JP2002036412A - 油吸収シート - Google Patents
油吸収シートInfo
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- JP2002036412A JP2002036412A JP2000225535A JP2000225535A JP2002036412A JP 2002036412 A JP2002036412 A JP 2002036412A JP 2000225535 A JP2000225535 A JP 2000225535A JP 2000225535 A JP2000225535 A JP 2000225535A JP 2002036412 A JP2002036412 A JP 2002036412A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】高い吸油性を有し、かつ作業性にも優れる油吸
収シートを提供すること。 【解決手段】多孔質シートと非多孔質シートとを積層さ
せてなる油吸収シート。
収シートを提供すること。 【解決手段】多孔質シートと非多孔質シートとを積層さ
せてなる油吸収シート。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、油吸収シートに関
する。さらに詳しくは、容器等に付着したり、床や壁面
に飛散した食用油、灯油等の油分を吸収する油吸収シー
トに関する。
する。さらに詳しくは、容器等に付着したり、床や壁面
に飛散した食用油、灯油等の油分を吸収する油吸収シー
トに関する。
【0002】
【従来の技術】一般的に、容器に付着したり、床や壁面
に付着した油の処理としては、新聞紙等に吸収させる方
法が用いられているが、油を吸収した新聞紙は油分が全
面に付着しているため、作業者の手に油が付着しやす
く、衛生的ではない。また、新聞紙をさらに袋に入れて
処理することにより、ごみが増大する傾向もある。一
方、油が付着した容器を洗剤等で洗浄する場合には汚水
が多量に発生し、油分が残ったまま放置しておいた際に
は、埃やごみが吸着し、不衛生である。
に付着した油の処理としては、新聞紙等に吸収させる方
法が用いられているが、油を吸収した新聞紙は油分が全
面に付着しているため、作業者の手に油が付着しやす
く、衛生的ではない。また、新聞紙をさらに袋に入れて
処理することにより、ごみが増大する傾向もある。一
方、油が付着した容器を洗剤等で洗浄する場合には汚水
が多量に発生し、油分が残ったまま放置しておいた際に
は、埃やごみが吸着し、不衛生である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、高い吸油性
を有し、かつ作業性にも優れる油吸収シートを提供する
ことを目的とする。
を有し、かつ作業性にも優れる油吸収シートを提供する
ことを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明の要旨は、
多孔質シートと非多孔質シートとを積層させてなる油吸
収シートに関する。
多孔質シートと非多孔質シートとを積層させてなる油吸
収シートに関する。
【0005】
【発明の実施の形態】本発明の油吸収シートは、多孔質
シートと非多孔質シートとを積層させて形成されたシー
トであるため、用途に応じて、様々な大きさ、形状に切
り取ることができる。例えば、食用油の容器の下や、灯
油容器およびポンプの保存場所の下などに敷くことによ
り、容器などに付着したり、飛散したりした油を多孔質
シートが吸収するが、多孔質シートには非多孔質シート
が積層されているため、油分を多量に吸収しても、裏面
に浸透して、床や棚の上を汚染することがない。さら
に、吸収後は、非多孔質シートの面を外側に巻き取るこ
とにより、手を汚すことなく衛生的に、簡便かつコンパ
クトに処理することができる。
シートと非多孔質シートとを積層させて形成されたシー
トであるため、用途に応じて、様々な大きさ、形状に切
り取ることができる。例えば、食用油の容器の下や、灯
油容器およびポンプの保存場所の下などに敷くことによ
り、容器などに付着したり、飛散したりした油を多孔質
シートが吸収するが、多孔質シートには非多孔質シート
が積層されているため、油分を多量に吸収しても、裏面
に浸透して、床や棚の上を汚染することがない。さら
に、吸収後は、非多孔質シートの面を外側に巻き取るこ
とにより、手を汚すことなく衛生的に、簡便かつコンパ
クトに処理することができる。
【0006】多孔質シートは、例えば、樹脂成分及び溶
媒を含有する樹脂組成物を溶融混練し、得られた溶融混
練物をシート状に成形し、脱溶媒処理を行い、乾燥させ
ることにより得られる。さらに、強度を付与したり、厚
みを調整するために、脱溶媒処理前後に圧延処理や延伸
処理を施したり、脱溶媒処理後にヒートセット処理を施
し、孔構造を固定化して得られたものであってもよい。
媒を含有する樹脂組成物を溶融混練し、得られた溶融混
練物をシート状に成形し、脱溶媒処理を行い、乾燥させ
ることにより得られる。さらに、強度を付与したり、厚
みを調整するために、脱溶媒処理前後に圧延処理や延伸
処理を施したり、脱溶媒処理後にヒートセット処理を施
し、孔構造を固定化して得られたものであってもよい。
【0007】本発明では、樹脂成分を溶媒とともに加熱
溶融することにより、樹脂が微細な絡み合い構造を形成
し、その後、溶媒を抽出することによって形成された絡
み合い構造の隙間が空隙となり、3次元網目構造の貫通
孔を有する多孔質シートを形成することができる。
溶融することにより、樹脂が微細な絡み合い構造を形成
し、その後、溶媒を抽出することによって形成された絡
み合い構造の隙間が空隙となり、3次元網目構造の貫通
孔を有する多孔質シートを形成することができる。
【0008】本発明において多孔質シートを構成する樹
脂成分としては、疎水性樹脂が好ましい。多孔質シート
が疎水性樹脂からなる場合には、多孔質シートの内部に
水分が浸透しないため、高湿度環境下においても、性能
低下が生じない。更に、多孔質面を下にして水面に設置
することによって、油分だけを吸収させることもでき
る。食器類の洗浄の際、予め油分を吸収させておけば、
排水の汚れを低減させることもできる。更に、原油流出
事故などによる海水汚染が発生した場合の、油除去作業
の仕上げ工程などに用いることもできる。
脂成分としては、疎水性樹脂が好ましい。多孔質シート
が疎水性樹脂からなる場合には、多孔質シートの内部に
水分が浸透しないため、高湿度環境下においても、性能
低下が生じない。更に、多孔質面を下にして水面に設置
することによって、油分だけを吸収させることもでき
る。食器類の洗浄の際、予め油分を吸収させておけば、
排水の汚れを低減させることもできる。更に、原油流出
事故などによる海水汚染が発生した場合の、油除去作業
の仕上げ工程などに用いることもできる。
【0009】疎水性樹脂としては、安価かつ軽量なポリ
オレフィンが好ましく、具体例としては、エチレン、プ
ロピレン、1−ブテン、4−メチル−1−ペンテン、1
−ヘキセン等のオレフィンの単独重合体、共重合体が挙
げられるが、これらのなかでは、機械的強度が強く、圧
縮や使用時のこすれ等による孔潰れが生じにくいことか
ら、重量平均分子量が50万以上の超高分子量ポリエチ
レンがより好ましい。ポリオレフィンは、樹脂成分中、
30〜100重量%が好ましい。
オレフィンが好ましく、具体例としては、エチレン、プ
ロピレン、1−ブテン、4−メチル−1−ペンテン、1
−ヘキセン等のオレフィンの単独重合体、共重合体が挙
げられるが、これらのなかでは、機械的強度が強く、圧
縮や使用時のこすれ等による孔潰れが生じにくいことか
ら、重量平均分子量が50万以上の超高分子量ポリエチ
レンがより好ましい。ポリオレフィンは、樹脂成分中、
30〜100重量%が好ましい。
【0010】樹脂成分には、耐熱性を向上させる目的で
架橋性構造を有するポリノルボルネンゴム等の不飽和縮
合脂環式化合物の開環重合体が含有されていてもよく、
シートの柔軟性等を適宜調整するために、熱可塑性エラ
ストマーや滑材等が含有されていてもよい。さらに、マ
イクロファイバー等を配合することにより、強度を向上
させることもできる。
架橋性構造を有するポリノルボルネンゴム等の不飽和縮
合脂環式化合物の開環重合体が含有されていてもよく、
シートの柔軟性等を適宜調整するために、熱可塑性エラ
ストマーや滑材等が含有されていてもよい。さらに、マ
イクロファイバー等を配合することにより、強度を向上
させることもできる。
【0011】さらに、樹脂成分には、必要に応じて、酸
化防止剤、紫外線吸収剤、染料、造核剤、顔料、帯電防
止剤等の添加剤が、本発明の目的を損なわない範囲で含
有されていてもよい。
化防止剤、紫外線吸収剤、染料、造核剤、顔料、帯電防
止剤等の添加剤が、本発明の目的を損なわない範囲で含
有されていてもよい。
【0012】溶媒としては、樹脂成分の溶解性に優れた
ものであれば、特に限定されないが、例えば、樹脂成分
がポリオレフィンである場合、ノナン、デカン、デカリ
ン、ウンデカン、流動パラフィン等の脂肪族又は脂環式
炭化水素、沸点がこれらに対応する鉱油留分等が挙げら
れ、なかでも、流動パラフィン等の不揮発性溶媒が好ま
しい。溶媒は、樹脂成分と溶媒とからなる樹脂組成物
中、50〜95重量%が好ましく、50〜90重量%が
より好ましい。
ものであれば、特に限定されないが、例えば、樹脂成分
がポリオレフィンである場合、ノナン、デカン、デカリ
ン、ウンデカン、流動パラフィン等の脂肪族又は脂環式
炭化水素、沸点がこれらに対応する鉱油留分等が挙げら
れ、なかでも、流動パラフィン等の不揮発性溶媒が好ま
しい。溶媒は、樹脂成分と溶媒とからなる樹脂組成物
中、50〜95重量%が好ましく、50〜90重量%が
より好ましい。
【0013】樹脂組成物の溶融混練は、ポリオレフィン
のポリマー鎖の十分な絡み合いを得るために、樹脂組成
物に十分な剪断力を作用させて行うことが好ましい。従
って、樹脂組成物の溶融混練には、通常、混合物に強い
剪断力を与えることができるニーダや二軸押出機が好ま
しく用いられる。
のポリマー鎖の十分な絡み合いを得るために、樹脂組成
物に十分な剪断力を作用させて行うことが好ましい。従
って、樹脂組成物の溶融混練には、通常、混合物に強い
剪断力を与えることができるニーダや二軸押出機が好ま
しく用いられる。
【0014】溶融混練物をシート状に成形する方法は、
特に限定されず、例えば、ドライアイスにより冷却され
た金属板に挟み込み急冷して急冷結晶化によりシート状
成形物にしてもよく、Tダイ等を取り付けた押出機など
を用いてシート状に成形した後、冷却して結晶化させて
もよい。
特に限定されず、例えば、ドライアイスにより冷却され
た金属板に挟み込み急冷して急冷結晶化によりシート状
成形物にしてもよく、Tダイ等を取り付けた押出機など
を用いてシート状に成形した後、冷却して結晶化させて
もよい。
【0015】圧延処理は、例えば、ヒートプレスを用い
て行うことができる。圧延により、シート状成形物の厚
みを均一にして、より高強度を有する多孔質シートを得
ることができる。
て行うことができる。圧延により、シート状成形物の厚
みを均一にして、より高強度を有する多孔質シートを得
ることができる。
【0016】延伸処理の方式は特に限定されるものでは
なく、通常のテンター法、ロール法、インフレーション
法またはこれらの方法の組み合わせであってもよい。ま
た、一軸延伸、二軸延伸等いずれの方式をも適用するこ
とができ、二軸延伸の場合は、縦横同時延伸又は逐次延
伸のいずれでもよいが、縦横同時延伸が好ましい。
なく、通常のテンター法、ロール法、インフレーション
法またはこれらの方法の組み合わせであってもよい。ま
た、一軸延伸、二軸延伸等いずれの方式をも適用するこ
とができ、二軸延伸の場合は、縦横同時延伸又は逐次延
伸のいずれでもよいが、縦横同時延伸が好ましい。
【0017】脱溶媒処理は、シート状成形物から溶媒を
除去して多孔質構造を形成させる工程であり、例えば、
シート状成形物を溶剤で洗浄して残留する溶媒を除去す
ることにより行うことができる。溶剤は、樹脂組成物の
調製に用いた溶媒に応じて適宜選択することができる
が、具体的には、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、デカ
ン等の炭化水素、塩化メチレン、四塩化炭素等の塩素化
炭化水素、ジエチルエーテル、ジオキサン等のエーテル
類等の易揮発性溶剤が挙げられ、これらは単独で又は二
種以上を混合して用いることができる。かかる溶剤を用
いた脱溶媒処理の方法は、特に限定されず、例えば、シ
ート状成形物を溶剤中に浸漬して溶媒を抽出する方法、
溶剤をシート状成形物にシャワーする方法等が挙げられ
る。
除去して多孔質構造を形成させる工程であり、例えば、
シート状成形物を溶剤で洗浄して残留する溶媒を除去す
ることにより行うことができる。溶剤は、樹脂組成物の
調製に用いた溶媒に応じて適宜選択することができる
が、具体的には、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、デカ
ン等の炭化水素、塩化メチレン、四塩化炭素等の塩素化
炭化水素、ジエチルエーテル、ジオキサン等のエーテル
類等の易揮発性溶剤が挙げられ、これらは単独で又は二
種以上を混合して用いることができる。かかる溶剤を用
いた脱溶媒処理の方法は、特に限定されず、例えば、シ
ート状成形物を溶剤中に浸漬して溶媒を抽出する方法、
溶剤をシート状成形物にシャワーする方法等が挙げられ
る。
【0018】多孔質シートは、一旦吸収した油分が内部
に保持されるよう、3次元網目構造の貫通孔を形成して
いることが好ましく、多孔質シートの孔径は、粘度の高
い油分も浸透させ、かつ吸収した油分をシート内に保持
するために、0.01〜0.5μmが好ましく、0.0
3〜0.1μmがより好ましい。
に保持されるよう、3次元網目構造の貫通孔を形成して
いることが好ましく、多孔質シートの孔径は、粘度の高
い油分も浸透させ、かつ吸収した油分をシート内に保持
するために、0.01〜0.5μmが好ましく、0.0
3〜0.1μmがより好ましい。
【0019】また、多孔質シートの空孔率は、油分の吸
収量を確保し、かつ十分な機械的強度を維持するため
に、30〜90%が好ましく、40〜80%がより好ま
しい。
収量を確保し、かつ十分な機械的強度を維持するため
に、30〜90%が好ましく、40〜80%がより好ま
しい。
【0020】多孔質シートの厚みは、適宜選択できる
が、吸収できる油量や取扱性などにより5μm〜4mm
が好ましい。
が、吸収できる油量や取扱性などにより5μm〜4mm
が好ましい。
【0021】非多孔質シートは、汎用の各種フィルム、
シート類を用いることができる。例えば、ポリオレフィ
ン、ポリエチレンテレフタレート等を使用することがで
き、その厚みは、非多孔質シートの破損防止の観点か
ら、5μm以上が好ましく、油吸収シートの厚みに対す
る油吸収率を考慮して、500μm以下が好ましい。
シート類を用いることができる。例えば、ポリオレフィ
ン、ポリエチレンテレフタレート等を使用することがで
き、その厚みは、非多孔質シートの破損防止の観点か
ら、5μm以上が好ましく、油吸収シートの厚みに対す
る油吸収率を考慮して、500μm以下が好ましい。
【0022】本発明の油吸収シートは、多孔質シートと
非多孔質シートとを、例えば、接着剤や熱融着などによ
り積層して得られるが、その層構造は、一方の面を多孔
質シートに、他方の面を非多孔質シートにしたものであ
れば、多孔質シート及び非多孔質シートが3層以上に積
層したものであってもよい。例えば、孔径の異なる2種
の多孔質シートと1種の非多孔質シートからなる油吸収
シートを形成する際に、孔径の比較的な小さな多孔質シ
ートと非多孔質シートの間に表面層の多孔質シートより
も孔径の大きな多孔質シートを挟むことにより、油吸収
量を調整することもできる。油吸収シートの厚みは、用
途、目的に応じて適宜設定することができるため、一概
には決定できないが、10μm〜5mmが好ましく、3
0μm〜1mmがより好ましい。積層は公知の種々の方
法が用いられる。例えば、接着剤による貼合せを採用で
きる。
非多孔質シートとを、例えば、接着剤や熱融着などによ
り積層して得られるが、その層構造は、一方の面を多孔
質シートに、他方の面を非多孔質シートにしたものであ
れば、多孔質シート及び非多孔質シートが3層以上に積
層したものであってもよい。例えば、孔径の異なる2種
の多孔質シートと1種の非多孔質シートからなる油吸収
シートを形成する際に、孔径の比較的な小さな多孔質シ
ートと非多孔質シートの間に表面層の多孔質シートより
も孔径の大きな多孔質シートを挟むことにより、油吸収
量を調整することもできる。油吸収シートの厚みは、用
途、目的に応じて適宜設定することができるため、一概
には決定できないが、10μm〜5mmが好ましく、3
0μm〜1mmがより好ましい。積層は公知の種々の方
法が用いられる。例えば、接着剤による貼合せを採用で
きる。
【0023】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明を説明するが、
本発明はこれら実施例によって何ら限定されるものでは
ない。なお、各種特性については下記要領にて測定を行
う。
本発明はこれら実施例によって何ら限定されるものでは
ない。なお、各種特性については下記要領にて測定を行
う。
【0024】〔膜厚〕1/10000シックネスゲージ
を用いてシートの断面の厚みを走査型電子顕微鏡により
測定する。
を用いてシートの断面の厚みを走査型電子顕微鏡により
測定する。
【0025】〔空孔率〕多孔質シートを直径3.9cm
の円形に切り抜き、その体積V(cm3 )、重量W
(g)を測定し、密度d(g/cm3 )を求め、これら
の値から、式(I)により空孔率を求める。
の円形に切り抜き、その体積V(cm3 )、重量W
(g)を測定し、密度d(g/cm3 )を求め、これら
の値から、式(I)により空孔率を求める。
【0026】
【数1】
【0027】〔孔径〕走査型電子顕微鏡を用いて測定す
る。
る。
【0028】実施例1 重量平均分子量が200万の超高分子量ポリエチレン5
4重量%および重量平均分子量20万の高密度ポリエチ
レン36重量%及びノルボルネンゴム10重量%からな
る樹脂成分15重量部と流動パラフィン85重量部を、
二軸押出機により160℃で溶融混練し、厚み1mmに
押し出した。得られたシート状成形物を115℃でヒー
トプレスにより圧延し、更に120℃で4×4倍に同時
二軸延伸し、更にヘプタンに浸漬して脱溶媒処理を施す
ることにより、流動パラフィンを抽出し、孔構造の固定
化のため115℃で2時間ヒートセット処理を施し、多
孔質シートを得た。得られた多孔質シートを接着剤によ
り、非多孔質シート(厚み10μmのポリエチレンシー
ト)と積層し、油吸収シートを得た。
4重量%および重量平均分子量20万の高密度ポリエチ
レン36重量%及びノルボルネンゴム10重量%からな
る樹脂成分15重量部と流動パラフィン85重量部を、
二軸押出機により160℃で溶融混練し、厚み1mmに
押し出した。得られたシート状成形物を115℃でヒー
トプレスにより圧延し、更に120℃で4×4倍に同時
二軸延伸し、更にヘプタンに浸漬して脱溶媒処理を施す
ることにより、流動パラフィンを抽出し、孔構造の固定
化のため115℃で2時間ヒートセット処理を施し、多
孔質シートを得た。得られた多孔質シートを接着剤によ
り、非多孔質シート(厚み10μmのポリエチレンシー
ト)と積層し、油吸収シートを得た。
【0029】実施例2 超高分子量ポリエチレン33重量%および高密度ポリエ
チレン67重量%からなる樹脂成分15重量部と流動パ
ラフィン85重量部を、ニーダーにより160℃で1時
間溶融混練した後、115℃でヒートプレスにより圧延
し、そのままヘプタンに浸漬して脱溶媒処理を施し、多
孔質シートを得た。得られた多孔質シートを接着剤によ
り、非多孔質シート(厚み10μmのポリエチレンシー
ト)と積層し、油吸収シートを得た。
チレン67重量%からなる樹脂成分15重量部と流動パ
ラフィン85重量部を、ニーダーにより160℃で1時
間溶融混練した後、115℃でヒートプレスにより圧延
し、そのままヘプタンに浸漬して脱溶媒処理を施し、多
孔質シートを得た。得られた多孔質シートを接着剤によ
り、非多孔質シート(厚み10μmのポリエチレンシー
ト)と積層し、油吸収シートを得た。
【0030】実施例3 超高分子量ポリエチレン93重量%およびノルボルネン
ゴム7重量%からなる樹脂成分を用い、圧延処理等の際
の厚みを適宜変更した以外は、実施例2と同様にして、
表1に示す厚みを有する多孔質シートを得、かかる多孔
質シートを用いた油吸収シートを得た。
ゴム7重量%からなる樹脂成分を用い、圧延処理等の際
の厚みを適宜変更した以外は、実施例2と同様にして、
表1に示す厚みを有する多孔質シートを得、かかる多孔
質シートを用いた油吸収シートを得た。
【0031】実施例4 実施例3において、脱溶媒処理後、さらに、同時二軸延
伸機で3.5×3.5倍に延伸処理を施し、115℃で
2時間ヒートセット処理を施した以外は、実施例1と同
様にして、表1に示す厚みを有する多孔質シートを得、
かかる多孔質シートを用いた油吸収シートを得た。
伸機で3.5×3.5倍に延伸処理を施し、115℃で
2時間ヒートセット処理を施した以外は、実施例1と同
様にして、表1に示す厚みを有する多孔質シートを得、
かかる多孔質シートを用いた油吸収シートを得た。
【0032】試験例1 予め重量を測定した実施例1〜4の油吸収シートを流動
パラフィン浴に浸漬し、表面に付着した油を拭き取った
後、重量測定を行い、式(II)より多孔質シート1cm
3 あたりの油吸収量を求めた。
パラフィン浴に浸漬し、表面に付着した油を拭き取った
後、重量測定を行い、式(II)より多孔質シート1cm
3 あたりの油吸収量を求めた。
【0033】
【数2】
【0034】なお、比較例1として、新聞紙に流動パラ
フィンを浸透させ、表面の付着分を拭き取って、浸透前
後の重量変化を測定し、1cm3 あたりの油吸収量を求
めた。得られた値を、実施例の多孔質シート1cm3 あ
たりの油吸収量と合わせて示す。
フィンを浸透させ、表面の付着分を拭き取って、浸透前
後の重量変化を測定し、1cm3 あたりの油吸収量を求
めた。得られた値を、実施例の多孔質シート1cm3 あ
たりの油吸収量と合わせて示す。
【0035】さらに、床に付着した油分を油吸収シート
(実施例1〜4)または新聞紙(比較例1)を用いて拭
き取り、作業時の汚れの有無を表1に示す。
(実施例1〜4)または新聞紙(比較例1)を用いて拭
き取り、作業時の汚れの有無を表1に示す。
【0036】
【表1】
【0037】
【発明の効果】本発明により、高い吸油性を有し、かつ
作業性にも優れる油吸収シートを提供することが可能と
なった。本発明の油吸収シートは、吸油性に優れている
ため薄くても多量の油を回収することができ、かつ手を
汚すことなく簡単に処理することができる。さらに、設
置した油吸収シートを定期的に交換することにより、常
に床や棚を清潔に保つことができる。
作業性にも優れる油吸収シートを提供することが可能と
なった。本発明の油吸収シートは、吸油性に優れている
ため薄くても多量の油を回収することができ、かつ手を
汚すことなく簡単に処理することができる。さらに、設
置した油吸収シートを定期的に交換することにより、常
に床や棚を清潔に保つことができる。
フロントページの続き Fターム(参考) 4F100 AK03A AK04A AK04B AT00B BA02 BA10A BA10B DJ01A GB90 JA07A JA13A JA20A JD14 YY00A 4G066 AC06B AC10B AC13B AE04B BA03 BA05 BA25 BA38 CA05 FA11 FA20 FA27 FA40
Claims (6)
- 【請求項1】 多孔質シートと非多孔質シートとを積層
させてなる油吸収シート。 - 【請求項2】 多孔質シートの空孔率が30〜90%で
ある請求項1記載の油吸収シート。 - 【請求項3】 多孔質シートの孔径が0.01〜0.5
μmである請求項1又は2記載の油吸収シート。 - 【請求項4】 多孔質シートが疎水性樹脂からなる請求
項1〜3いずれか記載の油吸収シート。 - 【請求項5】 疎水性樹脂がポリオレフィンである請求
項4記載の油吸収シート。 - 【請求項6】 ポリオレフィンが重量平均分子量が50
万以上の超高分子量ポリエチレンを含有する請求項5記
載の油吸収シート。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000225535A JP2002036412A (ja) | 2000-07-26 | 2000-07-26 | 油吸収シート |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000225535A JP2002036412A (ja) | 2000-07-26 | 2000-07-26 | 油吸収シート |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002036412A true JP2002036412A (ja) | 2002-02-05 |
Family
ID=18719293
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000225535A Pending JP2002036412A (ja) | 2000-07-26 | 2000-07-26 | 油吸収シート |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2002036412A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006037095A (ja) * | 2004-06-25 | 2006-02-09 | Toray Ind Inc | 油吸収性微多孔質ポリプロピレンシート |
CN100453120C (zh) * | 2002-11-26 | 2009-01-21 | 奥林巴斯株式会社 | 用于蒸汽杀菌的储存设备以及蒸汽杀菌系统 |
-
2000
- 2000-07-26 JP JP2000225535A patent/JP2002036412A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN100453120C (zh) * | 2002-11-26 | 2009-01-21 | 奥林巴斯株式会社 | 用于蒸汽杀菌的储存设备以及蒸汽杀菌系统 |
JP2006037095A (ja) * | 2004-06-25 | 2006-02-09 | Toray Ind Inc | 油吸収性微多孔質ポリプロピレンシート |
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