JP3283023B2 - リードフレーム材のアウターリード部、それを用いた半導体装置 - Google Patents
リードフレーム材のアウターリード部、それを用いた半導体装置Info
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Description
アウターリード部、それを用いた半導体装置に関し、更
に詳しくは、導電性基体の表面をPbを含まないSn系
めっき層で被覆したリードフレーム材のアウターリード
部であって、Pbを含まないので環境を害することがな
く、半田付け性(半田濡れ性)が優れ、半田との接合強
度が高く、またリフロー処理時にも偏肉を生ずることの
ないリードフレーム材のアウターリード部に関する。
基体の表面を、Sn単体または半田に代表されるSn合
金のめっき層で被覆したリード材は、前記Cu単体また
はCu合金が備えている優れた導電性と機械的強度を有
し、かつ、Sn単体またはSn合金が備えている耐食性
と良好な半田付け性をも併有する高性能導体であって、
各種の端子,コネクタ,リードのような電気・電子機器
分野や電力ケーブルの分野などで多用されている。
場合には、半導体チップのアウターリード部に半田の溶
融めっきや電気めっきを行うことにより、当該アウター
リード部の半田付け性を向上せしめることが行われてい
る。ところで、上記したアウターリード部において、導
電性基体を被覆するめっき層がSn単体から成る場合に
は次のような問題がある。
ウイスカー(針状単結晶)が発生し、これが短絡事故の
原因になることがあるということである。このような問
題は、Snめっき層にリフロー処理を行うことにより解
消することができる。しかしながら、Sn単体の融点
は、232℃と比較的高温であり、またSnめっき層が
例えば、半田組み立て工程で加わる熱などで酸化されや
すいため、Snめっき層はその半田付け性が劣化すると
いう問題がある。
溶接対象の例えばアルミ線との溶接部の肉盛りを行うた
め、めっき層の厚みを厚肉化しているが、そのようなリ
ード線に前記リフロー処理を行うと、処理後のSnめっ
き層の偏肉が大きくなるという問題がある。一方、めっ
き層をSn合金で形成すれば、Snめっき層の場合のよ
うなウイスカーは発生しない。このようなSn合金の代
表例は半田(Sn−Pb合金)であり、従来から広く用
いられている。
人体に悪影響を与える虞があるとのことから、最近で
は、その優れた性質を備えているにもかかわらず使用が
敬遠されている。そして、Pbを含有しないSn合金、
具体的には、Sn−Ag系,Sn−Bi系,Sn−In
系,Sn−Zn系のものに代替されつつある。しかしな
がら、これらのSn合金でめっき層を形成したアウター
リード部には次のような問題がある。
り、そのため、半田組み立て工程の熱で、導電性基体の
構成材料であるCuなどがこのSn合金めっき層の表面
に熱拡散してきて、当該Sn合金めっき層の半田付け性
が劣化するという問題である。更には、例えばアルミ線
と溶接する際に、溶接部の温度は瞬間的には2000℃
近辺の温度になるため、当該溶接部の近傍では、Sn合
金めっき層内のZn,Bi,Inなどの元素が瞬時にし
て気化し、その結果、溶接部にはブローホールが発生
し、その溶接強度が低下するという問題も発生する。し
かも、溶接部では、導電性基体からCuなどが熱拡散し
てリード材の表面にCu−Sn系化合物層などが形成さ
れることにより、表面の変色と半田付け性の劣化も起こ
り得る。
した前記した合金のうち、Sn−Ag系,Sn−In系
のものは上記の問題に加えて高価であるという問題があ
る。またSn−Bi系のものは、耐熱性が劣り導電性基
体の熱拡散が起こりやすく、曲げ加工性に劣るのでめっ
き層にクラックが発生しやすく、更には半田付け後に形
成された接合部ではその接合強度が経時的に劣化すると
いう問題がある。そして、Sn−Zn系のものは、耐熱
性に劣っている。
層を用いない従来のリードフレーム材のアウターリード
部における上記した問題を解決し、Pbの悪影響が排除
されていることは勿論のこと、半田付け性に優れ、アル
ミ線などとの溶接部の溶接強度が高く、まためっき層の
全体を厚肉化してリフロー処理を行っても偏肉の発生を
抑制することができるリードフレーム材のアウターリー
ド部と、それを用いた半導体装置の提供を目的とする。
ために、本発明においては、導電性基体の表面に、Sn
単体から成る厚みt1の第1めっき層と、Ag,Bi,
Cu,In,Znの群から選ばれる少なくとも1種を含
有し、前記Sn単体よりも低融点のSn合金から成る厚
みt2の第2めっき層とがこの順序で積層されていて、
かつ、t1,t2は、6μm≦t1≦10μm,1μm≦
t2≦3μm,0.1≦t2/t1≦0.5の関係を満足す
る値であることを特徴とするリードフレーム材のアウタ
ーリード部が提供される。
ーム材のアウターリード部を用いた半導体装置が提供さ
れる。
Aの基本構成を示す断面図である。図において、導電性
基体1の表面には、後述する第1めっき層2と第2めっ
き層3がこの順序で積層されためっき層の2層構造が形
成されている。そして、このアウターリード部Aにおい
ては、最上層の第2めっき層3はその溶融温度(これを
T2とする)がその下に位置する第1めっき層2の溶融
温度(これをT1とする)よりも低くなっていることを
最大の特徴とする。
電性基体1としては、少なくともその表面が導電性を有
する材料であれば何であってもよく、例えば、Cu系,
Fe系,Ni系、Al系などをあげることができ、アウ
ターリード部の目的用途に応じて適宜に選定される。そ
れらのうち、少なくとも表面の構成材料はCu単体やC
u合金などであるものが好適である。とくにアウターリ
ード部に大きな機械的強度が要求される場合には、例え
ば鋼材を芯部とし、その表面をCuまたはCu合金の層
で被覆したものであることが好ましく、またアウターリ
ード部に優れた導電性が要求される場合にはCu単体で
基体を構成することが好ましい。また、導電性基体の形
状は限定されるものではなく、条,板状など、いずれで
あってもよい。
を発揮する。まず、最上層への半田付けを行うときに、
仮に半田付け温度TがT2≦T<T1の関係を満足してい
る場合、最上層の第2めっき層3は溶融してもその下に
位置する第1めっき層2の溶融は起こっていないので、
この第1めっき層2が半田付け時の熱で導電性基体1か
ら熱拡散してくるCuなどに対しバリアとして機能する
ことになる。したがって、アウターリード部Aにおける
半田付け性の劣化は抑制され、半田との間で良好な接合
強度を実現することができる。
めっき層3の厚みをt2とした場合、厚み:t1+t2は
厚くても、厚みt2を薄くした状態でめっき層を全体と
して厚肉化し、それにリフロー処理を行ったとすると、
リフロー処理時には、薄い第2めっき層3だけは溶融し
ても厚い第1めっき層2の溶融を抑制することができ
る。その結果、リフロー処理終了後における偏肉の発生
を抑制することができるようになる。
には、次のような態様のものが提案される。第1めっき
層2がSn単体(融点:231.9℃)から成り、かつ
第2めっき層3がAg,Bi,Cu,In,Znの群か
ら選ばれる少なくとも1種を含有するSn合金(I)か
ら成るものである。
は、2層構造のめっき層のうち、1つはSn単体で構成
し、他のめっき層はSn合金(I)で構成するものであ
り、最上層の第2めっき層3がSn単体より低融点のS
n合金(I)で構成されたものである。アウターリード
部について詳細に説明する。
としては、Sn−Ag系,Sn−Bi系,Sn−Cu
系,Sn−In系,Sn−Zn系の2元系合金の外に、
例えば、Sn−In−Ag系,Sn−Zn−In系、S
n−Bi−Ag−Cu系などの多元系合金をあげること
ができるが、いずれの場合でも、それら合金の溶融温度
はSn単体の溶融温度よりも低くなるように合金組成が
調整されなければならない。
−Ag系の場合はAg含有量の上限値を5重量%,Sn
−Bi系の場合はBi含有量の上限値を87重量%,S
n−Cu系の場合はCuの含有量の上限値を2重量%,
Sn−Zn系の場合はZn含有量の上限値を12重量%
にそれぞれ規制することが必要である。上記上限値を超
えると、いずれの場合も、溶融温度はSn単体より高く
なってしまい、本発明のアウターリード部における第2
めっき層3の材料としては不適切になる。
されているだけでその溶融温度はSn単体よりも低くな
るのでIn含有量の上限値に制限はない。しかしなが
ら、あまり多量に含有されていると、例えばアルミ線と
このアウターリード部とを溶接するときに、この第2め
っき層3は直接高熱に曝されるので、そのときのInの
気化により溶接部にブローホールが発生して溶接強度の
低下を招く。したがって、Sn−In系の場合には、I
n含有量は50重量%以下に規制することが好ましい。
ではBi含有量は87重量%まで許容されるが、半田と
接合したときに当該半田接合部にBiが20重量%以上
存在していると、その半田接合部の接合強度が経時的に
劣化してしまう。そして、あまり多量にBiが含有され
ている系の場合、Inの場合と同じように溶接部にブロ
ーホールが発生して溶接強度の低下が引き起こされる。
このようなことから、Sn合金(I)としてSn−Bi
系合金を用いる場合には、半田付け後の接合部における
Bi含有量が20重量%よりも少なくなるような合金組
織に調整することが好ましい。
g系とSn−In系は比較的高価であり、またSn−Z
n系やSn−In系は半田付け時に酸化変色を起こして
劣化することがあり、Sn−Cu系の場合も半田付け時
に酸化変色を起こして劣化する問題があり、Sn−Bi
系が工業的には最も有利である。このSn−Bi系は、
上記Sn合金(I)のうちで、それほど高価でもなく、
しかも耐酸化性に優れているからである。
1めっき層2の厚みt1は、6〜10μm,第2めっき
層の厚みt2は1〜3μmに設定し、かつ、t1とt2の
間では0.1≦t2/t1≦0.5の関係が成立するように
設定される。第1めっき層2の厚みt1が6μmより薄
くなると、半田付け時に導電性基体1から熱拡散してく
るCuなどに対しバリヤとしての機能が有効に発揮され
ず、また厚みt1を10μmより厚くしても無駄である
ばかりではなく、形成しためっき層に蓄積されるめっき
歪みが大きくなって基体との剥離やクラックなどが発生
しやすくなるからである。
なると、例えばアルミ線との溶接時に溶接部の肉盛りを
行うことができず、また厚みt2を3μmより厚くする
と、例えばリフロー処理時に偏肉が起こりやすくなるか
らである。また、厚みt1の第1めっき層2と厚みt2の
第2めっき層3との間では、0.1≦t2/t1≦0.5の
関係、すなわち、第2めっき層3の方を第1めっき層よ
りも薄くする。
をSn−Ag系やSn−In系で形成する際に、これら
高価な合金系のめっき層を薄くすることにより、アウタ
ーリード部としての機能低下を招くことなく、コスト低
減が可能となるからである。また、第2めっき層3がS
n−Bi系である場合、第1めっき層2の厚みを厚くし
て基体からのCuなどの熱拡散を抑制して当該Sn−B
i系めっき層の半田付け性を確保したうえで、このSn
−Bi系めっき層を薄くすることにより、曲げ加工性を
良好にすることができる。
時、またアルミ線などとの溶接時に2層構造のめっき層
が溶融した場合には、溶融後の再凝固時に形成された新
たなめっき層ではSn合金に含有されていたBi,Ag
などの成分がSnで希釈された状態になる。例えば第2
めっき層がSn−Bi系で形成されている場合には、新
たなめっき層におけるBi含有量が低下することにな
る。このように、この第2めっき層の厚み(t2)を薄
くすることにより、新たなめっき層におけるBi含有量
を低下させて、半田付け後の接合部における接合強度の
経時的な低下を抑制することができる。
のめっき層全体の厚みの40%以下の厚みになっている
ことが好ましい。すなわち、t2/t1≦0.67になって
いることが好ましい。コストの面でも、半田付け性、耐
熱性の点でも、また半田の接合強度やアルミ線などとの
溶接部の溶接強度の点でも良好な特性が得られるからで
ある。
1の表面に例えば電気めっきや溶融めっきを行って製造
することができる。そのとき、Snや前記Sn合金
(I)のめっきに先立ち、導電性基体1の表面に予めN
iやCoを下地めっきしておくと、これらの下地めっき
層が導電性基体のCuなどの熱拡散を抑制するためのバ
リアとして有効に機能し、この上に形成された2層構造
のめっき層の耐熱性が向上し、得られたアウターリード
部は優れた半田付け性を具備するようになるので好適で
ある。とくに、第2めっき層3が低融点のSn−Bi系
で形成される場合には有効である。
面にめっき層を形成したのち、一旦、リフロー処理を行
って、少なくとも第2めっき3を溶融し、再凝固させる
ことが好ましい。なお、このとき、温度制御を行うこと
により第2めっき層3の下に位置する第1めっき層2の
少なくとも一部は溶融しないようにすると、厚みをより
均一にすることができるので好適である。
めっき槽,Sn合金めっき槽に順次走行せしめて表1で
示した第1めっき層,第2めっき層を形成し、本発明の
第1のリード材であるリード線を製造した。
4時間保持したのち、下記の仕様で半田付け性(半田濡
れ性)およびアルミ線との溶接強度を評価した。 半田付け性:リード線を温度230℃の溶融共晶半田の
中に2秒間浸漬したのち引き上げて半田の濡れ面積を測
定し、リード線の浸漬面積に対する測定面積の百分率で
表示。この値が大きいほど半田付け性は優れていること
を表す。
1に準拠して測定。すなわち、リード線とアルミ線を溶
接したのち下側に配したリード線に1kgの荷重をぶら下
げ、アルミ線をチャックでつかみ、溶接部の両側にロー
ラを接触させ、この状態で、チャックを左右交互に振っ
てアルミ線の首振り運動を行うことにより溶接部に90
°の曲げを反復して付与した。チャックを左に振り元に
戻して1回、ついで右に振り元に戻して2回という態様
で回数を数え、溶接部が破断するまでの回数を計測。 以上の結果を表1に示した。
れもが良好である。とくに、実施例4,実施例5,実施
例6,実施例7を対比して明らかなように、それぞれの
第2めっき層の厚みは異なっているとはいえ、用いたS
n合金(I)におけるSn以外の成分の含有量はいずれ
も10重量%と同じであるにもかかわらず、第2めっき
層がSn−Bi系で構成されている実施例4のリード材
は半田付け性が他の実施例よりも良好な値を示してい
る。このようなことから、第1のリード材における第2
めっき層はSn−Bi系で構成することの有用性が明ら
かである。
合であっても、実施例11,12で明らかなように、B
i含有量が少なすぎると溶接強度は向上するものの半田
付け性は悪くなり、逆にBi含有量が多すぎると、半田
付け性と溶接強度の両方が劣化する。このようなことか
ら、第2めっき層をSn−Bi系で構成する場合には、
このめっき層におけるBi含有量は5〜30重量%にす
ることが好適であることがわかる。
両者とも基体上のめっき層の厚みはいずれも10μmと
同じであるが、比較例1では実施例1に比べて溶接強度
は若干向上しているものの半田付け性は大幅に劣化して
いる。比較例1で溶接強度が実施例1に比べて若干向上
しているのは、比較例1のめっき層がSn単体から成
り、溶接時のブローホールの原因になる他の成分を含有
していないからである。しかし、そのめっき層は1層の
みであるため、半田付け時に基体から拡散してくるCu
に対するバリヤ機能がないため、半田付け性が大幅に劣
化しているのである。
7と比較例3を対比して明らかなように、半田付け性を
高めるためには、Sn−10%Biめっき層の下にそれ
より融点が高いSnめっき層を配置する(実施例4と比
較例2の対比)ことや、Sn−10%Znめっき層の下
にそれより融点の高いSnめっき層を配置する(実施例
7と比較例3の対比)ことの有用性が明らかである。
ておいたところ、比較例1のリード線の場合には、ウイ
スカーが発生した。しかし、表面層がSn合金で形成さ
れている他のリード線の全てにはウイスカーの発生は認
められなかった。また、各リード線に温度750℃、送
り速度50〜70m/分でリフロー処理を行ったとこ
ろ、めっき層全体の厚みが10μmを超えているもの
(実施例4,7,10)には偏肉の発生は全く認められ
なかった。しかし、比較例1は偏肉の発生が認められ
た。
1〜12,比較例1〜3のリード線には、いずれも、ウ
イスカーの発生は認められなかった。
旦、Niをめっきして厚み0.5μmの下地めっき層を成
膜し、その後、その上に、表2,3で示したような第1
めっき層と第2めっき層を順次形成した。ついで、各線
材を温度170℃のエアバス内で48時間加熱したの
ち、表2,3で示した条件下でリフロー処理を行い、直
ちに水冷して溶融めっき層を再凝固させた。
付け性と偏肉の度合いを測定した。 半田付け性:実施例1〜12の場合と同じ。 リフロー処理後の偏肉の度合:線材を長さ10cmに切断
し、めっき層の厚みを、30点、蛍光X線で測定し、最
大厚みと最小厚みの差として表示。 以上の結果を一括して表2,3に示した。
度合が0.1〜1.2μmであり、Snめっき層1層のみ
の比較例4に比べて、半田付け性がはるかに優れ、偏肉
は小さい。 (2)実施例13〜18は、第1めっき層が同一で、第
2めっき層の厚みのみが変化しているリード材の事例で
あるが、第2めっき層の厚みが厚くなってt2/t1が1
を超えるようになると、半田付け性の劣化が起こり、ま
た偏肉も大きくなり始めている。逆に、実施例13のよ
うに第2めっき層の厚みが薄くなってt2/t1が0.1
より小さくなると、偏肉の度合は小さいものの半田付け
性は悪くなりはじめている。このようなことから第2め
っき層の厚みは0.5〜5μmにすることが好ましいこ
とがわかる。
が同一で第1めっき層の厚みのみが変化しているリード
材の事例であるが、この第1めっき層の厚みが薄くなる
と、半田付け性が悪くなり、バリアとしての機能低下を
招いている。また逆に、第1めっき層が厚くなりすぎて
も、半田付け性は飽和傾向を示している。このようなこ
とから、第1めっき層の厚みは1〜15μmにすること
が好ましい。
を構成するSn−Bi系合金の組成が変化していること
を除いては全て同じであるリード材の事例であるが、B
i含有量が多すぎても、また少なすぎても半田付け性の
劣化が認められる。とくに、Bi含有量が3重量%の場
合(実施例25)は、偏肉が大きくなっている。このよ
うなことから、第2めっき層をSn−Bi系合金で構成
する場合には、Bi含有量を5〜30重量%にすること
が好適である。
の合金組成を変化させたリード材の事例であるが、いず
れの場合も良好な半田付け性を示し、また、偏肉の度合
も良好である。 (6)実施例15と実施例14を対比すると、両者の相
違はNi下地めっき層の有無だけにあるが、Niの下地
めっき層を形成していない実施例34の方が半田付け性
は悪い。 このようなことから、Ni下地めっき層を形成すること
の有用性が明らかである。
リフロー処理の有無にあるが、リフロー処理を行わない
方が半田付け性は悪くなっている。このようなことか
ら、めっき層の形成後、リフロー処理を行うことの有用
性が明らかである。
アウターリード部は、まずめっき層がPbを含まないの
で環境に悪影響を及ぼす心配はない。その上で、めっき
層は、高融点の第1めっき層とそれよりも融点の低い第
2めっき層との2層構造になっているので、半田付け時
に第2めっき層が溶融しても、そのときの熱で基体から
拡散してくるCuなどは第1めっき層でバリアされ、そ
の結果、半田付け性は向上する。
2めっき層をSn−Ag系やSn−In系などの高価な
合金で形成する場合でも、第1めっき層(Snめっき
層)の厚みを厚くして当該第2めっき層を薄くすればよ
いのでコスト低減を実現することができる。しかも、第
2めっき層を薄くすることにより、リフロー処理後の偏
肉を小さくすることができる。
る。
Claims (3)
- 【請求項1】 導電性基体の表面に、Sn単体から成る
厚みt1の第1めっき層と、Ag,Bi,Cu,In,
Znの群から選ばれる少なくとも1種を含有し、前記S
n単体よりも低融点のSn合金から成る厚みt2の第2
めっき層とがこの順序で積層されていて、かつ、t1,
t2は、6μm≦t1≦10μm,1μm≦t2≦3μ
m,0.1≦t2/t1≦0.5の関係を満足する値である
ことを特徴とするリードフレーム材のアウターリード
部。 - 【請求項2】 少なくとも前記第2めっき層がリフロー
処理されている請求項1のリードフレーム材のアウター
リード部。 - 【請求項3】 請求項1または2のリードフレーム材の
アウターリード部を用いた半導体装置。
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