JP2002053732A - エポキシ樹脂組成物及び半導体装置 - Google Patents

エポキシ樹脂組成物及び半導体装置

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JP2002053732A JP2000216833A JP2000216833A JP2002053732A JP 2002053732 A JP2002053732 A JP 2002053732A JP 2000216833 A JP2000216833 A JP 2000216833A JP 2000216833 A JP2000216833 A JP 2000216833A JP 2002053732 A JP2002053732 A JP 2002053732A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ハロゲン系難燃剤、アンチモン化合物を含ま
ず、成形性、難燃性、高温保管特性、耐湿信頼性、及び
耐半田クラック性に優れた半導体封止用エポキシ樹脂組
成物を提供すること。 【解決手段】 (A)エポキシ樹脂、(B)フェノール
樹脂、(C)硬化促進剤、(D)無機充填材、(E)ホ
スファゼン化合物、及び(F)水酸化マグネシウムを必
須成分とすることを特徴とする半導体封止用エポキシ樹
脂組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ハロゲン系難燃
剤、アンチモン化合物を含まずに難燃性に優れた半導体
封止用エポキシ樹脂組成物、及び半導体装置に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】従来、ダイオード、トランジスタ、集積
回路等の電子部品は、主にエポキシ樹脂組成物で封止さ
れている。これらのエポキシ樹脂組成物中には、難燃性
を付与するためにハロゲン系難燃剤、及びアンチモン化
合物が配合されている。ところが、環境・衛生の点から
ハロゲン系難燃剤、及びアンチモン化合物を使用しない
で、難燃性に優れたエポキシ樹脂組成物の開発が要求さ
れている。又、ハロゲン系難燃剤及びアンチモン化合物
を含むエポキシ樹脂組成物で封止された半導体装置を高
温下で保管した場合、これらの難燃剤成分から熱分解し
たハロゲン化物が遊離し、半導体素子の接合部を腐食
し、半導体装置の信頼性を損なうことが知られており、
難燃剤としてハロゲン系難燃剤とアンチモン化合物を使
用しなくても難燃グレードがUL−94のV−0を達成
できるエポキシ樹脂組成物が要求されている。このよう
に、半導体装置を高温下(例えば、185℃等)に保管
した後の半導体素子の接合部(ボンディングパッド部)
の耐腐食性のことを高温保管特性といい、この高温保管
特性を改善する手法としては、五酸化二アンチモンを使
用する方法(特開昭55−146950号公報)や、酸
化アンチモンと有機ホスフィンとを組み合わせる方法
(特開昭61−53321号公報)等が提案され、効果
が確認されているが、最近の半導体装置に対する高温保
管特性の高い要求レベルに対して、エポキシ樹脂組成物
の種類によっては不満足なものもある。そこで特開平1
0−259292号公報で提案されている様な環状ホス
ファゼン化合物を使用することにより、臭素化合物及び
アンチモン化合物を使用せずに十分な難燃性を達成でき
てはいたが、硬化性の低下、ブリードの発生による型汚
れ、強度の低下、吸水率の増加等により耐湿信頼性が低
下する不具合が発生していた。このため、環状ホスファ
ゼン化合物の添加量を少なくしても難燃性を得ることが
できるエポキシ樹脂組成物が望まれている。前記欠点を
改良した技術として、水酸化マグネシウムと特定の金属
酸化物とを併用することにより、難燃性と耐湿信頼性を
解決する提案がされているが(特願平11−34291
4号等)、十分な難燃性を発現させるためには、多量の
添加を必要とし、そのため成形性、耐半田クラック性の
低下を引きおこす問題がある。即ち、難燃性を維持し、
成形性、高温保管特性、耐湿信頼性及び耐半田クラック
性に優れ、ハロゲン系難燃剤、及びアンチモン化合物を
使用しないエポキシ樹脂組成物が求められている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、ハロゲン系
難燃剤、アンチモン化合物を含まず、成形性、難燃性、
高温保管特性、耐湿信頼性、及び耐半田クラック性に優
れた半導体封止用エポキシ樹脂組成物、及びこれを用い
た半導体装置を提供するものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、(A)エポキ
シ樹脂、(B)フェノール樹脂、(C)硬化促進剤、
(D)無機充填材、(E)ホスファゼン化合物、及び
(F)水酸化マグネシウムを必須成分とすることを特徴
とする半導体封止用エポキシ樹脂組成物。
【0005】
【発明の実施の形態】本発明に用いるエポキシ樹脂とし
ては、1分子内にエポキシ基を2個以上有するモノマ
ー、オリゴマー、ポリマー全般を言い、その分子量、分
子構造を特に限定するものではないが、例えば、ビフェ
ニル型エポキシ樹脂、ビスフェノール型エポキシ樹脂、
スチルベン型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エ
ポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、ト
リフェノールメタン型エポキシ樹脂、アルキル変性トリ
フェノールメタン型エポキシ樹脂、トリアジン核含有エ
ポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン変性フェノール型エ
ポキシ樹脂、フェノールアラルキル型エポキシ樹脂(フ
ェニレン骨格、ビフェニレン骨格等を有する)、ナフト
ール型エポキシ樹脂等が挙げられ、これらは単独でも混
合して用いても差し支えない。
【0006】本発明に用いるフェノール樹脂としては、
1分子内にフェノール性水酸基を2個以上有するノマ
ー、オリゴマー、ポリマー全般を言い、その分子量、分
子構造を特に限定するものではないが、例えば、フェノ
ールノボラック樹脂、クレゾールノボラック樹脂、ジシ
クロペンタジエン変性フェノール樹脂、テルペン変性フ
ェノール樹脂、トリフェノールメタン型樹脂、フェノー
ルアラルキル樹脂(フェニレン骨格、ビフェニレン骨格
等を有する)、ナフトールアラルキル樹脂等が挙げら
れ、これらは単独でも混合して用いても差し支えない。
特に、フェノールノボラック樹脂、ジシクロペンタジエ
ン変性フェノール樹脂、フェノールアラルキル樹脂、ナ
フトールアラルキル樹脂、テルペン変性フェノール樹脂
等が好ましい。これらの配合量としては、全エポキシ樹
脂のエポキシ基数と全フェノール樹脂のフェノール性水
酸基数の比で0.8〜1.3が好ましい。
【0007】本発明に用いる硬化促進剤としては、エポ
キシ基とフェノール性水酸基との硬化反応を促進させる
ものであればよく、一般に封止材料に使用するものを使
用することができる。例えば、1,8−ジアザビシクロ
(5,4,0)ウンデセン−7、トリフェニルホスフィ
ン、2−メチルイミダゾール、テトラフェニルホスホニ
ウム・テトラフェニルボレート等が挙げられ、これらは
単独でも混合して用いても差し支えない。
【0008】本発明に用いる無機充填材としては、一般
に封止材料に使用されているものを使用することができ
る。例えば、溶融シリカ、結晶シリカ、タルク、アルミ
ナ、窒化珪素等が挙げられ、これらは単独でも混合して
用いても差し支えない。これらの内では、球形度の高い
溶融シリカを全量、あるいは一部破砕シリカを併用する
ことが好ましい。無機充填材の平均粒径としては5〜3
0μm、最大粒径としては74μm以下が好ましい。
又、粒子の大きさの異なるものを混合することにより充
填量を多くすることができる。無機充填材は、予めシラ
ンカップリング剤等で表面処理されているものを用いて
もよい。配合量としては、水酸化マグネシウム、及び前
記の無機充填材の合計量が、成形性と耐半田クラック性
のバランスから、全エポキシ樹脂組成物中に60〜95
重量%が好ましい。60重量%未満だと、吸水率の上昇
に伴う耐半田クラック性が低下し、95重量%を越える
と、ワイヤースィープ及びパッドシフト等の成形性の問
題が生じ、好ましくない。
【0009】本発明に用いるホスファゼン化合物は、化
合物中にホスファゼン構造を有するものであればよく、
例えば、式(2)で示される構造を有する化合物等を挙
げることができ、難燃剤として作用する。
【化2】 式(2)中、nは3〜1000の整数であり、Rとして
は、例えば、アルキル基、アルケニル基、アルコキシ
基、アリール基、アリールオキシ基等が一般的である
が、又、アミノ基、メルカプト基、ヒドロキシ基、フル
オロアルキル基等に代表される様に、N、S、O、F原
子等を含有していても差し支えない。これらのホスファ
ゼン化合物は、単独でも混合して用いてもよい。ホスフ
ァゼン化合物の難燃機構は、その含有しているリンによ
る炭化促進効果、即ち、硬化物の表面に不燃性の炭化層
を形成することにより、硬化物表面の保護、及び酸素を
遮断する効果が得られること、又、含有している窒素に
より、熱分解時に窒素ガスが発生し、気相においても酸
素を遮断することによる。この固相と気相の両方で働く
難燃効果から、ホスファゼン化合物は高い難燃性を付与
することができる。
【0010】好ましいホスファゼン化合物としては、本
発明のエポキシ樹脂組成物の流動性の点から、環状ホス
ファゼン化合物である。環状ホスファゼン化合物として
は、例えば、式(1)で示される環状ホスファゼン化合
【化3】 (式中、nは3〜7の整数、Rは互いに同一もしくは異
なる有機基を示す。) 等があり、式(1)中のRはアルキル基、アルケニル
基、アルコキシ基、アリール基、アリールオキシ基等が
一般的であるが、又、アミノ基、メルカプト基、ヒドロ
キシ基、フルオロアルキル基等に代表される様に、N、
S、O、F原子等を含有していても差し支えない。これ
らの環状ホスファゼン化合物は、単独でも混合して用い
てもよい。更に、3量体の6員環を主成分としているこ
とがより好ましい。式(1)で示される環状ホスファゼ
ン化合物としては、具体的には、例えば、ヘキサプロピ
ルシクロトリホスファゼン、テトラエトキシジプロポキ
シシクロトリホスファゼン、ヘキサフェノキシシクロト
リホスファゼン、ヘキサアニリノシクロトリホスファゼ
ン、ヘキサキス(3−メルカプトプロピル)シクロトリ
ホスファゼン、ヘキサキス(ヘプタフルオロプロピルオ
キシ)シクロトリホスファゼン等が一例として挙げられ
る。式(2)、式(1)中のRとしては、耐熱性、耐湿
性の観点からはアリールオキシ基が好ましく、エポキシ
樹脂との相溶性やエポキシ樹脂組成物の流動性の観点か
ら、2n個のRのうち、少なくともn個がフェノキシ基
であることが、より好ましい。
【0011】又、別の環状ホスファゼン化合物の例とし
て、難燃性を高めるために、一つの環状ホスファゼンが
別の有機基を介して他の環状ホスファゼンと結合した形
態の化合物も好ましい。この場合、環状ホスファゼンは
同じ種類でもよく、異なった種類でもよい。例えば、式
(1)で示される一つの環状ホスファゼンのRの一部が
他の環状ホスファゼンのRの一部との間で別の有機基又
はRを介して結合した形態の化合物でもよく、これらの
別の有機基は、単独の基だけではなく、他の基との複合
の基でもよい。例えば、有機基の両末端にホスファゼン
基を有している化合物でもよい。これらの環状ホスファ
ゼン同士を結合する別の有機基としては、例えば、1,
6−ジオキシヘキサン等の様にジオール化合物の水酸基
から水素原子を除いた有機基、あるいはハイドロキノ
ン、4,4’−ビフェノール、ビスフェノールF等の2
官能フェノール化合物等のジヒドロキシ化合物から水素
原子を除いた基等を好ましく用いることができる。
【0012】本発明のホスファゼン化合物の配合量は、
全エポキシ樹脂組成物中に0.01〜15重量%が好ま
しく、更に好ましくは0.1〜10重量%である。0.
01重量%未満だと難燃性が不足し、15重量%を越え
ると硬化性、耐熱性及び強度が低下し、吸水率が増加す
るので好ましくない。
【0013】本発明に用いる水酸化マグネシウムは、ホ
スファゼン化合物と同様に、難燃剤として作用し、その
難燃機構としては、燃焼時に水酸化マグネシウムが脱水
を開始し、吸熱することによって燃焼反応を阻害するも
のである。水酸化マグネシウムの平均粒径としては1〜
30μmが好ましく、より好ましくは5〜20μmであ
る。水酸化マグネシウムの配合量としては、全エポキシ
樹脂組成物中に0.5〜20重量%が好ましく、更に好
ましくは0.5〜10重量%である。0.5重量%未満
だと難燃性が不足し、20重量%を越えると耐湿信頼
性、成形性が低下するので好ましくない。
【0014】ホスファゼン化合物及び水酸化マグネシウ
ムは、各々単独でも難燃性を付与する性質があるが、十
分な難燃性を発現させるには、多量の配合量が必要とな
る。しかし多量に配合すると、成形性及び強度の低下、
吸水率の増加を引き起こす傾向にあり、耐半田クラック
性が低下する。これらの諸物性の低下を防ぐためにも配
合量は極力少なくする必要がある。本発明者は、ホスフ
ァゼン化合物と水酸化マグネシウムとを併用することに
より、その相乗効果として更に難燃性が向上し、配合量
を低減できることを見出した。前述した様に、ホスファ
ゼン化合物は、燃焼時にポリ燐酸層と炭化層を形成する
ことによって燃焼反応を阻害するものであり、更に水酸
化マグネシウムは、硬化した樹脂成分の炭化を促進させ
る作用がある。両者を併用することにより、互いの能力
を補い合い、その相乗効果として高い難燃性を得ること
ができる。その結果として、配合量をを少なくしても難
燃性を維持し、成形性及び強度の低下、吸水率の増加等
を防ぐことができる。
【0015】本発明のエポキシ樹脂組成物は、(A)〜
(F)成分の他、必要に応じて臭素化エポキシ樹脂、三
酸化アンチモン等の難燃剤を含有することは差し支えな
いが、半導体装置の150〜200℃の高温下での電気
特性の安定性が要求される用途では、臭素原子、アンチ
モン原子の含有量が、それぞれ全エポキシ樹脂組成物中
に0.1重量%未満であることが好ましく、完全に含ま
れない方がより好ましい。臭素原子、アンチモン原子の
いずれかが0.1重量%以上だと、高温下に放置したと
きに半導体装置の抵抗値が時間と共に増大し、最終的に
は半導体素子の金線が断線する不良が発生する可能性が
ある。又、環境保護の観点からも、臭素原子、アンチモ
ン原子のそれぞれの含有量が0.1重量%未満で、極力
含有されていないことが望ましい。臭素原子の含有量
は、蛍光X線分析法、イオンクロマトグラフ分析法等の
元素分析で測定することができる。アンチモン原子の含
有量は、原子吸光分析法、発光分析法、蛍光X線分光
法、イオンクロマトグラフ分析法等の元素分析で測定す
ることができる。本発明のエポキシ樹脂組成物は、
(A)〜(F)成分を必須成分とするが、これ以外に必
要に応じてシランカップリング剤、カーボンブラック等
の着色剤、天然ワックス、合成ワックス等の離型剤、及
びシリコーンオイル、ゴム等の低応力添加剤等の種々の
添加剤を適宜配合しても差し支えない。又、本発明のエ
ポキシ樹脂組成物は、(A)〜(F)成分、及びその他
の添加剤等をミキサー等を用いて充分に均一に混合した
後、更に熱ロール又はニーダー等で溶融混練し、冷却後
粉砕して得られる。本発明のエポキシ樹脂組成物を用い
て、半導体素子等の各種の電子部品を封止し、半導体装
置を製造するには、トランスファーモールド、コンプレ
ッションモールド、インジェクションモールド等の従来
からの成形方法で硬化成形すればよい。
【0016】
【実施例】以下に本発明の実施例を示すが、本発明はこ
れらに限定されるものではない。配合割合は重量部とす
る。なお、実施例、及び比較例で用いたエポキシ樹脂、
フェノール樹脂の略号を以下にまとめて示す。 エポキシ樹脂(E−1):ビフェニル型エポキシ樹脂
[4,4’−ビス(2,3−エポキシプロポキシ)−
3,3’,5,5’−テトラメチルビフェニルを主成分
とする。エポキシ当量190g/eq、融点105
℃]、 エポキシ樹脂(E−2):ジシクロペンタジエン変性フ
ェノール型エポキシ樹脂(エポキシ当量265g/e
q、軟化点60℃)、 フェノール樹脂(H−1):フェノールアラルキル樹脂
(水酸基当量165g/eq、軟化点62℃)、 フェノール樹脂(H−2):フェノールノボラック樹脂
(水酸基当量104g/eq、軟化点80℃)
【0017】 実施例1 エポキシ樹脂(E−1) 77重量部 フェノール樹脂(H−1) 68重量部 1,8−ジアザビシクロ(5,4,0)ウンデセン−7(以下、DBUという ) 2重量部 溶融球状シリカ 780重量部 式(3)で示される環状ホスファゼン化合物 30重量部
【化4】 水酸化マグネシウム(平均粒径10μm) 30重量部 エポキシシランカップリング剤 5重量部 カーボンブラック 3重量部 カルナバワックス 5重量部 を常温でスーパーミキサーを用いて混合し、70〜10
0℃でロール混練し、冷却後粉砕してエポキシ樹脂組成
物とした。得られたエポキシ樹脂組成物を以下の方法で
評価した。結果を表1に示す。
【0018】評価方法 硬化性:(株)オリエンテック・製、JSRキュラスト
メーターIVPSを用いて、ダイスの直径35mm、振
幅角1°、成形温度175℃、成形開始90秒後のトル
ク値を測定した。数値が大きいほど硬化が速い。単位は
N・m。 難燃性:低圧トランスファー成形機を用いて、成形温度
175℃、圧力7MPa、硬化時間120秒で試験片
(127mm×12.7mm×3.2mm)を成形し、
アフターベークとして175℃、8時間処理した後、U
L−94垂直法に準じてΣF、Fmaxを測定し、難燃性
を判定した。 熱時強度:低圧トランスファー成形機を用いて、成形温
度175℃、圧力7MPa、硬化時間120秒で試験片
(80mm×10mm×4mm)を成形し、アフターベ
ークとして175℃、8時間処理した後、240℃での
曲げ強度をJIS K 6911に準じて測定した。単
位はN/mm2。 吸水率:低圧トランスファー成形機を用いて、成形温度
175℃、圧力7MPa、硬化時間120秒で円盤(直
径50mm、厚さ4mm)を成形し、アフターベークと
して175℃、8時間処理した後、150℃で16時間
乾燥処理を行い、85℃、相対湿度85%で168時間
吸水処理を行ったものについて、初期重量に対する増加
重量の百分率を求めた。単位は%。 耐半田クラック性:低圧トランスファー成形機を用い
て、成形温度175℃、圧力7MPa、硬化時間120
秒で80pQFP(2mm厚、チップサイズ9.0mm
×9.0mm)を成形し、アフターベークとして175
℃、8時間処理した後、85℃、相対湿度85%で96
時間の処理を行い、IRリフロー処理(240℃、10
秒)を行った。超音波探傷機を用いて、パッケージ内部
の剥離、クラック等の不良を観察した。6個のパッケー
ジ中の不良パッケージ数を示す。 高温保管特性:低圧トランスファー成形機を用いて、成
形温度175℃、圧力7MPa、硬化時間120秒で1
6pDIP(チップサイズ3.0mm×3.5mm)を
成形し、アフターベークとして175℃、8時間処理し
た後、高温保管試験(185℃、1000時間)を行
い、配線間の電気抵抗値が初期値に対し20%増加した
パッケージを不良と判定した。15個のパッケージ中の
不良率を百分率で示した。単位は%。 Br原子、Sb原子の含有量:圧力5.9MPaで直径
40mm、厚さ5〜7mmに圧縮成形し、蛍光X線分析
装置を用いて、全エポキシ樹脂組成物中の臭素原子、ア
ンチモン原子の含有量を定量した。単位は重量%。
【0019】実施例2〜6、比較例1〜6 表1の配合に従い、実施例1と同様にしてエポキシ樹脂
組成物を得て、実施例1と同様にして評価した。結果を
表1に示す。比較例1に用いた臭素化ビスフェノールA
型エポキシ樹脂のエポキシ当量は、365g/eq.。
実施例6に用いた環状ホスファゼン化合物は、式(4)
で示される。
【化5】
【0020】
【表1】
【0021】
【発明の効果】本発明に従うと、ハロゲン系難燃剤、ア
ンチモン化合物を含まず、成形性に優れた半導体封止用
エポキシ樹脂組成物が得られ、これを用いた半導体装置
は難燃性、高温保管特性、耐湿信頼性、及び耐半田クラ
ック性に優れる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08K 5/5399 C08K 5/5399 C08L 85/02 C08L 85/02 H01L 23/29 H01L 23/30 R 23/31 Fターム(参考) 4J002 CC04X CC05X CC06X CD04W CD05W CD06W CD07W CD13W CE00X CQ013 DE078 DE147 DJ007 DJ017 DJ047 EU066 EU116 EW016 EW159 EW176 EY016 FA087 FB097 FD017 FD133 FD138 FD139 FD14X FD156 GJ02 GQ01 4J030 CB54 CB55 CG03 CG22 4J036 AA01 DA02 FA01 FA02 FA12 FB06 FB07 JA07 4M109 AA01 EA02 EB03 EB04 EB06 EB12 EB13

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)エポキシ樹脂、(B)フェノール
    樹脂、(C)硬化促進剤、(D)無機充填材、(E)ホ
    スファゼン化合物、及び(F)水酸化マグネシウムを必
    須成分とすることを特徴とする半導体封止用エポキシ樹
    脂組成物。
  2. 【請求項2】 ホスファゼン化合物が、環状ホスファゼ
    ン化合物である請求項1記載の半導体封止用エポキシ樹
    脂組成物。
  3. 【請求項3】 環状ホスファゼン化合物が、式(1)で
    示される環状ホスファゼン化合物である請求項2記載の
    半導体封止用エポキシ樹脂組成物。 【化1】 (式中、nは3〜7の整数、Rは互いに同一もしくは異
    なる有機基を示す。)
  4. 【請求項4】 式(1)で示される環状ホスファゼン化
    合物の2n個のRのうち、少なくともn個がフェノキシ
    基である請求項3記載の半導体封止用エポキシ樹脂組成
    物。
  5. 【請求項5】 全エポキシ樹脂組成物中に含有される臭
    素原子及びアンチモン原子が、それぞれ0.1重量%未
    満である請求項1、2、3、又は4記載の半導体封止用
    エポキシ樹脂組成物。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5記載のいずれかの半導体封
    止用エポキシ樹脂組成物を用いて半導体素子を封止して
    なることを特徴とする半導体装置。
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