JP2002037588A - 油圧ウィンチ - Google Patents

油圧ウィンチ

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JP2002037588A JP2000217290A JP2000217290A JP2002037588A JP 2002037588 A JP2002037588 A JP 2002037588A JP 2000217290 A JP2000217290 A JP 2000217290A JP 2000217290 A JP2000217290 A JP 2000217290A JP 2002037588 A JP2002037588 A JP 2002037588A
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泰輔 角尾
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 とくに軽負荷時に確実にかつ十分高速で吊荷
をフリーフォールさせる。 【解決手段】 フリーフォール時に、ペダル操作される
切換スイッチ74のオンにより、コントローラ71から
選択弁66に作動指令信号を送り、同弁66を作動させ
て油圧モータ32を巻下回転させることによりフリーフ
ォール増速作用を得るようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は油圧モータによって
ウィンチドラムを駆動する油圧ウィンチに関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】従来、クレーン作業やバケット作業等に
使用される油圧ウィンチは、一般に、油圧モータによっ
て負荷(たとえばクレーン作業の場合の吊りフックまた
は吊荷)を巻上・巻下駆動する動力運転モードとは別に
フリーフォールモードを備え、このフリーフォールモー
ドで、負荷によってウィンチドラムを巻下方向に自由回
転させて負荷を自由落下させるように構成されている
(たとえば特開昭9−216793号公報参照)。
【0003】このフリーフォールモードを備えた従来の
油圧ウィンチの構成を図23によって説明する。
【0004】図23において、1はウィンチドラム、2
はこのウィンチドラム1の回転駆動源としての油圧モー
タ(以下、単にモータという)で、このモータ2の出力
軸2aとウィンチドラム1との間に動力伝達を行う遊星
歯車機構3が設けられている。
【0005】4はこの遊星歯車機構3のサンギヤ、5は
プラネタリギヤ、6はウィンチドラム1の内周に設けら
れたリングギヤ、7はプラネタリギヤ5を支持するキャ
リア、8はキャリア軸で、このキャリア軸8に多板ディ
スク9が設けられ、この多板ディスク9と、同ディスク
9を作動・作動解除するプレッシャープレート10と、
このプレッシャープレート10を駆動する制動シリンダ
11と、加圧バネ12とにより、ウィンチドラム1をモ
ータ出力軸2aに対して連結・分離し、かつ、同ドラム
1のフリーフォール回転を制動するクラッチ兼用の制動
装置13が構成されている。
【0006】多板ディスク9は、キャリア軸8に対して
一体回転可能で軸方向に移動可能に取付けられた回転摩
擦板としての複数枚のインナプレート14…と、この各
インナプレート14…に対して接離しうるように軸方向
移動可能でかつ回転不能な状態でブレーキケース15に
取付けられた固定摩擦板としての複数枚のアウタプレー
ト16…とから成り、このインナ、アウタ両プレート1
4,16がブレーキケース15の一方の側壁15aとプ
レッシャープレート10との間で圧接してブレーキ(ク
ラッチ)オン、離間してブレーキ(クラッチ)オフとな
る。
【0007】加圧バネ12は、ブレーキケース15の他
方の側壁15bとプレッシャープレート10との間に設
けられ、プレッシャープレート10にブレーキオン方向
のバネ力を付与する。
【0008】制動シリンダ11は、両ロッド型のピスト
ン11Pと、プレッシャープレート10をブレーキオン
方向(図の右方向)に加圧するポジティブ側油室11a
と、同プレート10をブレーキオフ方向(図の左方向)
に加圧するネガティブ側油室11bとを有し、ネガティ
ブ側油室11bに接続されたネガティブライン17が直
接、ブレーキ油圧源18に接続されている。
【0009】一方、ポジティブ側油室11aに接続され
たポジティブライン19は、高圧選択弁(シャトル弁)
20を介して二つに分岐され、一方の分岐ラインが電磁
式のモード切換弁21を介して油圧源18またはタンク
Tに、他方の分岐ラインがブレーキ弁(減圧弁)22を
介して油圧源18またはタンクTにそれぞれ接続され
る。
【0010】モード切換弁21は、図示しないモード切
換スイッチの操作によって動力伝達位置(ブレーキ位
置)aとフリーフォール位置(ブレーキ解除位置)bと
の間で切換わり作動し、ポジティブ側油室11aが、ブ
レーキ位置aで油圧源18に、フリーフォール位置bで
タンクTにそれぞれ接続される。
【0011】ブレーキ弁22は、ブレーキペダル23に
よって操作され、その操作量に応じた二次圧が高圧選択
弁20を介して制動シリンダ11のポジティブ側油室1
1aに供給される。
【0012】この構成により、次のような作用が得られ
る。
【0013】 モード切換弁21がブレーキ位置aに
セットされた状態では、制動シリンダ11の両側油室1
1a,11bが同圧となるため、同シリンダ11そのも
のには推力は発生せず、加圧バネ12のバネ力により制
動シリンダ11とともにプレッシャープレート10が多
板ディスク9側(ブレーキ作用方向)に押されてブレー
キオンとなる。
【0014】この状態では、キャリア軸8が回転不能に
固定されるため、ウィンチモータ2の回転力が遊星歯車
機構3を介してウィンチドラム1に伝達され、図示しな
いリモコン弁の操作に応じてウィンチドラム1が巻上ま
たは巻下回転する(動力伝達モード)。
【0015】 モード切換弁21がフリーフォール位
置bに切換えられると、制動シリンダ11のポジティブ
側油室11aがタンクTに連通してネガティブ側油室1
1bとの間に圧力差が生じ、この差圧による制動シリン
ダ11の推力が加圧バネ12のバネ力を超えることによ
り、同シリンダ11が多板ディスク9と反対側(ブレー
キ解除方向)に押されてブレーキオフとなる。
【0016】この状態では、キャリア軸8がフリーとな
るため、ウィンチドラム1が負荷にによって巻下方向に
自由回転しうる状態、すなわちフリーフォールが可能な
状態となる(フリーフォールモード)。
【0017】そして、このときブレーキ弁22が操作さ
れることにより、その操作量に応じた二次圧によって多
板ディスク9がオンとなり、ウィンチドラム1にブレー
キ力が作用する。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】ところが、この構成に
よると、吊荷がフックだけのような軽負荷の場合に、フ
リーフォールモードで吊荷が降下しにくい、あるいは降
下速度が遅いという問題があった。
【0019】とくに、制動装置13において、多板ディ
スク9に冷却油(潤滑油)を導入・循環させる湿式のブ
レーキ方式を採用した場合、インナ、アウタ両プレート
14,16間に介在する冷却油の粘性抵抗によって両プ
レート14,16間に流体摩擦(ドラグトルク)が発生
し、これがブレーキ力として作用するため、上記傾向が
顕著となっていた。
【0020】そこで本発明は、軽負荷時にも吊荷を確実
に、かつ、十分高速で降下させることができる油圧ウィ
ンチを提供するものである。
【0021】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、次の
要件を具備するものである。
【0022】 ウィンチドラムと、このウィンチドラ
ムの回転駆動源としての油圧モータと、この油圧モータ
を駆動するモータ駆動回路と、このモータ駆動回路に上
記油圧モータの回転指令を出す指令手段と、上記ウィン
チドラムに設けられた制動装置とを具備すること。
【0023】 上記制動装置は、制動解除時に上記油
圧モータと連動して回転する回転摩擦板と回転不能な固
定摩擦板が圧接・離間することにより、上記油圧モータ
の回転力をウィンチドラムに伝える動力伝達モードと、
ウィンチドラムの自由回転を許容するフリーフォールモ
ードとに切換え可能に構成されていること。
【0024】 この制動装置がフリーフォールモード
であって上記各摩擦板が圧接解除・離間状態であること
を検出してフリーフォールモード信号を出力するフリー
フォールモード検出手段が設けられていること。
【0025】 上記モータ駆動回路は、上記フリーフ
ォールモード信号に基づいて上記油圧モータを巻下側に
回転させ得るように構成されていること。
【0026】請求項2の発明は、請求項1の構成におい
て、モータ駆動回路は、指令手段からのモータ回転指令
信号に基づいて油圧モータを巻上側または巻下側に回転
させる通常駆動部と、上記フリーフォールモード検出手
段からのフリーフォールモード信号に基づいて上記油圧
モータを巻下側に回転させる強制駆動部とから成り、か
つ、上記フリーフォールモード信号によって強制駆動部
を選択する駆動部選択手段を具備するものである。
【0027】請求項3の発明は、請求項2の構成におい
て、通常駆動部と強制駆動部が別々の油圧源によって油
圧モータを駆動するように構成されたものである。
【0028】請求項4の発明は、請求項2の構成におい
て、通常駆動部と強制駆動部が共通の油圧源によって油
圧モータを駆動するように構成されたものである。
【0029】請求項5の発明は、請求項1の構成におい
て、指令手段は、動力伝達モードにおいてモータ駆動回
路に巻上または巻下方向の回転指令を出す通常指令部
と、フリーフォールモードにおいてモータ駆動回路に巻
下方向の回転指令を出力するフリーフォール増速指令部
から成るものである。
【0030】請求項6の発明は、請求項5の構成におい
て、フリーフォール増速指令部は、巻下方向の速度を指
令するように構成されたものである。
【0031】請求項7の発明は、請求項6の構成におい
て、フリーフォール増速指令部は、制動装置と連動して
巻下方向の速度を変化させるように構成されたものであ
る。
【0032】請求項8の発明は、請求項1乃至7のいず
れかの構成において、フリーフォールモードを、モータ
が巻下側に回転する増速フリーフォールモードと、モー
タが回転しない通常フリーフォールモードとの間で切換
えるフリーフォールモード切換手段を具備するものであ
る。
【0033】請求項9の発明は、請求項8の構成におい
て、フリーフォールモード切換手段は切換操作部を備
え、この切換操作部が足踏み操作されるフートペダルに
設けられたものである。
【0034】請求項10の発明は、請求項9の構成にお
いて、切換操作部が、制動装置を操作するフートペダル
に、独立して操作可能な状態で設けられたものである。
【0035】請求項11の発明は、請求項1乃至10の
いずれかの構成において、油圧モータの回転を止めるパ
ーキングブレーキと、このパーキングブレーキの作動を
制御するパーキングブレーキ制御装置とを備え、このパ
ーキングブレーキ制御装置は、指令手段からモータ回転
指令信号が出されたとき、及びフリーフォールモード検
出手段からフリーフォールモード信号が出されたときに
パーキングブレーキを解除するように構成されたもので
ある。
【0036】請求項12の発明は、請求項11の構成に
おいて、パーキングブレーキは、油圧シリンダの伸縮作
動によってブレーキオン状態とブレーキオフ状態との間
で切換わるように構成され、パーキングブレーキ制御装
置は、指令手段からのモータ回転指令信号を受けてブレ
ーキオフ方向に切換わる第1パーキングブレーキ制御弁
と、フリーフォールモード検出手段からのフリーフォー
ルモード信号を受けてブレーキオフ方向に切換わる第2
パーキングブレーキ制御弁と、この両パーキングブレー
キ制御弁の出力圧のうち高圧側を選択して上記油圧シリ
ンダにブレーキオフ方向の油圧として導く高圧選択弁と
を具備するものである。
【0037】請求項13の発明は、請求項1乃至12の
いずれかの構成において、フリーフォールモード検出手
段は、制動装置がフリーフォールモードであって各摩擦
板が圧接解除・離間状態であることをセンサで検出し、
コントローラによりこのセンサの信号をモータ駆動回路
へのモータ巻下回転の指令信号に変換するように構成さ
れたものである。
【0038】請求項14の発明は、請求項1乃至12の
いずれかの構成において、フリーフォールモード検出手
段として、制動装置がフリーフォールモードであって各
摩擦板が圧接解除・離間状態であることを検出して作動
するスイッチが用いられ、このスイッチの作動信号をモ
ータ駆動回路に巻下回転の指令信号として直接入力させ
るように構成されたものである。
【0039】請求項15の発明は、請求項1乃至14の
いずれかの構成において、モータ駆動回路は、フリーフ
ォールモードで油圧モータを巻下回転させる方向に作動
するフリーフォール増速弁を備え、かつ、このフリーフ
ォール増速弁がフリーフォールモード以外で作動位置に
とどまるスティック状態にあることを検出するスティッ
ク検出手段と、このスティック検出手段によってフリー
フォール増速弁がスティック状態にあることが検出され
たときに上記フリーフォール増速弁の出力を下流側に対
して遮断する安全弁が設けられたものである。
【0040】上記構成によると、フリーフォール時に、
ウィンチの回転駆動源としての油圧モータをモータ駆動
回路によって巻下側に回転させる強制巻下回転作用(フ
リーフォール増速作用)を働かせることにより、軽負荷
時にも吊荷を確実にかつ十分高速で降下させることが可
能となる。
【0041】ここで、請求項2〜4の構成によると、動
力伝達モードでの通常運転時は、指令手段からのモータ
回転指令信号に基づく通常駆動部の作用によって油圧モ
ータが巻上または巻下方向に回転し、フリーフォール時
にはフリーフォールモード検出手段からのフリーフォー
ル信号に基づく強制駆動部の作用によって油圧モータが
巻下回転する。
【0042】すなわち、油圧モータを駆動する駆動部が
通常・強制両駆動部のうちから選択され、フリーフォー
ル時には駆動部選択手段によって強制駆動部が選択され
るため、両駆動部が油圧モータに対して逆方向に同時に
作動してしまうおそれがない。
【0043】また、請求項4の構成によると、通常・強
制両駆動部が一つの油圧源を共用するため、システム構
成が簡単で設備コストが安くてすむ。
【0044】一方、請求項5の構成によると、共通のモ
ータ駆動回路に対して異なる指令手段(通常指令部とフ
リーフォール増速指令部)によって回転指令を出すた
め、駆動部が一つですむことで回路構成が簡単となる。
【0045】請求項6,7の構成によると、フリーフォ
ール増速指令部によって巻下速度(フリーフォール増速
度)を制御できるため、たとえばフリーフォール始動時
には増速度を漸増させ、停止時には漸減させることによ
りショックの発生を防止し、このような機能がない場合
と比較して操作性を向上させることができる。
【0046】この場合、制動装置と連動して巻下速度を
変化させる請求項7の構成によると、制動のかけ具合に
よって巻下速度を調整するという通常のフリーフォール
時の操作感覚通りに速度調整できるため、操作し易く、
操作フィーリングが良いものとなる。
【0047】請求項8〜10の構成によると、フリーフ
ォールモードを、モータの巻下回転を伴わない「通常の
フリーフォール」と、モータを巻下回転させる「フリー
フォール増速」の二通りのパターンで切換えることがで
きるため、吊荷の重量等に応じて適正なフリーフォール
状態を選択することができる。
【0048】この場合、請求項9,10ではフリーフォ
ールモード切換手段の切換操作部を、足踏み操作される
ペダルに設けたから、手が他のウィンチ等の操作で塞が
っている場合でも容易に操作することができる。
【0049】また、請求項10の構成によると、この切
換操作部が、制動装置を操作するペダルに独立操作可能
に設けられているため、専用のペダルを新設する必要が
なく、その分、運転室内の狭いスペースを有効に利用す
ることができる。
【0050】請求項11,12の構成によると、パーキ
ングブレーキを備えたウィンチにおいて、フリーフォー
ル時に、パーキングブレーキが自動的に解除されて上記
のようにモータが巻下回転する。
【0051】一方、請求項14の構成によると、フリー
フォールモード検出手段としてのスイッチの作動によっ
て直接モータが巻下回転するため、コントローラが不要
となる。
【0052】ところで、上記のようにフリーフォール時
にモータを巻下回転させてフリーフォール増速作用を得
る構成をとる場合、モータ駆動回路においてフリーフォ
ール増速作用を司るフリーフォール増速弁が、ごみの噛
み込み等によってスティック状態(引っかかって動かな
い状態)に陥ると、フリーフォール停止後もオペレータ
の意思に反して巻下回転が継続してしまうおそれがあ
る。
【0053】この点、請求項15の構成によるとフリー
フォール増速弁がスティック状態であることを検出した
ときに安全弁によりフリーフォール増速弁の出力を下流
側に対して遮断するため、上記のような不測の事態が発
生するおそれがない。
【0054】
【発明の実施の形態】本発明の実施形態を図1〜図22
によって説明する。
【0055】第1実施形態(図1〜図6参照) 以下の各実施形態における油圧ウィンチの基本構成は図
24に示す従来のウィンチ構成と同じである。
【0056】すなわち、図1において、31はウィンチ
ドラム、32は同ドラム31を駆動する油圧モータ(以
下、単にモータという)、33はモータ32の出力軸3
2aとウィンチドラム31との間で動力伝達を行う遊星
歯車機構、34はこの遊星歯車機構33のサンギヤ、3
5はプラネタリギヤ、36はリングギヤ、37はキャリ
ア、38はキャリア軸、39はこのキャリア軸38に設
けられた多板ディスクで、この多板ディスク39と、同
ディスク39に対して圧接・離間するプレッシャープレ
ート40と、このプレッシャープレート40を駆動する
制動シリンダ41と、加圧バネ42とにより、ウィンチ
ドラム31をモータ出力軸32aに対して連結・分離
し、かつ、同ドラム31のフリーフォール回転を制動す
るクラッチ兼用の制動装置43が構成されている。
【0057】44…は多板ディスク39を構成する複数
のインナプレート(回転摩擦板)、45はブレーキケー
ス、46はこのブレーキケース45に固定された複数の
アウタプレート(固定摩擦板)である。
【0058】また、この制動装置43は、多板ディスク
39のフェード現象を防止するために、図示しない冷却
油ポンプからの冷却油を多板ディスク39内に供給し循
環させる湿式ブレーキ方式が採用されている。
【0059】制動シリンダ41は、両ロッド型のピスト
ン41Pと、プレッシャープレート40をブレーキオン
方向に加圧するポジティブ側油室41aと、同プレート
40をブレーキオフ方向に加圧するネガティブ側油室4
1bとを有し、ネガティブ側油室41bに接続されたネ
ガティブライン47が、従来ウィンチ同様、直接、ブレ
ーキ油圧源48に接続されている。
【0060】ポジティブ側油室41aに接続されたポジ
ティブライン49は、電磁切換弁であるモード切換弁5
0およびブレーキ弁(減圧弁)51を介して、ネガティ
ブ側油室41bと共通のブレーキ油圧源48およびタン
クTに接続されている。
【0061】モード切換弁50は、ブレーキ位置aとフ
リーフォール位置bとの間で切換わり作動し、このモー
ド切換弁50のブレーキ位置aで制動シリンダ41のポ
ジティブ側油室41aが油圧源48に接続される。
【0062】一方、モード切換弁50がフリーフォール
位置bに切換わると、ポジティブ側油室41aが同切換
弁50を介してブレーキ弁51の二次側に接続され、ブ
レーキ弁51の操作量に応じた二次圧がポジティブ側油
室41aに供給される。52はブレーキ弁51を足踏み
操作するブレーキペダルである。
【0063】53はレバー操作されてモータ32の巻上
・巻下回転を制御する指令手段(通常指令部)としての
リモコン弁、54はこのリモコン弁53の二次圧(リモ
コン圧)によって中立、巻下、巻上の三位置イ,ロ,ハ
間で切換わり制御されるウィンチ用コントロールバル
ブ、55はモータ32の油圧源である油圧ポンプであ
る。
【0064】また、56は油圧シリンダ式のパーキング
ブレーキで、バネ56aの力によってモータ出力軸32
aに制動力を付与し、油室56bへの油圧導入時に制動
力を解除するネガティブブレーキとして構成されてい
る。
【0065】このパーキングブレーキ56の油室56b
は、高圧選択弁57、油圧パイロット式の第1及び第2
パーキングブレーキ制御弁58,59を介してブレーキ
油圧源48及びタンクTに接続されている。
【0066】第1パーキングブレーキ制御弁58は、リ
モコン弁53の非操作時(中立時)には図示のブレーキ
位置aに、操作時にはリモコン圧を供給されて図右側の
ブレーキ解除位置bにそれぞれセットされる。
【0067】すなわち、巻上・巻下操作されたときにパ
ーキングブレーキ56が解除されてウィンチドラム31
が巻上・巻下回転し、非操作時に同ブレーキ56が作用
してウィンチドラム31が制動停止する。
【0068】60はリモコン圧を取出して第1パーキン
グブレーキ制御弁58に供給するための高圧選択弁であ
る。
【0069】一方、モータ32を回転駆動するためのモ
ータ駆動回路とその制御系は次のように構成されてい
る。
【0070】モータ32の巻上側及び巻下側両管路6
1,62は、ウィンチ用コントロールバルブ54を介し
て油圧ポンプ55に接続され、通常運転時にはこのコン
トロールバルブ54と油圧ポンプ(以下、メインポンプ
という)55を備えた通常駆動部Aによってモータ32
が巻上・巻下方向に回転駆動される。63は巻上側管路
61に設けられたカウンタバランス弁、64は通常駆動
部Aのリリーフ弁である。
【0071】また、巻下側管路62は、抵抗弁65(図
1では油圧パイロット式のものを例示しているがチェッ
ク弁形式のものでもよい)、電磁切換式の選択弁(駆動
部選択手段)66、油圧ポンプ(以下、サブポンプとい
う)67を備えた強制駆動部Bに接続されている。68
はこの強制駆動部Bのリリーフ弁である。
【0072】選択弁66は、電気パイロット信号が入力
されないときは非作用位置イにあってサブポンプ67か
らの圧油をタンクTに戻し、電気パイロット信号が入力
されたときに作用位置ロに切換わって圧油を抵抗弁65
に導く。
【0073】抵抗弁65は、このサブポンプの吐出圧に
よって図左のブロック位置イから右側の開通位置ロに切
換わって巻下側管路62にサブポンプ吐出油を供給し、
これによってモータ32が巻下方向に回転する。
【0074】また、選択弁66の出口側は第2パーキン
グブレーキ制御弁59のパイロットポートに接続され、
選択弁66が作用位置ロに切換わったときに第2パーキ
ングブレーキ制御弁59が図左側のブレーキ位置aから
右側のブレーキ解除位置bに切換わる。
【0075】選択弁66に電気パイロット信号を送る電
気パイロットライン69は、フリーフォール検出装置7
2に接続されている。
【0076】フリーフォール検出装置72は、制動シリ
ンダ41のポジティブ側油室41aの圧力を電気信号に
変換する圧力変換器70と、この電気信号に基づいて選
択弁66に電気パイロット信号であるフリーフォール信
号を送るコントローラ71とによって構成されている。
【0077】コントローラ71は、フリーフォール検出
装置72の一部とフリーフォールモード切換装置73の
一部を兼ねる要素として設けられている。
【0078】フリーフォールモード切換装置73は、オ
ン操作されてその信号をコントローラ71に送る切換ス
イッチ74を備え、このスイッチ信号と、圧力変換器7
0からの圧力信号に基づいてコントローラ71から選択
弁66に電気パイロット信号であるフリーフォール増速
信号(以下、フリーフォール増速信号と記す)が送られ
る。
【0079】切換スイッチ74は、図4〜図6に示すよ
うにブレーキ弁51のブレーキペダル52の裏側に組み
込まれ、足踏み操作される切換ペダル75によってオン
・オフ操作される。
【0080】すなわち、切換ペダル75は、ペダル52
の一方の側縁部に設けられた切欠76に、復帰バネ77
のバネ力によりペダル52の踏み面52aよりも上方に
突出して独立操作可能な状態で設けられ、(i)図6の
一点鎖線で示すようにオペレータが足Fをこの切換ペダ
ル75に重ねてブレーキペダル踏み面52a上に置いた
状態で同ペダル75が踏み込まれ、(ii)同図の二点
鎖線で示すようにオペレータが足Fを切換ペダル75か
らずらしてブレーキペダル踏み面52a上に置いた状態
では、同ペダル75は踏み込まれない。
【0081】そして、この切換ペダル75が足踏み操作
されたときに、図5に示す操作子(ボルト)78により
切換スイッチ74が操作レバー74aを介してオン操作
され、操作解除されたときに同スイッチ74がオフとな
る。
【0082】図4,5中、79はペダル52の踏み力を
図1のブレーキ弁51に伝えるリンクである。
【0083】この油圧ウィンチの作用を次に説明する。
【0084】(I)通常巻上・巻下作用 このウィンチの通常巻上・巻下作用は図24に示す従来
のウィンチの場合と同じである。
【0085】すなわち、モード切換弁50がブレーキ位
置aにセットされた状態では、制動シリンダ41の両側
油室41a,41bがともに油圧源48に接続されて同
圧となるため、同シリンダ41そのものには推力は発生
せず、加圧バネ42のバネ力によりプレッシャープレー
ト40が多板ディスク39側に押されてブレーキ(クラ
ッチ)オンとなる。
【0086】これにより、モータ32の回転力が遊星歯
車機構33を介してウィンチドラム31に伝達され、リ
モコン弁53の操作に応じてウィンチドラム31が巻上
または巻下回転する。
【0087】(II)フリーフォール作用 モード切換弁50がフリーフォール位置bにセットされ
ると、制動シリンダ41のポジティブ側油室41aがブ
レーキ弁51を介してタンクTに連通してネガティブ側
油室41bとの間に圧力差が生じ、その差圧が加圧バネ
42のバネ力を超えることにより、同シリンダ41が多
板ディスク39と反対側に押されてブレーキ(クラッ
チ)オフとなる。
【0088】これにより、フリーフォール状態、すなわ
ち、ウィンチドラム31が負荷によって巻下方向に自由
回転し得る状態となる。
【0089】そして、このときブレーキ弁51がペダル
操作されることにより、そのペダル操作ストロークに応
じた圧力によって多板ディスク39がオンとなり、ウィ
ンチドラム31にブレーキ力が作用する。
【0090】このブレーキ弁51のペダル操作ストロー
クとその二次圧の関係を図2に、また、制動シリンダ4
1のポジティブ側油室41aの圧力(以下、ポジティブ
圧力という)と多板ディスク39の圧接力(制動シリン
ダストローク)の関係を図3にそれぞれ示している。
【0091】両図に示すように、ペダル操作ストローク
を少なくしていくに従ってブレーキ弁二次圧及び多板デ
ィスク圧接力が低下し、多板ディスク39の保持力が負
荷よりも小さくなった時点からインナプレート44及び
キャリア軸38が回転し始めてフリーフォールが開始さ
れる。
【0092】さらに、ブレーキ弁51のペダル操作スト
ロークを減らしていき、このペダル操作ストロークが所
定の値S3(二次圧P1)以下になると、ポジティブ圧
力もP1以下となって、制動シリンダ41がブレーキオ
フ側にストロークし始め、多板ディスク39のプレート
間にクリアランスが生じる。
【0093】このときから、多板ディスク39の回転抵
抗はプレート同士の圧接による固体摩擦力から冷却油に
よる流体摩擦力に変わり、回転抵抗が小さくなるため、
フリーフォール降下速度が増していく。
【0094】そして、ペダル操作量が0となると、制動
シリンダ41のストロークは最小値S1となって多板デ
ィスク39のプレート間クリアランスが最大(フリーフ
ォール抵抗が最小)となる。
【0095】ここで、図4〜図6に示す切換ペダル75
が操作されていると、切換スイッチ74がオンとなって
このスイッチ信号(フリーフォールモード切換信号)が
コントローラ71に送られる。
【0096】コントローラ71は、このフリーフォール
モード切換信号を受けてフリーフォール増速モードに向
けてスタンバイ状態となり、制動シリンダ41のポジテ
ィブ圧力が、同シリンダ41のブレーキオフ側へのスト
ローク開始圧力P1以下のある値P2を下回ると、ブレ
ーキ解放とみなしてフリーフォール増速信号を強制駆動
部Bの選択弁66に送る。
【0097】これにより、 選択弁66が非作用位置イから作用位置ロに切換わ
り、 抵抗弁65が入力側圧力をパイロット圧としてブロ
ック位置イから開通位置ロに切換わり、 第2パーキングブレーキ制御弁59がパイロット圧
を供給されてブレーキ解除位置bに切換わるため、パー
キングブレーキ56がブレーキ解除されるとともに、巻
下側管路62にサブポンプ67の吐出油が供給されてモ
ータ32が巻下回転する。
【0098】こうしてフリーフォール時にモータ32が
巻下回転すると、遊星歯車機構33のサンギヤ34が巻
下回転してプラネタリギヤ35の自転速度が増加し、リ
ングギヤ36の回転速度が増加する。
【0099】従って、ウィンチドラム31の巻下速度
は、フリーフォール(吊荷重量)で得られる速度に油圧
モータ32の巻下回転によって得られる速度を加えた速
度となり、軽負荷時にも吊荷を確実にかつ十分高速で降
下させることができる。
【0100】また、フリーフォールモード切換装置73
によって、モータ32を巻下回転させない通常のフリー
フォールモードと、モータ32を巻下回転させる増速フ
リーフォールモードとに切換え可能に構成したから、モ
ータ32のアシストが不要な場合(たとえば重負荷時)
には通常フリーフォールモードとして降下速度を抑える
等、負荷等に応じた適正なフリーフォール運転を行うこ
とができる。
【0101】しかも、この切換えを足踏み式の切換ペダ
ル75によって行うため、複数ウィンチの同時操作等に
よって両手が塞がっている場合でも、このフリーフォー
ルモードの切換操作を容易に行うことができる。
【0102】なお、この後の停止操作としては、ブレー
キ弁51をブレーキペダル52によって操作するか、モ
ード切換弁50を動力伝達位置aに切換えれば、ポジテ
ィブ圧力が上昇して強制駆動部Bの作動が停止し、モー
タ32の巻下回転が停止すると同時にパーキングブレー
キ56が作用する。
【0103】また、チャタリング防止のため、ブレーキ
解放を判断する圧力値にヒステリシス特性を持たせてお
いてもよい。また、ブレーキ解放を判断する圧力値P2
は、P1以下でなくてもよく、P1=P2でもよいし、
P1<P2としてもよい。
【0104】第2実施形態(図7参照) 以下の実施形態において、第1実施形態と同じ部分には
同一符号を付して示し、その重複説明を省略する。
【0105】第1実施形態では、モータ駆動回路の通常
駆動部Aと強制駆動部Bの油圧源として別々の油圧ポン
プ55,67を用いたが、第2実施形態では、図7中二
点鎖線で囲んだ通常駆動部Aと、一点鎖線で囲んだ強制
駆動部Bに共通の油圧ポンプ80を用いている。
【0106】この場合、ポンプ80に接続する駆動部を
両駆動部A,Bのうちから選択する必要があり、フリー
フォール時に作用させる選択弁81を駆動部選択手段と
して兼用する構成をとっている。
【0107】すなわち、選択弁81は、フリーフォール
信号の入力時に図の通常運転位置イからフリーフォール
位置ロに切換わり、これによってポンプ吐出油がコント
ロールバルブ54を経由して巻下側管路62に向かう経
路(通常駆動部A)から、抵抗弁65を経由して巻下側
管路62に向かう経路(強制駆動部B)に切換わる。
【0108】この構成によると、ポンプ3を共用するこ
とにより、システム構成が簡略化され、設備コストが安
くてすむ。
【0109】第3実施形態(図8参照) 第3実施形態では、第1実施形態の第2パーキングブレ
ーキ制御弁59を省略し、フリーフォール時にサブポン
プ67の吐出油を高圧選択弁57経由でパーキングブレ
ーキ56の油室56bに導入して同ブレーキ56を解除
する構成をとっている。
【0110】この場合、抵抗弁65の設定圧力はパーキ
ングブレーキ解除圧力以上の値に設定される。
【0111】この構成によると、第1実施形態と比較し
て第2パーキングブレーキ制御弁59を省略できる分、
回路構成が簡略化される。
【0112】なお、この第2パーキングブレーキ制御弁
59を省略する第3実施形態の構成は、図7に示すポン
プ共用式の第2実施形態においても採用することができ
る。
【0113】第4実施形態(図9参照) 第4実施形態では、(i)パーキングブレーキ制御弁と
して、第1実施形態と同じ油圧パイロット式の第1パー
キングブレーキ制御弁58と、電磁パイロット式の第2
パーキングブレーキ制御弁82とを用い、(ii)第2
パーキングブレーキ制御弁82がフリーフォール信号の
入力によってブレーキ位置aからブレーキ解除位置bに
切換わってパーキングブレーキ56がブレーキ解除さ
れ、(iii)同時に同制御弁82の出力圧が高圧選択
弁83を介してコントロールバルブ54のパイロットポ
ートに送られて同バルブ54が巻下位置ロに切換わり、
モータ32が巻下回転するように構成されている。
【0114】この構成によると、コントロールバルブ5
4及び油圧ポンプ55を含む通常駆動部Aが強制駆動部
を兼ねるため、駆動回路の構成が大幅に簡略化される。
【0115】第5実施形態(図10参照) 第1実施形態では、制動シリンダ41のポジティブ圧力
がブレーキ解放圧力となったときにコントローラ71か
ら強制駆動部Bの選択弁66にフリーフォール信号を送
るようにしたが、第5実施形態では、図10に示すよう
にフリーフォール検出手段として所定(たとえば図3の
P2)のポジティブ圧力で作動する圧力スイッチ84を
設け、この圧力スイッチ84の非作動時に選択弁66の
電磁パイロット部に通電してこれを切換わり作動させる
ようにしている。
【0116】こうすれば、第1実施形態のコントローラ
71を省略できるため、構成を簡略化することができ
る。
【0117】第6実施形態(図11参照) 第6実施形態においては、強制駆動部Bに油圧パイロッ
ト式の選択弁85を用いる一方、切換スイッチ74と、
同スイッチオンで切換わる電磁切換弁86とによってフ
リーフォールモード切換装置87を構成している。
【0118】そして、制動シリンダ41のポジティブ圧
力を圧力検出管路88に取り出し、ポジティブ圧力がブ
レーキ解放圧以下で、かつ、スイッチ74がオンの場合
に、ポジティブ圧力を選択弁85に導いて作用位置ロに
切換えるように構成している。
【0119】この構成によると、コントローラ74が不
要となるため、システム構成が簡略化される。
【0120】第7実施形態(図12〜図19参照) 第7実施形態では、フリーフォール増速モードで増速度
を制御できるように構成している。
【0121】ここでは、図9に示す第4実施形態の構
成、すなわち、(i)パーキングブレーキ制御弁とし
て、油圧パイロット式の第1パーキングブレーキ制御弁
58と、電磁パイロット式の第2パーキングブレーキ制
御弁82とを用い、(ii)第2パーキングブレーキ制
御弁82がフリーフォール信号の入力によってブレーキ
位置aからブレーキ解除位置bに切換わってパーキング
ブレーキ56がブレーキ解除され、(iii)同時に同
制御弁82の出力圧が高圧選択弁83を介してコントロ
ールバルブ54のパイロットポートに送られて同バルブ
54が巻下位置ロに切換わり、モータ32が巻下回転す
る構成を前提としている。
【0122】この場合、上記(iii)の構成におい
て、高圧選択弁83とコントロールバルブ54のパイロ
ットポートとの間に電磁比例減圧弁(以下、単に比例弁
という)89が設けられ、第2パーキングブレーキ制御
弁82の出力圧が高圧選択弁83からこの比例弁89を
介してコントロールバルブ54のパイロットポートに送
られるように構成されている。
【0123】比例弁89に電気パイロット信号を送る電
気パイロットライン90は、コントローラ71に接続さ
れ、フリーフォールモード切換装置73の切換スイッチ
74がオンで、かつ、ブレーキ解放状態となったときに
コントローラ71からの信号によって比例弁89が作動
し、その二次圧によってコントロールバルブ54が巻下
位置ロに切換わる。
【0124】この比例弁89の指令電流/二次圧の関係
を図13に、コントロールバルブ54のパイロット圧力
/制御流量の関係を図14にそれぞれ示し、このような
設定下で、図15,16に示すようにポジティブ圧力に
応じて比例弁指令電流・同二次圧が変化する(ポジティ
ブ圧力の増加に対して指令電流が減少する)ように比例
弁89を設定しいる。
【0125】このような設定により、コントロールバル
ブ54がポジティブ圧力に応じてストローク制御され、
モータ32への供給流量が制御されてフリーフォール増
速モードでのウィンチ巻下速度が制御される。
【0126】図17には、通常フリーフォール時とフリ
ーフォール増速時、それに動力巻下時の三通りにおける
ポジティブ圧力/ウィンチ速度の関係を示している。
【0127】この構成とすれば、図18に示す速度制御
機能がない場合と比較して、巻下速度がブレーキペダル
52の操作量に応じて変化するため、たとえばフリーフ
ォール始動時には増速度を漸増させ、停止時には漸減さ
せることによりショックの発生を防止し、このような機
能がない場合と比較して操作性を向上させることができ
る。
【0128】また、ブレーキペダル52の操作量(制動
のかけ具合)によって巻下速度を調整するという通常の
フリーフォール時の操作感覚通りに速度調整できるた
め、操作し易く、操作フィーリングが良いものとなる。
【0129】なお、コントロールバルブ54に圧力補償
機能付きのものを用いれば流量制御をより確実に行うこ
とができる。
【0130】また、この実施形態のようにコントロール
バルブ54をストローク制御することによってフリーフ
ォール増速モードでの速度を制御する構成に加えて、モ
ータ32に可変容量型モータを用い、図19に示すよう
にポジティブ圧力に応じてこのモータ容量を制御するこ
とによってモータ巻下速度(ウィンチ速度)を制御する
ようにしてもよい。
【0131】さらに、上記各実施形態では、フリーフォ
ール開始後にモータ32を巻下回転させるようにした
が、逆に、モータ32の巻下回転が開始した後、フリー
フォールによる降下回転が加わるようにしてもよい。
【0132】第8実施形態(図20参照) この実施形態は、大半の構成が第7実施形態と同じで、
相違点は、(イ)第7実施形態の第2パーキングブレー
キ制御弁82がパーキングブレーキ56とコントロール
バルブ54の双方を制御する弁として構成されているの
に対し、この実施形態では同制御弁82に対応する制御
弁91はコントロールバルブ制御専用弁として用いら
れ、パーキングブレーキ制御はパーキングブレーキ制御
弁58のみによって行われる点、(ロ)リモコン弁53
の両側パイロット圧を高圧選択せず、その代わりに、コ
ントロールバルブ54の両側パイロット圧を高圧選択弁
92で選択してパーキングブレーキ制御弁58のパイロ
ットポートに導く点の二点である。
【0133】この構成によると、上記(イ)の構成によ
り、第7実施形態の高圧選択弁57を省略することがで
きるため、コストが安くてすむ。
【0134】第9実施形態(図21参照) この実施形態では、図20に示す第8実施形態における
電磁切換式の制御弁91に代えて比例弁93を用いると
ともに、第7実施形態における比例弁89を省略し、コ
ントローラ71からのフリーフォール増速信号に基づく
比例弁93の二次圧によってコントロールバルブ54を
ストローク制御する構成をとっている。
【0135】この構成によっても、基本的に各実施形態
と同じ作用が得られ、しかも弁の数を節減できるため、
設備コストが安くてすむ。
【0136】第10実施形態(図22参照) 上記のようにフリーフォール時にモータ32を巻下回転
させてフリーフォール増速作用を得る構成をとる場合、
フリーフォール増速モードが終わったにも関わらず、モ
ータ駆動回路においてフリーフォール増速作用を司るフ
リーフォール増速弁が、ごみの噛み込み等により、フリ
ーフォール増速解除位置に戻らない所謂スティック状態
(引っかかって動かない状態)に陥ると、フリーフォー
ル停止後もオペレータの意思に反して巻下回転が継続し
てしまうおそれがある。
【0137】第10実施形態においては、この点の対策
を講じている。
【0138】ここでは、図9に示す第4実施形態の構
成、すなわち、第2パーキングブレーキ制御弁82がフ
リーフォール増速弁として機能する構成を前提とする場
合を例示している。
【0139】第2パーキングブレーキ制御弁(フリーフ
ォール増速弁)82の出力側に、コントローラ71によ
って制御される電磁切換式の安全弁95を設ける一方、
制御弁82の出力圧を圧力センサ(圧力スイッチでもよ
い)94で検出し、ポジティブ圧力やブレーキ操作の有
無等のコントローラ入力情報から制御弁82が非励磁状
態(ブレーキ位置a)にあるにもかからず、圧力センサ
94によって一定以上の出力圧が検出された場合に、制
御弁82がスティック状態であると判断して安全弁95
をブロック位置bに切換えるように構成している。
【0140】こうすれば、制御弁82がスティック状態
となってブレーキ解除位置(フリーフォール増速位置)
bから動かない事態が発生しても、その出力がコントロ
ールバルブ54の巻下側パイロットポートに送られない
ため、モータ32が巻下回転することはなく、上記のよ
うな不測の事態が発生するおそれがない。
【0141】ところで、上記各実施形態では、遊星歯車
機構33のキャリア軸38を固定・解放することによっ
てクラッチ作用とフリーフォール時のブレーキ作用とを
得る構成をとったが、本発明は、ウィンチドラムと遊星
歯車機構のキャリア軸を一体化し、リングギヤの回転を
固定・解放することによってクラッチ作用とフリーフォ
ール時のブレーキ作用とを得る構成のウィンチにも、ま
たクラッチとブレーキが互いに独立して設けられ、別々
に制御される構成をとる油圧ウィンチにも適用すること
ができる。
【0142】
【発明の効果】上記のように本発明によるときは、フリ
ーフォール時に、ウィンチの回転駆動源としての油圧モ
ータをモータ駆動回路によって巻下側に回転させる強制
巻下回転作用(フリーフォール増速作用)を働かせるこ
とにより、軽負荷時にも吊荷を確実にかつ十分高速で降
下させることが可能となる。
【0143】ここで、請求項2〜4の発明によると、油
圧モータを駆動する駆動部が通常・強制両駆動部のうち
から選択され、フリーフォール時には駆動部選択手段に
よって強制駆動部が選択されるため、両駆動部が油圧モ
ータに対して逆方向に同時に作動してしまうおそれがな
い。
【0144】また、請求項4の発明によると、通常・強
制両駆動部が一つの油圧源を共用するため、システム構
成が簡単で設備コストが安くてすむ。
【0145】一方、請求項5の発明によると、共通のモ
ータ駆動回路に対して異なる指令手段(通常指令部とフ
リーフォール増速指令部)によって回転指令を出すた
め、駆動部が一つですむことで回路構成が簡単となる。
【0146】請求項6,7の発明によると、フリーフォ
ール増速指令部によって巻下速度(フリーフォール増速
度)を制御できるため、たとえばフリーフォール始動時
には増速度を漸増させ、停止時には漸減させることによ
りショックの発生を防止し、このような機能がない場合
と比較して操作性を向上させることができる。
【0147】この場合、制動装置と連動して巻下速度を
変化させる請求項7の構成によると、制動のかけ具合に
よって巻下速度を調整するという通常のフリーフォール
時の操作感覚通りに速度調整できるため、操作し易く、
操作フィーリングが良いものとなる。
【0148】請求項8〜10の発明によると、フリーフ
ォールモードを、モータの巻下回転を伴わない「通常の
フリーフォール」と、モータを巻下回転させる「フリー
フォール増速」の二通りのパターンで切換えることがで
きるため、吊荷の重量等に応じて適正なフリーフォール
状態を選択することができる。
【0149】この場合、請求項9,10の発明による
と、フリーフォールモード切換手段の切換操作部を、足
踏み操作されるペダルに設けたから、手が他のウィンチ
等の操作で塞がっている場合でも容易に操作することが
できる。
【0150】また、請求項10の発明によると、この切
換操作部が、制動装置を操作するペダルに独立操作可能
に設けられているため、専用のペダルを新設する必要が
なく、その分、運転室内の狭いスペースを有効に利用す
ることができる。
【0151】請求項11,12の発明によると、パーキ
ングブレーキを備えたウィンチにおいて、フリーフォー
ル時に、パーキングブレーキが自動的に解除されて上記
のようにモータが巻下回転する。
【0152】一方、請求項14の発明によると、フリー
フォールモード検出手段としてのスイッチの作動によっ
て直接モータが巻下回転するため、コントローラが不要
となる。
【0153】請求項15の発明によるとフリーフォール
増速弁がスティック状態であることを検出したときに、
安全弁によりフリーフォール増速弁の出力を下流側に対
して遮断するため、フリーフォール増速弁が、ごみの噛
み込み等によってスティック状態に陥っても、フリーフ
ォール停止後にオペレータの意思に反して巻下回転が継
続してしまうというおそれがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態にかかる油圧ウィンチの
全体構成を示す図である。
【図2】同ウィンチに使用されるブレーキ弁のペダルス
トロークとこれによって発生する二次圧の関係を示す図
である。
【図3】同ウィンチに使用される制動装置における制動
シリンダのポジティブ圧力と多板ディスクの圧接力の関
係を示す図である。
【図4】同ウィンチに使用されるブレーキペダルの斜視
図である。
【図5】同ペダルの側断面図である。
【図6】同ペダルの平面図である。
【図7】本発明の第2実施形態にかかる油圧ウィンチの
一部構成を示す図である。
【図8】本発明の第3実施形態にかかる油圧ウィンチの
一部構成を示す図である。
【図9】本発明の第4実施形態にかかる油圧ウィンチの
一部構成を示す図である。
【図10】本発明の第5実施形態にかかる油圧ウィンチ
の一部構成を示す図である。
【図11】本発明の第6実施形態にかかる油圧ウィンチ
の全体構成を示す図である。
【図12】本発明の第7実施形態にかかる油圧ウィンチ
の全体構成を示す図である。
【図13】同ウィンチに使用される比例弁の指令電流と
二次圧の関係を示す図である。
【図14】同比例弁からコントロールバルブに送られる
パイロット圧とコントロールバルブによる制御流量の関
係を示す図である。
【図15】制動シリンダのポジティブ圧力と同比例弁へ
の指令電流の関係を示す図である。
【図16】同ポジティブ圧力と同比例弁の二次圧の関係
を示す図である。
【図17】同ポジティブ圧力とウィンチ速度の関係を示
す図である。
【図18】同ポジティブ圧力とウィンチ速度の関係を示
す図である。
【図19】ポジティブ圧力に応じてモータ容量を制御す
る方式をとった場合のポジティブ圧力とウィンチ速度の
関係を示す図である。
【図20】本発明の第8実施形態にかかる油圧ウィンチ
の全体構成を示す図である。
【図21】本発明の第9実施形態にかかる油圧ウィンチ
の全体構成を示す図である。
【図22】本発明の第10実施形態にかかる油圧ウィン
チの一部構成を示す図である。
【図23】従来のウィンチの構成を示す図である。
【符号の説明】
31 ウィンチドラム 32 油圧モータ 33 遊星歯車機構 34 遊星歯車機構のサンギヤ 35 同プラネタリギヤ 36 同リングギヤ 37 同キャリア 38 同キャリア軸 43 制動装置 39 制動装置を構成する多板ディスク 41 制動シリンダ 44 多板ディスクを構成するインナプレート(回転摩
擦板) 46 同アウタプレート(固定摩擦板) 48 ブレーキ油圧源 50 動力伝達モードとフリーフォールモードを切換え
るモード切換弁 51 ブレーキ弁 52 フートペダル 53 指令手段としてのリモコン弁 A 通常駆動部 54 通常駆動部を構成するコントロールバルブ 55 通常駆動部の油圧源としての油圧ポンプ B 強制駆動部 65 強制駆動部を構成する抵抗弁 66 同選択弁(駆動部選択手段) 67 強制駆動部の油圧源としての油圧ポンプ 72 フリーフォールモード検出装置(フリーフォール
モード検出手段) 70 同装置を構成する圧力変換器 71 フリーフォールモード検出手段、フリーフォール
モード切換手段及びフリーフォール増速指令部を構成す
るコントローラ 56 パーキングブレーキ 58 第1パーキングブレーキ制御弁 59 第2パーキングブレーキ制御弁 57 高圧選択弁 80 通常駆動部と強制駆動部の共用油圧源としての油
圧ポンプ 84 フリーフォールモード検出手段としての圧力スイ
ッチ 88 圧力検出管路(フリーフォールモード検出手段) 73,87 フリーフォールモード切換装置(フリーフ
ォールモード切換手段) 74 同装置の切換スイッチ 75 切換ペダル(切換操作部) 89 モータ駆動回路の電磁比例減圧弁 82 フリーフォール増速弁を兼ねる第2パーキングブ
レーキ制御弁 95 安全弁 94 スティック検出手段としての圧力センサ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 江原 正明 兵庫県明石市大久保町八木740番地 コベ ルコ建機株式会社大久保工場内 (72)発明者 角尾 泰輔 兵庫県明石市大久保町八木740番地 コベ ルコ建機株式会社大久保工場内 (72)発明者 小林 隆博 兵庫県明石市大久保町八木740番地 コベ ルコ建機株式会社大久保工場内 (72)発明者 古賀 信洋 兵庫県明石市大久保町八木740番地 コベ ルコ建機株式会社大久保工場内

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 次の要件を具備することを特徴とする油
    圧ウィンチ。 ウィンチドラムと、このウィンチドラムの回転駆動
    源としての油圧モータと、この油圧モータを駆動するモ
    ータ駆動回路と、このモータ駆動回路に上記油圧モータ
    の回転指令を出す指令手段と、上記ウィンチドラムに設
    けられた制動装置とを具備すること。 上記制動装置は、制動解除時に上記油圧モータと連
    動して回転する回転摩擦板と回転不能な固定摩擦板が圧
    接・離間することにより、上記油圧モータの回転力をウ
    ィンチドラムに伝える動力伝達モードと、ウィンチドラ
    ムの自由回転を許容するフリーフォールモードとに切換
    え可能に構成されていること。 この制動装置がフリーフォールモードであって上記
    各摩擦板が圧接解除・離間状態であることを検出してフ
    リーフォールモード信号を出力するフリーフォールモー
    ド検出手段が設けられていること。 上記モータ駆動回路は、上記フリーフォールモード
    信号に基づいて上記油圧モータを巻下側に回転させ得る
    ように構成されていること。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の油圧ウィンチにおいて、
    モータ駆動回路は、指令手段からのモータ回転指令信号
    に基づいて油圧モータを巻上側または巻下側に回転させ
    る通常駆動部と、上記フリーフォールモード検出手段か
    らのフリーフォールモード信号に基づいて上記油圧モー
    タを巻下側に回転させる強制駆動部とから成り、かつ、
    上記フリーフォールモード信号によって強制駆動部を選
    択する駆動部選択手段を具備することを特徴とする請求
    項1記載の油圧ウィンチ。
  3. 【請求項3】 通常駆動部と強制駆動部が別々の油圧源
    によって油圧モータを駆動するように構成されたことを
    特徴とする請求項2記載の油圧ウィンチ。
  4. 【請求項4】 通常駆動部と強制駆動部が共通の油圧源
    によって油圧モータを駆動するように構成されたことを
    特徴とする請求項2記載の油圧ウィンチ。
  5. 【請求項5】 請求項1記載の油圧ウィンチにおいて、
    指令手段は、動力伝達モードにおいてモータ駆動回路に
    巻上または巻下方向の回転指令を出す通常指令部と、フ
    リーフォールモードにおいてモータ駆動回路に巻下方向
    の回転指令を出力するフリーフォール増速指令部から成
    ることを特徴とする油圧ウィンチ。
  6. 【請求項6】 フリーフォール増速指令部は、巻下方向
    の速度を指令するように構成されたことを特徴とする請
    求項5記載の油圧ウィンチ。
  7. 【請求項7】 フリーフォール増速指令部は、制動装置
    と連動して巻下方向の速度を変化させるように構成され
    たことを特徴とする請求項6記載の油圧ウィンチ。
  8. 【請求項8】 請求項1乃至7のいずれかに記載の油圧
    ウィンチにおいて、フリーフォールモードを、モータが
    巻下側に回転する増速フリーフォールモードと、モータ
    が回転しない通常フリーフォールモードとの間で切換え
    るフリーフォールモード切換手段を具備することを特徴
    とする油圧ウィンチ。
  9. 【請求項9】 請求項8記載の油圧ウィンチにおいて、
    フリーフォールモード切換手段は切換操作部を備え、こ
    の切換操作部が足踏み操作されるフートペダルに設けら
    れたことを特徴とする油圧ウィンチ。
  10. 【請求項10】 切換操作部が、制動装置を操作するフ
    ートペダルに、独立して操作可能な状態で設けられたこ
    とを特徴とする請求項9記載の油圧ウィンチ。
  11. 【請求項11】 請求項1乃至10のいずれかに記載の
    油圧ウィンチにおいて、油圧モータの回転を止めるパー
    キングブレーキと、このパーキングブレーキの作動を制
    御するパーキングブレーキ制御装置とを備え、このパー
    キングブレーキ制御装置は、指令手段からモータ回転指
    令信号が出されたとき、及びフリーフォールモード検出
    手段からフリーフォールモード信号が出されたときにパ
    ーキングブレーキを解除するように構成されたことを特
    徴とする油圧ウィンチ。
  12. 【請求項12】 請求項11記載の油圧ウィンチにおい
    て、パーキングブレーキは、油圧シリンダの伸縮作動に
    よってブレーキオン状態とブレーキオフ状態との間で切
    換わるように構成され、パーキングブレーキ制御装置
    は、指令手段からのモータ回転指令信号を受けてブレー
    キオフ方向に切換わる第1パーキングブレーキ制御弁
    と、フリーフォールモード検出手段からのフリーフォー
    ルモード信号を受けてブレーキオフ方向に切換わる第2
    パーキングブレーキ制御弁と、この両パーキングブレー
    キ制御弁の出力圧のうち高圧側を選択して上記油圧シリ
    ンダにブレーキオフ方向の油圧として導く高圧選択弁と
    を具備することを特徴とする油圧ウィンチ。
  13. 【請求項13】 請求項1乃至12のいずれかに記載の
    油圧ウィンチにおいて、フリーフォールモード検出手段
    は、制動装置がフリーフォールモードであって各摩擦板
    が圧接解除・離間状態であることをセンサで検出し、コ
    ントローラによりこのセンサの信号をモータ駆動回路へ
    のモータ巻下回転の指令信号に変換するように構成され
    たことを特徴とする油圧ウィンチ。
  14. 【請求項14】 請求項1乃至12のいずれかに記載の
    油圧ウィンチにおいて、フリーフォールモード検出手段
    として、制動装置がフリーフォールモードであって各摩
    擦板が圧接解除・離間状態であることを検出して作動す
    るスイッチが用いられ、このスイッチの作動信号をモー
    タ駆動回路に巻下回転の指令信号として直接入力させる
    ように構成されたことを特徴とする油圧ウィンチ。
  15. 【請求項15】 請求項1乃至14のいずれかに記載の
    油圧ウィンチにおいて、モータ駆動回路は、フリーフォ
    ールモードで油圧モータを巻下回転させる方向に作動す
    るフリーフォール増速弁を備え、かつ、このフリーフォ
    ール増速弁がフリーフォールモード以外で作動位置にと
    どまるスティック状態にあることを検出するスティック
    検出手段と、このスティック検出手段によってフリーフ
    ォール増速弁がスティック状態にあることが検出された
    ときに上記フリーフォール増速弁の出力を下流側に対し
    て遮断する安全弁が設けられたことを特徴とする油圧ウ
    ィンチ。
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