JP2002037757A - 含フッ素芳香族化合物およびその製造方法 - Google Patents
含フッ素芳香族化合物およびその製造方法Info
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Abstract
る含フッ素芳香族化合物、例えば3,4,5,6−テト
ラフルオロフタル酸などの含フッ素フタル酸、およびそ
の製造方法を提供する。 【解決手段】 含フッ素芳香族化合物を含有する溶液を
冷却して含フッ素芳香族化合物を析出させる際に、析
出が開始した後、溶液を析出開始温度±10℃の範囲に
保持する、および/または溶液を0.01〜5℃/分
の速度で冷却する。
Description
を有する含フッ素芳香族化合物(例えば、3,4,5,
6−テトラフルオロフタル酸)、およびこのような含フ
ッ素芳香族化合物の製造方法に関する。
含フッ素フタル酸を析出させて製造する方法について
は、例えば、特公平4−42374号公報には、テトラ
フルオロフタロニトリルの加水分解終了後の反応液の硫
酸濃度を約57質量%以下に調整し、反応液を0〜40
℃の温度範囲に保持して3,4,5,6−テトラフルオ
ロフタル酸を回収することが記載されている。上記公報
には、3,4,5,6−テトラフルオロフタル酸の平均
粒子径、硫酸水溶液による洗浄などについての記載は一
切ない。
いて、加水分解後の反応液を冷却して3,4,5,6−
テトラフルオロフタル酸を析出させた後、この析出物を
ろ別する際、ろ過効率が低くて、ろ過に時間がかかり、
またろ過により得られる3,4,5,6−テトラフルオ
ロフタル酸結晶(以下、ウェットケーキということもあ
る。)中には反応液が残存し、さらには加水分解反応の
際に副生する硫酸アンモニウムが含まれている。このよ
うなウェットケーキをそのまま次の反応、例えば、ヒド
ロキシル化による4−ヒドロキシ−3,5,6−トリフ
ルオロフタル酸の製造に使用しようとすると種々の問題
が生じる。まず、ウェットケーキの含液率が高いと、次
の反応目的物の歩留りが低下する。また、硫酸アンモニ
ウムが残存すると、次の反応に使用する装置の腐食の原
因となる。
途がある3,4,5,6−テトラフルオロフタル酸は常
温においては固体であるために、粉砕等で粉状または粒
子状にした場合、取り扱い時において粉塵の発生等の問
題が発生し、解決が望まれていた。
平均粒子径が10〜10,000μmの範囲にある含フ
ッ素芳香族化合物(例えば、3,4,5,6−テトラフ
ルオロフタル酸をはじめとする含フッ素フタル酸)を提
供することにある。
物(例えば、3,4,5,6−テトラフルオロフタル酸
をはじめとする含フッ素フタル酸)を含有する溶液から
含フッ素芳香族化合物を析出させて製造する際に、溶液
から含フッ素芳香族化合物を高い歩留りで効率よく分離
する方法を提供することにある。
物(例えば、3,4,5,6−テトラフルオロフタル酸
をはじめとする含フッ素フタル酸)を含有する溶液から
含フッ素芳香族化合物を析出させて製造する際に、溶液
から分離される含フッ素芳香族化合物に付着あるいは含
有される液分(以下、含液率という。)を著しく低下さ
せる方法を提供することにある。
芳香族化合物を含有する溶液から、この含フッ素芳香族
化合物を析出させた後、ろ過などの分離方法により分離
するとき、大きな平均粒子径を有する含フッ素芳香族化
合物の場合、非常に効率よく、しかも高い歩留りで分離
できることを見出した。さらに、分離して得られる含フ
ッ素芳香族化合物においては、含液率が著しく低下する
ことを見出した。
(2)により含フッ素芳香族化合物含有溶液から含フッ
素芳香族化合物を析出させると平均粒子径の大きい含フ
ッ素芳香族化合物が得られることを見出した。 (1)含フッ素芳香族化合物を含有する溶液を冷却し
て、含フッ素芳香族化合物が折出を開始した際、その開
始温度を基準として、上限を開始温度+10℃、下限を
開始温度−10℃の温度範囲内の温度に必要時間保持す
る。 (2)含フッ素芳香族化合物を含有する溶液を冷却し
て、含フッ素芳香族化合物を析出させる際に、溶液を
0.01℃/分〜5℃/分の速度で冷却する。
香族化合物をろ過等の分離方法で分離した後、析出物を
硫酸水溶液で洗浄することにより、更に含液率を低下し
得ることもわかった。
μmの範囲の平均粒子径を有する含フッ素芳香族化合物
である。
含有する溶液を冷却して含フッ素芳香族化合物を析出さ
せるに当り、(1)含フッ素芳香族化合物の析出が開始
した後、この開始温度を基準として、溶液を開始温度±
10℃の範囲に必要時間保持する、および/または
(2)溶液を0.01℃/分〜5℃/分の速度で冷却す
ることを特徴とする上記の含フッ素芳香族化合物の製造
方法である。
含有する溶液を冷却して含フッ素芳香族化合物を析出さ
せた後、分離して得られる析出物を硫酸水溶液で洗浄す
ることを特徴とする含フッ素芳香族化合物の製造方法で
ある。
00μm、好ましくは100〜8,000μm、更に好
ましくは500〜5,000μm、特に好ましくは70
0〜3,000μmの範囲の平均粒子径を有する含フッ
素芳香族化合物である。本発明の含フッ素芳香族化合物
とは、ベンゼン核またはナフタレン核に置換基として1
つまたは2つ以上のフッ素原子を含む化合物であり、そ
の代表例としては、下記の一般式(1):
素以外の原子または原子団(例えば、水素、塩素、臭
素、ヨウ素、ヒドロキシル基、アミノ基、メチル基、メ
トキシ基など)であり、mは1〜4の整数であり、nは
0〜3の整数であり、m+n≦4である。)で表される
化合物(本発明では、含フッ素フタル酸という。)を挙
げることができる。この含フッ素フタル酸の具体例とし
ては、3,4,5,6−テトラフルオロフタル酸、3,
4,6−トリフルオロフタル酸、4,5−ジフルオロフ
タル酸、3−フルオロフタル酸、4−フルオロフタル
酸、テトラフルオロイソフタル酸、5−クロロ−2,
4,6−トリフルオロフタル酸、2,3,5,6−テト
ラフルオロテレフタル酸、4−ヒドロキシ−3,5,6
−トリフルオロフタル酸、4−アミノ−3,5,6−ト
リフルオロフタル酸、4−メチル−3,5,6−トリフ
ルオロフタル酸、4−メトキシ−3,5,6−トリフル
オロフタル酸などを挙げることができる。なかでも、
3,4,5,6−テトラフルオロフタル酸が好適に用い
られる。したがって、本発明の好適例は、上記平均粒子
径を有する3,4,5,6−テトラフルオロフタル酸で
ある。そこで、本発明の10〜10,000μmの範囲
の平均粒子径を有する含フッ素芳香族化合物について、
3,4,5,6−テトラフルオロフタル酸を例に挙げて
以下に詳しく説明する。
の製造方法それ自体には特に制限はなく、一般に知られ
ている方法によって製造することができる。具体的に
は、テトラクロロ無水フタル酸とフッ化カリウムとを
ハロゲン交換反応させて得られるテトラフルオロ無水フ
タル酸、あるいはテトラクロロ無水フタル酸アミドとフ
ッ化カリウムとをハロゲン交換反応させて得られるテト
ラフルオロ無水フタル酸アミドを酸水溶液で加水分解す
るか、あるいはアルカリ水溶液で加水分解した後、酸を
添加して3,4,5,6−テトラフルオロフタル酸を酸
析させる方法、3,4,5,6−テトラフルオロキシ
レンのメチル基を硝酸酸化または酸素酸化して製造する
方法、3,4,5,6−テトラフルオロフタロニトリ
ルを硫酸水溶液あるいはアルカリ水溶液中で加熱して加
水分解する方法などを挙げることができる。なかでも、
工業的に原料を容易に入手できるという理由で、上記
、の方法が好適に用いられる。
テトラフオロフタル酸は、3,4,5,6−テトラフル
オロフタル酸を含む溶液、代表的には上記方法〜な
どから選ばれる任意の方法によって得られる3,4,
5,6−テトラフルオロフタル酸を含有する反応液か
ら、下記の方法(1)および/または(2)により3,
4,5,6−テトラフルオロフタル酸を析出させること
により得ることができる。 方法(1):3,4,5,6−テトラフルオロフタル酸
を含有する溶液を冷却し、3,4,5,6−テトラフル
オロフタル酸の析出が開始した後、この開始温度を基準
として、溶液を開始温度±10℃の範囲に必要時間保持
する。 方法(2):3,4,5,6−テトラフルオロフタル酸
を含有する溶液を0.01℃/分〜5℃/分の速度で冷
却する。
4,5,6−テトラフルオロフタル酸を反応液から分離
した後、後記のような水、有機溶剤、水混和性の有機溶
剤と水との混合物、あるいは有機酸類と水との混合物な
どに溶解し、得られる溶液から上記方法(1)および/
または(2)にしたがって析出させてもよい。
測定したものである。すなわち、光学顕微鏡として、拡
大倍率50倍の万能投影機(Nikon PROJEC
TOR V−16E、日本光学(株)製)を用い、3,
4,5,6−テトラフルオロフタル酸粒子を所定の位置
に置き、観測視野として10点を無作為に選択して、各
々の視野における粒子径を、万能投影機に備え付けのス
ケール(定規)を使用して、読み取り、その算術平均値
をもって平均粒子径とする。
テトラフルオロフタル酸は、従来の方法によって得られ
る3,4,5,6−テトラフルオロフタル酸に比べて大
きな粒子径を有するので、反応液からのろ過などの方法
による分離が容易となり、その結果、分離作業時間が短
縮され、また析出物へ付着あるいは含有される液分の量
(含液率)が低減される。このような3,4,5,6−
テトラフルオロフタル酸は、そのまま次工程、例えばヒ
ドロキシル化による4−ヒドロキシ−3,5,6−トリ
フルオロフタル酸の製造に使用してもよい。
含有する溶液を冷却して含フッ素芳香族化合物を析出さ
せて含フッ素芳香族化合物を製造する方法において、該
含フッ素芳香族化合物が析出を開始した際、その開始温
度を基準として、上限を開始温度+10℃、下限を開始
温度−10℃の温度範囲に必要時間保持することを特徴
とする含フッ素芳香族化合物の製造方法である。
あり、その代表例としての、一般式(1)で表される含
フッ素フタル酸を例に挙げて本発明を詳しく説明する。
特に制限はなく、一般に知られている方法によって製造
することができる。具体的には、含フッ素無水フタル
酸、あるいは含フッ素無水フタル酸アミドの酸水溶液に
よる加水分解、もしくは含フッ素無水フタル酸をアルカ
リ水溶液で加水分解した後、酸を添加して含フッ素フタ
ル酸を酸析させる方法、3,4,5,6−テトラフル
オロキシレンなどのアルキル基を有する含フッ素芳香族
化合物を硝酸酸化または酸素酸化して製造する方法、
3,4,5,6−テトラフルオロフタロニトリル、2,
4,5,6−テトラフルオロイソフタロニトリルなどの
含フッ素フタロニトリルを硫酸水溶液あるいはアルカリ
水溶液中で加熱して加水分解する方法などを挙げること
ができる。なかでも、工業的に原料を容易に入手できる
という理由で、上記、の方法が好適に用いられる。
4,5,6−テトラフルオロ無水フタル酸、3,4,6
−トリフルオロ無水フタル酸、4,5−ジフルオロ無水
フタル酸,3−フルオロ無水フタル酸、4−フロオロ無
水フタル酸などを挙げることができる。また、上記含フ
ッ素無水フタル酸アミドとしては、3,4,5,6−テ
トラフルオロ無水フタル酸アミド、3,4,6−トリフ
ルオロ無水フタル酸アミド、4,5−ジフルオロ無水フ
タル酸アミド、3−フルオロ無水フタル酸アミド、4−
フルオロ無水フタル酸アミドなどを挙げることができ
る。
る溶液の代表例としては、前記方法〜など任意の方
法によって得られる反応液が挙げられるが、本発明はこ
れに限定されるものではなく、含フッ素フタル酸を水、
有機溶剤、水混和性の有機溶剤と水との混合物、あるい
は有機酸類と水との混合物などの媒体(以下、溶解媒体
という。)に溶解してなる溶液であってもよい。例え
ば、任意の方法によって得られる含フッ素フタル酸を改
めて水に溶解して得られる水溶液でもよい。
アルカリ性水溶液でもよい。酸性水溶液としては、ギ
酸、酢酸、プロピオン酸などの有機酸、あるいは塩酸、
硫酸、硝酸などの無機酸を含む水溶液が挙げられる。ア
ルカリ性水溶液としては、アルカリ金属またはアルカリ
土類金属の水酸化物、酸化物、炭酸塩あるいはアンモニ
アの水溶液、あるいは含窒素有機化合物、例えばメチル
アミン、ジメチルアミン、トリメチルアミン、エタノー
ルアミンなどを含む水溶液が挙げられる。
を溶解し得るものであればいずれでもよく、例えば、ケ
トン類(メチルエチルケトン、メチルイソプロピルケト
ン、ジイソプロピルケトン、メチルイソブチルケトンな
ど)、エステル類(酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブ
チルなど)、アルコール類(メタノール、エタノール、
n−またはイソプロパノール、ブタノールなど)、芳香
族系有機溶剤(ベンゼン、トルエン、キシレンなど)、
脂肪族系有機溶剤(ヘキサン、ヘプタンなど)などを挙
げることができる。これら有機溶剤は単独で使用して
も、あるいは2種以上混合して使用してもよい。また、
アルコール類などの水混和性の有機溶剤の場合には、水
との混合物として使用してもよい。また、上記有機酸類
としては、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、乳酸など
が挙げられる。
易さ、および経済的な理由から水あるいは硫酸水溶液が
好適に用いられる。
水溶液である場合、酸あるいはアルカリの濃度に特に制
限はなく、例えば、3,4,5,6−テトラフルオロフ
タロニトリルを加水分解して3,4,5,6−テトラフ
ルオロフタル酸を製造して、析出する場合、所期の反応
速度で加水分解反応が進行する酸あるいはアルカリ濃度
にすればよいが、通常、20〜80質量%、好ましくは
30〜70質量%の濃度である。溶解媒体が硫酸水溶液
の場合、硫酸水溶液の濃度は40〜60質量%が特に好
ましい。溶解媒体として、有機溶剤または有機酸類と水
との混合物を用いる場合、混合割合に特に制限はなく、
含フッ素フタル酸の所望の純度および歩留りが得られる
ような混合割合にすればよいが、通常、有機溶剤または
有機酸類の量は、水100質量部に対して0.1〜10
0重量部、好ましくは1〜50質量部、更に好ましくは
3〜10質量部である。
おいて、含フッ素フタル酸が溶解する量であれば特に制
限はないが、通常、含フッ素フタル酸100質量部に対
し100〜1,000質量部、好ましくは300〜60
0質量部である。溶解媒体の使用量が少なすぎると晶析
後にスラリー状態を保つのが困難であり、また使用量が
多すぎるとスラリー濃度が必要以上に低下し、含フッ素
フタル酸の歩留りが悪くなり経済的でない。
粒子径が10μm未満では含フッ素フタル酸を分離する
ためのろ過時間が必要以上に長くなるだけでなく、ろ過
により得られるウェットケーキ中の含液率が高くなっ
て、例えば次工程でヒドロキシル化による4−ヒドロキ
シ−3,5,6−トリフルオロフタル酸の製造に使用し
た場合、反応器の腐食、歩留りの低下などの種々の問題
が生じる。平均粒子径が10,000μmを超えると、
上記ヒドロキシル化工程において、水などの水性媒体へ
の溶解速度が必要以上に長くなる結果、仕込液を作成す
るための調製時間が必要以上に長くなり経済的でない。
ル酸を含有する溶液から含フッ素フタル酸を析出させ含
フッ素フタル酸を製造する方法において、含フッ素フタ
ル酸が溶液から析出開始した際、その開始温度を基準と
して、上限を開始温度+10℃、下限を開始温度−10
℃とする温度範囲に必要時間保持することで、析出物の
ろ過を効率よく行うことができ、得られるウェットケー
キの含液率を著しく低くすることができること、その結
果、高純度の含フッ素フタル酸が得られることが判明し
た。上記保持温度が、開始温度+10℃より高い場合、
析出した結晶が、再度溶液に溶解してしまい効率よく目
的物の結晶を析出することができなくなり、保持温度が
開始温度−10℃より低いと、結晶の析出が急激に起こ
ってしまい、その結果、結晶の成長が十分に起こらず、
生成する結晶の粒子径が細かくなり、ろ過時間が必要以
上に長くなるだけでなく、ウェットケーキの含液率が高
くなり、含フッ素フタル酸に含有される不純物量が増加
し、例えば、次工程でヒドロキシル化による4−ヒドロ
キシ−3,5,6−トリフルオロフタル酸の製造に使用
した場合、装置の腐食や歩留りの低下などの種々の問題
が生じる。
度範囲に保持して含フッ素フタル酸を析出させる際、溶
液は、撹拌して温度保持してもよいし、撹拌せずに温度
保持しても、いずれの方法で保持してもよいが、結晶の
析出時には、結晶化熱の発生に基づく、発熱と溶液の温
度上昇が発生するため、温度保持する場合には、溶液の
温度を速やかに均一にできるという理由から撹拌して温
度保持することが望ましい。
はなく、本発明における上記平均粒子径の範囲内で、十
分な量の含フッ素フタル酸を析出させればよいが、通
常、1分〜10時間、好ましくは15分〜5時間、更に
好ましくは30分〜2時間の範囲である。
冷却は、撹拌して冷却してもよいし、撹拌せずに冷却し
ても、いずれの方法で保持してもよいが、溶液の温度を
速やかに均一にできるという理由から撹拌して冷却する
ことが望ましい。冷却する場合には、結晶を析出させ得
る槽の外部、いわゆるジャケットによって外部から冷却
してもよいし、あるいは内部、例えば含フッ素フタル酸
を含有する溶液に冷却管などを挿入して冷却する、いわ
ゆる内部冷却のいずれで行ってもよいが、内部冷却の場
合、冷却管などへの含フッ素フタル酸の付着により損失
が発生するという理由から、ジャケットなどによる外部
からの冷却方法が好ましい。冷却を終了する温度は、含
フッ素フタル酸の析出が終了する温度であればよく、通
常0〜40℃、好ましくは5〜30℃、更に好ましくは
10〜20℃である。
する溶液を冷却して、含フッ素フタル酸を析出させ含フ
ッ素フタル酸を製造する方法において、溶液を0.01
℃/分〜5℃/分、好ましくは0.1℃/分〜3℃/
分、更に好ましくは0.5℃/分〜1.5℃/分の速度
で冷却し、析出物を得ることでろ過などの分離操作で効
率よく含フッ素フタル酸の分離を行うことができ、得ら
れるウェットケーキの含液率を著しく低くすることがで
きることが判明した。
却に必要以上に時間がかかり、生産性が悪くなるなど経
済的でない。5℃/分を超える速度で冷却すると冷却速
度が速いために、含フッ素フタル酸含有溶液の冷却にお
いて過飽和の状態を醸成する結果、冷却過程で含フッ素
フタル酸粒子が十分に成長することなく、短時間に析出
してしまい、その結果、粒子の平均粒子径が10μm未
満となり、含フッ素フタル酸をろ過などの分離手段で分
離した場合の含液率が極端に大きくなることや攪拌機に
過度の応力がかかるなどの不具合が発生し、好ましくな
い。
析出物を分離後、硫酸水溶液で洗浄することで含有する
無機塩などの不純物を選択的に除去でき、その結果、特
別な精製工程を必要とすることなく、高純度の含フッ素
フタル酸が得られ、次工程の原料とすることが可能なこ
とが判明した。
フッ素フタル酸の硫酸水溶液に対する溶解度は、硫酸濃
度が高くなると非常に低下するが、不純物、例えば、含
フッ素芳香族フタロニトリルの加水分解によって含フッ
素フタル酸を製造した場合に生成する硫酸アンモニウム
のような化合物の溶解度は、硫酸濃度が高い場合でも、
比較的高いという知見を得た。すなわち、本発明の方法
によって析出され、ろ過などによって分離した含フッ素
フタル酸のウェットケーキを硫酸水溶液で洗浄すること
により、含フッ素フタル酸を損失することなく、従っ
て、含フッ素フタル酸を歩留りよく、しかも硫酸アンモ
ニウムなどの不純物を効率よく除去することができるこ
とが判明した。
水溶液で洗浄する場合、硫酸水溶液の濃度に特に制限は
なく、ウェットケーキに含有される不純物が除去され
て、しかも含フッ素フタル酸が歩留りよく高純度で製造
できる方法であればよいが、通常10〜70質量%、好
ましくは20〜60質量%、更に好ましくは30〜50
質量%である。洗浄方法には特に制限はなく、ウェット
ケーキに硫酸水溶液を接触させる方法であればよく、具
体的には、ウェットケーキを分離する方法としてろ過を
実施した場合、ろ過後にろ過器内部のウェットケーキに
硫酸水溶液を投入して接触させ、撹拌しながら洗浄する
方法、あるいは撹拌せずに洗浄する方法が挙げられてい
る。その場合、洗浄効率が高いという理由から攪拌下洗
浄する方法が好ましい。硫酸水溶液で洗浄する場合の温
度は特に制限ないが、高い温度では硫酸水溶液に対する
含フッ素フタル酸の溶解度が高くなり、そのため含フッ
素フタル酸の溶解による損失が多くなるという理由か
ら、通常0〜50℃、好ましくは5〜30℃、更に好ま
しくは10〜20℃である。
際、種晶を存在させることでろ過などによる分離が良好
で、少ない含液率で、不純物が少ない高純度の含フッ素
フタル酸を得られることが判明した。上記種晶を存在さ
せる場合、含フッ素フタル酸が析出を開始する温度の近
傍の温度であればよいが、通常、析出開始温度+10℃
〜析出開始温度−10℃の温度範囲で存在させることが
好ましく、更に好ましくは析出開始温度+5℃〜析出開
始温度−5℃の温度範囲である。種晶は、析出させる含
フッ素フタル酸と同一のものであってもよいし、この含
フッ素フタル酸と異なる化合物であってもよい。上記の
異なる化合物としては、有機化合物、無機化合物のいず
れでもよいが、少量で種晶としての効果が大きなこと、
および安価に入手可能という理由からオルソフタル酸、
イソフタル酸、テレフタル酸、あるいは無水フタル酸が
好ましい。
いて、含フッ素フタル酸が析出する温度範囲において、
目的とする含フッ素フタル酸が析出を始めるような量を
使用すればよく、通常目的とする含フッ素フタル酸10
0質量部に対し0.01〜10質量部、好ましくは0.
05〜5質量部、更に好ましくは0.1〜1質量部であ
る。種晶を投入する場合、投入方法には特に制限はな
く、本発明における含フッ素フタル酸が析出する温度範
囲において投入すればよく、種晶の全量を一度に投入し
てもよいし、少量ずつ分割して投入してもよい。
してもよいし、撹拌せずに投入しても、いずれの方法で
投入してもよいが、結晶の析出時には、結晶化熱の発生
に基づく、発熱と溶液の温度上昇が発生するため、種晶
を投入する場合は、含フッ素フタル酸の析出時に溶液の
温度を速やかに均一にできるという理由から撹拌して投
入することが望ましい。
芳香族化合物、特に3,4,5,6−テトラフルオロフ
タル酸などの含フッ素フタル酸粒子は、平均粒子径が1
0〜10,000μmであって、含液率、不純物濃度が
低いのでろ過などの分離手段によって効率的に分離する
ことができ、さらに、次の反応、例えばヒドロキシル化
による4−ヒドロキシ−3,5,6−トリフルオロフタ
ル酸の製造に新たな精製工程を経ることなく使用するこ
とができる。
説明する。平均粒子径は前記の本発明の方法により求め
た。なお、%は断わりのない限り質量%である。 実施例1 温度計、冷却管および攪拌機を備えた1リットルのガラ
ス製反応器に54%硫酸895gとテトラフルオロフタ
ロニトリル224gとを仕込み、反応温度126〜13
0℃で還流下に撹拌しながら20時間加水分解反応を行
った。反応終了後、反応液を撹拌しながら91℃まで冷
却したところ白色の結晶が析出を開始した。そこで、反
応液を91℃で1時間保持した後、さらに15℃まで冷
却した。折出した結晶を含有する反応液を110φのろ
過器(ろ布通気量:1ml/min/cm2)を使用し
てろ過した。ろ過時間は10分であった。ろ過後のケー
キを50%硫酸水溶液250gで洗浄した後、吸引ろ過
した。得られたウェットケーキについて、その量は29
5g、含液率は10%、硫酸アンモニウム含有率は0.
3%であった。ろ過により分離した3,4,5,6−テ
トラフルオロフタル酸の平均粒子径は1,600μmで
あった。 実施例2〜5 実施例1において、反応液の保持温度および保持時間を
表1に示しように変更した以外は実施例1と同様にして
ウェットケーキを得た。ろ過時間、ウェットケーキの含
液率、硫酸アンモニウム含有率および平均粒子径を表1
に示す。
ス製反応器に54%硫酸895gとテトラフルオロフタ
ロニトリル224gとを仕込み、反応温度126〜13
0℃で還流下に撹拌しながら20時間加水分解反応を行
った。反応終了後、反応液を撹拌しながら92℃まで冷
却した時点で、種晶としての3,4,5,6−テトラフ
ルオロフタル酸500gを投入したところ、白色の結晶
が析出を開始した。そこで、反応液を92℃で1時間保
持した後、更に15℃まで冷却した。折出した結晶を含
有する反応液を110φのろ過器(ロ布通気量:1ml
/min/cm2)を使用してろ過した。ろ過時間は8
分であった。ろ過後のウェットケーキを50%硫酸水溶
液250gで洗浄した後、吸引ろ過した。得られたウェ
ットケーキについて、その量は291g、含液率は7
%、硫酸アンモニウム含有率は0.1%であった。ま
た、平均粒子径は2,500μmであった。 実施例7 温度計、冷却管および攪拌機を備えた1リットルのガラ
ス製反応器に54%硫酸895gとテトラフルオロフタ
ロニトリル224gとを仕込み、反応温度126〜13
0℃で還流下に撹拌しながら20時間加水分解反応を行
った。反応終了後、反応液を撹拌しながら0.2℃/分
の冷却速度で冷却を開始したところ、88℃で白色の結
晶が析出を開始した。引続き、0.2℃/分の冷却速度
で15℃まで冷却した。析出した結晶を含有する反応液
を110φのろ過器(ロ布通気量:1ml/min/c
m2)を使用してろ過した。ろ過時間は12分であっ
た。ろ過後のウェットケーキを50%硫酸水溶液250
gで洗浄した後、吸引ろ過した。得られたウェットケー
キについて、その量は308g、含液率は14%、硫酸
アンモニウム含有率は0.5%であった。平均粒子径は
1,000μmであった。 実施例8 実施例1において、ろ過後のケーキ洗浄に用いる硫酸と
して45%硫酸水溶液200gを用いた以外は実施例1
と同様にしてウェットケーキを得た。このウェットケー
キについて、その量は290g、含液率は11%、硫酸
アンモニウム含有率は0.2%であった。 実施例9 実施例1において、ろ過後のケーキ洗浄に用いる硫酸と
して55%硫酸水溶液200gを用いた以外は実施例1
と同様にしてウェットケーキを得た。このウェットケー
キについて、その量は300g、含液率は12%、硫酸
アンモニウム含有率は0.2%であった。 実施例10 温度計、冷却管および攪拌機を備えた1リットルのガラ
ス製反応器に54%硫酸895gとテトラフルオロイソ
フタロニトリル204gとを仕込み、反応温度126〜
130℃で還流下に撹拌しながら20時間加水分解反応
を行った。反応終了後、反応液を撹拌しながら95℃ま
で冷却した時点で、白色の結晶が析出を開始した。そこ
で、反応液を95℃で1時間保持した後、更に15℃ま
で冷却した。析出した結晶を含有する反応液を110φ
のろ過器(ロ布通気量:1ml/min/cm2)を使
用してろ過した。ろ過時間は11分であった。得られた
ウェットケーキについて、その量は271g、含液率は
10%、硫酸アンモニウム含有率は0.2%であった。
平均粒子径は2,000μmであった。 比較例1 実施例7において、反応終了後の冷却速度を10℃/分
として冷却したところ、76℃で白色結晶が急激に析出
したため撹拌が不可能となった。その後、15℃まで冷
却してジイソプロピルエーテルで抽出した後、エバポレ
ーションによりジイソプロピルエーテルを蒸発させ、乾
固して3,4,5,6−テトラフルオロフタル酸を得
た。この平均粒子径は6μmであった。 比較例2 実施例1において、ろ過後のウェットケーキの洗浄を行
わなかった場合のウェットケーキ重量を測定したところ
324gであり、その含液率は18%、硫酸アンモニウ
ム含有率は4%であった。 比較例3 特公平4−42374号公報記載の方法に準じて3,
4,5,6−テトラフルオロフタル酸を製造した。すな
わち、1リットルのガラス製3口フラスコ中に、3,
4,5,6−テトラフルオロフタロニトリル200g
(1モル)および60%の硫酸水溶液600gを仕込
み、還流下(135〜140℃)撹拌しながら16時間
反応させた。反応終了後、水127gを添加して希釈
し、硫酸濃度を約47%に下げた。次に、8℃/分の冷
却速度で20℃まで冷却した後、析出物を実施例1と同
様にろ過、分離した。得られたウェットケーキについ
て、その量は327g、含液率は30%、硫酸アンモニ
ウム含有率は9%であった。また、ろ過により分離した
3,4,5,6−テトラフルオロフタル酸の平均粒子径
は8μmであった。
Claims (4)
- 【請求項1】 10〜10,000μmの範囲の平均粒
子径を有する含フッ素芳香族化合物。 - 【請求項2】 含フッ素芳香族化合物が一般式(1) 【化1】 (式中、Fはフッ素原子であり、Xはフッ素以外の原子
または原子団であり、mは1〜4の整数であり、nは0
〜3の整数であり、m+n≦4である。)で表される含
フッ素フタル酸である請求項1記載の含フッ素芳香族化
合物。 - 【請求項3】 含フッ素芳香族化合物を含有する溶液を
冷却して含フッ素芳香族化合物を析出させるに当り、
(1)含フッ素芳香族化合物の析出が開始した後、この
開始温度を基準として、溶液を開始温度±10℃の範囲
に必要時間保持する、および/または(2)溶液を0.
01℃/分〜5℃/分の速度で冷却することを特徴とす
る請求項1の含フッ素芳香族化合物の製造方法。 - 【請求項4】 請求項2または3で得られた析出物を分
離後、硫酸水溶液で洗浄することを特徴とする含フッ素
芳香族化合物の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000223191A JP2002037757A (ja) | 2000-07-25 | 2000-07-25 | 含フッ素芳香族化合物およびその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000223191A JP2002037757A (ja) | 2000-07-25 | 2000-07-25 | 含フッ素芳香族化合物およびその製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002037757A true JP2002037757A (ja) | 2002-02-06 |
Family
ID=18717322
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000223191A Pending JP2002037757A (ja) | 2000-07-25 | 2000-07-25 | 含フッ素芳香族化合物およびその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2002037757A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2006097510A1 (de) * | 2005-03-18 | 2006-09-21 | Basf Aktiengesellschaft | Verfahren zur herstellung von 5-halo-2,4,6-trifluorisophthalsäure |
CN114315561A (zh) * | 2021-12-29 | 2022-04-12 | 内蒙古源宏精细化工有限公司 | 2,3,4,5-四氟苯甲酰氯高效绿色合成的方法 |
-
2000
- 2000-07-25 JP JP2000223191A patent/JP2002037757A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2006097510A1 (de) * | 2005-03-18 | 2006-09-21 | Basf Aktiengesellschaft | Verfahren zur herstellung von 5-halo-2,4,6-trifluorisophthalsäure |
CN114315561A (zh) * | 2021-12-29 | 2022-04-12 | 内蒙古源宏精细化工有限公司 | 2,3,4,5-四氟苯甲酰氯高效绿色合成的方法 |
CN114315561B (zh) * | 2021-12-29 | 2023-10-24 | 内蒙古源宏精细化工有限公司 | 2,3,4,5-四氟苯甲酰氯合成的方法 |
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