JP2000304930A - 光学補償シート、楕円偏光板および液晶表示装置 - Google Patents

光学補償シート、楕円偏光板および液晶表示装置

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JP2000304930A
JP2000304930A JP11362224A JP36222499A JP2000304930A JP 2000304930 A JP2000304930 A JP 2000304930A JP 11362224 A JP11362224 A JP 11362224A JP 36222499 A JP36222499 A JP 36222499A JP 2000304930 A JP2000304930 A JP 2000304930A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 液晶セルを正確に光学的に補償する。 【解決手段】 光学補償シートに、ディスコティック液
晶性分子から形成された第1光学異方性層と棒状液晶性
分子から形成された第2光学異方性層との二つの光学異
方性層を設けるか、あるいはディスコティック液晶性分
子と棒状液晶性分子とから形成された光学異方性層を設
ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、液晶性分子から形成さ
れた光学異方性層を有する光学補償シート、およびそれ
を用いた楕円偏光板と液晶表示装置とに関する。
【0002】
【従来の技術】液晶表示装置は、液晶セル、偏光素子お
よび光学補償シート(位相差板)からなる。透過型液晶
表示装置では、二枚の偏光素子を液晶セルの両側に取り
付け、一枚または二枚の光学補償シートを液晶セルと偏
光素子との間に配置する。反射型液晶表示装置では、反
射板、液晶セル、一枚の光学補償シート、そして一枚の
偏光素子の順に配置する。液晶セルは、棒状液晶性分
子、それを封入するための二枚の基板および棒状液晶性
分子に電圧を加えるための電極層からなる。液晶セル
は、棒状液晶性分子の配向状態の違いで、透過型につい
ては、TN(Twisted Nematic)、IPS(In-Plane Sw
itching)、FLC(Ferroelectric Liquid Crysta
l)、OCB(Optically Compensatory Bend)、STN
(Supper Twisted Nematic)、VA(Vertically Align
ed)、ECB(Electrically Controlled Birefringenc
e )、反射型については、TN、HAN(Hybrid Align
ed Nematic)、GH(Guest-Host)のような様々な表示
モードが提案されている。
【0003】光学補償シートは、画像着色を解消した
り、視野角を拡大するために、様々な液晶表示装置で用
いられている。光学補償シートとしては、延伸複屈折ポ
リマーフイルムが従来から使用されていた。延伸複屈折
フイルムからなる光学補償シートに代えて、透明支持体
上に液晶性分子から形成された光学異方性層を有する光
学補償シートを使用することが提案されている。液晶性
分子には多様な配向形態があるため、液晶性分子を用い
ることで、従来の延伸複屈折ポリマーフイルムでは得る
ことができない光学的性質を実現することが可能になっ
た。
【0004】光学補償シートの光学的性質は、液晶セル
の光学的性質、具体的には上記のような表示モードの違
いに応じて決定する。液晶性分子を用いると、液晶セル
の様々な表示モードに対応する様々な光学的性質を有す
る光学補償シートを製造することができる。液晶性分子
を用いた光学補償シートでは、様々な表示モードに対応
するものが既に提案されている。例えば、TNモードの
液晶セル用光学補償シートは、特開平6−214116
号公報、米国特許5583679号、同5646703
号、ドイツ特許公報3911620A1号の各明細書に
記載がある。また、IPSモードまたはFLCモードの
液晶セル用光学補償シートは、特開平10−54982
号公報に記載がある。さらに、OCBモードまたはHA
Nモードの液晶セル用光学補償シートは、米国特許58
05253号および国際特許出願WO96/37804
号の各明細書に記載がある。さらにまた、STNモード
の液晶セル用光学補償シートは、特開平9−26572
号公報に記載がある。そして、VAモードの液晶セル用
光学補償シートは、特許番号第2866372号公報に
記載がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従来の延伸複屈折ポリ
マーフイルムに代えて、液晶性分子を用いることで、従
来よりも正確に液晶セルを光学的に補償することが可能
になった。しかし、本発明者の研究によれば、液晶性分
子を用いても、液晶セルを問題なく完全に光学的に補償
することは非常に難しい。例えば、特開平6−2141
16号公報、米国特許5583679号、同56467
03号、ドイツ特許公報3911620A1号の各明細
書に記載があるTNモードの液晶セル用光学補償シート
では、ディスコティック液晶性分子の傾斜角が液晶性分
子と透明支持体面との距離に伴って変化するようにディ
スコティック液晶性分子を配向させている。しかし、本
発明者が従来の光学補償シートを検討したところ、偏光
板の斜め方向からの光漏れが認められ、視野角が充分に
(理論的に期待できる程度まで)拡大していない。本発
明の目的は、液晶セルを正確に光学的に補償することが
できる光学補償シートを提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の目的は、下記
(1)〜(9)、(17)〜(21)の光学補償シー
ト、下記(10)〜(13)、(22)、(23)の楕
円偏光板、よび下記(14)〜(16)、(24)の液
晶表示装置により達成された。 (1)透明支持体、ディスコティック液晶性分子から形
成された第1光学異方性層および棒状液晶性分子から形
成された第2光学異方性層を有する光学補償シート。 (2)第1光学異方性層、透明支持体、そして第2光学
異方性層の順序で積層されている(1)に記載の光学補
償シート。 (3)透明支持体、第1光学異方性層、そして第2光学
異方性層の順序で積層されている(1)に記載の光学補
償シート。 (4)第1光学異方性層において、ディスコティック液
晶性分子の円盤面と透明支持体面との間の平均傾斜角が
5゜未満の状態でディスコティック液晶性分子が配向し
ている(1)に記載の光学補償シート。
【0007】(5)第1光学異方性層において、ディス
コティック液晶性分子の円盤面と透明支持体面との間の
平均傾斜角が5゜以上の状態でディスコティック液晶性
分子が配向しており、該傾斜角がディスコティック液晶
性分子と透明支持体面との距離に伴って変化している
(1)に記載の光学補償シート。 (6)第1光学異方性層のディスコティック液晶性分子
の円盤面の法線を透明支持体面に投影して得られる線の
平均方向と、第2光学異方性層の棒状液晶性分子の長軸
方向を透明支持体面に投影して得られる線の平均方向と
が、実質的に平行または直交している(5)に記載の光
学補償シート。 (7)第2光学異方性層において、棒状液晶性分子の長
軸方向と透明支持体面との間の平均傾斜角が5゜未満の
状態で棒状液晶性分子が配向している(1)に記載の光
学補償シート。 (8)透明支持体が光学的一軸性または光学的二軸性を
有する(1)に記載の光学補償シート。 (9)透明支持体の面内の遅相軸と、第2光学異方性層
の棒状液晶性分子の長軸方向を透明支持体面に投影して
得られる線の平均方向とが、実質的に平行または直交し
ている請求項8に記載の光学補償シート。
【0008】(10)透明支持体、ディスコティック液
晶性分子から形成された第1光学異方性層、棒状液晶性
分子から形成された第2光学異方性層、偏光膜および透
明保護膜を有する楕円偏光板。 (11)第1光学異方性層、透明支持体、第2光学異方
性層、偏光膜、そして透明保護膜の順序で積層されてい
る(10)に記載の楕円偏光板。 (12)透明保護膜、偏光膜、透明支持体、第1光学異
方性層、そして第2光学異方性層の順序で積層されてい
る(10)に記載の楕円偏光板。 (13)偏光膜の面内の透過軸と、第2光学異方性層の
棒状液晶性分子の長軸方向を透明支持体面に投影して得
られる線の平均方向とが、実質的に平行または直交して
いる(10)に記載の楕円偏光板。 (14)VAモードの液晶セルおよびその両側に配置さ
れた二枚の偏光素子からなる液晶表示装置であって、偏
光素子の少なくとも一方が、透明支持体、ディスコティ
ック液晶性分子から形成された第1光学異方性層、棒状
液晶性分子から形成された第2光学異方性層、偏光膜お
よび透明保護膜を有する楕円偏光板であることを特徴と
する液晶表示装置。 (15)TNモードの液晶セルおよびその両側に配置さ
れた二枚の偏光素子からなる液晶表示装置であって、偏
光素子の少なくとも一方が、透明支持体、ディスコティ
ック液晶性分子から形成された第1光学異方性層、棒状
液晶性分子から形成された第2光学異方性層、偏光膜お
よび透明保護膜を有する楕円偏光板であることを特徴と
する液晶表示装置。 (16)ECBモードの液晶セルおよびその両側に配置
された二枚の偏光素子からなる液晶表示装置であって、
偏光素子の少なくとも一方が、透明支持体、ディスコテ
ィック液晶性分子から形成された第1光学異方性層、棒
状液晶性分子から形成された第2光学異方性層、偏光膜
および透明保護膜を有する楕円偏光板であることを特徴
とする液晶表示装置。
【0009】(17)透明支持体およびディスコティッ
ク液晶性分子と棒状液晶性分子とから形成された光学異
方性層を有する光学補償シート。 (18)光学異方性層において、ディスコティック液晶
性分子の円盤面と透明支持体面との間の平均傾斜角が5
゜未満の状態でディスコティック液晶性分子が配向して
いる(17)に記載の光学補償シート。 (19)光学異方性層において、棒状液晶性分子の長軸
方向と透明支持体面との間の平均傾斜角が5゜未満の状
態で棒状液晶性分子が配向している(17)に記載の光
学補償シート。 (20)透明支持体が光学的一軸性または光学的二軸性
を有する(17)に記載の光学補償シート。 (21)透明支持体の面内の遅相軸と、光学異方性層の
棒状液晶性分子の長軸方向を透明支持体面に投影して得
られる線の平均方向とが、実質的に平行または直交して
いる(17)に記載の光学補償シート。 (22)透明保護膜、偏光膜、透明支持体、そしてディ
スコティック液晶性分子と棒状液晶性分子とから形成さ
れた光学異方性層が、この順序で積層されている楕円偏
光板。 (23)偏光膜の面内の透過軸と、光学異方性層の棒状
液晶性分子の長軸方向を透明支持体面に投影して得られ
る線の平均方向とが、実質的に平行または直交している
(22)に記載の楕円偏光板。 (24)VAモードの液晶セルおよびその両側に配置さ
れた二枚の偏光素子からなる液晶表示装置であって、偏
光素子の少なくとも一方が、透明保護膜、偏光膜、透明
支持体、そしてディスコティック液晶性分子と棒状液晶
性分子とから形成された光学異方性層が、この順序で積
層されている楕円偏光板であることを特徴とする液晶表
示装置。
【0010】
【発明の効果】本発明者は研究の結果、ディスコティッ
ク液晶性分子から形成された第1光学異方性層と、棒状
液晶性分子から形成された第2光学異方性層との二つの
光学異方性層を設ける(本発明の第1の態様)か、ある
いはディスコティック液晶性分子と棒状液晶性分子とか
ら形成された光学異方性層を設ける(本発明の第2の態
様)ことで、液晶セルを正確に光学的に補償することに
成功した。従来の技術では、ディスコティック液晶性分
子および棒状液晶性分子の一方の液晶性分子のみを用い
て、光学補償シートを作製していた。液晶性分子には多
様な配向形態があるが、一種類の液晶性分子では光学的
性質の多様性に限界がある。本発明では、光学的性質が
全く異なる二種類の液晶性分子を併用することで、液晶
セルの光学的性質に正確に対応(光学的に補償)するこ
とができる。例えば、TNモードの液晶セルに対して
は、従来の光学補償シートに用いられていた傾斜角がデ
ィスコティック液晶性分子と透明支持体面との距離に伴
って変化するようにディスコティック液晶性分子が配向
している光学異方性層に加えて、平均傾斜角が5゜未満
の状態で棒状液晶性分子が配向している光学異方性層を
設けると、従来よりも正確に光学的に補償することがで
きる。また、VAモードの液晶セルに対しては、平均傾
斜角が5゜未満の状態で配向しているディスコティック
液晶性分子と平均傾斜角が5゜未満の状態で配向してい
る棒状液晶性分子とを併用すると、非常に正確に光学的
に補償することができる。
【0011】
【発明の実施の形態】図1は、透過型液晶表示装置の基
本的な構成を示す模式図である。図1の(a)に示す透
過型液晶表示装置は、バックライト(BL)側から順
に、透明保護膜(1a)、偏光膜(2a)、第2光学異
方性層(3a)、透明支持体(4a)、第1光学異方性
層(5a)、液晶セルの下基板(6a)、棒状液晶性分
子(7)、液晶セルの上基板(6b)、第1光学異方性
層(5b)、透明支持体(4b)、第2光学異方性層
(3b)、偏光膜(2b)、そして透明保護膜(1b)
からなる。第2光学異方性層、透明支持体および第1光
学異方性層(3a〜5aおよび5b〜3b)が光学補償
シートを構成する。そして、透明保護膜、偏光膜、第2
光学異方性層、透明支持体および第1光学異方性層(1
a〜5aおよび5b〜1b)が楕円偏光板を構成する。
図1の(b)に示す透過型液晶表示装置は、バックライ
ト(BL)側から順に、透明保護膜(1a)、偏光膜
(2a)、第2光学異方性層(3a)、透明支持体(4
a)、第1光学異方性層(5a)、液晶セルの下基板
(6a)、棒状液晶性分子(7)、液晶セルの上基板
(6b)、透明保護膜(1b)、偏光膜(2b)、そし
て透明保護膜(1c)からなる。第2光学異方性層、透
明支持体および第1光学異方性層(3a〜5a)が光学
補償シートを構成する。そして、透明保護膜、偏光膜、
第2光学異方性層、透明支持体および第1光学異方性層
(1a〜5a)が楕円偏光板を構成する。
【0012】図1の(c)に示す透過型液晶表示装置
は、バックライト(BL)側から順に、透明保護膜(1
a)、偏光膜(2a)、透明保護膜(1b)、液晶セル
の下基板(6a)、棒状液晶性分子(7)、液晶セルの
上基板(6b)、第1光学異方性層(5b)、透明支持
体(4b)、第2光学異方性層(3b)、偏光膜(2
b)、そして透明保護膜(1c)からなる。第2光学異
方性層、透明支持体および第1光学異方性層(5b〜3
b)が光学補償シートを構成する。そして、透明保護
膜、偏光膜、第2光学異方性層、透明支持体および第1
光学異方性層(5b〜1c)が楕円偏光板を構成する。
図2は、反射型液晶表示装置の基本的な構成を示す模式
図である。図2に示す反射型液晶表示装置は、下から順
に、液晶セルの下基板(6a)、反射板(RP)、棒状
液晶性分子(7)、液晶セルの上基板(6b)、第1光
学異方性層(5)、透明支持体(4)、第2光学異方性
層(3)、偏光膜(2)、そして透明保護膜(1)から
なる。第2光学異方性層、透明支持体および第1光学異
方性層(5〜3)が光学補償シートを構成する。そし
て、透明保護膜、偏光膜、第2光学異方性層、透明支持
体および第1光学異方性層(5〜1)が楕円偏光板を構
成する。
【0013】図1および図2に示す光学補償シートまた
は楕円偏光板は、ディスコティック液晶性分子から形成
された第1光学異方性層と棒状液晶性分子から形成され
た第2光学異方性層とを有する第1の態様に属する。第
1の態様の光学補償シートでは、透明支持体、第1光学
異方性層および第2光学異方性層の積層順序について、
特に制限はない。従って、図1および図2に示す(偏光
膜)→第2光学異方性層→透明支持体→第1光学異方性
層→(液晶セル)の積層順序以外にも、(偏光膜)→第
1光学異方性層→透明支持体→第2光学異方性層→(液
晶セル)、(偏光膜)→透明支持体→第2光学異方性層
→第1光学異方性層→(液晶セル)あるいは(偏光膜)
→透明支持体→第1光学異方性層→第2光学異方性層→
(液晶セル)のような積層順序も可能である。なお、第
1および第2光学異方性層に加えて、さらに(第3、第
4の)光学異方性層を設けてもよい。第2の態様では、
図1および図2に示す光学補償シートまたは楕円偏光板
における第2光学異方性層を削除し、ディスコティック
液晶性分子と棒状液晶性分子とから形成された光学異方
性層を、図1および図2に示す第1光学異方性層の位置
に設ける。
【0014】[光学異方性層]第1の態様の第1光学異
方性層は、ディスコティック液晶性分子から形成する。
第1の態様の第2光学異方性層は、棒状液晶性分子から
形成する。第2の態様の光学異方性層は、ディスコティ
ック液晶性分子と棒状液晶性分子とから形成する。液晶
性分子(ディスコティック液晶性分子および棒状液晶性
分子)の具体的な配向状態は、液晶セルの表示モードの
種類に応じて決定する。液晶性分子の配向状態は、液晶
性分子の種類、配向膜の種類および光学異方性層内の添
加剤(例、可塑剤、バインダー、界面活性剤)の使用に
よって制御できる。液晶性分子は、配向している状態で
固定されていることが好ましい。ポリマーバインダーを
用いて配向状態を固定することもできるが、重合反応に
より固定することが好ましい。
【0015】VAモードの液晶セルのように、棒状液晶
性分子の大部分が実質的に垂直に配向している液晶セル
を光学的に補償するためには、ディスコティック液晶性
分子の円盤面と透明支持体面との間の平均傾斜角が5゜
未満の状態でディスコティック液晶性分子を配向させる
ことが好ましい。TNモードの液晶セルのように、棒状
液晶性分子の大部分が実質的に斜めに配向している液晶
セルを光学的に補償するためには、ディスコティック液
晶性分子の円盤面と透明支持体面との間の平均傾斜角が
5゜以上の状態でディスコティック液晶性分子が配向さ
せることが好ましい。平均傾斜角は、5゜乃至50゜で
あることがより好ましく、10゜乃至45゜であること
がさらに好ましい。ディスコティック液晶性分子の傾斜
角は、ディスコティック液晶性分子と透明支持体面との
距離に伴って変化していることが好ましい。STNモー
ドの液晶セルのように、棒状液晶性分子の大部分が実質
的に水平に配向している液晶セルを光学的に補償するた
めには、ディスコティック液晶性分子の円盤面と透明支
持体面との間の平均傾斜角が50゜以上の状態でディス
コティック液晶性分子が配向させることが好ましい。平
均傾斜角は、60゜乃至90゜であることがさらに好ま
しい。
【0016】以上のように、第1にディスコティック液
晶性分子を用いて、液晶セルを実質的に(液晶セル内の
棒状液晶性分子の大部分を)光学的に補償し、第2に
(補助的に)棒状液晶性分子を用いて、液晶セルを正確
に光学的に補償することが好ましい。棒状液晶性分子
は、棒状液晶性分子の長軸方向と透明支持体面との間の
平均傾斜角が5゜未満の状態で配向させることが好まし
い。ディスコティック液晶性分子の円盤面と透明支持体
面との間の平均傾斜角が5゜以上の状態でディスコティ
ック液晶性分子が配向させる場合、ディスコティック液
晶性分子の円盤面の法線を透明支持体面に投影して得ら
れる線の平均方向と、棒状液晶性分子の長軸方向を透明
支持体面に投影して得られる線の平均方向とを、実質的
に平行または直交するように配向させることが好まし
い。また、棒状液晶性分子の長軸方向を透明支持体面に
投影して得られる線の平均方向は、透明支持体(が光学
的一軸性または光学的二軸性を有する場合)の面内の遅
相軸と、実質的に平行または直交しているように配置す
ることが好ましい。本明細書において、実質的に平行ま
たは直交とは、厳密な平行または直交している状態との
角度の差が10゜未満であることを意味する。角度の差
は、8゜未満であることが好ましく、6゜未満であるこ
とがより好ましく、4゜未満であることがさらに好まし
く、2゜未満であることがさらにまた好ましく、1゜未
満であることが最も好ましい。
【0017】液晶セルの表示モードによっては、棒状液
晶性分子がコレステリック配向していてもよい。棒状液
晶性分子がコレステリック配向する場合、選択反射域は
可視領域外であることが好ましい。ディスコティック液
晶性分子は、様々な文献(C. Destrade et al., Mol. C
rysr. Liq. Cryst., vol. 71, page 111 (1981) ;日本
化学会編、季刊化学総説、No.22、液晶の化学、第
5章、第10章第2節(1994);B. Kohne et al., Ange
w. Chem. Soc. Chem. Comm., page 1794 (1985);J. Zh
ang et al., J. Am.Chem. Soc., vol. 116, page 2655
(1994))に記載されている。ディスコティック液晶性分
子の重合については、特開平8−27284公報に記載
がある。ディスコティック液晶性分子を重合により固定
するためには、ディスコティック液晶性分子の円盤状コ
アに、置換基として重合性基を結合させる必要がある。
ただし、円盤状コアに重合性基を直結させると、重合反
応において配向状態を保つことが困難になる。そこで、
円盤状コアと重合性基との間に、連結基を導入する。従
って、ディスコティック液晶性分子は、下記式(I)で
表わされる化合物であることが好ましい。
【0018】(I)D(−L−Q)n 式中、Dは円盤状コアであり;Lは二価の連結基であ
り;Qは重合性基であり;そして、nは4乃至12の整
数である。上記式の円盤状コア(D)の例を以下に示
す。以下の各例において、LQ(またはQL)は、二価
の連結基(L)と重合性基(Q)との組み合わせを意味
する。
【0019】
【化1】
【0020】
【化2】
【0021】
【化3】
【0022】
【化4】
【0023】
【化5】
【0024】
【化6】
【0025】
【化7】
【0026】上記式において、二価の連結基(L)は、
アルキレン基、アルケニレン基、アリーレン基、−CO
−、−NH−、−O−、−S−およびそれらの組み合わ
せからなる群より選ばれる二価の連結基であることが好
ましい。二価の連結基(L)は、アルキレン基、アルケ
ニレン基、アリーレン基、−CO−、−NH−、−O−
および−S−からなる群より選ばれる二価の基を少なく
とも二つ組み合わせた基であることがさらに好ましい。
二価の連結基(L)は、アルキレン基、アルケニレン
基、アリーレン基、−CO−および−O−からなる群よ
り選ばれる二価の基を少なくとも二つ組み合わせた基で
あることが最も好ましい。アルキレン基の炭素原子数
は、1乃至12であることが好ましい。アルケニレン基
の炭素原子数は、2乃至12であることが好ましい。ア
リーレン基の炭素原子数は、6乃至10であることが好
ましい。アルキレン基、アルケニレン基およびアリーレ
ン基は、置換基(例、アルキル基、ハロゲン原子、シア
ノ、アルコキシ基、アシルオキシ基)を有していてもよ
い。二価の連結基(L)の例を以下に示す。左側が円盤
状コア(D)に結合し、右側が重合性基(Q)に結合す
る。ALはアルキレン基またはアルケニレン基を意味
し、ARはアリーレン基を意味する。
【0027】L1:−AL−CO−O−AL− L2:−AL−CO−O−AL−O− L3:−AL−CO−O−AL−O−AL− L4:−AL−CO−O−AL−O−CO− L5:−CO−AR−O−AL− L6:−CO−AR−O−AL−O− L7:−CO−AR−O−AL−O−CO− L8:−CO−NH−AL− L9:−NH−AL−O− L10:−NH−AL−O−CO− L11:−O−AL− L12:−O−AL−O− L13:−O−AL−O−CO−
【0028】L14:−O−AL−O−CO−NH−AL
− L15:−O−AL−S−AL− L16:−O−CO−AL−AR−O−AL−O−CO− L17:−O−CO−AR−O−AL−CO− L18:−O−CO−AR−O−AL−O−CO− L19:−O−CO−AR−O−AL−O−AL−O−C
O− L20:−O−CO−AR−O−AL−O−AL−O−A
L−O−CO− L21:−S−AL− L22:−S−AL−O− L23:−S−AL−O−CO− L24:−S−AL−S−AL− L25:−S−AR−AL−
【0029】なお、STNモードのような棒状液晶性分
子がねじれ配向している液晶セルを、光学的に補償する
ためには、ディスコティック液晶性分子もねじれ配向さ
せることが好ましい。上記AL(アルキレン基またはア
ルケニレン基)に、不斉炭素原子を導入すると、ディス
コティック液晶性分子を螺旋状にねじれ配向させること
ができる。また、不斉炭素原子を含む光学活性を示す化
合物(カイラル剤)を光学異方性層に添加しても、ディ
スコティック液晶性分子を螺旋状にねじれ配向させるこ
とができる。
【0030】式(I)の重合性基(Q)は、重合反応の
種類に応じて決定する。重合性基(Q)の例を以下に示
す。
【0031】
【化8】
【0032】重合性基(Q)は、不飽和重合性基(Q1
〜Q7)、エポキシ基(Q8)またはアジリジニル基
(Q9)であることが好ましく、不飽和重合性基である
ことがさらに好ましく、エチレン性不飽和重合性基(Q
1〜Q6)であることが最も好ましい。式(I)におい
て、nは4乃至12の整数である。具体的な数字は、デ
ィスコティックコア(D)の種類に応じて決定される。
なお、複数のLとQの組み合わせは、異なっていてもよ
いが、同一であることが好ましい。
【0033】二種類以上のディスコティック液晶性分子
を併用してもよい。例えば、以上述べたような重合性デ
ィスコティック液晶性分子と非重合性ディスコティック
液晶性分子とを併用することができる。非重合性ディス
コティック液晶性分子は、前述した重合性ディスコティ
ック液晶性分子の重合性基(Q)を、水素原子またはア
ルキル基に変更した化合物であることが好ましい。すな
わち、非重合性ディスコティック液晶性分子は、下記式
(Ia)で表わされる化合物であることが好ましい。 (Ia)D(−L−R)n 式中、Dは円盤状コアであり;Lは二価の連結基であ
り;Rは水素原子またはアルキル基であり;そして、n
は4乃至12の整数である。式(Ia)の円盤状コア
(D)の例は、LQ(またはQL)をLR(またはR
L)に変更する以外は、前記の重合性ディスコティック
液晶分子の例と同様である。また、二価の連結基(L)
の例も、前記の重合性ディスコティック液晶分子の例と
同様である。Rのアルキル基は、炭素原子数が1乃至4
0であることが好ましく、1乃至30であることがさら
に好ましい。環状アルキル基よりも鎖状アルキル基の方
が好ましく、分岐を有する鎖状アルキル基よりも直鎖状
アルキル基の方が好ましい。Rは、水素原子または炭素
原子数が1乃至30の直鎖状アルキル基であることが特
に好ましい。
【0034】ディスコティック液晶性分子の円盤面と透
明支持体面との平均傾斜角が5°未満の状態でディスコ
ティック液晶性分子を配向させる場合、ディスコティッ
ク液晶性分子と相分離できる化合物を一定の範囲の量で
使用することが好ましい。ディスコティック液晶性分子
と相分離できる化合物には、セルロースの低級脂肪酸エ
ステル、含フッ素界面活性剤および1,3,5−トリア
ジン環を有する化合物が含まれる。
【0035】セルロースの低級脂肪酸エステルにおける
「低級脂肪酸」とは、炭素原子数が6以下の脂肪酸を意
味する。炭素原子数は、2乃至5であることが好まし
く、2乃至4であることがさらに好ましい。脂肪酸には
置換基(例、ヒドロキシ)が結合していてもよい。二種
類以上の脂肪酸がセルロースとエステルを形成していて
もよい。セルロースの低級脂肪酸エステルの例には、セ
ルロースアセテート、セルロースプロピオネート、セル
ロースブチレート、セルロースヒドロキシプロピオネー
ト、セルロースアセテートプロピオネートおよびセルロ
ースアセテートブチレートが含まれる。セルロースアセ
テートブチレートが特に好ましい。セルロースアセテー
トブチレートのブチリル化度は、30%以上であること
が好ましく、30乃至80%であることがさらに好まし
い。セルロースアセテートブチレートのアセチル化度
は、30%以下であることが好ましく、1乃至30%で
あることがさらに好ましい。セルロースの低級脂肪酸エ
ステルは、ディスコティック液晶性分子の量の0.01
乃至1重量%の量で使用することが好ましく、0.1乃
至1重量%の量で使用することがさらに好ましく、0.
3乃至0.9重量%の量で使用することが最も好まし
い。セルロースの低級脂肪酸エステルの塗布量は、1乃
至500mg/m2 の範囲であることが好ましく、3乃
至300mg/m2 の範囲であることがさらに好まし
く、5乃至200mg/m2 の範囲であることが最も好
ましい。
【0036】含フッ素界面活性剤は、フッ素原子を含む
疎水性基、ノニオン性、アニオン性、カチオン性あるい
は両性の親水性基および任意に設けられる連結基からな
る。一つの疎水性基と一つの親水性基からなる含フッ素
界面活性剤は、下記式(II)で表わされる。
【0037】(II) Rf−L3 −Hy 式中、Rfは、フッ素原子で置換された一価の炭化水素
残基であり;L3 は、単結合または二価の連結基であ
り;そして、Hyは親水性基である。式(II)のRf
は、疎水性基として機能する。炭化水素残基は、アルキ
ル基またはアリール基であることが好ましい。アルキル
基の炭素原子数は3乃至30であることが好ましく、ア
リール基の炭素原子数は6乃至30であることが好まし
い。炭化水素残基に含まれる水素原子の一部または全部
は、フッ素原子で置換されている。フッ素原子で、炭化
水素残基に含まれる水素原子の50%以上を置換するこ
とが好ましく、60%以上を置換することがより好まし
く、70%以上を置換することがさらに好ましく、80
%以上を置換することが最も好ましい。残りの水素原子
は、さらに他のハロゲン原子(例、塩素原子、臭素原
子)で置換されていてもよい。Rfの例を以下に示す。
【0038】Rf1:n−C817− Rf2:n−C613− Rf3:Cl−(CF2 −CFCl)3 −CF2 − Rf4:H−(CF28 − Rf5:H−(CF210− Rf6:n−C919− Rf7:ペンタフルオロフェニル Rf8:n−C715− Rf9:Cl−(CF2 −CFCl)2 −CF2 − Rf10:H−(CF24 − Rf11:H−(CF26 − Rf12:Cl−(CF26 − Rf13:C37
【0039】式(II)において、二価の連結基は、アル
キレン基、アリーレン基、二価のヘテロ環残基、−CO
−、−NR−(Rは炭素原子数が1乃至5のアルキル基
または水素原子)、−O−、−SO2 −およびそれらの
組み合わせからなる群より選ばれる二価の連結基である
ことが好ましい。式(II)のL3 の例を以下に示す。左
側が疎水性基(Rf)に結合し、右側が親水性基(H
y)に結合する。ALはアルキレン基、ARはアリーレ
ン基、Hcは二価のヘテロ環残基を意味する。なお、ア
ルキレン基、アリーレン基および二価のヘテロ環残基
は、置換基(例、アルキル基)を有していてもよい。
【0040】L0:単結合 L31:−SO2 −NR− L32:−AL−O− L33:−CO−NR− L34:−AR−O− L35:−SO2 −NR−AL−CO−O− L36:−CO−O− L37:−SO2 −NR−AL−O− L38:−SO2 −NR−AL− L39:−CO−NR−AL− L40:−AL1 −O−AL2 − L41:−Hc−AL− L42:−SO2 −NR−AL1 −O−AL2 − L43:−AR− L44:−O−AR−SO2 −NR−AL− L45:−O−AR−SO2 −NR− L46:−O−AR−O−
【0041】式(II)のHyは、ノニオン性親水性基、
アニオン性親水性基、カチオン性親水性基あるいはそれ
らの組み合わせ(両性親水性基)のいずれかである。ノ
ニオン性親水性基が特に好ましい。式(II)のHyの例
を以下に示す。
【0042】Hy1:−(CH2 CH2 O)n −H(n
は5乃至30の整数) Hy2:−(CH2 CH2 O)n −R1(nは5乃至3
0の整数、R1 は炭素原子数が1乃至6のアルキル基) Hy3:−(CH2 CHOHCH2n −H(nは5乃
至30の整数) Hy4:−COOM(Mは水素原子、アルカリ金属原子
または解離状態) Hy5:−SO3 M(Mは水素原子、アルカリ金属原子
または解離状態) Hy6:−(CH2 CH2 O)n −CH2 CH2 CH2
−SO3 M(nは5乃至30の整数、Mは水素原子また
はアルカリ金属原子) Hy7:−OPO(OH)2 Hy8:−N+ (CH33 ・X- (Xはハロゲン原
子) Hy9:−COONH4
【0043】ノニオン性親水性基(Hy1、Hy2、H
y3)が好ましく、ポリエチレンオキサイドからなる親
水性基(Hy1)が最も好ましい。式(II)で表わされ
る含フッ素界面活性剤の具体例を、以上のRf、L3
よびHyの例を引用して示す。
【0044】FS−1:Rf1−L31(R=C37
−Hy1(n=6) FS−2:Rf1−L31(R=C37 )−Hy1(n
=11) FS−3:Rf1−L31(R=C37 )−Hy1(n
=16) FS−4:Rf1−L31(R=C37 )−Hy1(n
=21) FS−5:Rf1−L31(R=C25 )−Hy1(n
=6) FS−6:Rf1−L31(R=C25 )−Hy1(n
=11) FS−7:Rf1−L31(R=C25 )−Hy1(n
=16) FS−8:Rf1−L31(R=C27 )−Hy1(n
=21) FS−9:Rf2−L31(R=C37 )−Hy1(n
=6) FS−10:Rf2−L31(R=C37 )−Hy1(n
=11) FS−11:Rf2−L31(R=C37 )−Hy1(n
=16) FS−12:Rf2−L31(R=C37 )−Hy1(n
=21) FS−13:Rf3−L32(AL=CH2 )−Hy1(n
=5) FS−14:Rf3−L32(AL=CH2 )−Hy1(n
=10) FS−15:Rf3−L32(AL=CH2 )−Hy1(n
=15) FS−16:Rf3−L32(AL=CH2 )−Hy1(n
=20) FS−17:Rf4−L33(R=C37 )−Hy1(n
=7) FS−18:Rf4−L33(R=C37 )−Hy1(n
=13) FS−19:Rf4−L33(R=C37 )−Hy1(n
=19) FS−20:Rf4−L33(R=C37 )−Hy1(n
=25)
【0045】FS−21:Rf5−L32(AL=CH2
−Hy1(n=11) FS−22:Rf5−L32(AL=CH2 )−Hy1(n
=15) FS−23:Rf5−L32(AL=CH2 )−Hy1(n
=20) FS−24:Rf5−L32(AL=CH2 )−Hy1(n
=30) FS−25:Rf6−L34(AR=p-フェニレン)−Hy
1(n=11) FS−26:Rf6−L34(AR=p-フェニレン)−Hy
1(n=17) FS−27:Rf6−L34(AR=p-フェニレン)−Hy
1(n=23) FS−28:Rf6−L34(AR=p-フェニレン)−Hy
1(n=29) FS−29:Rf1−L35(R=C37 、AL=CH
2 )−Hy1(n=20) FS−30:Rf1−L35(R=C37 、AL=CH
2 )−Hy1(n=30) FS−31:Rf1−L35(R=C37 、AL=CH
2 )−Hy1(n=40) FS−32:Rf1−L36−Hy1(n=5) FS−33:Rf1−L36−Hy1(n=10) FS−34:Rf1−L36−Hy1(n=15) FS−35:Rf1−L36−Hy1(n=20) FS−36:Rf7−L36−Hy1(n=8) FS−37:Rf7−L36−Hy1(n=13) FS−38:Rf7−L36−Hy1(n=18) FS−39:Rf7−L36−Hy1(n=25)
【0046】FS−40:Rf1−L0−Hy1(n=
6) FS−41:Rf1−L0−Hy1(n=11) FS−42:Rf1−L0−Hy1(n=16) FS−43:Rf1−L0−Hy1(n=21) FS−44:Rf1−L31(R=C37 )−Hy2(n
=7、R1 =C25 ) FS−45:Rf1−L31(R=C37 )−Hy2(n
=13、R1 =C25 ) FS−46:Rf1−L31(R=C37 )−Hy2(n
=20、R1 =C25 ) FS−47:Rf1−L31(R=C37 )−Hy2(n
=28、R1 =C25 ) FS−48:Rf8−L32(AL=CH2 )−Hy1(n
=5) FS−49:Rf8−L32(AL=CH2 )−Hy1(n
=10) FS−50:Rf8−L32(AL=CH2 )−Hy1(n
=15) FS−51:Rf8−L32(AL=CH2 )−Hy1(n
=20) FS−52:Rf1−L37(R=C37 、AL=CH2C
H2)−Hy3(n=5) FS−53:Rf1−L37(R=C37 、AL=CH2C
H2)−Hy3(n=7) FS−54:Rf1−L37(R=C37 、AL=CH2C
H2)−Hy3(n=9) FS−55:Rf1−L37(R=C37 、AL=CH2C
H2)−Hy3(n=12) FS−56:Rf9−L0−Hy4(M=H) FS−57:Rf3−L0−Hy4(M=H) FS−58:Rf1−L38(R=C37 、AL=CH
2 )−Hy4(M=K) FS−59:Rf4−L39(R=C37 、AL=CH
2 )−Hy4(M=Na)
【0047】FS−60:Rf1−L0−Hy5(M=
K) FS−61:Rf10−L40(AL1 =CH2 、AL2 =CH2C
H2)−Hy5(M=Na) FS−62:Rf11−L40(AL1 =CH2 、AL2 =CH2C
H2)−Hy5(M=Na) FS−63:Rf5−L40(AL1 =CH2 、AL2 =CH2C
H2)−Hy5(M=Na) FS−64:Rf1−L38(R=C3H7、AL=CH2CH2CH
2 )−Hy5(M=Na) FS−65:Rf1−L31(R=C37 )−Hy6(n
=5、M=Na) FS−66:Rf1−L31(R=C37 )−Hy6(n
=10、M=Na) FS−67:Rf1−L31(R=C37 )−Hy6(n
=15、M=Na) FS−68:Rf1−L31(R=C37 )−Hy6(n
=20、M=Na) FS−69:Rf1−L38(R=C25 、AL=CH2
CH2 )−Hy7 FS−70:Rf1−L38(R=H、AL=CH2CH2CH2
−Hy8(X=I) FS−71:Rf11−L41(下記Hc、AL=CH2CH2CH
2 )−Hy6(Mは解離)
【0048】
【化9】
【0049】FS−72:Rf1−L42(R=C3H7、AL1=CH2C
H2、AL2=CH2CH2CH2)−Hy6(M=Na) FS−73:Rf12−L0−Hy5(M=Na) FS−74:Rf13−L43(AR=o-フェニレン)−Hy
6(M=K) FS−75:Rf13−L43(AR=m-フェニレン)−Hy
6(M=K) FS−76:Rf13−L43(AR=p-フェニレン)−Hy
6(M=K) FS−77:Rf6−L44(R=C2H5、AL=CH2CH2)−
Hy5(M=H) FS−78:Rf6−L45(AR=p-フェニレン、R=C2
H5)−Hy1(n=9) FS−79:Rf6−L45(AR=p-フェニレン、R=C2
H5)−Hy1(n=14) FS−80:Rf6−L45(AR=p-フェニレン、R=C2
H5)−Hy1(n=19) FS−81:Rf6−L45(AR=p-フェニレン、R=C2
H5)−Hy1(n=28) FS−82:Rf6−L46(AR=p-フェニレン)−Hy
1(n=5) FS−83:Rf6−L46(AR=p-フェニレン)−Hy
1(n=10) FS−84:Rf6−L46(AR=p-フェニレン)−Hy
1(n=15) FS−85:Rf6−L46(AR=p-フェニレン)−Hy
1(n=20)
【0050】フッ素原子を含む疎水性基または親水性基
を二以上有する含フッ素界面活性剤を用いてもよい。二
以上の疎水性基または親水性基を有する含フッ素界面活
性剤の例を以下に示す。
【0051】
【化10】
【0052】FS−86:n1+n2=12、FS−87:n1+n2
=18、FS−88:n1+n2=24
【0053】
【化11】
【0054】FS−89:n1+n2=20、FS−90:n1+n2
=30、FS−91:n1+n2=40
【0055】
【化12】
【0056】FS−92:n=5、FS−93:n=10、F
S−94:n=15、FS−95:n=20
【0057】
【化13】
【0058】二種類以上の含フッ素界面活性剤を併用し
てもよい。界面活性剤については、様々な文献(例、堀
口弘著「新界面活性剤」三共出版(1975)、M.J. Schick,
Nonionic Surfactants, Marcell Dekker Inc., New Yo
rk, (1967)、特開平7−13293号公報)に記載があ
る。含フッ素界面活性剤は、ディスコティック液晶性分
子の量の2乃至30重量%の量で使用することが好まし
く、3乃至25重量%の量で使用することがさらに好ま
しく、5乃至10重量%の量で使用すること最も好まし
い。含フッ素界面活性剤の塗布量は、25乃至1000
mg/m2 の範囲であることが好ましく、30乃至50
0mg/m2 の範囲であることがさらに好ましく、35
乃至200mg/m2 の範囲であることが最も好まし
い。
【0059】1,3,5−トリアジン環を有する化合物
は、下記式(III)で表される化合物であることが好まし
い。
【0060】
【化14】
【0061】式中、X1 、X2 およびX3 は、それぞれ
独立に、単結合、−NR−(Rは炭素原子数が1乃至3
0のアルキル基または水素原子)、−O−または−S−
であり;そして、R31、R32およびR33は、それぞれ独
立に、アルキル基、アルケニル基、アリール基または複
素環基である。式(III)で表される化合物は、メラミン
化合物であることが特に好ましい。メラミン化合物で
は、式(III)において、X1 、X2 またはX3 が−NR
−であるか、あるいは、X1 、X2 またはX3 が単結合
であり、かつR31、R32およびR 33が窒素原子に遊離原
子価をもつ複素環基である。メラミン化合物について
は、式(IV)を引用して、さらに詳細に説明する。−N
R−のRは、水素原子であることが特に好ましい。
31、R32およびR33は、アリール基であることが特に
好ましい。
【0062】上記アルキル基は、環状アルキル基よりも
鎖状アルキル基である方が好ましい。分岐を有する鎖状
アルキル基よりも、直鎖状アルキル基の方が好ましい。
アルキル基の炭素原子数は、1乃至30であることが好
ましく、2乃至30であることがより好ましく、4乃至
30であることがさらに好ましく、6乃至30であるこ
とが最も好ましい。アルキル基は、置換基を有していて
もよい。置換基の例には、ハロゲン原子、アルコキシ基
(例、メトキシ、エトキシ、エポキシエチルオキシ)お
よびアシルオキシ基(例、アクリロイルオキシ、メタク
リロイルオキシ)が含まれる。上記アルケニル基は、環
状アルケニル基よりも鎖状アルケニル基である方が好ま
しい。分岐を有する鎖状アルケニル基よりも、直鎖状ア
ルケニル基の方が好ましい。アルケニル基の炭素原子数
は、2乃至30であることが好ましく、3乃至30であ
ることがより好ましく、4乃至30であることがさらに
好ましく、6乃至30であることが最も好ましい。アル
ケニル基は、置換基を有していてもよい。置換基の例に
は、ハロゲン原子、アルコキシ基(例、メトキシ、エト
キシ、エポキシエチルオキシ)およびアシルオキシ基
(例、アクリロイルオキシ、メタクリロイルオキシ)が
含まれる。
【0063】上記アリール基は、フェニルまたはナフチ
ルであることが好ましく、フェニルであることが特に好
ましい。アリール基は、置換基を有していてもよい。置
換基の例には、ハロゲン原子、ヒドロキシル、シアノ、
ニトロ、カルボキシル、アルキル基、アルケニル基、ア
リール基、アルコキシ基、アルケニルオキシ基、アリー
ルオキシ基、アシルオキシ基、アルコキシカルボニル
基、アルケニルオキシカルボニル基、アリールオキシカ
ルボニル基、スルファモイル、アルキル置換スルファモ
イル基、アルケニル置換スルファモイル基、アリール置
換スルファモイル基、スルホンアミド基、カルバモイ
ル、アルキル置換カルバモイル基、アルケニル置換カル
バモイル基、アリール置換カルバモイル基、アミド基、
アルキルチオ基、アルケニルチオ基、アリールチオ基お
よびアシル基が含まれる。上記アルキル基は、前述した
アルキル基と同様の定義を有する。アルコキシ基、アシ
ルオキシ基、アルコキシカルボニル基、アルキル置換ス
ルファモイル基、スルホンアミド基、アルキル置換カル
バモイル基、アミド基、アルキルチオ基とアシル基のア
ルキル部分も、前述したアルキル基と同様である。上記
アルケニル基は、前述したアルケニル基と同様の定義を
有する。アルケニルオキシ基、アシルオキシ基、アルケ
ニルオキシカルボニル基、アルケニル置換スルファモイ
ル基、スルホンアミド基、アルケニル置換カルバモイル
基、アミド基、アルケニルチオ基およびアシル基のアル
ケニル部分も、前述したアルケニル基と同様である。上
記アリール基の例には、フェニル、α−ナフチル、β−
ナフチル、4−メトキシフェニル、3,4−ジエトキシ
フェニル、4−オクチルオキシフェニルおよび4−ドデ
シルオキシフェニルが含まれる。アリールオキシ基、ア
シルオキシ基、アリールオキシカルボニル基、アリール
置換スルファモイル基、スルホンアミド基、アリール置
換カルバモイル基、アミド基、アリールチオ基およびア
シル基の部分の例は、上記アリール基の例と同様であ
る。
【0064】X1 、X2 またはX3 が−NR−、−O−
または−S−である場合の複素環基は、芳香族性を有す
ることが好ましい。芳香族性を有する複素環は、一般に
不飽和複素環であり、好ましくは最多の二重結合を有す
る複素環である。複素環は、5員環、6員環または7員
環であることが好ましく、5員環または6員環であるこ
とがさらに好ましく、6員環であることが最も好まし
い。複素環のヘテロ原子は、N、SまたはOであること
が好ましく、Nであることが特に好ましい。芳香族性を
有する複素環としては、ピリジン環(複素環基として
は、2−ピリジルまたは4−ピリジル)が特に好まし
い。複素環基は、置換基を有していてもよい。複素環基
の置換基の例は、上記アリール部分の置換基の例と同様
である。X1 、X2 またはX3 が単結合である場合の複
素環基は、窒素原子に遊離原子価をもつ複素環基である
ことが好ましい。窒素原子に遊離原子価をもつ複素環基
は、5員環、6員環または7員環であることが好まし
く、5員環または6員環であることがさらに好ましく、
5員環であることが最も好ましい。複素環基は、複数の
窒素原子を有していてもよい。また、複素環基は、窒素
原子以外のヘテロ原子(例、O、S)を有していてもよ
い。複素環基は、置換基を有していてもよい。複素環基
の置換基の例は、上記アリール部分の置換基の例と同様
である。以下に、窒素原子に遊離原子価をもつ複素環基
の例を示す。
【0065】
【化15】
【0066】
【化16】
【0067】
【化17】
【0068】
【化18】
【0069】R31、R32およびR33の少なくとも一つ
は、炭素原子数が9乃至30のアルキレン部分またはア
ルケニレン部分を含むことが好ましい。炭素原子数が9
乃至30のアルキレン部分またはアルケニレン部分は、
直鎖状であることが好ましい。アルキレン部分またはア
ルケニレン部分は、アリール基の置換基に含まれている
ことが好ましい。また、R31、R32およびR33の少なく
とも一つは、重合性基を置換基として有することが好ま
しい。1,3,5−トリアジン環を有する化合物は、少
なくとも二つの重合性基を有することが好ましい。ま
た、重合性基は、R31、R32またはR33の末端に位置す
ることが好ましい。1,3,5−トリアジン環を有する
化合物に重合性基を導入することで、1,3,5−トリ
アジン環を有する化合物とディスコティック液晶性分子
とが重合している状態で光学異方性層に含ませることが
できる。重合性基を置換基として有するR31、R32また
はR33を、下記式(Rp)で示す。
【0070】(Rp) −L5 (−Q)n 式中、L5 は、(n+1)価の連結基であり;Qは、重
合性基であり;そして、nは1乃至5の整数である。式
(RpI)において、(n+1)価の連結基(L5
は、アルキレン基、アルケニレン基、n+1価の芳香族
基、二価のヘテロ環残基、−CO−、−NR−(Rは炭
素原子数が1乃至30のアルキル基または水素原子)、
−O−、−S−および−SO2 −からなる群より選ばれ
る基を少なくとも二つ組み合わせた連結基であることが
好ましい。アルキレン基の炭素原子数は、1乃至12で
あることが好ましい。アルケニレン基の炭素原子数は、
2乃至12であることが好ましい。芳香族基の炭素原子
数は、6乃至10であることが好ましい。式(Rp)の
5 の例を以下に示す。左側が式(III)のX1 、X2
たはX3に結合(X1 、X2 またはX3 が単結合の場合
は、1,3,5−トリアジン環に直結)し、右側が(L
53〜L59ではn個の)重合性基(Q)に結合する。AL
はアルキレン基またはアルケニレン基、Hcは二価のヘ
テロ環残基、ARは芳香族基を意味する。なお、アルキ
レン基、アルケニレン基、ヘテロ環残基および芳香族基
は、置換基(例、アルキル基、ハロゲン原子)を有して
いてもよい。
【0071】L51:−AL−O−CO− L52:−AL−O− L53:−AR(−O−AL−O−CO−)n L54:−AR(−O−AL−O−)n L55:−AR(−O−CO−AL−O−CO−)n L56:−AR(−CO−O−AL−O−CO−)n L57:−AR(−O−CO−AR−O−AL−O−CO
−)n L58:−AR(−NR−SO2 −AL−O−CO−)n L59:−AR(−SO2 −NR−AL−O−CO−)n
【0072】式(Rp)における重合性基(Q)の例
は、ディスコティック液晶性分子の重合性基の例(Q1
〜Q17)と同様である。重合性基は、1,3,5−ト
リアジン環を有する化合物とディスコティック液晶性分
子とを重合させるために使用する。よって、1,3,5
−トリアジン環を有する化合物の重合性基とディスコテ
ィック液晶性分子の重合性基とは、類似の官能基である
ことが好ましい。従って、ディスコティック液晶性分子
の重合性基と同様に、1,3,5−トリアジン環を有す
る化合物の重合性基(Q)は、不飽和重合性基(Q1〜
Q7)、エポキシ基(Q8)またはアジリジニル基(Q
9)であることが好ましく、不飽和重合性基であること
がさらに好ましく、エチレン性不飽和重合性基(Q1〜
Q6)であることが最も好ましい。nが複数(2乃至
5)である場合、連結基(L5 )はn+1価の芳香族基
を含み芳香族基において分岐することが好ましい。n
は、1乃至3の整数であることが好ましい。
【0073】1,3,5−トリアジン環を有する化合物
の(メラミン化合物を除く)具体例を以下に示す。
【0074】
【化19】
【0075】TR−1:R31、R32、R33:-(CH2)9-O-CO-CH=
CH2 TR−2:R31、R32、R33:-(CH2)4-CH=CH-(CH2)4-O-CO-CH
=CH2 TR−3:R31、R32:-(CH2)9-O-CO-CH=CH2 ;R33:-(CH2)
12-CH3 TR−4:R31、R32:-(CH2)4-CH=CH-(CH2)4-O-CO-CH=C
H2;R33:-(CH2)12-CH3 TR−5:R31:-(CH2)9-O-CO-CH=CH2;R32、R33:-(CH2)12
-CH3 TR−6:R31:-(CH2)4-CH=CH-(CH2)4-O-CO-CH=CH2;
R32、R33:-(CH2)12-CH3 TR−7:R31、R32:-(CH2)4-O-CO-CH=CH2 ;R33:-(CH2)
12-CH3 TR−8:R31:-(CH2)4-O-CO-CH=CH2 ;R32、R33:-(CH2)
12-CH3 TR−9:R31、R32、R33:-(CH2)9-O-EpEt TR−10:R31、R32、R33:-(CH2)4-CH=CH-(CH2)4-O-EpEt TR−11:R31、R32:-(CH2)9-O-EpEt;R33:-(CH2)12-CH3 TR−12:R31、R32、R33:-(CH2)9-O-CH=CH2 TR−13:R31、R32:-(CH2)9-O-CH=CH2;R33:-(CH2)12-CH
3 (註)EpEt:エポキシエチル
【0076】
【化20】
【0077】TR−14:X1、X2、X3:-O-;R32、R35、R38:-O-
(CH2)9-O-CO-CH=CH2 TR−15:X1、X2、X3:-O-;R31、R32、R34、R35、R37、R38:-O-
(CH2)9-O-CO-CH=CH2 TR−16:X1、X2、X3:-O-;R32、R35、R38:-O-(CH2)4-CH=CH
-(CH2)4-O-CO-CH=CH2 TR−17:X1、X2、X3:-O-;R31、R32、R34、R35、R37、R38:-O-
(CH2)4-CH=CH-(CH2)4-O-CO-CH=CH2 TR−18:X1、X2、X3:-O-;R31、R33、R34、R36、R37、R39:-O-
(CH2)9-O-CO-CH=CH2 TR−19:X1、X2、X3:-O-;R31、R32、R33、R34、R35、R36
R37、R38、R39:-O-(CH2)9-O-CO-CH=CH2 TR−20:X1、X2:-O-;X3:-NH-;R32、R35、R38:-O-(CH2)9-
O-CO-CH=CH2 TR−21:X1、X2:-O-;X3:-NH-;R32、R35:-O-(CH2)4-O-CO
-CH=CH2;R38:-O-(CH2)12-CH3 TR−22:X1、X2:-O-;X3:-NH-;R32、R35:-O-(CH2)4-O-CO
-CH=CH2;R37、R38:-O-(CH2)12-CH3 TR−23:X1、X2:-O-;X3:-NH-;R32、R35:-O-(CH2)4-O-CO
-CH=CH2;R38:-O-CO-(CH2)11-CH3 TR−24:X1:-O-;X2、X3:-NH-;R31、R33:-O-(CH2)12-C
H3;R35、R38:-O-(CH2)9-O-CO-CH=CH2 TR−25:X1:-O-;X2、X3:-NH-;R31、R32:-O-(CH2)6-O-CO
-CH=CH2;R35、R38:-O-(CH2)11-CH3 TR−26:X1:-O-;X2、X3:-NH-;R31、R32、R33:-O-(CH2)6-
O-CO-CH=CH2;R35、R38:-O-(CH2)11-CH3
【0078】TR−27:X1、X2:-NH-;X3:-S-;R32、R35:-O
-(CH2)9-O-CO-CH=CH2;R38:-O-CO-(CH2)11-CH3 TR−28:X1、X2:-NH-;X3:-S-;R31、R32、R34、R35:-O-(CH
2)9-O-CO-CH=CH2;R38:-O-CO-(CH2)11-CH3 TR−29:X1、X2:-NH-;X3:-S-;R32、R35:-O-(CH2)4-CH=C
H-(CH2)4-O-CO-CH=CH2;R38:-O-CO-(CH2)11-CH3 TR−30:X1、X2:-NH-;X3:-S-;R31、R32、R34、R35:-O-(CH
2)4-CH=CH-(CH2)4-O-CO-CH=CH2;R38:-O-CO-(CH2)11-CH3 TR−31:X1、X2:-NH-;X3:-S-;R31、R33、R34、R36:-O-(CH
2)9-O-CO-CH=CH2;R38:-O-CO-(CH2)11-CH3 TR−32:X1、X2:-NH-;X3:-S-;R31、R32、R33、R34、R35、R
36:-O-(CH2)9-O-CO-CH=CH2;R38:-O-CO-(CH2)11-CH3 TR−33:X1、X2:-O-;X3:-S-;R32、R35、R38:-O-(CH2)9-O
-CO-CH=CH2 TR−34:X1、X2:-O-;X3:-S-;R32、R35:-O-(CH2)4-O-CO-
CH=CH2;R38:-O-(CH2)12-CH3 TR−35:X1、X2:-O-;X3:-S-;R32、R35:-O-(CH2)4-O-CO-
CH=CH2;R37、R38:-O-(CH2)12-CH3 TR−36:X1、X2:-O-;X3:-S-;R32、R35:-O-(CH2)4-O-CO-
CH=CH2;R38:-O-CO-(CH2)11-CH3 TR−37:X1:-O-;X2、X3:-S-;R31、R33:-O-(CH2)12-CH3;
R35、R38:-O-(CH2)9-O-CO-CH=CH2 TR−38:X1:-O-;X2、X3:-S-;R31、R32:-O-(CH2)6-O-CO-
CH=CH2;R35、R38:-O-(CH2)11-CH3 TR−39:X1:-O-;X2、X3:-S-;R31、R32、R33:-O-(CH2)6-O
-CO-CH=CH2;R35、R38:-O-(CH2)11-CH3
【0079】TR−40:X1、X2、X3:-S-;R32、R35、R38:-O-
(CH2)9-O-CO-CH=CH2 TR−41:X1、X2、X3:-S-;R31、R32、R34、R35、R37、R38:-O-
(CH2)9-O-CO-CH=CH2 TR−42:X1、X2、X3:-S-;R32、R35、R38:-O-(CH2)4-CH=CH
-(CH2)4-O-CO-CH=CH2 TR−43:X1、X2、X3:-S-;R31、R32、R34、R35、R37、R38:-O-
(CH2)4-CH=CH-(CH2)4-O-CO-CH=CH2 TR−44:X1、X2、X3:-S-;R31、R33、R34、R36、R37、R39:-O-
(CH2)9-O-CO-CH=CH2 TR−45:X1、X2、X3:-S-;R31、R32、R33、R34、R35、R36
R37、R38、R39:-O-(CH2)9-O-CO-CH=CH2 TR−46:X1、X2:-S-;X3:-NH-;R32、R35、R38:-O-(CH2)9-
O-CO-CH=CH2 TR−47:X1、X2:-S-;X3:-NH-;R32、R35:-O-(CH2)4-O-CO
-CH=CH2;R38:-O-(CH2)12-CH3 TR−48:X1、X2:-S-;X3:-NH-;R32、R35:-O-(CH2)4-O-CO
-CH=CH2;R37、R38:-O-(CH2)12-CH3 TR−49:X1、X2:-S-;X3:-NH-;R32、R35:-O-(CH2)4-O-CO
-CH=CH2;R38:-O-CO-(CH2)11-CH3 TR−50:X1:-O-;X2:-NH-;X3:-S-;R31、R33:-O-(CH2)12
-CH3;R35:-O-(CH2)9-O-CO-CH=CH2;R38:-O-(CH2)12-CH3 TR−51:X1:-O-;X2:-NH-;X3:-S-;R31、R32:-O-(CH2)6-
O-CO-CH=CH2;R35:-O-(CH2)11-CH3;R38:-O-(CH2)12-CH3 TR−52:X1:-O-;X2:-NH-;X3:-S-;R31、R32、R33:-O-(CH
2)6-O-CO-CH=CH2;R35:-O-(CH2)11-CH3;R38:-O-(CH2)12-
CH3
【0080】TR−53:X1、X2、X3:-O-;R32、R35、R38:-O-
(CH2)9-O-EpEt TR−54:X1、X2、X3:-O-;R31、R32、R34、R35、R37、R38:-O-
(CH2)9-O-EpEt TR−55:X1、X2、X3:-O-;R32、R35、R38:-O-(CH2)4-CH=CH
-(CH2)4-O-EpEt TR−56:X1、X2、X3:-O-;R31、R32、R34、R35、R37、R38:-O-
(CH2)4-CH=CH-(CH2)4-O-EpEt TR−57:X1、X2、X3:-O-;R31、R33、R34、R36、R37、R39:-O-
(CH2)9-O-EpEt TR−58:X1、X2、X3:-O-;R32、R35、R38:-O-(CH2)9-O-CH=
CH2 TR−59:X1、X2:-O-;X3:-NH-;R32、R35、R38:-O-(CH2)9-
O-EpEt TR−60:X1、X2:-O-;X3:-NH-;R32、R35:-O-(CH2)4-O-Ep
Et;R38:-O-(CH2)12-CH3 TR−61:X1、X2:-O-;X3:-NH-;R32、R35:-O-(CH2)4-O-Ep
Et;R37、R38:-O-(CH2)12-CH3 TR−62:X1、X2:-O-;X3:-NH-;R32、R35:-O-(CH2)4-O-Ep
Et;R38:-O-CO-(CH2)11-CH3 TR−63:X1:-O-;X2、X3:-NH-;R31、R33:-O-(CH2)12-C
H3;R35、R38:-O-(CH2)9-O-EpEt TR−64:X1:-O-;X2、X3:-NH-;R31、R32:-O-(CH2)6-O-Ep
Et;R35、R38:-O-(CH2)11-CH3 TR−65:X1、X2:-O-;X3:-NH-;R32、R35、R38:-O-(CH2)9-
O-CH=CH2 (註)定義のないR:無置換(水素原子) EpEt:エポキシエチル
【0081】1,3,5−トリアジン環を有する化合物
は、下記式(IV)で表されるメラミン化合物であること
が好ましい。
【0082】
【化21】
【0083】式中、R41、R43およびR45は、それぞれ
独立に、炭素原子数が1乃至30のアルキル基または水
素原子であり、R42、R44およびR46は、それぞれ独立
にアルキル基、アルケニル基、アリール基または複素環
基であるか、あるいは、R41とR42、R43とR44または
45とR46が結合して、複素環を形成する。R41、R43
およびR45は、炭素原子数が1乃至20のアルキル基ま
たは水素原子であることが好ましく、炭素原子数が1乃
至10のアルキル基または水素原子であることがより好
ましく、炭素原子数が1乃至6のアルキル基または水素
原子であることがさらに好ましく、水素原子であること
が最も好ましい。R42、R44およびR46は、アリール基
であることが特に好ましい。上記アルキル基、アルケニ
ル基、アリール基および複素環基の定義および置換基
は、前記式(III)で説明した各基の定義および置換基と
同様である。R41とR42、R43とR44またはR45とR46
が結合して形成する複素環は、前記式(III)で説明した
窒素原子に遊離原子価をもつ複素環基と同様である。
【0084】R42、R44およびR46の少なくとも一つ
は、炭素原子数が9乃至30のアルキレン部分またはア
ルケニレン部分を含むことが好ましい。炭素原子数が9
乃至30のアルキレン部分またはアルケニレン部分は、
直鎖状であることが好ましい。アルキレン部分またはア
ルケニレン部分は、アリール基の置換基に含まれている
ことが好ましい。また、R42、R44およびR46の少なく
とも一つは、重合性基を置換基として有することが好ま
しい。メラミン化合物は、少なくとも二つの重合性基を
有することが好ましい。また、重合性基は、R42、R44
およびR46の末端に位置することが好ましい。メラミン
化合物に重合性基を導入することで、メラミン化合物と
ディスコティック液晶性分子とが重合している状態で光
学異方性層に含ませることができる。重合性基を置換基
として有するR42、R44およびR46は、前述した式(R
p)で示される基と同様である。
【0085】メラミン化合物の具体例を以下に示す。
【0086】
【化22】
【0087】MM−1:R43、R44、R53、R54、R63、R64:-O-
(CH2)9-CH3 MM−2:R43、R44、R53、R54、R63、R64:-O-(CH2)11-CH3 MM−3:R43、R44、R53、R54、R63、R64:-O-(CH2)15-CH3 MM−4:R44、R54、R64:-O-(CH2)9-CH3 MM−5:R44、R54、R64:-O-(CH2)15-CH3 MM−6:R43、R53、R63:-O-CH3;R44、R54、R64:-O-(CH2)
17-CH3 MM−7:R44、R54、R64:-CO-O-(CH2)11-CH3 MM−8:R44、R54、R64:-SO2-NH-(CH2)17-CH3 MM−9:R43、R53、R63:-O-CO-(CH2)15-CH3 MM−10:R42、R52、R62:-O-(CH2)17-CH3 MM−11:R42、R52、R62:-O-CH3;R43、R53、R63:-CO-O-(CH
2)11-CH3 MM−12:R42、R52、R62:-Cl;R43、R53、R63:-CO-O-(CH2)
11-CH3 MM−13:R42、R52、R62:-O-(CH2)11-CH3;R45、R55、R65:-
SO2-NH-iso-C3H7
【0088】MM−14:R42、R52、R62:-Cl;R45、R55、R65:
-SO2-NH-(CH2)15-CH3 MM−15:R42、R46、R52、R56、R62、R66:-Cl;R45、R55、R65:
-SO2-NH-(CH2)19-CH3 MM−16:R43、R54:-O-(CH2)9-CH3;R44、R53、R63、R64:-O
-(CH2)11-CH3 MM−17:R44:-O-(CH2)11-CH3;R54:-O-(CH2)15-CH3;R
64:-O-(CH2)17-CH3 MM−18:R42、R45、R52、R55、R62、R65:-O-CH3;R44、R54、R
64:-NH-CO-(CH2)14-CH3 MM−19:R42、R45、R52、R55、R62、R65:-O-(CH2)3-CH3;R
44、R54、R64:-O-(CH2)15-CH3 MM−20:R42、R52、R62:-NH-SO2-(CH2)15-CH3;R44、R45
R54、R55、R64、R65:-Cl MM−21:R42、R43、R52、R53、R62、R63:-F;R44、R54、R64:-
CO-NH-(CH2)15-CH3;R45、R46、R55、R56、R65、R66:-Cl MM−22:R42、R52、R62:-Cl;R44、R54、R64:-CH3;R45
R55、R65:-NH-CO-(CH2)12-CH3 MM−23:R42、R52、R62:-OH;R44、R54、R64:-CH3;R45
R55、R65:-O-(CH2)15-CH3 MM−24:R42、R45、R52、R55、R62、R65:-O-CH3;R44、R54、R
64:-(CH2)11-CH3 MM−25:R42、R52、R62:-NH-SO2-CH3;R45、R55、R65:-CO-
O-(CH2)11-CH3 MM−26:R42、R52、R62:-S-(CH2)11-CH3;R45、R55、R65:-
SO2-NH2
【0089】MM−27:R43、R44、R53、R54、R63、R64:-O-
(CH2)12-O-CO-CH=CH2 MM−28:R43、R44、R53、R54、R63、R64:-O-(CH2)8-O-CO-C
H=CH2 MM−29:R43、R44、R53、R54、R63、R64:-O-CO-(CH2)7-O-C
O-CH=CH2 MM−30:R44、R54、R64:-CO-O-(CH2)12-O-CO-C(CH3)=CH
2 MM−31:R43、R44、R53、R54、R63、R64:-O-CO-p-Ph-O-(CH
2)4-O-CO-CH=CH2 MM−32:R42、R44、R52、R54、R62、R64:-NH-SO2-(CH2)8-O
-CO-CH=CH2;R45、R55、R65:-Cl MM−33:R42、R52、R62:-NH-SO2-CH3;R45、R55、R65:-CO-
O-(CH2)12-O-CO-CH=CH2
【0090】MM−34:R44、R54、R64:-O-(CH2)9-O-CO-C
H=CH2 MM−35:R43、R44、R53、R54、R63、R64:-O-(CH2)9-O-CO-C
H=CH2 MM−36:R44、R54、R64:-O-(CH2)4-CH=CH-(CH2)4-O-CO-
CH=CH2 MM−37:R43、R44、R53、R54、R63、R64:-O-(CH2)4-CH=CH-
(CH2)4-O-CO-CH=CH2 MM−38:R43、R45、R53、R55、R63、R65:-O-(CH2)9-O-CO-C
H=CH2 MM−39:R43、R44、R45、R53、R54、R55、R63、R64、R65:-O-
(CH2)9-O-CO-CH=CH2 MM−40:R44、R54:-O-(CH2)4-O-CO-CH=CH2;R64:-O-(CH
2)9-O-CO-CH=CH2 MM−41:R44、R54:-O-(CH2)4-O-CO-CH=CH2;R64:-O-(CH
2)12-CH3 MM−42:R44、R54:-O-(CH2)4-O-CO-CH=CH2;R63、R64:-O
-(CH2)12-CH3 MM−43:R44、R54:-O-(CH2)4-O-CO-CH=CH2;R63、R64:-O
-CO-(CH2)11-CH3 MM−44:R43、R45:-O-(CH2)12-CH3;R54、R64:-O-(CH2)9
-O-CO-CH=CH2 MM−45:R43、R44:-O-(CH2)6-O-CO-CH=CH2;R54、R64:-O
-(CH2)11-CH3 MM−46:R43、R44、R45:-O-(CH2)6-O-CO-CH=CH2;R54、R
64:-O-(CH2)11-CH3 (註)定義のないR:無置換(水素原子) p-Ph:p−フェニレン
【0091】
【化23】
【0092】MM−47:R46、R56、R66:-SO2-NH-(CH2)15-
CH3;R48、R58、R68:-O-(CH2)11-CH3 MM−48:R45、R55、R65:-SO2-NH-(CH2)17-CH3 MM−49:R46、R56、R66:-SO2-NH-(CH2)15-CH3 MM−50:R45、R55、R65:-O-(CH2)17-CH3;R47、R57、R67:-
SO2-NH-CH3 MM−51:R43、R53、R63:-O-(CH2)15-CH3 MM−52:R41、R51、R61:-O-(CH2)17-CH3 MM−53:R46、R56、R66:-SO2-NH-Ph;R48、R58、R68:-O-(C
H2)11-CH3 MM−54:R45、R55、R65:-O-(CH2)21-CH3;R47、R57、R67:-
SO2-NH-Ph MM−55:R41、R51、R61:-p-Ph-(CH2)11-CH3 MM−56:R46、R48、R56、R58、R66、R68:-SO2-NH-(CH2)7-C
H3 MM−57:R46、R56、R66:-SO2-NH-(CH2)10-O-CO-CH=CH2;
R48、R58、R68:-O-(CH2)12-CH3 MM−58:R45、R55、R65:-O-(CH2)12-O-CO-CH=CH2;R47、R
57、R67:-SO2-NH-Ph MM−59:R43、R53、R63:-O-(CH2)16-O-CO-CH=CH2 (註)定義のないR:無置換(水素原子) Ph:フェニル p-Ph:p−フェニレン
【0093】
【化24】
【0094】MM−60:R45、R55、R65:-NH-CO-(CH2)14-C
H3 MM−61:R42、R52、R62:-O-(CH2)17-CH3 MM−62:R44、R54、R64:-O-(CH2)15-CH3 MM−63:R45、R55、R65:-SO2-NH-(CH2)15-CH3 MM−64:R43、R53、R63:-CO-NH-(CH2)17-CH3;R44、R54、R
64:-OH MM−65:R45、R55、R65:-O-(CH2)15-CH3;R46、R56、R66:-
SO2-NH-(CH2)11-CH3 MM−66:R47、R57、R67:-O-(CH2)21-CH3 MM−67:R44、R54、R64:-O-p-Ph-(CH2)11-CH3 MM−68:R46、R56、R66:-SO2-NH-(CH2)15-CH3 MM−69:R43、R53、R63:-CO-NH-(CH2)17-CH3;R44、R54、R
64:-O-(CH2)12-O-CO-CH=CH2 MM−70:R45、R55、R65:-O-(CH2)8-O-CO-CH=CH2;R46、R
56、R66:-SO2-NH-(CH2)11-CH3 MM−71:R43、R46、R53、R56、R63、R66:-SO2-NH-(CH2)8-0
-CO-CH=CH2 (註)定義のないR:無置換(水素原子) p-Ph:p−フェニレン
【0095】
【化25】
【0096】MM−72:R41、R43、R45:-CH3 MM−73:R41、R43、R45:-C2H5 MM−74:R41、R43:-C2H5;R45:-CH3 MM−75:R41、R43、R45:-(CH2)3-CH3
【0097】
【化26】
【0098】MM−76:R42、R44、R46:-(CH2)9-O-CO-CH=
CH2 MM−77:R42、R44、R46:-(CH2)4-CH=CH-(CH2)4-O-CO-CH
=CH2 MM−78:R42、R44:-(CH2)9-O-CO-CH=CH2 ;R46:-(CH2)
12-CH3 MM−79:R42、R44:-(CH2)4-CH=CH-(CH2)4-O-CO-CH=C
H2;R46:-(CH2)12-CH3 MM−80:R42:-(CH2)9-O-CO-CH=CH2;R44、R46:-(CH2)12
-CH3 MM−81:R42:-(CH2)4-CH=CH-(CH2)4-O-CO-CH=CH2;
R44、R46:-(CH2)12-CH3 MM−82:R42、R44:-(CH2)4-O-CO-CH=CH2 ;R46:-(CH2)
12-CH3 MM−83:R42:-(CH2)4-O-CO-CH=CH2 ;R44、R46:-(CH2)
12-CH3 MM−84:R42、R44、R46:-(CH2)9-O-EpEt MM−85:R42、R44、R46:-(CH2)4-CH=CH-(CH2)4-O-EpEt MM−86:R42、R44:-(CH2)9-O-EpEt;R46:-(CH2)12-CH3 MM−87:R42、R44、R46:-(CH2)9-O-CH=CH2 MM−88:R42、R44:-(CH2)9-O-CH=CH2;R46:-(CH2)12-CH
3 (註)EpEt:エポキシエチル
【0099】
【化27】
【0100】MM−89:R41、R42、R43、R44、R45、R46:-(CH
2)9-CH3 MM−90:R41、R43、R45:-CH3;R42、R44、R46:-(CH2)17-CH
3 MM−91:R41、R42、R43、R44:-(CH2)7-CH3;R45、R46:-(CH
2)5-CH3 MM−92:R41、R42、R43、R44、R45、R46:-CyHx MM−93:R41、R42、R43、R44、R45、R46:-(CH2)2-O-C2H5 MM−94:R41、R43、R45:-CH3;R42、R44、R46:-(CH2)12-O-
CO-CH=CH2 MM−95:R41、R42、R43、R44、R45、R46:-(CH2)8-O-CO-CH=
CH2 (註)CyHx:シクロヘキシル
【0101】
【化28】
【0102】メラミン化合物として、メラミンポリマー
を用いてもよい。メラミンポリマーは、下記式(V)で
示すメラミン化合物とカルボニル化合物との重合反応に
より合成することが好ましい。
【0103】
【化29】
【0104】式中、R71、R72、R73、R74、R75およ
びR76は、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基、ア
ルケニル基、アリール基または複素環基である。上記ア
ルキル基、アルケニル基、アリール基および複素環基の
定義および置換基は、前記式(III)で説明した各基の定
義および置換基と同様である。メラミン化合物とカルボ
ニル化合物との重合反応は、通常のメラミン樹脂(例、
メラミンホルムアルデヒド樹脂)の合成方法と同様であ
る。市販のメラミンポリマー(メラミン樹脂)を用いて
もよい。メラミンポリマーの分子量は、2千以上40万
以下であることが好ましい。
【0105】R71、R72、R73、R74、R75およびR76
の少なくとも一つは、炭素原子数が9乃至30のアルキ
レン部分またはアルケニレン部分を含むことが好まし
い。炭素原子数が9乃至30のアルキレン部分またはア
ルケニレン部分は、直鎖状であることが好ましい。アル
キレン部分またはアルケニレン部分は、アリール基の置
換基に含まれていることが好ましい。また、R71
72、R73、R74、R75およびR76の少なくとも一つ
は、重合性基を置換基として有することが好ましい。ま
た、重合性基は、R71、R72、R73、R74、R75および
76の末端に位置することが好ましい。メラミンポリマ
ーに重合性基を導入することで、メラミンポリマーとデ
ィスコティック液晶性分子とが重合している状態で光学
異方性層に含ませることができる。重合性基を置換基と
して有するR71、R72、R73、R74、R75およびR
76は、前述した式(Rp)で示される基と同様である。
重合性基は、カルボニル化合物(R71、R72)とメラミ
ン化合物(R73、R74、R75、R76)の一方に導入すれ
ばよい。メラミン化合物が重合性基を有する場合は、カ
ルボニル化合物はホルムアルデヒドのような簡単な化学
構造の化合物が好ましく用いられる。カルボニル化合物
が重合性基を有する場合は、メラミン化合物は、(無置
換)メラミンのような簡単な化学構造の化合物が好まし
く用いられる。
【0106】重合性基を有するカルボニル化合物の例を
以下に示す。
【0107】
【化30】
【0108】CO−1:R72:-H;R82:-O-(CH2)9-O-CO-CH
=CH2 CO−2:R72:-H;R81、R82:-O-(CH2)9-O-CO-CH=CH2 CO−3:R72:-H;R82:-O-(CH2)4-CH=CH-(CH2)4-O-CO-C
H=CH2 CO−4:R72:-H;R81、R82:-O-(CH2)4-CH=CH-(CH2)4-O-
CO-CH=CH2 CO−5:R72:-H;R81、R83:-O-(CH2)9-O-CO-CH=CH2 CO−6:R72:-H;R81、R82、R83:-O-(CH2)9-O-CO-CH=CH2 CO−7:R72:-CH3;R82:-O-(CH2)9-O-CO-CH=CH2 CO−8:R72:-(CH2)11-CH3;R82:-O-(CH2)4-O-CO-CH=C
H2 CO−9:R72:-(CH2)9-O-CO-CH=CH2;R82:-O-(CH2)4-O-
CO-CH=CH2 CO−10:R72:-(CH2)9-O-CO-EpEt;R82:-O-(CH2)4-O-CO
-CH=CH2 CO−11:R72:-(CH2)4-O-CO-CH=CH2;R81、R83:-O-(CH2)
12-CH3 (註)定義のないR:無置換(水素原子) EpEt:エポキシエチル
【0109】
【化31】
【0110】CO−12:R81、R82、R83、R84:-O-(CH2)6-O-
CO-CH=CH2 CO−13:R82、R83:-O-(CH2)9-O-CO-CH=CH2 (註)定義のないR:無置換(水素原子)
【0111】
【化32】
【0112】CO−14:R71:-(CH2)9-O-CO-CH=CH2;R72:
-H CO−15:R71:-(CH2)4-CH=CH-(CH2)4-O-CO-CH=CH2;
R72:-H CO−16:R71:-(CH2)9-O-CO-CH=CH2;R72:-CH3 CO−17:R71:-(CH2)4-CH=CH-(CH2)4-O-CO-CH=CH2;
R72:-CH3 CO−18:R71:-(CH2)9-O-CO-CH=CH2;R72:-Ph CO−19:R71:-(CH2)4-CH=CH-(CH2)4-O-CO-CH=CH2;
R72:-Ph CO−20:R71:-(CH2)4-O-CO-CH=CH2;R72:-(CH2)9-O-CO
-CH=CH2 CO−21:R71:-(CH2)4-O-CO-CH=CH2;R72:-(CH2)12-CH3 CO−22:R71:-(CH2)9-O-EpEt;R72:-H CO−23:R71:-(CH2)4-CH=CH-(CH2)4-O-EpEt;R72:-H CO−24:R71、R72:-(CH2)9-O-EpEt CO−25:R71、R72:-(CH2)9-O-CO-CH=CH2 CO−26:R71、R72:-(CH2)4-CH=CH-(CH2)4-O-CO-CH=CH2 (註)Ph:フェニル EpEt:エポキシエチル
【0113】メラミン化合物側に重合性基を有するメラ
ミンポリマーの例を以下に示す。
【0114】
【化33】
【0115】MP−1:R73、R75、R76:-CH2-NH-CO-CH=CH
2;R74:-CH2-NH-CO-(CH2)8-CH3 MP−2:R71:-CH3;R73、R75、R76:-CH2-NH-CO-CH=CH2;R
74:-CH2-NH-CO-(CH2)8-CH3 MP−3:R71、R72:-CH3;R73、R75、R76:-CH2-NH-CO-CH=C
H2;R74:-CH2-NH-CO-(CH2)8-CH3 MP−4:R71:-Ph;R73、R75、R76:-CH2-NH-CO-CH=CH2;R
74:-CH2-NH-CO-(CH2)8-CH3 MP−5:R73、R76:-CH2-NH-CO-CH=CH2;R74:-CH2-NH-CO
-(CH2)7-CH=CH-(CH2)7-CH3;R75:-CH2-O-CH3 MP−6:R73、R76:-CH2-NH-CO-CH=CH2;R74:-CH2-NH-CO
-(CH2)7-CH=CH-(CH2)7-CH3;R75:-CH2-OH MP−7:R73、R76:-CH2-NH-CO-C2H5;R74:-CH2-NH-CO-
(CH2)16-CH3; R75:-CH2-O-CH3 MP−8:R73、R76:-CH2-NH-CO-C2H5;R74:-CH2-NH-CO-
(CH2)16-CH3; R75:-CH2-OH MP−9:R73、R76:-CH2-O-CO-CH=CH2;R74:-CH2-O-CO-
(CH2)7-CH=CH-(CH2)7-CH3;R75:-CH2-O-CH3 MP−10:R73、R76:-CH2-O-CO-CH=CH2;R74:-CH2-O-CO-
(CH2)7-CH=CH-(CH2)7-CH3;R75:-CH2-OH MP−11:R73、R76:-CH2-O-CO-(CH2)7-CH=CH-(CH2)7-CH
3;R74:-CH2-NH-CO-(CH2)7-CH=CH-(CH2)7-CH3;R75:-CH2-
O-CH3 MP−12:R73、R76:-CH2-O-CO-(CH2)7-CH=CH-(CH2)7-CH
3;R74:-CH2-NH-CO-(CH2)7-CH=CH-(CH2)7-CH3;R75:-CH2-
OH MP−13:R73、R74、R75、R76:-CH2-O-(CH2)11-O-CO-CH=C
H2 MP−14:R73、R75、R76:-CH2-NH-CO-CH=CH2;R74:-CH2-O
-(CH2)16-CH3 (註)定義のないR:無置換(水素原子) Ph:フェニル
【0116】二種類以上の1,3,5−トリアジン環を
有する化合物(メラミン化合物およびメラミンポリマー
を含む)を併用してもよい。1,3,5−トリアジン環
を有する化合物は、ディスコティック液晶性分子の量の
0.01乃至20重量%の量で使用することが好まし
く、0.1乃至15重量%の量で使用することがさらに
好ましく、0.5乃至10重量%の量で使用することが
最も好ましい。1,3,5−トリアジン環を有する化合
物の塗布量は、1乃至1000mg/m2 の範囲である
ことが好ましく、2乃至300mg/m2 の範囲である
ことがさらに好ましく、3乃至100mg/m2 の範囲
であることが最も好ましい。
【0117】棒状液晶性分子としては、アゾメチン類、
アゾキシ類、シアノビフェニル類、シアノフェニルエス
テル類、安息香酸エステル類、シクロヘキサンカルボン
酸フェニルエステル類、シアノフェニルシクロヘキサン
類、シアノ置換フェニルピリミジン類、アルコキシ置換
フェニルピリミジン類、フェニルジオキサン類、トラン
類およびアルケニルシクロヘキシルベンゾニトリル類が
好ましく用いられる。なお、棒状液晶性分子には、金属
錯体も含まれる。棒状液晶性分子については、季刊化学
総説第22巻液晶の化学(1994年)日本化学会編の
第4章、第7章および第11章、および液晶デバイスハ
ンドブック日本学術振興会第142委員会編の第3章に
記載がある。棒状液晶性分子の複屈折率は、0.001
乃至0.7であることが好ましい。棒状液晶性分子は、
重合性基を有することが好ましい。重合性基の例は、デ
ィスコティック液晶性分子の重合性基(Q)の例と同様
である。棒状液晶性分子は、短軸方向に対してほぼ対称
となる分子構造を有することが好ましい。そのために
は、棒状分子構造の両端に重合性基を有することが好ま
しい。以下に、棒状液晶性分子の例を示す。
【0118】
【化34】
【0119】
【化35】
【0120】
【化36】
【0121】
【化37】
【0122】
【化38】
【0123】
【化39】
【0124】
【化40】
【0125】
【化41】
【0126】
【化42】
【0127】
【化43】
【0128】
【化44】
【0129】
【化45】
【0130】
【化46】
【0131】光学異方性層は、液晶性分子あるいは下記
の重合性開始剤や任意の添加剤(例、可塑剤、モノマ
ー、界面活性剤、セルロースエステル、1,3,5−ト
リアジン化合物、カイラル剤)を含む液晶組成物(塗布
液)を、配向膜の上に塗布することで形成する。液晶組
成物の調製に使用する溶媒としては、有機溶媒が好まし
く用いられる。有機溶媒の例には、アミド(例、N,N
−ジメチルホルムアミド)、スルホキシド(例、ジメチ
ルスルホキシド)、ヘテロ環化合物(例、ピリジン)、
炭化水素(例、ベンゼン、ヘキサン)、アルキルハライ
ド(例、クロロホルム、ジクロロメタン)、エステル
(例、酢酸メチル、酢酸ブチル)、ケトン(例、アセト
ン、メチルエチルケトン)、エーテル(例、テトラヒド
ロフラン、1,2−ジメトキシエタン)が含まれる。ア
ルキルハライドおよびケトンが好ましい。二種類以上の
有機溶媒を併用してもよい。液晶組成物の塗布は、公知
の方法(例、ワイヤーバーコーティング法、押し出しコ
ーティング法、ダイレクトグラビアコーティング法、リ
バースグラビアコーティング法、ダイコーティング法)
により実施できる。
【0132】液晶性分子の重合反応には、熱重合開始剤
を用いる熱重合反応と光重合開始剤を用いる光重合反応
とが含まれる。光重合反応が好ましい。光重合開始剤の
例には、α−カルボニル化合物(米国特許236766
1号、同2367670号の各明細書記載)、アシロイ
ンエーテル(米国特許2448828号明細書記載)、
α−炭化水素置換芳香族アシロイン化合物(米国特許2
722512号明細書記載)、多核キノン化合物(米国
特許3046127号、同2951758号の各明細書
記載)、トリアリールイミダゾールダイマーとp−アミ
ノフェニルケトンとの組み合わせ(米国特許35493
67号明細書記載)、アクリジンおよびフェナジン化合
物(特開昭60−105667号公報、米国特許423
9850号明細書記載)およびオキサジアゾール化合物
(米国特許4212970号明細書記載)が含まれる。
光重合開始剤の使用量は、塗布液の固形分の0.01乃
至20重量%であることが好ましく、0.5乃至5重量
%であることがさらに好ましい。液晶性分子の重合のた
めの光照射は、紫外線を用いることが好ましい。照射エ
ネルギーは、20mJ/cm2 乃至50J/cm2 であ
ることが好ましく、100乃至800mJ/cm2 であ
ることがさらに好ましい。光重合反応を促進するため、
加熱条件下で光照射を実施してもよい。光学異方性層の
厚さは(複数の光学異方性層を設ける場合は、それぞれ
独立に)、0.1乃至20μmであることが好ましく、
0.5乃至15μmであることがさらに好ましく、1乃
至10μmであることが最も好ましい。
【0133】[透明支持体]光学補償シートの透明支持
体として、ガラス板またはポリマーフイルム、好ましく
はポリマーフイルムが用いられる。支持体が透明である
とは、光透過率が80%以上であることを意味する。透
明支持体として、一般には、光学等方性のポリマーフイ
ルムが用いられている。光学等方性とは、具体的には、
面内レターデーション(Re)が10nm未満であるこ
とが好ましく、5nm未満であることがさらに好まし
い。また、光学等方性透明支持体では、厚み方向のレタ
ーデーション(Rth)も、10nm未満であることが好
ましく、5nm未満であることがさらに好ましい。透明
支持体の面内レターデーション(Re)と厚み方向のレ
ターデーション(Rth)は、それぞれ下記式で定義され
る。 Re=(nx−ny)×d Rth=[{(nx+ny)/2}−nz]×d 式中、nxおよびnyは、透明支持体の面内屈折率であ
り、nzは透明支持体の厚み方向の屈折率であり、そし
てdは透明支持体の厚さである。
【0134】液晶表示モードの種類によっては、透明支
持体として光学異方性のポリマーフイルムが用いられる
場合もある。すなわち、光学異方性層の光学異方性に透
明支持体の光学異方性も加えて、液晶セルの光学異方性
に対応する(光学的に補償する)場合もある。そのよう
な場合、透明支持体は、光学的一軸性または光学的二軸
性を有することが好ましい。光学的一軸性支持体の場
合、光学的に正(光軸方向の屈折率が光軸に垂直な方向
の屈折率よりも大)であっても負(光軸方向の屈折率が
光軸に垂直な方向の屈折率よりも小)であってもよい。
光学的二軸性支持体の場合、前記式の屈折率nx、ny
およびnzは、全て異なる値(nx≠ny≠nz)にな
る。光学異方性透明支持体の面内レターデーション(R
e)は、10乃至1000nmであることが好ましく、
15乃至300nmであることがさらに好ましく、20
乃至200nmであることが最も好ましい。光学異方性
透明支持体の厚み方向のレターデーション(Rth)は、
10乃至1000nmであることが好ましく、15乃至
300nmであることがより好ましく、20乃至200
nmであることがさらに好ましい。
【0135】透明支持体を形成する材料は、光学等方性
支持体とするか、光学異方性支持体とするかに応じて決
定する。光学等方性支持体の場合は、一般にガラスまた
はセルロースエステルが用いられる。光学異方性支持体
の場合は、一般に合成ポリマー(例、ポリカーボネー
ト、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリアクリ
レート、ポリメタクリレート、ノルボルネン樹脂)が用
いられる。ただし、欧州特許0911656A2号明細
書に記載されている(1)レターデーション上昇剤の使
用、(2)セルロースアセテートの酢化度の低下、ある
いは(3)冷却溶解法によるフイルムの製造により、光
学異方性の(レターデーションが高い)セルロースエス
テルフイルムを製造することもできる。ポリマーフイル
ムからなる透明支持体は、ソルベントキャスト法により
形成することが好ましい。
【0136】光学異方性透明支持体を得るためには、ポ
リマーフイルムに延伸処理を実施することが好ましい。
光学的一軸性支持体を製造する場合は、通常の一軸延伸
処理または二軸延伸処理を実施すればよい。光学的二軸
性支持体を製造する場合は、アンバランス二軸延伸処理
を実施することが好ましい。アンバランス二軸延伸で
は、ポリマーフイルムをある方向に一定倍率(例えば3
乃至100%、好ましくは5乃至30%)延伸し、それ
と垂直な方向にそれ以上の倍率(例えば6乃至200
%、好ましくは10乃至90%)延伸する。二方向の延
伸処理は、同時に実施してもよい。延伸方向(アンバラ
ンス二軸延伸では延伸倍率の高い方向)と延伸後のフイ
ルムの面内の遅相軸とは、実質的に同じ方向になること
が好ましい。延伸方向と遅相軸との角度は、10゜未満
であることが好ましく、5゜未満であることがさらに好
ましく、3゜未満であることが最も好ましい。
【0137】透明支持体の厚さは、10乃至500μm
であることが好ましく、50乃至200μmであること
がさらに好ましい。透明支持体とその上に設けられる層
(接着層、配向膜あるいは光学異方性層)との接着を改
善するため、透明支持体に表面処理(例、グロー放電処
理、コロナ放電処理、紫外線(UV)処理、火炎処理)
を実施してもよい。透明支持体に紫外線吸収剤を添加し
てもよい。透明支持体の上に、接着層(下塗り層)を設
けてもよい。接着層については、特開平7−33343
3号公報に記載がある。接着層の厚さは、0.1乃至2
μmであることが好ましく、0.2乃至1μmであるこ
とがさらに好ましい。
【0138】[配向膜]配向膜は、有機化合物(好まし
くはポリマー)のラビング処理、無機化合物の斜方蒸
着、マイクログルーブを有する層の形成、あるいはラン
グミュア・ブロジェット法(LB膜)による有機化合物
(例、ω−トリコサン酸、ジオクタデシルメチルアンモ
ニウムクロライド、ステアリル酸メチル)の累積のよう
な手段で、設けることができる。さらに、電場の付与、
磁場の付与あるいは光照射により、配向機能が生じる配
向膜も知られている。ポリマーのラビング処理により形
成する配向膜が特に好ましい。ラビング処理は、ポリマ
ー層の表面を、紙や布で一定方向に、数回こすることに
より実施する。配向膜に使用するポリマーの種類は、液
晶性分子の配向(特に平均傾斜角)に応じて決定する。
液晶性分子を比較的水平(平均傾斜角:0乃至50゜)
に配向させるためには、配向膜の表面エネルギーを低下
させないポリマー(通常の配向膜用ポリマー)を用い
る。液晶性分子を比較的垂直(平均傾斜角:50乃至9
0゜)に配向させるためには、配向膜の表面エネルギー
を低下させるポリマーを用いる。配向膜の表面エネルギ
ーを低下させるためには、ポリマーの側鎖に炭素原子数
が10乃至100の炭化水素基を導入することが好まし
い。
【0139】具体的なポリマーの種類については、前述
した様々な表示モードに対応する液晶性分子を用いた光
学補償シートについての文献に記載がある。配向膜の厚
さは、0.01乃至5μmであることが好ましく、0.
05乃至1μmであることがさらに好ましい。なお、配
向膜を用いて、光学異方性層の液晶性分子を配向させて
から、光学異方性層を透明支持体上に転写してもよい。
配向状態で固定された液晶性分子は、配向膜がなくても
配向状態を維持することができる。また、平均傾斜角が
5゜未満の配向の場合は、ラビング処理をする必要はな
く、配向膜も不要である。ただし、液晶性分子と透明支
持体との密着性を改善する目的で、界面で液晶性分子と
化学結合を形成する配向膜(特開平9−152509号
公報記載)を用いてもよい。密着性改善の目的で配向膜
を使用する場合は、ラビング処理を実施しなくてもよ
い。二種類の光学異方性層を透明支持体の同じ側に設け
る場合、透明支持体上に形成した光学異方性層を、その
上に設ける光学異方性層の配向膜として機能させること
も可能である。
【0140】[偏光膜]偏光膜には、ヨウ素系偏光膜、
二色性染料を用いる染料系偏光膜やポリエン系偏光膜が
ある。ヨウ素系偏光膜および染料系偏光膜は、一般にポ
リビニルアルコール系フイルムを用いて製造する。偏光
膜の偏光軸は、フイルムの延伸方向に垂直な方向に相当
する。偏光膜の面内の透過軸は、棒状液晶性分子の長軸
方向を透明支持体面に投影して得られる線の平均方向
と、実質的に平行または直交するように配置することが
好ましい。
【0141】[透明保護膜]透明保護膜としては、透明
なポリマーフイルムが用いられる。保護膜が透明である
とは、光透過率が80%以上であることを意味する。透
明保護膜としては、一般にセルロースエステルフイル
ム、好ましくはトリアセチルセルロースフイルムが用い
られる。セルロースエステルフイルムは、ソルベントキ
ャスト法により形成することが好ましい。透明保護膜の
厚さは、20乃至500μmであることが好ましく、5
0乃至200μmであることがさらに好ましい。
【0142】[液晶表示装置]本発明は、様々な表示モ
ードの液晶セルに適用できる。前述したように、液晶性
分子を用いた光学補償シートは、TN(Twisted Nemati
c)、IPS(In-Plane Switching)、FLC(Ferroel
ectric Liquid Crystal)、OCB(OpticallyCompensa
tory Bend)、STN(Supper Twisted Nematic)、V
A(VerticallyAligned)、ECB(Electrically Cont
rolled Birefringence )およびHAN(Hybrid Aligne
d Nematic)モードの液晶セルに対応するものが既に提
案されている。本発明は、TNモード、VAモードおよ
びECBモードの液晶表示装置において特に効果があ
る。TNモードの液晶セルは、最も広く普及しているカ
ラーTFT液晶ディスプレイに利用されており、様々な
文献に記載がある。VAモードの液晶セルには、(1)
棒状液晶性分子を電圧無印加時に実質的に垂直に配向さ
せ、電圧印加時に実質的に水平に配向させる狭義のVA
モードの液晶セル(特開平2−176625号公報記
載)に加えて、(2)視野角拡大のため、VAモードを
マルチドメイン化した(MVAモードの)液晶セル(S
ID97、Digest of tech. Papers(予稿集)28(1
997)845記載)、(3)棒状液晶性分子を電圧無
印加時に実質的に垂直配向させ、電圧印加時にねじれマ
ルチドメイン配向させるモード(n−ASMモード)の
液晶セル(日本液晶討論会の予稿集58〜59(199
8)記載)および(4)SURVAIVALモードの液
晶セル(LCDインターナショナル98で発表)が含ま
れる。
【0143】
【実施例】[実施例1] (第1下塗り層/透明支持体/第2下塗り層の作製)セ
ルローストリアセテートフイルムを透明支持体として用
いた。透明支持体の一方の面に、セルロースジアセテー
トを塗布して第1下塗り層を形成した。透明支持体の他
方の面に、ゼラチンを塗布して第2下塗り層を形成し
た。
【0144】(第1下塗り層/透明支持体/第2下塗り
層/配向膜の作製)第2下塗り層の上に、ポリビニルア
ルコール(ポバールMP203、クラレ(株)製)の2
重量%水溶液を塗布、乾燥し、さらにラビング処理を実
施して、厚さ0.5μmの配向膜を形成した。
【0145】(第1光学異方性層/第1下塗り層/透明
支持体/第2下塗り層/配向膜の作製)下記のディスコ
ティック液晶性分子(1)90重量部、エチレンオキサ
イド変性トリメチロールプロパントリアクリレート(V
#360、大阪有機化学(株)製)10重量部、メラミ
ンホルムアルデヒド/アクリル酸コポリマー(アルドリ
ッチ試薬)0.6重量部、光重合開始剤(イルガキュア
907、日本チバガイギー(株)製)3.0重量部およ
び光増感剤(カヤキュアーDETX、日本化薬(株)
製)1.0重量部を、メチルエチルケトンに溶解して、
固形分濃度が38重量%の塗布液を調製した。
【0146】
【化47】
【0147】塗布液を第1下塗り層の上に塗布、乾燥し
た。130℃で2分間加熱して、ディスコティック液晶
性分子を配向させた。直ちに室温に冷却し、500mJ
/cm2 の紫外線を照射して、ディスコティック液晶性
分子を重合させ、配向状態を固定した。形成した第1光
学異方性層の厚さは、1.7μmであった。第1光学異
方性層のレターデーションの角度依存性を、エリプソメ
ーター(日本分光(株)製)で測定した。その結果、デ
ィスコティック液晶性分子の平均傾斜角は0.2゜、厚
み方向のレターデーション(Rth)は88nmであっ
た。
【0148】(第1光学異方性層/第1下塗り層/透明
支持体/第2下塗り層/配向膜/第2光学異方性層から
なる光学補償シートの作製)棒状液晶性分子(N26)
90重量部、エチレンオキサイド変性トリメチロールプ
ロパントリアクリレート(V#360、大阪有機化学
(株)製)10重量部、光重合開始剤(イルガキュア9
07、日本チバガイギー(株)製)3.0重量部および
光増感剤(カヤキュアーDETX、日本化薬(株)製)
1.0重量部を、メチルエチルケトンに溶解して、固形
分濃度が38重量%の塗布液を調製した。塗布液を配向
膜の上に塗布、乾燥した。130℃で2分間加熱して、
棒状液晶性分子を配向させた。直ちに室温に冷却し、5
00mJ/cm2 の紫外線を照射して、棒状液晶性分子
を重合させ、配向状態を固定した。形成した第2光学異
方性層の厚さは、0.5μmであった。このようにし
て、光学補償シートを作製した。別に、第1下塗り層/
透明支持体/第2下塗り層/配向膜/第2光学異方性層
の層構成で、第2光学異方性層のレターデーションの角
度依存性を、エリプソメーター(日本分光(株)製)で
測定した。その結果、面内レターデーション(Re)が
50nmであり、棒状液晶性分子は水平(ホモジニア
ス)配向していた。
【0149】(第1光学異方性層/第1下塗り層/透明
支持体/第2下塗り層/配向膜/第2光学異方性層/偏
光膜/透明保護膜からなる楕円偏光板の作製)光学補償
シートに透明保護膜と偏光膜とを積層して、楕円偏光板
を作製した。第2光学異方性層の光学軸(棒状液晶性分
子の長軸方向を透明支持体面に投影して得られる線の平
均方向)と偏光膜の偏光軸とは平行になるように配置し
た。
【0150】(液晶表示装置の作製)市販のVA液晶表
示装置(LCD5000)から楕円偏光板を削除し、代
わりに作製した楕円偏光板を貼り付けた。作製したVA
液晶表示装置について、全方位のコントラストデータを
測定したところ、コントラスト比20:1が得られる視
野角は、上下左右160゜であった。これに対して、市
販のVA液晶表示装置(LCD5000)において、コ
ントラスト比20:1が得られる視野角は、上下左右1
20゜であった。また、液晶表示装置の点灯直後と、2
時間点灯後の黒表示事態でのムラを測定したところ、点
灯直後と2時間点灯後では全く変化が認められなかっ
た。
【0151】[実施例2] (透明支持体/下塗り層の作製)セルローストリアセテ
ートフイルムを透明支持体として用いた。透明支持体の
一方の面に、セルロースジアセテートを塗布して下塗り
層を形成した。下塗り層の厚さは、0.5μmであっ
た。
【0152】(透明支持体/下塗り層/第1光学異方性
層の作製)実施例1で用いたディスコティック液晶性分
子(1)90重量部、エチレンオキサイド変性トリメチ
ロールプロパントリアクリレート(V#360、大阪有
機化学(株)製)10重量部、メラミンホルムアルデヒ
ド/アクリル酸コポリマー(アルドリッチ試薬)0.6
重量部、光重合開始剤(イルガキュア907、日本チバ
ガイギー(株)製)3.0重量部および光増感剤(カヤ
キュアーDETX、日本化薬(株)製)1.0を、メチ
ルエチルケトンに溶解して、固形分濃度が38重量%の
塗布液を調製した。塗布液を下塗り層の上に塗布、乾燥
した。130℃で2分間加熱して、ディスコティック液
晶性分子を配向させた。直ちに室温に冷却し、500m
J/cm2の紫外線を照射して、ディスコティック液晶
性分子を重合させ、配向状態を固定した。形成した第1
光学異方性層の厚さは、1.7μmであった。
【0153】(透明支持体/下塗り層/第1光学異方性
層/第2光学異方性層からなる光学補償シートの作製)
棒状液晶性分子(N26)90重量部、エチレンオキサ
イド変性トリメチロールプロパントリアクリレート(V
#360、大阪有機化学(株)製)10重量部、光重合
開始剤(イルガキュア907、日本チバガイギー(株)
製)3.0重量部および光増感剤(カヤキュアーDET
X、日本化薬(株)製)1.0重量部を、メチルエチル
ケトンに溶解して、固形分濃度が38重量%の塗布液を
調製した。第1光学異方性層の表面をラビング処理し、
塗布液を第1光学異方性層の上に塗布、乾燥した。13
0℃で2分間加熱して、棒状液晶性分子を配向させた。
直ちに室温に冷却し、500mJ/cm2 の紫外線を照
射して、棒状液晶性分子を重合させ、配向状態を固定し
た。形成した第2光学異方性層の厚さは、0.5μmで
あった。このようにして、光学補償シートを作製した。
【0154】(透明保護膜/偏光膜/透明支持体/下塗
り層/第1光学異方性層/第2光学異方性層からなる楕
円偏光板の作製)光学補償シートに透明保護膜と偏光膜
とを積層して、楕円偏光板を作製した。第2光学異方性
層の光学軸(棒状液晶性分子の長軸方向を透明支持体面
に投影して得られる線の平均方向)と偏光膜の偏光軸と
は平行になるように配置した。
【0155】(液晶表示装置の作製)市販のVA液晶表
示装置(LCD5000)から楕円偏光板を削除し、代
わりに作製した楕円偏光板を貼り付けた。作製したVA
液晶表示装置について、全方位のコントラストデータを
測定したところ、コントラスト比20:1が得られる視
野角は、上下左右160゜であった。これに対して、市
販のVA液晶表示装置(LCD5000)において、コ
ントラスト比20:1が得られる視野角は、上下左右1
20゜であった。
【0156】[実施例3] (透明支持体/下塗り層の作製)平均酢化度60.9%
のセルロースアセテートフイルムを透明支持体として用
いた。透明支持体の一方の面に、ゼラチンを塗布して下
塗り層を形成した。
【0157】(透明支持体/下塗り層/配向膜の作製)
下塗り層の上に、下記の変性ポリビニルアルコール2重
量%およびグルタルアルデヒド0.1重量%の水溶液を
塗布、乾燥し、さらにラビング処理を実施して、厚さ
0.5μmの配向膜を形成した。
【0158】
【化48】
【0159】(透明支持体/下塗り層/配向膜/光学異
方性層からなる光学補償シートの作製)実施例1で用い
たディスコティック液晶性分子(1)80重量部、棒状
液晶性分子(N26)10重量部、エチレンオキサイド
変性トリメチロールプロパントリアクリレート(V#3
60、大阪有機化学(株)製)10重量部、メラミンホ
ルムアルデヒド/アクリル酸コポリマー(アルドリッチ
試薬)0.6重量部、光重合開始剤(イルガキュア90
7、日本チバガイギー(株)製)3.0重量部および光
増感剤(カヤキュアーDETX、日本化薬(株)製)
1.0重量部を、メチルエチルケトン170重量部に溶
解して、塗布液を調製した。塗布液を配向膜の上に塗
布、乾燥した。130℃で1分間加熱して、ディスコテ
ィック液晶性分子と棒状液晶性分子とを配向させた。さ
らに紫外線を照射して、ディスコティック液晶性分子と
棒状液晶性分子とを重合させ、配向状態を固定した。形
成した光学異方性層の厚さは、1.2μmであった。波
長633nmにおける光学異方性層のレターデーション
を、エリプソメーター(M150、日本分光(株)製)
で測定した。その結果、厚み方向のレターデーション
(Rth)は160nm、面内レターデーション(Re)
は40nmであった。
【0160】[実施例4] (透明支持体の作製)平均酢化度60.9%のセルロー
スアセテート45重量部、下記のレターデーション上昇
剤2.35重量部、リン酸トリフェニル2.75重量部
およびリン酸ビフェニルジフェニル2.20重量部を、
塩化メチレン232.75重量部、メタノール42.5
7重量部およびn−ブタノール8.50重量部に溶解し
た。得られた溶液をドラム流延機を用いて流延し、乾燥
後の厚さが100μmのセルロースアセテートフイルム
を作製した。
【0161】
【化49】
【0162】セルロースアセテートフイルムを実質倍率
20%で延伸して、透明支持体を作製した。波長633
nmにおける透明支持体のレターデーションを、エリプ
ソメーター(M150、日本分光(株)製)で測定し
た。その結果、厚み方向のレターデーション(Rth)は
85nm、面内レターデーション(Re)は40nmで
あった。
【0163】(透明支持体/下塗り層の作製)平均酢化
度60.9%のセルロースアセテートフイルムを透明支
持体として用いた。透明支持体の一方の面に、ゼラチン
を塗布して下塗り層を形成した。
【0164】(透明支持体/下塗り層/配向膜の作製)
下塗り層の上に、実施例3で用いた変性ポリビニルアル
コール2重量%およびグルタルアルデヒド0.1重量%
の水溶液を塗布、乾燥し、さらにラビング処理を実施し
て、厚さ0.5μmの配向膜を形成した。
【0165】(透明支持体/下塗り層/配向膜/光学異
方性層からなる光学補償シートの作製)実施例1で用い
たディスコティック液晶性分子(1)80重量部、棒状
液晶性分子(N26)10重量部、エチレンオキサイド
変性トリメチロールプロパントリアクリレート(V#3
60、大阪有機化学(株)製)10重量部、メラミンホ
ルムアルデヒド/アクリル酸コポリマー(アルドリッチ
試薬)0.6重量部、光重合開始剤(イルガキュア90
7、日本チバガイギー(株)製)3.0重量部および光
増感剤(カヤキュアーDETX、日本化薬(株)製)
1.0重量部を、メチルエチルケトン170重量部に溶
解して、塗布液を調製した。塗布液を配向膜の上に塗
布、乾燥した。130℃で1分間加熱して、ディスコテ
ィック液晶性分子と棒状液晶性分子とを配向させた。さ
らに紫外線を照射して、ディスコティック液晶性分子と
棒状液晶性分子とを重合させ、配向状態を固定した。形
成した光学異方性層の厚さは、1.2μmであった。波
長633nmにおける光学異方性層のレターデーション
を、エリプソメーター(M150、日本分光(株)製)
で測定した。その結果、厚み方向のレターデーション
(Rth)は160nm、面内レターデーション(Re)
は40nmであった。
【0166】[実施例5] (透明支持体/下塗り層の作製)厚さ100μmのセル
ローストリアセテートフイルムを透明支持体として用い
た。透明支持体の一方の面に、厚さ0.1μmのゼラチ
ン下塗り層を設けた。
【0167】(透明支持体/下塗り層/第1配向膜の作
製)下塗り層の上に、実施例3で用いた変性ポリビニル
アルコールを塗布し、80℃の温風で乾燥した後、ラビ
ング処理を行い第1配向膜を形成した。第1配向膜のラ
ビング方向は、透明支持体の流延方向と平行であった。
【0168】(透明支持体/下塗り層/第1配向膜/第
1光学異方性層の作製)実施例1で用いたディスコティ
ック液晶性化合物(1)1.8g、エチレンオキサイド
変性トリメチロールプロパントリアクリレート(V#3
60、大阪有機化学(株)製)0.2g、セルロースア
セテートブチレート(CAB551−0.2、イースト
マンケミカル社製)0.04g、光重合開始剤(イルガ
キュア907、日本チバガイギー(株)製)0.06g
および光増感剤(カヤキュアーDETX、日本化薬
(株)製)0.02gを、3.43gのメチルエチルケ
トンに溶解して、塗布液を調製した。第1配向膜の上
に、塗布液を#3のワイヤーバーで塗布した。これを金
属の枠に貼り付けて固定した状態で、120℃の恒温槽
中で3分間加熱し、ディスコティック液晶性分子を配向
させた。120℃の温度を維持しながら、120W/c
mの高圧水銀灯用いて、1分間紫外線を照射し、ディス
コティック液晶性分子のビニル基を重合させ、配向状態
を固定した。その後、室温まで冷却した。形成した第1
光学異方性層の厚さは、1.5μmであった。エリプソ
メータ−によりレターデーションの角度依存性を測定す
ることにより、ディスコティック液晶性分子の平均傾斜
角を求めたところ、36度であった。また、第1光学異
方性層の厚み方向のレターデーション(Rth)は、70
nmであった。
【0169】(第2配向膜/透明支持体/下塗り層/第
1配向膜/第1光学異方性層の作製)透明支持体の反対
側の面に、市販のポリイミド配向膜溶液(SE−529
1、日産化学(株)製)を#5のバーコーターを用いて
塗布し、80℃で15分間、さらに130℃で60分間
加熱し、ラビング処理を行い厚さ0.5μmの第2配向
膜を形成した。第2配向膜のラビング方向は、第1配向
膜のラビング方向と直交させた。
【0170】(第2光学異方性層/第2配向膜/透明支
持体/下塗り層/第1配向膜/第1光学異方性層からな
る光学補償シートの作製)棒状液晶性分子(N26)1
00重量部、光重合開始剤(イルガキュア907、日本
チバガイギー(株)製)1.0重量部および光増感剤
(カヤキュアーDETX、日本化薬(株)製)0.3重
量部を、メチレンクロライド900重量部に溶解して、
塗布液を調製した。塗布液を第2配向膜の上に塗布、乾
燥した。110℃で5分間加熱して、棒状液晶性分子を
配向させた。さらに500mJ/cm2 の紫外線を照射
して、棒状液晶性分子を重合させ、配向状態を固定し
た。第2光学異方性層について、エリプソメーターを用
いて、面内レターデーション(Re)を測定し、その角
度依存性から平均傾斜角を求めたところ、Reが52n
m、棒状液晶性分子の平均傾斜角は、ほぼ0゜であっ
た。
【0171】(楕円偏光板の作製)延伸したポリビニル
アルコールフイルムにヨウ素を吸着させて、偏光膜を作
製した。偏光膜の片面と、作製した光学補償シートの第
2光学異方性層面とを、ポリビニルアルコール系接着剤
を用いて貼り付けた。偏光膜の透過軸と第2配向膜のラ
ビング方向とは、直交するように配置した。偏光膜の反
対側の面に、厚さ100μmのトリアセチルセルロース
フイルム(フジタック、富士写真フイルム(株)製)を
透明保護膜として、ポリビニルアルコール系接着剤を用
いて貼り付けた。このようにして、楕円偏光板を作製し
た。
【0172】(液晶表示装置の作製)ITO透明電極が
設けられたガラス基板の上に、ポリイミド配向膜を設
け、ラビング処理を行った。4.5μmのスペーサーを
介して、二枚の基板を配向膜が向き合うように重ねた。
二枚の基板は、配向膜のラビング方向が直交するように
配置した。基板の間隙に、棒状液晶性分子(ZLI−4
792、メルク社製)を注入し、棒状液晶層を形成し
た。以上のように作製したTN液晶セルの両側に、作製
した楕円偏光板を二枚、第1光学異方性層が基板と対面
するように貼り付けて、液晶表示装置を作製した。第1
配向膜のラビング方向と、それに隣接する液晶セルの配
向膜のラビング方向とは、反平行になるように配置し
た。液晶表示装置の液晶セルに、55Hzの矩形波電圧
を印加し、白表示2V、黒表示5Vにおける白表示と黒
表示との透過率をコントラスト比として、上下左右でコ
ントラスト比10が得られる視野角を測定した。上下方
向の視野角は110度であり、左右方向の視野角は14
0度であった。
【0173】[比較例1] (液晶表示装置の作製)実施例1で作製したTN液晶セ
ルの両側に、市販の偏光板(HLC2−5618HC、
サンリッツ社製)を二枚貼り付けて、液晶表示装置を作
製した。配向膜の透過軸方向と、それに隣接する液晶セ
ルの配向膜のラビング方向とは、平行になるように配置
した。液晶表示装置の液晶セルに、55Hzの矩形波電
圧を印加し、白表示2V、黒表示5Vにおける白表示と
黒表示との透過率をコントラスト比として、上下左右で
コントラスト比10が得られる視野角を測定した。上下
方向の視野角は40度であり、左右方向の視野角は90
度であった。
【0174】[実施例6] (下塗り層/透明支持体/下塗り層の作製)室温におい
て、平均酢化度60.9%のセルロースアセテート45
重量部、実施例4で用いたレターデーション上昇剤1.
35重量部、メチレンクロリド232.72重量部、メ
タノール42.57重量部およびn−ブタノール8.5
0重量部を混合して溶液(ドープ)を調製した。得られ
たドープを、有効長6mのバンド流延機を用いて、流延
方向に1%、幅方向に1%延伸ながら乾燥し、厚さ10
0μmの透明支持体を得た。得られた透明支持体につい
て、エリプソメーターを用いて測定したところ、流延方
向に面内レターデーション(Re)が5nmであり、厚
み方向のレターデーション(Rth)が80nmであっ
た。透明支持体の両面に、厚さ0.1μmのゼラチン下
塗り層を設けた。
【0175】(下塗り層/透明支持体/下塗り層/第1
配向膜の作製)下塗り層の上に、実施例3で用いた変性
ポリビニルアルコールを塗布し、80℃の温風で乾燥し
た後、ラビング処理を行い第1配向膜を形成した。第1
配向膜のラビング方向は、透明支持体の流延方向と平行
であった。
【0176】(下塗り層/透明支持体/下塗り層/第1
配向膜/第1光学異方性層の作製)実施例1で用いたデ
ィスコティック液晶性化合物(1)1.8g、エチレン
オキサイド変性トリメチロールプロパントリアクリレー
ト(V#360、大阪有機化学(株)製)0.2g、セ
ルロースアセテートブチレート(CAB551−0.
2、イーストマンケミカル社製)0.04g、光重合開
始剤(イルガキュア907、日本チバガイギー(株)
製)0.06gおよび光増感剤(カヤキュアーDET
X、日本化薬(株)製)0.02gを、3.43gのメ
チルエチルケトンに溶解して、塗布液を調製した。第1
配向膜の上に、塗布液を#4のワイヤーバーで塗布し
た。これを金属の枠に貼り付けて固定した状態で、12
0℃の恒温槽中で3分間加熱し、ディスコティック液晶
性分子を配向させた。120℃の温度を維持しながら、
120W/cmの高圧水銀灯用いて、1分間紫外線を照
射し、ディスコティック液晶性分子のビニル基を重合さ
せ、配向状態を固定した。その後、室温まで冷却した。
形成した第1光学異方性層の厚さは、2.0μmであっ
た。エリプソメータ−によりレターデーションの角度依
存性を測定することにより、ディスコティック液晶性分
子の平均傾斜角を求めたところ、38度であった。ま
た、第1光学異方性層の厚み方向のレターデーション
(Rth)は、93nmであった。
【0177】(第2配向膜/下塗り層/透明支持体/下
塗り層/第1配向膜/第1光学異方性層の作製)透明支
持体の反対側の面に、市販のポリイミド配向膜溶液(S
E−5291、日産化学(株)製)を#5のバーコータ
ーを用いて塗布し、80℃で15分間、さらに130℃
で60分間加熱し、ラビング処理を行い厚さ0.5μm
の第2配向膜を形成した。第2配向膜のラビング方向
は、第1配向膜のラビング方向と直交させた。
【0178】(第2光学異方性層/第2配向膜/下塗り
層/透明支持体/下塗り層/第1配向膜/第1光学異方
性層からなる光学補償シートの作製)棒状液晶性分子
(N26)100重量部、光重合開始剤(イルガキュア
907、日本チバガイギー(株)製)1.0重量部およ
び光増感剤(カヤキュアーDETX、日本化薬(株)
製)0.3重量部を、メチレンクロライド900重量部
に溶解して、塗布液を調製した。塗布液を第2配向膜の
上に塗布、乾燥した。110℃で5分間加熱して、棒状
液晶性分子を配向させた。さらに500mJ/cm2
紫外線を照射して、棒状液晶性分子を重合させ、配向状
態を固定した。第2光学異方性層について、エリプソメ
ーターを用いて、面内レターデーション(Re)を測定
し、その角度依存性から平均傾斜角を求めたところ、R
eが52nm、棒状液晶性分子の平均傾斜角は、ほぼ0
゜であった。
【0179】(楕円偏光板の作製)延伸したポリビニル
アルコールフイルムにヨウ素を吸着させて、偏光膜を作
製した。偏光膜の片面と、作製した光学補償シートの第
2光学異方性層面とを、ポリビニルアルコール系接着剤
を用いて貼り付けた。偏光膜の透過軸と第2配向膜のラ
ビング方向とは、平行になるように配置した。偏光膜の
反対側の面に、厚さ100μmのトリアセチルセルロー
スフイルム(フジタック、富士写真フイルム(株)製)
を透明保護膜として、ポリビニルアルコール系接着剤を
用いて貼り付けた。このようにして、楕円偏光板を作製
した。
【0180】(液晶表示装置の作製)ITO透明電極が
設けられたガラス基板の上に、ポリイミド配向膜を設
け、ラビング処理を行った。4.5μmのスペーサーを
介して、二枚の基板を配向膜が向き合うように重ねた。
二枚の基板は、配向膜のラビング方向が直交するように
配置した。基板の間隙に、棒状液晶性分子(ZLI−4
792、メルク社製)を注入し、棒状液晶層を形成し
た。以上のように作製したTN液晶セルの両側に、作製
した楕円偏光板を二枚、第1光学異方性層が基板と対面
するように貼り付けて、液晶表示装置を作製した。第1
配向膜のラビング方向と、それに隣接する液晶セルの配
向膜のラビング方向とは、反平行になるように配置し
た。液晶表示装置の液晶セルに、55Hzの矩形波電圧
を印加し、白表示2V、黒表示5Vにおける白表示と黒
表示との透過率をコントラスト比として、上下左右でコ
ントラスト比10が得られる視野角を測定した。上下方
向の視野角は130度であり、左右方向の視野角は15
0度であった。
【0181】[実施例7] (透明支持体/下塗り層の作製)室温において、平均酢
化度60.9%のセルロースアセテート45重量部、ジ
トリメチロールプロパンテトラアセテート4.95重量
部、メチレンクロリド232.72重量部、メタノール
42.57重量部およびn−ブタノール8.50重量部
を混合して溶液(ドープ)を調製した。得られたドープ
を、有効長6mのバンド流延機を用いて、乾燥膜厚が1
00μmとなるように流延して、乾燥し、透明支持体を
得た。得られた透明支持体について、エリプソメーター
を用いて測定したところ、流延方向に面内レターデーシ
ョン(Re)が0nmであり、厚み方向のレターデーシ
ョン(Rth)が10nmであった。透明支持体の一方の
面に、厚さ0.1μmのゼラチン下塗り層を設けた。
【0182】(透明支持体/下塗り層/第1配向膜の作
製)下塗り層の上に、実施例3で用いた変性ポリビニル
アルコールを塗布し、80℃の温風で乾燥した後、ラビ
ング処理を行い第1配向膜を形成した。第1配向膜のラ
ビング方向は、透明支持体の流延方向と平行であった。
【0183】(透明支持体/下塗り層/第1配向膜/第
1光学異方性層の作製)実施例1で用いたディスコティ
ック液晶性化合物(1)1.8g、エチレンオキサイド
変性トリメチロールプロパントリアクリレート(V#3
60、大阪有機化学(株)製)0.2g、セルロースア
セテートブチレート(CAB551−0.2、イースト
マンケミカル社製)0.08g、光重合開始剤(イルガ
キュア907、日本チバガイギー(株)製)0.06g
および光増感剤(カヤキュアーDETX、日本化薬
(株)製)0.02gを、3.43gのメチルエチルケ
トンに溶解して、塗布液を調製した。第1配向膜の上
に、塗布液を#3のワイヤーバーで塗布した。これを金
属の枠に貼り付けて固定した状態で、120℃の恒温槽
中で3分間加熱し、ディスコティック液晶性分子を配向
させた。120℃の温度を維持しながら、120W/c
mの高圧水銀灯用いて、1分間紫外線を照射し、ディス
コティック液晶性分子のビニル基を重合させ、配向状態
を固定した。その後、室温まで冷却した。形成した第1
光学異方性層の厚さは、1.5μmであった。エリプソ
メータ−によりレターデーションの角度依存性を測定す
ることにより、ディスコティック液晶性分子の平均傾斜
角を求めたところ、40度であった。また、第1光学異
方性層の厚み方向のレターデーション(Rth)は、78
nmであった。
【0184】(第2配向膜/透明支持体/下塗り層/第
1配向膜/第1光学異方性層の作製)透明支持体の反対
側の面に、市販のポリイミド配向膜溶液(SE−529
1、日産化学(株)製)を#5のバーコーターを用いて
塗布し、80℃で15分間、さらに130℃で60分間
加熱し、ラビング処理を行い厚さ0.5μmの第2配向
膜を形成した。第2配向膜のラビング方向は、第1配向
膜のラビング方向とは45゜の角度で交差させた。
【0185】(第2光学異方性層/第2配向膜/下塗り
層/透明支持体/下塗り層/第1配向膜/第1光学異方
性層からなる光学補償シートの作製)棒状液晶性分子
(N26)100重量部、光重合開始剤(イルガキュア
907、日本チバガイギー(株)製)1.0重量部およ
び光増感剤(カヤキュアーDETX、日本化薬(株)
製)0.3重量部を、メチレンクロライド900重量部
に溶解して、塗布液を調製した。塗布液を第2配向膜の
上に、#5のバーを用いて塗布、乾燥した。110℃で
5分間加熱して、棒状液晶性分子を配向させた。さらに
500mJ/cm2 の紫外線を照射して、棒状液晶性分
子を重合させ、配向状態を固定した。第2光学異方性層
について、エリプソメーターを用いて、面内レターデー
ション(Re)を測定し、その角度依存性から平均傾斜
角を求めたところ、Reが90nm、棒状液晶性分子の
平均傾斜角は、ほぼ0゜であった。
【0186】(楕円偏光板の作製)延伸したポリビニル
アルコールフイルムにヨウ素を吸着させて、偏光膜を作
製した。偏光膜の片面と、作製した光学補償シートの第
2光学異方性層面とを、ポリビニルアルコール系接着剤
を用いて貼り付けた。偏光膜の透過軸と第2配向膜のラ
ビング方向とは、平行になるように配置した。偏光膜の
反対側の面に、厚さ100μmのトリアセチルセルロー
スフイルム(フジタック、富士写真フイルム(株)製)
を透明保護膜として、ポリビニルアルコール系接着剤を
用いて貼り付けた。このようにして、楕円偏光板を作製
した。
【0187】(液晶表示装置の作製)ITO透明電極が
設けられたガラス基板の上に、ポリイミド配向膜を設
け、ラビング処理を行った。3.7μmのスペーサーを
介して、二枚の基板を配向膜が向き合うように重ねた。
二枚の基板は、配向膜のラビング方向が反平行になるよ
うに配置した。基板の間隙に、棒状液晶性分子(ZLI
−4792、メルク社製)を注入し、棒状液晶層を形成
した。以上のように作製したECB液晶セルの両側に、
作製した楕円偏光板を二枚、第1光学異方性層が基板と
対面するように貼り付けて、液晶表示装置を作製した。
第1配向膜のラビング方向と、それに隣接する液晶セル
の配向膜のラビング方向とは、反平行になるように配置
した。液晶表示装置の液晶セルに、55Hzの矩形波電
圧を印加し、白表示2V、黒表示5Vにおける白表示と
黒表示との透過率をコントラスト比として、上下左右で
コントラスト比10が得られる視野角を測定した。上下
方向の視野角は140度であり、左右方向の視野角は1
60度であった。
【図面の簡単な説明】
【図1】透過型液晶表示装置の基本的な構成を示す模式
図である。
【図2】反射型液晶表示装置の基本的な構成を示す模式
図である。
【符号の説明】
BR バックライト RP 反射板 1、1a、1b、1c 透明保護膜 2、2a、2b 偏光膜 3、3a、3b 第2光学異方性層 4、4a、4b 透明支持体 5、5a、5b 第1光学異方性層 6a 液晶セルの下基板 6b 液晶セルの上基板 7 棒状液晶性分子

Claims (24)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 透明支持体、ディスコティック液晶性分
    子から形成された第1光学異方性層および棒状液晶性分
    子から形成された第2光学異方性層を有する光学補償シ
    ート。
  2. 【請求項2】 第1光学異方性層、透明支持体、そして
    第2光学異方性層の順序で積層されている請求項1に記
    載の光学補償シート。
  3. 【請求項3】 透明支持体、第1光学異方性層、そして
    第2光学異方性層の順序で積層されている請求項1に記
    載の光学補償シート。
  4. 【請求項4】 第1光学異方性層において、ディスコテ
    ィック液晶性分子の円盤面と透明支持体面との間の平均
    傾斜角が5゜未満の状態でディスコティック液晶性分子
    が配向している請求項1に記載の光学補償シート。
  5. 【請求項5】 第1光学異方性層において、ディスコテ
    ィック液晶性分子の円盤面と透明支持体面との間の平均
    傾斜角が5゜以上の状態でディスコティック液晶性分子
    が配向しており、該傾斜角がディスコティック液晶性分
    子と透明支持体面との距離に伴って変化している請求項
    1に記載の光学補償シート。
  6. 【請求項6】 第1光学異方性層のディスコティック液
    晶性分子の円盤面の法線を透明支持体面に投影して得ら
    れる線の平均方向と、第2光学異方性層の棒状液晶性分
    子の長軸方向を透明支持体面に投影して得られる線の平
    均方向とが、実質的に平行または直交している請求項5
    に記載の光学補償シート。
  7. 【請求項7】 第2光学異方性層において、棒状液晶性
    分子の長軸方向と透明支持体面との間の平均傾斜角が5
    ゜未満の状態で棒状液晶性分子が配向している請求項1
    に記載の光学補償シート。
  8. 【請求項8】 透明支持体が光学的一軸性または光学的
    二軸性を有する請求項1に記載の光学補償シート。
  9. 【請求項9】 透明支持体の面内の遅相軸と、第2光学
    異方性層の棒状液晶性分子の長軸方向を透明支持体面に
    投影して得られる線の平均方向とが、実質的に平行また
    は直交している請求項8に記載の光学補償シート。
  10. 【請求項10】 透明支持体、ディスコティック液晶性
    分子から形成された第1光学異方性層、棒状液晶性分子
    から形成された第2光学異方性層、偏光膜および透明保
    護膜を有する楕円偏光板。
  11. 【請求項11】 第1光学異方性層、透明支持体、第2
    光学異方性層、偏光膜、そして透明保護膜の順序で積層
    されている請求項10に記載の楕円偏光板。
  12. 【請求項12】 透明保護膜、偏光膜、透明支持体、第
    1光学異方性層、そして第2光学異方性層の順序で積層
    されている請求項10に記載の楕円偏光板。
  13. 【請求項13】 偏光膜の面内の透過軸と、第2光学異
    方性層の棒状液晶性分子の長軸方向を透明支持体面に投
    影して得られる線の平均方向とが、実質的に平行または
    直交している請求項10に記載の楕円偏光板。
  14. 【請求項14】 VAモードの液晶セルおよびその両側
    に配置された二枚の偏光素子からなる液晶表示装置であ
    って、偏光素子の少なくとも一方が、透明支持体、ディ
    スコティック液晶性分子から形成された第1光学異方性
    層、棒状液晶性分子から形成された第2光学異方性層、
    偏光膜および透明保護膜を有する楕円偏光板であること
    を特徴とする液晶表示装置。
  15. 【請求項15】 TNモードの液晶セルおよびその両側
    に配置された二枚の偏光素子からなる液晶表示装置であ
    って、偏光素子の少なくとも一方が、透明支持体、ディ
    スコティック液晶性分子から形成された第1光学異方性
    層、棒状液晶性分子から形成された第2光学異方性層、
    偏光膜および透明保護膜を有する楕円偏光板であること
    を特徴とする液晶表示装置。
  16. 【請求項16】 ECBモードの液晶セルおよびその両
    側に配置された二枚の偏光素子からなる液晶表示装置で
    あって、偏光素子の少なくとも一方が、透明支持体、デ
    ィスコティック液晶性分子から形成された第1光学異方
    性層、棒状液晶性分子から形成された第2光学異方性
    層、偏光膜および透明保護膜を有する楕円偏光板である
    ことを特徴とする液晶表示装置。
  17. 【請求項17】 透明支持体およびディスコティック液
    晶性分子と棒状液晶性分子とから形成された光学異方性
    層を有する光学補償シート。
  18. 【請求項18】 光学異方性層において、ディスコティ
    ック液晶性分子の円盤面と透明支持体面との間の平均傾
    斜角が5゜未満の状態でディスコティック液晶性分子が
    配向している請求項17に記載の光学補償シート。
  19. 【請求項19】 光学異方性層において、棒状液晶性分
    子の長軸方向と透明支持体面との間の平均傾斜角が5゜
    未満の状態で棒状液晶性分子が配向している請求項17
    に記載の光学補償シート。
  20. 【請求項20】 透明支持体が光学的一軸性または光学
    的二軸性を有する請求項17に記載の光学補償シート。
  21. 【請求項21】 透明支持体の面内の遅相軸と、光学異
    方性層の棒状液晶性分子の長軸方向を透明支持体面に投
    影して得られる線の平均方向とが、実質的に平行または
    直交している請求項17に記載の光学補償シート。
  22. 【請求項22】 透明保護膜、偏光膜、透明支持体、そ
    してディスコティック液晶性分子と棒状液晶性分子とか
    ら形成された光学異方性層が、この順序で積層されてい
    る楕円偏光板。
  23. 【請求項23】 偏光膜の面内の透過軸と、光学異方性
    層の棒状液晶性分子の長軸方向を透明支持体面に投影し
    て得られる線の平均方向とが、実質的に平行または直交
    している請求項22に記載の楕円偏光板。
  24. 【請求項24】 VAモードの液晶セルおよびその両側
    に配置された二枚の偏光素子からなる液晶表示装置であ
    って、偏光素子の少なくとも一方が、透明保護膜、偏光
    膜、透明支持体、そしてディスコティック液晶性分子と
    棒状液晶性分子とから形成された光学異方性層が、この
    順序で積層されている楕円偏光板であることを特徴とす
    る液晶表示装置。
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