JP2001329143A - エポキシ樹脂組成物及び半導体装置 - Google Patents

エポキシ樹脂組成物及び半導体装置

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JP2001329143A
JP2001329143A JP2000149856A JP2000149856A JP2001329143A JP 2001329143 A JP2001329143 A JP 2001329143A JP 2000149856 A JP2000149856 A JP 2000149856A JP 2000149856 A JP2000149856 A JP 2000149856A JP 2001329143 A JP2001329143 A JP 2001329143A
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JP
Japan
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epoxy resin
resin composition
phosphazene compound
semiconductor
weight
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JP2000149856A
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Ayako Mizushima
彩子 水島
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Sumitomo Bakelite Co Ltd
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Sumitomo Bakelite Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ハロゲン系難燃剤、アンチモン化合物を含ま
ず、流動性、硬化性等の成形性、難燃性、耐半田性、高
温保管特性に優れた半導体封止用エポキシ樹脂組成物を
提供すること。 【解決手段】 (A)エポキシ樹脂、(B)フェノール
樹脂、(C)硬化促進剤、(D)無機充填材、(E)ホ
スファゼン化合物、及び(F)Co、Cu、Zn、N
i、Mn、Feから選択される金属元素にナフテン酸、
アセチルアセトナート、フタロシアニン、チオシアン酸
から選択される配位子が配位した金属錯体を必須成分と
することを特徴とする半導体封止用エポキシ樹脂組成
物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ハロゲン系難燃
剤、アンチモン化合物を含まず、難燃性に優れた半導体
封止用エポキシ樹脂組成物、及び半導体装置に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】従来、ダイオード、トランジスタ、集積
回路等の電子部品は、主にエポキシ樹脂組成物で封止さ
れている。これらのエポキシ樹脂組成物中には難燃性を
付与するために、通常、臭素原子を含有する難燃剤、及
び三酸化アンチモン、四酸化アンチモン、五酸化アンチ
モン等のアンチモン化合物が配合されている。しかしな
がら、世界的な環境保護の意識の高まりの中、臭素原子
を含有する有機化合物やアンチモン化合物を使用しない
で、難燃性を有するエポキシ樹脂組成物の要求が大きく
なってきている。又、ハロゲン系難燃剤及びアンチモン
化合物を含むエポキシ樹脂組成物で封止された半導体装
置を高温下で保管した場合、これらの難燃剤成分から熱
分解したハロゲン化物が遊離し、半導体素子の接合部を
腐食し、半導体装置の信頼性を損なうことが知られてお
り、難燃剤としてハロゲン系難燃剤とアンチモン化合物
を使用しなくても難燃グレードがUL−94のV−0を
達成できるエポキシ樹脂組成物が要求されている。この
ように、半導体装置を高温下(例えば、185℃等)に
保管した後の半導体素子の接合部(ボンディングパッド
部)の耐腐食性のことを高温保管特性といい、この高温
保管特性を改善する手法としては、五酸化二アンチモン
を使用する方法(特開昭55−146950号公報)
や、酸化アンチモンと有機ホスフィンとを組み合わせる
方法(特開昭61−53321号公報)等が提案され、
効果が確認されているが、最近の半導体装置に対する高
温保管特性の高い要求レベルに対して、エポキシ樹脂組
成物の種類によっては不満足なものもある。これらの要
求に対して、種々の難燃剤が検討されている。例えば、
水酸化アルミニウムや水酸化マグネシウム等の金属水酸
化物、ホウ素系化合物が検討されてきたが、これらは多
量に配合しないと難燃性の効果が発現せず、しかも硬化
性を低下させるおそれがある。
【0003】又、半導体装置の表面実装化が一般的にな
ってきている現状では、吸湿した半導体装置が半田処理
時に高温にさらされ、気化した水蒸気の爆発的応力によ
り半導体装置にクラックが発生したり、あるいは半導体
素子やリードフレームと半導体封止材料との界面に剥離
が発生することにより、電気的信頼性を大きく損なう不
良が生じ、これらの不良の防止、即ち耐半田性の向上が
大きな課題となっていた。更に、近年の環境問題に対し
て、半導体装置の実装に用いる半田に含まれる鉛を無く
す方向になってきており、それに伴い、半田処理の温度
が上昇することが確実視されており、要求される耐半田
性はより厳しくなると考えられる。この耐半田性の向上
のために、機充填材を多量に配合することにより、低吸
湿化、低熱膨張化、高強度化を図ってきている。このた
め、エポキシ樹脂としては低粘度型のものや、常温では
結晶性であるが融点を越えると極めて低粘性を示す結晶
性エポキシ樹脂を使用して、無機充填材の配合量の増加
に伴うエポキシ樹脂組成物の成形時の流動性の低下を防
止する手法が一般的にとられている。結晶性エポキシ樹
脂はガラス転移温度が低いため、高温保管特性を向上さ
せる必要があり、ハロゲン系難燃剤、アンチモン化合物
等の硬化阻害を起こすような難燃剤の使用は難しい。即
ち、難燃性を維持し、流動性、硬化性等の成形性、高温
保管特性に優れ、ハロゲン系難燃剤、及びアンチモン化
合物を使用しないエポキシ樹脂組成物が求められてい
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、ハロゲン系
難燃剤、アンチモン化合物を含まず流動性、硬化性等の
成形性、難燃性、及び高温保管特性に優れた半導体封止
用エポキシ樹脂組成物、及びこれを用いた半導体装置を
提供するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、(A)エポキ
シ樹脂、(B)フェノール樹脂、(C)硬化促進剤、
(D)無機充填材、(E)ホスファゼン化合物、及び
(F)Co、Cu、Zn、Ni、Mn、Feから選択さ
れる金属元素にナフテン酸、アセチルアセトナート、フ
タロシアニン、チオシアン酸から選択される配位子が配
位した金属錯体を必須成分とすることを特徴とする半導
体封止用エポキシ樹脂組成物、及びこれを用いて半導体
素子を封止してなることを特徴とする半導体装置であ
る。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明に用いるエポキシ樹脂とし
ては、1分子内にエポキシ基を2個以上有するモノマ
ー、オリゴマー、ポリマー全般を言い、その分子量、分
子構造を特に限定するものではないが、例えば、ビフェ
ニル型エポキシ樹脂、ビスフェノール型エポキシ樹脂、
スチルベン型エポキシ樹脂、ナフトール型エポキシ樹
脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾール
ノボラック型エポキシ樹脂、トリフェノールメタン型エ
ポキシ樹脂、アルキル変性トリフェノールメタン型エポ
キシ樹脂、トリアジン核含有エポキシ樹脂、ジシクロペ
ンタジエン変性フェノール型エポキシ樹脂、フェノール
アラルキル型エポキシ樹脂(フェニレン骨格、ビフェニ
レン骨格等を有する)等が挙げられ、これらは単独でも
混合して用いても良い。
【0007】本発明に用いるフェノール樹脂としては、
1分子内にフェノール性水酸基を2個以上有するモノマ
ー、オリゴマー、ポリマー全般を言い、その分子量、分
子構造を特に限定するものではないが、例えば、フェノ
ールノボラック樹脂、クレゾールノボラック樹脂、ジシ
クロペンタジエン変性フェノール樹脂、テルペン変性フ
ェノール樹脂、トリフェノールメタン型樹脂、フェノー
ルアラルキル樹脂(フェニレン骨格、ビフェニレン骨格
等を有する)、ナフトールアラルキル樹脂、等が挙げら
れ、これらは単独でも混合して用いても良い。これらの
内では特に、フェノールノボラック樹脂、ジシクロペン
タジエン変性フェノール樹脂、フェノールアラルキル樹
脂、テルペン変性フェノール樹脂等が好ましい。これら
の配合量としては、全エポキシ樹脂のエポキシ基数と全
フェノール樹脂のフェノール性水酸基数の比が0.8〜
1.3が好ましい。
【0008】本発明に用いる硬化促進剤としては、エポ
キシ基とフェノール性水酸基との硬化反応を促進させる
ものであればよく、一般に封止材料に使用するものを使
用することができる。例えば、1,8−ジアザビシクロ
(5,4,0)ウンデセン−7、トリフェニルホスフィ
ン、2−メチルイミダゾール、テトラフェニルホスホニ
ウム・テトラフェニルボレート等が挙げられ、これらは
単独でも混合して用いても良い。
【0009】本発明に用いる無機充填材としては、一般
に封止材料に使用されているものを使用することができ
る。例えば、溶融シリカ、結晶シリカ、タルク、アルミ
ナ、窒化珪素等が挙げられ、これらは単独でも混合して
用いても良い。平均粒径としては、0.5〜30μm、
最大粒径としては75μm以下が好ましい。配合量とし
ては、流動性、硬化性等の成形性と耐半田性のバランス
から、全エポキシ樹脂組成物中に60〜95重量%が好
ましい。60重量%未満だと、吸湿率の上昇に伴う耐半
田性が低下し、95重量%を越えると、ワイヤースィー
プ及びパッドシフト等の成形性の問題が生じ、好ましく
ない。
【0010】本発明に用いるホスファゼン化合物は、化
合物中にホスファゼン構造を有するものであれば良く、
例えば、式(2)で示される構造を有する化合物等を挙
げることができ、難燃剤として作用する。
【化2】 (式(2)中のnは3〜1000の整数であり、Rとし
ては、例えば、アルキル基、アルケニル基、アルコキシ
基、アリール基、アリールオキシ基等が一般的である
が、又、アミノ基、メルカプト基、ヒドロキシ基、フル
オロアルキル基等に代表される様に、N、S、O、F原
子等を含有していても差し支えない。これらのホスファ
ゼン化合物は、単独でも混合して用いてもよい。)
【0011】ホスファゼン化合物の難燃機構は、その含
有しているリンによる炭化促進効果、即ち、硬化物の表
面に不燃性の炭化層を形成することにより、硬化物表面
の保護、及び酸素を遮断する効果が得られること、又、
含有している窒素により、熱分解時に窒素ガスが発生
し、気相においても酸素を遮断することによる。この固
相と気相の両方で働く難燃効果から、ホスファゼン化合
物は高い難燃性を付与することができる。好ましいホス
ファゼン化合物としては、本発明のエポキシ樹脂組成物
の流動性の点から、環状ホスファゼン化合物である。環
状ホスファゼン化合物としては、例えば、式(1)で示
される環状ホスファゼン化合物
【化3】 (式中、nは3〜7の整数、Rは互いに同一もしくは異
なる有機基を示す。) 等があり、式(1)中、Rはアルキル基、アルケニル
基、アルコキシ基、アリール基、アリールオキシ基等が
一般的であるが、又、アミノ基、メルカプト基、ヒドロ
キシ基、フルオロアルキル基等に代表される様に、N、
S、O、F原子等を含有していても差し支えない。これ
らの環状ホスファゼン化合物は、単独でも混合して用い
てもよい。更に、3量体の6員環を主成分としているこ
とがより好ましい。式(1)で示される環状ホスファゼ
ン化合物としては、具体的には、例えば、ヘキサプロピ
ルシクロトリホスファゼン、テトラエトキシジプロポキ
シシクロトリホスファゼン、ヘキサフェノキシシクロト
リホスファゼン、ヘキサアニリノシクロトリホスファゼ
ン、ヘキサキス(3−メルカプトプロピル)シクロトリ
ホスファゼン、ヘキサキス(ヘプタフルオロプロピルオ
キシ)シクロトリホスファゼン等が一例として挙げられ
る。式(2)、式(1)中のRとしては、耐熱性、耐湿
性の観点からはアリールオキシ基が好ましく、エポキシ
樹脂との相溶性やエポキシ樹脂組成物の流動性の観点か
ら、2n個のRのうち、少なくともn個がフェノキシ基
であることが、より好ましい。
【0012】又、別の環状ホスファゼン化合物の例とし
て、難燃性を高めるために、一つの環状ホスファゼンが
別の有機基を介して他の環状ホスファゼンと結合した形
態の化合物も好ましい。この場合、環状ホスファゼンは
同じ種類でもよく、異なった種類でもよい。例えば、式
(1)で示される一つの環状ホスファゼンのRの一部が
他の環状ホスファゼンのRの一部との間で別の有機基又
はRを介して結合した形態の化合物でも良く、これらの
別の有機基は、単独の基だけではなく、他の基との複合
の基でも良い。例えば、有機基の両末端にホスファゼン
基を有している化合物でも良い。これらの環状ホスファ
ゼン同士を結合する別の有機基としては、例えば、1,
6−ジオキシヘキサン等の様にジオール化合物の水酸基
から水素原子を除いた有機基、あるいはハイドロキノ
ン、4,4’−ビフェノール、ビスフェノールF等の2
官能フェノール化合物等のジヒドロキシ化合物から水素
原子を除いた基等を好ましく用いることができる。
【0013】本発明のホスファゼン化合物の配合量は、
全エポキシ樹脂組成物中に0.01〜10重量%が好ま
しく、更に好ましくは0.1〜5重量%である。0.0
1重量%未満だと難燃性が不足し、10重量%を越える
と流動性、硬化性、耐熱性、及び強度が低下し、吸湿率
が増加するので好ましくない。
【0014】本発明に用いる金属錯体は、難燃剤として
作用するものであり、少量の添加で難燃効果が得られ
る。本発明の金属錯体としてはCo、Cu、Zn、N
i、Mn、Feから選択される金属にナフテン酸、アセ
チルアセトナート、フタロシアニン、チオシアン酸から
選択される配位子が配位したものであり、例えば、ナフ
テン酸コバルト、コバルトアセチルアセトナート、銅ア
セチルアセトナート、亜鉛アセチルアセトナート等が挙
げられ、これらは単独でも混合して用いても良い。又、
これらの中でもナフテン酸コバルトは、特に高い難燃性
能を有し、更に添加量の低減が可能であるので好まし
い。本発明の金属錯体の難燃機構としては、燃焼時の可
燃性揮発分の発生を抑制する効果と、硬化した樹脂成分
の炭化を促進し、硬化物表面に酸素を遮断する難燃層を
形成する効果であると考えられる。本発明の金属錯体の
配合量としては、全エポキシ樹脂組成物中に0.001
〜10重量%が好ましく、更に好ましくは0.01〜5
重量%である。0.001重量%未満だと難燃性が不足
し、10重量%を越えると硬化性が低下するので好まし
くない。
【0015】本発明のホスファゼン化合物及び金属錯体
は、各々単独でも難燃性を付与する性質があるが、十分
な難燃性を発現させるには、多量の配合が必要となる。
しかし多量に配合すると、流動性、硬化性等の成形性、
及び強度の低下、吸湿率の増加を引き起こす傾向にあ
り、耐半田性が低下する。これらの諸物性の低下を防ぐ
ためにも、配合量は極力低減する必要がある。本発明者
は、本発明のホスファゼン化合物と金属錯体とを併用す
ることにより、その相乗効果として更に難燃性が向上
し、配合量を低減できることを見出した。各々の難燃剤
とも燃焼時に炭化層を形成させると共に、更にホスファ
ゼン化合物は不燃性ガスの発生により酸素を遮断し、金
属錯体は可燃性揮発分の発生を抑制する。理由は定かで
ないが、両者を併用することにより、互いの能力を補い
合い、その相乗効果として高い難燃性を得ることができ
る。その結果として、配合量を少なくしても難燃性を維
持し、流動性、硬化性等の成形性、及び強度の低下、吸
湿率の増加等を防ぐことができる。
【0016】本発明のエポキシ樹脂組成物は、(A)〜
(F)成分の他、必要に応じて臭素化エポキシ樹脂、三
酸化アンチモン等の難燃剤を含有することは差し支えな
いが、半導体装置の150〜200℃の高温下での電気
特性の安定性が要求される用途では、臭素原子、アンチ
モン原子の含有量が、それぞれ全エポキシ樹脂組成物中
に0.01重量%未満であることが好ましく、完全に含
まれない方がより好ましい。臭素原子、アンチモン原子
のいずれかが0.01重量%以上だと、高温下に放置し
たときに半導体装置の抵抗値が時間と共に増大し、最終
的には半導体素子の金線が断線する不良が発生する可能
性がある。又、環境保護の観点からも、臭素原子、アン
チモン原子のそれぞれの含有量が0.01重量%未満
で、極力含有されていないことが望ましい。臭素原子の
含有量は、蛍光X線分析法、イオンクロマトグラフ分析
法等の元素分析で測定することができる。アンチモン原
子の含有量は、原子吸光分析法、発光分析法、蛍光X線
分光法、イオンクロマトグラフ分析法等の元素分析で測
定することができる。本発明のエポキシ樹脂組成物は、
(A)〜(F)成分を必須成分とするが、これ以外に必
要に応じてシランカップリング剤、カーボンブラック等
の着色剤、天然ワックス、合成ワックス等の離型剤、及
びシリコーンオイル、ゴム等の低応力添加剤等の種々の
添加剤を適宜配合しても差し支えない。又、本発明のエ
ポキシ樹脂組成物は、(A)〜(F)成分、及びその他
の添加剤等をミキサー等を用いて充分に均一に混合した
後、更に熱ロール又はニーダー等で溶融混練し、冷却後
粉砕して得られる。本発明のエポキシ樹脂組成物を用い
て、半導体素子等の各種の電子部品を封止し、半導体装
置を製造するには、トランスファーモールド、コンプレ
ッションモールド、インジェクションモールド等の従来
からの成形方法で硬化成形すればよい。
【0017】
【実施例】以下、本発明を実施例で具体的に説明する
が、本発明はこれらに限定されるものではない。配合割
合は重量部とする。 実施例1 ビフェニル型エポキシ樹脂[4,4’−ビス(2,3−エポキシプロポキシ) −3,3’,5,5’−テトラメチルビフェニルを主成分とする。融点105℃ 、エポキシ当量191g/eq] 65重量 部 フェノールアラルキル樹脂(軟化点75℃、水酸基当量174g/eq.) 59重量部 トリフェニルホスフィン 2重量部 球状溶融シリカ(平均粒径20μm) 850重量部 式(3)で示されるホスファゼン化合物1 10重量部
【化4】 ナフテン酸コバルト 1重量部 カーボンブラック 3重量部 カルナバワックス 5重量部 をミキサーを用いて常温で混合した後、表面温度が90
℃と45℃の2本ロールを用いて混練し、冷却後粉砕し
てエポキシ樹脂組成物を得た。得られたエポキシ樹脂組
成物を以下の方法で評価した。結果を表1に示す。
【0018】評価方法 スパイラルフロー:EMMI−1−66に準じたスパイ
ラルフロー測定用の金型を用いて、金型温度175℃、
注入圧力70kg/cm2、硬化時間120秒で測定し
た。単位はcm。 硬化性:金型温度175℃、注入圧力70kg/c
2、硬化時間120秒で成形し、型開き10秒後のバ
コール硬度を測定した値とした。 熱時曲げ強度:熱時曲げ強度をJIS K 6911に
準じて(240℃で)測定した。単位はN/mm2。 難燃性:トランスファー成形機を用いて、金型温度17
5℃、注入圧力70kg/cm2、硬化時間120秒で
試験片(127mm×12.7mm×3.2mm)を成
形し、175℃、8時間で後硬化し、UL−94垂直法
に準じて難燃性を判定した。 吸湿率:トランスファー成形機を用いて、金型温度17
5℃、注入圧力75kg/cm2、硬化時間120秒で
直径50mm、厚さ3mmの円板を成形し、175℃、
8時間で後硬化し、85℃、相対湿度85%の環境下で
168時間放置し、重量変化を測定して吸湿率を求め
た。単位は%。 耐半田性:トランスファー成形機を用いて、金型温度1
75℃、注入圧力75kg/cm2、硬化時間120秒
で80pQFP(2mm厚、チップサイズ9.0mm×
9.0mm)を成形し、175℃、8時間で後硬化し、
85℃、相対湿度85%で168時間放置し、その後2
40℃の半田槽に10秒間浸漬した。顕微鏡で観察し、
クラック発生率[(外部クラック発生パッケージ数)/
(全パッケージ数)×100]を求めた。単位は%。
又、半導体素子とエポキシ樹脂組成物の硬化物の剥離面
積の割合を超音波探傷装置を用いて測定し、剥離率
[(剥離面積)/(半導体素子面積)×100]を求め
た。単位は%。 高温保管特性:トランスファー成形機を用いて、金型温
度175℃、注入圧力70kg/cm2、硬化時間12
0秒で16pDIP(チップサイズ3.0mm×3.5
mm)を成形し、175℃、8時間で後硬化し、高温保
管試験(185℃、1000時間)を行い、配線間の電
気抵抗値が初期値に対し20%増加したパッケージを不
良と判定し、15個中8個以上になった恒温槽処理時間
を高温保管特性として表示した。この時間が長いと、高
温安定性に優れていることを示す。単位はhr。 臭素原子、アンチモン原子の含有量:圧力60kg/c
2で直径40mm、厚さ5〜7mmに圧縮成形し、蛍
光X線分析装置を用いて、全エポキシ樹脂組成物中の臭
素原子、アンチモン原子の含有量を定量した。単位は重
量%。
【0019】実施例2〜8、比較例1〜7 表1、表2の配合に従い、実施例1と同様にしてエポキ
シ樹脂組成物を得て、実施例1と同様にして評価を行っ
た。結果を表1、表2に示す。なお、実施例、比較例に
用いた環状ホスファゼン化合物2は式(4)の構造で示
される。
【化5】
【0020】実施例8に用いた環状ホスファゼン化合物
3は式(5)の構造で示される。
【化6】
【0021】実施例、比較例に用いたエポキシ樹脂、フ
ェノール樹脂の性状を以下に示す。ジシクロペンタジエ
ン変性フェノール型エポキシ樹脂(軟化点60℃、エポ
キシ当量210g/eq.)、臭素化ビスフェノールA
型エポキシ樹脂(エポキシ当量365g/eq.、臭素
原子含有率48重量%)、フェノールノボラック樹脂
(軟化点80℃、水酸基当量104g/eq.)。
【表1】
【0022】
【表2】
【0023】
【発明の効果】本発明に従うと、ハロゲン系難燃剤、及
びアンチモン化合物を含まず、流動性、硬化性等の成形
性に優れた半導体封止用エポキシ樹脂組成物が得られ、
これを用いた半導体装置は難燃性、耐半田性、高温保管
特性に優れる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08K 5/00 C08K 5/00 5/098 5/098 5/5399 5/5399 H01L 23/29 B29K 61:04 23/31 63:00 // B29K 61:04 105:16 63:00 B29L 31:34 105:16 H01L 23/30 R B29L 31:34 Fターム(参考) 4F206 AA37 AA39 AB03 AB11 AB16 AB19 AD03 AG01 AG03 AH37 JA02 JB17 JF01 JF02 JF05 JL02 4J002 CD041 CD051 CD061 CD071 CD131 CD181 DE146 DJ006 DJ016 DJ046 EG048 EW157 FD016 FD137 FD138 GQ05 4J036 AA01 AB16 AD07 AD08 AD10 AE05 AF05 AF06 AF07 CB08 DC41 DC46 DD07 DD09 FA05 FA06 FA12 FB07 JA07 4M109 AA01 BA01 CA21 CA22 EA02 EB03 EB04 EB06 EB07 EB08 EB09 EB12 EB13 EB19 EC05 EC14 EC20 GA10

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)エポキシ樹脂、(B)フェノール
    樹脂、(C)硬化促進剤、(D)無機充填材、(E)ホ
    スファゼン化合物、及び(F)Co、Cu、Zn、N
    i、Mn、Feから選択される金属元素にナフテン酸、
    アセチルアセトナート、フタロシアニン、チオシアン酸
    から選択される配位子が配位した金属錯体を必須成分と
    することを特徴とする半導体封止用エポキシ樹脂組成
    物。
  2. 【請求項2】 金属錯体が、ナフテン酸コバルトである
    請求項1記載の半導体封止用エポキシ樹脂組成物。
  3. 【請求項3】 ホスファゼン化合物が、環状ホスファゼ
    ン化合物である請求項1、又は2記載の半導体封止用エ
    ポキシ樹脂組成物。
  4. 【請求項4】 環状ホスファゼン化合物が、式(1)で
    示される環状ホスファゼン化合物である請求項3記載の
    半導体封止用エポキシ樹脂組成物。 【化1】 (nは3〜7の整数、Rは互いに同一もしくは異なる有
    機基を示す。)
  5. 【請求項5】 式(1)で示される環状ホスファゼン化
    合物の2n個のRのうち、少なくともn個がフェノキシ
    基である請求項4記載の半導体封止用エポキシ樹脂組成
    物。
  6. 【請求項6】 全エポキシ樹脂組成物中に含有される臭
    素原子及びアンチモン原子が、それぞれ0.01重量%
    未満である請求項1、2、3、4、又は5記載の半導体
    封止用エポキシ樹脂組成物。
  7. 【請求項7】 請求項1〜6記載のいずれかの半導体封
    止用エポキシ樹脂組成物を用いて半導体素子を封止して
    なることを特徴とする半導体装置。
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US7122587B2 (en) * 2002-10-10 2006-10-17 Shin-Etsu Chemical Co., Ltd. Semiconductor encapsulating flame retardant epoxy resin composition and semiconductor device
KR100740473B1 (ko) 2005-08-31 2007-07-19 다이이치 고교 세이야쿠 가부시키가이샤 가연성 플라스틱용 난연 조성물 및 이를 함유하는 난연성플라스틱 조성물

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