JP2002039208A - 自在継手用ブーツ - Google Patents

自在継手用ブーツ

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JP2002039208A
JP2002039208A JP2000224852A JP2000224852A JP2002039208A JP 2002039208 A JP2002039208 A JP 2002039208A JP 2000224852 A JP2000224852 A JP 2000224852A JP 2000224852 A JP2000224852 A JP 2000224852A JP 2002039208 A JP2002039208 A JP 2002039208A
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JP
Japan
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boot
point
universal joint
cup
intersection
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JP2000224852A
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Akihiro Mukoda
明博 向田
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Nok Corp
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Nok Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 自在継手51のシャフトがカップ52に対し
て最大変位角度近傍まで角度変位しても、シャフトとカ
ップ52の開口周縁部54の間にブーツ1の蛇腹部4が
挟み込まれることがなく、もってその損傷を防止するこ
とが可能な自在継手用ブーツ1を提供する。 【解決手段】 熱可塑性エラストマーよりなるブーツ1
の大径側取付部2に連続して外側アール部6、ストレー
ト部7および内側アール部8を順次設けたブーツ1にお
いて、当該ブーツ1の断面形状における外側アール部6
外面とストレート部7外面の交点を屈曲点としての点
A、点Aにおけるストレート部7外面に対する垂線Sと
当該ブーツ1内面の交点を点B、ストレート部7内面と
内側アール部8内面の交点を点C、カップ52の開口周
縁部54を点D、点BC間の距離をL 、点BD間の距
離をLとして、L+0.5≦L(単位mm)を充
足させることにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自在継手における
カップの開口周縁部とシャフトとの間を閉塞し密閉する
ために用いられる自在継手用ブーツに関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来から、図2に示す自在継手用ブーツ
1が知られており、以下のように構成されている。
【0003】すなわち、この自在継手用ブーツ1は、熱
可塑性エラストマーによって一体に成形されており、自
在継手51のカップ52の外周に固定される大径側取付
部2が軸方向一端部に設けられるとともに、自在継手5
1のシャフト53の外周に固定される小径側取付部3が
軸方向他端部に設けられ、両取付部2,3の間に蛇腹部
4が設けられている。カップ52の外周に固定される大
径側取付部2には、その隣りの第一谷部5にかけて、大
径側取付部2の軸方向一端部から内側へ屈曲する外側ア
ール部6、この外側アール部6の内端からそのまま内側
へ延びるストレート部7、およびこのストレート部7の
内端から略Uの字形に外側へ反転する内側アール部8が
順次連続して設けられている。
【0004】しかしながら、この従来の自在継手用ブー
ツ1には、以下のような不都合がある。
【0005】すなわち、図2に示したように、当該ブー
ツ1を装着した自在継手51において、そのシャフト5
3がカップ52に対して最大変位角度近傍まで角度変位
したときに、上記第一谷部5を含む当該ブーツ1の一部
の蛇腹部4がシャフト53とカップ52の開口周縁部5
4との間に挟み込まれて挟圧され、特にカップ52の開
口周縁部54がエッジ状に形成されてチャンファエッジ
部とされている場合には、挟み込まれた蛇腹部4に局部
的に大きな挟圧力が作用して、この蛇腹部4が破損する
ことがある。
【0006】そして、この現象は、特に最近、メーカー
毎にカップ52の端面の形状や寸法が多種多様になるに
連れて益々多く発生する傾向があり、また今後、広角タ
イプの自在継手の種類が増えることが予想されることか
らも、その対策が望まれている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は以上の点に鑑
みて、自在継手のシャフトがカップに対して最大変位角
度近傍まで角度変位しても、シャフトとカップの開口周
縁部との間にブーツの蛇腹部が挟み込まれることがな
く、もってその損傷を防止することが可能な自在継手用
ブーツを提供すること目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の自在継手用ブーツは、熱可塑性エラストマ
ーよりなる自在継手用ブーツの大径側取付部に連続して
外側アール部、ストレート部および内側アール部を順次
設けた自在継手用ブーツにおいて、当該ブーツの断面形
状における前記外側アール部外面とストレート部外面と
の交点を屈曲点としての点A、前記点Aにおけるストレ
ート部外面に対する垂線と当該ブーツ内面との交点を点
B、前記ストレート部内面と内側アール部内面との交点
を点C、当該ブーツを装着する自在継手におけるカップ
の開口周縁部を点D、前記点Bおよび点C間の距離をL
、および前記点Bおよび点D間の距離をLとして、
+0.5≦L(単位mm)・・・(1)式を充足
するようにしたことを特徴とするものである。
【0009】上記構成を備えた本発明の自在継手用ブー
ツにおいては、当該ブーツの断面形状における外側アー
ル部外面とストレート部外面との交点を屈曲点としての
点A、点Aにおけるストレート部外面に対する垂線と当
該ブーツ内面との交点を点B、ストレート部内面と内側
アール部内面との交点を点C、当該ブーツを装着する自
在継手のカップの開口周縁部を点D、点Bおよび点C間
の距離をL、および点Bおよび点D間の距離をL
して、上記(1)式を充足するように寸法設定がなされ
ているために、自在継手のシャフトがカップに対して最
大変位角度近傍まで角度変位して当該ブーツがこれに追
従変形しても、点Cすなわち当該ブーツのストレート部
内面内端が点Dすなわちカップの開口周縁部に届かない
ことになり、よってシャフトとカップの開口周縁部との
間にブーツが挟み込まれるのを防止することが可能とな
る。
【0010】尚、理論的には、上記(1)式に代えて、 L<L・・・(2)式 を充足すれば、点Cすなわち当該ブーツのストレート部
内面内端が点Dすなわちカップの開口周縁部に届かない
ことになるが、本願発明者らが行なった実験によると、
この(2)式ではブーツの噛み込みに対して不完全であ
り、安全を見てかつ安定して噛み込みが発生しない寸法
として上記(1)式、すなわちゆとりの0.5mmを設
定したものである。
【0011】尚、本件提案には、以下の技術的事項が含
まれる。
【0012】(1)熱可塑性エラストマー製CVJブー
ツにおいて、ジョイントを最大角度に曲げた際、ジョイ
ントチャンファエッジ部とシャフト部が接触する部分が
あるところ、本件提案は、ジョイントに取り付けてAs
s'y状態でジョイント最大角まで屈曲させた場合で
も、ジョイントのカップ端面に最も近いブーツ谷部がシ
ャフトとチャンファエッジ部に挟み込まれない形状を有
するブーツを提供するものである。また、その設計方法
を提供するものである。
【0013】(2)本件提案は、前述の問題点を解決す
るために、以下のような設計手法で求めた大径取付部近
傍の寸法を有するブーツを提供するものである。 ブーツが屈曲した場合の折れ曲がる屈曲点を仮定す
る。この屈曲点はブーツの外面ストレート部分とR部分
の交点とする。 屈曲点から垂線を引き、垂線とブーツ内面の交点を
aとする。 ブーツ内面ストレートとジョイントのカップ端面に
最も近いブーツ谷部内面Rとの交点をbとする。 aとb間の距離をAとする。 aとチャンファーエッジ部間の距離をbとする。 前述のような手法で求めたaとb寸法が B≧A+0.5(mm) の関係が成立する大径取付部近傍の寸法を設定する。
【0014】(3)また、設計の具体的な段取りは以下
のようになる。 使用するジョイントカップ端面の拡大図を作図す
る。 ジョイントカップ外面のブーツ取付溝に合わせ、一
般的なブーツの大径取付部を使用し、Ass'y状態の
図を作図する。 上記要領にてA,B寸法を求め、A,B寸法の関係
を確認する(B≧A+0.5の関係にあるか)。 B≧A+0.5を満たしていない場合、ブーツ側の
寸法、形状を変更する(例えば、大径立上がり部を外径
方向に移動し、B寸法が長くなるようにする、または、
ジョイントのカップ端面に最も近い谷部の径を大きく
し、A寸法を短くする、または、A寸法の箇所の角度を
調整する、など)。
【0015】
【発明の実施の形態】つぎに本発明の実施例を図面にし
たがって説明する。
【0016】図1は、本発明の実施例に係る自在継手用
ブーツ(自在継手用密封装置とも称する)1の装着状態
における要部断面を示しており、この自在継手用ブーツ
1は以下のように構成されている。
【0017】すなわち、この自在継手用ブーツ1は、熱
可塑性エラストマーによって一体に成形されており、自
在継手51のカップ52の外周(図上右側)に固定され
る大径側取付部2が軸方向一端部(図上下端部)に設け
られるとともに、自在継手51のシャフト(図示せず)
の外周に固定される小径側取付部(図示せず)が軸方向
他端部(図上上端部)に設けられ、両取付部2の間に蛇
腹部4が設けられている。カップ52の外周に固定され
る大径側取付部2には、その隣りの第一谷部5にかけ
て、大径側取付部2の軸方向一端部2aから内側(図上
左側)へ屈曲する外側アール部6と、この外側アール部
6の内端からそのまま内側へ延びるストレート部7と、
このストレート部7の内端から断面略Uの字形に外側
(図上右側)へ反転する内側アール部8とが順次連続し
て設けられている。
【0018】また、大径側取付部2の外周面には、緊締
バンド(図示せず)等を嵌合するためのバンド取付溝9
が設けられており、その内周面には、この大径側取付部
2をカップ52に対して軸方向に正確に位置決めすると
ともに抜け止めすべく、カップ52の外周面に設けたブ
ーツ取付溝55に対して係合する突起状の係合部10が
設けられている。
【0019】また、このブーツ1においては、以下のよ
うに寸法設定がなされている。
【0020】すなわち、図1に示したように、当該ブー
ツ1の装着状態の断面形状における外側アール部6の外
面6aとストレート部7の外面7aとの交点(連結点)
を蛇腹部4の弾性変形時における屈曲点としての点Aと
し、この点Aにおけるストレート部7の外面7aに対す
る垂線(仮想線)Sと当該ブーツ1の内面1aとの交点
を点Bとし、ストレート部7の内面7bと内側アール部
8の内面8aとの交点(連結点)を点Cとし、当該ブー
ツ1を装着する自在継手51におけるカップ52の開口
周縁部54の位置を点Dとし、点Bおよび点C間の距離
をLとし、更に点Bおよび点D間の距離をLとし
て、 L+0.5≦L(単位mm) を満足するように寸法設定がなされている。
【0021】したがって、このブーツ1においては、自
在継手51のシャフトがカップ52に対して最大変位角
度近傍まで角度変位して当該ブーツ1がこれに追従変形
しても(この追従変形時、当該ブーツ1のストレート部
7は屈曲点Aを中心として矢印E方向に変位する)、点
Cすなわち当該ブーツ1のストレート部7の内面7b内
端が点Dすなわちカップ51の開口周縁部54に届かな
いために、シャフトとカップ52の開口周縁部54との
間に当該ブーツ1が挟み込まれることがなく、よってこ
の挟み込みにより当該ブーツ1が破損するのを未然に防
止することができる。
【0022】
【発明の効果】本発明は、以下の効果を奏する。
【0023】すなわち、上記構成を備えた本発明の自在
継手用ブーツにおいては、上記したように寸法関係L
+0.5≦Lを充足するように構成されているため
に、自在継手のシャフトがカップに対して最大変位角度
近傍まで角度変位して当該ブーツがこれに追従変形して
も、点Cすなわち当該ブーツのストレート部内面内端が
点Dすなわちカップの開口周縁部に届くことがない。し
たがって、シャフトとカップの開口周縁部との間に当該
ブーツが挟み込まれることがなく、よって当該ブーツが
破損するのを未然に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に係る自在継手用ブーツの装着
状態を示す要部断面図
【図2】従来例に係る自在継手用ブーツの装着および作
動状態を示す断面図
【符号の説明】
1 自在継手用ブーツ 1a,7b,8a 内面 2 大径側取付部 2a 軸方向一端部 3 小径側取付部 4 蛇腹部 5 第一谷部 6 外側アール部 6a,7a 外面 7 ストレート部 8 内側アール部 9 バンド取付溝 10 係合部 51 自在継手 52 カップ 53 シャフト 54 開口周縁部 55 ブーツ取付溝 S 垂線

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱可塑性エラストマーよりなる自在継手
    用ブーツ(1)の大径側取付部(2)に連続して外側ア
    ール部(6)、ストレート部(7)および内側アール部
    (8)を順次設けた自在継手用ブーツ(1)において、 当該ブーツ(1)の断面形状における前記外側アール部
    (6)外面とストレート部(7)外面との交点を屈曲点
    としての点A、前記点Aにおけるストレート部(7)外
    面に対する垂線(S)と当該ブーツ(1)内面との交点
    を点B、前記ストレート部(7)内面と内側アール部
    (8)内面との交点を点C、当該ブーツ(1)を装着す
    る自在継手(51)におけるカップ(52)の開口周縁
    部(54)を点D、前記点Bおよび点C間の距離を
    、および前記点Bおよび点D間の距離をLとし
    て、 L+0.5≦L(単位mm) を充足することを特徴とする自在継手用ブーツ。
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