JP2002040830A - 転写ローラの製造方法 - Google Patents
転写ローラの製造方法Info
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Abstract
低密度である転写ローラの製造方法、及びこの方法によ
り製造された転写ローラを装着した画像形成装置を提供
すること。 【解決手段】 発泡体原料を金型に注入し、硬化させる
ことにより、該金型に接した部分にスキン層が形成され
た発泡体ローラを製造し、該ローラを金型から取り出し
た後にスキン層又はスキン層とその近傍を除去する転写
ローラの製造方法、及び該方法により製造された転写ロ
ーラを装着した画像形成装置。
Description
ミリ,プリンタ等の電子写真装置などにおいて好適に使
用される転写ローラの製造方法、及び該方法により製造
された転写ローラを装着した画像形成装置に関するもの
である。
電子写真装置等の画像形成装置には、帯電用,現像用,
転写用,トナー供給用,クリーニング用などに供される
部材として、高分子弾性部材が注目されており、帯電ロ
ーラ,現像ローラ,転写ローラ,トナー供給ローラ,ク
リーニングローラ等の弾性を有するローラやトナー層規
制ブレード,クリーニングブレード等の弾性を有するブ
レードなどの形態で用いられている。高分子弾性部材
が、特に低硬度であることが求められる転写用,トナー
供給用,クリーニング用等の用途に供される場合、高分
子弾性フォームを充当することが好ましい。
ことに加えて、低密度で、かつ表面が微細セルであるこ
とが要求され、従来、発泡体のセル径を微細化するため
の種々の試みがなされてきた。発泡体のセル径を微細化
する方法として、例えば、発泡装置における制御を高精
度化する方法、発泡体原料にセルを微細化するための添
加剤を配合する方法、あるいは発泡剤として適切なもの
を選定して用いる方法などが提案されている(特開平9
−249760号公報,特開平4−163097号公報
等)。
発泡セルの微細化が困難であるとともに、超微細セルの
実現が不可能である場合が多い。また、従来の発泡体ロ
ーラの製造方法により、低硬度及び低密度の条件を満た
す発泡体ローラを製造すると、発泡セルが微細化されな
いという問題がある。例えば、アスカーC硬度が5〜3
5°で、密度が0.3〜0.6g/cm3 の発泡体ローラを
製造すると、発泡体ローラ表面の見かけのセルの平均径
が300μm程度となってしまう。なお、発泡体ローラ
表面の見かけのセルの平均径とは、発泡セルによりロー
ラ表面に形成された凹部の平均径である。
鑑みてなされたもので、表面に微細なセルを有し、低硬
度かつ低密度で、高品位画像を得ることができる転写ロ
ーラの製造方法、及びこの転写ローラを装着した画像形
成装置を提供することを目的とする。
を達成するために鋭意検討を行った結果、発泡体原料を
金型に注入し、硬化させて発泡体ローラを製造する際
に、該金型に接した部分にスキン層が形成された発泡体
ローラを、予めスキン層の形成と研削寸法を考慮して製
造し、該発泡体ローラを金型から取り出した後に所定の
スキン層又はスキン層とその近傍を除去するようにする
ことにより、ローラ表面に微細なセルを有し、低硬度か
つ低密度の転写ローラが得られることを見出した。すな
わち、本発明は、発泡体原料を金型に注入し、硬化させ
ることにより、該金型に接した部分にスキン層が形成さ
れた発泡体ローラを製造し、該ローラを金型から取り出
した後にスキン層又はスキン層とその近傍を除去するこ
とを特徴とする転写ローラの製造方法、及び該方法によ
り製造された転写ローラを装着した画像形成装置を提供
するものである。
られる発泡体ローラは、発泡体原料を金型に注入し、硬
化させることにより製造される。本発明において、発泡
体原料としては、ポリウレタンフォーム,シリコーンゴ
ムフォーム,エチレンプロピレンゴムフォーム,ニトリ
ルブタジエンゴムフォーム,ウレタンゴムフォームなど
が挙げられ、このうちポリウレタンフォームが好まし
い。
ネートとしては、芳香族イソシアネート又はその誘導
体、脂肪族イソシアネート又はその誘導体、脂環族イソ
シアネート又はその誘導体が用いられる。これらの中で
芳香族イソシアネート又はその誘導体が好ましく、特に
トリレンジイソシアネート又はその誘導体、ジフェニル
メタンジイソシアネート又その誘導体が好適に用いられ
る。
としては、粗製トリレンジイソシアネート,2,4−ト
リレンジイソシアネート,2,6−トリレンジイソシア
ネート,2,4−トリレンジイソシアネートと2,6−
トリレンジイソシアネートとの混合物,これらのウレア
変性物,ビュレット変性物,カルボジイミド変性物等が
用いられる。
の誘導体としては、例えばジアミノジフェニルメタン又
はその誘導体をホスゲン化して得られたジフェニルメタ
ンジイソシアネート又はその誘導体が用いられる。ジア
ミノジフェニルメタンの誘導体としては多核体などがあ
り、ジアミノジフェニルメタンから得られた純ジフェニ
ルメタンジイソシアネート、ジアミノジフェニルメタン
の多核体から得られたポリメリック・ジフェニルメタン
ジイソシアネートなどを用いることができる。ポリメリ
ック・ジフェニルメタンジイソシアネートの官能基数に
ついては、通常純ジフェニルメタンジイソシアネートと
様々な官能基数のポリメリック・ジフェニルメタンジイ
ソシアネートとの混合物が用いられ、平均官能基数が好
ましくは2.05〜4.00、より好ましくは2.50〜3.5
0のものが用いられる。またこれらのジフェニルメタン
ジイソシアネート又はその誘導体を変性して得られた誘
導体、例えばポリオール等で変性したウレタン変性物,
ウレチジオン形成による二量体,イソシアヌレート変性
物,カルボジイミド/ウレトンイミン変性物,アロハネ
ート変性物,ウレア変性物,ビュレット変性物なども用
いることができる。また、数種類のジフェニルメタンジ
イソシアネートやその誘導体をブレンドして用いること
もできる。
分としては、エチレンオキサイドとプロピレンオキサイ
ドとを付加重合したポリエーテルポリオール,ポリテト
ラメチレンエーテルグリコール,酸成分とグリコール成
分を縮合したポリエステルポリオール,カプロラクトン
を開環重合したポリエステルポリオール,ポリカーボネ
ートジオール等を用いることができる。
ドとを付加重合したポリエーテルポリオールは、例え
ば、水,プロピレングリコール,エチレングリコール,
グリセリン,トリメチロールプロパン,ヘキサントリオ
ール,トリエタノールアミン,ジグリセリン,ペンタエ
リスリトール,エチレンジアミン,メチルグルコジッ
ト,芳香族ジアミン,ソルビトール,ショ糖,リン酸等
を出発物質とし、エチレンオキサイドとプロピレンオキ
サイドを付加重合したものを挙げることができるが、特
に、水,プロピレングリコール,エチレングリコール,
グリセリン,トリメチロールプロパン,ヘキサントリオ
ールを出発物質としたものが好適である。付加するエチ
レンオキサイドとプロピレンオキサイドの比率やミクロ
構造については、エチレンオキサイドの比率が2〜95
重量%が好ましく、より好ましくは5〜90重量%であ
る。そして末端にエチレンオサイドが付加しているもの
が好ましく用いられる。また、分子鎖中のエチレンオキ
サイドとプロピレンオキサイドの配列は、ランダムであ
るのが好ましい。このポリエーテルポリオールの分子量
は、水,プロピレングリコール,エチレングリコールを
出発物質とする場合は2官能となり、重量平均分子量で
300〜6000の範囲のものが好ましく、特に400
〜3000の範囲のものが好ましい。また、グリセリ
ン,トリメチロールプロパン,ヘキサントリオールを出
発物質とする場合は3官能となり、重量平均分子量で9
00〜9000の範囲のものが好ましく、特に1500
〜6000の範囲のものが好ましい。また、2官能のポ
リオールと3官能のポリオールを適宜ブレンドして用い
ることもできる。
分として用いられるポリテトラメチレンエーテルグリコ
ールは、例えばテトラヒドロフランのカチオン重合によ
って得られ、重量平均分子量が400〜4000のも
の、特に650〜3000の範囲にあるものが好ましく
用いられる。また、分子量の異なるポリテトラメチレン
エーテルグリコールをブレンドすることも好ましい。さ
らに、エチレンオキサイドやプロピレンオキサイドなど
のアルキレンオキサイドを共重合して得られたポリテト
ラメチレンエーテルグリコールを用いることもできる。
ール成分として、ポリテトラメチレンエーテルグリコー
ルと、エチレンオキサイドとプロピレンオキサイドとを
付加重合したポリエーテルポリオールとをブレンドして
用いることも好ましく、この場合、ポリテトラメチレン
エーテルグリコールと、エチレンオキサイドとプロピレ
ンオキサイドとを付加重合したポリエーテルポリオール
との比率が重量比で95:5〜20:80の範囲になる
ように用いるのが好ましく、特に90:10〜50:5
0の範囲になるように用いるのが好ましい。また、上記
ポリオール成分とともに、ポリオールをアクリロニトリ
ル変性したポリマーポリオール、ポリオールにメラミン
を付加したポリオール、ブタンジオール等のジオール
類、トリメチロールプロパンなどのポリオール類やそれ
らの誘導体を併用することができる。ポリオールをポリ
イソシアネートにより予めプレポリマー化してもよく、
その方法としては、ポリオールとポリイソシアネートを
適当な容器に入れ、充分に攪拌し、30〜90℃、より
好ましくは40〜70℃に、6〜240時間、より好ま
しくは24〜72時間保温する方法が挙げられる。
としては、トリエチルアミン,ジメチルシクロヘキシル
アミン等のモノアミン類、テトラメチルエチレンジアミ
ン,テトラメチルプロパンジアミン,テトラメチルヘキ
サンジアミン等のジアミン類、ペンタメチルジエチレン
トリアミン,ペンタメチルジプロピレントリアミン,テ
トラメチルグアニジン等のトリアミン類、トリエチレン
ジアミン,ジメチルピペラジン,メチルエチルピペラジ
ン,メチルモルホリン,ジメチルアミノエチルモルホリ
ン,ジメチルイミダゾール等の環状アミン類、ジメチル
アミノエタノール,ジメチルアミノエトキシエタノー
ル,トリメチルアミノエチルエタノールアミン,メチル
ヒドロキシエチルピペラジン,ヒドロキシエチルモルホ
リン等のアルコールアミン類、ビス(ジメチルアミノエ
チル)エーテル,エチレングリコールビス(ジメチル)
アミノプロピルエーテル等のエーテルアミン類、スタナ
スオクトエート,ジブチル錫ジアセテート,ジブチル錫
ジラウレート,ジブチル錫マーカプチド,ジブチル錫チ
オカルボキシレート,ジブチル錫ジマレエート,ジオク
チル錫マーカプチド,ジオクチル錫チオカルボキシレー
ト,フェニル水銀プロピオン酸塩,オクテン酸鉛等の有
機金属化合物などが挙げられる。これらの触媒は単独で
用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよい。
する場合、発泡体原料に導電材を加える。導電材にはイ
オン導電材と電子導電材があり、イオン導電材として
は、テトラエチルアンモニウム,テトラブチルアンモニ
ウム,ラウリルトリメチルアンモニウム等のドデシルト
リメチルアンモニウム,ヘキサデシルトリメチルアンモ
ニウム,ステアリルトリメチルアンミニウム等のオクタ
デシルトリメチルアンモニウム,ベンジルトリメチルア
ンモニウム,変性脂肪族ジメチルエチルアンモニウム等
のアンモニウムの過塩素酸塩,塩素酸塩,塩酸塩,臭素
酸塩,ヨウ素酸塩,ホウフッ化水素酸塩,硫酸塩,アル
キル硫酸塩,カルボン酸塩,スルホン酸塩などの有機イ
オン導電材;リチウム,ナトリウム,カルシウム,マグ
ネシウム等のアルカリ金属又はアルカリ土類金属の過塩
素酸塩,塩素酸塩,塩酸塩,臭素酸塩,ヨウ素酸塩,ホ
ウフッ化水素酸塩,トリフルオロメチル硫酸塩,スルホ
ン酸塩などの無機イオン導電材が挙げられる。電子導電
材としては、ケッチェンブラック,アセチレンブラック
等の導電性カーボンブラック;SAF,ISAF,HA
F,FEF,GPF,SRF,FT,MT等のゴム用カ
ーボンブラック;酸化カーボンブラック等のインク用カ
ーボンブラック,熱分解カーボンブラック,グラファイ
ト;酸化スズ,酸化チタン,酸化亜鉛等の導電性金属酸
化物;ニッケル,銅等の金属;カーボンウイスカー,黒
鉛ウイスカー,炭化チタンウイスカー,導電性チタン酸
カリウムウイスカー,導電性チタン酸バリウムウイスカ
ー,導電性酸化チタンウイスカー,導電性酸化亜鉛ウイ
スカー等の導電性ウイスカーなどが挙げられる。上記導
電材の添加により、本発明に係る転写ローラの体積固有
抵抗を調整することができ、良好な画像を得る点から、
体積固有抵抗は105 〜1012Ω・cmの範囲にあるこ
とが好ましい。
の発泡体原料には、上記導電材の他に無機炭酸塩等の充
填材、シリコーン整泡剤や各種界面活性剤等の整泡剤、
フェノールやフェニルアミン等の酸化防止剤、低摩擦化
剤、電荷調整剤などを添加することができる。シリコー
ン整泡剤としては、ジメチルポリシロキサン−ポリオキ
シアルキレン共重合物等が好適に用いられ、分子量35
0〜15000のジメチルポリシロキサン部分と分子量
200〜4000のポリオキシアルキレン部分からなる
ものが特に好ましい。ポリオキシアルキレン部分の分子
構造は、エチレンオキサイドの付加重合物やエチレンオ
キサイドとプロピレンオキサイドとの共付加重合物が好
ましく、その分子末端をエチレンオキサイドとすること
も好ましい。界面活性剤としては、カチオン性界面活性
剤,アニオン性界面活性剤,両性等のイオン系界面活性
剤や各種ポリエーテル,各種ポリエステル等のノニオン
性界面活性剤が挙げられる。シリコーン整泡剤や各種界
面活性剤の配合量は、発泡体原料100重量部に対して
0.1〜10重量部とすることが好ましく、0.5〜5重量
部とすることがさらに好ましい。
ルフロス法、水発泡法、発泡剤フロス法などがあるが、
本発明の発泡体ローラの製造においてはメカニカルフロ
ス法を用いることが好ましい。メカルカルフロスにより
発泡体ローラを製造するには、予め金属製等のシャフト
を配置し、予熱した内面が円筒状の金型に、機械的攪拌
により発泡させた発泡体原料を注入し、反応硬化させる
か、あるいは金型に発泡体原料を注入し、不活性ガスを
混入しながらかつ機械的攪拌を加えながら反応硬化させ
ればよい。ここで、メカニカルフロス法において用いる
不活性ガスは、例えばポリウレタン反応の場合、ポリウ
レタン反応において不活性なガスであればよく、ヘリウ
ム,アルゴン,キセノン,ラドン,クリプトン等の狭義
の不活性ガスの他、窒素,二酸化炭素,乾燥空気等のポ
リイソシアネートと反応しない気体が挙げられる。
ラは、金型に接した部分にスキン層又はスキン層と高密
度層が形成された発泡体ローラである。ここで、高密度
層とは、セル径の小さい発泡セルのみを有する密度の高
い層をいう。発泡体ローラの密度は、好ましくは0.5g
/cm3 以下、より好ましくは0.4〜0.5g/cm3 で
ある。スキン層の密度は0.9〜1.0g/cm3 であ
り、高密度層の密度は0.6〜0.9g/cm3 であ
る。転写効率の点から、発泡体ローラの平均発泡セル径
は、好ましくは50〜400μm、より好ましくは10
0〜300μmである。また、発泡体ローラのアスカー
C硬度は、好ましくは40°以下、より好ましくは10
〜30°である。
図1に示すように、セル径の大きい発泡セル2とセル径
の小さい発泡セル5を有する発泡体層1と、スキン層3
及びセル径の小さい発泡セル5のみの高密度層4を有す
る発泡体ローラを製造し、しかる後にスキン層3と高密
度層4およびその近傍を除去することにより、図2に示
すように、発泡体層1の表面に小さい発泡セル5による
凹部と、セル径の大きい発泡セル2の上部による凹部6
が現れるようにするものである。図2に示す転写ローラ
は、スキン層3と高密度層4およびその近傍を除去した
ものであるが、スキン層3と高密度層4の一部を除去す
ることにより、高密度層4のセル径の小さい発泡セル5
のみによる凹部がローラ表面に現れるようにしてもよ
い。また、発泡体ローラが発泡体層とスキン層とを有す
るものである場合、スキン層3又はスキン層3とその近
傍を除去することにより、図2に示す形態の転写ローラ
を製造することができる。
キン層とその近傍、或いはスキン層と高密度層の一部
や、スキン層および高密度層とその近傍を除去すること
により、ローラ表面に微細セルを有する転写ローラを得
ることができる。すなわち、発泡体ローラが、発泡体層
とスキン層とを有するものである場合、スキン層又はス
キン層とその近傍を除去することにより、ローラ表面に
発泡体層のセル径の小さい発泡セルによる凹部やセル径
の大きい発泡セルの上部による凹部を有する転写ローラ
を得ることができる。また、発泡体ローラが、スキン層
と高密度層と発泡体層を有するものである場合、スキン
層と高密度層の一部を除去することにより、ローラ表面
に高密度層のセル径の小さい発泡セルによる凹部を有す
る転写ローラを得ることができ、スキン層および高密度
層とその近傍を除去することにより、ローラ表面にセル
径の小さい発泡セルによる凹部や発泡体層のセル径の大
きい発泡セルの上部による凹部を有する転写ローラを得
ることができる。このようにローラ表面に発泡体層のセ
ル径の大きい発泡セルの上部による凹部や、セル径の小
さい発泡セルによる凹部を有する転写ローラでは、表面
が微細セルで覆われ、高品位画像を得ることができる。
密度層の付いた素材を単に研削加工し所定のローラを製
造していたのに対して、本発明では予めスキン層の形成
と研削寸法を考慮して発泡体ローラを製造し、スキン層
や高密度層と研削寸法のバランスを所定の範囲とするこ
とにより、表面が微細セルで覆われた転写ローラを製造
することができ、高品位画像を得ることができるように
なる。発泡体ローラのスキン層及び高密度層の厚さは、
適正セル径の維持、加工性及び加工スピードの点から、
10μm〜1mmとすることが好ましく、より好ましく
は50〜300μmである。スキン層及び高密度層の厚
さは、成形温度、化学反応速度、発泡剤量などを適正化
することにより、調整することができる。
のようにスキン層又はスキン層とその近傍、或いはスキ
ン層と高密度層の一部、スキン層および高密度層とその
近傍を有効に除去することにより、転写ローラ表面の見
かけのセル径(発泡セルによりローラ表面に形成された
凹部の径)が微細となるようにしたものである。スキン
層又はスキン層とその近傍、或いはスキン層と高密度層
の一部、スキン層および高密度層とその近傍の除去は、
膜厚の薄いスキン層や高密度層とその近傍を除去できる
方法であればよく、例えば、砥石又は砥紙による研磨、
刃型状物による切削あるいはヒートカットにより行うこ
とができる。スキン層又はスキン層とその近傍、或いは
はスキン層と高密度層の一部、スキン層および高密度層
とその近傍の除去量は、スキン層の表面から、スキン層
の厚さ又はスキン層の厚さに1〜100μm加えた範囲
とすることが好ましく、より好ましくはスキン層の厚さ
に10〜50μmを加えた範囲である。除去範囲が、ス
キン層の厚さ又はスキン層の厚さに1μm加えた範囲よ
りも小さいと、発泡セルによる凹部が転写ローラ表面に
現れないおそれがあり、また、スキン層の厚さの厚さに
100μm加えた範囲よりも大きいと、発泡体表面の見
かけのセル径が発泡セル径と同じになってしまう可能性
が高くなり、見かけのセル径が微細ではなくなってしま
うおそれがある。本発明に係る転写ローラにおいて、発
泡体の見かけのセルの平均径は200μm以下であるこ
とが好ましく、100μm以下がより好ましく、70μ
m以下が特に好ましい。本発明に係る転写ローラは、普
通紙複写機、普通紙ファクシミリ機、レーザビームプリ
ンタ、カラーレーザビームプリンタ、トナージェットプ
リンタなどの画像形成装置に装着して好適に使用され
る。
説明するが、本発明は、これらの例によってなんら限定
されるものではない。
性ジフェニルメタンジイソシアネートとグリコール変性
ジフェニルメタンジイソシアネートとの混合物であり、
イソシアネート含有率が26.2重量%であるイソシアネ
ート成分24.6重量部と、グリセリンを出発物質として
エチレンオキサイドとプロピレンオキサイドとを付加重
合した重量平均分子量5000のポリエーテルポリオー
ル60重量部、分子量1000のポリテトラメチレンエ
ーテルグリコール40重量部、水酸基価が56mgKO
H/gである反応性シリコーン整泡剤4重量部、黒色顔
料2.5重量部、電解質としてエチル硫酸変性脂肪族ジメ
チルエチルアンモニウム0.4重量部及び触媒としてジブ
チル錫ジラウレート0.01重量部からなるポリオール成
分を混合し、ポリウレタン原料を調製した。このポリウ
レタン原料にミキサーにより機械的に攪拌して乾燥空気
を混入し、発泡させた。この発泡ポリウレタン原料を、
金属製円筒状割りモールドに注型した。このモールドの
内部には、硫黄快削鋼に亜鉛メッキを施した外径6.0m
m、長さ240mmのシャフトに接着剤を塗布して配置
されている。
たモールドを90℃に調整した熱風オーブン中に4時間
放置し、発泡ポリウレタン原料を硬化させた。硬化した
ポリウレタンフォームをモールドから取り外し、外径が
12mm、フォーム部分の全長が210mmのローラを
得た。ポリウレタンフォームのスキン層の厚さは100
μmであった。次いでスキン層の表面から110μmを
研磨砥石を用いて切削し、ポリウレタンフォーム製の転
写ローラを製造した。ローラ表面の見かけのセルの平均
径(図2に示す凹部4参照)は50μmであった。ポリ
ウレタンフォームの平均発泡セル径は300μm、密度
は0.50g/cm3 、アスカーC硬度は40°であっ
た。なお、スキン層の厚さ、発泡セル径及び見かけのセ
ル径は、キーエンス社製のマイクロビデオカメラを用
い、400倍の倍率で写真撮影を行い、画像のセル径を
測定した。得られた転写ローラを電子写真方式の画像形
成装置に装着し、転写性能画像テストを行ったところ、
転写性が良好であることが確認された。
ら120μmとした以外は実施例1と同様にして転写ロ
ーラを製造した。ローラ表面の見かけのセルの平均径は
100μmであり、このローラを電子写真方式の画像形
成装置に装着し、転写性能画像テストを行ったところ、
転写性が良好であることが確認された。
ら500μmとした以外は実施例1と同様にして転写ロ
ーラを製造した。ローラ表面の見かけのセルの平均径は
300μmであり、ポリウレタンフォームの平均発泡セ
ル径と同じであった。このローラを電子写真方式の画像
形成装置に装着し、転写性能画像テストを行ったとこ
ろ、転写性が良好ではなく、画像ムラが発生したことが
確認された。
を有し、低硬度かつ低密度での転写ローラを得ることが
できる。これにより本発明の製造方法によって得られた
転写ローラを装着した画像形成装置では高品質画像を得
ることができる。
図である。
る。
Claims (13)
- 【請求項1】 発泡体原料を金型に注入し、硬化させる
ことにより、該金型に接した部分にスキン層が形成され
た発泡体ローラを製造し、該ローラを金型から取り出し
た後にスキン層又はスキン層とその近傍を除去すること
を特徴とする転写ローラの製造方法。 - 【請求項2】 スキン層が、厚さ10μm〜1mmのも
のである請求項1に記載の転写ローラの製造方法。 - 【請求項3】 スキン層とその近傍の除去が、スキン層
の表面から、スキン層の厚さに1〜100μmを加えた
範囲で行われるものである請求項1又は2のいずれかに
記載の転写ローラの製造方法。 - 【請求項4】 発泡体ローラが、さらにスキン層と発泡
体との間に高密度層を有し、スキン層と高密度層の一部
を除去するものである請求項1に記載の転写ローラの製
造方法。 - 【請求項5】 発泡体ローラが、さらにスキン層と発泡
体との間に高密度層を有し、スキン層および高密度層と
その近傍を除去するものである請求項1に記載の転写ロ
ーラの製造方法。 - 【請求項6】 スキン層及び高密度層が、厚さ10μm
〜1mmのものである請求項4又は請求項5に記載の転
写ローラの製造方法。 - 【請求項7】 スキン層と高密度層の一部又はスキン層
および高密度層とその近傍の除去が、スキン層の表面か
ら、スキン層の厚さ又はスキン層と高密度層の厚さに1
〜100μmを加えた範囲で行われるものである請求項
4〜6のいずれかに記載の転写ローラの製造方法。 - 【請求項8】 スキン層又はスキン層とその近傍、或い
はスキン層と高密度層の一部、或いはスキン層と高密度
層とその近傍の除去が、研磨、切削又はヒートカットに
より行われるものである請求項1〜7のいずれかに記載
の転写ローラの製造方法。 - 【請求項9】 転写ローラが、その表面における見かけ
のセルの平均径が200μm以下のものである請求項1
〜8のいずれかに記載の転写ローラの製造方法。 - 【請求項10】 転写ローラが、平均発泡セル径50〜
400μmのものである請求項1〜9のいずれかに記載
の転写ローラの製造方法。 - 【請求項11】 転写ローラが、ポリウレタンフォーム
からなるものである請求項1〜10のいずれかに記載の
転写ローラの製造方法。 - 【請求項12】 請求項1〜11のいずれかに記載の方
法により製造された転写ローラ。 - 【請求項13】 請求項12記載の転写ローラを装着し
てなる画像形成装置。
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---|---|---|---|
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JP2001112834A JP2002040830A (ja) | 2000-04-17 | 2001-04-11 | 転写ローラの製造方法 |
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Country | Link |
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JP (1) | JP2002040830A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007293007A (ja) * | 2006-04-25 | 2007-11-08 | Bridgestone Corp | 発泡体ローラの製造方法および発泡体ローラ |
JP2012018263A (ja) * | 2010-07-07 | 2012-01-26 | Bridgestone Corp | 発泡樹脂被覆ローラ及びその製造方法 |
JP2018109497A (ja) * | 2016-12-28 | 2018-07-12 | 株式会社リコー | ウィック、ループ型ヒートパイプ、冷却装置、電子機器、多孔質ゴムの製造方法、及びループ型ヒートパイプ用ウィックの製造方法 |
US11187468B2 (en) | 2016-12-28 | 2021-11-30 | Ricoh Company, Ltd. | Loop heat pipe wick, loop heat pipe, cooling device, and electronic device, and method for manufacturing porous rubber and method for manufacturing loop heat pipe wick |
-
2001
- 2001-04-11 JP JP2001112834A patent/JP2002040830A/ja active Pending
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