JP2002051506A - 電動機用整流子、電動機及び電動機用整流子の製造方法 - Google Patents

電動機用整流子、電動機及び電動機用整流子の製造方法

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JP2002051506A
JP2002051506A JP2000234324A JP2000234324A JP2002051506A JP 2002051506 A JP2002051506 A JP 2002051506A JP 2000234324 A JP2000234324 A JP 2000234324A JP 2000234324 A JP2000234324 A JP 2000234324A JP 2002051506 A JP2002051506 A JP 2002051506A
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sleeve
motor
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roughened surface
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JP2000234324A
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English (en)
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Hiroki Sato
裕樹 佐藤
Kyoichi Tomita
教一 富田
Hisao Ikegami
久男 池上
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Showa Denko Materials Co Ltd
Original Assignee
Hitachi Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 小型軽量化並びに高速回転化に優れ、かつ長
寿命化を実現することができる電動機用整流子及びそれ
を備えた電動機を提供する。さらに、電動機用整流子又
は電動機の好適な製造方法を提供する。 【解決手段】 電動機の電動機用整流子1は、整流子ス
リーブ11とその周囲に複数配設された整流子片10と
を備えて構成されている。整流子片10の整流子スリー
ブ11との接着面は粗化面10Aとされている。この粗
化面10Aは、エッチング処理又は酸化還元処理(黒化
処理)により形成することができる。エッチング処理に
より形成された粗化面10Aの粗化度は0.1μm〜5
0μmの範囲に設定され、酸化還元処理により形成され
た粗化面10Aの粗化度は0.01mg/cm〜1.
0mg/cmの範囲に設定されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電動機用整流子、
電動機及び電動機用整流子の製造方法に関する。特に本
発明は、整流子片と整流子スリーブとの接着強度の向上
に好適な電動機用整流子、この電動機用整流子を含む電
動機、及び上記電動機用整流子の好適な製造方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】電動機に使用されるモールド整流子は、
導電材により形成された複数の整流子片と、この複数の
整流子片にフェノール樹脂等のプラスチックの絶縁材を
注入成型することにより形成された整流子スリーブとを
備えて構成されている。例えば、特開平5−3645号
公報、特開平7−87713号公報、特開平8−984
71号公報等には、電動機の整流子の回転に伴う遠心力
により整流子スリーブから各整流子片が離脱しないよう
に、整流子片に突起部又は爪部(アンカー)を設け、整流
子片と整流子スリーブとの間の接着力を高める様々な発
明が開示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記電動機は小型軽量
化、高入出力化、高速回転化が要求されており、小型軽
量でより高速回転に耐えることができる整流子の開発が
要求されている。しかしながら、電動機の整流子に上記
公開公報に開示された発明の突起部又は爪部を設けるこ
とはこの部分の接着力を向上させることができるが、突
起部又は爪部以外の整流子片と整流子スリーブとの間の
平坦部においては、高速回転に必要な充分な接着力を得
ることができない。このため、整流子の高速回転時に、
整流子片が整流子スリーブから剥離し浮き上がりを生
じ、ブラシ寿命が極端に短くなるので、電動機の寿命を
短くしてしまうという問題があった。また、整流子片の
整流子スリーブからの剥離が著しい場合には、整流子片
が遠心力により飛び出し、整流子や電動機本体に破損を
及ぼす恐れがあった。
【0004】本発明は上記課題を解決するためになされ
たものである。従って、本発明の目的は、整流子片と整
流子スリーブとの間の接着力を簡易に向上させることが
できる電動機用整流子を提供することである。
【0005】さらに、本発明の目的は、上記目的を達成
することができ、小型軽量化並びに高速回転化に優れ、
かつ長寿命化を実現することができる電動機用整流子を
提供することである。
【0006】さらに、本発明の目的は、上記電動機用整
流子を実現することにより、小型軽量化並びに高速回転
化に優れ、かつ長寿命化を実現することができる電動機
を提供することである。
【0007】さらに、本発明の目的は、上記電動機用整
流子又は電動機の好適な製造方法を提供することであ
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明の第1の特徴は、絶縁性成型樹脂の整流子ス
リーブと、整流子スリーブとの接着面に少なくとも粗化
面を有する整流子片とを備えた電動機用整流子としたこ
とである。ここで、「粗化面」とは、整流子片と整流子
スリーブとの間の接着強度を高めつつ、整流子片自体の
機械的強度を確保することができる微細な凹凸を有する
面という意味で使用される。さらに、「粗化面」は最終
的な構造として整流子片の整流子スリーブとの接着面に
備えていればよいので、整流子片に「粗化面」を配設す
る場合、整流子スリーブに「粗化面」を配設する場合の
いずれもが含まれる。この「粗化面」は0.1μm〜5
0μmの範囲の微小な凹凸の粗化面であることが好まし
い。0.1μm未満においては、整流子スリーブ(絶縁
性成型樹脂)との間の接着効果が不充分である。また、
50μmを越える場合においては、整流子片が脆くな
り、特に熱衝撃時の強度が不充分になる。「整流子片」
は加工のし易さ、低コスト、優れた電気的特性等の点か
ら無酸素銅、脱燐酸銅又は銀を含有する銅により形成さ
れることが好ましく、いずれかの材質において「整流子
片」が形成される場合、「粗化面」は酸化銅換算におい
て0.01mg/cm〜1.0mg/cmの範囲の
微小な凹凸の粗化面であることが好ましい。0.01m
g/cm未満においては、整流子スリーブに対する接
着効果が不充分になる。また、1.0mg/cmを越
える場合においては、整流子片が脆くなり、特に熱衝撃
時の強度が不充分になる。なお、本発明の第1の特徴に
係る電動機用整流子において、「整流子片」の形状、大
きさ及び数量には特に制限はなく、又「粗化面」を備え
つつ、上記公開公報に開示された発明のように突起部や
爪部を併用するようにしてもよい。
【0009】このように構成される本発明の第1の特徴
に係る電動機用整流子においては、整流子片の少なくと
も整流子スリーブとの接着面に粗化面を備えたので、物
理的な接着面積を増加し、整流子片と整流子スリーブと
の間の接着力を向上させることができる。しかも、上記
公開公報に開示された発明の突起部や爪部に比べて「粗
化面」という簡易な構成であるので、電動機用整流子の
小型軽量化を実現することができ、さらに接着力の向上
により整流子片と整流子スリーブとの間の剥離を防止す
ることができるので、高速回転化に優れ、長寿命化を実
現することができる電動機用整流子を提供することがで
きる。
【0010】本発明の第2の特徴は、絶縁性成型樹脂の
整流子スリーブと、整流子スリーブとの接着面に少なく
とも粗化面を有する整流子片とを備えた整流子を、少な
くとも具備した電動機としたことである。ここで、「整
流子」とは、最低限、電動機に含まれる構成部品という
意味で使用される。
【0011】このように構成される本発明の第2の特徴
に係る電動機においては、上記本発明の第1の特徴に係
る電動機用整流子を備えているので、小型軽量化を実現
することができ、高速回転化に優れ、長寿命化を実現す
ることができる。
【0012】本発明の第3の特徴は、(1)整流子片の
少なくとも整流子スリーブとの接着面を粗化液によりエ
ッチングし、この接着面を粗化面にする工程と、(2)
整流子片の少なくとも粗化面を成型金型の一部として、
絶縁性樹脂を注入成型し、整流子スリーブを形成する工
程とを少なくとも備えた電動機用整流子の製造方法とし
たことである。ここで、「粗化液」には、硫酸及び過酸
化水素水を主剤とした粗化液、硝酸及びぎ酸を主剤とし
た粗化液、又は塩酸を主剤とした粗化液を実用的に使用
することができる。具体的には、例えば三菱瓦斯化学株
式会社製 商品名「CPE−900」、メック株式会社
製 商品名「CZ−8100」、株式会社荏原竈産製
商品名「NBDII」、ヤコー株式会社製 商品名「SS
P1000」等の市販の「粗化液」を使用することが好
ましい。このような「粗化液」を使用することにより、
上記本発明の第1の特徴に係る電動機用整流子の0.1
μm〜50μmの範囲の微小な凹凸の「粗化面」を再現
性良く容易に得ることができる。「エッチング」とは、
粗化液を用いて化学的に接着面を粗化面に改質するとい
う意味で使用され、接着面に粗化液をスプレーにより塗
布して粗化面を形成するエッチング、粗化液中に接着面
を浸漬させて粗化面を形成するエッチングが少なくとも
含まれる。後者のエッチング方法の方が前者のエッチン
グ方法に比べて比較的容易に粗化面を形成することがで
きる。「整流子片にエッチングにより粗化面を形成する
工程」は、フェノール樹脂等の絶縁性成型樹脂を注入し
成型する前であれば、特にエッチング方法等に何ら限定
されるものではなく、前後の工程としてアルカリ脱脂工
程、酸性脱脂工程、プレディップ工程、酸洗工程、防錆
工程、水洗工程、乾燥工程等が含まれてもよい。例え
ば、本発明の第3の特徴に係る電動機用整流子の製造方
法においては、(a)アルカリ脱脂工程、(b)水洗工
程、(c)酸性脱脂工程、(d)水洗工程、(e)プレ
ディップ工程、(f)水洗工程の各工程を経た後に
「(g)粗化面を形成する工程」を行い、引き続き
(h)水洗工程、(i)酸洗工程、(j)水洗工程、
(k)防錆工程、(l)水洗工程、(m)乾燥工程の各
工程を経て整流子片を製造することができる。「絶縁性
樹脂」とは、絶縁特性を有し、整流子片を成型金型の一
部として使用して注入成型により整流子スリーブを形成
することができる樹脂という意味で使用される。この
「絶縁性樹脂」には、例えば上記フェノール樹脂、メラ
ミン樹脂、エポキシ樹脂、ビスマレイミド樹脂等を実用
的に使用することができる。
【0013】このような本発明の第3の特徴に係る電動
機用整流子の製造方法においては、整流子片の接着面を
エッチングにより簡易に粗化面とすることができ、この
整流子片の粗化面に接着するように絶縁性樹脂を注入成
型して整流子スリーブを形成するようにしたので、整流
子片と整流子スリーブとの間の接着力を向上させること
ができる。従って、本発明の第1の特徴に係る電動機用
整流子又は本発明の第2の特徴に係る電動機を再現性よ
く容易に製造することができる。
【0014】本発明の第4の特徴は、(1)無酸素銅、
脱燐酸銅、又は銀を含有する銅により整流子片を形成す
る工程と、(2)整流子片の少なくとも整流子スリーブ
との接着面を酸化液により酸化第一銅及び又は酸化第二
銅の酸化物に改質した後、還元液により金属銅に還元
し、接着面を粗化面にする工程と、(3)整流子片の少
なくとも粗化面を成型金型の一部として、絶縁性樹脂を
注入成型し、整流子スリーブを形成する工程とを少なく
とも備えた電動機用整流子の製造方法としたことであ
る。ここで、「酸化液」には、例えば塩素酸アルカリ、
過硫酸アルカリ、又は亜塩素酸アルカリの酸化剤を少な
くとも含む溶液を実用的に使用することができる。「還
元液」には、例えばジメチルアミンボランを少なくとも
含む溶液か、又は水素化ホウ素アルカリを含む溶液及び
ホルマリンを含む溶液を実用的に使用することができ
る。後者のホルマリンを含む溶液は水素化ホウ素アルカ
リを含む溶液を使用した処理後に使用することができ
る。このような「酸化液」並びに「還元液」を使用する
ことにより、上記本発明の第1の特徴に係る電動機用整
流子の酸化銅換算において0.01mg/cm〜1.
0mg/cmの範囲の微小な凹凸の「粗化面」を再現
性良く容易に得ることができる。「酸化」とは、酸化液
を接着面にスプレーにより塗布して酸化させる、酸化液
中に接着面を浸漬させて酸化させることが少なくとも含
まれる。後者の酸化方法の方が前者の酸化方法に比べて
比較的容易に接着面を酸化させることができる。「還
元」とは、同様に、還元液を接着面にスプレーにより塗
布して還元させる、還元液中に接着面を浸漬させて還元
させることが少なくとも含まれる。「整流子片に酸化、
還元により粗化面を形成する工程」は、フェノール樹脂
等の絶縁性成型樹脂を注入し成型する前であれば、特に
酸化方法、還元方法等に何ら限定されるものではなく、
前後の工程としてアルカリ脱脂工程、酸性脱脂工程、プ
レディップ工程、酸洗工程、防錆工程、水洗工程、乾燥
工程等が含まれてもよい。例えば、本発明の第4の特徴
に係る電動機用整流子の製造方法においては、(a)ア
ルカリ脱脂工程、(b)水洗工程、(c)酸性脱脂工
程、(d)水洗工程、(e)プレディップ工程、(f)
水洗工程の各工程を経た後に「(g)接着面を酸化する
工程」を行い、(h)水洗工程を行った後に「(i)酸
化された接着面を還元して粗化面を形成する工程」を行
い、引き続き(j)水洗工程、(k)防錆工程、(l)
水洗工程、(m)乾燥工程の各工程を経て整流子片を製
造することができる。なお、「絶縁性樹脂」の定義は本
発明の第3の特徴に係る「絶縁性樹脂」と同様である。
【0015】このような本発明の第4の特徴に係る電動
機用整流子の製造方法においては、整流子片の接着面を
酸化、還元(いわゆる黒化処理)により簡易に粗化面と
することができ、この整流子片の粗化面に接着するよう
に絶縁性樹脂を注入成型して整流子スリーブを形成する
ようにしたので、整流子片と整流子スリーブとの間の接
着力を向上させることができる。従って、本発明の第1
の特徴に係る電動機用整流子又は本発明の第2の特徴に
係る電動機を再現性よく容易に製造することができる。
【0016】
【発明の実施の形態】次に、図面を参照して、本発明に
係る電動機用整流子、電動機及び電動機用整流子の製造
方法を説明する。
【0017】電動機及び電動機用整流子の構造 本発明の実施の形態に係る電動機(電気モータ)は、図
5に示すように、回転シャフト(回転軸)2と、回転シ
ャフト2の右側一端に配設された回転子3と、一部しか
図示していないが回転子3の磁極に配設された巻き線5
と、回転子3の周囲に配設された永久磁石4と、回転シ
ャフト2の左側他端に配設された電動機用整流子1と、
この電動機用整流子1の周囲に配設されたブラシ6と、
これらの図示しない筐体とを少なくとも備えて構築され
ている。
【0018】図1、図2及び図3に示すように、電動機
用整流子1は、絶縁性成型樹脂の整流子スリーブ11
と、整流子スリーブ11との接着面に少なくとも粗化面
10Aを有する整流子片10とを備えている。
【0019】上記整流子スリーブ11は全体的には円筒
形状のように形成されている。この整流子スリーブ11
の中心軸部分には回転シャフト2に取り付けるための軸
穴11aが配設されている。整流子スリーブ11の円周
面には、複数の整流子片10を各々配設するための複数
の整流子片溝11bが配設されている。整流子スリーブ
11は、少なくとも整流子片10の粗化面(接着面)1
0Aを成型金型(図6中、符号15。)の一部として使
用し、絶縁性成型樹脂を成型金型に注入成型することに
より形成されている。絶縁性成型樹脂には、例えばフェ
ノール樹脂、メラミン樹脂、エポキシ樹脂、ビスマレイ
ミド樹脂等を実用的に使用することができる。
【0020】整流子片10は、整流子スリーブ11の複
数の整流子片溝11bに各々収まるように配設されてお
り、瓦のような形状により形成されている。加工のし易
さ、低コスト、優れた電気的特性等の点から、整流子片
10には無酸素銅、脱燐酸銅又は銀を含有する銅を実用
的に使用することができる。
【0021】この整流子片10の粗化面10A、すなわ
ち整流子スリーブ11の整流子片溝11bの底面並び内
壁との接触面は、図4に示すように、整流子片10と整
流子スリーブ11との間の接着強度を高めつつ、整流子
片10自体の機械的強度を確保することができるように
微細な凹凸を有するように形成されている。本発明の実
施の形態において、粗化面10Aは、この粗化面10A
をエッチングにより形成した場合において、0.1μm
〜50μmの範囲の微小な凹凸を有するように形成され
ている。微少な凹凸が0.1μm未満の場合には、整流
子スリーブ11の整流子片溝11bの接触面(絶縁性成
型樹脂)11Aとの間の接着効果が不充分になる。ま
た、微少な凹凸が50μmを越える場合には、整流子片
10の機械的強度が脆くなり、特に熱衝撃時の強度が不
充分になる。
【0022】また、整流子片10の粗化面10Aは、こ
の粗化面10Aを酸化還元処理、すなわち黒化処理によ
り形成した場合において、酸化銅換算において0.01
mg/cm〜1.0mg/cmの範囲の微小な凹凸
を有するように形成されている。微少な凹凸が0.01
mg/cm未満においては、整流子スリーブ11の整
流子片溝11bの接触面11Aとの間の接着効果が不充
分になる。また、微少な凹凸が1.0mg/cmを越
える場合には、整流子片10の機械的強度が脆くなり、
特に熱衝撃時の強度が不充分になる。
【0023】電動機用整流子の第1の製造方法(エッチ
ングによる製造方法)本発明の実施の形態に係る電動機
用整流子の基本的な第1の製造方法を、図6を使用して
説明する。
【0024】(1)まず最初に、図6(A)に示すよう
に、整流子片10を形成する。この整流子片10は、上
記のように例えば無酸素銅、脱燐酸銅又は銀を含有する
銅のいずれかにより形成される。
【0025】(2)引き続き、図6(B)に示すよう
に、整流子片10の少なくとも整流子スリーブ11(図
1乃至図4参照。)との接着面を粗化液によりエッチン
グし、この接着面を粗化面10Aに改質する。粗化液に
は、硫酸及び過酸化水素水を主剤とした粗化液、硝酸及
びぎ酸を主剤とした粗化液、又は塩酸を主剤とした粗化
液を実用的に使用することができる。エッチングは粗化
液を用いて化学的に接着面を粗化面10Aに改質するこ
とができ、接着面に粗化液をスプレーにより塗布して粗
化面10Aを形成するエッチング方法、粗化液中に接着
面を浸漬させて粗化面10Aを形成するエッチング方法
のいずれかのエッチング方法を実用的に使用することが
できる。
【0026】(3)引き続き、図6(C)に示すよう
に、整流子片10の少なくとも粗化面10Aを成型金型
15の一部として、絶縁性樹脂を注入成型し、整流子ス
リーブ11を形成する。
【0027】電動機用整流子の第2の製造方法(酸化還
元による製造方法)本発明の実施の形態に係る電動機用
整流子の基本的な第2の製造方法を、同図6を使用して
説明する。
【0028】(1)まず最初に、図6(A)に示すよう
に、無酸素銅、脱燐酸銅、又は銀を含有する銅により整
流子片10を形成する。
【0029】(2)引き続き、図6(B)に示すよう
に、整流子片10の少なくとも整流子スリーブ11(図
1乃至図4参照。)との接着面を酸化液により酸化第一
銅及び又は酸化第二銅の酸化物に改質した後、還元液に
より金属銅に還元し、接着面を粗化面10Aに改質す
る。酸化液には、例えば塩素酸アルカリ、過硫酸アルカ
リ、又は亜塩素酸アルカリの酸化剤を少なくとも含む溶
液を実用的に使用することができる。還元液には、例え
ばジメチルアミンボランを少なくとも含む溶液か、又は
水素化ホウ素アルカリを含む溶液及びホルマリンを含む
溶液を実用的に使用することができる。酸化方法、還元
方法のそれぞれには、接着面に酸化液又は還元液をスプ
レーにより塗布して粗化面10Aを形成する方法、酸化
液中又は還元液中に接着面を浸漬させて粗化面10Aを
形成する方法のいずれかの方法を実用的に使用すること
ができる。
【0030】(3)引き続き、図6(C)に示すよう
に、整流子片10の少なくとも粗化面10Aを成型金型
15の一部として、絶縁性樹脂を注入成型し、整流子ス
リーブ11を形成する。
【0031】エッチングにより生成した粗化面の粗化度
の測定方法上記電動機用整流子1の整流子片10におい
て、エッチングにより生成した粗化面10Aの粗化度
は、以下の手順で測定することができる。
【0032】(1)整流子片10の重量を測定し、この
重量を0.0001g単位において測定する。…重量A (2)粗化液(エッチング液)に整流子片10を浸漬さ
せる。
【0033】(3)整流子片10を充分に洗浄し、この
後に整流子片10を乾燥させる。
【0034】(4)再度、整流子片10の重量を測定
し、この重量を0.0001g単位において測定する。
…重量B (5)下記式<1>から整流子片10の粗化面10Aの
粗化度を算出することができる。
【0035】
【数1】 酸化還元により生成した粗化面の粗化度の測定方法一
方、電動機用整流子1の整流子片10において、酸化還
元により生成した粗化面10Aの粗化度は、整流子片1
0を酸化させ、この酸化させた整流子片10を電解液中
において定電流電解により金属銅まで還元し、この還元
に必要な電気量から酸化物量(CuOとして)を算出する
ことにより求めることができる。
【0036】この粗化度の測定には、図7に示す粗化度
測定装置20を使用することができる。この粗化度測定
装置20は、電解溶液例えば塩化カリウム(KCl)を
貯溜する溶液槽21と、溶液槽21内に配設された比較
電極22と、溶液槽21内に配設された対向電極23
と、定電流電解測定器24とを少なくとも備えて構築さ
れている。比較電極22には、例えば銀(Ag)/塩化
銀(AgCl)電極を実用的に使用することができる。
対向電極23には、例えば白金(Pt)電極を実用的に
使用することができる。
【0037】このような粗化度測定装置20を使用し、
粗化度は以下の手順で測定することができる。
【0038】(1)整流子片10を酸化液に浸漬させ、
整流子片10の接着面を酸化させる。
【0039】(2)整流子片10を充分に水洗いし、こ
の後に整流子片10を乾燥させる。
【0040】(3)整流子片10の酸化させた接着面
(酸化面)において、マスキングテープ10m(図7参
照。)を貼付け、電解面積が5cmになるように接着
面(粗化度測定面)を露出させる。なお、この時、電解
面積に酸化により粗化された凹凸面積は考慮に入れな
い。
【0041】(4)比較電極22としてAg/AgCl
電極、対向電極23としてPt、電解溶液として0.1
MのKClを使用し、電流密度−1mA/cm(5cm
の場合−5mA)の定電流電解により金属銅まで還元
し、この時の電位変化を定電流測定器24により測定す
る。
【0042】(5)上記測定結果から、図8に示すよう
に還元時間を求め、次式<2>により酸化銅換算の酸化
物量を算出し、この算出結果を粗化度とする。
【0043】
【数2】 ここで、tは還元時間である。例えば、図8に示すよう
に還元時間tが305秒と測定された場合、粗化度(酸
化銅生成量)は0.126(=305×5.2×10
−9×79550)になる。
【0044】具体的な実施例並びに比較例 次に、電動機用整流子1の第1の製造方法を使用した具
体的な第1の実施例乃至第5の実施例、並びに電動機用
整流子1の第2の製造方法を利用した具体的な第6の実
施例乃至第10の実施例と、本発明を適用しない製造方
法を使用した第1の比較例乃至第5の比較例とを説明す
る。
【0045】(1)第1の実施例(エッチングによる粗
化面の生成):無酸素銅により電動機用整流子1の整流
子片10を形成する(図6(A)参照。)。三菱瓦斯化
学株式会社製、商品名「CPE−900」の粗化液に3
5℃の雰囲気においてこの整流子片10を5秒間浸漬さ
せ、整流子片10の接着面を0.1μmの微少な凹凸の
粗化面10Aに改質した(図6(B)参照。)。この
後、整流子片10を成型金型15の一部として使用し、
粗化面10Aに接着するように、日立化成工業株式会社
製、商品名「CP−J−7000B」のフェノール樹脂
(絶縁性成型樹脂)を成型金型15に注入成型し、この
フェノール樹脂から整流子スリーブ11を形成した(図
6(C)参照。)。この整流子スリーブ11は、図9に
示すように、成型金型15の上金型、中金型、下金型の
それぞれを160℃〜170℃に保温し、硬化時間を1
50秒〜180秒とし、成型圧力を40MPa〜120
MPaとし、アフターキュア条件を180℃、8時間及
び200℃、4時間とする成型条件において形成されて
いる。この図9に示す成型条件は、これ以後の第2の実
施例乃至第10の実施例、並びに第1の比較例乃至第5
の比較例において同様である。
【0046】(2)第2の実施例(エッチングによる粗
化面の生成):上記第1の実施例と同様に、無酸素銅に
より電動機用整流子1の整流子片10を形成する。メッ
ク株式会社製、商品名「CZ−8100」の粗化液に4
0℃の雰囲気においてこの整流子片10を180秒間浸
漬させ、整流子片10の接着面を10μmの微少な凹凸
の粗化面10Aに改質した。この後、整流子片10を成
型金型15の一部として使用し、粗化面10Aに接着す
るように、日立化成工業株式会社製、商品名「CP−J
−7000B」のフェノール樹脂(絶縁性成型樹脂)を
成型金型15に注入成型し、このフェノール樹脂から整
流子スリーブ11を形成した。
【0047】(3)第3の実施例(エッチングによる粗
化面の生成):上記第1の実施例と同様に、無酸素銅に
より電動機用整流子1の整流子片10を形成する。株式
会社荏原電産製、商品名「NBDII−101R35」を
10vol%と、株式会社荏原電産製、商品名「NBD
II−102M」を90vol%とを混合した粗化液に4
0℃の雰囲気において整流子片10を800秒間浸漬さ
せ、整流子片10の接着面を50μmの微少な凹凸の粗
化面10Aに改質した。この後、整流子片10を成型金
型15の一部として使用し、粗化面10Aに接着するよ
うに、日立化成工業株式会社製、商品名「CP−J−7
000B」のフェノール樹脂(絶縁性成型樹脂)を成型
金型15に注入成型し、このフェノール樹脂から整流子
スリーブ11を形成した。
【0048】(4)第4の実施例(エッチングによる粗
化面の生成):上記第1の実施例乃至第3の実施例とは
異なり、脱燐酸銅により電動機用整流子1の整流子片1
0を形成する。ヤコー株式会社製、商品名「SSP10
00」の粗化液に30℃の雰囲気においてこの整流子片
10を60秒間浸漬させ、整流子片10の接着面を2μ
mの微少な凹凸の粗化面10Aに改質した。この後、整
流子片10を成型金型15の一部として使用し、粗化面
10Aに接着するように、日立化成工業株式会社製、商
品名「CP−J−7000B」のフェノール樹脂(絶縁
性成型樹脂)を成型金型15に注入成型し、このフェノ
ール樹脂から整流子スリーブ11を形成した。
【0049】(5)第5の実施例(エッチングによる粗
化面の生成):上記第1の実施例と同様に、無酸素銅に
より電動機用整流子1の整流子片10を形成する。ここ
で、この整流子片10においては、図10に示すよう
に、接着面すなわち粗化面10Aとなる部分に整流子ス
リーブ11との機械的な接合力を高める爪部10Bが配
設されている。株式会社荏原電産製、商品名「NBDII
−103W」の粗化液に30℃の雰囲気において整流子
片10を60秒間浸漬させ、整流子片10の接着面を3
μmの微少な凹凸の粗化面10Aに改質した。爪部10
Bの表面は、粗化面10Aであるので、同様に微少な凹
凸を有している。この後、整流子片10を成型金型15
の一部として使用し、粗化面10Aに接着するように、
日立化成工業株式会社製、商品名「CP−J−7000
B」のフェノール樹脂(絶縁性成型樹脂)を成型金型1
5に注入成型し、このフェノール樹脂から整流子スリー
ブ11を形成した。
【0050】(6)第6の実施例(酸化還元による粗化
面の生成):上記第1の実施例と同様に、無酸素銅によ
り電動機用整流子1の整流子片10を形成する(図6
(A)参照。)。日立化成工業株式会社製 商品名「H
IST−500A」を6リットル、同社製 商品名「H
IST−500B」を2リットル、同社製 商品名「H
IST−500C」を5リットル、純水を22リットル
の割合で混合した酸化液に85℃の雰囲気においてこの
整流子片10を6秒間浸漬させ、酸化銅換算で0.01
mg/cmの微細な凹凸の酸化面を形成した。日立化
成工業株式会社製 商品名「HIST−100B」0.
07kgを、純水33リットル、25%水酸化ナトリウ
ム水溶液0.22リットルの混合液に溶解させた還元液
に40℃の雰囲気において整流子片10を60秒浸漬さ
せた。室温において水洗後、イオン交換水30リット
ル、25%水酸化ナトリウム水溶液0.28リットル、
37%ホルマリン0.25リットルを混合した還元液に
60℃の雰囲気において整流子片10を100秒浸漬さ
せ、酸化面(接着面)を金属銅に還元することにより微
少な凹凸の粗化面10Aに改質した(図6(B)参
照。)。この後、水洗い、乾燥を行い、引き続き整流子
片10を成型金型15の一部として使用し、粗化面10
Aに接着するように、日立化成工業株式会社製、商品名
「CP−J−7000B」のフェノール樹脂(絶縁性成
型樹脂)を成型金型15に注入成型し、このフェノール
樹脂から整流子スリーブ11を形成した(図6(C)参
照。)。
【0051】(7)第7の実施例(酸化還元による粗化
面の生成):上記第1の実施例と同様に、無酸素銅によ
り電動機用整流子1の整流子片10を形成する。水酸化
ナトリウム15g、リン酸三ナトリウム30g、亜塩素
酸ナトリウム90gを純水1リットルに溶解させた酸化
液に85℃の雰囲気においてこの整流子片10を90秒
間浸漬させ、酸化銅換算で0.1mg/cmの微細な
凹凸の酸化面を形成した。ジメチルアミノボラン5g、
水酸化ナトリウム5gを純水1リットルに溶解させた還
元液に35℃の雰囲気において整流子片10を100秒
間浸漬させ、酸化面(接着面)を金属銅に還元すること
により微少な凹凸の粗化面10Aに改質した。この後、
60℃の温度の純水により水洗いを行い、乾燥を行い、
引き続き整流子片10を成型金型15の一部として使用
し、粗化面10Aに接着するように、日立化成工業株式
会社製、商品名「CP−J−7000B」のフェノール
樹脂(絶縁性成型樹脂)を成型金型15に注入成型し、
このフェノール樹脂から整流子スリーブ11を形成し
た。
【0052】(8)第8の実施例(酸化還元による粗化
面の生成):上記第1の実施例と同様に、無酸素銅によ
り電動機用整流子1の整流子片10を形成する。水酸化
ナトリウム35g、リン酸三ナトリウム30g、過硫酸
カリウム120gを純水1リットルに溶解させた酸化液
に90℃の雰囲気において整流子片10を600秒間浸
漬させ、酸化銅換算で1.0mg/cmの微細な凹凸
の酸化面を形成した。水素化ホウ素ナトリウム70gを
純水33リットル、25%水酸化ナトリウム水溶液0.
22リットルの混合液に溶解させた還元液に40℃の雰
囲気において整流子片10を600秒浸漬させた。さら
に、室温において水洗い後、イオン交換水30リット
ル、25%水酸化ナトリウム水溶液0.28リットル、
37%ホルマリン0.25リットルの還元液に60℃の
雰囲気において整流子片10を600秒浸漬させ、酸化
面(接着面)を金属銅に還元することにより微少な凹凸
の粗化面10Aに改質した。この後、水洗い、乾燥を行
い、引き続き整流子片10を成型金型15の一部として
使用し、粗化面10Aに接着するように、日立化成工業
株式会社製、商品名「CP−J−7000B」のフェノ
ール樹脂(絶縁性成型樹脂)を成型金型15に注入成型
し、このフェノール樹脂から整流子スリーブ11を形成
した。
【0053】(9)第9の実施例(酸化還元による粗化
面の生成):上記第4の実施例と同様に、脱燐酸銅によ
り電動機用整流子1の整流子片10を形成する。水酸化
ナトリウム15g、リン酸三ナトリウム30g、塩素酸
ナトリウム90gを純水1リットルに溶解させた酸化液
に85℃の雰囲気において整流子片10を150秒間浸
漬させ、酸化銅換算で0.25mg/cmの凹凸の酸
化面を形成した。ジメチルアミノボラン5g、水酸化ナ
トリウム5gを純水1リットルに溶解させた還元液に3
5℃の雰囲気において整流子片10を100秒間浸漬さ
せ、酸化面(接着面)を金属銅に還元することにより微
少な凹凸の粗化面10Aに改質した。この後、60℃の
温度の純水により水洗いを行い、乾燥を行い、引き続き
整流子片10を成型金型15の一部として使用し、粗化
面10Aに接着するように、日立化成工業株式会社製、
商品名「CP−J−7000B」のフェノール樹脂(絶
縁性成型樹脂)を成型金型15に注入成型し、このフェ
ノール樹脂から整流子スリーブ11を形成した。
【0054】(10)第10の実施例(酸化還元による
粗化面の生成):上記第1の実施例と同様に、無酸素銅
により電動機用整流子1の整流子片10を形成する。こ
こで、この整流子片10においては、上記第5の実施例
と同様に、図10に示すように、接着面すなわち粗化面
10Aとなる部分に整流子スリーブ11との機械的な接
合力を高める爪部10Bが配設されている。水酸化ナト
リウム15g、リン酸三ナトリウム30g、亜塩素酸ナ
トリウム90gを純水1リットルに溶解させた酸化液に
85℃の雰囲気において整流子片10を180秒間浸漬
させ、酸化銅換算で0.28mg/cmの微少な凹凸
の酸化面を形成した。爪部10Bの表面は、粗化面10
Aとして改質されるので、同様に微少な凹凸を有してい
る。ジメチルアミノボラン5g、水酸化ナトリウム5g
を純水1リットルに溶解させた還元液に35℃の雰囲気
において整流子片10を100秒間浸漬させ、酸化面
(接着面)を金属銅に還元することにより微少な凹凸の
粗化面10Aに改質した。この後、60℃の温度の純水
により水洗いを行い、乾燥を行い、引き続き整流子片1
0を成型金型15の一部として使用し、粗化面10Aに
接着するように、日立化成工業株式会社製、商品名「C
P−J−7000B」のフェノール樹脂(絶縁性成型樹
脂)を成型金型15に注入成型し、このフェノール樹脂
から整流子スリーブ11を形成した。
【0055】(11)第1の比較例(粗化面を形成しな
い場合):上記第1の実施例乃至第3の実施例、並びに
第6の実施例乃至第8の実施例と同様に、電動機用整流
子1の整流子片10と同等の形状において、無酸素銅に
より電動機用整流子の整流子片を形成する。この整流子
片の接着面に上記第1の実施例乃至第10の実施例のよ
うな粗化処理を行わずに、整流子片を成型金型の一部と
して使用し、接着面に接着するように、日立化成工業株
式会社製、商品名「CP−J−7000B」のフェノー
ル樹脂(絶縁性成型樹脂)を成型金型に注入成型し、こ
のフェノール樹脂から整流子スリーブを形成した。
【0056】(12)第2の比較例(粗化面を形成しな
い場合):上記第4の実施例及び第9の実施例と同様
に、電動機用整流子1の整流子片10と同等の形状にお
いて、脱燐酸銅により電動機用整流子の整流子片を形成
する。この整流子片の接着面に上記第1の実施例乃至第
10の実施例のような粗化処理を行わずに、整流子片を
成型金型の一部として使用し、接着面に接着するよう
に、日立化成工業株式会社製、商品名「CP−J−70
00B」のフェノール樹脂(絶縁性成型樹脂)を成型金
型に注入成型し、このフェノール樹脂から整流子スリー
ブを形成した。
【0057】(13)第3の比較例(50μmを越える
粗化面を形成した場合):上記第1の実施例乃至第3の
実施例と同様に、電動機用整流子1の整流子片10と同
等の形状において、無酸素銅により電動機用整流子の整
流子片を形成する。株式会社荏原電産製、商品名「NB
DII−101R35」を10vol%と、株式会社荏原
電産製、商品名「NBDII−102M」を90vol%
とを混合した粗化液に40℃の雰囲気において整流子片
を1200秒間浸漬させ、整流子片の接着面を60μm
の微少な凹凸の粗化面に改質した。この後、整流子片1
0を成型金型の一部として使用し、粗化面に接着するよ
うに、日立化成工業株式会社製、商品名「CP−J−7
000B」のフェノール樹脂(絶縁性成型樹脂)を成型
金型に注入成型し、このフェノール樹脂から整流子スリ
ーブ11を形成した。
【0058】(14)第4の比較例(1.0mg/cm
を越える粗化面を形成した場合):上記第6の実施例
乃至第8の実施例と同様に、電動機用整流子1の整流子
片10と同等の形状において、無酸素銅により電動機用
整流子の整流子片を形成する。水酸化ナトリウム35
g、リン酸三ナトリウム30g、過硫酸カリウム120
gを純水1リットルに溶解させた酸化液に90℃の雰囲
気において整流子片を1000秒間浸漬させ、酸化銅換
算で1.1mg/cmの微細な凹凸の酸化面を形成し
た。水素化ホウ素ナトリウム70gを純水33リット
ル、25%水酸化ナトリウム水溶液0.22リットルの
混合液に溶解させた還元液に40℃の雰囲気において整
流子片を700秒浸漬させた。さらに、室温において水
洗い後、イオン交換水30リットル、25%水酸化ナト
リウム水溶液0.28リットル、37%ホルマリン0.
25リットルの還元液に60℃の雰囲気において整流子
片を700秒浸漬させ、酸化面(接着面)を金属銅に還
元することにより微少な凹凸の粗化面に改質した。この
後、水洗い、乾燥を行い、引き続き整流子片を成型金型
の一部として使用し、粗化面に接着するように、日立化
成工業株式会社製、商品名「CP−J−7000B」の
フェノール樹脂(絶縁性成型樹脂)を成型金型に注入成
型し、このフェノール樹脂から整流子スリーブを形成し
た。
【0059】(15)第5の比較例(爪部を有し、粗化
面を形成しない場合):上記第5の実施例及び第10の
実施例と同様に、電動機用整流子1の整流子片10と同
等の形状において、無酸素銅により電動機用整流子の整
流子片を形成する。ここで、整流子片には、図10に示
すような爪部が配設されている。この整流子片の接着面
に上記第1の実施例乃至第10の実施例のような粗化処
理を行わずに、整流子片を成型金型の一部として使用
し、接着面に接着するように、日立化成工業株式会社
製、商品名「CP−J−7000B」のフェノール樹脂
(絶縁性成型樹脂)を成型金型に注入成型し、このフェ
ノール樹脂から整流子スリーブを形成した。
【0060】第1乃至第10の実施例と第1乃至第5の
比較例との比較 次に、本発明の実施の形態に係る第1の実施例乃至第1
0の実施例と、本発明を適用していない第1の比較例乃
至第5の比較例との相違点を説明する。図11は、第1
の実施例乃至第5の実施例のそれぞれにおける、整流子
片10の材質、形状を示し、さらに粗化度、破壊回転
数、200℃の雰囲気中の破壊回転数、400℃の温度
で10秒間の半田浴後の破壊回転数、24時間の煮沸吸
水後の破壊回転数の各項目の測定値を示している。図1
2は、第6の実施例乃至第10の実施例のそれぞれにお
ける、整流子片10の材質、形状を示し、さらに粗化
度、破壊回転数、200℃の雰囲気中の破壊回転数、4
00℃の温度で10秒間の半田浴後の破壊回転数、24
時間の煮沸吸水後の破壊回転数の各項目の測定値を示し
ている。そして、図13は、第1の比較例乃至第5の比
較例のそれぞれにおける、整流子片の材質、形状を示
し、さらに粗化度、破壊回転数、200℃の雰囲気中の
破壊回転数、400℃の温度で10秒間の半田浴後の破
壊回転数、24時間の煮沸吸水後の破壊回転数の各項目
の測定値を示している。
【0061】(1)第1の比較例、第2の比較例及び第
5の比較例において、整流子片の接着面は本発明に係る
粗化処理を行っていないので、図14(A)に示すよう
に、比較的平坦な綺麗な表面を観察することができる。
この整流子片に整流子スリーブを形成して電動機用整流
子を製作し、この電動機用整流子に破壊回転試験を行う
と、図14(B)に示すように、整流子片の破壊された
接着面は比較的綺麗な表面を有している。すなわち、本
発明に係る粗化処理を行っていない第1の比較例、第2
の比較例、第5の比較例のそれぞれに係る電動機用整流
子は、図13に示す破壊回転数の測定値からも明らかな
ように、整流子片と整流子スリーブとの間には充分な接
着力を得ることができない。
【0062】(2)これに対して、本発明の実施の形態
の第1の実施例乃至第5の実施例において、整流子片1
0の接着面は本発明の実施の形態に係るエッチングによ
る粗化処理を行っているので、図15(A)に示すよう
に、微少な凹凸を有する粗化面10Aを観察することが
できる。この整流子片10に整流子スリーブ11を形成
して電動機用整流子1を製作し、この電動機用整流子1
に破壊回転試験を行うと、図15(B)に示すように、
整流子片10の破壊された粗化面10Aは整流子スリー
ブ11の絶縁性成型樹脂との接着が強固に行われていた
ような複雑な凹凸形状を有している。さらに、本発明の
実施の形態の第1の実施例乃至第5の実施例に係るそれ
ぞれの電動機用整流子1は、図11に示す破壊回転数の
測定値からも明らかなように、図13に示す第1の比較
例、第2の比較例、第5の比較例のそれぞれの破壊回転
数の数値よりも高く、整流子片10と整流子スリーブ1
1との間に充分な接着力を得ることができる。
【0063】(3)同様に、本発明の実施の形態の第6
の実施例乃至第10の実施例において、整流子片10の
接着面は本発明の実施の形態に係る酸化還元処理による
粗化処理を行っているので、図16(A)に示すよう
に、エッチング処理による粗化処理よりもさらに微少な
凹凸を有する粗化面10Aを観察することができる。こ
の整流子片10に整流子スリーブ11を形成して電動機
用整流子1を製作し、この電動機用整流子1に破壊回転
試験を行うと、図16(B)に示すように、整流子片1
0の破壊された粗化面10Aは整流子スリーブ11の絶
縁性成型樹脂との接着が強固に行われていたような複雑
な凹凸形状を有している。さらに、本発明の実施の形態
の第6の実施例乃至第10の実施例に係るそれぞれの電
動機用整流子1は、図12に示す破壊回転数の測定値か
らも明らかなように、図13に示す第1の比較例、第2
の比較例、第5の比較例のそれぞれの破壊回転数の数値
よりも高く、整流子片10と整流子スリーブ11との間
に充分な接着力を得ることができる。
【0064】(4)第3の比較例においては、整流子片
の接着面に本発明に係るエッチング処理による粗化処理
を行っているものの、粗化度は本発明が好ましいとする
50μmを越えている。この第3の比較例に係る電動機
用整流子においては、図13に示すように、いくつかの
破壊回転数の測定値は高い数値が得られるものの、40
0℃、10秒の半田浴後の破壊回転数すなわち熱衝撃後
の破壊回転数が急激に低くなってしまい、総合的な評価
として整流子片と整流子スリーブとの間の接着力は充分
でない。
【0065】(5)第4の比較例においては、整流子片
の接着面に本発明に係る酸化還元処理による粗化処理を
行っているものの、粗化度は本発明が好ましいとする
1.0mg/cmを越えている。この第4の比較例に
係る電動機用整流子においては、第3の比較例に係る電
動機用整流子と同様に、図13に示すように、いくつか
の破壊回転数の測定値は高い数値が得られるものの、4
00℃、10秒の半田浴後の破壊回転数すなわち熱衝撃
後の破壊回転数が急激に低くなってしまい、総合的な評
価として整流子片と整流子スリーブとの間の接着力は充
分でない。
【0066】このように構成される本発明の実施の形態
に係る電動機用整流子1においては、整流子片10の少
なくとも整流子スリーブ11との接着面に粗化面10A
を備えたので、物理的な接着面積を増加し、整流子片1
0と整流子スリーブ11との間の接着力を向上させるこ
とができる。しかも、突起部や爪部に比べて粗化面10
Aという簡易な構成であるので、電動機用整流子1の小
型軽量化を実現することができ、さらに接着力の向上に
より整流子片10と整流子スリーブ11との間の剥離を
防止することができるので、高速回転化に優れ、長寿命
化を実現することができる電動機用整流子1を提供する
ことができる。
【0067】さらに、本発明の実施の形態に係る電動機
においては、上記電動機用整流子1を備えているので、
小型軽量化を実現することができ、高速回転化に優れ、
長寿命化を実現することができる。
【0068】さらに、本発明の実施の形態に係る電動機
用整流子1の製造方法においては、整流子片10の接着
面をエッチングにより簡易に粗化面10Aとすることが
でき、この整流子片10の粗化面10Aに接着するよう
に絶縁性樹脂を注入成型して整流子スリーブ11を形成
するようにしたので、整流子片10と整流子スリーブ1
1との間の接着力を向上させることができる。従って、
本発明の実施の形態に係る電動機用整流子1又は電動機
を再現性よく容易に製造することができる。
【0069】最後に、本発明の実施の形態に係る電動機
用整流子1の製造方法においては、整流子片10の接着
面を酸化、還元(いわゆる黒化処理)により簡易に粗化
面10Aとすることができ、この整流子片10の粗化面
10Aに接着するように絶縁性樹脂を注入成型して整流
子スリーブ11を形成するようにしたので、整流子片1
0と整流子スリーブ11との間の接着力を向上させるこ
とができる。従って、本発明の実施の形態に係る電動機
用整流子10又は電動機を再現性よく容易に製造するこ
とができる。
【0070】(その他の実施の形態)本発明は上記実施
の形態によって記載したが、この開示の一部をなす論述
及び図面はこの発明を限定するものであると理解すべき
ではない。この開示から当業者には様々な代替実施の形
態、実施例及び運用技術が明らかとなろう。
【0071】例えば、本発明は、電動機用整流子1の整
流子片10に、粗化面10Aと併せて、上記公開公報に
開示されるような突起を、又は突起及び爪部を備えるよ
うにしてもよい。
【0072】このように、本発明はここでは記載してい
ない様々な実施の形態等を含むことは勿論である。した
がって、本発明の技術的範囲は上記の説明から妥当な特
許請求の範囲に係る発明特定事項によってのみ定められ
るものである。
【0073】
【発明の効果】本発明は、整流子片と整流子スリーブと
の間の接着力を簡易に向上させることができる電動機用
整流子を提供することができる。
【0074】さらに、本発明は、小型軽量化並びに高速
回転化に優れ、かつ長寿命化を実現することができる電
動機用整流子を提供することができる。
【0075】さらに、本発明は、小型軽量化並びに高速
回転化に優れ、かつ長寿命化を実現することができる電
動機を提供することができる。
【0076】最後に、本発明は、上記電動機用整流子又
は電動機の好適な製造方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る電動機の電動機用整
流子の正面図である。
【図2】本発明の実施の形態に係る電動機用整流子の平
面図である。
【図3】本発明の実施の形態に係る電動機用整流子の斜
視図である。
【図4】本発明の実施の形態に係る電動機用整流子の整
流子スリーブと整流子片との接合状態を示す要部拡大断
面図である。
【図5】本発明の実施の形態に係る電動機(電動機用整
流子及び回転子)の構成図である。
【図6】(A)乃至(C)は本発明の実施の形態に係る
電動機用整流子の工程断面図である。
【図7】本発明の実施の形態に係る粗化度測定装置のシ
ステム構成図である。
【図8】本発明の実施の形態に係る還元時間と還元電圧
との関係を示す図である。
【図9】本発明の実施の形態に係る電動機用整流子の整
流子スリーブの共通の樹脂成型条件を示す図である。
【図10】本発明の実施の形態に係る電動機用整流子の
整流子スリーブと整流子片との他の接合状態を示す要部
拡大断面図である。
【図11】本発明の実施の形態の第1の実施例乃至第5
の実施例に係る電動機用整流子において整流子片と整流
子スリーブとの間の接着力の関係等を示す図である。
【図12】本発明の実施の形態の第6の実施例乃至第1
0の実施例に係る電動機用整流子において整流子片と整
流子スリーブとの間の接着力の関係等を示す図である。
【図13】本発明の実施の形態の第1の比較例乃至第5
の比較例に係る電動機用整流子において整流子片と整流
子スリーブとの間の接着力の関係等を示す図である。
【図14】(A)は本発明の実施の形態の比較例に係る
整流子片の破壊回転試験前の電子顕微鏡写真を示す図、
(B)は整流子片の破壊回転試験後の電子顕微鏡写真を
示す図である。
【図15】(A)は本発明の実施の形態の第1の実施例
乃至第5の実施例に係る整流子片の破壊回転試験前の電
子顕微鏡写真を示す図、(B)は整流子片の破壊回転試
験後の電子顕微鏡写真を示す図である。
【図16】(A)は本発明の実施の形態の第6の実施例
乃至第10の実施例に係る整流子片の破壊回転試験前の
電子顕微鏡写真を示す図、(B)は整流子片の破壊回転
試験後の電子顕微鏡写真を示す図である。
【符号の説明】
1 電動機用整流子 2 回転シャフト 3 回転子 4 永久磁石 5 巻き線 6 ブラシ 10 整流子片 10A 粗化面 10B 爪部 11 整流子スリーブ 11A 接着面 11a 軸穴 11b 整流子片溝 15 成型金型 20 粗化度測定装置 21 溶液槽 22 比較電極 23 対向電極 24 定電流測定器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 池上 久男 茨城県下館市大字小川1500番地 日立化成 工業株式会社下館事業所内 Fターム(参考) 5H613 AA01 AA03 BB04 BB08 BB09 GA03 GA06 GA07 GB01 GB02 GB08 GB09 GB13 GB17 KK03 KK06 KK18 PP08 5H615 AA01 BB01 BB04 BB14 PP26 RR01 SS12 SS13 SS18 SS44 TT03

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 絶縁性成型樹脂の整流子スリーブと、 前記整流子スリーブとの接着面に少なくとも粗化面を有
    する整流子片とを備えたことを特徴とする電動機用整流
    子。
  2. 【請求項2】 前記整流子片は、0.1μm〜50μm
    の範囲の微小な凹凸の粗化面を有することを特徴とする
    請求項1に記載の電動機用整流子。
  3. 【請求項3】 前記整流子片は、無酸素銅、脱燐酸銅、
    又は銀を含有する銅により形成され、酸化銅換算におい
    て0.01mg/cm〜1.0mg/cm の範囲の
    微小な凹凸の粗化面を有することを特徴とする請求項1
    に記載の電動機用整流子。
  4. 【請求項4】 絶縁性成型樹脂の整流子スリーブと、前
    記整流子スリーブとの接着面に少なくとも粗化面を有す
    る整流子片とを備えた整流子を、少なくとも具備したこ
    とを特徴とする電動機。
  5. 【請求項5】 少なくとも以下の工程を備えたことを特
    徴とする電動機用整流子の製造方法。 (1)整流子片の少なくとも整流子スリーブとの接着面
    を粗化液によりエッチングし、この接着面を粗化面にす
    る工程 (2)前記整流子片の少なくとも粗化面を成型金型の一
    部として、絶縁性樹脂を注入成型し、整流子スリーブを
    形成する工程
  6. 【請求項6】 前記粗化液には、硫酸及び過酸化水素水
    を主剤とした粗化液、硝酸及びぎ酸を主剤とした粗化
    液、又は塩酸を主剤とした粗化液が使用されることを特
    徴とする請求項5に記載の電動機用整流子の製造方法。
  7. 【請求項7】 少なくとも以下の工程を備えたことを特
    徴とする電動機用整流子の製造方法。 (1)無酸素銅、脱燐酸銅、又は銀を含有する銅により
    整流子片を形成する工程 (2)前記整流子片の少なくとも整流子スリーブとの接
    着面を酸化液により酸化第一銅及び又は酸化第二銅の酸
    化物に改質した後、還元液により金属銅に還元し、前記
    接着面を粗化面にする工程 (3)前記整流子片の少なくとも粗化面を成型金型の一
    部として、絶縁性樹脂を注入成型し、整流子スリーブを
    形成する工程
  8. 【請求項8】 前記酸化液には、塩素酸アルカリ、過硫
    酸アルカリ、又は亜塩素酸アルカリの酸化剤を少なくと
    も含む溶液が使用されることを特徴とする請求項7に記
    載の電動機用整流子の製造方法。
  9. 【請求項9】 前記還元液には、ジメチルアミンボラン
    を少なくとも含む溶液、又は水素化ホウ素アルカリを含
    む溶液及びホルマリンを含む溶液が使用されることを特
    徴とする請求項7又は請求項8に記載の電動機用整流子
    の製造方法。
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