JP2002036909A - 車両用表示装置 - Google Patents

車両用表示装置

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JP2002036909A
JP2002036909A JP2000222687A JP2000222687A JP2002036909A JP 2002036909 A JP2002036909 A JP 2002036909A JP 2000222687 A JP2000222687 A JP 2000222687A JP 2000222687 A JP2000222687 A JP 2000222687A JP 2002036909 A JP2002036909 A JP 2002036909A
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reflecting mirror
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JP2000222687A
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English (en)
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Kunimitsu Aoki
邦光 青木
良秀 ▲高▼田
Yoshihide Takada
Takakuni Watanabe
高訓 渡辺
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Yazaki Corp
Original Assignee
Yazaki Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 運転者の体格やドライビングポジション等に
よりアイポイントの上下位置が変化しても、フロントガ
ラスやコンバイナを透して車両の前景を視認する際の視
線方向と、フロントガラスやコンバイナを透して重畳用
画像の虚像を視認する際の視線方向とを、大きく変えず
に済む車両用表示装置を提供すること。 【解決手段】 表示源51の表示面51aに表示させた
重畳用画像の像光を半透過反射鏡55により反射させて
フロントガラス3に重畳用画像を投影させ、フロントガ
ラス3を透した車両の前景に重畳用画像の虚像S1 ,S
3 を重畳して視認させるに当たり、半透過反射鏡55を
車両の前後方向に移動可能に構成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両のダッシュボ
ード内の表示源に表示された重畳用画像をダッシュボー
ドの上方のフロントガラスやコンバイナ上に投影させる
ことで、これらフロントガラスやコンバイナを透して視
認される車両の前景と重畳用画像の虚像とを重畳視認さ
せる車両用表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】ヘッドアップディスプレイと呼ばれるこ
の種の車両用表示装置は、運転に必要な補助情報等を車
両の前景と重畳視認させるもので、運転中に大きな視線
移動を行うことなく補助情報等を認識できるという特徴
を有している。
【0003】そして、このような車両用表示装置につい
ては、運転者の体格やドライビングポジション等による
アイポイントの上下方向の相違を補償するものとして、
特開平5−229366号、特開平6−48218号、
特開平6−144082号、並びに、特開平7−144
557号の各公報に代表される提案が、既に公知となっ
ている。
【0004】そして、これらの各提案では、表示源から
の重畳用画像の像光をフロントガラスやコンバイナに向
けて反射させる反射ミラーの傾斜角を調整可能とするこ
とで、フロントガラスやコンバイナ上の重畳用画像の投
影点を上下に調整できるようにしている。
【0005】但し、反射ミラーの傾斜角を調整すると、
反射ミラーによる反射光のフロントガラスやコンバイナ
に対する入射角が変化し、当然、フロントガラスやコン
バイナによる反射光の出射角も変化するので、アイポイ
ントが上下方向に変化しても重畳用画像の虚像を引き続
き視認できるようにするためには、フロントガラスやコ
ンバイナ上における重畳用画像の投影点の上下変位量
を、アイポイントの上下変位量に対して微妙に異ならせ
なる必要がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、一般に運転
者の視線の目標点は、車両の走行速度等による若干の相
違こそあれ、車両の前方だいたい10〜20m程度先の
ところにあると言われており、そうとすると、アイポイ
ントからフロントガラスやコンバイナまでの距離に比べ
て、フロントガラスやコンバイナから路面の目標点まで
の距離の方が圧倒的に長いことから、アイポイントに上
下方向の相違があっても路面に対する視線の傾斜角は殆
ど変わらないことになる。
【0007】したがって、アイポイントが上下方向に変
化した場合の、フロントガラスやコンバイナ上における
重畳用画像の投影点の上下変位量は、アイポイントの上
下変位量と同じであることが望ましいことになる。
【0008】しかしながら、上述したように従来の各提
案では、フロントガラスやコンバイナ上における重畳用
画像の投影点の上下変位量を、アイポイントの上下変位
量に対して微妙に異ならせなければならないので、反射
ミラーの傾斜角の調整によりアイポイントの上下方向の
相違を補償しようとすると、仮に或るアイポイントでは
必要なくても、そこから上下にずれた他のアイポイント
では、車両の前景を視認する際と重畳用画像の虚像を視
認する際とで視線を移動しなければならなくなり、その
点で、従来の各提案にはさらなる改良の余地があった。
【0009】尚、この種の車両用表示装置における他の
従来の提案としては、例えば特開平7−257228号
公報のような、車両の前景と重畳視認させる補助情報の
内容及びその時点での視線の方向に合わせて、フロント
ガラスやコンバイナ上の重畳用画像の投影点を上下に調
整するものや、特開平6−115381号、及び、特開
平9−185012号の各公報に代表される、車両の走
行速度等による注視点の遠近の相違を補償するものがあ
る。
【0010】しかし、先に述べたような、アイポイント
の上下位置の変化に対する視線方向の不変性を確保する
ような提案や、その必要性を想起させるような提案は、
従来には存在しなかった。
【0011】本発明は前記事情に鑑みなされたもので、
本発明の目的は、運転者の体格やドライビングポジショ
ン等によりアイポイントの上下位置が変化しても、フロ
ントガラスやコンバイナを透して車両の前景を視認する
際の視線方向と、フロントガラスやコンバイナを透して
重畳用画像の虚像を視認する際の視線方向とを、大きく
変えずに済む車両用表示装置を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
請求項1に記載した本発明の車両用表示装置は、車両の
ダッシュボード内の表示源に表示された重畳用画像を、
前記ダッシュボードの上方に配置されて前記車両の前後
方向に対して上下方向に傾斜して延在する被投影部材上
に投影させることで、該被投影部材を透して視認される
前記車両の前景と前記重畳用画像の虚像とを重畳視認さ
せる車両用表示装置において、前記ダッシュボード内に
配設され、前記表示源から出射された前記重畳用画像の
像光を前記被投影部材に向けて反射させる反射鏡を備え
ており、前記反射鏡が、前記ダッシュボード内の前記前
後方向において異なる複数の位置に配置可能に構成され
ていることを特徴とする。
【0013】また、請求項2に記載した本発明の車両用
表示装置は、請求項1に記載した本発明の車両用表示装
置において、前記反射鏡を前記前後方向に移動可能に支
持する移動機構をさらに備えており、該移動機構により
前記反射鏡が、前記ダッシュボード内の前記前後方向に
おいて異なる複数の位置に配置可能に構成されているも
のとした。
【0014】さらに、請求項3に記載した本発明の車両
用表示装置は、請求項2に記載した本発明の車両用表示
装置において、前記被投影部材が、前記前後方向におけ
る位置によって該前後方向に対する傾斜角が異なる曲面
に形成されており、前記移動機構が、前記反射鏡の前記
前後方向への移動による、該反射鏡の上方に位置する前
記被投影部材の前記傾斜角の変化に連動して、前記前後
方向に対する前記反射鏡の傾斜角を変化させる傾斜角調
整機構部を備えているものとした。
【0015】また、請求項4に記載した本発明の車両用
表示装置は、請求項1に記載した本発明の車両用表示装
置において、前記反射鏡が複数設けられており、これら
各反射鏡を前記重畳用画像の像光の光軸に対して選択的
に進出、退避させる反射鏡進退機構をさらに備えてい
て、該反射鏡進退機構により前記重畳用画像の像光の光
軸上に進出させる前記反射鏡を変更することで、前記ダ
ッシュボード内の前記前後方向において異なる複数の位
置に前記反射鏡が配置可能に構成されているものとし
た。
【0016】さらに、請求項5に記載した本発明の車両
用表示装置は、請求項4に記載した本発明の車両用表示
装置において、前記被投影部材が、前記前後方向におけ
る位置によって該前後方向に対する傾斜角が異なる曲面
に形成されており、前記各反射鏡が、前記被投影部材の
うち前記各反射鏡の上方に各々位置する被投影部材箇所
の前記傾斜角に応じて、前記前後方向に対する傾斜角が
各々設定されているものとした。
【0017】また、請求項6に記載した本発明の車両用
表示装置は、請求項1、2、3、4又は5に記載した本
発明の車両用表示装置において、前記ダッシュボード内
に配設されて前記表示源と前記前後方向に間隔をおいて
配置される第2の反射鏡をさらに備えており、前記反射
鏡が、前記表示源から前記第2の反射鏡に向かう前記像
光を半透過させると共に、該半透過した前記像光の前記
第2の反射鏡による反射光を前記被投影部材に向けて反
射させる半透過反射鏡により構成されているものとし
た。
【0018】さらに、請求項7に記載した本発明の車両
用表示装置は、請求項6に記載した本発明の車両用表示
装置において、前記ダッシュボード内に配設され、前記
重畳用画像を拡大して前記半透過反射鏡に入射させる像
拡大用光学素子をさらに備えるものとした。
【0019】また、請求項8に記載した本発明の車両用
表示装置は、請求項7に記載した本発明の車両用表示装
置において、前記像拡大用光学素子は、前記重畳用画像
の像光の光軸方向における一方の面を平坦面に形成して
前記反射鏡に対向させると共に他方の面をフレネル面に
形成したフレネルレンズであるものとした。
【0020】さらに、請求項9に記載した本発明の車両
用表示装置は、請求項1、2、3、4、5、6、7又は
8に記載した本発明の車両用表示装置において、前記ダ
ッシュボードの上面に、前記像光の一部の前記反射鏡に
よる反射光を前記被投影部材に向けて前記ダッシュボー
ド内から出射させるための開口窓と、該開口窓を前記前
後方向に移動させるための開口窓移動機構とが設けられ
ているものとした。
【0021】また、請求項10に記載した本発明の車両
用表示装置は、請求項9に記載した本発明の車両用表示
装置において、前記開口窓を開閉する窓開閉部材をさら
に備えるものとした。
【0022】請求項1に記載した本発明の車両用表示装
置によれば、ダッシュボード内での反射鏡の位置を前後
方向において変化させると、反射鏡により反射される表
示源からの重畳用画像の像光の、被投影部材に対する向
き自体は変わらず、被投影部材に対する投影箇所のみが
上下方向に移動することになる。
【0023】また、請求項2に記載した本発明の車両用
表示装置によれば、請求項1に記載した本発明の車両用
表示装置において、移動機構により支持された反射鏡の
位置を前後方向に移動させることにより、ダッシュボー
ド内での反射鏡の位置が前後方向において変化すること
になる。
【0024】さらに、請求項3に記載した本発明の車両
用表示装置によれば、請求項2に記載した本発明の車両
用表示装置において、車両の前後方向に反射鏡を移動さ
せると、その移動後の前後位置での、反射鏡の上方に位
置する被投影部材の前後方向に対する傾斜角に応じた角
度に、反射鏡の前後方向に対する傾斜角が調整されるこ
とから、被投影部材が、前後方向における位置によって
傾斜角の異なる曲面である場合であっても、反射鏡によ
り被投影部材に投影されて重畳用画像の虚像を視認する
側に反射される重畳用画像の光路は、車両の前後方向に
おける反射鏡の位置に拘わらず、車両の前後方向或は上
下方向に対して常に同じ角度になることになる。
【0025】また、請求項4に記載した本発明の車両用
表示装置によれば、請求項1に記載した本発明の車両用
表示装置において、反射鏡進退機構により重畳用画像の
像光の光軸上に進出させる反射鏡を変更することで、ダ
ッシュボード内での反射鏡の位置が前後方向において変
化することになる。
【0026】さらに、請求項5に記載した本発明の車両
用表示装置によれば、請求項4に記載した本発明の車両
用表示装置において、重畳用画像の像光の光軸上に進出
させる反射鏡を変更すると、その変更後の前後位置で
の、反射鏡の上方に位置する被投影部材の前後方向に対
する傾斜角に応じた角度に、反射鏡の前後方向に対する
傾斜角が調整されることから、被投影部材が、前後方向
における位置によって傾斜角の異なる曲面である場合で
あっても、反射鏡により被投影部材に投影されて重畳用
画像の虚像を視認する側に反射される重畳用画像の光路
は、車両の前後方向における反射鏡の位置に拘わらず、
車両の前後方向或は上下方向に対して常に同じ角度にな
ることになる。
【0027】また、請求項6に記載した本発明の車両用
表示装置によれば、請求項1、2、3、4又は5に記載
した本発明の車両用表示装置において、表示源から出射
される重畳用画像の像光が、半透過反射鏡を半透過して
第2の反射鏡に到達し、さらに、第2の反射鏡により反
射された後に半透過反射鏡に到達してこの半透過反射鏡
による反射で被投影部材上に投影されるので、被投影部
材を透して重畳用画像の虚像を視認する際の焦点が、表
示源から第2の反射鏡及び半透過反射鏡を経て被投影部
材に至る重畳用画像の光路長の分だけ被投影部材の前方
に離れた箇所となり、表示源と被投影部材との間隔に比
べて格段に長くなることになる。
【0028】さらに、請求項7に記載した本発明の車両
用表示装置によれば、請求項6に記載した本発明の車両
用表示装置において、被投影部材を透して重畳用画像の
虚像を視認する際の焦点を長くするために、遠近法の原
理から被投影部材に投影される重畳用画像の大きさが相
対的に小さくなる、表示源から被投影部材に至る重畳用
画像の光路を反射鏡や半透過反射鏡によって長く設定す
る構成を採用しても、途中で像拡大用光学素子により重
畳用画像が拡大されることから、被投影部材に投影され
てこの被投影部材を透して視認される重畳用画像の虚像
について、ある程度の大きさが確保されることになる。
【0029】また、請求項8に記載した本発明の車両用
表示装置によれば、請求項7に記載した本発明の車両用
表示装置において、フレネルレンズが反射鏡と半透過反
射鏡との間に配置される場合、平坦面に形成された一方
の面に反射鏡を密着させると、半透過反射鏡の前後方向
への移動を阻害しないようにフレネルレンズが配置され
ることになる。
【0030】さらに、請求項9に記載した本発明の車両
用表示装置によれば、請求項1、2、3、4、5、6、
7又は8に記載した本発明の車両用表示装置において、
反射鏡により反射されて被投影部材に向かう重畳用画像
の像光をダッシュボードの外側に出射させる開口窓の前
後方向位置を、反射鏡の前後方向位置に応じて調整する
ことで、反射鏡の位置に応じたダッシュボードの上面箇
所に、被投影部材に向かう重畳用画像の像光をダッシュ
ボードの外側に出射させる開口が、常に最小限の寸法で
確保されることになる。
【0031】また、請求項10に記載した本発明の車両
用表示装置によれば、請求項9に記載した本発明の車両
用表示装置において、反射鏡により反射されて被投影部
材に向かう重畳用画像の像光をダッシュボードの外側に
出射させる開口窓が、窓開閉部材を開放させることで、
必要に応じて確保されることになる。
【0032】
【発明の実施の形態】以下、本発明による車両用表示装
置の実施形態を、図面を参照して説明する。
【0033】図1は本発明の一実施形態に係る車両用表
示装置の原理的な概略構成を示す断面図で、図1中引用
符号5で示す本実施形態の車両用表示装置は、ダッシュ
ボード1の上面1aの上方に位置し車両の前後又は上下
方向に対して略均一な傾斜のフロントガラス3(被投影
部材に相当)上に、このフロントガラス3を透して視認
される前景と重畳視認させる重畳用画像を投影させるも
ので、車両のダッシュボード1の内部に収容されてい
る。
【0034】そして、前記車両用表示装置5は、表示源
51、拡大反射鏡53、半透過反射鏡55、移動機構5
7(図3参照)、カバーユニット59等を有している。
【0035】このうち、前記表示源51は、蛍光表示管
やEL(エレクトロルミネッセンス)、バックライト付
きの液晶ディスプレイ等からなり、車両の後方に向けて
配置された表示面51a上に、ナビゲーション装置の進
行方向情報や走行速度といった、運転に必要な補助情報
等の重畳用画像(図示せず)を発光表示させるように構
成されている。
【0036】また、前記拡大反射鏡53は、図2に拡大
説明図で示すように、フレネルレンズ53a(像拡大用
光学素子に相当)の平坦面53bと反射鏡53d(第2
の反射鏡に相当)の反射面53eとを蒸着により密着さ
せて構成されており、フレネルレンズ53aにおける平
坦面53bの反対側に形成されたフレネル面53cが、
図1に示すように、表示源51の表示面51aに正対す
るように、表示源51から車両の後方に間隔をおいて配
置されている。
【0037】前記半透過反射鏡55は、前記移動機構5
7により保持されて、表示源51から拡大反射鏡53に
向かう不図示の重畳用画像の像光の光軸L上に配設され
ている。
【0038】この移動機構57は、詳しくは、図3に拡
大斜視図で示すように、車両の前後方向に延在して平行
に配置された2本のガイドシャフト57a,57aと、
これらガイドシャフト57a,57aにより車両の前後
方向にスライド可能に支持されたスライダ57bと、こ
のスライダ57bに形成されたホルダー57cとを有し
ている。
【0039】そして、前記ホルダー57cに半透過反射
鏡55を取り付けることで、図1に示すように、前記不
図示の重畳用画像の像光の光軸Lに対する傾斜角が所定
の角度となるように上端を表示源51側に傾けた状態
で、表示源51と拡大反射鏡53との間の前記像光の光
軸L上に、この光軸Lに沿った方向に、即ち、車両の前
後方向に移動可能な状態で、半透過反射鏡55が配置さ
れる。
【0040】尚、図3に示すように、前記移動機構57
は、ダッシュボード1側に設けられたピニオン57d
と、このピニオン57dに噛合しスライダ57bに固着
されたラック57eとをさらに有しており、前記ピニオ
ン57dを電動(モータの作動等による)又は手動(操
作ツマミの操作等による)で回転させることで、半透過
反射鏡55共々スライダ57bが、図1に示すアイポイ
ントI1 ,I3 の位置の後述する上下方向の変化幅に応
じた範囲で、車両の前後方向に移動するように構成され
ている。
【0041】前記カバーユニット59は、ダッシュボー
ド1の上面1aに形成された開口1bを覆うカバー本体
59aと、このカバー本体59aに形成された開口窓5
9bとを有している。
【0042】そして、本実施形態では、ダッシュボード
1の上面1aの前記開口1bが、上述した車両の前後方
向へのスライダ57bの移動範囲に応じた前後方向幅で
形成されており、ダッシュボード1の開口1b内に開口
窓59bが位置する範囲に移動範囲が制限されるよう
に、カバー本体59aがカバー支持機構59cによって
車両の前後方向に移動可能に支持されている。
【0043】即ち、図4に裏側(内側)から見たダッシ
ュボード1の上面1aの斜視図で示すように、前記カバ
ー支持機構59c(開口窓移動機構に相当)は、ダッシ
ュボード1の上面1aの裏面に開口1bを挟んで各々取
着された略L字状の左右のガイドレール59d,59d
を有しており、これら左右のガイドレール59d,59
dによってカバー本体59aの左右両側が、前後方向に
のみ移動可能に支持されている。
【0044】尚、各ガイドレール59dの前後両端には
ストッパ片59e,59eが折曲形成されており、この
ストッパ片59eによりカバー本体59aの前後方向へ
の移動が、ダッシュボード1の開口1bから開口窓59
bが前後にはみ出さない範囲に規制されている。
【0045】次に、上述のように構成された本実施形態
の車両用表示装置5の作用について説明する。
【0046】まず、図1中実線で示す半透過反射鏡55
の車両の前後方向における位置に開口窓59bの位置が
合うように、カバーユニット59のカバー本体59aの
前後方向位置が既に調整されているものとして、運転に
必要な補助情報等の不図示の重畳用画像が表示源51に
表示されてその像光が表示源51の表示面51aから出
射されると、その像光は、表示面51aに対向する拡大
反射鏡53との間に配置された半透過反射鏡55に到達
する。
【0047】ここで、半透過反射鏡55は、重畳用画像
の像光の光軸Lに対する傾斜角が所定の角度となるよう
に上端を表示源51側に傾けて配置されていることか
ら、半透過反射鏡55に到達した重畳用画像の像光の一
部はダッシュボード1の下方に向けて反射され、他の一
部は、半透過反射鏡55を透過して拡大反射鏡53に到
達する。
【0048】そして、拡大反射鏡53に到達した重畳用
画像の像光は、拡大反射鏡53の表示源51側に位置す
るフレネルレンズ53aのフレネル面53cから平坦面
53bに向けてフレネルレンズ53aを透過し、平坦面
53bに密着している反射鏡53dの反射面53eに到
達して反射され、この反射された重畳用画像の像光は、
平坦面53bからフレネル面53cに向けてフレネルレ
ンズ53aを再び透過し、表示源51に向けて拡大反射
鏡53から出射される。
【0049】以上のようにして重畳用画像の像光がフレ
ネルレンズ53a内を往復透過すると、像光の収束作用
により重畳用画像が実質的に拡大され、この拡大された
状態の重畳用画像の像光が、表示源51に向かう途中で
再び半透過反射鏡55に到達する。
【0050】そして、半透過反射鏡55に到達した重畳
用画像の像光の一部は半透過反射鏡55を透過して拡大
反射鏡53に到達し、他の一部は、ダッシュボード1の
上方に向けて反射され、カバー本体59aの開口窓59
bを通過してフロントガラス3に到達し、これにより、
重畳用画像が投影される。
【0051】すると、フロントガラス3上の重畳用画像
の投影点P1 の真後ろのアイポイントI1 からフロント
ガラス3を透して、一般に運転者の視線の目標点と言わ
れている車両の前方だいたい10〜20m程度先の前景
を視認した際の視線L1 上の結像点に、フロントガラス
3の投影点P1 に投影された重畳用画像の虚像S1 が視
認されることになる。
【0052】また、半透過反射鏡55を図1中実線で示
す位置から想像線で示す位置、即ち、後方に移動させる
と共に、これに開口窓59bの位置が合うようにカバー
ユニット59のカバー本体59aを後方に移動させて、
重畳用画像を表示源51の表示面51aに表示させる
と、重畳用画像の像光が半透過反射鏡55を透過しフレ
ネルレンズ53a内を往復透過した後、表示源51に向
かう途中で再び半透過反射鏡55に到達して、実質的に
拡大された重畳用画像の像光の一部が、半透過反射鏡5
5によりダッシュボード1の上方に向けて反射され、カ
バー本体59aの開口窓59bを通過してフロントガラ
ス3に投影される。
【0053】すると、半透過反射鏡55が後方に移動し
ていることから、フロントガラス3上の重畳用画像の投
影点P3 は、半透過反射鏡55が図1中実線で示す位置
に位置していた時の投影点P1 よりも上方に移動し、し
たがって、アイポイントI1よりも上方に位置する投影
点P3 の真後ろのアイポイントI3 からフロントガラス
3を透して、車両の前方だいたい10〜20m程度先の
前景を視認した際の視線L3 上の結像点に、フロントガ
ラス3の投影点P3 に投影された重畳用画像の虚像S3
が視認されることになる。
【0054】したがって、アイポイントが上方に移動し
た場合は半透過反射鏡55を後方に移動させ、アイポイ
ントが下方に移動した場合は半透過反射鏡55を前方に
移動させることで、それぞれのアイポイントから車両の
前方だいたい10〜20m程度先の前景を視認した際の
視線上の結像点に、重畳用画像の虚像が視認されること
になる。
【0055】尚、図1では図面の見易さのために虚像S
1 と虚像S3 とを前後方向に若干ずらして記載している
が、虚像S1 と虚像S3 との前後方向位置は実際には同
じである。
【0056】このように本実施形態の車両用表示装置5
によれば、表示源51の表示面51aに表示させた重畳
用画像の像光を半透過反射鏡55により反射させてフロ
ントガラス3に重畳用画像を投影させ、フロントガラス
3を透した車両の前景に重畳用画像の虚像S1 ,S3
重畳して視認させるに当たり、半透過反射鏡55を車両
の前後方向に移動可能に構成した。
【0057】このため、運転者の体格やドライビングポ
ジション等によりアイポイントI1,I3 の上下位置が
変化しても、フロントガラス3を透して車両の前景を視
認する際の視線L1 ,L3 の方向に、フロントガラス3
を透して重畳用画像の虚像S 1 ,S3 を視認する際の視
線方向を略一致させて、前景と重畳用画像との間での視
線移動を極力抑えることができる。
【0058】尚、カバー本体59aの開口窓59bは、
本実施形態のように常時開放であってもよく、或は、開
閉蓋(図示せず、窓開閉部材に相当)を設け重畳用画像
の重畳視認を行わないときに開閉蓋により開口窓59b
を閉じるように構成してもよく、そのように構成すれ
ば、外部からダッシュボード1内への塵埃や異物等の進
入を防ぐことができ、或は、不図示の開閉蓋を遮光性部
材により構成すれば、不使用時の表示源51に車外から
の光が射し込んで熱による故障等を引き起こさないよう
にすることができる等、有利である。
【0059】また、開口窓59bに開閉蓋を設ける代わ
りに、図5に拡大斜視図で示すように、開口窓59bの
周囲のカバー本体59a部分に遮光壁59fを立設し、
遮光壁59fの内側に透光性の曲面カバー59gを嵌合
して、この曲面カバー59gに照射される車外からの光
を遮光壁59fに反射させてダッシュボード1内に差し
込むのを防ぐ構成としてもよく、或は、図6に要部断面
図で示すように、曲面カバー59gの代わりに、表面に
アンチリフレクション(AR)処理を施した透光性のカ
バー59hを嵌合する構成としてもよい。
【0060】さらに、カバー本体59aは、その移動範
囲がダッシュボード1の上面1aに収まらない場合に
は、図7に模式的な斜視図で示すように、多数の帯状板
59jをつなげて任意の箇所にて折り曲げ可能に構成す
ることが望ましい。
【0061】ちなみに、本実施形態では、フロントガラ
ス3が車両の前後又は上下方向に対して略均一な傾斜で
あるものとしたが、実際には、図8に模式図で示すよう
に、車両の前後方向における位置によって傾斜が異なる
場合もあるので、その場合には、図9に模式図で示すよ
うに、傾斜角調整式移動機構58(傾斜角調整機構部に
相当)を採用するとよい。
【0062】この傾斜角調整式移動機構58は、半透過
反射鏡55の左右両側縁に各々嵌合されるホルダー58
a,58aと、各ホルダー58aの上下方向略中央と下
端付近に各々突設されたガイドピン58b,58cと、
上下方向略中央のガイドピン58bが挿入される水平な
ガイド孔58dと、ガイドピン58b,58cの間隔よ
りもガイド孔58dとの間隔が短く、かつ、車両の前方
に向かうにつれてガイド孔58dとの間隔が小さくなる
ように傾斜して延在し、下端付近のガイドピン58cが
挿入されるガイド孔58eとを有している。
【0063】また、傾斜角調整式移動機構58は、電動
(モータの作動等による)又は手動(操作ツマミの操作
等による)によりガイドピン58bをガイド孔58dに
対して前後に移動させる動力源(図示せず)とを有して
いる。
【0064】この傾斜角調整式移動機構58によれば、
不図示の動力源によりガイドピン58bをガイド孔58
dに対して前後に移動させると、ガイドピン58bの位
置する箇所におけるガイド孔58dとガイド孔58eと
の間隔が変わる分だけ、ガイド孔58eにおけるガイド
ピン58cの位置がガイド孔58dにおけるガイドピン
58bの位置に対して車両の前後方向にずれ、詳しく
は、車両の前方に移動すればするほど、半透過反射鏡5
5の上端が車両の前方側により傾斜するようになる。
【0065】したがって、図8に示すようにフロントガ
ラス3が曲面状に形成されていても、運転者の体格やド
ライビングポジション等によるアイポイントI1 ,I3
の上下位置の変化に応じて、フロントガラス3を透して
車両の前景を視認する際の視線L1 ,L3 の方向に、フ
ロントガラス3を透して重畳用画像の虚像を視認する際
の視線方向を常に略一致させて、前景と重畳用画像との
間での視線移動を極力抑えることができる。
【0066】また、本実施形態では、半透過反射鏡55
を移動機構57により車両の前後方向に移動可能とした
場合を例に取って説明したが、半透過反射鏡55を車両
の前後方向に間隔をおいて複数準備し、それらのうち単
一の半透過反射鏡55を選択的に、表示源51と拡大反
射鏡53との間の重畳用画像の光路上に進出させ、他の
半透過反射鏡55は光路から退避させることのできるよ
うに、各半透過反射鏡55に反射鏡進退機構(図示せ
ず)を設けるように構成してもよい。
【0067】さらに、図8に示すようにフロントガラス
3が曲面状に形成されている場合には、各半透過反射鏡
55を車両の前後方向におけるそれらの配置に応じて各
々異なる傾斜角に設定するようにしてもよい。
【0068】尚、拡大反射鏡53のフレネルレンズ53
aによる重畳用画像の拡大は、設計上不要であれば省略
してもよく、その場合には、単なる反射鏡を拡大反射鏡
53に変えて配置すればよいが、重畳用画像の虚像
1 ,S3 の結像点をなるべくフロントガラス3から前
方に離して前景と焦点を一致させたいのであれば、表示
源51からフロントガラス3までの重畳用画像の光路を
長くして重畳用画像を相対的に小さくせざるを得ないの
で、フレネルレンズ53aにより重畳用画像を拡大する
構成は、設けておいた方が有利である。
【0069】また、拡大反射鏡53の反射鏡53dによ
る重畳用画像の像光の反射によってその光路長を稼ぐ構
成を省略し、半透過反射鏡55を単なる反射鏡に変える
と共に表示源51を拡大反射鏡53の位置に配置して、
表示源51からの重畳用画像の像光を半透過反射鏡55
の位置の反射鏡によりフロントガラス3側に反射させる
構成としてもよい。
【0070】しかし、車両用表示装置5のダッシュボー
ド1内での占有スペースを抑制しつつ重畳用画像の虚像
1 ,S3 の結像点をなるべくフロントガラス3から前
方に離す上では、やはり、拡大反射鏡53の反射鏡53
dによる重畳用画像の像光の反射によってその光路長を
稼ぐ構成を採用する方が有利である。
【0071】そして、重畳用画像の拡大を行うのは、本
実施形態で説明したフレネルレンズ53aに限らず球面
鏡や非球面鏡等の曲面鏡であってもよく、その場合に
は、反射鏡53dの反射機能を上記の曲面鏡で賄うこと
ができるので、曲面鏡単独で拡大反射鏡を実質的に構成
することができる。
【0072】さらに、重畳用画像の拡大は、フレネルレ
ンズ53aの代わりに通常の凸レンズを用いて行っても
よく、その場合、凸レンズの片面が平坦面であれば反射
鏡53dに蒸着により密着させて拡大反射鏡を構成する
ことになり、一方、凸レンズの両面が曲面であれば反射
鏡53dと構造的に分離して拡大反射鏡を構成すること
になる。
【0073】また、本実施形態で所定の角度として説明
した半透過反射鏡55の傾斜角は、実際には、フロント
ガラス3の投影点P1 ,P3 における傾斜角や、車両の
前後方向及び上下方向におけるフロントガラス3の投影
点P1 ,P3 と半透過反射鏡55との位置関係、アイポ
イントI1 ,I3 からの運転者の視線L1 ,L3 の方向
等を、総合的に加味して決定される。
【0074】さらに、本実施形態では、被投影部材がフ
ロントガラス3である場合を例に取って説明したが、本
発明は、フロントガラス3の手前に配設したコンバイナ
を被投影部材として用いてこれに重畳用画像を投影する
車両用表示装置についても、同様に適用可能であること
は言うまでもない。
【0075】
【発明の効果】以上説明したように請求項1に記載した
本発明の車両用表示装置によれば、車両のダッシュボー
ド内の表示源に表示された重畳用画像を、前記ダッシュ
ボードの上方に配置されて前記車両の前後方向に対して
上下方向に傾斜して延在する被投影部材上に投影させる
ことで、該被投影部材を透して視認される前記車両の前
景と前記重畳用画像の虚像とを重畳視認させる車両用表
示装置において、前記ダッシュボード内に配設され、前
記表示源から出射された前記重畳用画像の像光を前記被
投影部材に向けて反射させる反射鏡を備えており、前記
反射鏡が、前記ダッシュボード内の前記前後方向におい
て異なる複数の位置に配置可能に構成されているものと
した。
【0076】このため、運転者の体格やドライビングポ
ジション等によりアイポイントの上下位置が変化して
も、フロントガラスやコンバイナを透して車両の前景を
視認する際の視線方向に、フロントガラスやコンバイナ
を透して重畳用画像の虚像を視認する際の視線方向を略
一致させて、前景と重畳用画像との間での視線移動を極
力抑えることができる。
【0077】また、請求項2に記載した本発明の車両用
表示装置によれば、請求項1に記載した本発明の車両用
表示装置において、前記反射鏡を前記前後方向に移動可
能に支持する移動機構をさらに備えており、該移動機構
により前記反射鏡が、前記ダッシュボード内の前記前後
方向において異なる複数の位置に配置可能に構成されて
いるものとした。
【0078】このため、請求項1に記載した本発明の車
両用表示装置において、移動機構により支持された反射
鏡の位置を前後方向に移動させることにより、ダッシュ
ボード内における反射鏡の前後方向位置の変更を容易に
行うことができる。
【0079】さらに、請求項4に記載した本発明の車両
用表示装置によれば、請求項1に記載した本発明の車両
用表示装置において、前記反射鏡が複数設けられてお
り、これら各反射鏡を前記重畳用画像の像光の光軸に対
して選択的に進出、退避させる反射鏡進退機構をさらに
備えていて、該反射鏡進退機構により前記重畳用画像の
像光の光軸上に進出させる前記反射鏡を変更すること
で、前記ダッシュボード内の前記前後方向において異な
る複数の位置に前記反射鏡が配置可能に構成されている
ものとした。
【0080】このため、請求項1に記載した本発明の車
両用表示装置において、反射鏡進退機構により重畳用画
像の像光の光軸上に進出させる反射鏡を変更することに
より、ダッシュボード内における反射鏡の前後方向位置
の変更を容易に行うことができる。
【0081】さらに、請求項3に記載した本発明の車両
用表示装置によれば、請求項2に記載した本発明の車両
用表示装置において、前記被投影部材が、前記前後方向
における位置によって該前後方向に対する傾斜角が異な
る曲面に形成されており、前記移動機構が、前記反射鏡
の前記前後方向への移動による、該反射鏡の上方に位置
する前記被投影部材の前記傾斜角の変化に連動して、前
記前後方向に対する前記反射鏡の傾斜角を変化させる傾
斜角調整機構部を備えている構成とした。
【0082】また、請求項5に記載した本発明の車両用
表示装置によれば、請求項4に記載した本発明の車両用
表示装置において、前記被投影部材が、前記前後方向に
おける位置によって該前後方向に対する傾斜角が異なる
曲面に形成されており、前記各反射鏡が、前記被投影部
材のうち前記各反射鏡の上方に各々位置する被投影部材
箇所の前記傾斜角に応じて、前記前後方向に対する傾斜
角が各々設定されている構成とした。
【0083】このため、請求項3に記載した本発明の車
両用表示装置によれば、請求項2に記載した本発明の車
両用表示装置において、また、請求項5に記載した本発
明の車両用表示装置によれば、請求項4に記載した本発
明の車両用表示装置において、いずれも、被投影部材
が、前後方向における位置によって傾斜角の異なる曲面
である場合であっても、反射鏡により被投影部材に投影
されて重畳用画像の虚像を視認する側に反射される重畳
用画像の光路を、車両の前後方向における反射鏡の位置
に拘わらず、車両の前後方向或は上下方向に対して常に
同じ角度になるようにして、運転者の体格やドライビン
グポジション等によりアイポイントの上下位置が変化し
ても、前景と重畳用画像との間での視線移動を確実に抑
制することができる。
【0084】さらに、請求項6に記載した本発明の車両
用表示装置によれば、請求項1、2、3、4又は5に記
載した本発明の車両用表示装置において、前記ダッシュ
ボード内に配設されて前記表示源と前記前後方向に間隔
をおいて配置される第2の反射鏡をさらに備えており、
前記反射鏡が、前記表示源から前記第2の反射鏡に向か
う前記像光を半透過させると共に、該半透過した前記像
光の前記第2の反射鏡による反射光を前記被投影部材に
向けて反射させる半透過反射鏡により構成されているも
のとした。
【0085】このため、請求項1、2、3、4又は5に
記載した本発明の車両用表示装置において、被投影部材
を透して重畳用画像の虚像を視認する際の焦点を、表示
源から第2の反射鏡及び半透過反射鏡を経て被投影部材
に至る重畳用画像の光路長の分だけ被投影部材の前方に
離れた箇所とし、表示源と被投影部材との間隔に比べて
格段に長くなるようにして、前景と重畳用画像との間で
視線を移動する際の焦点合わせを容易にすることができ
る。
【0086】また、請求項7に記載した本発明の車両用
表示装置によれば、請求項6に記載した本発明の車両用
表示装置において、前記ダッシュボード内に配設され、
前記重畳用画像を拡大して前記半透過反射鏡に入射させ
る像拡大用光学素子をさらに備える構成とした。
【0087】このため、請求項6に記載した本発明の車
両用表示装置において、被投影部材を透して重畳用画像
の虚像を視認する際の焦点を、被投影部材を透して視認
される車両の前景の焦点に近づくように長くするため
に、表示源から被投影部材に至る重畳用画像の光路を反
射鏡や半透過反射鏡によって長く設定する構成を採用し
ても、被投影部材を透して視認される重畳用画像の虚像
をある程度の大きさに保って視認性を維持することがで
きる。
【0088】さらに、請求項8に記載した本発明の車両
用表示装置によれば、請求項7に記載した本発明の車両
用表示装置において、前記像拡大用光学素子は、前記重
畳用画像の像光の光軸方向における一方の面を平坦面に
形成して前記反射鏡に対向させると共に他方の面をフレ
ネル面に形成したフレネルレンズである構成とした。
【0089】このため、請求項7に記載した本発明の車
両用表示装置において、反射鏡と半透過反射鏡との間に
フレネルレンズを、半透過反射鏡の前後方向への移動を
阻害しないように配置させて、重畳用画像の拡大と、前
景及び重畳用画像間での視線移動の抑制とを、両立させ
ることができる。
【0090】さらに、請求項9に記載した本発明の車両
用表示装置によれば、請求項1、2、3、4、5、6、
7又は8に記載した本発明の車両用表示装置において、
前記ダッシュボードの上面に、前記像光の一部の前記反
射鏡による反射光を前記被投影部材に向けて前記ダッシ
ュボード内から出射させるための開口窓と、該開口窓を
前記前後方向に移動させるための開口窓移動機構とが設
けられている構成とした。
【0091】このため、請求項1、2、3、4、5、
6、7又は8に記載した本発明の車両用表示装置におい
て、反射鏡の位置に応じたダッシュボードの上面箇所
に、被投影部材に向かう重畳用画像の像光をダッシュボ
ードの外側に出射させる開口が、常に最小限の寸法で確
保されるようにして、異物のダッシュボード内への進入
や外光の表示源への照射を抑制しつつ、重畳用画像の被
投影部材への投影を確実に行わせることができる。
【0092】また、請求項10に記載した本発明の車両
用表示装置によれば、請求項9に記載した本発明の車両
用表示装置において、前記開口窓を開閉する窓開閉部材
をさらに備える構成とした。
【0093】このため、請求項9に記載した本発明の車
両用表示装置において、重畳用画像の被投影部材への投
影を行わない際に、開口窓を窓開閉部材により閉塞させ
て、異物のダッシュボード内への進入や外光の表示源へ
の照射をより一層抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る車両用表示装置の原
理的な概略構成を示す断面図である。
【図2】図1に示す拡大反射鏡の拡大説明図である。
【図3】図1に示す半透過反射鏡の移動機構の拡大斜視
図である。
【図4】図1に示すダッシュボードの裏側(内側)から
見た上面の斜視図である。
【図5】図1のカバーユニットの変形例を示す拡大斜視
図である。
【図6】図1のカバーユニットの変形例を示す要部断面
図である。
【図7】図1のカバーユニットの変形例を模式的に示す
斜視図である。
【図8】本発明の変形実施形態に係る車両用表示装置の
原理的な概略構成を示す断面図である。
【図9】図8に示す半透過反射鏡の傾斜角調整式移動機
構の模式図である。
【符号の説明】
1 ダッシュボード 3 フロントガラス(被投影部材) 5 車両用表示装置 51 表示源 53a フレネルレンズ(像拡大用光学素子) 53b 平坦面 53c フレネル面 53d 反射鏡(第2の反射鏡) 55 半透過反射鏡 57 移動機構 58 傾斜角調整式移動機構(傾斜角調整機構部) 59b 開口窓 59c カバー支持機構(開口窓移動機構) L 光軸
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 渡辺 高訓 静岡県裾野市御宿1500 矢崎総業株式会社 内 Fターム(参考) 2H088 EA23 HA21 HA22 MA01 3D044 BA14 BA21 BC13 BC25 BC27 BD13

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両のダッシュボード内の表示源に表示
    された重畳用画像を、前記ダッシュボードの上方に配置
    されて前記車両の前後方向に対して上下方向に傾斜して
    延在する被投影部材上に投影させることで、該被投影部
    材を透して視認される前記車両の前景と前記重畳用画像
    の虚像とを重畳視認させる車両用表示装置において、 前記ダッシュボード内に配設され、前記表示源から出射
    された前記重畳用画像の像光を前記被投影部材に向けて
    反射させる反射鏡を備えており、 前記反射鏡は、前記ダッシュボード内の前記前後方向に
    おいて異なる複数の位置に配置可能に構成されている、 ことを特徴とする車両用表示装置。
  2. 【請求項2】 前記反射鏡を前記前後方向に移動可能に
    支持する移動機構をさらに備えており、該移動機構によ
    り前記反射鏡が、前記ダッシュボード内の前記前後方向
    において異なる複数の位置に配置可能に構成されている
    請求項1記載の車両用表示装置。
  3. 【請求項3】 前記被投影部材は、前記前後方向におけ
    る位置によって該前後方向に対する傾斜角が異なる曲面
    に形成されており、前記移動機構は、前記反射鏡の前記
    前後方向への移動による、該反射鏡の上方に位置する前
    記被投影部材の前記傾斜角の変化に連動して、前記前後
    方向に対する前記反射鏡の傾斜角を変化させる傾斜角調
    整機構部を備えている請求項2記載の車両用表示装置。
  4. 【請求項4】 前記反射鏡は複数設けられており、これ
    ら各反射鏡を前記重畳用画像の像光の光軸に対して選択
    的に進出、退避させる反射鏡進退機構をさらに備えてい
    て、該反射鏡進退機構により前記重畳用画像の像光の光
    軸上に進出させる前記反射鏡を変更することで、前記ダ
    ッシュボード内の前記前後方向において異なる複数の位
    置に前記反射鏡が配置可能に構成されている請求項1記
    載の車両用表示装置。
  5. 【請求項5】 前記被投影部材は、前記前後方向におけ
    る位置によって該前後方向に対する傾斜角が異なる曲面
    に形成されており、前記各反射鏡は、前記被投影部材の
    うち前記各反射鏡の上方に各々位置する被投影部材箇所
    の前記傾斜角に応じて、前記前後方向に対する傾斜角が
    各々設定されている請求項4記載の車両用表示装置。
  6. 【請求項6】 前記ダッシュボード内に配設されて前記
    表示源と前記前後方向に間隔をおいて配置される第2の
    反射鏡をさらに備えており、前記反射鏡は、前記表示源
    から前記第2の反射鏡に向かう前記像光を半透過させる
    と共に、該半透過した前記像光の前記第2の反射鏡によ
    る反射光を前記被投影部材に向けて反射させる半透過反
    射鏡により構成されている請求項1、2、3、4又は5
    記載の車両用表示装置。
  7. 【請求項7】 前記ダッシュボード内に配設され、前記
    重畳用画像を拡大して前記半透過反射鏡に入射させる像
    拡大用光学素子をさらに備える請求項6記載の車両用表
    示装置。
  8. 【請求項8】 前記像拡大用光学素子は、前記重畳用画
    像の像光の光軸方向における一方の面を平坦面に形成し
    て前記第2の反射鏡に対向させると共に他方の面をフレ
    ネル面に形成したフレネルレンズである請求項7記載の
    車両用表示装置。
  9. 【請求項9】 前記ダッシュボードの上面には、前記像
    光の一部の前記反射鏡による反射光を前記被投影部材に
    向けて前記ダッシュボード内から出射させるための開口
    窓と、該開口窓を前記前後方向に移動させるための開口
    窓移動機構とが設けられている請求項1、2、3、4、
    5、6、7又は8記載の車両用表示装置。
  10. 【請求項10】 前記開口窓を開閉する窓開閉部材をさ
    らに備える請求項9記載の車両用表示装置。
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