JP2002036355A - プラスチック成形品の製造方法及びその製造装置 - Google Patents

プラスチック成形品の製造方法及びその製造装置

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JP2002036355A
JP2002036355A JP2000229596A JP2000229596A JP2002036355A JP 2002036355 A JP2002036355 A JP 2002036355A JP 2000229596 A JP2000229596 A JP 2000229596A JP 2000229596 A JP2000229596 A JP 2000229596A JP 2002036355 A JP2002036355 A JP 2002036355A
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plastic
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JP2000229596A
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English (en)
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Jun Watabe
順 渡部
Yasuo Yamanaka
康生 山中
Kiyotaka Sawada
清孝 沢田
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Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】プラスチック製品の最終形状に一次加工された
プラスチック母材に、金型の転写面を転写するプラスチ
ック成形品の製造方法及びその製造装置について、極め
て短い成形サイクルで、高い転写精度で、かつ低コスト
で光学プラスチック部品を成形できるように、その製造
方法及び製造装置を工夫すること。 【解決手段】プラスチック製品の最終形状に一次加工さ
れたプラスチック母材1に、金型の転写面3を転写する
プラスチック成形品の製造方法及びその製造装置につい
て、上記プラスチック母材の、高精度成形面に、転写面
3を備えた転写部材4を近接させ、上記高精度成形面の
表層部を上記転写部材4でガラス転移温度以上に加熱
し、上記加熱による被加熱表層部の樹脂内圧によって上
記高精度成形面を上記転写部材4の転写面3に圧接させ
て、該転写面を上記高精度成形面に転写する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、高精度な鏡面を有する
プラスチックレンズ、プラスチックミラー等のプラスチ
ック光学素子の製造方法に関するものであり、比較的短
い成形サイクルで、かつ低コストで高い転写精度の光学
プラスチック部品を成形することができるものである。
【0002】
【従来技術】レーザ方式のデジタル複写機、プリンタ
ー、又はファクシミリ装置の光書き込みユニットには、
レーザービームの結像、及び各種補正機能を有する矩形
状のレンズ、或いはミラー等の光学素子が用いられてい
る。近年これらの光学素子は、製品のコストダウンの要
求でガラスからプラスチック製へと変り、また複数の機
能を最小限の素子で担保するため、その転写面形状も球
面のみならず複雑な非球面形状を有するようになり、ま
た、レンズの場合は、その形状はレンズ厚が厚く、また
長手方向でレンズ厚が一定ではない偏肉形状である場合
が多くなっている。また、その製造方法は低コストで、
大量生産に適した射出成形法、或いは金型内に配置され
た転写面を備えた入れ子を移動可能にし、金型内に充填
された樹脂の冷却に伴う体積収縮に対して可動入れ子が
前進することで圧力を補って形状精度を確保する方法、
いわゆる射出圧縮成形法を用いることが一般的である。
高精度の転写性能を有する射出成形法、或いは射出圧縮
成形法で製造する際は、加熱溶融された樹脂材料を金型
内に射出充填し、冷却固化させる工程において、金型内
の樹脂圧力や樹脂温度が均一になることが、高い転写精
度を確保するために望ましいことである。しかし、レン
ズ厚みが偏肉形状の場合、レンズ厚みの偏差によって、
充填された樹脂の冷却速度が長手方向の各部で異なり、
体積収縮量に差が生じるため、形状精度が悪化したり、
レンズ厚みの厚いところでは「ひけ」が生じてしまうと
いう不具合がある。また、厚肉の場合には、樹脂の冷却
過程で体積収縮量が多いために「ひけ」が生じやすく、
「ひけ」の発生を防止するために射出圧力を大きくする
と内部歪みが大きくなり、光学性能に悪影響を及ぼすこ
とがある。また、射出圧縮成形法を用いて製造する場合
は、前記射出成形法による場合よりも射出圧力を低くし
て成形することができるが、レンズ厚みに偏差があると
長手方向の各部で体積収縮量に差が生じ、このことによ
り可動入れ子が樹脂の体積収縮に追従できず均等な圧力
をかけることができないため、転写面の一部に「ひけ」
が発生し、所要の形状精度を確保できないという問題が
ある。
【0003】こうした射出成形法或いは射出圧縮成形法
の欠点を改善する方法として特開平4−163119号
公報に記載されたものがあるが、この従来技術は、光学
レンズ、光学ミラー等の高精度なプラスチック成形品を
製造するために、予め射出成形によりプラスチック母材
を成形した後、少なくとも1つ以上の鏡面を有するキャ
ビティを備えた一対の金型に前記プラスチック母材を挿
入し、次いで前記プラスチック母材のガラス転移温度以
上に加熱溶融させて、樹脂内圧を発生させた後、熱変形
温度以下までゆっくりと冷却するものであり、徐々に冷
却することにより、成形品である光学レンズの厚みに偏
差があっても、その成形品各部を等方収縮させることが
可能となり、高い転写精度の成形品を作製することがで
きる。しかし上記方法においては、圧力及び温度分布
(偏り)が生じないように、プラスチック母材をそのガ
ラス転移温度からゆっくりと熱変形温度以下まで冷却す
ることが重要、不可欠のポイントであるので、成形サイ
クルが非常に長くなり、成形品コストが高くなるという
問題が残されている。
【0004】
【解決しようとする課題】本発明は、従来技術について
の上記問題認識に基づくもので、極めて短い成形サイク
ルで、高い転写精度で、かつ低コストで光学プラスチッ
ク部品を成形できるように、その製造方法及び製造装置
を工夫することをその課題とするものである。
【0005】
【課題解決のために講じた手段】1.プラスチック成形
品の製造方法についての解決手段 上記課題解決のために講じた、プラスチック成形品の製
造方法についての手段は、プラスチック製品の最終形状
に一次加工されたプラスチック母材に、金型の転写面を
転写するプラスチック成形品の製造方法を前提として、
次の(イ)(ロ)(ハ)によって構成されるものであ
る。 (イ)上記プラスチック母材の、高精度成形面に、転写
面を備えた転写部材を近接させ、(ロ)上記高精度成形
面の表層部を上記転写部材でガラス転移温度以上に加熱
し、(ハ)上記加熱による被加熱表層部の樹脂内圧によ
って上記高精度成形面を上記転写部材の転写面に圧接さ
せて、該転写面を上記高精度成形面に転写すること。
【0006】
【作用】プラスチック製品の最終形状に一次加工したプ
ラスチック母材の被転写面表層部を局部的にガラス転移
温度以上に加熱して転写加工を行うので、転写加工のた
めの加熱によるプラスチック部材本体部分への影響が全
くなく、したがって、この熱的影響による転写精度の低
下が回避され、さらに製品の局部的な内部応力、内部歪
みの偏在による製品の変形、歪みが回避される。したが
って、この内部歪み等による転写精度の低下、製品品質
の低下が防止され、極めて高品質のプラスチック成形品
が得られる。また、加熱・冷却が転写面表層部に極限さ
れるので、加熱エネルギー、冷却エネルギーが大幅に節
減される。また、加熱時間、冷却時間が大幅に短縮され
るので転写成形サイクルが大幅に短縮され、製造能率が
大幅に向上する。したがって、転写加工によるプラスチ
ック製品の製造コストが大幅に低減される。なお、プラ
スチック母材がポリオレフィン場合、そのガラス転移温
度は140℃、線膨張率は6×10−5である。
【0007】
【実施態様1】実施態様1は、上記プラスチック母材と
前記転写面を備えた転写部材との至近距離を0乃至0に
近い0以上であって、上記プラスチック母材の被加熱表
層部の熱膨張量未満の距離にしたことである。
【作用】解決手段1による発明を実施する上での、上記
プラスチック母材と前記転写面を備えた転写部材との至
近距離を必要最小限度にしつつ、被加熱表層部の膨張に
よって、その被転写面を十分な圧力で転写面に押圧し
て、高精度の転写を実現することができる。なお、ここ
でいう「0乃至0に近い0以上」は、被転写面表層部を
ガラス転移温度以上に加熱したとき、その被転写面方向
への膨張によって、その被転写面が転写部材の転写面に
過不足のない圧力で押圧される程度の、被転写面と転写
面との間の隙間の大きさを意味する。そしてまた、この
隙間の大きさは、プラスチック母材の熱膨張率、加熱溶
融される被転写面表層部の厚さの大小などとの関係で定
められるべきものである。アルミ、アルミ合金、銅、銅
合金、鉄系部材を転写部材に用いることが可能であり、
また、プラスチック部材がポリオレフィンである場合の
その線膨張率は6×10−5である。
【0008】
【実施態様2】実施態様2は、上記プラスチック母材の
上記ガラス転移温度以上に加熱される表層部の厚さを1
乃至2mmとすることである。
【作用】解決手段1による発明を実施する上での、上記
プラスチック母材の被転写面表層部のガラス転移温度以
上に加熱される厚さを必要最小限度にすることができる
ので、転写のための加熱、冷却エネルギーを可及的に低
減し、また加熱、冷却時間を可及的に短くすることがで
きるとともに、上記表層部をガラス転移温度以上に加熱
することに伴う、プラスチック母材の本体部への熱的影
響を可及的に低減することができる。
【0009】
【実施態様3】実施態様3は、プラスチック母材の上記
被転写面と隣接する非被転写面の両面の境界から上記ガ
ラス転移温度以上に加熱される上記被転写面表層部の厚
さ以上の範囲で、上記非被転写面に非転写部材を圧接さ
せて、上記範囲で上記非被転写面を押さえるようにする
ことである。
【作用】被転写面表層部をガラス転移温度以上に加熱す
ることによる、プラスチック母材の被転写面表層部の横
方向への膨らみを防止し、被転写面表層部の加熱による
膨脹により、被転写面を確実に、所要の圧力で転写部材
の転写面に圧接させることができ、したがって、転写加
工不良の発生を確実に防止することができる。
【0010】
【実施態様4】実施態様4は、上記転写部材の転写面と
隣接する面を有する他の部材を、上記転写部材よりも熱
伝導率の低い部材にしたことである。
【作用】転写部材の転写面がプラスチック母材の被転写
面に対する加熱面になるが、この転写部材の加熱エネル
ギーの上記非転写部材への拡散を回避し、プラスチック
母材の被転写面を効率的に加熱することができる。ま
た、上記非転写部材の温度上昇を抑制し、これによって
プラスチック母材の被転写面と隣接する非被転写面(他
の部材と接する被転写面)の表層部の温度上昇を抑制す
る。
【0011】
【実施態様5】実施態様5は、上記転写面と略同一面
で、かつ該転写面の外周部の非転写部材の非転写面の温
度が、上記転写面温度以下になるようにすることであ
る。
【作用】プラスチック母材の被転写面の外周部の上記非
被転写面が上記非転写面に対面するが、この非転写面の
温度が転写面と同じように上昇してプラスチック母材の
上記非被転写面が被転写面と同様に軟化されるのを防止
して、これによってプラスチック母材の被転写面表層部
が横方向(転写方向に対して横方向)へ膨らむのを防止
する。これにより、被転写面表層部が被転写面の方へ膨
らみ、所要の内圧で当該被転写面が転写部材の転写面に
押圧される。したがって、転写面が上記被転写面に確実
に転写される。
【0012】
【実施態様6】実施態様6は、実施態様5における上記
非転写面を備えた非転写部材を、上記転写面を備えた転
写部材よりも熱伝導率の低い部材にしたことである。
【作用】上記転写面を備えた転写部材よりも非転写部材
の熱伝導率が低いので、加熱手段によって加熱された転
写部材から上記非転写部材への熱伝導が抑制され、他
方、加熱時間が比較的短いので、非転写部材の非転写面
の温度上昇は転写部材の転写面の温度上昇に比して低く
抑えられる。したがって、プラスチック母材の被転写面
周囲の非被転写面の温度上昇が抑制され、その軟化が防
止される。
【0013】
【実施態様7】実施態様7は、上記転写面と略同一面で
かつ該転写面の外周部の上記非転写面と上記プラスチッ
ク部材の非被転写面との結合が、上記転写面と上記プラ
スチック部材の被転写面との結合よりも強くなるように
することである。
【作用】プラスチック母材の被転写面の外周の非被転写
面を、上記非転写面との強い結合でしっかりとグリップ
させ、このグリップ力でプラスチック部材の被加熱部の
熱膨張による横方向への膨らみを防止し、転写不良の発
生を防止できる。
【0014】
【実施態様8】実施態様8は、上記プラスチック母材
を、射出成形加圧成形品とし、その非被転写面をひけ形
成面としたことである。
【作用】上記プラスチック母材が、ひけをコントロール
して成形された射出成形加圧成形品であるから、被転写
面に微小なひけが残っている可能性は全くなく、したが
って、微小なひけが存在するために被転写面への転写精
度が低下することを確実に防止することができる。ま
た、ひけをコントロールして成形された射出成形加圧成
形品は、内部歪みのない極めて高品質のプラスチック母
材であり、転写加工によって再加熱されるのは被転写面
の表層部だけであるから、転写加工に関わらず、上記高
品質がそのまま保全される(転写加工のために全体を再
加熱する従来技術では、母材の内部品質は保全されず、
転写加工時の加熱の均一性、冷却の均一性によって内部
品質が左右される)。したがって、極めて高品質の転写
加工によるプラスチック光学素子が製造される。この場
合、射出圧力を2MPa〜8MPaの範囲で行うことが
望ましい。
【0015】
【実施態様9】実施態様9は、実施態様8の射出成形加
圧成形において、その成形金型キャビティの一部に圧縮
気体を導入して上記ひけ形成面を形成したことである。
【0016】
【実施態様10】実施態様10は、実施態様8の射出成
形加圧成形において、金型キャビティを構成する駒の一
部を可動入れ子とし、これを成形中に強制的に被成形品
から離反させて当該被成形品の被非転写面を形成するこ
とである。
【0017】2.プラスチック成形品の製造装置につい
ての解決手段 上記課題を解決するために講じたプラスチック成形品の
製造装置についての解決手段は、プラスチック製品の最
終形状に一次加工されたプラスチック母材に金型の転写
面を転写するプラスチック成形品の製造装置を前提とし
て、次の(イ)(ロ)(ハ)によって構成されるもので
ある。 (イ)上記プラスチック部材の被転写面に対面する転写
面を備えた転写部材の上記転写面近傍に、加熱温度が調
整自在の加熱手段を設けたこと、(ロ)上記加熱手段に
よる加熱温度、加熱時間を制御する制御手段を設けたこ
と、(ハ)上記加熱手段によって、上記プラスチック母
材の転写面表層部だけがガラス転移温度以上に短時間で
加熱されるように、上記制御手段で上記加熱手段を制御
するようにしたこと。
【0018】
【作用】上記加熱手段の、加熱温度、加熱時間を調整す
ることにより、プラスチック母材の転写面表層部をガラ
ス転移温度以上に短時間に加熱することができ、プラス
チック材の熱伝導率が低いことから、その加熱溶融深さ
も調整することができる。したがって、当該加熱手段に
よる加熱範囲がプラスチック母材の転写面表層部の外側
へ拡散することを抑制しつつ、被転写面を効果的に加熱
することができる。
【0019】
【実施態様1】実施態様1は、加熱手段を設けた上記転
写部材を熱伝導率の高い金属で構成したことである。
【作用】加熱手段を設けて上記転写部材を、銅合金、ア
ルミ合金などの熱伝導率の高い金属材で構成したこと
で、上記加熱手段による熱エネルギーを、その転写面全
面に均等に分散させて、プラスチック母材の転写面表層
部に均等にかつ効率的に伝達することができる。熱伝導
率の高い金属材の表面が転写面になるが、金属材料の性
質によっては転写面を形成するのに適しない場合は、転
写面に電鋳、スパッタリングなどによりニッケル被膜を
形成して、その表面を加工して転写面にすればよい。
【0020】
【実施態様2】実施態様2は、上記転写面を備え上記加
熱手段を備えた転写部材の外周に、非転写面を備えた非
転写部材を一体化し、転写部材よりも上記非転写部材の
熱伝導率を低いものとしたことである。
【作用】上記加熱手段の加熱エネルギーの転写部材の外
周外方への拡散を抑制して、当該加熱手段によるプラス
チック母材の転写面表層部の加熱効率を向上させること
ができる。
【0021】
【実施態様3】実施態様3は、上記加熱手段を備えた転
写部材の外周に、断熱層を介して非転写面を備えた非転
写部材を一体化したことである。
【作用】断熱層によって非転写部材への熱伝導が抑制さ
れるので、非転写部材を転写部材と同じ材料にすること
ができ、これによって転写部材と被転写部材との熱膨張
率がことなることによって生じる問題を回避することが
できる。転写部材と被転写部材との熱膨張率が異なる場
合は、両部材の熱膨張の差を断熱材の弾性変形によって
吸収することもできる。
【0022】
【実施態様4】実施態様4は、上記加熱手段を備えた転
写部材の外周に非転写面を備えた非転写部材を一体化
し、当該非転写部材の非転写面を粗面にしたことであ
る。
【作用】上記非転写部材の非転写面によるプラスチック
母材の非被転写面(被転写面外周の非被転写面)に対す
るグリップ力を高めて、加熱された上記被転写面表層部
の横方向への膨らみを抑制し、これによって不良転写面
が生じることを防止することができる。
【0023】
【実施態様5】実施態様5は、転写部材に設ける加熱手
段を棒状発熱体にしたことである。
【作用】加熱手段が棒状発熱体であるから、加熱手段が
廉価であり、また転写部材に穿った孔に棒状発熱体を挿
入することで加熱手段を備えた転写部材を構成すること
がきる。したがって、その製造が簡単容易であり、製造
コストを低廉にすることができる。また、この棒状発熱
体による加熱温度の調整は比較的簡単で、高精度で行う
ことができ、他方、プラスチック母材の熱伝導率は低
く、所要厚さをガラス転移温度以上に短時間で加熱する
ことができるので、プラスチック母材の材料、厚さ、製
造条件の違いなどに対する、加熱手段による加熱温度の
調整を比較的簡単、かつ高精度に行うことで、転写面の
加熱温度、加熱深さを容易に規定することができる。な
お、この実施態様5を上記実施態様1と組み合わせて実
施すると、加熱手段が棒状発熱体であるにもかかわら
ず、転写部材の転写面全面の温度分布が一様になるの
で、プラスチック母材の被加熱面全面をほぼ一様に加熱
することが可能である。
【0024】
【実施態様6】実施態様6は、転写部材に設けた加熱手
段を板状発熱体としたことである。
【作用】転写部材の転写面を平行にして、転写面近傍に
板状発熱体を設けることができるので、転写面全面の加
熱温度のバラツキを小さくすることができ、また、プラ
スチック母材の被転写面全面をほぼ均等に加熱すること
ができるので、被転写面の加熱温度の偏りによる転写精
度の低下を可及的に回避することができる。
【0025】
【実施態様7】実施態様7は、転写部材に設けた上記加
熱手段を超音波加熱手段としたことである。
【作用】転写部材に設けた超音波加熱手段で、対面する
プラスチック母材の被転写面を加熱することで、プラス
チック母材の被転写面全面をほぼ均等に加熱することが
できる。したがって、被加熱温度の偏りによる転写精度
の低下を可及的に回避することができる。また、超音波
の強さ、周波数を調整することで、短時間にガラス転移
温度上に加熱できる厚さの調整、所要加熱時間の調整を
比較的容易、正確に行うことができる。
【0026】
【実施態様8】実施態様8は、転写部材に設けた上記加
熱手段を高周波加熱手段としたことである。
【作用】転写部材に内装した高周波加熱手段で、対面す
るプラスチック母材の被転写面を加熱することで、プラ
スチック母材の被転写面全面をほぼ均等に加熱すること
ができる。したがって、被加熱温度の偏りによる転写精
度の低下を可及的に回避することができる。また、電磁
波の強さ、周波数を調整することで、短時間にガラス転
移温度上に加熱できる加熱厚さの調整を比較的容易、正
確に行うことができる。
【0027】
【実施例】次いで、図面を参照しつつ第1の実施例を説
明する。この実施例のプラスチック成形装置の構成を図
1(a)に示している。プラスチック製品の略最終形状
に一次加工されたプラスチック母材(1)の、高転写精
度が必要とされる被転写面(2)に、転写部材(4)の
転写面(3)が任意の距離(L1)の間隔を隔てて近接
されている。上記転写部材(4)に棒状発熱体(5)が
備えられている。また、プラスチック母材(1)の被転
写面(2)と隣接する非被転写面(6)に、別の非転写
部材(7)が当接している。次いで、動作について説明
する。転写面(3)を備えた上記転写部材(4)の棒状
発熱体(5)により、プラスチック母材(1)の被転写
面(2)の表層部がガラス転移温度以上まで加熱され
る。ここで、プラスチック母材(1)の被転写面以外の
面、すなわち非被転写面は上記ガラス転移温度以上まで
は加熱されないので、プラスチック母材(1)の被転写
面(2)のみがガラス転移温度以上に加熱されることに
なって、その表層部が熱膨張する。さらに本発明によれ
ば、プラスチック母材(1)の被転写面(2)と、転写
部材(4)の転写面(3)との間隔の距離(L)は、
加熱されたときの上記表層部の樹脂の熱膨張量以下にな
るように設定されているので、該加熱膨張によりその被
転写面(2)が軟化した状態で転写部材部材(4)の転
写面(3)に密着し(図1(b))、さらに樹脂内圧が
上昇する。これによって転写面(3)が上記被転写面
(2)に転写される。その後、プラスチック母材(1)
の転写面(3)の表層部の温度が熱変形温度以下になる
まで冷却される。上記のように、プラスチック母材
(1)の被転写面の表層部のみを限定的に加熱すること
(図11の温度分布参照)で、必要な転写精度を確保す
ることが可能である。したがって、従来のように成形品
全体(キャビティ全体)を加熱する必要はなくなるの
で、非常に熱効率が良い。また、被転写面をガラス転移
温度以上まで加熱するための加熱時間、その冷却時間が
短く、したがって短時間の成形サイクルで高精度な面転
写を行うことが可能である。
【0028】なお、上記プラスチック母材(1)がポリ
オレフィンであるとき、その被転写面表層部を、その厚
さ1mmについてガラス転移温度(140℃)以上であ
る転写温度に加熱することによる線膨脹は0.01mm
である。転写部材(4)の転写面(3)とプラスチック
母材(1)の被転写面(2)との間隔の距離(L)を
0.01mm以下の精度で設定(調節)することは容易
であるから、限定的に加熱されるプラスチック母材
(1)の被転写面(2)の表層部を厚さほぼ1mm程度
までガラス転移温度以上に加熱すれば、上記転写に必要
な熱膨張量を確保することができる。このように、厚さ
1mm程度の表層部だけをガラス転移温度まで加熱する
には、例えば、転写部材(4)をアルミ合金製とし、直
径5mmの上記棒状発熱体(5)を転写部材(4)に穿
った孔に装着し、この棒状発熱体(5)に流す電流値を
制御装置で調整するようにすればよい。加熱手段として
は、棒状発熱体(5)と同様にして板状発熱体を配置し
てもよい。この場合板状発熱体の縦幅、横幅を被転写面
の縦幅、横幅よりも5mm程度小さいものとし、転写面
を被転写面に軽く接触する程度に接近させた状態で、プ
ラスチック部材の被転写面に対して転写部材を配置する
のがよい。また、上記のように被転写面(2)を限定的
に、かつ薄い範囲の表層部だけを加熱する場合でも、図
2に示すように加熱された表層部の、被転写面(2)に
隣接する非転写面が横方向(図2に示す矢印A方向)に
樹脂が広がり、このために被転写面(2)を十分な圧力
で転写面(3)に圧接させることができず、高精度の転
写が得られない場合が生じ、場合によっては、図2に示
すように、被転写面に転写不良部分(8)が残ってしま
うこともある。この実施例では、図1に示すように、プ
ラスチック母材(1)の被転写面(2)に隣接する非被
転写面が、非転写部材(7)に接しており、これによっ
て、プラスチック母材の被転写面(2)を加熱した場合
に、ガラス転移温度以上に加熱された樹脂表層部が図2
のように横方向に広がるのが阻止されるので、膨脹が被
転写面(2)の方向のみに進み、十分な樹脂内圧が発生
することになる。
【0029】図2に示すように、樹脂が横方向に大きく
広がるのはガラス転移温度以上に加熱された表層部分で
あるので、上記非転写部材(7)が接する長さ(L
は、ガラス転移温度以上に加熱される被転写面(2)の
表層部の厚さと同じ長さよりも幾分長ければ十分であ
る。この実施例では転写面(3)を備えた転写部材
(4)と転写部材(4)に隣接する非転写部材(7)は
別部材で構成されているが、これらは図3(a)に示さ
れているように、同一部材で構成されたものでもよく、
更には、図3(b)に示すような段差形状や、図3
(c)に示すような面取り形状にしたものでもよい。更
には、図3(d)に示されているように、プラスチック
母材(1)全体が金型部材に囲まれて閉じられたキャビ
ティに装着されるものでもよい。なお、上記非転写部材
(7)はプラスチック母材(1)の被転写面(2)を加
熱開始前からプラスチック母材(1)と接触している必
要はなく、加熱を開始し熱膨張が始まる前に接触してい
ればよい。また、上記非転写部材(7)の材質を転写面
(3)を備えた転写部材(4)よりも低い熱伝導率の部
材で構成することにより、プラスチック母材(1)の被
転写面(2)よりも、これに隣接する非被転写面の温度
が低くなるので、横方向(図2における矢印A方向)へ
の被転写面表層部の膨張量が減り、被転写面方向への樹
脂内圧が効率的に上昇する(少ない加熱量で大きな樹脂
内圧を発生させることが可能である)。
【0030】次いで、第2の実施例について説明する。
まず、第2の実施例の構成を図7(a)を参照しつつ説
明する。プラスチック製品の略最終形状とほぼ同じ形状
に一次加工されたプラスチック母材(1)の、高精度転
写が要求される被転写面(2)に、転写面(3)を備え
た転写部材(4)が微小距離(L)の間隔を隔てて近
接されている。上記転写部材(4)に加熱手段(5)が
設けられている。更に、被転写面(2)とほぼ同一面
で、かつその外周部に非転写面(19)を備えた非転写
部材(11)があり、この非転写部材(11)の非転写
面(19)が転写部材(4)の転写面(2)よりも温度
が低くなるように構成する。この例では、転写部材
(4)と非転写部材(11)とを別部材にし、非転写部
材(11)を転写部材(4)よりも熱伝導率の低いもの
にすることによってその非転写面(19)が転写面
(3)よりも温度が低くなるようにしているが、転写部
材(4)と非転写部材(11)との境界に多孔性断熱層
を介在してもよく、またはこの非転写部材(11)に空
冷ジャケットを設け、この空冷ジャケットに冷却空気を
流通させて強制冷却するようにしてもよい。転写部材
(4)と非転写部材(11)との上記温度差に伴って熱
膨張差を生じ、この熱膨張差が転写部材(4)に歪みを
生じさせると転写精度が低下する。転写部材(4)と非
転写部材(11)との境界に多孔性断熱層を介在させる
実施形態では、この多孔性断熱層に弾性をもたせれば、
その弾性変形によって上記熱膨張差を吸収させることが
できる。これはこの実施形態の大きな利点である。な
お、この実施例における加熱手段(5)の具体例は上記
第1の実施例のそれと同じでよい。
【0031】次に第2の実施例の動作について説明す
る。転写面(3)を備えた転写部材(4)の加熱手段
(5)により、プラスチック母材(1)の被転写面
(2)の表層部がそのガラス転移温度以上の転写温度ま
で加熱される。ここで、プラスチック母材(1)の被転
写面(2)に隣接し、被転写面(2)と略同一面である
非被転写面(17)は上記ガラス転移温度以上までは加
熱されないので、被転写面方向だけに大きく熱膨張す
る。さらにこの実施例では非転写部材(11)の熱伝導
率が転写部材(4)よりも低いので、被転写面(2)の
周辺の非被転写面(17)の温度が使用樹脂のガラス転
移温度よりも低くなるようにしているので、被転写面
(2)周辺の樹脂は格別軟化せず、したがって、図2に
示すように被転写部材が横方向に膨らむことはないの
で、被転写面(3)の表層部の樹脂内圧を十分に上昇さ
せることが可能である(図4(b))。
【0032】また、転写面(3)と同一面で、その外周
部の非転写面(19)と、被転写面(2)外周の非被転
写面(17)との摩擦結合を強くすることにより、当該
被転写面外周の表層部が非転写面(19)で固定されの
で、上記の場合と同様に、被転写面表層部が横方向へ膨
らむことは防止され、被転写面表層部の樹脂内圧を十分
上昇させることが可能である。なお、上記摩擦結合を強
くするには、非転写面(19)をブラスト加工などで粗
面にし、この粗面を被転写面の外周部の非被転写面に圧
接させればよい。
【0033】
【母材の成形方法との組合せ】上記プラスチック成形品
の製造方法をプラスチック光学素子に適用することで、
プラスチック光学品が厚肉であり、あるいは偏肉であっ
ても、被転写面表層部だけをガラス転移温度以上に加熱
することになるので、肉厚、あるいは偏肉であることに
起因する内部圧力の偏在はなく、転写面(3)の被転写
面(2)への転写が高精度でなされる。
【0034】更に、プラスチック製品の略最終形状に一
次加工されたプラスチック母材(1)を作製するとき、
その射出成形金型の空隙部の壁面に対してプラスチック
母材の非被転写面を対応させる。この非被転写面は、プ
ラスチック母材(1)を製作するときの冷却過程におい
て、上記金型キャビティの壁面と接触していない自由面
となっている。このように上記非被転写面、すなわち上
記自由面となっている部分の樹脂が移動することによっ
て、射出成形品の冷却・収縮に伴う内部応力の発生を緩
和させることができ、その結果、プラスチック母材
(1)自体の内部歪みを非常に小さくすることができ
る。したがって、内部歪みの少ないプラスチック母材
(1)の被転写面表層部のみをガラス転移温度以上に加
熱溶融させることにより、最終的に作製されるプラスチ
ック光学素子は、転写精度が高いだけでなく内部歪みも
少ない、極めて高品質のものになる。
【0035】上記プラスチック母材(1)を作製する方
法としては、低充填圧力の射出成形により作製すること
で、特殊な設備もいらず、短い成形サイクルで容易に作
製することが可能である。その場合の充填圧力としては
2MPa以上8MPa以下の圧力であれば、プラスチッ
ク母材の所定の形状を維持しつつ、その一部に不完全転
写部(24)を形成することが可能である。また,不完
全転写部(24)が形成されたプラスチック母材の作製
方法としては、図9に示すように、射出成形中に、金型
外部に設置した圧縮気体源(22)から金型キャビティ
内(23)に圧縮気体を導入すればよい。導入された圧
縮気体に押される部分に空隙が形成され、その空隙部分
に対応して不完全転写部(24)が形成される。また、
圧縮気体を導入する場所を適宜選択することにより、不
完全転写部(24)の位置を任意に選定することができ
る。また、圧縮気体の温度や圧力を調整することで、不
完全転写部(24)の領域や上記空隙の深さも自由に変
えられる。
【0036】さらには、図10に示すようにプラスチッ
ク母材を作製するための金型キャビティ(23)を構成
する部材の一部を、移動可能な可動入れ子(25)と
し、キャビティ内に樹脂を充填して後でかつ樹脂固化前
に、前記可動入れ子(25)を樹脂から離反する方向
(図10における矢印C方向)に強制的に移動させる。
そうすると、可動入れ子(25)が離反した部分に空隙
が形成され、この空隙に面する部分が不完全転写部(2
4)となる。この場合にも可動入れ子(25)の配置を
適宜選択することにより、不完全転写部(24)を所望
の位置に形成することができる。また、前記プラスチッ
ク母材に不完全転写部を形成する場合、被転写面でない
ところに不完全転写部を形成することで、転写工程でプ
ラスチック母材に形成されている不完全転写部が、被転
写面への転写加工に影響を与えることはない。
【0037】要するに、この発明は、被転写面表層部の
ごく薄い領域だけをガラス転移温度に加熱して転写する
のであるから、転写加工時にプラスチック母材全体を加
熱する従来技術のように、転写加工のための加熱によっ
て、プラスチック母材全体の品質に影響を与えたり、あ
るいはプラスチック母材の内部品質の優劣がそのまま残
るというわけではないが、プラスチック製品本体にプラ
スチック母材の内部品質がそのまま保全されるので、そ
の母材の品質が高いほど高品質のプラスチック製品が得
られる。このような事情から、上記のような方法で高品
質成形されたプラスチック母材を用いることにより、加
工サイクルを著しく短くして製造能率を高めることがで
きるとともに、また、従来の製造方法による場合よりも
遥かに高品質のプラスチック製品を製造することができ
る。この利点はプラスチック製品が光学ミラーである場
合も大きいが、特に内部品質が重要な光学レンズである
場合に顕著である。
【0038】
【加熱手段について】以上の実施例では加熱手段を最も
汎用性のある棒状発熱体にしているが、これを板状ヒー
タ、超音波加熱装置、高周波加熱装置にするときは、同
様にして、転写部材に設ければよい。この場合、転写部
材を一体のものにする必要はないから、これを分割型に
し、分割片の間に上記加熱手段を介在させて組み付ける
とよく、分割型にすることで、その制作を容易にするこ
とができる。ただし、所用の加熱容量の高周波加熱装置
は、比較的大型になるので、転写面だけが加熱されるよ
うにマスキングを行うなどの工夫が必要である。また、
超音波加熱手段を用いるときも、マスキングすること
で、被転写面の形状の大きさ、形状に合わせて被照射面
を容易に規定することができる。
【0039】
【発明の効果】以上のとおりこの発明は、所定の製品形
状に近似させたプラスチック母材の被転写面表層部だけ
をガラス転移温度以上に加熱して、転写加工を行うもの
であるから、転写加熱時間、冷却時間を著しく短縮する
ことができ、したがって成形サイクルを大きく短縮して
その生産能率を飛躍的に向上させ、これによって製造コ
ストを著しく低減することができる。また、転写加工の
ための加熱によってガラス転移温度以上に加熱されるの
は被転写面表層部だけであり、プラスチック母材の本体
部はほとんど加熱されないので、転写加工のための加熱
でプラスチック製品本体の内部応力、内部歪みなどによ
る内部品質の低下を生じることはなく、プラスチック母
材の高い内部品質はそのまま転写製品に保全される。し
たがって、内部品質が極めて高い射出成形法を利用して
高品質のプラスチック母材を製造し、これをこの発明に
よる転写加工のプラスチック母材とすることによって、
従来のものに比して飛躍的に高品質の光学素子、例え
ば、高品質の光学レンズを、低コストで製図することが
できる。以上が包括的なこの発明特有の効果であるが、
各請求項に係る発明の主なものの効果を整理すると、次
のとおりである。
【0040】(1)請求項2に係る発明について 請求項2に係る発明によると、前記プラスチック母材と
転写部材との距離が、0mm(接触)以上であり、か
つ、加熱したときのプラスチック母材の膨張量以下の距
離にすることによって、プラスチック母材の転写に必要
な樹脂内圧力を生じさせ、この樹脂内部圧力によって高
精度の転写が可能である。なお、内部樹脂圧力がかかる
のは被転写面であり、その近傍を含めてプラスチック母
材全体に加圧力による歪みを生じさせるものではないか
ら、転写加工のための圧力による転写精度の低下は全く
ない。
【0041】(2)請求項3に係る発明について 請求項3に係る発明によると、ガラス転移温度以上に加
熱されるプラスチック母材の表層部の厚さはほぼ1mm
程度にすぎないから、転写加工に必要な熱膨張量が極め
て小さく、転写加工のための熱膨張による製品品質の劣
化を最小限にとどめることができる。
【0042】(3)請求項4に係る発明について 請求項4に係る発明によると、プラスチック母材の被転
写面と隣接する他の非被転写面に、両面の境界から少な
くとも前記ガラス転移温度以上に加熱される表層部の厚
さ分の範囲に非転写部材が接触していることにより、上
記表層部が上記非被転写面の方向に広がることを防ぎ、
上記被転写面の方向のみに膨らませることができる。し
たがって、転写部材の転写面に被転写面を十分な力で押
圧させて高精度転写を実現することができる。
【0043】(4)請求項5に係る発明について 請求項5に係る発明によると、プラスチック母材の被転
写面と対面する転写面に隣接する非転写面を有する非転
写部材が、転写部材よりも熱伝導率が低い部材であるこ
とにより、プラスチック母材の非転写面に隣接する非被
転写面の温度上昇が抑制される。したがって、当該非被
転写面表層部は軟化しないので、被転写面表層部の上記
非被転写面の方向への膨張量が少ない。それゆえ、被転
写面の方向にだけ被転写面表層部の樹脂が膨らんで転写
部材の転写面に押し付けられるので、少ない加熱量で必
要な樹脂内圧を発生させて、高精度転写を実現すること
ができる。
【0044】(5)請求項6に係る発明について、 請求項6に係る発明によると、転写部材の転写面と同一
面で、その外周部の非転写面の温度が上記転写面の温度
より低くなるようにすることによって、被転写面表に隣
接する非被転写面温度が被転写面の温度よりも低く抑制
され、したがって、非被転写面表層部の軟化が抑制され
るので、被転写面表層部の非被転写面の方向への膨らみ
が抑えられる。それゆえ、請求項5に係る発明と同様
に、被転写面の方向にだけ被転写面表層部の樹脂が膨ら
んで転写部材の転写面に押し付けられるので、少ない加
熱量で必要な樹脂内圧を発生させて、高精度転写を実現
することができる。
【0045】(6)請求項7に係る発明について 請求項7に係る発明によると、転写部材に隣接し、転写
面を有しない非転写部材が、転写部材よりも熱伝導率が
低い部材であるので、転写部材に設けた加熱手段からの
上記被転写部材への伝熱量が少なく、したがって、非転
写部材の非転写面の温度上昇が抑制されるので、その非
転写面に対面するプラスチック母材の非被転写面の温度
上昇が抑制され、当該非被転写面表層部の軟化が抑制さ
れる。それゆえ、被転写面表層部の非被転写面の方向へ
の膨らみが抑えられ、請求項5に係る発明と同様に、被
転写面の方向にだけ被転写面表層部の樹脂が膨らんで転
写部材の転写面に押し付けられるので、少ない加熱量で
必要な樹脂内圧を発生させて、高精度転写を実現するこ
とができる。
【0046】(7)請求項8に係る発明について 請求項8に係る発明によると、プラスチック成形品の被
転写面と同一面で、その外周に隣接する非被転写面の、
上記非転写部材の非被転写面との結合が、被転写面の結
合力よりも強いので、上記非被転写面が上記結合で上記
非転写部材にグリップされる。したがって、プラスチッ
ク母材の被転写外周の樹脂が上記非被転写面の方向、す
なわち横方向に動くことが規制される。これによって、
被転写面の方向にだけ被転写面表層部の樹脂が膨らん
で、被転写面が転写部材の転写面に押し付けられるの
で、少ない加熱量で必要な樹脂内圧を発生させて、高精
度転写を実現することができる。
【0047】(8)請求項9に係る発明について 請求項9に係る発明によると、上記プラスチック母材の
少なくとも一部に、プラスチック母材を作製するときの
金型キャビティに対する不完全転写部が存在するもので
あるから、プラスチック母材自体が内部歪みの非常に小
さなものであり、このように、内部歪みの少ないプラス
チック母材の表面のみをガラス転移温度以上に局部的に
加熱溶融させて転写加工するので、転写加工されたプラ
スチック光学素子は転写精度が高く、かつ内部歪みも少
ない高品質なものになる。
【0048】(9)請求項10に係る発明について 請求項10に係る発明によると、プラスチック母材の一
次成形加工に射出成形法を用い、そのときの射出圧力を
2MPa以上、8MPa以下にすることにより、特殊な
設備も不要で、極めて短い成形サイクルで不完全転写部
を有するプラスチック母材を容易に製造することが可能
である。
【0049】(10)請求項11に係る発明について 請求項11に係る発明によると、プラスチック母材の一
次成形加工に射出成形を用い、その金型外部からキャビ
ティ内に圧縮気体を導入し、この圧縮気体導入部でプラ
スチック母材の不完全転写部を形成するものであるか
ら、圧縮気体導入部を適宜選択することで、プラスチッ
ク母材の不完全転写部を被転写面以外の所望の位置に形
成することができ、また、導入する気体温度や気体圧力
を調整することで、不完全転写部の領域や深さも自由に
変えることが可能であるので、極めて高品質の上記プラ
スチック母材を低コストで製造することができる。この
ようにして成形された高品質のプラスチック母材を用い
ることにより、高品質のプラスチック成形品を製造する
ことができる。
【0050】(11)請求項12に係る発明について 請求項12に係る発明によると、プラスチック母材の一
次成形加工に射出成形法を用い、その金型のキャビティ
を構成する駒の1つ以上を可動入れ子とし、これを成形
中に強制的に成形品から離反させることによって、プラ
スチック母材の一部を不完全転写面とするものであるか
ら、上記可動入れ子の配置位置を適宜選択することによ
り、不完全転写面が被転写面に発生することを確実に回
避することができる。このようにして一次成形加工され
たプラスチック母材を用いて、本発明により転写加工す
ることにより、極めて高品質のプラスチック製品を低コ
ストで製造することができる。
【0051】(19)請求項13に係る発明について 請求項13に係る発明によると、本発明の製造方法によ
って作製されたプラスチック成形品が、被転写面の少な
くとの1面が光学鏡面であって成形品形状が厚肉、偏肉
であっても、被転写面表層部だけをガラス転移温度以上
に加熱し、プラスチック母材の本体部はほとんど加熱さ
れないので、厚肉、偏肉に起因して生じる内圧の偏在、
内部歪みの偏在がなく、したがって、その光学鏡面の転
写精度が極めて高いものになる。
【0052】(13)請求項14に係る発明について 請求項14に係る発明によると、プラスチック母材の不
完全転写部を非被転写面に存在させることによって、プ
ラスチック母材に形成された不完全転写部が転写面に影
響を与えることが確実に回避される。
【0053】(14)請求項15に係る発明について 請求項15に係る発明は製造装置に関する発明であり、
プラスチック製品の最終形状とほぼ同じ形状に一次加工
されたプラスチック母材に、金型の転写面を転写するプ
ラスチック成形品の製造装置を前提として、(イ)上記
プラスチック部材の被転写面に対面する転写面を備えた
転写部材の上記転写面近傍に、加熱温度が調整自在の加
熱手段を設け、(ロ)上記加熱手段による加熱温度、加
熱時間を制御する制御手段を設け、(ハ)上記加熱手段
によって上記プラスチック母材の転写面表層部だけが短
時間でガラス転移温度以上に加熱されるように、上記制
御手段で上記加熱手段を制御するようにしたことであ
る。上記加熱手段の加熱温度を適切に調整することによ
り、プラスチック母材の熱伝導率、ガラス転移温度に応
じて、その加熱強度、加熱時間を調整することができ、
これにより、被転写面の温度、被転写面表層部の加熱軟
化深さを適切に調節することができる。
【0054】(15)請求項16に係る発明について 請求項16に係る発明は、請求項15の製造装置に関す
る発明の実施態様1に当たる発明であって、加熱手段を
設けた上記転写部材を熱伝導率が高い金属で(例えば銅
合金、アルミ合金など)で構成したものであり、これに
より、上記加熱手段による熱エネルギーをその転写面全
面に均等に分散させて、プラスチック母材の転写面表層
部を均等にかつ効率的、効果的に加熱することができ
る。
【0055】(16)請求項17に係る発明について 請求項17に係る発明は、請求項15の製造装置の発明
の実施態様2に当たる発明であって、上記加熱手段を備
えた転写部材の外周に、非転写面を備えた非転写部材を
一体化し、転写部材よりも上記非転写部材の熱伝導率を
低いものとしたものであり、これにより、上記加熱手段
による加熱エネルギーの転写部材の外周の非転写部材へ
の拡散を抑制して、当該加熱手段によるプラスチック母
材の転写面表層部の加熱効率を向上させることができ
る。したがって、加熱時間を短縮し、加熱エネルギーを
節減することができる。
【0056】(17)請求項18に係る発明について 請求項18に係る発明は、請求項15の製造装置の発明
の実施態様3に当たるものであって、上記加熱手段を備
えた転写部材の外周に、断熱層を介して、非転写面を備
えた非転写部材を一体化したものである。これも加熱手
段からの加熱エネルギーの非転写部材への拡散を抑制し
て、転写部材の転写面に加熱エネルギーを集中させて、
当該加熱手段によるプラスチック母材の転写面表層部の
加熱効率を向上させることができる。
【0057】(18)請求項19に係る発明について 請求項19に係る発明は、請求項15の製造装置の発明
の実施態様5に当たり、転写部材に設けた加熱手段を棒
状発熱体にしたものである。加熱手段が棒状発熱体であ
るから、加熱手段が廉価であり、また転写部材に穿った
孔に棒状発熱体を挿入することで加熱手段を転写部材に
簡単に組み付けることができる。したがって、加熱手段
を備えた転写部材の製造が簡単容易であり、その製造コ
ストを低廉にすることができる。また、この棒状発熱体
による加熱温度の調整が比較的簡単で、温度調整の精度
が高く、他方、プラスチック母材の熱伝導性は低いの
で、所定厚さにおいてガラス転移温度以上に短時間で加
熱するために、プラスチック母材の材料、厚さ、製造条
件等に応じた加熱温度の調整を、比較的簡単かつ高精度
に行うことができる。
【0058】(19)請求項20に係る発明について 請求項20に係る発明は、請求項15の製造装置の実施
態様6に当たり、転写部材に設けた加熱手段を板状発熱
体としたものである。転写部材の転写面を平行にして、
転写面近傍に板状発熱体を設けることができるので、転
写面全面の加熱温度のばらつきを小さくすることがで
き、プラスチック母材の被転写面全面をほぼ均等に加熱
することができる。したがって、被加熱面の温度の偏り
による転写精度の低下を可及的に回避することができ
る。また、板状発熱体は応答性が高いので、転写部材の
転写面を迅速に加熱し、転写部材の転写面の高温加熱、
冷却を短時間で繰り返すことができる。
【0059】(20)請求項21に係る発明について 請求項21に係る発明は、請求項15の製造装置の実施
態様7に当たり、転写部材に設けた上記加熱手段を超音
波加熱手段としたものである。転写部材に設けた超音波
加熱手段で対面するプラスチック母材の被転写面だけを
集中的に加熱することで、プラスチック母材の被転写面
全面をほぼ均等に加熱することができ、したがって、被
加熱温度の偏りのない状態で高精度の転写を行うことが
できる。また、超音波の強さ、周波数を容易に調整でき
るので、これを調整することで、プラスチック母材の材
質、被転写面の形状に拘らず、ガラス転移温度上に加熱
される厚さを均等にすることが、比較的容易に行われ
る。又、マスキングによって照射面を被転写面に正確に
規制することもできる。さらに、超音波振動を利用して
共振点を転写面と一致させることにより、転写面での樹
脂の密着性を高め、転写精度を向上させることができ
る。
【0060】(21)請求項22に係る発明について 請求項22に係る発明は、請求項15の発明の製造装置
の実施態様8に当たり、転写部材に設けた上記加熱手段
を高周波加熱手段にしたものである。転写部材に内装し
た高周波加熱手段の電磁波の強さ及び周波数は容易に調
節されるから、これによって加熱されるプラスチック母
材の被転写面全面だけを集中的にほぼ均等に加熱するこ
とができ、また所定の厚さまで転写面表層部を均等に加
熱することができる。又、マスキングによって照射面を
被転写面に正確に規制することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は実施例の転写加工金型の加熱前の状態
の断面図であり、(b)は加熱後の状態の断面図であ
る。
【図2】はプラスチック母材の非加熱面表層部が横に広
がる状態を模式的に示す断面図である。
【図3】は他の実施例の転写加工金型の断面図である。
【図4】はさらに他の実施例の転写加工金型の断面図で
ある。
【図5】はさらに他の実施例の転写加工金型の断面図で
ある。
【図6】はさらに他の実施例の転写加工金型の断面図で
ある。
【図7】(a)はさらに他の実施例の断面図であり、
(b)は図(a)における矢視B−B図である。
【図8】はさらに他の実施例の断面図である。
【図9】はプラスチック母材の射出成型装置の1例の断
面図である。
【図10】はプラスチック母材の射出成型装置の他の例
の断面図である。
【図11】は実施例における被転写面表層部の温度分布
の模式図である。
【符号の説明】
(1):プラスチック母材 (2):被転写面 (3):転写面 (4):転写部材 (5):加熱手段 (6,17):非被転写面 (7,11):非転写部材 (8):転写不良部分 (19):非転写面 (22):圧縮気体源 (23):金型キャビティ (24):プラスチック母材の不完全転写部 (25):可動入れ子
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) // B29L 11:00 B29L 11:00 (72)発明者 沢田 清孝 東京都大田区中馬込1丁目3番6号株式会 社リコー内 Fターム(参考) 4F202 AA03 AH74 AH78 AJ02 AJ12 AJ13 AM25 AR09 AR11 CA11 CB01 CK19 CK43 CK54 4F209 AH74 AH78 AJ02 AJ12 AJ13 AM25 AR09 AR11 PA02 PB01 PC05 PG03 PN03 PN20 PQ12

Claims (25)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】プラスチック製品の最終形状に一次加工さ
    れたプラスチック母材に金型の転写面を転写するプラス
    チック成形品の製造方法において、 上記プラスチック母材の、高精度成形面に、転写面を備
    えた転写部材を近接させ、上記高精度成形面の表層部を
    上記転写部材でガラス転移温度以上に加熱し、該加熱に
    よる被加熱表層部の樹脂内圧によって上記高精度被加熱
    面を上記転写部材の転写面に圧接させて、該転写面を上
    記高精度成形面に転写することを特徴とするプラスチッ
    ク成形品の製造方法。
  2. 【請求項2】上記プラスチック母材と前記転写面を備え
    た転写部材との至近距離を0乃至0に近い0以上であっ
    て、上記プラスチック母材の被加熱表層部の熱膨張量未
    満の距離にしたことを特徴とする請求項1のプラスチッ
    ク成形品の製造方法。
  3. 【請求項3】プラスチック母材の上記ガラス転移温度以
    上に加熱される表層部の厚さを1乃至2mmとすること
    を特徴とする請求項1又は請求項2のプラスチック成形
    品の製造方法。
  4. 【請求項4】プラスチック母材の上記被転写面と隣接す
    る非被転写面の両面の境界から上記ガラス転移温度以上
    に加熱される被加熱表層部の厚さ以上の範囲に他の非転
    写部材を圧接させて、上記範囲で上記非転写面を押さえ
    るようにすることを特徴とする請求項1乃至請求項3の
    プラスチック成形品の製造方法。
  5. 【請求項5】上記転写部材の転写面と隣接する非転写面
    を有する非転写部材が、上記転写部材よりも熱伝導率の
    低い部材であることを特徴とする請求項1乃至請求項4
    のプラスチック成形品の製造方法用の成形金型。
  6. 【請求項6】上記転写面と略同一面で、かつ該転写面の
    外周部の非転写面の温度が、上記転写面温度よりも低く
    なるようにすることを特徴とする請求項1乃至請求項3
    のプラスチック成形品の製造方法。
  7. 【請求項7】上記非転写面を備えた上記非転写部材が、
    上記転写面を備えた転写部材よりも熱伝導率の低い部材
    であることを特徴とする請求項1乃至請求項3又は請求
    項6のプラスチック成形品の製造方法。
  8. 【請求項8】上記転写面と略同一面でかつ該転写面の外
    周部の上記非転写面と、上記プラスチック部材の非被転
    写面との結合が、上記転写面と上記プラスチック部材の
    被転写面との結合よりも強くなるようにすることを特徴
    とする請求項1乃至請求項3のプラスチック成形品の製
    造方法。
  9. 【請求項9】上記プラスチック母材の一次加工用金型の
    金型キャビティによる不完全転写部が、上記プラスチッ
    ク母材の一部に存在することを特徴とする請求項1乃至
    請求項4、又は請求項6乃至請求項8のプラスチック成
    形品の製造方法。
  10. 【請求項10】上記プラスチック母材が、射出圧力が2
    MPa以上8MPa以下の射出圧力で射出成形されたも
    のであることを特徴とする請求項1乃至請求項4、又は
    請求項5乃至請求項8のプラスチック成形品の製造方
    法。
  11. 【請求項11】上記射出成形が金型キャビティ内に圧縮
    気体を導入し、当該圧縮気体の導入部に対応して上記プ
    ラスチック母材の非被転写面を形成する射出成形であ
    る、請求項11のプラスチック成形品の製造方法。
  12. 【請求項12】上記射出成形が金型キャビティを構成す
    る駒の一部を可動入れ子とし、これを成形中に強制的に
    被成形品から離反させて、当該被成形品の被非転写面を
    形成する射出成形である、請求項11のプラスチック成
    形品の製造方法。
  13. 【請求項13】上記プラスチック成形品の被転写面が光
    学鏡面であり、請求項1乃至請求項8の製造方法で製造
    されたプラスチック成形品。
  14. 【請求項14】上記転写面と略同一面でかつ該転写面の
    外周部の上記非転写面を備えた転写部材の上記非転写面
    が粗面である、請求項8のプラスチック成形品の製造方
    法用の製造装置。
  15. 【請求項15】プラスチック製品の最終形状に一次加工
    されたプラスチック母材に、金型の転写面を転写するプ
    ラスチック成形品の製造装置において、 上記プラスチック部材の被転写面に対面する転写面を備
    えた転写部材の上記転写面近傍に、加熱温度が調整自在
    の加熱手段を設け、 上記加熱手段による加熱温度、加熱時間を制御する制御
    手段を設け、 上記加熱手段によって、上記プラスチック母材の転写面
    表層部だけがガラス転移温度以上に短時間で加熱される
    ように、上記制御手段で上記加熱手段を制御するように
    したプラスチック成形品の製造装置。
  16. 【請求項16】加熱手段を設けて上記転写部材を熱伝導
    性の高い金属材で構成した請求項15のプラスチック成
    形品の製造装置。
  17. 【請求項17】上記転写面を備え、上記加熱手段を備え
    た転写部材の外周に、非転写面を備えて非転写部材を一
    体化して設け、転写部材よりも上記非転写部材の熱伝導
    率を低いものにした請求項15のプラスチック成形品の
    製造装置。
  18. 【請求項18】上記加熱手段を備えた転写部材の外周
    に、断熱層を介して非転写面を備えた非転写部材を一体
    化して設けた請求項15のプラスチック成形品の製造装
    置。
  19. 【請求項19】上記転写部材に設ける加熱手段が棒状発
    熱体である請求項15のプラスチック成形品の製造装
    置。
  20. 【請求項20】上記転写部材に設けた加熱手段が板状発
    熱体である請求項15のプラスチック成形品の製造装
    置。
  21. 【請求項21】上記転写部材に設けた上記加熱手段が超
    音波加熱手段である請求項15のプラスチック成形品の
    製造装置。
  22. 【請求項22】上記転写部材に設けた上記加熱手段が高
    周波加熱手段である請求項15のプラスチック成形品の
    製造装置。
  23. 【請求項23】上記プラスチック母材が光学レンズ又は
    光学ミラーの母材である請求項1乃至請求項3のプラス
    チック製品の製造方法。
  24. 【請求項24】請求項23のプラスチック製品の製造方
    法で製造した光学レンズ又は光学ミラー。
  25. 【請求項25】上記プラスチック母材が光学レンズの母
    材である請求項12又は請求項13のプラスチック製品
    の製造方法。
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