JPH1015304A - 油脂または油選択吸収体及びそれを用いた油水分離器 - Google Patents

油脂または油選択吸収体及びそれを用いた油水分離器

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JPH1015304A
JPH1015304A JP19578096A JP19578096A JPH1015304A JP H1015304 A JPH1015304 A JP H1015304A JP 19578096 A JP19578096 A JP 19578096A JP 19578096 A JP19578096 A JP 19578096A JP H1015304 A JPH1015304 A JP H1015304A
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oil
polyolefin
oils
fats
selective absorber
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JP19578096A
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Koichi Kono
公一 河野
Kotaro Takita
耕太郎 滝田
Norimitsu Kaimai
教充 開米
Mamoru Tsuneyoshi
衛 恒吉
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Tonen Chemical Corp
Original Assignee
Tonen Sekiyu Kagaku KK
Tonen Chemical Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 固体表面あるいは水と油のエマルジョン
を含む廃水中の油脂または油分を短時間で、かつ充分に
除去できる油選択吸収体及び油水分離器を提供する。 【解決手段】 超高分子量ポリオレフィンまたはそのポ
リオレフィン組成物からなる特定の空孔率及び貫通孔径
を有するポリオレフィン微多孔膜からなる油脂または油
選択吸収体、その積層体及びこれらを多孔性容器に充填
した油水分離器。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、超高分子量ポリオ
レフィンまたはその成分を含有するポリオレフィン微多
孔膜からなる油脂または油選択吸収体、その積層体から
なる油選択吸収体及びそれを用いた油水分離器に関し、
特に固体表面の油脂または油類、廃水中の油類などを吸
収する油脂または油選択吸収体及び油水分離器に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、固体表面または油類混合廃水から
油脂や油分を分離除去するには各種の手段が用いられて
いる。例えば、化粧直しの際の皮膚表面の油脂を取るに
は、紙製の「あぶら取り紙」が用いられているが、一回
当りの吸着量は必ずしも十分でなく、そのためファンデ
ーションを使用する必要があり、そのために「粉白粉付
あぶら取り紙」まで市販されている。また、手などに付
着した油あるいは金属などの固体表面に付着した油を拭
い去るために種々の製品が市販されているが、これらの
製品では拭うだけで短時間にかつ完全に除去するのは困
難であった。
【0003】一方、各種産業廃水、船舶のバラスト水、
ガソリンスタンドの廃水などのように水中に分散した油
分の除去処理には、凝集沈澱、酸分解法、膜分離法など
と並んで吸着法が活用されている。この吸着法には、各
種の有機、無機の多孔体、有機繊維質体などが使用され
ている。液体中の油分の分離方法として例えば、微細な
油滴を含む液体を0.01〜10μmの平均孔径を有す
る微多孔膜で処理することにより、油滴を濾別および/
または凝集させる方法(特開昭51−131476号公
報)、多孔体の内部及び表面を熱可塑性樹脂微孔シート
で捲回して筒状にした分離要素を備えた分離装置(特開
昭53−2390号公報)、油を含む水エマルジョンの
被処理液を、膜表面の臨界表面張力が35dyn/cm
未満20dyn/cm以上で、平均孔径が0.03〜5
μm以下、孔径分布が1.5以下、エマルジョンの平均
粒子径(γE)と上記平均孔径(γ)との関係が2γE
≧γので、空孔率1〜85%の貫通孔径の多孔膜表面に
接触させ、油を選択的に透過分離させる方法(特開昭5
5−79011公報)などの開示がある。
【0004】しかしながら、従来の液体中の油の選択的
吸着または分離方法は、使用できてはいるもののその吸
着速度などにおいては必ずしも充分ではなかった。さら
に油吸着の程度を判別するのは容易ではなかった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、固体
表面あるいは水と油のエマルジョンを含む廃水中の油脂
または油分を短時間でかつ充分に除去できる油脂または
油選択吸収体及び油水分離器を提供することである。さ
らに油脂または油吸着の程度を目視で容易に判別できる
油選択吸収体等の製品を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決するために鋭意研究の結果、超高分子量ポリオレ
フィンまたはその成分を含む組成物からなる特定の微多
孔膜及びその積層体が油脂または油選択吸収体として優
れ、油分を吸収すると透明になり、またそれを多孔性の
容器に充填したものは廃水中の油分の分離に優れた性能
を発揮することを見出し、本発明に想到した。
【0007】すなわち、本発明の第一の油脂または油選
択吸収体は、重量平均分子量が5×105 以上のポリオ
レフィンまたはその成分を含むポリオレフィン組成物か
らなり、空孔率が30〜95%及び平均貫通孔径が0.
001〜1μmであるポリオレフィン微多孔膜からなる
ものである。
【0008】また、本発明の第二の油選択吸収体は、上
記第一の油選択吸収体と、多孔性基材とを積層してなる
ものである。
【0009】さらに、本発明の油水分離器は、上記第一
または第二の油選択吸収体を、多孔性容器に充填し、そ
の充填物中に給水管を設けてなるものである。
【0010】
【発明の実施の形態】まず、本発明の第一の油脂または
油選択吸収体を形成するポリオレフィン微多孔膜につい
て説明する。このポリオレフィン微多孔膜は、空孔率が
30〜95%、好ましくは40〜90%である。空孔率
が、30%未満で油脂や油分の吸収速度が遅く、また吸
収量も少く好ましくない。一方、95%を超えると膜の
機械的物性が不充分となり実用性に劣る。また、その平
均貫通孔径は、0.001〜1μm、好ましくは0.0
3〜0.5μmである。孔径が0.001μm未満では
油の吸収速度が遅く、一方1μmを超えると吸着保持が
難かしくなる。さらに、引張り破断強度が500kg/
cm2 以上のものが高強度で裂けにくいために好まし
い。
【0011】上記本発明のポリオレフィン微多孔膜を形
成するポリオレフィンは、重量平均分子量が5×105
以上、好ましくは1×106 〜15×106 のものであ
る。重量平均分子量が5×105 未満では、ポリオレフ
ィン微多孔膜の製造時の延伸工程において最大延伸倍率
が低く、前記の物性を有する目的のポリオレフィン微多
孔膜が得られない。一方、上限は特に限定的ではないが
15×106 を超えるものは、ポリオレフィン微多孔膜
の製造時の成形性に劣る。
【0012】また、本発明におけるポリオレフィン微多
孔膜は、後述のポリオレフィン微多孔膜の製造の際のポ
リオレフィン溶液の高濃度化と得られる微多孔膜の多孔
性と強度の向上を図るために、重量平均分子量5×10
5 以上、好ましくは1×106 〜15×106 の超高分
子量ポリオレフィンと重量平均分子量1×105 以上5
×105 未満のポリオレフィンとの組成物を用いること
ができる。このポリオレフィン組成物中の超高分子量ポ
リオレフィンの含有量は、ポリオレフィン組成物全体を
100重量%として1重量%以上が好ましく、より好ま
しくは10〜70重量%である。
【0013】上記ポリオレフィンとしては、エチレン、
プロピレン、1−ブテン、4−メチル−ペンテン1−、
1−ヘキセンなどを重合した結晶性の単独重合体、2段
重合体、または共重合体及びこれらのブレンド物などが
あげられる。これらのうちでは、ポリプロピレン、ポリ
エチレンが好ましく、強度の観点からは特に高密度ポリ
エチレン及びこれらの組成物などが好ましい。また、風
合いの観点からは低密度ポリエチレン、長鎖分岐ポリエ
チレンなどが好ましい。
【0014】本発明のポリオレフィン微多孔膜の好まし
い製造方法は、前記ポリオレフィンまたはポリオレフィ
ン組成物に、これらの良溶媒を供給しポリオレフィンま
たはポリオレフィン組成物の溶液を調製して、この溶液
を押出機のダイよりシート状に押し出した後、冷却して
ゲル状組成物を形成して、このゲル組成物を加熱延伸
し、しかる後残存する溶媒を除去するものである。より
具体的には、例えば特開平3−64334号公報に開示
されているような次の方法が採用できる。
【0015】例えば、原料となるポリオレフィンまたは
ポリオレフィン組成物の溶液は、上述のポリオレフィン
またはポリオレフィン組成物を、溶媒に加熱溶解するこ
とにより調製する。この溶媒としては、ポリオレフィン
またはポリオレフィン組成物を十分に溶解できるもので
あれば特に限定されない。例えば、ノナン、デカン、ウ
ンデカン、ドデカン、流動パラフィンなどの脂肪族また
は環式の炭化水素、あるいは沸点がこれらに対応する鉱
油留分などがあげられるが、溶媒含有量が安定なゲル状
成形物を得るためには流動パラフィンのような不揮発性
の溶媒が好ましい。加熱溶解は、ポリオレフィンまたは
ポリオレフィン組成物が完全に溶解する温度で強力に攪
拌または押出機で混練しながら行う。その温度は、例え
ば140〜250℃の範囲が好ましい。また、ポリオレ
フィンまたはポリオレフィン組成物の溶液の濃度は、1
0〜80重量%好ましくは10〜50重量%である。濃
度が10重量%未満では、使用する溶媒量が多く経済的
でないばかりか、シート状に成形する際に、ダイス出口
でスウェルやネックインが大きくシートの成形が困難と
なる。なお、加熱溶解にあたってはポリオレフィンまた
はポリオレフィン組成物の酸化を防止するために酸化防
止剤を添加するのが好ましい。
【0016】次に、このポリオレフィンまたはポリオレ
フィン組成物の加熱溶液を好ましくはダイスから押し出
して成形する。ダイスは、通常長方形の口金形状をした
シートダイスが用いられるが2重円筒状のインフレーシ
ョンダイスなども用いることができる。シートダイスを
用いた場合のダイスギャップは通常0.1〜5mmであ
り、押し出し成形温度は140〜250℃である。この
際押し出し速度は、通常20〜30cm/分ないし2〜
3m/分である。
【0017】このようにしてダイスから押し出された溶
液は、冷却することによりゲル状組織に成形される。冷
却は少なくともゲル化温度以下までは50℃/分以上の
速度で行うのが好ましい。一般に冷却速度が遅いと、得
られるゲル状組成物の高次構造が粗くなり、それを形成
する疑似細胞単位も大きなものとなるが、冷却速度が速
いと、密な細胞単位となる。冷却速度が50℃/分未満
では、結晶化度が上昇し、延伸に適したゲル状組成物と
なりにくい。冷却方法としては、冷風、冷却水、その他
の冷却媒体に直接接触させる方法、冷媒で冷却したロー
ルに接触させる方法などを用いることができる。なお、
ダイスから押し出された溶液は、冷却前あるいは冷却中
に好ましくは1〜10、より好ましくは1〜5の引き取
り比で引取ってもよい。引き取り比が10以上になると
ネックインが大きくなり、また延伸時に破断を起こしや
すくなり好ましくない。
【0018】次に、このゲル状成形物に延伸を行う。延
伸はゲル状成形物を加熱し、通常のテンター法、ロール
法、インフレーション法、圧延法もしくはこれらの方法
の組み合わせによって所定の倍率で行う。延伸は定幅一
軸延伸でも二軸延伸でもよいが、二軸延伸が好ましい。
また、二軸延伸の場合は、縦横同時延伸または逐次延伸
のいずれでもよい。延伸温度は、ポリオレフィンまたは
ポリオレフィン組成物の融点+10℃以下、好ましくは
結晶分散温度から結晶融点未満の範囲である。また延伸
倍率は原反の厚さによって異なるが、定幅一軸延伸では
2倍以上が好ましく、より好ましくは3〜30倍であ
る。二軸延伸では面倍率で10倍以上が好ましく、より
好ましくは15〜400倍である。面倍率が10倍未満
では延伸が不十分で高弾性、高強度の微多孔膜が得られ
ない。一方、面倍率が400倍を超えると、延伸操作な
どで制約が生じる。
【0019】得られた延伸成形物は、溶剤で洗浄し残留
する溶媒を除去する。洗浄溶剤としては、ペンタン、ヘ
キサン、ヘプタンなどの炭化水素、塩化メチレン、四塩
炭素などの塩素化炭化水素、三フッ化エタンなどのフッ
化炭化水素、ジエチルエーテル、ジオキサンなどのエー
テル類などの易揮発性のものを用いることができる。こ
れらの溶剤はポリオレフィン組成物の溶解に用いた溶媒
に応じて適宜選択し、単独もしくは混合して用いる。洗
浄方法は、溶剤に侵漬し抽出する方法、溶剤をシャワー
する方法、またはこれらの組合せによる方法などにより
行うことができる。
【0020】上述のような洗浄は、延伸成形物中の残留
溶媒が1重量%未満になるまで行う。その後洗浄溶剤を
乾燥するが、洗浄溶剤の乾燥方法は加熱乾燥、風乾など
の方法で行うことができる。乾燥した延伸成形物は、結
晶分散温度〜融点の温度範囲で熱固定することが望まし
い。
【0021】以上のようにして製造したポリオレフィン
微多孔膜は、空孔率が30〜95%で平均貫通孔径が
0.001〜1μmで、かつ引張り破断強度が500k
g/cm2 以上である。また、ポリオレフィン微多孔膜
の厚さは、その用途により選択されるが一般的には5〜
50μm程度である。
【0022】このようにして得られたポリオレフィン微
多孔膜は、フィルム状、短冊状に裁断したもの、チップ
状に裁断したもの、あるいは機械的または熱的に皺加工
を施したものなどの形状で油脂または油選択吸収体とし
て使用できる。本発明の油選択吸収体に用いられるポリ
オレフィン微多孔膜は油脂または油を吸収すると透明に
なるので、油分吸収の程度を目視により容易に判断する
ことができる。また、洗浄による繰返し使用が可能であ
ることから種々の分野で使用することができる。
【0023】次に、本発明の第二の油選択吸収体につい
て説明する。本発明の第二の油選択吸収体は、前記第一
の油選択吸収体を形成するポリオレフィン微多孔膜と多
孔性基材とを積層したものである。
【0024】上記多孔性基材としては、ポリオレフィン
微多孔膜と積層できるものであれば任意の熱可塑性樹脂
製の織布、不織布、多孔性膜、多孔性シート、または多
孔性フィルムなどがあげられる。これらの中では前記ポ
リオレフィン微多孔膜との積層性のうえからポリオレフ
ィン製の不織布、例えば繊維直径が0.5〜50μmの
ポリプロピレン製不織布が好ましい。
【0025】ポリオレフィン微多孔膜と多孔性基材との
積層は、両方の空孔率を実質的に損なわないようにする
ことが必要である。好ましい積層加工方法としては、カ
レンダー加工、エンボス加工などがあげられるが、その
他周囲の融着や間欠的な融着をする方法であってもよ
い。この積層により、油類の吸着保持性を高めるととも
に使用における実用性も高めることができる。
【0026】次に、本発明の油水分離器について説明す
る。本発明の油水分離器は、前記第一または第二の油選
択吸収体を多孔性容器に充填し、その充填物中に給水管
を設けたものである。
【0027】上記多孔性容器としては、前記油選択吸収
体を充填できるものであれば、その材質や形状は特に限
定されない。例えば、天然繊維または合成繊維からなる
織布や不織布からなる袋状物、合成樹脂製の網または多
孔板からなる容器、金属製の網または多孔板からなる容
器などがあげれる。また、給水管は、油選択吸収体に挿
入した部分が網または多孔となっているものがあげられ
る。
【0028】この油水分離器を実施例の図面を参照しつ
つ詳細に説明する。油水分離器は、図1に示されるよう
に油選択吸収体1が、多孔性容器2、例えばステンレス
製網状円筒容器2にほぼ上部まで充填され、その油選択
吸収体1の中央部に給水管3、例えばステンレス製の挿
入部が網状の管3が挿入されている。油分と水との混合
廃水は、上記給水管3から供給され、多孔部分から充填
された油選択吸収体1中に流出し、油分は油選択吸収体
1に吸着されて浄化水が多孔性容器2の孔から流出す
る。
【0029】
【実施例】本発明について実施例をあげてさらに詳細に
説明するが、本発明は実施例に特に限定されるもので
はない。なお、試料は次のものを用いた。 (1)試料1(S−1):重量平均分子量が2.5×1
6 の超高分子量ポリエチレン5.5重量部と重量平均
分子量が3.5×105 の高密度ポリエチレン24.5
重量部のポリエチレン組成物100重量部に酸化防止剤
0.375重量部を加えたポリエチレン組成物を得た。
このポリエチレン組成物30重量部を二軸押出機(58
mmφ、L/D=42、強混練タイプ)に投入した。ま
たこの二軸押出機のサイドフィダーから流動パラフィン
70重量部を供給し、溶融混練して、押出機中にてポリ
エチレン溶液を調製した。
【0030】続いて、この押出機の先端に設置されたT
ダイから190℃で押し出し、冷却ロールで引取りなが
らゲル状シートを成形した。続いてこのゲル状シート
を、115℃で5×5に同時2軸延伸を行い、延伸膜を
得た。得られた延伸膜を塩化メチレンで洗浄して残留す
る流動パラフィンを抽出除去した後、乾燥および熱処理
を行い、空孔率40%、平均貫通孔径0.03μm、厚
さ25μmのポリエチレン微多孔膜を得た。 (2)試料2(S−2):上記ポリエチレン微多孔膜を
幅2mmの短冊状に裁断したもの。 (3)試料3(S−3):前記S−1に熱機械的に皺加
工を施したもの。 (4)試料4(S−4):前記S−1を目付50g/m
2 のポリプロピレン不織布2枚で挟み四辺を熱融着した
もの。 (5)試料5(S−5):前記S−2を目付50g/m
2 のポリプロピレン不織布2枚で挟み四辺を熱融着した
もの。 (6)試料6(S−6):市販品の「あぶら取り紙」。 (7)試料7(S−7):市販品のパルプ製「ペーパー
タオル」。 (8)試料8(S−8):目付22g/m2 のポリプロ
ピレン不織布。 (9)試料9(S−9):前記S−6を幅2mmの短冊
状に裁断したもの。 (10)試料10(S−10):前記S−7を幅2mm
の短冊状に裁断したもの。 (11)試料11(S−11):前記S−8を幅2mm
の短冊状に裁断したもの。
【0031】実施例1〜5、比較例1〜3 ガラス平板上に粘度45cpsのパラフィンオイル1m
lをスポイトで滴下し、その上に前記の試料1〜8を乗
せ軽く抑え、オイルの吸収性を評価した。結果を表1に
示す。
【0032】 表1 実施例1 実施例2 実施例3 実施例4 実施例5 試 料 S−1 S−2 S−3 S−4 S−5 吸収性(1) ◎ ◎ ◎ ○ ○ 比較例1 比較例2 比較例3 試 料 S−6 S−7 S−8 吸収性(1) × × × 吸収性(1) :◎は、オイルを瞬時に吸収して透明とな
り、ガラス平板上および試料表面上にオイル残留が認め
られず、試料中に吸着されたもの。○は、ガラス平板上
のオイル残留は認められず、試料表面にオイル残留が僅
かに認められるもの。×は、ガラス平板上にオイル残留
が認められ、試料表面にも多量のオイルの付着が認めら
れるもの。
【0033】実施例6〜8、比較例4〜6 水と前記パラフィンオイルを等量ホモジナイザーで微細
な分散状態とし、この1mlをガラス平板上に滴下し、
その上に試料1〜3及び6〜8を乗せ軽く抑え、オイル
の吸収性を評価した。結果を表2に示す。
【0034】 表2 実施例6 実施例7 実施例8 比較例4 比較例5 比較例6 試 料 S−1 S−2 S−3 S−6 S−7 S−8 吸収性(2) ◎ ◎ ◎ × × × 吸収性(2) :◎は、試料が瞬時に透明となり、試料の表
面及びガラス平板上に水が微細な滴状に認められ、オイ
ルが選択的に吸着されたもの。×は、試料の表面及びガ
ラス平板上に水とオイルの分散物が認められ、オイルの
選択的吸着のないもの。
【0035】実施例9、比較例7〜9 試料2及び9〜11を、それぞれ10g図1に示すよう
なステンレス製網状円筒容器に詰め込み、その中央に挿
入部分が網状のステンレス管を挿入し、管の上端から水
90g/前記オイル10gの分散物100gを注ぎ込
み、前記ステンレス製網状円筒容器からしみ出てくる液
体を集め、エバポレーターで水を蒸発除去し、残留物の
量を計測した。結果を表3に示す。
【0036】 表3 実施例 9 比較例 7 比較例 8 比較例 9 試 料 S−2 S−9 S−10 S−11 残留物 10mg(-) 5.4g 3.7g 1.2g なお、試験後の各試料(S−2)を多量のヘキサンで洗
浄後に乾燥し、それぞれについて繰り返し試験を行った
が同様の結果が得られた。
【0037】以上、表1及び表2から明らかなように、
本発明の油選択吸収体は、瞬時に油を吸収して多量に保
持し、かつ油/水の混合物から油分を選択的に吸収す
る。また、本発明の油水分離器は、表3で示すように油
/水の混合物から油分をほぼ完全に除去できることがわ
かる。
【0038】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明の油選択吸
収体は、固体表面の油脂や油分、または油/水の混合物
中の油分を、短時間で多量に、かつ選択的に吸収保持で
きる。また、油水分離器は、油/水の混合物から油分を
効率的に分離除去できる。したがって、各種分野で用い
ることができるが、油選択吸収体は、あぶら取り紙、油
清拭材などに有用である。また、油水分離器は、油分混
合廃水の浄水化に有用である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の油水分離器の実施例を示した一部破断
側面図。
【符号の説明】
1.油選択吸収体 2.多孔性容器 3.給水管 3´.吸水管の網状部分
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 恒吉 衛 神奈川県川崎市川崎区千鳥町3番1号 東 燃化学株式会社技術開発センター内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 重量平均分子量が5×105 以上のポリ
    オレフィンまたはその成分を含むポリオレフィン組成物
    からなり、空孔率が30〜95%及び平均貫通孔径が
    0.001〜1μmであるポリオレフィン微多孔膜から
    なる油脂または油選択吸収体。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の油選択吸収体におい
    て、前記ポリオレフィン微多孔膜が、フィルム状、短冊
    状、チップ状または皺状である油脂または油選択吸収
    体。
  3. 【請求項3】 請求項1または2に記載の油選択吸収体
    と、多孔性基材とを積層してなる油選択吸収体。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれかの項に記載の油
    選択吸収体を、多孔性容器に充填し、その充填物中に給
    水管を設けてなる油水分離器。
JP19578096A 1996-07-05 1996-07-05 油脂または油選択吸収体及びそれを用いた油水分離器 Pending JPH1015304A (ja)

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Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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