JP2002025644A - 接地構造及び記録装置 - Google Patents

接地構造及び記録装置

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 接地されるべき複数の対象物(フレーム)の
接地を安定して実施できるようにすること。 【解決手段】 記録ヘッド及びシート搬送機構部がベー
スフレーム14及びシート案内フレーム15に支持され
て構成されたプリンタ本体11がロアケース28内に収
納され、シート搬送機構部にて搬送されたシートに記録
ヘッドが画像を記録するプリンタ10において、アース
可能に設けられたシールドプレート41に介在部材42
が取り付けられ、この接地部材は、接地されるべきベー
スフレーム及びシート案内フレームに接触可能に設けら
れると共に、これらのフレームとの複数の接触箇所の範
囲内で、ロアケース28に形成された支持ボス47によ
り支持可能に構成されたものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、接地されるべき複
数の対象物を安定して接地させる接地構造、及びこの接
地構造を備えた記録装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の記録装置には、記録ワイヤを具備
する記録ヘッドや、プラテンを具備するシート搬送機構
部を有する記録装置本体のベースフレーム及びシート案
内フレームに各種の電気部品が設置されていること等か
ら、これらのベースフレーム及びシート案内フレームが
接地されるよう構成されたものがある。このような接地
構造では、ベースフレーム及びシート案内フレームが金
属製のサイドフレームにより一体化されているため、こ
れらのベースフレームまたはシート案内フレームのいず
れか一方を介在部材を介して、接地部材として機能する
シールドプレートに接触させることにより、ベースフレ
ーム及びシート案内フレームは、このシールドプレート
により安定して接地される構造となっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、サイドフレ
ームが金属製でなく樹脂製である場合、ベースフレーム
及びシート案内フレームが安定して接地されるために
は、これらのベースフレームとシート案内フレームのそ
れぞれが別個の介在部材に接触され、これらの介在部材
を介してシールドプレートにより接地される必要があ
り、部品点数が増大してしまう。
【0004】本発明の目的は、上述の事情を考慮してな
されたものであり、接地されるべき複数の対象物(フレ
ーム)の接地を安定して実施できる接地構造及び記録装
置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、アース可能に設けられた接地部材に介在部材が取り
付けられ、この介在部材は、接地されるべき複数の対象
物に接触可能に設けられるとともに、これらの対象物と
の複数の接触箇所の範囲内で支持部材により支持可能に
構成されたことを特徴とするものである。
【0006】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載
の発明において、上記介在部材が、接地部材に片持ち状
態で取り付けられたことを特徴とするものである。
【0007】請求項3に記載の発明は、記録ヘッド及び
シート搬送機構部が複数のフレームに支持されて構成さ
れた記録装置本体がケース内に収納され、上記シート搬
送機構部にて搬送されたシートに上記記録ヘッドが画像
を記録する記録装置において、制御基板を遮蔽し、且つ
アース可能に設けられたシールドプレートに介在部材が
取り付けられ、この介在部材は、接地されるべき複数の
上記フレームに接触可能に設けられるとともに、これら
のフレームとの複数の接触箇所の範囲内で、上記ケース
に形成された支持部材により支持可能に構成されたこと
を特徴とするものである。
【0008】請求項4に記載の発明は、請求項3に記載
の発明において、上記介在部材が、シールドプレートに
片持ち状態で取り付けられたことを特徴とするものであ
る。
【0009】請求項1乃至4に記載の発明には、次の作
用がある。
【0010】接地部材(シールドプレート)に取り付け
られて、接地されるべき複数の対象物(フレーム)に接
触可能に設けられた介在部材が、これらの対象物との複
数の接触箇所の範囲内で支持部材により支持可能に構成
されたことから、介在部材は複数の対象物に接触して撓
み変形し、これらの対象物の各々と所定圧以上の接触圧
で接触する。この結果、複数の対象物の接地性能が介在
部材及び接地部材を介して良好に確保されるので、これ
ら複数の対象物の接地を安定して実施できる。
【0011】また、介在部材が、接地されるべき複数の
対象物に接触可能に設けられることから、それぞれの対
象物に対応して介在部材を設ける必要がないので、介在
部材の部品点数を低減できる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、図
面に基づき説明する。
【0013】図1は、本発明に係る記録装置の一実施の
形態が適用されたドットインパクトプリンタを示す斜視
図である。図2は、図1のアッパケースを除いたプリン
タ本体等を示す斜視図である。
【0014】これらの図に示す記録装置としてのプリン
タ10は、記録ヘッドの図示しない多数の記録ワイヤ
を、インクリボン(図示せず)を介してシートS(図
4)に打ち付けてドットを記録することにより、文字を
含む画像を記録するドットインパクトプリンタである。
ここに、上記シートSは、単票紙及び複写紙等の普通
紙、OHP(オーバーヘッドプロジェクタ)シート、コ
ート紙またはフィルム等である。
【0015】このプリンタ10は、図3に示すように、
記録装置本体としてのプリンタ本体11と、このプリン
タ本体11に着脱自在に装着されたプッシュトラクタユ
ニット12及び排出ユニット13と、同じくプリンタ本
体11に着脱自在に装着されたシート供給ガイド26
と、プリンタ本体11の上方、下方をそれぞれ覆うアッ
パケース27及びロアケース28と、を有して構成され
る。
【0016】上記プリンタ本体11は、図2〜図4(特
に図4)に示すように、本体フレームとしてのベースフ
レーム14、シート案内フレーム15、左サイドフレー
ム16及び右サイドフレーム17と、記録ヘッド18及
びキャリッジ19を備えた印刷機構部20と、プラテン
21、シート案内22及びピンチローラ29を備えたシ
ート搬送機構部23と、を有して構成される。
【0017】ベースフレーム14及びシート案内フレー
ム15の両端部は、左サイドフレーム16及び右サイド
フレーム17に結合される。ベースフレーム14及びシ
ート案内フレーム15は金属板により構成されるが、左
サイドフレーム16及び右サイドフレーム17は樹脂に
より構成される。従って、ベースフレーム14とシート
案内フレーム15は、互いに電気的に絶縁された状態と
なっている。
【0018】図3及び図4に示すプッシュトラクタユニ
ット12は、シートS(図4)としての連続紙をシート
搬送機構部23へ送り出し、シート供給ガイド26は、
シートSとしての単票紙を1枚づつ手差しで、シート搬
送機構部23へ供給する。また、排出ユニット13は、
連続紙または単票紙をシート搬送機構部23からプリン
タ10外へ引き出すものである。
【0019】つまり、プッシュトラクタユニット12の
トラクタベルト30(図3)の回転により、連続紙は、
シート搬送機構部23のシート案内22に案内され、こ
のシート案内22とプラテン21との間に形成されるシ
ート搬送経路31を経てプラテン21へ向い、矢印A方
向に送給される。このプッシュトラクタユニット12の
非動作時に、シート供給ガイド26から手差しによって
単票紙が一枚づつ、シート搬送経路31を経てプラテン
21へ供給可能とされる。
【0020】また、排出ユニット13の排出ローラ25
の回転により、後述のごとく記録ヘッド18により文字
等が記録された連続紙または単票紙は、シート搬送機構
部23のプラテン21から矢印B方向に引き出される。
これにより、連続紙または単票紙は、キャリッジ19の
後述の主走査方向に直交する副走査方向に搬送される。
【0021】前記キャリッジ19は、キャリッジガイド
軸24に摺動自在に挿通されると共に、記録ヘッド18
を搭載する。キャリッジガイド軸24がプラテン21と
平行に配置されることから、キャリッジ19は、これら
のプラテン21及びキャリッジガイド軸24の軸方向と
一致する主走査方向に、キャリッジガイド軸24に案内
されて移動(走査)可能に設けられる。
【0022】前記記録ヘッド18は多数の記録ワイヤ
(不図示)を備え、これらの記録ワイヤの突出方向前方
に図示しないインクリボンが位置する。記録ヘッド18
は、キャリッジ19と共に主走査方向に走査する間に、
記録ワイヤを突出させてインクリボンに打ち当て、イン
クリボンのインクをプラテン21と記録ヘッド18との
間に搬送されるシートS(連続紙または単票紙)に付着
させて、このシートSに文字を含む画像を記録する。
【0023】記録ヘッド18による記録動作は、キャリ
ッジ19が主走査方向左向きまたは右向きに走査する間
に、記録ヘッド18の記録ワイヤにより一行分の記録が
なされ、この一行分の記録がなされる度に、シート搬送
機構部23のプラテン21、ピンチローラ29,プッシ
ュトラクタユニット12,排出ユニット13が、シート
Sを所定量(通常行間分)搬送させ、これらの動作が繰
り返されることにより実施される。
【0024】尚、図4に示す符号32は、ベースフレー
ム14とシート案内フレーム15との間に開口して形成
されて、プリンタ10の下方からシート搬送機構部23
内へシートSとしての連続紙を供給するためのボトムシ
ート供給口である。
【0025】ところで、上述のようなプリンタ10で
は、図2〜図4(特に図4)に示すように、ロアケース
28内の後方部に制御基板40が、ロアケース28内の
中央部及び後方部にプリンタ本体11がそれぞれ設置さ
れている。上記制御基板40は、プラテン21、プッシ
ュトラクタユニット12、排出ユニット13の制御、キ
ャリッジ19の制御、記録ヘッド18の記録ワイヤによ
る記録動作の制御等を実行するものである。この制御基
板40は、シールドプレート41により覆われて、電磁
気的に遮蔽されている。
【0026】シールドプレート41は、上述のように制
御基板40を電磁気的に遮蔽すると共に、接地端子が設
けられてアース可能に構成され、接地部材としても機能
する。更に、このシールドプレート41には、図3、図
5及び図6に示すように、介在部材42が片持ち状態で
係止されて、接地構造50が構成される。
【0027】この接地構造50の介在部材42は、図2
に示すように、ロアケース28においてボトムシート供
給口32の左右両側に配置される。各介在部材42は、
図6及び図7に示すように、パネル部43と、このパネ
ル部43の両端から互いに反対方向にほぼ直角に屈曲さ
れた基端部44及び先端部45とを有してなり、更にパ
ネル部43に舌片部46が一体に設けられたものであ
る。
【0028】介在部材42の基端部44及び先端部45
はパネル部43に一体成形され、基端部44がシールド
プレート41に係止可能に構成される。また、先端部4
5は、ベースフレーム14に接触可能に設けられる。更
に、舌片部46は、先端部45と同一方向に屈曲され
て、シート案内フレーム15に接触可能に構成される。
これらのベースフレーム14及びシート案内フレーム1
5は、各種の電気部品が設置されているため、更に、制
御基板40からのノイズを増幅して出射させないため
に、接地されるべき対象物となっている。
【0029】介在部材42は、更に、ロアケース28に
突設された支持部材としての支持ボス47により、その
パネル部43が支持されている。パネル部43が支持ボ
ス47により支持される位置は、ベースフレーム14に
接触する先端部45と、シート案内フレーム15に接触
する舌片部46との範囲L内に位置付けられる。
【0030】これにより、介在部材42がロアケース2
8に図2に示すように取り付けられた状態で、このロア
ケース28内にプリンタ本体11が収納されたとき、介
在部材42は、パネル部43における支持ボス47支持
位置よりも先端部45側部分が、プリンタ本体11のベ
ースフレーム14により押圧されて撓み変形する。と同
時に、介在部材42の舌片部46も、プリンタ本体11
のシート案内フレーム15により押圧されて撓み変形す
る。従って、介在部材42は、ベースフレーム14及び
シート案内フレーム15に所定圧以上の接触圧を付与し
て接触し、これらのベースフレーム14及びシート案内
フレーム15と介在部材42との間で通電が良好になさ
れる。この結果、接地されるべきベースフレーム14及
びシート案内フレーム15は、介在部材42を介してシ
ールドプレート41により安定した接地が得られること
になる。
【0031】以上のことから上記実施の形態では、次の
効果及びを奏する。
【0032】シールドプレート41に取り付けられ
て、接地されるべきベースフレーム14及びシート案内
フレーム15に接触可能に設けられた介在部材42が、
介在部材42に接触する先端部45と、シート案内フレ
ーム15に接触する舌片部46との範囲L内で、ロアケ
ース28に形成された支持ボス47により支持可能に構
成されたことから、介在部材42におけるパネル部43
の先端部45側部分と舌片部46とは、ベースフレーム
14、シート案内フレーム15にそれぞれ接触して撓み
変形し、これらのベースフレーム14、シート案内フレ
ーム15のそれぞれと、良好な通電がなされるように所
定圧以上の接触圧で接触する。この結果、ベースフレー
ム14及びシート案内フレーム15の接地性能が、介在
部材42及びシールドプレート41を介して良好に確保
されるので、これらベースフレーム14及びシート案内
フレーム15の接地を安置して実施できる。
【0033】介在部材42が、接地されるべきベース
フレーム14及びシート案内フレーム15に同時に接触
可能に設けられることから、それぞれのベースフレーム
14及びシート案内フレーム15に対応して介在部材4
2を個別に設ける必要がないので、介在部材42の部品
点数を低減できる。
【0034】以上、本発明を上記実施の形態に基づいて
説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0035】例えば、上記実施の形態では、接地される
べき対象物がベースフレーム14とシート案内フレーム
15の2つの場合を述べたが、3つ以上あってもよい。
【0036】また、上記実施の形態では、支持ボス47
は、介在部材42における範囲L内に1つ設けられるも
のを述べたが、この範囲L内に2以上設置されてもよ
い。
【0037】更に、上記実施の形態では、接地構造50
がドットインパクトプリンタ10に適用されるものを述
べたが、この接地構造50は、インクジェットプリン
タ、ページプリンタ(レーザプリンタ)、イメージスキ
ャナ等にも適用可能である。
【0038】
【発明の効果】以上のように、請求項1に記載の発明に
係る接地構造によれば、アース可能に設けられた接地部
材に介在部材が取り付けられ、この介在部材は、接地さ
れるべき複数の対象物に接触可能に設けられるととも
に、これらの対象物との複数の接触箇所の範囲内で支持
部材により支持可能に構成されたことから、接地される
べき複数の対象物の接地を安定して実施できる。
【0039】請求項3に記載の発明に係る記録装置によ
れば、記録ヘッド及びシート搬送機構部が複数のフレー
ムに支持されて構成された記録装置本体がケース内に収
納され、上記シート搬送機構部にて搬送されたシートに
上記記録ヘッドが画像を記録する記録装置において、制
御基板を遮蔽し、且つアース可能に設けられたシールド
プレートに介在部材が取り付けられ、この介在部材は、
接地されるべき複数の上記フレームに接触可能に設けら
れるとともに、これらのフレームとの複数の接触箇所の
範囲内で、上記ケースに形成された支持部材により支持
可能に構成されたことから、接地されるべき複数のフレ
ームの接地を安定して実施できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る記録装置の一実施の形態が適用さ
れたドットインパクトプリンタを示す斜視図である。
【図2】図1のアッパケースを除いたプリンタ本体等を
示す斜視図である。
【図3】図1のIII−III線に沿う断面図である。
【図4】図2のIV−IV線に沿う概略断面図である。
【図5】図3の一部を拡大して示す断面図である。
【図6】図5の要部を更に拡大して示す断面図である。
【図7】図2の介在部材を拡大して示す斜視図である。
【符号の説明】
10 プリンタ(記録装置) 11 プリンタ本体(記録装置本体) 14 ベースフレーム(対象物) 15 シート案内フレーム(対象物) 23 シート搬送機構部 28 ロアケース 40 制御基板 41 シールドプレート(接地部材) 42 介在部材 45 介在部材の先端部 46 介在部材の舌片部 47 支持ボス(支持部材) 50 接地構造 L 範囲 S シート

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アース可能に設けられた接地部材に介在
    部材が取り付けられ、この介在部材は、接地されるべき
    複数の対象物に接触可能に設けられるとともに、これら
    の対象物との複数の接触箇所の範囲内で支持部材により
    支持可能に構成されたことを特徴とする接地構造。
  2. 【請求項2】 上記介在部材が、接地部材に片持ち状態
    で取り付けられたことを特徴とする請求項1に記載の接
    地構造。
  3. 【請求項3】 記録ヘッド及びシート搬送機構部が複数
    のフレームに支持されて構成された記録装置本体がケー
    ス内に収納され、上記シート搬送機構部にて搬送された
    シートに上記記録ヘッドが画像を記録する記録装置にお
    いて、 制御基板を遮蔽し、且つアース可能に設けられたシール
    ドプレートに介在部材が取り付けられ、この介在部材
    は、接地されるべき複数の上記フレームに接触可能に設
    けられるとともに、これらのフレームとの複数の接触箇
    所の範囲内で、上記ケースに形成された支持部材により
    支持可能に構成されたことを特徴とする記録装置。
  4. 【請求項4】 上記介在部材が、シールドプレートに片
    持ち状態で取り付けられたことを特徴とする請求項3に
    記載の記録装置。
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