JPH0650711Y2 - ホースバンド - Google Patents

ホースバンド

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JPH0650711Y2
JPH0650711Y2 JP3431091U JP3431091U JPH0650711Y2 JP H0650711 Y2 JPH0650711 Y2 JP H0650711Y2 JP 3431091 U JP3431091 U JP 3431091U JP 3431091 U JP3431091 U JP 3431091U JP H0650711 Y2 JPH0650711 Y2 JP H0650711Y2
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winding
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Inventor
賢二 長野
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株式会社大阪山幸製作所
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  • Joints That Cut Off Fluids, And Hose Joints (AREA)

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は各種流体用の可撓ホース
を、その接手管や開閉弁、その他の機器の口金部分へ、
半永久的に接続固定するホースバンドの改良に関する。
【0002】
【従来の技術】ステンレス綱やその他の金属帯板から成
るバンド主体に、多数の噛合孔を打抜き開口分布させ
て、そのハンド主体を円形リング状に捲き曲げ立体化す
ると共に、その口径を人為強制的に収縮変形させること
により、ホースを所謂首締め状態に固定する方式のホー
スバンドについては、上記円形リング状のバンド主体を
ウオームホイールとして機能させると共に、そのバンド
主体の円周面上に取付ハンジングを介して保持させた操
作ネジ杆をウオームとして、そのネジをバンド主体の噛
合孔に噛合させ、そのネジ杆を回動操作することによ
り、バンド主体の口径を収縮させる形態品と、上記バン
ド主体の円周面から蟻溝型の耳片を予じめ連続的に張り
出しておき、その耳片を引き絞ると同時に圧潰すること
により、そのバンド主体の口径を収縮させる形態品との
2種類が公知である。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】ところが、前者ではバ
ンド主体の円周面に操作ネジ杆が、その取付ハウジング
を介して保持されているため、これらがバンド主体から
嵩高く張り出すこととなり、その結果特にホースやその
接手管、開閉弁などの機器が回転運動するような場合に
は、その回転運動に支障を与えることになる関係上採用
し難く、又この種多量に使うホースバンドとして、著し
く重量化すると共に、量産効果を最大限に期待できない
問題もある。
【0004】他方、後者では蟻溝型の耳片がプライヤー
などの工具によって、バンド主体の円周面へ密着状態に
圧潰されるため、上記のように嵩張るおそれはないが、
その耳片の引き絞り量がホースの太さと正しく対応し合
う関係寸法に設定されていないと、バンド主体の口径収
縮力に過不足を生じることになり、永久的に使用するホ
ースバンドとしては、未だホースの固定状態につき耐久
強度と安定性を欠く。
【0005】この点、後者の形態品において、バンド主
体の円周面に多数の係止爪と、その受け入れ噛合孔とを
対応分布させることにより、ホースの太さに応じた円形
リング状として、その捲き曲げ口径を調整できるように
工夫したものも見受けられるが、これでも上記蟻溝型の
耳片は、その係止爪と噛合孔とを噛合させた後の最終段
階において、プライヤーなどにより引き絞り操作される
ため、上記のような問題を生ずるおそれがあることに変
りはない。
【0006】
【課題を解決するための手段】本考案はこのような諸問
題の相克を企図しており、そのための構成上定寸カツト
された金属帯板から成るバンド主体を、その一端側へ他
端側が部分的に外接することとなる円形リング状に捲き
曲げ立体化し、その口径を人為強制的に収縮変形させる
ことにより、ホースを首締め状態に固定するホースバン
ドにおいて、上記捲き曲げ一端側の中途部から、そのバ
ンド主体の円周面と90度未満の一定な迎え角を保って
交叉する係止爪を、外向きに切り起し、同じく捲き曲げ
一端側の先端部をバンド主体自身よりも狭幅な舌片とし
て、やはり外向きに曲げ起すと共に、その舌片の近傍位
置に工具受け入れ口を開口形成する一方、上記捲き曲げ
他端側の中途部に舌片の受け入れ口と、同じく他端側の
先端部に係止爪の受け入れ口とを各々開口形成すると共
に、上記係止爪との逆向き姿勢として、バンド主体の円
周面とやはり90度未満の一定な交叉角度を保つ操作耳
を、上記舌片受け入れ口と係止爪受け入れ口との相互間
から外向きに切り起して、上記舌片をその受け入れ口へ
内方から逃し入れることにより、バンド主体をその捲き
曲げ一端側に対して他端側が外接することとなる円形リ
ング状に捲き曲げ立体化し得るように定め、上記バンド
主体の外方から工具受け入れ口と操作耳に対して、突っ
張り操作工具の作用爪を各々係止させた上、その操作工
具により相反する方向へ押し開いて、上記捲き曲げ一端
側の係止爪とその他端側に開口する係止爪受け入れ口の
開口エツジとを係止させるように設定したことを主な特
徴とするものである。
【0007】
【作用】本考案の上記構成によれば、バンド主体(1
1)の捲き曲げ一端側から外向きに張り出す舌片(1
4)を、同じく他端側に対応開口された舌片受け入れ口
(21)へ、内方から逃し入れ係止させることにより、
バンド主体(11)をその捲き曲げ一端側に対して他端
側が部分的に外接することとなる円形リング状に捲き曲
げ立体化することができる。
【0008】上記バンド主体(11)の捲き曲げ一端側
と他端側とがクロスした状態では、その一端側に開口す
る工具受け入れ口(12)と、同じく他端側に開口する
別な工具受け入れ口(22)とが、並列状態に露呈する
と共に、その後者の工具受け入れ口(22)からは操作
耳(25)も起立しているため、その操作耳(25)と
前者の工具受け入れ口(12)の内部へ、突っ張り操作
工具(B)の作用爪(27)(28)を挿入係止させ
て、その作用爪(27)(28)によりバンド主体(1
1)の捲き曲げ一端側と他端側とを相反する方向へ強制
的に押し開き、上記円形リング状バンド主体(11)の
口径(D)を収縮変形させることができる。
【0009】その結果、ホース(10)は本考案のホー
スバンドによって、その接手管や開閉弁、その他の機器
の口金部分(26)へ、所謂首締め状態に接続固定され
ることになるが、その固定状態は上記バンド主体(1
1)の捲き曲げ一端側から切り起された係止爪(16)
と、同じく他端側に対応形成された係止爪受け入れ口
(18)の開口エツジとの係止作用によって、著しく安
定裡に施錠保持されるのであり、万一使用中に振動や衝
撃などの外力を受けても、又上記接手管やその他の機器
が回転運動するような場合にも、決して弛緩したり、解
離したりするおそれがない。
【0010】
【実施例】以下、図示の実施例に基いて本考案の具体的
構成を詳述すると、図1、2はそのホースバンドの展開
平板状態(材料加工状態)を、又図3〜7は同じく捲き
曲げ立体化による完成品としての使用状態を各々表わし
ており、そのホースバンドの材料としては、一定の厚み
(T)(例えば約0.5mm)と幅(W)(例えば約7
mm)を備えたステンレス鋼(例えばSUS304)や
その他の金属帯板(M)が用いられ、その予じめの長尺
物から目的とするホース(10)の太さに応じて、適当
に定寸カツトされることとなる。
【0011】(11)はこのような定寸カツトされた帯
板材料(M)から、正面視の円形リング状に捲き曲げ立
体化されることにより、ホース(10)の締付け作用に
言わば直接奉仕するバンド主体であって、その捲き曲げ
一端側に同じく他端側が外接する如く、一定量(L)だ
け部分的にオーバーラツプしている。バンド主体(1
1)は言うまでもなく上記帯板材料(M)自身の一定幅
(W)を有しており、その捲き曲げ一端側には工具受け
入れ口(12)が平面視の四角形に打抜かれている。
【0012】その場合、バンド主体(11)の捲き曲げ
一端側において、その切り離し先端から上記工具受け入
れ口(12)までの長さ部分は、図1〜4、6から示唆
されるように、その中央の狭い一定幅(W1)(例えば
約3mm)だけが外向きに張り出すチヤンネル型の段付
きリブ(13)として塑性加工されている。つまり、上
記工具受け入れ口(12)におけるバンド主体(11)
の円周方向(帯板材料の長手方向)と直交する開口エツ
ジ(上記四角形の一辺)が、そのリブ(13)によって
画定されているわけであり、そのためここに後述の突っ
張り操作工具を安定良く確実に係止させることができ
る。尚、そのリブ(13)の外向き張り出し量(H1)
は帯板材料(M)の厚み(T)とほぼ等しい。
【0013】又、バンド主体(11)における捲き曲げ
一端側の切り離し先端部は、上記リブ(13)と連続す
る狭い一定幅(W1)の舌片(14)として、帯板材料
(M)の平面と90度未満の一定な逃げ角(α)を保っ
て交叉するように、外方へ曲げ起されている。そのた
め、ホース(10)の締付け上、そのホース(10)の
外周面を上記バンド主体(11)の切り離し先端部によ
って傷付けるおそれがない。
【0014】(15)は同じくバンド主体(11)にお
ける捲き曲げ一端側の中途部に、平面視の四角形として
打抜かれた段付き壁受け入れ口であり、後述する捲き曲
げ他端側の段付き壁を沈み入れるようになっている。
(16)はその段付き壁受け入れ口(15)におけるバ
ンド主体(11)の円周方向(帯板材料の長手方向)と
直交する開口エツジから連続して、外向きに曲げ起され
た係止爪であり、図2、5から明白なように、その受け
入れ口(15)の開口平面と90度未満の一定な迎え角
(β)を保って交叉する関係状態に傾斜している。上記
段付き壁受け入れ口(15)の打抜き残片が、その四角
形な一辺から曲げ起されることにより、後述の楔爪を迎
え入れ係止する係止爪(16)として形作られているの
である。
【0015】尚、(17)はホースバンドの全体的な軽
量化を図るために、バンド主体(11)の捲き曲げ一端
側に打抜き開口された長窓であるが、これはその設置を
省略しても良く、又逆にその設置個数を増してもさしつ
かえない。
【0016】他方、(18)は上記捲き曲げ一端側に外
接することとなるバンド主体(11)の捲き曲げ他端側
に打抜かれた係止爪受け入れ口であり、やはり平面視の
四角形を呈している。そして、その捲き曲げ他端側の切
り離し先端から係止爪受け入れ口(18)までの長さ部
分は、図1〜5、7から示唆されるように、その中央の
狭い一定幅(W1)だけが上記リブ(13)と逆な内向
きに張り出すチヤンネル型の段付き壁(19)として塑
性変形されており、その段付き壁(19)を上記捲き曲
げ一端側に開口する段付き壁受け入れ口(15)の内部
へ、安定良く受け入れ埋没させ得るようになっている。
その段付き壁(19)の内向き張り出し量(H2)は、
多くとも帯板材料(M)の厚み(T)と実質上等しい。
【0017】つまり、係止爪受け入れ口(18)におけ
るバンド主体(11)の円周方向(帯板材料の長手方
向)と直交する開口エツジ(上記四角形の一辺)が、そ
の段付き壁(19)によって画定されているわけであ
る。しかも、その段付き壁(19)の中央は図5から明
白なように、断面三角形の楔爪(20)として面取り加
工されており、その尖鋭な先端部が上記係止爪(16)
の迎え角(β)と対応する内向きに張り出す傾斜状態に
あって、その係止爪(16)との奥深く進入し合う如く
喰い付くようになっている。(γ)はその迎え角(β)
と対応する楔爪(20)の進入角であり、上記係止爪受
け入れ口(18)の開口平面と90度未満の一定角度だ
け交叉している。尚、その楔爪(20)もバンド主体
(11)より狭い一定幅(W1)を有していること、言
うまでもない。(H3)は上記段付き壁(19)の中央
部から連続して、若干内向きに張り出す楔爪(20)の
張り出し量を示している。
【0018】又、(21)は同じくバンド主体(11)
における捲き曲げ他端側の中途部に打抜かれた舌片受け
入れ口であって、細長い四角形を呈しており、ここに捲
き曲げ一端側の上記段付きリブ(13)とその先端の舌
片(14)を逃し入れ、バンド主体(11)を部分的に
オーバーラツプする円形リング状として、捲き曲げ立体
化し得るようになっていると共に、バンド主体(11)
の内周面にホース(10)の外周面を詰めてしまう如
き、段差や不陸を生成しないように配慮されているので
ある。
【0019】更に、(22)は上記係止爪受け入れ口
(18)と舌片受け入れ口(21)との相互間に、各々
仕切り壁(23)(24)を介して打抜き区成された工
具受け入れ口であり、やはり平面視の四角形を呈してい
る。そして、その工具受け入れ口(22)と係止爪受け
入れ口(18)とを区分する仕切り壁(23)から連続
して、口径収縮用の操作耳(25)が外向きに曲げ起さ
れている。つまり、工具受け入れ口(22)の打抜き残
片が操作耳(25)として、その工具受け入れ口(2
2)の開口平面と90度未満の一定角度(θ)だけ交叉
するように、外方へ連続的に曲げ起されているわけであ
り、その操作耳(25)は図2、5から示唆される如
く、上記係止爪(16)との逆向き姿勢状態に傾斜して
いる。
【0020】上記のような構成を備えたホースバンド
は、金属帯板(M)を材料として、次の通りに量産する
ことができる。即ち、その長尺な帯板材料(M)を自動
間歇的に移送する過程において、先づ図外の打抜き加工
金型により、上記舌片(14)を輪郭付けるべき切り欠
きと、段付き壁(19)の受け入れ口(15)や係止爪
受け入れ口(18)、舌片受け入れ口(21)、工具受
け入れ口(12)(22)並びに長窓(17)の打抜き
とを一挙に行なう。その打抜き加工状態は図8〜10に
示す通りである。
【0021】次いで、上記帯板材料(M)を図外のプレ
ス加工金型に通過させて、図11の加工状態から示唆さ
れるように、上記段付き壁(19)並びにリブ(13)
の段付き加工と、係止爪(16)や舌片(14)並びに
操作耳(25)の曲げ起し加工とを一挙に行なうのであ
る。その場合、上記段付き壁(19)の中央部から係止
爪受け入れ口(18)に向かって張り出す楔爪(20)
は、その係止爪受け入れ口(18)の開口エツジを上記
進入角(γ)と対応する方向に沿って、言わば面取りす
る如く斜めに抜き加工することにり、これを先細りの断
面三角形に造形することができる。
【0022】その後、図8、9の符号(C)で示す位置
から帯板材料(M)を切り離すように定寸カツトし、そ
のカツトされたバンド主体(11)を図外のフオーミン
グマシンによって、引き続き図2の鎖線で示唆する如
く、一定量(L)だけオーバーラツプする円形リング状
に捲き曲げ立体化し、茲に図4のような製品として完成
するのである。尚、図8〜11の符号(A)は上記打抜
き加工金型とプレス加工金型の必要な大きさを示唆して
いる。
【0023】又、バンド主体(11)の捲き曲げ一端側
に打抜かれた長窓(17)と、同じく捲き曲げ他端側に
打抜かれた舌片受け入れ口(21)との間隔距離(S)
を、帯板材料(M)における移送速度の制御などによっ
て長短変化させることにより、目的とするホース(1
0)の太さに応じたホースバンドの多品種を、極めて容
易に製造することができる。その多品種を製造するに際
して、上記打抜き加工金型やプレス加工金型までも改変
する必要性が全然ないわけであり、その対応性と量産性
に著しく優れる。
【0024】本考案のホースバンドを用いて、ホース
(10)をその接手管や開閉弁、その他の機器の口金部
分(26)へ接続固定するに当っては、そのバンド主体
(11)を図2の鎖線から示唆されるように、ホース
(10)へ仮り止め状態に捲き付ける。その捲き付け操
作は、これをホース(10)における長手方向の中途部
から自由自在に行なえること、勿論である。
【0025】即ち、バンド主体(11)の捲き曲げ一端
側に対して、同じく他端側が部分的に外接することとな
るように、その捲き曲げ一端側から張り出す段付きリブ
(13)とその先端の舌片(14)を、同じく他端側に
対応開口する舌片受け入れ口(21)へ、内方から逃し
入れるのである。その際には、リブ(13)とその先端
から外向きに曲げ起されている舌片(14)が、舌片受
け入れ口(21)と係止し乍ら、その案内作用のもとに
捲き曲げられることとなるため、その操作を至極円滑に
行なえると共に、バンド主体(11)がその捲き曲げ一
端側と他端側との位置ズレし合わない正確なオーバーラ
ツプ状態に保たれる。
【0026】そして、そのバンド主体(11)の捲き曲
げ一端側と他端側とがクロスした仮り止め状態では、そ
の一端側に開口する工具受け入れ口(12)と、同じく
他端側に開口する別な工具受け入れ口(22)とが、左
右位置関係のもとに並列するため、その両工具受け入れ
口(12)(22)の内部へ外方から、図12〜14の
ような突っ張り操作工具(B)の対応する作用爪(2
7)(28)を挿入させると共に、その一方の作用爪
(27)は図15から明白なように、上記工具受け入れ
口(12)の開口エツジを形作る段付きリブ(13)
へ、同じく他方の作用爪(28)は別な上記工具受け入
れ口(22)から起立する操作耳(25)へ、各々係止
させるのである。
【0027】上記操作工具(B)における左右一対の作
用爪(27)(28)は図12〜14のように、バンド
主体(11)に開口する両工具受け入れ口(12)(2
2)へ出し入れ可能な一定幅(W2)を備えており、し
かも先細りの楔型に尖鋭化されているが、その段付きリ
ブ(13)に係止される一方の作用爪(27)は、操作
耳(25)に係止される他方の作用爪(28)よりも、
僅かな一定量(G)だけ長く張り出されることによっ
て、その係止作用を安定化できるようになっている。
(29)は両作用爪(27)(28)の開閉枢軸であ
り、左右一対のハンドル(30)(31)を閉合させれ
ば、両作用爪(27)(28)がその枢軸(29)を支
点として拡開作用することになる。(32)は両ハンド
ル(30)(31)の相互間に介挿連繋されたバネ材で
ある。
【0028】そして、両作用爪(27)(28)を上記
のように段付きリブ(13)と操作耳(25)へ係止さ
せた上、その操作工具(B)のハンドル(30)(3
1)を引き絞り操作し、両作用爪(27)(28)によ
ってバンド主体(11)の捲き曲げ一端側と他端側と
を、図15の矢印(P)で示す相反方向へ強制的に押し
開くのである。そうすれば、バンド主体(11)の捲き
曲げ一端側から外向きに曲げ起されている係止爪(1
6)と、同じく他端側の段付き壁(19)に造形加工さ
れている楔爪(20)とが、その相互に乗り越える如く
変移して、遂には図16のように喰い付き係止し合うこ
とになり、茲にバンド主体(11)の口径(D)が収縮
変形される結果、ホース(10)が緊締状態に固定され
るのである。その固定後に上記操作工具(B)を外方へ
抜き出すこと、言うまでもない。
【0029】上記のような押し開き過程では、バンド主
体(11)の捲き曲げ一端側から張り出す段付きリブ
(13)とその先端の舌片(14)が、同じく捲き曲げ
他端側に開口する舌片受け入れ口(21)と係止してお
り、その状態のもとで舌片受け入れ口(21)に沿って
スライド変移するため、上記バンド主体(11)は正確
なオーバーラツプ状態を保ちつつ、円滑に収縮変形され
ることになるほか、上記舌片(14)が外向きに曲げ起
されているので、ホース(10)の外周面に傷付きを与
えるおそれもない。
【0030】又、バンド主体(11)の捲き曲げ他端側
に段付き加工された段付き壁(19)は、図5から明白
なように、その同じく一端側に開口する段付き壁受け入
れ口(15)の内部へ沈み入れられることとなり、併せ
てその受け入れ口(15)から一定の迎え角(β)を保
って外向きに曲げ起された係止爪(16)と、上記段付
き壁(19)の中央部から対応する進入角(γ)のもと
に内向く楔爪(20)とが、互いに奥深く喰い付き係止
し合うことになるため、係止爪(16)がその迎え角
(β)の大きくなる如く、不正に負け起きてしまうおそ
れがなく、又万一振動や衝撃などの外力を受けても、上
記ホース(10)の緊締状態が不慮に弛緩せず、その固
定強度と安定性並びに耐久性に著しく優れる。
【0031】このような効果に達成については、上記係
止爪(16)と楔爪(20)との喰い付き力が、バンド
主体(11)の捲き曲げ他端側と内接する一端側に作用
し、しかもその帯板材料(M)自身における一定な厚み
(T)の中心線上に沿って働くことも、有機的に参与す
ることとなり、頗る合理的であると言える。
【0032】更に、バンド主体(11)の捲き曲げ一端
側に加工された段付きリブ(13)とその先端の舌片
(14)は、同じく他端側に開口する舌片受け入れ口
(21)へ、内方から逃し入れ係止されているため、そ
の舌片(14)が外向きに曲げ起されていることとも相
俟って、ホース(10)を直接締付け作用するバンド主
体(11)の内周面に、そのホース(10)を不慮に詰
める如き段差や不陸を生成せず、又逆にバンド主体(1
1)の外周面から上記舌片(14)がいたづらに大きく
張り出すおそれもない。尚、上記係止爪(16)と楔爪
(20)との係止状態を解くことによって、そのホース
バンドをホース(10)から取りはずせること言うまで
もない。
【0033】
【考案の効果】以上のように、本考案では定寸カツトさ
れた金属帯板(M)から成るバンド主体(11)を、そ
の一端側へ他端側が部分的に外接することとなる円形リ
ング状に捲き曲げ立体化し、その口径(D)を人為強制
的に収縮変形させることにより、ホース(10)を首締
め状態に固定するホースバンドにおいて、上記捲き曲げ
一端側の中途部から、そのバンド主体(11)の円周面
と90度未満の一定な迎え角(β)を保って交叉する係
止爪(16)を、外向きに切り起し、同じく捲き曲げ一
端側の先端部をバンド主体(11)自身よりも狭幅な舌
片(14)として、やはり外向きに曲げ起すと共に、そ
の舌片(14)の近傍位置に工具受け入れ口(12)を
開口形成する一方、上記捲き曲げ他端側の中途部に舌片
(14)の受け入れ口(21)と、同じく他端側の先端
部に係止爪(16)の受け入れ口(18)とを各々開口
形成すると共に、上記係止爪(16)との逆向き姿勢と
して、バンド主体(11)の円周面とやはり90度未満
の一定な交叉角度(θ)を保つ操作耳(25)を、上記
舌片受け入れ口(21)と係止爪受け入れ口(18)と
の相互間から外向きに切り起して、上記舌片(14)を
その受け入れ口(21)へ内方から逃し入れることによ
り、バンド主体(11)をその捲き曲げ一端側に対して
他端側が外接することとなる円形リング状に捲き曲げ立
体化し得るように定め、上記バンド主体(11)の外方
から工具受け入れ口(12)と操作耳(25)に対し
て、突っ張り操作工具(B)の作用爪(27)(28)
を各々係止させた上、その操作工具(B)により相反す
る方向へ押し開いて、上記捲き曲げ一端側の係止爪(1
6)とその他端側に開口する係止爪受け入れ口(18)
の開口エツジとを係止させるように設定してあるため、
冒頭に述べた従来技術の課題を完全に改良できる効果が
ある。
【0034】即ち、本考案のホースバンドは定寸カツト
された金属帯板(M)のみから成り、その帯板材料
(M)に係止爪受け入れ口(18)や舌片受け入れ口
(21)、工具受け入れ口(12)(22)などの打抜
きと、係止爪(16)や舌片(14)、操作耳(25)
などの曲げ起しとが施されているにとどまるため、その
バンド主体(11)を円形リング状に捲き曲げ立体化し
て、ホース(10)の首締め状態に固定使用するも、そ
の外周面から上記係止爪(16)や舌片(14)、操作
耳(25)が嵩高く張り出さず、その結果ホース(1
0)の接手管や開閉弁、その他の機器が回転運動するよ
うな場合にも、その運動に支障を与えるおそれが一切な
く、その意味から広く実施できると共に、量産効果も最
大限に発揮させ得るのである。
【0035】又、本考案の場合バンド主体(11)の捲
き曲げ一端側から外向きに張り出す舌片(14)を、同
じく他端側に対応形成された舌片受け入れ口(21)
へ、内方から逃し入れることによって、上記バンド主体
(11)をその内周面の段差や不陸なく、正確にオーバ
ーラツプする円形リング状に捲き曲げることができ、そ
の捲き曲げ立体化すれば、上記捲き曲げ一端側に開口す
る工具受け入れ口(12)と、同じく他端側に開口する
別な工具受け入れ口(22)とが、並列状態に露呈する
と共に、その後者の工具受け入れ口(22)からは操作
耳(25)も起立しているため、その操作耳(25)と
前者の工具受け入れ口(12)へ、突っ張り操作工具
(B)の作用爪(27)(28)を容易に挿入係止させ
ることができ、その係止状態のもとに相反する方向へ安
定良く確実に押し開いて、上記バンド主体(11)の口
径(D)を収縮変形させ得る効果がある。
【0036】そして、その相反方向へ押し開いた時に
は、上記バンド主体(11)の捲き曲げ一端側から切り
起された係止爪(16)と、その一端側に対して外接す
ることとなる捲き曲げ他端側に開口形成された係止爪受
け入れ口(18)の開口エツジとが係止し合うため、ホ
ース(10)の首締め状態を安定・確固に施錠すること
ができ、そのホース(10)を締付け作用すべき口径収
縮力についても、過不足を生ずるおそれがない。
【0037】しかも、その係止爪(16)はバンド主体
(11)の円周面と90度未満の一定な迎え角(β)を
保って交叉する関係状態に外方へ切り起されているた
め、これに万一振動や衝撃などの外力が作用しても、上
記係止状態の弛緩したり、まして解離してしまうおそれ
がなく、半永久的な強い固定力を維持し得るのである。
【0038】つまり、本考案では冒頭に述べた蟻溝型耳
片を備えた公知品のように、その耳片を圧潰する必要が
全然なく、上記バンド主体(11)の捲き曲げ一端側と
他端側とを単に押し開き操作するのみで足りる。その操
作性に優れるにも拘らず、常時ホース(10)の太さに
応じた適確な口径収縮力を作用させることができ、そ安
定性と耐久強度に富むホース(10)の固定状態を得ら
れるわけであり、又冒頭に述べたウオームギヤ形態の公
知品と比較しても、その必要構成として頗る簡素であ
り、量産性に著しく優れる。
【0039】特に、請求項2の構成を採用するならば、
バンド主体(11)の捲き曲げ他端側にチヤンネル型と
して加工された段付き壁(19)が、同じく一端側に打
抜き形成された段付き壁受け入れ口(15)内へ、扁平
に沈み入れられるようになっており、しかもその受け入
れ口(15)の開口エツジから一定の迎え角(β)を保
って、外向き傾斜状態に曲げ起された係止爪(16)
と、上記段付き壁(19)の中央部から対応する一定の
進入角(γ)を保ちつつ内向きに張り出された楔爪(2
0)とが、互いに奥深く進入し合う如く喰い付き係止す
るようになっているため、その係止爪(16)が不慮に
起きてしまう如く不正変形せず、上記ホース(10)に
おける固定状態の安定性と耐久強度をますます向上でき
る効果がある。
【0040】更に、請求項3の構成を採用するならば、
バンド主体(11)の捲き曲げ一端側に開口する工具受
け入れ口(12)の開口エツジを、舌片(14)と連続
するチヤンネル型の段付きリブ(13)によって画定し
ているため、ここに操作工具(B)の作用爪(27)を
安定良く係止させることができ、その作用爪(27)の
押し開き力を受けても、これに充分対抗できるのであ
り、又上記段付きリブ(13)もその先端部の舌片(1
4)と同じく、バンド主体(11)の捲き曲げ他端側に
対応開口する舌片受け入れ口(21)へ、内方から逃し
入れ係止されるようになっているので、そのバンド主体
(11)の収縮変形作用を至極円滑に、且つ正確なオー
バーラツプ状態のもとに営なませ得る効果もある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案に係るホースバンドの展開状態を示す平
面図である。
【図2】図1の2−2線断面図である。
【図3】そのホースバンドの捲き曲げ使用状態を示す平
面図である。
【図4】図3の4−4線断面図である。
【図5】図4の要部を破断して示す拡大正面図である。
【図6】図3の6−6線に沿う拡大断面図である。
【図7】同じく図3の7−7線に沿う拡大断面図であ
る。
【図8】ホースバンドの打抜き加工状態を示す平面図で
ある。
【図9】図8の要部を拡大して示す平面図である。
【図10】図9の10−10線断面図であって、打抜き
加工状態を示している。
【図11】図10に対応する曲げ起し加工状態を示す断
面図である。
【図12】突っ張り操作工具を示す正面図である。
【図13】図12の13−13線に沿う拡大断面図であ
る。
【図14】同じく図12の14−14線に沿う拡大断面
図である。
【図15】その操作工具によるホースバンドの口径収縮
作用を示す断面図である。
【図16】図15に対応する作用完了状態を示す断面図
である。
【符号の説明】
(10)・ホース (11)・バンド主体 (12)・工具受け入れ口 (13)・リブ (14)・舌片 (15)・段付き壁受け入れ口 (16)・係止爪 (18)・係止爪受け入れ口 (19)・段付き壁 (20)・楔爪 (21)・舌片受け入れ口 (25)・操作耳 (27)・作用爪 (28)・作用爪 (B)・・操作工具 (D)・・口径 (M)・・金属帯板 (β)・・迎え角 (γ)・・進入角 (θ)・・交叉角度

Claims (3)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】定寸カツトされた金属帯板(M)から成る
    バンド主体(11)を、その一端側へ他端側が部分的に
    外接することとなる円形リング状に捲き曲げ立体化し、
    その口径(D)を人為強制的に収縮変形させることによ
    り、ホース(10)を首締め状態に固定するホースバン
    ドにおいて、上記捲き曲げ一端側の中途部から、そのバ
    ンド主体(11)の円周面と90度未満の一定な迎え角
    (β)を保って交叉する係止爪(16)を、外向きに切
    り起し、同じく捲き曲げ一端側の先端部をバンド主体
    (11)自身よりも狭幅な舌片(14)として、やはり
    外向きに曲げ起すと共に、その舌片(14)の近傍位置
    に工具受け入れ口(12)を開口形成する一方、上記捲
    き曲げ他端側の中途部に舌片(14)の受け入れ口(2
    1)と、同じく他端側の先端部に係止爪(16)の受け
    入れ口(18)とを各々開口形成すると共に、上記係止
    爪(16)との逆向き姿勢として、バンド主体(11)
    の円周面とやはり90度未満の一定な交叉角度(θ)を
    保つ操作耳(25)を、上記舌片受け入れ口(21)と
    係止爪受け入れ口(18)との相互間から外向きに切り
    起して、上記舌片(14)をその受け入れ口(21)へ
    内方から逃し入れることにより、バンド主体(11)を
    その捲き曲げ一端側に対して他端側が外接することとな
    る円形リング状に捲き曲げ立体化し得るように定め、上
    記バンド主体(11)の外方から工具受け入れ口(1
    2)と操作耳(25)に対して、突っ張り操作工具
    (B)の作用爪(27)(28)を各々係止させた上、
    その操作工具(B)により相反する方向へ押し開いて、
    上記捲き曲げ一端側の係止爪(16)とその他端側に開
    口する係止爪受け入れ口(18)の開口エツジとを係止
    させるように設定したことを特徴とするホースバンド。
  2. 【請求項2】バンド主体(11)における捲き曲げ他端
    側の先端部を内向きに張り出すチヤンネル型の段付き壁
    (19)として、その段付き壁(19)により係止爪受
    け入れ口(18)の開口エツジを画定すると共に、その
    段付き壁(19)の中央部を断面三角形の楔爪(20)
    として、その先端部を係止爪(16)の迎え角(β)と
    対応する一定な進入角(γ)のもとに、上記係止爪受け
    入れ口(18)内に向かって張り出す一方、同じくバン
    ド主体(11)における捲き曲げ一端側の中途部に、上
    記段付き壁(19)の受け入れ口(15)を開口形成す
    ると共に、その段付き壁受け入れ口(15)の開口エツ
    ジから上記係止爪(16)を外向きに曲げ起して、バン
    ド主体(11)の口径(D)を収縮変形させた時、その
    捲き曲げ一端側の係止爪(16)と他端側の楔爪(2
    0)とが、互いに奥深く進入し合う如く喰い付き係止す
    るように設定したことを特徴とする請求項1記載のホー
    スバンド。
  3. 【請求項3】バンド主体(11)における捲き曲げ一端
    側の先端部から起立する舌片(14)と、その近傍位置
    に開口する工具受け入れ口(12)との相互間を、その
    舌片(14)と連続する狭幅なチヤンネル型の段付きリ
    ブ(13)として、バンド主体(11)の円周面から外
    向きに張り出すことにより、その工具受け入れ口(1
    2)の開口エツジを画定すると共に、その段付きリブ
    (13)をも舌片(14)と同じく、バンド主体(1
    1)の捲き曲げ他端側に開口する舌片受け入れ口(2
    1)へ、その内方から係止させるように設定したことを
    特徴とする請求項1記載のホースバンド。
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