JP2002053308A - 微量酸素発生素子、同素子を使用した微量酸素発生装置及び微量酸素発生方法 - Google Patents

微量酸素発生素子、同素子を使用した微量酸素発生装置及び微量酸素発生方法

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JP2002053308A
JP2002053308A JP2000236844A JP2000236844A JP2002053308A JP 2002053308 A JP2002053308 A JP 2002053308A JP 2000236844 A JP2000236844 A JP 2000236844A JP 2000236844 A JP2000236844 A JP 2000236844A JP 2002053308 A JP2002053308 A JP 2002053308A
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oxygen
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Yoshihiko Mizutani
吉彦 水谷
Akihiro Muroguchi
昭宏 室口
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NGK Insulators Ltd
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  • Feeding, Discharge, Calcimining, Fusing, And Gas-Generation Devices (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ppbレベルの酸素を含む校正用のガスをコ
ンパクトな装置で、より正確に供給できる微量酸素発生
素子、同素子を使用した微量酸素発生装置及び微量酸素
発生方法の提供。 【解決手段】 ジルコニア固体電解質セルと、同セルに
形成された酸素供給極と酸素排出極からと構成される酸
素ポンプに、1ppb〜2ppmの範囲内で任意の量の
酸素発生させることができる様にポンプを作動させる作
動制御装置を設けることにより達成。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】 本発明は、微量酸素の影響
を試験する際などに使用可能な微量酸素発生素子、特に
微量可燃ガスと微量酸素とを含む各種産業用ガスの製造
工程の管理、最終製品の品質管理に使用される微量酸素
測定装置の校正用微量酸素発生素子として使用可能な素
子、同素子を使用した微量酸素発生装置及び微量酸素発
生方法に関する。
【0002】
【従来の技術】 ガス精製業はもとより、半導体製造プ
ロセス、鉄鋼・金属等の熱処理(無酸化炉)、特殊金属
溶接、食品包装といった多岐にわたる分野において、高
純度ガスが使用されている。このような高純度ガスのう
ち、酸素濃度の制御が必要とされるアルゴン(Ar)ガ
ス、窒素(N2)ガス、ヘリウム(He)ガス等の高純
度ガスの製造工程の管理、最終製品の品質管理において
は、酸素濃度をppbのオーダーで、かつ、正確な測定
することが求められるようになってきている。
【0003】 そのためには、ppbレベル濃度の標準
酸素ガスの入手が必須である。しかし、現在市販されて
いるいわゆる酸素混合標準ガスには、1ppm以上の酸
素を含むものしかないのが現状である。そこで、ppb
レベル濃度の標準酸素ガスを現状で調製しようとする
と、マスフローコントローラを使用して、1ppm程度
の既知量の酸素の含む窒素ガスに酸素を実質的に含まな
い窒素ガスを所定量混合するか、酸素透過性の材料、例
えば、プラスチックチューブやゴムチューブに所定量の
酸素を実質的に含まない窒素ガスを流して、大気中の酸
素を透過させ、チューブの長さ等を変えて所望濃度の酸
素を含む標準ガスを得る方法等が知られている。それ以
外には、ガス分割器を使用して所定濃度まで酸素濃度を
希釈する方法がある。一方、脱酸素剤などを使用して、
酸素を除去して調製したゼロガス、例えば、酸素を除去
して調製した窒素ガス等に酸素を1ppm含むいわゆる
標準ガスを加えて所定量の酸素を含有させる方法も一部
には使用されている。なお、その際の酸素濃度は、キャ
リアガスとしてのゼロガスと酸素を1ppm含む標準ガ
スとの流量から算出するという方法が採られていた。
【0004】 マスフローコントローラ等や或いは酸素
透過性の材料を使用する方法は、酸素の発生濃度の的確
な管理がなされないこと、操作が複雑な割には、精度そ
のものに問題がある。一方、脱酸素剤などを使用して、
酸素を除去して調製したゼロガスに標準ガスを加えて所
定量の酸素を含有させる方法は、酸素を除去して調製し
たゼロガスと標準ガスとの使用量が所望とする酸素濃度
を得るために加える割合が異なるために、得られる所定
量の酸素を含むガス中の可燃性ガス等の他の不純物濃度
が変動することがあり、そのため標準ガスとして問題が
ある。
【0005】 また、市販の酸素濃度が1ppmの標準
ガスの場合には、その有効桁数が二桁で、ppbレベル
での精密な測定をするのに使用するのは問題がある。更
に、1ppbから1ppmの広範囲で酸素濃度を含む校
正用のガスを調製するためには、1ppmの酸素を含む
いわゆる標準ガスのガス流量の細かな調整が必要となる
ために、1ppmの標準ガス用として流量レンジが異な
る3台、実質的に酸素を含まないいわゆるゼロガス用に
1台の計4台のマスフローコントローラが必要となり、
必然的に装置が大型化し、また、安定した濃度での校正
用ガスの得るのに時間がかかることとなる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】 本発明は上述した従
来技術の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的
とするところは、ppbレベルの酸素を含む校正用のガ
スをコンパクトな装置で、より正確に供給できる微量酸
素発生素子、同素子を使用した微量酸素発生装置及び微
量酸素発生方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】 ジルコニア固体電解質
セルと、同セルに形成された酸素供給極と酸素排出極か
らと構成される酸素ポンプに、1ppb〜2ppmの範
囲内で任意の量の酸素発生させることができる様に酸素
ポンプを作動させる可変式定電流制御装置を設けること
により上記の目的を達成することができることを見出し
て本発明を完成させたものである。
【0008】 即ち、本発明によれば、第一に、複数の
固体電解質層からなり、少なくともその一端において連
続した三層を形成している固体電解質層によって規定さ
れた空所である第一の空気ダクトと、同第一の空気ダク
ト内に形成された酸素供給極とからなる酸素供給用ダク
トと、当該三層を形成している固体電解質層の上層の表
面に設けられた酸素排出極と上記第一の空気ダクト内に
形成された酸素供給極とからなる酸素ポンプセルとを備
え、そして、酸素排出極と酸素供給極との間には所定の
電流が流れるように定電流源/制御器が配置されたもの
であることを特徴とする微量酸素発生素子が提供され
る。
【0009】 さらに、前記第一の空気ダクトに加え、
さらに第二の空気ダクトと同第二の空気ダクト内に設け
られた空気基準極とを有し、同空気基準極は、前記酸素
供給ダクト内の酸素供給極との間の起電力を測定するこ
とにより、酸素供給ダクト内の酸素供給による酸素濃度
低下を起電力変化により監視する検出セルを形成してい
ることを特徴とする微量酸素発生素子が提供される。更
にまた、上記の微量酸素発生素子の何れかを使用した微
量酸素発生装置も提供される。
【0010】 定電流源/制御器を作動させ、所定の酸
素が発生するように酸素供給極と酸素排出極とからなる
酸素ポンプに定電流を送り、酸素ポンプを作動させると
共に、キャリアガス供給源からキャリアガスを酸素ポン
プ側に送り、酸素ポンプから供給される酸素を受け取
り、得られた所定量の微量酸素を添加したガスを必要箇
所に供給することよりなる微量酸素の発生方法が提供さ
れる。
【0011】 定電流源/制御器を作動させ、所定の酸
素が発生するように酸素供給極と酸素排出極とからなる
酸素ポンプに定電流を送り、酸素ポンプを作動させると
共に、キャリアガス供給源からのキャリアガスを脱酸素
剤等を用いた酸素除去装置で酸素除去したゼロガスを酸
素ポンプ側に送り、酸素ポンプから供給される酸素を受
け取り、得られた所定量の微量酸素を含むガスを必要箇
所に供給することよりなる微量酸素の発生方法が提供さ
れる。
【0012】 定電流源/制御器を作動させ、所定の酸
素が発生するように酸素供給極と酸素排出極とからなる
酸素ポンプに定電流を送り、酸素ポンプを作動させると
共に、キャリアガス供給源からのガスに少量の酸素を加
え加熱し可燃分を燃焼させた後、脱酸素剤等を用いた酸
素除去装置で酸素除去したゼロガスを酸素ポンプ側に送
り、酸素ポンプから供給される酸素を受け取り、得られ
た所定量の微量酸素を含むガスを必要箇所に供給するこ
とよりなる微量酸素の発生方法が提供される。
【0013】
【発明の実施の形態】 以下、図面を参照しながら、本
発明についてさらに説明することとする。なお、同一ま
たは類似機能を有する部材、装置等については、原則と
して、同一の参照番号により表示することとする。な
お、本願明細書において、固体電解質層の層数につい
て、一層とは、必ずしも、単葉の層から構成されるもの
を指称するだけでなく、複数葉のものから構成されてい
ても、機能的には同一または類似の層として単一の層を
構成する場合には、その様な層構成を有するものをも含
むものである。本発明の第一の側面に関するに微量酸素
発生素子1は、複数の固体電解質層からなり、図1に示
したように少なくともその一端において連続した三層を
形成している固体電解質層4a、4b、4cによって規
定された空所である第一の空気ダクト2と、同空気ダク
ト内に形成された酸素供給極6とからなる酸素供給用ダ
クト2aと、上記三層を形成する固体電解質層の上層4
aの表面に設けられた酸素排出極7と上記空気ダクト2
内に形成された酸素供給極6とからなる酸素ポンプセル
とを備え、そして、酸素供給極6と酸素排出極7との間
には所定の電流が流れるように定電流源/制御器5が配
置されたものであることを特徴とする微量酸素発生素子
である。
【0014】 図1は本発明の微量酸素発生素子1の基
本構造を示す模式図である。この例では、酸素排出極7
が設けられている固体電解質層4aと同層4aと一方の
端部は同一位置に位置するものの、第一の空所の長さに
対応した分だけ上記4a層よりも短い固体電解質層4b
層と上記4a層と同じ長さの固体電解質層4cにより規
定された第一の空所が形成されている。ところで、酸素
供給極6が設けられている空気ダクトの開口高さを規定
する固体電解質層4bは単葉の固体電解質層一層から形
成されているが、この固体電解質層4bを複数葉の層か
ら構成させることにより、酸素供給ダクトの酸素拡散量
が増大し酸素発生用定電流許容値をより大きくすること
ができる。特に、多量のガス流量を高酸素濃度にする場
合は、固体電解質層4bを複数葉の層から構成させるこ
とが可能であり、厚膜ZrO2磁器の例では、約200
μm/層のテープを用い10mA/8層(酸素発生量約
38μl/min)は十分可能であった。
【0015】 図2は、本発明の別の態様に係る微量酸
素発生素子1の基本構造を示す模式図である。この例で
は、第二の空気ダクト3が排出ダクト19を介して第一
の空気ダクト2の上部に形成されている。この第二の空
気ダクト3も、固体電解質層4a’と同層4a’と一方
の端部は同一位置に位置するものの、第二の空所の長さ
に対応した分だけ上記4a’層よりも短い固体電解質層
4b’層と上記4a’層と同じ長さの固体電解質層4
c’により規定されている。また、上記排出ダクト19
は、第一の空気ダクトと第二の空気ダクトとは、その開
放面が反対側となるように形成されており、かつ、排出
ダクト19内には酸素排出極7が設けられており、第一
の空気ダクト2には酸素供給極6が設けられている。第
二の空気ダクト3には、空気基準極18が設けられてい
る。酸素供給極6と酸素排出極7で酸素ポンプセルを形
成し、酸素供給極6と空気基準極18の発生起電力変化
で空気供給ダクトの酸素濃度低下をモニタ、監視する検
出セルを形成する。即ち空気供給ダクトの酸素濃度低下
が発生すると検出セルに起電力が生じ、この起電力を監
視し許容範囲内に維持することで酸素発生素子の精度維
持および劣化防止できる。
【0016】 微量酸素発生素子1は、通常、固体電解
質としてZrO2磁器を使用したものが好適に使用され
る。また、この固体電解質は、空気ダクト2と発生させ
た極微量の酸素ガスを隔離し規定する隔壁の役割を果た
す。固体電解質としては、酸素イオン伝導率が高いこと
が好ましく、ZrO2の場合には、固溶させる材料の種
類や量によってイオン伝導率を変化させて、適宜、目的
に適した組成のものを用いることができる。
【0017】 この様なZrO2磁器としては、イット
リア(Y23)、マグネシア(MgO)、カルシア(C
aO)、セリア(CeO2)等の種々の安定化材を固溶
させてなる安定化ZrO2或いは部分安定化ZrO2が好
適に用いられる。
【0018】 図1に示した態様においては、固体電解
質層4a上に設けられている酸素排出極7と、固体電解
質層4aを介して第一の空気ダクト内に設けられた酸素
供給極6は、一対となって酸素ポンプセルとして機能す
る。この際に重要なことは、第一の空気ダクト2には、
充分な酸素が存在するように構成されていることであ
る。また、図2に示した態様においては、酸素供給極6
を対極として、空気供給ダクトの酸素濃度低下をモニ
タ、監視する検出セルを形成する空気基準極18が第二
の空所3内に設けられており、空気基準極18の発生起
電力変化で酸素濃度低下をモニタすることができる構成
となっている。
【0019】 これらの各電極6、7および18には、
良好な電子伝導性を有することが必要とされるが、高い
酸素イオン触媒性を有することも重要な特性である。例
えば、酸素排出極7における酸素イオン触媒性とは、酸
素供給極6から固体電解質を移動してきた酸素イオンか
ら電子を奪い、酸素分子として酸素排出極の外へ放出す
る性質をいい、一方、酸素供給極6および空気基準極1
8における酸素イオン触媒性は、逆に、空気中の酸素分
子をイオン化して固体電解質へ取り込む性質をいう。
【0020】 このような特性に優れる電極材として、
金(Au)や白金(Pt)等が好適に用いられるが、通
常は電極の印刷工数、焼成温度などの関係から同一の電
極材料を使用することが好ましい。なお、これらの電極
は性状を多孔質として、気相と電極と固体電解質の3相
が接する三重点(三相界面)を多く形成することが好ま
しい。従って、PtとZrO2とからなるサーメット電
極も、好適に用いることができる。
【0021】 なお、図1および図2に示すように、所
定の温度の保持可能となるように構成された加熱装置
(図示せず)により、加熱されるヒータ9が配設されて
おり、このヒータ9によって酸素発生素子1の温度を上
げて所定の温度に保持することにより、上記両電極間に
あるZrO2磁器からなる固体電解質層のイオン伝導率
が高められ、両電極間の内部抵抗が低減され、発生させ
る酸素濃度の安定化が図られることとなる。
【0022】 次に、所定量の酸素を発生させるための
制御機能である定電流源/制御器5について説明する。
この定電流源/制御器5は、所定の酸素量を発生させる
ために、酸素排出極7と酸素供給極6との間に発生酸素
量(ガス流量が定まれば酸素濃度)に相当する定電流を
流せるように構成されている。流せる許容電流は、空気
ダクトの壁面4bを形成する固体電解質層の層数に依存
するが、約200μm/層のテープを用いて層の数が一
層のときで、約1.2mA(発生酸素量約4.5μl/
min)であり、層の数が八層で約10mA(酸素発生
量約38μl/min)の酸素量が得られている。流す
定電流は、通常、酸素発生装置に予め組み込まれたコン
ピュータ装置80の発生量制御プログラムに基づき、定
電流源/制御器5に送られる信号により制御することと
なる。
【0023】 なお、本発明に係る微量酸素発生素子1
を、微量酸素測定装置40に使用したときの、構成図を
図3、4および5として、またそのブロック図を図6に
参考までに示す。図3に示したように、基本構成として
は、キャリアガス供給口、マスフローコントローラ4
3、酸素除去装置41、酸素発生素子1よりなり、図6
に示したように、酸素発生素子1はヒータ電源/制御器
76で一定温度に制御され、コンピュータ装置80では
MFC制御器78からのガス流量信号を参照し、設定酸
素濃度に見合う酸素量及び通電電流を計算し、定電流源
/制御器5を制御し酸素発生素子1に供給する。
【0024】 測定装置40において、本発明に係る微
量酸素発生素子を作動させるには、キャリアガスとなる
標準ガス、通常は窒素ガスが、所望とする濃度の酸素を
含むように、マスフローコントローラ43を経由した後
は、バルブSVa、SVb、およびSVcの切り替えに
より、先ず、酸素除去装置41に導かれ、ここで酸素が
1ppb未満の濃度となるように、酸素が除去され、次
いで、予め切り替えられていた酸素発生素子1の前後に
設けられている2個のバルブを開けることにより、酸素
発生素子1を経由して、ここで所定濃度の酸素を含むよ
うに調整され、主としてバルブV1、V3、V4、V
5、SVa、SVbおよびSVcの開閉により規定され
る、酸素除去装置41と酸素発生素子1にはSVc、V
4のバイパス流路が設けられている。
【0025】 次に、本発明に係る微量酸素の発生方法
について、図7に示したフローチャートに触れながら、
説明することとする。先ず、バルブV1、SVc、V
3、V5を開きキャリアガス、例えば、窒素ガスを流
す。ヒータ電源/制御器で酸素発生素子を加熱する。配
管内が十分キャリアガスでパージされたらSVa、SV
bを開きSVcを閉じる。コンピュータ装置の指示で動
作する定電流源/制御器を作動させ、所定の酸素が発生
するように酸素供給極と酸素排出極とからなる酸素ポン
プセルに定電流を送り、酸素ポンプを作動させる。これ
により、酸素除去装置を通して酸素除去したゼロガス
を、酸素ポンプ側に送り、そこで、酸素ポンプから供給
される酸素を受け取り、得られた所定量の微量酸素を含
むガスを必要箇所に送り込む。その際、ガス流量2l/
min以下で酸素濃度0〜2ppmを得るには、定電流
として10nA〜1.2mAの電流を流せるように、定
電流電源/制御器を構成する。流す電流は、例えば、コ
ンピュータ装置に組み込まれているプログラムなどによ
り、制御する。発生する酸素量を酸素発生素子に供給す
る電流量で制御するために、ppbレベルで酸素を発生
させることができる。
【0026】 図1に模式的に示した酸素発生素子を使
用して所定の電流を定電流電源/制御器から供給したと
きのキャリアガス流量0.74l/minの定電流と発
生酸素濃度(ppb)との関係を図8(a)と(b)に
示す。実験の際の室温は、23℃、ヒータによる加熱条
件は、8.60ボルト、消費電力9.02Wであった。
なお、図8(a)は、0から1140ppbの濃度の酸
素を発生させたときのO2濃度−ポンピング電流特性
を、(b)は(a)の内の0から50ppbまでの濃度
の酸素を発生させたときのO2濃度−ポンピング電流特
性をそれぞれ示す。特に、この図8(b)から明らかな
通り、0ppbから50ppbの範囲内でも正確な量の
酸素を発生させることができることが判る。
【0027】
【発明の効果】 上述した通り、本発明に係る微量酸素
発生素子、同素子を使用した微量酸素発生装置、及び微
量酸素発生方法によれば、極めて正確でかつ容易に微量
の酸素を発生させることができる。装置そのものも、コ
ンパクト化が容易であり、メンテナンス性や寿命特性に
優れたZrO2酸素センサを用いた簡単な構成の装置を
用いていることから、操作性という優れた効果を奏す
る。従って、微量酸素測定装置等における校正用ガスの
発生装置としての利用は申すに及ばず、微量酸素の影響
を試験するために使用する酸素発生装置としても有用で
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の微量酸素発生素子の構成を示す模式
図である。
【図2】 本発明の酸素濃度低下検知機能付き微量酸素
発生素子の構成を示す模式図である。
【図3】 本発明の微量酸素発生素子を使用した微量酸
素測定装置の構成の一実施形態を示す説明図である。
【図4】 本発明の微量酸素発生素子を使用したキャリ
アガスに酸素添加した微量酸素測定装置の構成の別の実
施形態を示す説明図である。
【図5】 本発明の微量酸素発生素子を使用したキャリ
アガス中の可燃ガスを除去した微量酸素測定装置の構成
のもう一つ別の実施形態を示す説明図である。
【図6】 図3に示した本発明の微量酸素測定装置の構
成の一実施形態を示すブロック図である。
【図7】 図1に示した本発明の微量酸素発生素子によ
る微量酸素発生の操作手順を示すフローチャートであ
る。
【図8】 キャリアガス流量0.74ml/minの定
電流と発生酸素濃度(ppb)との関係を示す図面で、
(a)は0から1140ppbの濃度の酸素を発生させ
たときのO2濃度−ポンピング電流特性を、(b)は
(a)の内の0から50ppbまでの濃度の酸素を発生
させたときのO2濃度−ポンピング電流特性をそれぞれ
示す。
【符号の説明】
1…酸素発生素子、2…第一の空気ダクト、2a…酸素
供給用ダクト、3…第二の空気ダクト、4a…固体電解
質層、4b…固体電解質層、4c…固体電解質層、4
a’…固体電解質層、4b’…固体電解質層、4c’…
固体電解質層、5…定電流源/制御器、6…酸素供給
極、7…酸素排出極、9…ヒータ、18…空気基準極、
19…排出ダクト、40…測定装置、41…酸素除去装
置、43…第一のマスフローコントローラ、44…第二
のマスフローコントローラ、45…可燃ガス燃焼炉、7
6…ヒータ電源/制御器、78…MFC制御器、79…
バルブ駆動電源、80…コンピュータ装置、V1、V
2、V3、V4、V5、V6、SVa、SVb、SVc
…バルブ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4G042 BA29 BA31 BB02 BC06 4G068 DA04 DB03 DB04 DB23 DD03 DD13 DD15 4K021 AA01 BA02 BB03 CA13 DB16 DB40 DC01

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の固体電解質層からなり、 少なくともその一端において連続した三層を形成してい
    る固体電解質層によって規定された空所である第一の空
    気ダクトと、同第一の空気ダクト内に形成された酸素供
    給極とからなる酸素供給用ダクトと、 当該三層を形成している固体電解質層の上層の表面に設
    けられた酸素排出極と上記第一の空気ダクト内に形成さ
    れた酸素供給極とからなる酸素ポンプセルとを備え、そ
    して、 酸素排出極と酸素供給極との間には所定の電流が流れる
    ように定電流源/制御器が配置されたものであることを
    特徴とする微量酸素発生素子。
  2. 【請求項2】 前記第一の空気ダクトに加え、さらに第
    二の空気ダクトと同第二の空気ダクト内に設けられた空
    気基準極とを有し、同空気基準極は、前記酸素供給ダク
    ト内の酸素供給極との間の起電力を測定することによ
    り、酸素供給ダクト内の酸素供給による酸素濃度低下を
    起電力変化により監視する検出セルを形成していること
    を特徴とする請求項1に記載の微量酸素発生素子。
  3. 【請求項3】 請求項1〜2の何れか一項に記載の微量
    酸素発生素子を使用した微量酸素発生装置。
  4. 【請求項4】 定電流源/制御器を作動させ、所定の酸
    素が発生するように酸素供給極と酸素排出極とからなる
    酸素ポンプセルに定電流を送り、酸素ポンプを作動させ
    ると共に、 キャリアガス供給源からのガスを酸素ポンプ側に送り、 酸素ポンプから供給される酸素を受け取り、 得られた所定量の微量酸素を添加したキャリアガスを必
    要箇所に供給することよりなる微量酸素の発生方法。
  5. 【請求項5】 定電流源/制御器を作動させ、所定の酸
    素が発生するように酸素供給極と酸素排出極とからなる
    酸素ポンプセルに定電流を送り、酸素ポンプを作動させ
    ると共に、 キャリアガス供給源からのキャリアガスを脱酸素剤等を
    用いた酸素除去装置で酸素除去したゼロガスを酸素ポン
    プ側に送り、 酸素ポンプから供給される酸素を受け取り、 得られた所定量の微量酸素を含むガスを必要箇所に供給
    することよりなる微量酸素の発生方法。
  6. 【請求項6】 定電流源/制御器を作動させ、所定の酸
    素が発生するように酸素供給極と酸素排出極とからなる
    酸素ポンプセルに定電流を送り、酸素ポンプを作動させ
    ると共に、 キャリアガス供給源からのキャリアガスに少量の酸素を
    加え加熱し可燃分を燃焼させた後、脱酸素剤等を用いた
    酸素除去装置で酸素除去し、可燃分及び酸素を除去した
    ゼロガスを酸素ポンプ側に送り、 酸素ポンプから供給される酸素を受け取り、 得られた所定量の微量酸素を含むガスを必要箇所に供給
    することよりなる微量酸素の発生方法。
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