JP2002052828A - 感熱記録材料 - Google Patents
感熱記録材料Info
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Abstract
(57)【要約】
【課題】顕色剤としてビスフェノールSを含有して成る
感熱記録材料であって、ビスフェノールSの融点を低下
させて感熱紙の感度が向上する様に改良された感熱記録
材料を提供する。 【解決手段】少なくともロイコ染料および当該ロイコ染
料の顕色剤としてのビスフェノールSを含有する感熱記
録材料において、ウレタンワックスを配合して成る。
感熱記録材料であって、ビスフェノールSの融点を低下
させて感熱紙の感度が向上する様に改良された感熱記録
材料を提供する。 【解決手段】少なくともロイコ染料および当該ロイコ染
料の顕色剤としてのビスフェノールSを含有する感熱記
録材料において、ウレタンワックスを配合して成る。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、感熱記録材料に関
し、詳しくは、高速記録性に優れた感熱記録材料に関す
る。
し、詳しくは、高速記録性に優れた感熱記録材料に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、少なくともロイコ染料および当該
ロイコ染料の顕色剤を含有する感熱記録材料を支持体上
に設けた構造の感熱記録紙は公知である。そして、上記
の顕色剤として、特にビスフェノールA(融点157
℃)が好適に使用されている(特開昭56−15394
号公報、特開昭57−151394号公報、特開昭62
−152784号公報、特開平3−120088号公
報)。
ロイコ染料の顕色剤を含有する感熱記録材料を支持体上
に設けた構造の感熱記録紙は公知である。そして、上記
の顕色剤として、特にビスフェノールA(融点157
℃)が好適に使用されている(特開昭56−15394
号公報、特開昭57−151394号公報、特開昭62
−152784号公報、特開平3−120088号公
報)。
【0003】ところで、近年、ビスフェノールAに環境
ホルモンの問題があることが判明し、他の顕色剤への切
り換えが検討されている。そして、代替品としてビスフ
ェノールSが注目されている。ところが、ビスフェノー
ルSは融点が高く(250℃)、熱に対する発色感度が
低く、高速記録には不適当である。そこで、従来より使
用されている増感剤として、脂肪酸アミドなどの使用が
考えられるが、その融点低下の効果は十分でない。
ホルモンの問題があることが判明し、他の顕色剤への切
り換えが検討されている。そして、代替品としてビスフ
ェノールSが注目されている。ところが、ビスフェノー
ルSは融点が高く(250℃)、熱に対する発色感度が
低く、高速記録には不適当である。そこで、従来より使
用されている増感剤として、脂肪酸アミドなどの使用が
考えられるが、その融点低下の効果は十分でない。
【0004】本発明は、上記実情に鑑みなされたもので
あり、その目的は、顕色剤としてビスフェノールSを含
有して成る感熱記録材料であって、ビスフェノールSの
融点を低下させて感熱紙の感度が向上する様に改良され
た感熱記録材料を提供することにある。
あり、その目的は、顕色剤としてビスフェノールSを含
有して成る感熱記録材料であって、ビスフェノールSの
融点を低下させて感熱紙の感度が向上する様に改良され
た感熱記録材料を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者は、鋭意検討を
重ねた結果、特定のワックスの使用により、上記の目的
を容易に達成し得るとの知見を得、本発明の完成に至っ
た。
重ねた結果、特定のワックスの使用により、上記の目的
を容易に達成し得るとの知見を得、本発明の完成に至っ
た。
【0006】すなわち、本発明の要旨は、少なくともロ
イコ染料および当該ロイコ染料の顕色剤としてのビスフ
ェノールSを含有する感熱記録材料において、ウレタン
ワックスを配合して成ることを特徴とする感熱記録材料
に存する。
イコ染料および当該ロイコ染料の顕色剤としてのビスフ
ェノールSを含有する感熱記録材料において、ウレタン
ワックスを配合して成ることを特徴とする感熱記録材料
に存する。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の感熱記録材料は、少なくともロイコ染料および
当該ロイコ染料の顕色剤としてのビスフェノールSを含
有する。そして、必要に応じ、従来公知の感熱記録材料
と同様に、結着剤、顔料、滑剤、増感剤、ワックス類、
分散剤、消泡剤などの添加剤を含有する。
本発明の感熱記録材料は、少なくともロイコ染料および
当該ロイコ染料の顕色剤としてのビスフェノールSを含
有する。そして、必要に応じ、従来公知の感熱記録材料
と同様に、結着剤、顔料、滑剤、増感剤、ワックス類、
分散剤、消泡剤などの添加剤を含有する。
【0008】ロイコ染料としては、例えば、クリスタル
バイオレツトラクトン、マラカイトグリーンラクトン、
3−ジエチルアミノ−7−メチルフルオラン、3−ジエ
チルアミノ−6−メチル−7−クロロフルオラン、3−
ジエチルアミノ−7−ベンジルアミノフルオラン、3−
ジエチルアミノ−7−アニリノフルオラン、3−(N−
メチルアニリノ)−7−アニリノフルオラン、3−ジエ
チルアミノ−7−(m−トリフルオロメチルアニリノ)
フルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−ア
ニリノフルオラン、3−(N−メチルシクロヘキシルア
ミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ピ
ロリジノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−
ピペリジノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3
−(N−メチル−p−トルイジノ)−6−メチル−7−
アニリノフルオラン、ベンゾ−β−ナフトスピロピラン
等が挙げられる。
バイオレツトラクトン、マラカイトグリーンラクトン、
3−ジエチルアミノ−7−メチルフルオラン、3−ジエ
チルアミノ−6−メチル−7−クロロフルオラン、3−
ジエチルアミノ−7−ベンジルアミノフルオラン、3−
ジエチルアミノ−7−アニリノフルオラン、3−(N−
メチルアニリノ)−7−アニリノフルオラン、3−ジエ
チルアミノ−7−(m−トリフルオロメチルアニリノ)
フルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−ア
ニリノフルオラン、3−(N−メチルシクロヘキシルア
ミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ピ
ロリジノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−
ピペリジノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3
−(N−メチル−p−トルイジノ)−6−メチル−7−
アニリノフルオラン、ベンゾ−β−ナフトスピロピラン
等が挙げられる。
【0009】結着剤としては、例えば、ポリビニルアル
コール、デンプン及びその誘導体、メトキシセルロー
ス、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセ
ルロース、メチルセルロース、エチルセルロース等のセ
ルロース誘導体、ポリアクリル酸ソーダ、ポリビニルピ
ロリドン、アクリルアミド/アクリル酸エステル共重合
体、アクリルアミド/アクリル酸エステル/メタクリル
酸共重合体、スチレン/無水マレイン酸共重合体アルカ
リ塩、イソブチレン/無水マレイン酸共重合体アルカリ
塩、ポリアクリルアミド、アルギン酸ソーダ、ゼラチ
ン、カゼイン等の水溶性高分子の他、ポリ酢酸ビニル、
ポリウレタン、ポリアクリル酸エステル、ポリメタクリ
ル酸エステル、塩化ビニル/酢酸ビニル共重合体、エチ
レン/酢酸ビニル共重合体などのエマルジョン類、スチ
レン/ブタジエン共重合体などのラテックス類が挙げら
れる。
コール、デンプン及びその誘導体、メトキシセルロー
ス、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセ
ルロース、メチルセルロース、エチルセルロース等のセ
ルロース誘導体、ポリアクリル酸ソーダ、ポリビニルピ
ロリドン、アクリルアミド/アクリル酸エステル共重合
体、アクリルアミド/アクリル酸エステル/メタクリル
酸共重合体、スチレン/無水マレイン酸共重合体アルカ
リ塩、イソブチレン/無水マレイン酸共重合体アルカリ
塩、ポリアクリルアミド、アルギン酸ソーダ、ゼラチ
ン、カゼイン等の水溶性高分子の他、ポリ酢酸ビニル、
ポリウレタン、ポリアクリル酸エステル、ポリメタクリ
ル酸エステル、塩化ビニル/酢酸ビニル共重合体、エチ
レン/酢酸ビニル共重合体などのエマルジョン類、スチ
レン/ブタジエン共重合体などのラテックス類が挙げら
れる。
【0010】顔料としては、例えば、カオリン、焼成カ
オリン、タルク、ロウ石、ケイソウ土、炭酸カルシウ
ム、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、マグネ
シア、酸化チタン、炭酸バリウム等が挙げられる。
オリン、タルク、ロウ石、ケイソウ土、炭酸カルシウ
ム、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、マグネ
シア、酸化チタン、炭酸バリウム等が挙げられる。
【0011】滑剤としては、ヘッド摩耗防止、スティッ
キング防止などの目的で使用され、その具体例として
は、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム等の高
級脂肪酸金属塩、パラフイン、酸化パラフイン、ポリエ
チレン、酸化ポリエチレン、ステアリン酸アミド、カス
ターワックス等のワックス類が挙げられる。
キング防止などの目的で使用され、その具体例として
は、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム等の高
級脂肪酸金属塩、パラフイン、酸化パラフイン、ポリエ
チレン、酸化ポリエチレン、ステアリン酸アミド、カス
ターワックス等のワックス類が挙げられる。
【0012】増感剤としては、例えば、テレフタル酸エ
ステル、テレフェニル、トリベンジルアミン、ベンジル
マンデン酸、パラベンジルビフェニル、アジピン酸ジ−
o−クロルベンジル、シュウ酸ジベンジル、シュウ酸ジ
−p−クロルベンジル、1−ヒドロキシ−2−ナフトエ
酸フェニル、1,2−ジ−(3−メチルフェノキシ)エ
タン等が挙げられる。
ステル、テレフェニル、トリベンジルアミン、ベンジル
マンデン酸、パラベンジルビフェニル、アジピン酸ジ−
o−クロルベンジル、シュウ酸ジベンジル、シュウ酸ジ
−p−クロルベンジル、1−ヒドロキシ−2−ナフトエ
酸フェニル、1,2−ジ−(3−メチルフェノキシ)エ
タン等が挙げられる。
【0013】ワックス類としては、例えば、ステアリン
酸アマイド、パルミチン酸アマイド、オレイン酸アマイ
ド、ラウリン酸アマイド、エチレンビスステアロアマイ
ド、メチレンビスステアロアマイド、メチロールステア
ロアマイド等が挙げられる。分散剤としては、例えば、
ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム等が挙げられ、消
泡剤としては、例えば、シリコーン系、フッ素系、アク
リル酸エステル系の各種の消泡剤が挙げられる。
酸アマイド、パルミチン酸アマイド、オレイン酸アマイ
ド、ラウリン酸アマイド、エチレンビスステアロアマイ
ド、メチレンビスステアロアマイド、メチロールステア
ロアマイド等が挙げられる。分散剤としては、例えば、
ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム等が挙げられ、消
泡剤としては、例えば、シリコーン系、フッ素系、アク
リル酸エステル系の各種の消泡剤が挙げられる。
【0014】本発明においては、以上の成分の他に、必
要に応じ、ビスフェノールSと共に従来公知の他の顕色
剤を併用してもよい。
要に応じ、ビスフェノールSと共に従来公知の他の顕色
剤を併用してもよい。
【0015】ビスフェノールS以外の顕色剤としては、
4,4’−イソプロピリデンビスフェノール、3,4’
−イソプロピリデンビスフェノール、4,4’−イソプ
ロピリデンビス(o−メチルフェノール)、4,4’−
secブチリデンビスフェノール、4,4’−イソプロ
ピリデンビス(o−tブチルフェノール)、4,4’−
シクロヘキシリデンジフェノール、4,4’−イソプロ
ピリデンビス(2−クロロフェノール)、2,2’−メ
チレンビス(4−メチル−6−tブチルフェノール)、
2,2’−メチレンビス(4−エチル−6−tブチルフ
ェノール)、4,4’−ブチリデンビス(6−tブチル
フェノール−2−メチル)フェノール、1,1,3−ト
リス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−tブチルフェ
ニル)ブタン、1,1,3−トリス(2−メチル−4−
ヒドロキシ−5−シクロヘキシルフェニル)ブタン、
4,4’−チオビス(6−tブチル−2−メチル)フェ
ノール、4,2’−ジフェノールスルホン、4−イソプ
ロポキシ−4’−ヒドロキシジフェニルスルホン、4−
ベンジロキシ−4’−ヒドロキシジフェニルスルホン、
4,4’−ジフェノールスルホキシド、p−ヒドロキシ
安息香酸イソプロピル、p−ヒドロキシ安息香酸ベンジ
ル、プロトカテキュ酸ベンジル、没食子酸ステアリル、
没食子酸ラウリル、没食子酸オクチル、1,7−ビス
(4−ヒドロキシフェニルチオ)−3,5−ジオキサヘ
プタン、1,5−ビス(4−ヒドロキシフェニルチオ)
−3−オキサペンタン、1,3−ビス(4−ヒドロキシ
フェニルチオ)−プロパン、N,N’−ジフェニルチオ
尿素、N,N’−ジ(m−クロロフェニル)チオ尿素、
サリチルアニリド、5−クロロ−サリチルアニリド、サ
リチル−o−クロロアニリド、2−ヒドロキシ−3−ナ
フトエ酸、チオシアン酸亜鉛のアンチピリン錯体、2−
アセチルオキシ−3−ナフトエ酸の亜鉛塩、2−ヒドロ
キシ−1−ナフトエ酸、1−ヒドロキシ−2−ナフトエ
酸、ヒドロキシナフトエ酸の亜鉛、アルミニウム、カル
シウム等の金属塩、ビス(4−ヒドロキシフェニル)酢
酸メチルエステル、ビス(4−ヒドロキシフェニル)酢
酸ベンジルエステル、4−{β−(P−メトキシフェノ
キシ)エトキシ}サリチル酸、1,3−ビス(4−ヒド
ロキシクミル)ベンゼン、1,4−ビス(4−ヒドロキ
シクミル)ベンゼン等が挙げられる。
4,4’−イソプロピリデンビスフェノール、3,4’
−イソプロピリデンビスフェノール、4,4’−イソプ
ロピリデンビス(o−メチルフェノール)、4,4’−
secブチリデンビスフェノール、4,4’−イソプロ
ピリデンビス(o−tブチルフェノール)、4,4’−
シクロヘキシリデンジフェノール、4,4’−イソプロ
ピリデンビス(2−クロロフェノール)、2,2’−メ
チレンビス(4−メチル−6−tブチルフェノール)、
2,2’−メチレンビス(4−エチル−6−tブチルフ
ェノール)、4,4’−ブチリデンビス(6−tブチル
フェノール−2−メチル)フェノール、1,1,3−ト
リス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−tブチルフェ
ニル)ブタン、1,1,3−トリス(2−メチル−4−
ヒドロキシ−5−シクロヘキシルフェニル)ブタン、
4,4’−チオビス(6−tブチル−2−メチル)フェ
ノール、4,2’−ジフェノールスルホン、4−イソプ
ロポキシ−4’−ヒドロキシジフェニルスルホン、4−
ベンジロキシ−4’−ヒドロキシジフェニルスルホン、
4,4’−ジフェノールスルホキシド、p−ヒドロキシ
安息香酸イソプロピル、p−ヒドロキシ安息香酸ベンジ
ル、プロトカテキュ酸ベンジル、没食子酸ステアリル、
没食子酸ラウリル、没食子酸オクチル、1,7−ビス
(4−ヒドロキシフェニルチオ)−3,5−ジオキサヘ
プタン、1,5−ビス(4−ヒドロキシフェニルチオ)
−3−オキサペンタン、1,3−ビス(4−ヒドロキシ
フェニルチオ)−プロパン、N,N’−ジフェニルチオ
尿素、N,N’−ジ(m−クロロフェニル)チオ尿素、
サリチルアニリド、5−クロロ−サリチルアニリド、サ
リチル−o−クロロアニリド、2−ヒドロキシ−3−ナ
フトエ酸、チオシアン酸亜鉛のアンチピリン錯体、2−
アセチルオキシ−3−ナフトエ酸の亜鉛塩、2−ヒドロ
キシ−1−ナフトエ酸、1−ヒドロキシ−2−ナフトエ
酸、ヒドロキシナフトエ酸の亜鉛、アルミニウム、カル
シウム等の金属塩、ビス(4−ヒドロキシフェニル)酢
酸メチルエステル、ビス(4−ヒドロキシフェニル)酢
酸ベンジルエステル、4−{β−(P−メトキシフェノ
キシ)エトキシ}サリチル酸、1,3−ビス(4−ヒド
ロキシクミル)ベンゼン、1,4−ビス(4−ヒドロキ
シクミル)ベンゼン等が挙げられる。
【0016】ロイコ染料、ビスフェノールS、結着剤、
顔料、滑剤、増感剤、分散剤、消泡剤、ワックスの使用
割合は、通常、ロイコ染料100重量部に対し、ビスフ
ェノールSは10〜1000重量部(好ましくは50〜
700重量部)、結着剤は10〜200重量部(好まし
くは20〜100重量部)、顔料は50〜400重量部
(好ましくは100〜200重量部)、滑剤は10〜1
00重量部(好ましくは20〜50重量部)、増感剤は
10〜800重量部(好ましくは20〜400重量
部)、ワックス類は10〜800重量部(好ましくは2
0〜400重量部)、分散剤は1〜50重量部(好まし
くは5〜20重量部)、消泡剤は0.001〜0.5重
量部(好ましくは0.005〜0.1重量部)である。
顔料、滑剤、増感剤、分散剤、消泡剤、ワックスの使用
割合は、通常、ロイコ染料100重量部に対し、ビスフ
ェノールSは10〜1000重量部(好ましくは50〜
700重量部)、結着剤は10〜200重量部(好まし
くは20〜100重量部)、顔料は50〜400重量部
(好ましくは100〜200重量部)、滑剤は10〜1
00重量部(好ましくは20〜50重量部)、増感剤は
10〜800重量部(好ましくは20〜400重量
部)、ワックス類は10〜800重量部(好ましくは2
0〜400重量部)、分散剤は1〜50重量部(好まし
くは5〜20重量部)、消泡剤は0.001〜0.5重
量部(好ましくは0.005〜0.1重量部)である。
【0017】本発明の特徴は、上記の様な感熱記録材料
にウレタンワックスを配合した点にある。ウレタンワッ
クスは、ビスフェノールSの融点を下げ、感熱記録材料
に対して増感剤として作用する。
にウレタンワックスを配合した点にある。ウレタンワッ
クスは、ビスフェノールSの融点を下げ、感熱記録材料
に対して増感剤として作用する。
【0018】上記のウレタンワックスは、イソシアネー
ト化合物とアルキルアルコールとの反応物(ウレタン化
物)として得られる。
ト化合物とアルキルアルコールとの反応物(ウレタン化
物)として得られる。
【0019】
【0020】イソシアネート化合物としては、2,4−
トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシ
アネート又はこれらの混合物(TDI)、ヘキサメチレ
ンジイソシアネート(HDI)、4,4’−メチレンビ
ス(フェニルイソシアネート)(MDI)、イソホロン
ジイソシアネート(IPDI)、水添4,4’−メチレ
ンビス(フェニルイソシアネート)(H12MDI)等が
挙げられる。
トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシ
アネート又はこれらの混合物(TDI)、ヘキサメチレ
ンジイソシアネート(HDI)、4,4’−メチレンビ
ス(フェニルイソシアネート)(MDI)、イソホロン
ジイソシアネート(IPDI)、水添4,4’−メチレ
ンビス(フェニルイソシアネート)(H12MDI)等が
挙げられる。
【0021】アルキルアルコールとしては、炭素数が通
常1〜50、好ましくは5〜22の各種のアルコールが
挙げられ、その代表例としては、ペンチルアルコール
(炭素数5)、オクチルアルコール(8)、デシルアル
コール(10)、ラウリルアルコール(12)、ミリス
チルアルコール(14)、セチルアルコール(16)、
ステアリルアルコール(18)、ベヒニルアルコール
(22)等が挙げられる。これらのアルコールは混合物
として使用してもよい。
常1〜50、好ましくは5〜22の各種のアルコールが
挙げられ、その代表例としては、ペンチルアルコール
(炭素数5)、オクチルアルコール(8)、デシルアル
コール(10)、ラウリルアルコール(12)、ミリス
チルアルコール(14)、セチルアルコール(16)、
ステアリルアルコール(18)、ベヒニルアルコール
(22)等が挙げられる。これらのアルコールは混合物
として使用してもよい。
【0022】イソシアネート化合物とアルキルアルコー
ルとの反応(ウレタン化)は、次の様に行われる。すな
わち、アルキルアルコールにイソシアネート化合物を滴
下しながら100〜150℃の温度で反応させる。この
際、触媒として、ジブチルチンジラウレートの様な錫化
合物やアミン類を使用してもよい。ウレタン化反応の終
点は、IR法またはn−ジブチルアミンを使用した滴定
法によりイソシアネート基の残存量を追跡して判断する
ことが出来る。
ルとの反応(ウレタン化)は、次の様に行われる。すな
わち、アルキルアルコールにイソシアネート化合物を滴
下しながら100〜150℃の温度で反応させる。この
際、触媒として、ジブチルチンジラウレートの様な錫化
合物やアミン類を使用してもよい。ウレタン化反応の終
点は、IR法またはn−ジブチルアミンを使用した滴定
法によりイソシアネート基の残存量を追跡して判断する
ことが出来る。
【0023】本発明の感熱記録材料におけるウレタンワ
ックスの配合量は、ビスフェノールSに対するモル%と
して、通常10〜95モル%、好ましくは20〜80モ
ル%である。ウレタンワックスの配合量の配合量が多す
ぎる場合は、ビスフェノールSの含有率が低下して発色
が悪くなったり、また、ビスフェノールS(感熱記録材
料)の融点が下がり過ぎて保存安定性が悪くなる。一
方、ウレタンワックスの配合量の配合量が少なすぎる場
合は、ビスフェノールS(感熱記録材料)の融点を必要
な範囲に低下させることが出来ない。
ックスの配合量は、ビスフェノールSに対するモル%と
して、通常10〜95モル%、好ましくは20〜80モ
ル%である。ウレタンワックスの配合量の配合量が多す
ぎる場合は、ビスフェノールSの含有率が低下して発色
が悪くなったり、また、ビスフェノールS(感熱記録材
料)の融点が下がり過ぎて保存安定性が悪くなる。一
方、ウレタンワックスの配合量の配合量が少なすぎる場
合は、ビスフェノールS(感熱記録材料)の融点を必要
な範囲に低下させることが出来ない。
【0024】ウレタンワックスの配合方法は、特に制限
されず、(1)ビスフェノールSとウレタンワックスと
の溶融混合物の粉砕品を他の成分に配合する方法、
(2)ビスフェノールSとウレタンワックスとの粉体混
合物を他の成分に配合する方法、(3)ビスフェノール
Sとウレタンワックスとを予め混合することなく他の成
分に配合する方法などを採用し得る。これらの中では、
上記(1)の方法は、ビスフェノールSの融点低下効果
が大きくて好ましい。
されず、(1)ビスフェノールSとウレタンワックスと
の溶融混合物の粉砕品を他の成分に配合する方法、
(2)ビスフェノールSとウレタンワックスとの粉体混
合物を他の成分に配合する方法、(3)ビスフェノール
Sとウレタンワックスとを予め混合することなく他の成
分に配合する方法などを採用し得る。これらの中では、
上記(1)の方法は、ビスフェノールSの融点低下効果
が大きくて好ましい。
【0025】本発明の感熱記録材料は、従来公知の感熱
記録と同様に、支持体の上に塗布して感熱記録に使用さ
れる。
記録と同様に、支持体の上に塗布して感熱記録に使用さ
れる。
【0026】
【実施例】以下、本発明を実施例により更に詳細に説明
するが、本発明は、その要旨を超えない限り、以下の実
施例に限定されるものではない。なお、以下において
は、本発明の効果を一層明確にするため、感熱記録材料
の実施例に先行して、ウレタンワックスの配合によるビ
スフェノールSの融点低下の確認試験を行った。
するが、本発明は、その要旨を超えない限り、以下の実
施例に限定されるものではない。なお、以下において
は、本発明の効果を一層明確にするため、感熱記録材料
の実施例に先行して、ウレタンワックスの配合によるビ
スフェノールSの融点低下の確認試験を行った。
【0027】合成例 ウレタンワックスを以下の様に合成した。すなわち、T
DI(2,4−TDI含有量80重量%)と当量の長鎖
アルコール(炭素数18の直鎖飽和アルコール)を10
0〜130℃で反応させ、長鎖アルコールを有するジウ
レタン化合物よりなるワックスを得た。反応時間は3時
間〜5時間を要し、IRにてイソシアネートの吸収が殆
ど消失するまで行った。HDI、MDI、IPDI、水
添MDIについても同様に反応した。表1にワックスの
物性を示す。なお、溶融開始温度(初融点)と溶融終了
温度(終融点)は、ガラス製のキャピラリーに試料を詰
め、光透過型融点測定装置で測定した(以下同じ)。
DI(2,4−TDI含有量80重量%)と当量の長鎖
アルコール(炭素数18の直鎖飽和アルコール)を10
0〜130℃で反応させ、長鎖アルコールを有するジウ
レタン化合物よりなるワックスを得た。反応時間は3時
間〜5時間を要し、IRにてイソシアネートの吸収が殆
ど消失するまで行った。HDI、MDI、IPDI、水
添MDIについても同様に反応した。表1にワックスの
物性を示す。なお、溶融開始温度(初融点)と溶融終了
温度(終融点)は、ガラス製のキャピラリーに試料を詰
め、光透過型融点測定装置で測定した(以下同じ)。
【0028】
【表1】
【0029】試験例1〜12及び比較試験例1〜2(共
融混合試験) 合成例で得た各種のウレタンワックスとビスフェノール
Sをモル比で100対0、75対25、50対50、2
5対75、0対100に秤量し、混合する。混合物を2
50℃まで加熱し、溶融混合する。これを冷却して粉砕
し、溶融開始温度(初融点)と溶融終了温度(終融点)
を測定した。比較試験には、ワックスとして、以下の表
2に示す(A):脂肪酸アマイドのステアリルアミイド
(比較試験例1)及び(B):ステアリルアミンとステ
アリルイソシアネートの尿素結合を有する反応物(比較
試験例2)を使用した。結果を表3と表4に示す。
融混合試験) 合成例で得た各種のウレタンワックスとビスフェノール
Sをモル比で100対0、75対25、50対50、2
5対75、0対100に秤量し、混合する。混合物を2
50℃まで加熱し、溶融混合する。これを冷却して粉砕
し、溶融開始温度(初融点)と溶融終了温度(終融点)
を測定した。比較試験には、ワックスとして、以下の表
2に示す(A):脂肪酸アマイドのステアリルアミイド
(比較試験例1)及び(B):ステアリルアミンとステ
アリルイソシアネートの尿素結合を有する反応物(比較
試験例2)を使用した。結果を表3と表4に示す。
【0030】
【表2】
【0031】
【表3】
【0032】
【表4】
【0033】試験例13〜17(粉砕混合試験) 前記の試験例において各種のウレタンワックスとビスフ
ェノールSとを溶融することなく粉体で混合した以外
は、前記の試験例と同様にして初融点と終融点を測定し
た。結果を表5と表6に示す。
ェノールSとを溶融することなく粉体で混合した以外
は、前記の試験例と同様にして初融点と終融点を測定し
た。結果を表5と表6に示す。
【0034】
【表5】
【0035】
【表6】
【0036】実施例1 2,4−TDIとステアリルアルコールより合成された
前述のジステアリルジウレタンワックスとビスフェノー
ルS(4,4−ジヒドロキシジフェニルスルフォン)をモ
ル比で75対25に混合し、250℃まで加熱して溶融
混合し、冷却後に乳鉢で粗粉砕した。この様な共融混合
で得られたビスフェノールS/ウレタンワックス混合物
を使用して以下の操作を行った。
前述のジステアリルジウレタンワックスとビスフェノー
ルS(4,4−ジヒドロキシジフェニルスルフォン)をモ
ル比で75対25に混合し、250℃まで加熱して溶融
混合し、冷却後に乳鉢で粗粉砕した。この様な共融混合
で得られたビスフェノールS/ウレタンワックス混合物
を使用して以下の操作を行った。
【0037】以下の表7に示すのA液とB液とを別々に
ボールミルで48時間粉砕分散後、1対2の重量比で混
合し感熱記録用塗布液を得た。この塗布液を上質紙の表
面に乾燥塗布量が5g/m2になる様に塗布した後に乾
燥し、感熱記録紙を得た。
ボールミルで48時間粉砕分散後、1対2の重量比で混
合し感熱記録用塗布液を得た。この塗布液を上質紙の表
面に乾燥塗布量が5g/m2になる様に塗布した後に乾
燥し、感熱記録紙を得た。
【0038】
【表7】
【0039】得られた感熱記録紙をファクシミリで発色
させ印字の濃度を目視により相対比較して評価した。評
価基準は、○:黒度が高くて鮮明、×:黒度が低くて不
鮮明の二段階とした。結果を表8に示す。
させ印字の濃度を目視により相対比較して評価した。評
価基準は、○:黒度が高くて鮮明、×:黒度が低くて不
鮮明の二段階とした。結果を表8に示す。
【0040】実施例2〜5及び比較例1 実施例1において、TDIとステアリルアルコールより
合成された前述のジステアリルジウレタンワックスの代
わりに、表8に記載のイソシアネート化合物とステアリ
ルアルコールより合成された前述のウレタンワックスを
使用したこと以外は、実施例1と同様にして感熱記録紙
を得て評価した。結果を表8に示す。ただし、比較例1
はウレタンワックスを使用しない例であり、ビスフェノ
ールS/ウレタンワックス混合物の代わりにビスフェノ
ールSを使用して得た感熱記録紙である。
合成された前述のジステアリルジウレタンワックスの代
わりに、表8に記載のイソシアネート化合物とステアリ
ルアルコールより合成された前述のウレタンワックスを
使用したこと以外は、実施例1と同様にして感熱記録紙
を得て評価した。結果を表8に示す。ただし、比較例1
はウレタンワックスを使用しない例であり、ビスフェノ
ールS/ウレタンワックス混合物の代わりにビスフェノ
ールSを使用して得た感熱記録紙である。
【0041】実施例6 実施例1において、ウレタンワックスとビスフェノール
Sの混合の際、共融混合に代えて、両者の粉体を混合す
る粉砕混合を採用したこと以外は、実施例1と同様にし
て感熱記録紙を得て評価した。結果を表8に示す。
Sの混合の際、共融混合に代えて、両者の粉体を混合す
る粉砕混合を採用したこと以外は、実施例1と同様にし
て感熱記録紙を得て評価した。結果を表8に示す。
【0042】
【表8】
【0043】
【発明の効果】以上説明した本発明によれば、ビスフェ
ノールSの融点を大幅に低下させることができ、感熱紙
の高速印字を可能にする。
ノールSの融点を大幅に低下させることができ、感熱紙
の高速印字を可能にする。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 渡辺 高 福島県いわき市小名浜字高山34番地 日本 化成株式会社内 (72)発明者 小林 ゆりか 福島県いわき市小名浜字高山34番地 日化 運輸株式会社内 Fターム(参考) 2H026 AA07 BB30 DD02 DD34
Claims (2)
- 【請求項1】 少なくともロイコ染料および当該ロイコ
染料の顕色剤としてのビスフェノールSを含有する感熱
記録材料において、ウレタンワックスを配合して成るこ
とを特徴とする感熱記録材料。 - 【請求項2】 ウレタンワックスが、トリレンジイソシ
アネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、4,4’
−メチレンビス(フェニルイソシアネート)、イソホロ
ンジイソシアネート、水添4,4’−メチレンビス(フ
ェニルイソシアネート)の群から選ばれるイソシアネー
トとアルキルアルコールとのウレタン化物である請求項
1に記載の感熱記録材料。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000244890A JP2002052828A (ja) | 2000-08-11 | 2000-08-11 | 感熱記録材料 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000244890A JP2002052828A (ja) | 2000-08-11 | 2000-08-11 | 感熱記録材料 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002052828A true JP2002052828A (ja) | 2002-02-19 |
Family
ID=18735512
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000244890A Withdrawn JP2002052828A (ja) | 2000-08-11 | 2000-08-11 | 感熱記録材料 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2002052828A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2017185657A (ja) * | 2016-04-04 | 2017-10-12 | 大日本印刷株式会社 | レーザ印字用多層積層フィルム並びにそれよりなる包装体及び印字体、並びにこれらに用いられるレーザ印字用インキ組成物 |
-
2000
- 2000-08-11 JP JP2000244890A patent/JP2002052828A/ja not_active Withdrawn
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2017185657A (ja) * | 2016-04-04 | 2017-10-12 | 大日本印刷株式会社 | レーザ印字用多層積層フィルム並びにそれよりなる包装体及び印字体、並びにこれらに用いられるレーザ印字用インキ組成物 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20071106 |