JP2002037777A - 脂肪族置換アミノピリジニウム誘導体 - Google Patents

脂肪族置換アミノピリジニウム誘導体

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JP2002037777A JP2000221115A JP2000221115A JP2002037777A JP 2002037777 A JP2002037777 A JP 2002037777A JP 2000221115 A JP2000221115 A JP 2000221115A JP 2000221115 A JP2000221115 A JP 2000221115A JP 2002037777 A JP2002037777 A JP 2002037777A
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 液晶化合物の配向傾斜角を制御できる脂肪族
置換アミノピリジニウム誘導体の提供。 【解決手段】 脂肪族置換アミノ基で置換されたピリジ
ニウム環とベンゼン環、脂肪族基またはフッ素置換アル
キル基とを二価の連結基で結合させた新規化合物であ
る、下記式(Ia)で代表される脂肪族置換アミノピリ
ジニウム誘電体: [式中、L1は、二価の連結基であり、R1およびR2
は、脂肪族基であるか、あるいは、含窒素複素環を形成
し;Xは、アニオンであり;そして、Zは置換基であ
る。]

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、脂肪族置換アミノ
ピリジニウム誘導体に関する。特に本発明は、液晶化合
物の配向傾斜角を制御できる脂肪族置換アミノピリジニ
ウム誘導体に関する。
【0002】
【従来の技術】液晶化合物は液晶層を形成すると、条件
によって液体のような流動性と結晶のような規則的な分
子配列とを示す。液晶化合物には、液晶表示装置を含む
様々な用途(液晶デバイス)がある。いずれの用途にお
いても、液晶化合物の分子配列(配向)制御が重要であ
る。液晶の配向には、ホメオトロピック配向、ホモジニ
アス配向、ティルト配向、ハイブリッド配向、ツイスト
配向、プレーナ配向、フォーカルコニック配向の7種類
が知られている(液晶の基礎と応用、工業調査会出版
(1991年)記載)。
【0003】液晶の配向は、一般に液晶の種類と配向処
理とによって決定される。従来の配向処理(液晶の基礎
と応用、工業調査会出版(1991年)記載)は、基板
表面に対して実施する。配向処理には、様々な方法が提
案されており、例えば、垂直、あるいは平行配向させる
方法として、Appl. Phys. Lett.誌、第27巻、268
頁(1975年)、 Appl. Phys. Lett.誌、第29巻、
67頁(1976年)、 Appl. Phys. Lett.誌、第22
巻、111頁(1973年)等にはカルボン酸クロム錯
体や有機シラン等の配向剤を基板面に化学吸着させる方
法、 応用物理誌、第43巻、18頁(1974年)、
Phys. Rev. Lett.誌、第25巻、67頁(1976
年)等には配向剤を基板面に物理吸着させる方法、App
l. Phys. Lett.誌、第24巻、297頁(1974年)
等には低分子量物質をプラズマ放電で基板面に重合付着
させる方法、J. Appl. Phys. 誌、第47、1270頁
(1976年)等には高分子量物質を高電界の作用で基
板面に重合付着させる方法が開示されている。次に、傾
斜平行配向させる方法として Appl. Phys. Lett.誌、第
25巻、479頁(1974年)等には基板面に斜めの
角度から酸化珪素等の酸化物を蒸着させる斜め蒸着法
が、傾斜垂直配向させる方法として前記の斜め蒸着法と
垂直配向剤を併用する方法が開示されている。傾斜垂直
配向させる方法としては、他に基板面を回転させながら
斜めの角度から酸化珪素等の酸化物を蒸着させる斜め蒸
着法が第6回液晶討論会要旨集、96頁(1980年)
に開示されている。
【0004】以上のように様々な配向技術が提案され、
液晶性化合物を傾斜配向させる技術も開示されている。
しかしながら、傾斜角の制御という観点からはいずれも
十分ではなく、容易に液晶性化合物の配列傾斜角を制御
できる傾斜角制御剤の開発が望まれていた。
【0005】本発明の化合物と構造的に関連する化合物
としては、WO9840375号、 WO9733882号、米国特許49786
59号には、側鎖末端にジメチルアミノピリジウム基を有
する1−アザビシクロ〔3.2.0〕ヘプタン誘導体が医薬用
途として開示されている。しかしながら、これらの刊行
物には本発明の化合物は何ら具体的に開示も示唆されて
いない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、容易
に液晶性化合物の配列傾斜角を制御できる化合物を提供
することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、下記式(I
a)で表される脂肪族置換アミノピリジニウム誘導体を
提供する。
【0008】
【化5】
【0009】[式中、L1 は、炭素原子数が1乃至20
の二価の連結基であり;R1 およびR 2 は、それぞれ独
立に、炭素原子数が1乃至8の脂肪族基であるか、ある
いは、R1 とR2 とが結合して含窒素複素環を形成し;
Xは、アニオンであり;そして、Zは、カルボキシル、
フェニル、シアノ置換フェニル、ハロゲン置換フェニ
ル、ニトロ置換フェニル、炭素原子数が1乃至10のア
ルキル基で置換されたフェニル、炭素原子数が1乃至1
0のアルコキシ基で置換されたフェニル、炭素原子数が
1乃至10のアルキル基、炭素原子数が1乃至10のア
ルコキシ基、炭素原子数が2乃至11のアルコキシカル
ボニル基、炭素原子数が7乃至13のアリールオキシカ
ルボニル基、炭素原子数が4乃至13のアルコキシカル
ボニルビニル基または炭素原子数が9乃至15のアリー
ルオキシカルボニルビニル基である]。また、本発明
は、下記式(IIa)で表される脂肪族置換アミノピリジ
ニウム誘導体も提供する。
【0010】
【化6】
【0011】[式中、L2 は、炭素原子数が1乃至20
のアルキレン基であるか、あるいは、アルキレン基と−
O−、−S−、−CO−、−SO2 −、−NR−、アル
ケニレン基、アルキニレン基またはアリーレン基との組
み合わせからなる炭素原子数が1乃至20の二価の連結
基であって、Rは、水素原子または炭素原子数が1乃至
6のアルキル基であり;R3 およびR4 は、それぞれ独
立に、炭素原子数が1乃至8の脂肪族基であるか、ある
いは、R3 とR4 とが結合して含窒素複素環を形成し;
Xは、アニオンであり;そして、Zは、カルボキシル、
フェニル、p−シアノ置換フェニル、p−ハロゲン置換
フェニル、p−ニトロ置換フェニル、p位が炭素原子数
が1乃至10のアルキル基で置換されたフェニル、p位
が炭素原子数が1乃至10のアルコキシ基で置換された
フェニル、炭素原子数が1乃至10のアルキル基、炭素
原子数が1乃至10のアルコキシ基、炭素原子数が2乃
至11のアルコキシカルボニル基、炭素原子数が7乃至
13のアリールオキシカルボニル基、炭素原子数が4乃
至13のアルコキシカルボニルビニル基または炭素原子
数が9乃至15のアリールオキシカルボニルビニル基で
ある]。さらに、本発明は、下記式(Ib)で表される
脂肪族置換アミノピリジニウム誘導体も提供する。
【0012】
【化7】
【0013】[式中、L1 は、炭素原子数が1乃至20
の二価の連結基であり;R1 およびR 2 は、それぞれ独
立に、炭素原子数が1乃至8の脂肪族基であるか、ある
いは、R1 とR2 とが結合して含窒素複素環を形成し;
Xは、アニオンであり;そして、Yは、炭素原子数が4
乃至20のフッ素置換アルキル基、3箇所以上で分岐し
ている炭素原子数が6乃至30のアルキル基またはステ
ロイド構造を含む脂肪族基である]。さらにまた、本発
明は、下記式(IIb)で表される脂肪族置換アミノピリ
ジニウム誘導体も提供する。
【0014】
【化8】
【0015】[式中、L3 は、炭素原子数が1乃至20
のアルキレン基であるか、あるいは、アルキレン基と−
O−、−S−、−CO−、−SO2 −、−NR−、アル
ケニレン基、アルキニレン基またはアリーレン基との組
み合わせからなる炭素原子数が1乃至20の二価の連結
基であって、Rは、水素原子または炭素原子数が1乃至
6のアルキル基であり;R3 およびR4 は、それぞれ独
立に、炭素原子数が1乃至8の脂肪族基であるか、ある
いは、R3 とR4 とが結合して含窒素複素環を形成し;
Xは、アニオンであり;そして、Yは、炭素原子数が4
乃至20のフッ素置換アルキル基、3箇所以上で分岐し
ている炭素原子数が6乃至30のアルキル基またはステ
ロイド構造を含む脂肪族基である]。
【0016】
【発明の実施の形態】本発明者は、研究の結果、液晶性
化合物の配列傾斜角を容易に制御する機能を有する化合
物として、下記式(Ia)または(Ib)で表される脂
肪族置換アミノピリジニウム誘導体を見いだした。
【0017】
【化9】
【0018】式(Ia)において、L1 は、炭素原子数
が1乃至20の二価の連結基である。L1 は、アルキレ
ン基と−O−、−S−、−CO−、−SO2 −、−NR
−、アルケニレン基、アルキニレン基またはアリーレン
基との組み合わせからなる炭素原子数が1乃至20の二
価の連結基であることが好ましい。Rは、水素原子また
は炭素原子数が1乃至6のアルキル基である。L1 が組
み合わせからなる二価の連結基の場合、組み合わせの最
もベンゼン環側が−O−または−S−であることが好ま
しく、−O−であることが特に好ましい。
【0019】以下に、連結基の例を示す。左側がベンゼ
ン環に結合し、右側がピリジニウム環に結合する。 L1:−O−アルキレン基− L2:−O−アルキレン基−O−CO−アルキレン基− L3:−O−CO−アルキレン基−
【0020】式(Ia)において、R1 およびR2 は、
それぞれ独立に、炭素原子数が1乃至8の脂肪族基であ
るか、あるいは、R1 とR2 とが結合して含窒素複素環
を形成し。脂肪族基は、アルキル基、置換アルキル基、
アルケニル基、置換アルケニル基、アルキニル基および
置換アルキニル基を含む。環状脂肪族基よりも鎖状脂肪
族基の方が好ましい。R1 およびR2 は、それぞれ独立
に、アルキル基、置換アルキル基、アルケニル基または
置換アルケニル基であることが好ましく、アルキル基ま
たは置換アルキル基であることがさらに好ましく、アル
キル基であることが最も好ましい。R1 およびR2 の炭
素原子数は、1乃至7であることが好ましく、1乃至5
であることがさらに好ましく、1乃至4であることが最
も好ましい。脂肪族基の例には、メチル、エチル、n−
プロピル、イソプロピル、シクロプロピル、n−ブチ
ル、sec-ブチル、t−ブチル基、シクロブチル基、シク
ロプロピルメチル、n−ペンチル、ネオペンチル、n−
ヘキシル、シクロヘキシルおよびn−ヘプチルが含まれ
る。R1 とR2 とが結合して形成する含窒素複素環は、
5員環または6員環であることが好ましい。
【0021】式(Ia)において、Xは、アニオンであ
る。アニオンの例には、塩素イオン、臭素イオン、ヨウ
素イオン、p−トルエンスルホニウムイオンおよびベン
ゼンスルホニウムイオンが含まれる。
【0022】式(Ia)において、Zは、カルボキシ
ル、フェニル、シアノ置換フェニル、ハロゲン置換フェ
ニル、ニトロ置換フェニル、炭素原子数が1乃至10の
アルキル基で置換されたフェニル、炭素原子数が1乃至
10のアルコキシ基で置換されたフェニル、炭素原子数
が1乃至10のアルキル基、炭素原子数が1乃至10の
アルコキシ基、炭素原子数が2乃至11のアルコキシカ
ルボニル基、炭素原子数が7乃至13のアリールオキシ
カルボニル基、炭素原子数が4乃至13のアルコキシカ
ルボニルビニル基または炭素原子数が9乃至15のアリ
ールオキシカルボニルビニル基である。カルボキシル、
フェニル、シアノ置換フェニル、ハロゲン置換フェニ
ル、ニトロ置換フェニル、炭素原子数が1乃至10のア
ルキル基で置換されたフェニル、炭素原子数が1乃至1
0のアルコキシ基で置換されたフェニル、炭素原子数が
2乃至11のアルコキシカルボニル基、炭素原子数が7
乃至13のアリールオキシカルボニル基、炭素原子数が
4乃至13のアルコキシカルボニルビニル基または炭素
原子数が9乃至15のアリールオキシカルボニルビニル
基が好ましい。上記アリールオキシカルボニル基および
アリールオキシカルボニルビニル基のアリール部分は、
置換基を有していてもよい。置換基の例には、シアノ、
ハロゲン原子、ニトロ、炭素原子数が1乃至7のアルキ
ル基、炭素原子数が1乃至7のアルコキシ基および炭素
原子数が6乃至12のアリール基が含まれる。
【0023】下記式(IIa)で表される脂肪族置換アミ
ノピリジニウム誘導体が特に好ましい。
【0024】
【化10】
【0025】式(IIa)において、L2 は、炭素原子数
が1乃至20のアルキレン基であるか、あるいは、アル
キレン基と−O−、−S−、−CO−、−SO2 −、−
NR−、アルケニレン基、アルキニレン基またはアリー
レン基との組み合わせからなる炭素原子数が1乃至20
の二価の連結基である。Rは、水素原子または炭素原子
数が1乃至6のアルキル基である。式(IIa)におい
て、R3 およびR4 は、それぞれ独立に、炭素原子数が
1乃至8の脂肪族基であるか、あるいは、R3 とR4
が結合して含窒素複素環を形成する。式(IIa)におい
て、Xは、アニオンである。式(IIa)において、Z
は、カルボキシル、フェニル、p−シアノ置換フェニ
ル、p−ハロゲン置換フェニル、p−ニトロ置換フェニ
ル、p位が炭素原子数が1乃至10のアルキル基で置換
されたフェニル、p位が炭素原子数が1乃至10のアル
コキシ基で置換されたフェニル、炭素原子数が1乃至1
0のアルキル基、炭素原子数が1乃至10のアルコキシ
基、炭素原子数が2乃至11のアルコキシカルボニル
基、炭素原子数が7乃至13のアリールオキシカルボニ
ル基、炭素原子数が4乃至13のアルコキシカルボニル
ビニル基または炭素原子数が9乃至15のアリールオキ
シカルボニルビニル基である。
【0026】
【化11】
【0027】式(Ib)において、L1 は、炭素原子数
が1乃至20の二価の連結基である。連結基の定義およ
び例は、式(Ia)のL1 と同様である。式(Ib)に
おいて、R1 およびR2 は、それぞれ独立に、炭素原子
数が1乃至8の脂肪族基であるか、あるいは、R1 とR
2 とが結合して含窒素複素環を形成する。脂肪族基およ
び含窒素複素環の定義および例は、式(Ia)のR1
よびR2 と同様である。式(Ib)において、Xは、ア
ニオンである。アニオンの定義および例は、式(Ia)
のXと同様である。
【0028】式(Ib)において、Yは、炭素原子数が
4乃至20のフッ素置換アルキル基、3箇所以上で分岐
している炭素原子数が6乃至30のアルキル基またはス
テロイド構造を含む脂肪族基である。フッ素置換アルキ
ル基の炭素原子数は、4乃至10であることが好まし
い。アルキル基の水素原子がフッ素原子に置換されてい
る割合は、50乃至100モル%であることが好まし
く、80乃至100モル%であることがさらに好まし
い。3箇所以上で分岐しているアルキル基の例には、テ
トラメチルヘキサデシル(例、3,7,11,15−テ
トラメチルヘキサデシル)およびトリメチルドデシル
(例、3,7,11−トリメチルドデデシル)が含まれ
る。ステロイド構造とは、シクロペンタノヒドロフェナ
ントレン環構造またはその環の結合の一部が二重結合と
なっている環構造を意味する。環状構造として、ステロ
イド構造の誘導体(例、スチグマステリル、β−シトス
テリル、デヒドロキシコレステル)が含まれていてもよ
い。
【0029】下記式(IIb)で表される脂肪族置換アミ
ノピリジニウム誘導体が特に好ましい。
【0030】
【化12】
【0031】式(IIb)において、L3 は、炭素原子数
が1乃至20のアルキレン基であるか、あるいは、アル
キレン基と−O−、−S−、−CO−、−SO2 −、−
NR−、アルケニレン基、アルキニレン基またはアリー
レン基との組み合わせからなる炭素原子数が1乃至20
の二価の連結基である。Rは、水素原子または炭素原子
数が1乃至6のアルキル基である。式(IIb)におい
て、R3 およびR4 は、それぞれ独立に、炭素原子数が
1乃至8の脂肪族基であるか、あるいは、R3 とR4
が結合して含窒素複素環を形成する。式(IIb)におい
て、Xは、アニオンである。式(IIb)において、Y
は、炭素原子数が4乃至20のフッ素置換アルキル基、
3箇所以上で分岐している炭素原子数が6乃至30のア
ルキル基またはステロイド構造を含む脂肪族基である。
【0032】以下に、式(Ia)または(Ib)で表さ
れる化合物の具体例を示す。
【0033】
【化13】
【0034】
【化14】
【0035】
【化15】
【0036】
【化16】
【0037】
【化17】
【0038】
【化18】
【0039】
【化19】
【0040】
【化20】
【0041】式(Ia)で表される化合物は、以下に述
べる方法で合成できる。最初に、下記式(V)で表され
る化合物を有機溶媒に溶解し、下記式(VI)で示される
化合物を塩基存在下に反応させて、下記式(VII)で示さ
れる化合物を合成する。
【0042】(V) Z−Ph−Y1 H 式中、Zは式(Ia)と同じ定義を有し、Phはフェニ
レンであり、Y1 は酸素原子または硫黄原子である。
【0043】(VI) X−L1 −X 式中、L1 は式(Ia)と同じ定義を有し、Xは離脱し
て式(Ia)のXとなる離脱基である。
【0044】(VII) Z−Ph−Y1 −L1 −X 式中、Z、Ph、Y1 、L1 およびXは、それぞれ前記
と同じ定義を有する。
【0045】上記有機溶媒の例には、テトラヒドロフラ
ン、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、ジ
クロロメタンおよびアセトニトリルが含まれる。上記塩
基の例には、炭酸カリウムおよびトリエチルアミンが含
まれる。式(IV)の化合物は、1.5当量以上用いるこ
とが好ましい。反応温度は、通常−20℃から用いる溶媒
の沸点である。反応は、還流条件であることが好まし
い。反応時間は通常10分〜3日間であり、好ましくは
1時間から1日間である。
【0046】次に、得られた式(VII)の化合物と下記式
(VIII)で示される化合物とを有機溶媒中で反応させて、
式(Ia)で示される化合物を製造することができる。
【0047】(VIII) Pr−NR1 2 式中、Prは、ピリジニウム基であり、R1 およびR2
は、式(I)と同じ定義を有する。有機溶媒の例には、
テトラヒドロフラン、ジメチルホルムアミド、ジメチル
アセトアミド、ジクロロメタン、クロロホルムおよびア
セトニトリルが含まれる。ジクロロメタンおよびクロロ
ホルムが好ましい。反応温度は、通常−20℃から用い
る溶媒の沸点である。反応は、還流条件が好ましい。反
応時間は通常10分〜3日間であり、好ましくは1時間
から1日間である。
【0048】上記式(VII)で示される化合物の代わり
に、ベンゼン環上の置換基Zの適切な前駆体、あるいは
保護体からなる化合物を用い、製造過程でZに変換して
もよい。式(VI)で示される化合物の代わりに、下記式
(IX)で示される化合物を用いて、下記式(X)で示さ
れる化合物を合成した後に、式(VII)で示される化合物
に変換してもよい。
【0049】(IX) X11−L11 式中、L11はL1 −Xの前駆体であり、X11は離脱基で
ある。
【0050】(X) Z−Ph−Y1 −L11 式中、Z、Ph、Y1 およびL11は、それぞれ前記と同
じ定義を有する。
【0051】式(Ib)で表される化合物は、以下に述
べる方法で合成できる。最初に、下記式(XI)で表され
る化合物と、下記式(XII)で示される化合物を塩基存在
下の有機溶媒中で反応させて、下記式(XIII)で示される
化合物を合成する。
【0052】(XI) Y−X12 式中、Yは式(Ib)と同じ定義を有し、X12は離脱基
である。
【0053】(XII) H−L1 −X13 式中、L1 は式(Ib)と同じ定義を有し、X13は離脱
基である。
【0054】(XIII) Y−L1 −X13 式中、Y、L1 およびX13は、それぞれ前記と同じ定義
を有する。
【0055】有機溶媒の例には、テトラヒドロフラン、
ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、ジクロ
ロメタンおよびアセトニトリルが含まれる。塩基の例に
は、炭酸カリウムおよびトリエチルアミンが含まれる。
反応温度は、通常−20℃から用いる溶媒の沸点であ
る。反応は、還流条件が好ましい。反応時間は通常10
分〜3日間であり、好ましくは1時間から1日間であ
る。
【0056】式(XII)で示される化合物の代わりに、下
記式(XIV)で示される化合物とを塩基存在下にて有機溶
媒中で反応し、下記式(XV)で示される化合物を合成
し、式(XIII)で示される化合物を製造こともできる。
【0057】(XIV) H−L1 −X14 式中、L1 は、前記と同じ定義を有し、X14はX13に変
換可能な基である。
【0058】(XV) Y−L1 −X14 式中、Y、L1 およびX14は、前記と同じ定義を有す
る。
【0059】式(XIII)で示される化合物と式(VIII)で示
される化合物とを有機溶媒中で反応させて、式(Ib)
で示される化合物を製造することができる。有機溶媒の
例とには、テトラヒドロフラン、ジメチルホルムアミ
ド、ジメチルアセトアミド、ジクロロメタン、クロロホ
ルムおよびアセトニトリルが含まれる。ジクロロメタン
およびクロロホルムが好ましい。反応温度は、通常−2
0℃から用いる溶媒の沸点である。反応は、還流条件が
好ましい。反応時間は通常10分〜3日間であり、好ま
しくは1時間から1日間である。また、式(XII)あるい
は式(XV)で示される化合物が容易に入手できる場合、
これらの化合物を出発原料として、式(Ib)で示され
る化合物を製造することもできる。
【0060】
【実施例】[実施例1] (化合物1の合成)1,8−ジブロモオクタン(8.72
g)と2.73gの4−フェニルフェノールを75mLのアセトニ
トリルに溶解し、6.62gの炭酸カリウムを加えた。還流
下にて4時間攪拌した後に、ろ過により不溶物を除き、
ろ液にヘキサンを加えて結晶化して2.62gの4'-(8-ブロ
モオクチルオキシ)-4−ビフェニルを得た。次に、得
られた4'-(8-ブロモオクチルオキシ)-4−ビフェニル
(1.81g)を20mLのクロロホルムに溶解し、0.61gの4
−ジメチルアミノピリジンを加えて還流下にて8時間攪
拌した。反応液を減圧下にて濃縮し、残留物を酢酸エチ
ル、続いてアセトンで洗浄した後、アセトニトリルで再
結晶をして1.20gの化合物1を得た。1 H-NMR (300MHz, CDCl3) δ1.4−1.7 (m, 8H), 1.8-2.
00 (m, 4H), 3.26 (s, 6H), 3.99 (t, 2H), 4.32 (t, 2
H), 6.9-7.0 (m, 4H), 7.2-7.4 (m, 1H), 7.4−7.5
(m, 2H), 7.5-7.6 (m, 4H), 8.39 (d, 2H) FAB-MS (m/e) (M―Br)+=403
【0061】[実施例2] (化合物2の合成)実施例1の4−フェニルフェノール
を4’−ヒドロキシ-4−ビフェニルカルボニトリルに
変え、後は実施例1と同様にして化合物2を合成した。1 H-NMR (300MHz, CDCl3) δ1.4−1.7 (m, 8H), 1.8-2.
00 (m, 4H), 3.20 (s, 6H), 3.93 (t, 2H), 4.28 (t, 2
H), 6.9-7.0 (m, 4H), 7.4−7.5 (m, 2H), 7.5-7.7
(m, 4H), 8.35 (d, 2H) FAB-MS (m/e) (M―Br)+=428
【0062】[実施例3] (化合物3の合成)実施例1の1,8−ジブロモオクタ
ンを1,10−ジクロロデカンに、4−フェニルフェノ
ールを4−(4−ブロモフェニル)フェノールに、4−
ジメチルアミノピリジンを4−ジエチルアミノピリジン
に変え、後は実施例1と同様にして化合物3を合成し
た。 FAB-MS (m/e) (M―Cl)+=537
【0063】[実施例4] (化合物4の合成)実施例1の1,8−ジブロモオクタ
ンを1,3-ジヨードプロパンに、4−フェニルフェノール
を4−(4−メトキシフェニル)フェノールに、4−ジ
メチルアミノピリジンを4−ピロリジノピリジンに変
え、後は実施例1と同様にして化合物4を合成した。 FAB-MS (m/e) (M―I)+=389
【0064】[実施例5] (化合物5の合成)特開平8−27284号公報、ある
いは「光を制御する次世代高分子・超分子」、高分子学
会編(2000年)記載の方法に準じて、4−ヒドロキ
シ安息香酸メチルから4−(6-ヒドロキシヘキシルオキ
シ)−安息香酸メチルを合成した。得られた4−(6-ヒド
ロキシヘキシルオキシ)−安息香酸メチル(2.52g)、
を1.29gのN,N-ジイソプロピルエチルアミンを15mLのT
HFに溶解し、1.27gのクロロプロピオン酸クロリドのTH
F溶液(5mL)を滴下して、室温で5時間攪拌した。反応
液を減圧下にて濃縮し、残留物を酢酸エチルに溶解し、
有機層を1N−塩酸で洗浄した。有機層を硫酸ナトリウ
ムで乾燥した後、酢酸エチルを減圧下で留去し、残留物
に15mLのクロロホルムを加え溶解し、1.22gの4−ジ
メチルアミノピリジンを加えて還流下にて5時間攪拌し
た。反応液を1N−塩酸で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾
燥した後に減圧下にて濃縮し、残留物を酢酸エチルで洗
浄して0.64gの化合物5を得た。 FAB-MS (m/e) (M―Cl)+=429
【0065】[実施例6] (化合物6の合成)4−ヒドロキシ安息香酸フェニルを
用いて、あとは実施例5と同様にして化合物6を得た。 FAB-MS (m/e) (M―Cl)+=477
【0066】[実施例7] (化合物7合成)4−ヒドロキシ安息香酸メチルをDMF
に溶解し、炭酸カリウムを加えて攪拌した。100度に加
熱し、クロロブチルアセテートを滴下して、室温で5時
間攪拌した。反応液を水にあけ、得られた結晶をメタノ
ールに50度に加熱して溶解し、1N-水酸化ナトリウム水
溶液を加えた。1時間攪拌した後、反応液を水にあけ、
濃塩酸を加えて液を酸性にした。得られた結晶を集め、
4−(4−ヒドロキシブチルオキシ)−安息香酸を得た。
得られた4−(4−ヒドロキシブチルオキシ)−安息香酸
(2.10g)、を1.29gのN,N-ジイソプロピルエチルアミ
ンを15mLのTHFに溶解し、1.27gのクロロプロピオン酸
クロリドのTHF溶液(5mL)を滴下して、室温で5時間攪
拌した。反応液を減圧下にて濃縮し、残留物を酢酸エチ
ルに溶解し、有機層を1N−塩酸で洗浄した。有機層を
硫酸ナトリウムで乾燥した後、酢酸エチルを減圧下で留
去し、残留物に15mLのクロロホルムを加え溶解し、1.2
2gの4−ジメチルアミノピリジンを加えて還流下にて
5時間攪拌した。反応液を1N−塩酸で洗浄し、硫酸ナ
トリウムで乾燥した後に減圧下にて濃縮し、残留物を酢
酸エチルで洗浄して0.44gの化合物7を得た。1 H-NMR (300MHz, CDCl3) δ1.71 (br, 4H), 2.98 (t, 2
H), 3.16 (s, 6H), 4.01(t, 2H), 4.08 (t,2H), 4.39
(t, 2H), 6.37 (d, 1H), 6.93, (d, 2H), 7.02 (d, 2
H), 7.53 (d,1H), 7.62 (d, 2H), 8.29 (d, 2H) FAB-MS (m/e) (M―Cl)+=413
【0067】[実施例8] (化合物8の合成)メタンスルホニルクロリド(0.58
g)を1mLのTHFに溶解し、氷冷下にて実施例7の方法
で得られた4−(4−(3−クロロプロパノイルオキシ)ブ
チルオキシ)−安息香酸(1.63g)とN,N-ジイソプロピ
ルエチルアミン(0.65g)のTHF溶液(3mL)を滴下し
た。2時間攪拌した後、50mLのメタノールを加え、さら
に4時間攪拌した。反応液を減圧下にて濃縮し、残留物
を酢酸エチルに溶解し、有機層を水で洗浄した。有機層
を硫酸マグネシウムで乾燥した後、酢酸エチルを減圧下
で留去し、残留物をシリカゲルクロマトグラフィー(溶
離液:ヘキサン/酢酸エチル=2/1)で精製し、1.28
gの4−(4−(3−クロロプロパノイルオキシ)ブチルオ
キシ)−安息香酸メチルを得た。得られた4−(4−(3−
クロロプロパノイルオキシ)ブチルオキシ)−安息香酸メ
チル(1.23g)に10mLのクロロホルムを加え溶解し、
0.44gの4−ジメチルアミノピリジンを加えて還流下に
て6時間攪拌した。反応液を1N−塩酸で洗浄し、硫酸
マグネシウムで乾燥した後に減圧下にて濃縮し、残留物
を酢酸エチルで洗浄して0.98gの化合物8を得た。 FAB-MS (m/e) (M―Cl)+=427
【0068】[実施例9] (化合物9の合成)実施例8において、メタノールをフ
ェノールに変え、あとは実施例8と同様にして化合物9
を得た。 FAB-MS (m/e) (M―Cl)+=489
【0069】[実施例10] (化合物10の合成)3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,8-トリ
デカフルオロ-1-オクタノール(7.28g)、2.58gのN,N
-ジイソプロピルエチルアミンを30mLのTHFに溶解し、
2.54gのクロロプロピオン酸クロリドのTHF溶液(10m
L)を滴下して、室温で5時間攪拌した。反応液を減圧下
にて濃縮し、残留物を酢酸エチルに溶解し、有機層を1
N−塩酸で洗浄した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し
た後、酢酸エチルを減圧下で留去し、残留物に30mLの
クロロホルムを加え溶解し、2.44gの4−ジメチルアミ
ノピリジンを加えて還流下にて5時間攪拌した。反応液
を1N−塩酸で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥した後に
減圧下にて濃縮し、残留物を酢酸エチルで洗浄して0.50
gの化合物10を得た。1 H-NMR (300MHz, CDCl3) δ2.45 (m 2H), 3.22 (t, 2
H), 3.25 (s, 6H), 4.37(t,2H),4.75 (t, 2H), 6.87
(d, 2H), 8.78 (d, 2H) FAB-MS (m/e) (M―Cl)+=541
【0070】[実施例11] (化合物11の合成)実施例10の13,3,4,4,5,5,6,6,
7,7,8,8,8-トリデカフルオロ-1-オクタノールを3,7,11,
15-テトラメチルヘキサデカノールに変え、後は実施例
10と同様にして化合物11を合成した。1 H-NMR (300MHz, CDCl3) δ0.8-0.95 (m 15H), 1.0-1.7
5 (m, 24H), 3.11 (t, 2H), 3.26 (s, 6H), 4.06 (t, 2
H),4.71 (t, 2H), 6.91 (d, 2H), 8.75 (d, 2H) FAB-MS (m/e) (M―Cl)+=475
【0071】[実施例12] (化合物12の合成)実施例10の13,3,4,4,5,5,6,6,
7,7,8,8,8-トリデカフルオロ-1-オクタノールをメガフ
ァックF104(大日本インキ(株)製)に変え、後は実施
例10と同様にして化合物12を合成した。1 H-NMR (300MHz, CDCl3) δ0.94 (t, 3H), 1.75 (m, 2
H), 3.19 (t, 2H), 3.24(s, 6H), 3.42 (t, 2H),4.26
(t, 2H),4.73 (t, 2H), 6.88 (d, 2H), 8.65 (d, 2H) FAB-MS (m/e) (M―Cl)+=648
【0072】[実施例13] (化合物13の合成)実施例1013,3,4,4,5,5,6,6,7,
7,8,8,8-トリデカフルオロ-1-オクタノールをコレステ
ロールに変え、後は実施例10と同様にして化合物13
を合成した。 FAB-MS (m/e) (M―Cl)+=563
【0073】[実施例14] (化合物14の合成)3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,8-トリ
デカフルオロ-1-オクタノール(5.96g)を30mLのピリ
ジンに溶解し、3.80gの塩化トシルを加えて、室温で1
日間攪拌した。反応液を1N−塩酸にあけ、酢酸エチル
で抽出した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥した後、酢
酸エチルを減圧下で留去し、3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,
8-トリデカフルオロ-1-オクチル-p-トルエンスルホネー
トを定量的に得た。得られた3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,
8-トリデカフルオロ-1-オクチル-p-トルエンスルホネー
ト(0.51g)を10mLのクロロホルムに溶解し、0.12g
の4−ジメチルアミノピリジンを加えて還流下にて5時
間攪拌した。反応液を減圧下にて濃縮し、残留物を酢酸
エチルで洗浄して0.11gの化合物14を得た。1 H-NMR (300MHz, CDCl3) δ2.33 (s, 3H), 3.75 (m, 2
H), 3.22 (s, 6H), 4.77(t, 2H), 6.87 (d, 2H), 7.14
(d, 2H), 7.76 (d, 2H), 8.45 (d, 2H) FAB-MS (m/e) (M―Tos)+=428
【0074】[実施例15] (化合物15の合成)実施例14の3,3,4,4,5,5,6,6,7,
7,8,8,8-トリデカフルオロ-1-オクタノールを3,7,11,15
-テトラメチルヘキサデカノールに変え、後は実施例1
4と同様にして化合物15を合成した。 FAB-MS (m/e) (M―Tos)+=403
【0075】[実施例16] (液晶傾斜角制御能の評価)厚さ100μm、サイズ2
70mmx100mmのトリアセチルセルロースフイル
ム(フジタック、富士写真フイルム(株)製)を支持体
として用いた。支持体上にアルキル変性ポリビニルアル
コール(MP-203、クラレ(株)製)を0.5μmの厚さ
に塗布し、乾燥、ラビング処理を行った。次に、メチル
エチルケトン(400重量部)に、下記のディスコティッ
ク液晶化合物(DLC)100重量部、下記のフッ素系
モノマーM−1とM−2の混合物1重量部、下記の多官
能モノマー(M−3)10重量部とピリジニウム誘導体
からなる四級塩を溶解した液をバーコーターを用いて塗
布した後、室温で乾燥した。塗布層を125度に加熱して
液晶化合物を配向させ、基板を急速に室温まで冷却して
その配向状態を固定した。そして、得られた薄膜のレタ
デーションが最小となる方向の角度を測定することによ
り、その液晶分子の平均傾斜角を算出した。
【0076】
【化21】
【0077】
【化22】
【0078】
【化23】
【0079】 ───────────────────────── 使用傾斜制御剤 添加量(対液晶モル比) 平均傾斜角 ───────────────────────── 未使用 ――― 33度 化合物1 0.3 36度 化合物2 0.3 36度 化合物3 0.3 37度 化合物4 0.3 37度 化合物5 0.3 35度 化合物6 0.3 37度 化合物7 0.3 35度 化合物8 0.3 37度 化合物9 0.3 36度 化合物10 0.3 37度 化合物11 0.3 36度 化合物12 0.3 37度 化合物13 0.3 36度 化合物14 0.3 36度 化合物15 0.3 35度 ─────────────────────────
フロントページの続き (72)発明者 河田 憲 神奈川県南足柄市中沼210番地 富士写真 フイルム株式会社内 Fターム(参考) 2H090 HB07Y MA10 MA11 4C055 AA03 AA04 AA10 AA13 BA01 CA01 DA52 DB02

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記式(Ia)で表される脂肪族置換ア
    ミノピリジニウム誘導体: 【化1】 [式中、L1 は、炭素原子数が1乃至20の二価の連結
    基であり;R1 およびR 2 は、それぞれ独立に、炭素原
    子数が1乃至8の脂肪族基であるか、あるいは、R1
    2 とが結合して含窒素複素環を形成し;Xは、アニオ
    ンであり;そして、Zは、カルボキシル、フェニル、シ
    アノ置換フェニル、ハロゲン置換フェニル、ニトロ置換
    フェニル、炭素原子数が1乃至10のアルキル基で置換
    されたフェニル、炭素原子数が1乃至10のアルコキシ
    基で置換されたフェニル、炭素原子数が1乃至10のア
    ルキル基、炭素原子数が1乃至10のアルコキシ基、炭
    素原子数が2乃至11のアルコキシカルボニル基、炭素
    原子数が7乃至13のアリールオキシカルボニル基、炭
    素原子数が4乃至13のアルコキシカルボニルビニル基
    または炭素原子数が9乃至15のアリールオキシカルボ
    ニルビニル基である]。
  2. 【請求項2】 下記式(IIa)で表される脂肪族置換ア
    ミノピリジニウム誘導体: 【化2】 [式中、L2 は、炭素原子数が1乃至20のアルキレン
    基であるか、あるいは、アルキレン基と−O−、−S
    −、−CO−、−SO2 −、−NR−、アルケニレン
    基、アルキニレン基またはアリーレン基との組み合わせ
    からなる炭素原子数が1乃至20の二価の連結基であっ
    て、Rは、水素原子または炭素原子数が1乃至6のアル
    キル基であり;R3 およびR4 は、それぞれ独立に、炭
    素原子数が1乃至8の脂肪族基であるか、あるいは、R
    3 とR4 とが結合して含窒素複素環を形成し;Xは、ア
    ニオンであり;そして、Zは、カルボキシル、フェニ
    ル、p−シアノ置換フェニル、p−ハロゲン置換フェニ
    ル、p−ニトロ置換フェニル、p位が炭素原子数が1乃
    至10のアルキル基で置換されたフェニル、p位が炭素
    原子数が1乃至10のアルコキシ基で置換されたフェニ
    ル、炭素原子数が1乃至10のアルキル基、炭素原子数
    が1乃至10のアルコキシ基、炭素原子数が2乃至11
    のアルコキシカルボニル基、炭素原子数が7乃至13の
    アリールオキシカルボニル基、炭素原子数が4乃至13
    のアルコキシカルボニルビニル基または炭素原子数が9
    乃至15のアリールオキシカルボニルビニル基であ
    る]。
  3. 【請求項3】 下記式(Ib)で表される脂肪族置換ア
    ミノピリジニウム誘導体: 【化3】 [式中、L1 は、炭素原子数が1乃至20の二価の連結
    基であり;R1 およびR 2 は、それぞれ独立に、炭素原
    子数が1乃至8の脂肪族基であるか、あるいは、R1
    2 とが結合して含窒素複素環を形成し;Xは、アニオ
    ンであり;そして、Yは、炭素原子数が4乃至20のフ
    ッ素置換アルキル基、3箇所以上で分岐している炭素原
    子数が6乃至30のアルキル基またはステロイド構造を
    含む脂肪族基である]。
  4. 【請求項4】 下記式(IIb)で表される脂肪族置換ア
    ミノピリジニウム誘導体: 【化4】 [式中、L3 は、炭素原子数が1乃至20のアルキレン
    基であるか、あるいは、アルキレン基と−O−、−S
    −、−CO−、−SO2 −、−NR−、アルケニレン
    基、アルキニレン基またはアリーレン基との組み合わせ
    からなる炭素原子数が1乃至20の二価の連結基であっ
    て、Rは、水素原子または炭素原子数が1乃至6のアル
    キル基であり;R3 およびR4 は、それぞれ独立に、炭
    素原子数が1乃至8の脂肪族基であるか、あるいは、R
    3 とR4 とが結合して含窒素複素環を形成し;Xは、ア
    ニオンであり;そして、Yは、炭素原子数が4乃至20
    のフッ素置換アルキル基、3箇所以上で分岐している炭
    素原子数が6乃至30のアルキル基またはステロイド構
    造を含む脂肪族基である]。
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