JP2002043178A - 電解コンデンサ用リード線、それを用いた電解コンデンサ - Google Patents

電解コンデンサ用リード線、それを用いた電解コンデンサ

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JP2002043178A
JP2002043178A JP2000219820A JP2000219820A JP2002043178A JP 2002043178 A JP2002043178 A JP 2002043178A JP 2000219820 A JP2000219820 A JP 2000219820A JP 2000219820 A JP2000219820 A JP 2000219820A JP 2002043178 A JP2002043178 A JP 2002043178A
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Morimasa Tanimoto
守正 谷本
Satoshi Suzuki
智 鈴木
Akira Matsuda
晃 松田
Isao Segawa
勲 瀬川
Kinya Sugie
欣也 杉江
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Furukawa Electric Co Ltd
Kanzacc Co Ltd
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Furukawa Electric Co Ltd
Kyowa Electric Wire Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 はんだ付け時にリフトオフを発生せず、はん
だ濡れ性が優れ、耐食性が優れ、また曲げ加工性も優れ
ている電解コンデンサ用リード線とそれを用いた電解コ
ンデンサを提供する。 【解決手段】 この電解コンデンサ用リード線は、導電
性基体1の上に、単一のSn−Bi合金層2が形成され
ており、かつ、Sn−Bi合金層におけるBiの平均濃
度が0.1〜1.0重量%であるか、または、導電性基体
1と、導電性基体の上に形成されたSn層2Aと、Sn
層の上に形成されたBi濃度1〜5重量%のSn−Bi
合金層2Bとから成る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は電解コンデンサ用リ
ード線とそれを用いた電解コンデンサに関し、更に詳し
くは、はんだとの濡れ性が優れ、また耐食性も優れてお
り、かつリフトオフが発生しにくく、更には曲げ加工性
も優れている電解コンデンサ用リード線に関する。
【0002】
【従来の技術】CuまたはCu合金から成る導電性基
体、またはCu被覆鋼線のような導電性基体の表面をS
nまたはSn合金でめっき被覆した線材は、Cuまたは
Cu合金が備えている優れた導電性と機械的強度を有
し、かつ、SnまたはSn合金が備えている耐食性と良
好なはんだ付け性を併有する高性能導体であって、各種
の端子、コネクタ、リード線のような電気・電子機器分
野における用途、また電力ケーブルの分野などで多用さ
れている。
【0003】ところで、上記した線材において、導電性
基体を被覆するめっき層がSnのみで形成されている場
合には、表面酸化に基づくはんだ付け性の劣化が起こ
り、またウイスカーが発生しやすいので短絡事故の原因
が生じやすいという問題がある。そのため、めっき層を
Sn合金で形成して、上記問題が生じないようにするこ
とが広く行われている。その場合のSn合金の代表例は
Sn−Pb合金であり、これは従来から多用されてい
る。
【0004】しかしながら、Sn−Pb合金中のPb成
分は人体に悪影響を与える虞れがあるということから、
最近では、Sn−Pb合金は優れた性質を備えているに
もかかわらず、その使用が敬遠されている。そのため、
近年、このSn−Pb合金に代わるものとして、Pbフ
リーであるSn−Bi合金が使用されはじめている。し
かしながら、このSn−Bi合金のめっき層で被覆され
ているリード線の場合、基体中のCu成分に対するSn
成分の拡散速度が大きいので、高温の熱処理を行ったと
きに、基体とめっき層の界面にSn−Cu層が形成され
る。通常、はんだ付けでは、めっき層がはんだ浴に溶け
るため、基体表面の活性なCuが露出し、そのことによ
ってはんだの濡れが実現する。しかしながら、Sn−C
u層が形成されていると、基体表面には活性なCuが表
出しなくなる。その結果、はんだ濡れ性が劣化するとい
う問題が生じてくる。
【0005】このような問題に対し、本発明者らは、導
電性基体の表面に、まず、Snめっき層を形成し、更に
そのSnめっき層の上にSn−Bi合金から成るめっき
層を形成することにより、2層構造のめっき層を有する
リード線を開発した(特開平10−229152号公報
を参照)。このリード線の場合、下層に位置するSnめ
っき層におけるSnの拡散速度が上層に位置するSn−
Bi合金層におけるSnの拡散速度よりも小さく下層の
Snめっき層はいわばSnの拡散バリアとして機能し、
そのため、前記したSn−Cu層が形成されにくくな
り、従来のSnめっき層単独で被覆されているリード線
に比べても、ほぼ同等のはんだ濡れ性を発揮する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、本発明
者らのその後の研究によると、上記した2層構造のめっ
き層で被覆されているリード線を用いて組み立てた電解
コンデンサの場合、そのリード線は耐熱試験後における
はんだ濡れ性が良好で、またアルミ線との溶接強度も大
きいという利点を備えているが、他方では、Bi濃度が
高くなると次のような問題を生ずることが明らかとなっ
た。
【0007】すなわち、第1の問題は、この電解コンデ
ンサのリード線を例えば回路基板のランドにはんだ付け
すると、はんだがランドから剥離する、いわゆるリフト
オフと呼ばれる現象が頻発するという問題である。この
リフトオフが発生する、発生しないという問題は、回路
基板と電解コンデンサとの電気的な接続における信頼性
の大小に大きな影響を与える問題であって、回路基板と
電解コンデンサの間で1箇所でもリフトオフが発生して
いると、リフトオフが他の箇所で発生していなくても、
製造された実装基板それ自体が不良品になってしまう。
【0008】したがって、はんだ付け時におけるリフト
オフの発生を抑制することは、実装基板の製造歩留まり
を高めることを考慮した場合には非常に重要な課題とな
る。また、第2の問題は、Bi濃度が高くなると、リー
ド線の曲げ加工性が悪くなり、そのためリード線に厳し
い曲げ加工を行うと、曲率が小さい曲げ部分にクラック
が発生し、その結果、リード線の耐食性が劣化するとい
う問題である。
【0009】このような問題は、回路基板へ実装部品を
高密度実装して製品の小型化・多機能化を実現しようと
する最近の動向にとっては不都合な問題であり、リード
線の曲げ加工性の向上ということも、製品の信頼性の向
上にとって重要な課題となっている。とくに、電解コン
デンサの組み立て時には、それに用いるリード線に電解
質溶液が不可避に付着するが、この電解質溶液によって
リード線が腐食した場合には、電解コンデンサの機能喪
失を招くこともあるため、用いるリード線は耐食性の優
れたものであることが求められる。
【0010】本発明は、既述した2層構造のめっき層を
有するリード線における上記した問題を、Sn−Bi合
金層におけるBi濃度を適正化することにより解決し、
もって、リフトオフの発生が起こりにくく、はんだ濡れ
性が優れ、耐食性も優れ、更には曲げ加工性も優れてい
る電解コンデンサ用リード線と、それを用いた電解コン
デンサの提供を目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記した目的を達成する
ために、本発明においては、導電性基体の上に、単一の
Sn−Bi合金層が形成されており、かつ、前記Sn−
Bi合金層におけるBiの平均濃度が0.1〜1.0重量
%であることを特徴とする電解コンデンサ用リード線
(以下、リード線Aという)が提供される。
【0012】また、本発明においては、導電性基体と、
前記導電性基体の上に形成されたSn層と、前記Sn層
の上に形成されたBi濃度1〜5重量%のSn−Bi合
金層とから成ることを特徴とする電解コンデンサ用リー
ド線、とりわけ、前記Sn層と前記Sn−Bi合金層と
の合計の厚みが5〜15μmであり、そのうち、前記S
n−Bi合金層の厚みが1〜3μmである電解コンデン
サ用リード線(以下、リード線Bという)が提供され
る。
【0013】また、本発明においては、上記リード線A
または/および上記リード線Bを用いて組み立てられた
電解コンデンサが提供される。
【0014】
【発明の実施の形態】まず、リード線Aについて詳細に
説明する。図1はリード線Aの断面構造を示す断面図で
あり、このリード線Aは、導電性基体1と、その表面を
被覆する単一のSn−Bi合金層2で構成されている。
ここで、導電性基体としては、Cu、または、黄銅、リ
ン青銅のようなCu合金が用いられる。また、鋼材のよ
うな芯材の表面が上記したCuまたはCu合金で被覆さ
れているものであってもよい。
【0015】本発明においては、上記したSn−Bi合
金層2におけるBiの平均濃度は、0.1〜1.0重量%
に設定されている。この平均濃度が0.1重量%より低
い場合には、従来のSn単独層の場合と同じように、S
n−Bi合金層3にその表面酸化やウイスカーの発生が
起こるようになる。また、この平均濃度が1.0重量%
より高い場合は、はんだ付け時にリフトオフが発生しや
すくなるとともに、曲げ加工性が悪くなる。このSn−
Bi合金層におけるBiの好ましい平均濃度は0.2〜
1.0重量%である。
【0016】このリード線Aは、基体1の表面に、Sn
−Bi合金を例えば直接めっきして製造することができ
る。しかしながら、Sn−Bi合金のめっき時には、形
成されたSn−Bi合金のめっき層におけるBi濃度は
目標濃度に対して0.5〜2.0重量%の範囲内で変動す
るのが一般的である。
【0017】したがって、上記したBiの平均濃度とな
るようにSn−Biめっき層2をめっき法だけで形成す
ることはかなり困難である。もちろん、Bi濃度の変動
量を少なくすることは、めっき浴成分のリアルタイムで
の分析と浴組成の管理などによって可能ではあるが、そ
のような管理作業は非常に煩雑であり、その結果、リー
ド線製造時における生産性の低下、そして製造コストの
上昇を招き、工業的には極めて不利となる。
【0018】このような問題を考慮して、本発明におい
ては、上記したリード線Aを工業的に製造するために
も、まず、図2で示したリード線Bが提供される。ここ
で、リード線Bについて説明する。図2はリード線Bの
断面構造を示し、このリード線Bは、導電性基体1と、
その表面を被覆するSn層2Aと、更にそのSn層2A
を被覆するSn−Bi合金層2Bで構成されている。そ
して、これらの層2A,2Bは、いずれも、めっき法で
形成されている。
【0019】このリード線Bは、基体1の表面が2層構
造のめっき層で被覆されているものであるが、その場
合、最上層のSn−Bi合金層2BにおけるBi濃度は
1〜5重量%に設定されていることを特徴とする。した
がって、このリード線Bに熱処理、好適にはリフロー処
理を行うと、Sn層2AとSn−Bi合金層2Bはいず
れも溶融して互いに混合し、その結果として、Sn−B
i合金層2BのBi濃度が希釈されてBi濃度がより低
濃度になっている単一のSn−Bi合金層が再凝固して
形成されることになる。
【0020】また、はんだ付け時においても、その熱で
上記2層構造のめっき層は溶融し、冷却時の再凝固によ
って単一のSn−Bi合金層が形成される。したがっ
て、リード線Bの場合、まず、Sn−Bi合金層2Bに
おけるBi濃度、Sn層2AとSn−Bi合金層2Bの
厚みは、熱処理後に形成される単一のSn−Bi合金層
におけるBiの平均濃度が前記した0.1〜1.0重量%
の範囲内におさまるように設計される。
【0021】具体的には、まず、Sn−Bi合金層2B
におけるBi濃度は1〜5重量%に設定される。また、
Sn層2AとSn−Bi合金層2Bの合計の厚みは5〜
15μmに設定し、そして、そのうち、最上層のSn−
Bi合金層2Bの厚みは1〜3μmに設定することが好
ましい。ここで、合計の厚みが5μmより薄い場合に
は、上記した熱処理を受けたときに、基材1との界面に
Sn−Cu層が形成されやすくなり、その結果、はんだ
濡れ性が悪くなる。また、合計の厚みが15μmより厚
くなると、リード線Bの曲げ加工性が悪くなって曲げ加
工時にクラックが発生しやすくなる。
【0022】更に、Sn−Bi合金層2AにおけるBi
濃度が1重量%より低かったり、その厚みが1μmより
薄くなると、熱処理を受けて形成された再凝固のSn−
Bi合金層におけるBiの平均濃度が低くなってしま
い、Sn単独層の場合と同じように表面酸化やウイスカ
ーの発生が起こってくる。また、Bi濃度が5重量%よ
り高かったり、その厚みが3μmより厚くなると、熱処
理後のSn−Bi合金層におけるBiの平均濃度が高く
なって、はんだ付け時のリフトオフが発生しやすくな
り、更には曲げ加工性が悪くなって曲げ加工時にクラッ
クが発生しやすくなる。
【0023】なお、Sn層2Aの厚み、Sn−Bi合金
層2Bの厚みとBi濃度の設定に際しては、次式: 0.1≦C×{(R+T)2−(R+T−t)2}/{(R+
T)2−R2}≦1.0 を満足するように、C,R,T,tの各値を設定すれば
よい。なお、上記式において、Rは導電性基体1の半径
(mm)、TはSn層2AとSn−Bi合金層2Bの合計
の厚み(mm)、tはSn−Bi合金層2Bの厚み(m
m)、CはSn−Bi合金層2BにおけるBi濃度(重
量%)を表す。
【0024】このリード線Bを熱処理することにより、
前記したリード線Aが製造される。このとき、リード線
Aにおける単一のSn−Bi合金層2は、溶融合金が再
凝固したものであるため、その表面は平滑であり、しか
も耐酸化性やはんだ濡れ性が向上した状態になってい
る。なお、上記した熱処理時に温度制御を行って、Sn
層2Aにおける基体1側の部分が溶融しないようにする
と、再凝固によって形成された単一のSn−Bi合金層
の厚みが均一になるので好適である。
【0025】本発明の電解コンデンサは、上記したリー
ド線A,Bを用い組み立てられたものである。
【0026】
【実施例】線径0.5mmのCu被覆鋼線に電解脱脂、酸
洗の前処理を行ったのち、Snめっき、Sn−Bi合金
めっきを順次行って2層構造のめっき層2A,2Bが形
成されているリード線Bを製造した。このとき、各めっ
き条件を変えることにより、厚みとBi濃度が表1で示
した値となっているリード線Bにした。
【0027】そして、下記の仕様でリフトオフの発生状
況、はんだ濡れ性、曲げ加工性、耐食性を調べた。 1)リフトオフの発生状況:リード線Bを所望の長さに
切断したのち回路基板のスルーホールに装着し、ついで
噴流式はんだ槽内で両者をはんだ付けした。はんだ浴と
しては、Sn−0.7%Cu浴(はんだ浴A)と、Sn
−3.5%Ag−0.7%Cu浴(はんだ浴B)の2種類
を用い、いずれのはんだ浴も浴温250℃とした。はん
だ付け後、徐冷時間を実機よりもやや長めにして冷却
し、リフトオフが発生しているスルーホールの個数を数
え、それを装着数で除算してリフトオフの発生率(%)
を求めた。
【0028】2)はんだ濡れ性:リード線に、温度17
0℃で24時間の熱処理を行ったのち所望の長さに切断
し、Sn−3.5%Ag−0.5%Cuのはんだ浴(浴温
240℃)に、ロジン25%のフラックスを用いて2秒
間浸漬し、そのときの濡れ面積を測定し、その値を浸漬
面積で除算して濡れ面積の比率(%)を求めた。
【0029】3)曲げ加工性:リード線Bに温度750
℃でリフロー処理を施してリード線Aにし、このリード
線Aを90°直角に折り曲げ、その折り曲げ箇所を光学
顕微鏡で観察し、クラックの発生の有無を調べた。クラ
ックなしの場合を◎、小さくクラックの発生の場合を
○、中位の大きさのクラック発生の場合を△、大きいク
ラック発生の場合を×とした。
【0030】4)耐食性:リード線Bに温度750℃で
リフロー処理を施してリード線Aにし、このリード線A
を90°直角に折り曲げ、その折り曲げ箇所の表面に電
解コンデンサの電解質溶液の滴下したのち、水洗、乾燥
処理を行い、ついで、温度40℃、相対湿度95%の雰
囲気下に8時間放置したのち、その表面を光学顕微鏡で
観察して、腐食生成物発生の有無を調べた。
【0031】以上の結果を表1に示した。
【0032】
【表1】
【0033】表1から次のことが明らかである。 (1)実施例1〜5のリード線は、いずれも、リフトオ
フの発生はなく、はんだ濡れ性も95%以上と合格水準
にあり、しかも曲げ加工性が優れており、更には腐食生
成物もなく耐食性が優れている。
【0034】(2)しかし、実施例6のようにリード線
BにおけるSn−Bi合金層2Bの厚みが5μmのもの
は、その厚みが1〜3μmの範囲内にある実施例1〜5
に比べて、曲げ加工性において小さくクラックが発生し
ている。このようなことから、Sn−Bi合金層2Bの
厚みは1〜3μmに設定することが好適である。 (3)また、リード線Bにおけるめっき層の全体の厚み
が、実施例7の場合のように5μmより薄くなると、熱
処理時に基体表面が露出することによってはんだ濡れ性
が若干劣るようになり、逆に実施例8の場合のように1
5μmより厚くなると、Biの絶対量が増加するためリ
フトオフが発生したり、曲げ加工性も若干劣るようにな
る。このようなことから、全体の厚みは5〜10μmに
設定することが好適である。
【0035】(4)比較例6〜8で明らかなように、単
層のSn−Bi合金層2Bを形成したリード線の場合、
その層におけるBi濃度が高くなるにつれて、はんだ濡
れ性は向上していくが、他方ではリフトオフが発生しや
すくなり、またクラックも発生して曲げ加工性が悪くな
っている。更に、曲げ加工性が劣るものは、発生したク
ラック内の電解質溶液を完全に除去することができず、
その作用で腐食生成物が発生して、耐食性の劣ったもの
になっている。
【0036】例えば、比較例1ではBi濃度が低いので
はんだ濡れ性に劣り、比較例2の場合には、Bi濃度が
高く中位のクラックが発生している。更に、比較例3〜
5の場合は、Bi濃度が非常に高いのでリフトオフの発
生率が非常に高くなっている。そして、曲げ加工性に劣
り、クラックの発生したものは耐食性も悪くなってい
る。
【0037】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように、本発明の
リード線はPbフリーであるため環境に優しく、はんだ
濡れ性を良好に保ちつつリフトオフの発生がなく、回路
基板に実装部品を実装したときにその製品歩留まりの向
上に資する。また本発明のリード線は曲げ加工性に優れ
ているので高密度実装に用いた場合でもクラックの発生
が抑制され、安定した耐食性を保持するので、製品の信
頼性の向上に資する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のリード線Aの断面構造を示す断面図で
ある。
【図2】本発明のリード線Bの断面構造を示す断面図で
ある。
【符号の説明】
1 導電性基体 2 熱処理後の単一なSn−Bi合金層 2A Sn層 2B Sn−Bi合金層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 鈴木 智 東京都千代田区丸の内2丁目6番1号 古 河電気工業株式会社内 (72)発明者 松田 晃 東京都千代田区丸の内2丁目6番1号 古 河電気工業株式会社内 (72)発明者 瀬川 勲 大阪府寝屋川市楠根北町2番5号 協和電 線株式会社内 (72)発明者 杉江 欣也 大阪府寝屋川市楠根北町2番5号 協和電 線株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 導電性基体の上に、単一のSn−Bi合
    金層が形成されており、かつ、前記Sn−Bi合金層に
    おけるBiの平均濃度が0.1〜1.0重量%であること
    を特徴とする電解コンデンサ用リード線。
  2. 【請求項2】 導電性基体と、前記導電性基体の上に形
    成されたSn層と、前記Sn層の上に形成されたBi濃
    度1〜5重量%のSn−Bi合金層とから成ることを特
    徴とする電解コンデンサ用リード線。
  3. 【請求項3】 前記Sn層と前記Sn−Bi合金層との
    合計の厚みが5〜15μmであり、そのうち、前記Sn
    −Bi合金層の厚みが1〜3μmである請求項2の電解
    コンデンサ用リード線。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれかのリード線を用
    いて組み立てられた電解コンデンサ。
JP2000219820A 2000-07-19 2000-07-19 電解コンデンサ用リード線、それを用いた電解コンデンサ Pending JP2002043178A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100452469B1 (ko) * 2000-10-24 2004-10-08 마쯔시다덴기산교 가부시키가이샤 고체 전해 콘덴서 및 그 제조 방법

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