JP2002048282A - 開放型クランプ金具 - Google Patents

開放型クランプ金具

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JP2002048282A
JP2002048282A JP2000233602A JP2000233602A JP2002048282A JP 2002048282 A JP2002048282 A JP 2002048282A JP 2000233602 A JP2000233602 A JP 2000233602A JP 2000233602 A JP2000233602 A JP 2000233602A JP 2002048282 A JP2002048282 A JP 2002048282A
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band
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Abstract

(57)【要約】 【課題】被固定物の円周面全体へ確実に密着作用して、
その締付け力の部分的な弱点が生じない開放型クランプ
金具を提供する。 【解決手段】クランプバンド(11)をなす内側重合部
分(11A)の自由端に、平面視の左右対称なハ字型先
細り傾斜サイドエッジ(12L)(12R)とその先端
から一定長さだけ張り出す狭幅なパイロットノーズ(1
3)を切り欠く一方、同じくクランプバンド(11)を
なす外側重合部分(11B)と中間部分(11C)との
境界位置に、上記傾斜サイドエッジ受け止め用となる平
面視の左右対称なハ字型傾斜段部(25L)(25R)
を付与して、これにより区成されたパイロットノーズ調
芯用先細り誘導トンネル(G)の出口(24)に直通す
るパイロットノーズ受け入れ孔(21)を、上記クラン
プバンド(11)の中間部分(11C)に開口形成し
た。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はゴムや合成樹脂など
の可塑物から成る流体給送用ホースを初め、軸用ブーツ
や防塵用ベローズ、その他の被固定物を、各種機器の接
続円周面へ半永久的に固定使用する開放型クランプ金具
の改良に係り、殊更被固定物における弾力性の有無や程
度に拘らず、その円周面の全体へ常時完全に密着作用し
て、締付け力の部分的な弱点を生じないように工夫した
ものである。
【0002】
【従来の技術】一定長さにカットされたステンレス鋼板
やその他の金属帯板材料から成るクランプバンドを、そ
の切り離し一端側となる内側重合部分と同じく他端側と
なる外側重合部分とが、一定量だけ部分的にオーバーラ
ップする円形リング状に捲き曲げ立体化して、上記被固
定物へ直径方向から一旦仮り止め状態に捲き掛けた上、
そのクランプバンドの口径を強制的に収縮変形させるこ
とにより、上記被固定物をその対応的な各種機器の接続
円周面へ締結一体化する所謂開放型のクランプ金具は、
周知である。
【0003】そして、この種のクランプ金具では特公平
5−63641号や特開平5−240385号、特開平
10−68475号、特許第2898381号、アメリ
カ特許第4299012号、アメリカ特許第43153
48号に詳しく説明されている通り、クランプバンドの
内側クランプ面(被固定物に対する締付け作用面)を無
段差又は連続状態に保つための構成が採用されている。
【0004】つまり、上記特許第2898381号を代
表例に挙げて言えば、クランプバンド(11)における
内側重合部分(14)の自由端が一定長さの舌状延長部
(31)として、クランプバンド(11)自身の板幅よ
りも狭幅に切り欠かれている一方、これと対応する狭幅
なトンネル型の舌受け入れ凹溝(中央バンド部分)(3
5)が、外側重合部分(16)の途中から低くともクラ
ンプバンド(11)自身の板厚とほぼ等しい高さの外向
き切り起し状態に形成されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記公知発
明の構成では、本発明との比較要部を抽出拡大して示し
た図30〜38から明白なように、外側重合部分(1
6)の舌受け入れ凹溝(中央バンド部分)(35)がク
ランプバンド(11)自身の板厚とほぼ等しい高さを有
する第1、2段部(33)(33)(33A)と、左右
一対の平行な長手方向切込み(34)(34)とによっ
て、左右両サイドバンド部分(36)(36)から外向
きに切り起されたトンネル形態を呈している。
【0006】しかも、舌状延長部(31)の根元をなす
左右一対の切り欠きエッジ(31L)(31R)が、ク
ランプバンド(11)の長手中心線(O−O)と90度
(α)(α)の直交する一直線状態にあり、これと対応
して、その舌受け入れ凹溝(中央バンド部分)(35)
を区成する左右一対の第1段部(33)(33)も、や
はりクランプバンド(11)の長手中心線(O−O)と
90度(β)(β)の直交する一直線状態にある。その
ため、未だ次の諸問題がある。
【0007】即ち、上記舌受け入れ凹溝(中央バンド部
分)(35)は左右一対の平行な長手方向切込み(3
4)(34)により、左右両サイドバンド部分(36)
(36)から切り起されたトンネル形態として、その溝
幅が第1段部(33)(33)から第2段部(33A)
までの全体長さに亘る均一であるため、その内部へ舌状
延長部(31)を自づと正確に誘導することが困難であ
り、その舌状延長部(31)の調芯作用に劣る。
【0008】被固定物(B)が弾力性に富む軟質なゴム
材料から成る場合に、そのクランプバンド(11)の内
側重合部分(14)と外側重合部分(16)が正しくオ
ーバーラップせず、少しでも左右方向へ振れ動いた位置
ズレ状態のもとで、その口径の収縮変形操作力が加えら
れると、仮令舌状延長部(31)の先端が円弧凸曲面を
なしているとしても、上記舌受け入れ凹溝(中央バンド
部分)(35)の第1段部(33)(33)に受け止め
られてしまい、その舌受け入れ凹溝(35)の内部へ直
進しないことになるおそれがある。
【0009】又、上記舌受け入れ凹溝(中央バンド部
分)(35)は第1段部(33)(33)から第2段部
(33A)までの一定長さとして、クランプバンド(1
1)の長手中心線(O−O)上に沿い延在するトンネル
形態をなしているため、クランプバンド(11)の口径
が比較的大きい場合であればともかく、その口径が小さ
くなればなる程、仮令左右一対の平行な長手方向切込み
(34)(34)を付与したとしても、上記トンネル形
態の舌受け入れ凹溝(中央バンド部分)(35)がクラ
ンプバンド(11)の捲き曲げに大きな抵抗を与えるビ
ード(筋骨)として働くことになる結果、そのクランプ
バンド(11)を正規の円形リング状に無理なく捲き曲
げ成形することができない。
【0010】更に、クランプバンド(11)の口径を強
制的に収縮変形させる過程では、図36〜38から示唆
される通り、舌状延長部(31)の両切り欠きエッジ
(31L)(31R)とその舌受け入れ凹溝(中央バン
ド部分)(35)の両第1段部(33)(33)とが、
クランプバンド(11)の長手中心線(O−O)と直交
する関係状態のもとに向かい合いつつ、真に相反する方
向から被固定物(B)の表面をまともに受け止めて引き
寄せることになり、その引き寄せ力が左右方向へ逃し分
散されない結果、被固定物(B)が弾力性に富む軟質な
ゴム材料から成る場合には、その表面の皺寄りや傷付
き、挟み詰めなどを惹起するおそれがある。
【0011】同じくクランプバンド(11)の口径を収
縮変形させる過程において、その外側重合部分(16)
に開口分布する孔(15)(15)(15)が内側重合
部分(14)の案内フック(12)と支持フック(1
3)(13)を一旦乗り越えてからスプリングバックす
ることにより、その案内フック(12)と支持フック
(13)(13)へ最終的に喰い付き係止し合う関係
上、被固定物(B)が弾力性の乏しい硬質な合成樹脂材
料から成形されたものである場合には、上記舌状延長部
(31)の両切り欠きエッジ(31L)(31R)とそ
の舌受け入れ凹溝(中央バンド部分)(35)の両第1
段部(33)(33)との向かい合う相互間に、図36
〜38のような空隙(S)(S)が必らず発生すること
となり、クランプバンド(11)がその外側重合部分
(16)の左右両サイド位置では図38のように被固定
物(B)から浮いた状態として、その表面に密着作用せ
ず、外側重合部分(16)の中央バンド部分(35)に
おいてのみ内側重合部分(14)の舌状延長部(31)
とオーバーラップするに過ぎない結果、被固定物(B)
の円周面全体を均等な締付け力のもとで、高強度に安定
良く締め付けることができない。このような事態は、弾
力性を有するゴム材料から成る被固定物(B)が経年的
な劣化などにより、その弾力性を消失してしまった場合
にも、同様に発生することとなる。
【0012】この点、上記公知発明では舌状延長部(3
1)の両切り欠きエッジ(31L)(31R)と、その
舌受け入れ凹溝(中央バンド部分)(35)の両第1段
部(33)(33)とが、クランプバンド(11)の長
手中心線(O−O)と直交する一直線状態のもとで向か
い合う関係にあるため、その外側重合部分(16)へ特
別に設けたバンド区分(50)により、クランプバンド
(11)の円周方向に沿う伸縮バネ性を与えなければ、
上記空隙(S)(S)の発生を予防することができず、
そのバンド区分(50)が必須不可欠の構成となる。
【0013】そのバンド区分(50)は図30〜35の
ような砂時計型の窓口(53)から成るものとして、し
かも外側重合部分(16)における工具係合隆起(2
4)と、上記舌受け入れ凹溝(中央バンド部分)(3
5)を形成する第1段部(33)(33)との相互間に
切り抜かれており、その舌受け入れ凹溝(35)の入口
部に隣接しているため、クランプバンド(11)の口径
を収縮変形させる時、その内側重合部分(14)の自由
端をなす舌状延長部(31)が、誤って上記窓口(5
3)の内部へ進入するおそれもあり、このような事態は
クランプバンド(11)の口径が小さくなればなる程、
顕著に発生することとなる。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明はこのような諸問
題の改良を企図しており、そのための構成上一定長さに
カットされた金属帯板材料の切り離し一端側を内側重合
部分とし、同じく切り離し他端側を外側重合部分とし
て、一定量だけ部分的にオーバーラップする円形リング
状に捲き曲げ立体化されたクランプバンドと、
【0015】上記外側重合部分にオーバーラップする内
側重合部分の内面と、残余のオーバーラップしない中間
部分の内面とを無段差の連続状態に保つべく、その中間
部分と外側重合部分との境界位置に付与された段部と、
【0016】上記クランプバンドの口径収縮用操作工具
を係止させるべく、その中間部分と外側重合部分へ対応
的に各々設置された工具係止手段と、
【0017】上記内側重合部分と外側重合部分との相互
を機械的に締結すべく、その内側重合部分と外側重合部
分へやはり対応的に各々設置された締結手段とを備え、
【0018】上記工具係止手段に係止させた操作工具に
より、クランプバンドの口径を強制的に収縮変形させた
時、その機械的な締結手段同志が締結されることになる
と共に、上記内側重合部分と中間部分との内面同志が無
段差の連続状態に保たれることとなる開放型クランプ金
具において、
【0019】上記内側重合部分の切り離し一端に一定角
度だけ交叉する平面視の左右対称なハ字型先細り傾斜サ
イドエッジと、その両先細り傾斜サイドエッジの先端か
ら更に一定長さだけ張り出す狭い一定幅のパイロットノ
ーズとを切り欠く一方、
【0020】上記段部をそのパイロットノーズにおける
先細り傾斜サイドエッジの受け止め可能な傾斜段部とし
て、やはり一定角度だけ交叉する平面視の左右対称なハ
字型に対応形成することにより、その両傾斜段部の向か
い合う相互間を上記パイロットノーズの先細り誘導トン
ネルとして機能させると共に、
【0021】その先細り誘導トンネルの出口がクランプ
バンドの長手中心線とほぼ直交する開口エッジとなるパ
イロットノーズ受け入れ孔を、上記傾斜段部よりも一段
低いクランプバンドの中間部分に開口形成したことを特
徴とするものである。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、図面に基いて本発明の具体
的構成を詳述すると、図1、2はその本発明に係るクラ
ンプ金具の展開平板状態(材料加工状態)を、又図3〜
8は同じく捲き曲げ立体化した製品とその使用状態を各
々示しており、そのクランプ金具の材料としては一定の
厚み(T)(例えば約0.8mm)と幅(W)(例えば
約10mm)を有するステンレス鋼(例えばSUS30
1又はSUS304)やその他の金属帯板(M)が採用
され、その予じめの長尺物から目的とする流体給送用ホ
ースや軸用ブーツ、防塵用ベローズなどの被固定物
(B)における太さに応じた一定の長さ(L)として、
適当にカットされることとなる。
【0023】(11)はこのような所要の定寸にカット
された金属帯板材料(M)から、正面視の円形リング状
に捲き曲げ立体化されることにより、被固定物(B)の
締付け作用に言わば直接奉仕するクランプバンドであっ
て、その切り離し一端側に同じく他端側が外接する如
く、一定量(D)だけ部分的にオーバーラップしてい
る。つまり、クランプバンド(11)の切り離し一端側
が内側重合部分(11A)をなし、同じく切り離し他端
側が外側重合部分(11B)をなす部分的な二重のオー
バーラップ状態にある。(11C)は残余のオーバーラ
ップしない中間部分を示している。
【0024】上記クランプバンド(11)は言うまでも
なく金属帯板材料(M)自身の一定幅(W)を備えてい
るが、その内側重合部分(11A)の切り離し一端(自
由端)のみは図9のように、クランプバンド(11)の
一定幅(W)から徐々に狭くなる左右対称な先細り傾斜
サイドエッジ(12L)(12R)を経て、その両傾斜
サイドエッジ(12L)(12R)の先端から更に一定
長さ(L1)(例えば約は5mm)だけ張り出す狭い一
定幅(W1)(例えば約5mm)のパイロットノーズ
(13)として切り欠かれている。
【0025】図示の実施形態では、パイロットノーズ
(13)の根元に平面視の左右対称なハ字型として切り
欠かれた先細り傾斜サイドエッジ(12L)(12R)
の一対が交叉する一定角度(γ)を、約60度に設定し
ている。又、その両先細り傾斜サイドエッジ(12L)
(12R)の一定な作用長さ(Y1)(Y1)を、約4
mmに寸法化している。上記パイロットノーズ(13)
の張り出し先端エッジは円弧凸曲面として造形されてい
る。そのパイロットノーズ(13)がクランプバンド
(11)の長手中心線(O−O)上に沿って延在してい
ることは、言うまでもない。
【0026】(14)(15)(16)は上記クランプ
バンド(11)の内側重合部分(11A)におけるパイ
ロットノーズ(13)から、中間部分(11C)の存在
方向に向かって、順次に開口分布されたクランプバンド
捲き曲げ成形用の係止ピン受け入れ孔、締結爪受け入れ
孔並びに工具受け入れ孔であり、図1から明白なよう
に、その何れもクランプバンド(11)の長手中心線
(O−O)上に並列している。
【0027】そして、上記クランプバンド捲き曲げ成形
用の係止ピン受け入れ孔(14)は、後述する捲き曲げ
成形用芯金ロールの円周面から植立する係止ピンを受け
入れ、その係止ピンとの係止状態のもとで、芯金ロール
が回転されることによって、上記クランプバンド(1
1)を円形リング状に捲き曲げ立体化するために使われ
るものであり、そのためクランプバンド(11)の内側
重合部分(11A)における自由端の付近に位置しつ
つ、平面視の円形又は楕円形に開口されている。
【0028】又、上記締結爪受け入れ孔(15)はクラ
ンプバンド捲き曲げ成形用の係止ピン受け入れ孔(1
4)から比較的遠く離隔しつつも、やはりクランプバン
ド(11)の内側重合部分(11A)に開口形成されて
おり、しかもその上記係止ピン受け入れ孔(14)と隣
り合う側の開口エッジが、図2、3から明白なように、
金属帯板材料(M)の曲げ起し加工により、その帯板材
料(M)自身の厚み(T)とほぼ等しい高さだけ外向き
に膨出する第1締結爪(17)として造形されている。
【0029】その第1締結爪(17)は上記締結爪受け
入れ孔(15)に横断する凸曲形態をなし、後述する外
側重合部分(11B)の第2締結爪と確固に安定良く喰
い付き係止し合うようになっている。
【0030】更に、上記工具受け入れ孔(16)は締結
爪受け入れ孔(15)と比較的接近した位置に開口形成
されており、しかもその締結爪受け入れ孔(15)と隣
り合う側の開口エッジが、図2、3から明白なように、
やはり金属帯板材料(M)の曲げ起し加工により、その
帯板材料(M)自身の厚み(T)とほぼ等しい高さだけ
外向きに膨出する第1工具係止爪(18)として造形さ
れている。
【0031】この第1工具係止爪(18)も上記工具受
け入れ孔(16)に横断する凸曲形態をなすことによっ
て、後述するクランプバンド(11)の口径収縮用操作
工具を確実に安定良く受け止め、その操作力に対抗でき
る補強リブとして働くようになっている。尚、第1工具
係止爪(18)はクランプバンド(11)の口径を収縮
変形させた締結状態において、図4〜8のように、その
クランプバンド(11)の中間部分(11C)に位置す
る結果となる。
【0032】他方、(19)(20)(21)は上記ク
ランプバンド(11)の外側重合部分(11B)におけ
る切り離し他端(自由端)から、中間部分(11C)の
存在する逆方向に向かって、順次に開口分布された締結
爪受け入れ孔、工具受け入れ孔並びにパイロットノーズ
受け入れ孔であり、やはり図1から明白なように、その
何れもクランプバンド(11)の長手中心線(O−O)
上に並列している。
【0033】その締結爪受け入れ孔(19)は外側重合
部分(11B)における自由端の付近に開口形成されて
おり、しかもその自由端側の開口エッジが図2、3のよ
うに、上記内側重合部分(11A)の第1締結爪(1
7)と向かい合う第2締結爪(22)として、金属帯板
材料(M)の逆向き曲げ起し加工により、その帯板材料
(M)自身の厚み(T)とほぼ等しい高さだけ内向きに
膨出されている。
【0034】その第2締結爪(22)は上記締結爪受け
入れ孔(19)に横断する凹曲形態として、上記内側重
合部分(11A)の凸曲形態をなす第1締結爪(17)
と雌雄関係にある。
【0035】つまり、上記内側重合部分(11A)の第
1締結爪(17)が外向きに隆起しているに反して、外
側重合部分(11B)の第2締結爪(22)が内向きに
陥没しているわけであり、その第1締結爪(17)の外
向き高さと第2締結爪(22)の内向き深さとは互いに
同一として、何れも金属帯板材料(M)自身の厚み
(T)とほぼ等しく寸法化されているため、図7、8か
ら明白なように、上記第1、2締結爪(17)(22)
はクランプバンド(11)の内側重合部分(11A)
と、外側重合部分(11B)との重合平面上において、
相互の締結状態に喰い付き係止し合うこととなる。
【0036】しかも、上記第2締結爪(22)は外側重
合部分(11B)における自由端の付近に存在するた
め、その第1締結爪(17)と喰い付き係止し合った締
結状態において、外側重合部分(11B)が自由端から
外向きに反り曲がってしまうおそれや、その締結状態の
解除されてしまう心配がなく、クランプバンド(11)
の全体的な扁平化にも役立つ。
【0037】但し、上記第1、2締結爪(17)(2
2)はクランプバンド(11)における内側重合部分
(11A)と外側重合部分(11B)との相互を機械的
に締結する手段であり、その機械的な締結手段として機
能し得る限り、上記第2締結爪(22)に代る係止孔を
外側重合部分(11B)に切り抜く一方、これとの雌雄
関係として内側重合部分(11A)から外向きに切り起
した係止爪を、その係止孔へ係止させることにより、ク
ランプバンド(11)の機械的な締結状態を得るように
構成しても良く、その係止孔と係止爪の個数も自由に増
減することができる。
【0038】又、上記外側重合部分(11B)の工具受
け入れ孔(20)は内側重合部分(11A)の工具受け
入れ孔(16)と並列する関係に開口しており、その第
2締結爪(22)と隣り合う側の開口エッジが図2、3
から明白なように、金属帯板材料(M)の曲げ起し加工
により、その帯板材料(M)自身の厚み(T)とほぼ等
しい高さだけ外向きに膨出する第2工具係止爪(23)
として造形されている。
【0039】この第2工具係止爪(23)は第2締結爪
(22)との至近位置にあり、これも上記第1工具係止
爪(18)と同じく、その工具受け入れ孔(20)に横
断する凸曲形態をなすことによって、クランプバンド
(11)における口径収縮用操作工具の操作力に対抗で
きる補強リブとして機能する。
【0040】つまり、内側重合部分(11A)の第1工
具係止爪(18)と外側重合部分(11B)の第2工具
係止爪(23)とは、図3〜8のようなクランプバンド
(11)の捲き曲げ立体化された状態において、相互の
逆向き姿勢として隆起する対称関係にある。そのため、
後述の引き絞り式操作工具を上記第1、2工具係止爪
(18)(23)へ係脱自在に係止させて引き絞り操作
することにより、クランプバンド(11)の口径を強制
的に収縮変形させることができる。
【0041】更に、上記パイロットノーズ受け入れ孔
(21)は外側重合部分(11B)の工具受け入れ孔
(20)から比較的遠く離隔した位置に細長く開口形成
されており、クランプバンド(11)の内側重合部分
(11A)と外側重合部分(11B)とを、その第1、
2締結爪(17)(22)同志が喰い付き係止し合うよ
うに締結した時、図4〜8のように、上記内側重合部分
(11A)の自由端に張り出すパイロットノーズ(1
3)を受け入れ得る対応位置関係にあるものとして、外
側重合部分(11B)と中間部分(11C)との境界か
ら中間部分(11C)まで延在する結果となる。
【0042】そのパイロットノーズ受け入れ孔(21)
は上記パイロットノーズ(13)を受け入れるために、
一定の開口長さ(L2)(例えば約7mm)と開口幅
(W2)(例えば約5.5mm)を備えているが、特に
その外側重合部分(11B)の工具受け入れ孔(20)
と隣り合う側の開口エッジは、図9〜18から明白なよ
うに、後述するパイロットノーズ用先細り誘導トンネル
(G)の出口(24)をなすものとして、クランプバン
ド(11)の長手中心線(O−O)と約90度(δ)の
直交する直線形態に切り欠かれている一方、その出口
(24)と向かい合う側の開口エッジは、上記パイロッ
トノーズ(13)の張り出し先端エッジと対応する円弧
凹曲面を呈している。
【0043】(25)は上記クランプバンド(11)の
内面(被固定物に対する締付け作用面)を無段差の連続
状態に保つため、その外側重合部分(11B)と中間部
分(11C)との境界位置へ、金属帯板材料(M)自身
の厚み(T)とほぼ等しい高低差だけ付与された段部
(ステップ)であり、その段部(25)から自由端まで
の一定長さだけ延在する外側重合部分(11B)が、内
側重合部分(11A)と上記した一定量(D)だけオー
バーラップするものとして外向きに一段高く、その段部
(25)を境界とする中間部分(11C)が、相対的に
一段低く形成されている。これによって、外側重合部分
(11B)にオーバーラップする内側重合部分(11
A)の内面と、その残余のオーバーラップしない中間部
分(11C)の内面とが、無段差の連続状態になる。
【0044】上記段部(25)は本発明の場合、図9〜
18から明白なように、特にパイロットノーズ(13)
の根元に切り欠かれた左右対称な先細り傾斜サイドエッ
ジ(12L)(12R)と対応して、平面視の左右対称
な先細り傾斜サイドエッジ受け止め用傾斜段部(25
L)(25R)として付与されており、これによりその
両傾斜段部(25L)(25R)の向かい合う相互間を
上記パイロットノーズ(13)がそのパイロットノーズ
受け入れ孔(21)へ直進する先細り誘導トンネル
(G)として区成している。
【0045】即ち、その左右対称な先細り傾斜サイドエ
ッジ受け入れ用傾斜段部(25L)(25R)は図13
の平面図から明白なように、上記パイロットノーズ受け
入れ孔(21)の角隅部から外側重合部分(11B)の
自由端に向かって広がるハ字型として付与されている。
その傾斜段部(25L)(25R)の左右一対が交叉す
る一定角度(θ)は、上記パイロットノーズ(13)に
おける先細り傾斜サイドエッジ(12L)(12R)の
左右一対が交叉する一定角度(γ)と対応して、やはり
約60度に設定されている。又、その両傾斜段部(25
L)(25R)の一定な作用長さ(Y2)(Y2)も、
上記先細り傾斜サイドエッジ(12L)(12R)の作
用長さ(Y1)(Y1)と対応して、やはり約4mmに
寸法化されている。
【0046】その場合、上記パイロットノーズ受け入れ
孔(21)におけるクランプバンド(11)の長手中心
線(O−O)とほぼ直交する直線形態の開口エッジは、
上記先細り誘導トンネル(G)の出口(24)をなすも
のとして、その中間部分(11C)よりも一段高い外側
重合部分(11B)に切り欠かれており、上記内側重合
部分(11A)のパイロットノーズ(13)が外側重合
部分(11B)の先細り誘導トンネル(G)から、その
出口(24)を通じて、一段低い中間部分(11C)に
開口するパイロットノーズ受け入れ孔(21)へ直進さ
れるようになっている。
【0047】クランプバンド(11)の口径を収縮変形
させる過程において、その外側重合部分(11B)の左
右対称な先細り傾斜サイドエッジ受け止め用傾斜段部
(25L)(25R)により区画された先細り誘導トン
ネル(G)が、図17、18のように、上記内側重合部
分(11A)のパイロットノーズ(13)をクランプバ
ンド(11)の長手中心線(O−O)上へ自づと円滑に
誘導すべく調芯作用し、そのパイロットノーズ(13)
が誘導トンネル(G)の出口(24)を直進して、パイ
ロットノーズ受け入れ孔(21)へ受け入れられた最終
的には、そのパイロットノーズ(13)の根元に切り欠
かれている先細り傾斜サイドエッジ(12L)(12
R)が、外側重合部分(11B)の上記傾斜段部(25
L)(25R)によって受け止められるのである。
【0048】上記の構成を備えた本発明のクランプ金具
では、クランプバンド(11)の口径を収縮変形させる
過程において、その内側重合部分(11A)の第1締結
爪(17)と外側重合部分(11B)の第2締結爪(2
2)とが、一旦乗り越える如く相対的に変移し、その乗
り越え後のスプリングバックにより、相互の機械的に喰
い付き係止し合うことになる関係上、被固定物(B)が
弾力性の乏しい硬質な合成樹脂材料から成形されたもの
である場合には、上記内側重合部分(11A)における
パイロットノーズ(13)の先細り傾斜サイドエッジ
(12L)(12R)と、外側重合部分(11B)の対
応的な先細り傾斜サイドエッジ受け止め用傾斜段部(2
5L)(25R)との向かい合う相互間に、従来技術と
同様な空隙(S)(S)が発生することになる。
【0049】しかし、本発明の場合パイロットノーズ
(13)の根元をなす先細り傾斜サイドエッジ(12
L)(12R)と、先細り誘導トンネル(G)を形作る
傾斜段部(25L)(25R)は、何れもクランプバン
ド(11)の長手中心線(O−O)と直交する一直線形
態になく、その左右一対づつの一定角度(γ)(θ)だ
け交叉する関係状態にあるため、図15、16の断面図
から示唆されるように、その先細り傾斜サイドエッジ
(12L)(12R)の一定な作用長さ(Y1)(Y
1)と先細り傾斜サイドエッジ受け止め用傾斜段部(2
5L)(25R)の一定な作用長さ(Y2)(Y2)と
の範囲内では、そのクランプバンド(11)の如何なる
個所の横断面を観察したとしても、内側重合部分(11
A)と外側重合部分(11B)とがその一定幅(W)の
全体に及ぶ二重のオーバーラップ状態を保って、被固定
物(B)の円周面全体へ確実に密着作用し、クランプバ
ンド(11)がその外側重合部分(11B)の左右両サ
イド位置でも被固定物(B)の表面から浮いた状態にな
るおそれはない。
【0050】その結果、上記パイロットノーズ(13)
の先細り傾斜サイドエッジ(12L)(12R)と、外
側重合部分(11B)の対応的な先細り傾斜サイドエッ
ジ受け止め用傾斜段部(25L)(25R)との向かい
合う相互間に、仮令空隙(S)(S)が発生したとして
も、被固定物(B)に対するクランプバンド(11)の
締付け力が些さかも低下するおそれはなく、その被固定
物(B)の円周面全体を高強度に、且つ均等に安定良く
締め付けることができ、その意味から従来技術のバンド
区分(50)やその他の円周方向に沿うクランプバンド
(11)の伸縮バネ要素を、必らずしも設ける必要がな
いと言える。
【0051】又、同じく内側重合部分(11A)におけ
るパイロットノーズ(13)の先細り傾斜サイドエッジ
(12L)(12R)と、外側重合部分(11B)の対
応的な先細り傾斜サイドエッジ受け止め用傾斜段部(2
5L)(25R)は、その左右一対づつの一定角度
(γ)(θ)だけ交叉する関係状態のもとに向かい合っ
ており、クランプバンド(11)の長手中心線(O−
O)と直交していないため、そのクランプバンド(1
1)の口径を強制的に収縮変形させる過程において、被
固定物(B)の表面へ相反する方向から加わる引き寄せ
力が、その被固定物(B)の表面へまともに集中作用せ
ず、上記一定角度(γ)(θ)に沿って左右方向へ自づ
と円滑に逃し分散されることになる。その結果、被固定
物(B)が弾力性に富む軟質なゴム材料から成る場合で
も、その表面の傷付きや皺寄り、挟み詰めなどを惹起す
るおそれがなく、被固定物(B)の耐用性を向上させる
ことができる。
【0052】更に、本発明の構成ではパイロットノーズ
受け入れ孔(21)がその文字通り、クランプバンド
(11)に切り抜き開口されているため、従来技術のよ
うな一定長さだけ延在する舌受け入れ凹溝(中央バンド
部分)(35)と異なって、そのクランプバンド(1
1)の口径が小さくなっても、これを正規な円形リング
状に無理なく捲き曲げ成形することができ、その捲き曲
げ成形上の抵抗を与えるおそれもない。
【0053】その場合、図示の実施形態では上記パイロ
ットノーズ(13)の根元に切り欠かれた両先細り傾斜
サイドエッジ(12L)(12R)が交叉する一定角度
(γ)と、外側重合部分(11B)に付与された対応的
な両傾斜段部(25L)(25R)が交叉する一定角度
(θ)を、その何れも対応的な約60度に設定している
が、これらの一定角度(γ)(θ)は約30度〜約90
度の許容範囲内において、適当に選定することができ
る。
【0054】その角度限定理由について言えば、上記一
定角度(γ)(θ)が約90度よりも過大であると、そ
の先細り傾斜サイドエッジ(12L)(12R)や傾斜
段部(25L)(25R)がクランプバンド(11)の
長手中心線(O−O)と直交する一直線形態に近づくこ
とになるため、従来技術の諸問題を改良し難い。
【0055】他方、約30度よりも過小であると、上記
先細り傾斜サイドエッジ(12L)(12R)や傾斜段
部(25L)(25R)の作用長さ(Y1)(Y1)
(Y2)(Y2)がいたづらに長くなり、これらがクラ
ンプバンド(11)の捲き曲げに抵抗を与えるビード
(筋骨)として作用する結果、口径の小さなクランプバ
ンド(11)を正規な円形リング状に捲き曲げ成形する
ことが困難となり、又口径の小さなクランプバンド(1
1)へ第1、2締結爪(17)(22)や第1、2工具
係止爪(18)(23)などを加工するに当って、これ
らの形成位置に制約を与えることにもなる。
【0056】本発明の構成によれば、クランプバンド
(11)の内側重合部分(11A)におけるパイロット
ノーズ(13)の先細り傾斜サイドエッジ(12L)
(12R)と、これを受け止める外側重合部分(11
B)の対応的な傾斜段部(25L)(25R)との向か
い合う相互間に、仮令空隙(S)(S)が発生したとし
ても、そのクランプバンド(11)の締付け力が些さか
も低下せず、問題視する必要がないことを上記した通り
であるが、その空隙(S)(S)の発生を予防し、上記
パイロットノーズ(13)の先細り傾斜サイドエッジ
(12L)(12R)を、外側重合部分(11B)の対
応的な傾斜段部(25L)(25R)によって受け止
め、その相互の密着状態に保つことが好ましいことに変
りはない。
【0057】(26)はそのために働く弾性ハンプであ
り、正面視の山型や倒立V字型などに屈折する形態とし
て、上記外側重合部分(11B)の工具受け入れ孔(2
0)と段部(25)との相互間から外向きに膨出されて
おり、上記クランプバンド(11)の捲き曲げ立体状態
では図4〜8のように、その弾性ハンプ(26)の開口
下面が内側重合部分(11A)によって遮蔽されること
となる。
【0058】つまり、弾性ハンプ(26)はクランプバ
ンド(11)における一定量(D)のオーバーラップ部
分に位置しつつ、その外側重合部分(11B)から外向
きに隆起しているわけであり、これによってクランプバ
ンド(11)の円周方向に沿う伸縮バネ力を蓄積し、被
固定物(B)が弾力性に富む軟質なゴム材料や、弾力性
の乏しい硬質な合成樹脂材料、その他の如何なる可塑物
から成る場合にも、上記空隙(S)(S)を自づと吸収
し得るようになっている。
【0059】その場合、弾性ハンプ(26)の高さとし
ては高くとも金属帯板材料(M)自身の厚み(T)に対
する約3倍までにとどめ、しかもクランプバンド(1
1)の一定幅(W)を横断する一条の稜線(27)か
ら、比較的単純な山型や倒立V字型などに屈折させるこ
とが好ましい。これによれば、クランプバンド(11)
の全体的な扁平化とその捲き曲げ成形の容易化並びに量
産効果の達成に寄与できるからである。
【0060】何れにしても、上記弾性ハンプ(26)は
クランプバンド(11)の外側重合部分(11B)から
外向き屈折形態に膨出されているため、その外側重合部
分(11B)における第2工具係止爪(23)と段部
(25)との相互間に介在しているとしても、上記先細
り誘導トンネル(G)からパイロットノーズ受け入れ孔
(21)へ向かうパイロットノーズ(13)の正確な直
進作用に障害を与えるおそれが一切ない。
【0061】このような本発明のクランプ金具は、これ
を上記ステンレス鋼やその他の金属帯板材料(M)から
次の通りに量産することができる。
【0062】即ち、予じめの長尺物である金属帯板材料
(M)を移送ラインに沿い、一方向へ自動間歇的に移送
する過程において、先ず図外の切り抜き加工金型によ
り、上記クランプバンド(11)の係止ピン受け入れ孔
(14)や締結爪受け入れ孔(15)(19)、工具受
け入れ孔(16)(20)、パイロットノーズ受け入れ
孔(21)を一挙同時に切り抜き加工する。その加工状
態は図19、20に示す通りである。
【0063】上記切り抜き加工後の金属帯板材料(M)
を、引き続き図外の曲げ起し(ダボ出し)加工金型に通
過させて、上記クランプバンド(11)の第1、2締結
爪(17)(22)や第1、2工具係止爪(18)(2
3)、段部(25)の曲げ起し加工を行なう。その加工
状態は図21に示す通りであり、その場合第1締結爪
(17)と第1、2工具係止爪(18)(23)並びに
段部(25)が外向きに膨出されるに反して、第2締結
爪(22)は逆な内向きに膨出されること、言うまでも
ない。
【0064】その後、金属帯板材料(M)を図外の輪郭
抜き加工金型に通過させて、そのクランプバンド(1
1)をパイロットノーズ(13)も含む所定の輪郭形状
に切り抜くと同時に、クランプバンド(11)としての
必要な一定長さ(L)に切り離す。その加工状態は図2
2に示す通りである。
【0065】そして、このように加工された未だ展開平
板状態にある一定長さ(L)のクランプバンド(11)
を、その上記移送ラインからフォーミングマシンに送り
込み、そのフォーミングマシンによりクランプバンド
(11)の上記外側重合部分(11B)と内側重合部分
(11A)とが、一定量(D)だけオーバーラップする
円形リング状に捲き曲げ立体化すると共に、その外側重
合部分(11B)から弾性ハンプ(26)も外向き屈折
形態に膨出させるのである。
【0066】上記クランプバンド(11)をフォーミン
グマシンから取り出した時、そのクランプバンド(1
1)はスプリングバックする関係上、これを仕上がり製
品よりもスプリングバックの見込み量だけ、予じめ小さ
な口径に捲き曲げ成形する必要があり、そのために上記
クランプバンド捲き曲げ成形用の係止ピン受け入れ孔
(14)が、次の通り使用されるようになっている。
【0067】つまり、図23〜27はそのフォーミング
マシンとこれによるクランプバンド(11)の捲き曲げ
成形作用を示しており、上記クランプバンド(11)の
内側重合部分(11A)に開口する係止ピン受け入れ孔
(14)を、クランプ金具の仕上がり製品よりも予じめ
細い捲き曲げ成形用芯金ロール(28)の円周面から植
立する係止ピン(29)へ係止させる。(30)はその
係止されたクランプバンド(11)の自由端に張り出す
パイロットノーズ(13)を、芯金ロール(28)の円
周面から没入させるためのパイロットノーズ逃し入れ凹
溝であり、その芯金ロール(28)の円周面に切り欠か
れている。
【0068】そして、上記芯金ロール(28)の回転駆
動によりクランプバンド(11)を引き廻して、その芯
金ロール(28)の円周面へ図27のような二重の密着
状態に捲き付ける。このような二重の密着状態として、
芯金ロール(28)に捲き付けられた上記クランプバン
ド(11)は、その芯金ロール(28)から取りはずし
解放された時、その見込み量のスプリングバックによっ
て、仕上がり状態のクランプ金具となる。
【0069】図23〜27の符号(31)は固定フレー
ム(32)に支持された芯金ロール軸、(33)はその
芯金ロール軸(31)との平行状態として、同じく固定
フレーム(32)に支架されたピニオンギヤ軸であり、
そのピニオンギヤ軸(33)上のピニオンギヤ(34)
が、往復直線運動するラックギヤ(35)と噛合してい
る。
【0070】又、同じくピニオンギヤ軸(33)上に並
列設置された径大な原動ギヤ(36)と、上記芯金ロー
ル軸(31)上に対応設置された径小な従動ギヤ(3
7)とが噛合しており、ラックギヤ(35)の運動に連
れて、上記芯金ロール(28)が図26、27の矢印方
向へ回転されるようになっている。
【0071】更に、(38)は上記芯金ロール(28)
への進退制御可能な移動フレーム(39)に軸支された
クランプバンド用押えロールであり、その円周面がウレ
タンゴムなどのクッション材料から成るが、芯金ロール
(28)やこれに捲き付けられたクランプバンド(1
1)と一緒に連れ廻るようになっている。
【0072】つまり、芯金ロール(28)に捲き付けら
れたクランプバンド(11)を、その押えロール(3
8)の円周面によって弾圧作用し、そのクランプバンド
(11)から上記第1締結爪(17)や第1、2工具係
止爪(18)(23)、段部(25)、弾性ハンプ(2
6)が外向きに膨出していると雖も、その支障なくクラ
ンプバンド(11)を捲き曲げ成形できるようになって
いるのである。尚、その押えロール(38)を芯金ロー
ル(28)から離す如く退動させることによって、上記
クランプバンド(11)を芯金ロール(28)から取り
はずすことができる。
【0073】本発明のクランプ金具は開放型であるた
め、これを用いてゴムや合成樹脂などの可塑物から成る
流体給送用ホースや軸用ブーツ、防塵用ベローズ、その
他の被固定物(B)を、その対応的な継手管や開閉コッ
ク、車軸などの各種機器(A)の接続円周面へ取り付け
固定するに当っては、そのクランプバンド(11)を図
28ように被固定物(B)の接続円周面へ、その直径方
向から差し入れる如く、一旦脱落不能な仮り止め状態に
捲き掛ける。
【0074】その捲き掛け状態では、クランプバンド
(11)の内側重合部分(11A)と外側重合部分(1
1B)とが仮りにオーバーラップしているため、その内
側重合部分(11A)から外向きに膨出する第1工具係
止爪(18)と、外側重合部分(11B)から同じく外
向きに膨出する第2工具係止爪(23)との向かい合う
双方へ、図28のような引き絞り式操作工具(P)の先
端部に具備する一対の作用爪(40)(40)を係止さ
せる。
【0075】そして、上記操作工具(P)における一対
のハンドル(41)(41)を握り締め操作して、その
一対の作用爪(40)(40)を組立枢支軸(42)の
廻りに引き絞れば、上記クランプバンド(11)の口径
が強制的に収縮変形され、その過程では図17、18か
ら明白な通り、内側重合部分(11A)の自由端をなす
パイロットノーズ(13)が、外側重合部分(11B)
の先細り傾斜サイドエッジ受け止め用傾斜段部(25
L)(25R)から成る先細り誘導トンネル(G)を直
進し、その出口(24)を通じて中間部分(11C)の
パイロットノーズ受け入れ孔(21)へ円滑に受け入れ
られると共に、そのパイロットノーズ(13)の根元に
位置する先細り傾斜サイドエッジ(12L)(12R)
が、上記外側重合部分(11B)の対応的な傾斜段部
(25L)(25R)に受け止められることとなり、ク
ランプバンド(11)の内面(被固定物に対する締付け
作用面)が無段差の連続状態に保たれる。
【0076】他方、外側重合部分(11B)の自由端付
近に位置する第2締結爪(22)と、内側重合部分(1
1A)の途中に対応位置する第1締結爪(17)とが、
相互に乗り越える如く変移して、その最終的に第1、2
締結爪(17)(22)が喰い付き係止し合うこととな
る結果、上記被固定物(B)は各種機器(A)の接続円
周面へ図7、8や図29のような締結状態に固定一体化
されるのである。その後、上記操作工具(P)の作用爪
(40)(40)を外方へ抜き出すことは言うまでもな
い。尚、その操作工具(P)としては図示のような手動
式に限らず、これを自動機械式の操作工具として、その
作動によりクランプバンド(11)の口径を強制的に収
縮変形させても勿論良い。
【0077】
【発明の効果】以上のように、本発明では一定長さ
(L)にカットされた金属帯板材料(M)の切り離し一
端側を内側重合部分(11A)とし、同じく切り離し他
端側を外側重合部分(11B)として、一定量(D)だ
け部分的にオーバーラップする円形リング状に捲き曲げ
立体化されたクランプバンド(11)と、
【0078】上記外側重合部分(11B)にオーバーラ
ップする内側重合部分(11A)の内面と、残余のオー
バーラップしない中間部分(11C)の内面とを無段差
の連続状態に保つべく、その中間部分(11C)と外側
重合部分(11B)との境界位置に付与された段部(2
5)と、
【0079】上記クランプバンド(11)の口径収縮用
操作工具(P)を係止させるべく、その中間部分(11
C)と外側重合部分(11B)へ対応的に各々設置され
た工具係止手段(18)(23)と、
【0080】上記内側重合部分(11A)と外側重合部
分(11B)との相互を機械的に締結すべく、その内側
重合部分(11A)と外側重合部分(11B)へやはり
対応的に各々設置された締結手段(17)(22)とを
備え、
【0081】上記工具係止手段(18)(23)に係止
させた操作工具(P)により、クランプバンド(11)
の口径を強制的に収縮変形させた時、その機械的な締結
手段(17)(22)同志が締結されることになると共
に、上記内側重合部分(11A)と中間部分(11C)
との内面同志が無段差の連続状態に保たれることとなる
開放型クランプ金具において、
【0082】上記内側重合部分(11A)の切り離し一
端に一定角度(γ)だけ交叉する平面視の左右対称なハ
字型先細り傾斜サイドエッジ(12L)(12R)と、
その両先細り傾斜サイドエッジ(12L)(12R)の
先端から更に一定長さ(L1)だけ張り出す狭い一定幅
(W1)のパイロットノーズ(13)とを切り欠く一
方、
【0083】上記段部(25)をそのパイロットノーズ
(13)における先細り傾斜サイドエッジ(12L)
(12R)の受け止め可能な傾斜段部(25L)(25
R)として、やはり一定角度(θ)だけ交叉する平面視
の左右対称なハ字型に対応形成することにより、その両
傾斜段部(25L)(25R)の向かい合う相互間を上
記パイロットノーズ(13)の先細り誘導トンネル
(G)として機能させると共に、
【0084】その先細り誘導トンネル(G)の出口(2
4)がクランプバンド(11)の長手中心線(O−O)
とほぼ直交する開口エッジとなるパイロットノーズ受け
入れ孔(21)を、上記傾斜段部(25L)(25R)
よりも一段低いクランプバンド(11)の中間部分(1
1C)に開口形成してあるため、図30〜38に基き冒
頭に説明した従来技術の諸問題を悉く改良できる効果が
ある。
【0085】即ち、本発明の上記構成によれば、内側重
合部分(11A)の切り離し一端(自由端)をなすパイ
ロットノーズ(13)の根元が、一定角度(γ)だけ交
叉する平面視の左右対称なハ字型先細り傾斜サイドエッ
ジ(12L)(12R)として切り欠かれている一方、
外側重合部分(11B)と中間部分(11C)との境界
位置に付与された段部(25)が、上記パイロットノー
ズ(13)の先細り傾斜サイドエッジ(12L)(12
R)を受け止め得る傾斜段部(25L)(25R)とし
て、やはり一定角度(θ)だけ交叉する平面視の左右対
称なハ字型に造形されており、その両傾斜段部(25
L)(25R)の向かい合う相互間が上記パイロットノ
ーズ(13)の先細り誘導トンネル(G)として機能す
るようになっているため、クランプバンド(11)の口
径を収縮変形させる過程では、その内側重合部分(11
A)のパイロットノーズ(13)が上記傾斜段部(25
L)(25R)の調芯作用を受けて、その先細り誘導ト
ンネル(G)の内部へ自づと正確に誘導されることとな
る。
【0086】しかも、その先細り誘導トンネル(G)の
出口(24)をクランプバンド(11)の長手中心線
(O−O)とほぼ直交する開口エッジとするパイロット
ノーズ受け入れ孔(21)が、上記先細り傾斜サイドエ
ッジ受け止め用傾斜段部(25L)(25R)よりも一
段低いクランプバンド(11)の中間部分(11C)に
開口形成されているため、上記内側重合部分(11A)
のパイロットノーズ(13)は引き続き先細り誘導トン
ネル(G)の出口(24)を通じて、その対応的なパイ
ロットノーズ受け入れ孔(21)内へ円滑に直進するこ
ととなり、上記クランプバンド(11)の内側重合部分
(11A)と外側重合部分(11B)とが仮令左右方向
へ振れ動き位置ズレしたオーバーラップ状態にあって
も、その内側重合部分(11A)のパイロットノーズ
(13)が従来技術のように、誤ってクランプバンド
(11)の段部(25)へ受け止められてしまうおそれ
はなく、その意味から特別な注意を要することなく、ク
ランプバンド(11)の口径を便利良く収縮操作できる
効果がある。
【0087】又、上記パイロットノーズ受け入れ孔(2
1)は従来技術のようなトンネル形態として切り起され
ておらず、その開口エッジが上記先細り誘導トンネル
(G)の出口(24)をなすものとして、クランプバン
ド(11)の中間部分(11C)に切り抜き開口されて
いるため、口径の大きいクランプバンド(11)は勿論
のこと、その口径の小さなクランプバンド(11)であ
っても、これを正規な円形リング状に無理なく捲き曲げ
成形することができ、上記パイロットノーズ受け入れ孔
(21)がその捲き曲げ成形上の抵抗を与えるビードと
して働くおそれはない。
【0088】特に、上記パイロットノーズ(13)の根
元に切り欠かれた左右対称なハ字型の先細り傾斜サイド
エッジ(12L)(12R)は、その一対の一定角度
(γ)だけ交叉する関係状態にあり、その先細り傾斜サ
イドエッジ(12L)(12R)の受け止め用となる左
右対称なハ字型の傾斜段部(25L)(25R)も、そ
の一対の一定角度(θ)だけ交叉する関係状態にあるた
め、クランプバンド(11)の口径を収縮変形させる過
程において、被固定物(B)の表面へ相反する方向から
加わる引き寄せ力が、その被固定物(B)の表面へまと
もに集中作用せず、上記の一定角度(γ)(θ)に沿っ
て左右方向へ円滑に逃し分散されることになり、その結
果被固定物(B)が弾力性に富む軟質なゴム材料から成
る場合にも、その表面の不正な傷付きや皺寄り、挟み詰
めなどを惹起するおそれがなく、被固定物(B)の耐用
性を向上できる効果がある。
【0089】更に、クランプバンド(11)の口径を収
縮変形させる過程では、その内側重合部分(11A)と
外側重合部分(11B)との機械的な締結手段(17)
(22)同志が一旦乗り越える如く相対変移してからス
プリングバックすることになる関係上、被固定物(B)
が弾力性の乏しい硬質な合成樹脂材料から成る場合や、
その弾力性のある軟質なゴム材料から成るも、経年的な
老化などにより弾力性が消失してしまった場合には、上
記パイロットノーズ(13)の先細り傾斜サイドエッジ
(12L)(12R)とその受け止め用傾斜段部(25
L)(25R)との向かい合う相互間に、僅小と雖も空
隙(S)(S)が不可避的に発生することになるが、上
記先細り傾斜サイドエッジ(12L)(12R)とその
対応的な傾斜段部(25L)(25R)とは何れも従来
技術のように、クランプバンド(11)の長手中心線
(O−O)と直交する一直線状態になく、その左右一対
づつの一定角度(γ)(θ)だけ交叉する関係状態にあ
るため、クランプバンド(11)の外側重合部分(11
B)がその左右両サイド位置でも、被固定物(B)の表
面から浮いた状態になるおそれはなく、その外側重合部
分(11B)と内側重合部分(11A)とは金属帯板材
料(M)自身における一定幅(R)の全体に亘って、常
時確実な二重のオーバーラップ状態を保つこととなり、
被固定物(B)の円周面全体へ均等な締付け力を与える
ことができる。その意味から、被固定物(B)における
弾力性の有無や程度に左右されることなく、本発明のク
ランプ金具を汎用的に使える効果がある。
【0090】そして、請求項2の構成を採用するなら
ば、弾性ハンプ(26)がクランプバンド(11)の円
周方向に沿う伸縮バネ力を蓄積するため、上記の空隙
(S)(S)が発生することさえも予防することがで
き、その弾性ハンプ(26)の成形加工も極めて容易に
行なえるため、ますます有用なクランプ金具となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るクランプ金具の展開平板状態を示
す平面図である。
【図2】図1の2−2線断面図である。
【図3】クランプ金具を捲き曲げ立体化した製品として
の斜面図である。
【図4】図3の締結状態を示す斜面図である。
【図5】クランプ金具の使用状態を示す半欠截断面図で
ある。
【図6】図5の部分拡大平面図である。
【図7】図6の7−7線断面図である。
【図8】図7の一部を抽出して示す拡大断面図である。
【図9】パイロットノーズとそのパイロットノーズ受け
入れ孔との対応関係を示す分解斜面図である。
【図10】図9の一部を底面の方向から見た斜面図であ
る。
【図11】図9の11−11線に沿う拡大断面図であ
る。
【図12】パイロットノーズをそのパイロットノーズ受
け入れ孔へ受け入れた状態の図9に対応する斜面図であ
る。
【図13】図12の平面図である。
【図14】図13の14−14線断面図である。
【図15】図13の15−15線断面図である。
【図16】図13の16−16線断面図である。
【図17】パイロットノーズとそのパイロットノーズ受
け入れ孔との関係状態を示す底面図である。
【図18】図17からパイロットノーズをそのパイロッ
トノーズ受け入れ孔へ受け入れた状態の底面図である。
【図19】金属帯板材料に対するクランプ金具の切り抜
き加工状態を示す平面図である。
【図20】図19の20−20線断面図である。
【図21】金属帯板材料に対するクランプ金具の曲げ起
し加工状態を示す平面図である。
【図22】クランプ金具としての切り離し加工状態を示
す平面図である。
【図23】クランプ金具の捲き曲げ成形用フォーミング
マシンを示す正面図である。
【図24】図23の側面図である。
【図25】フォーミングマシンの芯金ロールに対するク
ランプ金具の係止状態を示す平面図である。
【図26】図25の26−26線断面図である。
【図27】クランプ金具の捲き曲げ成形作用を示す図2
6に対応する断面図である。
【図28】被固定物に対するクランプ金具の捲き掛け状
態と、その引き絞り式操作工具の係止状態を示す正面図
である。
【図29】図28に続く引き絞り操作の完了によるクラ
ンプ金具の締結状態を示す正面図である。
【図30】従来のクランプ金具における舌状延長部とそ
の舌受け入れ凹溝(中央バンド部分)との対応関係を示
す分解斜面図である。
【図31】図30の舌状延長部をその舌受け入れ凹溝
(中央バンド部分)へ受け入れた状態の斜面図である。
【図32】図31の平面図である。
【図33】図32の33−33線断面図である。
【図34】図32の34−34線断面図である。
【図35】図32の35−35線断面図である。
【図36】図32の底面図である。
【図37】図36の37−37線断面図である。
【図38】図37の38−38線断面図である。
【符号の説明】
(11)・クランプバンド (11A)・内側重合部分 (11B)・外側重合部分 (11C)・中間部分 (12L)(12R)・先細り傾斜サイドエッジ (13)・パイロットノーズ (14)・係止ピン受け入れ孔 (15)・締結爪受け入れ孔 (16)・工具受け入れ孔 (17)・第1締結爪(締結手段) (18)・第1工具係止爪(工具係止手段) (19)・締結爪受け入れ孔 (20)・工具受け入れ孔 (21)・パイロットノーズ受け入れ孔 (22)・第2締結爪(締結手段) (23)・第2工具係止爪(工具係止手段) (24)・トンネル出口 (25)・段部(ステップ) (25L)(25R)・先細り傾斜段部 (26)・弾性ハンプ (B)・被固定物 (G)・先細り誘導トンネル (M)・金属帯板材料 (D)・一定量(オーバーラップ量) (L)・クランプバンドの長さ (L1)・パイロットノーズの長さ (P)・操作工具 (S)・空隙 (T)・クランプバンドの厚み (W)・クランプバンドの幅 (W1)・パイロットノーズの幅 (W2)・パイロットノーズ受け入れ孔の開口幅 (Y1)・先細り傾斜サイドエッジの作用長さ (Y2)・先細り傾斜段部の作用長さ (θ)・先細り傾斜段部の交叉角度 (γ)・先細り傾斜サイドエッジの交叉角度
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成12年9月6日(2000.9.6)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0007
【補正方法】変更
【補正内容】
【0007】即ち、上記舌受け入れ凹溝(中央バンド部
分)(35)は左右一対の平行な長手方向切込み(3
4)(34)により、左右両サイドバンド部分(36)
(36)から切り起されたトンネル形態として、その溝
(X)が第1段部(33)(33)から第2段部(3
3A)までの全体長さに亘る均一であるため、その内部
へ舌状延長部(31)を自づと正確に誘導することが困
難であり、その舌状延長部(31)の調芯作用に劣る。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0009
【補正方法】変更
【補正内容】
【0009】又、上記舌受け入れ凹溝(中央バンド部
分)(35)は第1段部(33)(33)から第2段部
(33A)までの一定長さ(Y)として、クランプバン
ド(11)の長手中心線(O−O)上に沿い延在するト
ンネル形態をなしているため、クランプバンド(11)
の口径が比較的大きい場合であればともかく、その口径
が小さくなればなる程、仮令左右一対の平行な長手方向
切込み(34)(34)を付与したとしても、上記トン
ネル形態の舌受け入れ凹溝(中央バンド部分)(35)
がクランプバンド(11)の捲き曲げに大きな抵抗を与
えるビード(筋骨)として働くことになる結果、そのク
ランプバンド(11)を正規の円形リング状に無理なく
捲き曲げ成形することができない。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0021
【補正方法】変更
【補正内容】
【0021】その先細り誘導トンネルの出口が開口エッ
ジとなるパイロットノーズ受け入れ孔を、上記傾斜段部
よりも一段低いクランプバンドの中間部分に切り抜い
ことを特徴とするものである。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0042
【補正方法】変更
【補正内容】
【0042】そのパイロットノーズ受け入れ孔(21)
は上記パイロットノーズ(13)を受け入れるために、
一定の開口長さ(L2)(例えば約7mm)と開口幅
(W2)(例えば約5.5mm)を備えているが、特に
その外側重合部分(11B)の工具受け入れ孔(20)
と隣り合う側の開口エッジは、図9〜18から明白なよ
うに、後述するパイロットノーズ用先細り誘導トンネル
(G)の出口(24)をなすものとして、好ましくは
ランプバンド(11)の長手中心線(O−O)と約90
度(δ)の直交する直線形態に切り欠かれている一方、
その出口(24)と向かい合う側の開口エッジは、上記
パイロットノーズ(13)の張り出し先端エッジと対応
する円弧凹曲面を呈している。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0052
【補正方法】変更
【補正内容】
【0052】更に、本発明の構成ではパイロットノーズ
受け入れ孔(21)がその文字通り、クランプバンド
(11)に切り抜き開口されているため、従来技術のよ
うな一定長さ(Y)だけ延在する舌受け入れ凹溝(中央
バンド部分)(35)と異なって、そのクランプバンド
(11)の口径が小さくなっても、これを正規な円形リ
ング状に無理なく捲き曲げ成形することができ、その捲
き曲げ成形上の抵抗を与えるビードとして働くおそれも
ない。
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0077
【補正方法】変更
【補正内容】
【0077】
【発明の効果】以上のように、本発明では一定長さ
(L)にカットされた金属帯板材料(M)の切り離し一
端側を内側重合部分(11A)とし、同じく切り離し他
端側を外側重合部分(11B)として、一定量(D)だ
け部分的にオーバーラップする正面視の円形リング状に
捲き曲げ立体化されたクランプバンド(11)と、
【手続補正8】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0084
【補正方法】変更
【補正内容】
【0084】その先細り誘導トンネル(G)の出口(2
4)が開口エッジとなるパイロットノーズ受け入れ孔
(21)を、上記傾斜段部(25L)(25R)よりも
一段低いクランプバンド(11)の中間部分(11C)
切り抜いてあるため、図30〜38に基き冒頭に説明
した従来技術の諸問題を悉く改良できる効果がある。
【手続補正9】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0086
【補正方法】変更
【補正内容】
【0086】しかも、その先細り誘導トンネル(G)の
出口(24)を開口エッジとするパイロットノーズ受け
入れ孔(21)が、上記先細り傾斜サイドエッジ受け止
め用傾斜段部(25L)(25R)よりも一段低いクラ
ンプバンド(11)の中間部分(11C)に切り抜か
ているため、上記内側重合部分(11A)のパイロット
ノーズ(13)は引き続き先細り誘導トンネル(G)の
出口(24)を通じて、その対応的なパイロットノーズ
受け入れ孔(21)内へ円滑に直進することとなり、上
記クランプバンド(11)の内側重合部分(11A)と
外側重合部分(11B)とが仮令左右方向へ振れ動き位
置ズレしたオーバーラップ状態にあっても、その内側重
合部分(11A)のパイロットノーズ(13)が従来技
術のように、誤ってクランプバンド(11)の段部(2
5)へ受け止められてしまうおそれはなく、その意味か
ら特別な注意を要することなく、クランプバンド(1
1)の口径を便利良く収縮操作できる効果がある。
【手続補正10】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0089
【補正方法】変更
【補正内容】
【0089】更に、クランプバンド(11)の口径を収
縮変形させる過程では、その内側重合部分(11A)と
外側重合部分(11B)との機械的な締結手段(17)
(22)同志が一旦乗り越える如く相対変移してからス
プリングバックすることになる関係上、被固定物(B)
が弾力性の乏しい硬質な合成樹脂材料から成る場合や、
その弾力性のある軟質なゴム材料から成るも、経年的な
老化などにより弾力性が消失してしまった場合には、上
記パイロットノーズ(13)の先細り傾斜サイドエッジ
(12L)(12R)とその受け止め用傾斜段部(25
L)(25R)との向かい合う相互間に、僅小と雖も空
隙(S)(S)が不可避的に発生することになるが、上
記先細り傾斜サイドエッジ(12L)(12R)とその
対応的な傾斜段部(25L)(25R)とは何れも従来
技術のように、クランプバンド(11)の長手中心線
(O−O)と直交する一直線状態になく、その左右一対
づつの一定角度(γ)(θ)だけ交叉する関係状態にあ
るため、クランプバンド(11)の外側重合部分(11
B)がその左右両サイド位置でも、被固定物(B)の表
面から浮いた状態になるおそれはなく、その外側重合部
分(11B)と内側重合部分(11A)とは金属帯板材
料(M)自身における一定幅(W)の全体に亘って、常
時確実な二重のオーバーラップ状態を保つこととなり、
被固定物(B)の円周面全体へ均等な締付け力を与える
ことができる。その意味から、被固定物(B)における
弾力性の有無や程度に左右されることなく、本発明のク
ランプ金具を汎用的に使える効果がある。
【手続補正11】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図2
【補正方法】変更
【補正内容】
【図2】
【手続補正12】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図3
【補正方法】変更
【補正内容】
【図3】
【手続補正13】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図4
【補正方法】変更
【補正内容】
【図4】
【手続補正14】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図6
【補正方法】変更
【補正内容】
【図6】
【手続補正15】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図7
【補正方法】変更
【補正内容】
【図7】
【手続補正16】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図8
【補正方法】変更
【補正内容】
【図8】
【手続補正17】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図9
【補正方法】変更
【補正内容】
【図9】
【手続補正18】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図10
【補正方法】変更
【補正内容】
【図10】
【手続補正19】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図11
【補正方法】変更
【補正内容】
【図11】
【手続補正20】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図12
【補正方法】変更
【補正内容】
【図12】
【手続補正21】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図13
【補正方法】変更
【補正内容】
【図13】
【手続補正22】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図20
【補正方法】変更
【補正内容】
【図20】
【手続補正23】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図26
【補正方法】変更
【補正内容】
【図26】
【手続補正24】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図27
【補正方法】変更
【補正内容】
【図27】
【手続補正25】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図28
【補正方法】変更
【補正内容】
【図28】
【手続補正26】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図32
【補正方法】変更
【補正内容】
【図32】
【手続補正27】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図33
【補正方法】変更
【補正内容】
【図33】
【手続補正28】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図36
【補正方法】変更
【補正内容】
【図36】

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一定長さ(L)にカットされた金属帯板材
    料(M)の切り離し一端側を内側重合部分(11A)と
    し、同じく切り離し他端側を外側重合部分(11B)と
    して、一定量(D)だけ部分的にオーバーラップする円
    形リング状に捲き曲げ立体化されたクランプバンド(1
    1)と、 上記外側重合部分(11B)にオーバーラップする内側
    重合部分(11A)の内面と、残余のオーバーラップし
    ない中間部分(11C)の内面とを無段差の連続状態に
    保つべく、その中間部分(11C)と外側重合部分(1
    1B)との境界位置に付与された段部(25)と、 上記クランプバンド(11)の口径収縮用操作工具
    (P)を係止させるべく、その中間部分(11C)と外
    側重合部分(11B)へ対応的に各々設置された工具係
    止手段(18)(23)と、 上記内側重合部分(11A)と外側重合部分(11B)
    との相互を機械的に締結すべく、その内側重合部分(1
    1A)と外側重合部分(11B)へやはり対応的に各々
    設置された締結手段(17)(22)とを備え、 上記工具係止手段(18)(23)に係止させた操作工
    具(P)により、クランプバンド(11)の口径を強制
    的に収縮変形させた時、その機械的な締結手段(17)
    (22)同志が締結されることになると共に、上記内側
    重合部分(11A)と中間部分(11C)との内面同志
    が無段差の連続状態に保たれることとなる開放型クラン
    プ金具において、 上記内側重合部分(11A)の切り離し一端に一定角度
    (γ)だけ交叉する平面視の左右対称なハ字型先細り傾
    斜サイドエッジ(12L)(12R)と、その両先細り
    傾斜サイドエッジ(12L)(12R)の先端から更に
    一定長さ(L1)だけ張り出す狭い一定幅(W1)のパ
    イロットノーズ(13)とを切り欠く一方、 上記段部(25)をそのパイロットノーズ(13)にお
    ける先細り傾斜サイドエッジ(12L)(12R)の受
    け止め可能な傾斜段部(25L)(25R)として、や
    はり一定角度(θ)だけ交叉する平面視の左右対称なハ
    字型に対応形成することにより、その両傾斜段部(25
    L)(25R)の向かい合う相互間を上記パイロットノ
    ーズ(13)の先細り誘導トンネル(G)として機能さ
    せると共に、 その先細り誘導トンネル(G)の出口(24)がクラン
    プバンド(11)の長手中心線(O−O)とほぼ直交す
    る開口エッジとなるパイロットノーズ受け入れ孔(2
    1)を、上記傾斜段部(25L)(25R)よりも一段
    低いクランプバンド(11)の中間部分(11C)に開
    口形成したことを特徴とする開放型クランプ金具。
  2. 【請求項2】クランプバンド(11)における外側重合
    部分(11B)の切り離し他端付近へ機械的な締結手段
    (22)と、その締結手段(22)と隣り合う至近位置
    へ工具係止手段(23)とを並列状態に設置すると共
    に、 上記クランプバンド(11)の円周方向に沿う伸縮バネ
    力を蓄積するための弾性ハンプ(26)を、パイロット
    ノーズ(13)の先細り傾斜サイドエッジ受け止め用傾
    斜段部(25L)(25R)と上記工具係止手段(2
    3)との相互間から、正面視の山型や倒立V字型などの
    屈折形態として高くとも金属帯板材料(M)自身の厚み
    (T)に対する約3倍だけ外向きに膨出させたことを特
    徴とする請求項1記載の開放型クランプ金具。
  3. 【請求項3】平面視の左右対称なハ字型先細り傾斜サイ
    ドエッジ(12L)(12R)が交叉する一定角度
    (γ)と、同じく平面視の左右対称なハ字型傾斜段部
    (25L)(25R)が交叉する一定角度(θ)とを、
    その何れも約30度〜約90度に設定したことを特徴と
    する請求項1又は2記載の開放型クランプ金具。
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CN109891140A (zh) * 2016-11-02 2019-06-14 欧梯克瑞士公司 夹紧圈
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