JP2002054552A - 可変容量型油圧モータ - Google Patents

可変容量型油圧モータ

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JP2002054552A
JP2002054552A JP2000244772A JP2000244772A JP2002054552A JP 2002054552 A JP2002054552 A JP 2002054552A JP 2000244772 A JP2000244772 A JP 2000244772A JP 2000244772 A JP2000244772 A JP 2000244772A JP 2002054552 A JP2002054552 A JP 2002054552A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 スプール部材を中間位置に高精度で位置決め
し、低コストで可変容量型油圧モータの3速化を実現す
る。 【解決手段】 斜板式油圧モータの斜板38の傾転角度
を調整する傾転ピストン7は、容量制御弁55によって
制御される。容量制御弁55はスリーブ60と、スリー
ブ60に挿嵌されるスプール部材63とを有し、スプー
ル部材63はスプール61と、押圧ピストン62と、ば
ね座108とを有する。押圧ピストン62はピストン室
110のパイロット2次圧力Pi2によってばね64の
ばね力に抗してスプール61を軸線方向他方B側へ変位
させる。スプール61の変位に応じて傾転ピストン50
が変位し、これによってモータ容量が変化する。押圧ピ
ストン62の頭部62aの移動経路に臨んで当接部材1
06が係止され、当接部材106はプリロードばね10
5によって軸線方向一方A側へばね付勢されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、建設機械および産
業機械に用いられる可変容量型油圧モータに関する。
【0002】
【従来の技術】図8は、従来の可変容量型油圧モータ1
の構成を示す断面図である。油圧モータ1は、斜板式ピ
ストンモータであるモータ部2と、モータ部2に装着さ
れるレギュレータ部3とから構成される。油圧モータ1
はポンプから一定の流量で供給される作動油によって回
転軸4を回転駆動する。油圧モータ1のモータ容量は斜
板6の傾転角度を変化させることによって変化し、斜板
6の傾転角度を大きく(図8において時計まわり)する
とモータ容量が大きくなり、回転軸4の回転速度が低下
し、逆に斜板6の傾転角度を小さく(図8において反時
計まわり)するとモータ容量が低下し、回転軸4の回転
速度が速くなる。
【0003】この斜板6の傾転角度は傾転ピストン8,
9によって調整される。傾転ピストンは一方側(図8の
左方)に小径の傾転ピストン9を有し、他方側(図8の
右方)に大径の傾転ピストン8を有し、各傾転ピストン
8,9がそれぞれモータケーシング5の小径室11、大
径室34にそれぞれに装着され、傾転ピストン8,9は
変位自在に支持される。この傾転ピストン8,9は小径
室11内の圧油と大径室34内の圧油の差圧によって変
位し、この差圧はレギュレータ部3に備えられる容量制
御弁15によって制御される。
【0004】図9は、レギュレータ部3の構成を示す断
面図である。レギュレータ部3は、レギュレータケーシ
ング20に容量制御弁15、電磁比例制御弁17、およ
び馬力制御弁21が設けられ、側方から側部ブロック2
2が装着される。容量制御弁15は、スリーブ12と、
このスリーブ12に挿嵌され、軸線L方向に変位自在に
支持されるスプール部材13とを有し、スプール部材1
3は、スリーブ12に挿嵌されるスプール23と、スプ
ール23の軸線L方向に一方A(図9の左方)側にスプ
ール23に同軸に支持され、一方A側端面に受圧面24
aを有する押圧ピストン24と、スプール23の他方B
(図9の右方)側に設けられるばね座25とから成り、
スプール23は、ばね座25を介してばね16によって
一方A側にばね付勢されている。スプール部材13は、
押圧ピストン24を支持するピストン支持部材26に一
方端が当接する第1位置から、ばね座25がばね座25
に対向して配置されるストッパ27に当接する第2位置
にわたって変位自在に支持される。
【0005】レギュレータケーシング20のレギュレー
タポート28にパイロットポンプ29からパイロット1
次圧Pi1が導かれると、電磁比例制御弁17に制御さ
れて押圧ピストン24の受圧面24aにパイロット2次
圧Pi2が作用する。このパイロット2次圧Pi2が増
加するとスプール部材13はばね16のばね力に抗して
第1位置から第2位置に移動する。
【0006】傾転ピストン9の小径室11には油圧モー
タ1への供給圧力もしくは吐出圧力が油路を介して導か
れ、この油路から分岐して容量制御弁15を介して大径
室34にも小径室11と同様の圧油が導かれる。図8に
示すように容量制御弁15のスリーブ12およびスプー
ル23が共に一方A側の第1位置に配置される状態では
大径室34に連なる油路は遮断されている。この状態か
らパイロット2次圧Pi2を増加させるとスプール23
がばね16に抗して他方B側へ変位する。するとスリー
ブ12とスプール23との間に通路が開口し、大径室3
4に圧油が導かれる。小径室11と大径室34は同じ圧
力の圧油が導かれるが、大径の傾転ピストン8の方が受
圧面積が大きいので傾転ピストン8,9は一方A側に移
動し、これによって斜板6の傾転角度が低下し、モータ
容量が低下する。斜板6とスリーブ12とはフィードバ
ックレバー19によって連結されている。フィードバッ
クレバー19は支点18によって揺動支持されており、
傾転ピストン8,9が一方A側に移動するとスリーブ1
2を他方B側へ移動させる。スリーブ12がスプール2
3に追い付くとスリーブ12とスプール23との間の通
路が遮断され、これによって傾転ピストン8,9の移動
が停止し、斜板6の傾転動作が停止する。このようにし
て電磁比例制御弁17によってスプール23に作用する
パイロット2次圧Pi2を調整してスプール部材13を
変位させることによって、斜板6を傾転させ、任意のモ
ータ容量に調整することができる。
【0007】したがって、スプール部材13が第1位置
にあり、モータ容量が最大、すなわち回転軸4の回転速
度が最小となる1速と、スプール部材13が第2位置に
位置し、回転速度が最大となる2速との間で無段階に回
転速度を調整することができる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】モータ容量を最大もし
くは最小に保持するには、パイロット2次圧Pi2を調
整してスプール部材13を変位させ、大径室34に入る
圧油を調整することで、大径の傾転ピストン8を傾転ス
トッパRに当接させるか、もしくは、小径の傾転ピスト
ン9を傾転ストッパFに当接させるかで、高精度にモー
タ容量を一定に保つことができるが、モータ容量を中間
域で保持するには、スプール部材13を前記第1位置と
第2位置との間の中間位置に保持する必要がある。しか
しながら電磁比例制御弁17に入力する電流値にはばら
つきが生じ、これによってパイロット2次圧Pi2がば
らついたり、容量制御弁の寸法誤差によるばらつきによ
り、スプール部材13を所定の位置に高精度に保つこと
は困難となる。
【0009】このような問題を解決する方法として、実
公平7−49014号公報には傾転ピストン8に2段構
造のストッパを設け、これによって斜板6の中間域の傾
転角度を高精度に保持し、油圧モータを3速化する方法
が開示されている。しかしながらこの方法ではモータ部
の構造を大幅に変更する必要があり、3速化を実現する
には高コストとなる。
【0010】本発明の目的は、スプール部材を中間位置
で高精度に位置決めし、低コストで3速化を実現するこ
とができる可変容量型油圧モータを提供することであ
る。
【0011】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の本発明
は、スリーブ、およびスリーブに挿嵌されて軸線方向に
変位自在に支持され、軸線方向一方側に臨む受圧面を有
し、軸線方向他方側からばね付勢されるスプール部材を
有する容量制御弁を備え、スプール部材の受圧面に作用
するパイロット圧力が増加すると、スプール部材は軸線
方向一方側の第1位置から軸線方向他方側の第2位置ま
でばね力に抗して変位し、このスプール部材の変位に応
じてモータ容量が変化する油圧モータにおいて、スプー
ル部材の移動経路に臨み、スプール部材の軸線方向に変
位自在に支持された状態で一方側へ付勢され、第1位置
から他方側へ変位するスプール部材に当接する当接部材
と、スプール部材の移動経路上の予め定める係止位置で
当接部材を係止する係止部材とを含むことを特徴とする
可変容量型油圧モータである。
【0012】本発明に従えば、モータ容量はスプール部
材の変位に応じて変化し、スプール部材の位置によって
決められる。スプール部材の移動経路に臨んで当接部材
が配置され、この当接部材は軸線方向一方側へ付勢さ
れ、予め定められる係止位置に係止部材に係止される。
パイロット圧力を増加し、スプール部材を軸線方向一方
側の第1位置から他方側へ移動させるとスプールは前記
当接部材に当接する。当接部材は一方側へ付勢されてい
るので、スプール部材を他方側へ移動させるパイロット
圧力が前記当接部材の付勢力を上まわるまでスプール部
材は押圧部材に係止されて位置決めされる。したがっ
て、電磁比例制御弁によるパイロット圧力にばらつきが
生じたとしても、スプール部材は当接部材によって正確
に位置決めされ、これによってモータ容量を所定の中間
値に高精度に保つことができる。
【0013】モータ容量をさらに小さくするには、パイ
ロット圧力をさらに増加させてスプール部材を押圧部材
の付勢力に抗して他方側へ変位させるか、または押圧部
材に作用する付勢力を解除する。これによってスプール
部材は当接部材とともに他方側へ変位してモータ容量を
低下させることができ、第2位置に達したときモータ容
量は最小となる。
【0014】このように本発明では、既存の油圧モータ
に対してスプール部材に当接する当接部材を追加するだ
けで、モータ容量の中間域を高精度に保持することが可
能となり、油圧モータの構造を大きく変更することな
く、低コストで油圧モータの3速化を実現することがで
きる。
【0015】請求項2記載の本発明の前記当接部材は、
ばねによって一方側へばね付勢されることを特徴とす
る。
【0016】本発明に従えば、ばねを用いることによっ
て低コストで容易に当接部材を一方側へ付勢することが
できる。スプール部材を第2位置まで変位させるには、
パイロット圧力を増加し、当接部材をばね付勢するばね
のばね力およびスプール部材をばね付勢するばね力に抗
してスプール部材を他方側に変位させる。
【0017】請求項3記載の本発明の前記当接部材は、
軸線方向他方側に臨む受圧面を有し、受圧面に作用する
油圧によって一方側へ圧力付勢され、当接部材に油圧を
作用させる作用状態と、油圧を作用させない非作用状態
とに油の流路を切換える切換弁を有することを特徴とす
る。
【0018】本発明に従えば、切換弁が作用状態にある
とき当接部材に圧油が作用し、当接部材は軸線方向一方
側へ圧力付勢されて係止位置で係止部材に係止される。
このように係止部材に係止される当接部材にスプール部
材が当接することによってスプール部材は中間位置に高
精度に位置決めされる。切換弁を非作用状態に切換える
と、当接部材に作用する圧油が解除され、スプール部材
は軸線方向他方側へ変位する。このようにして当接部材
に作用する圧油とこの圧油の流路を切換える切換弁とに
よってスプール部材を中間位置に高精度に位置決めする
ことができる。
【0019】請求項4に記載の本発明の前記係止位置
は、軸線方向に調整可能であることを特徴とする。
【0020】本発明に従えば、当接部材を係止する係止
位置が軸線方向に調整可能であるので、これによってス
プール部材の中間の停止位置も調整可能となる。すなわ
ち、油圧モータを3速にしたとき、中間の2速のときの
回転速度を任意に設定することができる。
【0021】請求項5記載の本発明は、スリーブ、およ
びスリーブに挿嵌されて軸線方向に変位自在に支持さ
れ、軸線方向一方側に臨む受圧面を有し、軸線方向他方
側からばね付勢されるスプール部材を有する容量制御弁
を備え、スプール部材の受圧面に作用するパイロット圧
力が増加すると、スプール部材は軸線方向一方側の第1
位置から軸線方向他方側の第2位置までばね力に抗して
変位し、このスプール部材の変位に応じてモータ容量が
変化する油圧モータにおいて、スプール部材の移動経路
に臨み、スプール部材の軸線方向に変位自在に支持され
た状態で一方側へ付勢され、第1位置から他方側へ変位
するスプール部材に当接する第1当接部材と、スプール
部材の移動経路上の予め定める第1係止位置で第1当接
部材を係止する第1係止部材と、前記第1当接部材より
も軸線方向他方側で、スプール部材の移動経路に臨み、
スプール部材の軸線方向に変位自在に支持された状態で
一方側へ付勢され、第1当接部材に当接した状態で他方
側に変位するスプール部材に当接する第2当接部材と、
前記第1係止位置よりも軸線方向他方側の予め定める第
2係止位置で第2当接部材を係止する第2係止部材とを
含むことを特徴とする可変容量型油圧モータである。
【0022】本発明に従えば、スプール部材の移動経路
に第1当接部材と第2当接部材が設けられ、スプール部
材が第1位置から他方側へ移動するときまず第1当接部
材に当接して位置決めされ第1の中間位置に高精度に位
置決めされる。スプール部材に作用するパイロット圧力
を増大させ、第1当接部材の付勢力に抗するか、第1当
接部材への付勢力を解除することによってスプール部材
をさらに軸線方向他方側へ移動させることができる。さ
らに次の第2の当接部材に当接してスプール部材は第2
の中間位置に位置決めされる。
【0023】さらにパイロット圧力を上昇させると、ス
プール部材は軸線方向他方側に第2位置まで変位する。
このようにしてスプール部材を中間域で2箇所で高精度
に保持することができ、油圧モータを4速化することが
可能となる。
【0024】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の実施の一形態で
ある可変容量型油圧モータ30の構成を示す断面図であ
り、図2は油圧モータ30の油圧回路図である。油圧モ
ータ30はモータ部31と、モータ部31の上部に装着
されるレギュレータ部32とこのレギュレータ部32の
側方に装着される側部ブロック部33とから構成され、
斜板式ピストンモータである。
【0025】モータ部31は回転軸36と、回転軸36
を回転自在に軸支するモータケーシング35と、回転軸
36にスプライン結合され、モータケーシング35内で
回転軸36と一体に回転するシリンダブロック37と、
モータケーシング35の後方(図1の右方)に装着され
るブレーキ部45とを含んで構成される。シリンダブロ
ック37には回転軸36まわりに複数個のピストン挿入
孔が回転軸36に平行に形成され、各ピストン挿入孔に
ピストン39がそれぞれ装脱自在に挿入される。シリン
ダブロック35の前方(図1の左方)には回転軸36の
軸線に垂直な傾転軸線まわりに傾転可能にモータケーシ
ング35に支持される斜板38が設けられる。シリンダ
ブロック37から突出するピストン39の先端部にはそ
れぞれシュー40が回動自在に装着され、各シューは押
え板43およびリテーナ44を介して斜板38に押付け
られ、斜板38上を回転軸36まわりに滑動する。また
シリンダブロック37の後部には回転軸36の軸線まわ
りの回転が阻止された状態で弁板48が装着される。弁
板48には図1の紙面の奥側で半円弧状に開口する第1
弁孔(図示せず)と図1の紙面の手前側で半円弧状に開
口する第2弁孔(図示せず)とが形成される。
【0026】図2に示されるように油圧ポンプ42から
切換弁41を介して油圧モータ30の第1ポート46に
油を供給すると、弁板48の前記第1弁孔を介してシリ
ンダブロック37の図1における紙面奥側に配置される
ピストン挿入孔に油が供給され、各ピストン39は前方
(図1の左方)に押出される。ピストン39が前方に押
出されるとシュー40が斜板38上を滑動しながら下方
に移行し、これによってシリンダブロック37は図1の
左方から見て反時計まわりに回転する。図1の紙面の手
前側に配置されるピストン39はシリンダブロック37
の回転に伴ってピストン挿入孔に押戻される。これによ
って弁板48の第2弁孔および油圧モータ30の第2ポ
ート47を介して油が排出され、タンク49に戻され
る。
【0027】前記切換弁41を切換え、逆に第2ポート
47から油を供給すると回転軸36は図1の左方から見
て時計まわりに回転し、第1ポート46から油が排出さ
れる。
【0028】斜板38の上端部には傾転ピストン51,
52が連結される。傾転ピストン51,52の前端部に
は小径の傾転ピストン51が回動自在に連結され、この
小径の傾転ピストン51はモータケーシング35に形成
される小径室53に、回転軸36に平行な軸線方向に変
位自在に挿入される。傾転ピストン51,52の後部に
は前記小径の傾転ピストン51よりも大径の傾転ピスト
ン52が回動自在に装着され、この大径の傾転ピストン
52はモータケーシング35に形成される大径室54に
回転軸36の軸線方向に平行に変位自在に装着される。
したがって、小径室53に導入される圧油と大径室54
に導入される圧油の差圧によって傾転ピストン51,5
2は前後に移動し、これに伴って斜板38の傾転角度が
変化する。傾転ピストン51,52が前方に変位する
と、斜板38の傾転角度が小さくなり、これによって油
圧モータ30のモータ容量が減少し、逆に傾転ピストン
51,52が後方に変位すると斜板38の傾転角度が大
きくなり、油圧モータ30のモータ容量が増大する。こ
の傾転ピストン51,52はレギュレータ部32に設け
られる容量制御弁55および馬力制御弁70によって制
御される。
【0029】次に図2を参照して容量制御弁55および
馬力制御弁70の機能について説明する。容量制御弁5
5はスリーブ60とスプール部材63とを有し、スプー
ル部材63はスリーブ60に挿嵌され、軸線L方向に変
位自在に支持されるスプール61と、スプール61の軸
線L方向一方A(図1,2の左方)側から押圧する押圧
ピストン62と、スプール61の軸線L方向他方B(図
1,2の右方)側に設けられるばね座108とから成
り、ばね座108の他方B側に設けられるばね64によ
ってスプール61は軸線L方向一方A側へばね付勢され
ている。押圧ピストン62の一方A側端面は、一方A側
に臨む受圧面であり、作用する圧油によってスプール6
1を他方B側へ押圧する。レギュレータ部32のレギュ
レータポート91にはパイロットポンプ90からパイロ
ット1次圧Pi1が入力され、電磁比例制御弁65を介
して押圧ピストン62を受圧面にパイロット2次圧Pi
2を作用させる。
【0030】馬力制御弁70はスプール66とこのスプ
ール66を一方A側から押圧する段付の押圧ピストン6
7とから構成される。スプール66の他方B側にはばね
68が設けられ、これによってスプール66は一方A側
にばね付勢されている。
【0031】チェック弁を介して油圧モータ30の第1
ポート46に連なる第1油路74は馬力制御弁70、馬
力制御弁70の押圧ピストン67の一方側の室73、お
よび傾転ピストン50の小径室53に連なる。油圧モー
タ30の第2ポート47に連なる第2油路75は馬力制
御弁70の押圧ピストン67の他方側の室72に連な
る。また馬力制御弁70と容量制御弁55とは第3油路
76を介して連なり、容量制御弁55は第4油路77を
介して傾転ピストン52の大径室54に連なる。また、
容量制御弁55のスリーブ60と斜板38とはフィード
バックレバー71によって連結され、このフィードバッ
クレバー71は中間部が支点85によって揺動支持され
る。
【0032】図1および図2に示す状態では容量制御弁
55にはパイロット2次圧Pi2が作用せず、これによ
ってスプール61はばね64のばね力によって軸線方向
一方A側に変位しており、またスリーブ60も軸線方向
一方A側にあり、スリーブ60とスプール61との間の
通路は遮断されている。すなわち、傾転ピストン52の
大径室54には圧油が作用せず、タンク49に連通して
いる。これに対して傾転ピストン51の小径室53には
第1油路74を介して油圧ポンプ42から圧油が導か
れ、傾転ピストン51,52は最も他方B側に変位して
いる。スリーブ60と斜板38とはフィードバックレバ
ー71を介して連結されているので、前述したようにス
リーブ60は最も一方A側に位置している。
【0033】一方、馬力制御弁70はばね68によって
一方A側へばね付勢されており、第1油路74と第3油
路76とが連通し、容量制御弁55に圧油を導いてい
る。
【0034】電磁比例制御弁65によって押圧ピストン
62に作用するパイロット2次圧Pi2を増加させると
ばね64のばね力に抗して押圧ピストン62がスプール
61を軸線方向他方B側へ変位させる。するとスリーブ
60とスプール66との間の通路が開口し、第3油路7
6と第4油路77とが連通して傾転ピストン52の大径
室54に第1油路74からの圧油が導かれる。小径室5
3にも第1油路74からの圧油が導かれているが、大径
の傾転ピストン52と小径の傾転ピストン51の受圧面
積の差により傾転ピストン51,52は一方A側に変位
する。これによって斜板38の傾転角度が減少し、モー
タ容量が低減する。傾転ピストン51,52の一方A側
への変位によってフィードバックレバー71を介して容
量制御弁55のスリーブ60もスプール61に追従して
他方B側へ変位する。これによってスリーブ60とスプ
ール61との間に形成されていた通路が再び遮断され、
傾転ピストン52の大径室54に圧油が導かれなくな
り、傾転ピストン50の変位が停止する。このようにし
て斜板38の傾転角度が小さくなり、モータ容量が低下
した位置で斜板38は停止する。このようにして油圧モ
ータ30の回転軸36の回転速度が速くなる。
【0035】前述と逆に電磁比例制御弁65によって容
量制御弁55の押圧ピストン62に作用するパイロット
2次圧Pi2を低下させると、スプール61はばね64
のばね力によって軸線L方向一方A側へ変位した位置に
停止し、これによって傾転ピストン51,52は他方B
側に変位してモータ容量が増加し、回転速度が低下す
る。このようにして電磁比例制御弁65によって油圧モ
ータ30のモータ容量を制御し、回転速度を制御するこ
とができる。
【0036】油圧モータ30に供給される油の供給量は
常に一定であるので、モータ容量を低下させると回転軸
36の回転速度は速くなるが、回転トルクは低下する。
パイロット2次圧を増加し、高速で回転させたときに油
圧モータ30に高負荷が作用した場合には、第1油路7
4内の圧力が高圧となり、馬力制御弁70の押圧ピスト
ン67がばね68のばね力に抗してスプール66を他方
B側へ押圧する。すると第3油路76がタンク49に連
通して大径室54内の圧油が抜かれる。これによって傾
転ピストン51,52が他方B側に変位してモータ容量
を増大して回転速度が低下し、回転トルクが増加する。
このようにして馬力を一定に保った状態で油圧モータ3
0が保護される。図2では、モータ片側のポートが高圧
になったときのみ上述の作動が可能であるが、チェック
弁98の組合せにより、本図と反対のポート(第2ポー
ト47)が高圧時や両ポートの高圧を選択させて差動さ
せることも可能である。
【0037】図3は図1の切断面線III−IIIから
見た断面図であり、図4は図3の切断面線IV−IVか
ら見た断面図であり、図5は図3の切断面線V−Vから
見た断面図である。レギュレータ部32はレギュレータ
ケーシング100に馬力制御弁70、容量制御弁55お
よび電磁比例制御弁65が組付けられており、このレギ
ュレータ部32の側方に側部ブロック部33が取付けら
れる。レギュレータケーシング100には容量制御弁5
5のスリーブ60が挿入されるスリーブ挿入孔101が
軸線L方向に貫通して形成され、側部ブロック部33に
は前記スリーブ挿入孔101が同軸となるように貫通孔
102が形成される。
【0038】スリーブ60に挿嵌されるスプール61が
その軸線L方向に変位自在にスリーブ60に支持され、
スリーブ60がスリーブ挿入孔101に前記軸線L方向
に変位自在に嵌まり込む。このスリーブ挿入孔101の
他方B側の開口はカバー112によって塞がれ、側部ブ
ロック部33の貫通孔102の一方A側の開口はカバー
111によって塞がれる。
【0039】レギュレータ部32のスリーブ挿入孔10
1の軸線L方向一方A側端部にはピストン支持部材10
4が装着され、このピストン支持部材104に押圧ピス
トン62が軸線L方向に変位自在に支持される。側部ブ
ロック部33の貫通孔102にはプリロードばね10
5、当接部材106および中間位置調整部材103から
成る中間位置規定手段80が設けられる。押圧ピストン
62は軸線方向一方A側端部で拡径する頭部62aを有
する。当接部材106は環状であり、押圧ピストン62
に嵌まり込み、スプール部材63の一部である押圧ピス
トン62の頭部62aの移動経路に臨んで配置され、他
方B側へ移動する頭部62aに当接する。この当接部材
106とピストン支持部材104との間に圧縮コイルば
ねから成るプリロードばね105が介在される。中間位
置調整部材103は有底短円筒状であり、貫通孔102
に軸線L方向に変位可能に装着される。この中間位置調
整部材103の他方B側端部に当接部材106が係止さ
れ、当接部材106がこの係止位置よりも軸線L方向一
方A側へ変位することを阻止する。カバー111には外
方からボルト113が軸線Lに同軸に螺着され、ボルト
113は中間位置調整部材103の底部に当接する。こ
のボルト113を螺進または螺退させることによって中
間位置調整部材103の装着位置を軸線L方向に調整す
ることができる。前記押圧ピストン62の頭部62aは
中間位置調整部材103に嵌まり込み、この頭部62a
と中間位置調整部材103の底部との間の空間がピスト
ン室110となり、このピストン室110内の圧力に応
じて押圧ピストン62はスプール61を押圧する。
【0040】スリーブ挿入孔101の軸線方向他方B側
にはばね座108、圧縮コイルばねから成るばね64、
および略円柱状のストッパ81が設けられ、このばね6
4はばね座108を介してスプール61を軸線方向一方
A側へばね付勢する。
【0041】レギュレータ部32のレギュレータポート
91にはパイロットポンプ90からパイロット1次圧力
Pi1が導かれ、電磁比例制御弁65を介して前記ピス
トン室110に、パイロット2次圧力Pi2が作用す
る。電磁比例制御弁65はオペレータの操作量に応じた
電流値に比例してパイロット2次圧力Pi2を発生す
る。
【0042】ピストン室110にパイロット2次圧Pi
2が作用しない状態ではスプール61はばね64のばね
力によって軸線方向一方A側へばね付勢され、スプール
61の軸線方向一方A側端面61aがピストン支持部材
104の他方B側の端面である第1ストッパ107に当
接支持され、スプール部材63は第1位置に位置決めさ
れる。このときモータ容量は最大となっている。この状
態からパイロット2次圧力Pi2が上昇すると押圧ピス
トン62の頭部62aにパイロット2次圧力Pi2が作
用して押圧ピストン62はばね64のばね力に抗してス
プール61を軸線方向他方B側へ押圧し、スプール部材
63が軸線方向他方B側へ変位する。
【0043】ピストン支持部材104とばね座106と
の間に介在されるプリロードばね105は中間位置調整
部材103によって予め圧縮された状態にある。パイロ
ット2次圧力Pi2が増加し、押圧ピストン62の頭部
62aが当接部材106に達すると、押圧ピストン62
には予め圧縮されていたばね105のばね力が作用す
る。したがって、パイロット2次圧力Pi2が押圧ピス
トン62を変位させる力が、プリロードばね105およ
びばね64のばね力に打ち勝つまで押圧ピストン62は
変位しない。したがって、当接部材106に押圧ピスト
ン62の頭部62aが充分に当接するだけのパイロット
2次圧Pi2を電磁比例制御弁65で与えることによっ
て、パイロット2次圧力Pi2のばらつきにかかわらず
押圧ピストン62は変位せず、スプール部材63の押圧
ピストン62の頭部62aが、係止位置に係止される当
接部材108に当接した中間位置にスプール部材63を
高精度に位置決めすることができる。
【0044】さらにパイロット2次圧力Pi2を増加さ
せ、パイロット2次圧力Pi2が押圧ピストン62を変
位させる力がプリロードばね105およびばね64のば
ね力を上回ると、スプール61は軸線L方向他方B側へ
変位しはじめる。スプール61他方B側に設けられるば
ね座108がストッパ81に当接するとスプール61の
変位が停止する。このようにしてスプール61は第2位
置に位置決めされ、このときモータ容量は最小となる。
【0045】図6はモータ容量とパイロット2次圧力P
i2と電磁比例制御弁65の電流値との関係を示すグラ
フであり、参照符120がパイロット2次圧力Pi2と
電流値との関係を示すグラフであり、参照符121がパ
イロット2次圧力Pi2とモータ容量との関係を示すグ
ラフである。参照符120で示すように電磁比例制御弁
65はオペレータによって入力される電流値に比例して
パイロット2次圧力Pi2が増加する。また参照符12
1で示すようにモータ容量はパイロット2次圧力Pi2
が増加するにつれて減少するが、前述したように、スプ
ール部材63が当接部材108に当接する場合にはパイ
ロット2次圧力Pi2にかかわらずスプール部材63は
中間位置に保持されるので、参照符122で示す領域で
はモータ容量が一定となる。したがってこの領域122
の範囲内でのパイロット2次圧力Pi2の変動ではモー
タ容量が変化せず、いわば領域122は不感帯となる。
またこの領域122に対応する電流値の領域123内で
の電流値のばらつきではモータ容量は変動しない。した
がって、領域123のほぼ中央となる値に電流値を保持
することによってモータ容量は所定の中間値で一定とな
り、領域123内での電流値の変動や領域122内での
パイロット2次圧力Pi2の変動ではモータ容量は変動
せず、中間値に一定に保たれる。このようにして電磁比
例制御弁65に入力する電流値のばらつきや容量制御弁
55の寸法誤差によるばらつきなどにかかわらず、モー
タ容量を中間値に高精度に保持することができる。
【0046】前記モータ容量の予め定める中間値は当接
部材106が係止される位置によって決定され、この位
置は中間位置調整部材103によって決定される。した
がって、カバー111に螺着するボルト113を螺進ま
たは螺退させて中間値調整部材103の軸線L方向の位
置を調整することによってモータ容量の中間値を調整す
ることができる。また、モータ容量が最小となる第2位
置はストッパ81の軸線L方向の位置によって決定さ
れ、ストッパ81はカバー112に螺着されるボルト1
15を螺進または螺退させることによって調整すること
ができる。
【0047】このように本実施形態では既存の油圧モー
タの側部ブロック部に代えて、中間位置規定手段80を
備える側部ブロック部33を装着するだけで、スプール
部材63を中間位置に保持することができる。したがっ
て、従来技術のように油圧モータの構造を大きく変更す
る必要がなく、側部ブロック部33の部品を交換するだ
けでよく、低コストで容易に油圧モータを3速化するこ
とができる。
【0048】図7は本発明の他の実施形態の油圧モータ
のレギュレータ部130の構成を示す断面図である。な
お本実施形態のモータ部は図1に示すモータ部31と同
様の構成であるものとし、説明は省略する。
【0049】本実施形態では側部ブロック部131は従
来の側部ブロック部と同様であり、レギュレータ部13
0の構成が異なる。すなわちスリーブ挿入孔101の軸
線方向他方B側には中間位置調整部材143、当接ピス
トン144およびプラグ142を有する中間位置規定手
段146が設けられる。中間位置調整部材143は略有
底短円筒状であり、底部を一方A側に向けてスリーブ装
着孔101に装着される。当接ピストン144は中間位
置調整部材143の底部に形成される挿通孔に軸線L方
向に変位自在に挿通され、他方B側端部が拡径して頭部
145が形成され、一方A側の端部がスプール部材63
のばね座108の移動経路に臨んで配置される。当接ピ
ストン144はプラグ142によって塞がれ、プラグ1
42と当接ピストン144の頭部145との間にピスト
ン室141が形成される。パイロットポンプ90からの
パイロット1次圧Pi1は第1レギュレータポート91
に導かれるとともに、切換弁133を介して第2レギュ
レータポート134に導かれ、さらに前記ピストン室1
41に導かれる。このピストン室141内の圧力が当接
ピストン144の頭部145に作用して当接ピストン1
44は軸線L方向一方A側へ圧力付勢される。これによ
って当接ピストン144は、先端部をばね座108に対
向させた状態で、頭部145が中間位置調整部材143
の底部に係止され、この係止位置よりも一方A側への変
位が阻止されている。
【0050】またスリーブ挿入孔101の一方A側に装
着されるピストン支持部材104には従来と同様に押圧
ピストン150が軸線L方向に変位自在に装着され、こ
の押圧ピストン150の一方A側端面の受圧面にパイロ
ット2次圧力Pi2が作用する。パイロット2次圧力P
i2が作用しない状態ではばね64のばね力によってス
プール61は軸線L方向一方A側にばね付勢され、スプ
ール61の一方A側端面61aがピストン支持部材10
4の他方B側の端面である第1ストッパ107に当接支
持され、スプール61は第1位置に位置決めされてい
る。このときモータ容量は最大となっている。
【0051】オペレータの操作によってパイロット2次
圧力Pi2が増加すると押圧ピストン150はばね60
のばね力に抗してスプール61を軸線L方向他方Bへ変
位させる。ばね座108が当接ピストン144の先端で
ある中間ストッパ147に当接すると、スプール61に
はばね64のばね力とともに一方A側へ圧力付勢される
当接ピストン144からの力が作用して停止する。第1
レギュレータポート91と第2レギュレータポート13
4にはどちらもパイロットポンプ90からパイロット1
次圧力Pi1が導かれているので、電磁比例制御弁17
を全開にし、パイロット2次圧をパイロット1次圧にな
るまで上げた場合、スプール61の一方A側の押圧ピス
トン150に作用する圧力と他方B側の当接ピストン1
44に作用する圧力が等しくなるが、押圧ピストン15
0の受圧面積よりも当接ピストン144の頭部145の
受圧面積の方が大きいので、押圧ピストン150が一方
B側へ押圧する力より当接ピストン144が他方A側へ
押圧する力の方が大きくなる。したがって、スプール部
材63のばね座108が当接ピストン144に当接する
のに充分に大きなパイロット2次圧力Pi2を押圧ピス
トン150に作用することによって、当接ピストン14
4の先端の中間ストッパ147にばね座108が当接す
る中間位置にスプール部材63を高精度に保持すること
ができる。
【0052】この状態からスプール61をさらに軸線L
方向他方B側へ変位させるには切換弁133を切換え、
ピストン室141とタンク49とを連通させて当接ピス
トン144にパイロット1次圧力Pi1を作用させなく
する。これによって当接ピストン144は軸線L方向他
方B側へ変位可能となり、スプール部材63は当接ピス
トン144の頭部145がプラグ142に当接する第2
位置まで変位することができる。
【0053】このような構成によってスプール61を中
間位置に高精度に位置決めすることが可能となる。また
スプール挿入孔101に装着される中間位置調整部材1
43に外側から螺着される係止リング149を螺進また
は螺退させて中間位置調整部材143の装着位置を軸線
L方向に調整することによって、当接ピストン144の
係止位置を軸線L方向に調整し、これによってスプール
部材63の中間位置を調整することができる。
【0054】このように本実施形態では、既存の油圧モ
ータのレギュレータ部に代えて、中間位置規定手段14
6を備えるレギュレータ部130を取付けることによっ
て容易にスプール部材63を中間位置に高精度に保持
し、低コストで油圧モータの3速化を実現することが可
能となる。
【0055】また本発明の実施の形態さらに他の形態と
して、スプール部材63の一方A側に図3に示す中間位
置規定手段80を設け、他方B側に図7に示す中間位置
規定手段146を設ける構成としてもよい。すなわち、
中間位置規定手段80の当接部材106が、スプール6
1の一方A側で押圧ピストン62の移動経路に臨んで係
止され、中間位置規定手段146の当接ピストン144
が、スプール61の他方B側で、ばね座108の移動経
路に臨んで係止され、スプール部材63が第1位置から
他方B側に移動するとき、まず当接部材106に当接し
て第1の中間位置に位置決めされ、さらに他方B側に変
位して当接ピストン144に当接して第2の中間位置に
位置決めされる。このようにして、スプール部材63は
軸線L方向に異なる2つの中間位置で高精度に位置決め
することができ、油圧モータを4速化することができ
る。
【0056】またさらに他の実施形態として、スプール
61の両側にばねを用いる中間位置規定手段80を設け
ることによって油圧モータを4速化してもよく、またさ
らにスプール61の両側に油圧を用いる中間位置規定手
段146を設けて油圧モータを4速化してもよい。
【0057】上述した各実施形態ではスプール部材63
はスプール61と、スプール61の一方A側に設けら
れ、スプール61を軸線方向他方B側へ押圧する押圧ピ
ストン62または150と、スプール61の他方B側に
設けられ、ばね64のばね力をスプール61に伝達する
ばね座108との3つの部材から構成される形態とした
が、スプール部材はこのような構成に限らず、スプール
61の一方A側端面が受圧面となり、他方B側端面がば
ね座となり、一つの部材から成る構成であってもよい。
【0058】また上述した各実施形態ではモータ部31
は斜板式油圧モータとしたが、斜軸式油圧モータであっ
てもよい。
【0059】
【発明の効果】請求項1記載の本発明によれば、軸線方
向他方側へ変位するスプール部材の中間域でスプール部
材に当接する当接部材を設けることによって、スプール
部材を中間位置に高精度に位置決めすることができる。
これによって従来の構成を大幅に変更することなく、低
コストでユーザの要求に応じて油圧モータの3速化を実
現することが可能となる。
【0060】請求項2記載の本発明によれば、ばねを用
いることによって容易に当接部材を付勢することができ
る。
【0061】請求項3記載の本発明によれば、当接部材
に作用する圧油と、この圧油を切換える切換弁とによっ
て容易に当接部材の圧力付勢、および付勢の解除を行う
ことができる。
【0062】請求項4記載の本発明によれば、係止部材
の係止位置を軸線方向に調整することによって、中間域
でのスプール部材の停止位置である中間位置を調節する
ことができる。すなわち、3速化したときの油圧モータ
の2速の回転速度を調整することができる。
【0063】請求項5記載の本発明によれば、中間域で
2箇所でスプール部材を位置決めすることにより、油圧
モータを4速化することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態である油圧モータ30の
構成を示す断面図である。
【図2】油圧モータ30の油圧回路図である。
【図3】図1の切断面線III−IIIから見た断面図
である。
【図4】図3の切断面線IV−IVから見た断面図であ
る。
【図5】図3の切断面線V−Vから見た断面図である。
【図6】パイロット2次圧力Pi2とモータ容量と電磁
比例制御弁47の電流値との関係を示すグラフである。
【図7】本発明の他の実施の形態の油圧モータのレギュ
レータ部130の構成を示す断面図である。
【図8】従来の油圧モータ1の構成を示す断面図であ
る。
【図9】従来の油圧モータのレギュレータ部3の構成を
示す断面図である。
【符号の説明】
30 油圧モータ 31 モータ部 32,130 レギュレータ部 33,131 側部ブロック部 38 斜板 51,52 傾転ピストン 55 容量制御弁 60 スリーブ 61 スプール 62 押圧ピストン 63 スプール部材 64 ばね 65 電磁比例制御弁 70 電気制御弁 80,146 中間位置規定手段 103,143 中間位置調整部材 105 プリロードばね 106 当接部材 133 切換弁 144 当接ピストン

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 スリーブ、およびスリーブに挿嵌されて
    軸線方向に変位自在に支持され、軸線方向一方側に臨む
    受圧面を有し、軸線方向他方側からばね付勢されるスプ
    ール部材を有する容量制御弁を備え、 スプール部材の受圧面に作用するパイロット圧力が増加
    すると、スプール部材は軸線方向一方側の第1位置から
    軸線方向他方側の第2位置までばね力に抗して変位し、
    このスプール部材の変位に応じてモータ容量が変化する
    油圧モータにおいて、 スプール部材の移動経路に臨み、スプール部材の軸線方
    向に変位自在に支持された状態で一方側へ付勢され、第
    1位置から他方側へ変位するスプール部材に当接する当
    接部材と、 スプール部材の移動経路上の予め定める係止位置で当接
    部材を係止する係止部材とを含むことを特徴とする可変
    容量型油圧モータ。
  2. 【請求項2】 前記当接部材は、ばねによって一方側へ
    ばね付勢されることを特徴とする請求項1記載の油圧モ
    ータ。
  3. 【請求項3】 前記当接部材は、軸線方向他方側に臨む
    受圧面を有し、受圧面に作用する油圧によって一方側へ
    圧力付勢され、 当接部材に油圧を作用させる作用状態と、油圧を作用さ
    せない非作用状態とに油の流路を切換える切換弁を有す
    ることを特徴とする請求項1記載の可変容量型油圧モー
    タ。
  4. 【請求項4】 前記係止位置は、軸線方向に調整可能で
    あることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の
    可変容量型油圧モータ。
  5. 【請求項5】 スリーブ、およびスリーブに挿嵌されて
    軸線方向に変位自在に支持され、軸線方向一方側に臨む
    受圧面を有し、軸線方向他方側からばね付勢されるスプ
    ール部材を有する容量制御弁を備え、 スプール部材の受圧面に作用するパイロット圧力が増加
    すると、スプール部材は軸線方向一方側の第1位置から
    軸線方向他方側の第2位置までばね力に抗して変位し、
    このスプール部材の変位に応じてモータ容量が変化する
    油圧モータにおいて、 スプール部材の移動経路に臨み、スプール部材の軸線方
    向に変位自在に支持された状態で一方側へ付勢され、第
    1位置から他方側へ変位するスプール部材に当接する第
    1当接部材と、 スプール部材の移動経路上の予め定める第1係止位置で
    第1当接部材を係止する第1係止部材と、 前記第1当接部材よりも軸線方向他方側で、スプール部
    材の移動経路に臨み、スプール部材の軸線方向に変位自
    在に支持された状態で一方側へ付勢され、第1当接部材
    に当接した状態で他方側に変位するスプール部材に当接
    する第2当接部材と、 前記第1係止位置よりも軸線方向他方側の予め定める第
    2係止位置で第2当接部材を係止する第2係止部材とを
    含むことを特徴とする可変容量型油圧モータ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101667539B1 (ko) * 2015-04-15 2016-10-19 훌루테크 주식회사 유압모터용 자동 속도 전환장치

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