JPH05256812A - バイオセンサ - Google Patents

バイオセンサ

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JPH05256812A
JPH05256812A JP4087827A JP8782792A JPH05256812A JP H05256812 A JPH05256812 A JP H05256812A JP 4087827 A JP4087827 A JP 4087827A JP 8782792 A JP8782792 A JP 8782792A JP H05256812 A JPH05256812 A JP H05256812A
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temperature
biosensor
measured
electrode
substance
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JP4087827A
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Kenji Ogura
健二 小椋
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Toto Ltd
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Toto Ltd
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    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N27/00Investigating or analysing materials by the use of electric, electrochemical, or magnetic means
    • G01N27/26Investigating or analysing materials by the use of electric, electrochemical, or magnetic means by investigating electrochemical variables; by using electrolysis or electrophoresis
    • G01N27/28Electrolytic cell components
    • G01N27/30Electrodes, e.g. test electrodes; Half-cells
    • G01N27/327Biochemical electrodes, e.g. electrical or mechanical details for in vitro measurements
    • G01N27/3271Amperometric enzyme electrodes for analytes in body fluids, e.g. glucose in blood
    • G01N27/3272Test elements therefor, i.e. disposable laminated substrates with electrodes, reagent and channels

Abstract

(57)【要約】 【目的】 被測定溶液の温度による測定精度の低下回避
を簡略化する。 【構成】 バイオセンサ1は、アルミナを焼結して作成
した絶縁基板3上面に、白金で形成した作用極5,参照
極6及び対極7と、Pt−Pd合金で形成され37℃が
自己制御温度の自己温度制御ヒータ10とを備え、作用
極5の上面には、グルコースオキシダーゼとフェロセン
誘導体とを担持した識別層9を固定して備える。そし
て、作用極5と参照極6の間及び対極7と参照極6の間
に所定の測定用微弱電圧の印加を受け、自己温度制御ヒ
ータ10には常時電流の通電を受ける。これにより、自
己温度制御ヒータ10が作用極周辺を37℃に維持しな
がら、センサ出力を出力する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、測定対象物質に対する
識別機能を有する生体物質と被測定溶液中の測定対象物
質との生物化学的反応に基づいて、測定対象物質濃度を
電気量に変換するバイオセンサに関する。
【0002】
【従来の技術】この種のバイオセンサは、酵素や微生物
といった生体物質と測定対象物質とで進行する生物化学
反応を利用して、尿などの被測定溶液中の測定対象物質
を測定するものであり、種々のものが知られている。例
えば、特開昭61−294356号には、次のような電
極型のバイオセンサが提案されている。このバイオセン
サは、セラミックやプラスチック等の絶縁基板に作用極
を含む電極系とサーミスタ等の温度検出素子とを設け、
グルコースオキシダーゼ(生体物質)を含んだ多孔体、
即ち識別層を作用極上に積層するよう形成して作製され
ている。
【0003】このバイオセンサを用いた測定対象物質濃
度の測定は、各電極に接続された電気測定部を用いて次
のように行なわれる。まず、測定対象物質を含有する被
測定溶液に多孔体を接触させる。これにより、作用極上
の生体物質と被測定溶液に含まれている測定対象物質と
で生物化学反応が進行して、例えば酸素が消費されて過
酸化水素が生成する。こうして消費或いは生成する電極
活性物質の電極反応で得られた電極間の電流値を電気測
定部で測定するとともに、温度検出素子から被測定溶液
温度を電気測定部で読みとる。そして、読みとった温度
で電極間電流値(センサ出力)を補正し、補正後の電流
値を測定対象物質の濃度に換算するのである。そして、
このように温度補正することにより、被測定溶液温度に
よる測定精度の低下を回避している。
【0004】なお、この他にも、セラミックやプラスチ
ック等の絶縁基板上に作用極等の各電極を形成し、作用
極上に識別層を積層して形成した平板型の電極型バイオ
センサも実用されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この温
度補正を用いた濃度換算に先だって、センサ出力と測定
対象物質濃度と温度との3者の対応関係を予め求めてお
く必要があり煩雑である。具体的には、センサ出力と測
定対象物質濃度とを対応付けたいわゆる検量線を温度ご
とに複数求めておかなければならない。また、検出温度
がこの対応関係にない温度である場合には、補完計算を
必要とし煩雑である。
【0006】本発明は、上記問題点を解決するためにな
され、被測定溶液の温度による測定精度の低下回避を簡
略化することをその目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
めに本発明の採用した手段は、被測定溶液中の測定対象
物質と生体物質との生物化学的反応に基づいて、該測定
対象物質濃度を電気量に変換するバイオセンサにおい
て、絶縁基板に設けられ、少なくとも作用極を含む一組
の電極系と、前記測定対象物質に対する識別機能を有す
る生体物質を担持して、前記電極系の作用極表面に形成
された識別層と、前記作用極の近傍温度を所定温度に維
持する温度維持手段とを備えることをその要旨とする。
【0008】そして、外部から供給された電流に基づい
て発熱し、自己の温度が前記所定温度に達すると自己の
抵抗値を増大させて所定温度を超える温度になることを
回避する自己温度制御ヒータを絶縁基板における作用極
近傍に形成して、上記温度維持手段とした。
【0009】また、温度維持手段により維持される所定
温度を、測定時における被測定溶液の温度とした。
【0010】
【作用】上記構成のバイオセンサは、絶縁基板に設けら
れた一組の電極のうちの作用極表面に生体物質を担持し
た識別層を形成しており、この識別層における生体物質
と被測定溶液中の測定対象物質との間で進行する生物化
学反応に基づいて、測定対象物質濃度を電気量に変換す
る。これにより、測定対象物質濃度の測定が可能とな
る。この場合、本発明のバイオセンサは、温度維持手段
により作用極の近傍温度を所定温度に維持するので、濃
度測定に当たって被測定溶液の温度補正を必要としな
い。
【0011】更に、温度維持手段は、自己温度制御ヒー
タを絶縁基板における作用極近傍に形成して構成されて
いるので、フィードバック制御等を行なうことなく作用
極近傍温度を所定温度に維持する。
【0012】また、維持する温度を測定時における被測
定溶液温度にすることで、作用極近傍温度と被測定溶液
温度との差がなくなりより一層の精度向上を図ることが
可能となる。
【0013】
【実施例】以上説明した本発明の構成・作用を一層明ら
かにするために、以下本発明の好適な実施例について説
明する。図1は、実施例のバイオセンサ1の斜視図であ
る。
【0014】実施例のバイオセンサ1は、平板型の電極
型バイオセンサであり、次のような構成を備える。即
ち、図1に示すように、バイオセンサ1は、アルミナを
焼結して作成した板厚2.5mmの絶縁基板3と、この
絶縁基板3上に形成された作用極5,参照極6及び対極
7と、作用極5の上面に所定の生体物質を担持して積層
・形成された識別層9と、これら各電極を取りまくよう
形成された自己温度制御ヒータ10と、各電極及び自己
温度制御ヒータ10の間を絶縁する焼結絶縁層11と、
作用極5及び参照極6,対極7の端子部13,14,1
5とを備える。この識別層9が形成された側が、このバ
イオセンサ1の感応部17となる。なお、以下の説明に
当たっては、バイオセンサ1をグルコース測定用のバイ
オセンサとして説明する。
【0015】このバイオセンサ1は、図示しない電気測
定部に接続され、この電気測定部から作用極5と参照極
6の間及び対極7と参照極6の間に所定の測定用微弱電
圧(通常0.4〜0.6V)の印加を受ける。そして、
被測定溶液中の測定対象物質と識別層9におけるグルコ
ースオキシダーゼ(GOD)との生物化学的反応に基づ
いて、測定対象物質濃度を変換した電気量、即ち作用極
5と参照極6間の電気変化量(電流値)と、対極7と参
照極6間の電気変化量とを出力する。これを受けた電気
測定部は、センサ出力としてこの二つの電気変化量の差
を処理し、この電気変化量差をもって、被測定溶液、例
えば尿中のグルコース濃度を算出する。
【0016】次に、上記バイオセンサ1の製造工程につ
いて説明する。まず、次のようにしてアルミナグリーン
シートを作製する。つまり、平均粒径が約1.5μmの
アルミナ粉末(50wt%)と平均粒径が約8μmのア
ルミナ粉末(50wt%)に、両アルミナ粉末量に対し
て外掛けで0.5〜5%の量の有機バインダを加え、水
に分散してボールミルで攪拌混合し、粘土状原料を調製
する。この原料を1日熟成した後、押出成形機で平板状
の生のグリーンシートを作製し、これを50℃の恒温環
境下で24時間乾燥させグリーンシートを作製する。使
用する有機バインダは、CMC(カルボキシ・メチル・
セルロース),ポリビニルアルコール,アルギン酸ソー
ダ等から選ばれる。
【0017】そして、このグリーンシートの上面に、作
用極5と参照極6及び対極7と各電極の端子部13,1
4,15をPt(白金)にて図1におけるパターンでペ
ースト印刷するとともに、自己温度制御ヒータ10をP
t−Pd合金にて図1におけるパターンでスクリーン印
刷する。この自己温度制御ヒータ10をスクリーン印刷
する際のPt−Pd合金におけるPtとPdとの混合割
合は、バイオセンサ1にて尿中成分測定することを想定
して、一般的な尿の温度である37℃が自己温度制御ヒ
ータ10の自己制御温度となるよう定められている。具
体的には、PtとPdとの混合割合(重量比)は、9
3:7である。
【0018】こうしてスクリーン印刷が完了すると、各
電極の感応部17側部位と各電極の端子部を除く範囲に
亘って無機質の焼結材を塗布し、グリーンシートを酸化
雰囲気下で1250℃×12時間の焼結条件で焼結す
る。こうして、各電極及び自己温度制御ヒータ10を備
えた絶縁基板3と、焼結絶縁層11ができあがる。
【0019】その後、次のようにして、識別層9を形成
する。この識別層9は、グルコースに対する識別機能を
有するグルコースオキシダーゼを担持して固定化させた
ものであり、次のようにして形成した。まず、99.4
wt%のコラーゲと0.5wt%のグルコースオキシダ
ーゼ(GOD)と0.1wt%のフェロセン誘導体とを
混合してGOD水溶液を調製する。そして、マイクロシ
リンジにて、感応部17側の作用極5及び参照極6,対
極7上面へこのGOD水溶液を約20μmの厚さで塗布
し、その後室温で2時間自然乾燥させて固化させ、識別
層9を形成した。こうして本実施例のバイオセンサ1が
完成する。なお、識別層9におけるフェロセン誘導体
は、電子の移動を可能とする電子移動体である。
【0020】次に、完成したバイオセンサ1の評価試験
について説明する。この評価試験を行なうに当たって
は、各濃度に調製されたグルコース試薬A(溶存酸素
8.5ppm)におけるグルコース濃度測定と、尿等の
低溶存酸素濃度溶液を想定して各濃度に調製されたグル
コース試薬B(溶存酸素4.0ppm)におけるグルコ
ース濃度測定とを行なった。なお、各試薬における調製
グルコース濃度及び試薬温度は後述の表1の通りであ
る。
【0021】この各グルコース試薬A,Bに上記実施例
のバイオセンサ1をそれぞれ浸漬し、得られたセンサ出
力(電流値)と図2に示す検量線Kcal とからグルコー
ス濃度を求めた。その結果を表1に示す。作用極5と参
照極6の間及び対極7と参照極6の間に印加した測定用
微弱電圧は、0.6Vであり、バイオセンサとしてのセ
ンサ出力(作用極5と参照極6間の電流値と対極7と参
照極6間の電流値との差)は10-8Aのオーダーの電流
値として観測された。また、自己温度制御ヒータ10に
は常時0.1Aの電流を通電しておき、37℃で自己温
度制御させた。つまり、作用極近傍(周辺)の温度を被
測定溶液であるグルコース試薬Cの温度と一致させた
り、試薬温度に近い温度とする。
【表1】 表中の測定グルコース濃度は、5回の平均値である。
【0022】表1から明かなように、グルコース試薬
A,Bともに、バイオセンサ1によれば、各試薬温度に
亘って正確にグルコース濃度を測定できた。しかも、そ
の際に、自己温度制御ヒータ10に0.1Aの電流を通
電して作用極近傍(周辺)温度を試薬温度に近似させて
おくだけでよく、従来必要であった補正処理を必要とし
ない。よって、本実施例のバイオセンサ1によれば、何
等特別な処理を行なうことなく簡単に、グルコース試薬
の温度による測定精度の低下を回避することができる。
また、被測定溶液温度と自己温度制御ヒータ10による
制御温度を近づけたので、一層正確にグルコース濃度を
求めることができる。
【0023】本実施例のバイオセンサ1では、自己温度
制御ヒータ10をPt−Pd合金で作製し絶縁基板3を
アルミナ焼結体から作製したので、ヒータと基板の熱膨
張係数の整合性を確保でき、熱応力による基板のひび割
れ,損傷及び変形や、ヒータの基板表面からの剥離等を
回避することができる。また、自己温度制御ヒータ10
を作製するPt−Pd合金は焼成後にも化学変化を起こ
すことがないので、ヒータの発熱により基板中のアルミ
ナと上記合金とが反応を起こすことがなくなり、ヒータ
の劣化や断線を回避してヒータの信頼性を向上させるこ
とができる。
【0024】次に、他の実施例について説明する。この
実施例におけるバイオセンサ1Aでは、上記したバイオ
センサ1の識別層9に、グルコースオキシダーゼとユビ
キノン(フェロセン誘導体と同様の電子移動体)の他
に、酸化作用を有する過ヨウ素酸ソーダ(NaIO4
を担持させた点で、上記バイオセンサ1と異なる。この
ため、その製造に際しては、バイオセンサ1と同様にし
て絶縁基板3,各電極及び自己温度制御ヒータ10の形
成等を行ない、次のようにして識別層9Aを形成した。
【0025】バイオセンサ1Aにおける識別層9Aは、
98.8wt%のコラーゲンと、0.5wt%のグルコ
ースオキシダーゼ(GOD)と、0.2wt%のユビキ
ノンと、0.5wt%の過ヨウ素酸ソーダとを加えてG
OD−Ptペーストを調製する。そして、端子部13と
反対側の作用極5端部上面へこのGOD−Ptペースト
を約20μmの厚さで塗布し、その後24時間自然乾燥
させて固化(ゲル化)させ、識別層9を形成した。
【0026】このバイオセンサ1Aを用いて上記グルコ
ース試薬A,Bについてバイオセンサ1と同様の評価試
験を行なったところ、やはり各試薬温度に亘って正確に
グルコース濃度を測定でき、グルコース試薬の温度によ
る測定精度の低下を簡単に回避することができた。
【0027】次にバイオセンサ1Aを用いて尿中のグル
コースを測定することを想定して、次の実験を行なっ
た。試験に供するグルコース試薬Cは、その溶存酸素が
4.5ppmの尿と同程度であり、アスコルビン酸,尿
酸、ビリルビン等を尿と近似した成分比で含有する。そ
の含有量は、次の通りである。また、このアスコルビン
酸,尿酸,ビリルビン等は、グルコース測定を阻害する
妨害物質である。 アスコルビン酸:15mg/dl 尿酸:50mg/dl ビリルビン:0.5mg/dl また、グルコース試薬Cにおける調製グルコース濃度及
び試薬温度は後述の表2の通りである。
【0028】この各グルコース試薬Cにバイオセンサ1
Aをそれぞれ浸漬し、得られたセンサ出力(電流値)と
検量線とからグルコース濃度を求めた。その結果を表2
に示す。なお、このバイオセンサ1Aにあっても、電極
間に印加する測定用微弱電圧は、0.6Vであり、セン
サ出力は10-8Aのオーダーの電流値として観測され
た。また、自己温度制御ヒータ10については、バイオ
センサ1と同様、常時0.1Aの電流を通電しておき、
37℃で自己温度制御させた。
【表2】 表中の測定グルコース濃度は、やはり5回の平均値であ
る。
【0029】表2から明かなように、アスコルビン酸,
尿酸,ビリルビン等の妨害物質を尿と近似した成分比で
含有した低溶存酸素のグルコース試薬Cであっても、バ
イオセンサ1Aによれば、各試薬温度に亘る正確なグル
コース濃度の測定と、グルコース試薬の温度による測定
精度の低下の簡単な回避とを図ることができた。この結
果、グルコースオキシダーゼとともに過ヨウ素酸ソーダ
を識別層9Aに担持したバイオセンサ1Aは、作用極近
傍(周辺)温度を試薬温度に近似させることと相まっ
て、低溶存酸素で妨害物質を必然的に含有する尿におけ
るグルコース測定に適したセンサとなる。
【0030】バイオセンサ1Aがグルコース試薬、即ち
尿におけるグルコース濃度を正確に測定できるのは、次
のような理由による。アスコルビン酸,尿酸,ビリルビ
ン等の妨害物質は、負極に帯電して還元性を示し、グル
コースとグルコースオキシダーゼとの間の生物化学反応
に伴う電極反応を妨害する。しかし、これら妨害物質が
被測定溶液に存在していても、識別層9Aに担持した過
ヨウ素酸ソーダが酸化させ無害化させる。このため、こ
れら妨害物質の影響を、識別層9Aに過ヨウ素酸ソーダ
を担持させるという簡単な構成で排除して、尿における
グルコースの測定精度を向上させることができるのであ
る。
【0031】なお、この発明は上記実施例に限られるも
のではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の
態様において実施することが可能であり、次のような変
形も可能である。例えば、グルコースオキシダーゼに替
えて、ピラノースオキシダーゼやムタロターゼ等の酵
素、或いは、Pseudomonas fluorescens といった微生物
を用いたグルコース測定用のセンサであってもよい。ま
た、これらグルコース測定用の生体物質に限らず種々の
酸化還元酵素や加水分解酵素等を生体物質を用いたセン
サとすることもできるは勿論である。例えば、次のよう
な生体物質と測定対象との組み合わせを例示することが
できる。グルクロン酸オキシダーゼを用いたグルクロン
酸測定用のセンサ。ヘキソキナーゼを用いたグルコース
測定用のセンサ。ビリルビンオキシダーゼを用いたビリ
ルビン測定用のセンサ。ウリアーゼを用いた尿素測定用
のセンサ。ウリカーゼを用いた尿酸測定用のセンサ。コ
レステロールオキシダーゼを用いたコレステロール測定
用のセンサ。アスコルビン酸オキシダーゼを用いたアス
コルビン酸測定用のセンサ。ピルビン酸オキシダーゼを
用いたピルビン酸測定用のセンサ。乳酸オキシダーゼを
用いた乳酸測定用のセンサ。乳酸デヒドロゲナーゼを用
いた乳酸測定用のセンサ。グルタミン酸デヒドロゲナー
ゼを用いたグルタミン酸測定用のセンサ。
【0032】また、上記した各実施例においては、識別
層にフェロセン誘導体やユビキノンの電子移動体、或い
は妨害物質除去作用をなす過ヨウ素酸ソーダ(妨害物質
除去剤)を担持した場合について説明したが、これら電
子移動体や妨害物質除去剤を担持しない識別層を備えた
バイオセンサであっても良い。或いは、妨害物質除去剤
を生体物質とともに担持しただけの識別層を備えたバイ
オセンサであっても良い。更に、電子移動体、或いは妨
害物質除去剤として、次のようなものを用いることもで
きる。 電子移動体 フェロセン,ピロール,ユビキノンとその誘導体など 妨害物質除去剤 過塩素酸ソーダ(NaClO4 ),過臭素酸ソーダ(N
aBrO4 ),過ヨウ素酸カリウム(KIO4 ),過塩
素酸カリウム(KClO4 ),過臭素酸カリウム(KB
rO4 )など
【0033】上記実施例では、作用極5と参照極6及び
対極7の三つの電極を一組の電極として備えるバイオセ
ンサについて説明したが、参照極を省略して作用極5と
対極7の二極の電極を一組の電極として備えるバイオセ
ンサであってもよい。
【0034】加えて、自己温度制御ヒータ10の自己制
御温度を37℃に設定した場合について説明したが、こ
の温度に限るわけではなく、測定時における被測定溶液
の温度等に応じて適宜設定すれば良い。この場合には、
自己温度制御ヒータ10形成用のPt−Pd合金におけ
るPtとPdとの混合割合(重量比)を変更すれば良
い。また、自己温度制御ヒータ10に替えて、温度セン
サとヒータとを基板上に形成し、温度センサの検出結果
に基づいてヒータをオン−OFF制御すれば良い。
【0035】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明のバイオセ
ンサによれば、表面に識別層が形成された作用極近傍を
所定温度に維持することにより、被測定溶液の温度の相
違に基づく測定対象物質濃度の測定精度の低下を、温度
補正等といった特別な処理を行なうことなく簡単に回避
できる。しかも、作用極近傍を所定温度に維持するに当
たって、自己温度制御ヒータを用いることにより、フィ
ードバック制御等を行なうことなく作用極近傍温度を所
定温度に維持できる。また、維持する温度を測定時にお
ける被測定溶液温度にすることで、作用極近傍温度と被
測定溶液温度との差を小さくして、より一層の精度向上
を図ることができる。
【0036】
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例のバイオセンサ1の概略斜視図。
【図2】実施例のバイオセンサ1のセンサ出力からグル
コース濃度を算出するための検量線のグラフ。
【符号の説明】
1,1A バイオセンサ 3 絶縁基板 5 作用極 6 参照極 7 対極 9,9A 識別層 10 自己温度制御ヒータ 17 感応部

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被測定溶液中の測定対象物質と生体物質
    との生物化学的反応に基づいて、該測定対象物質濃度を
    電気量に変換するバイオセンサにおいて、 絶縁基板に設けられ、少なくとも作用極を含む一組の電
    極系と、 前記測定対象物質に対する識別機能を有する生体物質を
    担持して、前記電極系の作用極表面に形成された識別層
    と、 前記作用極の近傍温度を所定温度に維持する温度維持手
    段とを備えることを特徴とするバイオセンサ。
  2. 【請求項2】 前記温度維持手段は、 外部から供給された電流に基づいて発熱し、自己の温度
    が前記所定温度に達すると自己の抵抗値を増大させて前
    記所定温度を超える温度になることを回避する自己温度
    制御ヒータを、前記絶縁基板における作用極近傍に形成
    してなることを特徴とする請求項1記載のバイオセン
    サ。
  3. 【請求項3】 前記所定温度は、測定時における前記被
    測定溶液の温度であることを特徴とする請求項1又は請
    求項2記載のバイオセンサ。
JP4087827A 1992-03-10 1992-03-10 バイオセンサ Pending JPH05256812A (ja)

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