JP2002052843A - 横方向引裂性に優れた空洞含有ポリオレフィン系樹脂フィルム - Google Patents

横方向引裂性に優れた空洞含有ポリオレフィン系樹脂フィルム

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JP2002052843A
JP2002052843A JP2000242290A JP2000242290A JP2002052843A JP 2002052843 A JP2002052843 A JP 2002052843A JP 2000242290 A JP2000242290 A JP 2000242290A JP 2000242290 A JP2000242290 A JP 2000242290A JP 2002052843 A JP2002052843 A JP 2002052843A
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resin film
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Atsushi Taga
敦 多賀
Ichiro Kitaura
一郎 北浦
Toru Imai
徹 今井
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 横方向引裂性に優れ、かつ、その空洞による
白色性、隠蔽性により、ラベル、シール、テープなどの
基材フィルムとして使用する場合に、印刷インキの発色
性が優れ、白ベタ印刷が不要であって、特に、昇華熱転
写受像紙、溶融熱転写受像紙、インクジェット受像紙な
どの情報記録用紙の基材フィルムとして使用した場合
に、情報記録用紙の記録感度と出力プリンターでのカッ
ト性を満足することができ、横方向引裂性に優れた空洞
含有ポリオレフィン系樹脂フィルムを提供すること。 【解決手段】 ポリオレフィン系樹脂100重量部に対
して平均粒子径0.5〜15μmの無機及び/又は有機
微細粒子を5〜30重量部配合した組成物(A)からな
る層を横方向に一軸延伸することにより得られる空洞含
有量が10〜50cc/100gの空洞含有層を有して
いることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、横方向引裂性に優
れた空洞含有ポリオレフィン系樹脂フィルムに関し、特
に、昇華熱転写受像紙、溶融熱転写受像紙、インクジェ
ット受像紙などの情報記録用紙の基材フィルムとして使
用する場合に、プリンターディスペンサーの切断刃での
カット性に優れる基材フィルムを提供するものである。
さらには、手切れ性の要求される粘着テープなどの基材
フィルムとして好適であるばかりか、工業材料や食品、
医薬品の包装材として使用した場合も開封が容易にでき
る、横方向引裂性に優れた空洞含有ポリオレフィン系樹
脂フィルムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、空洞含有ポリオレフィン系樹脂フ
ィルムは、その空洞による断熱効果、柔軟性、白色性な
どの特徴を活かし、昇華熱転写受像紙、溶融熱転写受像
紙、インクジェット受像紙などの情報記録用紙の基材フ
ィルムとして使用されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来の空
洞含有ポリオレフィン系樹脂フィルムは、その製膜方法
が二軸延伸法によるのが一般的であることから、上記空
洞含有ポリオレフィン系樹脂フィルムは引裂きの方向性
がない。そのため、上記従来の空洞含有ポリオレフィン
系樹脂フィルムを前記の情報記録用紙の基材フィルムと
して使用する場合、それらの出力プリンターにおける情
報記録用紙のディスペンサーにおいて、カット不良を招
くという問題点があった。
【0004】本発明は、上記従来の空洞含有ポリオレフ
ィン系樹脂フィルムの有する問題点を解決し、横方向引
裂性に優れ、かつ、その空洞による白色性、隠蔽性によ
り、ラベル、シール、テープなどの基材フィルムとして
使用する場合に、印刷インキの発色性が優れ、白ベタ印
刷が不要であって、特に、昇華熱転写受像紙、溶融熱転
写受像紙、インクジェット受像紙などの情報記録用紙の
基材フィルムとして使用した場合に、情報記録用紙の記
録感度と出力プリンターでのカット性を満足することが
でき、横方向引裂性に優れた空洞含有ポリオレフィン系
樹脂フィルムを提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の横方向引裂性に優れた空洞含有ポリオレフ
ィン系樹脂フィルムは、ポリオレフィン系樹脂100重
量部に対して平均粒子径0.5〜15.0μmの無機及
び/又は有機微細粒子を5〜30重量部配合した組成物
(A)からなる層を横方向に一軸延伸することにより得
られる空洞含有量が10〜50cc/100gの空洞含
有層を有していることを特徴とする。
【0006】上記の構成からなる本発明の横方向引裂性
に優れた空洞含有ポリオレフィン系樹脂フィルムは、そ
の空洞による白色性、隠蔽性により、ラベル、シール、
テープなどの基材フィルムとして使用する場合に、印刷
インキの発色性が優れ、白ベタ印刷が不要であって、特
に、昇華熱転写受像紙、溶融熱転写受像紙、インクジェ
ット受像紙などの情報記録用紙の基材フィルムとして使
用した場合に、情報記録用紙の記録感度と出力プリンタ
ーでのカット性を満足することができ、かつ、横方向引
裂性に優れる。
【0007】この場合、本発明の横方向引裂性に優れた
空洞含有ポリオレフィン系樹脂フィルムは、空洞含有層
の少なくとも一方の面に、ポリオレフィン系樹脂100
重量部に対して平均粒子径0.1〜5.0μmの無機及
び/又は有機微細粒子を0.05〜10重量部配合した
組成物(B)からなる層を横方向に一軸延伸することに
より得られる表面層を有することができる。
【0008】上記の構成からなる横方向引裂性に優れた
空洞含有ポリオレフィン系樹脂フィルムは、前記特徴に
加えて表面の平滑性や表面光沢、さらには、操業性の点
において優れる。
【0009】また、この場合、本発明の横方向引裂性に
優れた空洞含有ポリオレフィン系樹脂フィルムは、組成
物(A)からなる層の少なくとも一方の面に、組成物
(B)からなる層を積層した後、横方向に一軸延伸する
ことによって得られたものであることができる。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の横方向引裂性に優
れた空洞含有ポリオレフィン系樹脂フィルムの実施の形
態を説明する。
【0011】本発明の横方向引裂性に優れた空洞含有ポ
リオレフィン系樹脂フィルムにおいては、その空洞含有
量が10〜50cc/100gの範囲であることによ
り、空洞含有ポリオレフィン系樹脂フィルムとしての機
能特性、すなわち、感度、白色度、隠蔽性などの特性を
満足することができる。10cc/100g未満である
場合には、十分な感度が得られないばかりか、隠蔽性、
白色度も不足し、満足な画像が得られない。一方、50
cc/100gを超える空洞含有量の場合は、腰の弱い
フィルムであったり、製膜時に破断などが発生しやすく
なり、操業上問題が発生する。
【0012】本発明のフィルムは、空洞含有フィルムで
あることに加え、横方向に一軸延伸することにより得ら
れたフィルムであることから、その空洞の形が、横方向
に長いものとなる。これによって、横方向引裂性、すな
わち、易カット性や引裂き直進性が優れたものとなり、
情報記録用紙の基材フィルムなどとして使用した場合、
その出力プリンターのディスペンサー部におけるカット
性が格段に改良されたものとなることを見出した。
【0013】また、横方向引裂性の有無は次の方法によ
り判定した。すなわち、フィルムの横方向(フィルム流
れ方向と直角方向)に20cm間隔で2カ所に標点を入
れ、一方の点上に、5mmの切り口を横方向に入れる。
その切り口の両側を両手の指先で持って、それぞれを、
フィルム面に直角反対方向に引っ張ることにより、20
cm引裂いて、引裂きの進行方向先端部が標点に対して
フィルム流れ方向にずれた距離を読み取り、引裂きの直
進性により次のランクわけを行った。この作業を10回
行い、流れ方向にずれた距離の平均値から下記のように
評価した。 全くずれなかった :◎ ずれた距離が3mm以下 :○ ずれた距離が3mmを越え10mm以下:△ ずれた距離が10mmを越える :× 評価が◎又は○の場合、横方向引裂性あり、と判定す
る。本発明のフィルムは、この評価で、横方向引裂性あ
り、の評価を得ることができる。
【0014】また、本発明において空洞含有ポリオレフ
ィン系樹脂フィルムが表面層を有する場合は、その表面
層に配合する無機及び/又は有機微細粒子の直径が空洞
含有層に配合する無機及び/又は有機微細粒子の直径に
比較し小さめで、かつ、その配合量も少なめにすること
により、空洞含有量としても空洞含有層に比較して少な
めに抑えられ、表面平滑性が優れたものとなり、情報記
録用紙として使用した場合に、ドット抜けの少ない優れ
た画像を得ることができ、光沢感のある受像紙となるば
かりでなく、生産の場においても、押出し時のダイスリ
ップ汚れなどが発生し難いものとなるため、さらに好ま
しい実施態様である。
【0015】上記のような横引裂性に優れた空洞含有ポ
リオレフィン系樹脂フィルムは次の様にして得ることが
できる。
【0016】本発明において用いるポリオレフィン系樹
脂とは、エチレン、プロピレン、ブテン、ペンテン、ヘ
キセン、ヘプテン、オクテンなどの単独重合体、共重合
体及びこれらの混合物などを用いることができるが、製
膜の容易さ、温度に対する安定性や経済性の点からポリ
プロピレンあるいはその共重合体、他の重合体との混合
物を用いることが推奨される。
【0017】また、本発明の空洞含有ポリオレフィン系
樹脂フィルムに配合される無機及び/又は有機微細粒子
とは、前記のポリオレフィン系樹脂に対して、溶融混合
時に凝集したり、延伸時に発泡し難いものでなければ種
類を問うものではない。例えば、炭酸カルシウム、硫酸
バリウム、酸化マグネシウム、二酸化珪素、アルミナ、
ゼオライト、タルク、マイカ、二酸化チタンなどの無機
物や、ポリオレフィン系樹脂に対して非相溶の高分子樹
脂、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレ
ンテレフタレートなどのポリエステル系樹脂、あるい
は、ポリカーボネート系樹脂などの熱可塑性樹脂を押出
機内において、溶融分散せしめて、層中で微細粒子とな
るようにしてもよい。さらには、架橋した高分子微細粒
子、例えば、ポリメチルメタアクリレート、ポリスチレ
ン、スチレン−ブタジエン、アクリロニトリルブタジエ
ンスチレンなどの架橋高分子微細粒子で代表される有機
微粒子を配合してもよい。
【0018】また、上記の微細粒子の大きさは、空洞含
有層に配合する微細粒子は平均粒子径が0.5〜15.
0μmであり、一方、表面層を形成する場合は、表面層
に配合する微細粒子は0.1〜5.0μmである。空洞
含有層に配合する微細粒子は、発泡を効率良く得ること
が目的であるため、表面層に配合する微細粒子に比較し
て大きめのものを配合し、表面層は均一かつ平滑な表面
であることが情報記録用紙として使用した場合にドット
抜けなど画像への悪影響が少ないので好ましいため、空
洞含有層に比較して小さめのものを配合することが好ま
しい。
【0019】また、微細粒子の形状は、空洞含有層に配
合する微細粒子においては一般的な球状、円盤状、円柱
状、円錐状、針状、棒状、角状、多孔質状、不定形など
いかなる形状であるかを問うものでなく、ポリオレフィ
ン系樹脂に対して有効に空洞を形成できる形状ならばど
のような形状であってもよい。また、これらの微細粒子
表面に、種々の表面処理を目的に応じて施したものであ
ってもよい。表面層に配合する微細粒子は、フィルム表
面の平滑性や光沢度を害さない範囲であれば空洞含有層
と同一の形状でもよいが、画像への影響を考慮すれば、
球状であるのが好ましい実施態様である。
【0020】本発明の横方向引裂性に優れた空洞含有ポ
リオレフィン系樹脂フィルムには、本発明の効果を損な
わない範囲で、滑り性や帯電防止性などの品質向上のた
めの各種添加剤、例えば、生産性の向上のためにワック
ス、金属石鹸などの潤滑剤、可塑剤、加工助剤や通常の
ポリオレフィン系樹脂フィルムに添加される公知の熱安
定剤、酸化防止剤、帯電防止剤、紫外線吸収剤などを適
宜配合しても何ら差し支え無い。
【0021】前記のポリオレフィン系樹脂、無機及び/
又は有機微細粒子、各種添加剤の配合方法は特に限定さ
れるものではないが、V型ブレンダー、スクリュー型ブ
レンダー、ドライブレンダー、リボンブレンダー、ヘン
シェルミキサーなどの混合機において均一の混合をした
後、混練ペレット化する方法が一般的である。
【0022】このペレットを使用して以下に例示される
方法によって本発明の横方向引裂性に優れた空洞含有ポ
リオレフィン系樹脂フィルムを製造することができる。
押出機によって、これらのペレットをポリオレフィン系
樹脂の融点以上の温度、例えば150〜300℃の温度
で溶融押出しし、20〜90℃の冷却ロール上でシート
状に冷却固化した後、テンター式延伸装置を使用し、横
方向にポリオレフィン系樹脂の融点以下の温度、例えば
140〜160℃で4〜12倍の延伸倍率に延伸する。
次いで、融点以上の温度、例えば150〜170℃にて
熱固定を行った後、巻き取ることにより製造できる。こ
れらの温度、倍率は所望の空洞含有量や横引裂性を得る
ために、原料配合や厚み構成を考慮して設定することが
できる。
【0023】なお、縦方向には実質的には延伸しない
が、引裂きの方向性が失われない程度に3倍以下に延伸
することを妨げるものではない。
【0024】このとき、2台の押出機を使用し、1方の
押出機より空洞含有層を形成する樹脂組成物を溶融押出
しするとともに、もう一方の押出機より表面層を形成す
る樹脂組成物を溶融押出しし、それらをダイス内又はダ
イス外で重ね合わせて積層し、次いで同様に延伸するこ
とにより、積層体を得ることができる。
【0025】また、種々のコーティングや印刷、ラミネ
ートが容易に施せるようにすることを目的に、表面活性
化処理をフィルム表面に施しても何ら差し支えない。表
面活性化処理としては、コロナ放電処理、プラズマ処
理、火炎処理、紫外線照射処理、サンドプラスト処理な
どの処理があり、もっとも一般的なコロナ放電処理がコ
スト面、品質安定面から好ましい実施態様である。ポリ
オレフィン系樹脂がポリプロピレンの場合は、表面が無
極性であることにより、表面濡れ性が著しく劣るため、
前記コロナ放電処理を窒素ガスなどの不活性ガス中で行
うことによって、さらに、濡れ性を改善できるため、特
に好ましい実施態様である。これらの表面活性化処理
は、延伸後、巻き取りまでの間で実施するいわゆるイン
ライン処理であってもよいし、巻き取った後、所望のサ
イズにスリットを施した後実施するいわゆるオフライン
処理であってもよい。
【0026】本発明の横方向引裂性に優れた空洞含有ポ
リオレフィン系樹脂フィルムの厚みは、用途、使用方法
によって異なるが、総じて10〜250μmが一般的で
あり好ましい。積層フィルムの場合の表面層の厚みは、
フィルム総厚みや所望の表面性状に応じて、適宜設定で
きるが、平滑性や光沢感を確保するためには、厚み0.
5μm以上あることが好ましい。
【0027】また、表面層は、空洞含有層の一方の面の
みへの積層(2種2層構成)であっても、両側(2種3
層構成)であってもよく、さらには、空洞含有層の一方
の面には平滑性を与える表面層、もう一方の面には、ヒ
ートシールなどの他の機能を付与した層を設ける(3種
3層構成)ことも何ら差し支えない。
【0028】
【実施例】次に本発明の内容及び効果を実施例によって
説明するが、本発明は、その要旨を逸脱しないかぎり以
下の実施例に限定されるものではない。なお、本明細書
中における特性値の測定方法は以下の通りである。
【0029】(ダイスリップ汚れ)連続製膜を実施し、
リップ汚れにより、フィルムの破断が発生するまでの時
間で、下記の判断を行った。 1時間未満:× 1時間以上:△ 4時間以上:○ 8時間以上:◎
【0030】(平均粒子径)超純水、界面活性剤及び試
料から構成される水溶液をベックスマン・コールター社
製マルチサイザーを用いて平均粒子径を求めた。
【0031】(空洞含有量)空洞含有ポリオレフィン系
樹脂フィルム100g中に存在する空洞容積を次式によ
り算出する。
【0032】
【式1】 式中Miは原料別の混合割合(%)を示し、ρiは前記
原料の各々の密度を表わす。Dは延伸フィルムの見掛け
密度を表わす。
【0033】(光沢度)JIS−Z−8741(2)に
準拠して光沢度を測定した。
【0034】(横方向引裂性)フィルムの横方向(フィ
ルム流れ方向と直角方向)に20cm間隔で2カ所に標
点を入れ、一方の点上に、5mmの切り口を横方向に入
れる。その切り口の両側を両手の指先で持って、それぞ
れを、フィルム面に直角反対方向に引っ張ることによ
り、20cm引裂いて、引裂きの進行方向先端部が標点
に対してフィルム流れ方向にずれた距離を読み取り、引
裂きの直進性により次のランクわけを行った。この作業
を10回行い、流れ方向にずれた距離の平均値から下記
のように評価した。 全くずれなかった :◎ ずれた距離が3mm以下 :○ ずれた距離が3mmを越え10mm以下:△ ずれた距離が10mmを越える :× 評価が◎又は○の場合、横方向引裂性あり、と判定す
る。
【0035】(手切れ性)フィルムに5mmの切り口を
横方向に入れ、その切り口の両側を両手の指先で持っ
て、それぞれを、フィルム面に直角反対方向に引っ張る
ことにより引裂いたときの引裂きの難易度によって次の
ように評価した。 簡単に引裂けた :○ 爪を立てて、力を入れれば引裂けた:△ 引裂けなかった :×
【0036】(画像感度)基材フィルム上に塗布して感
熱記録層を得るための塗液を次のように調整した。 A液調整 3-(N-エチル-N-イソアミルアミノ)-6-メチル-7-フェニルアミノフルオラン 10部シ゛ヘ゛ンシ゛ルテレフタレート 20部メチルセルロース 5%水溶液 20部 水 40部 この組成物をサンドミルで平均粒子径が3μmになるま
で粉砕、溶解した。
【0037】B液調整 4,4'-イソフ゜ロヒ゜リテ゛ンシ゛フェノール 30部メリルセルロース 5%水溶液 40部 水 20部 この組成物をサンドミルで平均粒子径が3μmになるま
で粉砕、溶解した。
【0038】塗液調整 上記A液90部、B液90部、酸化珪素顔料30部、1
0%ポリビニルアルコール水溶液300部、水28部を
混合、撹拌し塗液とした。
【0039】記録画質の評価 上記塗液を用い、実用ビデオプリンター(商品名:UP
−103、ソニー社製)で記録して得られた記録像をマ
クベス濃度計(商品名:RD−914、マクベス社製)
で測定し、その時の記録濃度が0.6近辺の記録部分に
ついて以下の評価を行った。ドットアナライザー(商品
名:DA−2000、神崎製紙社製)で記録部分を高濃
度部、低濃度部、白色部に3値化し、高濃度部の比率を
計数化し、画像感度として4段階に評価した。結果が極
めて目視評価に近似しており、高濃度部の比率が高いほ
ど良好な画質を呈していた。
【0040】(実施例1)MI=3.0のポリプロピレ
ン100重量部、MI=0.5の高密度ポリプロピレン
13重量部、平均粒子径5.0μmの炭酸カルシウム1
2重量部及び隠蔽剤として平均粒子径0.2μmの二酸
化チタン5重量部の混合物を押出機にて270℃の温度
で、延伸後80μmの厚さとなる様溶融押出しし、85
℃の冷却ロール上で冷却固化し未延伸シートを得た。こ
の未延伸シートをテンター式製膜装置に導入し、横方向
に157℃の温度で8.5倍に延伸し、165℃で熱固
定を行った後、コロナ放電処理を実施し巻き取った。得
られたフィルムの特性値を表1に示す。本フィルムは横
方向引裂性に優れるとともに、感熱転写紙用基材フィル
ムとして使用した場合にも、画像感度の良好なフィルム
であった。
【0041】(比較例1)実施例1の樹脂組成物と同一
の組成物を、二軸延伸後の厚みが80μmとなる様に溶
融押出しし、次いで、130℃のロール間でその周速差
を利用し、縦方向に4.5倍に延伸をした後、テンター
式製膜装置に導入し二軸延伸空洞含有フィルムを得た。
このときのテンター条件は実施例1と同様である。ここ
で得られたフィルムは、感熱記録体用基材フィルム支持
体として使用した場合の画像感度は良好であるが、横方
向引裂性が不良であった。
【0042】(比較例2)実施例1において、炭酸カル
シウムの配合量を0.5重量部に変更した以外は同様に
フィルムを作成した。本比較例で得られたフィルムは、
横方向引裂性、感熱記録体画像感度ともに不十分なフィ
ルムであった。
【0043】(実施例2)実施例1と同一の組成物を空
洞含有層(A)として押出機より溶融押出しし、もう一
方の押出機よりMI=5.0のポリプロピレン100重
量部、平均粒子径2.0μmの架橋ポリメチルメタクリ
レート粒子(日本触媒社製/商品名:エポスターMA1
002)0.8重量部の混合物層(B)を溶融押出し
し、ダイス内にてB/A/Bの構成で積層した後、冷却
固化して未延伸シートを得た。このときの厚み比率は、
延伸後の厚みが3/74/3μmである。この未延伸シ
ートをテンター式製膜装置に導入し155℃の温度で横
方向に8.0倍延伸した後、162℃で熱固定を行っ
た。さらに、巻き取り前に酸素濃度200ppmの窒素
雰囲気下にてコロナ放電処理を施し空洞含有積層フィル
ムを得た。本実施例で得られたフィルムは、横方向引裂
性に優れ、かつ、感熱転写記録紙の基材フィルムとして
使用した場合の画像感度に優れるばかりではなく、光沢
感に優れるものであった。
【0044】
【表1】
【0045】
【発明の効果】本発明の横方向引裂性に優れた空洞含有
ポリオレフィン系樹脂フィルムによれば、横方向引裂性
に優れ、かつ、その空洞による白色性、隠蔽性により、
ラベル、シール、テープなどの基材フィルムとして使用
する場合に、印刷インキの発色性が優れ、白ベタ印刷が
不要であって、特に、昇華熱転写受像紙、溶融熱転写受
像紙、インクジェット受像紙などの情報記録用紙の基材
フィルムとして使用した場合に、情報記録用紙の記録感
度と出力プリンターでのカット性を満足することができ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B41M 5/26 B29K 105:04 4F210 C08J 9/00 CES B29L 7:00 // B29K 23:00 C08L 23:00 105:04 B41M 5/26 101 B29L 7:00 B41J 3/04 101Y C08L 23:00 B41M 5/26 (72)発明者 今井 徹 愛知県犬山市大字木津字前畑344番地 東 洋紡績株式会社犬山工場内 Fターム(参考) 2C056 FB01 FC06 2H086 BA19 BA33 BA41 BA45 2H111 AA26 AA27 CA25 CA45 4F074 AA16 AA17 AA24 AA26 AA32 AA48 AA66 AA70 AC19 AC26 AC30 AC32 AC36 CA02 4F100 AA01A AA01B AA01H AA08H AA21H AK01A AK01B AK03A AK03B AK07 AK25H BA02 BA03 CA13 CA23A CA23B DJ06A DJ06B EJ37A EJ37B JK03 JL01 JN02 YY00A YY00B YY00H 4F210 AA03 AA05 AA11 AB11 AB16 AB21 AG01 AG03 QA02 QC03 QG01 QG15 QG18

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリオレフィン系樹脂100重量部に対
    して平均粒子径0.5〜15.0μmの無機及び/又は
    有機微細粒子を5〜30重量部配合した組成物(A)か
    らなる層を横方向に一軸延伸することにより得られる空
    洞含有量が10〜50cc/100gの空洞含有層を有
    していることを特徴とする横方向引裂性に優れた空洞含
    有ポリオレフィン系樹脂フィルム。
  2. 【請求項2】 空洞含有層の少なくとも一方の面に、ポ
    リオレフィン系樹脂100重量部に対して平均粒子径
    0.1〜5.0μmの無機及び/又は有機微細粒子を
    0.05〜10重量部配合した組成物(B)からなる層
    を横方向に一軸延伸することにより得られる表面層を有
    することを特徴とする請求項1記載の横方向引裂性に優
    れた空洞含有ポリオレフィン系樹脂フィルム。
  3. 【請求項3】 組成物(A)からなる層の少なくとも一
    方の面に、組成物(B)からなる層を積層した後、横方
    向に一軸延伸することによって得られたものであること
    を特徴とする請求項2記載の横方向引裂性に優れた空洞
    含有ポリオレフィン系樹脂フィルム。
JP2000242290A 2000-08-10 2000-08-10 横方向引裂性に優れた空洞含有ポリオレフィン系樹脂フィルム Pending JP2002052843A (ja)

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