JP2002053199A - タンクローリ - Google Patents

タンクローリ

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JP2002053199A
JP2002053199A JP2000243700A JP2000243700A JP2002053199A JP 2002053199 A JP2002053199 A JP 2002053199A JP 2000243700 A JP2000243700 A JP 2000243700A JP 2000243700 A JP2000243700 A JP 2000243700A JP 2002053199 A JP2002053199 A JP 2002053199A
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Hideaki Kimizuka
秀明 君塚
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Showa Aircraft Industry Co Ltd
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Showa Aircraft Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 第1に、センサ等の防爆構造が不要化され、
コスト面に優れ、第2に、センサの耐久性に優れ寿命が
長く故障も少ないと共に、メインテナンスも容易化さ
れ、第3に、積込み時のオーバーフロー事故が確実に防
止されるようになる、タンクローリを提案する。 【解決手段】 このタンクローリ1は、危険物たる油等
の液体Aを積込んで運搬し、内部が複数のタンク室4に
区画されており,超音波を発振,受信するセンサ34
が、防護枠3下のアルミや鉄製のタンク壁25外面36
に付設されている。そして、受信される反射波の減衰に
より、タンク室4に積込まれる液体Aが、許容最大積載
量を超えたか否かを識別する。更に、このような識別に
基づき、タンク室4のエアー開閉式底弁へのエアー配管
の制御弁を、開閉制御したり、又は、積込み設備側のポ
ンプや開閉弁を、駆動制御したり開閉制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、タンクローリに関
する。すなわち、タンク内に危険物たる油等の液体を積
込んで運搬する、タンクローリに関するものである。
【0002】
【従来の技術】《従来のタンクローリについて》図5,
図6は、この種従来例の説明に供し、図5の(1)図
は、後部の側面図、(2)図は、許容最大積載量を超え
ない場合の背面図、(3)図は、許容最大積載量を超え
た場合の背面図である。図6は、回路等の説明図であ
る。タンクローリ1のタンク2は、頂面上に防護枠3が
周設されると共に、内部が複数のタンク室4に区画され
ており、各タンク室4には、それぞれ頂部に注入口付の
マンホール5が設けられ、底部に荷卸しや積込み用の底
弁6が設けられている。各タンク室4への危険物たる油
等の液体Aの積込みは、積込み設備7たる油槽所におい
て、その貯蔵タンクから流量計,ポンプ8,ソレノイド
バルブよりなる供給弁9,配管10,ローディングホー
ス11等を経由した後、タンクローリ1側の配管12や
底弁6を介するボトムローディング式(図6の例)や、
マンホール5の注入口を介するトップローディング式に
より行われている。
【0003】ところで、各タンク室4への液体Aの積込
み量は、予め積込み設備7側において、流量計等を利用
して設定されている。しかしながら、もしも設定ミス
(例えば2000リットルと設定すべきを4000リッ
トルと設定)や故障等があり、そのタンク室4の許容最
大積載量を越えて液体Aが積込まれるようなことがある
と、オーバーフローとなり、危険物たる油等の液体Aが
タンク室4からあふれ出し、極めて危険である。そこで
従来は、図5,図6中に示したように、各タンク室4内
の上部にセンサ13が配設されており、このセンサ13
は、タンク室4の頂部から垂下設され、タンク室4に積
込まれる液体Aの図5の(3)図に示した許容最大積載
量の液面B位置に、対応位置せしめられていた。この種
のセンサ13としては、通常、光学式や静電容量式のも
のが使用されていた。例えば、LEDを用いた発光素子
とフォトダイオードを用いた受光素子間における光信号
の到達が、反射用に介装されたプリズムに液面Bが接触
するか否かにより、有無変化することに基づき、液面B
を検知する方式のものが使用されていた。そして、セン
サ13の検出信号は、タンク室4上で防護枠3内に設け
られたアンプ14にて増幅された後、信号配線15やコ
ネクタ16を介し、タンクローリ1側から積込み設備7
側の制御部17へと送出されていた。図5中18は検尺
棒、図6中19は電源である。
【0004】《従来の積込みについて》そこで、タン
ク室4への液体Aの積込みは、積込み設備7側におい
て、まず、制御部17を介しリレーコイル20が通電,
励磁されて、そのリレー接点21が閉(続)に切換わる
と共に、スイッチオンにより→供給弁9が開に切換えら
れモータ22が駆動されることにより、→ポンプ8にて
配管10等を介しタンクローリ1側へと液体Aが圧送さ
れて、開始されていた。そして、正常に運用された場
合、例えば積込み設備7側において、流量計等を利用し
た制御部17による積込み量の設定が、予め設定ミスや
故障等がなく行われていた場合は、次のようになる。す
なわち、所定積込み量の液体Aがタンク室4に積込まれ
ると(図5の(2)図を参照)、→積込み設備7側にお
いて、供給弁9が閉に切換わると共に、モータ22そし
てポンプ8が駆動停止していた。つまりこの場合は、積
込まれた液体Aが最大積載量を越えずセンサ13による
検知が行われることなく、制御部17にて、リレーコイ
ル20の通電,励磁が解除され、→リレー接点21が開
(断)に切換わり、→タンクローリ1のタンク室4への
液体Aの積込みは終了していた。
【0005】これに対し、例えば設定ミスや故障等の
何らかの理由に起因して、上記のままとなりに至ら
ず、液体Aが誤ってタンク室4に圧送され続け、→タン
ク室4の許容最大積載量を超えて積込まれた場合は(図
5の(3)図を参照)、→その液面Bが、センサ13に
接触することによりセンサ13にて検知され、→もって
制御部17にて、リレーコイル20の通電,励磁が解除
され、もってリレー接点21が開(断)に切換わるよう
になっていた。そこで、供給弁9が閉に切換わると共
に、モータ22そしてポンプ8が駆動停止され、→もっ
て、積込み設備7からタンクローリ1側への液体Aの圧
送,積込みは停止されていた。従来はこのようにして、
積込み時のオーバーフロー事故の発生が防止されてい
た。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】《第1の問題点につい
て》ところで、このような従来例にあっては、次の問題
が指摘されていた。まず第1に、危険物たる油等の液体
Aを積込んで運搬するタンクローリ1は、法律により、
タンク2内(勿論タンク室4内)およびタンク2上に周
設された防護枠3内側が、安全上の観点から防爆エリア
と定められている。そして、この防爆エリア内に配され
る電気部品・設備・装置等は、すべて防爆構造が必要と
され、防爆認定品であることを要する。これに対し、従
来のセンサ13は、積込まれる液体Aの許容最大積載量
の液面Bに接触すべく、タンク室4内にて対応位置する
ことが必要であり、タンク室4内の上部に頂部から垂下
設されていた。そのアンプ14も、タンク室4上の防護
枠3内側に設けられており、これらの電気配線15も、
タンク室4内から防護枠3内側にかけて配されていた。
【0007】このように、従来のタンクローリ1におい
ては、センサ13やアンプ14等が、タンク室4内や防
護枠3内側に必須的に配設されており、防爆構造が必須
的に採用されていた。そして周知のごとく、この種の防
爆構造は非常に高価であり、結局、オーバーフロー事故
の防止のためのセンサ13等の配設について、コスト面
に問題が指摘されていた。
【0008】《第2の問題点について》第2に、更にセ
ンサ13について、耐久性やメインテナンス面にも、問
題が指摘されていた。すなわち、従来のセンサ13は、
積込まれる危険物たる油等の液体A、例えばガソリン,
軽油,灯油等の液体Aの許容最大積載量の液面Bに接触
すべく対応位置しており、タンク室4内の上部におい
て、この種液体Aの雰囲気に常時さらされていた。そこ
で、このセンサ13は、液体Aのしみ込み等のトラブル
により、寿命が短く故障も多い等、その耐久性に問題が
指摘されていた。更に、センサ13のメインテナンスを
行う際は、残留・付着していた油等の液体Aの引火防止
のため、予めタンク室4内に窒素ガスを封入したり、液
体Aを洗浄・除去したりすることを要していた。このよ
うに従来は、まず、タンク室4内の安全確保のための準
備作業が行われ、それから、タンク室4内に作業員が入
ってセンサ13のメインテナンスが行われていた。そこ
で、メインテナンスの準備が非常に面倒で労力を要す
る、という問題が指摘されていた。
【0009】《本発明について》本発明は、このような
実情に鑑み、上記従来例の課題を解決すべくなされたも
のであって、超音波を発振,受信するセンサを防護枠下
のタンク壁外面に付設し、受信される反射波の減衰に基
づき、タンク室に積込まれる液体が許容最大積載量を越
えたか否かを識別すること、を特徴とする。更に、この
ような識別に基づき、タンク室のエアー開閉式底弁への
エアー配管の制御弁を開閉制御したり、又は、積込み設
備側のポンプを駆動制御したり供給弁を開閉制御するこ
と、を特徴とする。もって本発明は、第1に、センサ等
の防爆構造が不要化されると共に、第2に、センサの耐
久性やメインテナンス面にも優れ、第3に、もって積込
まれる液体のオーバーフロー事故が確実に防止されるよ
うになる、タンクローリを提案することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】《技術的手段について》
このような課題を解決する本発明の技術的手段は、次の
とおりである。まず、請求項1については次のとおり。
すなわち、この請求項1のタンクローリは、タンク内に
危険物たる油等の液体を積込んで運搬するタンクローリ
であって、該タンクは、タンク壁がアルミや鉄製よりな
り、頂面上に防護枠が周設され、内部が複数のタンク室
に区画されており、各該タンク室に、それぞれ該液体が
積込まれると共に荷卸しや積込み用の底弁が設けられて
いる。そして、次のセンサと識別手段と、を有してな
る。すなわち、各該タンク室毎に該タンク壁の外面に付
設され、該防護枠下に位置すると共に、該タンク室に積
込まれる該液体の許容最大積載量の液面位置に対応位置
し、超音波を発振,受信するセンサと、該センサにて受
信された超音波に基づき、各該タンク室毎に積込まれる
該液体が許容最大積載量を越えたか否かを識別する識別
手段と、を有してなること、を特徴とする。
【0011】請求項2については次のとおり。すなわ
ち、この請求項2のタンクローリは、請求項1に記載し
たタンクローリにおいて、該センサは、該タンク壁の外
面から内面に向けて超音波を発振すると共に、その反射
波を受信可能である。該識別手段は、積込まれる該液体
が該タンク室の許容最大積載量を越えた場合、発振され
た超音波が該液体中に放射され、該センサにて受信され
る反射波が減衰することに基づき識別を行うこと、を特
徴とする。
【0012】次に、請求項3については次のとおり。す
なわち、この請求項3のタンクローリは、請求項2に記
載したタンクローリにおいて、該底弁は、エアー開閉式
よりなり、常時は閉に設定され加圧エアーの供給時のみ
開に切換わると共に、加圧エアーのエアー配管に制御弁
が設けられている。そして該制御弁は、該識別手段の識
別に基づき、積込まれる該液体が該タンク室の許容最大
積載量を越えない場合は開、積込まれる該液体が許容最
大積載量を越えた場合は閉に、それぞれ設定されるこ
と、を特徴とする。請求項4については次のとおり。す
なわち、この請求項4のタンクローリは、請求項2に記
載したタンクローリについて、貯蔵した該液体をタンク
ローリ側へと圧送する積込み設備側のポンプや供給弁
は、次のようになっている。すなわち、該識別手段の識
別に基づき、積込まれる該液体が該タンク室の許容最大
積載量を越えない場合は、それぞれ駆動可能および開可
能に設定されると共に、積込まれる該液体が許容最大積
載量を越えた場合は、それぞれ駆動停止および閉に設定
されること、を特徴とする。
【0013】《その作動等について》本発明に係るタン
クローリは、このようになっているので、次のようにな
る。まず、タンクローリへの積込みは、積込み設備側
から油等の液体が開に切換えられた底弁(又はマンホー
ルに付設された注入口)を介しタンク室に圧送されて、
開始される。そして、正常に運用された場合は、その
まま積込みが進行し、タンク室に所期の積込み量(許容
最大積載量以下)の液体が積込まれると、液体の圧送が
停止され開の底弁は閉とされて、積込みが終了する。こ
れに対し、正常に運用されなかった場合、例えば積込
み設備側においてタンク室への積込み量の設定ミスや故
障等が発生し、液体が誤って圧送され続けてタンク室の
許容最大積載量を越えた場合は、センサの検知に基づき
識別手段がこれを識別し、もって、エアー開閉式底弁へ
のエアー配管の制御弁を、閉に切換えたり、積込み設備
側のポンプや供給弁を、駆動停止し閉に切換える。この
ようにして、積込みが自動的に停止され、液体がタンク
室からあふれ出るオーバーフロー事故の発生は防止され
る。
【0014】さて本発明では、超音波センサを採用し
て、タンク外つまりタンク壁外面で防護枠下に設けてな
る。もってこのセンサは、防爆構造が不要であり、液体
の雰囲気にさらされず耐久性に優れ、メインテナンスも
簡単容易である。そして、タンク室に積込まれる液体の
許容最大積載量の液面位置に、対応位置している。そこ
で、前記やの場合は、タンク室に積込まれた液体の
液面は低く、許容最大積載量の液面位置を越えておら
ず、センサの高さレベルには達していない。もって、タ
ンク壁外面のセンサから発振された超音波は、タンク壁
内面にて反射された後、センサにて受信される。これに
対し、前記の場合は、液面が上昇して許容最大積載量
の液面位置を越え、センサの高さレベルに達する。する
と、センサから発振された超音波は、この液体中に放射
され、センサにて受信される反射波が減衰する。識別手
段は、センサにて検知される反射波の減衰の有無に基づ
き、タンク室に積込まれる液体が許容最大積載量を越え
たか否かを識別し、底弁側や積込み設備側に対し、所定
の制御信号を出力する。
【0015】
【発明の実施の形態】《図面について》以下本発明を、
図面に示す発明の実施の形態に基づいて、詳細に説明す
る。図1,図2,図3,図4等は、本発明の実施の形態
の説明に供する。そして、図1の(1)図は、タンクロ
ーリの後部の側面図、(2)図は、許容最大積載量を越
えない場合の背面図、(3)図は、許容最大積載量を越
えた場合の背面図である。図2の(1)図は、許容最大
積載量を越えない場合のタンク室の要部の正断面図、
(2)図は、同場合の反射波等の波形図、(3)図は、
許容最大積載量を越えた場合のタンク室の要部の正断面
図、(4)図は、同場合の反射波等の波形図である。図
3は、回路等の1例の説明図である。図4は、回路等の
他の例の説明図である。なお、図7はタンクローリを示
し、(1)図は、斜視図であり、(2)図は、側面説明
図である。
【0016】《タンクローリ1について》まず、図7を
参照しつつ、タンクローリ1について説明する。タンク
ローリ1のシャーシ23上には、サブフレームを介しタ
ンク2が搭載,架装されており、タンク2の内部は、消
防法の規制や運送効率の向上(異なった油種の油等の液
体Aを同時に運搬可能とする)のため、幅方向に沿った
仕切板24により、5室から8室程度(図7の例では7
室)の複数室の各タンク室4に、区画され仕切られてい
る。タンク室4は、それぞれ2000リットルや400
0リットル程度の油等の液体Aを、余裕をもって積込み
可能な容積よりなる。タンク2を形成するタンク壁25
は、アルミ製(肉厚4〜5mm程度)や、鉄製(肉厚3
mm程度)よりなる。
【0017】そして、ガソリン,軽油,灯油,その他の
油等の液体A、つまり危険物たる揮発性の液体Aが、積
込み設備たる油槽所の貯蔵タンクから、タンク2の各タ
ンク室4にそれぞれ積込まれる。各タンク室4につい
て、すべて同種の液体A(例えばガソリン)が積込まれ
ることもあるが、前側の各タンク室4と後側の各タンク
室4とで、異種の液体A(例えば前側にはガソリン、後
側には軽油)が積込まれることもあり、更に各タンク室
4毎に異種の液体Aが積込まれることもある等、タンク
2内に複数種の液体Aが混載して積込まれることも多
い。タンク2の各タンク室4には、それぞれ頂部にマン
ホール5が設けられ、注入口,安全弁等が付設されると
共に、それぞれ底部に底弁6が設けられており、底弁6
は、上部がタンク室4内に突出し下部が配管に接続さ
れ、荷卸し用や積込み用に用いられる。タンク2の頂面
上には、防護枠3が周設されている。この防護枠3は、
オーバーフロー事故発生時の安全対策、その他の安全上
の見地から周設されており、その内側に、マンホール5
その他の機材や配管等が囲い込まれている。
【0018】ところで、タンクローリ1の積込み方式と
しては、いわゆるトップローディング式とボトムローデ
ィング式とがある。トップローディング式では、各タン
ク室4のマンホール5に付設された注入口から、油等の
液体Aが積込まれるのに対し、ボトムローディング式で
は、各タンク室4の底弁6側から、油等の液体Aの荷卸
しのみならず積込みも行われる。本発明は、後者のボト
ムローディング式にて積込みが行われる際に、特に効果
的である(トップローディング式の際は、タンク2上に
て作業員が作業するので、オーバーフロー事故の危険を
早目に察知しやすい)。
【0019】又、タンクローリ1のタンク2下の配管方
式としては、いわゆる集中配管方式と独立配管方式とが
ある。集中配管方式では、長手方向に主配管が配設さ
れ、この主配管が、各タンク室4の底弁6に分岐接続さ
れると共に、この主配管に、短手方向の左右の配管の基
端が接続されており、この左右の両配管の先端に、各タ
ンク室4共通の注入吐出弁付の注入吐出口が配設されて
いる。これに対し、図7の例では独立配管方式が採用さ
れており、各タンク室4毎に、それぞれ専用の底弁6の
みならず、それぞれ専用の左右の配管12や、配管12
の先端の注入吐出弁26付の注入吐出口27、等を備え
てなる。この独立配管方式では、各タンク室4毎に積込
みや荷卸しが行われ、各タンク室4用の注入吐出口27
は、タンク2側面下の中央付近に集合せしめられ、操作
箱28と並んでいる。上述したボトムローディング式で
は、通常、独立配管方式が採用される。いずれにして
も、タンク室4からの荷卸しは、荷卸し対象のタンク室
4の底弁6、次に主配管や配管12、そして注入吐出弁
26付の注入吐出口27、等を経由して行われる。タン
ク室4への積込みも、これに準じる。
【0020】そしてタンクローリ1は、タンク2の各タ
ンク室4に油等の液体Aを積込んで運搬し、目的地の荷
卸し設備たるガソリンスタンド29の地下タンク等に荷
卸しする。荷卸しに際しては、まず、ガソリンスタンド
29の地下タンク等の給油口30と、タンクローリ1の
タンク2の注入吐出口27との間が、ホース31にて接
続される。それから、底弁6や注入吐出弁26等を経由
し、タンク室4に積込まれていた液体Aが、重力を利用
して流下され荷卸しされる。ガソリンスタンド29の地
下タンクは、例えばガソリン,軽油,灯油,その他の液
体Aの種類毎に区画,分割されており、ホース31は、
そのいずれかの給油口30に選択的に接続される。なお
タンクローリ1としては、タンク2とキャブ32が共通
のシャーシ23上に搭載された一体的な単車タイプのも
のと、図示のように、タンク2を搭載したトレーラーが
キャブ32付のトラクタにて牽引されるトレーラータイ
プのものとがある。図中33は、車輪である。タンクロ
ーリ1は、概略このようになっている。
【0021】《センサ34や識別手段35等について》
以下、図1,図2,更には図3,図4等を参照しつつ、
本発明で採用されているセンサ34や識別手段35等に
ついて説明する。このタンクローリ1は、次のセンサ3
4と識別手段35とを、有してなる。まずセンサ34
は、各タンク室4毎にタンク壁25の外面36に付設さ
れ、防護枠3下に位置すると共に、タンク室4に積込ま
れる液体Aの許容最大積載量の液面B位置に対応位置
し、超音波Cを発振,受信する。すなわち、このセンサ
34は、タンク壁25の外面36から内面37に向けて
超音波Cを、発振(発信)すると共に、内面37からの
反射波たる超音波Cを受信(受振)可能である(図2を
参照)。そして識別手段35は、センサ34にて受信さ
れた超音波Cに基づき、各タンク室4毎に積込まれる液
体Aが許容最大積載量を越えたか否か、を識別する。す
なわち、積込まれる液体Aがタンク室4の許容最大積載
量を越えた場合、センサ34から発振された超音波Cが
液体A中に放射され、センサ34にて受信される反射波
たる超音波Cが減衰することに基づき、このような識別
を行う。
【0022】これらについて更に詳述する。まず、図
3,図4に示した制御部38は、超音波Cの発振手段,
受信手段,識別手段35,切換接点,調整手段,等を備
えてなる。まず、制御部38の発振手段は、入力された
電気信号をパルス信号に変換すると共に、このパルス信
号をパルス波の超音波Cに変換させるための発振回路よ
りなる。次に、図1,図2,図3,図4等に示したセン
サ34は、これに基づき高い周波数で指定性の強い超音
波Cをパルス発振する送波用水晶発振子と、その多重反
射波たる超音波Cを受信する受波用水晶発振子とから構
成され、この両素子を1つのケースに封入したプローブ
よりなるが、これら両素子を1つの素子で兼用する構成
のものも可能である。そして、このセンサ34は、各タ
ンク室4のタンク壁25毎に、その外面36に圧着状態
で取付け固定されている。センサ34の高さレベルは、
防護枠3下であると共にタンク室4の最上部付近、つま
りタンク室4に積込まれる液体Aの許容最大積載量の液
面B位置の若干上に、位置決めされている。もってセン
サ34は、図2の(1)図,(3)図に示したように、
タンク壁25の外面36から内面37に向けて超音波C
を発振した後、タンク壁25の肉厚を介して伝播するこ
とにより、その外面36に対向位置する内面37から反
射された超音波Cを受信可能となっている。センサ34
はこのようになっている。
【0023】図3、図4に示した制御部38の受信手段
は、この反射,受信された超音波Cを電気信号に変換す
ると共に増幅する、受信回路よりなる。図3,図4に示
した制御部38の識別手段35は、センサ34からのこ
の受信手段を経由したこの受信信号に基づき、タンク室
4に積込まれた液体Aが、許容最大積載量を超えたか否
かを識別する。すなわち、図2の(1)図,(2)図に
示したように、まず許容最大積載量を越えない場合、図
面上では信号電圧に置き換えられた超音波Cは、発振パ
ルスの強さレベル(縦軸)を若干減少させつつ、多重反
射波として、時間経過(横軸)と伴に繰り返し受信され
る。つまり、多重反射波の減衰時間は長い。
【0024】これに対し、図2の(3)図,(4)図に
示したように、許容最大積載量を越えた場合、図面上で
は信号電圧に置き換えられた超音波Cは、発振パルスの
強さレベル(縦軸)を大幅に減少させつつ、多重反射波
として時間経過(横軸)と伴に受信される。つまり、多
重反射波の減衰時間は短く早く減衰する。このように、
反射波が大幅に減衰するのは、許容最大積載量を越えた
液体A中に、センサ34からパルス発振された超音波C
が放射されてしまい、タンク壁25内面37からの反射
波が大幅にレベルダウン・減少することに起因する。こ
のような反射波たる超音波Cの減衰,時間的変化を、信
号処理して判別することにより、識別手段35は、タン
ク室4に積込まれた液体Aが、許容最大積載量を超えた
か否かを、識別する。識別手段35はこのようになって
いる。
【0025】次に、図3,図4に示した制御部38に付
設された切換接点は、この識別手段35の識別に基づき
開閉(断続)される。図3,図4の例では、許容最大積
載量を越えない場合は、通電用の電気配線39を閉
(続)に、許容最大積載量を越えた場合は、通電用の電
気配線39を開(断)に、それぞれ切換える。なお、制
御部38の調整手段は、タンク壁25の材質や肉厚(外
面36と内面37間の寸法)や積込まれる液体Aの種類
等々に対応して、上述した超音波Cの発振,反射,受
信,変換,レベル判別等を最適の状態で行えるように調
整すべく、設けられている。そして、付設されたつまみ
等により、使用される感度,波長,電力等を設定変更可
能となっている。例えば、超音波Cの周波数は2MHz
に設定される。センサ34や識別手段35等は、このよ
うになっている。
【0026】《図3の例について》次に、図3に示した
例について説明する。この図3に示したタンクローリ1
において、底弁6は、エアー開閉式よりなり、常時は閉
に設定され、加圧エアーの供給時のみ開に切換わると共
に、加圧エアーのエアー配管40に制御弁41が設けら
れている。そして制御弁41は、識別手段35の識別に
基づき、積込まれる液体Aがタンク室4の許容最大積載
量を越えない場合は開、積込まれる液体Aが許容最大積
載量を越えた場合は閉に、それぞれ設定される。
【0027】このような図3の例について、更に詳述す
る。まず、この底弁6は、バランス式のエアー開閉式よ
りなり、常時は図示したように、介装されたスプリング
の付勢力に基づき閉となっているのに対し、荷卸し時や
積込み時において、エアー配管40にて加圧エアーがエ
アー室に供給されると、スプリングの付勢力に抗し開に
切換わる。底弁6開閉用のエアー配管40は、エアー源
42と底弁6のエアー室との間に介装,分岐されてい
る。すなわち、エアー源42に上流端が接続されたエア
ー配管40は、手動操作される元弁43を経た後、各タ
ンク室4の底弁6に対応した数だけ分岐される。このよ
うに並列に分岐されて、各底弁6のエアー室に至る分岐
後の各エアー配管40に、制御弁41と手動操作される
各室弁44が、それぞれ直列に介装されている。制御弁
41は、ソレノイドバルブよりなり、通電,励磁が解除
されている場合は、図示のようにAポート→EXポート
間が通じ、閉となって、エアー配管40による下流側へ
の加圧エアーの供給が遮断されると共に、下流側の加圧
エアーを排出する。これに対し、通電,励磁された場合
は、図示によらずPポート→Aポート間が通じ、開とな
って、エアー配管40にて下流側へと加圧エアーが供給
される。
【0028】そこで、この図3の例では次のようにな
る。まず、制御部38の識別手段35が、センサ34の
検知に基づき、前述によりタンク室4に積込まれた液体
Aが許容最大積載量を越えていないと識別している場合
は、制御部38に付設された切換接点が閉(続)とな
る。もって、通電用の一方の電気配線39のリレーコイ
ル45が通電,励磁されるので、通電用の他方の電気配
線39において、そのリレー接点46が閉(続)とな
り、制御弁41が通電,励磁されて開となる。そこで、
元弁43や各室弁44の開を条件に、底弁6のエアー室
に加圧エアーが供給され、もってそのタンク室4の底弁
6は開となり、底弁6を介した積込みが可能となる。つ
まり、積込み設備7側の貯蔵タンクから、配管10,ロ
ーディングホース11,タンクローリ1側の配管12,
開の底弁6等を経由した、タンク室4への液体Aの積込
みが行われる。
【0029】これに対し、制御部38の識別手段35
が、センサ34の検知に基づき、前述によりタンク室4
に積込まれた液体Aが許容最大積載量を超えたと識別し
た場合は、制御部38に付設された切換接点が開(断)
となる。もって、通電用の一方の電気配線39のリレー
コイル45の通電,励磁が解除され、他方の電気配線3
9のそのリレー接点46が開(断)となり、制御弁41
は通電,励磁が解除されて閉となる。そこで、元弁43
や各室弁44が開の条件下にあっても、底弁6のエアー
室への加圧エアーの供給が遮断され、もってそのタンク
室4の底弁6は閉となり、底弁6を介した積込みが停止
される。つまり、積込み設備7側からタンク室4への底
弁6を介した液体Aの積込みは、このように途中で自動
的に停止される。
【0030】なお第1に、電気配線39には自己保持回
路が付設されており、制御部38に付設された切換接点
が一旦閉(続)から開(断)に切換わった後は、そのま
ま通電開(断)状態を保持する。すなわち、タンクロー
リ1のタンク2が、何らかの理由により途中で揺れるよ
うなことがあると、タンク室4に積込まれる液体Aの液
面Bが上下動し、もって、センサ34の検知に基づく識
別手段35による許容最大積載量を越えたか否かの識別
が繰り返され、結局その都度、底弁6の開閉が繰り返さ
れることになる懸念がある。そこで、このような懸念を
解消すべく、上述により自己保持回路を付設しておくと
よい。なお第2に、図示例において制御弁41は、各室
弁44の上流に介装されているが、各室弁44の下流に
介装してもよい。更に制御弁41を、各タンク室4の底
弁6へと分岐される前の上流側に介装するようにしても
よい。ところで、後者の場合において、更に各タンク室
4同時に積込みが行われている場合は、あるタンク室4
が許容最大積載量を超えると、他のタンク室4への積込
みも停止されることになるが、いずれかのタンク室4の
みについて積込みが行われている場合は、そのタンク室
4への積込みのみが停止される。なお第3に、図中47
は電源、48はメインスイッチ、49は信号配線であ
る。図3の例は、このようになっている。
【0031】《図4の例について》次に、図4に示した
例について説明する。この図4に示した例では、貯蔵し
た液体Aをタンクローリ1側へと圧送する積込み設備7
側に関し、次のようになっている。すなわち、そのポン
プ8や供給弁9は、タンクローリ1側の識別手段35の
識別に基づき、積込まれる液体Aがタンク室4の許容最
大積載量を越えない場合は、それぞれ駆動可能および開
可能に設定されると共に、積込まれる液体Aが許容最大
積載量を越えた場合は、それぞれ駆動停止および閉に設
定される。
【0032】このような図4の例について、更に詳述す
る。この図4の例では、タンクローリ1側において、セ
ンサ34の検知に基づき制御部38の識別手段35に
て、積込まれる液体Aがタンク室4の許容最大積載量を
越えたか否かが識別される。もって制御部38に付設さ
れた切換接点が開閉され、リレーコイル50が通電,励
磁され又は解除され、そのリレー接点51が開閉され
る。積込み設備7側では、これに基づき、リレーコイル
52が通電,励磁され又は解除され、そのリレー接点5
3が開閉されることにより、ポンプ8用のモータ22の
駆動が制御され供給弁9の開閉が制御される。このよう
にして、液体Aの圧送用の配管10に設けられたポンプ
8および供給弁9が制御され、もって、ローディングホ
ース11,配管12,底弁6等を介したタンク室4への
積込みが、実行又は停止される。
【0033】そこで、この図4の例では次のようにな
る。まず、タンクローリ1側の制御部38の識別手段3
5が、前述によりセンサ34の検知に基づき、タンク室
4に積込まれた液体Aが許容最大積載量を超えていない
と識別している場合は、制御部38に付設された切換接
点が閉(続)となる。もって、タンクローリ1側の通電
用の一方の電気配線39にてリレーコイル50が通電,
励磁されるので、通電用の他方の電気配線39におい
て、そのリレー接点51が閉(続)となる。すると、積
込み設備7側において、この他方の電気配線39にコネ
クタ54を介し接続された通電用の一方の電気配線55
のリレーコイル52が、通電,励磁されるので、通電用
の他方の電気配線55において、そのリレー接点53が
閉(続)となる。なお前提条件としては、メインスイッ
チ56や切換スイッチ57がオンされていることが必要
である。さてそこで、通電用の電気配線55にてモータ
22が駆動されると共に、ソレノイドバルブよりなる供
給弁9が通電,励磁されて開となり、タンクローリ1側
への積込みが可能となる。つまり、積込み設備7側の貯
蔵タンクから、配管10、ローディングホース11,タ
ンクローリ1側の配管12,開に切換えられた底弁6等
を経由した、タンク室4への液体Aの積込みが行われる
ことになる。
【0034】これに対し、制御部38の識別手段35
が、前述によりセンサ34の検知に基づき、タンク室4
に積込まれた液体Aが許容最大積載量を越えたと識別し
た場合は、制御部38に付設された切換接点が開(断)
となる。もって、電気配線39によるリレーコイル50
の通電,励磁が解除され、そのリレー接点51が開
(断)となる。すると、積込み設備7側において、コネ
クタ54を介した電気配線55のリレーコイル52の通
電,励磁も解除され、そのリレー接点53が開(断)と
なるので、メインスイッチ56や切換スイッチ57がオ
ンであるにもかかわらず、モータ22そしてポンプ9が
駆動停止されると共に、供給弁9は通電,励磁が解除さ
れて閉となり、積込みが停止される。つまり、積込み設
備7側からタンク室4への液体Aの積込みは、このよう
に途中で自動的に停止される。なお、各タンク室4につ
いて同時に積込みが行われている場合は、他のタンク室
4についても積込みが停止され、いずれかのタンク室4
のみについて積込みが行われている場合は、そのタンク
室4への積込みのみが停止される。
【0035】なお第1に、この図4の例の電気配線39
や電気配線55についても、図3の例について前述した
ように、自己保持回路を付設するようにしてもよい。な
お第2に、図示例では、積込み設備7側のポンプ8(モ
ータ22)および供給弁9の両方が共に、タンクローリ
1側のセンサ34そして識別手段35の識別に基づき、
制御されていたが、これによらずその一方のみが制御さ
れるようにしてもよい。つまり、識別手段35の識別に
基づき、ポンプ8のみが駆動可能および駆動停止すべく
制御されるか、又は供給弁9のみが開可能および閉に制
御されるようにした例も可能である。なお第3に、図中
58は積込み設備7側の電源である。図中、47はタン
クローリ1側の電源、48はそのメインスイッチ、49
が信号配線であることは、前述した図3の例と同様であ
る。図4の例は、このようになっている。
【0036】《作動等について》本発明は、以上説明し
たように構成され機能する。そこで、以下のように作動
等する。まず、タンクローリ1への積込みは、次のよ
うに開始される。すなわち、積込み設備7側から危険物
たる油等の液体Aが、タンクローリ1のタンク2へと圧
送される。そして液体Aは、ボトムローディング式の場
合は、開に切換えられた底弁6を介しタンク室4に積込
まれる(トップローディング式の場合は、マンホール5
に付設された注入口を介しタンク室4に積込まれる)
(図3,図4を参照)。そして正常に運用された場
合、例えば積込み設備7側におけるタンク室4への積込
み量の設定等が、何らのミスや故障なく行われていた場
合は、次のようになる。すなわちこの場合は、そのまま
積込みが進行して、タンク室4に所期の積込み量(許容
最大積載量以下)の液体Aが積込まれると共に、液体A
の圧送が停止され開の底弁6は閉とされ、もって積込み
は終了する。
【0037】これに対し、例えば積込み設備7側にお
いて、タンク室4への積込み量の設定ミスがあったり
(例えば2000リットルと設定すべきを4000リッ
トルと設定)故障が発生する等、何らかの理由により、
上記のままとなりに至らず、液体Aが誤ってタンク
室4に圧送され続け、タンク室4の許容最大積載量を越
えて積込まれた場合は、次のようになる。この場合はセ
ンサ34の検知に基づき、識別手段35が許容最大積載
量を超えた旨を識別する。そこで、タンク室4のエアー
開閉式底弁6へのエアー配管40に設けられた制御弁4
1そして底弁6が、閉に切換えられたり(図3の例を参
照)、積込み設備7側の駆動されていたポンプ8や開と
されていた供給弁9が、駆動停止され閉に切換えられる
(図4の例を参照)。もって、積込みは停止される。
【0038】ところで、このセンサ34は、タンク室4
に積込まれる液体Aの許容最大積載量の液面B位置(タ
ンク室4の最上部付近)に対応位置すると共に、アルミ
や鉄製のタンク壁25の外面36から内面37に向けて
超音波Cを発振し、内面37にて反射された超音波C
を、反射波として受信可能となっている(図2の(1)
図,(3)図を参照)。そして、まず前記やにおい
ては、タンク室4に積込まれた液体Aの液面Bは、その
タンク室4の許容最大積載量の液面B位置を越えておら
ず、低い高さレベルにあり、センサ34の高さレベルに
は達していない。そこで、タンク壁25外面36のセン
サ34から発振された超音波Cは、タンク壁25内面3
7にて反射された後、センサ34にて受信される(図2
の(1)図,(2)図を参照)。これに対し、前記に
おいては、タンク室4に積込まれた液体Aの液面Bが上
昇し、そのタンク室4の許容最大積載量の液面B位置を
越え、センサ34の高さレベルに達する。すると、タン
ク壁25外面36のセンサ34から発振された超音波C
は、この液体A中に放射され、センサ34に受信される
タンク壁25内面37からの反射波、つまり超音波Cが
大きく減衰する(図2の(3)図,(4)図を、図2の
(1)図、(2)図と比較対照)。例えば、パルス発振
された超音波Cの多重反射波は、時間的に大きく減衰す
る。
【0039】制御部38の識別手段35は、センサ34
にて検知されるこのような超音波Cの反射波の減衰の有
無に基づき、タンク室4に積込まれる液体Aが、許容最
大積載量を越えたか否かを識別する(図2の(2)図と
(4)図を参照)。そして識別手段35は、底弁6のエ
アー配管40の制御弁41や、積込み設備7側のポンプ
8や供給弁9に対し、所定の制御信号を出力する。(図
3や図4を参照)。もって、前記,,のように、
積込みが行われると共に、積込みが終了又は停止され
る。さてそこで、このタンクローリ1にあっては、次の
第1,第2,第3のようになる。
【0040】第1に、本発明では、超音波Cを発振,受
信するセンサ34が採用されている。このセンサ34
は、超音波式なので、前述したこの種従来例で用いられ
ていた光学式その他のセンサ13(図5,図6を参照)
とは異なり、タンク2外つまりタンク壁25外面36で
防護枠3下に設けられ(図1,図2を参照)、防爆エリ
ア外なので防爆構造は不要化される。つまり、このセン
サ34は、超音波式なので、防爆エリアを避けて取付け
ることができ、防爆構造は不要であるのに対し、この種
従来例のセンサ13は、防爆エリア内に取付けることが
必須的であり、防爆構造が必要となっていた。
【0041】第2に、更にこのセンサ34は、タンク2
外,タンク室4外に設けられるので、油等の液体Aの雰
囲気にさらされることがなく、液体Aのしみ込み等によ
るトラブルもなく、耐久性に優れている。又、そのメイ
ンテナンスも、タンク2外から簡単容易に実施可能であ
る。これに対し、この種従来例のセンサ13(図5,図
6を参照)は、タンク2内つまりタンク室4内に設ける
ことが必須的であり、液体Aのしみ込み等によるトラブ
ルが多く、耐久性が悪かった。又、そのメインテナンス
も、タンク2内つまりタンク室4内から行われるので、
準備作業を要し面倒であった。
【0042】第3に、そして積込み設備7において、タ
ンク室4内へと積込まれる油等の液体Aが、何らかのミ
スや故障等に起因して、もしも許容最大積載量を超えて
しまった場合には、液体Aの積込みは、前記により自
動的に停止される。もって、油等の液体Aがタンク室4
からあふれ出るオーバーフロー事故の発生は、確実に防
止される。
【0043】
【発明の効果】本発明に係るタンクローリは、以上説明
したように、超音波を発振,受信するセンサを、防護枠
下のタンク壁外面に付設し、受信される反射波の減衰に
基づき、タンク室に積込まれる液体が許容最大積載量を
越えたか否かを識別すること、を特徴とする。更に、こ
のような識別に基づき、タンク室のエアー開閉式底弁へ
のエアー配管の制御弁を開閉制御したり、又は、積込み
設備側のポンプを駆動制御したり供給弁を開閉制御する
こと、を特徴とする。もって、本発明のタンクローリ
は、次の効果を発揮する。
【0044】第1に、センサ等の防爆構造が不要化され
る。すなわち、このタンクローリにおいて、オーバーフ
ロー事故防止用のセンサは、防護枠下のタンク壁外面に
付設され、タンク内や防護枠内側の防爆エリア以外の場
所に配設されており、防爆構造は不要である。タンク内
で防護枠内側の防爆エリア内にセンサ等を配設しなけれ
ばならなかった、前述したこの種従来例のように、非常
に高価な防爆構造の防爆認定品であることを要しない。
もってその分、本発明はコスト面に優れている。
【0045】第2に、センサの耐久性やメインテナンス
面にも優れている。すなわち、このタンクローリにおい
て、オーバーフロー事故防止用のセンサは、タンク壁外
面に付設されているので、まず、タンク室内に積込まれ
る油等の液体の雰囲気にさらされることがなく、液体の
しみ込み等によるトラブルが回避される。つまり、タン
ク室内にセンサを配設していた前述したこの種従来例の
ように、センサが、油等の液体の雰囲気に常時さらさ
れ、液体のしみ込みによるトラブルが発生するようなこ
とはない。もって本発明では、その分、センサの寿命が
長く故障が少なくなる等、センサの耐久性に優れてい
る。
【0046】更に、センサのメインテナンスは、タンク
外から行われ、安全確保のための準備作業を特に要しな
い。タンク室内にセンサを配設していた前述したこの種
従来例のように、センサのメインテナンスに先立ち、ま
ずタンク室内に窒素ガスを封入したり、残留・付着して
いた液体を洗浄・除去したりする、安全確保のための準
備作業は不要化される。もってその分、本発明では、セ
ンサのメインテナンスが簡単容易化され、労力が軽減さ
れる。
【0047】第3に、積込まれる液体のオーバーフロー
事故が、確実に防止されるようになる。すなわち、この
タンクローリでは、上述したように故障が少なく耐久性
に優れたセンサを用い、許容最大積載量を越えたか否か
を識別して、エアー配管の制御弁そして底弁を開閉制御
したり、積込み設備側のポンプや供給弁を駆動制御や開
閉制御することにより、積込み時のオーバーフロー事故
が確実に防止される。つまり、危険物たる油等の液体
が、タンクローリへの積込み時にタンク室からあふれ出
るオーバーフロー事故は防止され、安全性が向上する。
このように、この種従来例に存した課題がすべて解決さ
れる等、本発明の発揮する効果は、顕著にして大なるも
のがある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るタンクローリについて、発明の実
施の形態の説明に供し、(1)図は、後部の側面図、
(2)図は、許容最大積載量を越えない場合の背面図、
(3)図は、許容最大積載量を越えた場合の背面図であ
る。
【図2】同発明の実施の形態の説明に供し、(1)図
は、許容最大積載量を越えない場合のタンク室の要部の
正断面図、(2)図は、同場合の反射波等の波形図、
(3)図は、許容最大積載量を越えた場合のタンク室の
要部の正断面図、(4)図は、同場合の反射波等の波形
図である。
【図3】同発明の実施の形態の説明に供し、回路等の1
例の説明図である。
【図4】同発明の実施の形態の説明に供し、回路等の他
の例の説明図である。
【図5】この種従来例の説明に供し、(1)図は、後部
の側面図、(2)図は、許容最大積載量を超えない場合
の背面図、(3)図は、許容最大積載量を超えた場合の
背面図である。
【図6】この種従来例の説明に供し、回路等の説明図で
ある。
【図7】タンクローリを示し、(1)図は、斜視図であ
り、(2)図は、側面説明図である。
【符号の説明】
1 タンクローリ 2 タンク 3 防護枠 4 タンク室 6 底弁 7 積込み設備 8 ポンプ 9 供給弁 25 タンク壁 34 センサ 35 識別手段 36 外面 37 内面 40 エアー配管 41 制御弁 A 液体 B 液面

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 タンク内に危険物たる油等の液体を積込
    んで運搬するタンクローリであって、 該タンクは、タンク壁がアルミや鉄製よりなり、頂面上
    に防護枠が周設され、内部が複数のタンク室に区画され
    ており、各該タンク室に、それぞれ該液体が積込まれる
    と共に荷卸しや積込み用の底弁が設けられており、 各該タンク室毎に該タンク壁の外面に付設され、該防護
    枠下に位置すると共に、該タンク室に積込まれる該液体
    の許容最大積載量の液面位置に対応位置し、超音波を発
    振,受信するセンサと、 該センサにて受信された超音波に基づき、各該タンク室
    毎に積込まれる該液体が許容最大積載量を越えたか否か
    を識別する識別手段と、を有してなること、を特徴とす
    るタンクローリ。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載したタンクローリにおい
    て、該センサは、該タンク壁の外面から内面に向けて超
    音波を発振すると共に、その反射波を受信可能であり、 該識別手段は、積込まれる該液体が該タンク室の許容最
    大積載量を越えた場合、発振された超音波が該液体中に
    放射され、該センサにて受信される反射波が減衰するこ
    とに基づき識別を行うこと、を特徴とするタンクロー
    リ。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載したタンクローリにおい
    て、該底弁は、エアー開閉式よりなり、常時は閉に設定
    され加圧エアーの供給時のみ開に切換わると共に、加圧
    エアーのエアー配管に制御弁が設けられており、 該制御弁は、該識別手段の識別に基づき、積込まれる該
    液体が該タンク室の許容最大積載量を越えない場合は
    開、積込まれる該液体が許容最大積載量を越えた場合は
    閉に、それぞれ設定されること、を特徴とするタンクロ
    ーリ。
  4. 【請求項4】 請求項2に記載したタンクローリについ
    て、貯蔵した該液体をタンクローリ側へと圧送する積込
    み設備側のポンプや供給弁は、 該識別手段の識別に基づき、積込まれる該液体が該タン
    ク室の許容最大積載量を越えない場合は、それぞれ駆動
    可能および開可能に設定されると共に、積込まれる該液
    体が許容最大積載量を越えた場合は、それぞれ駆動停止
    および閉に設定されること、を特徴とするタンクロー
    リ。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN101886713A (zh) * 2010-07-12 2010-11-17 厦门市易洁卫浴有限公司 利用超声波控制开关的龙头及其开关方法
JP2013111093A (ja) * 2011-11-25 2013-06-10 Showa Aircraft Ind Co Ltd 消防自動車

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