JP2002054495A - 電子制御装置 - Google Patents

電子制御装置

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JP2002054495A
JP2002054495A JP2000239816A JP2000239816A JP2002054495A JP 2002054495 A JP2002054495 A JP 2002054495A JP 2000239816 A JP2000239816 A JP 2000239816A JP 2000239816 A JP2000239816 A JP 2000239816A JP 2002054495 A JP2002054495 A JP 2002054495A
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data
power supply
writing
electronic control
sram
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JP2000239816A
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English (en)
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Hiroharu Takeuchi
啓晴 竹内
Satoshi Higuchi
聡 樋口
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Denso Corp
Original Assignee
Denso Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】電源電圧の低下時にてバックアップメモリへデ
ータを確実に書き込み、制御性の悪化を防止することが
できる電子制御装置を提供する。 【解決手段】SRAM24は、イグニッションスイッチ
40のオフ時にもデータを保持する。CPU21は、定
期的にSRAM24にデータを書き込み、SRAM24
に記憶されたデータを取り込んでエンジン制御を実施す
る。SRAM24の書き込みデータは、逐次変化するデ
ータや各学習値を含む第1データと、それ以外の第2デ
ータとに区分されている。電源電圧Vccの低下時にお
いて、CPU21は、第1データだけをSRAM24に
書き込む。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電源スイッチのオ
フ時にも記憶データを保持するバックアップメモリを備
えた電子制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】この種の装置として、車載電子制御装置
(ECU)が知られており、同ECUでは、例えばエン
ジン制御等を実施するための各種制御データがバックア
ップメモリとしてのスタンバイRAM(SRAM)にバ
ックアップされている。詳しくは、ECUにおいて、イ
グニッションスイッチのオフ、或いは電気ノイズ等によ
る電源の遮断に伴い電源電圧が低下したとしても、SR
AMには、バックアップ用の電源電圧が供給されて記憶
データが保持されるようになっている。また、ECU
は、エンジン制御等を司るCPUを備え、同CPUは、
イグニッションスイッチのオン等によって電源電圧が復
帰すると、SRAMの記憶データを読み込んで各種制御
を実行する。つまり、CPUは、電源瞬断前の各種制御
データを継続的に使用することによりエンジンの制御性
を保つようにしている。
【0003】各種制御データをSRAMにバックアップ
する方法としては、図7に示すように、定期的に行う方
法が知られている。図7において、SRAMへのデータ
の書き込みは、例えば、100ms毎に実施されてい
る。ここで、電源電圧Vccが定電圧(5V)で保持さ
れているときにはデータは正常に書き込まれる。しかし
ながら、点線で示すように、電源電圧Vccの低下時に
も定期的な書き込みを実施すると、正常なデータが破壊
され誤ったデータをSRAMに書き込んでしまうおそれ
があった。この場合、電圧低下時におけるデータの最新
値が記憶できない。ここで、SRAMへの書き込みデー
タには、定期的な書き込みから電圧低下時までのわずか
な変化でも制御への反映が必要なものがあり、電圧低下
時にて該データの最新値を書き込むことができないと、
エンジンの制御性の悪化が懸念される。
【0004】一方、電源電圧Vccの低下を検出したと
きにデータをSRAMにバックアップするものが、特開
昭62−258154号公報に開示されている。同公報
の装置において、図8に示すように、t10,t11の
タイミングで電源電圧Vccが所定のしきい値電圧Vt
h1よりも低下すると、CPUは最優先割り込み(NM
I)にて重要データをSRAMに書き込むようにしてい
る。
【0005】因みに、ECUの電源部には、数多くの容
量負荷(コンデンサ)が設けられている。特に、複雑な
制御を行うECUでは複数のマイコンを持っており、各
マイコンの電源部にはノイズ取り用のコンデンサ(電源
用バスコン)が付くと共に、各種駆動部にもノイズ取り
用のコンデンサが付く。そのため、例えば電源の遮断に
伴い図8の如く電源電圧Vccが変化する場合、その変
化は急激な立ち下がりでなく、なだらかな立ち下がりと
なる。つまり、電源の遮断時にVccが緩やかに立ち下
がるので、SRAMへのデータ書き込み時間がある程度
確保できる。
【0006】ところで、上記公報の装置では、電源電圧
Vccの低下時にのみSRAMへのデータ書き込みを行
っている。従って、図8の割り込みタイミングt11に
て書き込みが正常に行われず最新データをSRAMに書
き込めなかった場合では、前回の電圧低下時の割り込み
タイミングt10に書き込んだ古いデータがSRAMに
記憶されていることになる。また、複雑な制御の必要が
ないECUにおいては、電源部分に設けられる容量負荷
(コンデンサ)が少なく、電圧低下時の傾きが大きくな
る。このため、データ書き込み時間が短くなり、多くの
データを書き込むことができない。従って、制御への反
映が必要となるデータを書き込むことができない場合が
あり、電圧低下時にて該データの最新値を書き込むこと
ができないと、エンジンの制御性の悪化が懸念される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記問題に
着目してなされたものであって、その目的とするところ
は、電源電圧の低下時にてバックアップメモリへデータ
を確実に書き込み、制御性の悪化を防止することができ
る電子制御装置を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、バック
アップメモリには、電源スイッチのオフ時にもデータが
保持されている。そして、バックアップメモリのデータ
を用いて各種制御が実施され、定期的にバックアップメ
モリにデータが書き込まれて記憶データが更新される。
【0009】請求項1に記載の発明によれば、バックア
ップメモリに書き込むためのデータが、逐次変化するデ
ータを含む第1データと、それ以外の第2データとに区
分され、電源電圧の低下時には、全ての書き込みデータ
のうち、第1データだけがバックアップメモリに書き込
まれる。このようにすれば、電源電圧の低下時における
データ書き込み量が減りその書き込み時間が短くなる。
従って、電源遮断時の電圧低下の傾きが比較的大きく、
バックアップメモリへの書き込み時間が制限される場合
にも、所望のデータ(第1データ)を確実に書き込むこ
とができる。またこの場合、逐次変化するデータの最新
値が確実に書き込まれるので、制御性の悪化を防止でき
る。
【0010】請求項2に記載の発明によれば、バックア
ップメモリに書き込むためのデータが、各種アクチュエ
ータの経時変化を表す学習値を含む第1データと、それ
以外の第2データとに区分され、電源電圧の低下時に
は、全ての書き込みデータのうち、第1データだけがバ
ックアップメモリに書き込まれる。このようにすれば、
請求項1に記載の発明と同様に、電源電圧の低下時にお
けるデータ書き込み量が減りその書き込み時間が短くな
るので、書き込み時間が制限される場合にも、所望のデ
ータ(第1データ)を確実に書き込むことができる。ま
た、第1データに含まれる学習値は、わずかな変化量で
も制御への反映が必要となる重要なデータであるが、そ
のデータの最新値が確実に書き込まれるので、制御性の
悪化を防止できる。
【0011】ここで、バックアップメモリへの書き込み
データは、定期的な書き込みから電圧低下時までの変化
を制御へ反映させる必要があるか否か、つまり、制御上
のデータの追従性を要するか否かで分類できる。よっ
て、バックアップメモリへの書き込みデータは、制御上
の追従性を要する程度に基づいて、請求項3に記載のよ
うに、制御上の追従性の要求が比較的高い第1データ
と、制御上の追従性の要求が比較的低い第2データとに
区分されると良い。
【0012】請求項4に記載の発明によれば、電源電圧
の低下時にバックアップメモリへ書き込む第1データと
して、エンジンの始動当初における気筒判別に用いるク
ランク角位置データを含む。この場合、エンジン停止時
のクランク角位置データをバックアップメモリに確実に
書き込むことができる。よって、エンジン始動時にて早
期に気筒判別でき、エンジンの始動性を確保できる。
【0013】請求項5の記載の発明によれば、エンジン
運転状態に基づき第1データか第2データかの区分が変
更されるので、エンジン運転状態が大きく変化する場合
等においては、その際変化するデータを第1データとす
ることにより、その第1データを電圧低下時に確実に書
き込むことができる。
【0014】請求項6に記載の発明によれば、電源電圧
の低下時におけるデータ書き込みの後、少なくとも電源
電圧が復帰するまでの期間は定期的な書き込みが禁止さ
れるので、電源電圧の低下後に誤って定期的な書き込み
が実施されることはない。また、定期的な書き込みの途
中で、それよりも優先度が高い電圧低下時のデータ書き
込みが開始された場合、その終了後に定期的な書き込み
が再開されることはない。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、この発明を具体化した実施
の形態を図面に従って説明する。本実施の形態は、車両
制御や車載エンジン制御の中枢をなす電子制御装置(以
下、ECUという)の改良に関し、同ECUに内蔵され
たスタンバイRAM(以下、SRAMという)へのデー
タ書き込みを好適に実施するための技術について、以下
に詳細に説明する。
【0016】図1は、エンジンECU10の概略を示す
ブロック図である。ECU10は、燃料噴射制御や点火
時期制御など各種のエンジン制御を司るマイコン20
と、バッテリ電圧BATTを取り込む電源IC30とを
備える。
【0017】マイコン20は、CPU21、ROM2
2、RAM23、SRAM24を備え、CPU21はR
OM22内に格納されている制御プログラムを実行し、
制御データ等をRAM23に一時的に記憶する。バック
アップメモリとしてのSRAM24には常に電圧Vos
が印加され、それによりSRAM24内の記憶内容が保
持される。
【0018】また、電源IC30は、定電圧回路31、
電圧低下検出回路32、リセット回路33及びスタンバ
イ電源回路34を備える。定電圧回路31は、電源スイ
ッチとしてのイグニッションスイッチ(IGSW)40
を介してバッテリ電圧BATTを取り込み、定電圧(例
えば5V)の電源電圧Vccを生成する。定電圧回路3
1とマイコン20との間には容量負荷としてのコンデン
サ35が接続されており、このコンデンサ35はノイズ
除去等の働きをする。
【0019】電圧低下検出回路32は、定電圧回路31
で生成される電源電圧Vccを取り込み、その電圧Vc
cを予め設定しておいたしきい値電圧Vth1(例えば
4.5V)と比較する。そして、電源電圧Vccがしき
い値電圧Vth1まで低下すると、Lレベルの電圧検出
信号WIをCPU21に出力する。このWI=Lの状態
では、電圧低下検出回路32は、電源電圧Vccを予め
設定しておいたしきい値電圧Vth2(例えば4.7
V)と比較する。そして、電源電圧Vccがしきい値電
圧Vth2まで上昇すると、Hレベルの電圧検出信号W
IをCPU21に出力する。つまり、電圧低下検出回路
32は、電源電圧Vccの低下時に、Vcc<Vth1
になるとWIをH→Lとし、電源電圧Vccの上昇時
に、Vcc>Vth2になるとWIをL→Hとする。
【0020】リセット回路33は、電源電圧Vccが所
定のリセット電圧Vth3(例えば3.5V)まで低下
したと電圧低下検出回路32にて検出された時、CPU
21に対してリセット信号(/RESET)を出力す
る。また、スタンバイ電源回路34は、イグニッション
スイッチ40を介さずにバッテリ電圧BATTを入力し
て電圧Vosを生成し、その電圧VosをSRAM24
に印加する。
【0021】ECU10には、図示しない各種センサや
各種アクチュエータが接続されている。そして、CPU
21は、各種センサの検出信号を取り込んでエンジン運
転状態を判定するとともに、その運転状態に基づいて各
種アクチュエータ(例えば、インジェクタ、イグナイタ
等)を制御する。なお、センサ検出信号としては、クラ
ンク角信号、アクセル開度信号、スロットル開度信号、
エンジン冷却水温信号、吸気温信号等がある。そして、
これらセンサ検出信号に基づく制御データがRAM23
に記憶されてCPU21により各種制御に使用される。
また、RAM23に記憶される制御データうち、所定の
制御データがRAM23からSRAM24に書き込まれ
るようになっている。
【0022】本実施の形態では、定期的(例えば64m
s毎)に、SRAM24へのデータ書き込みを実施する
とともに、電源電圧Vccの低下時にも、SRAM24
へのデータ書き込みを実施するようにしている。
【0023】ところで、ECU10では、電源部分に設
けられるコンデンサ35や各種駆動部に設けられるコン
デンサの容量が小さく、電圧低下時の傾きが比較的大き
くなる。このため、電圧低下時におけるデータ書き込み
可能時間が短くなり、書き込みデータの全てをSRAM
24に書き込むことができない。
【0024】従って、本実施の形態では、SRAM24
へ書き込むためのデータを、第1データと第2データと
に予め区分しておき、電圧低下時の書き込みでは、第1
データのみの書き込みを行うようにしている。一般に、
エンジン制御では、変化に伴う制御への影響が大きいデ
ータほど、短い周期で算出されるようになっている。つ
まり、制御性を確保する上で重要なデータほど、短い周
期で更新される。本実施の形態では、その更新間隔が短
いデータを、第1データとしている。
【0025】具体的には、第1データとして、クランク
角位置データ、スロットル全閉学習値、アクセル全閉学
習値等があり、クランク角位置データは8ms毎に更新
され、スロットル全閉学習値及びアクセル全閉学習値は
4ms毎に更新されている。また、第2データとして、
吸気温、大気圧補正係数等があり、吸気温及び大気圧補
正係数は65ms毎に更新されている。この場合、第1
データは制御上の追従性の要求が高いデータ、第2デー
タは制御上の追従性の要求が低いデータと言い換えるこ
ともできる。
【0026】ここで、吸気温は、始動時補正の要否を判
定するために用いられ、大気圧補正係は、燃料噴射制御
やパージ制御等の補正を行うために用いられる。これら
吸気温及び大気圧補正係数は、時間に対する変化は少な
く、短時間での変化に伴うエンジン制御への影響は小さ
い。そのため、吸気温及び大気圧補正係数は、制御上の
追従性の要求が低く、電源電圧Vccの低下時に書き込
みを要しない第2データとして設定される。
【0027】これに対し、クランク角位置データは、ク
ランク軸の回転位置を判別するために用いられる。より
詳しくは、クランク角位置データは、クランク角信号
(パルス信号)の入力により、図2に示すように、クラ
ンク軸の回転角度で30°毎にカウントアップされ、所
定の基準位置(例えば、センサ欠歯位置)が検出された
とき「0」にクリアされる。従って、このクランク角位
置データによりクランク軸の回転位置(クランク位置)
を判別でき、同データは、点火タイミングと実際のクラ
ンク位置との間にズレが無いか否かのチェック等に使用
される。また、クランク角位置データは、エンジン始動
時にて気筒判別のために用いられる。つまり、イグニッ
ションスイッチ(IGSW)40のオフに伴いエンジン
が停止した時(図2では、電源電圧Vccの低下時にお
けるt1のタイミング)でのクランク角位置データがS
RAM24に記憶される。その後のエンジン始動に際
し、SRAM24に記憶したクランク角位置データを用
いて、その時のクランク軸の回転位置に対応した気筒を
早期に判別しそれに従い噴射・点火を的確に実施するよ
うにしている。本実施の形態では、このクランク角位置
データが、逐次変化するデータに相当し、制御上の追従
性の要求が高く、電源電圧Vccの低下時に書き込みを
要する第1データとして設定される。
【0028】また、スロットル全閉学習値は、スロット
ルの全閉時におけるセンサ検出値であり、アクセル全閉
学習値も同様に、アクセルの全閉時におけるセンサ検出
値である。そして、実際のエンジン制御で使用されるス
ロットル開度やアクセル開度は、エンジン運転時におけ
るセンサ検出値と全閉学習値との差分により求められて
いる。つまり、スロットル全閉学習値及びアクセル全閉
学習値は、わずかな変化であってもエンジン制御に与え
る影響が大きいため、制御上の追従性の要求が高く、電
源電圧Vccの低下時に書き込みを要する第1データと
して設定される。
【0029】図2において「○」で示すように、第1デ
ータとして設定したクランク角位置データ、スロットル
全閉学習値、アクセル全閉学習値等は、定期的なタイミ
ングで、その時々の値がSRAM24に書き込まれ、さ
らに、電源電圧Vccの低下時での値がSRAM24に
書き込まれる。一方、第2データとして設定した吸気温
及び大気圧補正係数等は、定期的なタイミングのみで、
SRAM24へのデータ書き込みが行われる。
【0030】なお、第1データと第2データの区分は、
ECU10の種類に応じて適宜設定するとよい。例え
ば、大型車用ECUは、小型車用ECUに比べマイコン
の数や駆動部の数が多く、電源に接続されるコンデンサ
(容量負荷)も多くなるので、大型車用ECUと小型車
用ECUとでは、電源電圧Vccの立ち下がり方が相違
する。また、大型車では比較的複雑な制御を行うことが
多く、小型車に比べSRAMへのデータ書き込み量も多
くなる。よって、電源電圧Vccの立ち下がりとデータ
書き込み量に基づき、電圧低下時にて第1データの書き
込みを確実に行えるように第1データと第2データとの
区分を設定する。
【0031】次に、CPU21により実施されるSRA
M24の書き込み処理を、図3のタイムチャートと図4
〜図6のフローチャートを用いて詳述する。図3におい
て、電源電圧Vccが所定のしきい値電圧Vth1以上
に保持されているt1のタイミング以前では、図4に示
す書き込み処理が定期的(例えば64ms毎)に実施さ
れ、全データ(第1データ+第2データ)がSRAM2
4に書き込まれる。
【0032】詳しくは、図4のステップ100にて、C
PU21は、先ず、他の割り込み処理を禁止する。続く
ステップ110にて、書込フラグがOFFであるか否か
を判定する。ここで、同書込フラグは、SRAM24の
所定の記憶領域に設定されており、書込フラグのON
は、電圧低下時の書き込みが完了した旨を表す。そし
て、書込フラグがONであれば、ステップ120〜14
0の処理を実施することなくステップ150に移行し
て、他の割り込みを許可した後本処理を終了する。一
方、書込フラグがOFFであれば、ステップ120に進
み、一定量(例えば、数バイト)のデータをRAM23
からSRAM24に書き込む。その後、ステップ130
にて、割り込みを許可した後、ステップ140に移行し
て全データの書き込みが完了したか否かを判定する。同
ステップ140にて、否定判別された場合、ステップ1
00に戻り、再びステップ100〜140の処理が実施
される。そして、ステップ140にて、全データの書き
込みが完了した旨が判定されたとき、本処理を終了す
る。なお、この定期的書き込み処理では、第1データ→
第2データの順に書き込むようにしている。これによ
り、定期的な書き込みが中断される場合に、第1データ
だけでも書き込みが行えるようにしている。
【0033】一方、図3に示すように、電源電圧Vcc
が所定のしきい値電圧Vth1まで低下すると、電圧低
下検出回路32からLレベルの電圧検出信号WIが出力
される(t1のタイミング)。これにより、電圧低下時
の割り込みがかかり、図5に示す電圧低下時の書込み処
理が実施される。なお、電圧低下時の割り込みは、その
優先順位が最も高い割込レベルで設定されている。ま
た、定期的な書き込みに際し、図4のステップ110,
120の処理中に電圧低下時の割り込みがかかる場合
は、割り込みが禁止状態であるので、ステップ130で
割り込みが許可されるまで、図5の処理が待たされる。
【0034】図5に示すように、ステップ200にてC
PU21は、第1データのみをRAM23からSRAM
24に書き込む。次いで、ステップ210にて、書込フ
ラグをONした後、本処理を終了する。具体的には、図
3に示す期間t1〜t2において、第1データがSRA
M24へ書き込まれ、その書き込みが完了した時刻t2
で書込フラグがONとなる。そして、書込フラグがON
となると、図4のステップ110にて否定判別されて、
定期的な書き込みが禁止される。つまり、電圧低下時に
おける第1データの書き込み後は、定期的な書き込み処
理が開始されることはない。また、図3に示すように、
定期的な書き込みの途中で、第1データの書き込みが開
始されたとき、その終了後に定期的な書き込みが再開さ
れることはない。ここで、電圧低下時の書き込みが完了
する時刻t2では、電源電圧Vccが低下しているの
で、定期的な書き込みを行うと誤ったデータを書き込ん
でしまうおそれがあるが、その書き込みを禁止すること
により、データ誤書き込みが回避される。
【0035】また、図3に示すように、電源電圧Vcc
がリセット電圧Vth3まで低下すると、リセット回路
33からCPU21に対してリセット信号(/RESE
T)が出力される(t3のタイミング)。その後、電源
電圧Vccがリセット電圧Vth3以上に復帰し、リセ
ット信号(/RESET)の出力が解除されると(t4
のタイミング)、CPU21により所定の初期化処理が
実施された後、図6の処理が、例えば10ms毎に実施
される。
【0036】図6のステップ300にて、CPU21
は、電源電圧Vccが正常値に復帰したか否かを判定す
る。ここでは、電源電圧Vccが、しきい値電圧Vth
2(例えば、4.7V)以上となってから所定時間が経
過したか否かで判定する。より具体的には、図3に示す
ように、電源電圧Vccがしきい値電圧Vth2まで上
昇すると、電圧低下検出回路32からHレベルの電圧検
出信号WIが出力され(t5のタイミング)、CPU2
1は、WI=Hの状態が500ms間継続したか否かで
判定する。そして、図6のステップ300にて否定判別
された場合、ステップ310に移行することなく本処理
を終了する。また、ステップ300にて肯定判別された
場合、電源電圧Vccが正常値に復帰した旨を判定し、
ステップ310にて書込フラグをOFFする。これによ
り、図4のステップ110にて肯定判別されるようにな
り、定期的な書き込みが実施される。
【0037】つまり、図3に示すように、電源電圧Vc
cが復帰したとしても、WI=Hの状態が500ms間
継続するまでの間は、書込フラグがONに保持され、定
期的な書き込みが禁止される。そして、WI=Hの状態
が500ms間継続し、電源電圧Vccが定電圧(5
V)に確実に復帰したt6のタイミング以降で、書込フ
ラグがOFFされ、定期的な書き込みが再開される。
【0038】以上詳述した本実施の形態によれば、以下
に示す効果が得られる。 (1)SRAM24への書き込みデータを、クランク角
位置データ、スロットル全閉学習値、アクセル全閉学習
値を含む第1データと、吸気温、大気圧補正係数を含む
第2データとに予め区分しておき、電源電圧Vccの低
下時には、SRAM24の書き込みデータのうち、第1
データだけをSRAM24に書き込むようにした。この
ようにすれば、電源電圧Vccの低下時におけるデータ
書き込み量が減りその書き込み時間が短くなる。従っ
て、電源電圧Vccの低下時に、電源遮断時の電圧低下
の傾きが比較的大きく、SRAM24への書き込み時間
が制限される場合にも、第1データの最新値を確実に書
き込むことができる。またこの場合、クランク角位置デ
ータ、スロットル全閉学習値、アクセル全閉学習値等、
制御上の追従性の要求が高いデータの最新値がSRAM
24に確実に書き込まれるので、制御性の悪化を防止で
きる。より詳しくは、クランク角位置データがSRAM
24に確実に書き込まれるので、エンジン始動時にて早
期に気筒判別でき、エンジンの始動性を確保できる。ま
た、スロットル全閉学習値、アクセル全閉学習値がSR
AM24に確実に書き込まれるので、スロットル開度、
アクセル開度の経時変化を確実に制御に反映できる。
【0039】(2)電源電圧Vccの低下時におけるデ
ータ書き込みの後、電源電圧Vccが復帰するまでは定
期的な書き込みが禁止されるので、低電圧時におけるデ
ータの誤書き込みを回避できる。特に、電源電圧Vcc
がVth2(4.7V)以上に復帰してから500ms
が経過するまでは、定期的な書き込みを禁止するように
した。このようにすれば、電源電圧Vccが正常値に確
実に復帰した後に、定期的な書き込みが再開されること
になり、その際に誤ったデータをSRAM24に書き込
むことはない。
【0040】なお本発明は、上記以外に次の形態にて具
体化できる。上記実施の形態では、第1データと第2デ
ータの区分は固定であったが、エンジンの運転状態に応
じて、その区分を変更してもよい。例えば、エンジンの
運転状態を示す水温、油温等の制御データをSRAM2
4に書き込む場合、水温、油温は、エンジン運転状態に
応じて変化度合が異なる。つまり、水温、油温が常温で
あるときにエンジンを始動させた場合、その始動直後で
は変化度合が大きく、エンジンの運転に伴って温度が上
昇すると変化度合は小さくなる。よって、エンジン始動
直後で水温、油温が所定値(例えば、60℃)未満で
は、これら水温、油温を、逐次変化する第1データと
し、電圧低下時にて水温、油温をSRAM24に書き込
む。一方、エンジンの運転に伴い水温、油温が所定値以
上に上昇したとき、水温、油温を第2データとし、電圧
低下時にて水温、油温をSRAM24に書き込まないよ
うにする。このようにすると、電圧低下時にて第1デー
タをより確実に書き込むことができる。
【0041】上記実施の形態において、定期的な書き込
みでは、全てのデータを書き込むようにしたが、これに
限定するものではない。例えば、エンジンが高回転で運
転されるとき、回転同期で行う処理(例えば、点火タイ
ミングの制御等)の負荷が大きくなる。そのため、エン
ジン回転数が高い場合には、定期的な書き込みでの書き
込みデータの数を少なくする。なおここでは、第2デー
タの数を少なくすると、制御性を維持できるので実用上
好ましいものとなる。
【0042】また、上記実施の形態では、WI=Hの状
態が500ms間継続したときに、書込フラグをオフす
るようにしたが、例えば、リセット信号(/RESE
T)の解除後に実施される初期化処理にて、書込フラグ
をオフするようにしてもよい。具体的には、初期化処理
には所定の時間がかかり、その処理中に電源電圧Vcc
が上昇し、同処理の最後には電源電圧Vccが正常値ま
で上昇することがある。この場合、初期化処理の最後で
書込フラグをオフしてもよく、これにより、定期的な書
き込みを再開すると、誤ったデータをSRAM24に書
き込むことを回避できる。
【0043】上記実施の形態では、SRAM24への書
き込みデータを、第1データと第2データとに予め区分
するものであったが、これに限定するものではない。例
えば、SRAM24へ書き込むための個々のデータにつ
いて、その時々の変化の程度により制御上の追従性を要
するか否かを判定し、追従性を要する変化のデータだけ
を、電源電圧Vccの低下時に書き込むようにする。例
えば、スロットル又はアクセルの全閉学習値について
は、1トリップ(IGSW40のオフ→オン→オフを1
トリップとする)内で数値の変化がなければ、制御に対
する追従が不要であると判断し、1トリップ内で数値の
変化があれば、制御に対する追従が必要であると判断す
る。従って、前記の全閉学習値が変化した場合にのみ、
電源電圧Vccの低下時にそのデータをSRAM24に
書き込むようにする。また、吸気温や大気圧補正係数等
については、所定時間での変化の程度によって、制御に
対する追従の要否を判断する。つまり、吸気温や大気圧
補正係数の変化が大きい場合には、電源電圧Vccの低
下時にもそのデータをSRAM24に書き込むようにす
る。このようにしても、上記実施の形態と同様に、電源
電圧Vccの低下時に、データ書き込みに要する時間が
短くなり、電源遮断時の電圧低下の傾きが比較的大き
く、SRAM24への書き込み時間が制限される場合に
も、追従性を要する第1データを確実に書き込むことが
できる。またこの場合、追従性を要する第1データの最
新値が確実に書き込まれるので、制御性の悪化を防止で
きる。
【0044】上記実施の形態ではバックアップメモリと
してSRAM24を用い、その適用例を説明したが、S
RAM24に代えて、EEPROMやフラッシュメモリ
等、電気的に記憶内容を消去及び書き込み可能な不揮発
性メモリを用いてもよい。要は、電源スイッチのオフ時
にも記憶内容を保持するメモリであれば、何れにも本発
明が適用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】発明の実施の形態におけるECUの概要を示す
ブロック図。
【図2】第1データのSRAMへの書き込み動作を説明
するためのタイムチャート。
【図3】SRAMへの書き込み動作を説明するためのタ
イムチャート。
【図4】定期的書き込み処理を説明するためのフローチ
ャート。
【図5】電圧低下時の書き込み処理を説明するためのフ
ローチャート。
【図6】電源電圧の復帰後の処理を説明するためのフロ
ーチャート。
【図7】従来の定期的書き込みを説明するためのタイム
チャート。
【図8】従来の電圧低下時の書き込みを説明するための
タイムチャート。
【符号の説明】
10…ECU、20…マイコン、21…CPU、24…
SRAM、40…電源スイッチとしてのイグニッション
スイッチ。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電源スイッチのオフ時にもデータを保持
    するバックアップメモリを備え、各種制御に用いる多数
    のデータを定期的にバックアップメモリに書き込むよう
    にした電子制御装置において、 前記バックアップメモリに書き込むためのデータを、逐
    次変化するデータを含む第1データと、それ以外の第2
    データとに区分し、電源電圧の低下時には、前記第1デ
    ータだけをバックアップメモリに書き込むことを特徴と
    する電子制御装置。
  2. 【請求項2】 電源スイッチのオフ時にもデータを保持
    するバックアップメモリを備え、各種制御に用いる多数
    のデータを定期的にバックアップメモリに書き込むよう
    にした電子制御装置において、 前記バックアップメモリに書き込むためのデータを、各
    種アクチュエータの経時変化を表す学習値を含む第1デ
    ータと、それ以外の第2データとに区分し、電源電圧の
    低下時には、前記第1データだけをバックアップメモリ
    に書き込むことを特徴とする電子制御装置。
  3. 【請求項3】 前記第1データは、制御上の追従性の要
    求が比較的高いデータであり、前記第2データは、制御
    上の追従性の要求が比較的低いデータであることを特徴
    とする請求項1又は2に記載の電子制御装置。
  4. 【請求項4】 車載エンジンを制御する車載電子制御装
    置として適用され、 前記第1データとして、エンジンの始動当初における気
    筒判別に用いるクランク角位置データを含むことを特徴
    とする請求項1に記載の電子制御装置。
  5. 【請求項5】 車載エンジンを制御する電子制御装置と
    して適用され、 エンジン運転状態に基づき第1データか第2データかの
    区分を変更することを特徴とする請求項1〜4のいずれ
    か一項に記載の電子制御装置。
  6. 【請求項6】 電源電圧の低下時におけるデータ書き込
    みを最優先で行い、そのデータ書き込みの後、少なくと
    も電源電圧が復帰するまでの期間は定期的な書き込みを
    禁止することを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項
    に記載の電子制御装置。
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Cited By (6)

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