JP2005121827A - 位相差板の製造方法および液晶表示装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】透明樹脂からなる支持体上に、重合性棒状液晶化合物を塗布して、光学異方性層を形成する際に、沸点が90℃以上250℃以下の溶媒を含む塗布液を用いる。前記溶媒の25℃における粘度が0.5cP以上50cP以下である。
【選択図】図1
Description
また、近年、視野角特性を改良するLCDの方式として、負の誘電率異方性を有するネマチック液晶分子を用い、電圧を印加しない状態で液晶分子の長軸を基板に略垂直な方向に配向させ、これを薄膜トランジスタにより駆動する垂直配向ネマチック型液晶表示装置(以下、VAモードという)が提案されている(例えば、特許文献2参照)。このVAモードは、正面から見た場合の表示特性がTNモードと同様に優れているのみならず、視野角補償用位相差フイルムを適用することで広い視野角特性を発現する。VAモードでは、フイルム面に垂直な方向に光学軸を有する負の一軸性位相差フイルムを2枚、液晶セルの上下に用いることでより広い視野角特性を得ることができ、このLCDに更に面内のレターデーション値が50nmである正の屈折率異方性を有する一軸配向性位相差フイルム(合計3枚の位相差フイルム)を用いることで、更により広い視野角特性を実現できることも知られている(例えば、非特許文献1参照)。
(1)透明樹脂からなる支持体上に、重合性棒状液晶化合物を塗布して、光学異方性層を形成する際に、沸点が90℃以上250℃以下の溶媒を含む塗布液を用いることを特徴とする位相差板の製造方法。
(3)シクロヘキサノンを含む塗布液を用いることを特徴とする(1)の製造方法。
(4)重合性棒状液晶化合物の少なくとも1つが式(I)で表されることを特徴とする(1)乃至(3)のいずれか一つの製造方法:
(5)重合性棒状液晶化合物の少なくとも1つが式(II)で表されることを特徴とする(1)乃至(3)のいずれか一つの製造方法:
(6)(1)乃至(3)のいずれか一つの方法で製造された位相差板。
(7)互いの吸収軸が直交している二枚の偏光膜および前記二枚の偏光膜の間に、一対の基板および該基板間に挟持される液晶性分子からなる液晶層を有するとともに、外部電界が印加されていない非駆動状態において、前記液晶性分子が前記基板に対して略垂直な方向に配向する液晶セルと、光学的に正の屈折率異方性を持ち、重合性棒状液晶化合物からなり、可視光に対して下記で定義されるReが40〜150nmである第1の光学異方性層の少なくとも一層と、可視光に対して下記で定義されるReが10nm以下で、且つRthが60〜250nmである第2の光学異方性層の少なくとも一層とを有する液晶表示装置において、第1の光学異方性層が(1)乃至(5)のいずれか一つの方法で製造されたことを特徴とする液晶表示装置。
Re=(nx−ny)×d
Rth={(nx+ny)/2−nz}×d
[式中、nxは層の面内における遅相軸方向の屈折率、nyはnxと直交する方向の面内の屈折率、nzは層の厚み方向の屈折率、dは層の厚み(nm)を表す]。
(8)第2の光学異方性層が、重合性基を有する円盤状液晶性化合物からなる層である(7)の液晶表示装置。
前記式(I)または一般式(II)で表される化合物が好ましい。
B1およびB2はそれぞれアルキル基、アルコキシ基、アルコシキカルボニル基またはアシルオキシ基、アルコキシカルボニルオキシ基が好ましい。これらの基は、さらに置換基を有していてもよい。その場合の置換基の例はA1〜A3の例として挙げたものと同じである。B1およびB2に含まれる炭素数はそれぞれ1〜20個が好ましく、1〜15個が、より好ましい。B1またはB2は、の少なくとも一方は、重合によって式(I)の化合物の配向を固定化することなどのために重合性基を含むが、両方が重合性基を含むことが好ましい。これらの基は、重合性エチレン性不飽和基または開環重合性基が好ましい。重合性エチレン性不飽和基の例は、下記(M−1)〜(M−6)である。
(M−1)または(M−2)が好ましく、(M−1)が最も好ましい。
開環性重合性基として好ましいのは、環状エーテル基である。エポキシ基またはオキセタン基がより好ましく、エポキシ基が最も好ましい。
B1およびB2の両方に重合性基を含むことが好ましい。
重合時に配向秩序度が低下し、膜面が乱れることを防止するために、重合性基とメソゲンとの間にはフレキシブルスペーサー部分を有することが好ましい。フレキシブルスペーサーの例は、−(CH2)m’−、−(CH2CH2O)n’−が挙げられる。式中、m’は1〜10の整数、n’は1〜4の整数を表す。
(B) −L−M
式中、Mは重合性基であり、Lは、−CH2CH2−(M)、−O(CH2)m’−(M)、−COO(CH2)m’−(M)、−OCO(CH2)m’−(M)、−OCOO(CH2)m’−(M)、−CH2CH2OCO(CH2)m’−(M)、−OCH2COO(CH2)m’−(M)、−OCH2C≡CCH2−(M)、−OCOOCH2C≡CCH2−(M)、−C≡C−(CH2)m’−(M)、−CH2CH2− O−(M)、−O(CH2)m’− O−(M)、−COO(CH2)m’− O−(M)、−OCO(CH2)m’− O−(M)、−OCOO(CH2)m’O−(M)、−CH2CH2OCO(CH2)m’− O−(M)、−OCH2COO(CH2)m’− O−(M)、−OCH2C≡CCH2− O−(M)、−OCOOCH2C≡CCH2− O−(M)、−C≡C−(CH2)m’−O−(M)で表される2価の基である。式中m’は1〜10の自然数である。
−O(CH2)m’−(M)が最も好ましい。
l1およびm1は、それぞれ0〜4の整数である。それぞれ0〜2が好ましく、0〜1が、さらに好ましい。l1またはm1が2以上の整数の場合、置換基は同じでも良いし、異なっていても良い。B3およびB4の例および好ましい範囲は、式(I)のB1およびB2と同じである。
式(II)の化合物に含まれるシクロヘキサン環の1位および,4位に結合した2つの置換基は、互いにシスの位置に結合していても、トランスの位置に結合していても良い。シスとトランスの混合物であっても良い。トランスの位置に結合していることが特に好ましい。
光により酸を発生する重合開始剤は、例えば有機エレクトロニクス材料研究会(ぶんしん出版)編「イメージング用有機材料」p187〜198、特開平10−282644号公報に種々の例が記載されておりこれら公知の化合物を使用することができる。具体的には、RSO3 −(Rはアルキル基、アリール基を表す)、AsF6 −、SbF6 −、PF6 −、BF4 −をカウンターイオンとするジアゾニウム塩、アンモニウム塩、ホスホニウム塩、ヨードニウム塩、スルホニウム塩、セレノニウム塩、アルソニウム塩等の各種オニウム塩、トリハロメチル基が置換したオキサジアゾール誘導体やS−トリアジン誘導体等の有機ハロゲン化物、有機酸のo−ニトロベンジルエステル、ベンゾインエステル、イミノエステル、ジスルホン化合物等が挙げられ、好ましくは、オニウム塩類、特に好ましくはスルホニウム塩、ヨードニウム塩類である。
光重合反応を促進するため、加熱条件下で光照射を実施してもよい。光学異方性層の厚さは、0.1〜10μmであることが好ましく、0.5〜5μmであることがさらに好ましい。
このような溶媒は上記で分類した溶媒等の中から、90℃以上の沸点を有するものを選んで用いることができる。溶媒の沸点については、オーム社発行の溶剤ポケットブック、産業図書社発行の溶剤ハンドブック、アルドリッチ総合カタログ等から容易に知ることができる。好ましい例は、メチルイソブチルケトン(沸点116.2℃)、シクロヘキサノン(沸点155.7℃)、トルエン(沸点110.6℃)、o−キシレン(沸点144.4℃)、ポリエチレングリコールブチルエーテルアセテート(沸点146℃)、テトラクロロエチレン(沸点121.2℃)、フェノキシエタノール(沸点244.7℃)が挙げられる。溶媒種は、ケトン系、炭化水素系およびエステル系が好ましく、ケトン系および炭化水素系がさらに好ましく、ケトン系が最も好ましい。
沸点の好ましい範囲は、100℃〜220℃であり、より好ましくは120℃〜200℃であり、最も好ましくは、140℃〜180℃である。具体的にはシクロヘキサノンが最も好ましい。
沸点が90℃以上250℃以下の溶媒の使用量は、重合性棒状液晶に対して、質量比で1/100〜50倍が好ましく、1/10〜9倍がより好ましく、1/5〜6倍が最も好ましい。
また、均一塗布するためには、上記の高沸点溶媒の25℃における粘度が0.5cP以上50cP以下であることが好ましい。0.7cP以上10cP以下であることが、より好ましく、1cP以上5cP以下であることが最も好ましい。溶媒粘度については、上記の溶剤ポケットブック、溶剤ハンドブック等から容易に知ることができるし、粘度の記載のないものについてもこれらに記載された方法で測定することができる。
沸点が90℃以上250℃以下の溶媒(高沸点溶媒)は、他の低沸点溶媒と混合して用いても良い。その場合の混合比は高沸点溶媒/低沸点溶媒=1/100〜100/1が好ましく、1/10〜10/1がより好ましい。
本明細書において、角度について「実質的に」とは、厳密な角度±5゜未満の範囲内であることを意味する。厳密な角度との誤差は、4゜未満であることが好ましく、3゜未満であることがより好ましい。また、「遅相軸」は、屈折率が最大となる方向を意味する。さらに屈折率の測定波長は特別な記述がない限り、可視光域のλ=550nmでの値である。また、本明細書において、「可視光」とは、400nm〜700nmのことをいい、さらに屈折率の測定波長は特別な記述がない限り、可視光域のλ=550nmでの値である。また、本明細書では、「偏光膜」及び「偏光板」を区別して用いるが、「偏光板」は「偏光膜」の少なくとも片面に該偏光膜を保護する透明保護膜を有する積層体のことを意味するものとする。
図面を用いて、液晶表示装置の一態様について説明する。
図1は本発明の液晶表示装置、図2は本発明に使用可能な偏光板の構成の一例を示す模式図である。図1では、電界効果型液晶として負の誘電異方性を有するネマチック液晶を用いてアクティブ駆動を行った例で説明する。
図1において、液晶表示装置は、液晶セル(5〜8)、および液晶セルの両側に配置された一対の偏光板1および12を有する。偏光板1と液晶セル5〜8との間には、第1の光学異方性層3が、偏光板12と液晶セル5〜8との間には、第2の光学異方性層10が配置されている。液晶セルは、上側電極基板5と下側電極基板8と、これらに挟持される液晶分子7とからなる。液晶性分子7は、電極基板5および8の対向面に施されたラビング処理の方向6および9によって、外部電界が印加されていない非駆動状態において、前記基板に対して略垂直な方向に配向するように制御されている。また、上側偏光板1と下側偏光板12は、その吸収軸2と吸収軸13とが概略直交するように積層されている。
なお、図1の液晶表示装置では、第2の光学異方性層を一層用いた例を示したが、第2の光学異方性層は二層以上であってもよい。第1の光学異方性層についても同様である。
また、第1の光学異方性層3は、偏光板1と一体となっていてもよく、偏光板1と一体化した状態で液晶表示装置内に組み込むことができる。第1の光学異方性層は、棒状液晶性化合物からなるので、通常、支持体上に形成される。例えば、第1の光学異方性層の支持体を、偏光膜の一方の側の保護膜として機能させてもよく、透明保護膜、偏光膜、透明保護膜(透明支持体を兼用)および第1の光学異方性層の順序で積層した一体型偏光板とするのが好ましい。前記一体型偏光板を液晶表示装置内に組み込む場合は、装置の外側(液晶セルから遠い側)から、透明保護膜、偏光膜、透明保護膜(兼透明支持体)および第1の光学異方性層の順序になるように組み込むのが好ましい。
さらに、第2の光学異方性層10が、ポリマーフイルムである場合は、第2の光学異方性層10が、偏光板12の一方の保護膜であってもよい。かかる態様では、透明保護膜、偏光膜および第2の光学異方性層(透明保護膜を兼ねる)の順序で積層した一体型偏光板とし、該一体型偏光板を、外側(液晶セルから遠い側)から、透明保護膜、偏光膜および第2の光学異方性層(兼透明保護膜)の順序になるように液晶表示装置内に組み込むのが好ましい。
本発明において、液晶セルはVAモードであるのが好ましい。VAモードの液晶セルは、対向面がラビング処理された上下基板の間に誘電異方性が負の液晶性分子を封入してなる。例えば、Δn=0.0813、およびΔε=−4.6程度の液晶分子を用い、液晶分子の配向方向を示すダイレクタ、いわゆるチルト角が約89°の液晶セルを作製することができる。この時、液晶層の厚さdは3.5μm程度にすることができる。液晶層の厚さdと、屈折率異方性Δnとの積Δndの大きさにより白表示時の明るさが変化する。最大の明るさを得るためには、液晶層の厚さdは0.2〜0.5μmの範囲であるのが好ましい。
なお、VAモードの液晶表示装置では、TNモードの液晶表示装置で一般的に使われているカイラル材の添加は、動的応答特性の劣化させるため用いることは少ないが、配向不良を低減するために添加されることもある。
Re=(nx−ny)×d (1)
Rth={(nx+ny)/2−nz}×d (2)
式中、nxは層の面内における遅相軸方向の屈折率、nyはnxと直交する方向の面内の屈折率、nzは層の厚み方向の屈折率、dは層の厚みを表す。
本発明に用いる第1の光学異方性層は、重合性棒状液晶化合物からなり、Reが40〜150nmであり、好ましくは50〜120nmである。重合性棒状液晶化合物は、実質的に水平(ホモジニアス)配向に固定化することが好ましい。実質的に水平とは、棒状液晶性化合物の長軸方向と光学異方性層の面との平均角度(平均傾斜角)が0°〜10°の範囲内であることを意味する。棒状液晶性化合物を斜め配向させてもよい。斜め配向の場合でも、平均傾斜角は10°〜20°であることが好ましい。
本発明において、第2の光学異方性層は、負の屈折率異方性を持ち、可視光に対してReが10nm以下、Rthが60〜250nmである。本発明の第2の光学異方性層として、円盤状液晶性化合物または高分子ポリマー層を用いることが好ましい。
円盤状液晶性化合物は、ポリマーフイルム面に対して実質的に水平(0乃至10度の範囲の平均傾斜角)に配向させることが好ましい。円盤状液晶性化合物は、様々な文献(C. Destrade et al., Mol. Cryst. Liq. Cryst., vol. 71, page 111 (1981) ;日本化学会編、季刊化学総説、No.22、液晶の化学、第5章、第10章第2節(1994);B. Kohne et al., J. Chem. Soc. Chem. Comm., page 1794 (1985);J. Zhang et al., J. Am.Chem. Soc., vol. 116, page 2655 (1994))に記載されている。円盤状液晶性化合物の重合については、特開平8−27284公報に記載がある。
(V) D(−L1−P)n
式中、Dは円盤状コアであり、L1は二価の連結基であり、Pは重合性基であり、nは4〜12の整数である。
第1及び第2の光学異方性層を液晶性化合物から形成する場合は、配向させた液晶性化合物を、配向状態を維持して固定化することが好ましい。固定化は、液晶性化合物に導入した重合性基の重合反応により実施することが好ましい。重合反応には、熱重合開始剤を用いる熱重合反応と光重合開始剤を用いる光重合反応とが含まれるが、光重合反応がより好ましい。光ラジカル重合開始剤の例には、α−カルボニル化合物(米国特許第2367661号、同2367670号の各明細書記載)、アシロインエーテル(米国特許第2448828号明細書記載)、α−炭化水素置換芳香族アシロイン化合物(米国特許第2722512号明細書記載)、多核キノン化合物(米国特許第3046127号、同2951758号の各明細書記載)、トリアリールイミダゾールダイマーとp−アミノフェニルケトンとの組み合わせ(米国特許第3549367号明細書記載)、アクリジンおよびフェナジン化合物(特開昭60−105667号公報、米国特許第4239850号明細書記載)およびオキサジアゾール化合物(米国特許第4212970号明細書記載)が含まれる
光により酸を発生する重合開始剤は、例えば有機エレクトロニクス材料研究会(ぶんしん出版)編「イメージング用有機材料」p187〜198、特開平10−282644号等に種々の例が記載されておりこれら公知の化合物を使用することができる。具体的には、RSO3−(Rはアルキル基、アリール基を表す)、AsF6 −、SbF6 −、PF6 −、BF4 −をカウンターイオンとするジアゾニウム塩、アンモニウム塩、ホスホニウム塩、ヨードニウム塩、スルホニウム塩、セレノニウム塩、アルソニウム塩等の各種オニウム塩、トリハロメチル基が置換したオキサジアゾール誘導体やS−トリアジン誘導体等の有機ハロゲン化物、有機酸のo−ニトロベンジルエステル、ベンゾインエステル、イミノエステル、ジスルホン化合物が挙げられ、好ましくは、オニウム塩類、特に好ましくはスルホニウム塩、ヨードニウム塩類である。
第1および第2の光学異方性層を液晶性化合物から形成する場合、液晶性化合物を配向させるために、配向膜を用いることが好ましい。配向膜は、有機化合物(好ましくはポリマー)のラビング処理、無機化合物の斜方蒸着、マイクログループを有する層の形成、あるいはラングミュア・ブロジェット法(LB膜)による有機化合物(例えば、ω−トリコ酸、ジオクタデシルジメチルアンモニウムクロリド、ステアリル酸メチルなど)の累積のような手段で設けることが出来る。さらに電場の付与、磁場の付与あるいは光照射により配向機能が生じる配向膜も知られている。ポリマーのラビング処理により形成する配向膜がとくに好ましい。ラビング処理はポリマー層の表面を紙や布で一定方向に数回こすることにより実施する。
配向膜の厚さは0.01〜5μmであることが好ましく、0.05〜2μmであることがさらに好ましい。
なお、配向膜を用いて液晶性化合物を配向させてから、その配向状態のまま液晶性化合物を固定して光学異方性層を形成し、光学異方性層のみをポリマーフイルム(または透明支持体)上に転写してもよい。
本発明に使用可能な偏光膜については、特に制限されず従来公知のものを使用することができる。例えば、ポリビニルアルコールや部分ホルマール化ポリビニルアルコール、エチレン・酢酸ビニル共重合体部分ケン化物等の親水性ポリマーからなるフイルムに、ヨウ素及び/又はアゾ系やアントラキノン系、テトラジン系等の二色性染料などからなる二色性物質を吸着させて、延伸配向処理したものなどを用いることができる。本発明では、特開2002−131548号公報に記載の延伸方法を用いることが好ましく、特に、偏光膜の吸収軸が長手方向に対して実質的に直交する、幅方向一軸延伸型テンター延伸機を用いることが好ましい。幅方向一軸延伸型テンター延伸機を用いることで、第1の光学異方性層に用いる配向膜としてラビング処理の方向に対して直交する方向に液晶性化合物を配向する配向膜を用いる必要がなく、通常の配向膜を用いるため、コスト、配向による欠陥の点で好ましい。
透明保護膜は、通常、ロール形態で供給され、長尺の偏光膜に対して、長手方向が一致するようにして連続して貼り合わされることが好ましい。ここで、透明保護膜の配向軸(遅相軸)はいずれの方向であってもよいが、操作上の簡便性から、透明保護膜の配向軸は、長手方向に平行であることが好ましい。また、透明保護膜の遅相軸(配向軸)と偏光膜の吸収軸(延伸軸)の角度も特に限定的でなく、偏光板の目的に応じて適宜設定できる。
なお、本発明に好ましく用いられる、前記の幅方向一軸延伸型テンター延伸機を用いて偏光膜を作製した場合には、透明保護膜の遅相軸(配向軸)と偏光膜の吸収軸(延伸軸)は実質的に直交することになる。
なお前記の微粒子には、例えば平均粒径が0.5〜20μmのシリカや酸化カルシウム、アルミナやチタニア、ジルコニアや酸化錫、酸化インジウムや酸化カドミウム、酸化アンチモン等の導電性のこともある無機系微粒子や、ポリメチルメタクリレートやポリウレタの如き適宜なポリマーからなる架橋又は未架橋の有機系微粒子などの適宜なものを1種又は2種以上用いうる。また上記の接着層ないし粘着層は、斯かる微粒子を含有して光拡散性を示すものであってもよい。
本発明に関連する透明保護膜、偏光膜および透明支持体からなる偏光板の光学的性質及び耐久性(短期、長期での保存性)は、市販のスーパーハイコントラスト品(例えば、株式会社サンリッツ社製HLC2−5618等)同等以上の性能を有することが好ましい。具体的には、可視光透過率が42.5%以上で、偏光度({(Tp−Tc)/(Tp+Tc)}1/2 ≧ 0.9995(ただし、Tpは平行透過率、Tcは直交透過率)であり、温度60℃、湿度90%RH雰囲気下に500時間および80℃、ドライ雰囲気下に500時間放置した場合のその前後における光透過率の変化率が絶対値に基づいて3%以下、更には1%以下、偏光度の変化率は絶対値に基づいて1%以下、更には0.1%以下であることが好ましい。
沸点 粘度
────────────────────────────────────────
シクヘキサノン(本発明) 155.7℃ 2.41cP
o−キシレン (本発明) 144.4℃ 0.75cP
メチルエチルケトン 79.6℃ 0.40cP
────────────────────────────────────────
図1に示す構成の液晶表示装置を作製した。即ち、観察方向(上層)から上側偏光板1、液晶セル(上基板5、液晶層7、下基板8)、下側偏光板12を積層し、さらにバックライト光源(不図示)を配置した。また上下各偏光板と液晶セルの間には、液晶表示装置の光学性能を向上させるための第1の光学異方性層3および第2の光学異方性層10を配置した。用いた上側偏光板1および下側偏光板12として、図2に示す構成、保護膜101、偏光膜103、保護膜105(保護膜105がより液晶セルに近い側に配置されるとする)からなるものを用いたが、上側偏光板1については、保護膜105を第1の光学異方性層3の透明支持体として兼用し、光学異方性層3を一体化した、一体型上側偏光板を作製してから液晶表示装置に組み込んだ。また、下側偏光板12については、保護膜105を第2の光学異方性層10として兼用した。
液晶セルは以下の手順で作製した。基板表面に配向膜(例えばJSR社製のJALS204R)を塗布後、ラビング処理により液晶性分子の配向方向を示すダイレクタ、いわゆる基板面に対するチルト角を約89°とした。上下基板間のセルギャップは3.5μmとし、その間に誘電異方性が負で、Δn=0.0813、Δε=−4.6の液晶(メルク社製のMLC−6608)を滴下注入して封入した。
延伸したポリビニルアルコールフイルムにヨウ素を吸着させて偏光膜を作製した。
液晶セルに遠い側の透明保護膜(図2中、101)には、ケン化処理した市販のセルローストリアセテートフイルム(フジタックTD80UF、富士写真フイルム(株)製)を用いた。この保護膜のRe値は3nm、Rth値は50nmであった。一方、液晶セルに近い側の透明保護膜(図2中、105)には、下記方法により作製してケン化処理した透明支持体Aを用いた。
下記の組成物をミキシングタンクに投入し、加熱しながら攪拌して、各成分を溶解し、セルロースアセテート溶液を調製した。
セルロースアセテート溶液組成
────────────────────────────────────────
酢化度60.7〜61.1%のセルロースアセテート 100質量部
トリフェニルホスフェート(可塑剤) 7.8質量部
ビフェニルジフェニルホスフェート(可塑剤) 3.9質量部
メチレンクロライド(第1溶媒) 336質量部
メタノール(第2溶媒) 29質量部
────────────────────────────────────────
作製したセルロースアセテートフイルムを2.0mol/lの水酸化カリウム溶液(25℃)に2分間浸漬した後、硫酸で中和し、純水で水洗し、その後乾燥させた。このセルロースアセテートフイルムの表面エネルギーを接触法により求めたところ、63mN/mであった。こうして作製したセルロースアセテートフイルムを透明支持体Aとした。
次に、作製した透明支持体Aの反対側の表面に、下記組成の塗布液を#15のワイヤーバーコーターで26.3ml/m2塗布した。
配向膜塗布液組成
────────────────────────────────────────
下記の高分子化合物P 4質量部
トリエチルアミン 2質量部
デコナールEX−521の5%水溶液(ナガセ化成工業株式会社のエポキシ化合物)
8.1質量部
水 57質量部
メタノール 29質量部
────────────────────────────────────────
この配向膜上に、第1の光学異方性層を形成した。具体的には、上記の配向膜の上に、下記の組成の塗布液をバーコーターで塗布後、40℃で30秒間乾燥し、ついで85℃び加熱(配向熟成)し、さらに紫外線照射して厚さ0.7μmの水平配向した第1の光学異方性層を形成した。
第1の光学異方性層用塗布液組成
────────────────────────────────────────
本明細書中の棒状液晶性化合物(例示化合物I−1) 26.2質量%
下記の増感剤A 0.32質量%
下記の光重合開始剤B 0.96質量%
配向制御剤C 0.19質量%
グルタールアルデヒド 0.04質量%
シクロヘキサノン 72.29質量%
────────────────────────────────────────
この様にして作製した、上側偏光板1と第1の光学異方性層3との一体型上側偏光板を、第1の光学異方性層3が、上側液晶セル基板5により近くなる様に、液晶表示装置に組み込んだ。
上記で作製した上側偏光板と同一の偏光膜を用いた。偏光膜の液晶セルに遠い側の透明保護膜(図2中、101)として、上側偏光板と同様、ケン化処理した市販のセルローストリアセテートフイルム(フジタックTD80UF、富士写真フイルム(株)製)を用いた。一方、液晶セルに近い側の透明保護膜(図2中、105)として、上側偏光板と同様、上記作製した透明支持体Aを用いた。偏光膜の両面に、上記と同様の接着剤を用いて2種の保護膜を貼り付けた。各フイルムの積層角度は表示装置を上から見た時の左右の方向を基準(0°)にすると、図2中、偏光膜吸収軸104(図1中、15)の軸角度は90°、保護膜遅相軸102および106の角度は90°に設定した。
透明支持体Aは、光学的に負の屈折率異方性を有し、可視光に対してRe=2nmで、且つRth=120nmの光学的特性を示すので、第2の光学異方性層としても機能した。従って、作製した2枚の保護膜と偏光膜とからなる偏光板を、図1の下側偏光板12と第2の光学異方性層10とを一体化した下側偏光板として用いた。この下側偏光板を、第2の光学異方性層10が、下側液晶セル基板8により近くなる様に、液晶表示装置に組み込んだ。
この様にして作製した液晶表示装置の透過率の視野角依存性を測定した。仰角は正面から斜め方向へ10°毎に80°まで、方位角は水平右方向(0°)を基準として10°毎に360°まで測定した。黒表示時の輝度は正面方向から仰角が増すにつれ、漏れ光透過率も上昇し、仰角60°近傍で最大値をとることがわかった。また黒表示透過率が増すことで、白表示透過率と黒表示透過率の比であるコントラストが悪化することもわかった。そこで、正面の黒表示透過率と仰角60°の漏れ光透過率の最大値で、視野角特性を評価することにした。
本実施例での正面透過率は0.02%、仰角60°の漏れ光透過率は、方位角45°で0.04%であった。
図1の構成の液晶表示装置を作製した。即ち、観察方向(上層)から上側偏光板1、液晶セル(上基板5、液晶層7、下基板8)、下側偏光板12を積層し、さらにバックライト光源(不図示)を配置した。また上下各偏光板と液晶セルの間には、液晶表示装置の光学性能を向上させるための第1の光学異方性層3および第2の光学異方性層10を配置した。用いた上側偏光板1および下側偏光板12として、図2に示す構成、保護膜101、偏光膜103、保護膜105(保護膜105がより液晶セルに近い側に配置されるとする)からなるものを用いたが、上側偏光板1については、保護膜105を第1の光学異方性層3の透明支持体として兼用し、光学異方性層3を一体化した、一体型上側偏光板を作製してから液晶表示装置に組み込んだ。また、下側偏光板12についても、保護膜105を第2の光学異方性層10の透明支持体として兼用し、光学異方性層10を一体化した、一体型下側偏光板を作製してから液晶表示装置に組み込んだ。
上側および下側偏光膜の保護膜として、実施例1と同様、市販のセルローストリアセテートフイルム(フジタックTD80UF、富士写真フイルム(株)製、Re値は3nm、Rth値は50nm)を用いた。
実施例1の透明支持体と同様なケン化処理を行ったフジタックTD80UF(Re=3nm、Rth=50nm)上に、配向膜層、第1の光学異方性層3を形成した。第1の光学異方性層の550nmにおけるRe値を85nmにした以外は、実施例1と同様にして、棒状液晶性化合物を配向(遅相軸は支持体の遅相軸と直交方向)させることによって、第1の光学異方性層3を形成した。なお、第1の光学異方性層は、光学的に正の屈折率異方性を示した。波長478nmでのReを波長748nmでのReで除した値は1.07であった。
作製したフジタックTD80UFと第1の光学異方性層3との積層体、およびフジタックTD80UFを、偏光膜の両面にポリビニルアルコール系接着剤を用いて貼り付け、一体型上側偏光板を作製した。この一体型上側偏光板を、第1の光学異方性層3が上側液晶セル基板5により近くなる様に、液晶表示装置に組み込んだ。
(配向膜層の作製)
実施例1の透明支持体と同様なケン化処理を行ったフジタックTD80UF(Re=3nm、Rth=50nm)上に、下記の組成の塗布液を#16のワイヤーバーコーターで28ml/m2塗布した。
配向膜塗布液組成
────────────────────────────────────────
下記の変性ポリビニルアルコール 20質量部
水 361質量部
メタノール 119質量部
グルタールアルデヒド(架橋剤) 0.5質量部
────────────────────────────────────────
ラビング処理した配向膜上に、下記の組成のディスコティック液晶を含む塗布液を塗布した。
ディスコティック液晶層の塗布液組成
────────────────────────────────────────
円盤状液晶性化合物(1)*1 32.6質量%
セルロースアセテートブチレート 0.7質量%
エチレンオキサイド変成トリメチロールプロパントリアクリレート(V#360、大阪有機化学(株)製) 3.2質量%
増感剤(カヤキュアーDETX、日本化薬(株)製) 0.4質量%
光重合開始剤(イルガキュアー907、チバガイギー社製) 1.1質量%
メチルエチルケトン 62.0質量%
────────────────────────────────────────
*1:円盤状液晶性化合物(1)として、1,2,1’ ,2’,1” ,2”−トリス[4,5−ジ(ビニルカルボニルオキシブトキシベンゾイルオキシ)フェニレン(特開平8−50206号公報、段落0044に記載の例示化合物TE−8の(8)、m=4)を用いた。
作製した一体型下側偏光板を、第2の光学異方性層10が上側液晶セル基板8に接するように、液晶表示装置に組み込んだ。
その他の構成は例1と同様に液晶表示装置を作製した。
この様にして作製した液晶表示装置の黒表示時の漏れ光の視野角特性を実施例1と同様の方法で測定した。本実施例での正面透過率は0.02%、仰角60°の漏れ光透過率は、方位角45°で0.04%であった。
第1の光学異方性層の塗布液組成を下記の棒状液晶化合物を用いた組成に変更した以外は、実施例2と同様にして液晶表示装置を作製した。作製した液晶表示装置の漏れ光の測定値は実施例2と同様であった。
第1の光学異方性層用塗布液組成
────────────────────────────────────────
本明細書中の棒状液晶性化合物(例示化合物I−1) 10.1質量%
本明細書中の棒状液晶性化合物(例示化合物I−2) 19.2質量%
増感剤 A 0.32質量%
光重合開始剤 B 0.96質量%
配向制御剤 C 0.19質量%
グルタールアルデヒド 0.04質量%
シクロヘキサノン 20.0質量%
メチルエチルケトン 49.19質量%
────────────────────────────────────────
第1の光学異方性層の塗布液組成を下記にした以外は、実施例2と同様にして液晶表示装置を作製した。作製した液晶表示装置の漏れ光の測定値は、正面透過率は0.02%、仰角60°の漏れ光透過率は、方位角45°で0.035%であった。
第1の光学異方性層用塗布液組成
────────────────────────────────────────
本明細書中の棒状液晶性化合物(例示化合物II−4) 29.3質量%
増感剤A 0.32質量%
光重合開始剤B 0.96質量%
配向制御剤C 0.19質量%
グルタールアルデヒド 0.04質量%
o−キシレン 10.0質量%
メチルエチルケトン 59.19質量%
────────────────────────────────────────
図1と同様の構成の液晶表示装置を作製した。偏光板1,12として、図2の構成の偏光板を用い、保護膜101,105として、市販のセルロースアセテートフイルム(フジタックTD80UF、富士写真フイルム(株)製、Re値が3nm、Rth値が50nm)を用いた。また、上側偏光板1と上側液晶セル基板5との間に、延伸フイルムからなる位相差フイルムC(図1中、3)を1枚、下側偏光板12と下側液晶セル基板8との間に、延伸フイルムからなる位相差フイルムDを2枚(図1中、10として一枚で図示した)配置した。偏光板保護膜の遅相軸、偏光板吸収軸の方向は実施例2と同じにした。
位相差フイルムCは、ノルボルネン系延伸フイルムからなり、フイルム面の延伸方向の平均屈折率をNx(=1.51)、フイルム面の延伸方向に垂直な方向の平均屈折率をNy(=1.509)、フイルム面の厚さ方向の平均屈折率をNz(=1.509)、フイルムの厚さは95μmであった。同フイルムのRe値を95nm、同遅相軸4の角度は0°にした。一方、位相差フイルムD(10)は、ノルボルネン系延伸フイルムからなり、フイルム面の延伸方向の平均屈折率をNx(=1.51)、フイルム面の延伸方向に垂直な方向の平均屈折率をNy(=1.51)、フイルム面の厚さ方向の平均屈折率をNz(=1.5084)、フイルムの厚さは70μmであった。同フイルムのRe値は5nm、Rth値は110nmであり、2枚のフイルムの遅相軸が概略直交するように積層し、下側偏光板に接するフイルムの遅相軸(不図示)の角度は90°、液晶セルに接するフイルムの遅相軸(不図示)の角度は0°となる様に配置した。
この様にして作製した液晶表示装置の黒表示時の漏れ光の視野角特性を、実施例1と同様の方法で測定した。本比較例での正面透過率は0.02%、仰角60°の漏れ光透過率は、方位角45°で0.17%であった。
本発明の実施例1、2、3および4に比較して、漏れ光が大きく、かつ3枚の位相差フイルムが必要であることから本発明の液晶表示装置の効果は明らかである。
第1の光学異方性層の塗布液組成を下記にした以外は、実施例2と同様にして液晶表示装置を作製した。第1の光学異方性層は、結晶析出によりレターデーションにムラが生じた。正面透過率は0.19%、仰角60°の漏れ光透過率の最大値は、方位角45°で0.34%であった。
実施例1、2、3および4に比較して、位相差板のレタデ−ションムラに起因する漏れ光が大きいことから、本発明の効果は明らかである。
第1の光学異方性層用塗布液組成
────────────────────────────────────────
本明細書中の棒状液晶性化合物(例示化合物I−1) 26.2質量%
増感剤A 0.32質量%
光重合開始剤B 0.96質量%
配向制御剤C 0.19質量%
グルタールアルデヒド 0.04質量%
メチルエチルケトン 72.29質量%
────────────────────────────────────────
2 上側偏光板吸収軸
3 第1の光学異方性層
4 第1の光学異方性層遅相軸の方向
5 液晶セル上電極基板
6 上基板配向制御方向
7 液晶性分子
8 液晶セル下電極基板
9 下基板配向制御方向
10 第2の光学異方性層
12 下側偏光板
13 下側偏光板吸収軸の方向
101 偏光板保護膜
102 偏光板保護膜遅相軸の方向
103 偏光板偏光膜
104 偏光膜吸収軸方向
105 偏光板保護膜
106 偏光板保護膜遅相軸の方向
Claims (8)
- 透明樹脂からなる支持体上に、重合性棒状液晶化合物を塗布して、光学異方性層を形成する際に、沸点が90℃以上250℃以下の溶媒を含む塗布液を用いることを特徴とする位相差板の製造方法。
- 沸点が90℃以上250℃以下の溶媒の25℃における粘度が0.5cP以上50cP以下であることを特徴とする請求項1の製造方法。
- シクロヘキサノンを含む塗布液を用いることを特徴とする請求項1の製造方法。
- 請求項1乃至5のいずれか一項の方法で製造された位相差板。
- 互いの吸収軸が直交している二枚の偏光膜および前記二枚の偏光膜の間に、一対の基板および該基板間に挟持される液晶性分子からなる液晶層を有するとともに、外部電界が印加されていない非駆動状態において、前記液晶性分子が前記基板に対して略垂直な方向に配向する液晶セルと、光学的に正の屈折率異方性を持ち、重合性棒状液晶化合物からなり、可視光に対して下記で定義されるReが40〜150nmである第1の光学異方性層の少なくとも一層と、可視光に対して下記で定義されるReが10nm以下で、且つRthが60〜250nmである第2の光学異方性層の少なくとも一層とを有する液晶表示装置において、第1の光学異方性層が請求項1乃至4のいずれか一項の方法で製造されたことを特徴とする液晶表示装置:
Re=(nx−ny)×d
Rth={(nx+ny)/2−nz}×d
[式中、nxは層の面内における遅相軸方向の屈折率、nyはnxと直交する方向の面内の屈折率、nzは層の厚み方向の屈折率、dは層の厚み(nm)を表す]。 - 第2の光学異方性層が、重合性基を有する円盤状液晶性化合物からなる層である請求項7の液晶表示装置。
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