JP2002030374A - 水素吸蔵合金およびその製造方法 - Google Patents

水素吸蔵合金およびその製造方法

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Masuo Okada
田 益 男 岡
Iwane Nagase
瀬 石 根 長
Takasumi Shimizu
水 孝 純 清
Takao Yuto
藤 隆 夫 湯
Takao Okochi
敬 雄 大河内
Yoshihiro Sumida
田 義 博 隅
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 水素吸蔵量の多いTi−Cr−α系水素吸蔵
合金を提供する。 【解決手段】 主成分組成が、 Ti100−x−yCrα で表わされ、 50≦x(モル%)≦62.5 0≦y(モル%)≦10.0 αはAl,Mn,V,Mo,Fe,Co,Niのうちか
ら選ばれる1種または2種以上、 酸素当量=酸素濃度(質量%)+窒素濃度(質量%)×
2.97+炭素濃度(質量%)×1.13 で算出される酸素当量が0.45質量%以下、で且つ、
体心立方(bcc)型の結晶構造を持つ水素吸蔵量の大
なる水素吸蔵合金を真空または不活性ガス中レビテーシ
ョン溶解部2とガスアトマイズ部3を組み合わせた粉末
製造法により製造する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、水素吸蔵特性に優
れ、水素を貯える水素ボンベや燃料電池の電極などとし
て使用される水素吸蔵合金およびその製造方法に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】近年、水素吸蔵合金は水素の貯蔵体とし
て注目されており、大きな水素吸蔵量をもつ水素吸蔵合
金の開発が進められている。
【0003】そして、この水素吸蔵合金については、そ
の特性・性能が組成および結晶構造さらには製造方法に
大きく依存することから、新しい水素吸蔵合金の開発に
際しこれらの諸点を考慮して多面的な検討がなされてい
る。
【0004】この種の水素吸蔵合金には種々の成分系の
ものが知られており、例えば、Ti−Cr−α系(αは
Al,Mn,V,Mo,Fe,Co,Niのうちから選
ばれる1種または2種以上)のものも知られているが、
この水素吸蔵合金において、1300℃以上の高い温度
から急冷したとしてもLaves相C14型の六方晶
(hcp)が混在し、体心立方(bcc)型の結晶構造
とはならず、水素吸蔵量も少ないという問題点があっ
た。
【0005】
【発明の目的】本発明は、このような従来の問題点に鑑
みてなされたものであって、Ti−Cr−α系の水素吸
蔵合金において、1300℃以上の高い温度から急冷し
たときに体心立方(bcc)型の結晶構造を得ることが
でき、しかもより大きな水素吸蔵量を得ることができる
水素吸蔵合金を量産性に優れたプロセスで提供できるよ
うにすることを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者は、Ti−Cr
−α系の水素吸蔵合金において、1300℃以上の高い
温度から急冷したとしてもLaves相C14型の六方
晶(hcp)が混在し、体心立方(bcc)型の結晶構
造とならず、水素吸蔵量も少ないものとなる原因につい
て鋭意実験・研究を進めた結果、高酸素濃度の場合に、
1300℃以上の高い温度から急冷したとしてもLav
es相C14型の六方晶(hcp)が混在し、体心立方
(bcc)型の結晶構造とならず、水素吸蔵量も少ない
ものとなり、酸素含有量を少なくした低酸素濃度組成の
場合には高温からの急冷後に体心立方(bcc)型の結
晶構造となり、しかもより大きな水素吸蔵量を得ること
ができることを確かめた。
【0007】すなわち、本発明に係る水素吸蔵合金は、
請求項1に記載しているように、主成分組成が、 Ti100−x−yCrα で表わされ、 50≦×(モル%)≦62.5 0≦y(モル%)≦10.0 αはAl,Mn,V,Mo,Fe,Co,Niのうちか
ら選ばれる1種または2種以上、 酸素当量=酸素濃度(質量%)+窒素濃度(質量%)×
2.97+炭素濃度(質量%)×1.13 で算出される酸素当量が0.45質量%以下、で且つ体
心立方(bcc)型の結晶構造を持つものとしたことを
特徴としている。
【0008】また、本発明に係る水素吸蔵合金の製造方
法は、請求項2に記載しているように、請求項1に記載
の水素吸蔵合金を製造するに際し、低酸素当量と急冷凝
固を実現するために真空または不活性ガス中レビテーシ
ョン溶解とガス噴霧を組み合わせた粉末製造法とするよ
うにしたことを特徴としている。
【0009】そして、本発明に係る水素吸蔵合金の製造
方法においては、請求項3に記載しているように、真空
または不活性ガス中レビテーション溶解による溶解温度
を1300℃以上とするようになすことが場合によって
はより望ましい。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明が適用される水素吸蔵合金
は、その主成分組成が、Ti100−x−yCrα
で表わされ、50≦x(モル%)≦62.5、0≦y
(モル%)≦10.0の範囲であって、αはAl,M
n,V,Mo,Fe,Co,Niのうちから選ばれる1
種または2種以上からなるものである。
【0011】このうち、CrはTi−Cr−α系の水素
吸蔵合金において、水素平衡圧を上昇させ、純金属Ti
より、常温・大気圧付近で水素を吸蔵し易くするのに有
効な元素であるが、このCr含有量が50モル%よりも
少ないと水素吸蔵量が2.0質量%より少なくなるので
好ましくなく、また、62.5モル%よりも多いとき
も、同様に、水素吸蔵量が2.0質量%より少なくなる
ので好ましくないことから、Cr含有量は50〜62.
5モル%の範囲としている。
【0012】また、αはAl,Mn,V,Mo,Fe,
Co,Niのうちから選ばれる1種または2種以上の金
属元素からなるものであり、これらの金属元素はTi−
Cr−α系の水素吸蔵合金において、少量添加(10.
0モル%以下)の場合は体心立方(bcc)相を安定化
させ、水素吸蔵量を増加させるのに有効な元素である
が、このα元素の含有量が10.0モル%を超えると水
素吸蔵量が減少するので好ましくないことから、α元素
の含有量は0〜10.0モル%の範囲としている。
【0013】さらに、TiはTi−Cr−α系の水素吸
蔵合金において、体心立方(bcc)結晶構造を形成
し、大きな水素吸蔵量を得るのに有効な元素であるの
で、実質的に残部としている。
【0014】さらに、本発明による水素吸蔵合金におい
ては、 酸素当量(質量%)=酸素濃度(質量%)+窒素濃度
(質量%)×2.97+炭素濃度(質量%)×1.13 で算出される酸素当量が0.45質量%以下で且つ体心
立方(bcc)型の結晶構造をもつものとしているが、
この場合に、酸素当量が0.45質量%よりも多いと1
300℃以上の高い温度から急冷してもLaves相C
14型六方晶(hcp)が混在しかつ体心立方(bc
c)型の結晶構造とはならず水素吸蔵量が少ないものと
なるため、酸素当量を0.45質量%以下とし1300
℃以上の高い温度から急冷した後に体心立方(bcc)
型の結晶構造となるようにして大きな水素吸蔵量を得る
ことができるようにしている。
【0015】本発明に係る水素吸蔵合金の製造方法にお
いては上記低酸素濃度組成で且つ体心立方(bcc)型
の結晶構造をもつ水素吸蔵合金を製造するに際し、低酸
素当量と急冷凝固を実現するために真空または不活性ガ
ス中レビテーション溶解とガス噴霧を組み合わせた粉末
製造法とするようにしている。
【0016】一般に耐火物るつぼを用いた溶解法では、
るつぼ成分から酸素,窒素,炭素等の不純物が混入する
ことによって溶解金属中の酸素当量を上げることにな
る。
【0017】これに対し、水冷銅るつぼとこの水冷銅る
つぼの囲りに配設した高周波誘導加熱用コイルを備えた
レビテーション(浮遊)溶解炉を用いると、水冷銅るつ
ぼ内で溶解した金属は高周波誘導加熱による磁気誘導作
用によって浮遊溶解状態(非接触溶解状態)が得られる
こととなるので、るつぼからの不純物の混入がなくなる
と共に真空または不活性ガス中でのレビテーション溶解
とすることによって汚染を伴わない溶解が可能となり、
溶解金属中の酸素当量をかなり低減したものとすること
が可能となる。他方、インゴットを得たのち真空熱処理
して急冷する手法も考えられるが、量産に適さないもの
となりやすい。
【0018】そこで、本発明においては、低酸素当量と
急冷凝固を実現するために真空または不活性ガス中レビ
テーション溶解とガス噴霧を組み合わせた手法を採用す
ることとした。
【0019】そして、好ましくは真空または不活性ガス
中レビテーション溶解による溶解温度を1300℃以上
となるようにした。
【0020】
【実施例】以下、本発明の実施例について詳細に説明す
るが、本発明は以下の実施例のみに限定されないことは
いうまでもない。
【0021】図1は、本発明の実施例および比較例にお
いて使用したレビテーション溶解・ガスアトマイズ装置
を示すものであって、このレビテーション溶解・ガスア
ストマイズ装置1はその上部にレビテーション溶解部2
をそなえていると共に下部にガスアトマイズ部3をそな
えている。
【0022】このうち、上部のレビテーション溶解部2
には溶解槽4をそなえ、この溶解槽4の内部は真空状態
(減圧状態を当然含む)に設定できると共に不活性ガス
雰囲気にも設定できるものとなっており、水冷銅るつぼ
5と、この水冷銅るつぼ5の囲りに配設した高周波誘導
加熱用コイル6をそなえ、水冷銅るつぼ5の内部に目的
とする水素吸蔵合金の組成となるように装入した水素吸
蔵合金(原料)7は、高周波誘導加熱用コイル6による
磁気的作用によって浮遊溶解状態(非接触溶解状態)と
なり、るつぼおよび雰囲気からの汚染を伴わない溶解を
可能とするものである。また、水冷銅るつぼ5の下部に
は溶湯ノズル5Nを備えたものになっている。
【0023】さらに、下部のガスアトマイズ部3にはア
トマイズ槽8をそなえ、溶解槽4との境界部分にはガス
ノズル9Nをそなえている。
【0024】さらにまた、アトマイズ槽8の下端部分に
は粉末貯槽10をそなえていて水素吸蔵合金(粉末)7
が貯えられるものとなっている。
【0025】そこでまず、表1に示す本発明実施例およ
び表2に示す本発明比較例の成分組成となるように、T
iスポンジ,Cr金属,添加元素の金属原料を配合・装
入して、Ti−Cr−α系合金を図1に示したレビテー
ション溶解・ガスアトマイズ装置1の溶解槽4内の水冷
銅るつぼ5中で溶解した。
【0026】Ti−Cr−α系合金(水素吸蔵合金)7
を水冷銅るつぼ5中で非接触溶解により溶製した後、水
冷銅るつぼ5の下部に設けた溶湯ノズル5Nから水素吸
蔵合金溶湯流7Sを流下させると共にこの水素吸蔵合金
溶湯流7Sに向けてガスノズル9Nよりアルゴンガスを
噴射した。このとき、アルゴンガスによる水素吸蔵合金
(溶湯)7への冷却速度は1000K(727℃)/s
ec以上となるようにした。
【0027】このようなガスアトマイズにおいて、冷却
速度は1000K(727℃)/sec以上の超急冷と
なるため、図2に示すTi−Cr組成温度状態図におい
て、本発明が適用されるTi−Cr−α系水素吸蔵合金
で約1300℃以上の温度に存在する体心立方(bc
c)結晶構造単相を損なわずに製造することができる。
【0028】そして、冷却速度が遅いか、あるいは、酸
素当量(酸度濃度)が高いとhcp(六方晶,Lave
s C14型)構造が析出して混相となる。
【0029】そして、このガスアトマイズによって製造
された水素吸蔵合金(粉末)7はアトマイズ槽8の下端
部分に設けた粉末貯槽10に貯えられる。
【0030】このようにして得た本発明実施例および比
較例の水素吸蔵合金において、酸素濃度,窒素濃度,炭
素濃度,酸素当量,水素吸蔵量,体心立方(bcc)構
造の存在率を調べたところ、同じく表1および表2に示
す結果であった。
【0031】このとき、酸素当量は前述の式で算出した
値を示し、水素吸蔵量は30℃,4MPaでの水素吸蔵
量で評価し、bcc存在率は各組成のLaves相C1
4型六方晶の(110)面のピーク強度iと純物質強度
138(cpa)との比、すなわち、 bccの存在率(%)=(1−i/138)×100 から求めた。
【0032】そして、酸素当量と水素吸蔵量との関係を
部分的にプロットしたところ、図3に示す結果であっ
た。
【0033】
【表1】
【0034】
【表2】
【0035】表1および表2ならびに図3に示すよう
に、酸素当量が0.45質量%以下であると水素吸蔵量
をかなり多いものとすることが可能であり、また、結晶
構造はbcc(体心立方)単相が好ましく、hcp(六
方晶,Laves C14)との混相になると水素吸蔵
量が減少し、水素平衡(プラトー)圧の上昇,水素平衡
(プラトー)域の傾斜化を生じることが認められた。そ
して、この要因としては、熱処理温度の不足、急冷速度
の不足、酸素濃度,窒素濃度,炭素濃度(すなわち、酸
素当量)の過大などが考えられた。
【0036】さらに詳細には、Al含有量を2.5モル
%とした実施例1〜4は酸素当量が0.45質量%以下
であり、ほぼbcc型の結晶構造となっていて2.0質
量%を超える水素吸蔵量が得られている。それに対し、
同じくAl含有量を2.5モル%とした比較例1〜4で
は、酸素当量が0.45質量%を超え、bcc相の存在
率もかなり低くなっていて、水素吸蔵量も1.2質量%
以下と低くなっている。
【0037】実施例7、実施例11はCr量の上限の6
2.5モル%でのデータで2.0質量%を超える水素吸
蔵量が得られているが、比較例6ではCr量が上限を超
え、65モル%であるため、水素吸蔵量は2.0質量%
以下と低くなっている。
【0038】また、実施例8〜10はAlを10モル%
以下の量で添加した場合であって水素吸蔵量は2.0質
量%を超える水素吸蔵量が得られているが、10モル%
を超える比較例7では、水素吸蔵量は2.0質量%以下
と低くなっている。
【0039】実施例12〜14はVを10モル%以下の
量で添加した場合であって水素吸蔵量は2.0質量%を
超える水素吸蔵量が得られているが、10モル%を超え
る比較例8では、水素吸蔵量は2.0質量%以下と低く
なっている。
【0040】実施例15〜17はMoを10モル%以下
の量で添加した場合であって水素吸蔵量は2.0質量%
を超える水素吸蔵量が得られているが、10モル%を超
える比較例9では、水素吸蔵量は2.0質量%以下と低
くなっている。
【0041】実施例18〜20はMnを10モル%以下
の量で添加した場合であって水素吸蔵量は2.0質量%
を超える水素吸蔵量が得られているが、10モル%を超
える比較例10では、水素吸蔵量は2.0質量%以下と
低くなっている。
【0042】実施例21〜23はCoを10モル%以下
の量で添加した場合であって水素吸蔵量は2.0質量%
を超える水素吸蔵量が得られているが、10モル%を超
える比較例11では、水素吸蔵量は2.0質量%以下と
低くなっている。
【0043】実施例24〜26はNiを10モル%以下
の量で添加した場合であって水素吸蔵量は2.0質量%
を超える水素吸蔵量が得られているが、10モル%を超
える比較例12では、水素吸蔵量は2.0質量%以下と
低くなっている。
【0044】実施例27〜29はFeを10モル%以下
の量で添加した場合であって水素吸蔵量は2.0質量%
を超える水素吸蔵量が得られているが、10モル%を超
える比較例13では、水素吸蔵量は2.0質量%以下と
低くなっている
【0045】
【発明の効果】本発明による水素吸蔵合金では、請求項
1に記載しているように、主成分組成が、 Ti100−x−yCrxα で表わされ、 50≦x(モル%)≦62.5 0≦y(モル%)≦10.0 αはAl,Mn,V,Mo,Fe,Co,Niのうちか
ら選ばれる1種または2種以上、 酸素当量=酸素濃度(質量%)+窒素濃度(質量%)×
2.97+炭素濃度(質量%)×1.13 で算出される酸素当量が0.45質量%以下、で且つ体
心立方(bcc)型の結晶構造をもつものとしたから、
Ti−Cr−α系の水素吸蔵合金において1300℃以
上の高い温度から急冷したときに体心立方(bcc)型
の結晶構造を得ることができ、しかもより大きな水素吸
蔵量をもつ水素吸蔵合金を提供することが可能であると
いう著しく優れた効果がもたらされる。
【0046】また、本発明による水素吸蔵合金の製造方
法では、請求項2に記載しているように、請求項1に記
載の水素吸蔵合金を製造するに際し、低酸素当量と急冷
凝固を実現するために真空または不活性ガス中レビテー
ション溶解とガス噴霧を組み合わせた粉末製造法とする
ようにしたから、Ti−Cr−α系の水素吸蔵合金にお
いて溶解時における汚染を非常に少ないものとすること
が可能であり、酸素当量を大幅に低減したものとするこ
とが可能であると共に1300℃以上の高い温度から急
冷したときに体心立方(bcc)型の結晶構造を得るこ
とができ、しかもより大きな水素吸蔵量をもつ水素吸蔵
合金を量産性に優れたプロセスで効率良く製造すること
が可能であるという著しく優れた効果がもたらされる。
【0047】そして、請求項3に記載しているように、
真空または不活性ガス中レビテーション溶解による溶解
温度を1300℃以上とすることによって、体心立方
(bcc)型の結晶構造をより一層安定して得ることが
可能であるという著しく優れた効果がもたらされる。
【図面の簡単な説明】
【図1】真空または不活性ガス中レビテーション溶解と
ガス噴霧を組み合わせたレビテーション溶解・ガスアト
マイズ装置の基本構成を示す説明図である。
【図2】Ti−Cr組成温度状態図である。
【図3】酸素当量と水素吸蔵量との関係を部分的にプロ
ットしたグラフである。
【符号の説明】
1 レビテーション溶解・ガスアトマイズ装置 2 レビテーション溶解部 3 ガスアトマイズ部 4 溶解槽 5 水冷銅るつぼ 5N 溶湯ノズル 6 高周波誘導加熱用コイル 7 水素吸蔵合金 7S 水素吸蔵合金溶湯流 8 アトマイズ槽 9N ガスノズル 10 粉末貯槽
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 湯 藤 隆 夫 愛知県名古屋市南区堤町1−99 青雲寮 515 (72)発明者 大河内 敬 雄 愛知県名古屋市緑区姥子山3丁目418番地 (72)発明者 隅 田 義 博 愛知県日進市岩崎町竹の山149−720 Fターム(参考) 4K017 AA04 BA04 BB01 BB04 BB06 BB07 BB08 BB09 DA01 EB04 EB05 5H027 AA02 BA14

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 主成分組成が、 Ti100−x−yCrα で表わされ、 50≦x(モル%)≦62.5 0≦y(モル%)≦10.0 αはAl,Mn,V,Mo,Fe,Co,Niのうちか
    ら選ばれる1種または2種以上、 酸素当量=酸素濃度(質量%)+窒素濃度(質量%)×
    2.97+炭素濃度(質量%)×1.13 で算出される酸素当量が0.45質量%以下、で且つ体
    心立方(bcc)型の結晶構造を持つことを特徴とする
    水素吸蔵合金。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の水素吸蔵合金を製造す
    るに際し、低酸素当量と急冷凝固を実現するために真空
    または不活性ガス中レビテーション溶解とガス噴霧を組
    み合わせた粉末製造法とすることを特徴とする水素吸蔵
    合金の製造方法。
  3. 【請求項3】 真空または不活性ガス中レビテーション
    溶解による溶解温度を1300℃以上とする請求項2に
    記載の水素吸蔵合金の製造方法。
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