JP2002034240A - 自励方式スイッチング電源回路 - Google Patents

自励方式スイッチング電源回路

Info

Publication number
JP2002034240A
JP2002034240A JP2000218994A JP2000218994A JP2002034240A JP 2002034240 A JP2002034240 A JP 2002034240A JP 2000218994 A JP2000218994 A JP 2000218994A JP 2000218994 A JP2000218994 A JP 2000218994A JP 2002034240 A JP2002034240 A JP 2002034240A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
circuit
self
power supply
switching
excited
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000218994A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiroyuki Yamaguchi
浩之 山口
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Canon Inc filed Critical Canon Inc
Priority to JP2000218994A priority Critical patent/JP2002034240A/ja
Publication of JP2002034240A publication Critical patent/JP2002034240A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Dc-Dc Converters (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 負荷の状態に応じて一意に決定するスイッチ
ング周波数を、負荷の状態に拘わらずスイッチング動作
によるノイズエネルギが特定周波数に集中しないように
拡散させ、伝導及び放射によるノイズレベルを抑制して
低ノイズの自励方式スイッチング電源回路を提供する。 【解決手段】 交流電圧から直流電圧を生成する整流・
平滑回路5と、整流・平滑回路に接続されたトランスT
1の1次巻線N1及びスイッチング素子Q1から成る直
列回路と、2次巻線N2の誘起電圧から直流電圧を生成
する整流・平滑手段D1、C1と、2次巻線の整流・平
滑手段の出力側とトランスの制御巻線N3とスイッチン
グ素子の制御端子との間に接続され、負荷状態に応じて
スイッチング素子のオンデューティ及びスイッチング周
波数を自動調節する自励発振制御回路6とを備えた自励
方式スイッチング電源回路において、スイッチング素子
のターンオン遅延回路8と鋸波発生回路7とから成る周
波数変動手段を備え、自動発振制御回路によって規定さ
れるスイッチング周波数を変動させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自励方式スイッチ
ング電源回路に関する。
【0002】
【従来の技術】図6は、従来の一般的な自励方式スイッ
チング電源回路を示す図である。この自励方式スイッチ
ング電源回路は、商用交流電源から入力端子1、2に入
力される交流電圧を整流・平滑回路5により整流・平滑
して直流電圧を生成し、得られた直流電圧をトランスT
1の1次巻線N1及びスイッチング素子Q1から成る直
列回路に入力すると共に、トランスT1の2次巻線N2
に接続された自励発振回路6により直流出力端子3、4
に接続された本体装置の負荷状態に応じてスイッチング
素子Q1のオンデューティ及びスイッチング周波数を自
動的に調節して、トランスT1の2次巻線N2に誘起さ
れた電圧をダイオードD1とコンデンサC2とにより整
流・平滑し、得られた直流電圧を出力端子3、4から前
記本体装置に供給するものである。
【0003】図7、図8、図9は、図6に示す自励方式
スイッチング電源回路の動作波形を時間領域で示した
図、図10は、図6に示す自励方式スイッチング電源回
路のノイズレベルを周波数領域で示した図である。以
下、図6から図10を参照して説明する。
【0004】図7において、図7(a)は、トランスT
1の制御巻線N3の正極側の電圧VN3を、図7(b)
は、スイッチング素子Q1の制御端子電圧VBEQ1を、図
7(c)は、スイッチング素子Q1を流れる1次電流I
1、ダイオードD1を流れる2次電流(負荷電流)I2
を示している。自励方式スイッチング電源回路において
スイッチング素子Q1は、制御巻線N3の電圧VN3がHig
h(図7(a))のとき制御端子の電圧VBEQ1がオン電圧
に達し(図7(b))、制御巻線電圧VN3がLowのときオ
フとなる。スイッチング素子Q1がオンすると、トラン
スT1の1次巻線N1を介して1次電流I1が直線的に
増加しながら流れる(図7(c))。
【0005】2次巻線N2は、ダイオードD1によって
非導通であり、トランスT1には電磁エネルギが蓄えら
れる。直流出力端子3、4の電圧を検知して負帰還をか
ける自励発振制御回路6によってトランジスタQ2がオ
ンした瞬間、スイッチング素子Q1の制御端子電圧VBEQ
1がLowとなり、スイッチング素子Q1はオフになる。こ
のとき、トランスT1は、逆起電力により、各巻線N
1、N2、N3の電圧が反転し、1次巻線N1は非導
通、2次巻線N2は導通状態となって、トランスT1に
蓄えられた電磁エネルギが2次側へ放出される。このと
き、2次電流I2は、直線的に減少するように流れ(図
7(c))、2次電流I2が0となった瞬間に、ダイオ
ードD1が非導通となって、再び逆起電力によって巻線
N1、N2、N3の電圧が反転する。このようにして、
スイッチング動作を繰り返して所望の出力電圧及び負荷
電流を出力端子3、4を介して本体装置(図示せず)に
供給する。
【0006】前記本体装置が重負荷の場合、図8(a)
に示すようにスイッチング素子Q1のオン期間(Ton)+
オフ期間(Toff)が増加して、単位時間当たりエネルギ伝
送量即ち、負荷電流I2を増加させる。一方、本体装置
が軽負荷の場合、図8(b)に示すようにスイッチング
素子Q1のオン期間(Ton)+オフ期間(Toff)が減少し
て、単位時間当たりのエネルギ伝送量即ち、負荷電流I
2を減少させる。従って、前記本体装置が重負荷の場合
スイッチング周波数は小さくなり、軽負荷の場合スイッ
チング周波数は大きくなる。
【0007】ここで、前記本体装置の重負荷時並びに軽
負荷時のスイッチング周波数を夫々f1並びにf2とお
く。前記本体装置が通常動作をしているとき即ち、負荷
電流I2が変動している状態ときは、スイッチング波形
は図9に示すように変動し、スイッチング周波数も変動
する。従って、前記本体装置が通常動作をしているとき
即ち、負荷が変動している状態では、自励方式スイッチ
ング電源回路のスイッチング周波数は、f1からfnの
間で変動する。よって、発生するノイズスペクトルは、
図10(a)に示すようにスイッチング周波数成分(f1
f2f3・・fn)及びそれらの高調波成分(f1f2f3・・fnの
整数倍:2f12f22f3・・2fn、3f13f23f3・・3fn、・・
・)がノイズレベルとして主体的となる。
【0008】一方、前記本体装置が定常動作をしている
とき即ち、負荷が一定で時間的に殆ど変化しない状態の
ときは、自励方式スイッチング電源回路のスイッチング
周波数は或る周波数fで固定される。従って、発生する
ノイズスペクトルは、図10(b)に示すようにスイッ
チング周波数成分(f)及びその高調波成分(fの整数
倍:2f、3f、・・・)がノイズレベルとして主体的
となる。ここで、図10(a)と(b)とを比較する
と、図10(a)に示すように本体装置が負荷変動して
いる状態のときの方が、全体としてはノイズレベルが小
さくなる。即ち、従来の自励方式スイッチング電源回路
は、本体装置の負荷の大きさに応じてスイッチング周波
数が変動するため、本体装置の負荷が変動している状態
においては、スイッチング周波数が拡散して特定周波数
に集中せず、固定周波数でスイッチングする他励方式ス
イッチング電源回路などに比べて、発生するノイズレベ
ルが低減するという特徴がある。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
自励方式スイッチング電源回路は、例えば、本体装置の
待機状態など負荷が一定の状態においては、図10
(b)に示すように、スイッチング周波数が特定周波数
fに集中し、その周波数及び高調波成分(2f、3f、
・・・)のノイズレベルが抑えられないという問題があ
った。更に、待機状態等の軽負荷時においては、スイッ
チング周波数が著しく上昇し、本体装置の動作状態等の
通常負荷時や重負荷時に比べてむしろ、ノイズエネルギ
が大きくなる場合があり、ノイズレベルが抑えられない
という問題があった。
【0010】本発明は、上述の点に鑑みてなされたもの
で、第1の目的は、負荷の状態に応じて一意に決定する
スイッチング周波数を、負荷の状態に拘わらずスイッチ
ング動作によるノイズエネルギが特定周波数に集中しな
いように拡散させ、伝導及び放射によるノイズレベルを
抑制して低ノイズの自励方式スイッチング電源回路を提
供することにある。
【0011】第2の目的は、通常負荷時や重負荷時にお
いては従来の自励方式スイッチング電源回路の動作をせ
しめ、軽負荷時においてのみスイッチング動作によるノ
イズエネルギが特定周波数に集中しないように拡散さ
せ、伝導及び放射によるノイズレベルを制御して低ノイ
ズで且つ高効率な自励方式スイッチング電源回路を提供
することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の請求項1に係わる自励方式スイッチング電
源回路は、交流電圧から直流電圧を生成する整流・平滑
回路と、前記整流・平滑回路に接続されたトランスの1
次巻線及びスイッチング素子から成る直列回路と、前記
トランスの2次巻線に誘起される電圧から直流電圧を生
成する整流・平滑手段と、前記2次巻線の整流・平滑手
段の出力側と前記トランスの第1の制御巻線と前記スイ
ッチング素子の制御端子との間に接続され、負荷状態に
応じて前記スイッチング素子のオンデューティ及びスイ
ッチング周波数を自動調節する自励発振制御回路とを備
えた自励方式スイッチング電源回路において、 前記ス
イッチング素子のターンオン遅延回路と鋸波発生回路と
から成る周波数変動手段を備え、前記自動発振制御回路
によって規定されるスイッチング周波数を変動させるこ
とを特徴とする。
【0013】請求項2に係わる自励方式スイッチング電
源回路は、請求項1に係わる自励方式スイッチング電源
回路において、前記ターンオン遅延回路は、前記トラン
スの第2の制御巻線と前記スイッチング素子の制御端子
との間に接続され、前記鋸波発生回路は、前記ターンオ
ン遅延回路とグランドとの間に接続されることを特徴と
する。
【0014】請求項3に係わる自励方式スイッチング電
源回路は、請求項1又は2に係わる自励方式スイッチン
グ電源回路において、前記周波数変動手段は、前記鋸波
発生回路から発生される鋸波信号に前記ターンオン遅延
回路から発生される遅延信号を重畳させて前記スイッチ
ング周波数を変動させることを特徴とする。
【0015】請求項4に係わる自励方式スイッチング電
源回路は、請求項1に係わる自励方式スイッチング電源
回路において、負荷の状態を検知する負荷状態検知回路
を更に備え、軽負荷時においてのみ前記周波数変動手段
を動作させることを特徴とする。
【0016】請求項5に係わる自励方式スイッチング電
源回路は、請求項4に係わる自励方式スイッチング電源
回路において、前記負荷状態検知回路は、前記スイッチ
ング素子の出力端子とグランドとの間に接続され、負荷
電流に応じて変化する1次電流の変化を検知することを
特徴とする。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照して詳細に説明する。
【0018】(第1の実施の形態)図1は、本発明の第
1の実施の形態に係る自励方式スイッチング電源回路を
示す図である。自励方式スイッチング電源回路は、商用
電源が入力される交流入力端子対1、2と、負荷として
の本体装置に直流電力を出力する直流出力端子対3、4
と、前記商用電源から入力される交流電圧を整流・平滑
して直流電圧を生成する整流・平滑回路5と、1次巻線
N1と2次巻線N2と第1の制御巻線N3及び第2の制
御巻線N4とを有するトランスT1と、前記直流電圧を
オン・オフしてトランスT1に電磁エネルギを発生さ
せ、1次巻線N1から2次巻線N2へ所望の電力を伝送
するスイッチング素子Q1と、2次巻線N2と直流出力
端子対3、4との間に構成され、2次巻線N2に発生す
る誘起電圧を整流・平滑する整流ダイオードD1及び平
滑コンデンサC1から成る整流・平滑手段と、直流出力
端子対3、4及び制御巻線N3及びスイッチング素子Q
1の制御端子に接続され、負荷状態に応じてスイッチン
グ素子Q1のオンデューティ及びスイッチング周波数を
自動調節する自励式発振制御回路6と、鋸波発生回路7
とスイッチング素子Q1のターンオンするタイミングを
遅らせるターンオン遅延回路8とによって構成される周
波数変動手段とを備えている。
【0019】トランスT1の1次巻線N1は、正極端子
が整流・平滑回路5の正極端子に、負極端子がスイッチ
ング素子Q1例えば、トランジスタ(以下「トランジス
タQ1」という)のコレクタ端子に接続され、トランジ
スタQ1のエミッタ端子が整流・平滑回路5の負極端子
に接続されてグランドGNDに接続されている。整流・
平滑回路5の正極端子とトランジスタQ1の制御端子と
してのベース端子との間に起動抵抗R1が接続されてい
る。トランスT1の2次巻線N2は、負極端子が整流ダ
イオードD1のアノードに接続され、整流ダイオードD
1のカソードが出力端子3に接続され、正極端子が出力
端子4に接続されている。平滑コンデンサC1は、整流
ダイオードD1のカソードと2次巻線N2の正極端子と
の間に接続されている。
【0020】制御巻線N3は、正極端子が抵抗R2を介
してトランジスタQ1のベース端子に、負極端子がグラ
ンドGNDに接続されている。抵抗R2にはコンデンサ
C2が並列に接続されている。自励方式発振回路6は、
入力端子が直流出力端子対3、4に接続され、出力端子
が、トランジスタQ2のベース端子に接続され、アース
端子がグランドGNDに接続されている。トランジスタ
Q2のコレクタ端子は、トランジスタQ1のベース端子
に接続され、エミッタ端子はグランドGNDに接続され
ている。
【0021】ターンオン遅延回路8は、トランジスタQ
3と、ダイオードD2、D3と、抵抗R3、R4、R5
と、コンデンサC3とにより構成されている。トランジ
スタQ3のコレクタ端子は、トランジスタQ1のベース
端子とトランジスタQ2のコレクタ端子との間に接続さ
れ、エミッタ端子はグランドGNDに接続され、ベース
端子は抵抗R4を介してダイオードD2のカソードに接
続され、該ダイオードD2のアノードはトランスT1の
制御巻線N4の負極端子に接続されている。制御巻線N
4の正極端子はグランドGNDに接続されている。ダイ
オードD2のカソードは抵抗R3とコンデンサC3との
直列回路を介して鋸波発生回路7の出力端子に接続さ
れ、該鋸波発生回路7のアース端子はグランドGNDに
接続されている。ダイオードD3のアノードは抵抗R3
とコンデンサC3との接続点に接続され、カソードは抵
抗R5を介してトランジスタQ3のベース端子に接続さ
れている。
【0022】図2及び図3は、図1に示す自励方式スイ
ッチング電源回路の動作波形を示す図である。図4は、
図1に示す自励方式スイッチング電源回路のノイズスペ
クトルのノイズレベルを示す図である。
【0023】以下、図1乃至図4を参照しながら自励方
式スイッチング電源回路の動作を説明する。
【0024】入力端子対1、2から入力された交流電圧
が整流・平滑回路5により整流・平滑されて直流電圧と
され、この直流電圧により抵抗R1を介してトランジス
タQ1のベース電位が上昇し、トランジスタQ1がオン
動作を始める。トランスT1の1次巻線N1には正極側
を正として、直流電圧が印加され、制御巻線N3に正極
側を正とする電圧が誘起される。この電圧は抵抗R2を
通してトランジスタQ1のベースに印加される。
【0025】トランジスタQ1は、制御巻線N3に誘起
される電圧NV3に同期して、この電圧VN3がHighのときオ
ンし、Lowのときオフしようとする。即ち、従来例で
は、図2(c)に示すようにスイッチング動作する。し
かし、本実施例では、ターンオン遅延回路8のトランジ
スタQ3によってトランジスタQ1のオフ状態が或る時
間だけ遅延され、トランジスタQ1のターンオンが遅延
される。その動作について詳しく説明する。
【0026】トランスT1の制御巻線N3の電圧VN3がL
owになったとき、即ち、第2の制御巻線N4の負極電圧
VN4がHighになったとき、ダイオードD2及び抵抗R4
を介して、トランジスタQ3のベースに電流が供給さ
れ、当該トランジスタQ3がオン状態を保持し、トラン
ジスタQ1は、オフ状態を保持する。同時に、ダイオー
ドD2及び抵抗R3を介してコンデンサC3が充電され
る。このときの鋸波発生回路7の出力電圧をV7とする
と、図2(a)に示すようにコンデンサC3の電圧VC3
は、電圧V7に重畳してVN4−V7まで上昇する。
【0027】次に、図2(b)に示すようにトランスT
1の2次巻線N2を流れる2次電流I2が時刻t1でゼロ
になり、電圧VN4が減少し始め、VN4=V7となる時刻t2に
おいてコンデンサC3がダイオードD3及び抵抗R5を
介して放電を始める。電圧VC3は、C3*R5の時定数
でゆっくりと降下して時刻t4においてゼロとなり(図2
(a))、その間、トランジスタQ3のオン状態は保持
され、トランジスタQ1のオフ状態も保持される。
【0028】時刻t4においてトランジスタQ3がオフと
なり、トランジスタQ1がオンすると、トランスT1の
1次巻線N1を介して1次電流I1が直線的に増加しな
がら流れる。一方、2次巻線N2は、ダイオードD1に
よって非導通であり、トランスT1には電磁エネルギが
蓄えられる。直流出力端子3、4の電圧を検知して負帰
還をかける自励発振制御回路6によってトランジスタQ
2がオンした瞬間、トランジスタQ1のベース電圧VBEQ
1がLowとなり、トランジスタQ1はオフになる。このと
き、トランスT1は、逆起電力により、各巻線N1、N
2、N3、N4の電圧が反転し、1次巻線N1は非導
通、2次巻線N2は導通状態となって、トランスT1に
蓄えられた電磁エネルギが2次側へ放出され、2次電流
I2は、直線的に減少するように流れ、2次電流I2が
0となった瞬間に、ダイオードD1が非導通となって、
再び逆起電力によって、各巻線N1、N2、N3、N4
の電圧が反転する。このようにして、スイッチング動作
を繰り返して所望の出力電圧及び負荷電流を直流出力端
子対3、4を介して本体装置(図示せず)に供給する。
【0029】図6に示す従来例においては、図2(c)
のようにトランジスタQ1のオフ期間Toffは、t0〜t3で
あるが、本実施例においては、トランジスタQ1のオフ
期間Toffがt0〜t4と延長される。従って、トランジスタ
Q1のスイッチング周波数は小さくなる。
【0030】更に、トランジスタQ3のオンさせてトラ
ンジスタQ1のオフ期間を遅延させるターンオン遅延回
路8の出力電圧(コンデンサC3の電圧VC3)を鋸波発
生回路7の出力電圧(V7)に重畳させることで、図3に
示すように鋸波発生回路7から出力される鋸波状に変化
する電圧V7の変動に応じてトランジスタQ1のオン・オ
フ期間Ta、Tb、Tc、・・・、Tn、即ち、スイッ
チング周波数が変動する。その結果、図4に示すように
スイッチング周波数がf1、f2、f3、・・・、に拡
散して特定周波数に集中しなくなるため、ノイズレベル
を低減することができる。
【0031】このように、本体装置の負荷の状態に応じ
て一意に決定するスイッチング周波数を、装置の負荷の
状態に拘わらず、スイッチング動作によるノイズエネル
ギが特定周波数に集中しないよう拡散させることで、伝
導及び放射によるノイズレベルを抑制する低ノイズな自
励方式スイッチング電源回路を構成することが可能とな
る。
【0032】(第2の実施の形態)図5は、本発明の第
2の実施の形態に係る自励方式スイッチング電源回路を
示す図である。尚、図1に示す構成要素と同一の構成要
素には同一の符号を付して説明を省略し、相異する構成
要素についてのみ説明する。
【0033】図5に示す自励方式スイッチング電源回路
は、図1に示す自励方式スイッチング電源回路に、本体
側の負荷状態を検知する負荷状態検知回路9を設けてい
る。負荷状態検知回路9は、トランジスタQ1のエミッ
タ端子とグランドGNDとの間に挿入された電流検出用
抵抗R6と、コレクタ端子がトランジスタQ3のベース
端子に、エミッタ端子がグランドGNDに接続されたト
ランジスタQ4と、アノードがトランジスタQ1のエミ
ッタ端子と抵抗R6との接続点に接続されたダイオード
D4と、ダイオードD4のカソードとトランジスタQ4
のベース端子との間に接続された抵抗R7、R8と、抵
抗R7とR8との接続点とグランドGNDとの間に接続
されたコンデンサC4とにより構成されている。
【0034】負荷状態検知回路9は、出力端子3、4に
接続された本体装置の負荷電流(2次電流I2)に比例
して流れる1次電流I1により発生する抵抗R6の電圧
を、ダイオードD4と抵抗R7を介してコンデンサC4
に充電し、更に、コンデンサC4の電圧を抵抗R8を介
してトランジスタQ4のベース端子に供給する。前記本
体装置が通常動作をしているとき即ち、負荷電流I2が
大きいときは、これに応じて抵抗R6の電圧が大きくな
り、トランジスタQ4のオン電圧以上になってトランジ
スタQ3のベース端子を略0Vに落とすため、鋸波発生
回路7とターンオン遅延回路8とから成る周波数変動手
段は動作しない。一方、前記本体装置が待機状態のとき
即ち、負荷電流I2が小さいときは、抵抗R6の電圧が
トランジスタQ4のオン電圧以下になって、トランジス
タQ4がオフ状態となり、前記周波数変動手段が実施例
1で述べたように動作する。
【0035】このように、本体装置の待機状態等の軽負
荷時においては、スイッチング周波数を拡散させてノイ
ズエネルギを分散しノイズレベルを低減し、また、本体
装置の動作時などの通常負荷或いは重負荷時において
は、負荷変動に応じたスイッチング周波数変動という自
励方式スイッチング電源回路の本来の動作によってノイ
ズエネルギの分散を図り、ノイズレベルを抑え、且つタ
ーンオン遅延による効率の悪化を避け、重負荷時におい
てのみ問題となる電源の発熱を抑えるようにした自励方
式スイッチング電源回路を構成することができる。
【0036】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1の発明に
よれば、負荷状態に応じてスイッチング素子のオンデュ
ーティ及びスイッチング周波数を自動調節する自励発振
制御回路とを備えた自励方式スイッチング電源回路にお
いて、前記スイッチング素子のターンオン遅延回路と鋸
波発生回路とから成る周波数変動手段を備え、前記自動
発振制御回路によって規定されるスイッチング周波数を
変動させることで、負荷の状態に応じて一意に決定する
スイッチング周波数を、装置の負荷の状態に拘わらず、
スイッチング動作によるノイズエネルギが特定周波数に
集中しないよう拡散させ、伝導及び放射によるノイズレ
ベルを抑制する低ノイズな自励方式スイッチング電源回
路を構成することが可能となる。
【0037】請求項4の発明によれば、負荷の状態を検
知する負荷状態検知回路を更に備え、軽負荷時において
のみ前記周波数変動手段を動作させることで、軽負荷時
においては、スイッチング周波数を拡散させてノイズエ
ネルギを分散しノイズレベルを低減し、また、通常負荷
或いは重負荷時においては、負荷変動に応じたスイッチ
ング周波数変動という自励方式スイッチング電源回路の
本来の動作によってノイズエネルギの分散を図り、ノイ
ズレベルを抑え、且つターンオン遅延による効率の悪化
を避け、重負荷時においてのみ問題となる電源の発熱を
抑えるようにした自励方式スイッチング電源回路を構成
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る自励方式スイ
ッチング電源回路を示す図である。
【図2】図1に示す自励方式スイッチング電源回路の動
作波形を示す図である。
【図3】図1に示す自励方式スイッチング電源回路の動
作波形を示す図である。
【図4】図1に示す自励方式スイッチング電源回路のノ
イズスペクトルのノイズレベルを示す図である。
【図5】本発明の第2の実施の形態に係る自励方式スイ
ッチング電源回路を示す図である。
【図6】従来の一般的な自励方式スイッチング電源回路
を示すである。
【図7】図6に示す自励方式スイッチング電源回路の動
作波形を時間領域で示した図である。
【図8】図6に示す自励方式スイッチング電源回路の動
作波形を時間領域で示した図である。
【図9】図6に示す自励方式スイッチング電源回路の動
作波形を時間領域で示した図である。
【図10】図6に示す自励方式スイッチング電源回路の
ノイズレベルを周波数領域で示した図である。
【符号の説明】
1、2 交流入力端子対 3、4 直流出力端子対 5 整流・平滑回路 6 自励発振制御回路 7 鋸波発生回路 8 ターンオン遅延回路 9 負荷状態検知回路 C1〜C4 コンデンサ D1〜D4 ダイオード Q1 スイッチング素子(トランジスタ) Q2〜Q4 トランジスタ R1〜R8 抵抗 T1 トランス N1 トランスT1の1次巻線 N2 トランスT1の2次巻線 N3 トランスT1の第1の制御巻線 N4 トランスT1の第2の制御巻線

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 交流電圧から直流電圧を生成する整流・
    平滑回路と、 前記整流・平滑回路に接続されたトランスの1次巻線及
    びスイッチング素子から成る直列回路と、 前記トランスの2次巻線に誘起される電圧から直流電圧
    を生成する整流・平滑手段と、 前記2次巻線の整流・平滑手段の出力側と前記トランス
    の第1の制御巻線と前記スイッチング素子の制御端子と
    の間に接続され、負荷状態に応じて前記スイッチング素
    子のオンデューティ及びスイッチング周波数を自動調節
    する自励発振制御回路とを備えた自励方式スイッチング
    電源回路において、 前記スイッチング素子のターンオン遅延回路と鋸波発生
    回路とから成る周波数変動手段を備え、 前記自動発振制御回路によって規定されるスイッチング
    周波数を変動させることを特徴とする自励方式スイッチ
    ング電源回路。
  2. 【請求項2】 前記ターンオン遅延回路は、前記トラン
    スの第2の制御巻線と前記スイッチング素子の制御端子
    との間に接続され、前記鋸波発生回路は、前記ターンオ
    ン遅延回路とグランドとの間に接続されることを特徴と
    する請求項1に記載の自励方式スイッチング電源回路。
  3. 【請求項3】 前記周波数変動手段は、前記鋸波発生回
    路から発生される鋸波信号に前記ターンオン遅延回路か
    ら発生される遅延信号を重畳させて前記スイッチング周
    波数を変動させることを特徴とする請求項1又は2に記
    載の自励方式スイッチング電源回路。
  4. 【請求項4】 請求項1に記載の自励方式スイッチング
    電源回路は、 負荷の状態を検知する負荷状態検知回路を更に備え、軽
    負荷時においてのみ前記周波数変動手段を動作させるこ
    とを特徴とする自励方式スイッチング電源回路。
  5. 【請求項5】 前記負荷状態検知回路は、前記スイッチ
    ング素子の出力端子とグランドとの間に接続され、負荷
    電流に応じて変化する1次電流の変化を検知することを
    特徴とする請求項4に記載の自励方式スイッチング電源
    回路。
JP2000218994A 2000-07-19 2000-07-19 自励方式スイッチング電源回路 Pending JP2002034240A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000218994A JP2002034240A (ja) 2000-07-19 2000-07-19 自励方式スイッチング電源回路

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000218994A JP2002034240A (ja) 2000-07-19 2000-07-19 自励方式スイッチング電源回路

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002034240A true JP2002034240A (ja) 2002-01-31

Family

ID=18713854

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000218994A Pending JP2002034240A (ja) 2000-07-19 2000-07-19 自励方式スイッチング電源回路

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2002034240A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7285939B2 (en) 2004-03-17 2007-10-23 Denso Corporation DC-DC converter for boosting input voltage at variable frequency
WO2008001890A1 (fr) * 2006-06-30 2008-01-03 Panasonic Electric Works Co., Ltd. Dispositif d'alimentation à découpage
JP2009142085A (ja) * 2007-12-07 2009-06-25 Panasonic Corp エネルギー伝達装置およびエネルギー伝達制御用半導体装置
JP2016171712A (ja) * 2015-03-13 2016-09-23 富士電機株式会社 スイッチング電源装置の制御回路およびスイッチング電源装置

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7285939B2 (en) 2004-03-17 2007-10-23 Denso Corporation DC-DC converter for boosting input voltage at variable frequency
WO2008001890A1 (fr) * 2006-06-30 2008-01-03 Panasonic Electric Works Co., Ltd. Dispositif d'alimentation à découpage
JP4775441B2 (ja) * 2006-06-30 2011-09-21 パナソニック電工株式会社 スイッチング電源装置
US8035998B2 (en) 2006-06-30 2011-10-11 Panasonic Electric Works Co., Ltd. Switching power supply
JP2009142085A (ja) * 2007-12-07 2009-06-25 Panasonic Corp エネルギー伝達装置およびエネルギー伝達制御用半導体装置
JP2016171712A (ja) * 2015-03-13 2016-09-23 富士電機株式会社 スイッチング電源装置の制御回路およびスイッチング電源装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
RU2427953C2 (ru) Адаптивная схема для управления схемой преобразования
JP5230181B2 (ja) エネルギー伝達装置およびエネルギー伝達制御用半導体装置
US10630187B2 (en) Switching power supply device and semiconductor device
JP3351400B2 (ja) スイッチング電源装置
WO2005006523A1 (en) Pfc-pwm controller having a power saving means
KR19990012879A (ko) 전원공급장치의 역률개선회로
US6388902B1 (en) Switching power supply circuit
US11799379B2 (en) Control circuit, system and method for switched-mode power supply
US20080265670A1 (en) Converter for Providing Several Output Voltages
JPH11127576A (ja) 直流電源装置
JP2014230377A (ja) スイッチング電源装置
JPH08182321A (ja) 導通形コンバータ
JP4494763B2 (ja) スイッチング信号変調回路
US6798671B1 (en) Switching power supply unit
JP2002034240A (ja) 自励方式スイッチング電源回路
EP0802615B1 (en) Switching power source apparatus
JP2004208379A (ja) 多出力スイッチング電源装置
JP2015126638A (ja) スイッチング電源装置
JP4386384B2 (ja) スイッチング電源
JP2004328837A (ja) スイッチング電源回路およびこれを備えたスイッチングレギュレータ
KR20010060202A (ko) 2단 스위칭 전력 변환 장치
JP2004328948A (ja) スイッチング電源回路およびこれを備えたスイッチングレギュレータ
JP2008193803A (ja) スイッチング電源装置
JPH05111244A (ja) アーク溶接機用電源装置
JP2000201482A (ja) Ac/dcコンバ―タ

Legal Events

Date Code Title Description
RD03 Notification of appointment of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423

Effective date: 20060323

RD05 Notification of revocation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7425

Effective date: 20070626