JP2002043353A - Bga素子用吸着器具及び吸着方法 - Google Patents

Bga素子用吸着器具及び吸着方法

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JP2002043353A
JP2002043353A JP2000228313A JP2000228313A JP2002043353A JP 2002043353 A JP2002043353 A JP 2002043353A JP 2000228313 A JP2000228313 A JP 2000228313A JP 2000228313 A JP2000228313 A JP 2000228313A JP 2002043353 A JP2002043353 A JP 2002043353A
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bga
terminal
suction
bga element
terminal surface
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JP2000228313A
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Toshio Omata
利夫 尾亦
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Tesec Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 吸着コレットを高速移動させても位置ずれが
発生しないBGA素子用吸着器具を提供する。 【解決手段】 BGA素子用吸着器具は、BGA素子と
の接触面の形状が多角形の複数のフレーム部材11を入
れ子状に配置した真空パッド1と、真空排気用の吸入孔
21が穿設された、真空パッド1を支持するパッドホル
ダ2とからなる。フレーム部材11は、BGA素子の端
子面と接触したとき、端子面に形成されたボール端子と
その外側に形成された隣接ボール端子との間を隔てる壁
となり、BGA素子の端子面と真空パッド1とが互いに
咬みあった状態となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ボール端子が形成
されたBGA素子の端子面を吸着するBGA素子用吸着
器具及び吸着方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】半導体パッケージ等の電子部品とその担
体となるプリント基板を接続する方法の1つとして、半
田からなる球形のボール端子を用いるBGA(Ball Gri
d Array )方式が実用化されている。BGA方式は、ボ
ール端子を電子部品の電極に形成して、プリント基板上
に電子部品を搭載し、電子部品の電極とプリント基板の
電極とをボール端子を介して接続する方法である。
【0003】従来、このようなBGA方式の電子部品
(以下、BGA素子と略する)を搬送する際には、BG
A素子の電極のない平坦な面を真空吸着装置によって吸
着し、搬送するようにしていた。これに対して、近年、
複数のBGA素子をウェーハフレームと呼ばれる形で搬
送装置に供給する方法が提案されている。図11(a)
はウェーハフレームの平面図、図11(b)はウェーハ
フレーム上に搭載されたBGA素子を拡大した平面図で
ある。
【0004】ウェーハフレーム34に搭載される前の各
BGA素子30は、マトリクス状に配置され、モールド
樹脂で連結された状態となっている(以下、プレートと
呼ぶ)。プレート32は、粘着性の樹脂テープからなる
ウェーハシート33に貼り付けられている。このとき、
プレート32内の全てのBGA素子30は、端子面と対
向する面がウェーハシート33と接し、端子面が上面に
露出するようにシート33に貼り付けられる。そして、
ウェーハシート33は、リング状のウェーハフレーム3
4によって保持される。
【0005】プレート32をウェーハシート33に貼り
付けた後、モールド樹脂に賽の目状に切溝を形成し、プ
レート32を個々のBGA素子30に分割する。これに
より、プレート32内の各BGA素子30は、ウェーハ
シート33によってマトリクス状に貼り付け固定された
状態となる。ウェーハフレーム34は、以上のような形
態で搬送装置に供給される。
【0006】搬送装置はウェーハフレーム34を検査装
置のテーブル上に載置する。検査装置では、検査対象と
なる1つのBGA素子30がソケットの真下にくるよう
にテーブルを移動させた後、テーブルを上昇させてBG
A素子30のボール端子とソケットとを接触させ、ソケ
ットを介してBGA素子30の電気的な検査を実施す
る。このような検査をウェーハフレーム34上の全BG
A素子30について行った後、良品のBGA素子30を
ウェーハシート33から切り離して、出荷用のトレイ上
に載置する。
【0007】以上のように、所定形状のウェーハフレー
ム34を使用すれば、搬送装置や検査装置においてBG
A素子30の形状に依存する機構を減らすことができ、
検査対象となるBGA素子30の変更に伴うパーツ交換
や機械調整が容易になるという利点がある。ただし、こ
のようなウェーハフレーム34を使用すると、BGA素
子30の端子面と対向する平坦な面を吸着することがで
きないので、検査終了後の良品のBGA素子30を出荷
用のトレイ上に1個1個搬送しようとすると、BGA素
子30の端子面を吸着してトレイに搬送する必要が生じ
る。
【0008】ところが、BGA素子30の端子面は、ボ
ール端子による凹凸のために空気漏れが発生するので、
真空吸着しにくいという問題がある。そこで、従来は、
図12に示すように、吸着コレット35の先端に円環状
のスポンジからなるBGA素子用吸着器具36を取り付
けて、ボール端子31による端子面の凹凸をBGA素子
用吸着器具36の変形によって吸収して吸着するように
していた。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、スポン
ジを使用したBGA素子用吸着器具には、以下のような
問題点があった。 (1)耐摩耗性に劣り、寿命が短い。 (2)静電気が発生するため、BGA素子に破壊等の悪
影響を与える。 (3)BGA素子を吸着したまま吸着コレットを高速移
動させると、BGA素子とBGA素子用吸着器具(吸着
コレット)との間に位置ずれが発生する。本発明は、上
記課題を解決するためになされたもので、吸着コレット
を高速移動させても位置ずれが発生しないBGA素子用
吸着器具及び吸着方法を提供することを目的とする。ま
た、耐摩耗性に優れ、BGA素子に破壊等の悪影響を与
えないBGA素子用吸着器具を提供することを目的とす
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明のBGA素子用吸
着器具は、BGA素子(30)との接触面の形状が多角
形の複数のフレーム部材(11)を前記接触面がBGA
素子の端子面とそれぞれ接触するように入れ子状に配置
した真空パッド(1)と、前記複数のフレーム部材のう
ち最も内側のフレーム部材の開口部と連通する真空排気
用の吸入孔(21)が穿設された、前記真空パッドを支
持するパッドホルダ(2)とからなり、前記フレーム部
材は、前記BGA素子の端子面と接触したとき、前記端
子面に形成されたボール端子(31)とその外側に形成
された隣接ボール端子との間を隔てる壁となるものであ
る。また、本発明のBGA素子用吸着器具の1構成例と
して、対向する前記フレーム部材の間隔は、前記ボール
端子とその外側に形成された隣接ボール端子の2つのボ
ール端子の間隔と等しく、前記フレーム部材の接触面の
厚さは、前記2つのボール端子の間の隙間の幅以下とな
るようにしたものである。
【0011】また、本発明のBGA素子用吸着器具の1
構成例として、前記真空パッドと前記パッドホルダは金
属からなるものである。また、本発明のBGA素子用吸
着器具の1構成例として、前記真空パッドは金属からな
り、前記パッドホルダは導電性の可撓性材料からなるも
のである。また、本発明のBGA素子用吸着器具の1構
成例として、前記真空パッドと前記パッドホルダは導電
性の可撓性材料で一体成形されるものである。また、本
発明のBGA素子用吸着器具の1構成例は、対向する2
つの前記フレーム部材の一部を連結して、この2つのフ
レーム部材と前記BGA素子の端子面とによって形成さ
れる空間を複数に分割するようにしたものである。ま
た、本発明のBGA素子用吸着器具の1構成例として、
前記フレーム部材の接触面の形状は円を近似した形状の
凹多角形である。また、本発明のBGA素子用吸着器具
の1構成例として、前記パッドホルダは、対向する2つ
の前記フレーム部材と前記BGA素子の端子面とによっ
て形成される空間と連通する真空排気用の吸入孔を前記
空間毎に有するものである。
【0012】また、本発明のBGA素子用吸着方法は、
BGA素子との接触面の形状が多角形の複数のフレーム
部材を前記接触面がBGA素子の端子面とそれぞれ接触
するように入れ子状に配置した真空パッドを用いて、前
記フレーム部材が前記BGA素子の端子面に形成された
ボール端子とその外側に形成された隣接ボール端子との
間を隔てる壁となるように、前記真空パッドを前記BG
A素子の端子面に接触させ、前記複数のフレーム部材の
うち最も内側のフレーム部材の開口部内を真空排気する
ようにしたものである。
【0013】
【発明の実施の形態】[実施の形態の1]次に、本発明
の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
図1(a)は本発明の第1の実施の形態となるBGA素
子用吸着器具の下面図、図1(b)は図1(a)のI−
I線断面図、図2はBGA素子の平面図、図3はBGA
素子の端子面にBGA素子用吸着器具の下面を接触させ
たときの様子を示す平面図、図4はBGA素子の端子面
にBGA素子用吸着器具の下面を接触させたときの様子
を示す拡大断面図である。なお、図3はBGA素子用吸
着器具の上方から後述するパッドホルダを透視したとき
の図である。
【0014】本実施の形態のBGA素子用吸着器具は、
吸着コレットの先端に装着されるもので、BGA素子3
0の端子面と接触する部材である、ステンレスまたは銅
等の金属からなる真空パッド1と、この真空パッド1を
支持する部材である、ステンレスまたは銅等の金属から
なるパッドホルダ2とから構成される。
【0015】真空パッド1は、BGA素子30との接触
面の形状が多角形(本実施の形態では正方形)の複数の
フレーム部材11を前記接触面がBGA素子30の端子
面とそれぞれ接触するよう入れ子状に配置した構造をし
ている。各フレーム部材11の接触面の厚さTは、図4
に示すように、BGA素子30の端子面に形成されたボ
ール端子31とその外側に形成された隣接ボール端子3
1との間の隙間の幅W以下である。
【0016】パッドホルダ2には、中央に真空排気用の
吸入孔21が穿設されている。真空パッド1の複数のフ
レーム部材11のうち最も内側のフレーム部材11は、
このフレーム部材11の開口部とパッドホルダ2の吸入
孔21の位置が合うように位置決めされた上で、接着剤
によってパッドホルダ2の下面に接着・固定される。同
様に、他のフレーム部材11も、接着剤によってパッド
ホルダ2の下面に接着・固定される。このとき、対向す
るフレーム部材11の間隔P1は、BGA素子30の端
子面に形成されたボール端子31とその外側に形成され
た隣接ボール端子31の2つのボール端子31の間隔P
2と等しくなるよう位置決めされる。
【0017】こうして、図4に示すように、真空パッド
1の下面をBGA素子30の端子面と接触させたとき、
フレーム部材11とボール端子31は遊びをもった状態
で嵌合し、各フレーム部材11は前記2つのボール端子
31を隔てる壁となる。そして、パッドホルダ2は図示
しない吸着コレットの先端に取り付けられ、吸入孔21
は排気管を介して図示しない真空ポンプと接続される。
【0018】吸着コレットを下降させてBGA素子30
の端子面に真空パッド1の下面を接触させ、真空ポンプ
で吸入孔21内を排気すると、吸入孔21と連通する空
間、すなわち最も内側のフレーム部材11とBGA素子
30の端子面とによって形成される空間12の気圧が外
部の気圧よりも低下し、さらに対向する2つのフレーム
部材11とBGA素子30の端子面とによって形成され
る空間13の気圧が低下する。これにより、BGA素子
30が真空パッド1に吸着されるので、この状態で吸着
コレットを上昇、移動させると、BGA素子30を搬送
することができる。
【0019】以上のように、本発明では、金属製のBG
A素子用吸着器具を用いることにより、従来よりも耐摩
耗性を向上させることができ、静電気の発生を防止する
ことができる。また、BGA素子30を吸着・保持した
とき、BGA素子30の端子面と真空パッド1とが互い
に咬みあった状態となるので、BGA素子30の搬送の
ために吸着コレットを高速移動させたとしても、BGA
素子30と吸着コレットとの間に位置ずれは発生しな
い。
【0020】また、真空パッド1に複数のフレーム部材
11を入れ子状に形成したことにより、図4に示すよう
に、吸引される空気の通り道に複数の壁が形成されるこ
とになるので、中央の空間12の真空度を上げることが
でき、結果として従来よりも吸着力を高めることができ
る。さらに、フレーム部材11の一部に欠けが発生した
としても、欠けのない他のフレーム部材11によって空
間12の真空度が維持されるので、フレーム部材11の
欠けによる吸着力の低下を防止することができる。
【0021】[実施の形態の2]図5は、本発明の第2
の実施の形態となるBGA素子用吸着器具の断面図であ
り、図1と同一の構成には同一の符号を付してある。実
施の形態の1では、金属製のパッドホルダ2を使用して
いるが、本実施の形態のように導電性ゴムまたは導電性
樹脂等の導電性の可撓性材料でパッドホルダ2aを構成
してもよい。このパッドホルダ2aに真空パッド1を固
定するには、接着剤を使用してもよいし、製造時に真空
パッド1の上部を封入するようにパッドホルダ2aを成
形してもよい。
【0022】本実施の形態では、実施の形態の1のよう
にパッドホルダ2に金属を用いる場合に比べて、パッド
ホルダ2aの柔軟性を高めることができるので、BGA
素子30の端子面と真空パッド1との密着性を高めるこ
とができる。その結果、実施の形態の1よりも吸着力を
向上させることができ、BGA素子30のパッケージの
平面度が悪い場合またはBGA素子30の端子面の一部
にごみが付着している場合でも十分な吸着力を得ること
ができる。
【0023】[実施の形態の3]また、図6に示すよう
に、真空パッド1bとパッドホルダ2bとを導電性ゴム
または導電性樹脂等の導電性の可撓性材料で一体成形し
てもよい。真空パッド1bの形状は実施の形態の1の真
空パッド1と同じである。本実施の形態では、耐摩耗性
の点で実施の形態の1より劣るが、BGA素子30の端
子面と真空パッド1bとの密着性を実施の形態の2より
も更に高めることができ、吸着力を向上させることがで
きる。
【0024】[実施の形態の4]図7(a)は本発明の
第4の実施の形態となるBGA素子用吸着器具の下面
図、図7(b)はBGA素子の端子面に図7(a)のB
GA素子用吸着器具の下面を接触させたときの様子を示
す平面図であり、図1と同一の構成には同一の符号を付
してある。なお、図7(b)はBGA素子用吸着器具の
上方からパッドホルダ2を透視したときの図である。
【0025】本実施の形態は、真空パッド1cの対向す
る2つのフレーム部材11cの一部を連結したものであ
る。このような真空パッド1cの下面をBGA素子30
の端子面と接触させると、対向する2つのフレーム部材
11cとBGA素子30の端子面とによって形成される
空間は、実施の形態の1の場合よりも細かく分割されて
空間13cが形成される。これにより、フレーム部材1
1cの欠けに起因する吸着力の低下をより効果的に防止
することができる。なお、本実施の形態は、図7に示す
真空パッド1c(フレーム部材11c)の形状を実施の
形態の1に適用したものであるが、実施の形態の2,3
に適用してもよい。
【0026】[実施の形態の5]図8(a)は本発明の
第5の実施の形態となるBGA素子用吸着器具の下面
図、図8(b)はBGA素子の端子面に図8(a)のB
GA素子用吸着器具の下面を接触させたときの様子を示
す平面図であり、図1と同一の構成には同一の符号を付
してある。なお、図8(b)はBGA素子用吸着器具の
上方からパッドホルダ2を透視したときの図である。
【0027】本実施の形態の真空パッド1dは、円を近
似した形状の凹多角形、より具体的には内角が180度
より大きい頂点を少なくとも4つ有し、かつ幾何学中心
を通る少なくとも2つの対称軸A1,A2を有する凹多
角形のフレーム部材11dを入れ子状に複数設けた構造
をしている。なお、図7に示した各フレーム部材11d
の形状は、前記2つの対称軸A1,A2によって区切ら
れる4つの領域に、内角が90度の4つの頂点と内角が
270度の3つの頂点とが交互に配置される凹多角形と
なっている。
【0028】実施の形態の1では、真空パッド1の各フ
レーム部材11が長方形であり、各フレーム部材11に
おける頂点間の距離が長いため、吸着コレットを下降さ
せてBGA素子30の端子面と真空パッド1の下面とを
接触させるときに、図9に示すようにBGA素子30と
真空パッド1の回転角度θにずれが生じると、BGA素
子30の端子面と真空パッド1の正しい咬み合いが得ら
れず、BGA素子30を吸着することができなくなる。
【0029】これに対して、本実施の形態では、実施の
形態の1の長方形と比べて、より円に近い形状の凹多角
形のフレーム部材11dを用いることにより、各フレー
ム部材11dにおいて頂点間の距離が短くなるので、B
GA素子30と真空パッド1の回転角度θに若干のずれ
があっても、BGA素子30の端子面と真空パッド1の
正しい咬み合いが得られる。したがって、本実施の形態
では、BGA素子30の端子面に対する真空パッド1d
の回転方向の位置合わせの精度を実施の形態の1ほど高
くする必要がなくなる。なお、本実施の形態は、図8に
示す真空パッド1d(フレーム部材11d)の形状を実
施の形態の1に適用したものであるが、実施の形態の
2,3に適用してもよい。
【0030】[実施の形態の6]図10(a)は本発明
の第6の実施の形態となるBGA素子用吸着器具の下面
図、図10(b)は図10(a)のII−II線断面図
であり、図1と同一の構成には同一の符号を付してあ
る。本実施の形態のパッドホルダ2eは、真空パッド1
の複数のフレーム部材11のうち最も内側のフレーム部
材11によって形成される空間12と連通する吸入孔2
3と、対向する2つのフレーム部材11によって形成さ
れる空間13と連通する吸入孔24とが穿設された第1
の部材22、及び吸入孔23,24と連通する吸入孔2
6が穿設された第2の部材25から構成される。
【0031】吸入孔26は排気管を介して図示しない真
空ポンプと接続される。これにより、BGA素子30の
端子面に真空パッド1の下面を接触させ、真空ポンプで
吸入孔26内を排気すると、吸入孔26と連通する空
間、すなわち空間12,13の気圧が外部の気圧よりも
低下し、BGA素子30が真空パッド1に吸着される。
【0032】素子の周辺部が垂れ下がるような可能性の
ある薄いBGA素子30を吸着した場合、外側のフレー
ム部材11とBGA素子30の端子面との間に隙間がで
きるため、このときの吸着力は、最も内側のフレーム部
材11とBGA素子30の端子面とによって形成される
空間12の気圧低下による吸着力がその殆どとなる。そ
こで、吸入孔23の穴径と吸入孔24の穴径を適当に選
ぶことにより、各フレーム部材11で囲まれた部分の吸
着力が平均化され、BGA素子30を撓み無く吸着する
ことができる。また、それによりBGA素子30の端子
面の傷あるいはフレーム部材11の傷などによる吸着力
の低下を防止することができる。
【0033】
【発明の効果】本発明によれば、真空パッドの接触面を
BGA素子の端子面と接触させたとき、真空パッドの各
フレーム部材がBGA素子の端子面に形成されたボール
端子とその外側に形成された隣接ボール端子との間を隔
てる壁となるので、BGA素子用吸着器具でBGA素子
を吸着・保持したとき、BGA素子の端子面と真空パッ
ドとが互いに咬みあった状態となるため、BGA素子の
搬送のためにBGA素子用吸着器具(吸着コレット)を
高速移動させたとしても、BGA素子とBGA素子用吸
着器具との間に位置ずれは発生しない。また、真空パッ
ドに複数のフレーム部材を入れ子状に形成したことによ
り、吸引される空気の通り道に複数の壁が形成されるこ
とになるので、真空パッドの複数のフレーム部材のうち
最も内側のフレーム部材とBGA素子の端子面とによっ
て形成される中央の空間の真空度を上げることができ、
従来よりも吸着力を高めることができる。さらに、フレ
ーム部材の一部に欠けが発生したとしても、欠けのない
他のフレーム部材によって空間の真空度が維持されるの
で、フレーム部材の欠けによる吸着力の低下を防止する
ことができる。
【0034】また、真空パッドとパッドホルダとを金属
で構成することにより、従来よりも耐摩耗性を向上させ
ることができ、静電気の発生を防止することができる。
【0035】また、真空パッドを金属で構成し、パッド
ホルダを導電性の可撓性材料で構成することにより、パ
ッドホルダの柔軟性を高めることができるので、BGA
素子の端子面と真空パッドとの密着性を高めることがで
き、BGA素子のパッケージの平面度が悪い場合または
BGA素子の端子面の一部にごみが付着している場合で
も十分な吸着力を得ることができる。
【0036】また、真空パッドとパッドホルダを導電性
の可撓性材料で一体成形することにより、BGA素子の
端子面と真空パッドとの密着性を更に高めることがで
き、吸着力を向上させることができる。
【0037】また、対向する2つのフレーム部材の一部
を連結して、この2つのフレーム部材とBGA素子の端
子面とによって形成される空間を複数に分割するように
したことにより、フレーム部材の欠けに起因する吸着力
の低下をより効果的に防止することができる。
【0038】また、フレーム部材の接触面の形状を円を
近似した形状の凹多角形とすることにより、BGA素子
の端子面に対する真空パッドの回転方向の位置合わせの
精度を緩くすることができる。
【0039】また、対向する2つのフレーム部材とBG
A素子の端子面とによって形成される空間と連通する真
空排気用の吸入孔を空間毎にパッドホルダに設けること
により、薄いBGA素子であっても撓み無く吸着するこ
とができ、BGA素子の端子面の傷あるいはフレーム部
材の欠けに起因する吸着力の低下をより効果的に防止す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施の形態となるBGA素子
用吸着器具の下面図及び断面図である。
【図2】 BGA素子の平面図である。
【図3】 BGA素子の端子面にBGA素子用吸着器具
の下面を接触させたときの様子を示す平面図である。
【図4】 BGA素子の端子面にBGA素子用吸着器具
の下面を接触させたときの様子を示す拡大断面図であ
る。
【図5】 本発明の第2の実施の形態となるBGA素子
用吸着器具の断面図である。
【図6】 本発明の第3の実施の形態となるBGA素子
用吸着器具の断面図である。
【図7】 本発明の第4の実施の形態となるBGA素子
用吸着器具の下面図及びBGA素子の端子面にBGA素
子用吸着器具の下面を接触させたときの様子を示す平面
図である。
【図8】 本発明の第5の実施の形態となるBGA素子
用吸着器具の下面図及びBGA素子の端子面にBGA素
子用吸着器具の下面を接触させたときの様子を示す平面
図である。
【図9】 BGA素子の端子面と真空パッドの正しい咬
み合いが得られない状態を示す図である。
【図10】 本発明の第6の実施の形態となるBGA素
子用吸着器具の下面図及び断面図である。
【図11】 ウェーハフレームの平面図及びウェーハフ
レーム上に搭載されたBGA素子を拡大した平面図であ
る。
【図12】 従来のBGA素子用吸着器具の断面図であ
る。
【符号の説明】
1、1b、1c、1d…真空パッド、2、2a、2b、
2e…パッドホルダ、11、11c、11d…フレーム
部材、21、23、24、26…吸入孔、30…BGA
素子、31…ボール端子。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G01R 31/26 H01L 21/50 C H01L 21/50 23/12 501Z 23/12 501 21/92 604H

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ボール端子が形成されたBGA素子の端
    子面を吸着するBGA素子用吸着器具において、 BGA素子との接触面の形状が多角形の複数のフレーム
    部材を前記接触面がBGA素子の端子面とそれぞれ接触
    するように入れ子状に配置した真空パッドと、 前記複数のフレーム部材のうち最も内側のフレーム部材
    の開口部と連通する真空排気用の吸入孔が穿設された、
    前記真空パッドを支持するパッドホルダとからなり、 前記フレーム部材は、前記BGA素子の端子面と接触し
    たとき、前記端子面に形成されたボール端子とその外側
    に形成された隣接ボール端子との間を隔てる壁となるこ
    とを特徴とするBGA素子用吸着器具。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のBGA素子用吸着器具に
    おいて、 対向する前記フレーム部材の間隔は、前記ボール端子と
    その外側に形成された隣接ボール端子の2つのボール端
    子の間隔と等しく、前記フレーム部材の接触面の厚さ
    は、前記2つのボール端子の間の隙間の幅以下であるこ
    とを特徴とするBGA素子用吸着器具。
  3. 【請求項3】 請求項1記載のBGA素子用吸着器具に
    おいて、 前記真空パッドと前記パッドホルダが金属からなること
    を特徴とするBGA素子用吸着器具。
  4. 【請求項4】 請求項1記載のBGA素子用吸着器具に
    おいて、 前記真空パッドが金属からなり、前記パッドホルダが導
    電性の可撓性材料からなることを特徴とするBGA素子
    用吸着器具。
  5. 【請求項5】 請求項1記載のBGA素子用吸着器具に
    おいて、 前記真空パッドと前記パッドホルダが導電性の可撓性材
    料で一体成形されることを特徴とするBGA素子用吸着
    器具。
  6. 【請求項6】 請求項1記載のBGA素子用吸着器具に
    おいて、 対向する2つの前記フレーム部材の一部を連結して、こ
    の2つのフレーム部材と前記BGA素子の端子面とによ
    って形成される空間を複数に分割することを特徴とする
    BGA素子用吸着器具。
  7. 【請求項7】 請求項1記載のBGA素子用吸着器具に
    おいて、 前記フレーム部材の接触面の形状は、円を近似した形状
    の凹多角形であることを特徴とするBGA素子用吸着器
    具。
  8. 【請求項8】 請求項1記載のBGA素子用吸着器具に
    おいて、 前記パッドホルダは、対向する2つの前記フレーム部材
    と前記BGA素子の端子面とによって形成される空間と
    連通する真空排気用の吸入孔を前記空間毎に有すること
    を特徴とするBGA素子用吸着器具。
  9. 【請求項9】 ボール端子が形成されたBGA素子の端
    子面を吸着するBGA素子用吸着方法において、 BGA素子との接触面の形状が多角形の複数のフレーム
    部材を前記接触面がBGA素子の端子面とそれぞれ接触
    するように入れ子状に配置した真空パッドを用いて、前
    記フレーム部材が前記BGA素子の端子面に形成された
    ボール端子とその外側に形成された隣接ボール端子との
    間を隔てる壁となるように、前記真空パッドを前記BG
    A素子の端子面に接触させ、前記複数のフレーム部材の
    うち最も内側のフレーム部材の開口部内を真空排気する
    ことを特徴とするBGA素子用吸着方法。
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