JP2005121827A - 位相差板の製造方法および液晶表示装置 - Google Patents

位相差板の製造方法および液晶表示装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2005121827A
JP2005121827A JP2003355516A JP2003355516A JP2005121827A JP 2005121827 A JP2005121827 A JP 2005121827A JP 2003355516 A JP2003355516 A JP 2003355516A JP 2003355516 A JP2003355516 A JP 2003355516A JP 2005121827 A JP2005121827 A JP 2005121827A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
liquid crystal
anisotropic layer
film
optically anisotropic
layer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2003355516A
Other languages
English (en)
Inventor
Kensuke Morita
健介 森田
Atsuhiro Okawa
敦裕 大川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fuji Photo Film Co Ltd filed Critical Fuji Photo Film Co Ltd
Priority to JP2003355516A priority Critical patent/JP2005121827A/ja
Publication of JP2005121827A publication Critical patent/JP2005121827A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Abstract

【課題】塗布後、昇温前に結晶化させず、均一なレターデーションの位相差板を製造する。
【解決手段】透明樹脂からなる支持体上に、重合性棒状液晶化合物を塗布して、光学異方性層を形成する際に、沸点が90℃以上250℃以下の溶媒を含む塗布液を用いる。前記溶媒の25℃における粘度が0.5cP以上50cP以下である。
【選択図】図1

Description

本発明は、位相差板およびそれを用いた液晶表示装置に関し、特に視野角特性の優れた垂直配向ネマチック型液晶表示装置に関する。
重合性液晶化合物を塩化メチレン等の沸点90℃未満の溶媒を用いて位相差板を製造する方法は公知である(例えば、特許文献1参照)。しかし、この方法では、塗布後、速やかに昇温しないと、昇温前に結晶析出がおこり、その後の昇温で、結晶を融解させても、レターデーションのムラが発生する場合があり、製造上の制約が大きかった。
また、近年、視野角特性を改良するLCDの方式として、負の誘電率異方性を有するネマチック液晶分子を用い、電圧を印加しない状態で液晶分子の長軸を基板に略垂直な方向に配向させ、これを薄膜トランジスタにより駆動する垂直配向ネマチック型液晶表示装置(以下、VAモードという)が提案されている(例えば、特許文献2参照)。このVAモードは、正面から見た場合の表示特性がTNモードと同様に優れているのみならず、視野角補償用位相差フイルムを適用することで広い視野角特性を発現する。VAモードでは、フイルム面に垂直な方向に光学軸を有する負の一軸性位相差フイルムを2枚、液晶セルの上下に用いることでより広い視野角特性を得ることができ、このLCDに更に面内のレターデーション値が50nmである正の屈折率異方性を有する一軸配向性位相差フイルム(合計3枚の位相差フイルム)を用いることで、更により広い視野角特性を実現できることも知られている(例えば、非特許文献1参照)。
しかしながら、3枚の位相差フイルムを用いることは生産コストの上昇を伴うだけでなく、多数のフイルムを貼り合わせるために歩留まりの低下を引き起こし、さらには複数のフイルムを用いるために厚さが増し、表示装置の薄形化に不利となるなどの問題がある。また、延伸フイルムの積層には粘着層を用いるため、温湿度変化により粘着層が収縮してフイルム間の剥離や反りといった不良が発生することがある。
特開平8−313729号公報 特開平2−176625号公報 SID97 DIGEST 845頁〜848頁
本発明の課題は、塗布後、昇温前に結晶化がおきず、均一なレターデーションの位相差板の製造方法および、その位相差板を用いた液晶表示装置である。
本発明の目的は、下記(1)〜(5)の位相差板の製造方法、下記(6)の位相差板、下記(7)、(8)の液晶表示装置により達成された。
(1)透明樹脂からなる支持体上に、重合性棒状液晶化合物を塗布して、光学異方性層を形成する際に、沸点が90℃以上250℃以下の溶媒を含む塗布液を用いることを特徴とする位相差板の製造方法。
(2)沸点が90℃以上250℃以下の溶媒の25℃における粘度が0.5cP以上50cP以下であることを特徴とする(1)の製造方法。
(3)シクロヘキサノンを含む塗布液を用いることを特徴とする(1)の製造方法。
(4)重合性棒状液晶化合物の少なくとも1つが式(I)で表されることを特徴とする(1)乃至(3)のいずれか一つの製造方法:
(I)
Figure 2005121827
[式中、A〜Aは置換基を表し;l、mおよびnは0〜4の整数であり;BおよびBは置換基であって、BおよびBの少なくとも一方は重合性基を含み;Xは酸素原子または−N(R)−を表し、Rは水素原子または置換基である]。
(5)重合性棒状液晶化合物の少なくとも1つが式(II)で表されることを特徴とする(1)乃至(3)のいずれか一つの製造方法:
(II)
Figure 2005121827
[式中、A、Aは置換基を表し;lおよびmは0〜4の整数であり;BおよびBは置換基であって、BおよびBの少なくとも一方は重合性基を含む]。
(6)(1)乃至(3)のいずれか一つの方法で製造された位相差板。
(7)互いの吸収軸が直交している二枚の偏光膜および前記二枚の偏光膜の間に、一対の基板および該基板間に挟持される液晶性分子からなる液晶層を有するとともに、外部電界が印加されていない非駆動状態において、前記液晶性分子が前記基板に対して略垂直な方向に配向する液晶セルと、光学的に正の屈折率異方性を持ち、重合性棒状液晶化合物からなり、可視光に対して下記で定義されるReが40〜150nmである第1の光学異方性層の少なくとも一層と、可視光に対して下記で定義されるReが10nm以下で、且つRthが60〜250nmである第2の光学異方性層の少なくとも一層とを有する液晶表示装置において、第1の光学異方性層が(1)乃至(5)のいずれか一つの方法で製造されたことを特徴とする液晶表示装置。
Re=(nx−ny)×d
Rth={(nx+ny)/2−nz}×d
[式中、nxは層の面内における遅相軸方向の屈折率、nyはnxと直交する方向の面内の屈折率、nzは層の厚み方向の屈折率、dは層の厚み(nm)を表す]。
(8)第2の光学異方性層が、重合性基を有する円盤状液晶性化合物からなる層である(7)の液晶表示装置。
本発明の位相差板を利用することにより、従来の液晶表示装置と同じ構成で、液晶セルを光学的に補償することが可能になった。本発明の位相差板を有する本発明の液晶表示装置は、表示品位のみならず、視野角が著しく改善されている。また、従来の液晶表示装置では、光学補償シートを組み込むために、複数の位相差フイルムと偏光板の角度を厳密に調整しながら積層する工程が必要であったが、本発明ではかかる工程を経なくてもよく、コスト的にも大きなメリットがある。即ち、本発明によれば、液晶セルが正確に光学的に補償され、かつ貼り合わせる枚数が少なく、薄層化が可能な液晶表示装置、特にVAモードの液晶表示装置を提供することができる。
位相差板を形成する重合性棒状液晶性分子は、Makromol. Chem., 190巻、2255頁(1989年)、Advanced Materials 5巻、107頁(1993年)、米国特許第4683327号、同5622648号、同5770107号の各明細書、国際公開第95/22586号、同95/24455号、同97/00600号、同98/23580号、同98/52905号の各パンフレット、特開平1−272551号、同6−16616号、同7−110469号、同11−80081号、特開2001−328973号、特表平11−513019号の各公報に記載の化合物の中から選んで用いることができる。
前記式(I)または一般式(II)で表される化合物が好ましい。
式(I)で表される化合物において、A〜Aは置換基である。置換基は、それぞれハロゲン原子、アルキル基(シクロアルキル基、ビシクロアルキル基を含む)、アルケニル基(シクロアルケニル基、ビシクロアルケニル基を含む)、アルキニル基、アリール基、ヘテロ環基、シアノ基、ヒドロキシル基、ニトロ基、カルボキシル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、シリルオキシ基、ヘテロ環オキシ基、アシルオキシ基、カルバモイルオキシ基、アルコキシカルボニルオキシ基、アリールオキシカルボニルオキシ基、アミノ基(アニリノ基を含む)、アシルアミノ基、アミノカルボニルアミノ基、アルコキシカルボニルアミノ基、アリールオキシカルボニルアミノ基、スルファモイルアミノ基、アルキル及びアリールスルホニルアミノ基、メルカプト基、アルキルチオ基、アリールチオ基、ヘテロ環チオ基、スルファモイル基、スルホ基、アルキル及びアリールスルフィニル基、アルキル及びアリールスルホニル基、アシル基、アリールオキシカルボニル基、アルコキシカルボニル基、カルバモイル基、アリール及びヘテロ環アゾ基、イミド基、ホスフィノ基、ホスフィニル基、ホスフィニルオキシ基、ホスフィニルアミノ基、シリル基が例として挙げられる。好ましくはハロゲン原子、アルキル基、アルコキシ基である。フッ素原子、塩素原子、臭素原子、メチル基、エチル基、メトキシ基が特に好ましい。これらの置換基は、さらに置換基を有していても良い。l、mおよびnはそれぞれ0〜4の整数である。それぞれ0〜2が好ましく、0または1がさらに好ましい。m、nまたはlが2以上の整数の場合、置換基は異なっていても良い。
Δnの大きな位相差フイルムを形成するには、Xは−N(R)−で表される2価の基であることが好ましい。その場合、Rの例は、水素原子またはA〜Aの例として挙げたものが挙げられる。水素原子またはアルキル基が好ましく、水素原子またはメチル基がより好ましく、水素原子が最も好ましい。
およびBはそれぞれアルキル基、アルコキシ基、アルコシキカルボニル基またはアシルオキシ基、アルコキシカルボニルオキシ基が好ましい。これらの基は、さらに置換基を有していてもよい。その場合の置換基の例はA〜Aの例として挙げたものと同じである。BおよびBに含まれる炭素数はそれぞれ1〜20個が好ましく、1〜15個が、より好ましい。BまたはBは、の少なくとも一方は、重合によって式(I)の化合物の配向を固定化することなどのために重合性基を含むが、両方が重合性基を含むことが好ましい。これらの基は、重合性エチレン性不飽和基または開環重合性基が好ましい。重合性エチレン性不飽和基の例は、下記(M−1)〜(M−6)である。
Figure 2005121827
上式中、Rは水素原子または置換基を表すが、水素原子またはアルキル基が好ましく、水素原子またはメチル基が特に好ましい。
(M−1)または(M−2)が好ましく、(M−1)が最も好ましい。
開環性重合性基として好ましいのは、環状エーテル基である。エポキシ基またはオキセタン基がより好ましく、エポキシ基が最も好ましい。
およびBの両方に重合性基を含むことが好ましい。
重合時に配向秩序度が低下し、膜面が乱れることを防止するために、重合性基とメソゲンとの間にはフレキシブルスペーサー部分を有することが好ましい。フレキシブルスペーサーの例は、−(CHm’−、−(CHCHO)n’−が挙げられる。式中、m’は1〜10の整数、n’は1〜4の整数を表す。
好ましいBおよびBを、式(B)で表す。
(B) −L−M
式中、Mは重合性基であり、Lは、−CHCH−(M)、−O(CHm’−(M)、−COO(CHm’−(M)、−OCO(CHm’−(M)、−OCOO(CHm’−(M)、−CHCHOCO(CHm’−(M)、−OCHCOO(CHm’−(M)、−OCHC≡CCH−(M)、−OCOOCHC≡CCH−(M)、−C≡C−(CHm’−(M)、−CHCH− O−(M)、−O(CHm’− O−(M)、−COO(CHm’− O−(M)、−OCO(CHm’− O−(M)、−OCOO(CHm’O−(M)、−CHCHOCO(CHm’− O−(M)、−OCHCOO(CHm’− O−(M)、−OCHC≡CCH− O−(M)、−OCOOCHC≡CCH− O−(M)、−C≡C−(CHm’−O−(M)で表される2価の基である。式中m’は1〜10の自然数である。
−O(CHm’−(M)が最も好ましい。
式(I)で表される化合物の例を以下に示す。
Figure 2005121827
Figure 2005121827
Figure 2005121827
式(II)で表される化合物において、A、Aは置換基である。置換基の例および好ましい範囲は、式(I)のA〜Aと同じものが挙げられる。
およびmは、それぞれ0〜4の整数である。それぞれ0〜2が好ましく、0〜1が、さらに好ましい。lまたはmが2以上の整数の場合、置換基は同じでも良いし、異なっていても良い。BおよびBの例および好ましい範囲は、式(I)のBおよびBと同じである。
式(II)の化合物に含まれるシクロヘキサン環の1位および,4位に結合した2つの置換基は、互いにシスの位置に結合していても、トランスの位置に結合していても良い。シスとトランスの混合物であっても良い。トランスの位置に結合していることが特に好ましい。
式(II)で表される化合物の例を以下に示す。
Figure 2005121827
Figure 2005121827
Figure 2005121827
第1の光学異方性層を形成する際には、式(I)の化合物同士または式(II)の化合物同士を混合して用いても良いし、式(I)の化合物と式(II)の化合物を混合しても良いし、これらの化合物と他の重合性液晶化合物を混ぜて用いても良い。また非液晶性の重合性化合物を混ぜて重合させても良い。
光学異方性層を液晶性化合物から形成する場合は、配向させた液晶性化合物を、配向状態を維持して固定化することが好ましい。固定化は、液晶性化合物に導入した重合性基の重合反応により実施することが好ましい。重合反応には、熱重合開始剤を用いる熱重合反応と光重合開始剤を用いる光重合反応とが含まれるが、光重合反応がより好ましい。光ラジカル重合開始剤の例には、α−カルボニル化合物(米国特許2367661号、同2367670号の各明細書記載)、アシロインエーテル(米国特許第2448828号明細書記載)、α−炭化水素置換芳香族アシロイン化合物(米国特許第2722512号明細書記載)、多核キノン化合物(米国特許第3046127号、同2951758号の各明細書記載)、トリアリールイミダゾールダイマーとp−アミノフェニルケトンとの組み合わせ(米国特許第3549367号明細書記載)、アクリジンおよびフェナジン化合物(特開昭60−105667号公報、米国特許第4239850号明細書記載)およびオキサジアゾール化合物(米国特許第4212970号明細書記載)が含まれる。
光により酸を発生する重合開始剤は、例えば有機エレクトロニクス材料研究会(ぶんしん出版)編「イメージング用有機材料」p187〜198、特開平10−282644号公報に種々の例が記載されておりこれら公知の化合物を使用することができる。具体的には、RSO (Rはアルキル基、アリール基を表す)、AsF 、SbF 、PF 、BF をカウンターイオンとするジアゾニウム塩、アンモニウム塩、ホスホニウム塩、ヨードニウム塩、スルホニウム塩、セレノニウム塩、アルソニウム塩等の各種オニウム塩、トリハロメチル基が置換したオキサジアゾール誘導体やS−トリアジン誘導体等の有機ハロゲン化物、有機酸のo−ニトロベンジルエステル、ベンゾインエステル、イミノエステル、ジスルホン化合物等が挙げられ、好ましくは、オニウム塩類、特に好ましくはスルホニウム塩、ヨードニウム塩類である。
光重合開始剤の使用量は、塗布液の固形分の0.01〜20質量%であることが好ましく、0.5〜5質量%であることがさらに好ましい。液晶性化合物の重合のための光照射は、紫外線を用いることが好ましい。照射エネルギーは、20mJ/cm〜50J/cmであることが好ましく、100〜800mJ/cmであることがさらに好ましい。
光重合反応を促進するため、加熱条件下で光照射を実施してもよい。光学異方性層の厚さは、0.1〜10μmであることが好ましく、0.5〜5μmであることがさらに好ましい。
光学異方性層は、液晶性化合物および上記の重合開始剤や他の添加剤を含む塗布液を、配向膜の上に塗布することで形成することが好ましい。
塗布液の塗布は、公知の方法(例、押し出しコーティング法、ダイレクトグラビアコーティング法、リバースグラビアコーティング法、ダイコーティング法)により実施できる。
第1の光学異方性層を形成する際の溶媒として、沸点90℃未満の溶媒のみを用いると、塗布後、昇温前に結晶析出がおこり、その後の昇温で、結晶を融解させても、レターデーションのムラが発生する。そこで、本発明では、塗布液を調製する溶媒として、少なくとも1種の、沸点が90℃以上250℃以下の溶媒を用いる。ここでいう沸点とは、気圧760mmHgで測定した値である。ただし、沸点が250℃より高い溶媒を用いると、その後の加熱によっても、十分に蒸発させることができないため好ましくない。
このような溶媒は上記で分類した溶媒等の中から、90℃以上の沸点を有するものを選んで用いることができる。溶媒の沸点については、オーム社発行の溶剤ポケットブック、産業図書社発行の溶剤ハンドブック、アルドリッチ総合カタログ等から容易に知ることができる。好ましい例は、メチルイソブチルケトン(沸点116.2℃)、シクロヘキサノン(沸点155.7℃)、トルエン(沸点110.6℃)、o−キシレン(沸点144.4℃)、ポリエチレングリコールブチルエーテルアセテート(沸点146℃)、テトラクロロエチレン(沸点121.2℃)、フェノキシエタノール(沸点244.7℃)が挙げられる。溶媒種は、ケトン系、炭化水素系およびエステル系が好ましく、ケトン系および炭化水素系がさらに好ましく、ケトン系が最も好ましい。
沸点の好ましい範囲は、100℃〜220℃であり、より好ましくは120℃〜200℃であり、最も好ましくは、140℃〜180℃である。具体的にはシクロヘキサノンが最も好ましい。
沸点が90℃以上250℃以下の溶媒の使用量は、重合性棒状液晶に対して、質量比で1/100〜50倍が好ましく、1/10〜9倍がより好ましく、1/5〜6倍が最も好ましい。
また、均一塗布するためには、上記の高沸点溶媒の25℃における粘度が0.5cP以上50cP以下であることが好ましい。0.7cP以上10cP以下であることが、より好ましく、1cP以上5cP以下であることが最も好ましい。溶媒粘度については、上記の溶剤ポケットブック、溶剤ハンドブック等から容易に知ることができるし、粘度の記載のないものについてもこれらに記載された方法で測定することができる。
沸点が90℃以上250℃以下の溶媒(高沸点溶媒)は、他の低沸点溶媒と混合して用いても良い。その場合の混合比は高沸点溶媒/低沸点溶媒=1/100〜100/1が好ましく、1/10〜10/1がより好ましい。
以下に、本発明の方法で製造された位相差板を液晶表示装置に用いた例を説明する。
本明細書において、角度について「実質的に」とは、厳密な角度±5゜未満の範囲内であることを意味する。厳密な角度との誤差は、4゜未満であることが好ましく、3゜未満であることがより好ましい。また、「遅相軸」は、屈折率が最大となる方向を意味する。さらに屈折率の測定波長は特別な記述がない限り、可視光域のλ=550nmでの値である。また、本明細書において、「可視光」とは、400nm〜700nmのことをいい、さらに屈折率の測定波長は特別な記述がない限り、可視光域のλ=550nmでの値である。また、本明細書では、「偏光膜」及び「偏光板」を区別して用いるが、「偏光板」は「偏光膜」の少なくとも片面に該偏光膜を保護する透明保護膜を有する積層体のことを意味するものとする。
図面を用いて、液晶表示装置の一態様について説明する。
図1は本発明の液晶表示装置、図2は本発明に使用可能な偏光板の構成の一例を示す模式図である。図1では、電界効果型液晶として負の誘電異方性を有するネマチック液晶を用いてアクティブ駆動を行った例で説明する。
[液晶表示装置]
図1において、液晶表示装置は、液晶セル(5〜8)、および液晶セルの両側に配置された一対の偏光板1および12を有する。偏光板1と液晶セル5〜8との間には、第1の光学異方性層3が、偏光板12と液晶セル5〜8との間には、第2の光学異方性層10が配置されている。液晶セルは、上側電極基板5と下側電極基板8と、これらに挟持される液晶分子7とからなる。液晶性分子7は、電極基板5および8の対向面に施されたラビング処理の方向6および9によって、外部電界が印加されていない非駆動状態において、前記基板に対して略垂直な方向に配向するように制御されている。また、上側偏光板1と下側偏光板12は、その吸収軸2と吸収軸13とが概略直交するように積層されている。
図2に示すように、偏光板1および12は、保護膜101および106に挟持される偏光膜104からなる。偏光板1および12は、例えば、ポリビニルアルコールフイルムからなる偏光膜をヨウ素にて染色し、延伸を行うことによって偏光膜104を得、その両面に保護膜101および106を積層して作製することができる。積層の際には、一対の保護膜と偏光膜の合計3枚のフイルムを、ロール・TO・ロールで貼り合わせると、生産性の点で好ましい。また、ロール・TO・ロールの積層では、図2に示す様に、保護膜101および106の遅相軸102および107と、偏光膜104の吸収軸105とが平行となる様に容易に積層でき、偏光板の寸法変化やカールの発生が起こり難い機械的安定性が高い偏光板となるので好ましい。また、3枚のフイルムの少なくとも2つの軸、例えば、一方の保護膜の遅相軸と偏光膜吸収軸、あるいは2枚の保護フイルムの遅相軸などが実質的に平行であれば同じ効果が得られる。
再び図1において、第1の光学異方性層3は、光学的に正の屈折率異方性を持ち、棒状液晶性化合物から形成され、可視光に対してレターデーション(Re)が40〜150nmを示す。一方、第2の光学異方性層10は、光学的に負の屈折率異方性を持ち、可視光に対してReが10nm以下で、且つRthが60〜250nmである。第2の光学異方性層10を構成している材料については特に制限はなく、液晶性化合物からなる層であっても、ポリマーフイルムであってもよい。これらの光学異方性層3および10は、液晶セルの画像着色を解消し、および視野角の拡大に寄与する。
なお、図1の液晶表示装置では、第2の光学異方性層を一層用いた例を示したが、第2の光学異方性層は二層以上であってもよい。第1の光学異方性層についても同様である。
図1中、上側を観察者側とすると、図1には、第1の光学異方性層3は、観察者側の偏光板1と観察者側液晶セル用基板5との間に、第2の光学異方性層10は、背面側の偏光板12と背面側液晶セル用基板8との間に配置した構成を示したが、第1の光学異方性層と第2の光学異方性層が入れ替わった構成であってもよいし、また、第1および第2の光学異方性層の双方が、観察者側の偏光板1と観察者側液晶セル用基板5との間に配置されていてもよいし、または背面側の偏光板12と背面側液晶セル用基板8との間に配置されていてもよい。かかる態様では、第2の光学異方性層が、第1の光学異方性層の支持体を兼ねていてもよい。
また、第1の光学異方性層3は、偏光板1と一体となっていてもよく、偏光板1と一体化した状態で液晶表示装置内に組み込むことができる。第1の光学異方性層は、棒状液晶性化合物からなるので、通常、支持体上に形成される。例えば、第1の光学異方性層の支持体を、偏光膜の一方の側の保護膜として機能させてもよく、透明保護膜、偏光膜、透明保護膜(透明支持体を兼用)および第1の光学異方性層の順序で積層した一体型偏光板とするのが好ましい。前記一体型偏光板を液晶表示装置内に組み込む場合は、装置の外側(液晶セルから遠い側)から、透明保護膜、偏光膜、透明保護膜(兼透明支持体)および第1の光学異方性層の順序になるように組み込むのが好ましい。
第2の光学異方性層10についても同様であり、偏光板12と一体化した一体型偏光板として液晶表示装置内に組み込むことができ、第2の光学異方性層10が液晶性化合物からなる態様では、偏光板12の一方の保護膜が第2の光学異方性層10の透明支持体を兼ねていてもよい。かかる態様では、透明保護膜、偏光膜、透明保護膜(透明支持体を兼用)および第2の光学異方性層の順序で積層した一体型偏光板とし、該一体型偏光板を、外側(液晶セルから遠い側)から、透明保護膜、偏光膜、透明保護膜(兼透明支持体)および第2の光学異方性層の順序になるように液晶表示装置内に組み込むのが好ましい。
さらに、第2の光学異方性層10が、ポリマーフイルムである場合は、第2の光学異方性層10が、偏光板12の一方の保護膜であってもよい。かかる態様では、透明保護膜、偏光膜および第2の光学異方性層(透明保護膜を兼ねる)の順序で積層した一体型偏光板とし、該一体型偏光板を、外側(液晶セルから遠い側)から、透明保護膜、偏光膜および第2の光学異方性層(兼透明保護膜)の順序になるように液晶表示装置内に組み込むのが好ましい。
液晶表示装置は、上記構成に限定されず、他の部材を含んでいてもよい。例えば、液晶セルと偏光膜との間にカラーフィルターを配置してもよい。また、透過型液晶表示装置の態様では、冷あるいは熱陰極蛍光管、発光ダイオード、エレクトロルミネッセント素子を光源とするバックライトを背面に配置することができる。一方、反射型液晶表示装置の態様では、偏光板は観察側に1枚配置したのみでよく、液晶セル背面あるいは液晶セルの下側基板の内面に反射膜を設置する。もちろん前記光源を用いたフロントライトを液晶セル観察側に設けることも可能である。さらに、表示装置の1画素内に、透過部と反射部を設けた半透過型も可能である。
液晶表示装置の種類については特に限定されず、画像直視型、画像投影型および光変調型のいずれの液晶表示装置も含まれる。TFTやMIMのような3端子または2端子半導体素子を用いたアクティブマトリクス液晶表示装置が本発明は有効である。もちろん時分割駆動と呼ばれるSTN型に代表されるパッシブマトリクス液晶表示装置でも有効である。
[VAモード液晶セル]
本発明において、液晶セルはVAモードであるのが好ましい。VAモードの液晶セルは、対向面がラビング処理された上下基板の間に誘電異方性が負の液晶性分子を封入してなる。例えば、Δn=0.0813、およびΔε=−4.6程度の液晶分子を用い、液晶分子の配向方向を示すダイレクタ、いわゆるチルト角が約89°の液晶セルを作製することができる。この時、液晶層の厚さdは3.5μm程度にすることができる。液晶層の厚さdと、屈折率異方性Δnとの積Δndの大きさにより白表示時の明るさが変化する。最大の明るさを得るためには、液晶層の厚さdは0.2〜0.5μmの範囲であるのが好ましい。
基板5および基板8のそれぞれの配向膜(図示せず)の内側には、透明電極(図示せず)が形成されるが、電極に駆動電圧を印加しない非駆動状態では、液晶層中の液晶分子7は、基板面に対して概略垂直に配向し、その結果液晶パネルを通過する光の偏光状態はほとんど変化しない。上記した様に、液晶セルの上側偏光板1の吸収軸2と下側偏光板12の吸収軸13とは概略直交になっているので、光は偏光板を通過せず、すなわち、図1の液晶表示装置では、非駆動状態において理想的な黒表示を実現する。これに対し、駆動状態では、液晶分子は基板面に平行な方向に傾斜し、液晶パネルを通過する光はかかる傾斜した液晶分子により偏光状態を変化させ、偏光板を通過する。換言すると、図1の液晶表示装置では、駆動状態において白表示が得られる。
ここでは上下基板間に電界が印加されるため、電界方向に垂直に液晶分子が応答するような、誘電率異方性が負の液晶材料を使用した例を示した。また電極を一方の基板に配置し、電界が基板面に平行の横方向に印加される場合は、液晶材料は正の誘電率異方性を有するものを使用することができる。
なお、VAモードの液晶表示装置では、TNモードの液晶表示装置で一般的に使われているカイラル材の添加は、動的応答特性の劣化させるため用いることは少ないが、配向不良を低減するために添加されることもある。
VAモードの特徴は、高速な応答であることと、コントラストが高いことである。しかし、コントラストは正面では高いが、斜め方向では低下するという課題がある。黒表示時に液晶性分子は基板面に垂直に配向している。正面から観察すると、液晶分子の複屈折はほとんどないため透過率は低く、高コントラストが得られる。しかし、斜めから観察した場合は液晶性分子に複屈折が生じる。さらに上下の偏光板吸収軸の交差角が、正面では90°の直交であるが、斜めから見た場合は90°より大きくなる。この2つの要因のために斜め方向では漏れ光が生じ、コントラストが低下する。本発明では、これを解決するために、第1および第2の光学異方性層を少なくとも一層ずつ配置する。
VAモードでは、白表示時には液晶性分子が傾斜しているが、傾斜方向とその逆方向では、斜めから観察した時の液晶性分子の複屈折の大きさが異なり、輝度や色調に差が生じる。これを解決するためには、液晶セルをマルチドメインにするのが好ましい。マルチドメインとは、一つの画素中に、配向状態の異なる複数の領域を形成した構造をいう。例えば、マルチドメイン方式のVAモードの液晶セルでは、一つの画素中に、電界印加時の液晶性分子の傾斜角が互いに異なる複数の領域が存在する。マルチドメイン方式のVAモード液晶セルでは、電界印加による液晶性分子の傾斜角を画素ごとに平均化することができ、そのことによって、視角特性を平均化することができる。一画素内で配向を分割するには、電極にスリットを設けたり、突起を設け、電界方向を変えたり電界密度に偏りを持たせる。全方向に均等な視野角を得るには、この分割数を多くすればよいが、4分割もしくは8分割以上することでほぼ均等な視野角が得られる。特に8分割時は偏光板吸収軸を任意の角度に設定できるので好ましい。
また配向分割の領域境界では、液晶分子が応答しづらい。そのためノーマリーブラック表示では黒表示が維持されるため、輝度低下が問題となる。液晶材料にカイラル剤を添加することは、境界領域を小さくするのに寄与する。
本発明において、第1および第2の光学異方性層は、液晶表示装置の画像着色を解消し、および視野角の拡大に寄与する。また、光学異方性層の支持体が偏光板の保護膜を兼ねることによって、または光学異方性層が偏光板の保護膜を兼ねることによって、液晶表示装置の構成部材を減少させることができるので、かかる態様では、液晶表示装置の薄型化にも寄与する。
本発明では、第1の光学異方性層は、棒状液晶性化合物からなる。第2の光学異方性層については、その原料は特に制限されないが、液晶性化合物から形成してもよい。液晶性化合物からなる光学異方性層は、従来の延伸複屈折ポリマーフイルムでは得ることができない光学的性質を実現することができる。特に棒状液晶化合物からなる第1の光学異方性層と、円盤状化合物からなる第2の光学異方性層の組合せにより、液晶表示装置の光学特性を格段に向上させることができる。
本発明において、第1の光学異方性層の面内レターデーション(Re)が40〜150nmであり、第2の光学異方性層のReは10nm以下、Rthが60〜250nm以下である。第1および第2の光学異方性層は、組み合わされることによって、全体として光学補償機能を奏するので、組み合わせた全体のレターデーションとして調整することがより好ましい。第1および第2の光学異方性層は、組み合わされることによって、全体として、Reが30〜200nmであり、Rthが60〜500nmであるのが好ましい。ここで、ReおよびRthは、おのおの以下の式によって定義される。
Re=(nx−ny)×d (1)
Rth={(nx+ny)/2−nz}×d (2)
式中、nxは層の面内における遅相軸方向の屈折率、nyはnxと直交する方向の面内の屈折率、nzは層の厚み方向の屈折率、dは層の厚みを表す。
[第1の光学異方性層]
本発明に用いる第1の光学異方性層は、重合性棒状液晶化合物からなり、Reが40〜150nmであり、好ましくは50〜120nmである。重合性棒状液晶化合物は、実質的に水平(ホモジニアス)配向に固定化することが好ましい。実質的に水平とは、棒状液晶性化合物の長軸方向と光学異方性層の面との平均角度(平均傾斜角)が0°〜10°の範囲内であることを意味する。棒状液晶性化合物を斜め配向させてもよい。斜め配向の場合でも、平均傾斜角は10°〜20°であることが好ましい。
[第2の光学異方性層]
本発明において、第2の光学異方性層は、負の屈折率異方性を持ち、可視光に対してReが10nm以下、Rthが60〜250nmである。本発明の第2の光学異方性層として、円盤状液晶性化合物または高分子ポリマー層を用いることが好ましい。
円盤状液晶性化合物は、ポリマーフイルム面に対して実質的に水平(0乃至10度の範囲の平均傾斜角)に配向させることが好ましい。円盤状液晶性化合物は、様々な文献(C. Destrade et al., Mol. Cryst. Liq. Cryst., vol. 71, page 111 (1981) ;日本化学会編、季刊化学総説、No.22、液晶の化学、第5章、第10章第2節(1994);B. Kohne et al., J. Chem. Soc. Chem. Comm., page 1794 (1985);J. Zhang et al., J. Am.Chem. Soc., vol. 116, page 2655 (1994))に記載されている。円盤状液晶性化合物の重合については、特開平8−27284公報に記載がある。
円盤状液晶性化合物は、重合により固定可能なように、重合性基を有するのが好ましい。例えば、円盤状液晶性化合物の円盤状コアに、置換基として重合性基を結合させた構造が考えられるが、円盤状コアに重合性基を直結させると、重合反応において配向状態を保つことが困難になる。そこで、円盤状コアと重合性基との間に連結基を有する構造が好ましい。即ち、重合性基を有する円盤状液晶性化合物は、下記式(V)で表わされる化合物であることが好ましい。
(V) D(−L−P)
式中、Dは円盤状コアであり、Lは二価の連結基であり、Pは重合性基であり、nは4〜12の整数である。
前記式(V)中の円盤状コア(D)、二価の連結基(L)および重合性基(P)の好ましい具体例は、それぞれ、特開2001−4837号公報に記載の(D1)〜(D15)、(L1)〜(L25)、(P1)〜(P18)であり、同公報に記載の内容を好ましく用いることができる。
重合性基を有する円盤状液晶性化合物の場合も、実質的に水平配向させることが好ましい。実質的に水平とは、円盤状液晶性化合物の円盤面と光学異方性層の面との平均角度(平均傾斜角)が0°〜10°の範囲内であることを意味する。円盤状液晶性化合物を斜め配向させてもよい。斜め配向の場合でも、平均傾斜角は10°〜20°であることが好ましい。
第2の光学異方性層に好ましく用いられる高分子ポリマーは、光学的に負の屈折率異方性を持つものであればいずれでもよいが、可視光に対してReが10nmという観点から、セルローストリアセテート、ゼオネックス、ゼオノア(共に日本ゼオン(株)製)、ARTON(JSR(株)製)のようなポリオレフィン類が好ましく用いられる。その他、例えば特開平8−110402号公報又は特開平11−293116号公報に記載されているような非複屈折性光学樹脂材料が挙げられる。
[液晶性化合物の配向状態の固定化]
第1及び第2の光学異方性層を液晶性化合物から形成する場合は、配向させた液晶性化合物を、配向状態を維持して固定化することが好ましい。固定化は、液晶性化合物に導入した重合性基の重合反応により実施することが好ましい。重合反応には、熱重合開始剤を用いる熱重合反応と光重合開始剤を用いる光重合反応とが含まれるが、光重合反応がより好ましい。光ラジカル重合開始剤の例には、α−カルボニル化合物(米国特許第2367661号、同2367670号の各明細書記載)、アシロインエーテル(米国特許第2448828号明細書記載)、α−炭化水素置換芳香族アシロイン化合物(米国特許第2722512号明細書記載)、多核キノン化合物(米国特許第3046127号、同2951758号の各明細書記載)、トリアリールイミダゾールダイマーとp−アミノフェニルケトンとの組み合わせ(米国特許第3549367号明細書記載)、アクリジンおよびフェナジン化合物(特開昭60−105667号公報、米国特許第4239850号明細書記載)およびオキサジアゾール化合物(米国特許第4212970号明細書記載)が含まれる
光により酸を発生する重合開始剤は、例えば有機エレクトロニクス材料研究会(ぶんしん出版)編「イメージング用有機材料」p187〜198、特開平10−282644号等に種々の例が記載されておりこれら公知の化合物を使用することができる。具体的には、RSO−(Rはアルキル基、アリール基を表す)、AsF 、SbF 、PF 、BF をカウンターイオンとするジアゾニウム塩、アンモニウム塩、ホスホニウム塩、ヨードニウム塩、スルホニウム塩、セレノニウム塩、アルソニウム塩等の各種オニウム塩、トリハロメチル基が置換したオキサジアゾール誘導体やS−トリアジン誘導体等の有機ハロゲン化物、有機酸のo−ニトロベンジルエステル、ベンゾインエステル、イミノエステル、ジスルホン化合物が挙げられ、好ましくは、オニウム塩類、特に好ましくはスルホニウム塩、ヨードニウム塩類である。
光重合開始剤の使用量は、塗布液の固形分の0.01〜20質量%であることが好ましく、0.5〜5質量%であることがさらに好ましい。液晶性化合物の重合のための光照射は、紫外線を用いることが好ましい。照射エネルギーは、20mJ/cm〜50J/cmであることが好ましく、100〜800mJ/cmであることがさらに好ましい。光重合反応を促進するため、加熱条件下で光照射を実施してもよい。光学異方性層の厚さは、0.1〜10μmであることが好ましく、0.5〜5μmであることがさらに好ましい。
光学異方性層は、液晶性化合物および上記の重合開始剤や他の添加剤を含む塗布液を、配向膜の上に塗布することで形成することが好ましい。塗布液の調製に使用する溶媒は、有機溶媒が好ましく用いられる。有機溶媒の例には、アミド(例、N,N−ジメチルホルムアミド)、スルホキシド(例、ジメチルスルホキシド)、ヘテロ環化合物(例、ピリジン)、炭化水素(例、ベンゼン、ヘキサン)、アルキルハライド(例、クロロホルム、ジクロロメタン)、エステル(例、酢酸メチル、酢酸ブチル)、ケトン(例、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン)、エーテル(例、テトラヒドロフラン、1,2−ジメトキシエタン)が含まれる。アルキルハライドおよびケトンが好ましい。二種類以上の有機溶媒を併用してもよい。塗布液の塗布は、公知の方法(例、押し出しコーティング法、ダイレクトグラビアコーティング法、リバースグラビアコーティング法、ダイコーティング法)により実施できる。
[配向膜]
第1および第2の光学異方性層を液晶性化合物から形成する場合、液晶性化合物を配向させるために、配向膜を用いることが好ましい。配向膜は、有機化合物(好ましくはポリマー)のラビング処理、無機化合物の斜方蒸着、マイクログループを有する層の形成、あるいはラングミュア・ブロジェット法(LB膜)による有機化合物(例えば、ω−トリコ酸、ジオクタデシルジメチルアンモニウムクロリド、ステアリル酸メチルなど)の累積のような手段で設けることが出来る。さらに電場の付与、磁場の付与あるいは光照射により配向機能が生じる配向膜も知られている。ポリマーのラビング処理により形成する配向膜がとくに好ましい。ラビング処理はポリマー層の表面を紙や布で一定方向に数回こすることにより実施する。
配向膜に使用するポリマーの種類は、液晶性化合物の配向(特に平均傾斜角)に応じて決定することができる。例えば、液晶性化合物を水平に配向させるためには配向膜の表面エネルギーを低下させないポリマー(通常の配向用ポリマー)を用いる。具体的なポリマーの種類については液晶セルまたは光学補償シートについて種々の文献に記載がある。特に、本発明において、ラビング処理の方向に対して直交する方向に液晶性化合物を配向する場合には、特開2002−62427号公報に記載の変性ポリビニルアルコール、特開2002−98836号公報に記載のアクリル酸系コポリマー、特開2002−268068号公報に記載のポリイミド、ポリアミック酸を好ましく用いることができる。いずれの配向膜においても、液晶化合物と透明支持体の密着性を改善する目的で、重合性基を有することが好ましい。重合性基は、側鎖に重合性基を有する繰り返し単位を導入するか、あるいは、環状基の置換基として導入することができる。界面で液晶性化合物と化学結合を形成する配向膜を用いることがより好ましく、かかる配向膜は特開平9−152509号公報に記載されている。
配向膜の厚さは0.01〜5μmであることが好ましく、0.05〜2μmであることがさらに好ましい。
なお、配向膜を用いて液晶性化合物を配向させてから、その配向状態のまま液晶性化合物を固定して光学異方性層を形成し、光学異方性層のみをポリマーフイルム(または透明支持体)上に転写してもよい。
[偏光膜]
本発明に使用可能な偏光膜については、特に制限されず従来公知のものを使用することができる。例えば、ポリビニルアルコールや部分ホルマール化ポリビニルアルコール、エチレン・酢酸ビニル共重合体部分ケン化物等の親水性ポリマーからなるフイルムに、ヨウ素及び/又はアゾ系やアントラキノン系、テトラジン系等の二色性染料などからなる二色性物質を吸着させて、延伸配向処理したものなどを用いることができる。本発明では、特開2002−131548号公報に記載の延伸方法を用いることが好ましく、特に、偏光膜の吸収軸が長手方向に対して実質的に直交する、幅方向一軸延伸型テンター延伸機を用いることが好ましい。幅方向一軸延伸型テンター延伸機を用いることで、第1の光学異方性層に用いる配向膜としてラビング処理の方向に対して直交する方向に液晶性化合物を配向する配向膜を用いる必要がなく、通常の配向膜を用いるため、コスト、配向による欠陥の点で好ましい。
偏光膜は、通常、少なくとも片面が透明保護膜(保護フイルムともいう)によって保護された偏光板として用いられる。透明保護膜の種類は特に限定されず、セルロースアセテート、セルロースアセテートブチレート、セルロースプロピオネート等のセルロースエステル類、ポリカーボネート、ポリオレフィン、ポリスチレン、ポリエステルを用いることができる。
透明保護膜は、通常、ロール形態で供給され、長尺の偏光膜に対して、長手方向が一致するようにして連続して貼り合わされることが好ましい。ここで、透明保護膜の配向軸(遅相軸)はいずれの方向であってもよいが、操作上の簡便性から、透明保護膜の配向軸は、長手方向に平行であることが好ましい。また、透明保護膜の遅相軸(配向軸)と偏光膜の吸収軸(延伸軸)の角度も特に限定的でなく、偏光板の目的に応じて適宜設定できる。
なお、本発明に好ましく用いられる、前記の幅方向一軸延伸型テンター延伸機を用いて偏光膜を作製した場合には、透明保護膜の遅相軸(配向軸)と偏光膜の吸収軸(延伸軸)は実質的に直交することになる。
透明保護膜のレターデーションは、例えば波長632.8nmにおいて10nm以下が好ましく、5nm以下がさらに好ましい。このような低レターデーションの観点から、透明保護膜として使用するポリマーはセルローストリアセテート、ゼオネックス、ゼオノア(共に日本ゼオン(株)製)、ARTON(JSR(株)製)のようなポリオレフィン類が好ましく用いられる。その他、例えば特開平8−110402号公報又は特開平11−293116号公報に記載されているような非複屈折性光学樹脂材料が挙げられる。なお、透明保護膜にセルロースアセテートを用いる場合には、環境の温湿度によるレターデーション変化を小さくおさえる目的から、レターデーションは3nm未満であることが好ましく、さらに2nm以下であることが好ましい。
本発明では、薄型化等を目的に、偏光膜の保護膜のうち一方が、光学異方性層の支持体を兼ねていてもよいし、また光学異方性層そのものであってもよい。光学異方性層と偏光膜は、光学軸のズレ防止やゴミなどの異物の侵入防止などの点から、固着処理されていることが好ましい。その固着積層には例えば透明接着層を介した接着方式などの適宜な方式を適用することができる。その接着剤等の種類について特に限定はなく、構成部材の光学特性の変化防止などの点から、接着処理時の硬化や乾燥の際に高温のプロセスを要しないものが好ましく、長時間の硬化処理や乾燥時間を要しないものが望ましい。このような観点から、親水性ポリマー系接着剤や粘着層が好ましく用いられる。
前記粘着層の形成には、例えばアクリル系重合体やシリコーン系ポリマー、ポリエステルやポリウレタン、ポリエーテルや合成ゴムなどの適宜なポリマーを用いてなる透明粘着剤を用いることができる。このうち、光学的透明性や粘着特性、耐候性などの点よりアクリル系粘着剤が好ましい。なお粘着層は、液晶セル等の被着体への接着を目的に偏光板の片面又は両面に必要に応じて設けることもできる。その場合、粘着層が表面に露出するときにはそれを実用に供するまでの間、セパレータ等を仮着して粘着層表面の汚染等を防止することが好ましい。
偏光膜の片面又は両面に、上記の透明保護膜に準じた耐水性等の各種目的の保護膜、表面反射の防止等を目的とした反射防止層又は/及び防眩処理層などの適宜な機能層を形成した偏光板を用いてもよい。前記反射防止層は、例えばフッ素系ポリマーのコート層や多層金属蒸着膜等の光干渉性の膜などとして適宜に形成することができる。また防眩処理層も例えば微粒子含有の樹脂塗工層やエンボス加工、サンドブラスト加工やエッチング加工等の適宜な方式で表面に微細凹凸構造を付与するなどにより表面反射光が拡散する適宜な方式で形成することができる。
なお前記の微粒子には、例えば平均粒径が0.5〜20μmのシリカや酸化カルシウム、アルミナやチタニア、ジルコニアや酸化錫、酸化インジウムや酸化カドミウム、酸化アンチモン等の導電性のこともある無機系微粒子や、ポリメチルメタクリレートやポリウレタの如き適宜なポリマーからなる架橋又は未架橋の有機系微粒子などの適宜なものを1種又は2種以上用いうる。また上記の接着層ないし粘着層は、斯かる微粒子を含有して光拡散性を示すものであってもよい。
[偏光板の光学性能]
本発明に関連する透明保護膜、偏光膜および透明支持体からなる偏光板の光学的性質及び耐久性(短期、長期での保存性)は、市販のスーパーハイコントラスト品(例えば、株式会社サンリッツ社製HLC2−5618等)同等以上の性能を有することが好ましい。具体的には、可視光透過率が42.5%以上で、偏光度({(Tp−Tc)/(Tp+Tc)}1/2 ≧ 0.9995(ただし、Tpは平行透過率、Tcは直交透過率)であり、温度60℃、湿度90%RH雰囲気下に500時間および80℃、ドライ雰囲気下に500時間放置した場合のその前後における光透過率の変化率が絶対値に基づいて3%以下、更には1%以下、偏光度の変化率は絶対値に基づいて1%以下、更には0.1%以下であることが好ましい。
実施例、および比較例で、第1の光学異方性層製造時に用いた溶媒の760mHgにおける沸点、25℃における粘度を下表に示す。
────────────────────────────────────────
沸点 粘度
────────────────────────────────────────
シクヘキサノン(本発明) 155.7℃ 2.41cP
o−キシレン (本発明) 144.4℃ 0.75cP
メチルエチルケトン 79.6℃ 0.40cP
────────────────────────────────────────
[実施例1]
図1に示す構成の液晶表示装置を作製した。即ち、観察方向(上層)から上側偏光板1、液晶セル(上基板5、液晶層7、下基板8)、下側偏光板12を積層し、さらにバックライト光源(不図示)を配置した。また上下各偏光板と液晶セルの間には、液晶表示装置の光学性能を向上させるための第1の光学異方性層3および第2の光学異方性層10を配置した。用いた上側偏光板1および下側偏光板12として、図2に示す構成、保護膜101、偏光膜103、保護膜105(保護膜105がより液晶セルに近い側に配置されるとする)からなるものを用いたが、上側偏光板1については、保護膜105を第1の光学異方性層3の透明支持体として兼用し、光学異方性層3を一体化した、一体型上側偏光板を作製してから液晶表示装置に組み込んだ。また、下側偏光板12については、保護膜105を第2の光学異方性層10として兼用した。
<液晶セルの作製>
液晶セルは以下の手順で作製した。基板表面に配向膜(例えばJSR社製のJALS204R)を塗布後、ラビング処理により液晶性分子の配向方向を示すダイレクタ、いわゆる基板面に対するチルト角を約89°とした。上下基板間のセルギャップは3.5μmとし、その間に誘電異方性が負で、Δn=0.0813、Δε=−4.6の液晶(メルク社製のMLC−6608)を滴下注入して封入した。
<一体型上側偏光板の作製>
延伸したポリビニルアルコールフイルムにヨウ素を吸着させて偏光膜を作製した。
液晶セルに遠い側の透明保護膜(図2中、101)には、ケン化処理した市販のセルローストリアセテートフイルム(フジタックTD80UF、富士写真フイルム(株)製)を用いた。この保護膜のRe値は3nm、Rth値は50nmであった。一方、液晶セルに近い側の透明保護膜(図2中、105)には、下記方法により作製してケン化処理した透明支持体Aを用いた。
(透明支持体Aの作製)
下記の組成物をミキシングタンクに投入し、加熱しながら攪拌して、各成分を溶解し、セルロースアセテート溶液を調製した。
────────────────────────────────────────
セルロースアセテート溶液組成
────────────────────────────────────────
酢化度60.7〜61.1%のセルロースアセテート 100質量部
トリフェニルホスフェート(可塑剤) 7.8質量部
ビフェニルジフェニルホスフェート(可塑剤) 3.9質量部
メチレンクロライド(第1溶媒) 336質量部
メタノール(第2溶媒) 29質量部
────────────────────────────────────────
別のミキシングタンクに、下記のレターデーション上昇剤16質量部、メチレンクロライド92質量部およびメタノール8質量部を投入し、加熱しながら攪拌して、レターデーション上昇剤溶液を調製した。セルロースアセテート溶液474質量部にレターデーション上昇剤溶液25質量部を混合し、充分に攪拌してドープを調製した。レターデーション上昇剤の添加量は、セルロースアセテート100質量部に対して、3.5質量部であった。
レターデーション上昇剤
Figure 2005121827
得られたドープを、バンド延伸機を用いて流延した。バンド上での膜面温度が40℃となってから、70℃の温風で1分乾燥し、バンドからフイルムを140℃の乾燥風で12分間乾燥し、残留溶剤量が0.3質量%のセルロースアセテートフイルム(厚さ:80μm)を作製した。作製したセルロースアセテートフイルムについて、エリプソメーター(M−150、日本分光(株)製)を用いて、波長550nmにおけるRe値およびRth値を測定した。Reは2nm(ばらつき±1nm)、Rthは120nm(ばらつき±3nm)であった。さらに、400nm〜700nmの各波長のReは2±1nm、400nm〜700nmの各波長のRthは120±2nmの範囲であった。
作製したセルロースアセテートフイルムを2.0mol/lの水酸化カリウム溶液(25℃)に2分間浸漬した後、硫酸で中和し、純水で水洗し、その後乾燥させた。このセルロースアセテートフイルムの表面エネルギーを接触法により求めたところ、63mN/mであった。こうして作製したセルロースアセテートフイルムを透明支持体Aとした。
(配向膜の形成)
次に、作製した透明支持体Aの反対側の表面に、下記組成の塗布液を#15のワイヤーバーコーターで26.3ml/m塗布した。
────────────────────────────────────────
配向膜塗布液組成
────────────────────────────────────────
下記の高分子化合物P 4質量部
トリエチルアミン 2質量部
デコナールEX−521の5%水溶液(ナガセ化成工業株式会社のエポキシ化合物)
8.1質量部
水 57質量部
メタノール 29質量部
────────────────────────────────────────
高分子化合物P
Figure 2005121827
25℃で30秒間、120℃の温風で120秒間乾燥した。乾燥後の配向膜の厚みは1.0μmであった。また、配向膜の表面粗さを原子間力顕微鏡(AFM:Atomic Force Microscope、SPI3800N、セイコーインスツルメンツ(株)製)にて測定したところ、1.135nmであった。次に、形成した膜に、透明支持体Aの遅相軸(長手方向:波長550nm測定)と同じ方向にラビング処理した。
(第1の光学異方性層の形成)
この配向膜上に、第1の光学異方性層を形成した。具体的には、上記の配向膜の上に、下記の組成の塗布液をバーコーターで塗布後、40℃で30秒間乾燥し、ついで85℃び加熱(配向熟成)し、さらに紫外線照射して厚さ0.7μmの水平配向した第1の光学異方性層を形成した。
────────────────────────────────────────
第1の光学異方性層用塗布液組成
────────────────────────────────────────
本明細書中の棒状液晶性化合物(例示化合物I−1) 26.2質量%
下記の増感剤A 0.32質量%
下記の光重合開始剤B 0.96質量%
配向制御剤C 0.19質量%
グルタールアルデヒド 0.04質量%
シクロヘキサノン 72.29質量%
────────────────────────────────────────
増感剤A
Figure 2005121827
光重合開始剤B
Figure 2005121827
配向制御剤C
Figure 2005121827
形成した第1の光学異方性層3は、透明支持体Aの長手方向(ラビング方向)と直交する方向に遅相軸4を有し、550nmにおけるRe値は60nmであった。また、光学的に正の屈折率異方性を示した。
作製した透明支持体Aと第1光学異方性層との積層体、およびセルロールトリアセテートフイルム(フジタックTD80UF)を、作製した偏光膜の両面に、ポリビニルアルコール系接着剤を用いて貼り付け、一体型上側偏光板を作製した。図2中、液晶セル側から遠い透明保護膜101がフジタックTD80UF、液晶セルに近い透明保護膜105が透明支持体Aである。各フイルムの積層角度は表示装置を上から見た時の左右の方向を基準(0°)にすると、上側偏光板保護膜遅相軸102および106の角度は0°、偏光膜吸収軸104(図1中、2)の角度は0°とした。
この様にして作製した、上側偏光板1と第1の光学異方性層3との一体型上側偏光板を、第1の光学異方性層3が、上側液晶セル基板5により近くなる様に、液晶表示装置に組み込んだ。
<下側偏光板の作製>
上記で作製した上側偏光板と同一の偏光膜を用いた。偏光膜の液晶セルに遠い側の透明保護膜(図2中、101)として、上側偏光板と同様、ケン化処理した市販のセルローストリアセテートフイルム(フジタックTD80UF、富士写真フイルム(株)製)を用いた。一方、液晶セルに近い側の透明保護膜(図2中、105)として、上側偏光板と同様、上記作製した透明支持体Aを用いた。偏光膜の両面に、上記と同様の接着剤を用いて2種の保護膜を貼り付けた。各フイルムの積層角度は表示装置を上から見た時の左右の方向を基準(0°)にすると、図2中、偏光膜吸収軸104(図1中、15)の軸角度は90°、保護膜遅相軸102および106の角度は90°に設定した。
透明支持体Aは、光学的に負の屈折率異方性を有し、可視光に対してRe=2nmで、且つRth=120nmの光学的特性を示すので、第2の光学異方性層としても機能した。従って、作製した2枚の保護膜と偏光膜とからなる偏光板を、図1の下側偏光板12と第2の光学異方性層10とを一体化した下側偏光板として用いた。この下側偏光板を、第2の光学異方性層10が、下側液晶セル基板8により近くなる様に、液晶表示装置に組み込んだ。
<作製した液晶表示装置の漏れ光の測定>
この様にして作製した液晶表示装置の透過率の視野角依存性を測定した。仰角は正面から斜め方向へ10°毎に80°まで、方位角は水平右方向(0°)を基準として10°毎に360°まで測定した。黒表示時の輝度は正面方向から仰角が増すにつれ、漏れ光透過率も上昇し、仰角60°近傍で最大値をとることがわかった。また黒表示透過率が増すことで、白表示透過率と黒表示透過率の比であるコントラストが悪化することもわかった。そこで、正面の黒表示透過率と仰角60°の漏れ光透過率の最大値で、視野角特性を評価することにした。
本実施例での正面透過率は0.02%、仰角60°の漏れ光透過率は、方位角45°で0.04%であった。
[実施例2]
図1の構成の液晶表示装置を作製した。即ち、観察方向(上層)から上側偏光板1、液晶セル(上基板5、液晶層7、下基板8)、下側偏光板12を積層し、さらにバックライト光源(不図示)を配置した。また上下各偏光板と液晶セルの間には、液晶表示装置の光学性能を向上させるための第1の光学異方性層3および第2の光学異方性層10を配置した。用いた上側偏光板1および下側偏光板12として、図2に示す構成、保護膜101、偏光膜103、保護膜105(保護膜105がより液晶セルに近い側に配置されるとする)からなるものを用いたが、上側偏光板1については、保護膜105を第1の光学異方性層3の透明支持体として兼用し、光学異方性層3を一体化した、一体型上側偏光板を作製してから液晶表示装置に組み込んだ。また、下側偏光板12についても、保護膜105を第2の光学異方性層10の透明支持体として兼用し、光学異方性層10を一体化した、一体型下側偏光板を作製してから液晶表示装置に組み込んだ。
液晶セルおよび偏光膜については、実施例1と同一のものを用いた。
上側および下側偏光膜の保護膜として、実施例1と同様、市販のセルローストリアセテートフイルム(フジタックTD80UF、富士写真フイルム(株)製、Re値は3nm、Rth値は50nm)を用いた。
<一体型上側偏光板の作製>
実施例1の透明支持体と同様なケン化処理を行ったフジタックTD80UF(Re=3nm、Rth=50nm)上に、配向膜層、第1の光学異方性層3を形成した。第1の光学異方性層の550nmにおけるRe値を85nmにした以外は、実施例1と同様にして、棒状液晶性化合物を配向(遅相軸は支持体の遅相軸と直交方向)させることによって、第1の光学異方性層3を形成した。なお、第1の光学異方性層は、光学的に正の屈折率異方性を示した。波長478nmでのReを波長748nmでのReで除した値は1.07であった。
作製したフジタックTD80UFと第1の光学異方性層3との積層体、およびフジタックTD80UFを、偏光膜の両面にポリビニルアルコール系接着剤を用いて貼り付け、一体型上側偏光板を作製した。この一体型上側偏光板を、第1の光学異方性層3が上側液晶セル基板5により近くなる様に、液晶表示装置に組み込んだ。
<一体型下側偏光板の作製>
(配向膜層の作製)
実施例1の透明支持体と同様なケン化処理を行ったフジタックTD80UF(Re=3nm、Rth=50nm)上に、下記の組成の塗布液を#16のワイヤーバーコーターで28ml/m塗布した。
────────────────────────────────────────
配向膜塗布液組成
────────────────────────────────────────
下記の変性ポリビニルアルコール 20質量部
水 361質量部
メタノール 119質量部
グルタールアルデヒド(架橋剤) 0.5質量部
────────────────────────────────────────
変性ポリビニルアルコール
Figure 2005121827
25℃で60秒間、60℃の温風で60秒間、さらに90℃の温風で150秒間乾燥した。乾燥後の配向膜厚みは1.1μmであった。また、配向膜の表面粗さを原子間力顕微鏡(AFM:Atomic Force Microscope、SPI3800N、セイコーインスツルメンツ(株)製)にて測定したところ、1.147nmであった。該配向膜の上にフジタックTD−80UFの遅相軸と同じ方向にラビング処理した。
(第2の光学異方性層の形成)
ラビング処理した配向膜上に、下記の組成のディスコティック液晶を含む塗布液を塗布した。
────────────────────────────────────────
ディスコティック液晶層の塗布液組成
────────────────────────────────────────
円盤状液晶性化合物(1)*1 32.6質量%
セルロースアセテートブチレート 0.7質量%
エチレンオキサイド変成トリメチロールプロパントリアクリレート(V#360、大阪有機化学(株)製) 3.2質量%
増感剤(カヤキュアーDETX、日本化薬(株)製) 0.4質量%
光重合開始剤(イルガキュアー907、チバガイギー社製) 1.1質量%
メチルエチルケトン 62.0質量%
────────────────────────────────────────
*1:円盤状液晶性化合物(1)として、1,2,1’ ,2’,1” ,2”−トリス[4,5−ジ(ビニルカルボニルオキシブトキシベンゾイルオキシ)フェニレン(特開平8−50206号公報、段落0044に記載の例示化合物TE−8の(8)、m=4)を用いた。
その後、130℃の乾燥ゾーンで2分間加熱乾燥し、円盤状化合物を配向させた。次に、130℃で120W/cm高圧水銀灯を用いて、4秒間UV照射し円盤状化合物を重合させた。その後、室温まで放冷して、厚さ1.4μm、光学的に負の屈折率異方性を示し、可視光に対して、Re=0nm、Rth=140nmの第2の光学異方性層を形成した。第2の光学異方性層の円盤状液晶性化合物は±2°の範囲で水平配向していた。
作製したフジタックTD80UFと第2の光学異方性層の積層体およびフジタックTD80UFを、偏光膜の両面にポリビニルアルコール系接着剤を用いて貼り付け、一体型偏光板を作製した。
作製した一体型下側偏光板を、第2の光学異方性層10が上側液晶セル基板8に接するように、液晶表示装置に組み込んだ。
その他の構成は例1と同様に液晶表示装置を作製した。
<作製した液晶表示装置の漏れ光の測定>
この様にして作製した液晶表示装置の黒表示時の漏れ光の視野角特性を実施例1と同様の方法で測定した。本実施例での正面透過率は0.02%、仰角60°の漏れ光透過率は、方位角45°で0.04%であった。
[実施例3]
第1の光学異方性層の塗布液組成を下記の棒状液晶化合物を用いた組成に変更した以外は、実施例2と同様にして液晶表示装置を作製した。作製した液晶表示装置の漏れ光の測定値は実施例2と同様であった。
────────────────────────────────────────
第1の光学異方性層用塗布液組成
────────────────────────────────────────
本明細書中の棒状液晶性化合物(例示化合物I−1) 10.1質量%
本明細書中の棒状液晶性化合物(例示化合物I−2) 19.2質量%
増感剤 A 0.32質量%
光重合開始剤 B 0.96質量%
配向制御剤 C 0.19質量%
グルタールアルデヒド 0.04質量%
シクロヘキサノン 20.0質量%
メチルエチルケトン 49.19質量%
────────────────────────────────────────
[実施例4]
第1の光学異方性層の塗布液組成を下記にした以外は、実施例2と同様にして液晶表示装置を作製した。作製した液晶表示装置の漏れ光の測定値は、正面透過率は0.02%、仰角60°の漏れ光透過率は、方位角45°で0.035%であった。
────────────────────────────────────────
第1の光学異方性層用塗布液組成
────────────────────────────────────────
本明細書中の棒状液晶性化合物(例示化合物II−4) 29.3質量%
増感剤A 0.32質量%
光重合開始剤B 0.96質量%
配向制御剤C 0.19質量%
グルタールアルデヒド 0.04質量%
o−キシレン 10.0質量%
メチルエチルケトン 59.19質量%
────────────────────────────────────────
[比較例1]
図1と同様の構成の液晶表示装置を作製した。偏光板1,12として、図2の構成の偏光板を用い、保護膜101,105として、市販のセルロースアセテートフイルム(フジタックTD80UF、富士写真フイルム(株)製、Re値が3nm、Rth値が50nm)を用いた。また、上側偏光板1と上側液晶セル基板5との間に、延伸フイルムからなる位相差フイルムC(図1中、3)を1枚、下側偏光板12と下側液晶セル基板8との間に、延伸フイルムからなる位相差フイルムDを2枚(図1中、10として一枚で図示した)配置した。偏光板保護膜の遅相軸、偏光板吸収軸の方向は実施例2と同じにした。
位相差フイルムCは、ノルボルネン系延伸フイルムからなり、フイルム面の延伸方向の平均屈折率をNx(=1.51)、フイルム面の延伸方向に垂直な方向の平均屈折率をNy(=1.509)、フイルム面の厚さ方向の平均屈折率をNz(=1.509)、フイルムの厚さは95μmであった。同フイルムのRe値を95nm、同遅相軸4の角度は0°にした。一方、位相差フイルムD(10)は、ノルボルネン系延伸フイルムからなり、フイルム面の延伸方向の平均屈折率をNx(=1.51)、フイルム面の延伸方向に垂直な方向の平均屈折率をNy(=1.51)、フイルム面の厚さ方向の平均屈折率をNz(=1.5084)、フイルムの厚さは70μmであった。同フイルムのRe値は5nm、Rth値は110nmであり、2枚のフイルムの遅相軸が概略直交するように積層し、下側偏光板に接するフイルムの遅相軸(不図示)の角度は90°、液晶セルに接するフイルムの遅相軸(不図示)の角度は0°となる様に配置した。
<作製した液晶表示装置の漏れ光の測定>
この様にして作製した液晶表示装置の黒表示時の漏れ光の視野角特性を、実施例1と同様の方法で測定した。本比較例での正面透過率は0.02%、仰角60°の漏れ光透過率は、方位角45°で0.17%であった。
本発明の実施例1、2、3および4に比較して、漏れ光が大きく、かつ3枚の位相差フイルムが必要であることから本発明の液晶表示装置の効果は明らかである。
[比較例2]
第1の光学異方性層の塗布液組成を下記にした以外は、実施例2と同様にして液晶表示装置を作製した。第1の光学異方性層は、結晶析出によりレターデーションにムラが生じた。正面透過率は0.19%、仰角60°の漏れ光透過率の最大値は、方位角45°で0.34%であった。
実施例1、2、3および4に比較して、位相差板のレタデ−ションムラに起因する漏れ光が大きいことから、本発明の効果は明らかである。
────────────────────────────────────────
第1の光学異方性層用塗布液組成
────────────────────────────────────────
本明細書中の棒状液晶性化合物(例示化合物I−1) 26.2質量%
増感剤A 0.32質量%
光重合開始剤B 0.96質量%
配向制御剤C 0.19質量%
グルタールアルデヒド 0.04質量%
メチルエチルケトン 72.29質量%
────────────────────────────────────────
液晶表示装置の一例を示す概略図である。 偏光板の一例を示す概略図である。
符号の説明
1 上側偏光板
2 上側偏光板吸収軸
3 第1の光学異方性層
4 第1の光学異方性層遅相軸の方向
5 液晶セル上電極基板
6 上基板配向制御方向
7 液晶性分子
8 液晶セル下電極基板
9 下基板配向制御方向
10 第2の光学異方性層
12 下側偏光板
13 下側偏光板吸収軸の方向
101 偏光板保護膜
102 偏光板保護膜遅相軸の方向
103 偏光板偏光膜
104 偏光膜吸収軸方向
105 偏光板保護膜
106 偏光板保護膜遅相軸の方向

Claims (8)

  1. 透明樹脂からなる支持体上に、重合性棒状液晶化合物を塗布して、光学異方性層を形成する際に、沸点が90℃以上250℃以下の溶媒を含む塗布液を用いることを特徴とする位相差板の製造方法。
  2. 沸点が90℃以上250℃以下の溶媒の25℃における粘度が0.5cP以上50cP以下であることを特徴とする請求項1の製造方法。
  3. シクロヘキサノンを含む塗布液を用いることを特徴とする請求項1の製造方法。
  4. 重合性棒状液晶化合物の少なくとも1つが式(I)で表されることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項の製造方法:
    (I)
    Figure 2005121827

    [式中、A〜Aは置換基を表し;l、mおよびnは0〜4の整数であり;BおよびBは置換基であって、BおよびBの少なくとも一方は重合性基を含み;Xは酸素原子または−N(R)−を表し、Rは水素原子または置換基である]。
  5. 重合性棒状液晶化合物の少なくとも1つが式(II)で表されることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項の製造方法:
    (II)
    Figure 2005121827

    [式中、A、Aは置換基を表し;lおよびmは0〜4の整数であり;BおよびBは置換基であって、BおよびBの少なくとも一方は重合性基を含む]。
  6. 請求項1乃至5のいずれか一項の方法で製造された位相差板。
  7. 互いの吸収軸が直交している二枚の偏光膜および前記二枚の偏光膜の間に、一対の基板および該基板間に挟持される液晶性分子からなる液晶層を有するとともに、外部電界が印加されていない非駆動状態において、前記液晶性分子が前記基板に対して略垂直な方向に配向する液晶セルと、光学的に正の屈折率異方性を持ち、重合性棒状液晶化合物からなり、可視光に対して下記で定義されるReが40〜150nmである第1の光学異方性層の少なくとも一層と、可視光に対して下記で定義されるReが10nm以下で、且つRthが60〜250nmである第2の光学異方性層の少なくとも一層とを有する液晶表示装置において、第1の光学異方性層が請求項1乃至4のいずれか一項の方法で製造されたことを特徴とする液晶表示装置:
    Re=(nx−ny)×d
    Rth={(nx+ny)/2−nz}×d
    [式中、nxは層の面内における遅相軸方向の屈折率、nyはnxと直交する方向の面内の屈折率、nzは層の厚み方向の屈折率、dは層の厚み(nm)を表す]。
  8. 第2の光学異方性層が、重合性基を有する円盤状液晶性化合物からなる層である請求項7の液晶表示装置。
JP2003355516A 2003-10-15 2003-10-15 位相差板の製造方法および液晶表示装置 Pending JP2005121827A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003355516A JP2005121827A (ja) 2003-10-15 2003-10-15 位相差板の製造方法および液晶表示装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003355516A JP2005121827A (ja) 2003-10-15 2003-10-15 位相差板の製造方法および液晶表示装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2005121827A true JP2005121827A (ja) 2005-05-12

Family

ID=34613076

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003355516A Pending JP2005121827A (ja) 2003-10-15 2003-10-15 位相差板の製造方法および液晶表示装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2005121827A (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007178680A (ja) * 2005-12-27 2007-07-12 Fujifilm Corp 光学補償フィルム、偏光板及び液晶表示装置
JP2009300917A (ja) * 2008-06-17 2009-12-24 Fujifilm Corp 光学フィルム、偏光板、及び液晶表示装置
JP2013083912A (ja) * 2011-09-29 2013-05-09 Fujifilm Corp 偏光板、及び液晶表示装置
TWI559080B (zh) * 2015-11-09 2016-11-21 新應材股份有限公司 正型感光性絕緣樹脂組成物塗佈溶液及其絕緣膜的製造方法
JP2018049273A (ja) * 2016-09-23 2018-03-29 三星電子株式会社Samsung Electronics Co.,Ltd. 液晶表示装置
KR20180033087A (ko) * 2016-09-23 2018-04-02 삼성전자주식회사 액정 표시 장치

Citations (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0311047A (ja) * 1989-06-08 1991-01-18 Dainippon Ink & Chem Inc 光学活性化合物、その中間体、液晶組成物及び液晶表示素子
JPH07110469A (ja) * 1993-08-16 1995-04-25 Dainippon Ink & Chem Inc 液晶表示素子及びその製造方法
JPH08184858A (ja) * 1994-12-28 1996-07-16 Sharp Corp 液晶表示装置およびその製造方法
JPH09230143A (ja) * 1995-07-24 1997-09-05 Fuji Photo Film Co Ltd 光学補償シート、その製造方法、液晶表示装置及びカラー液晶表示装置
JP2000098134A (ja) * 1998-07-31 2000-04-07 Merck Patent Gmbh 光学リタ―デ―ション膜
JP2000304930A (ja) * 1999-02-17 2000-11-02 Fuji Photo Film Co Ltd 光学補償シート、楕円偏光板および液晶表示装置
JP2001183643A (ja) * 1999-12-27 2001-07-06 Fuji Photo Film Co Ltd 液晶表示装置
US6338902B1 (en) * 2000-10-31 2002-01-15 National Science Council Viewing angle compensator for liquid crystal display and method for fabricating the same
JP2002192656A (ja) * 2000-12-25 2002-07-10 Fuji Photo Film Co Ltd セルロースアセテート積層体と、それを用いた位相差板、偏光板、液晶表示装置およびハロゲン化銀写真感光材料、並びにセルロースアセテートフイルムと親水性ポリマーの接着方法
JP2002265475A (ja) * 2001-03-08 2002-09-18 Dainippon Ink & Chem Inc 重合性液晶化合物、及び光学異方体
JP2003262727A (ja) * 2002-03-11 2003-09-19 Fuji Photo Film Co Ltd 位相差板および円偏光板

Patent Citations (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0311047A (ja) * 1989-06-08 1991-01-18 Dainippon Ink & Chem Inc 光学活性化合物、その中間体、液晶組成物及び液晶表示素子
JPH07110469A (ja) * 1993-08-16 1995-04-25 Dainippon Ink & Chem Inc 液晶表示素子及びその製造方法
JPH08184858A (ja) * 1994-12-28 1996-07-16 Sharp Corp 液晶表示装置およびその製造方法
JPH09230143A (ja) * 1995-07-24 1997-09-05 Fuji Photo Film Co Ltd 光学補償シート、その製造方法、液晶表示装置及びカラー液晶表示装置
JP2000098134A (ja) * 1998-07-31 2000-04-07 Merck Patent Gmbh 光学リタ―デ―ション膜
JP2000304930A (ja) * 1999-02-17 2000-11-02 Fuji Photo Film Co Ltd 光学補償シート、楕円偏光板および液晶表示装置
JP2001183643A (ja) * 1999-12-27 2001-07-06 Fuji Photo Film Co Ltd 液晶表示装置
US6338902B1 (en) * 2000-10-31 2002-01-15 National Science Council Viewing angle compensator for liquid crystal display and method for fabricating the same
JP2002192656A (ja) * 2000-12-25 2002-07-10 Fuji Photo Film Co Ltd セルロースアセテート積層体と、それを用いた位相差板、偏光板、液晶表示装置およびハロゲン化銀写真感光材料、並びにセルロースアセテートフイルムと親水性ポリマーの接着方法
JP2002265475A (ja) * 2001-03-08 2002-09-18 Dainippon Ink & Chem Inc 重合性液晶化合物、及び光学異方体
JP2003262727A (ja) * 2002-03-11 2003-09-19 Fuji Photo Film Co Ltd 位相差板および円偏光板

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007178680A (ja) * 2005-12-27 2007-07-12 Fujifilm Corp 光学補償フィルム、偏光板及び液晶表示装置
JP2009300917A (ja) * 2008-06-17 2009-12-24 Fujifilm Corp 光学フィルム、偏光板、及び液晶表示装置
JP2013083912A (ja) * 2011-09-29 2013-05-09 Fujifilm Corp 偏光板、及び液晶表示装置
TWI559080B (zh) * 2015-11-09 2016-11-21 新應材股份有限公司 正型感光性絕緣樹脂組成物塗佈溶液及其絕緣膜的製造方法
US9529260B1 (en) 2015-11-09 2016-12-27 Echem Solutions Corp. Photosensitive insulated resin composition and method of producing insulated film thereof
JP2018049273A (ja) * 2016-09-23 2018-03-29 三星電子株式会社Samsung Electronics Co.,Ltd. 液晶表示装置
KR20180033087A (ko) * 2016-09-23 2018-04-02 삼성전자주식회사 액정 표시 장치
JP7195518B2 (ja) 2016-09-23 2022-12-26 三星電子株式会社 液晶表示装置
KR102632444B1 (ko) * 2016-09-23 2024-02-02 삼성전자주식회사 액정 표시 장치

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4493313B2 (ja) 液晶表示装置
JP4908102B2 (ja) 位相差フィルム、偏光板及び液晶表示装置
JP4328243B2 (ja) 液晶表示装置
KR100982927B1 (ko) 액정표시장치
US20110058127A1 (en) Optical compensation sheet, polarizing plate, liquid crystal display and method of manufacturing optical compensation sheet
JP4729320B2 (ja) 液晶表示装置
JP2008129175A (ja) 楕円偏光板およびそれを用いた垂直配向型液晶表示装置
JP2009053292A (ja) 楕円偏光板、その製造方法およびそれを用いた液晶表示装置
JP4202877B2 (ja) 液晶表示装置
KR101199278B1 (ko) 광학 필름, 편광판 및 액정 디스플레이 디바이스
JP2006119623A (ja) 楕円偏光板及び液晶表示装置
JP2005520209A (ja) 光学補償フィルム、偏光板および画像表示装置
JP2009288440A (ja) 位相差フィルム、位相差フィルムの製造方法、偏光板および液晶表示装置
JP2008209872A (ja) 垂直配向型液晶表示装置用楕円偏光板およびそれを用いた垂直配向型液晶表示装置
JP2006126768A (ja) 光学異方性フィルム、それを用いた偏光板及び液晶表示装置
JP2008033285A (ja) 位相差フィルム、偏光板及び液晶表示装置
JP4637599B2 (ja) 光学異方性膜及び液晶表示装置
KR20060045885A (ko) 액정 표시 장치
JP2006285187A (ja) 光学補償フィルム、偏光板および液晶表示装置
JP2005134884A (ja) 光学異方性フイルム、それを用いた偏光板及び液晶表示装置
JP2006293315A (ja) 光学異方性膜及び液晶表示装置
JP2003232922A (ja) 偏光板および液晶表示装置
JP2005121827A (ja) 位相差板の製造方法および液晶表示装置
JP2001272536A (ja) 偏光板および反射型液晶表示装置
JP4738280B2 (ja) 光学補償フィルム、偏光板及び液晶表示装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20060420

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712

Effective date: 20061212

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090116

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090313

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090619

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090818

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090929

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20100702