JP2002043120A - 積層電磁石、及び、その製造方法 - Google Patents
積層電磁石、及び、その製造方法Info
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- JP2002043120A JP2002043120A JP2000224136A JP2000224136A JP2002043120A JP 2002043120 A JP2002043120 A JP 2002043120A JP 2000224136 A JP2000224136 A JP 2000224136A JP 2000224136 A JP2000224136 A JP 2000224136A JP 2002043120 A JP2002043120 A JP 2002043120A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 ポール面の加工を不要にし、加工によるバリ
の発生や、これによる渦電流の発生を抑えると共に、製
作コストを低減する。 【解決手段】 組立後も、良好な真直度や平面度が維持
できるよう、リブ22、26、52、56や接続金具5
6、66でアッパプレート20、50、54及びロアプ
レート24、60、64を補強すると共に、該アッパプ
レート及びロアプレートの積層ブロック10、40との
当たり面20A、20B、20C、24A、24B、2
4C、50A、50B、50C、54A、54B、54
C、60A、60B、60C、64A、64B、64C
を機械加工した後、積層ブロック10、40を該アッパ
プレート又はロアプレートの加工面に隙間なく密着させ
た状態で溶接する。
の発生や、これによる渦電流の発生を抑えると共に、製
作コストを低減する。 【解決手段】 組立後も、良好な真直度や平面度が維持
できるよう、リブ22、26、52、56や接続金具5
6、66でアッパプレート20、50、54及びロアプ
レート24、60、64を補強すると共に、該アッパプ
レート及びロアプレートの積層ブロック10、40との
当たり面20A、20B、20C、24A、24B、2
4C、50A、50B、50C、54A、54B、54
C、60A、60B、60C、64A、64B、64C
を機械加工した後、積層ブロック10、40を該アッパ
プレート又はロアプレートの加工面に隙間なく密着させ
た状態で溶接する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、多数の積層板から
なる積層ブロックが保持プレートに溶接されてなる鉄心
を有する積層電磁石、及び、その製造方法に係り、特
に、磁極(ポール)長が長く、ポール表面の平面度や真
直度が要求される、陽子線治療装置の偏向電磁石や四重
極電磁石(Q電磁石と称する)として用いるのに好適
な、高精度の積層電磁石、及び、その製造方法に関す
る。
なる積層ブロックが保持プレートに溶接されてなる鉄心
を有する積層電磁石、及び、その製造方法に係り、特
に、磁極(ポール)長が長く、ポール表面の平面度や真
直度が要求される、陽子線治療装置の偏向電磁石や四重
極電磁石(Q電磁石と称する)として用いるのに好適
な、高精度の積層電磁石、及び、その製造方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】近年、陽子線を用いて癌などを治療する
陽子線治療装置が実用化されている。この陽子線治療装
置で陽子線の偏向や収束に用いられる偏向電磁石やQ電
磁石、特に、患者に対して360度方向から陽子線を照
射するための回転ガントリ内部の電磁石には、様々な方
向の運動力に抗して、精度を保持し得る高剛性の積層電
磁石が必要とされる。
陽子線治療装置が実用化されている。この陽子線治療装
置で陽子線の偏向や収束に用いられる偏向電磁石やQ電
磁石、特に、患者に対して360度方向から陽子線を照
射するための回転ガントリ内部の電磁石には、様々な方
向の運動力に抗して、精度を保持し得る高剛性の積層電
磁石が必要とされる。
【0003】しかしながら、従来の積層電磁石は、剛性
が低く、ポール長の長い電磁石では、ポールの平面度が
出ていなかったり、真直度が出せない場合がある。
が低く、ポール長の長い電磁石では、ポールの平面度が
出ていなかったり、真直度が出せない場合がある。
【0004】従って偏向電磁石では、ポールの平面度が
出ていないと、ビームに悪影響を及ぼすので、平面度を
矯正するために、電磁石が固定される架台のボルトや、
分割構造の上下ヨークの結合ボルトの締め付け力を調整
していた。
出ていないと、ビームに悪影響を及ぼすので、平面度を
矯正するために、電磁石が固定される架台のボルトや、
分割構造の上下ヨークの結合ボルトの締め付け力を調整
していた。
【0005】又、長さ3mの積層電磁石のポール平面度
が0.2mmなどの厳しい精度で要求されることがある
が、この場合は、ボルト調整だけでは不十分であるた
め、図1に示す如く、積層板12を絶縁被膜14を介し
て多数接着することで一体に構成されている積層ブロッ
ク10のポール面10Aを、刃物8を用いて、矢印で示
す如く、ミーリング加工していた。
が0.2mmなどの厳しい精度で要求されることがある
が、この場合は、ボルト調整だけでは不十分であるた
め、図1に示す如く、積層板12を絶縁被膜14を介し
て多数接着することで一体に構成されている積層ブロッ
ク10のポール面10Aを、刃物8を用いて、矢印で示
す如く、ミーリング加工していた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、加工費
用及び検査費用が必要になるので、製作費が高くなる。
更に、積層しただけならば、例えば厚さ6〜8μmの絶
縁被膜14によって絶縁を保っている積層板12同士
が、図2に示す如く、加工により発生したバリ12Aに
よって、層間短絡し、絶縁できなくなる。従って、特
に、早いパルス電磁石では、短絡すると渦電流が発生
し、鉄芯が発熱するため使用できない。バリを除去する
ために、硝酸などで溶かすことも多いが、これは、錆の
原因となるので、品質上好ましくないという問題点を有
する。
用及び検査費用が必要になるので、製作費が高くなる。
更に、積層しただけならば、例えば厚さ6〜8μmの絶
縁被膜14によって絶縁を保っている積層板12同士
が、図2に示す如く、加工により発生したバリ12Aに
よって、層間短絡し、絶縁できなくなる。従って、特
に、早いパルス電磁石では、短絡すると渦電流が発生
し、鉄芯が発熱するため使用できない。バリを除去する
ために、硝酸などで溶かすことも多いが、これは、錆の
原因となるので、品質上好ましくないという問題点を有
する。
【0007】又、Q電磁石についても、ボア中心の真直
度が、例えば0.1mm/1mなどの厳しい精度で要求
されることがあり、従来は、真直度を達成するために、
ポールのタイロッドボルトの締付トルクを変えたり、上
下ヨークの締付力を変えたりしていた。
度が、例えば0.1mm/1mなどの厳しい精度で要求
されることがあり、従来は、真直度を達成するために、
ポールのタイロッドボルトの締付トルクを変えたり、上
下ヨークの締付力を変えたりしていた。
【0008】しかしながら、この方法であると、真直度
を測定しながらの調整となるので、精度確保に苦労し、
製作コストが上昇するという問題点を有していた。
を測定しながらの調整となるので、精度確保に苦労し、
製作コストが上昇するという問題点を有していた。
【0009】本発明は、前記従来の問題点を解消するべ
くなされたもので、高い平面度や真直度が要求される高
精度の積層電磁石を安価に製造可能とすることを課題と
する。
くなされたもので、高い平面度や真直度が要求される高
精度の積層電磁石を安価に製造可能とすることを課題と
する。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、多数の積層板
からなる積層ブロックが保持プレートに溶接されてなる
鉄心を有する積層電磁石において、組み立て後も、良好
な真直度や平面度を維持可能な剛性を有し、少なくとも
積層ブロックとの当たり面が機械加工された保持プレー
トと、該保持プレートの加工面に隙間なく密着させた状
態で溶接された積層ブロックとを備えることにより、前
記課題を解決したものである。
からなる積層ブロックが保持プレートに溶接されてなる
鉄心を有する積層電磁石において、組み立て後も、良好
な真直度や平面度を維持可能な剛性を有し、少なくとも
積層ブロックとの当たり面が機械加工された保持プレー
トと、該保持プレートの加工面に隙間なく密着させた状
態で溶接された積層ブロックとを備えることにより、前
記課題を解決したものである。
【0011】又、前記積層電磁石の製造方法において、
組み立て後も、良好な真直度や平面度が維持できるよ
う、保持プレートを補強すると共に、少なくとも該保持
プレートの積層ブロックとの当たり面を機械加工した
後、該積層ブロックを前記保持プレートの加工面に隙間
なく密着させた状態で溶接するようにして、同じく前記
課題を解決したものである。
組み立て後も、良好な真直度や平面度が維持できるよ
う、保持プレートを補強すると共に、少なくとも該保持
プレートの積層ブロックとの当たり面を機械加工した
後、該積層ブロックを前記保持プレートの加工面に隙間
なく密着させた状態で溶接するようにして、同じく前記
課題を解決したものである。
【0012】又、前記保持プレートを、リブをつけて補
強するようにしたものである。
強するようにしたものである。
【0013】又、前記溶接を、リップ溶接と線溶接によ
り行うようにしたものである。
り行うようにしたものである。
【0014】
【発明の実施の形態】以下図面を参照して、本発明の実
施形態を、詳細に説明する。
施形態を、詳細に説明する。
【0015】本発明の第一実施形態である、上下2分割
構造の積層偏向電磁石は、図3(全体の断面図)、図4
(図3のIV部拡大断面図)、図5(鉄芯の分解斜視図)
に示す如く、組み立て後も、良好な真直度や平面度を維
持可能な剛性を有するよう、リブ22、26でそれぞれ
補強され、積層ブロック10との当たり面(加工面とも
称する)20A、20B、20C、24A、24B、2
4Cが、例えば平面度0.05に機械加工された保持プ
レートである、互いに略上下対称な形状のアッパプレー
ト20及びロアプレート24と、該アッパプレート20
及びロアプレート24の加工面20A、20B、20
C、24A、24B、24Cに隙間なく密着させた状態で
溶接された積層ブロック10と、該積層ブロック10の
側面に溶接されたサイドプレート32とを有してなる。
構造の積層偏向電磁石は、図3(全体の断面図)、図4
(図3のIV部拡大断面図)、図5(鉄芯の分解斜視図)
に示す如く、組み立て後も、良好な真直度や平面度を維
持可能な剛性を有するよう、リブ22、26でそれぞれ
補強され、積層ブロック10との当たり面(加工面とも
称する)20A、20B、20C、24A、24B、2
4Cが、例えば平面度0.05に機械加工された保持プ
レートである、互いに略上下対称な形状のアッパプレー
ト20及びロアプレート24と、該アッパプレート20
及びロアプレート24の加工面20A、20B、20
C、24A、24B、24Cに隙間なく密着させた状態で
溶接された積層ブロック10と、該積層ブロック10の
側面に溶接されたサイドプレート32とを有してなる。
【0016】図において、36は、サイドプレート32
のフランジ33により上下ヨークを結合するための結合
ボルト、33A(図5)は、該結合ボルト36を通すた
めに、サイドプレート32のフランジ33に形成された
ボルト通し穴、38はコイル、Bは磁場、Cはビーム中
心である。
のフランジ33により上下ヨークを結合するための結合
ボルト、33A(図5)は、該結合ボルト36を通すた
めに、サイドプレート32のフランジ33に形成された
ボルト通し穴、38はコイル、Bは磁場、Cはビーム中
心である。
【0017】本実施形態では、鉄芯をフレーム構造にし
て、その後に組み立て、溶接しても、そのままの良い精
度を保てるよう、充分な剛性を持たせ、組み立て前の鉄
芯単体で真直度、平面度を良くしておく。
て、その後に組み立て、溶接しても、そのままの良い精
度を保てるよう、充分な剛性を持たせ、組み立て前の鉄
芯単体で真直度、平面度を良くしておく。
【0018】積層鉄芯は、加工なしで積層するだけで、
平面度、真直度が得られるようにする。そのために、ア
ッパプレート20及びロアプレート24には、それぞれ
リブ22、26をつけて、充分な剛性を持たせると共
に、積層ブロック10を溶接前のアッパプレート20及
びロアプレート24と積層ブロック10との当たり面2
0A、20B、20C、24A、24B、24Cを機械
加工して、平面度を例えば0.05mm以下にする。
平面度、真直度が得られるようにする。そのために、ア
ッパプレート20及びロアプレート24には、それぞれ
リブ22、26をつけて、充分な剛性を持たせると共
に、積層ブロック10を溶接前のアッパプレート20及
びロアプレート24と積層ブロック10との当たり面2
0A、20B、20C、24A、24B、24Cを機械
加工して、平面度を例えば0.05mm以下にする。
【0019】前記リブ22、26は、例えば電磁石全体
を図示しない架台等に止める止め具と兼用することがで
きる。
を図示しない架台等に止める止め具と兼用することがで
きる。
【0020】次に、積層接着後、側面が機械加工されて
楔形状となった積層ブロック10を、プレート20、2
4の加工面20A、20B、20C、24A、24B、
24Cと隙間なく密着させた状態で、積層ブロック同士
をつなぎ止めるため、積層ブロック10にアッパプレー
ト20とロアプレート24を溶接する。プレートの当た
り面は平面度0.05mm以下に加工されているので、
積層ブロック10の断面の平面度もほとんど同じ値とな
る。
楔形状となった積層ブロック10を、プレート20、2
4の加工面20A、20B、20C、24A、24B、
24Cと隙間なく密着させた状態で、積層ブロック同士
をつなぎ止めるため、積層ブロック10にアッパプレー
ト20とロアプレート24を溶接する。プレートの当た
り面は平面度0.05mm以下に加工されているので、
積層ブロック10の断面の平面度もほとんど同じ値とな
る。
【0021】積層ブロック10とプレート20、24の
溶接は、図4に詳細に示す如く、段付部に形成したリッ
プ部分を利用したリップ溶接28と、線溶接用に設けた
穴20D、24Dを利用した線溶接30で行う。リップ
溶接28は、溶接歪みを少なくするのに効果的である。
線溶接30は、強度を持たせるのに有効である。プレー
ト20、24の剛性が高く、且つ、密着した面同士の溶
接なので、線溶接における積層ブロックの歪みはほとん
どない。
溶接は、図4に詳細に示す如く、段付部に形成したリッ
プ部分を利用したリップ溶接28と、線溶接用に設けた
穴20D、24Dを利用した線溶接30で行う。リップ
溶接28は、溶接歪みを少なくするのに効果的である。
線溶接30は、強度を持たせるのに有効である。プレー
ト20、24の剛性が高く、且つ、密着した面同士の溶
接なので、線溶接における積層ブロックの歪みはほとん
どない。
【0022】最後に、図5に示す如く、サイドプレート
32の溶接及び積層ブロック10同士の溶接34を行
う。この溶接応力によって、電磁石が歪もうとする力が
働く。即ち、プレート20、24に曲げ応力が働くが、
このときの歪みは、例えば0.1mmなどの要求精度を
満足する値以下になる。
32の溶接及び積層ブロック10同士の溶接34を行
う。この溶接応力によって、電磁石が歪もうとする力が
働く。即ち、プレート20、24に曲げ応力が働くが、
このときの歪みは、例えば0.1mmなどの要求精度を
満足する値以下になる。
【0023】このようにして、偏向電磁石の平面度が良
くなるので、電磁石の波打ちやねじりによる水平方向の
磁場の成分を小さくすることができる。その結果、ビー
ム軌道の補正が容易となる。又、従来必要であったポー
ル面の機械加工や、架台の調整を無くすことができ、製
作コストを低減できる。
くなるので、電磁石の波打ちやねじりによる水平方向の
磁場の成分を小さくすることができる。その結果、ビー
ム軌道の補正が容易となる。又、従来必要であったポー
ル面の機械加工や、架台の調整を無くすことができ、製
作コストを低減できる。
【0024】次に、本発明の第2実施形態である1/4
分割構造の積層Q電磁石の構成を、図6(全体の断面
図)、図7(アッパプレート部分の側面図)、図8(図
7のVIII−VIII線に沿う横断面図)、図9(図8のIX部
拡大図)、図10(図8のX部詳細図)、図11(図1
0を矢視XI方向から見た側面図)、図12(アッパプレ
ートの分解斜視図)に示す。
分割構造の積層Q電磁石の構成を、図6(全体の断面
図)、図7(アッパプレート部分の側面図)、図8(図
7のVIII−VIII線に沿う横断面図)、図9(図8のIX部
拡大図)、図10(図8のX部詳細図)、図11(図1
0を矢視XI方向から見た側面図)、図12(アッパプレ
ートの分解斜視図)に示す。
【0025】本実施形態のアッパプレート(ロアプレー
トも同じ)は、リブ52(62)で補強された第1アッ
パプレート50(第1ロアプレート60)と、平板状の
第2アッパプレート54(第2ロアプレート64)と、
これらを互いに固定して全体の剛性を高めるための接続
金具56(66)とから構成されている。
トも同じ)は、リブ52(62)で補強された第1アッ
パプレート50(第1ロアプレート60)と、平板状の
第2アッパプレート54(第2ロアプレート64)と、
これらを互いに固定して全体の剛性を高めるための接続
金具56(66)とから構成されている。
【0026】前記第1アッパプレート50(第1ロアプ
レート60)と積層ブロック40との当たり面50A、
50B、50C(60A、60B、60C)、及び、第
2アッパプレート54(第2ロアプレート64)と積層
ブロック40との当たり面54A、54B、54C(6
4A、64B、64C)は、第1実施形態と同様に、例
えば平面度0.05で加工され、該加工面に積層ブロッ
ク40を隙間なく密着させた状態で、リップ溶接用のリ
ップ50E、54E(60E、64E)を用いてリップ
溶接した後、線溶接用穴の50D(60D)を用いて線
溶接することにより、真直度0.1mmが要求されるポ
ール面40Aのポール真直度を維持するようにされてい
る。
レート60)と積層ブロック40との当たり面50A、
50B、50C(60A、60B、60C)、及び、第
2アッパプレート54(第2ロアプレート64)と積層
ブロック40との当たり面54A、54B、54C(6
4A、64B、64C)は、第1実施形態と同様に、例
えば平面度0.05で加工され、該加工面に積層ブロッ
ク40を隙間なく密着させた状態で、リップ溶接用のリ
ップ50E、54E(60E、64E)を用いてリップ
溶接した後、線溶接用穴の50D(60D)を用いて線
溶接することにより、真直度0.1mmが要求されるポ
ール面40Aのポール真直度を維持するようにされてい
る。
【0027】図において、70は、積層ブロック40の
左右側面及び上下面に溶接されるサイドプレート、72
は、該サイドプレート70のフランジ71により、上下
鉄芯を結合するための上下鉄芯結合用ボルト、74は、
同じくサイドプレート70のフランジ71により、左右
鉄芯を結合するための左右鉄芯結合用ボルト、76は、
各鉄芯の位置決めを行うためのキー、78は、積層ブロ
ック40同士を連結するためのタイロッドボルト、40
Bは、積層ブロック40に形成された、タイロッドボル
ト用の通し穴、R(図6)はボア径、Cはビーム中心
(ボア中心)である。
左右側面及び上下面に溶接されるサイドプレート、72
は、該サイドプレート70のフランジ71により、上下
鉄芯を結合するための上下鉄芯結合用ボルト、74は、
同じくサイドプレート70のフランジ71により、左右
鉄芯を結合するための左右鉄芯結合用ボルト、76は、
各鉄芯の位置決めを行うためのキー、78は、積層ブロ
ック40同士を連結するためのタイロッドボルト、40
Bは、積層ブロック40に形成された、タイロッドボル
ト用の通し穴、R(図6)はボア径、Cはビーム中心
(ボア中心)である。
【0028】他の点については、前記第一実施形態と同
様であるので、詳細な説明は省略する。
様であるので、詳細な説明は省略する。
【0029】このようにして、Q電磁石の真直度が良く
なるので、磁場のダイポール成分やスキュー成分を小さ
くすることができる。その結果、ビームの質がよくな
る。又、従来行っていた、ポールの通しボルト(タイロ
ッドボルト78)の締付トルクを変えたり、上下ヨーク
の締付力を変えたりする必要がなくなり、製作コストが
低減できる。
なるので、磁場のダイポール成分やスキュー成分を小さ
くすることができる。その結果、ビームの質がよくな
る。又、従来行っていた、ポールの通しボルト(タイロ
ッドボルト78)の締付トルクを変えたり、上下ヨーク
の締付力を変えたりする必要がなくなり、製作コストが
低減できる。
【0030】なお、前記説明においては、本発明が、陽
子線治療装置の電磁石に用いられていたが、本発明の適
用対象はこれに限定されず、加速器用あるいは加速機器
以外用の一般の電磁石にも同様に適用できることは明ら
かである。又、電磁石の分割構造も、上下2分割や1/
4分割に限定されない。又、リブの形状も平板状に限定
されず、例えばL型アングルであってもよい。
子線治療装置の電磁石に用いられていたが、本発明の適
用対象はこれに限定されず、加速器用あるいは加速機器
以外用の一般の電磁石にも同様に適用できることは明ら
かである。又、電磁石の分割構造も、上下2分割や1/
4分割に限定されない。又、リブの形状も平板状に限定
されず、例えばL型アングルであってもよい。
【0031】
【発明の効果】本発明によれば、プレートの機械的剛性
が高く、積層ブロックとの当たり面が精度よく加工され
ているので、組立てや各部分の溶接による変形が起ころ
うとしても変形できず、ポールの真直度や平面度を良く
することができる。その結果、偏向電磁石は水平方向磁
場成分が少なくなり、Q電磁石ではダイポール成分や、
スキュー成分を少なくすることができる。又、これらの
精度を達成するための調整や加工費用を低減し、コスト
を削減することができる。
が高く、積層ブロックとの当たり面が精度よく加工され
ているので、組立てや各部分の溶接による変形が起ころ
うとしても変形できず、ポールの真直度や平面度を良く
することができる。その結果、偏向電磁石は水平方向磁
場成分が少なくなり、Q電磁石ではダイポール成分や、
スキュー成分を少なくすることができる。又、これらの
精度を達成するための調整や加工費用を低減し、コスト
を削減することができる。
【図1】従来の問題点を説明するための、積層ブロック
のポール面を切削加工している状態を示す断面図
のポール面を切削加工している状態を示す断面図
【図2】図1のII部拡大図
【図3】本発明の第1実施形態である、上下2分割構造
の積層偏向電磁石の全体構成を示す断面図
の積層偏向電磁石の全体構成を示す断面図
【図4】図3のIV部拡大断面図
【図5】第一実施形態の鉄芯の組立方法を示す分解斜視
図
図
【図6】本発明の第2実施形態である、1/4分割構造
の積層Q電磁石の全体構成を示す断面図
の積層Q電磁石の全体構成を示す断面図
【図7】同じくアッパプレート部分の側面図
【図8】図7のVIII−VIII線に沿う横断面図
【図9】図8のIX部拡大断面図
【図10】同じくX部詳細図
【図11】図10の矢視XI方向から見た側面図
【図12】第2実施形態のアッパプレートの組立方法を
示す分解斜視図
示す分解斜視図
10、40…積層ブロック 10A、40A…ポール面 12…積層板 14…絶縁被膜 20、50、54…アッパプレート 24、60、64…ロアプレート 20A、20B、20C、24A、24B、24C、5
0A、50B、50C、54A、54B、54C、60
A、60B、60C、64A、64B、64C…当たり
面(加工面) 22、26、52、62…リブ 32、70…サイドプレート 36、72、74…結合ボルト 38…コイル 56、66…接続金具 B…磁場 C…ビーム中心(ボア中心) R…ボア径
0A、50B、50C、54A、54B、54C、60
A、60B、60C、64A、64B、64C…当たり
面(加工面) 22、26、52、62…リブ 32、70…サイドプレート 36、72、74…結合ボルト 38…コイル 56、66…接続金具 B…磁場 C…ビーム中心(ボア中心) R…ボア径
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) // A61N 5/10 A61N 5/10 H
Claims (4)
- 【請求項1】多数の積層板からなる積層ブロックが保持
プレートに溶接されてなる鉄心を有する積層電磁石にお
いて、 組み立て後も、良好な真直度や平面度を維持可能な剛性
を有し、少なくとも積層ブロックとの当たり面が機械加
工された保持プレートと、 該保持プレートの加工面に隙間なく密着させた状態で溶
接された積層ブロックとを、 備えたことを特徴とする積層電磁石。 - 【請求項2】多数の積層板からなる積層ブロックが保持
プレートに溶接されてなる鉄心を有する積層電磁石の製
造方法において、 組み立て後も、良好な真直度や平面度が維持できるよ
う、保持プレートを補強すると共に、少なくとも該保持
プレートの積層ブロックとの当たり面を機械加工した
後、 該積層ブロックを前記保持プレートの加工面に隙間なく
密着させた状態で溶接することを特徴とする積層電磁石
の製造方法。 - 【請求項3】前記保持プレートを、リブをつけて補強す
ることを特徴とする請求項2に記載の積層電磁石の製造
方法。 - 【請求項4】前記溶接を、リップ溶接と線溶接により行
うことを特徴とする請求項2に記載の積層電磁石の製造
方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000224136A JP2002043120A (ja) | 2000-07-25 | 2000-07-25 | 積層電磁石、及び、その製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000224136A JP2002043120A (ja) | 2000-07-25 | 2000-07-25 | 積層電磁石、及び、その製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002043120A true JP2002043120A (ja) | 2002-02-08 |
Family
ID=18718147
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000224136A Pending JP2002043120A (ja) | 2000-07-25 | 2000-07-25 | 積層電磁石、及び、その製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2002043120A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009500817A (ja) * | 2005-06-29 | 2009-01-08 | シーメンス アクチエンゲゼルシヤフト | 電磁石における磁極面の形成のための方法、接極子、継鉄、電磁石、電気機械式開閉器 |
CN102610359A (zh) * | 2010-12-20 | 2012-07-25 | Svm舒兹特管理顾问股份有限公司 | 具有连接部的电磁铁 |
-
2000
- 2000-07-25 JP JP2000224136A patent/JP2002043120A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009500817A (ja) * | 2005-06-29 | 2009-01-08 | シーメンス アクチエンゲゼルシヤフト | 電磁石における磁極面の形成のための方法、接極子、継鉄、電磁石、電気機械式開閉器 |
CN102610359A (zh) * | 2010-12-20 | 2012-07-25 | Svm舒兹特管理顾问股份有限公司 | 具有连接部的电磁铁 |
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