JP2002040487A - 液晶表示装置 - Google Patents

液晶表示装置

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JP2002040487A
JP2002040487A JP2001145287A JP2001145287A JP2002040487A JP 2002040487 A JP2002040487 A JP 2002040487A JP 2001145287 A JP2001145287 A JP 2001145287A JP 2001145287 A JP2001145287 A JP 2001145287A JP 2002040487 A JP2002040487 A JP 2002040487A
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JP2001145287A
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Yoji Ito
洋士 伊藤
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ベンド配向液晶モードの液晶表示装置に適し
た楕円偏光板を用いて、バックライト点灯時のムラを生
じることなく、ベンド配向液晶モードの液晶表示装置の
視角特性をさらに改善する。 【解決手段】 ベンド配向モードの液晶セルおよび液晶
セルの両側に配置された一対の偏光素子からなる液晶表
示装置において、少なくとも1つの偏光素子として、円
盤状化合物がハイブリット配向した光学異方層1と、少
なくとも1枚のセルロースエステルフィルムからなる光
学異方層2と、偏光膜との積層体からなり、そして偏光
膜が最も外側に配置されている楕円偏光板を使用し、光
学異方層1、光学異方層2および偏光膜を特定の状態に
配置し、さらに光学異方層2の光学異方性を調節する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ベンド配向モードの液
晶表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】液晶表示装置(LCD)は、CRT(Ca
thode Ray Tube)と比較して、薄型、軽量、低消費電力
との大きな利点を有する。液晶表示装置は、液晶セルお
よび液晶セルの両側に配置された一対の偏光素子からな
る。液晶セルは、棒状液晶性分子、それを封入するため
の二枚の基板および棒状液晶性分子に電圧を加えるため
の電極層からなる。封入した棒状液晶性分子を配向させ
るため、二枚の基板には配向膜が設けられる。液晶セル
に表示される画像の着色を除去するため、液晶セルと偏
光素子との間に光学補償シート(位相差板)を設けるこ
とが多い。偏光素子(偏光膜)と光学補償シートとの積
層体は、楕円偏光板として機能する。光学補償シート
に、液晶セルの視野角を拡大する機能を付与する場合も
ある。光学補償シートとしては、延伸複屈折フイルムが
従来から使用されている。
【0003】延伸複屈折フイルムに代えて、透明支持体
上に円盤状化合物を含む光学異方性層を有する光学補償
シートを使用することも提案されている。光学異方性層
は、円盤状化合物を配向させ、その配向状態を固定する
ことにより形成する。円盤状化合物は、一般に大きな複
屈折率を有する。また、円盤状化合物には、多様な配向
形態がある。従って、円盤状化合物を用いることで、従
来の延伸複屈折フイルムでは得ることができない光学的
性質を有する光学補償シートを製造することができる。
円盤状化合物を用いた光学補償シートについては、特開
平6−214116号公報、米国特許5583679
号、同5646703号、西独特許公報3911620
A1号の各明細書に記載がある。
【0004】米国特許4583825号、同54104
22号の各明細書には、棒状液晶性分子を液晶セルの上
部と下部とで実質的に逆の方向に(対称的に)配向させ
るベンド配向モードの液晶セルを用いた液晶表示装置が
開示されている。棒状液晶性分子が液晶セルの上部と下
部とで対称的に配向しているため、ベンド配向モードの
液晶セルは、自己光学補償機能を有する。そのため、こ
の液晶モードは、OCB(Optically Compensatory Ben
d)液晶モードとも呼ばれる。ベンド配向モードの液晶表
示装置は、応答速度が速いとの利点がある。
【0005】ベンド配向モードには、一般的な液晶モー
ド(TNモード、STNモード)と比較すると、視野角
が広く、応答速度が速いとの特徴がある。しかし、CR
Tと比較すると、さらに改良が必要である。ベンド配向
モードの液晶表示装置をさらに改良するため、一般的な
液晶モードと同様に光学補償シートを用いることが考え
られる。しかし、従来の延伸複屈折フイルムからなる光
学補償シートは、ベンド配向モードの液晶表示装置で
は、光学補償機能が不充分であった。前述したように、
延伸複屈折フイルムに代えて、円盤状化合物を含む光学
的異方性層と透明支持体とを有する光学補償シートを使
用することが提案されている。特開平9−197397
号公報(米国特許5805253号)および国際特許出
願WO96/37804号明細書(欧州特許出願078
3128A号明細書)には、円盤状化合物を含む光学補
償シートを使用したベンド配向モードの液晶表示装置が
開示されている。円盤状化合物を含む光学補償シートを
使用することで、ベンド配向モードの液晶表示装置の視
野角は著しく改善される。
【0006】更に、特開平11−316378号公報に
は、ベンド配向モードの液晶表示装置に円盤状化合物を
含む光学補償シートを使用することを検討したところ、
特定の波長の光が漏れて、表示画像に着色を生じる問題
が指摘されている。この着色の原因は、楕円偏光板(偏
光素子と光学補償シートとの積層体)の透過率の波長依
存性にあることが記載されている。そして、円盤状化合
物の円盤面の法線の透明支持体面への正射影の平均方向
と偏光膜の面内透過軸との角度が実質的に45゜になる
ように光学異方性層と偏光膜とを配置することで、ベン
ド配向モードの液晶セルに対する最大の光学補償効果を
得ている。しかし、この液晶セルを長時間点灯すると、
市販のTNモード液晶セルとは全く異なる、表示画面の
4角に黒輝度の上昇が生じる問題のあることがわかっ
た。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明者の研究の結
果、該黒輝度の上昇は、光学補償シートの透明支持体の
熱膨張が、ガラスによって抑制されることにより位相差
が発現することに原因があることがわかった。更に、上
記のような光学軸配置としたために、市販の液晶モード
とは異なる黒輝度の上昇が観察されることもわかった。
従来の技術では、光学特性の観点から透明支持体にポリ
カーボネート等の複屈折発現性の良い素材を用いてい
た。従って熱による歪でも容易に複屈折が発現し、表示
画面の4角に黒輝度の上昇が生じる問題を引起したわけ
である。当然複屈折発現性の悪い素材を用いることでこ
の問題は解決するわけであるが、そのように都合の良い
素材はなかった。欧州特許911656A2号明細書
に、複屈折発現性の悪いセルロースエステルフイルムに
光学特性を付与する方法、さらにはこの方法により得ら
れた光学補償フイルムを用いて、OCBモードの液晶セ
ルに適用した実施例が記載されているが、同上の問題に
ついては触れられてはおらず、さらに光学補償も完全と
は言い難いものであった。
【0008】本発明の目的は、光学特性を付与したセル
ロースエステルフイルムを光学異方層2として使用する
事により完全に光学補償され、かつ光漏れの無いOCB
モードの液晶セルを提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の目的は、下記
[1]〜[3]の液晶表示装置により達成された。 [1]ベンド配向モードの液晶セルおよび液晶セルの両
側に配置された一対の偏光素子からなる液晶表示装置で
あって、少なくとも1つの偏光素子が、円盤状化合物が
ハイブリット配向した光学異方層1と、少なくとも1枚
のセルロースエステルフイルムからなる光学異方層2
と、偏光膜と、の積層体からなり、そして偏光膜が最も
外側に配置されている楕円偏光板であって、光学異方層
1の面内の最大屈折率方向と偏光膜の面内透過軸とが実
質的に45゜となり、かつ光学異方層2の面内の最大屈
折率方向と偏光膜の面内透過軸とが実質的に平行または
実質的に垂直になるように光学異方層1、光学異方層2
および偏光膜が配置されており、該光学異方層2が下式
(5)および(6)を満足することを特徴とする液晶表
示装置。 (5)1≦Re≦20nm (6)150≦Rth≦300nm 式中、Re=(nx−ny)×dであり;Rth=[(n
x+ny)/2−nz]×dであり;nxは、光学異方
層2の面内遅相軸の屈折率であり;nyは、光学異方層
2の面内進相軸の屈折率であり;nzは、光学異方層2
の厚さ方向の屈折率であり;そして、dは光学異方層2
の厚さである。
【0010】[2]ベンド配向モードの液晶セルおよび
液晶セルの両側に配置された一対の偏光素子からなる液
晶表示装置であって、少なくとも1つの偏光素子が、円
盤状化合物がハイブリット配向した光学異方層1と、少
なくとも1枚のセルロースエステルフイルムからなる光
学異方層2、および偏光膜と、の積層体からなり、そし
て偏光膜が最も外側に配置されている楕円偏光板であ
り、光学異方層1の面内の最大屈折率方向と偏光膜の面
内透過軸とが実質的に45゜となり、かつ光学異方層2
の面内の最大屈折率方向と偏光膜の面内透過軸とが実質
的に平行になるように光学異方層1、光学異方層2およ
び偏光膜が配置されており、該光学異方層2が下式
(7)、および(8)を満足することを特徴とする液晶
表示装置。 (7)20≦Re≦100nm (8)150≦Rth≦300nm 式中、Re=(nx−ny)×dであり;Rth=[(n
x+ny)/2−nz]×dであり;nxは、光学異方
層2の面内遅相軸の屈折率であり;nyは、光学異方層
2の面内進相軸の屈折率であり;nzは、光学異方層2
の厚さ方向の屈折率であり;そして、dは光学異方層2
の厚さである。
【0011】[3]該セルロースエステルフイルムが、
芳香族環を少なくとも二つ有し、二つの芳香族環の立体
配座を立体障害しない分子構造を有する化合物を含む
[1]または[2]に記載の液晶表示装置。なお、本明
細書において、「実質的に垂直」、「実質的に平行」あ
るいは「実質的に45゜」とは、厳密な角度よりも、±
5°未満の範囲内であることを意味する。この範囲は、
±4°未満であることが好ましく、±3°未満であるこ
とがさらに好ましく、±2°未満であることが最も好ま
しい。また、本明細書において、「遅相軸(slow axi
s)」は屈折率が最大となる方向を、「進相軸(fast axi
s)」は屈折率が最小となる方向、そして「透過軸(tran
smission axis)」は透過率が最大となる方向をそれぞれ
意味する。さらに、本明細書において、「ハイブリッド
配向」は、円盤状化合物の円盤面と光学異方層2の一方
の面との角度が、円盤状化合物と光学異方層2の一方の
面との距離に応じて変化している(距離が増加するに伴
って、角度が増加または減少している)ことを意味す
る。
【0012】
【発明の効果】従来、ベンド配向モードの液晶表示装置
に使用される楕円偏光板を形成する円盤状化合物を含む
光学補償フイルムとしては、光学的特性の観点から複屈
折発現性の良い素材(ポリカーボネート等)を使用して
いた。本発明では、該偏光板を、複屈折発現性の悪いセ
ルロースエステルフイルムに光学特性を付与した光学的
異方性支持体と、円盤状化合物からなる光学異方層1
と、偏光膜とから形成する。そして、該円盤状化合物の
円盤面の法線の支持体への正射影の平均方向と偏光膜の
面内透過軸との角度が実質的に45゜になるように光学
異方層1と偏光膜とを配置し、さらに光学的異方性支持
体の遅相軸と偏光膜の面内透過軸との角度が実質的に平
行あるいは実質的に垂直になるように光学異方層2と偏
光膜を配置することで、長時間点灯しても表示画面の4
角に黒輝度の上昇がなく、完全に光学補償され、そして
光漏れの無いOCBモードの液晶セルを提供することが
可能となった。
【0013】
【発明の実施の形態】[液晶表示装置および楕円偏光
板]図1は、ベンド配向液晶セル内の液晶性化合物の配
向を模式的に示す断面図である。図1に示すように、ベ
ンド配向液晶セルは、上基板(14a)と下基板(14
b)の間に液晶性化合物(11)を封入した構造を有す
る。ベンド配向液晶セルに使用する液晶性化合物(1
1)は、一般に正の誘電率異方性を有する。液晶セルの
上基板(14a)と下基板(14b)は、それぞれ、配
向膜(12a、12b)と電極層(13a、13b)を
有する。配向膜は棒状液晶性分子(11a〜11j)を
配向させる機能を有する。RDは配向膜のラビング方向
である。電極層は棒状液晶性分子(11a〜11j)に
電圧を印加する機能を有する。
【0014】ベンド配向液晶セルの印加電圧が低い時、
図1のoffに示すように、液晶セルの上基板(14
a)側の棒状液晶性分子(11a〜11e)と下基板
(14b)側の棒状液晶性分子(11f〜11j)と
は、逆向きに(上下対称に)に配向する。また、基板
(14a、14b)近傍の棒状液晶性分子(11a、1
1b、11i、11j)は、ほぼ水平方向に配向し、液
晶セル中央部の棒状液晶性分子(11d〜11g)は、
ほぼ垂直方向に配向する。
【0015】図1のonに示すように、印加電圧が高い
と、基板(14a、14b)近傍の棒状液晶性分子(1
1a、11j)は、ほぼ水平に配向したままである。ま
た、液晶セル中央部の棒状液晶性分子(11e、11
f)は、ほぼ垂直に配向したままである。電圧の増加に
より配向が変化するのは、基板と液晶セル中央部との中
間に位置する棒状液晶性分子(11b、11c、11
d、11g、11h、11i)であり、これらはoff
の状態よりも垂直に配向する。しかし、液晶セルの上基
板(14a)側の棒状液晶性分子(11a〜11e)と
下基板(14b)側の棒状液晶性分子(11f〜11
j)とが、逆向きに(上下対称に)に配向することは、
offの状態と同様である。
【0016】図2は、本発明に従う楕円偏光板を示す模
式図である。図2に示すように、楕円偏光板は、円盤状
化合物(31a〜31e)を含む光学異方層1(3
1)、少なくとも1枚のセルロースエステルフイルムを
含む光学異方層2(33)および偏光膜(34)の積層
体からなる。図2に示す楕円偏光板は、光学異方層1
(31)と光学異方層2(33)との間に配向膜(3
2)を有する。光学異方層1(31)の円盤状化合物
(31a〜31e)は、平面分子である。円盤状化合物
(31a〜31e)は、分子中にはただ一個の平面、す
なわち円盤面を持つ。円盤面は、光学異方層2(33)
の面に対して傾斜している。円盤面と光学異方層2面と
の間の角度(傾斜角)は、円盤状化合物と配向膜からの
距離が増加するに伴って増加している。平均傾斜角は、
15乃至50°の範囲であることが好ましい。図2に示
すように傾斜角を変化させると、楕円偏光板の視野角拡
大機能が著しく向上する。また、傾斜角を変化させた楕
円偏光板には、表示画像の反転、階調変化あるいは着色
の発生を防止する機能もある。円盤状化合物(31a〜
31e)の円盤面の法線(NL)を光学異方層2(3
3)へ正射影した方向(PL)の平均は、配向膜(3
2)のラビング方向(RD)と反平行の関係になる。
【0017】本発明では、円盤状化合物の円盤面の法線
の透明支持体への正射影の平均方向と、光学異方層2
(33)の面内遅相軸(SA)と、の角度を実質的に4
5゜にする。よって、楕円偏光板の製造工程では、配向
膜(32)のラビング方向(RD)と透明支持体の面内
遅相軸(SA)との角度(θ)が実質的に45゜になる
ように調節すればよい。さらに本発明では、光学異方層
2の面内遅相軸(SA)と偏光膜(34)の面内透過軸
(TA)とが実質的に平行または実質的に垂直になるよ
うに透明支持体と偏光膜とを配置する。図2に示す楕円
偏光板では、一枚の透明支持体を平行に配置している。
透明支持体(33)の面内遅相軸(SA)は、原則とし
て光学異方層2の延伸方向に相当する。偏光膜(34)
の面内透過軸(TA)は、原則として偏光膜の延伸方向
に垂直な方向に相当する。
【0018】図3は、本発明に従うベンド配向型液晶表
示装置を示す模式図である。図3に示す液晶表示装置
は、ベンド配向液晶セル(10)、液晶セルの両側に配
置された一対の楕円偏光板(31A〜34A、31B〜
34B)およびバックライト(BL)からなる。ベンド
配向液晶セル(10)は、図1に示した液晶セルに相当
する。液晶セル(10)の上下のラビング方向(RD
2、RD3)は、同一方向(平行)である。楕円偏光板
は、液晶セル(10)側から、光学異方層1(31A、
31B)、光学異方層2(33A、33B)および偏光
膜(34A、34B)がこの順に積層されている。光学
異方層1(31A、31B)の円盤状化合物のラビング
方向(RD1、RD4)は、対面する液晶セルのラビン
グ方向(RD2、RD3)とは反平行の関係にある。前
述したように、円盤状化合物のラビング方向(RD1、
RD4)は、円盤面の法線を透明支持体面へ正射影した
平均方向と反平行になる。光学異方層2(33A、33
B)の面内遅相軸(SA1、SA2)および偏光膜(3
4A、34B)の面内透過軸(TA1、TA2)は、円
盤状化合物のラビング方向(RD1、RD4)と同一平
面では実質的に45゜の角度になる。そして、二枚の偏
光膜(34A、34B)は、面内透過軸(TA1、TA
2)が互いに直交するよう(クロスニコル)に配置され
ている。
【0019】図4は、ベンド配向型液晶表示装置におけ
る光学補償の関係を示す概念図である。図4に示すよう
に、本発明に従う液晶表示装置では、ベンド配向液晶セ
ル(10)を、光学異方層1(31A、31B)と光学
異方層2(33A、33B)とが協調して、光学的に補
償する。光学異方層1(31A、31B)の円盤状化合
物のラビング方向(RD1、RD4)を、液晶セルのラ
ビング方向(RD2、RD3)とは反平行の関係に設定
したことにより、ベンド配向液晶セル(10)の液晶性
分子と光学異方層1(31A、31B)の円盤状化合物
とが対応(a〜c、e〜g)して、光学的に補償する。
そして、ベンド配向液晶セル(10)中央部の実質的に
垂直に配向している液晶性分子には、光学異方層2(3
3A、33B)が対応(d、h)するように設計されて
いる。なお、光学異方層2(33A、33B)に記入し
た楕円は、光学異方性により生じる屈折率楕円である。
【0020】図5は、楕円偏光板の様々な態様を示す模
式図である。図5のa1の態様は、図2で示した最も基
本的な楕円偏光板に相当する。a1の態様の楕円偏光板
は、光学異方層1(31)、光学異方層2(33)およ
び偏光膜(34)がこの順に積層されている。円盤状化
合物のラビング方向(RD)と光学異方層2(33)の
遅相軸(SA)との角度は実質的に45゜であり、光学
異方層2(33)の遅相軸(SA)と偏光膜(34)の
透過軸(TA)は実質的に平行である。図5のa2の態
様も、光学異方層1(31)、光学異方層2(33)お
よび偏光膜(34)がこの順に積層されている。円盤状
化合物のラビング方向(RD)と光学異方層2(33)
の遅相軸(SA)との角度は実質的に45゜であり、光
学異方層2(33)の遅相軸(SA)と偏光膜(34)
の透過軸(TA)は実質的に垂直である。
【0021】図5のa3の態様は、光学異方層2が二層
(33a、33b)から成る。本発明では、二層のう
ち、少なくとも一層(図では33b)が、前述した定義
を満足するように、光学異方層1(31)および偏光膜
(34)と配置されていればよい。すなわち、円盤状化
合物のラビング方向(RD)と一層の光学異方層2(3
3b)の遅相軸(SA2)との角度は実質的に45゜で
あり、その光学異方層2(33b)の遅相軸(SA2)
と偏光膜(34)の透過軸(TA)は実質的に平行であ
る。a3の態様では、もう一層の光学異方層2(33
a)は、従来の技術と同様に、遅相軸(SA1)が円盤
状化合物のラビング方向(RD)と実質的に平行になる
ように配置されている。図5のa4の態様では、二層の
光学異方層2(33a、33b)のいずれも、前述した
定義を満足するように、光学異方層1(31)および偏
光膜(34)と配置されている。すなわち、円盤状化合
物のラビング方向(RD)と二層の光学異方層2(33
a、33b)の遅相軸(SA1、SA2)との角度は、
いずれも実質的に45゜であり、二枚の透明支持体(3
3a、33b)の遅相軸(SA1、SA2)と偏光膜
(34)の透過軸(TA)は、いずれも実質的に平行で
ある。
【0022】図5のa5の態様でも、二層の光学異方層
2(33a、33b)のいずれも、前述した定義を満足
するように、光学異方層1(31)および偏光膜(3
4)と配置されている。すなわち、円盤状化合物のラビ
ング方向(RD)と二層の光学異方層2(33a、33
b)の遅相軸(SA1、SA2)との角度は、いずれも
実質的に45゜であり、光学異方層1(31)に近い光
学異方層2(33a)の遅相軸(SA1)と偏光膜(3
4)の透過軸(TA)は、実質的に垂直であり、そして
偏光膜(34)に近い光学異方層2(33b)の遅相軸
(SA2)と偏光膜(34)の透過軸(TA)は、実質
的に平行である。
【0023】図6は、楕円偏光板の別の様々な態様を示
す模式図である。図6のb1に記載の態様の楕円偏光板
は、光学異方層2(33)、光学異方層1(31)およ
び偏光膜(34)がこの順に積層されている。円盤状化
合物のラビング方向(RD)と光学異方層2(33)の
遅相軸(SA)との角度は実質的に45゜であり、光学
異方層2(33)の遅相軸(SA)と偏光膜(34)の
透過軸(TA)は実質的に平行である。図6のb2の態
様も、光学異方層2(33)、光学異方層1(31)お
よび偏光膜(34)がこの順に積層されている。円盤状
化合物のラビング方向(RD)と光学異方層2(33)
の遅相軸(SA)との角度は実質的に45゜であり、光
学異方層2(33)の遅相軸(SA)と偏光膜(34)
の透過軸(TA)は実質的に垂直である。
【0024】図6のb3の態様は、二層からなるの光学
異方層2(33a、33b)を有する。本発明では、2
層の光学異方層2のうち、少なくとも一層(図では33
b)が、前述した定義を満足するように、光学異方層1
(31)および偏光膜(34)と配置されていればよ
い。すなわち、円盤状化合物のラビング方向(RD)と
一層の光学異方層2(33b)の遅相軸(SA2)との
角度は実質的に45゜であり、その光学異方層2(33
b)の遅相軸(SA2)と偏光膜(34)の透過軸(T
A)は実質的に平行である。b3の態様では、もう一層
の光学異方層2(33a)は、従来の技術と同様に、遅
相軸(SA1)が円盤状化合物のラビング方向(RD)
と実質的に平行になるように配置されている。図6のb
4の態様では、二層の光学異方層2(33a、33b)
のいずれも、前述した定義を満足するように、光学異方
層1(31)および偏光膜(34)と配置されている。
すなわち、円盤状化合物のラビング方向(RD)と2層
の光学異方層2(33a、33b)の遅相軸(SA1、
SA2)との角度は、いずれも実質的に45゜であり、
光学異方層2(33a、33b)の遅相軸(SA1、S
A2)と偏光膜(34)の透過軸(TA)は、いずれも
実質的に平行である。
【0025】図6のb5の態様では、二層からなる光学
異方層2(33a、33b)の合計が、前述した定義を
満足するように、光学異方層1(31)および偏光膜
(34)と配置されている。すなわち、円盤状化合物の
ラビング方向(RD)と2層の光学異方層2(33a、
33b)の遅相軸(SA1、SA2)との角度は、いず
れも実質的に45゜であり、光学異方層1(31)およ
び偏光膜(34)から遠い光学異方層2(33a)の遅
相軸(SA1)と偏光膜(34)の透過軸(TA)は、
実質的に垂直であり、そして光学異方層1(31)およ
び偏光膜(34)に近い光学異方層2(33b)の遅相
軸(SA2)と偏光膜(34)の透過軸(TA)は、実
質的に平行である。
【0026】[楕円偏光板の光学特性]楕円偏光板は、
円盤状化合物がハイブリット配向した光学異方層1と、
光学異方性を有するセルロースエステルからなる光学異
方層2と、偏光膜とを積層してなる。円盤状化合物がか
らなる光学異方層1には、レターデーション値が0とな
る方向(光軸)が存在しないことが好ましい。また、光
学異方層1には、レターデーションの絶対値が最小とな
る方向が光学異方層1の面内にも法線方向にも存在しな
いことが好ましい。光学異方層1および光学異方層2の
光学的性質としては、下記式(9)で定義されるReレ
ターデーション値および下記式(10a)または(10
b)で定義されるRthレターデーション値が重要であ
る。 (9) Re=(nx−ny)×d (10a)Rth=[(n2+n3)/2−n1]×d (10b)Rth=[(nx+ny)/2−nz]×d 式中、nxは、光学異方層1または光学異方層2の面内
遅相軸の屈折率であり;nyは、光学異方層または光学
異方層2の面内進相軸の屈折率であり;n1は、光学異
方層1の屈折率主値の最小値であり;n2およびn3
は、光学異方層1のその他の屈折率主値であり;nz
は、光学異方層2の厚さ方向の屈折率であり;そしてd
は光学異方層1または光学異方層2の厚さである。光学
異方層1のReレターデーション値は、10乃至100
nmであることが好ましい。光学異方層1のRthレター
デーション値は、40乃至200nmであることが好ま
しい。また、光学異方層1の屈折率の主値の最小値の方
向とフイルム法線との角度(β)が、20乃至50゜で
あることが好ましい。
【0027】光学異方層2のRthレターデーション値
は、150乃至300nmであることが好ましく、18
0乃至280nmであることが更に好ましい。また、光
学異方層2のReレターデーション値は、偏光膜透過軸
との配置により好ましい範囲が異なる。光学異方層2の
面内遅相軸が透過軸と実質的に直交している場合は、1
乃至20nmであることが好ましく、1乃至15nmで
あることがさらに好ましい。光学異方層2の遅相軸が透
過軸と実質的に平行である場合、20乃至100nmで
あることが好ましく、30乃至60nmであることがさ
らに好ましい。光学異方層2が二層からなる場合、セル
ロースエステルフイルムを2枚用いるか、もしくは、セ
ルロースエステルフイルム上に液晶性化合物を配向させ
ることが好ましい。
【0028】本発明の液晶表示装置には、光学補償作用
の波長依存性が低いとの特徴がある。光学補償作用の波
長依存性が低いとは、具体的には、液晶表示装置に使用
する光学異方層1と光学異方層2のReレターデーショ
ンの合計値(二枚の楕円偏光板を使用する場合は、全て
の光学異方層1の合計値)と液晶セルのReレターデー
ションとの差は、400乃至700nmの範囲のいずれ
の波長においても、10nm以下であることを意味す
る。本発明に従い、楕円偏光板の光学異方層1、光学異
方層2および偏光膜を配置することで、この値は容易に
達成できる。
【0029】[光学異方層1]光学異方層1は、図2に
示したように、円盤状化合物の円盤面と透明支持体面と
のなす角が、光学異方層1の深さ方向において変化して
いる(ハイブリット配向している)ことが好ましい。円
盤状化合物の光軸は、円盤面の法線方向に存在する。円
盤状化合物は、光軸方向の屈折率よりも円盤面方向の屈
折率が大きな複屈折性を有する。光学異方層1は、後述
する配向膜によって円盤状化合物を配向させ、その配向
状態の円盤状化合物を固定することによって形成するこ
とが好ましい。円盤状化合物は、重合反応により固定す
ることが好ましい。なお、光学異方層1には、レターデ
ーション値が0となる方向が存在しない。言い換える
と、光学異方層1のレターデーションの最小値は、0を
越える値である。
【0030】円盤状化合物は、様々な文献(C. Destrad
e et al., Mol. Crysr. Liq. Cryst., vol. 71, page 1
11(1981);日本化学会編、季刊化学総説、No.22、
液晶の化学、第5章、第10章第2節(1994);B. Kohne
et al., Angew. Chem. Soc.Chem. Comm., page 1794
(1985);J. Zhang et al., J. Am. Chem. Soc., vol.11
6, page 2655 (1994))に記載されている。円盤状化合
物の重合については、特開平8−27284公報に記載
がある。円盤状化合物を重合により固定するためには、
円盤状化合物の円盤状コアに、置換基として重合性基を
結合させる必要がある。ただし、円盤状コアに重合性基
を直結させると、重合反応において配向状態を保つこと
が困難になる。そこで、円盤状コアと重合性基との間
に、連結基を導入する。従って、重合性基を有する円盤
状化合物は、下記式(11)で表わされる化合物である
ことが好ましい。
【0031】(11) D(−L−P)n 式中、Dは円盤状コアであり;Lは二価の連結基であ
り;Pは重合性基であり;そして、nは4乃至12の整
数である。円盤状コア(D)の例を以下に示す。以下の
各例において、LP(またはPL)は、二価の連結基
(L)と重合性基(P)との組み合わせを意味する。
【0032】
【化1】
【0033】
【化2】
【0034】
【化3】
【0035】
【化4】
【0036】
【化5】
【0037】
【化6】
【0038】
【化7】
【0039】
【化8】
【0040】
【化9】
【0041】式(11)において、二価の連結基(L)
は、アルキレン基、アルケニレン基、アリーレン基、−
CO−、−NH−、−O−、−S−およびそれらの組み
合わせからなる群より選ばれる二価の連結基であること
が好ましい。二価の連結基(L)は、アルキレン基、ア
リーレン基、−CO−、−NH−、−O−および−S−
からなる群より選ばれる二価の基を少なくとも二つ組み
合わせた二価の連結基であることがさらに好ましい。二
価の連結基(L)は、アルキレン基、アリーレン基、−
CO−および−O−からなる群より選ばれる二価の基を
少なくとも二つ組み合わせた二価の連結基であることが
最も好ましい。アルキレン基の炭素原子数は、1乃至1
2であることが好ましい。アルケニレン基の炭素原子数
は、2乃至12であることが好まし。アリーレン基の炭
素原子数は、6乃至10であることが好ましい。
【0042】二価の連結基(L)の例を以下に示す。左
側が円盤状コア(D)に結合し、右側が重合性基(P)
に結合する。ALはアルキレン基またはアルケニレン
基、ARはアリーレン基を意味する。なお、アルキレン
基、アルケニレン基およびアリーレン基は、置換基
(例、アルキル基)を有していてもよい。 L1:−AL−CO−O−AL− L2:−AL−CO−O−AL−O− L3:−AL−CO−O−AL−O−AL− L4:−AL−CO−O−AL−O−CO− L5:−CO−AR−O−AL− L6:−CO−AR−O−AL−O− L7:−CO−AR−O−AL−O−CO− L8:−CO−NH−AL− L9:−NH−AL−O− L10:−NH−AL−O−CO−
【0043】L11:−O−AL− L12:−O−AL−O− L13:−O−AL−O−CO− L14:−O−AL−O−CO−NH−AL− L15:−O−AL−S−AL− L16:−O−CO−AR−O−AL−CO− L17:−O−CO−AR−O−AL−O−CO− L18:−O−CO−AR−O−AL−O−AL−O−C
O− L19:−O−CO−AR−O−AL−O−AL−O−A
L−O−CO− L20:−S−AL− L21:−S−AL−O− L22:−S−AL−O−CO− L23:−S−AL−S−AL− L24:−S−AR−AL−
【0044】式(11)の重合性基(P)は、重合反応
の種類に応じて決定する。重合性基(P)の例を以下に
示す。
【0045】
【化10】
【0046】
【化11】
【0047】
【化12】
【0048】
【化13】
【0049】
【化14】
【0050】
【化15】
【0051】重合性基(P)は、不飽和重合性基(P
1、P2、P3、P7、P8、P15、P16、P1
7)またはエポキシ基(P6、P18)であることが好
ましく、不飽和重合性基であることがさらに好ましく、
エチレン性不飽和重合性基(P1、P7、P8、P1
5、P16、P17)であることが最も好ましい。式
(11)において、nは4乃至12の整数である。具体
的な数字は、円盤状コア(D)の種類に応じて決定され
る。なお、複数のLとPの組み合わせは、異なっていて
もよいが、同一であることが好ましい。光学異方層1
は、円盤状化合物および必要に応じて重合性開始剤や任
意の成分を含む塗布液を、配向膜の上に塗布することで
形成できる。光学異方層1の厚さは、0.5乃至50μ
mであることが好ましく、0.5乃至10μmであるこ
とがさらに好ましい。
【0052】配向させた円盤状化合物を、配向状態を維
持して固定する。固定化は、重合反応により実施するこ
とが好ましい。重合反応には、熱重合開始剤を用いる熱
重合反応と光重合開始剤を用いる光重合反応とが含まれ
る。光重合反応が好ましい。光重合開始剤の例には、α
−カルボニル化合物(米国特許2367661号、同2
367670号の各明細書記載)、アシロインエーテル
(米国特許2448828号明細書記載)、α−炭化水
素置換芳香族アシロイン化合物(米国特許272251
2号明細書記載)、多核キノン化合物(米国特許304
6127号、同2951758号の各明細書記載)、ト
リアリールイミダゾールダイマーとp−アミノフェニル
ケトンとの組み合わせ(米国特許3549367号明細
書記載)、アクリジンおよびフェナジン化合物(特開昭
60−105667号公報、米国特許4239850号
明細書記載)およびオキサジアゾール化合物(米国特許
4212970号明細書記載)が含まれる。光重合開始
剤の使用量は、塗布液の固形分の0.01乃至20質量
%であることが好ましく、0.5乃至5質量%であるこ
とがさらに好ましい。円盤状化合物の重合のための光照
射は、紫外線を用いることが好ましい。照射エネルギー
は、20乃至5000mJ/cm2 であることが好まし
く、100乃至800mJ/cm2 であることがさらに
好ましい。また、光重合反応を促進するため、加熱条件
下で光照射を実施してもよい。保護層を、光学異方層1
の上に設けてもよい。
【0053】[配向膜]配向膜は、光学異方層1の円盤
状化合物の配向方向を規定する機能を有する。配向膜
は、有機化合物(好ましくはポリマー)のラビング処
理、無機化合物の斜方蒸着、マイクログルーブを有する
層の形成、あるいはラングミュア・ブロジェット法(L
B膜)による有機化合物(例、ω−トリコサン酸、ジオ
クタデシルメチルアンモニウムクロライド、ステアリル
酸メチル)の累積のような手段で、設けることができ
る。さらに、電場の付与、磁場の付与あるいは光照射に
より、配向機能が生じる配向膜も知られている。
【0054】配向膜は、ポリマーのラビング処理により
形成することが好ましい。ポリビニルアルコールが、好
ましいポリマーである。疎水性基が結合している変性ポ
リビニルアルコールが特に好ましい。疎水性基は光学異
方層1の円盤状化合物と親和性があるため、疎水性基を
ポリビニルアルコールに導入することで、円盤状化合物
を均一に配向させることができる。疎水性基は、ポリビ
ニルアルコールの主鎖末端または側鎖に結合させる。疎
水性基は、炭素原子数が6以上の脂肪族基(好ましくは
アルキル基またはアルケニル基)または芳香族基が好ま
しい。ポリビニルアルコールの主鎖末端に疎水性基を結
合させる場合は、疎水性基と主鎖末端との間に連結基を
導入することが好ましい。連結基の例には、−S−、−
C(CN)R1 −、−NR2 −、−CS−およびそれら
の組み合わせが含まれる。上記R1 およびR2 は、それ
ぞれ、水素原子または炭素原子数が1乃至6のアルキル
基(好ましくは、炭素原子数が1乃至6のアルキル基)
である。
【0055】ポリビニルアルコールの側鎖に疎水性基を
導入する場合は、ポリビニルアルコールの酢酸ビニル単
位のアセチル基(−CO−CH3 )の一部を、炭素原子
数が7以上のアシル基(−CO−R3 )に置き換えれば
よい。R3 は、炭素原子数が6以上の脂肪族基または芳
香族基である。また、市販の変性ポリビニルアルコール
(例、MP103、MP203、R1130、クラレ
(株)製)を用いてもよい。配向膜に用いる(変性)ポ
リビニルアルコールのケン化度は、80%以上であるこ
とが好ましい。(変性)ポリビニルアルコールの重合度
は、200以上であることが好ましい。ラビング処理
は、配向膜の表面を、紙や布で一定方向に、数回こする
ことにより実施する。長さおよび太さが均一な繊維を均
一に植毛した布を用いることが好ましい。なお、光学異
方層1の円盤状化合物を配向膜を用いて配向後、配向膜
を除去しても、円盤状化合物の配向状態を保つことがで
きる。すなわち、配向膜は、円盤状化合物を配向するた
め楕円偏光板の製造において必須であるが、製造された
楕円偏光板においては必須ではない。配向膜を光学異方
層2と光学異方層1との間に設ける場合は、さらに下塗
り層(接着層)を光学異方層2と配向膜との間に設ける
ことが好ましい。
【0056】[光学異方層2]光学異方層2は、少なく
とも1枚のセルロースエステルフイルムからなる。セル
ロースエステルフイルムの厚さは、20乃至500μm
であることが好ましく、25乃至200μmであること
がさらに好ましく、30乃至70μmであることが最も
好ましい。本発明では、セルロースエステルフイルム1
枚、あるいは、セルロースエステルフイルム2枚、更に
は、セルロースエステルフイルムと重合性液晶化合物の
積層体により、目標の光学特性を実現することが好まし
い。光学異方層2が二つの層(例えば、2枚のセルロー
スエステルフイルム)からなる場合は、二つの層の間に
中間層(例えば、粘着剤層)が介在していてもよい。光
学異方層2が二つ以上の層からなる場合は、二つ以上の
層全体で目標とする光学特性を達成する。
【0057】セルロースエステルフイルムのReレター
デーション値は、セルロースエステルフイルムの延伸に
より高い値とすることができる。セルロースエステルフ
イルムのRthレターデーション値は、(1)レターデ
ーション上昇剤の使用、(2)平均酢化度(アセチル化
度)の調整または(3)冷却溶解法によるフイルムの製
造により前述した高い値とすることができる。従って、
従来は光学的等方性と考えられていたセルロースエステ
ルフイルムを、光学補償機能を有する光学的異方性フイ
ルムとして使用できるようになった。以下、レターデー
ションが高いセルロースエステルフイルムの製造方法に
ついて説明する。
【0058】セルロースエステルとしては、セルロース
の低級脂肪酸エステルを用いることが好ましい。低級脂
肪酸とは、炭素原子数が6以下の脂肪酸を意味する。炭
素原子数は、2(セルロースアセテート)、3(セルロ
ースプロピオネート)または4(セルロースブチレー
ト)であることが好ましい。セルロースアセテートが特
に好ましい。セルロースアセテートプロピオネートやセ
ルロースアセテートブチレートのような混合脂肪酸エス
テルを用いてもよい。セルロースアセテートの平均酢化
度(アセチル化度)は、55.0%以上62.5%未満
であることが好ましい。フイルムの物性の観点では、平
均酢化度は、58.0%以上62.5%未満であること
がさらに好ましい。ただし、平均酢化度が55.0%以
上58.0%未満(好ましくは57.0%以上58.0
%未満)であるセルロースアセテートを用いると、Rt
hレターデーション値が高いフイルムを製造することが
できる。セルロースアセテートは、6位の置換度が高い
ことが好ましく、具体的には、0.88以上であること
が好ましい。また、セルロースアセテートの2位、3位
および6位の置換度の合計に対して、6位の置換度の割
合が32%以上であることが好ましく、33%以上であ
ることがさらに好ましく、34%以上であることが最も
好ましい。通常のセルロースアセテートの合成方法で
は、2位または3位のアセチル置換度の方が、6位のア
セチル置換度よりも高い値になる。そのため、6位の置
換度を高い値(0.88以上、あるいは全体の32%以
上)とするためには、合成反応条件を特別に調節する必
要がある。具体的な反応条件としては、硫酸触媒の量を
減らし、酢化反応の時間を長くすることが好ましい。硫
酸触媒が多いと、酢化反応の進行が速くなるが、触媒量
に応じてセルロースとの間に硫酸エステルが生成し、反
応終了時に遊離して残存水酸基を生じる。硫酸エステル
は、反応性が高い6位により多く生成する。そのため、
硫酸触媒が多いと6位のアセチル置換度が小さくなる。
従って、6位の置換度が高いセルロースアセテートを合
成するためには、可能な限り硫酸触媒の量を削減し、そ
れにより低下した反応速度を補うため、反応時間を延長
する必要がある。セルロースアセテートの2位、3位お
よび6位のアセチル置換度は、セルロースアセテートを
プロピオニル化処理した後、13C−NMRによる測定に
よって求めることができる。測定方法の詳細について
は、手塚他(Carbohydr. Res. 273(1995)83-91)に記載
がある。6位の置換度が高いセルロースアセテートにつ
いては、特開平11−5851号公報(特に合成例1〜
3)に記載がある。
【0059】レターデーション上昇剤を用いて、厚み方
向のレターデーションを高い値とすることもできる。レ
ターデーション上昇剤としては、芳香族環を少なくとも
二つ有し、二つの芳香族環の立体配座を立体障害しない
分子構造を有する化合物を使用できる。レターデーショ
ン上昇剤は、セルロースエステル100質量部に対し
て、0.3乃至20質量部の範囲で使用することが好ま
しい。少なくとも二つの芳香族環を有する化合物は、炭
素原子7個分以上のπ結合性の平面を有する。二つの芳
香族環の立体配座を立体障害しなければ、二つの芳香族
環は、同一平面を形成する。本発明者の研究によれば、
セルロースエステルフイルムのレターデーションを上昇
させるためには、複数の芳香族環により同一平面を形成
することが重要である。本明細書において、「芳香族
環」は、芳香族炭化水素環に加えて、芳香族性ヘテロ環
を含む。芳香族炭化水素環は、6員環(すなわち、ベン
ゼン環)であることが特に好ましい。
【0060】芳香族性ヘテロ環は一般に、不飽和ヘテロ
環である。芳香族性ヘテロ環は、5員環、6員環または
7員環であることが好ましく、5員環または6員環であ
ることがさらに好ましい。芳香族性ヘテロ環は一般に、
最多の二重結合を有する。ヘテロ原子としては、窒素原
子、酸素原子および硫黄原子が好ましく、窒素原子が特
に好ましい。芳香族性ヘテロ環の例には、フラン環、チ
オフェン環、ピロール環、オキサゾール環、イソオキサ
ゾール環、チアゾール環、イソチアゾール環、イミダゾ
ール環、ピラゾール環、フラザン環、トリアゾール環、
ピラン環、ピリジン環、ピリダジン環、ピリミジン環、
ピラジン環および1,3,5−トリアジン環が含まれ
る。芳香族環としては、ベンゼン環、フラン環、チオフ
ェン環、ピロール環、オキサゾール環、チアゾール環、
イミダゾール環、トリアゾール環、ピリジン環、ピリミ
ジン環、ピラジン環および1,3,5−トリアジン環が
好ましい。
【0061】レターデーション上昇剤が有する芳香族環
の数は、2乃至20であることが好ましく、2乃至12
であることがより好ましく、2乃至8であることがさら
に好ましく、2乃至6であることが最も好ましい。3以
上の芳香族環を有する場合、少なくとも二つの芳香族環
の立体配座を立体障害しなければよい。二つの芳香族環
の結合関係は、(a)縮合環を形成する場合、(b)単
結合で直結する場合および(c)連結基を介して結合す
る場合に分類できる(芳香族環のため、スピロ結合は形
成できない)。レターデーション上昇機能の観点では、
(a)〜(c)のいずれでもよい。ただし、(b)また
は(c)の場合は、二つの芳香族環の立体配座を立体障
害しないことが必要である。
【0062】(a)の縮合環(二つ以上の芳香族環の縮
合環)の例には、インデン環、ナフタレン環、アズレン
環、フルオレン環、フェナントレン環、アントラセン
環、アセナフチレン環、ビフェニレン環、ナフタセン
環、ピレン環、インドール環、イソインドール環、ベン
ゾフラン環、ベンゾチオフェン環、インドリジン環、ベ
ンゾオキサゾール環、ベンゾチアゾール環、ベンゾイミ
ダゾール環、ベンゾトリアゾール環、プリン環、インダ
ゾール環、クロメン環、キノリン環、イソキノリン環、
キノリジン環、キナゾリン環、シンノリン環、キノキサ
リン環、フタラジン環、プテリジン環、カルバゾール
環、アクリジン環、フェナントリジン環、キサンテン
環、フェナジン環、フェノチアジン環、フェノキサチイ
ン環、フェノキサジン環およびチアントレン環が含まれ
る。ナフタレン環、アズレン環、インドール環、ベンゾ
オキサゾール環、ベンゾチアゾール環、ベンゾイミダゾ
ール環、ベンゾトリアゾール環およびキノリン環が好ま
しい。 (b)の単結合は、二つの芳香族環の炭素原子間の結合
であることが好ましい。二以上の単結合で二つの芳香族
環を結合して、二つの芳香族環の間に脂肪族環または非
芳香族性複素環を形成してもよい。
【0063】(c)の連結基も、二つの芳香族環の炭素
原子と結合することが好ましい。連結基は、アルキレン
基、アルケニレン基、アルキニレン基、−CO−、−O
−、−NH−、−S−またはそれらの組み合わせである
ことが好ましい。組み合わせからなる連結基の例を以下
に示す。なお、以下の連結基の例の左右の関係は、逆に
なってもよい。 c1:−CO−O− c2:−CO−NH− c3:−アルキレン−O− c4:−NH−CO−NH− c5:−NH−CO−O− c6:−O−CO−O− c7:−O−アルキレン−O− c8:−CO−アルケニレン− c9:−CO−アルケニレン−NH− c10:−CO−アルケニレン−O− c11:−アルキレン−CO−O−アルキレン−O−CO
−アルキレン− c12:−O−アルキレン−CO−O−アルキレン−O−
CO−アルキレン−O− c13:−O−CO−アルキレン−CO−O− c14:−NH−CO−アルケニレン− c15:−O−CO−アルケニレン−
【0064】芳香族環および連結基は、置換基を有して
いてもよい。ただし、置換基は、二つの芳香族環の立体
配座を立体障害しないことが必要である。立体障害で
は、置換基の種類および位置が問題になる。置換基の種
類としては、立体的に嵩高い置換基(例えば、3級アル
キル基)が立体障害を起こしやすい。置換基の位置とし
ては、芳香族環の結合に隣接する位置(ベンゼン環の場
合はオルト位)が置換された場合に、立体障害が生じや
すい。置換基の例には、ハロゲン原子(F、Cl、B
r、I)、ヒドロキシル、カルボキシル、シアノ、アミ
ノ、ニトロ、スルホ、カルバモイル、スルファモイル、
ウレイド、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、
脂肪族アシル基、脂肪族アシルオキシ基、アルコキシ
基、アルコキシカルボニル基、アルコキシカルボニルア
ミノ基、アルキルチオ基、アルキルスルホニル基、脂肪
族アミド基、脂肪族スルホンアミド基、脂肪族置換アミ
ノ基、脂肪族置換カルバモイル基、脂肪族置換スルファ
モイル基、脂肪族置換ウレイド基および非芳香族性複素
環基が含まれる。
【0065】アルキル基の炭素原子数は、1乃至8であ
ることが好ましい。環状アルキル基よりも鎖状アルキル
基の方が好ましく、直鎖状アルキル基が特に好ましい。
アルキル基は、さらに置換基(例、ヒドロキシ、カルボ
キシ、アルコキシ基、アルキル置換アミノ基)を有して
いてもよい。アルキル基の(置換アルキル基を含む)例
には、メチル、エチル、n−ブチル、n−ヘキシル、2
−ヒドロキシエチル、4−カルボキシブチル、2−メト
キシエチルおよび2−ジエチルアミノエチルが含まれ
る。アルケニル基の炭素原子数は、2乃至8であること
が好ましい。環状アルケニル基よりも鎖状アルケニル基
の方が好ましく、直鎖状アルケニル基が特に好ましい。
アルケニル基は、さらに置換基を有していてもよい。ア
ルケニル基の例には、ビニル、アリルおよび1−ヘキセ
ニルが含まれる。アルキニル基の炭素原子数は、2乃至
8であることが好ましい。環状アルキケニル基よりも鎖
状アルキニル基の方が好ましく、直鎖状アルキニル基が
特に好ましい。アルキニル基は、さらに置換基を有して
いてもよい。アルキニル基の例には、エチニル、1−ブ
チニルおよび1−ヘキシニルが含まれる。
【0066】脂肪族アシル基の炭素原子数は、1乃至1
0であることが好ましい。脂肪族アシル基の例には、ア
セチル、プロパノイルおよびブタノイルが含まれる。脂
肪族アシルオキシ基の炭素原子数は、1乃至10である
ことが好ましい。脂肪族アシルオキシ基の例には、アセ
トキシが含まれる。アルコキシ基の炭素原子数は、1乃
至8であることが好ましい。アルコキシ基は、さらに置
換基(例、アルコキシ基)を有していてもよい。アルコ
キシ基の(置換アルコキシ基を含む)例には、メトキ
シ、エトキシ、ブトキシおよびメトキシエトキシが含ま
れる。アルコキシカルボニル基の炭素原子数は、2乃至
10であることが好ましい。アルコキシカルボニル基の
例には、メトキシカルボニルおよびエトキシカルボニル
が含まれる。アルコキシカルボニルアミノ基の炭素原子
数は、2乃至10であることが好ましい。アルコキシカ
ルボニルアミノ基の例には、メトキシカルボニルアミノ
およびエトキシカルボニルアミノが含まれる。
【0067】アルキルチオ基の炭素原子数は、1乃至1
2であることが好ましい。アルキルチオ基の例には、メ
チルチオ、エチルチオおよびオクチルチオが含まれる。
アルキルスルホニル基の炭素原子数は、1乃至8である
ことが好ましい。アルキルスルホニル基の例には、メタ
ンスルホニルおよびエタンスルホニルが含まれる。、脂
肪族アミド基の炭素原子数は、1乃至10であることが
好ましい。脂肪族アミド基の例には、アセトアミドが含
まれる。脂肪族スルホンアミド基の炭素原子数は、1乃
至8であることが好ましい。脂肪族スルホンアミド基の
例には、メタンスルホンアミド、ブタンスルホンアミド
およびn−オクタンスルホンアミドが含まれる。脂肪族
置換アミノ基の炭素原子数は、1乃至10であることが
好ましい。脂肪族置換アミノ基の例には、ジメチルアミ
ノ、ジエチルアミノおよび2−カルボキシエチルアミノ
が含まれる。脂肪族置換カルバモイル基の炭素原子数
は、2乃至10であることが好ましい。脂肪族置換カル
バモイル基の例には、メチルカルバモイルおよびジエチ
ルカルバモイルが含まれる。脂肪族置換スルファモイル
基の炭素原子数は、1乃至8であることが好ましい。脂
肪族置換スルファモイル基の例には、メチルスルファモ
イルおよびジエチルスルファモイルが含まれる。脂肪族
置換ウレイド基の炭素原子数は、2乃至10であること
が好ましい。脂肪族置換ウレイド基の例には、メチルウ
レイドが含まれる。非芳香族性複素環基の例には、ピペ
リジノおよびモルホリノが含まれる。
【0068】レターデーション上昇剤の分子量は、30
0乃至800であることが好ましい。レターデーション
上昇剤の沸点は、260℃以上であることが好ましい。
沸点は、市販の測定装置(例えば、TG/DTA10
0、セイコー電子工業(株)製)を用いて測定できる。
以下に、レターデーション上昇剤の具体例を示す。な
お、各具体例において、芳香族環の芳香族性は、○印で
示す。
【0069】
【化16】
【0070】
【化17】
【0071】
【化18】
【0072】
【化19】
【0073】
【化20】
【0074】
【化21】
【0075】
【化22】
【0076】
【化23】
【0077】
【化24】
【0078】
【化25】
【0079】
【化26】
【0080】
【化27】
【0081】
【化28】
【0082】
【化29】
【0083】
【化30】
【0084】
【化31】
【0085】
【化32】
【0086】
【化33】
【0087】
【化34】
【0088】
【化35】
【0089】
【化36】
【0090】
【化37】
【0091】
【化38】
【0092】
【化39】
【0093】
【化40】
【0094】
【化41】
【0095】
【化42】
【0096】
【化43】
【0097】
【化44】
【0098】
【化45】
【0099】
【化46】
【0100】
【化47】
【0101】
【化48】
【0102】
【化49】
【0103】
【化50】
【0104】
【化51】
【0105】
【化52】
【0106】
【化53】
【0107】
【化54】
【0108】
【化55】
【0109】
【化56】
【0110】
【化57】
【0111】
【化58】
【0112】
【化59】
【0113】
【化60】
【0114】
【化61】
【0115】
【化62】
【0116】
【化63】
【0117】
【化64】
【0118】
【化65】
【0119】
【化66】
【0120】
【化67】
【0121】
【化68】
【0122】
【化69】
【0123】
【化70】
【0124】
【化71】
【0125】
【化72】
【0126】
【化73】
【0127】
【化74】
【0128】
【化75】
【0129】
【化76】
【0130】
【化77】
【0131】
【化78】
【0132】
【化79】
【0133】
【化80】
【0134】
【化81】
【0135】また、上記のセルロースエステルフイルム
を支持体とし、水平配向した重合性液晶層を塗設するこ
とで、目標の光学特性を実現することもできる。重合性
液晶化合物としては、棒状液晶、あるいはディスコティ
ック液晶(上記円盤状化合物)が好ましく、Rthレタ
ーデーション値を制御するには、ディスコティック液晶
を用いることが好ましい。セルロースエステルフイルム
とその上に設けられる重合性液晶層との接着を改善する
ため、セルロースエステルフイルムに表面処理(例、グ
ロー放電処理、コロナ放電処理、紫外線(UV)処理、
火炎処理)を実施してもよい。グロー放電処理またはコ
ロナ放電処理を実施することが好ましい。二種類以上の
表面処理を組み合わせて実施してもよい。透明支持体の
上に、接着層(下塗り層)を設けてもよい。接着層は、
親水性ポリマー(例、ゼラチン)の塗布により形成する
ことが好ましい。接着層の厚さは、0.1乃至2μmで
あることが好ましく、0.2乃至1μmであることがさ
らに好ましい。保護層を、セルロースエステルフイルム
の裏面に設けてもよい。
【0136】[偏光膜]偏光膜には、ヨウ素系偏光膜、
二色性染料を用いる染料系偏光膜やポリエン系偏光膜が
ある。ヨウ素系偏光膜および染料系偏光膜は、一般にポ
リビニルアルコール系フイルムを用いて製造する。偏光
膜の透過軸は、フイルムの延伸方向に垂直な方向に相当
する。偏光膜は、一般に保護膜を有する。ただし、本発
明の楕円偏光板では、透明支持体を偏光膜の保護膜とし
て機能させることができる。透明支持体とは別に、偏光
膜の保護膜を用いる場合は、保護膜として光学的等方性
が高いセルロースエステルフイルム、特にトリアセチル
セルロースフイルムを用いることが好ましい。一対の偏
光素子の一方のみを本発明に従う楕円偏光板とする場合
は、他方の偏光素子は、偏光膜と保護膜との積層体とす
ることが好ましい。
【0137】[楕円偏光板の製造]楕円偏光板は、以下
のように連続して製造することができる。まず、Reお
よびRthレターデーション値を所望の値に調整したセ
ルロースエステルフイルム(光学異方層2)上に配向膜
を形成し、セルロースエステルフイルムの搬送方向(遅
相軸の方向が一致)に45゜の角度で配向膜にラビング
処理を施す。次に、配向膜の上に円盤状化合物層(光学
異方層1)を形成して巻き取る。その後、セルロースエ
ステルフイルム面に鹸化処理を施し、接着剤を介して、
偏光膜と貼り合わせる(この際にもう一方には鹸化処理
した市販のトリアセチルセルロースフイルムを接着剤を
介して貼り合わせる)。
【0138】光学異方層2が2枚のセルロースエステル
フイルムからなる場合には、まず同上のように1枚のセ
ルロースエステルフイルム上に円盤状化合物を塗設し、
巻き取った後、光学異方層1への傷およびゴミの付着を
防止するため、円盤状化合物層側にラミネートフイルム
を貼り合わせて、再び巻き取る。もう1枚のセルロース
エステルフイルムを鹸化処理し、接着剤を介して、偏光
膜と貼り合わせる(この際にもう一方には鹸化処理した
市販のトリアセチルセルロースフイルムを接着剤を介し
て貼り合わせる)。ラミネートフイルムを貼り合わせた
ロールフイルムのセルロースエステルフイルム面に、粘
着剤を介して、同上の偏光膜の(本発明の)セルロース
エステルフイルム面と貼り合わせる。
【0139】また、光学異方層2が1枚のセルロースエ
ステルと重合性液晶からなる場合には、まず同上のよう
に1枚のセルロースエステルフイルム上に円盤状化合物
を塗設し、巻き取った後、光学異方層1への傷およびゴ
ミの付着を防止するため、円盤状化合物層側にラミネー
トフイルムを貼り合わせて、再び巻き取る。もう1枚の
セルロースエステルフイルム配向膜を形成し、その上に
水平配向した円盤状化合物層を形成して巻き取り、鹸化
処理し、接着剤を介して、偏光膜と貼り合わせる(この
際にもう一方には鹸化処理した市販のトリアセチルセル
ロースフイルムを接着剤を介して貼り合わせる)。ラミ
ネートフイルムを貼り合わせたロールフイルムのセルロ
ースエステルフイルム面に、粘着剤を介して、同上の偏
光膜の(本発明の)セルロースエステルフイルム面と貼
り合わせる。
【0140】[液晶セル]本発明の楕円偏光板は、ベン
ド配向液晶セルまたは水平配向液晶セルと組み合わせた
液晶表示装置として用いると特に効果がある。ベンド配
向液晶セルは、セル中央部の液晶分子がねじれ配向して
いてもよい。ベンド配向液晶セルでは、液晶性化合物の
屈折率異方性Δnと、液晶セルの液晶層の厚みdとの積
(Δn×d)は、輝度と視野角を両立させるために、1
00乃至2000nmの範囲であることが好ましく、1
50乃至1700nmの範囲であることがさらに好まし
く、500乃至1500nmの範囲であることが最も好
ましい。ベンド配向液晶セルは、いずれも、ノーマリー
ホワイトモード(NWモード)またはノーマリーブラッ
クモード(NBモード)で用いることができる。
【0141】
【実施例】(円盤状液晶化合物)実施例及び比較例には
下記の円盤状液晶性化合物(A)を用いる。
【0142】
【化82】
【0143】(配向膜塗布液Aの作製)該円盤状液晶性
化合物(A)の配向膜用の塗布液として、下記の組成の
配向膜塗布液Aを作製した。 ──────────────────────────────────── 配向膜塗布液(A)組成 ──────────────────────────────────── 下記の変性ポリビニルアルコール 10.0質量部 水 371.0質量部 メタノール 119.0質量部 グルタルアルデヒド(架橋剤) 0.5質量部 ────────────────────────────────────
【0144】
【化83】
【0145】[実施例1] (セルロースエステルフイルムSE1の作製)厚さ10
0μmのトリアセチルセルロースフイルム(フジタッ
ク、富士写真フイルム(株)製)に、厚さ0.1μmの
ゼラチン下塗り層を設け、セルロースエステルフイルム
SE1を作製した。波長632.8nmで測定したRe
レターデーション値は0.6nm、そして、Rthレター
デーション値は35nmであった。該ゼラチン下塗り層
の上に、配向膜塗布液Aを#16のワイヤーバーコータ
ーで28ml/m2 塗布した。60℃の温風で60秒、
さらに90℃の温風で150秒乾燥した。次に、該セル
ロースエステルフイルムの遅相軸(波長632.8nm
で測定)と45゜の方向に、形成した膜にラビング処理
を実施した。
【0146】該配向膜上に、円盤状液晶性化合物(A)
41.01g、エチレンオキサイド変成トリメチロール
プロパントリアクリレート(V#360、大阪有機化学
(株)製)4.06g、セルロースアセテートブチレー
ト(CAB551−0.2、イーストマンケミカル社
製)0.90g、セルロースアセテートブチレート(C
AB531−1、イーストマンケミカル社製)0.23
g、光重合開始剤(イルガキュアー907、チバガイギ
ー社製)1.35g、増感剤(カヤキュアーDETX、
日本化薬(株)製)0.45gを、102gのメチルエ
チルケトンに溶解した塗布液を、#3のワイヤーバーで
塗布した。これを金属の枠に貼り付けて、130℃の恒
温槽中で2分間加熱し、円盤状化合物を配向させた。次
に、130℃で120W/cm高圧水銀灯を用いて、4
秒間UV照射し円盤状化合物を重合させた。その後、室
温まで放冷した。このようにして、光学異方層1Aを形
成した。波長632.8nmで測定した光学異方層1A
のReレターデーション値は38nmであった。また、
円盤面と該SE1面との間の平均角度(傾斜角)は平均
で40゜であった。
【0147】SE1のゼラチン下塗り層の上に、配向膜
塗布液Aを#16のワイヤーバーコーターで28ml/
2 塗布した。60℃の温風で60秒、さらに90℃の
温風で150秒乾燥した。
【0148】該配向膜上に、円盤状液晶性化合物(A)
41.01g、エチレンオキサイド変成トリメチロール
プロパントリアクリレート(V#360、大阪有機化学
(株)製)4.06g、ポリ(共メラミンホルムアルデ
ヒド)アクリレート(スルーシア製 サントリンクAM
300)0.30g、光重合開始剤(イルガキュアー9
07、チバガイギー社製)1.35g、増感剤(カヤキ
ュアーDETX、日本化薬(株)製)0.45gを、1
02gのメチルエチルケトンに溶解した塗布液を、#5
のワイヤーバーで塗布した。これを金属の枠に貼り付け
て、130℃の恒温槽中で2分間加熱し、円盤状化合物
を配向させた。次に、130℃で120W/cm高圧水
銀灯を用いて、4秒間UV照射し円盤状化合物を重合さ
せた。その後、室温まで放冷し、円盤状化合物付きトリ
アセチルセルロースフイルム(DTC1)を作製した。
円盤面とトリアセチルセルロースフイルムは実質平行で
あり、DTC1は、波長632.8nmで測定したRe
レターデーション値は0.6nm、Rthレターデーシ
ョン値は200nmであった。
【0149】(楕円偏光板Aの作製)DTC1をアルカ
リ浴槽中で鹸化処理し、PVAとヨウ素からなる偏光子
と、DTC1のセルロースエステルフイルム面とを接着
剤を介して貼り合わせた。さらに、光学異方層1Aのセ
ルロースエステルフイルム面に、上記DTC1の円盤状
化合物面を粘着剤を介して貼り合わせて、楕円偏光板を
作製した。偏光膜の透過軸は、DTC1の遅相軸と直交
させた。
【0150】[実施例2] (セルロースエステルフイルムSE2の作製)室温にお
いて、平均酢化度60.9%のセルロースアセテート4
5質量部、レターデーション上昇剤(4)1.62質量
部、メチレンクロリド232.72質量部、メタノール
42.57質量部およびn−ブタノール8.50質量部
を混合して、溶液(ドープ)を調製した。得られたドー
プを、有効長6mのバンド流延機を用いて、乾燥膜厚が
100μmになるように流延して乾燥した。得られたセ
ルロースエステルフイルム(SE2)について、エリプ
ソメーター(M−150、日本分光(株)製)を用い
て、波長632.8nmにおけるReレターデーション
値は5nm、Rthレターデーション値は120nmで
あった。
【0151】SE2に厚さ0.1μmのゼラチン下塗り
層を設け、該ゼラチン下塗り層の上に、配向膜塗布液A
を#16のワイヤーバーコーターで28ml/m2 塗布
した。60℃の温風で60秒、さらに90℃の温風で1
50秒乾燥した。次に、該SE2の遅相軸(波長63
2.8nmで測定)と45゜の方向に、形成した膜にラ
ビング処理を実施した。
【0152】該配向膜上に、円盤状液晶性化合物(A)
41.01g、エチレンオキサイド変成トリメチロール
プロパントリアクリレート(V#360、大阪有機化学
(株)製)4.06g、セルロースアセテートブチレー
ト(CAB551−0.2、イーストマンケミカル社
製)0.90g、セルロースアセテートブチレート(C
AB531−1、イーストマンケミカル社製)0.23
g、光重合開始剤(イルガキュアー907、チバガイギ
ー社製)1.35g、増感剤(カヤキュアーDETX、
日本化薬(株)製)0.45gを、102gのメチルエ
チルケトンに溶解した塗布液を、#3のワイヤーバーで
塗布した。これを金属の枠に貼り付けて、130℃の恒
温槽中で2分間加熱し、円盤状化合物を配向させた。次
に、130℃で120W/cm高圧水銀灯を用いて、4
秒間UV照射し円盤状化合物を重合させた。その後、室
温まで放冷した。このようにして、光学異方層1Bを形
成した。波長632.8nmで測定した光学異方層1B
のReレターデーション値は38nmであった。また、
円盤面と該透明支持体面との間の平均角度(傾斜角)は
平均で40゜であった。
【0153】(楕円偏光板Bの作製)上記作製のSE2
をアルカリ浴槽中で鹸化処理し、PVAとヨウ素からな
る偏光子とSE2とを接着剤を介して貼り合わせた。更
に、光学異方層1Bのセルロースエステルフイルム面と
偏光板のSE2面を粘着剤を介して貼り合わせて、楕円
偏光板を作製した。偏光膜の透過軸は、光学異方層1B
のセルロースエステルフイルムの遅相軸と直交(SE2
の遅相軸とも直交)させた。
【0154】[実施例3] (セルロースエステルフイルムSE3の作製)室温にお
いて、平均酢化度60.9%のセルロースアセテート4
5質量部、レターデーション上昇剤(1)1.62質量
部、メチレンクロリド232.72質量部、メタノール
42.57質量部およびn−ブタノール8.50質量部
を混合して、溶液(ドープ)を調製した。得られたドー
プを、有効長6mのバンド流延機を用いて、テンター延
伸製膜することで、乾燥膜厚が80μmになるように流
延して乾燥した。得られたセルロースエステルフイルム
(SE3)について、エリプソメーター(M−150、
日本分光(株)製)を用いて、波長632.8nmにお
ける面内のレターデーション(Re)、および厚み方向
のレターデーション(Rth)を測定したところ、Reレ
ターデーション値は20nm、Rthレターデーション
値は90nmであった。
【0155】SE3に厚さ0.1μmのゼラチン下塗り
層を設け、該ゼラチン下塗り層の上に、配向膜塗布液A
を#16のワイヤーバーコーターで28ml/m2 塗布
した。60℃の温風で60秒、さらに90℃の温風で1
50秒乾燥した。次に、該SE3の遅相軸(波長63
2.8nmで測定)と45゜の方向に、形成した膜にラ
ビング処理を実施した。
【0156】該配向膜上に、円盤状液晶性化合物(A)
41.01g、エチレンオキサイド変成トリメチロール
プロパントリアクリレート(V#360、大阪有機化学
(株)製)4.06g、セルロースアセテートブチレー
ト(CAB551−0.2、イーストマンケミカル社
製)0.90g、セルロースアセテートブチレート(C
AB531−1、イーストマンケミカル社製)0.23
g、光重合開始剤(イルガキュアー907、チバガイギ
ー社製)1.35g、増感剤(カヤキュアーDETX、
日本化薬(株)製)0.45gを、102gのメチルエ
チルケトンに溶解した塗布液を、#3のワイヤーバーで
塗布した。これを金属の枠に貼り付けて、130℃の恒
温槽中で2分間加熱し、円盤状化合物を配向させた。次
に、130℃で120W/cm高圧水銀灯を用いて、4
秒間UV照射し円盤状化合物を重合させた。その後、室
温まで放冷した。このようにして、光学異方層1Cを形
成した。波長632.8nmで測定した光学異方層1C
のReレターデーション値は38nmであった。また、
円盤面と該透明支持体面との間の平均角度(傾斜角)は
平均で40゜であった。
【0157】(楕円偏光板Cの作製)上記作製のSE3
をアルカリ浴槽中で鹸化処理し、PVAとヨウ素からな
る偏光子とSE3とを接着剤を介して貼り合わせた。更
に、光学異方層1Cのセルロースエステルフイルム面と
偏光板のSE3面を粘着剤を介して貼り合わせて、楕円
偏光板を作製した。偏光膜の透過軸は、光学異方層1C
のセルロースエステルフイルムの遅相軸と平行(SE3
遅相軸とは平行)にした。
【0158】[実施例4] (セルロースエステルフイルムSE4の作製)室温にお
いて、平均酢化度60.9%のセルロースアセテート4
5質量部、レターデーション上昇剤(95)2.25質
量部、メチレンクロリド232.72質量部、メタノー
ル42.57質量部およびn−ブタノール8.50質量
部を混合して、溶液(ドープ)を調製した。得られたド
ープを、有効長6mのバンド流延機を用いて、乾燥膜厚
が100μmになるように流延して乾燥した。得られた
セルロースエステルフイルム(SE4)について、エリ
プソメーター(M−150、日本分光(株)製)を用い
て、波長632.8nmにおけるReレターデーション
値は100nm、Rthレターデーション値は260n
mであった。
【0159】SE4に厚さ0.1μmのゼラチン下塗り
層を設け、該ゼラチン下塗り層の上に、配向膜塗布液A
を#16のワイヤーバーコーターで28ml/m2 塗布
した。60℃の温風で60秒、さらに90℃の温風で1
50秒乾燥した。次に、該SE4の遅相軸(波長63
2.8nmで測定)と45゜の方向に、形成した膜にラ
ビング処理を実施した。
【0160】該配向膜上に、円盤状液晶性化合物(A)
41.01g、エチレンオキサイド変成トリメチロール
プロパントリアクリレート(V#360、大阪有機化学
(株)製)4.06g、セルロースアセテートブチレー
ト(CAB551−0.2、イーストマンケミカル社
製)0.90g、セルロースアセテートブチレート(C
AB531−1、イーストマンケミカル社製)0.23
g、光重合開始剤(イルガキュアー907、チバガイギ
ー社製)1.35g、増感剤(カヤキュアーDETX、
日本化薬(株)製)0.45gを、102gのメチルエ
チルケトンに溶解した塗布液を、#3のワイヤーバーで
塗布した。これを金属の枠に貼り付けて、130℃の恒
温槽中で2分間加熱し、円盤状化合物を配向させた。次
に、130℃で120W/cm高圧水銀灯を用いて、4
秒間UV照射し円盤状化合物を重合させた。その後、室
温まで放冷した。このようにして、光学異方層1Dを形
成した。波長632.8nmで測定した光学異方層1D
のReレターデーション値は38nmであった。また、
円盤面と該透明支持体面との間の平均角度(傾斜角)は
平均で40゜であった。
【0161】(楕円偏光板Dの作製)光学異方層1D付
きSE4をアルカリ浴槽中で鹸化処理し、PVAとヨウ
素からなる偏光子とSE4面とを接着剤を介して貼り合
わせた。偏光膜の透過軸は、光学異方層1Dのセルロー
スエステルフイルムの遅相軸と平行にさせた。
【0162】[実施例5] (セルロースエステルフイルムSE5の作製)室温にお
いて、平均酢化度60.9%のセルロースアセテート4
5質量部、レターデーション上昇剤(4)3.12質量
部、メチレンクロリド232.7質量部、メタノール4
2.57質量部およびn−ブタノール8.50質量部を
混合して、溶液(ドープ)を調製した。得られたドープ
を、有効長6mのバンド流延機を用いて、乾燥膜厚が6
0μmとなるように流延して乾燥した。得られたセルロ
ースエステルフイルムSE5について、エリプソメータ
ー(M−150、日本分光(株)製)を用いて、波長6
32.8nmにおけるレターデーション値を測定したと
ころ、Reレターデーション値は6nm、Rthレターデ
ーション値は125nmであった。
【0163】セルロースエステルフイルムSE5に、厚
さ0.1μmのゼラチン下塗り層を設けた。ゼラチン下
塗り層の上に、実施例1で用いた配向膜塗布液Aを#1
6のワイヤーバーコーターで28ml/m2 塗布した。
60℃の温風で60秒、さらに90℃の温風で150秒
乾燥した。次に、セルロースエステルフイルムSE5の
遅相軸(波長632.8nmで測定)と45゜の方向
に、形成した膜にラビング処理を実施した。
【0164】該配向膜上に、円盤状液晶性化合物(A)
41.01g、エチレンオキサイド変成トリメチロール
プロパントリアクリレート(V#360、大阪有機化学
(株)製)4.06g、セルロースアセテートブチレー
ト(CAB551−0.2、イーストマンケミカル社
製)0.90g、セルロースアセテートブチレート(C
AB531−1、イーストマンケミカル社製)0.23
g、光重合開始剤(イルガキュアー907、チバガイギ
ー社製)1.35g、増感剤(カヤキュアーDETX、
日本化薬(株)製)0.45gを、102gのメチルエ
チルケトンに溶解した塗布液を、#3のワイヤーバーで
塗布した。これを金属の枠に貼り付けて、130℃の恒
温槽中で2分間加熱し、円盤状化合物を配向させた。次
に、130℃で120W/cm高圧水銀灯を用いて、4
秒間UV照射し円盤状化合物を重合させた。その後、室
温まで放冷した。このようにして、光学異方層1Eを形
成した。波長632.8nmで測定した光学異方層1E
のReレターデーション値は38nmであった。また、
円盤面と該SE1面との間の平均角度(傾斜角)は平均
で40゜であった。
【0165】(楕円偏光板Eの作製)作製したセルロー
スエステルフイルムSE5をアルカリ浴槽中で鹸化処理
し、PVAとヨウ素からなる偏光子とSE5とを接着剤
を介して貼り合わせた。更に、光学異方層1Eのセルロ
ースエステルフイルム面と偏光板のSE5面を粘着剤を
介して貼り合わせて、楕円偏光板を作製した。偏光膜の
透過軸は、光学異方層1Bのセルロースエステルフイル
ムの遅相軸と直交(SE5の遅相軸とも直交)させた。
【0166】[実施例6] (セルロースエステルフイルムSE6の作製)室温にお
いて、平均酢化度60.9%のセルロースアセテート4
5質量部、レターデーション上昇剤(1)3.62質量
部、メチレンクロリド232.72質量部、メタノール
42.57質量部およびn−ブタノール8.50質量部
を混合して、溶液(ドープ)を調製した。得られたドー
プを、有効長6mのバンド流延機を用いて、テンター延
伸製膜することで、乾燥膜厚が40μmになるように流
延して乾燥した。得られたセルロースエステルフイルム
(SE6)について、エリプソメーター(M−150、
日本分光(株)製)を用いて、波長632.8nmにお
ける面内のレターデーション(Re)、および厚み方向
のレターデーション(Rth)を測定したところ、Reレ
ターデーション値は20nm、Rthレターデーション
値は105nmであった。
【0167】SE6の表面を2Nの水酸化ナトリウム水
溶液でケン化処理し、水洗した。ケン化処理したSE7
表面における純水の接触角は30度であった。この表面
に実施例1で用いた配向膜塗布液Aを#16のワイヤー
バーコーターで28ml/m 2 塗布した。60℃の温風
で60秒、さらに90℃の温風で150秒乾燥した。次
に、該SE6の遅相軸(波長632.8nmで測定)と
45゜の方向に、形成した膜にラビング処理を実施し
た。
【0168】形成した配向膜の上に、円盤状液晶性化合
物(A)41.01g、エチレンオキサイド変成トリメ
チロールプロパントリアクリレート(V#360、大阪
有機化学(株)製)4.06g、セルロースアセテート
ブチレート(CAB551−0.2、イーストマンケミ
カル社製)0.90g、セルロースアセテートブチレー
ト(CAB531−1、イーストマンケミカル社製)
0.23g、光重合開始剤(イルガキュアー907、チ
バガイギー社製)1.35g、増感剤(カヤキュアーD
ETX、日本化薬(株)製)0.45gを、102gの
メチルエチルケトンに溶解した塗布液を、#3のワイヤ
ーバーで塗布した。これを金属の枠に貼り付けて、13
0℃の恒温槽中で2分間加熱し、円盤状化合物を配向さ
せた。次に、130℃で120W/cm高圧水銀灯を用
いて、4秒間UV照射し円盤状化合物を重合させた。そ
の後、室温まで放冷した。このようにして、光学異方層
1Fを形成した。波長632.8nmで測定した光学異
方層1FのReレターデーション値は38nmであっ
た。また、円盤面と該透明支持体面との間の平均角度
(傾斜角)は平均で40゜であった。
【0169】(楕円偏光板Fの作製)上記作製のSE6
をアルカリ浴槽中で鹸化処理し、PVAとヨウ素からな
る偏光子とSE6とを接着剤を介して貼り合わせた。更
に、光学異方層1Fのセルロースエステルフイルム面と
偏光板のSE6面を粘着剤を介して貼り合わせて、楕円
偏光板を作製した。偏光膜の透過軸は、光学異方層1F
のセルロースエステルフイルムの遅相軸と平行(SE6
遅相軸とは平行)にした。
【0170】[比較例1] (セルロースエステルフイルムSE7の作製)厚さ10
0μmのトリアセチルセルロースフイルム(フジタッ
ク、富士写真フイルム(株)製)に、厚さ0.1μmの
ゼラチン下塗り層を設け、セルロースエステルフイルム
SE7を作製した。波長632.8nmで測定したRe
レターデーション値は0.6nm、そして、Rthレター
デーション値は35nmであった。SE5のゼラチン下
塗り層の上に、配向膜塗布液Aを#16のワイヤーバー
コーターで28ml/m2 塗布した。60℃の温風で6
0秒、さらに90℃の温風で150秒乾燥した。次に、
該セルロースエステルフイルムの遅相軸(波長632.
8nmで測定)と45゜の方向に、形成した膜にラビン
グ処理を実施した。
【0171】該配向膜上に、円盤状液晶性化合物(A)
41.01g、エチレンオキサイド変成トリメチロール
プロパントリアクリレート(V#360、大阪有機化学
(株)製)4.06g、セルロースアセテートブチレー
ト(CAB551−0.2、イーストマンケミカル社
製)0.90g、セルロースアセテートブチレート(C
AB531−1、イーストマンケミカル社製)0.23
g、光重合開始剤(イルガキュアー907、チバガイギ
ー社製)1.35g、増感剤(カヤキュアーDETX、
日本化薬(株)製)0.45gを、102gのメチルエ
チルケトンに溶解した塗布液を、#3のワイヤーバーで
塗布した。これを金属の枠に貼り付けて、130℃の恒
温槽中で2分間加熱し、円盤状化合物を配向させた。次
に、130℃で120W/cm高圧水銀灯を用いて、1
分間UV照射し円盤状化合物を重合させた。その後、室
温まで放冷した。このようにして、光学異方層1Gを形
成した。波長632.8nmで測定した光学異方層1G
のReレターデーション値は38nmであった。また、
円盤面とSE7との間の角度(傾斜角)は平均で40゜
であった。
【0172】2,2’−ビス(4−ヒドロキシフェニ
ル)プロパンポリカーボネート樹脂(粘度平均分子量:
28000)を、ジクロロメタンに溶解して、18質量
%溶液を得た。溶液を真空脱泡し、ドープを得た。ドー
プをバンド上に流延し、50℃で10分間乾燥後にはぎ
取り、さらに100℃で10分間乾燥した。得られたフ
イルムを170℃で縦に3.3%延伸し、さらに横に
4.7%延伸して、厚さ80μmの2軸延伸ロールフイ
ルムを得た。縦延伸は2本のチャッキングロールの速度
差で制御し、横延伸はテンターの幅で制御した。得られ
たポリカーボネートフイルムの波長632.8nmで測
定したReレターデーション値は3nm、そして、Rth
レターデーション値は200nmであった。
【0173】(楕円偏光板Gの形成)PVAとヨウ素か
らなる偏光子と上記ポリカーボネートフイルムとを接着
剤を介して貼り合わせた。更に、光学異方層1GのSE
7面に、上記ポリカーボネート面を粘着剤を介して貼り
合わせて、楕円偏光板を作製した。偏光膜の透過軸は、
光学異方層1Gのセルロースエステルフイルムの遅相軸
と直交(ポリカーボネートフイルムの遅相軸とも直交)
させた。
【0174】(楕円偏光板の光学特性)実施例1〜6お
よび比較例1で作製した楕円偏光板の光学特性を下記第
1表に示す。
【0175】
【表1】 第1表 ──────────────────────────────────── 楕円 光学異方層1 光学異方層2 偏光板 Re β Re Rth ──────────────────────────────────── 実施例1 38 40 1.2 270 実施例2 38 40 10.0 240 実施例3 38 40 40.0 180 実施例4 38 40 100.0 260 実施例5 38 40 12.0 250 実施例6 38 40 40.0 210 比較例1 38 40 3.6 235 ──────────────────────────────────── (註) Re:波長632.8nmで測定したReレターデーション値(nm) Rth:波長632.8nmで測定したRthレターデーション値(nm) β: 円盤面の平均傾斜角(゜)
【0176】[実施例7] (ベンド配向液晶セルの作製)ITO電極付きのガラス
基板に、ポリイミド膜を配向膜として設け、配向膜にラ
ビング処理を行った。得られた二枚のガラス基板をラビ
ング方向が平行となる配置で向かい合わせ、セルギャッ
プを6μmに設定した。セルギャップにΔnが0.13
96の液晶性化合物(ZLI1132、メルク社製)を
注入し、ベンド配向液晶セルを作製した。ベンド配向液
晶セルに、55Hz矩形波で、5または5.5Vの電圧
を印加し、436nm、546nmおよび611.5n
mの波長でReレターデーション値を測定した。
【0177】(液晶表示装置の作製)作製したベンド配
向セルを挟むように、実施例1で作製した楕円偏光板A
を二枚貼り付けた。楕円偏光板の光学異方層1がセル基
板に対面し、液晶セルのラビング方向とそれに対面する
光学異方層1のラビング方向とが反平行となるように配
置した。
【0178】[実施例8] (液晶表示装置の作製)実施例7で作製したベンド配向
セルを挟むように、実施例3で作製した楕円偏光板Cを
二枚貼り付けた。楕円偏光板の光学異方層がセル基板に
対面し、液晶セルのラビング方向とそれに対面する光学
異方層のラビング方向とが反平行となるように配置し
た。
【0179】[実施例9] (液晶表示装置の作製)実施例7で作製したベンド配向
セルを挟むように、実施例5で作製した楕円偏光板Eを
二枚貼り付けた。楕円偏光板の光学異方層がセル基板に
対面し、液晶セルのラビング方向とそれに対面する光学
異方層のラビング方向とが反平行となるように配置し
た。
【0180】[実施例10] (液晶表示装置の作製)実施例7で作製したベンド配向
セルを挟むように、実施例6で作製した楕円偏光板Fを
二枚貼り付けた。楕円偏光板の光学異方層がセル基板に
対面し、液晶セルのラビング方向とそれに対面する光学
異方層のラビング方向とが反平行となるように配置し
た。
【0181】[比較例2] (液晶表示装置の作製)実施例7で作製したベンド配向
セルを挟むように、比較例1で作製した楕円偏光板Gを
二枚貼り付けた。楕円偏光板の光学異方層がセル基板に
対面し、液晶セルのラビング方向とそれに対面する光学
異方層のラビング方向とが反平行となるように配置し
た。
【0182】(液晶表示装置の評価)実施例7〜10お
よび比較例2で作製した液晶表示装置の液晶セルに55
Hzの矩形波電圧を印加した。白表示2V、黒表示5V
のノーマリーホワイトモードとした。透過率の比(白表
示/黒表示)をコントラスト比として、上下左右のコン
トラスト比10が得られる視野角を測定した。また、バ
ックライトを2時間点灯し、黒表示でのムラを目視にて
官能評価した。以上の結果を第2表に示す。
【0183】
【表2】 第2表 ──────────────────────────────────── 液晶表示 視野角 装置 上 下 左 右 黒表示ムラ ──────────────────────────────────── 実施例7 80 59 57 57 良好 実施例8 80 70 73 73 良好 実施例9 80 73 59 57 良好 実施例10 80 75 78 78 良好 比較例2 80 58 56 55 4端部に透過率アップを観察 ──────────────────────────────────── 註:視野角の上は、いずれも80゜以上
【図面の簡単な説明】
【図1】ベンド配向液晶セル内の液晶性化合物の配向を
模式的に示す断面図である。
【図2】本発明に従う楕円偏光板を示す模式図である。
【図3】本発明に従うベンド配向型液晶表示装置を示す
模式図である。
【図4】ベンド配向型液晶表示装置における光学補償の
関係を示す概念図である。
【図5】楕円偏光板の様々な態様を示す模式図である。
【図6】楕円偏光板の別の様々な態様を示す模式図であ
る。
【符号の説明】
10 ベンド配向液晶セル 11、21 液晶性化合物 11a〜11j、21a〜21j 棒状液晶性分子 12a、12b、22a、22b 配向膜 13a、13b、23a、23b 電極層 14a、24a 上基板 14b、24b 下基板 31 光学異方層1 31a〜31e 円盤状化合物 32 配向膜 33 透明支持体 34 偏光膜 NL 円盤状化合物の円盤面の法線 PL 円盤面の法線を透明支持体面へ正射影した方向 RD ラビング方向 SA 面内遅相軸 TA 面内透過軸 BL バックライト a〜h 光学補償の関係
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2H049 BA02 BA04 BA06 BA42 BB03 BB42 BB49 BC22 2H088 HA16 HA18 JA05 JA13 JA28 KA07 MA01 2H091 FA07X FA07Z FA09X FA09Z FA11X FA11Z HA07 HA10 HA18 KA02 LA03 LA16

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ベンド配向モードの液晶セルおよび液晶
    セルの両側に配置された一対の偏光素子からなる液晶表
    示装置であって、少なくとも1つの偏光素子が、円盤状
    化合物がハイブリット配向した光学異方層1と、少なく
    とも1枚のセルロースエステルフイルムからなる光学異
    方層2と、偏光膜との積層体からなり、そして偏光膜が
    最も外側に配置されている楕円偏光板であって、光学異
    方層1の面内の最大屈折率方向と偏光膜の面内透過軸と
    が実質的に45゜となり、かつ光学異方層2の面内の最
    大屈折率方向と偏光膜の面内透過軸とが実質的に平行ま
    たは実質的に垂直になるように光学異方層1、光学異方
    層2および偏光膜が配置されており、該光学異方層2が
    下式(1)および(2)を満足することを特徴とする液
    晶表示装置。 (1)1≦Re≦20nm (2)150≦Rth≦300nm 式中、Re=(nx−ny)×dであり;Rth=[(n
    x+ny)/2−nz]×dであり;nxは、光学異方
    層2の面内遅相軸の屈折率であり;nyは、光学異方層
    2の面内進相軸の屈折率であり;nzは、光学異方層2
    の厚さ方向の屈折率であり;そして、dは光学異方層2
    の厚さである。
  2. 【請求項2】 ベンド配向モードの液晶セルおよび液晶
    セルの両側に配置された一対の偏光素子からなる液晶表
    示装置であって、少なくとも1つの偏光素子が、円盤状
    化合物がハイブリット配向した光学異方層1と、少なく
    とも1枚のセルロースエステルフイルムからなる光学異
    方層2と、偏光膜との積層体からなり、そして偏光膜が
    最も外側に配置されている楕円偏光板であって、光学異
    方層1の面内の最大屈折率方向と偏光膜の面内透過軸と
    が実質的に45゜となり、かつ光学異方層2の面内の最
    大屈折率方向と偏光膜の面内透過軸とが実質的に平行に
    なるように光学異方層1、光学異方層2および偏光膜が
    配置されており、該光学異方層2が下式(3)および
    (4)を満足することを特徴とする液晶表示装置。 (3)20≦Re≦100nm (4)150≦Rth≦300nm 式中、Re=(nx−ny)×dであり;Rth=[(n
    x+ny)/2−nz]×dであり;nxは、光学異方
    層2の面内遅相軸の屈折率であり;nyは、光学異方層
    2の面内進相軸の屈折率であり;nzは、光学異方層2
    の厚さ方向の屈折率であり;そして、dは光学異方層2
    の厚さである。
  3. 【請求項3】 該セルロースエステルフイルムが、芳香
    族環を少なくとも二つ有し、二つの芳香族環の立体配座
    を立体障害しない分子構造を有する化合物を含む請求項
    1または2に記載の液晶表示装置。
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