JP2002047939A - 火花点火4サイクルエンジン - Google Patents

火花点火4サイクルエンジン

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JP2002047939A JP2000240391A JP2000240391A JP2002047939A JP 2002047939 A JP2002047939 A JP 2002047939A JP 2000240391 A JP2000240391 A JP 2000240391A JP 2000240391 A JP2000240391 A JP 2000240391A JP 2002047939 A JP2002047939 A JP 2002047939A
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智司 飯嶌
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  • Ignition Installations For Internal Combustion Engines (AREA)
  • Combustion Methods Of Internal-Combustion Engines (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】同一の燃焼室に臨む複数の点火プラグがシリン
ダヘッドに取付けられる火花点火4サイクルエンジンに
おいて、点火プラグの燻りによる着火不良が生じるのを
防止する。 【解決手段】燃焼室45内にスワールを生じさせること
を可能としてシリンダヘッド39に吸気ポート70が設
けられ、燃焼室45内でのスワールの流れ方向に沿って
吸気ポート70から離反するにつれて熱価を高くした複
数の点火プラグ49,50が、シリンダヘッド39に取
付けられる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、同一の燃焼室に臨
む複数の点火プラグがシリンダヘッドに取付けられる火
花点火4サイクルエンジンに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、かかる4サイクルエンジンは、た
とえば特表平10−500750公報等で既に知られて
いる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記従来のものでは、
燃費の低減および排気性状の向上のために複数の点火プ
ラグが、吸気弁および排気弁を避けた空きスペースに配
置されるようにしてシリンダヘッドに取付けられてい
る。
【0004】一方、混合気の燃焼性を向上させるべく燃
焼室にスワールを生じさせる配置でシリンダヘッドに吸
気ポートが設けられる構成も従来から良く知られてお
り、そのようなスワールの生成を意図したエンジンのシ
リンダヘッドに、同一の燃焼室に臨む複数の点火プラグ
が取付けられると、吸気ポートからの混合気が燃焼室に
流入して直ぐに点火プラグに接触することで点火プラグ
が冷却され易く、点火プラグの燻りによる着火不良が生
じる可能性がある。
【0005】本発明は、かかる事情に鑑みてなされたも
のであり、点火プラグの燻りによる着火不良が生じるの
を防止した火花点火4サイクルエンジンを提供すること
を目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1記載の発明は、同一の燃焼室に臨む複数の
点火プラグがシリンダヘッドに取付けられる火花点火4
サイクルエンジンにおいて、前記燃焼室内にスワールを
生じさせることを可能として前記シリンダヘッドに吸気
ポートが設けられ、前記燃焼室内でのスワールの流れ方
向に沿って前記吸気ポートから離反するにつれて熱価を
高くした複数の点火プラグが、シリンダヘッドに取付け
られることを特徴とする。
【0007】このような構成によれば、吸気ポートから
燃焼室に流入した混合気が直ぐに接触する可能性がある
点火プラグの熱価が比較的低く設定されることになり、
混合気との接触による冷却が生じても燻りが生じるのを
回避し、燻りによる着火不良の発生を防止することがで
きる。
【0008】また請求項2記載の発明は、上記請求項1
記載の発明の構成に加えて、シリンダ軸線をほぼ水平と
したシリンダブロックに結合される前記シリンダヘッド
に、熱価が最も低い点火プラグの上方で燃焼室内に開口
する吸気ポートが設けられることを特徴とし、かかる構
成によれば、霧化されずに吸気ポートの下部内面を伝わ
った燃料が燃焼室内に流入したとしても、その燃料が接
触する可能性がある点火プラグの熱価が複数の点火プラ
グのうちで最も低いものであるので、燻りが生じるのを
回避し、燻りによる着火不良の発生を防止することがで
きる。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、添
付の図面に示した本発明の一実施例に基づいて説明す
る。
【0010】図1〜図8は本発明の一実施例を示すもの
であり、図1は自動二輪車の側面図、図2は図1の2−
2線に沿うパワーユニットの断面図、図3は図2の3−
3線矢視拡大図、図4は図2の4−4線拡大断面図、図
5は図4の5−5線断面図、図6は図5の6矢視図、図
7はシリンダボアに軸線に直交する平面への吸気ポート
の投影図、図8は図5の8−8線断面図である。
【0011】先ず図1において、自動二輪車の車体フレ
ーム15が前端に備えるヘッドパイプ16には、前輪W
Fを軸支するフロントフォーク17が操向可能に枢支さ
れる。該フロントフォーク17の上端にはバーハンドル
18が連結され、前輪WFの上方を覆うフロントフェン
ダ19がフロントフォーク17に支持される。また車体
フレーム15の中間部には後輪WRを軸支するリヤフォ
ーク20が枢支され、車体フレーム15の後部およびリ
ヤフォーク20間にリヤクッション21が設けられる。
【0012】車体フレーム15の中間部には、水冷式の
火花点火4サイクルエンジンEおよび変速機Mから成る
パワーユニットPが支持されており、前記変速機Mの出
力は無端状のチェーン22を介して後輪WRに伝達され
る。
【0013】またエンジンEの上方に配置されるエアク
リーナ23およびラジエータ24が車体フレーム15に
支持されるとともに、変速機Mの上方に配置される燃料
タンク25と、電装部品を収納可能として該燃料タンク
25の上方に配置される収納ボックス26とが車体フレ
ーム15に支持される。
【0014】さらにエンジンEからの排気ガスを導く排
気管27は、パワーユニットPおよび後輪WR間に配置
される排気マフラー28に接続される。
【0015】前記車体フレーム15の前部、エンジン
E、エアクリーナ23およびラジエータ24は、車体フ
レーム15に取付けられる合成樹脂製のレッグシールド
29で覆われる。また車体フレーム15の後部、燃料タ
ンク25および収納ボックス26は、車体フレーム15
に取付けられる合成樹脂製のリヤカバー30で覆われて
おり、該リヤカバー30に後輪WRの後部上方を覆うリ
ヤフェンダ31が連設される。リヤカバー30上には、
収納ボックス26の上端開口部を開閉可能としてシート
32が設けられており、該シート32にドライバが座乗
可能である。
【0016】シート32に座乗したドライバの前方に
は、透光性を有するウインドスクリーン33が配置さ
れ、このウインドスクリーン33は、バーハンドル18
を覆うハンドルカバー34に取付けられる。
【0017】図2〜図5において、エンジンEのエンジ
ン本体37は、ピストン43を摺動可能に嵌合せしめる
シリンダボア44を有するシリンダブロック38と、前
記ピストン43の頂部との間に燃焼室45を形成してシ
リンダブロック38に結合されるシリンダヘッド39
と、前記ピストン43にコンロッド46を介して連結さ
れるクランクシャフト47を回転自在に支承してシリン
ダブロック38に結合されるクランクケース40とから
成るものであり、シリンダブロック38、シリンダヘッ
ド39およびクランクケース40は、複数本たとえば4
本の通しボルト41…で締結される。またクランクケー
ス40は、右クランクケース半体40aおよび左クラン
クケース半体40bが、前記ピストン43の作動軸線を
含む平面を合わせ面として相互に結合されることで構成
され、クランクケース40内にはクランク室42が形成
される。さらにエンジン本体37は、前輪WFの直ぐ後
に配置されるシリンダヘッド39を前部に配置するとと
もに、シリンダボア44の軸線すなわちシリンダ軸線を
ほぼ水平とした姿勢で車体フレーム15に支持される。
【0018】変速機Mは、クランクシャフト47と平行
な軸線を有してクランクケース40で回転自在に支承さ
れるメインシャフト51およびカウンタシャフト52
と、選択的な確立を可能としてメインシャフト51およ
びカウンタシャフト52間に設けられる複数段のギヤ列
53とを備え、クランクケース40には、前記ギヤ列5
3を選択的に確立するために回動するシフトドラム54
が回動自在に支承される。
【0019】右クランクケース半体40aから突出した
クランクシャフト47の一端部は、遠心クラッチ55を
介して駆動ギヤ56に連結されており、該駆動ギヤ56
に噛合する被動ギヤ57が、右クランクケース半体40
aから突出したメインシャフト51の一端側に相対回転
自在に支承される。被動ギヤ57はダンパゴム58を介
してクラッチ59のクラッチアウタ60に連結される。
該クラッチ59は、ドライバの操作に応じたレリーズカ
ム機構61の作用により、メインシャフト51に結合さ
れるクラッチインナ62および前記クラッチアウタ60
間を断・接する多板クラッチであり、該クラッチ59を
遮断した状態で前記ギヤ列53の選択的な確立が可能と
なる。前記遠心クラッチ55およびクラッチ59は右ク
ランクケース半体40aに結合される右カバー63で覆
われる。
【0020】左クランクケース半体40bから突出した
カウンタシャフト52の端部にはチェーン22が巻掛け
られる駆動スプロケット64が固定されており、この駆
動スプロケット64からチェーン22を介して後輪WR
に動力が伝達される。
【0021】左クランクケース半体40bから突出した
クランクシャフト47の他端部には発電機65のロータ
66が固定されており、該発電機65を覆うようにして
左クランクケース半体40bに結合される左カバー68
に発電機65のステータ67が固定される。
【0022】前記エンジン本体37のシリンダブロック
38およびシリンダヘッド39には冷却水を流通させる
ためのジャケット48が設けられており、シリンダヘッ
ド39には、点火タイミングを相互に異ならせた一対の
点火プラグ49,50が燃焼室45に臨むようにして取
付けられる。
【0023】シリンダヘッド39には、燃焼室45に混
合気を供給するための吸気ポート70がシリンダヘッド
39の上部で上向きに開口するようにして設けられると
ともに、燃焼室45からの排気ガスを排出するための排
気ポート71がシリンダヘッド39の下部で下向きに開
口するようにして設けられる。而して前記吸気ポート7
0には、図示しない気化器を介してエアクリーナ23が
接続され、前記排気ポート71には排気管27が接続さ
れる。
【0024】吸気ポート70および燃焼室45間の連通
・遮断を切換える吸気弁74、ならびに排気ポート71
および燃焼室45間の連通・遮断を切換える排気弁75
は、開閉作動可能にしてシリンダヘッド39に配設され
ており、吸気弁74および排気弁75は閉弁方向にばね
付勢されている。
【0025】前記吸気弁74および排気弁75は、動弁
機構76により開閉駆動されるものであり、この動弁機
構76は、シリンダヘッド39と、該シリンダヘッド3
9に複数のボルト77…による結合されるヘッドカバー
78との間に形成される動弁室79に収納される。
【0026】前記動弁機構76は、クランクシャフト4
7と平行な軸線を有してシリンダヘッド39に回転自在
に支承されるとともに吸気側および排気側カム81,8
2が設けられるカムシャフト80と、該カムシャフト8
0と平行な軸線を有してシリンダヘッド39に支持され
る吸気側および排気側ロッカシャフト83,84と、吸
気側カム81に従動して吸気弁74を開閉駆動すべく吸
気側ロッカシャフト83で揺動可能に支承される吸気側
ロッカアーム85と、排気側カム82に従動して排気弁
75を開閉駆動すべく排気側ロッカシャフト84で揺動
可能に支承される排気側ロッカアーム86とを備える。
【0027】図2に注目して、クランクケース40にお
ける左クランクケース半体40bと、発電機65との間
でクランクシャフト47には駆動スプロケット87が固
定されており、この駆動スプロケット87に対応する部
分でクランクケース40内のクランク室42と前記動弁
室79との間を結ぶチェーン通路88が、左クランクケ
ース半体40b、シリンダブロック38およびシリンダ
ヘッド39間にわたって設けられる。
【0028】一方、前記チェーン通路88に対応する部
分でカムシャフト80の端部には被動スプロケット89
が固定されており、この被動スプロケット89および前
記駆動スプロケット87に、チェーン通路88内を走行
可能な無端状のチェーン90が巻掛けられる。
【0029】前記駆動スプロケット87および被動スプ
ロケット89間でチェーン90は、シリンダブロック3
8に支承されたアイドルスプロケット91に巻掛けら
れ、該アイドルスプロケット91および駆動スプロケッ
ト87間でチェーン90には、左クランクケース半体4
0bに配設されるテンショナー92により緊張力が付与
される。
【0030】シリンダヘッド39には動弁機構76のカ
ムシャフト80と同軸の回転軸線を有するウォータポン
プ93が取付けられる。このウォータポンプ93のポン
プハウジング94にはサーモスタット95が設けられて
おり、該サーモスタット95は、エンジンEの冷間状態
ではジャケット48の冷却水がサーモスタット95およ
びウォータポンプ93を経てジャケット48に戻るよう
に作動し、エンジンEの暖機完了状態では、ジャケット
48からの冷却水をラジエータ24、サーモスタット9
5およびウォータポンプ93を経てジャケット48に戻
すように作動する。
【0031】図5に特に注目して、燃焼室45の中心か
らずれた位置でシリンダヘッド39には、吸気ポート7
0の内端に配置されるリング状のバルブシート97が、
圧入等により固設されている。吸気弁74は、バルブシ
ート97に着座可能な傘部74aと、該傘部74aに同
軸にかつ一体に連なるステム74bとを備えるものであ
り、バルブシート97と同軸にしてシリンダヘッド39
に設けられたガイド筒98に前記ステム74bが摺動可
能に嵌合される。しかもガイド筒98から突出したステ
ム74bの上端部およびシリンダヘッド39間には傘部
74aをバルブシート97に着座させるばね力を発揮す
る弁ばね99が設けられており、ステム74bの上端に
前記動弁機構76の吸気側ロッカアーム85が連動、連
結される。
【0032】排気ポート71の内端は、燃焼室45の一
直径線上で前記吸気ポート70の内端との間に該燃焼室
45の中心が位置するようにした配置されており、該排
気ポート71の内端に位置してシリンダヘッド39に固
設されたバルブシート(図示せず)に着座する傘部75
aを有する排気弁75が、上記吸気弁74と同様にして
シリンダヘッド39に固定されたガイド筒(図示せず)
で開閉作動可能に支承され、閉弁方向に弁ばね100
(図3参照)で付勢された排気弁75が、前記動弁機構
76の排気側ロッカアーム86に連動、連結される。
【0033】図6において、吸気ポート70は、燃焼室
45内でスワールを生じさせるようにしてシリンダヘッ
ド39に設けられるものであり、シリンダヘッド39に
取付けられる一対の点火プラグ49,50は、燃焼室4
5内でのスワールの流れ方向101に沿って吸気ポート
70から離反するにつれて熱価が高くなるように設定さ
れる。すなわち、前記流れ方向101に沿って吸気ポー
ト70の直ぐ下流側にある点火プラグ49の熱価が、前
記流れ方向101に沿って吸気ポート70から離隔した
位置にある点火プラグ50の熱価よりも低く設定される
ものであり、この実施例では、前記流れ方向101に沿
って排気ポート71すなわち排気弁75の上流側に熱価
の低い点火プラグ49が配置され、前記流れ方向101
に沿って排気ポート71すなわち排気弁75の下流側に
は熱価の高い点火プラグ50が配置される。
【0034】しかもエンジンEは、そのシリンダボア4
4の軸線をほぼ水平として車体フレーム15に搭載され
ており、シリンダヘッド39の上部側壁に吸気ポート7
0が配置されるので、燃焼室45内では、熱価の低い点
火プラグ49が、吸気ポート70の燃焼室45への開口
端すなわち吸気弁74の直ぐ下方に配置される。
【0035】ところで吸気ポート70は、燃焼室45内
でスワールを生じさせるような形状を有するものであ
り、シリンダボア44の軸線に直交する平面への投影図
上では、図7で示すように、吸気ポート70は、ガイド
筒98よりも外方側で該ガイド筒98の接線方向に延び
る第1通路部70aと、第1通路部70aに連なって前
記ガイド筒98の一部を巻くように彎曲した先狭まりの
第2通路部70bとを有する形状に形成される。
【0036】第1通路部70aは、たとえば燃焼室45
の中心C1およびガイド筒98の中心C2を結ぶ直線1
02に直交しつつガイド筒98の接線方向に直線状に延
びるものである。また第2通路部70bは、前記投影図
上での直線102と交差することがないようにしてガイ
ド筒98の一部を巻くように彎曲した形状に形成され
る。
【0037】図8を併せて参照して、シリンダヘッド3
9には、吸気ポート70の前記第1および第2通路部7
0a,70bと重なる部分を除いて吸気弁74の傘部7
4aおよびバルブシート97を覆う対向壁39a(図7
において斜線で示す部分)が、傘部74aおよびバルブ
シート97の一部に対向するようにして設けられる。す
なわちリング状にして吸気ポート70の内端に配置され
るバルブシート97の一部が実質的な吸気弁口103と
して機能するものであり、吸気弁74の開弁時にバルブ
シート97のうち前記対向壁39aで覆われた部分を除
く領域である吸気弁口103が開口することになる。
【0038】また前記第2通路部70bを構成する内方
側外形線に対応する部分での吸気ポート70の内側面
は、前記対向壁39aに直交するようにしてシリンダヘ
ッド39に設けられた縦壁39b(図5参照)で形成さ
れる。
【0039】次にこの実施例の作用について説明する
と、シリンダボア44の軸線に直交する平面への投影図
上での吸気ポート70が、吸気弁74の開閉作動をガイ
ドするガイド筒98よりも外方側で該ガイド筒98の接
線方向に延びる第1通路部70aと、第1通路部70a
に連なってガイド筒98の一部を巻くように彎曲した先
狭まりの第2通路部70bとを有する形状に形成されて
おり、前記投影図上で第1および第2通路部70a,7
0bと重なる部分を除いて吸気弁74の傘部74aおよ
びバルブシート97がシリンダヘッド39の対向壁39
aで覆われる。
【0040】したがって吸気ポート70で導かれてきた
混合気は、吸気弁74が備えるステム74bの外周の一
部を巻くようにして燃焼室45内に吸入されることにな
り、吸気ポート70内で混合気を旋回させるものではな
いので、流速の低下を回避しつつ燃焼室45内に混合気
を流入させることができ、燃焼室45内で強力なスワー
ルを形成することができる。しかも吸気ポート70は、
混合気を滑らかに流通させる形状であればよいので、吸
気ポート70内での通路抵抗を小さく抑えることができ
る。
【0041】また前記投影図上での第2通路部70bの
先端で壁となる縦壁39bの形状が、燃焼室45の中心
C1およびガイド筒98の中心C2を結ぶ直線102と
交差することを回避する形状に形成されるので、燃焼室
45内で生じているスワール流に対向する方向で吸気ポ
ート70から燃焼室45に流入する混合気の流れが生じ
ることを確実に防止することができ、それにより燃焼室
45内でのスワールをより一層強力なものとすることが
できる。
【0042】さらに第2通路部70bの内方側外形線に
対応する部分での吸気ポート70の内側面が、対向壁3
9aに直交するようにしてシリンダヘッド39に設けら
れた縦壁39bで形成されるので、混合気の燃焼室45
への吸入範囲を正確に定め、シリンダ軸線に直交する平
面となす角度がより小さくなるように吸気ポート70を
傾斜させることが可能であり、それにより燃焼室45内
でのスワール流をさらに強力なものとすることができ
る。
【0043】ところでシリンダヘッド39には、燃費の
低減および排気性状の向上のために複数たとえば一対の
点火プラグ49,50が、吸気弁74および排気弁75
を避けた空きスペースで燃焼室45内に臨むようにして
取付けられているが、それらの点火プラグ49,50の
熱価は相互に異なって設定されており、燃焼室45内で
のスワールの流れ方向101に沿って吸気ポート70に
近い方の点火プラグ49の熱価が、前記吸気ポート70
から遠い方の点火プラグ50の熱価よりも低く設定され
る。
【0044】すなわち燃焼室45内での混合気の気化お
よび拡散の進行によって比較的薄くなった混合気の燃焼
による比較的高温の燃焼ガスに曝される点火プラグ50
の熱価が比較的高く設定されるのに対し、吸気ポート7
0から燃焼室45に流入した比較的濃厚な混合気との接
触により冷却される可能性がある点火プラグ49の熱価
が比較的低く設定されることになり、点火プラグ49で
燻りによる着火不良が生じることを防止することができ
る。
【0045】またエンジン本体37は、シリンダ軸線を
ほぼ水平とした姿勢で車体フレーム15に搭載されてお
り、熱価が最も低い点火プラグ49の上方で燃焼室45
内に開口するようにしてシリンダヘッド39に吸気ポー
ト70が設けられているので、霧化されずに吸気ポート
70の下部内面を伝わった燃料が燃焼室45内に流入し
たとしても、その燃料が接触する可能性がある点火プラ
グ49の熱価が各点火プラグ49,50のうちで最も低
いものであるので、霧化していない燃料との接触による
燻りが生じるのを回避し、点火プラグ49で燻りによる
着火不良が発生するのを防止することができる。
【0046】以上、本発明の実施例を説明したが、本発
明は上記実施例に限定されるものではなく、特許請求の
範囲に記載された本発明を逸脱することなく種々の設計
変更を行うことが可能である。
【0047】たとえば上記実施例では、シリンダヘッド
39に設けられる吸気ポート70が、燃焼室45内にス
ワールを生じさせるべくスワールポートとして形成され
ていたが、本発明は、吸気ポートの形状にかかわらず、
燃焼室45に吸気流を偏倚させて流入させるエンジンに
広く適用可能であり、複数の点火プラグの熱価を吸気の
流れに沿って設定するようにすればよい。
【0048】
【発明の効果】以上のように請求項1記載の発明によれ
ば、吸気ポートから燃焼室に流入した混合気との接触に
よる点火プラグの冷却が生じても燻りが生じるのを回避
し、燻りによる着火不良の発生を防止することができ
る。
【0049】また請求項2記載の発明によれば、霧化さ
れずに吸気ポートの下部内面を伝わった燃料が燃焼室内
に流入したとしても、その燃料と接触する可能性がある
点火プラグで燻りが生じるのを回避し、燻りによる着火
不良の発生を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】自動二輪車の側面図である。
【図2】図1の2−2線に沿うパワーユニットの断面図
である。
【図3】図2の3−3線矢視拡大図である。
【図4】図2の4−4線拡大断面図である。
【図5】図4の5−5線断面図である。
【図6】図5の6矢視図である。
【図7】シリンダボアに軸線に直交する平面への吸気ポ
ートの投影図である。
【図8】図5の8−8線断面図である。
【符号の説明】
39・・・シリンダヘッド 45・・・燃焼室 49,50・・・点火プラグ 70・・・吸気ポート E・・・エンジン
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F02P 15/08 302 F02P 15/08 302A (72)発明者 久保田 良 埼玉県和光市中央1丁目4番1号 株式会 社本田技術研究所内 Fターム(参考) 3G019 BB15 CA01 KA12 3G023 AA01 AB02 AC01 AD06 3G024 AA04 AA10 DA01 DA03 DA04 DA16 EA04

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 同一の燃焼室(45)に臨む複数の点火
    プラグ(49,50)がシリンダヘッド(39)に取付
    けられる火花点火4サイクルエンジンにおいて、前記燃
    焼室(45)内にスワールを生じさせることを可能とし
    て前記シリンダヘッド(39)に吸気ポート(70)が
    設けられ、前記燃焼室(45)内でのスワールの流れ方
    向に沿って前記吸気ポート(70)から離反するにつれ
    て熱価を高くした複数の点火プラグ(49,50)が、
    シリンダヘッド(39)に取付けられることを特徴とす
    る火花点火4サイクルエンジン。
  2. 【請求項2】 シリンダ軸線をほぼ水平としたシリンダ
    ブロック(38)に結合される前記シリンダヘッド(3
    9)に、熱価が最も低い点火プラグ(49)の上方で燃
    焼室(45)内に開口する吸気ポート(70)が設けら
    れることを特徴とする請求項1記載の火花点火4サイク
    ルエンジン。
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