JP2002030863A - 引戸装置 - Google Patents

引戸装置

Info

Publication number
JP2002030863A
JP2002030863A JP2000218846A JP2000218846A JP2002030863A JP 2002030863 A JP2002030863 A JP 2002030863A JP 2000218846 A JP2000218846 A JP 2000218846A JP 2000218846 A JP2000218846 A JP 2000218846A JP 2002030863 A JP2002030863 A JP 2002030863A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
sliding door
door
frame
operation lever
bathroom
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000218846A
Other languages
English (en)
Inventor
Yasushi Murase
安 村瀬
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Aluminium Co Ltd
Original Assignee
Nippon Aluminium Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Aluminium Co Ltd filed Critical Nippon Aluminium Co Ltd
Priority to JP2000218846A priority Critical patent/JP2002030863A/ja
Publication of JP2002030863A publication Critical patent/JP2002030863A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Wing Frames And Configurations (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 不用意に浴室側へ開放することを防止して、
安全性を向上することができるようにした引戸装置を提
供する。 【解決手段】 開き戸12の一側部25に操作レバー2
6を設け、この操作レバー26の矢符C1,C2方向へ
の操作によって、各引戸13a,13bを下降位置およ
び上昇位置のいずれか一方に選択的に移動させる。開き
戸12および各引戸13a,13bが浴室2側に不用意
に押圧されても、各引戸13a,13bの各戸車37,
38が下枠レール39,40に支持されているため、前
記操作レバー26を上昇位置に対応する操作方向C1に
操作しない限り、不所望に浴室2側へ移動してしまうこ
とが防がれる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、開き戸と1または
複数の引戸とを備える浴室扉として好適に実施すること
ができる引戸装置に関する。
【0002】
【従来の技術】典型的な従来の技術は、たとえば実開昭
57−199689号公報に示されている。この従来の
技術では、浴室と脱衣室とは、仕切り壁によって仕切ら
れ、この仕切り壁には開口部が形成される。開口部に
は、一対の竪枠と、各竪枠の上端部を相互に連結する上
枠と、各竪枠の下端部を相互に連結する下枠とを有する
建具枠が固定される。
【0003】上枠および下枠には、複数の引戸を重なっ
た状態で載置することができる幅を有し、かつ引戸1枚
分の長さを有する回動レールが、一方の竪枠寄りに設け
られる回動中心軸によって、鉛直な回動軸線まわりに浴
室側へ回動自在に設けられる。この回動レールには、本
発明でいう開き戸である1枚の嵌め殺し引戸と、本発明
でいう引戸である2枚の可動引戸とが、浴室側から脱衣
室側にこの順序で、見込み方向にほぼ重なった状態で支
持される。
【0004】上枠および下枠の前記回動レールが配置さ
れる領域を除く残余の領域には、固定レールが固定され
る。これらの回動レールと固定レールとが一直線に連な
った状態では、前記2枚の引戸が回動レールおよび固定
レール間にわたって移動することが可能である。したが
って各竪枠間の間口方向の開口幅を、前記2枚の可動引
戸を嵌め殺し引戸に重なるように開放させた約引戸2枚
分の開口を形成する開放状態と、上下の各回動レールを
回動中心軸の軸線まわりに回動して角変位させた約引戸
3枚分の開口を形成する開放状態とに、選択的に切換え
ることができるように構成されている。
【0005】このような従来の引戸装置において、最も
脱衣室側に配置される引戸の一方の竪框には、浴室側か
ら操作することができるロック棒が上下に移動自在に設
けられる。固定レールには、前記ロック棒が嵌り込むこ
とができるロック孔が形成され、このロック孔にロック
棒を嵌め込むことによって、引戸がロックされる。上枠
および下枠には、固定手段が設けられる。この固定手段
は、ケースに圧縮ばねとロック駒とが収容され、ロック
駒は、前記圧縮ばねによって押圧された状態で、先端部
が前記ケースに固定される蓋から突出し、前記圧縮ばね
のばね力に抗してケース内へ退避する方向に変位可能で
ある。回動レールには、前記ロック駒が係合可能なロッ
ク孔が形成される。
【0006】このロック孔に前記ロック駒が係合するこ
とによって、回動レールの回動が阻止される。この回動
レールを角変位させて各引戸を浴室側へ開放する場合に
は、前記2枚の引戸を嵌め殺し引戸にほぼ重なる位置ま
で移動させ、ロック棒を押し下げることによって、前記
ロック駒がロック孔から離脱して回動レールのロック状
態が解除されるとともに、このロック孔に前記押し下げ
られたロック棒が嵌まり込み、ロック棒が設けられる引
戸が開放位置で回動レールに係止される。このようにし
て前記2枚の引戸を回動レールに拘束した状態で、3枚
の引戸すべてを回動レールに乗載して浴室側へ角変位さ
せ、間口方向に約3枚分の開口を形成することができ
る。
【0007】このようにして従来の技術では、引戸2枚
を開いた状態では、固定手段によって回動レールをロッ
クして回動を阻止し、ロック棒の操作によって前記回動
レールのロック状態を解除することができるように構成
されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上記の従来の技術で
は、前記2枚引戸を開いて約引戸2枚分の間口幅の開口
が形成された状態では、ロック棒がロック手段のロック
駒を押圧しかつ回動レールのロック孔に嵌り込むため、
ロック手段のロック状態がいわば自動的に解除されてし
まい、非健常者などが身体を支えるためにいずれかの引
戸を掴むなどして不用意に押圧力を作用させると、前記
ロック手段のロック状態が容易に解除されてしまい、3
枚の引戸は回動レールとともに浴室側へ角変位するおそ
れがあり、安全性が低いという問題がある。
【0009】本発明の目的は、不用意に浴室側へ開放す
ることを防止して、安全性を向上することができるよう
にした引戸装置を提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の本発明
は、浴室と脱衣室とを仕切る壁に開口部が形成され、こ
の開口部に、一対の竪枠と、各竪枠の各上端部を連結す
る上枠と、各竪枠の各下端部を連結する下枠とを有する
建具枠が固定され、建具枠には、一方の竪枠に略鉛直な
軸線まわりに角変位可能に連結される開き戸と、開き戸
よりも脱衣室側で上枠および下枠の長手方向に沿う間口
方向に移動可能に設けられる引戸とが保持され、開き戸
には、前記引戸を、下枠に間口方向に開閉可能に支持さ
れた下降位置と、下枠から上方へ離間して浴室側へ移動
可能な上昇位置とに選択的に変位させる昇降変位手段が
設けられ、前記昇降変位手段は、前記引戸の位置を下降
位置と上昇位置とを選択的に切換えるための操作レバー
を有し、この操作レバーは、開き戸の他方の竪枠側の一
側部に設けられることを特徴とする引戸装置である。
【0011】本発明に従えば、昇降変位手段の操作レバ
ーの操作によって、引戸を下降位置および上昇位置のい
ずれか一方に選択的に移動することができるので、前記
操作レバーを引戸が上昇位置に配置される方向に操作し
ない限り、引戸は下降位置で下枠に支持された状態にあ
り、開き戸および引戸が浴室側に不用意に押圧されて
も、不所望に浴室側へ移動してしまうことが防がれる。
このように昇降変位手段が開き戸に設けられることによ
って、開き戸および引戸を浴室側へ開放できない状態
と、浴室側に角変位して開放可能な状態とを、操作者が
操作レバーを操作することによって切換えることがで
き、安全性が向上される。
【0012】また引戸が上昇位置にあるか下降位置にあ
るかを、操作レバー自体の向きなどの操作状態によって
外部から容易に認識することができるので、操作レバー
が前記上昇位置に対応する操作位置にあるにも拘らず、
開き戸および引戸を通行時に不用意に把持し、あるいは
開き戸および引戸にもたれ掛かるなどして、開き戸およ
び引戸を浴室側に押圧してしまうことが防がれ、安全性
が向上される。
【0013】さらに操作レバーは、開き戸の間口方向一
側部に設けられるので、操作レバーを浴室側からだけで
はなく、脱衣室側からも引戸を適度に開放して操作する
ことが可能であり、したがって操作レバーの操作を脱衣
室側および浴室側の双方から行うことができ、利便性が
向上される。
【0014】請求項2記載の本発明は、昇降変位手段
は、前記操作レバーに連動して、引戸が下降位置に配置
された状態では、開き戸を上枠および下枠のうち少なく
とも一方に係止し、前記引戸が上昇位置に配置された状
態では、前記開き戸の上枠および下枠のうち少なくとも
一方への係止状態を解除する開閉ロック手段を含むこと
を特徴とする。
【0015】本発明に従えば、開閉ロック手段によっ
て、操作レバーに連動して開き戸を上枠および下枠のう
ち少なくとも一方に係止し、その係止状態を解除するこ
とができるので、引戸が下降位置に配置された状態で
は、引戸が無理な力で浴室側へ押圧されて下枠から外
れ、開き戸とともに浴室側へ開かれてしまうという不具
合が防がれ、より一層安全性が向上される。
【0016】請求項3記載の本発明は、昇降変位手段
は、引戸が前記一方の竪枠に近接した開放位置に移動し
たとき、開閉ロック手段の前記係止状態の解除を許容
し、前記引戸が開放位置よりも前記他方の竪枠寄りに配
置された状態では、開閉ロック手段の係止状態の解除を
阻止するロック解除制限手段を含むことを特徴とする。
【0017】本発明に従えば、ロック解除制限手段によ
って、引戸が一方の竪枠に近接した開放位置、すなわち
開き戸と見込み方向にほぼ重なる位置まで開放されたと
きにのみ、開閉ロック手段による開き戸の前記上枠およ
び下枠のうちいずれか一方への係止状態が解除されるの
で、引戸を開き戸側へ移動させて充分に開放されていな
いにもかかわらず、浴室側へ開かれてしまうことが防が
れ、より一層安全性が向上される。
【0018】請求項4記載の本発明は、前記操作レバー
は、操作者によって把持される操作レバー本体と、操作
レバー本体に設けられる操作片と、操作レバー本体内に
設けられ、操作片の操作によって、少なくとも前記下降
位置から上昇位置への開き戸の上昇変位に対応する操作
レバー本体の移動を許容し、前記操作片の操作を解除し
た状態では、前記開き戸の上昇変位に対応する操作レバ
ー本体の移動を阻止する操作レバーロック手段とを含む
ことを特徴とする。
【0019】本発明に従えば、前記操作レバー本体の操
作片を押下するなどの操作によって、操作レバーロック
手段が操作レバー本体の操作による移動を許容し、前記
操作片を操作しない状態では、前記操作レバー本体の操
作による移動を阻止するので、通行時などに、操作レバ
ーに誤って接触し、あるいは子供のいたずらなどによっ
て、操作レバーを、少なくとも開き戸の上昇変位に対応
する方向へ移動させてしまうことが防がれ、操作レバー
の操作に対する注意を促し、より一層安全性を向上する
ことができる。
【0020】請求項5記載の本発明は、開き戸と建具枠
との間には、開き戸の前記略鉛直な軸線まわりの角変位
量を制限する角変位量制限手段が設けられることを特徴
とする。
【0021】本発明に従えば、角変位制限手段によっ
て、開き戸の角変位量が制限されるので、開き戸が浴室
側へ不所望に大きく開いてしまうことが防がれ、開放時
に開き戸が浴室の壁などに当接して損傷しまうことが防
がれる。
【0022】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の実施の一形態の
引戸装置1を示す水平断面図であり、図2は図1に示さ
れる引戸装置1の鉛直断面図であり、図3は引戸装置1
を浴室2側から見た正面図である。浴室2と脱衣室3と
を仕切る壁4には、開口部5が形成され、この開口部5
には、一対の竪枠6,7と、各竪枠6,7の各上端部を
連結する上枠8と、各竪枠6,7の各下端部を連結する
下枠9とを有する建具枠10が固定される。この建具枠
10には、一方の竪枠6に上下一対のヒンジ11a,1
1bによって、図1の紙面に垂直な略鉛直な軸線まわり
に矢符A1,A2方向に角変位可能に連結される開き戸
12と、開き戸12よりも脱衣室3寄りで、図1の左右
方向である間口方向に沿って、矢符B1,B2方向に移
動可能に保持される一対の引戸13a,13bが設けら
れる。
【0023】前記一対の竪枠6,7、上枠8および下枠
9は、アルミニウム合金から成る押出し形材によって実
現され、各竪枠6,7の長手方向両端部は、上枠8およ
び下枠9の長手方向両端部にセットビスなどのねじ部材
(図示せず)によって両側から固定され、前記建具枠1
0を構成している。この建具枠10は、仕切り壁4の開
口部5の内周部に、取付ねじ15によって固定されてい
る。
【0024】前記開き戸12は、一対の竪框16,17
と、各竪框16,17の上端部を連結する上框18と、
各竪框16,17の下端部を連結する下框19と、各竪
框16,17の長手方向中間部を連結する中桟20と、
これらの框16〜19および中桟20によって保持され
る上下のガラス21,22とを有する。
【0025】また上記の図1の上下方向である見込み方
向の中央に配置される引戸13aおよび脱衣室3側に配
置される引戸13bは、上記の開き戸12とほぼ同様な
構成を有し、対応する部分には同一の数字に添え字a,
bを付す。脱衣室3側の引戸13bの竪框16bには、
通行者が把持して開閉操作するための把手23a,23
bが浴室2および脱衣室3の両側に設けられる。
【0026】このような構成において、本実施の形態の
引戸装置1は、開き戸12に設けられ、前記引戸13
a,13bを、下枠9に矢符B1,B2方向に開閉自在
に支持する下降位置と、下枠9から上方へ離間したOLE_
LINK1上昇位置とに選択的に変位させる昇降変位手段2
4を含む。
【0027】本実施の形態において下降位置とは、後述
するように、各引戸13a,13bの各戸車37,38
が下枠レール39,40に支持された状態をいい、上昇
位置とは、各戸車37,38が下枠レール39,40か
ら上方に離間して、後述の切欠き35,36を通過可能
な高さ位置に配置された状態をいう。
【0028】上記の各引戸13a,13bの各上框18
a,18bには、各引戸13a,13bのおどりとも呼
ばれる上下方向のがたつきを防止するために、合成樹脂
製の案内片27a,27bが固定される。各案内片27
a,27bの上端部は、上枠8の上板28の下方に僅か
な間隔をあけての配置され、各引戸13a,13bの開
閉時に、各引戸13a,13bが上方へ大きく変位して
しまうことを抑制し、前記がたつきを防止している。前
記上板28には、3つのリブ29,30,31が図2の
左右方向である見込み方向に間隔をあけて一体的に形成
され、各リブ29〜31間には案内溝32,33が形成
される。各案内溝32,33には、各上框18a,18
bの上部が前記各案内片27a,27bとともに下方か
ら嵌まり込み、各引戸の見込み方向のがたつきが防がれ
る。
【0029】各リブ29〜31のうち浴室2側のリブ2
9,30は、開き戸12の浴室2側への矢符A1,A2
方向の開閉時に、各引戸13a,13bの干渉を避ける
ために、各引戸13a,13bの通過を許容する長さL
だけ切取られた切欠き35,36を有する。
【0030】また各引戸13,13bの各下框19a,
19bには、戸車37,38がそれぞれ設けられる。各
戸車37,38は、下枠9の下枠レール39,40によ
って支持され、矢符B1,B2方向に移動可能に案内さ
れる。
【0031】さらに前記昇降変位手段24は、開き戸1
2の他方の竪枠7側に配置される間口方向一側部25に
設けられ、前記下降位置と上昇位置とを選択的に切換え
るための操作レバー26を有する。前記間口方向一側部
25は、本実施の形態では、開き戸12の前記ヒンジ1
1a,11bとは反対側に配置される他方の竪框17の
下端部から上方に、全長の約1/3〜約1/4の高さ位
置における前記他方の竪枠7に臨む部位に選ばれてい
る。
【0032】このような一側部25に設けられる前記操
作レバー26は、略水平な軸線41まわりに、前記下降
位置に対応する上向き位置と、前記上昇位置に対応する
下向き位置とにわたって、矢符C1,C2方向に回動可
能である。すなわち、操作レバー26を矢符C1方向に
操作して上向き位置から下向き位置に角変位させること
によって、各引戸13a,13bは下降位置から上昇位
置へ移動させることができ、また操作レバー26を矢符
C2方向に操作して下向き位置から上向き位置に角変位
させることによって、各引戸13a,13bは上昇位置
から下降位置へ移動させることができる。
【0033】図4は、昇降変位手段24の具体的構成を
示す分解斜視図である。前記昇降変位手段24は、操作
レバー26に連動して浴室2側の引戸13aを昇降駆動
する第1昇降駆動手段48と、第1昇降駆動手段49に
連動して脱衣室3側の引戸13bを昇降駆動する第2昇
降駆動手段49と、前記操作レバー26に連動して、各
引戸13a,13bが下降位置に配置された状態では、
開き戸12を上枠8および下枠9に係止し、前記各引戸
13a,13bが上昇位置に配置された状態では、前記
開き戸12の上枠8および下枠9への係止状態を解除す
る開閉ロック手段50と、各引戸13a,13bが前記
一方の竪枠6に近接した開放位置に移動したとき、開閉
ロック手段50の前記係止状態の解除を許容し、前記各
引戸13a,13bが前記開放位置よりも他方の竪枠7
寄りに配置された状態では、開閉ロック手段50の係止
状態の解除を阻止するロック解除制限手段51を含む。
【0034】第1昇降駆動手段48は、回動軸52、一
対の係合片53,54、一対の位置決めボルト55,5
6、一対のブッシュ57,58、一対の取付金具59,
60、ピニオン61、一対の抜止めリング62,63、
一対の固定ボルト64,65、および一対の化粧枠6
6,67を含む。各係合片53,54は、回動軸52が
挿通する軸孔68,69および各位置決めボルト55,
56が螺着されるねじ孔70,71が形成される円筒状
の基部72,73と、基部72,73に一体的に形成さ
れ、断面形状が略L字状の係合部74,75とを有す
る。各ねじ孔70,71に螺着された位置決めボルト5
5,56は、軸孔68,69に挿通された回動軸52を
押圧し、各係合片53,54が回動軸52に対して軸線
方向に間隔をあけ、かつ周方向に同じ向きに位置決めし
て固定される。
【0035】回動軸52の軸線方向両端部には、ブッシ
ュ57,58が装着され、各ブッシュ57,58は、取
付金具59,60にそれぞれ形成される透孔76,77
に嵌合し、回動軸52をその軸線まわりに回転自在に支
持している。回動軸52の軸線方向一端部にはさらに、
前記ピニオン61が装着され、回動軸52の両端面に抜
止めリング62,63を配置した状態で、固定ボルト6
4,65が螺着される。各化粧枠66,70は、係合片
53,54の係合部74,75が挿通することができる
挿通孔78,79を有する縦長の四角形の枠状に形成さ
れ、合成樹脂から成る。
【0036】前記回動軸52、一対の係合片53,5
4、一対の位置決めボルト55,56、一対のブッシュ
57,58、一対の取付金具59,60、ピニオン6
1、一対の抜止めリング62,63および一対の固定ボ
ルト64,65は、開き戸12の中桟20内に収容さ
れ、各取付金具59,60は図示しないビスなどによっ
て、前記中桟20の底部に固定されている。一対の化粧
枠66,67は、前記中桟20の脱衣室3に臨む正面壁
部を穿孔して嵌着され、各係合片53,54の係合部7
4,75が各挿通孔76,77を介して外部へ突出する
ことができる。
【0037】第2昇降駆動手段49は、回動軸82、一
対の係合片83,84、一対の位置決めボルト85,8
6、一対のブッシュ87,88、一対の取付金具89,
90、一対の抜止めリング92,93、一対の固定ボル
ト94,95、一対の浴室側化粧枠96,97、および
一対の脱衣室側化粧枠98,99を含む。
【0038】各係合片83,84は、回動軸82が挿通
する軸孔100,101および各位置決めボルト85,
86が螺着されるねじ孔104,105が形成される円
筒状の基部106,107と、基部106,107の軸
線方向一端部寄り(図4の右上寄り)に一体的に形成さ
れ、断面形状が略L字状の係合部108,109とを有
する。各ねじ孔104,105に螺着された位置決めボ
ルト85,86は、軸孔100,101に挿通された回
動軸82を押圧し、各係合片83,84が回動軸82に
対して軸線方向に間隔をあけ、かつ周方向に同じ向きに
位置決めして固定される。
【0039】回動軸82の軸線方向両端部には、ブッシ
ュ87,88が装着され、各ブッシュ87,88は、取
付金具89,90にそれぞれ形成される透孔110,1
11に嵌合し、回動軸82をその軸線まわりに回転自在
に支持している。回動軸82の軸線方向両端面には、抜
止めリング92,93が固定ボルト94,95によって
固定される。各浴室側化粧枠96,97は、係合片8
3,84の係合部108,109が挿通することができ
る挿通孔112,113を有する縦長の四角形の枠状に
形成され、合成樹脂から成る。
【0040】前記回動軸82、一対の係合片83,8
4、一対の位置決めボルト85,86、一対のブッシュ
87,88、一対の取付金具89,90、一対の抜止め
リング92,93および一対の固定ボルト94,95
は、浴室2側の引戸13aの中桟20a内に収容され、
各取付金具89,90は図示しないビスなどによって、
前記中桟20aの底部に固定されている。一対の浴室側
化粧枠96,97は、前記中桟20aの脱衣室3に臨む
正面壁部を切削して形成された切削孔に嵌着され、各係
合片53,54の係合部74,75が各挿通孔76,7
7を介して外部へ突出することができる。また前記一対
の脱衣室側化粧枠98,99は、前記中桟20aの脱衣
室3に臨む正面壁部を切削して形成された切削孔に嵌着
され、各係合片83,84の係合部108,109が各
挿通孔114,115を介して外部へ突出することがで
きる。
【0041】前記脱衣室側引戸13bの中桟20bの浴
室2に臨む背面壁部を切削して形成された切削孔には、
浴室側化粧枠116,117が嵌着され、これらの浴室
側化粧枠116,117の挿通孔118、119には、
各係合片83,84の係合部108,109が挿入し
て、上縁部に下方から係合し、前記下降位置に配置され
る浴室側引戸13bを上方へ持ち上げて上昇位置に移動
させ、または上昇位置から下降位置へ移動させることが
できる。
【0042】前記開閉ロック手段50は、操作レバー2
6の回動中心に固定されるピニオン120と、一対のラ
ック部材121,122と、各ラック部材121,12
2に下端部および上端部が連結される一対の連動部材1
23,124と、各連動部材123,124の上端部お
よび下端部にそれぞれ連結される一対のロック片12
5,126とを含む。
【0043】各ラック部材121,122は、大略的に
長手の板状体であり、前記ピニオン120が挿入する長
孔127,128が形成されるとともに、長孔127,
128に臨んで複数の歯129,130が形成される。
各ラック部材123,124の上端部および下端部に
は、ピン131,132が直角に固定され、各ピン13
1,132は、各連動部材123,124の下端部およ
び上端部に形成されるピン孔133,134に嵌り込ん
で係止される。各連動部材123,124の上端部およ
び下端部には、ロック片125,126がビス135,
136によって固定される。
【0044】各ロック片125,126は、ビス13
5,136よって、前記連動部材123,124の上端
部および下端部に固定される略L字状の取付片137,
138と、各取付片137,138から上方および下方
に突出して設けられる一対のロックピン139,140
とを含む。このような開閉ロック手段50は、開き戸1
2の他方の竪框17内に収容された状態で設けられてい
る。
【0045】前記ロック解除制限手段51は、作動部材
150と、板ばね151と、当接片152とを含む。作
動部材150は、前記各ラック部材121,122とほ
ぼ平行に配置される基部153と、基部153の浴室2
側の一側部からほぼ直角に屈曲して連なる係合片154
とを有し、前記基部153には前記ピニオン120が相
通する挿通孔155が形成される。基部153の脱衣室
3側の他側部には、前記当接片152が固定される。こ
の当接片152は、他方の竪框17の脱衣室3側の壁部
から突出し、浴室側引戸13aを開放したときに、この
引戸13aの一方の竪框16aが当接して浴室2側へ押
圧し、当接片152は基部153とともに前記板ばね1
51のばね力に抗して変位する。この当接片152の押
圧状態が解除されると、前記当接片152は、基部15
3とともに前記板ばね151のばね力によって脱衣室3
側に押圧され、当接片152は前記竪框17の脱衣室側
の壁部から弾発的に突出している。
【0046】前記一方のラック部材121の浴室2側の
一側部には、ロック溝156が形成され、このロック溝
155には、前記当接片152が竪框17の脱衣室3側
の壁部から突出した状態で、前記係合片154が弾発的
に嵌り込み、一方のラック部材121の上下方向の変位
を阻止している。当接片152が前述のように、浴室側
引戸13aの竪框17によって押圧されると、係合片1
54はロック溝156から離脱し、ロック状態が解除さ
れる。したがって前記ピニオン120は操作レバー26
の操作によって回転可能となり、このピニオン120の
回転に連動して、他方のラック部材122が前記一方の
ラック部材121とともに、上下に変位駆動される。
【0047】このような各ラック部材121,122の
上下方向の変位は、各連動部材123,124によって
各ロック片125,126に伝達され、各ロック片12
5,126のロックピン139,140が、上枠8およ
び下枠9にそれぞれ設けられる図示しないピン孔に嵌り
込んで係止された状態から離脱した状態となり、開き戸
12のロック状態が解除される。また操作レバー26の
回動は、ピニオン120に噛合するもう一方のピニオン
61に伝達され、このピニオン61の回動が回動軸82
を介して、各係合片53,54に伝達される。
【0048】各係合片53,54の係合部74,75
は、開き戸12の各化粧枠66,67を挿通して突出
し、浴室側引戸13aの各浴室側化粧枠96,97を介
して中桟20a内に挿入し、各係合片83,84の係合
部108,109を浴室2側から押圧して脱衣室3側へ
各変位させた後、上方へすくい上げ、こうして浴室側引
戸13aを上昇させる。前記角変位された各係合片8
3,84は、各係合部108,109が浴室側引戸13
aの脱衣室側化粧枠98,99から突出し、脱衣室側引
戸13bの浴室側化粧枠96,97の上縁部に下方から
係合し、浴室側引戸13bを前記下降位置から上昇位置
へ変位させることができる。
【0049】図5は、操作レバー26の内部の具体的構
成を示す分解斜視図である。上記の操作レバー26は、
操作者によって把持される中空の操作レバー本体160
と、操作レバー本体160の図5において上方に配置さ
れる遊端部160aから部分的に突出して設けられる操
作片161と、操作レバー本体160内に設けられ、操
作片161の押圧操作によって、少なくとも前記下降位
置から上昇位置への開き戸12の上昇変位に対応する操
作レバー本体160の移動を許容し、前記操作片161
の前記押圧操作を解除した状態では、前記開き戸12の
昇降変位に対応する操作レバー本体160の移動を阻止
する操作レバーロック手段163とを含む。
【0050】前記操作レバーロック手段163は、軸線
方向一端部に前記ピニオン120が固定される軸164
と、この軸164の軸線方向端部に固定される大略的に
直円筒状の嵌合部材165と、嵌合部材165の軸線方
向一端部が嵌り込む嵌合凹所166が形成される移動部
材167と、移動部材167の図5における上部に一体
的に連なって上方に延びる案内部材168と、前記移動
部材165および操作レバー本体160間に介在され、
移動部材165を前記遊端部160a側にばね付勢する
圧縮コイルばね169とを含む。
【0051】前記操作片161は、直円柱状の棒状体で
あって、下方の軸線方向一端部が前記案内部材168の
上端部の中央部に一体的に連なり、軸線方向他端部は、
操作レバー本体160の前記遊端部160aから突出し
ている。
【0052】前記操作レバー本体160は、操作者が把
持し、大略的に直円筒状の外周面を有する把持部170
と、把持部170の長手方向(図5の上下方向)一端部
に直角に屈曲して連なり、前記嵌合部材165が収容さ
れる基端部160bとを有する。前記移動部材167と
案内部材168と操作片161とは、把持部170内
で、その長手方向に沿う軸線方向に移動自在である。嵌
合部材165は、前記移動部材167の嵌合凹所166
に嵌り込む軸線方向一端部側に、周方向に180°間隔
をあけ、かつ軸線方向に沿って延びる2つの嵌合溝17
1a,171bが形成される。
【0053】移動部材167の前記嵌合凹所166は、
前記軸線方向に長手の略長円筒状周壁172の内周面1
73によって規定され、この周壁172の前記嵌合凹所
166に下方から臨む下縁部には、前記嵌合凹所166
内に突出する嵌合突起174が一体的に形成される。前
記周壁172の内周面173は、前記軸線を含む仮想一
平面上で、嵌合突起174の上面175と、この上面1
75に対向する内周面173の上縁176とを結ぶ長手
方向の距離d1が、嵌合部材165の外径D1と前記嵌
合突起174の突出高さΔhとの和(d1+Δh)より
も大きく(d1>D1)選ばれる。
【0054】これによって嵌合部材165が嵌合凹所1
66に嵌り込んだ状態で、前記操作片161を押圧操作
することによって、移動部材167を圧縮コイルばね1
69のばね力に抗して押し下げ、各嵌合溝171a,1
71bのいずれか一方から離脱させ、操作レバー本体1
60を180°角変位させ、操作片161の押圧状態を
解除することによって、各嵌合溝171a,171bの
いずれか他方に前記嵌合突起74を嵌合させて、操作レ
バー160を180°反転した位置に係止することがで
きる。
【0055】このように操作レバー160を反転する前
の状態を、各引戸13a,13bの下降位置に設定し、
上記のように180°反転させた位置を上昇位置に設定
しておくことによって、各引戸13a,13bを下降位
置と上昇位置とに選択的に切換えることができる。
【0056】図6は、角変位量制限手段180の具体的
構成を示す図であり、図6(1)は角変位量制限手段1
80を浴室2側から見た正面図であり、図6(2)は図
6(1)の上方から見た角変位量制限手段180の平面
図であり、図(3)は角変位量制限手段180が上枠8
および上昇位置の浴室側引戸13a間に取付けられた状
態を示す断面図である。開き戸12の上框18と建具枠
10の上枠8との間には、開き戸12の前記略鉛直な軸
線まわりの角変位量を制限するために、角変位量制限手
段180が設けられる。
【0057】この角変位量制限手段180は、長手板状
の金属製ステーアーム181と、このステーアーム18
1の長手方向一端部に連結ピン182によって連結さ
れ、開き戸12の上框18にビス183a,183bに
よって固定される合成樹脂製の固定側取付片184と、
ステーアーム181の長手方向他端部に連結ピン185
によって連結され、建具枠10の上枠8に形成される案
内溝186に嵌り込んだ状態で、前記上枠8の長手方向
に沿って移動自在に案内される合成樹脂製の可動側取付
片187とを有する。
【0058】前記一方の連結ピン182は、ステーアー
ム181の長手方向一端部に形成されるピン孔189に
緩やかに嵌まり込み、ステーアーム181の長手方向一
端部と固定側取付片184とを緩やかな状態で連結す
る。また他方の連結ピン185は、ステーアーム181
の長手方向他端部に形成されるピン孔190に回転が許
容し得る程度にぴったりと嵌まり込み、ステーアーム1
81の長手方向他端部と可動側取付片187とを連結す
る。前記上枠8には、上記の可動側取付片187にほぼ
同様な形状のストッパ191が図示しないビスなどによ
って固定される。
【0059】前記操作レバー26を下方に倒した状態で
は、図6(1)の実線で示されるように、各引戸13
a,13bは下降位置にあり、このときステーアーム1
81は水平に対して角度θを成して傾斜しており、この
角度θはたとえば171°程度である。また操作レバー
26を上向きに操作すると、各引戸13a,13bは上
昇位置へ移動し、図6(1)の仮想線で示されるよう
に、ステーアーム181は略水平状態になり、このよう
に各引戸13a,13bの高さ位置の変化を許容するこ
とができる。各引戸13a,13bが上昇位置に変位し
た状態では、開き戸12とともに浴室2側へ開いて全開
することができるが、この角変位量を制限しなければ、
開き戸12が浴室内壁193に当接してしまうため、開
き戸12が浴室内壁193に当接する前に、開き戸12
および各引戸13a,13bの浴室2側への角変位を阻
止する必要があり、そのような位置を選択して、前記ス
トッパ191は上枠8に取付けられている。
【0060】図7は、切欠き遮蔽具200の具体的構成
を示す図であり、図7(1)は切欠き遮蔽具200の浴
室2側から見た正面図であり、図7(2)は図7(1)
の下方から見た切欠き遮蔽具200の底面図であり、図
7(3)は切欠き遮蔽具200上枠8に取付けられた状
態を示す断面図である。前記上枠8の浴室2側の2つの
リブ29,30には、切欠き35,36が形成され、こ
れらの切欠き35,36は、各引戸13a,13bが前
述の図2および図3に示されるように、閉鎖されたと
き、開き戸12の召し合わせ框となる他方の竪框17か
ら浴室2側から見て右方に、浴室側引戸13aの上框1
8aと上枠8との間で、切欠き35,36の一部が露出
して開口201を生じる。このような開口201を塞ぐ
ために、上枠8の前記案内溝186には、切欠き遮蔽具
200が装着される。
【0061】この切欠き遮蔽具200は、合成樹脂から
成り、断面形状が大略的に逆L字状の遮蔽部材202
と、遮蔽部材202の上部に装着される板ばね203と
を有する。前記遮蔽部材202は、上枠8の前記案内溝
186に摺動自在に嵌り込む嵌合部204と、案内溝1
86に嵌まり込んだ前記嵌合部204の脱衣室3側の一
側部から下方にほぼ直角に屈曲して連なる板状の遮蔽部
205と有する。嵌合部204は、遮蔽部205よりも
短く、遮蔽部204の長手方向一端部寄り(図7(1)
および図7(2)の右側の端部寄り)に形成される。し
たがって遮蔽部205の長手方向他端部側は、嵌合部2
04の長手方向他端部から突出している。
【0062】前記嵌合部204の長手方向一端部には、
前記板ばね203の長手方向一端部が嵌着され、この長
手方向一端部から長手方向他端部寄りになるにつれて上
方(図7(1)の上方)に凸に湾曲し、嵌合部204の
上面から上方に突出する突出部分206が形成されてい
る。このような突出部分206は、上枠8に案内溝18
6内で下方から弾発的に当接し、遮蔽部材202に適度
の制動力を作用させて、開口201を塞いだ位置からず
れてしまうことを防ぎ、かつ手動によって容易に移動さ
せることができる。
【0063】このような切欠き遮蔽具200は、開口2
01を塞いだ状態では、嵌合部204の長手方向他端部
の端面207が、開き戸12の召し合わせ框となる他方
の竪框17の側面208に接触し、または側面208の
直前に近接して対向する位置に配置され、開口201は
遮蔽部205によって塞がれている。ひれによって浴室
2から脱衣室3へ前記開口201を介して湯気などが漏
出することが防がれ、また脱衣室3から浴室2内に冷気
が侵入することが防がれる。
【0064】さらに前述したように、操作レバー26を
操作して各引戸13a,13bを上昇位置に移動させて
開き戸12とともに浴室2側へ開放するときには、手指
で前記嵌合部204に長手方向に垂直に設けられる複数
(本実施の形態では3)のリブ209のいずれか1つ、
または複数を把持して、全開方向Eに移動させることに
よって、切欠き遮蔽具200を切欠き35,36の遮蔽
位置から退避させ、各切欠き35,36を開放して、最
も通路側に突出する脱衣室側引戸13bが切欠き遮蔽具
200に当接するなどして干渉することが防がれる。
【0065】このような本実施の形態の引戸装置1によ
れば、昇降変位手段24の操作レバー26の矢符C1,
C2方向への操作によって、各引戸13a,13bを下
降位置および上昇位置のいずれか一方に選択的に移動す
ることができるので、前記操作レバー26を各引戸13
a,13bが上昇位置に配置される矢符C1方向に操作
しない限り、各引戸13a,13bは下降位置で下枠9
に支持された状態にある。したがって開き戸12および
各引戸13a,13bが浴室2側に不用意に押圧されて
も、各引戸13a,13bの各戸車37,38が下枠レ
ール39,40に支持されているため、不所望に浴室2
側へ移動してしまうことが防がれる。
【0066】このように昇降変位手段24が開き戸12
に設けられることによって、開き戸12および各引戸1
3a,13bを浴室2側へ開放できない状態と、浴室2
側に角変位して開放可能な状態とを、操作者の操作レバ
ー26の操作によって切換えることができ、安全性が向
上される。
【0067】また引戸13a,13bが上昇位置にある
か下降位置にあるかを、操作レバー26自体の向きなど
の操作状態、すなわち上向き位置か下向き位置かによっ
て外部から容易に認識することができるので、操作レバ
ー26が前記上昇位置に対応する操作位置である下向き
位置にあるにも拘らず、開き戸12および各引戸13
a,13bを通行時に不用意に把持し、あるいは開き戸
12および各引戸13a,13bにもたれ掛かるなどし
て、開き戸12および各引戸13a,13bを浴室2側
に押圧してしまうことが防がれ、安全性を向上すること
ができる。
【0068】さらに操作レバー26は、開き戸12の間
口方向一側部25に設けられるので、操作レバー26を
浴室2側からだけではなく、脱衣室3側からも、各引戸
13a,13bを、脱衣室3側から操作レバー26を操
作できる程度に適度に開放して、操作することが可能で
ある。したがって操作レバー26の操作を脱衣室3側お
よび浴室2側の双方から行うことができ、操作レバー2
6を操作するために浴室2側へ操作者が移動する必要が
なくなり、操作性が良好であり、利便性が向上される。
【0069】また開閉ロック手段50によって、操作レ
バー26に連動して開き戸12を上枠8および下枠9に
係止し、その係止状態を解除することができるので、各
引戸13a,13bが下降位置に配置された状態では、
各引戸13a,13bが無理な力で浴室2側へ押圧され
て下枠9から外れ、開き戸12とともに浴室2側へ開か
れてしまうという不具合が防がれ、より一層安全性が向
上される。
【0070】さらにロック解除制限手段51によって、
各引戸13a,13bが一方の竪枠6に近接した開放位
置、すなわち開き戸12と見込み方向にほぼ重なる位置
まで開放されたときにのみ、操作レバー26の操作また
は開閉ロック手段50による開き戸12の前記上枠8お
よび下枠9への係止状態が解除されるので、各引戸13
a,13bを開き戸12側へ移動させて充分に開放され
ていないにもかかわらず、浴室12側へ開かれてしまう
ことが防がれ、より一層安全性が向上される。
【0071】さらに前記操作レバー本体160の操作片
161を押下するなどの操作によって、操作レバーロッ
ク手段が操作レバー本体160の操作による移動を許容
し、前記操作片161を操作しない状態では、前記操作
レバー本体160の操作による移動を阻止するので、通
行時などに、操作レバー26に誤って接触し、あるいは
子供のいたずらなどによって、操作レバー26を、少な
くとも開き戸12の上昇変位に対応する方向へ移動させ
てしまうことが防がれ、操作レバー26の操作に対する
注意を促し、より一層安全性を向上することができる。
【0072】さらに前記角変位制限手段180によっ
て、開き戸12の角変位量が制限されるので、開き戸1
2が浴室2側へ不所望に大きく開いてしまうことが防が
れ、開放時に開き戸12が浴室2の浴室内壁などに当接
して損傷しまうことが防がれる。
【0073】前述の実施の形態では、前記開閉ロック手
段50は、開き戸12を上枠8および下枠9の両方に係
止するように構成されたが、本発明の実施の他の形態で
は、開き戸12を上枠8および下枠9のいずれか一方だ
けに係止するようにしてもよい。このような構成によれ
ば、部品点数が少なくて済み、構成を簡素化することが
できる。
【0074】
【発明の効果】請求項1記載の本発明によれば、昇降変
位手段の操作レバーの操作によって、引戸を下降位置お
よび上昇位置のいずれか一方に選択的に移動することが
できるので、前記操作レバーを引戸が上昇位置に配置さ
れる方向に操作しない限り、引戸は下降位置で下枠に支
持された状態にあり、開き戸および引戸が浴室側に不用
意に押圧されても、不所望に浴室側へ移動してしまうこ
とが防がれる。このように昇降変位手段が開き戸に設け
られることによって、開き戸および引戸を浴室側へ開放
できない状態と、浴室側に角変位して開放可能な状態と
を、操作者が操作レバーを操作することによって切換え
ることができ、安全性が向上される。
【0075】また引戸が上昇位置にあるか下降位置にあ
るかを、操作レバー自体の向きなどの操作状態によって
外部から容易に認識することができるので、操作レバー
が前記上昇位置に対応する操作位置にあるにも拘らず、
開き戸および引戸を通行時に不用意に把持し、あるいは
開き戸および引戸にもたれ掛かるなどして、開き戸およ
び引戸を浴室側に押圧してしまうことが防がれ、安全性
が向上される。
【0076】さらに操作レバーは、開き戸の間口方向一
側部に設けられるので、操作レバーを浴室側からだけで
はなく、脱衣室側からも引戸を適度に開放して操作する
ことが可能であり、したがって操作レバーの操作を脱衣
室側および浴室側の双方から行うことができ、利便性が
向上される。
【0077】請求項2記載の本発明によれば、開閉ロッ
ク手段によって、操作レバーに連動して開き戸を上枠お
よび下枠のうち少なくとも一方に係止し、その係止状態
を解除することができるので、引戸が下降位置に配置さ
れた状態では、引戸が無理な力で浴室側へ押圧されて下
枠から外れ、開き戸とともに浴室側へ開かれてしまうと
いう不具合が防がれ、より一層安全性が向上される。
【0078】請求項3記載の本発明によれば、ロック解
除制限手段によって、引戸が開き戸と見込み方向にほぼ
重なる位置まで開放されたときにのみ、開閉ロック手段
による開き戸の係止状態が解除されるので、引戸を開き
戸側へ移動させて充分に開放されていないにもかかわら
ず、浴室側へ開かれてしまうことが防がれ、より一層安
全性が向上される。
【0079】請求項4記載の本発明によれば、前記操作
レバー本体の操作片の操作によって、操作レバー本体の
操作を許容し、前記操作片を操作しない状態では、前記
操作レバー本体の操作を阻止するので、通行時などに、
操作レバーに誤って接触し、あるいは子供のいたずらな
どによって、操作レバーを、少なくとも開き戸の上昇変
位に対応する方向へ移動させてしまうことが防がれ、操
作レバーの操作に対する注意を促し、より一層安全性を
向上することができる。
【0080】請求項5記載の本発明によれば、角変位制
限手段によって、開き戸の角変位量が制限されるので、
開き戸が浴室側へ不所望に大きく開いてしまうことが防
がれ、開放時に開き戸が浴室の壁などに当接して損傷し
まうことが防がれる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態の引戸装置1を示す水平
断面図である。
【図2】図1に示される引戸装置1の鉛直断面図であ
る。
【図3】引戸装置1を浴室2側から見た正面図である。
【図4】昇降変位手段24の具体的構成を示す分解斜視
図である。
【図5】操作レバー26の内部の具体的構成を示す分解
斜視図である。
【図6】角変位量制限手段180の具体的構成を示す図
であり、図6(1)は角変位量制限手段180を浴室2
側から見た正面図であり、図6(2)は図6(1)の上
方から見た角変位量制限手段180の平面図であり、図
(3)は角変位量制限手段180が上枠8および上昇位
置の浴室側引戸13a間に取付けられた状態を示す断面
図である。
【図7】切欠き遮蔽具200の具体的構成を示す図であ
り、図7(1)は切欠き遮蔽具200の浴室2側から見
た正面図であり、図7(2)は図7(1)の下方から見
た切欠き遮蔽具200の底面図であり、図7(3)は切
欠き遮蔽具200上枠8に取付けられた状態を示す断面
図である。
【符号の説明】
1 引戸装置 2 浴室 3 脱衣室 4 壁 5 開口部 6,7 竪枠 8 上枠 9 下枠 10 建具枠 11a,11b ヒンジ 12 開き戸 13a,13b 引戸 16,17、16a,17a、16b,17b 竪框 18,18a,18b 上框 19,19a,19b 下框 20,20a,20b 中框 23a,23b 把手 24 昇降変位手段 25 開き戸12の一側部 26 操作レバー 27a,27b 案内片 29,30,31 リブ 32,33 案内溝 35,36 切欠き 37,38 戸車 39,40 下枠レール 48 第1昇降駆動手段 49 第2昇降駆動手段 50 開閉ロック手段 51 ロック解除制限手段 53,54;83,84 係合片 121,122 ラック部材 123,124 連動部材 125,126 ロック片 150 作動部材 152 当接片 155 ロック溝 160 操作レバー本体160 161 操作片 163 操作レバーロック手段 165 嵌合部材 167 移動部材 180 角変位量制限手段 181 ステーアーム 200 切欠き遮蔽具

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 浴室と脱衣室とを仕切る壁に開口部が形
    成され、この開口部に、一対の竪枠と、各竪枠の各上端
    部を連結する上枠と、各竪枠の各下端部を連結する下枠
    とを有する建具枠が固定され、 建具枠には、一方の竪枠に略鉛直な軸線まわりに角変位
    可能に連結される開き戸と、開き戸よりも脱衣室側で上
    枠および下枠の長手方向に沿う間口方向に移動可能に設
    けられる引戸とが保持され、 開き戸には、前記引戸を、下枠に間口方向に開閉可能に
    支持された下降位置と、下枠から上方へ離間して浴室側
    へ移動可能な上昇位置とに選択的に変位させる昇降変位
    手段が設けられ、 前記昇降変位手段は、前記引戸の位置を下降位置と上昇
    位置とを選択的に切換えるための操作レバーを有し、こ
    の操作レバーは、開き戸の他方の竪枠側の一側部に設け
    られることを特徴とする引戸装置。
  2. 【請求項2】 昇降変位手段は、前記操作レバーに連動
    して、引戸が下降位置に配置された状態では、開き戸を
    上枠および下枠のうち少なくとも一方に係止し、前記引
    戸が上昇位置に配置された状態では、前記開き戸の上枠
    および下枠のうち少なくとも一方への係止状態を解除す
    る開閉ロック手段を含むことを特徴とする請求項1記載
    の引戸装置。
  3. 【請求項3】 昇降変位手段は、引戸が前記一方の竪枠
    に近接した開放位置に移動したとき、開閉ロック手段の
    前記係止状態の解除を許容し、前記引戸が開放位置より
    も前記他方の竪枠寄りに配置された状態では、開閉ロッ
    ク手段の係止状態の解除を阻止するロック解除制限手段
    を含むことを特徴とする請求項2記載の引戸装置。
  4. 【請求項4】 前記操作レバーは、操作者によって把持
    される操作レバー本体と、操作レバー本体に設けられる
    操作片と、操作レバー本体内に設けられ、操作片の操作
    によって、少なくとも前記下降位置から上昇位置への開
    き戸の上昇変位に対応する操作レバー本体の移動を許容
    し、前記操作片の操作を解除した状態では、前記開き戸
    の上昇変位に対応する操作レバー本体の移動を阻止する
    操作レバーロック手段とを含むことを特徴とする請求項
    1〜3のいずれか1つに記載の引戸装置。
  5. 【請求項5】 開き戸と建具枠との間には、開き戸の前
    記略鉛直な軸線まわりの角変位量を制限する角変位量制
    限手段が設けられることを特徴とする請求項1〜4のい
    ずれか1つに記載の引戸装置。
JP2000218846A 2000-07-19 2000-07-19 引戸装置 Pending JP2002030863A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000218846A JP2002030863A (ja) 2000-07-19 2000-07-19 引戸装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000218846A JP2002030863A (ja) 2000-07-19 2000-07-19 引戸装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002030863A true JP2002030863A (ja) 2002-01-31

Family

ID=18713735

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000218846A Pending JP2002030863A (ja) 2000-07-19 2000-07-19 引戸装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2002030863A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2002030863A (ja) 引戸装置
JP2008073474A (ja) キッチン設備
JP6251140B2 (ja) 施錠装置
JPH08165836A (ja) 障子窓
JP3191151B2 (ja) パチンコ機の施錠装置
JP2005076334A (ja) 開き窓
JP3784647B2 (ja) 平行突き出し窓
JP2525630Y2 (ja) 縦軸開き窓
JPH0740050Y2 (ja) 引違いサツシ窓の係止装置
JPH0420130Y2 (ja)
JP7219622B2 (ja) オーバーヘッドドアの解錠装置
JP4555107B2 (ja) 折れ戸の非常時開放装置
JPH0420129Y2 (ja)
JP3488961B2 (ja) 折 戸
JP4088580B2 (ja) 施錠機構付き引手装置、およびこれを備えたサッシ窓
JP2539223Y2 (ja) 跳出し引違いサッシの上部跳出し装置
JPH0423177Y2 (ja)
JP2519976Y2 (ja) 出窓用雨戸の開閉装置
JP2543607Y2 (ja) 縦軸開閉窓の中途開き停止機構
JP2015194071A (ja) 揺動窓のロック操作装置
JP2002227512A (ja) 平行突き出し窓
JPS5927507Y2 (ja) 上下開閉窓のロツク装置
JP3096885B2 (ja) 連動折り戸用の走行体とヒンジの着脱装置
JPH0539178Y2 (ja)
KR200230858Y1 (ko) 창문 자동 레바 록