JP2002042380A - 光情報記録媒体 - Google Patents
光情報記録媒体Info
- Publication number
- JP2002042380A JP2002042380A JP2000222657A JP2000222657A JP2002042380A JP 2002042380 A JP2002042380 A JP 2002042380A JP 2000222657 A JP2000222657 A JP 2000222657A JP 2000222657 A JP2000222657 A JP 2000222657A JP 2002042380 A JP2002042380 A JP 2002042380A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- recording layer
- layer
- dye
- recording
- groove depth
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Optical Record Carriers And Manufacture Thereof (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】記録感度及び記録特性(ジッタ)の良好なハイ
ブリッド型の光情報記録媒体を提供する。特に、プリピ
ットが形成された領域にも色素記録層が形成されてお
り、しかもプリピットが形成された領域から、信号の変
調度が良好で、CD規格を満足する再生信号を得ること
ができるハイブリッド型の光情報記録媒体を提供する。 【解決手段】プリピット及びプリグルーブが形成された
円盤状の透明基板上に、レーザ光を照射してピットを形
成することにより情報の記録が可能な色素記録層が設け
られ、更に色素記録層上に金属からなる光反射層が設け
られた光情報記録媒体において、プリピットの溝深さを
60〜180nmの範囲とし、プリグルーブの溝深さを
200〜350nmの範囲とし、色素記録層の厚さを3
0〜120nmの範囲とし、且つ色素記録層には記録レ
ーザ波長での消衰係数kが0.05〜0.15となるよ
うに選択された有機色素を含有させる。
ブリッド型の光情報記録媒体を提供する。特に、プリピ
ットが形成された領域にも色素記録層が形成されてお
り、しかもプリピットが形成された領域から、信号の変
調度が良好で、CD規格を満足する再生信号を得ること
ができるハイブリッド型の光情報記録媒体を提供する。 【解決手段】プリピット及びプリグルーブが形成された
円盤状の透明基板上に、レーザ光を照射してピットを形
成することにより情報の記録が可能な色素記録層が設け
られ、更に色素記録層上に金属からなる光反射層が設け
られた光情報記録媒体において、プリピットの溝深さを
60〜180nmの範囲とし、プリグルーブの溝深さを
200〜350nmの範囲とし、色素記録層の厚さを3
0〜120nmの範囲とし、且つ色素記録層には記録レ
ーザ波長での消衰係数kが0.05〜0.15となるよ
うに選択された有機色素を含有させる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光情報記録媒体に
関し、特に、レーザ光を用いて情報の記録及び再生を行
うことができる追記型の光情報記録媒体に関する。
関し、特に、レーザ光を用いて情報の記録及び再生を行
うことができる追記型の光情報記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、レーザ光により1回限りの情報の
記録が可能な追記型光情報記録媒体(光ディスク)はC
D−Rと称され、広く知られている。このCD−R型の
光情報記録媒体の代表的な構造は、透明な円盤状基板上
に、有機色素からなる色素記録層、金などの金属からな
る光反射層、さらに樹脂製の保護層をこの順に積層した
ものである。そしてこの光ディスクへの情報の記録は、
近赤外域のレーザ光(通常は780nm付近の波長のレ
ーザ光)を光ディスクに照射することにより行われ、色
素記録層の照射部分がその光を吸収して局所的に温度上
昇し、物理的または化学的変化(例えば、ピットなどの
生成)によりその部分の光学的特性が変化し、情報が記
録される。一方、情報の再生は、通常、記録用のレーザ
光と同じ波長のレーザ光を光ディスクに照射して、色素
記録層の光学的特性が変化した部位(記録部分)と変化
していない部位(未記録部分)との反射率の違いを検出
することにより行われている。
記録が可能な追記型光情報記録媒体(光ディスク)はC
D−Rと称され、広く知られている。このCD−R型の
光情報記録媒体の代表的な構造は、透明な円盤状基板上
に、有機色素からなる色素記録層、金などの金属からな
る光反射層、さらに樹脂製の保護層をこの順に積層した
ものである。そしてこの光ディスクへの情報の記録は、
近赤外域のレーザ光(通常は780nm付近の波長のレ
ーザ光)を光ディスクに照射することにより行われ、色
素記録層の照射部分がその光を吸収して局所的に温度上
昇し、物理的または化学的変化(例えば、ピットなどの
生成)によりその部分の光学的特性が変化し、情報が記
録される。一方、情報の再生は、通常、記録用のレーザ
光と同じ波長のレーザ光を光ディスクに照射して、色素
記録層の光学的特性が変化した部位(記録部分)と変化
していない部位(未記録部分)との反射率の違いを検出
することにより行われている。
【0003】上記光ディスクへの情報の記録及び再生の
ためのレーザビームの照射は、通常ディスク表面の所定
の位置に行われる。レーザビームを案内して照射予定位
置に正確にたどる(一般にトラッキングと呼ばれる)よ
うにするため、凹溝のトラッキングガイド(プリグルー
ブ)が基板の表面に設けられることが一般的である。
ためのレーザビームの照射は、通常ディスク表面の所定
の位置に行われる。レーザビームを案内して照射予定位
置に正確にたどる(一般にトラッキングと呼ばれる)よ
うにするため、凹溝のトラッキングガイド(プリグルー
ブ)が基板の表面に設けられることが一般的である。
【0004】また、基板上に予めピットが形成されたR
OM領域とレーザ光の照射によりデータ再生用のピット
が形成される(トラッキング用のプリグルーブは予め形
成されている)記録可能領域とを有し、色素記録層がR
OM領域及び記録可能領域の両方に設けられた、いわゆ
るハイブリッド型の光情報記録媒体が提案されている
(特開平4−76836号公報)。
OM領域とレーザ光の照射によりデータ再生用のピット
が形成される(トラッキング用のプリグルーブは予め形
成されている)記録可能領域とを有し、色素記録層がR
OM領域及び記録可能領域の両方に設けられた、いわゆ
るハイブリッド型の光情報記録媒体が提案されている
(特開平4−76836号公報)。
【0005】従来、このハイブリッド型の光情報記録媒
体においては、プリピットの溝深さとプリグルーブの溝
深さとを異ならせて、変調度の相違により各々の領域か
らの信号を区別している。このようにプリピットの溝深
さとプリグルーブの溝深さとを異ならせる場合、プリピ
ットの溝深さを大きくするのが一般的である。その理由
は、プリグルーブの溝深さを大きくする場合には一般に
反射率が低下する傾向にあり、市販のCDプレーヤを用
いて再生するためには反射率が不十分になる虞があるた
めである。
体においては、プリピットの溝深さとプリグルーブの溝
深さとを異ならせて、変調度の相違により各々の領域か
らの信号を区別している。このようにプリピットの溝深
さとプリグルーブの溝深さとを異ならせる場合、プリピ
ットの溝深さを大きくするのが一般的である。その理由
は、プリグルーブの溝深さを大きくする場合には一般に
反射率が低下する傾向にあり、市販のCDプレーヤを用
いて再生するためには反射率が不十分になる虞があるた
めである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、CD−
Rは簡便な記録装置を用いユーザサイドで情報を記録す
るシステムを前提とした媒体である。そのためROM型
媒体の場合と比較してピットの形成精度が低くなってし
まう。この結果、ジッタと呼んでいるピット長さのばら
つきが増大し、例えば再生装置の再生精度が低下してい
る場合等に再生不良が発生する、といった問題がある。
これに対し発明者等はジッタを改善する方法を種々検討
し、色素記録層の層厚を薄くすることによりジッタが改
善されることを見出したが、単に色素記録層の層厚を薄
くするだけでは記録感度の低下を招く、という問題があ
る。
Rは簡便な記録装置を用いユーザサイドで情報を記録す
るシステムを前提とした媒体である。そのためROM型
媒体の場合と比較してピットの形成精度が低くなってし
まう。この結果、ジッタと呼んでいるピット長さのばら
つきが増大し、例えば再生装置の再生精度が低下してい
る場合等に再生不良が発生する、といった問題がある。
これに対し発明者等はジッタを改善する方法を種々検討
し、色素記録層の層厚を薄くすることによりジッタが改
善されることを見出したが、単に色素記録層の層厚を薄
くするだけでは記録感度の低下を招く、という問題があ
る。
【0007】また、ハイブリッド型のCD−Rでは、上
述の通り基板に深いプリピットが形成されるのが一般的
であるが、深いプリピットを精度良く成形するのは難し
い、という問題がある。一方、変調度を変えるために
は、プリグルーブの溝深さは変えずにプリピットの溝深
さをプリグルーブの溝深さよりも小さくすることも考え
られるが、プリピットの溝深さを小さくした場合には、
プリピットが形成された領域に色素記録層が設けられる
と、プリピット信号の変調度が小さくなりROM領域の
情報を実用的に再生することができなくなる、という問
題がある。即ち、色素記録層は一般に色素の溶液を塗布
し乾燥することによって形成されるものであり、プリピ
ット形成領域に色素溶液を塗布すると、ピット部の色素
記録層の膜厚がピット間部(ピットとピットとの間の部
分)の色素記録層の膜厚よりも大きくなり、そのために
基板のピット部の形状を反映して形成された色素記録層
の表面の溝深さは、基板のピットの深さよりも浅くな
り、ピット部とピット間部との位相差が小さくなるため
に、プリピットの変調度が小さくなるのである。
述の通り基板に深いプリピットが形成されるのが一般的
であるが、深いプリピットを精度良く成形するのは難し
い、という問題がある。一方、変調度を変えるために
は、プリグルーブの溝深さは変えずにプリピットの溝深
さをプリグルーブの溝深さよりも小さくすることも考え
られるが、プリピットの溝深さを小さくした場合には、
プリピットが形成された領域に色素記録層が設けられる
と、プリピット信号の変調度が小さくなりROM領域の
情報を実用的に再生することができなくなる、という問
題がある。即ち、色素記録層は一般に色素の溶液を塗布
し乾燥することによって形成されるものであり、プリピ
ット形成領域に色素溶液を塗布すると、ピット部の色素
記録層の膜厚がピット間部(ピットとピットとの間の部
分)の色素記録層の膜厚よりも大きくなり、そのために
基板のピット部の形状を反映して形成された色素記録層
の表面の溝深さは、基板のピットの深さよりも浅くな
り、ピット部とピット間部との位相差が小さくなるため
に、プリピットの変調度が小さくなるのである。
【0008】本発明は、上記事情に鑑みなされたもので
あり、本発明の目的は、記録感度及び記録特性(ジッ
タ)が良好な光情報記録媒体を提供することにある。本
発明の他の目的は、プリピットが形成された領域にも色
素記録層が形成されており、しかもプリピットが形成さ
れた領域から、信号の変調度が良好で、CD規格を満足
する再生信号を得ることができる光情報記録媒体を提供
することにある。
あり、本発明の目的は、記録感度及び記録特性(ジッ
タ)が良好な光情報記録媒体を提供することにある。本
発明の他の目的は、プリピットが形成された領域にも色
素記録層が形成されており、しかもプリピットが形成さ
れた領域から、信号の変調度が良好で、CD規格を満足
する再生信号を得ることができる光情報記録媒体を提供
することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の光情報記録媒体は、プリピット及びプリグ
ルーブが形成された円盤状の透明基板上に、レーザ光を
照射してピットを形成することにより情報の記録が可能
な色素記録層が設けられ、更に該色素記録層上に金属か
らなる光反射層が設けられた光情報記録媒体であって、
前記プリピットは、溝深さが60〜180nmの範囲に
あり、前記プリグルーブは、溝深さが200〜350n
mの範囲にあり、前記色素記録層は、厚さが30〜12
0nmの範囲にあり、且つ記録レーザ波長での消衰係数
kが0.05〜0.15となるように選択された有機色
素を含有することを特徴とする。
に、本発明の光情報記録媒体は、プリピット及びプリグ
ルーブが形成された円盤状の透明基板上に、レーザ光を
照射してピットを形成することにより情報の記録が可能
な色素記録層が設けられ、更に該色素記録層上に金属か
らなる光反射層が設けられた光情報記録媒体であって、
前記プリピットは、溝深さが60〜180nmの範囲に
あり、前記プリグルーブは、溝深さが200〜350n
mの範囲にあり、前記色素記録層は、厚さが30〜12
0nmの範囲にあり、且つ記録レーザ波長での消衰係数
kが0.05〜0.15となるように選択された有機色
素を含有することを特徴とする。
【0010】本発明の光情報記録媒体においては、色素
記録層の厚さを30〜120nmと薄くしても、色素記
録層に含有される有機色素を記録レーザ波長での消衰係
数kが0.05〜0.15となるように選択すること
で、良好な記録感度で情報を記録することができる。ま
た、色素記録層の厚さと消衰係数kとを上記の通り組合
せるのみではジッタが十分には改善されないが、さらに
透明基板上に形成されるプリグルーブの溝深さを200
〜350nmとすることで、記録可能領域において良好
なジッタを得ることができる。
記録層の厚さを30〜120nmと薄くしても、色素記
録層に含有される有機色素を記録レーザ波長での消衰係
数kが0.05〜0.15となるように選択すること
で、良好な記録感度で情報を記録することができる。ま
た、色素記録層の厚さと消衰係数kとを上記の通り組合
せるのみではジッタが十分には改善されないが、さらに
透明基板上に形成されるプリグルーブの溝深さを200
〜350nmとすることで、記録可能領域において良好
なジッタを得ることができる。
【0011】また、透明基板上に形成されるプリピット
の溝深さを60〜180nmと浅くすることで、ピット
の形成精度を高めることができる。さらに、このプリピ
ット領域にも厚さ30〜120nmの薄膜の色素記録層
を設けることで、プリピットが形成された領域から、信
号の変調度が良好で、CD規格を満足する再生信号を得
ることができる。
の溝深さを60〜180nmと浅くすることで、ピット
の形成精度を高めることができる。さらに、このプリピ
ット領域にも厚さ30〜120nmの薄膜の色素記録層
を設けることで、プリピットが形成された領域から、信
号の変調度が良好で、CD規格を満足する再生信号を得
ることができる。
【0012】上記光情報記録媒体において、プリグルー
ブの溝深さは、210〜320nmが好ましく、220
〜300nmがより好ましい。また、プリグルーブの溝
幅は、400〜630nmが好ましく、420〜600
nmがより好ましく、450〜580nmが特に好まし
い。色素記録層の記録レーザ波長での消衰係数kは、
0.06〜0.12の範囲が好ましく、0.07〜0.
10の範囲がより好ましい。色素記録層の厚さは、40
〜110nmの範囲が好ましく、50〜100nmの範
囲がより好ましい。プリピットの溝深さは、80〜16
0nmが好ましく、100〜150nmがより好まし
い。
ブの溝深さは、210〜320nmが好ましく、220
〜300nmがより好ましい。また、プリグルーブの溝
幅は、400〜630nmが好ましく、420〜600
nmがより好ましく、450〜580nmが特に好まし
い。色素記録層の記録レーザ波長での消衰係数kは、
0.06〜0.12の範囲が好ましく、0.07〜0.
10の範囲がより好ましい。色素記録層の厚さは、40
〜110nmの範囲が好ましく、50〜100nmの範
囲がより好ましい。プリピットの溝深さは、80〜16
0nmが好ましく、100〜150nmがより好まし
い。
【0013】本発明の光情報記録媒体は、透明基板のプ
リピット及びプリグルーブが形成されている側の表面
に、色素濃度が0.5〜3.0g/100mlの塗布液
を塗布して塗膜を形成し、形成された塗膜を乾燥するこ
とにより色素記録層を形成して製造することができる。
リピット及びプリグルーブが形成されている側の表面
に、色素濃度が0.5〜3.0g/100mlの塗布液
を塗布して塗膜を形成し、形成された塗膜を乾燥するこ
とにより色素記録層を形成して製造することができる。
【0014】上記製造方法において、塗布溶剤として
は、2,2,3,3−テトラフロロプロパノールなどの
フッ素系溶剤が好適に用いられる。また、塗布方法とし
てはスピンコート法が好ましく、スピンコート法で色素
記録層を形成する場合、塗布液の供給量は1枚当り0.
1〜1.0mlが好ましく、塗布液供給時の回転数は1
00〜500rpmが好ましい。塗布液を供給後は徐々
に回転数を上げて乾燥を行うが、乾燥時の回転数は15
00〜8000rpmが好ましく、回転数を上げる加速
度は、10〜3000rpm/s2の範囲が好ましい。
また、塗布開始から乾燥終了までに要する時間は、短過
ぎると均一な膜厚分布を得ることができず、長すぎると
生産性が低下するので、3〜15秒の範囲が好ましい。
は、2,2,3,3−テトラフロロプロパノールなどの
フッ素系溶剤が好適に用いられる。また、塗布方法とし
てはスピンコート法が好ましく、スピンコート法で色素
記録層を形成する場合、塗布液の供給量は1枚当り0.
1〜1.0mlが好ましく、塗布液供給時の回転数は1
00〜500rpmが好ましい。塗布液を供給後は徐々
に回転数を上げて乾燥を行うが、乾燥時の回転数は15
00〜8000rpmが好ましく、回転数を上げる加速
度は、10〜3000rpm/s2の範囲が好ましい。
また、塗布開始から乾燥終了までに要する時間は、短過
ぎると均一な膜厚分布を得ることができず、長すぎると
生産性が低下するので、3〜15秒の範囲が好ましい。
【0015】また、本発明の光情報記録媒体において
は、基板と反対側の表面に保護層を設けることが好まし
い。
は、基板と反対側の表面に保護層を設けることが好まし
い。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の光情報記録媒体の
実施の形態について詳細に説明する。
実施の形態について詳細に説明する。
【0017】本発明の実施の形態に係るCD−R型の光
情報記録媒体は、図1に示すように、中心部にセンター
ホールが形成されたディスク状の透明基板10上に、色
素記録層12、光反射層14、及び保護層16をこの順
に設けた構造とすることができる。また、後述するよう
に必要に応じて中間層等を設けてもよい。以下、各層の
構成を詳細に説明する。
情報記録媒体は、図1に示すように、中心部にセンター
ホールが形成されたディスク状の透明基板10上に、色
素記録層12、光反射層14、及び保護層16をこの順
に設けた構造とすることができる。また、後述するよう
に必要に応じて中間層等を設けてもよい。以下、各層の
構成を詳細に説明する。
【0018】透明基板10には、トラッキング用溝(プ
リグルーブ)及び種々のアプリケーションソフト、アド
レス信号などの情報を予め記録したプリピット(ROM
領域)が所定のトラックピッチで形成されている。
リグルーブ)及び種々のアプリケーションソフト、アド
レス信号などの情報を予め記録したプリピット(ROM
領域)が所定のトラックピッチで形成されている。
【0019】図2は、プリグルーブ及びプリピットの形
状を表す概略断面図である。Dgはプリグルーブの溝深
さであり、溝形成前の基板表面から溝の最も深い箇所ま
での距離である。Wgはプリグルーブの溝幅であり、D
g/2の深さでの溝の幅である。また、Dpはプリピッ
トの溝深さであり、Wpはプリピットの溝幅である。
状を表す概略断面図である。Dgはプリグルーブの溝深
さであり、溝形成前の基板表面から溝の最も深い箇所ま
での距離である。Wgはプリグルーブの溝幅であり、D
g/2の深さでの溝の幅である。また、Dpはプリピッ
トの溝深さであり、Wpはプリピットの溝幅である。
【0020】本発明においては、図2において「Dg」
で表されるプリグルーブの溝深さを200〜350nm
の範囲とすることが必要である。溝深さが200nmよ
り小さいとジッタが大きくなって記録特性が低下し、溝
が浅過ぎる場合にはトラッキング不良が発生する。一
方、溝深さが350nmより大きいと記録光や再生光に
対する反射率が低下し、記録再生特性が低下する。
で表されるプリグルーブの溝深さを200〜350nm
の範囲とすることが必要である。溝深さが200nmよ
り小さいとジッタが大きくなって記録特性が低下し、溝
が浅過ぎる場合にはトラッキング不良が発生する。一
方、溝深さが350nmより大きいと記録光や再生光に
対する反射率が低下し、記録再生特性が低下する。
【0021】溝深さが大きくなるほど溝の作製は困難に
なるので、ジッタ改善の程度と作製の容易さとのバラン
スを考慮すると、溝深さの上限を350nmとしたと
き、溝深さの下限は210nmがより好ましく、220
nmがさらに好ましい。溝深さの下限を200nmとし
たとき、溝深さの上限は320nmがより好ましく、3
00nmがさらに好ましい。また、溝深さの上限を32
0nmとしたとき、溝深さの下限は210nmがより好
ましく、220nmがさらに好ましい。溝深さの下限を
210nmとしたとき、溝深さの上限は320nmがよ
り好ましく、300nmがさらに好ましい。さらに、溝
深さの上限を300nmとしたとき、溝深さの下限は2
10nmがより好ましく、220nmがさらに好まし
い。溝深さの下限を220nmとしたとき、溝深さの上
限は320nmがより好ましく、300nmがさらに好
ましい。
なるので、ジッタ改善の程度と作製の容易さとのバラン
スを考慮すると、溝深さの上限を350nmとしたと
き、溝深さの下限は210nmがより好ましく、220
nmがさらに好ましい。溝深さの下限を200nmとし
たとき、溝深さの上限は320nmがより好ましく、3
00nmがさらに好ましい。また、溝深さの上限を32
0nmとしたとき、溝深さの下限は210nmがより好
ましく、220nmがさらに好ましい。溝深さの下限を
210nmとしたとき、溝深さの上限は320nmがよ
り好ましく、300nmがさらに好ましい。さらに、溝
深さの上限を300nmとしたとき、溝深さの下限は2
10nmがより好ましく、220nmがさらに好まし
い。溝深さの下限を220nmとしたとき、溝深さの上
限は320nmがより好ましく、300nmがさらに好
ましい。
【0022】また、図2において「Wg」で表されるプ
リグルーブの溝幅は400〜630nmの範囲が好まし
い。溝幅が400nm未満または630nmより大きい
と、ジッタが低下する傾向が見られる。トラッキングエ
ラーの発生を抑制するために、溝幅の上限を630nm
としたとき、溝幅の下限は420nmがより好ましく、
450nmがさらに好ましい。また、クロストークの発
生を抑制するために、溝幅の下限を400nmとしたと
き、溝幅の上限は600nmがより好ましく、580n
mがさらに好ましい。
リグルーブの溝幅は400〜630nmの範囲が好まし
い。溝幅が400nm未満または630nmより大きい
と、ジッタが低下する傾向が見られる。トラッキングエ
ラーの発生を抑制するために、溝幅の上限を630nm
としたとき、溝幅の下限は420nmがより好ましく、
450nmがさらに好ましい。また、クロストークの発
生を抑制するために、溝幅の下限を400nmとしたと
き、溝幅の上限は600nmがより好ましく、580n
mがさらに好ましい。
【0023】また、溝幅の上限を600nmとしたと
き、溝幅の下限は420nmがより好ましく、450n
mがさらに好ましい。溝幅の下限を420nmとしたと
き、溝幅の上限は600nmがより好ましく、580n
mがさらに好ましい。さらに、溝幅の上限を580nm
としたとき、溝幅の下限は420nmがより好ましく、
450nmがさらに好ましい。溝幅の下限を450nm
としたとき、溝幅の上限は600nmがより好ましく、
580nmがさらに好ましい。
き、溝幅の下限は420nmがより好ましく、450n
mがさらに好ましい。溝幅の下限を420nmとしたと
き、溝幅の上限は600nmがより好ましく、580n
mがさらに好ましい。さらに、溝幅の上限を580nm
としたとき、溝幅の下限は420nmがより好ましく、
450nmがさらに好ましい。溝幅の下限を450nm
としたとき、溝幅の上限は600nmがより好ましく、
580nmがさらに好ましい。
【0024】また、プリグルーブのトラックピッチは、
0.1〜50μmの範囲が好ましく、より好ましくは
0.2〜30μm、さらに好ましくは0.3〜10μm
である。
0.1〜50μmの範囲が好ましく、より好ましくは
0.2〜30μm、さらに好ましくは0.3〜10μm
である。
【0025】図2において「Dp」で表されるプリピッ
トの溝深さを、プリグルーブの溝深さよりも小さい60
〜180nmの範囲とすることが必要である。溝深さが
60nmより小さいと十分な変調度を得ることができ
ず、CD規格を満足する再生信号を得ることができな
い。一方、溝深さが180nmより大きいと作製精度が
低下してやはり良好な変調度をえることができず、また
プリグルーブが形成された領域からの信号との区別が困
難になる。
トの溝深さを、プリグルーブの溝深さよりも小さい60
〜180nmの範囲とすることが必要である。溝深さが
60nmより小さいと十分な変調度を得ることができ
ず、CD規格を満足する再生信号を得ることができな
い。一方、溝深さが180nmより大きいと作製精度が
低下してやはり良好な変調度をえることができず、また
プリグルーブが形成された領域からの信号との区別が困
難になる。
【0026】溝深さが大きいほど変調度が大きくなる
が、溝深さが大き過ぎると溝の作製が困難になるので、
溝深さの上限を180nmとしたとき、溝深さの下限は
80nmがより好ましく、100nmがさらに好まし
い。溝深さの下限を60nmとしたとき、溝深さの上限
は160nmがより好ましく、150nmがさらに好ま
しい。また、溝深さの上限を160nmとしたとき、溝
深さの下限は80nmがより好ましく、100nmがさ
らに好ましい。溝深さの下限を80nmとしたとき、溝
深さの上限は160nmがより好ましく、150nmが
さらに好ましい。さらに、溝深さの上限を150nmと
したとき、溝深さの下限は80nmがより好ましく、1
00nmがさらに好ましい。溝深さの下限を100nm
としたとき、溝深さの上限は160nmがより好まし
く、150nmがさらに好ましい。
が、溝深さが大き過ぎると溝の作製が困難になるので、
溝深さの上限を180nmとしたとき、溝深さの下限は
80nmがより好ましく、100nmがさらに好まし
い。溝深さの下限を60nmとしたとき、溝深さの上限
は160nmがより好ましく、150nmがさらに好ま
しい。また、溝深さの上限を160nmとしたとき、溝
深さの下限は80nmがより好ましく、100nmがさ
らに好ましい。溝深さの下限を80nmとしたとき、溝
深さの上限は160nmがより好ましく、150nmが
さらに好ましい。さらに、溝深さの上限を150nmと
したとき、溝深さの下限は80nmがより好ましく、1
00nmがさらに好ましい。溝深さの下限を100nm
としたとき、溝深さの上限は160nmがより好まし
く、150nmがさらに好ましい。
【0027】また、図2において「Wp」で表されるプ
リピットの溝幅は、400〜630nmが好ましく、4
20〜600nmがより好ましく、450〜580nm
が特に好ましいが、プリピットの溝幅はプリグルーブの
溝幅より狭い方が好ましい。プリピットのトラックピッ
チは、0.1〜50μmの範囲が好ましく、より好まし
くは0.2〜30μm、さらに好ましくは0.3〜10
μmである。
リピットの溝幅は、400〜630nmが好ましく、4
20〜600nmがより好ましく、450〜580nm
が特に好ましいが、プリピットの溝幅はプリグルーブの
溝幅より狭い方が好ましい。プリピットのトラックピッ
チは、0.1〜50μmの範囲が好ましく、より好まし
くは0.2〜30μm、さらに好ましくは0.3〜10
μmである。
【0028】透明基板10はディスク状の透明樹脂基板
であり、直径が120±3mmで厚みが0.6±0.1
mm、あるいはその直径が80±3mmで厚みが0.6
±0.1mmの円盤状基板が一般に用いられる。なお、
ここでいう「透明」とは、記録光及び再生光に対して透
明であることを意味する。
であり、直径が120±3mmで厚みが0.6±0.1
mm、あるいはその直径が80±3mmで厚みが0.6
±0.1mmの円盤状基板が一般に用いられる。なお、
ここでいう「透明」とは、記録光及び再生光に対して透
明であることを意味する。
【0029】透明基板10の材料としては、例えば、ガ
ラス;ポリカーボネート;ポリメチルメタクリレート等
のアクリル樹脂;ポリ塩化ビニル、塩化ビニル共重合体
等の塩化ビニル系樹脂;エポキシ樹脂;アモルファスポ
リオレフィンおよびポリエステル等を挙げることができ
る。また、所望によりそれらを併用してもよい。上記材
料の中では、耐湿性、寸法安定性および価格などの点か
らポリカーボネートが好ましい。
ラス;ポリカーボネート;ポリメチルメタクリレート等
のアクリル樹脂;ポリ塩化ビニル、塩化ビニル共重合体
等の塩化ビニル系樹脂;エポキシ樹脂;アモルファスポ
リオレフィンおよびポリエステル等を挙げることができ
る。また、所望によりそれらを併用してもよい。上記材
料の中では、耐湿性、寸法安定性および価格などの点か
らポリカーボネートが好ましい。
【0030】上述の所定形状のプリグルーブ及びプリピ
ットは、ポリカーボネートなどの樹脂材料を射出成形あ
るいは押出成形する際に、直接、透明基板10上に形成
することができる。また、プリグルーブ及びプリピット
の形成をプリグルーブ層を設けることにより行ってもよ
い。プリグルーブ層の材料としては、アクリル酸のモノ
エステル、ジエステル、トリエステルおよびテトラエス
テルのうち少なくとも一種のモノマー(またはオリゴマ
ー)と光重合開始剤との混合物を用いることができる。
プリグルーブ層の形成は、例えば、まず精密に作られた
母型(スタンパ)上に上記のアクリル酸エステルおよび
重合開始剤からなる混合液を塗布し、更にこの塗布液層
上に基板を載せたのち、基板または母型を介して紫外線
を照射することにより塗布層を硬化させて基板と塗布層
とを固着させる。次いで、基板を母型から剥離すること
によりプリグルーブ及びプリピットを得ることができ
る。プリグルーブ層の層厚は、一般に0.05〜100
μmの範囲にあり、好ましくは0.1〜50μmの範囲
である。
ットは、ポリカーボネートなどの樹脂材料を射出成形あ
るいは押出成形する際に、直接、透明基板10上に形成
することができる。また、プリグルーブ及びプリピット
の形成をプリグルーブ層を設けることにより行ってもよ
い。プリグルーブ層の材料としては、アクリル酸のモノ
エステル、ジエステル、トリエステルおよびテトラエス
テルのうち少なくとも一種のモノマー(またはオリゴマ
ー)と光重合開始剤との混合物を用いることができる。
プリグルーブ層の形成は、例えば、まず精密に作られた
母型(スタンパ)上に上記のアクリル酸エステルおよび
重合開始剤からなる混合液を塗布し、更にこの塗布液層
上に基板を載せたのち、基板または母型を介して紫外線
を照射することにより塗布層を硬化させて基板と塗布層
とを固着させる。次いで、基板を母型から剥離すること
によりプリグルーブ及びプリピットを得ることができ
る。プリグルーブ層の層厚は、一般に0.05〜100
μmの範囲にあり、好ましくは0.1〜50μmの範囲
である。
【0031】色素記録層12が設けられる側の透明基板
10の表面には、平面性の改善および接着力の向上およ
び色素記録層の変質防止などの目的で、下塗層を設ける
ことができる。下塗層の材料としては例えば、ポリメチ
ルメタクリレート、アクリル酸・メタクリル酸共重合
体、スチレン・無水マレイン酸共重合体、ポリビニルア
ルコール、N−メチロールアクリルアミド、スチレン・
ビニルトルエン共重合体、クロルスルホン化ポリエチレ
ン、ニトロセルロース、ポリ塩化ビニル、塩素化ポリオ
レフィン、ポリエステル、ポリイミド、酢酸ビニル・塩
化ビニル共重合体、エチレン・酢酸ビニル共重合体、ポ
リエチレン、ポリプロピレン、ポリカーボネート等の高
分子物質;およびシランカップリング剤などの表面改質
剤をあげることができる。下塗層は、上記物質を適当な
溶剤に溶解または分散して塗布液を調製したのち、この
塗布液をスピンコート、ディップコート、エクストルー
ジョンコートなどの塗布法を利用して基板表面に塗布す
ることにより形成することができる。下塗層の層厚は一
般に0.005〜20μmの範囲にあり、好ましくは
0.01〜10μmの範囲である。
10の表面には、平面性の改善および接着力の向上およ
び色素記録層の変質防止などの目的で、下塗層を設ける
ことができる。下塗層の材料としては例えば、ポリメチ
ルメタクリレート、アクリル酸・メタクリル酸共重合
体、スチレン・無水マレイン酸共重合体、ポリビニルア
ルコール、N−メチロールアクリルアミド、スチレン・
ビニルトルエン共重合体、クロルスルホン化ポリエチレ
ン、ニトロセルロース、ポリ塩化ビニル、塩素化ポリオ
レフィン、ポリエステル、ポリイミド、酢酸ビニル・塩
化ビニル共重合体、エチレン・酢酸ビニル共重合体、ポ
リエチレン、ポリプロピレン、ポリカーボネート等の高
分子物質;およびシランカップリング剤などの表面改質
剤をあげることができる。下塗層は、上記物質を適当な
溶剤に溶解または分散して塗布液を調製したのち、この
塗布液をスピンコート、ディップコート、エクストルー
ジョンコートなどの塗布法を利用して基板表面に塗布す
ることにより形成することができる。下塗層の層厚は一
般に0.005〜20μmの範囲にあり、好ましくは
0.01〜10μmの範囲である。
【0032】透明基板10(又は下塗層)のプリグルー
ブ及びプリピットが形成されているその表面上には、有
機色素を含有することにより情報の記録が可能な色素記
録層12が設けられている。なお、色素記録層12は単
層でも重層でもよい。
ブ及びプリピットが形成されているその表面上には、有
機色素を含有することにより情報の記録が可能な色素記
録層12が設けられている。なお、色素記録層12は単
層でも重層でもよい。
【0033】本発明においては、この色素記録層12の
記録レーザ波長での消衰係数kが0.05〜0.15の
範囲となるように、含有される有機色素が選択される。
消衰係数kが0.05より小さいと記録感度が低下し、
消衰係数kが0.15より大きいと記録光や再生光に対
する反射率が低下する。
記録レーザ波長での消衰係数kが0.05〜0.15の
範囲となるように、含有される有機色素が選択される。
消衰係数kが0.05より小さいと記録感度が低下し、
消衰係数kが0.15より大きいと記録光や再生光に対
する反射率が低下する。
【0034】上記の通り記録感度と反射率とが競合する
ので、消衰係数kの上限を0.15としたとき、消衰係
数kの下限は0.06がより好ましく、0.07がさら
に好ましい。消衰係数kの下限を0.05としたとき、
消衰係数kの上限は0.12がより好ましく、0.10
がさらに好ましい。また、消衰係数kの上限を0.12
としたとき、消衰係数kの下限は0.06がより好まし
く、0.07がさらに好ましい。消衰係数kの下限を
0.06nmとしたとき、消衰係数kの上限は0.12
がより好ましく、0.10がさらに好ましい。さらに、
消衰係数kの上限を0.10としたとき、消衰係数kの
下限は0.06がより好ましく、0.07がさらに好ま
しい。消衰係数kの下限を0.07としたとき、消衰係
数kの上限は0.12がより好ましく、0.10がさら
に好ましい。
ので、消衰係数kの上限を0.15としたとき、消衰係
数kの下限は0.06がより好ましく、0.07がさら
に好ましい。消衰係数kの下限を0.05としたとき、
消衰係数kの上限は0.12がより好ましく、0.10
がさらに好ましい。また、消衰係数kの上限を0.12
としたとき、消衰係数kの下限は0.06がより好まし
く、0.07がさらに好ましい。消衰係数kの下限を
0.06nmとしたとき、消衰係数kの上限は0.12
がより好ましく、0.10がさらに好ましい。さらに、
消衰係数kの上限を0.10としたとき、消衰係数kの
下限は0.06がより好ましく、0.07がさらに好ま
しい。消衰係数kの下限を0.07としたとき、消衰係
数kの上限は0.12がより好ましく、0.10がさら
に好ましい。
【0035】なお、色素記録層の消衰係数kとは、記録
レーザ波長に対する色素記録層の複素屈折率の虚数部の
絶対値であり、光吸収率の指標となる値であるが、本発
明においては、記録レーザ波長に対する色素記録層の透
過率及び反射率の測定値から下記の方法に従い求めた値
を意味する。
レーザ波長に対する色素記録層の複素屈折率の虚数部の
絶対値であり、光吸収率の指標となる値であるが、本発
明においては、記録レーザ波長に対する色素記録層の透
過率及び反射率の測定値から下記の方法に従い求めた値
を意味する。
【0036】消衰係数kは、一般に吸収係数αを用いて
下記式(1)により表される。
下記式(1)により表される。
【0037】k=αλ/4π・・ 式(1) (式中、λは記録レーザ波長である。) 一方、色素記録層の吸収係数αと膜厚dの積である光学
濃度αdは、実際に測定した色素記録層側からの入射光
に対する透過率T0および反射率R0、色素記録層側とは
反対側からの入射光に対する反射率R0´、基板のみで
の反射率Rsを用い、下記式(2)により求めることが
できる。 αd=ln(1/T0)+ln(1-R0)+ln(1-R0´+1/2Rs) ・・式(2) 従って、記録レーザ波長に対する色素記録層の消衰係数
kは、式(1)に式(2)を代入した下記式(3)によ
り求めることができる。 k=λ[ln(1/T0)+ln(1-R0)+ln(1-R0´+1/2Rs)]/4πd・・式(3) なお、基板のみでの反射率Rsは、記録媒体の内、色素
記録層が設けられていない部分での反射率である。
濃度αdは、実際に測定した色素記録層側からの入射光
に対する透過率T0および反射率R0、色素記録層側とは
反対側からの入射光に対する反射率R0´、基板のみで
の反射率Rsを用い、下記式(2)により求めることが
できる。 αd=ln(1/T0)+ln(1-R0)+ln(1-R0´+1/2Rs) ・・式(2) 従って、記録レーザ波長に対する色素記録層の消衰係数
kは、式(1)に式(2)を代入した下記式(3)によ
り求めることができる。 k=λ[ln(1/T0)+ln(1-R0)+ln(1-R0´+1/2Rs)]/4πd・・式(3) なお、基板のみでの反射率Rsは、記録媒体の内、色素
記録層が設けられていない部分での反射率である。
【0038】有機色素は、色素記録層の消衰係数kが所
望の値となるように、シアニン系色素、アゾ系色素、フ
タロシアニン系色素、オキソノール系色素、ピロメテン
系色素等から適宜選択される。また、色素記録層の消衰
係数kが所望の値となるように、これらの色素を適宜組
み合わせて使用してもよい。
望の値となるように、シアニン系色素、アゾ系色素、フ
タロシアニン系色素、オキソノール系色素、ピロメテン
系色素等から適宜選択される。また、色素記録層の消衰
係数kが所望の値となるように、これらの色素を適宜組
み合わせて使用してもよい。
【0039】また、本発明においては、色素記録層の厚
さを30〜120nmの範囲とすることが必要である。
図3は、透明基板10の表面に設けられた色素記録層1
2の形状を表す概略断面図である。本発明において「色
素記録層の厚さ」とは、溝が形成された部分での色素記
録層の厚さを意味し、図3において「A」で示すよう
に、溝が形成された部分での色素記録層の表面から溝の
最も深い箇所までの距離のことである。
さを30〜120nmの範囲とすることが必要である。
図3は、透明基板10の表面に設けられた色素記録層1
2の形状を表す概略断面図である。本発明において「色
素記録層の厚さ」とは、溝が形成された部分での色素記
録層の厚さを意味し、図3において「A」で示すよう
に、溝が形成された部分での色素記録層の表面から溝の
最も深い箇所までの距離のことである。
【0040】従来、色素記録層はグルーブ上で200n
m程度の層厚で形成されるのが一般的であるが、本発明
では色素記録層の厚さを30〜120nmと従来のCD
−Rより薄くした点に特徴がある。色素記録層の厚さが
30nmより小さいと感度が低下して記録不能となり、
色素記録層の厚さが120nmより大きいとジッタが大
きくなって記録再生特性が低下する。また、プリピット
が形成された領域においても、色素記録層の厚さは重要
であり、色素記録層の厚さが120nmより大きいと信
号の変調度が低下し、CD規格を満足する再生信号を得
ることができない。
m程度の層厚で形成されるのが一般的であるが、本発明
では色素記録層の厚さを30〜120nmと従来のCD
−Rより薄くした点に特徴がある。色素記録層の厚さが
30nmより小さいと感度が低下して記録不能となり、
色素記録層の厚さが120nmより大きいとジッタが大
きくなって記録再生特性が低下する。また、プリピット
が形成された領域においても、色素記録層の厚さは重要
であり、色素記録層の厚さが120nmより大きいと信
号の変調度が低下し、CD規格を満足する再生信号を得
ることができない。
【0041】上記の通り、記録可能領域においては記録
感度とジッタとが競合し、プリピットが形成された領域
においては信号の変調度が変化するため、色素記録層の
厚さの上限を120nmとしたとき、色素記録層の厚さ
の下限は40nmがより好ましく、50nmがさらに好
ましい。色素記録層の厚さの下限を30nmとしたと
き、色素記録層の厚さの上限は110nmがより好まし
く、100nmがさらに好ましい。また、色素記録層の
厚さの上限を110nmとしたとき、色素記録層の厚さ
の下限は40nmがより好ましく、50nmがさらに好
ましい。色素記録層の厚さの下限を40nmとしたと
き、色素記録層の厚さの上限は110nmがより好まし
く、100nmがさらに好ましい。さらに、色素記録層
の厚さの上限を100nmとしたとき、色素記録層の厚
さの下限は40nmがより好ましく、50nmがさらに
好ましい。色素記録層の厚さの下限を50nmとしたと
き、色素記録層の厚さの上限は110nmがより好まし
く、100nmがさらに好ましい。
感度とジッタとが競合し、プリピットが形成された領域
においては信号の変調度が変化するため、色素記録層の
厚さの上限を120nmとしたとき、色素記録層の厚さ
の下限は40nmがより好ましく、50nmがさらに好
ましい。色素記録層の厚さの下限を30nmとしたと
き、色素記録層の厚さの上限は110nmがより好まし
く、100nmがさらに好ましい。また、色素記録層の
厚さの上限を110nmとしたとき、色素記録層の厚さ
の下限は40nmがより好ましく、50nmがさらに好
ましい。色素記録層の厚さの下限を40nmとしたと
き、色素記録層の厚さの上限は110nmがより好まし
く、100nmがさらに好ましい。さらに、色素記録層
の厚さの上限を100nmとしたとき、色素記録層の厚
さの下限は40nmがより好ましく、50nmがさらに
好ましい。色素記録層の厚さの下限を50nmとしたと
き、色素記録層の厚さの上限は110nmがより好まし
く、100nmがさらに好ましい。
【0042】上記色素記録層12は、上述の有機色素の
他、所望により退色防止剤及び結合剤などを溶剤に溶解
して塗布液を調製し、次いで、この塗布液を透明基板の
プリグルーブが形成されているその表面に塗布して塗膜
を形成し、形成された塗膜を乾燥することにより形成す
ることができる。塗布液中の色素濃度は、薄膜を形成す
るために、0.5〜3.0g/100mlの範囲とする
ことが好ましく、0.6〜1.1g/100mlの範囲
がより好ましい。色素濃度の高い塗布液を用いることに
より、より薄膜の色素記録層を得ることができる。
他、所望により退色防止剤及び結合剤などを溶剤に溶解
して塗布液を調製し、次いで、この塗布液を透明基板の
プリグルーブが形成されているその表面に塗布して塗膜
を形成し、形成された塗膜を乾燥することにより形成す
ることができる。塗布液中の色素濃度は、薄膜を形成す
るために、0.5〜3.0g/100mlの範囲とする
ことが好ましく、0.6〜1.1g/100mlの範囲
がより好ましい。色素濃度の高い塗布液を用いることに
より、より薄膜の色素記録層を得ることができる。
【0043】塗布方法としては、スプレー法、スピンコ
ート法、ディップ法、ロールコート法、ブレードコート
法、ドクターロール法、スクリーン印刷法などを挙げる
ことができる。スピンコート法で色素記録層を形成する
場合、従来公知のスピンコート塗布装置を使用して、色
素記録層の薄膜を形成することができる。塗布液の供給
量は1枚当り0.1〜1mlが好ましく、0.2〜0.
5mlがより好ましい。塗布液供給時の回転数は100
〜500rpmが好ましく、200〜400rpmがよ
り好ましい。塗布液を供給後は徐々に回転数を上げて乾
燥を行うが、乾燥時の回転数は1500〜8000rp
mが好ましく、2000〜6000rpmがより好まし
く、3000〜5000rpmが特に好ましい。回転数
を上げる加速度は、10〜3000rpm/s2の範囲
が好ましく、50〜1000rpm/s2の範囲がより
好ましい。塗布開始から乾燥終了までに要する時間は、
短過ぎると均一な膜厚分布を得ることができず、長すぎ
ると生産性が低下するので、3〜15秒の範囲が好まし
く、5〜10秒の範囲とするのがより好ましい。以上の
条件下でスピンコートを行うことにより、120nm以
下の薄膜を形成することができる。
ート法、ディップ法、ロールコート法、ブレードコート
法、ドクターロール法、スクリーン印刷法などを挙げる
ことができる。スピンコート法で色素記録層を形成する
場合、従来公知のスピンコート塗布装置を使用して、色
素記録層の薄膜を形成することができる。塗布液の供給
量は1枚当り0.1〜1mlが好ましく、0.2〜0.
5mlがより好ましい。塗布液供給時の回転数は100
〜500rpmが好ましく、200〜400rpmがよ
り好ましい。塗布液を供給後は徐々に回転数を上げて乾
燥を行うが、乾燥時の回転数は1500〜8000rp
mが好ましく、2000〜6000rpmがより好まし
く、3000〜5000rpmが特に好ましい。回転数
を上げる加速度は、10〜3000rpm/s2の範囲
が好ましく、50〜1000rpm/s2の範囲がより
好ましい。塗布開始から乾燥終了までに要する時間は、
短過ぎると均一な膜厚分布を得ることができず、長すぎ
ると生産性が低下するので、3〜15秒の範囲が好まし
く、5〜10秒の範囲とするのがより好ましい。以上の
条件下でスピンコートを行うことにより、120nm以
下の薄膜を形成することができる。
【0044】塗布溶剤としては、酢酸ブチル、セロソル
ブアセテートなどのエステル;メチルエチルケトン、シ
クロヘキサノン、メチルイソブチルケトンなどのケト
ン;ジクロルメタン、1,2−ジクロルエタン、クロロ
ホルムなどの塩素化炭化水素;ジメチルホルムアミドな
どのアミド;シクロヘキサンなどの炭化水素;テトラヒ
ドロフラン、エチルエーテル、ジオキサンなどのエーテ
ル;エタノ−ル、n−プロパノール、イソプロパノー
ル、n−ブタノール、ジアセトンアルコールなどのアル
コール;2,2,3,3−テトラフロロプロパノールな
どのフッ素系溶剤;エチレングリコールモノメチルエー
テル、エチレングリコールモノエチルエーテル、プロピ
レングリコールモノメチルエーテルなどのグリコールエ
ーテル類などを挙げることができるが、薄膜を形成する
ために、2,2,3,3−テトラフロロプロパノールな
どのフッ素系溶剤が特に好ましい。上記溶剤は使用する
化合物の溶解性を考慮して単独または二種以上を組み合
わせて用いることができる。塗布液中には更に酸化防止
剤、UV吸収剤、可塑剤、及び潤滑剤などの各種の添加
剤を目的に応じて添加してもよい。
ブアセテートなどのエステル;メチルエチルケトン、シ
クロヘキサノン、メチルイソブチルケトンなどのケト
ン;ジクロルメタン、1,2−ジクロルエタン、クロロ
ホルムなどの塩素化炭化水素;ジメチルホルムアミドな
どのアミド;シクロヘキサンなどの炭化水素;テトラヒ
ドロフラン、エチルエーテル、ジオキサンなどのエーテ
ル;エタノ−ル、n−プロパノール、イソプロパノー
ル、n−ブタノール、ジアセトンアルコールなどのアル
コール;2,2,3,3−テトラフロロプロパノールな
どのフッ素系溶剤;エチレングリコールモノメチルエー
テル、エチレングリコールモノエチルエーテル、プロピ
レングリコールモノメチルエーテルなどのグリコールエ
ーテル類などを挙げることができるが、薄膜を形成する
ために、2,2,3,3−テトラフロロプロパノールな
どのフッ素系溶剤が特に好ましい。上記溶剤は使用する
化合物の溶解性を考慮して単独または二種以上を組み合
わせて用いることができる。塗布液中には更に酸化防止
剤、UV吸収剤、可塑剤、及び潤滑剤などの各種の添加
剤を目的に応じて添加してもよい。
【0045】退色防止剤の代表的な例としては、ニトロ
ソ化合物、金属錯体、ジインモニウム塩、アミニウム塩
を挙げることができる。これらの例は、例えば、特開平
2−300288号、同3−224793号、及び同4
−146189号等の各公報に記載されている。
ソ化合物、金属錯体、ジインモニウム塩、アミニウム塩
を挙げることができる。これらの例は、例えば、特開平
2−300288号、同3−224793号、及び同4
−146189号等の各公報に記載されている。
【0046】本発明においては、下記一般式(1)で表
される退色防止剤が好ましい。
される退色防止剤が好ましい。
【0047】
【化1】
【0048】上記一般式(1)のR11、R12はそれぞれ
独立に水素原子または一価の置換基を表す。R11および
R12で表される置換基は、ハロゲン原子、または炭素原
子、酸素原子、窒素原子又は硫黄原子が組み合わされて
なる置換基であり、具体的には、アルキル基、アルケニ
ル基、アラルキル基、アリール基、ヘテロ環基、ハロゲ
ン原子、シアノ基、ニトロ基、メルカプト基、ヒドロキ
シ基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アルキルチオ
基、アリールチオ基、アシルオキシ基、アミノ基、アル
キルアミノ基、アミド基、スルホンアミド基、スルファ
モイルアミノ基、アルコキシカルボニルアミノ基、アル
コキシスルホニルアミノ基、ウレイド基、チオウレイド
基、アシル基、アルコキシカルボニル基、カルバモイル
基、アルキルスルホニル基、アルキルスルフィニル基、
スルファモイル基、カルボキシル基(塩を含む)、スル
ホ基(塩を含む)を挙げることができる。これらは、更
に、これらの置換基で置換されていてもよい。
独立に水素原子または一価の置換基を表す。R11および
R12で表される置換基は、ハロゲン原子、または炭素原
子、酸素原子、窒素原子又は硫黄原子が組み合わされて
なる置換基であり、具体的には、アルキル基、アルケニ
ル基、アラルキル基、アリール基、ヘテロ環基、ハロゲ
ン原子、シアノ基、ニトロ基、メルカプト基、ヒドロキ
シ基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アルキルチオ
基、アリールチオ基、アシルオキシ基、アミノ基、アル
キルアミノ基、アミド基、スルホンアミド基、スルファ
モイルアミノ基、アルコキシカルボニルアミノ基、アル
コキシスルホニルアミノ基、ウレイド基、チオウレイド
基、アシル基、アルコキシカルボニル基、カルバモイル
基、アルキルスルホニル基、アルキルスルフィニル基、
スルファモイル基、カルボキシル基(塩を含む)、スル
ホ基(塩を含む)を挙げることができる。これらは、更
に、これらの置換基で置換されていてもよい。
【0049】R11、R12は、各々独立に水素原子、炭素
数1〜6のアルキル基、ハロゲン原子、シアノ基、炭素
数1〜6のアルコキシ基、炭素数1〜6のアルキルチオ
基、炭素数1〜6のアミド基、炭素数1〜6のスルホン
アミド基、炭素数1〜6のウレイド基、炭素数1〜6の
アシル基、炭素数2〜6のアルコキシカルボニル基、炭
素数1〜6のカルバモイル基、炭素数1〜6のアルキル
スルホニル基、炭素数1〜6のアルキルスルフィニル基
が好ましく、炭素原子数4以下のアルコキシ基がより好
ましく、メトキシ基、エトキシ基が特に好ましい。
数1〜6のアルキル基、ハロゲン原子、シアノ基、炭素
数1〜6のアルコキシ基、炭素数1〜6のアルキルチオ
基、炭素数1〜6のアミド基、炭素数1〜6のスルホン
アミド基、炭素数1〜6のウレイド基、炭素数1〜6の
アシル基、炭素数2〜6のアルコキシカルボニル基、炭
素数1〜6のカルバモイル基、炭素数1〜6のアルキル
スルホニル基、炭素数1〜6のアルキルスルフィニル基
が好ましく、炭素原子数4以下のアルコキシ基がより好
ましく、メトキシ基、エトキシ基が特に好ましい。
【0050】退色防止剤を使用する場合には、その使用
量は、色素の量に対して、通常0.1〜50質量%の範
囲であり、好ましくは、0.5〜45質量%の範囲、更
に好ましくは、3〜40質量%の範囲、特に5〜25質
量%の範囲である。
量は、色素の量に対して、通常0.1〜50質量%の範
囲であり、好ましくは、0.5〜45質量%の範囲、更
に好ましくは、3〜40質量%の範囲、特に5〜25質
量%の範囲である。
【0051】結合剤の例としては、例えばゼラチン、セ
ルロース誘導体、デキストラン、ロジン、ゴムなどの天
然有機高分子物質;およびポリウレタン、ポリエチレ
ン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリイソブチレン
等の炭化水素系樹脂;ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリ
デン、ポリ塩化ビニル・ポリ酢酸ビニル共重合体等のビ
ニル系樹脂;ポリアクリル酸メチル、ポリメタクリル酸
メチルなどのアクリル樹脂;ポリビニルアルコール、塩
素化ポリエチレン、エポキシ樹脂、ブチラール樹脂、ゴ
ム誘導体、フェノール・ホルムアルデヒド樹脂等の熱硬
化性樹脂の初期縮合物などの合成有機高分子を挙げるこ
とができる。色素記録層の材料として結合剤を併用する
場合に、結合剤の使用量は、色素100重量部に対して
0.2〜20重量部、好ましくは0.5〜10重量部、
更に好ましくは1〜5重量部である。
ルロース誘導体、デキストラン、ロジン、ゴムなどの天
然有機高分子物質;およびポリウレタン、ポリエチレ
ン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリイソブチレン
等の炭化水素系樹脂;ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリ
デン、ポリ塩化ビニル・ポリ酢酸ビニル共重合体等のビ
ニル系樹脂;ポリアクリル酸メチル、ポリメタクリル酸
メチルなどのアクリル樹脂;ポリビニルアルコール、塩
素化ポリエチレン、エポキシ樹脂、ブチラール樹脂、ゴ
ム誘導体、フェノール・ホルムアルデヒド樹脂等の熱硬
化性樹脂の初期縮合物などの合成有機高分子を挙げるこ
とができる。色素記録層の材料として結合剤を併用する
場合に、結合剤の使用量は、色素100重量部に対して
0.2〜20重量部、好ましくは0.5〜10重量部、
更に好ましくは1〜5重量部である。
【0052】また、色素記録層12と光反射層14との
間には、反射率向上と感度向上のために、中間層を設け
てもよい。中間層に用いられる材料としては、Si
O2、SiN、MgF2、TiO2等の無機物質、ブタジ
エンゴム等の有機物質を挙げることができる。この中間
層は、真空成膜やスピンコート等を利用して形成するこ
とができる。
間には、反射率向上と感度向上のために、中間層を設け
てもよい。中間層に用いられる材料としては、Si
O2、SiN、MgF2、TiO2等の無機物質、ブタジ
エンゴム等の有機物質を挙げることができる。この中間
層は、真空成膜やスピンコート等を利用して形成するこ
とができる。
【0053】色素記録層12の上には、反射率の向上を
目的として、光反射層14が設けられている。光反射層
14の材料は、レーザ光に対する反射率が高い光反射性
物質であればよく、その材料の反射率が30%以上ある
ことが好ましく、50%以上がより好ましく、70%以
上がさらに好ましい。その例としては、Mg、Se、
Y、Ti、Zr、Hf、V、Nb、Ta、Cr、Mo、
W、Mn、Re、Fe、Co、Ni、Ru、Rh、P
d、Ir、Pt、Cu、Ag、Au、Zn、Cd、A
l、Ga、In、Si、Ge、Te、Pb、Po、S
n、Biなどの金属及び半金属あるいはステンレス鋼を
挙げることができる。これらのうちで好ましいものは、
Cr、Ni、Pt、Cu、Ag、Au、Al及びステン
レス鋼である。これらの物質は単独で用いてもよく、二
種以上の組み合わせて用いてもよい。また、合金として
用いることもできる。光反射層14の材料としては、A
u、Ag、Alもしくはその合金が特に好ましい。光反
射層14は、例えば、色素記録層12上に上記光反射性
物質を蒸着、スパッタリング、またはイオンプレーティ
ングすることにより形成することができる。光反射層1
4の厚さは、一般的には10〜800nmの範囲であ
り、好ましくは20〜500nmの範囲、更に好ましく
は50〜300nmの範囲である。
目的として、光反射層14が設けられている。光反射層
14の材料は、レーザ光に対する反射率が高い光反射性
物質であればよく、その材料の反射率が30%以上ある
ことが好ましく、50%以上がより好ましく、70%以
上がさらに好ましい。その例としては、Mg、Se、
Y、Ti、Zr、Hf、V、Nb、Ta、Cr、Mo、
W、Mn、Re、Fe、Co、Ni、Ru、Rh、P
d、Ir、Pt、Cu、Ag、Au、Zn、Cd、A
l、Ga、In、Si、Ge、Te、Pb、Po、S
n、Biなどの金属及び半金属あるいはステンレス鋼を
挙げることができる。これらのうちで好ましいものは、
Cr、Ni、Pt、Cu、Ag、Au、Al及びステン
レス鋼である。これらの物質は単独で用いてもよく、二
種以上の組み合わせて用いてもよい。また、合金として
用いることもできる。光反射層14の材料としては、A
u、Ag、Alもしくはその合金が特に好ましい。光反
射層14は、例えば、色素記録層12上に上記光反射性
物質を蒸着、スパッタリング、またはイオンプレーティ
ングすることにより形成することができる。光反射層1
4の厚さは、一般的には10〜800nmの範囲であ
り、好ましくは20〜500nmの範囲、更に好ましく
は50〜300nmの範囲である。
【0054】光反射層14の上には、色素記録層などを
物理的および化学的に保護する目的で保護層16が設け
られている。耐傷性、耐湿性を高める目的で、透明基板
10の色素記録層12が設けられていない側に同様の保
護層を設けてもよい。保護層16に用いられる材料とし
ては、例えば、SiO、SiO2、MgF2、SnO2、
Si3N4などの無機物質、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹
脂、UV硬化性樹脂等の有機物質を挙げることができ
る。
物理的および化学的に保護する目的で保護層16が設け
られている。耐傷性、耐湿性を高める目的で、透明基板
10の色素記録層12が設けられていない側に同様の保
護層を設けてもよい。保護層16に用いられる材料とし
ては、例えば、SiO、SiO2、MgF2、SnO2、
Si3N4などの無機物質、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹
脂、UV硬化性樹脂等の有機物質を挙げることができ
る。
【0055】保護層16は、たとえばプラスチックの押
出加工で得られたフィルムを接着層を光反射層14上及
び/または透明基板10上にラミネートすることにより
形成することができる。あるいは真空蒸着、スパッタリ
ング、塗布等の方法により設けられてもよい。また、熱
可塑性樹脂、熱硬化性樹脂の場合には、これらを適当な
溶剤に溶解して塗布液を調製したのち、この塗布液を塗
布し、乾燥することによっても形成することができる。
UV硬化性樹脂の場合には、そのままもしくは適当な溶
剤に溶解して塗布液を調製したのちこの塗布液を塗布
し、UV光を照射して硬化させることによっても形成す
ることができる。これらの塗布液中には、更に帯電防止
剤、酸化防止剤、UV吸収剤等の各種添加剤を目的に応
じて添加してもよい。
出加工で得られたフィルムを接着層を光反射層14上及
び/または透明基板10上にラミネートすることにより
形成することができる。あるいは真空蒸着、スパッタリ
ング、塗布等の方法により設けられてもよい。また、熱
可塑性樹脂、熱硬化性樹脂の場合には、これらを適当な
溶剤に溶解して塗布液を調製したのち、この塗布液を塗
布し、乾燥することによっても形成することができる。
UV硬化性樹脂の場合には、そのままもしくは適当な溶
剤に溶解して塗布液を調製したのちこの塗布液を塗布
し、UV光を照射して硬化させることによっても形成す
ることができる。これらの塗布液中には、更に帯電防止
剤、酸化防止剤、UV吸収剤等の各種添加剤を目的に応
じて添加してもよい。
【0056】保護層16の硬度は、ピットの保護層方向
への不均一な広がりを防止するため、鉛筆の引掻き硬度
でF以上であることが好ましく、H以上がより好まし
い。保護層の層厚は2.5〜23μmの範囲にあること
が好ましく、より好ましくは3.5〜20μm、さらに
好ましくは4.0〜15μmである。
への不均一な広がりを防止するため、鉛筆の引掻き硬度
でF以上であることが好ましく、H以上がより好まし
い。保護層の層厚は2.5〜23μmの範囲にあること
が好ましく、より好ましくは3.5〜20μm、さらに
好ましくは4.0〜15μmである。
【0057】また、光反射層14と保護層16との間に
は、反射率の向上等、光学特性を調整するために、中間
層を設けてもよい。中間層に用いられる材料としては、
例えば、SiO、SiO2、MgF2、SnO2、Si3N
4などの無機物質を挙げることができる。また、この中
間層は、蒸着、スパッタリング等の真空成膜により形成
することができる。
は、反射率の向上等、光学特性を調整するために、中間
層を設けてもよい。中間層に用いられる材料としては、
例えば、SiO、SiO2、MgF2、SnO2、Si3N
4などの無機物質を挙げることができる。また、この中
間層は、蒸着、スパッタリング等の真空成膜により形成
することができる。
【0058】上記光情報記録媒体への情報の記録は、例
えば、次のように行われる。本発明の光情報記録媒体
は、通常のCDフォーマットの場合の1倍速(1.2〜
1.4m/秒)を始めとして、4倍速、6倍速、もしく
はそれ以上の高速記録にも利用できる。まず、光情報記
録媒体を所定の線速度(CDフォーマットの場合は1.
2〜1.4m/秒)又は所定の定角速度にて回転させな
がら、基板側から半導体レーザ光などの記録用の光を照
射する。この光の照射により、色素記録層がその光を吸
収して局所的に温度上昇し、例えば、ピットが生成して
その光学特性を変えることにより情報が記録される。上
記のように記録された情報の再生は、光情報記録媒体を
所定の定線速度で回転させながら半導体レーザ光を基板
側から照射して、その反射光を検出することにより行う
ことができる。
えば、次のように行われる。本発明の光情報記録媒体
は、通常のCDフォーマットの場合の1倍速(1.2〜
1.4m/秒)を始めとして、4倍速、6倍速、もしく
はそれ以上の高速記録にも利用できる。まず、光情報記
録媒体を所定の線速度(CDフォーマットの場合は1.
2〜1.4m/秒)又は所定の定角速度にて回転させな
がら、基板側から半導体レーザ光などの記録用の光を照
射する。この光の照射により、色素記録層がその光を吸
収して局所的に温度上昇し、例えば、ピットが生成して
その光学特性を変えることにより情報が記録される。上
記のように記録された情報の再生は、光情報記録媒体を
所定の定線速度で回転させながら半導体レーザ光を基板
側から照射して、その反射光を検出することにより行う
ことができる。
【0059】以上説明したように、本実施の形態に係る
CD−R型の光情報記録媒体は、プリピット及びプリグ
ルーブが形成された円盤状の透明基板上に、レーザ光を
照射してピットを形成することにより情報の記録が可能
な色素記録層が設けられ、更に該色素記録層上に金属か
らなる光反射層が設けられた光情報記録媒体であって、
(1)透明基板上に形成されたプリピットの溝深さが6
0〜180nmの範囲にあり、(2)透明基板上に形成
されたプリグルーブの溝深さが200〜350nmの範
囲にあり、(3)色素記録層の厚さが30〜120nm
であり、且つ(4)色素記録層の記録レーザ波長での消
衰係数kが0.05〜0.15であることを特徴とする
ものである。これら(1)〜(4)の3つの要件を満た
すことにより、良好な記録感度と良好な記録特性(ジッ
タ)とを両立することができると共に、プリピットが形
成された領域から、信号の変調度が良好でCD規格を満
足する再生信号を得ることができる。即ち、良好な記録
再生特性を備えたハイブリッド型の光情報記録媒体を得
ることができる。
CD−R型の光情報記録媒体は、プリピット及びプリグ
ルーブが形成された円盤状の透明基板上に、レーザ光を
照射してピットを形成することにより情報の記録が可能
な色素記録層が設けられ、更に該色素記録層上に金属か
らなる光反射層が設けられた光情報記録媒体であって、
(1)透明基板上に形成されたプリピットの溝深さが6
0〜180nmの範囲にあり、(2)透明基板上に形成
されたプリグルーブの溝深さが200〜350nmの範
囲にあり、(3)色素記録層の厚さが30〜120nm
であり、且つ(4)色素記録層の記録レーザ波長での消
衰係数kが0.05〜0.15であることを特徴とする
ものである。これら(1)〜(4)の3つの要件を満た
すことにより、良好な記録感度と良好な記録特性(ジッ
タ)とを両立することができると共に、プリピットが形
成された領域から、信号の変調度が良好でCD規格を満
足する再生信号を得ることができる。即ち、良好な記録
再生特性を備えたハイブリッド型の光情報記録媒体を得
ることができる。
【0060】また、色素記録層の厚さを薄くしたことに
より、色素記録層の形成に要する時間(例えば、スピン
コート時間等の塗布や乾燥に要する時間)が短縮され、
光情報記録媒体の製造効率を向上させることができ、コ
ストダウンを図ることができる。
より、色素記録層の形成に要する時間(例えば、スピン
コート時間等の塗布や乾燥に要する時間)が短縮され、
光情報記録媒体の製造効率を向上させることができ、コ
ストダウンを図ることができる。
【0061】なお、上記では保護層を備えたCD−R型
の光情報記録媒体の例について説明したが、これらの層
は任意の構成要素であり、これらの層が設けられていな
い構成とすることもできる。
の光情報記録媒体の例について説明したが、これらの層
は任意の構成要素であり、これらの層が設けられていな
い構成とすることもできる。
【0062】また、上記ではCD−R型の光情報記録媒
体の例について説明したが、本発明の光情報記録媒体
を、より高密度記録が可能なDVD−R型の光情報記録
媒体に適用することもできる。DVD−R型の光情報記
録媒体は、透明基板に形成されるプリグルーブのトラッ
クピッチが0.6〜0.9μmとCD−R型に比べて狭
いこと以外は、基本的にはCD−R型の光情報記録媒体
と同様の構成を有している。
体の例について説明したが、本発明の光情報記録媒体
を、より高密度記録が可能なDVD−R型の光情報記録
媒体に適用することもできる。DVD−R型の光情報記
録媒体は、透明基板に形成されるプリグルーブのトラッ
クピッチが0.6〜0.9μmとCD−R型に比べて狭
いこと以外は、基本的にはCD−R型の光情報記録媒体
と同様の構成を有している。
【0063】また、上述のCD−R型の光情報記録媒体
と同様にして形成した透明基板、色素記録層、光反射
層、及び保護層からなる積層体を2枚用意し、用意した
2枚の積層体を各々の色素記録層が内側となるように接
着剤等で貼り合わせることにより、二つの色素記録層を
持つ貼り合せ構造のDVD−R型の光情報記録媒体とす
ることができる。また、積層体とこの積層体の基板と略
同じ寸法の円盤状保護基板とを、その色素記録層が内側
となるように接着剤等で貼り合わせることにより、片側
のみに色素記録層を持つDVD−R型の光情報記録媒体
を製造することができる。なお、貼り合わせ構造とする
場合、透明基板の直径が120±3mmで厚みが0.6
±0.1mmのものが一般に用いられ、貼り合わせ後の
光情報記録媒体の厚みが1.2±0.2mmとなるよう
に調整される。
と同様にして形成した透明基板、色素記録層、光反射
層、及び保護層からなる積層体を2枚用意し、用意した
2枚の積層体を各々の色素記録層が内側となるように接
着剤等で貼り合わせることにより、二つの色素記録層を
持つ貼り合せ構造のDVD−R型の光情報記録媒体とす
ることができる。また、積層体とこの積層体の基板と略
同じ寸法の円盤状保護基板とを、その色素記録層が内側
となるように接着剤等で貼り合わせることにより、片側
のみに色素記録層を持つDVD−R型の光情報記録媒体
を製造することができる。なお、貼り合わせ構造とする
場合、透明基板の直径が120±3mmで厚みが0.6
±0.1mmのものが一般に用いられ、貼り合わせ後の
光情報記録媒体の厚みが1.2±0.2mmとなるよう
に調整される。
【0064】本発明の光情報記録媒体を、DVD−R型
媒体として使用すると更にその特徴が現れる。即ち、D
VD−R型媒体の場合、CD−R型媒体に比較して更に
高密度の記録が要求されるが、本発明では色素記録層の
膜厚は従来のものよりかなり薄いので高密度記録に好適
である。
媒体として使用すると更にその特徴が現れる。即ち、D
VD−R型媒体の場合、CD−R型媒体に比較して更に
高密度の記録が要求されるが、本発明では色素記録層の
膜厚は従来のものよりかなり薄いので高密度記録に好適
である。
【0065】
【実施例】以下、本発明の光情報記録媒体を実施例に基
づき具体的に説明する。 [実施例1]射出成形により直径46mm〜80mmの
領域にEFM信号を記録したプリピット(ピットの半値
幅:500nm、ピットの深さ:130nm)が形成さ
れ、直径80mm〜118mmの領域にプリグルーブ
(トラックピッチ:1.6μm、グルーブの半値幅:5
50nm、グルーブの深さ:50nm)が形成された円
盤状のポリカーボネート基板(外径:120mm、内
径:15mm、厚さ:1.2mm、帝人(株)製、商品
名「パンライトAD5503」)を用意した。プリグル
ーブの溝深さは250nmであり、溝幅は550nmで
あり、トラックピッチ1600nmである。
づき具体的に説明する。 [実施例1]射出成形により直径46mm〜80mmの
領域にEFM信号を記録したプリピット(ピットの半値
幅:500nm、ピットの深さ:130nm)が形成さ
れ、直径80mm〜118mmの領域にプリグルーブ
(トラックピッチ:1.6μm、グルーブの半値幅:5
50nm、グルーブの深さ:50nm)が形成された円
盤状のポリカーボネート基板(外径:120mm、内
径:15mm、厚さ:1.2mm、帝人(株)製、商品
名「パンライトAD5503」)を用意した。プリグル
ーブの溝深さは250nmであり、溝幅は550nmで
あり、トラックピッチ1600nmである。
【0066】下記色素(A)2gを、2,2,3,3−
テトラフルオロ−1−プロパノール100mlに2時間
超音波照射して溶解し、この色素記録層形成用塗布液
を、得られた基板のプリグルーブ面に、回転数を300
〜3000rpmまで変化させながらスピンコート法に
より塗布し、13秒かけて乾燥して色素記録層を形成し
た。色素記録層の厚さは、色素記録層の断面を走査型電
子顕微鏡(SEM)により観察して計測したところ65
nmであった。また、色素記録層の780nmのレーザ
光に対する消衰係数kは0.08であった。
テトラフルオロ−1−プロパノール100mlに2時間
超音波照射して溶解し、この色素記録層形成用塗布液
を、得られた基板のプリグルーブ面に、回転数を300
〜3000rpmまで変化させながらスピンコート法に
より塗布し、13秒かけて乾燥して色素記録層を形成し
た。色素記録層の厚さは、色素記録層の断面を走査型電
子顕微鏡(SEM)により観察して計測したところ65
nmであった。また、色素記録層の780nmのレーザ
光に対する消衰係数kは0.08であった。
【0067】
【化2】
【0068】次いで、アルゴン雰囲気中での、DCスパ
ッタリングにより、色素記録層上に厚さ約80nmの銀
(Ag)からなる光反射層を形成した。更に、光反射層
上に、UV硬化性樹脂(商品名「SD−318」、大日
本インキ化学工業(株)製)を回転数を300rpm〜
4000rpmまで変化させながらスピンコートにより
塗布した。塗布後、その上から高圧水銀灯により紫外線
を照射して硬化させ、層厚8μmの保護層を形成した。
保護層の表面硬度は鉛筆の引っかき硬度で2Hであっ
た。
ッタリングにより、色素記録層上に厚さ約80nmの銀
(Ag)からなる光反射層を形成した。更に、光反射層
上に、UV硬化性樹脂(商品名「SD−318」、大日
本インキ化学工業(株)製)を回転数を300rpm〜
4000rpmまで変化させながらスピンコートにより
塗布した。塗布後、その上から高圧水銀灯により紫外線
を照射して硬化させ、層厚8μmの保護層を形成した。
保護層の表面硬度は鉛筆の引っかき硬度で2Hであっ
た。
【0069】以上の工程により、基板、色素記録層、光
反射層及び保護層からなる実施例1のCD−R型光ディ
スクを作製した。 [実施例2]色素記録層の厚さを80nmとした以外
は、実施例1と同様にして本発明に従うCD−R型光デ
ィスクを作製した。 [実施例3]プリグルーブの溝幅を460nm、プリピ
ットの溝幅を400nmとした以外は、実施例1と同様
にして本発明に従うCD−R型光ディスクを作製した。 [実施例4]プリグルーブの溝深さを230nmとした
以外は、実施例1と同様にして本発明に従うCD−R型
光ディスクを作製した。 [実施例5]プリグルーブの溝深さを280nmとした
以外は、実施例1と同様にして本発明に従うCD−R型
光ディスクを作製した。 [実施例6]色素記録層形成用塗布液中の色素(A)の
濃度を4g/100mlとした以外は、実施例1と同様
にして本発明に従うCD−R型光ディスクを作製した。
なお、色素記録層の乾燥時間は8秒に短縮することがで
きた。 [比較例1]色素を下記に示す色素(B)とした以外
は、実施例1と同様にして比較用のCD−R型光ディス
クを作製した。このとき色素記録層の780nmのレー
ザ光に対する消衰係数kは0.04であった。
反射層及び保護層からなる実施例1のCD−R型光ディ
スクを作製した。 [実施例2]色素記録層の厚さを80nmとした以外
は、実施例1と同様にして本発明に従うCD−R型光デ
ィスクを作製した。 [実施例3]プリグルーブの溝幅を460nm、プリピ
ットの溝幅を400nmとした以外は、実施例1と同様
にして本発明に従うCD−R型光ディスクを作製した。 [実施例4]プリグルーブの溝深さを230nmとした
以外は、実施例1と同様にして本発明に従うCD−R型
光ディスクを作製した。 [実施例5]プリグルーブの溝深さを280nmとした
以外は、実施例1と同様にして本発明に従うCD−R型
光ディスクを作製した。 [実施例6]色素記録層形成用塗布液中の色素(A)の
濃度を4g/100mlとした以外は、実施例1と同様
にして本発明に従うCD−R型光ディスクを作製した。
なお、色素記録層の乾燥時間は8秒に短縮することがで
きた。 [比較例1]色素を下記に示す色素(B)とした以外
は、実施例1と同様にして比較用のCD−R型光ディス
クを作製した。このとき色素記録層の780nmのレー
ザ光に対する消衰係数kは0.04であった。
【0070】
【化3】
【0071】[比較例2]色素を下記に示す色素(C)
とした以外は、実施例1と同様にして比較用のCD−R
型光ディスクを作製した。このとき色素記録層の780
nmのレーザ光に対する消衰係数kは0.18であっ
た。
とした以外は、実施例1と同様にして比較用のCD−R
型光ディスクを作製した。このとき色素記録層の780
nmのレーザ光に対する消衰係数kは0.18であっ
た。
【0072】
【化4】
【0073】[比較例3]色素記録層の層厚を20nm
とした以外は、実施例1と同様にして比較用のCD−R
型光ディスクを作製した。 [比較例4]色素記録層の層厚を180nmとした以外
は、実施例1と同様にして比較用のCD−R型光ディス
クを作製した。 [比較例5]プリグルーブの溝深さを175nmとした
以外は、実施例1と同様にして比較用のCD−R型光デ
ィスクを作製した。 [比較例6]プリグルーブの溝深さを400nmとした
以外は、実施例1と同様にして比較用のCD−R型光デ
ィスクを作製した。 [比較例7]プリピットの溝深さを40nmとした以外
は、実施例1と同様にして比較用のCD−R型光ディス
クを作製した。 [比較例8]プリピットの溝深さを200nmとした以
外は、実施例1と同様にして比較用のCD−R型光ディ
スクを作製した。 [光ディスクとしての評価]上記実施例及び比較例のC
D−R型光ディスクに、評価機「OMT2000」(パ
ルステック社製)を用いてレーザ光の波長780nmで
記録した後、記録後の光ディスクについて、3Tピット
ジッターを測定した。3Tピットジッタの値が小さい程
ピットのバラツキが少ないことを意味し、ジッタの値が
35以下であれば記録再生特性は良好であると言える。
また、最適なジッタを示すときの記録パワーを測定し
た。この記録パワーが記録感度を表し、7mW以下であ
れば記録感度は良好であると言える。さらに、プリピッ
トが形成された領域からの再生信号の変調度を測定し
た。この変調度が60%以上であれば変調度は良好であ
り、CD規格を満足している。得られた結果を表1に示
す。
とした以外は、実施例1と同様にして比較用のCD−R
型光ディスクを作製した。 [比較例4]色素記録層の層厚を180nmとした以外
は、実施例1と同様にして比較用のCD−R型光ディス
クを作製した。 [比較例5]プリグルーブの溝深さを175nmとした
以外は、実施例1と同様にして比較用のCD−R型光デ
ィスクを作製した。 [比較例6]プリグルーブの溝深さを400nmとした
以外は、実施例1と同様にして比較用のCD−R型光デ
ィスクを作製した。 [比較例7]プリピットの溝深さを40nmとした以外
は、実施例1と同様にして比較用のCD−R型光ディス
クを作製した。 [比較例8]プリピットの溝深さを200nmとした以
外は、実施例1と同様にして比較用のCD−R型光ディ
スクを作製した。 [光ディスクとしての評価]上記実施例及び比較例のC
D−R型光ディスクに、評価機「OMT2000」(パ
ルステック社製)を用いてレーザ光の波長780nmで
記録した後、記録後の光ディスクについて、3Tピット
ジッターを測定した。3Tピットジッタの値が小さい程
ピットのバラツキが少ないことを意味し、ジッタの値が
35以下であれば記録再生特性は良好であると言える。
また、最適なジッタを示すときの記録パワーを測定し
た。この記録パワーが記録感度を表し、7mW以下であ
れば記録感度は良好であると言える。さらに、プリピッ
トが形成された領域からの再生信号の変調度を測定し
た。この変調度が60%以上であれば変調度は良好であ
り、CD規格を満足している。得られた結果を表1に示
す。
【0074】
【表1】
【0075】
【表2】
【0076】表1及び表2の結果から、本発明に従うC
D−R型光ディスク(実施例1〜6)の場合には、3T
ピットジッターの値がいずれも35以下と小さく、良好
な記録再生特性が得られると共に、記録パワーの値がい
ずれも7mW以下であり、良好な記録感度を有している
ことがわかる。また、プリピットが形成された領域から
の再生信号の変調度が60%以上であり、変調度は良好
である。
D−R型光ディスク(実施例1〜6)の場合には、3T
ピットジッターの値がいずれも35以下と小さく、良好
な記録再生特性が得られると共に、記録パワーの値がい
ずれも7mW以下であり、良好な記録感度を有している
ことがわかる。また、プリピットが形成された領域から
の再生信号の変調度が60%以上であり、変調度は良好
である。
【0077】一方、比較用のCD−R型光ディスク(比
較例2、4、5、6)の場合には、3Tピットジッター
の値が38以上と大きく、従ってデジタル信号の読み誤
りが生じ易くなるなど、満足できる記録再生特性が得ら
れないことがわかる。また、比較用のCD−R型光ディ
スク(比較例1)の場合には、必要とされる記録パワー
が大きすぎ通常の記録条件では記録できないことが分か
る。なお、色素記録層の層厚が薄すぎる場合には、レー
ザ光が十分に吸収されず、感度が極端に低くなり、ピッ
トの形成が困難であった(比較例3)。また、色素記録
層の層厚が厚すぎる場合及びプリピットの溝深さが深す
ぎたり浅過ぎたりする場合には、プリピットが形成され
た領域からの再生信号の変調度が大幅に低下し、CD規
格内での再生が困難であった(比較例4、7、8)。
較例2、4、5、6)の場合には、3Tピットジッター
の値が38以上と大きく、従ってデジタル信号の読み誤
りが生じ易くなるなど、満足できる記録再生特性が得ら
れないことがわかる。また、比較用のCD−R型光ディ
スク(比較例1)の場合には、必要とされる記録パワー
が大きすぎ通常の記録条件では記録できないことが分か
る。なお、色素記録層の層厚が薄すぎる場合には、レー
ザ光が十分に吸収されず、感度が極端に低くなり、ピッ
トの形成が困難であった(比較例3)。また、色素記録
層の層厚が厚すぎる場合及びプリピットの溝深さが深す
ぎたり浅過ぎたりする場合には、プリピットが形成され
た領域からの再生信号の変調度が大幅に低下し、CD規
格内での再生が困難であった(比較例4、7、8)。
【0078】
【発明の効果】本発明の光情報記録媒体は、記録感度が
良好であり、且つ記録特性(ジッタ)が良好である、と
いう効果を奏する。また、本発明の光情報記録媒体は、
プリピットが形成された領域にも色素記録層が形成され
ており、しかもプリピットが形成された領域から、信号
の変調度が良好で、CD規格を満足する再生信号を得る
ことができる、という効果を奏する。
良好であり、且つ記録特性(ジッタ)が良好である、と
いう効果を奏する。また、本発明の光情報記録媒体は、
プリピットが形成された領域にも色素記録層が形成され
ており、しかもプリピットが形成された領域から、信号
の変調度が良好で、CD規格を満足する再生信号を得る
ことができる、という効果を奏する。
【図1】本発明の実施の形態に係るCD−R型の光情報
記録媒体の積層構造を示す概略構成図である。
記録媒体の積層構造を示す概略構成図である。
【図2】プリグルーブ及びプリピットの形状を表す概略
断面図である。
断面図である。
【図3】色素記録層の形状を表す概略断面図である。
D 溝深さ W 溝幅 10 透明基板板 12 色素記録層 14 光反射層 16 保護層
Claims (1)
- 【請求項1】プリピット及びプリグルーブが形成された
円盤状の透明基板上に、レーザ光を照射してピットを形
成することにより情報の記録が可能な色素記録層が設け
られ、更に該色素記録層上に金属からなる光反射層が設
けられた光情報記録媒体であって、 前記プリピットは、溝深さが60〜180nmの範囲に
あり、 前記プリグルーブは、溝深さが200〜350nmの範
囲にあり、 前記色素記録層は、厚さが30〜120nmの範囲にあ
り、且つ記録レーザ波長での消衰係数kが0.05〜
0.15となるように選択された有機色素を含有するこ
とを特徴とする光情報記録媒体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000222657A JP2002042380A (ja) | 2000-07-24 | 2000-07-24 | 光情報記録媒体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000222657A JP2002042380A (ja) | 2000-07-24 | 2000-07-24 | 光情報記録媒体 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002042380A true JP2002042380A (ja) | 2002-02-08 |
Family
ID=18716872
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000222657A Pending JP2002042380A (ja) | 2000-07-24 | 2000-07-24 | 光情報記録媒体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2002042380A (ja) |
-
2000
- 2000-07-24 JP JP2000222657A patent/JP2002042380A/ja active Pending
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP2002367227A (ja) | 光情報記録媒体 | |
JP2002092947A (ja) | 光情報記録媒体及び光情報記録媒体の製造方法 | |
TWI270877B (en) | Photo data recording method and the medium | |
US6639892B2 (en) | Optical data recording medium excellent in recording sensitivity and recording property | |
JP2002059652A (ja) | 光情報記録媒体 | |
JPH043345A (ja) | 光情報記録媒体 | |
JP2966077B2 (ja) | 情報記録媒体 | |
JP2002042380A (ja) | 光情報記録媒体 | |
JP2001344810A (ja) | 光情報記録媒体 | |
JP3703609B2 (ja) | 光情報記録媒体 | |
JP2002096558A (ja) | 光情報記録媒体および情報記録方法 | |
JP3187408B2 (ja) | 情報記録媒体 | |
JP2001344811A (ja) | 光情報記録媒体 | |
JP3773627B2 (ja) | 情報記録媒体 | |
JP2001307375A (ja) | 光情報記録媒体及び光情報記録再生方法 | |
JP2002157787A (ja) | 光情報記録媒体 | |
JP3896402B2 (ja) | 光情報記録媒体の製造方法及び光情報記録媒体 | |
JP3578719B2 (ja) | 情報記録媒体 | |
JP2604273B2 (ja) | 光情報記録方法 | |
JP2000215523A (ja) | 光情報記録媒体 | |
JPH113539A (ja) | 情報記録媒体 | |
JP2000268402A (ja) | 光情報記録媒体 | |
JP2000141899A (ja) | 光情報記録媒体 | |
JPH04335223A (ja) | 情報記録媒体 | |
JP2002086923A (ja) | 光情報記録媒体及び光情報記録方法 |