JP2002027719A - リラクタンス型レゾルバ - Google Patents

リラクタンス型レゾルバ

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JP2002027719A JP2000208948A JP2000208948A JP2002027719A JP 2002027719 A JP2002027719 A JP 2002027719A JP 2000208948 A JP2000208948 A JP 2000208948A JP 2000208948 A JP2000208948 A JP 2000208948A JP 2002027719 A JP2002027719 A JP 2002027719A
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    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01PMEASURING LINEAR OR ANGULAR SPEED, ACCELERATION, DECELERATION, OR SHOCK; INDICATING PRESENCE, ABSENCE, OR DIRECTION, OF MOVEMENT
    • G01P3/00Measuring linear or angular speed; Measuring differences of linear or angular speeds
    • G01P3/42Devices characterised by the use of electric or magnetic means
    • G01P3/44Devices characterised by the use of electric or magnetic means for measuring angular speed
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 漏れ磁束による影響を低減し、精度を高める
ことができるリラクタンス型レゾルバを提供する。 【解決手段】 磁性体からなる回転子11が、固定子1
の励磁歯に対向する磁性凸部を有し、入力軸10の回転
運動に連動するように入力軸10に固着されている。固
定子31にはその内周に磁性体からなる励磁歯及びバイ
パス磁路歯が一定の間隔をおいて配置され、励磁歯には
回転子11に向かって同一方向の磁束を発生するよう励
磁巻線が巻装される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、回転型又は直動型
電動機の可動部の運動速度及び運動位置を検出するため
のセンサとしてのリラクタンス型レゾルバに係り、特に
電動機回転子や電磁ブレーキ等からの漏れ磁束により発
生する検出誤差の低減に関する。
【0002】
【従来の技術】図3は従来のリラクタンス型レゾルバの
一例をラジアル方向に切断した断面図である。また、図
4は図3のリラクタンス型レゾルバから回転位置を検出
するための検出装置の一例を示すブロック図である。図
3において固定子1はその内周に等間隔に配置された、
磁性体から成る8個の励磁歯2,3,4,5,6,7,
8,9を有し、各励磁歯にはそれぞれ励磁巻線12,1
3,14,15,16,17,18,19が巻装されて
いる。この励磁巻線は、励磁信号の入力時に励磁歯2,
4,6,8と励磁歯3,5,7,9とにそれぞれ互いに
逆向きの磁束が発生し、各励磁歯を通る磁束の総和が0
となるように巻装されている。回転子(可動子)11は
磁性体からなり、その外周に等間隔にそれぞれ18個の
凸部を備え、各凸部が固定子1の励磁歯に対向するよう
に配置されている。また、この回転子11は、入力軸1
0の回転可動に連動して回転するように入力軸10に固
着されている。このようなリラクタンス型レゾルバで
は、回転子11が回転運動すると回転子11側の凸部と
固定子1の励磁歯とのギャップ変動により各励磁巻線の
パーミアンスが回転子11の凸部ピッチの周期で変化す
る。また、隣の励磁巻線とのパーミアンスの変化の位相
は凸部ピッチの1/4ピッチ異なる位相となる。
【0003】図4の検出装置では図3のリラクタンス型
レゾルバの励磁巻線12,16,14,18,13,1
7,15,19を励磁信号発生器20からの励磁信号電
流SIN(ωt)により電流励磁している。また、励磁
信号発生器20はタイミング発生器30からの矩形波信
号EXPを波形整形して、正弦波状の励磁信号電流SI
N(ωt)を生成し、出力する。対向する励磁歯に巻装
され同位相でパーミアンス(磁気抵抗)変化する励磁巻
線12と16,13と17,14と18,15と19は
直列接続され、さらに電流検出抵抗21,22,23,
24が直列接続されている。これにより、各組の励磁巻
線に流れる電流をそれぞれ電圧信号VCP,VCN,V
SP,VSNとして検出することができる。ここで対向
する励磁歯に巻装され同位相のパーミアンス変化となる
励磁巻線を直列接続しているのは、固定子と回転子の中
心がずれた場合にも2つの励磁巻線の平均化効果によっ
て位置検出の精度への影響を少なくするためである。
【0004】各組の励磁巻線12と16,13と17,
14と18,15と19に流れる電流は巻線パーミアン
ス変化に比例して変化するため、回転子11の回転角を
θ,係数をα,βとすると、信号VCP,VCN,VS
P,VSNは次の近似式で表現できる。
【0005】
【数1】 VCP=(α+βCOS(14θ))SIN(ωt) …(1) VCN=(α−βCOS(14θ))SIN(ωt) …(2) VSP=(α+βSIN(14θ))SIN(ωt) …(3) VSN=(α−βSIN(14θ))SIN(ωt) …(4)
【0006】信号VCPとVCN,VSPとVSNは差
動増幅器25,26で減算処理され、それぞれ信号V
C、VSに演算増幅される。信号VC,VSは式
(5),(6)となる。
【0007】
【数2】 VC=2βCOS(14θ)SIN(ωt) …(5) VS=2βSIN(14θ)SIN(ωt) …(6)
【0008】信号VC,VSは、タイミング発生器30
からの励磁信号に同期した変換指令信号CNVによって
SIN(ωt)=1となるタイミングでAD変換器2
7,28によりデジタル信号DC,DSに変換される。
したがって信号DC,DSは式(7),(8)となる。
【0009】
【数3】 DC=2βCOS(14θ) …(7) DS=2βSIN(14θ) …(8)
【0010】デジタル信号DC,DSは内挿演算器29
により2変数の逆正接演算がデジタル処理により行なわ
れ、信号POが出力される。ここで、デジタル信号D
C,DSの逆正接演算結果は14θとなり信号POは入
力軸10の回転位置となる。
【0011】以上のように、図3のリラクタンス型レゾ
ルバは固定子側の1つの歯に1つの励磁巻線を巻くだけ
の簡単な巻線構造で、入力軸の位置θを14倍の感度で
検出することができる。なお、このような可動子の位置
を14倍の感度で検出できるレゾルバを一般的に軸倍角
14Xのレゾルバという。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図3及
び図4に示した従来のリラクタンス型レゾルバを用いて
電動機回転子の運動速度や位置を検出する場合、図5の
点線で示すような電動機回転子永久磁石や制動用電磁ブ
レーキからの漏れ磁束NFの影響により精密な測定が妨
げられる。すなわち、この漏れ磁束NFは回転子側の凸
部と固定子側の励磁歯とのギャップ変動により変化する
ため、各励磁巻線のパーミアンス変化に比例して変化す
る。このため、回転子11が回転すると各励磁巻線を通
過する漏れ磁束が変化し、その微分量に比例して励磁巻
線にノイズ電流が発生する。
【0013】具体的に回転子の可動時の角速度をvと
し、係数をγとするとこのノイズ電流も考慮した信号V
CP,VCN,VSP,VSNは次の近似式で表現でき
る。
【0014】
【数4】 VCP=(α+βCOS(14θ))SIN(ωt)−14γvSIN(14θ ) …(7) VCN=(α−βCOS(14θ))SIN(ωt)+14γvSIN(14θ ) …(8) VSP=(α+βSIN(14θ))SIN(ωt)−14γvCOS(14θ ) …(9) VSN=(α−βSIN(14θ))SIN(ωt)+14γvCOS(14θ ) …(10)
【0015】また、信号VCPとVCN,VSPとVS
Nの差となる信号VC,VSは式(11),(12)と
なる。
【0016】
【数5】 VC=2βCOS(14θ)SIN(ωt)−28γvSIN(14θ) …( 11) VS=2βSIN(14θ)SIN(ωt)−28γvCOS(14θ) …( 12)
【0017】式(11),(12)からデジタル信号D
C,DSは次の式であらわすことができる。
【0018】
【数6】 DC=2βCOS(14θ)−28γvSIN(14θ) …(13) DS=2βSIN(14θ)−28γvCOS(14θ) …(14)
【0019】式(13),(14)は、δ=SQRT(4
β・β+728γ・γ・v・v)とおくと、三角関数の
加法定理により次式のように変形することができる。
【0020】
【数7】 DC=δCOS(14θ+ATAN(14γv/β)) …(15) DS=δSIN(14θ−ATAN(14γv/β)) …(16)
【0021】式(15),(16)に示すデジタル信号
DC,DSを内挿演算器28により2変数の逆正接演算
を行うと信号POは次式となる。
【0022】
【数8】 PO≒14θ−ATAN(14γv/β)COS(28θ) …(17)
【0023】ここで14γvはβよりも十分小さいた
め、
【0024】
【数9】 PO≒14(θ+γv/βCOS(28θ)) …(18)
【0025】また、(18)式を軸倍角NXのレゾルバ
の一般式に変換すると
【0026】
【数10】 PO=N(θ+γv/βCOS(2Nθ)) …(19)
【0027】で表すことができる。
【0028】以上から、電動機からの漏れ磁束による位
置検出誤差の影響は角速度vと軸倍角Nに比例して大き
くなり、一回転あたり2N回脈動する位置検出誤差を生
じる。この位置検出誤差はレゾルバ軸倍角が小さくかつ
励磁信号の周波数ωが十分高く、そして可動速度が低い
場合は式(11),(12)が示すように漏れ磁束によ
るノイズ成分は低域にあるため、低域カットフィルター
等で除去可能である。しかし、近年は、位置検出の分解
能を上げるため、レゾルバ軸倍角を大きくする傾向があ
る上、電動機の可動速度も高速化してきている。そのた
め、低域カットフィルターによる除去には限界がきてい
る。また、位置検出誤差だけならほとんど問題とならな
いレベルであっても、近年の電動機の速度制御では位置
検出値を微分演算により速度検出を行うため、速度誤差
レベルでみると漏れ磁束による影響は回転速度の自乗に
比例することになり、高速可動するほど漏れ磁束による
影響は深刻となる。
【0029】本発明は上記実情に鑑みなされたもので、
製造の容易な巻線構造を持ちながら、電動機回転子の永
久磁石や制動用の電磁ブレーキからの漏れ磁束等に対し
て影響を受けづらい高精度な速度検出および位置検出を
行うことができるリラクタンス型レゾルバを提供するこ
とを目的とする。
【0030】
【課題を解決するための手段】上記従来例の問題点を解
決するための本発明は、励磁巻線を巻装した複数の励磁
歯を有し、磁性体からなる固定子と、磁性凸部を備え、
当該磁性凸部が前記励磁歯に対向するよう配置された可
動子と、前記可動子の運動に応じて、異なる位相で変化
する前記励磁巻線の電流又は電圧を検出して、前記可動
子の位置を検出するリラクタンス型レゾルバにおいて、
前記励磁巻線は、各励磁歯を通る磁束の向きが同一方向
となるよう各励磁歯に巻装され、前記固定子は、励磁歯
の磁束と逆向きの磁束を通すバイパス磁路歯を有するこ
とを特徴としている。これにより、バイパス磁路歯があ
るため、漏れ磁束の影響を受けにくい方向に励磁巻線を
巻装でき、速度の検出精度を向上できる。
【0031】また、上記従来例の問題点を解決するため
の本発明は、互いに隣接し、可動子の運動による磁気抵
抗の変化が同位相になるように配置された励磁歯の組を
備え、各組の励磁歯の各々に巻回された励磁巻線を直接
接続することによって打ち消すことで、漏れ磁束の影響
を低減し、速度及び位置の検出精度を向上できる。すな
わち、本発明は、励磁巻線を巻装した複数の励磁歯を有
し、磁性体からなる固定子と、磁性凸部を備え、当該磁
性凸部が前記励磁歯に対向するよう配置された可動子
と、前記可動子の運動に応じて、異なる位相で変化する
前記励磁巻線の電流又は電圧を検出して、前記可動子の
位置を検出するリラクタンス型レゾルバにおいて、前記
励磁巻線は、互いに隣接する励磁歯の組ごとに、各励磁
歯を通る磁束の向きが互いに逆向きとなるように各励磁
歯に巻装されるとともに直列接続され、組ごとに、各励
磁歯のピッチが可動子の磁性凸部のピッチの整数倍と等
しくなるよう前記固定子上に励磁歯が配置されているこ
とを特徴としている。
【0032】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態について図面
を参照しながら説明する。図1は、本発明の実施の形態
に係るリラクタンス型レゾルバをラジアル方向に切断し
た断面図である。ここで、図3と同様の構成をとるもの
については同一の符号を付して詳しい説明を省略する。
固定子31は、その内周に磁性体からなる16個の歯が
等間隔に配置され、そのうち8個の歯(励磁歯に相当す
る)42,43,44,45,46,47,48,49
には、それぞれ励磁巻線32,33,34,35,3
6,37,38,39が巻装されている。また、残りの
8個の歯(バイパス磁路歯に相当する)には巻線を巻装
しない。さらに、固定子1では励磁巻線32と36,3
3と37,34と38,35と39の4組の励磁巻線が
直列接続され、励磁巻線に励磁信号が入力されると歯4
2,43,44,45,46,47,48,49では回
転子11に対して同一方向の磁束が発生するように励磁
巻線が巻装されている。これにより、励磁巻線に励磁信
号が入力されると、励磁歯間に配置され、巻線を巻装し
ていない8個のバイパス磁路歯は、励磁歯42,43,
44,45,46,47,48,49を通る磁束の向き
と回転子11に対して逆向きの磁束が発生し、バイパス
磁路の役目を果たす。
【0033】図1のリラクタンス型レゾルバを図4の位
置検出装置を用いて図3と同様に検出した場合について
説明すると、励磁巻線32と36,33と37,34と
38,35と39の4種類の巻線は、従来のリラクタン
ス型レゾルバの励磁巻線12と16,13と17,14
と18,15と19の4種類の巻線に対応し、可動子と
しての回転子11の運動に対するパーミアンス変化は従
来のものとほぼ同等となる。すなわち、図1のリラクタ
ンス型レゾルバを図4の位置検出装置を用いた場合も図
3のレゾルバと同様に位置検出することができる。一
方、図5の点線で示すような漏れ磁束NFが発生した場
合は、励磁巻線33,37,35,39と励磁巻線1
3,17,15,19では、漏れ磁束によって生じるノ
イズ電流の向きが異なるため、図1のリラクタンス型レ
ゾルバを用い、図4の位置検出装置で位置等の検出をす
る場合は信号VSP,VSNは次の近似式となる。
【0034】
【数11】 VSP=(α+βSIN(14θ))SIN(ωt)+14γvCOS(14θ ) …(20) VSN=(α−βSIN(14θ))SIN(ωt)−14γvCOS(14θ ) …(21)
【0035】したがって、VSPとVSNの差である信
号VSは式(22)となる。
【0036】
【数12】 VS=2βSIN(14θ)SIN(ωt)+28γvCOS(14θ) …( 22)
【0037】式(22)からSIN(ωt)=1の時の
デジタル信号DSは式(23)となる。
【0038】
【数13】 DS=2βSIN(14θ)+28γvCOS(14θ) …(23)
【0039】ここで、式(23)は三角関数の加法定理に
より次式のように変形することができる。
【0040】
【数14】 DS=δSIN(14θ+ATAN(14γv/β)) …(24)
【0041】また信号DCは式(15)と同じであるた
め、デジタル信号DC,DSを内挿演算器28により2
変数の逆正接演算を行うと信号POは式(25)とな
る。
【0042】
【数15】 PO=14θ+ATAN(14γv/β) …(25)
【0043】ここで14γvがβよりも十分小さいと考
えれば式(26)となる。
【0044】
【数16】PO=14(θ+γv/β) …(26)
【0045】この式(26)で示されるように、図1の
リラクタンス型レゾルバで位置検出する場合の漏れ磁束
による影響は、回転速度に比例した位置のオフセット誤
差として生じ、脈動成分を生じることがない。したがっ
て、この位置検出値を微分して求めた速度検出値には漏
れ磁束による速度誤差の影響がない。なお、この速度に
比例した位置のオフセット誤差は位置制御等による追従
遅れと比較すれば十分小さいため、仮に14γvがβよ
り非常に大きな場合でもATAN(14γv/β))は
±π/2を越えることがなく、十分な精度を達成でき
る。
【0046】次に、図面に基づいて本発明の別の実施形
態を説明する。図2は本発明のもう一つの実施の形態に
係るリラクタンス型レゾルバをラジアル方向に切断した
断面図である。図2において、図3に示した従来のもの
と同様の構成をとるものについては、同じ符号を付して
詳しい説明を省略する。本実施の形態の固定子51は、
その内周に互いに隣接する2つの励磁歯を1組とする8
組の励磁歯62と82,63と83,64と84,65
と85,66と86,67と87,68と88,69と
89を配置している。この励磁歯の組同士は等間隔に配
置され、組となった2つの励磁歯の間隔(ピッチ)は、
固定子11の凸部のピッチの整数倍である同ピッチとな
るよう配置されている。これにより、組となった励磁歯
と固定子11との間のパーミアンスが同位相で変化する
ようになる。8組の歯62と82,63と83,64と
84,65と85,66と86,67と87,68と8
8,69と89にはそれぞれ励磁巻線52と72,53
と73,54と74,55と75,56と76,57と
77,58と78,59と79が巻装されている。また
各組の2つの励磁巻線は直列に接続され、この励磁巻線
に励磁信号が入力されると、組となった2つの励磁歯か
らは回転子側に向かって互いに逆向きの磁束が生じるよ
うになっている。以上のことから、図2のレゾルバでは
各組の2個の励磁歯は可動子としての回転子11の運動
に対する磁気抵抗の変化が同位相となり、また組となっ
た2つの励磁歯を通る磁束の総和は0となる。このよう
なリラクタンスレゾルバにおいても励磁巻線52と72
と56と76,53と73と57と77,54と74と
58と78,55と75と58と78,56と76と5
9と79の4種類の励磁巻線は従来の励磁巻線12と1
6,13と17,14と18,15と19の4種類の励
磁巻線に相当し、その回転子11の運動に対するパーミ
アンス変化は、従来のものと同様となるため、図4に示
した従来の位置検出装置を用いて位置検出を行うことが
できる。
【0047】また、図2のレゾルバにおいて漏れ磁束の
影響を考えると、各組の2つの励磁歯は回転子11の運
動に対して同位相のパーミアンス変化となるため、各組
の励磁歯には、それぞれほぼ同じ漏れ磁束が通過する。
したがって、各組の2つの励磁巻線に生じるノイズ電流
は同レベルであり、かつ逆位相で励磁巻線が直列接続さ
れていることになる。このため、ノイズ電流は打ち消し
合って、各組の励磁巻線に流れる漏れ磁束によるノイズ
電流が除去される。
【0048】なお、これまで4つの位相がずれた信号V
CP,VCN,VCP,VSNを出力するリラクタンス
型レゾルバについて説明したが、このようなレゾルバで
は2以上の位相差のある信号が得られれば位置検出を行
うことができるため、4相出力型のリラクタンス型レゾ
ルバに限らず、2つまたは3つの位相がずれた信号を出
力するリラクタンス型レゾルバとしてもよい。また、こ
こまでの説明では回転型のリラクタンス型レゾルバにつ
いて説明したが、固定子と回転子(可動子)を直線に展
開した直線型のリラクタンス型レゾルバとしてもよい。
【0049】
【発明の効果】本発明のリラクタンス型レゾルバによれ
ば、一つの励磁歯に1つの巻線を巻く、製造の容易な構
造を持ちながら、電動機回転子の永久磁石や制動用の電
磁ブレーキからの漏れ磁束等に対して影響を受けづらい
高精度な速度検出および位置検出を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態に係るリラクタンス型レ
ゾルバのラジアル方向の断面図である。
【図2】 本発明のもう一つの実施の形態に係るリラク
タンス型レゾルバのラジアル方向の断面図である。
【図3】 従来のリラクタンス型レゾルバをラジアル方
向に切断した断面図である。
【図4】 リラクタンス型レゾルバの検出装置の構成ブ
ロック図である。
【図5】 リラクタンス型レゾルバに対し軸方向から到
来する漏れ磁束の例を表す説明図である。
【符号の説明】
1,31,51 固定子、10 入力軸、11 回転
子、20 励磁信号発生器、25,26 差動増幅器、
27,28 AD変換器、29 内挿演算器、30 タ
イミング発生器。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G01P 3/44 G01P 3/44 X C

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 励磁巻線を巻装した複数の励磁歯を有
    し、磁性体からなる固定子と、 磁性凸部を備え、当該磁性凸部が前記励磁歯に対向する
    よう配置された可動子と、 前記可動子の運動に応じて、異なる位相で変化する前記
    励磁巻線の電流又は電圧を検出して、前記可動子の位置
    を検出するリラクタンス型レゾルバにおいて、 前記励磁巻線は、各励磁歯を通る磁束の向きが同一方向
    となるよう各励磁歯に巻装され、前記固定子は、励磁歯
    の磁束と逆向きの磁束を通すバイパス磁路歯を有するこ
    とを特徴とするリラクタンス型レゾルバ。
  2. 【請求項2】 励磁巻線を巻装した複数の励磁歯を有
    し、磁性体からなる固定子と、 磁性凸部を備え、当該磁性凸部が前記励磁歯に対向する
    よう配置された可動子と、 前記可動子の運動に応じて、異なる位相で変化する前記
    励磁巻線の電流又は電圧を検出して、前記可動子の位置
    を検出するリラクタンス型レゾルバにおいて、 前記励磁巻線は、互いに隣接する励磁歯の組ごとに、各
    励磁歯を通る磁束の向きが互いに逆向きとなるように各
    励磁歯に巻装されるとともに直列接続され、 組ごとに、各励磁歯のピッチが可動子の磁性凸部のピッ
    チの整数倍と等しくなるよう前記固定子上に励磁歯が配
    置されていることを特徴とするリラクタンス型レゾル
    バ。
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