す各プリズム部
(5a′)の間の拡散面5gにマイクロレンズ105g
が露出している。
【0048】本実施形態では、P1=P2とすることに
よって、すべてのプリズム間領域の形状(複数のマイク
ロレンズ105gの一部ずつを含んだ形状)が相互に同
一となっている。具体的には、1つのマイクロレンズ1
05gの頂点が図11中において上下方向および左右方
向の中央に位置し、このマイクロレンズ105gの上下
に隣接した4つのマイクロレンズ105gの外周近傍部
分がプリズム間領域の左右方向中央を境に左右に存在す
る形状を有している。
【0049】これにより、プリズム間領域のうち中央の
マイクロレンズ105gに入射した照明光線は変向作用
を受けることなく接眼レンズ7の方向に射出する。ま
た、他の4つのマイクロレンズ105gの外周近傍部分
に入射した照明光は、これらマイクロレンズ105gの
外周近傍部分によって等しいレンズ作用を受けることに
なる。このため、各プリズム間領域の形状および各プリ
ズム間領域での光の拡散方向が同一となる。
【0050】ここで、図14および図15を用いて、P
1≠P2である場合について説明する。図14はマイク
ロレンズ155gの成形ピッチP1と、各プリズム部1
55a′の成形ピッチP2とが等しくなく、かつ一方の
ピッチが他方のピッチの整数倍になっていない場合(P
1よりも若干P2が大きい場合)のピント板155の上
面図および断面図である。
【0051】これらの図からわかるように、この場合、
各プリズム間領域におけるマイクロレンズ155gを含
んだ形状が異なっている。つまり、各プリズム間領域に
存在するマイクロレンズ155gの部分の断面形状が互
いに異なったものとなっている。このため、ピント板1
55に入射し、各プリズム間領域のマイクロレンズ15
5gの部分から射出する光線はそれそれ異なる方向に変
向作用を受けることになり、各プリズム間領域から射出
する拡散光の方向は不規則なものとなる。したがって、
接眼レンズに入射する光量が部位によって異なり、明る
さにムラを生じることになる。
【0052】このときの複数のプリズム間領域の形状
は、 (P1*P2)/|P1−P2| のピッチで同様の変化を繰り返す。そして、観察される
光量もこれと同様の変化をすることになるため、見苦し
い。
【0053】これに対し、本実施形態では、各プリズム
間領域の形状および各プリズム間領域での光の拡散方向
が同じとなるので、接眼レンズに入射するプリズム間領
域からの光量が部位によって異なることがなくなり、明
るさにムラない見易いファインダー内表示を行うことが
できる。
【0054】(第2実施形態)図16には、本発明の第
3実施形態であるファインダー装置に用いられるピント
板のプリズム集合体が形成された部分を上面側から見た
拡大図を示している。
【0055】本実施形態では、ピント板5の光射出面側
に、ピント板5に光拡散作用を持たせるため、図17に
示すように多数のマイクロレンズ115gを規則的に並
べて形成している。さらに、ピント板115の光射出面
側における焦点検出領域に対応する箇所にプリズム集合
体(5a)をマイクロレンズ115gに重なるように形
成している。
【0056】本実施形態のピント板5は、プラスチック
成形品であり、例えばマイクロレンズのメス型形状が規
則的に並んだ金属製の成形型に、第1実施形態にて説明
したのと同様のバイトを連続的に打ち込むことで所望の
金属型を得る。
【0057】そして、図18には、図16中の点線部に
おける断面図およびマイクロレンズ115gの成形ピッ
チP1とプリズム部(5a′)の成形ピッチP2との関
係を示している。
【0058】これら図16および図18の左図からわか
るように、本実施形態では、マイクロレンズ115gの
成形ピッチP1が、プリズム部(5a′)の成形ピッチ
P2の2倍となっている。また、複数のプリズム部(5
a′)の間には、一定の間隔が空けられている。
【0059】このため、複数のプリズム部(5a′)の
間には一定幅のプリズム間領域が存在し、各プリズム間
領域には、5つのマイクロレンズ115gのそれぞれの
一部が露出している。つまり、図9に示す各プリズム部
(5a′)の間の拡散面5gにマイクロレンズ115g
が露出している。
【0060】本実施形態では、P1=2*P2とするこ
とによって、複数のプリズム間領域の形状(複数のマイ
クロレンズ115gの一部ずつを含んだ形状)が、2*
P2のピッチで同様の変化を繰り返すことになる。
【0061】つまり、複数のプリズム間領域は、プリズ
ム間領域の左側の3つのマイクロレンズ115gの外周
近傍部分と右側の2つのマイクロレンズ115gの外周
近傍部分とが露出した第1の領域形状と、プリズム間領
域の左側の2つのマイクロレンズ115gの外周近傍部
分と右側の3つのマイクロレンズ115gの外周近傍部
分とが露出した第2の領域形状とを交互に有するように
形成されている。なお、第1の領域形状と第2の領域形
状とは、プリズム部を間に挟んだ軸対称形状となってい
る。
【0062】これは、複数のプリズム間領域において、
1つの領域おきに等しいレンズ部分が繰り返し現れるこ
とを意味している。そしてこれにより、プリズム間領域
での光の変向方向(射出方向)も1つの領域おきに同じ
方向になり、隣り合う2つのプリズム間領域からの光射
出方向は、プリズム部を挟んで軸対称の方向となる。
【0063】このような設定であれば、プリズム間領域
相互間での光の射出方向が異なっていても、その繰り返
しの周期が短いため、マイクロレンズ115gが十分に
小さければ、光量ムラは観察されにくい。
【0064】一般にピント板に用いられるマイクロレン
ズはその形状が観察者にそのままでは視認できない程度
の大きさで形成されており、焦点距離80mm程度の接
眼レンズで観察する場合、マイクロレンズのピッチ(直
径に同じ)は20μm程度に設定される。そしてこの程
度であれば、図18に示すような1つの領域おきの光の
射出方向変化に伴う光量変化がムラとして観察されるこ
とはなく、プリズム間領域の見え方は均質なものとな
る。
【0065】なお、上記第1および第2実施形態では、
マイクロレンズの形成ピッチとプリズム部の形成ピッチ
とが1倍(同じ)又は2倍の関係を有する場合について
説明したが、他の整数倍に設定してもよい。
【0066】また、上記各実施形態では、ピント板に拡
散作用を持たせるためにマイクロレンズを形成した場合
について説明したが、マイクロレンズ以外の微細光学作
用部をピント板上に形成して、プリズム集合体における
各プリズム間領域の形状を違いに同じになるようにして
もよい。
【0067】
【発明の効果】以上説明したように、本願第1から第3
の発明によれば、ファインダー内表示指標であるプリズ
ム集合体内に一定幅のプリズム間領域を設けることによ
って、プリズム集合体により物体像(ファインダー像)
の観察に支障が生じるのを防止できるとともに、微細光
学作用部を含むプリズム間領域の形状を相互に同じにし
たり(第1の発明)、プリズム間領域ごとに交互に第1
の形状とこの第1の形状に対称な第2の形状が繰り返さ
れるようにしたり(第2の発明)、ピント板上における
微細光学作用部の形成ピッチと上記プリズム部の形成ピ
ッチのうち一方を他方の整数倍にしたり(第3の発明)
しているので、プリズム間領域の微細光学作用部の形状
の不規則性(つまりは光拡散方向の不規則性)に起因す
るモアレ状の光量ムラを解消することができ、見易いフ
ァインダー内表示を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の係るファインダー装置を適用した一眼
レフカメラの構成図。
【図2】上記カメラに用いられるピント板照明用のレン
ズアレイの説明図。
【図3】上記ピント板に形成されたフレネルレンズの説
明図。
【図4】上記ピント板におけるプリズム集合体の説明
図。
【図5】上記ファインダー装置における観察画面内の表
示指標の説明図。
【図6】図1に示したファインダー系と照明系の展開
図。
【図7】図1に示したファインダー系と照明系の展開
図。
【図8】図6の一部拡大図。
【図9】図4の一部拡大断面図。
【図10】本発明の第1実施形態であるファインダー装
置におけるピント板上に形成されたレンズアレイの説明
図。
【図11】図9を上方から見た図。
【図12】上記第1実施形態のピント板におけるプリズ
ム部とマイクロレンズとのピッチ関係を示す説明図。
【図13】上記ピント板にプリズム部を形成するための
バイトの説明図。
【図14】従来のピント板を上方からみた図。
【図15】従来のピント板におけるプリズム部とマイク
ロレンズとのピッチ関係を示す説明図。
【図16】本発明の第2実施形態であるファインダー装
置におけるピント板上のプリズム集合体周辺を上方から
見た図。
【図17】上記第2実施形態のピント板上のマイクロレ
ンズの説明図。
【図18】上記第2実施形態のピント板におけるプリズ
ム部とマイクロレンズとのピッチ関係を示す説明図。
【符号の説明】
1 カメラ本体 3 撮影レンズ 4 クイックリターンミラー 5 ピント板 5f フレネルレンズ 5a〜5e プリズム集合体 5a′ プリズム部 5g 拡散面 6 ペンタプリズム 7 接眼レンズ 10 照明手段 10a〜10eは発光ダイオード 12 投光レンズ 13 レンズアレイ 27〜31 焦点検出領域 105g,115g マイクロレンズ

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ファインダー光学系における物体像の予
    定結像面近傍に光拡散作用を有するピント板が配置さ
    れ、このピント板上にファインダー内表示指標を構成す
    るプリズム集合体が形成されたファインダー装置であっ
    て、 前記ピント板上に、光拡散作用を得るための複数の微細
    光学作用部が規則的に並んで形成されているとともに前
    記プリズム集合体を構成する複数のプリズム部が一定間
    隔を空けて形成されており、 前記ピント板上において前記プリズム部間に挟まれ、そ
    れぞれ前記微細光学作用部の少なくとも一部を含む複数
    のプリズム間領域の形状が相互に同じであることを特徴
    とするファインダー装置。
  2. 【請求項2】 前記複数のプリズム間領域からの光の射
    出方向が相互に同じであることを特徴とする請求項1に
    記載のファインダー装置。
  3. 【請求項3】 ファインダー光学系における物体像の予
    定結像面近傍に光拡散作用を有するピント板が配置さ
    れ、このピント板上にファインダー内表示指標を構成す
    るプリズム集合体が形成されたファインダー装置であっ
    て、 前記ピント板上に、光拡散作用を得るための複数の微細
    光学作用部が規則的に並んで形成されているとともに前
    記プリズム集合体を構成する複数のプリズム部が一定間
    隔を空けて形成されており、 前記ピント板上において前記プリズム部間に挟まれ、そ
    れぞれ前記微細光学作用部の少なくとも一部を含む複数
    のプリズム間領域の形状が、プリズム間領域ごとに交互
    に第1の形状とこの第1の形状に対して対称形状である
    第2の形状とを繰り返すようになっていることを特徴と
    するファインダー装置。
  4. 【請求項4】 前記第1の形状を有するプリズム間領域
    からの光射出方向と前記第2の形状を有するプリズム間
    領域からの光射出方向とが、前記プリズム部を挟んで相
    互に対称となる方向であることを特徴とする請求項3に
    記載のファインダー装置。
  5. 【請求項5】 ファインダー光学系における物体像の予
    定結像面近傍に光拡散作用を有するピント板が配置さ
    れ、このピント板上にファインダー内表示指標を構成す
    るプリズム集合体が形成されたファインダー装置であっ
    て、 前記ピント板上に、光拡散作用を得るための複数の微細
    光学作用部が規則的に並んで形成されているとともに前
    記プリズム集合体を構成する複数のプリズム部が一定間
    隔を空けて形成されており、 前記ピント板上における前記微細光学作用部の形成ピッ
    チと前記プリズム部の形成ピッチのうち一方が他方の整
    数倍になっていることを特徴とするファインダー装置。
  6. 【請求項6】 前記ピント板上において前記プリズム部
    間に挟まれ、それぞれ前記微細光学作用部の少なくとも
    一部を含む複数のプリズム間領域の形状が相互に同じで
    あることを特徴とする請求項5に記載のファインダー装
    置。
  7. 【請求項7】 前記ピント板上における前記微細光学作
    用部の形成ピッチと前記プリズム部の形成ピッチとが同
    じであることを特徴とする請求項5又は6に記載のファ
    インダー装置。
  8. 【請求項8】 前記複数のプリズム間領域からの光の射
    出方向が相互に同じであることを特徴とする請求項5か
    ら7のいずれかに記載のファインダー装置。
  9. 【請求項9】 前記ピント板上において前記プリズム部
    間に挟まれた、それぞれ前記微細光学作用部の少なくと
    も一部を含む複数のプリズム間領域の形状が、プリズム
    間領域ごとに交互に第1の形状とこの第1の形状に対し
    て対称形状である第2の形状とを繰り返すようになって
    いることを特徴とする請求項5に記載のファインダー装
    置。
  10. 【請求項10】 前記ピント板上における前記微細光学
    作用部の形成ピッチが、前記プリズム部の形成ピッチの
    2倍であることを特徴とする請求項9に記載のファイン
    ダー装置。
  11. 【請求項11】 前記第1の形状を有するプリズム間領
    域からの光射出方向と前記第2の形状を有するプリズム
    間領域からの光射出方向とが、前記プリズム部を挟んで
    相互に対称となる方向であることを特徴とする請求項9
    又は10に記載のファインダー装置。
  12. 【請求項12】 前記微細光学作用部がマイクロレンズ
    であることを特徴とする請求項1から11のいずれかに
    記載のファインダー装置。
  13. 【請求項13】 請求項1から12のいずれかに記載の
    ファインダー装置を備えたことを特徴とするカメラ。
  14. 【請求項14】 前記プリズム集合体が、ファインダー
    観察画面のうち焦点検出領域又は測光領域をファインダ
    ー内に表示するためのものであることを特徴とする請求
    項13に記載のカメラ。
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