JP2002055076A - 電気化学センサ - Google Patents

電気化学センサ

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JP2002055076A
JP2002055076A JP2000241223A JP2000241223A JP2002055076A JP 2002055076 A JP2002055076 A JP 2002055076A JP 2000241223 A JP2000241223 A JP 2000241223A JP 2000241223 A JP2000241223 A JP 2000241223A JP 2002055076 A JP2002055076 A JP 2002055076A
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electrode
sensor
electrochemical sensor
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Tatsu Matsumoto
達 松本
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NEC Corp
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    • C12BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
    • C12QMEASURING OR TESTING PROCESSES INVOLVING ENZYMES, NUCLEIC ACIDS OR MICROORGANISMS; COMPOSITIONS OR TEST PAPERS THEREFOR; PROCESSES OF PREPARING SUCH COMPOSITIONS; CONDITION-RESPONSIVE CONTROL IN MICROBIOLOGICAL OR ENZYMOLOGICAL PROCESSES
    • C12Q1/00Measuring or testing processes involving enzymes, nucleic acids or microorganisms; Compositions therefor; Processes of preparing such compositions
    • C12Q1/001Enzyme electrodes
    • C12Q1/002Electrode membranes

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Abstract

(57)【要約】 【課題】参照電極を含む3極法による電気化学センサに
おいて、参照電極に異常が発生したことを迅速に検出
し、かかる異常を速やかに解消して測定値の信頼性を高
めるとともに、長期にわたる連続測定を可能とし、さら
にランニングコストの低減を図ることを目的とする。 【解決手段】絶縁基板1上に作用極2、対極3および参
照電極4を形成し、参照電極4の電位を検査するための
検査電極8を設ける。これらの電極の上に、結合層2
0、固定化酵素層21、および、フッ素樹脂からなる制
限透過層22を設ける。検査電極8と参照電極4の間に
は電圧計を設け、検査電極8により参照電極4の電位を
検査できるようにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、作用極、対極およ
び参照電極を備えた電気化学センサに関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】電気化学的測定を行うセンサにおいて
は、作用極、対極および参照電極からなる電極群を用い
た3極法による測定が広く行われている。このようなセ
ンサの例として、特開平5−256812号公報の図1
には、絶縁基板上面に、白金で形成した作用極、参照電
極及び対極を備えたバイオセンサが記載されている。ま
た、特開平6−3323号公報の図1および図6には、
単一の参照電極に対し、作用極および対極からなる一対
の電極群が2組設けられた、電気化学式ガスセンサが記
載されている。
【0003】このような3極法による電気化学的測定で
は、各電極が正常に動作することを測定開始前に確認す
ることが重要となるため、通常、測定前に較正液を用い
て装置の較正を行い、異常の有無の確認を行う。ところ
が、較正をした場合でも測定値の誤差が大きくなる場合
がある。参照電極を用いるセンサでは、参照電極を基準
として作用極に所定の電位を印加するため、センサの測
定精度は参照電極の特性に大きく依存することとなる。
ところが、参照電極の特性は種々の要因により変動し、
電位が変化したり、参照電極としての機能が大きく損な
われることがある。測定前にセンサの較正を行うことに
より、センサ全体を対象として異常の有無を確認できる
ものの、参照電極の電位の微妙な変動を検出すること
は、通常、困難である。このため、上記のように較正を
行っても正しい測定値が得られない場合が生じるのであ
る。
【0004】また、通常の電気化学センサは、プロセス
の簡便化、センサの小型化の観点から、上記公報に見ら
れるように、同一基板上に作用極、対極および参照電極
が形成される。このため、作用極や対極が正常に動作し
ていても参照電極が故障した場合、電極群の設けられた
基板全体を交換しなければならなくなる。したがって、
参照電極を作用極や対極に比し破損しやすい材料で構成
した場合、参照電極の寿命によってランニングコストの
低減や連続測定可能時間の延長に一定の制限が加わるこ
ととなり、この点で改善の余地を有していた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記事情に鑑
みなされたものであって、参照電極を含む3極法による
電気化学センサにおいて、参照電極に異常が発生したこ
とを迅速に検出し、かかる異常を速やかに解消して測定
値の信頼性を高めるとともに、長期にわたる連続測定を
可能とし、さらにランニングコストの低減を図ることを
目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決する本発
明は、以下の事項により特定される。 [1]作用極、対極および参照電極を有する電気化学セ
ンサにおいて、前記参照電極の電位を検査する参照電極
検査手段を備えたことを特徴とする電気化学センサ。 [2][1]に記載の電気化学センサにおいて、前記参
照電極検査手段は、参照電極の電位を測定する基準とな
る検査電極と、前記検査電極と前記参照電極との間の電
位差を測定する測定器と、を有してなることを特徴とす
る電気化学センサ。 [3][1]または[2]に記載の電気化学センサにお
いて、前記参照電極検査手段により前記参照電極の異常
電位が検出されたときに前記参照電極に代えて使用され
る予備参照電極を備えたことを特徴とする電気化学セン
サ。 [4][1]乃至[3]いずれかに記載の電気化学セン
サにおいて、前記参照電極検査手段により前記参照電極
の異常電位が検出されたときに前記参照電極の交換時期
を報知する報知手段を備えたことを特徴とする電気化学
センサ。 [5][1]乃至[4]いずれかに記載の電気化学セン
サにおいて、前記参照電極検査手段により前記参照電極
の異常電位が検出されたときに前記参照電極に代えて予
備参照電極を使用するように電極の切替を行う参照電極
切替手段を備えたことを特徴とする電気化学センサ。 [6][1]乃至[5]いずれかに記載の電気化学セン
サにおいて、少なくとも前記作用極上に固定化酵素層が
形成されたことを特徴とする電気化学センサ。 [7][6]に記載の電気化学センサにおいて、前記固
定化酵素層の上部に、少なくとも作用極および参照電極
を覆うように形成された、ポリカルボン酸のフルオロア
ルコールエステルを含む制限透過層を備えたことを特徴
とする電気化学センサ。 [8]作用極、対極および参照電極を有する電気化学セ
ンサにおいて、前記参照電極の使用が中止されたときに
前記参照電極に代えて使用される予備参照電極を備えた
ことを特徴とする電気化学センサ。 [9][8]に記載の電気化学センサにおいて、前記参
照電極の使用を中止したときに前記参照電極に代えて予
備参照電極を使用するように電極の切替を行う参照電極
切替手段を備えたことを特徴とする電気化学センサ。 [10][8]または[9]に記載の電気化学センサに
おいて、少なくとも前記作用極上に固定化酵素層が形成
されたことを特徴とする電気化学センサ。 [11][10]に記載の電気化学センサにおいて、前
記固定化酵素層の上部に、少なくとも作用極および参照
電極を覆うように形成された、ポリカルボン酸のフルオ
ロアルコールエステルを含む制限透過層を備えたことを
特徴とする電気化学センサ。
【0007】上記参照電極検査手段を備えた電気化学セ
ンサによれば、参照電極が異常電位を示し正常に動作し
ない状態になったことを迅速に検出することができる。
従来技術においてはセンサの異常の確認は較正により行
われ、センサ全体として異常を検出する方式が採用され
ていた。しかし、これでは参照電極自体の動作不良を確
認することは困難であった。特に、参照電極が、破損ま
で至らないものの自然電位が正常な値から逸脱した状態
にあるとき、従来技術では異常を検出できずに参照電極
が正常に動作しているものとして測定が行われるため、
異常が発生していることに気がつかずに測定を行ってし
まうことがあった。これに対し、参照電極検査手段を備
えた電気化学センサでは、参照電極のわずかな電位変動
も正確に検出できるので、参照電極を交換するべき時期
となったことを的確に把握でき、測定値の信頼性を向上
させることができる。
【0008】参照電極検査手段は種々のものを採用でき
るが、参照電極の電位を測定する基準となる検査電極
と、この検査電極と参照電極との間の電位差を測定する
測定器と、を有してなる構成とすることが好ましい。検
査電極の材料、構造については特に制限がないが、たと
えば参照電極と同じ構成とすることができる。測定器
は、たとえば電圧計等を用いることができる。
【0009】上記予備参照電極を備えた電気化学センサ
によれば、ランニングコストの低減を図ることができ、
さらに、長期にわたる連続測定が可能となる。従来技術
においては、参照電極が破損した場合、電極群の形成さ
れた基板全体を交換しなければならず、連続測定の障害
となるとともに、ランニングコストの上昇を招く要因と
なっていた。これに対し上記センサによれば、参照電極
の破損を検出した場合には、基板全体を交換することな
く予備参照電極に切り替えることで対応できるので、高
精度の測定を連続的に行うことができ、ランニングコス
トの低減を図ることができる。
【0010】予備参照電極は、参照電極が正常に動作し
なくなった場合に参照電極に代えて使用するものであ
る。したがって、参照電極が故障する前に予備参照電極
が故障しないよう、予備参照電極の寿命を長くすること
が望ましい。ところが、参照電極と予備参照電極は、プ
ロセス上の理由等により同じ材料で構成する場合が多い
ため、材料の差異により長寿命化を図ることは困難な場
合がある。このため、予備参照電極は、作用極、対極お
よび参照電極と接続した電源とは接続せず、電圧も印加
しない状態とすることが好ましい。また、予備参照電極
の寿命を長くするために、フォトレジスト等により被覆
してもよい。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明において、作用極および対
極の数は特に制限がない。複数の成分を単一のセンサで
測定する場合には、作用極や対極を複数設けることが有
効となり得る。一方、参照電極については、測定に用い
る参照電極と、予備参照電極とにより構成することが好
ましい。
【0012】本発明における検査電極は、通常、一つ設
ければよいが、複数とすることもできる。検査電極は、
参照電極の電位を検査するものであるが、常時検査する
方式でも、測定前に検査する方式でもよい。なお、検査
電極は、予備参照電極と兼用した構成とすることもでき
る。
【0013】予備参照電極は参照電極に代えて使用する
ものである。予備参照電極から参照電極への切替は、測
定時間、測定回数、参照電極電位低下等の異常の発生等
を基準に行うことができる。参照電極を使用していると
きは予備参照電極は使用しない。参照電極から検査電極
への切替は、センサに組み込まれたプログラムによって
自動的に回路を変更することで実現することができる。
また、参照電極の交換時期を報知する報知手段によって
交換時期を認識した使用者が、センサに設けられた所定
の切替スイッチを切り替えることによって参照電極から
検査電極への電極の切替を行う方式とすることもでき
る。
【0014】なお、参照電極検査手段により参照電極の
異常電位が検出されたときに切替を行う方式を採用した
場合、電位の異常に関する判断は、測定の目的、用途等
に応じて適宜設定される。たとえば、使用中の参照電極
の電位が10mV以上変動した場合を異常と判断する、等の
方式とすることができる。
【0015】本発明において、検査電極と予備参照電極
を同時に備えた構成とすることが好ましい。このように
すれば、参照電極に異常が生じたことを迅速、的確に検
出し、予備の参照電極に切り替えることで高精度の測定
を連続的に行うことができる。この際、電極群の形成さ
れた基板全体を交換する必要がないので、ランニングコ
ストを大幅に低減することができる。
【0016】本発明において、作用極、対極、参照電極
および予備参照電極は、同一基板上に形成されることが
好ましい。このようにすれば製造プロセスが簡便になる
とともに、センサの小型化が容易となる。
【0017】本発明に係るセンサの好ましい構成とし
て、少なくとも作用極上に固定化酵素層が形成されたセ
ンサを挙げることができる。この構成のセンサは酵素反
応と電気化学反応を組み合わせた測定方法によるもので
あり、測定方式は、たとえば、溶液中の化学物質を酵素
の触媒機能により他の物質に変換し、変換された物質の
発生量を測定する方式を採用することができる。たとえ
ばグルコースバイオセンサでは、グルコースをグルコー
スオキシターゼ(GOX)によって酸化し、グルコノラ
クトンと過酸化水素とし、発生した過酸化水素の測定に
よりグルコース濃度を定量することができる。また、酵
素層近傍における酸素の減少にともなう酸素還元電流の
減少値を計測し、これによりグルコース濃度を定量する
方式を採用することもできる。
【0018】上記のように固定化酵素層を設けたセンサ
とした場合、固定化酵素層の上部に、作用極、対極、参
照電極、および検査電極を覆うように形成された、ポリ
カルボン酸のフルオロアルコールエステルを含んでなる
制限透過層を設けた構成とすることが好ましい。このよ
うにすれば、測定対象となる化学物質の過剰な拡散が制
限され、測定可能範囲を高濃度にまで拡大するととも
に、低濃度領域の測定に関しても精度の向上を図ること
ができる。また、汚染物質や干渉物質の透過を制限し、
測定の安定性を向上させることができる。汚染物質とは
電極部に付着して測定値の精度を低下させる物質であ
り、生体の体液を測定試料とする場合のタンパク質や尿
素化合物等が例示される。一方、干渉物質とは、電極反
応に干渉して測定値の精度を低下させる物質である。た
とえば、グルコース由来の過酸化水素を測定する方式の
センサでは、アスコルビン酸、尿酸およびアセトアミノ
フェンといった物質が干渉物質となる。
【0019】固定化酵素層を設けたセンサでは、いわゆ
る干渉物質の影響を低減でき参照電極の寿命を長くでき
る関係で、本発明の効果がより顕著に発揮される。参照
電極の寿命が短い場合は、予め定めた期間が経過したと
きに速やかに電極部分を交換するという使用方法が一般
的となる。これに対して、参照電極が長寿命化したセン
サにあっては、交換時期を予め定めることはせずに、参
照電極を含む各電極に異常が発生するまで使用を継続す
るという使用方法が可能となるが、その一方、このよう
な使用法を可能とするためには電極交換時期を的確に把
握することが必要となる。特に参照電極については、前
記したように、破損に至らないまでも電位が変動して測
定値に影響を与える場合があり、このような状態を正確
に検出し、交換時期を的確に把握することが重要とな
る。この点、本発明によれば、参照電極の電位の微妙な
変化を検出できるため、交換時期を的確に把握でき、上
記制限透過層を設けることによる長寿命化の利点を充分
に生かすことができる。
【0020】本発明において、参照電極検査手段により
参照電極の異常電位が検出されたときに参照電極の交換
時期を報知する報知手段を備えた構成とすることが好ま
しい。このようにすれば、参照電極の交換時期を的確に
把握できる。報知手段としては、センサと接続したディ
スプレイに参照電極の交換時期を表示する方式のほか、
音、光、振動、色彩、光、図形、熱により交換時期を伝
達する方式を採用することもできる。
【0021】以下、本発明の好ましい実施の形態につい
て図面を参照して説明する。
【0022】(第1の実施の形態)本実施形態に係るセ
ンサの構造を図1に、このセンサを含む測定装置全体の
構造を図3に示す。
【0023】図1に示す本実施形態のセンサは、酵素反
応により測定対象物質を他の物質に変換し、その濃度を
電気化学的に測定する方式のバイオセンサである。絶縁
基板1上に作用極2、対極3、および参照電極4が形成
されている。そして、参照電極4の電位を測定し検査す
る検査電極8が形成されている。これらの電極の上に
は、結合層20(膜厚10〜50nm程度)、固定化酵
素層21(膜厚200〜1000nm程度)および制限
透過層22(膜厚20〜200nm程度)がこの順で形
成されている。
【0024】絶縁基板1の材料としては、たとえばセラ
ミックス、ガラス、石英、プラスチック等の絶縁性の高
い材料から主としてなるものを用いることができる。耐
水性、耐熱性、耐薬品性および電極との密着性に優れた
材料であることが好ましい。
【0025】作用極2および対極3の材料としては、た
とえば白金、金、銀、炭素等から主としてなるものを用
いることができ、このうち耐薬品性および過酸化水素の
検出特性に優れた白金が好ましく用いられる。絶縁基板
1上の作用極2および対極3は、スパッタリング法、イ
オンプレーティング法、真空蒸着法、ケミカル・ベーパ
ー・ディポジッション法、電解法等により形成すること
ができ、このうちスパッタリング法が好ましい。絶縁基
板1との密着性が良好であり、かつ、白金層を容易に形
成できる上、良好な表面平滑性が得られるからである。
また、絶縁基板1と、作用極2および対極3との密着性
を改善するために、これらの間にチタン層やクロム層な
どを設けても良い。
【0026】本実施形態では、参照電極4および検査電
極8は同一の構造からなっている。これらの電極は種々
の材料により構成することができるが、簡便なプロセス
で作製でき、安定な特性が得られる、銀/塩化銀電極
(銀の上に塩化銀が積層した構造を含む電極)とするこ
とが望ましい。
【0027】銀/塩化銀電極の構造としては、感度およ
び強度が良好なことから、チタン、銀、および塩化銀が
この順に設けられた積層体、または、チタン、白金、
銀、および塩化銀がこの順に設けられた積層体が好まし
い。参照電極4および検査電極8は、スパッタリング
法、イオンプレーティング法、真空蒸着法、ケミカル・
ベーパー・ディポジッション法、電解法等、種々の方法
を用いて形成することができる。
【0028】たとえば銀/塩化銀電極とする場合は、ま
ず銀膜を形成した後、銀よりもイオン化傾向の大きい塩
素化合物を含む水溶液、たとえば塩化鉄水溶液に浸漬し
て作製することができる。銀膜は、銀境反応法、スパッ
タリング法、イオンプレーティング法、真空蒸着法、ケ
ミカル・ベーパー・ディポジッション法で形成すること
ができ、このうち、大量生産が容易で、表面平滑性の良
好なスパッタリング法が望ましい。銀膜の形成された基
板を浸漬する溶液は、銀よりもイオン化傾向もしくは酸
化還元電位の低い金属塩化物溶液である塩化鉄(II
I)、塩化銅(I)、(II)、塩化鉄(II)、塩化鉛、塩化錫、
塩化ニッケル、塩化クロム、塩化亜鉛、塩化マンガン等
を用いることができ、このうち、低コスト、低毒性であ
る塩化鉄(III)溶液が望ましい。なお、塩化鉄(III)
溶液を用いる場合の濃度は、1mM以上であればよいが、
50mM程度または50mMを越えた程度が好ましい。
【0029】作用極2上に形成された結合層20は、そ
の上の固定化酵素層21と、絶縁基板1および作用極2
等の電極との密着性(結合力)を向上させる。また、絶
縁基板1の表面のぬれ性を改善し、酵素を固定化した固
定化酵素層21を形成する際の膜厚の均一性を向上させ
る効果もある。さらには、作用極2での過酸化水素の反
応に干渉するアスコルビン酸、尿酸およびアセトアミノ
フェンに対する選択透過性もある。結合層20はシラン
カップリング剤から主としてなる。シランカップリング
剤の種類としては、アミノシラン、ビニルシラン、エポ
キシシランが挙げられるが、このうち、密着性、選択透
過性の観点から、アミノシランの一種であるγ−アミノ
プロピルトリエトキシシランが好ましい。結合層20
は、例えばシランカップリング剤溶液をスピンコートす
ることにより形成することができる。この際、シランカ
ップリング剤濃度は、1v/v%(体積/体積%)程度とす
ることが好ましい。選択透過性が顕著に向上するからで
ある。
【0030】固定化酵素層21は、有機高分子を母材と
して、触媒機能をもつ酵素を固定化したものである。固
定化酵素層21は、例えば、各種酵素、グルタルアルデ
ヒド等のタンパク質架橋剤、およびアルブミンを含む溶
液を、結合層20上に滴下し、スピンコート法にて形成
される。アルブミンは、各種酵素を架橋剤の反応から保
護するとともにタンパク質の基材となる。酵素として
は、乳酸酸化酵素、グルコース酸化酵素、尿酸酸化酵
素、ガラクトース酸化酵素、ラクトース酸化酵素、スク
ロース酸化酵素、エタノール酸化酵素、メタノール酸化
酵素、スターチ酸化酵素、アミノ酸酸化酵素、モノアミ
ン酸化酵素、コレステロール酸化酵素、コリン酸化酵素
およびピルビン酸酸化酵素等、触媒反応の生成物として
過酸化水素を生成する、または酸素を消費する酵素が挙
げられる。
【0031】ここで、2種類以上の酵素を同時に用いる
こともできる。例えば、クレアチニナーゼ、クレアチナ
ーゼ、およびサルコシンオキシダーゼがこれに該当す
る。これらの酵素を用いることによってクレアチニンの
検出が可能になる。また、酵素と補酵素を同時に用いて
もよい。例えば、3-ヒドロキシ酪酸脱水素酵素とニコチ
ンアミドアデニンジヌクレオチド(NAD)がこれに該当
する。これらの酵素を用いることによって3-ヒドロキシ
酪酸の検出が可能になる。さらに、酵素と電子メディエ
ータを同時に用いてもよい。この場合は、酵素によって
還元された電子メディエータが電極表面上で酸化され、
このときに得られる酸化電流値を測定する。例えば、グ
ルコースオキシダーゼとフェリシアン化カリウムがこれ
に該当する。これらを用いることによってグルコースの
検出が可能になる。
【0032】以上述べたように、固定化酵素層21は、
少なくとも一種類の酵素を含み、測定対象物質を電極感
応物質(過酸化水素等)に変換する機能を持つ構成であ
れば、特に限定されない。なお、固定化酵素層21の形
成方法については、均一な膜厚を形成できる方法であれ
ば特に制限がなく、スピンコート法以外にもスクリーン
印刷法などを用いることもできる。
【0033】固定化酵素層21の上には、作用極2、対
極3、参照電極4および検査電極8を覆うように制限透
過層22が形成されている。制限透過層22は、ポリカ
ルボン酸のフルオロアルコールエステルを含んでなるこ
とが好ましい。ポリカルボン酸のフルオロアルコールエ
ステルとは、ポリカルボン酸の一部または全部をフルオ
ロアルコールでエステル化した化合物をいう。フルオロ
アルコールとはアルコール中の水素のすべて、または少
なくとも一つをフッ素に置き換えられたものである。ポ
リカルボン酸のフルオロアルコールエステルとしては、
たとえば、ポリメタクリル酸1H,1H−パーフルオロ
オクチルやポリアクリル酸1H,1H,2H,2H−パ
ーフルオロデシルを用いることができる。制限透過層を
構成するポリマーの分子量は、好ましくは1000〜5
0000、さらに好ましくは3000〜30000とす
る。分子量が大きすぎると溶液の調整が困難となり、制
限透過層の薄層化が困難となる。分子量が小さすぎると
充分な制限透過性が得られない。なお、ここでいう分子
量とは数平均分子量をいい、GPC(Gel Permiation C
hromatography)により測定される。
【0034】この制限透過層22は、パーフルオロヘキ
サン等のパーフルオロカーボンの溶媒で希釈したメタク
リル酸樹脂のフルオロアルコールエステル溶液を、触媒
機能をもつ酵素を固定化した固定化酵素層21上に滴下
してスピンコート法により形成することができる。溶液
中のメタクリル酸樹脂フルオロアルコールエステル濃度
は、測定対象物質にもよるが、0.1〜5重量%とする
ことが好ましく、0.3重量%程度とすることがさらに
好ましい。この範囲とすることにより良好な制限透過性
が発現するからである。なお、制限透過層22の形成方
法については、均一な厚さの層が得られる方法であれば
制限がなく、スピンコート法以外にもスプレーコート法
やディップ法なども用いることができる。
【0035】本実施形態のセンサをグルコースセンサと
して使用する場合、最外層の制限透過層22がグルコー
スの拡散速度を制限し、グルコース酸化酵素を使用した
有機高分子膜4が拡散してきたグルコースと酸素で触媒
反応して過酸化水素とグルコノラクトンを発生する。こ
のうち過酸化水素が作用極2に到達した際の酸化電流を
測定してグルコースの濃度を知ることができる。
【0036】次に、上記した構成のセンサを含む測定装
置全体の概略構成について、図3を参照して説明する。
【0037】この測定装置は、センサ10、電気化学測
定回路部11、データ処理部12およびデータ表示部1
3が、配線5により接続された構成となっている。セン
サ10は図1に基づいて説明した構造となっている。セ
ンサ10は消耗品であるため、交換が容易な脱着式とす
ることが好ましい。電気化学測定回路部11は、本実施
形態ではポテンシオスタットを用いるが、センサ10に
対して定電位を印加し、電流値を測定できる回路であれ
ば、特に限定されない。
【0038】データ処理部12は、電極の較正、測定、
測定データの保存等を行う機能を有する。たとえば、セ
ンサを構成する各電極の交換時期を報知する手段や、セ
ンサに異常電流が流れていることを報知する手段等を含
んだ構成とすることができる。本実施形態では、データ
処理部12としてパーソナルコンピュータ(以下、パソ
コンと記述する)を用いているが、電気化学測定回路部
11からの信号を処理できるマイクロプロセッサ等の演
算部を持つものであれば特に限定されない。データ処理
部12で処理された信号は測定値に換算され、データ表
示部13で測定値として表示される。
【0039】上記した電極の交換時期を表示する手段
は、たとえば参照電極に対して設置することができる。
交換時期の判断は、測定時間、測定回数、電極電位低下
等を基準に行うことができる。
【0040】データ表示部13は、本実施形態ではパソ
コン用のディスプレイを用いているが、データ処理部1
2によって処理されたデータを表示する機能を有するも
のであれば特に限定されない。本実施形態では、データ
を「表示」しているが、これ以外の報知手段として、
音、光、振動、色彩、光、図形、熱によりデータの内容
を伝達する方式を採用することもできる。配線5はこれ
らを接続できる電線であればよい。
【0041】本実施形態のセンサは、参照電極4と検査
電極8の間には電圧計が設けられ、検査電極8により参
照電極4の電位を検査できるようになっている。参照電
極4は、前記したように、破損に至らないまでも電位が
変動して測定値に影響を与える場合がある。この点、本
実施形態のセンサは、検査電極8を有しているため、参
照電極4の電位の微妙な変化を検出でき、交換時期を的
確に把握でき、測定値の信頼性を高めることができる。
【0042】また、本実施形態のように特定構造の制限
透過層22を備えた構成を採用した場合、汚染物質や干
渉物質の透過が制限されるため、従来のセンサに比べ、
参照電極の寿命が長くなり、この関係で、前記したよう
に参照電極の電位の変動を正確に検出することが特に重
要となる。この点、本実施形態のセンサでは、検査電極
8により参照電極4の電位の変動を正確に検出できるの
で、制限透過層22を設けることによる長寿命化の利点
を充分に生かすことができる。
【0043】(第2の実施の形態)本実施形態に係るセ
ンサの構造を図2に示す。基本構造は第1の実施の形態
とほぼ同様であるが、予備参照電極9を設けた点が異な
っている。予備参照電極9は、参照電極4の異常電位が
検出されたときに参照電極4に代えて使用されるように
なっている。
【0044】このセンサを含む測定装置全体の構造を図
4に示す。この測定装置は、センサ10、電気化学測定
回路部11、データ処理部12およびデータ表示部13
が、配線5により接続された構成となっている。データ
処理部12に参照電極切り替え手段14が設けられてお
り、この点が図3に示した装置と相違する。
【0045】本実施形態に示す測定装置は、はじめは図
14(a)の状態となっている。作用極2、対極3およ
び参照電極4はポテンシオスタット7に接続しており、
作用極2および対極3の電位が所望の値に制御されるよ
うになっている。検査電極8は接地され、参照電極4と
検査電極8の間には電圧計17が設けられ、検査電極8
により参照電極4の電位を検査できるようになってい
る。検査電極8は、不図示の参照電極切替手段と接続し
ており、この参照電極切替手段により、参照電極4に異
常電位が検出されたとき、予備参照電極を使用するよう
に電極の切替を行うようになっている。図14(b)
は、参照電極4から予備参照電極9に切り替えた後の状
態を示す図である。なお、参照電極切り替え手段14と
して、本実施形態では、測定装置に内蔵されたメモリに
記憶された参照電極切替プログラムを用いている。
【0046】本実施形態のセンサによれば、予備参照電
極9および参照電極切り替え手段14が設けられている
ため、参照電極4に異常が発生したことを迅速に検出
し、かかる異常を速やかに解消して測定値の信頼性を高
めることができる。また、長期にわたる連続測定が可能
となる上、電極の形成された基板の交換の頻度を低減で
きるためランニングコストを低減できる。
【0047】
【実施例】実施例1 本実施例では、図1に示す構成のセンサを作製し、性能
を評価した。以下、このセンサを作製した手順について
説明する。
【0048】まず、10mm×6mmの石英基板上に、作用
極、対極、参照電極および検査電極を形成した。作用極
(面積7mm2)と対極(面積4mm2)は白金を用いて形成
した。参照電極と検査電極は、銀/塩化銀の積層構造と
し、まず、スパッタリング法により銀膜を形成した後、
基板を塩化鉄水溶液に浸漬して参照電極および検査電極
を形成した。
【0049】つづいて1v/v%のγ−アミノプロピルトリ
エトキシシラン溶液をスピンコートして結合層を形成し
た後、グルコース酸化酵素を含み、かつ1v/v%のグルタ
ルアルデヒドを含む22.5w/v%アルブミン溶液をスピンコ
ートして、固定化酵素層を形成した。次いで、固定化酵
素層の上に、パーフルオロヘキサンを用いて0.3重量
%に調整したメタクリル酸樹脂のフルオロアルコールエ
ステルをスピンコートした後、乾燥を行って制限透過層
を形成した。スピンコートの条件は3000rpm、3
0秒間とした。メタクリル酸樹脂のフルオロアルコール
エステルは住友スリーエム社製のフロラード722を使
用した。フロラード722は、ポリメタクリル酸1H,
1H−パーフルオロオクチルであり、平均分子量(M
n)は約7000程度(GPC測定値)である。希釈液
であるパーフルオロヘキサンは、住友スリーエム社製の
フロラード726を使用した制限透過層の厚みは約50
nmとした。以上のようにしてセンサ部分を作製した。
【0050】つづいて、このセンサを電気化学測定回路
部と、データ処理部と、データ表示部とに電線を用いて
結線した。電気化学測定回路部は北斗電工社製のポテン
シオスタットHOKUTODENKOPOTENTIOSTAT/GALVANOSTATHA1
50Gを使用した。データ処理部は日本電気(株)社製のパ
ーソナルコンピュータPC-9821RaII23を使用した。デー
タ表示部は、日本電気(株)社製のディスプレイPC-KP531
を使用した。
【0051】次に、このセンサを150mMの塩化ナトリウ
ムを含むpH7のTES(エヌ・トリス(ハイドロキシメチ
ル)・メチル・2−アミノエタンサルフォニックアシッ
ド)緩衝液中に浸漬して保存し、一日一回から数日に一
回、200mg/dlグルコースを測定した。図5にこのセンサ
のグルコースに対するセンサ出力を示す電流値を測定し
た結果を示す。また、図6に基準電極として機能してい
る参照電極の自然電位を測定した結果について示す。そ
の結果、82日目に参照電極が破損することに伴って生じ
る自然電位の低下が起こり、正常な測定ができなくなる
ことが確認された。
【0052】本実施例に係るセンサによれば、検査電極
を設けているため、センサの異常が参照電極の破損によ
るものであることを確認できた。
【0053】実施例2 本実施例では、図2に示す構成のセンサを作製し、性能
を評価した。以下、このセンサを作製した手順について
説明する。
【0054】まず、10mm×6mmの石英基板上に、作用
極、対極、参照電極、検査電極および予備参照電極を形
成した。作用極(面積7mm2)と対極(面積4mm2)は白
金を用いて形成した。参照電極、検査電極および予備参
照電極は、銀/塩化銀の積層構造とし、まず、スパッタ
リング法により銀膜を形成した後、基板を塩化鉄水溶液
に浸漬して参照電極および検査電極を形成した。つづい
て実施例1と同様にして1v/v%のγ−アミノプロピルト
リエトキシシラン溶液をスピンコートして結合層を形成
した後、グルコース酸化酵素を含み、かつ1v/v%のグル
タルアルデヒドを含む22.5w/v%アルブミン溶液をスピン
コートして、固定化酵素層を形成し、さらに、フロラー
ド722(ポリメタクリル酸1H,1H−パーフルオロ
オクチル)を用いて制限透過層を形成した。
【0055】一方、比較として予備参照電極を具備しな
いセンサを作製した。
【0056】つづいて、これらのセンサを電気化学測定
回路部と、データ処理部と、データ表示部とに電線を用
いて結線した。電気化学測定回路部は北斗電工社製のポ
テンシオスタットHOKUTODENKOPOTENTIOSTAT/GALVANOSTA
THA150Gを使用した。データ処理部は日本電気(株)社製
のパーソナルコンピュータPC-9821RaII23を使用した。
データ表示部は、日本電気(株)社製のディスプレイPC-K
P531を使用した。このデータ処理部には、使用中の参照
電極の電位が10mV以上変動した場合、すなわち、参照電
極に異常が生じた場合に、予備の参照電極に切り替える
プログラムが書き込まれている。
【0057】次に、これらのセンサを150mMの塩化ナト
リウムを含むpH7のTES(エヌ・トリス(ハイドロキシメ
チル)・メチル・2−アミノエタンサルフォニックアシ
ッド)緩衝液中に浸漬して保存し、一日一回から数日に
一回、200mg/dlグルコースを測定した。
【0058】検査電極、予備参照電極を具備する本実施
例に係るセンサの評価結果を図7、8に示す。図7はグ
ルコースに対するセンサ出力(電流値)、図8は参照電
極の自然電位を示す。本実施例に係るセンサでは、82日
目に参照電極が破損することに伴って生じる自然電位の
低下が起こった。そこで、残りの予備参照電極を新たに
参照電極として使用し始めると、正常な自然電位が得ら
れ、再度正常な測定が可能になることがわかった。
【0059】一方、検査電極および予備参照電極を有し
ないセンサでは、正常に測定ができているか否かの確認
ができず、上記のように参照電極の交換時期を把握する
ことができなかった。
【0060】実施例3 本実施例では、図9に示す構成のセンサを作製し、性能
を評価した。このセンサは、予備参照電極9がフォトレ
ジスト15で被覆された構造となっている。以下、この
センサを作製した手順について説明する。
【0061】まず、10mm×6mmの石英基板上に、作用
極、対極、参照電極、検査電極および予備参照電極を形
成した。作用極(面積7mm2)と対極(面積4mm2)は白
金を用いて形成した。参照電極、検査電極および予備参
照電極は、銀/塩化銀の積層構造とし、まず、スパッタ
リング法により銀膜を形成した後、基板を塩化鉄水溶液
に浸漬して参照電極、検査電極および予備参照電極を形
成した。
【0062】つづいて予備参照電極の表面にフォトリソ
グラフィ法でフォトレジスト層を形成した。フォトレジ
ストは、東京応化工業(株)製 OFPR800を使用した。
【0063】その後、実施例1と同様にして、1v/v%の
γ−アミノプロピルトリエトキシシラン溶液をスピンコ
ートして結合層を形成した後、グルコース酸化酵素を含
み、かつ1v/v%のグルタルアルデヒドを含む22.5w/v%ア
ルブミン溶液をスピンコートして固定化酵素層を形成
し、さらに、フロラード722(ポリメタクリル酸1
H,1H−パーフルオロオクチル)を用いて制限透過層
を形成した。
【0064】一方、比較として検査電極および予備参照
電極を具備しないセンサを作製した。
【0065】つづいて、これらのセンサを電気化学測定
回路部と、データ処理部と、データ表示部とに電線を用
いて結線した。電気化学測定回路部は北斗電工社製のポ
テンシオスタットHOKUTODENKOPOTENTIOSTAT/GALVANOSTA
THA150Gを使用した。データ処理部は日本電気(株)社製
のパーソナルコンピュータPC-9821RaII23を使用した。
データ表示部は、日本電気(株)社製のディスプレイPC-K
P531を使用した。このデータ処理部には、使用中の参照
電極の電位が10mV以上変動した場合、すなわち、参照電
極に異常が生じた場合に予備の参照電極に切り替えるプ
ログラムが書き込まれている。
【0066】次に、これらのセンサを150mMの塩化ナト
リウムを含むpH7のTES(エヌ・トリス(ハイドロキシメ
チル)・メチル・2−アミノエタンサルフォニックアシ
ッド)緩衝液中に浸漬して保存し、一日一回から数日に
一回、200mg/dlグルコースを測定した。
【0067】検査電極、予備参照電極を具備する本実施
例に係るセンサの評価結果を図10、11に示す。図1
0はグルコースに対するセンサ出力(電流値)、図11
は参照電極の自然電位を示す。
【0068】図示した結果から、本実施例に係るセンサ
は、95日間、安定してグルコースを測定できることが示
された。また、参照電極は82日目に破損することに伴っ
て生じる自然電位の低下が起こった(データを図示せ
ず)。そこで、センサをアセトン溶液中に浸漬し、参照
電極上に形成されているフォトレジストを取り除いた。
そして、この参照電極を新たに基準電極として使用し始
めると、正常な自然電位が得られ、再度正常な測定が可
能になることがわかった。
【0069】一方、検査電極および予備参照電極を具備
しないセンサでは、正常に測定ができているか否かの確
認ができなかった。また、85日以降センサ出力を示す電
流値が急激に低下し、正常なグルコースの測定が不可能
になった。図12に、このセンサのセンサ出力(電流
値)経時変化を測定した結果を示す。
【0070】参考例1 干渉物質が参照電極の電位に与える影響を測定した。測
定に用いたセンサは、 (i)実施例1で用いたセンサ(ポリメタクリル酸1H,
1H−パーフルオロオクチルにより構成された制限透過
層を設けたもの) (ii)制限透過層を有しないセンサ(制限透過層を有しな
いこと以外は(i)のセンサと同様の構造を有するもの) とした。
【0071】測定試料は、干渉物質1mM、塩化ナトリ
ウム150mMを含むpH7のTES(エヌ・トリス(ハイドロ
キシメチル)・メチル・2−アミノエタンサルフォニッ
クアシッド)緩衝液とした。干渉物質は、(a)硫化カ
リウム、(b)臭化カリウム、および(c)ヨウ化カリ
ウムとした。
【0072】測定試料は、最初は干渉物質を含まない溶
液とし、測定開始後、約13〜20秒の時点で干渉物質
を添加した。
【0073】図13の結果からわかるように、制限透過
層を有しないセンサ(ii)では、干渉物質の添加によって
電極電位が大きく低下していることがわかる。一方、制
限透過層を有するセンサ(i)では、電極電位の変動が抑
制されていることがわかる。
【0074】参考例2 本実施例では、干渉物質として硫化カリウム1mM(終
濃度)を含む100mg/dlグルコース溶液を測定試料とし、
センサ出力および参照電極電位の経時変化を測定した。
測定に用いたセンサは、実施例1で用いたセンサ(ポリ
メタクリル酸1H,1H−パーフルオロオクチルにより
構成された制限透過層を設けたもの)と同様とした。
【0075】測定結果を図15に示す。測定試料は、最
初は硫化カリウムを含まないグルコース溶液であり、図
中、矢印で示した時点で硫化カリウム1mMを添加し
た。このような高濃度の干渉物質を添加することにより
センサ出力および参照電極電位が変動した。干渉物質添
加後もセンサは出力値を示しているが、その値は経時的
に低下している。
【0076】図5等で示したように参照電極が破損した
場合は、センサ出力が大きく低下するため、参照電極自
体の異常は検知できなくとも、センサに異常が生じたこ
とについては認識できる場合がある。しかしながら本参
考例のようにセンサがある程度の出力値を示している状
態では、センサの異常を認識することが難しい。すなわ
ち、参照電極が、破損まで至らないものの自然電位が正
常な値から逸脱した状態にあるとき、従来のセンサでは
異常を検出できずに参照電極が正常に動作しているもの
として測定が行われ、測定値の精度低下をもたらす原因
となる。
【0077】これに対し、検査電極を備える本発明の電
気化学センサでは、参照電極のわずかな電位変動も正確
に検出できるので、参照電極を交換するべき時期となっ
たことを的確に把握でき、測定値の信頼性を向上させる
ことができる。
【0078】
【発明の効果】以上説明したように本発明は、検査電極
を備えているため、参照電極に異常が発生したことを迅
速に検出し、かかる異常を速やかに解消して測定値の信
頼性を高めることができる。また、予備参照電極を備え
た構成とすれば、長期にわたる連続測定が可能となる
上、ランニングコストの低減を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るセンサの構成を示す図である。
【図2】本発明に係るセンサの構成を示す図である。
【図3】本発明に係るセンサを含む測定装置の概略構成
図である。
【図4】本発明に係るセンサを含む測定装置の概略構成
図である。
【図5】実施例で評価したセンサ出力の経時変化を示す
図である。
【図6】実施例で評価した参照電極電位の経時変化を示
す図である。
【図7】実施例で評価したセンサ出力の経時変化を示す
図である。
【図8】実施例で評価した参照電極電位の経時変化を示
す図である。
【図9】本発明に係るセンサの構成を示す図である。
【図10】実施例で評価したセンサ出力の経時変化を示
す図である。
【図11】実施例で評価した参照電極電位の経時変化を
示す図である。
【図12】実施例で評価したセンサ出力の経時変化を示
す図である。
【図13】参照電極の電位に与える干渉物質の影響を示
す図である。
【図14】本発明に係るセンサの構成を示す図である。
【図15】センサ出力および参照電極電位に与える干渉
物質の影響を示す図である。
【符号の説明】
1 絶縁基板 2 作用極 3 対極 4 参照電極 5 電線 6 カバー 7 ポテンシオスタット 8 検査電極 9 予備参照電極 10 センサ 11 電気化学測定回路部 12 データ処理部 13 データ表示部 14 参照電極切り替え手段 15 フォトレジスト 17 電圧計 20 結合層 21 固定化酵素層 22 制限透過層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G01N 27/416 G01N 27/30 353B 353J 353R 353Z 27/46 301M 338

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 作用極、対極および参照電極を有する電
    気化学センサにおいて、前記参照電極の電位を検査する
    参照電極検査手段を備えたことを特徴とする電気化学セ
    ンサ。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の電気化学センサにおい
    て、前記参照電極検査手段は、参照電極の電位を測定す
    る基準となる検査電極と、前記検査電極と前記参照電極
    との間の電位差を測定する測定器と、を有してなること
    を特徴とする電気化学センサ。
  3. 【請求項3】 請求項1または2に記載の電気化学セン
    サにおいて、前記参照電極検査手段により前記参照電極
    の異常電位が検出されたときに前記参照電極に代えて使
    用される予備参照電極を備えたことを特徴とする電気化
    学センサ。
  4. 【請求項4】 請求項1乃至3いずれかに記載の電気化
    学センサにおいて、前記参照電極検査手段により前記参
    照電極の異常電位が検出されたときに前記参照電極の交
    換時期を報知する報知手段を備えたことを特徴とする電
    気化学センサ。
  5. 【請求項5】 請求項1乃至4いずれかに記載の電気化
    学センサにおいて、前記参照電極検査手段により前記参
    照電極の異常電位が検出されたときに前記参照電極に代
    えて予備参照電極を使用するように電極の切替を行う参
    照電極切替手段を備えたことを特徴とする電気化学セン
    サ。
  6. 【請求項6】 請求項1乃至5いずれかに記載の電気化
    学センサにおいて、少なくとも前記作用極上に固定化酵
    素層が形成されたことを特徴とする電気化学センサ。
  7. 【請求項7】 請求項6記載の電気化学センサにおい
    て、前記固定化酵素層の上部に、少なくとも作用極およ
    び参照電極を覆うように形成された、ポリカルボン酸の
    フルオロアルコールエステルを含む制限透過層を備えた
    ことを特徴とする電気化学センサ。
  8. 【請求項8】 作用極、対極および参照電極を有する電
    気化学センサにおいて、前記参照電極の使用が中止され
    たときに前記参照電極に代えて使用される予備参照電極
    を備えたことを特徴とする電気化学センサ。
  9. 【請求項9】 請求項8に記載の電気化学センサにおい
    て、前記参照電極の使用を中止したときに前記参照電極
    に代えて予備参照電極を使用するように電極の切替を行
    う参照電極切替手段を備えたことを特徴とする電気化学
    センサ。
  10. 【請求項10】 請求項8または9に記載の電気化学セ
    ンサにおいて、少なくとも前記作用極上に固定化酵素層
    が形成されたことを特徴とする電気化学センサ。
  11. 【請求項11】 請求項10記載の電気化学センサにお
    いて、前記固定化酵素層の上部に、少なくとも作用極お
    よび参照電極を覆うように形成された、ポリカルボン酸
    のフルオロアルコールエステルを含む制限透過層を備え
    たことを特徴とする電気化学センサ。
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