JP2002043579A - 半導体装置及びその製造方法 - Google Patents

半導体装置及びその製造方法

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JP2002043579A
JP2002043579A JP2000224991A JP2000224991A JP2002043579A JP 2002043579 A JP2002043579 A JP 2002043579A JP 2000224991 A JP2000224991 A JP 2000224991A JP 2000224991 A JP2000224991 A JP 2000224991A JP 2002043579 A JP2002043579 A JP 2002043579A
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JP
Japan
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drain region
semiconductor layer
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JP2000224991A
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English (en)
Inventor
Seiji Sogo
誠治 十河
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高耐圧特性の確保とオン抵抗の低減との両立
を図ることができると共に、ラッチアップ現象を防止で
きるようにする。 【解決手段】 p- 型の半導体基板100の表面部には
シリコン酸化膜からなる絶縁層101が形成されてお
り、該絶縁層101の上にはp- 型の不純物層からなる
p型半導体層102が形成されている。p型半導体層1
02には、底部が絶縁層101と接するようにn- 型の
不純物層からなる延長ドレイン領域103が形成されて
いると共に、p型半導体層102の表面部にはn+ 型の
不純物層からなるソース領域104が形成されている。
延長ドレイン領域103の表面部にはp- 型の不純物層
からなるp型領域107が形成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高い耐圧特性と低
いオン抵抗特性とを兼ね備えた横型MOSトランジスタ
及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】高耐圧のMOSトランジスタと、低耐圧
制御回路に用いられる低耐圧のMOSトランジスタとが
同一基板上に形成された、いわゆるパワーICは従来か
ら良く知られており、パワーICはインバータ回路等で
用いられている。
【0003】図9は、特開平8−172184号公報に
示されており、高耐圧のMOS型トランジスタを有する
半導体装置の断面構造を示している。
【0004】図9に示すように、p- 型の半導体基板1
0の表面部には、n- 型の不純物層からなる延長ドレイ
ン領域11とn+ 型の不純物層からなるソース領域12
とが形成されていると共に、半導体基板10の上におけ
る延長ドレイン領域11とソース領域12との間には熱
酸化膜13を介してゲート電極14が形成されており、
半導体基板10における延長ドレイン領域11とソース
領域12との間はチャネル領域として機能する。
【0005】延長ドレイン領域11の表面部にはp-
の不純物層からなるp型領域15が形成されており、該
p型領域15は半導体基板10と電気的に接続されてお
り、これによって、p型領域15は半導体基板10と同
電位に設定される。延長ドレイン領域11の中央部には
+ 型の不純物層からなるドレインコンタクト領域16
が形成され、該ドレインコンタクト領域16は熱酸化膜
13及びその上の絶縁膜17を貫通して延びるドレイン
電極18と接続されている。
【0006】半導体基板10の表面部にはp+ 型の不純
物層からなる基板コンタクト領域19がソース領域12
と隣接するように形成されており、該基板コンタクト領
域19は半導体基板10と電気的に接続されている。基
板コンタクト領域19及びソース領域12はソース電極
20に接続されており、これによって、ソース領域12
は半導体基板10と同電位に設定される。
【0007】半導体基板10の表面部におけるソース領
域12と延長ドレイン領域11との間には、p型の不純
物層からなるアンチパンチスルー領域21が形成されて
おり、該アンチパンチスルー領域21は、延長ドレイン
領域11に高電圧が印加されたときにチャネル領域の方
に延びてくる空乏層がソース領域12と接触して短絡状
態(パンチスルー状態)になることを防止する。
【0008】従来の半導体装置においては、延長ドレイ
ン領域11にドレイン電極18を介して高電圧が印加さ
れると、延長ドレイン領域11と、p型領域15及び半
導体基板10とは逆バイアス状態になるため、延長ドレ
イン領域11とp型領域15との接合部及び延長ドレイ
ン領域11と半導体基板10との接合部から空乏層が拡
がる。そして、この空乏層の絶縁耐圧によってMOS型
トランジスタの高耐圧特性が実現される。
【0009】特に、延長ドレイン領域11の表面部にp
型領域11を設けることにより、基板表面近傍部におけ
る空乏層の拡がりを大きくし、これによって、高耐圧特
性の向上を図っている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】ところで、前記従来の
構造を有する半導体装置においては、高耐圧特性を実現
するために、延長ドレイン領域11と半導体基板10と
の接合部から拡がる空乏層の領域を大きくする必要があ
り、そのためには、延長ドレイン領域11における不純
物濃度は低いことが好ましい。
【0011】一方、チャネル領域が導通状態になると
き、つまりMOS型トランジスタが動作する際に、延長
ドレイン領域11とソース領域12との間に多くの電流
が流れるようにするために、延長ドレイン領域11の抵
抗を下げてオン抵抗を低減する必要がある。そして、延
長ドレイン領域11の抵抗を下げるためには、延長ドレ
イン領域11の不純物濃度を高くすることが好ましい。
【0012】ところが、延長ドレイン領域11の不純物
濃度を高くすると、延長ドレイン領域11に半導体基板
10に対して逆バイアスとなる電圧が印加されたときに
拡がる空乏層の領域が小さくなり、高耐圧特性が損なわ
れてしまうという問題があるので、延長ドレイン領域1
1の不純物濃度を高くすることはできない。
【0013】以上のように、前記従来の半導体装置にお
いては、高耐圧特性の確保とオン抵抗の低減との両立を
図ることができないという問題がある。
【0014】また、前記従来の半導体装置においては、
n型の延長ドレイン領域11、p型の半導体基板10及
びn型のソース領域12によってnpn型の寄生トラン
ジスタが形成され、該寄生トランジスタが動作すること
によってラッチアップ現象が発生し易いという問題があ
る。すなわち、オンからオフになるスイッチング動作時
に、延長ドレイン領域11と半導体基板10との間に形
成される接合容量に対する充放電が発生するため、延長
ドレイン領域11からソース領域12に対してノイズ電
流が流れ、該ノイズ電流がきっかけとなって寄生トラン
ジスタが動作する。このため、ラッチアップ現象が発生
して、延長ドレイン領域11からソース領域12に許容
量を超える電流が流れるので、半導体装置が破壊する恐
れがある。
【0015】以上のように、前記従来の半導体装置にお
いては、ラッチアップ現象が発生し易いため、動作信頼
性が低いという問題もある。
【0016】前記に鑑み、本発明は、高耐圧特性の確保
とオン抵抗の低減との両立を図ることができると共にラ
ッチアップ現象を防止できるようにすることを目的とす
る。
【0017】
【課題を解決するための手段】前記の目的を達成するた
め、本発明に係る半導体装置は、第1導電型の半導体基
板の表面部に形成された絶縁層と、絶縁層の上に形成さ
れた第1導電型の第1の半導体層と、第1の半導体層
に、底部が絶縁層と接するように形成された第2導電型
のドレイン領域と、第1の半導体層に形成された第2導
電型のソース領域と、ドレイン領域の表面部に形成され
た第1導電型の第2の半導体層とを備えている。
【0018】本発明に係る半導体装置によると、ドレイ
ン領域とソース領域とが非導通状態のときにドレイン領
域に高電圧が印加されると、空乏層はドレイン領域と第
1及び第2の半導体層との各接合部から拡がるが、ドレ
イン領域の底部が絶縁層と接しているため、空乏層は第
1の半導体層の内部において横方向(基板面方向)に拡
がるので、ドレイン領域、第1及び第2の半導体層は、
ほぼ全領域に亘って空乏化される。このため、ドレイン
領域からソース領域に向かって電流が流れなくなるた
め、MOS型トランジスタの高耐圧特性が向上するの
で、ドレイン領域の不純物濃度を高くしてオン抵抗を低
減することが可能になる。
【0019】また、ドレイン領域の底部が絶縁層に接し
ているため、ドレイン領域と第1の半導体層との間の接
触面積ひいては接合容量が小さくなるので、スイッチン
グ動作時における接合容量への充放電が低減する。この
ため、接合容量への充放電に起因するノイズ電流が流れ
難くなるので、ラッチアップ現象が防止される。
【0020】従って、本発明に係る半導体装置による
と、高耐圧特性の確保とオン抵抗の低減との両立を図る
ことができると共に、ラッチアップ現象を防止すること
ができる。
【0021】本発明に係る半導体装置において、絶縁層
の厚さは1μm以上に設定されていることが好ましい。
【0022】このようにすると、絶縁耐圧特性として8
00V以上が得られるため、通常のデバイスにおける絶
縁耐圧特性を満たすことができる。
【0023】本発明に係る半導体装置において、第1の
半導体層と第2の半導体層とは電気的に接続されている
ことが好ましい。
【0024】このように、第1の半導体層と第2の半導
体層とが電気的に接続された構造を有していると、ドレ
イン領域に第1の半導体層に対して逆バイアスとなる電
圧が印加されたときに、ドレイン領域と第1及び第2の
半導体層との各接合部から空乏層が確実に拡がるため、
MOS型トランジスタの高耐圧特性が向上する。
【0025】本発明に係る半導体装置の製造方法は、第
1導電型の半導体基板の表面部に絶縁層を形成する工程
と、絶縁層の上に第1導電型の第1の半導体層を形成す
る工程と、第1の半導体層に、底部が絶縁層と接するよ
うに第2導電型のドレイン領域を形成する工程と、第1
の半導体層に第2導電型のソース領域を形成する工程
と、ドレイン領域の表面部に第1導電型の第2の半導体
層を形成する工程とを備えている。
【0026】本発明に係る半導体装置の製造方法による
と、第1導電型の半導体基板の表面部に絶縁層を形成し
た後、該絶縁層の上に第1導電型の第1の半導体層を形
成し、その後、該第1の半導体層に、底部が絶縁層と接
するように形成された第2導電型のドレイン領域を形成
する工程を備えているため、高耐圧特性の確保とオン抵
抗の低減との両立を図ることができると共にラッチアッ
プ現象を防止できる本発明に係る半導体装置を確実に製
造することができる。
【0027】本発明に係る半導体装置の製造方法におい
て、絶縁層の厚さを1μm以上に設定することが好まし
い。
【0028】このようにすると、絶縁耐圧特性として8
00V以上が得られるため、通常のデバイスにおける絶
縁耐圧特性を満たすことができる。
【0029】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態に係る
半導体装置について、図1〜図5を参照しながら説明す
る。
【0030】図1に示すように、p- 型の半導体基板1
00の表面部にはシリコン酸化膜からなる絶縁層101
が形成されており、該絶縁層101の上にはp- 型の不
純物層からなるp型半導体層(第1の半導体層)102
が形成されている。尚、p型半導体層102の厚さとし
ては6〜8μm程度が好ましく、絶縁層101の厚さと
しては1〜3μm程度が好ましい。
【0031】p型半導体層102には、底部が絶縁層1
01と接するようにn- 型の不純物層からなる延長ドレ
イン領域103が形成されていると共に、p型半導体層
102の表面部にはn+ 型の不純物層からなるソース領
域104が形成されている。延長ドレイン領域103の
底部が絶縁層101と接しているため、延長ドレイン領
域103の厚さは6〜8μm程度になる。
【0032】p型半導体層102の上における延長ドレ
イン領域103とソース領域104との間にはゲート絶
縁膜105を介してゲート電極106が形成されてお
り、p型半導体層102における延長ドレイン領域10
3とソース領域104との間の領域はチャネル領域とし
て機能する。
【0033】延長ドレイン領域103の表面部にはp-
型の不純物層からなるp型領域(第2の半導体層)10
7が形成されており、該p型領域107はp型半導体層
102と電気的に接続されており、該p型領域107は
p型半導体層102と同電位に設定される。延長ドレイ
ン領域11の中央部にはn+ 型の不純物層からなるドレ
インコンタクト領域108が形成されており、該ドレイ
ンコンタクト領域108はp型半導体層102の上に形
成された絶縁膜109を貫通して延びるドレイン電極1
10と接続されている。
【0034】p型半導体層102の表面部にはp+ 型の
不純物層からなる基板コンタクト領域111がソース領
域104と隣接するように形成されており、該基板コン
タクト領域111はp型半導体層102と電気的に接続
されている。基板コンタクト領域111及びソース領域
104は絶縁膜109を貫通して延びるソース電極11
2と接続されており、これによって、ソース領域104
はp型半導体層102と同電位に設定される。
【0035】ソース領域104及び基板コンタクト領域
111を覆うようにp型の不純物層からなるアンチパン
チスルー領域113が形成されており、該アンチパンチ
スルー領域113は、延長ドレイン領域103に高電圧
が印加されたときにチャネル領域の方に延びてくる空乏
層がソース領域104と接触してパンチスルー現象が発
生する事態を防止する。
【0036】本発明の一実施形態に係る半導体装置によ
ると、p型半導体層102及び半導体基板100の電位
は基準電位に設定されているため、チャネル領域が導通
状態になってMOS型トランジスタがオン状態になる
と、電流は、ドレインコンタクト領域108から延長ド
レイン領域103におけるp型領域107よりも下側の
領域を通ってソース領域104に流れる。
【0037】また、チャネル領域が非導通状態のとき、
つまりMOS型トランジスタがオフ状態のときに、延長
ドレイン領域103に高電圧が印加されると、延長ドレ
イン領域103は、p型領域107及びp型半導体層1
02に対して逆バイアス状態になるので、図2に示すよ
うに、空乏層は、p型領域107と延長ドレイン領域1
03との接合部及びp型半導体層102と延長ドレイン
領域103との接合部からそれぞれ拡がる。
【0038】ところが、延長ドレイン領域103の底部
は絶縁層101と接しているため、空乏層はp型半導体
層102の内部において横方向(基板面方向)に拡がる
ので、p型領域107、延長ドレイン領域103、及び
p型半導体層102におけるソース・ドレイン間の領域
は、ほぼ全領域に亘って空乏化される。従って、ドレイ
ンコンタクト領域108からソース領域104に向かっ
て電流が流れなくなるので、MOS型トランジスタの高
耐圧特性が確保される。
【0039】また、p型半導体層102と半導体基板1
00との間には、シリコン酸化膜からなり絶縁性の高い
絶縁層101が介在しているため、延長ドレイン領域1
03に高電圧が印加されたときに、延長ドレイン領域1
03から半導体基板100に向かって電流が流れないの
で、MOS型トランジスタの高耐圧特性は一層向上す
る。
【0040】また、横方向に拡がる空乏層がアンチパン
チスルー領域113に達したときには、空乏層のソース
領域104の方への拡がりは、p型半導体層102より
も不純物濃度の高いアンチパンチスルー領域113によ
り阻止されるため、パンチスルー現象は防止される。
【0041】さらに、延長ドレイン領域103の底部が
絶縁層101に接しているため、延長ドレイン領域10
3とp型半導体層102との間の接触面積ひいては接合
容量が小さくなるので、スイッチング動作時における接
合容量への充放電が低減する。このため、接合容量への
充放電に起因するノイズ電流が流れ難くなるので、ラッ
チアップ現象が防止される。
【0042】図3は、絶縁層101の厚さと絶縁耐圧特
性との関係、つまり絶縁層101の厚さと、延長ドレイ
ン領域103とソース領域104及び半導体基板100
との間の耐圧との関係を示す実験結果を示している。
尚、図3は、延長ドレイン領域103にはリンイオンを
3×1012/cm2 のドーズ量でドーピングすると共
に、p型領域107にはボロンイオンを1.5×1013
/cm2 のドーズ量でドーピングしたときの実験結果で
ある。
【0043】図3において、黒丸は絶縁層101の厚さ
が0μmであるときつまり絶縁層101が設けられてい
ない従来例の場合を示しており、白丸は本実施形態の場
合を示している。従って、図3から、絶縁層101を設
けると絶縁耐圧特性が向上することが分かる。
【0044】ところで、100Vの交流電圧が供給され
る電気製品において電源電圧がオフされると、電気製品
には瞬間的に500V〜600Vの電圧が印加されるの
で、通常のデバイスにおいては、絶縁耐圧特性としては
800V以上が要求される。また、図3から、絶縁層1
01の厚さを1μm以上に設定すると、絶縁耐圧特性と
しては800V以上が得られることが分かる。従って、
絶縁層101の厚さを1μm以上に設定すると、通常の
デバイスにおける絶縁耐圧特性を満たすことができる。
【0045】図4は、延長ドレイン領域103における
リンイオンのドーズ量と絶縁耐圧特性との関係を示して
いる。尚、図4は、半導体基板100における不純物濃
度を1×1014〜2×1014/cm3 程度に設定し、延
長ドレイン領域103の厚さを6μmに設定し、絶縁層
101の厚さを2μmに設定した場合の実験結果を示し
ている。また、図4の実験結果は、p型領域107にド
ーピングされるボロンイオンのドーズ量を変化させて、
延長ドレイン領域103に対するリンイオンのドーズ量
と絶縁耐圧特性との関係を測定したものであって、図4
において、実線はドーズ量が1.0×1012/cm2
場合を示し、破線はドーズ量が1.5×1013/cm2
の場合を示し、一点鎖線はドーズ量が2.0×1012
cm2 の場合を示している。
【0046】図4から分かるように、延長ドレイン領域
103に対するリンイオンのドーズ量とp型領域107
に対するボロンイオンのドーズ量とは互いに依存する関
係を持っている。その理由は、絶縁耐圧特性は接合部か
ら拡がる空乏層の拡がり程度に依存するため、望ましい
空乏層領域を形成するためには、延長ドレイン領域10
3の不純物濃度及びp型領域107の不純物濃度をそれ
ぞれ最適化する必要があるからである。
【0047】図4に基づいて、絶縁耐圧特性が最も高く
なるように、延長ドレイン領域103のドーズ量及びp
型領域107のドーズ量を選択することが好ましい。
【0048】図5は、延長ドレイン領域103に対する
リンイオンのドーズ量と、MOS型トランジスタのオン
動作時における抵抗特性比(図1に示す本実施形態に係
る半導体装置のオン抵抗/図9に示す従来例に係る半導
体装置のオン抵抗)との関係を示している。図5に示す
実験結果は、従来例では絶縁層は存在しないのに対し
て、本実施形態では絶縁層101の厚さを2μmに設定
し、延長ドレイン領域103に対するリンイオンのドー
ズ量を3〜6×1012/cm2 に設定し、p型領域10
7に対するボロンイオンのドーズ量を1〜2×1013
cm2 に設定し、その他の条件については本実施形態と
従来例とで同様に設定した場合の実験結果である。ま
た、図5の実験結果は、p型領域107にドーピングさ
れるボロンイオンのドーズ量を変化させて、延長ドレイ
ン領域103に対するリンイオンのドーズ量と抵抗特性
比との関係を測定したものであって、図5において、実
線はドーズ量が1.0×1012/cm2 の場合を示し、
破線はドーズ量が1.5×10 13/cm2 の場合を示
し、一点鎖線はドーズ量が2.0×1012/cm2 の場
合を示している。
【0049】図5から分かるように、延長ドレイン領域
103に対するリンイオンのドーズ量が多い場合ほど、
またp型領域107に対するボロンイオンのドーズ量が
少ない場合ほど、抵抗特性比が小さくなるので、本実施
形態の効果は大きくなる。
【0050】以下、本発明の一実施形態に係る半導体装
置の製造方法について、図6、図7(a)〜(c)及び
図8(a)〜(c)を参照しながら説明する。
【0051】まず、ステップSA1において、図7
(a)に示すように、表面に、シリコン酸化膜からなり
例えば2μmの厚さを持つ絶縁層101が形成されてい
るp- 型の半導体基板100と、p- 型の不純物層から
なり例えば6μmの厚さを持つp型半導体層102とを
張り合わせてSOI型半導体基板を形成する。尚、SO
I型半導体基板の形成方法としては、半導体基板100
とp型半導体層102とを張り合わせる代わりに、p-
型の半導体基板に酸素イオンをドーピングして、p -
の半導体基板100とp- 型の半導体層102との間に
シリコン酸化膜からなる絶縁層101を形成してもよ
い。
【0052】次に、ステップSA2において、p型半導
体層102にn型の不純物をイオン注入した後、熱拡散
を行なうことにより、図7(b)に示すように、n-
の不純物層からなる延長ドレイン領域103をその底部
が絶縁層101と接するように形成する。延長ドレイン
領域103の形成方法の一例としては、p型半導体層1
02にリンイオンを3〜5×1012/cm2 のドーズ量
及び100〜150keVの注入エネルギーでイオン注
入した後、1200℃の温度下で300〜500分程度
の熱処理を行なう方法が挙げられる。
【0053】次に、ステップSA3において、延長ドレ
イン領域103にp型の不純物をイオン注入した後、熱
拡散を行なうことにより、図7(b)に示すように、延
長ドレイン領域103の表面部にp- 型の不純物層から
なるp型領域107を形成する。p型領域107の厚さ
としては0.7〜1.0μmの範囲が好ましい。p型領
域107の厚さが前記の範囲よりも小さい場合には、M
OS型トランジスタの耐圧特性が低くなり、p型領域1
07の厚さが前記の範囲よりも大きい場合には、延長ド
レイン領域103における不純物濃度が低下してオン抵
抗が高くなってしまう。
【0054】次に、ステップSA4において、p型半導
体層102にp型の不純物をイオン注入した後、熱拡散
を行なうことにより、図7(b)に示すように、p型半
導体層102の表面部にp型の不純物層からなるアンチ
パンチスルー領域113を形成する。アンチパンチスル
ー領域113の形成条件の一例としては、ボロンイオン
を3〜5×1013/cm2 程度のドーズ量でイオン注す
る方法が挙げられる。
【0055】次に、ステップSA5において、p型半導
体層102の上にシリコン酸化膜及びポリシリコン膜を
順次形成した後、これらシリコン酸化膜及びポリシリコ
ン膜をパターニングすることにより、図7(c)に示す
ように、p型半導体層102の上に、シリコン酸化膜か
らなるゲート絶縁膜105を介してポリシリコン膜から
なるゲート電極106を形成する。
【0056】次に、ステップSA6において、延長ドレ
イン領域103にn型の不純物をイオン注入すると共
に、アンチパンチスルー領域113にn型の不純物をイ
オン注入した後、熱拡散を行なうことにより、図8
(a)に示すように、延長ドレイン領域103の中央部
にn+ 型の不純物層からなるドレインコンタクト領域1
07を形成すると共に、アンチパンチスルー領域113
にn+ 型の不純物層からなるソース領域104を形成す
る。
【0057】次に、ステップSA7において、アンチパ
ンチスルー領域113にp型の不純物をイオン注入した
後、熱拡散を行なうことにより、図8(a)に示すよう
に、p+ 型の不純物層からなる基板コンタクト領域11
1をソース領域104と隣接するように形成する。
【0058】次に、ステップSA8において、p型半導
体層102及び延長ドレイン領域103の上に全面に亘
って絶縁膜109を形成した後、該絶縁膜109に対し
て選択的エッチングを行なうことにより、図8(b)に
示すように、絶縁膜109にコンタクトホール109a
を形成する。
【0059】次に、ステップSA9において、絶縁膜1
09の上に導電膜をコンタクトホール109aが埋め込
まれるように堆積した後、該導電膜をパターニングする
ことにより、図8(c)に示すように、ドレインコンタ
クト領域107と接続するドレイン電極110を形成す
ると共に、基板コンタクト領域111及びソース領域1
04と接続するソース電極112を形成する。
【0060】尚、以上説明したステップのうち、ステッ
プSA3及びステップSA4以外のステップについて
は、CMOSトランジスタの製造方法において通常行な
われているプロセスである。従って、CMOSトランジ
スタの製造方法の通常のプロセスにステップSA3及び
ステップSA4を付加することにより、本発明の一実施
形態に係る高耐圧nチャネル型MOSトランジスタを製
造することができる。
【0061】高耐圧トランジスタと低耐圧トランジスタ
とを同一基板上に形成する場合には、高耐圧トランジス
タと低耐圧トランジスタとを互いに異なる回路領域に形
成してもよいし、高耐圧トランジスタと低耐圧トランジ
スタとを例えばトレンチ分離領域により分離することに
より同じ回路領域に形成してもよい。
【0062】後者の場合には、ステップSA1とステッ
プSA2との間に、SOI基板の表面部にトレンチ領域
を形成する工程を追加することが好ましい。
【0063】
【発明の効果】本発明に係る半導体装置によると、第1
導電型の半導体基板の表面部に形成された絶縁層と、該
絶縁層の上に形成された第1導電型の第1の半導体層
と、該第1の半導体層に底部が絶縁層と接するように形
成された第2導電型のドレイン領域とを備えているた
め、MOS型トランジスタの高耐圧特性の確保とオン抵
抗の低減との両立を図ることができると共にラッチアッ
プ現象を防止することができる。
【0064】本発明に係る半導体装置の製造方法による
と、高耐圧特性の確保とオン抵抗の低減との両立を図る
ことができると共にラッチアップ現象を防止できる本発
明に係る半導体装置を確実に製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る半導体装置の断面図
である。
【図2】本発明の一実施形態に係る半導体装置において
延長ドレインに高電圧が印加されたときに空乏層が拡が
る状態を示す断面図である。
【図3】本発明の一実施形態に係る半導体装置におい
て、絶縁層の厚さと絶縁耐圧特性との関係を示す特性図
である。
【図4】本発明の一実施形態に係る半導体装置におい
て、延長ドレイン領域におけるリンイオンのドーズ量と
絶縁耐圧特性との関係を示す特性図である。
【図5】本発明の一実施形態に係る半導体装置におい
て、延長ドレイン領域に対するリンイオンのドーズ量
と、MOS型トランジスタのオン動作時の抵抗特性比と
の関係を示す特性図である。
【図6】本発明の一実施形態に係る半導体装置の製造方
法を示すフロー図である。
【図7】(a)〜(c)は、本発明の一実施形態に係る
半導体装置の製造方法の各工程を示す断面図である。
【図8】(a)〜(c)は、本発明の一実施形態に係る
半導体装置の製造方法の各工程を示す断面図である。
【図9】従来の半導体装置の断面図である。
【符号の説明】
100 半導体基板 101 絶縁層 102 p型半導体層 103 延長ドレイン領域 104 ソース領域 105 ゲート絶縁膜 106 ゲート電極 107 p型領域 108 ドレインコンタクト領域 109 絶縁膜 109a コンタクトホール 110 ドレイン電極 111 基板コンタクト領域 112 ソース電極
フロントページの続き Fターム(参考) 5F040 DA18 DA22 DA27 DC01 EB01 EB12 EC07 ED09 EF18 EM01 EM02 EM03 5F110 AA07 AA13 BB04 BB12 CC02 DD13 DD24 EE09 FF02 GG02 GG24 GG32 GG52 HJ01 HJ04 HJ13 HJ23 HM12 NN02 NN62 NN65 QQ17

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1導電型の半導体基板の表面部に形成
    された絶縁層と、 前記絶縁層の上に形成された第1導電型の第1の半導体
    層と、 前記第1の半導体層に、底部が前記絶縁層と接するよう
    に形成された第2導電型のドレイン領域と、 前記第1の半導体層に形成された第2導電型のソース領
    域と、 前記ドレイン領域の表面部に形成された第1導電型の第
    2の半導体層とを備えていることを特徴とする半導体装
    置。
  2. 【請求項2】 前記絶縁層の厚さは1μm以上に設定さ
    れていることを特徴とする請求項1に記載の半導体装
    置。
  3. 【請求項3】 前記第1の半導体層と前記第2の半導体
    層とは電気的に接続されていることを特徴とする請求項
    1に記載の半導体装置。
  4. 【請求項4】 第1導電型の半導体基板の表面部に絶縁
    層を形成する工程と、 前記絶縁層の上に第1導電型の第1の半導体層を形成す
    る工程と、 前記第1の半導体層に、底部が前記絶縁層と接するよう
    に第2導電型のドレイン領域を形成する工程と、 前記第1の半導体層に第2導電型のソース領域を形成す
    る工程と、 前記ドレイン領域の表面部に第1導電型の第2の半導体
    層を形成する工程とを備えていることを特徴とする半導
    体装置の製造方法。
  5. 【請求項5】 前記絶縁層の厚さを1μm以上に設定す
    ることを特徴とする請求項4に記載の半導体装置の製造
    方法。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008098624A (ja) * 2006-09-15 2008-04-24 Sanyo Electric Co Ltd 半導体装置及びその製造方法
JP2010192693A (ja) * 2009-02-18 2010-09-02 Sanyo Electric Co Ltd 半導体装置及びその製造方法
US8735997B2 (en) 2006-09-15 2014-05-27 Semiconductor Components Industries, Llc Semiconductor device having drain/source surrounded by impurity layer and manufacturing method thereof
JP2015056472A (ja) * 2013-09-11 2015-03-23 株式会社東芝 半導体装置

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