JPH0475826B2

JPH0475826B2 -

Info

Publication number: JPH0475826B2
Application number: JP60265295A
Authority: JP
Inventors: Hirotada Wakabayashi; Shiro Hanajima
Original assignee: Seikosha KK
Current assignee: Seikosha KK
Priority date: 1985-11-26
Filing date: 1985-11-26
Publication date: 1992-12-01
Also published as: JPS62124972A

Description

【発明の詳細な説明】（産業上の利用分野）本発明は、印字ヘツドの搬送装置に関するもの
である。

（従来の技術）従来より印字装置などに用いられる印字ヘツド
の搬送装置では、印字ヘツドを搭載したキヤリツ
ジが両側支持板にプラテンに対して平行に支持さ
れた２本の第１、第２のガイド軸にガイドされて
搬送される。キヤリツジは、その前方にプラテン
側に位置する第１のガイド軸が貫通する孔を設け
てあり、その後方に、この第１のガイド軸に対し
て平行に位置する第２のガイド軸が貫通する孔、
あるいは第２のガイド軸を上下から挟み込んで回
り止めするＵ字溝が設けてある。キヤリツジに与
えられる力は、印字するドツト数によつて変化す
るので、キヤリツジおよび両ガイド軸は、その力
に十分に耐え得る剛性が必要である。特に高速印
字を行う印字装置や、両側支持板間のスパンが大
きい印字装置では、十分な剛性を持たせるために
太いガイド軸を用いるのが通常である。

（発明が解決しようとする問題点）しかし、ガイド軸を太くすると、それだけ装置
の重量が大きくなり、コスト高となる。また、そ
れでも剛性が不十分であつたり、衝撃などが加わ
ると、中間部分に撓みが生じることがあり、その
ため、印字結果のうねり、横方向のドツトの不揃
いを生じ、印字品質が低下する。

そこで本発明の目的は、ガイド軸をある程度細
くしても重力方向の安定性が良くなり、印字品質
が向上し、高速印字を行う印字装置やスパンの大
きい印字装置のものでも重量が軽く、コストも安
い印字ヘツドの搬送装置を提供することにある。

（問題点を解決するための手段）本発明の印字ヘツド搬送装置は、印字ヘツドを
搭載してあるキヤリツジは、２本の円柱状の第
１、第２のガイド軸によつて摺動自在に支持され
ており、上記第１ガイド軸は、キヤリツジの一端
部を貫通し、上記第２のガイド軸は、磁性材で形
成されて、キヤリツジの他端部の平坦な下面を受
けるように設けてある。キヤリツジの他端部に
は、この他端部を第２のガイド軸に磁気的に吸着
せしめる永久磁石が設けてある。そして第２のガ
イド軸の中間部に、重力方向の撓みを阻止するた
めに、その下面を支えるこの支え手段は、機械体
フレームに立設された支持板と、この支持板に揺
動自在に連結された支え板と、この支え板を第２
ガイド軸の下面へ弾接せしめるばね部材と、支え
板に回転自在に取付けてありそのカム面が支持板
の上端面に当接して支え板を位置決め可能な偏心
カムとより構成されている。

（作用）そのため、印字ヘツドを搭載しているキヤリツ
ジは、その一端部に設けられた貫通孔を第１のガ
イド軸が貫通し、その他端部に設けられた永久磁
石によつてその他端部が磁性材で形成された第２
のガイド軸に磁気的に吸着して、両ガイド軸に沿
つて摺動される。また、第２ガイド軸５は、円柱
状であるため、キヤリツジ７の後端部７ｂの平坦
な下面と線接触するので、このキヤリツジの摺動
は円滑に行われる。さらに、第２のガイド軸の中
間部に設けられた支え手段により、印字ヘツドが
印字している最中でも、第２のガイド軸は、撓む
ことなく、水平を保つている。

（実施例）以下図面に基づいて、本発明の実施例について
説明する。

第１図においてプリンタの機械体フレーム１に
は、所定の間隔をおいて側板２，３が立設してあ
る。側板２，３には、２本の円柱状の第１ガイド
軸４と第２ガイド軸５とが平行状態で架設されて
いる。印字ヘツド６を搭載し、これを搬送するキ
ヤリツジ７には、第３図示のようにその前端部
（右方）に貫通孔７ａが設けられ、この貫通穴を
第１ガイド軸４が貫通している。第３図示のよう
に、キヤリツジ７の後端部７ｂの平坦な下面は、
磁性材で作られた第２ガイド軸５の上面に当接し
た状態で摺動自在である。後端部７ｂには、溝が
設けてあり、この溝に永久磁石８を挿入して固着
し、この永久磁石を第２ガイド軸５に磁気的に吸
着させるようになつている。

第２ガイド軸５の中間部は、支え手段９により
支えられており、印字ヘツド６による印字中で
も、この第２ガイド軸の重力方向の撓みを阻止し
ている。支え手段９の構成は、第２〜４図に示す
ように、機械体フレーム１に支持板１０が立設さ
れ、この支持板に支え板１１がねじ１２により揺
動自在に連結されている。支え板１１は、ばね部
材１３により引つ張られて第２ガイド軸５の下面
へ弾接している。支え板１１の上端は、Ｌ字状に
屈成されているので、その上面１１ａが第２ガイ
ド軸５に安定して弾接するものである。また、支
え板１１には、偏心カム１４がねじ１５により回
転自在に取付けられており、この偏心カムのカム
面は、支持板１０の上端面に当接して、支え板１
１の位置決めを行つている。

組み立てに際して、キヤリツジ７の取付孔７ａ
に第１のガイド軸４を予め貫通させ、第１、第２
のガイド軸４，５を両側板２，３にて支持させ
る。そこで、キヤリツジ７の後端部７ｂの平坦な
下面を、第２ガイド軸５の上面に当接させる。第
２ガイド軸５が水平状態にあることを確認し、支
え板１１の上面１１ａを、第２ガイド軸５の下面
に、ばね部材１３のばね力により弾接させ、この
状態で偏心カム１４が支持板１０の上端面に当接
するように回転させて調整し、ねじ１５により偏
心カム１４を固定する。

印字ヘツド６を搭載したキヤリツジ７が、第
１、第２のガイド軸４，５に沿つて左右へ搬送さ
れて印字する際には、キヤリツジの後端部７ｂの
平坦な下面が第２ガイド軸５の上面を摺動するの
で、支え手段９に妨げられることはなく、また第
２ガイド軸は、支え板１１を介して、ばね部材１
３のばね力により支えられているので、重力方向
に撓むことはなく、印字ヘツド６は安定に摺動さ
れる。したがつて、横に正しく整列したドツトで
印字がなされる。ばね部材１３のばね力を越える
何らかの外力が加わつて、第２ガイド軸５が重力
方向に撓むと、支え板１１は、ばね部材１３のば
ね力に抗してねじ１２を揺動中心として第２図時
計方向に揺動し（第２図鎖線）、第２ガイド軸５
の撓みを許容するが、その外力が取り除かれる
と、直ちにばね部材１３のばね力により、支え板
１１が反時計方向に揺動して元の位置に復帰し、
支え板１１の上面１１ａにて第２ガイド軸５を元
の位置まで持ち上げて、その撓みを除去する。

なお、第２ガイド軸５は、円柱状であるため、
キヤリツジ７の後端部７ｂの平坦な下面と線接触
するので、このキヤリツジの摺動は円滑に行われ
る。したがつて、円柱状とは、この線接触が可能
である限り、楕円状その他の変形したものも含
む。また、機械体フレーム１と第２ガイド軸５と
の間隔が厳密に設定されれば、支え手段９は１個
の部材で構成して機械体フレームに取付けてもよ
い。また、第１図において、１５はプラテンであ
り、１６は紙送りのトラクタである。

（発明の効果）以上の構成を有する本発明は、第２のガイド軸
の中間部が、支え手段で支えられているので、高
速印字を行う印字装置や、両側板間のスパンの大
きい印字装置でも、第２のガイド軸の撓みが防止
でき、印字ヘツドの重力方向の安定性が良くな
り、印字品質を向上でき、さらに装置の軽量化が
達成できる。また、キヤリツジの他端部の下面が
平坦であり、第２ガイド軸が円柱状であるため、
第２ガイド軸とキヤリツジの他端部とは線接触
し、そのためこのキヤリツジの摺動は円滑に行わ
れる。キヤリツジがガイド軸に沿つて搬送され印
字する際は、このキヤリツジの他端部の平坦な下
面は、第２ガイド軸の上面を摺動するので、支え
手段がこの摺動の妨げになることはない。また、
支え手段を支持板、支え板、ばね部材等で構成す
ることにより、製造上の微小な間隔の変化にも適
応して他方のガイド軸を水平状態に支えることが
可能であり、外力による他方のガイド軸の撓みも
直ちに復元させることが可能で、印字品質の安定
に役立つ。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例を示す斜視図、第２
図は要部の拡大正面図、第３図は第２図−線
断面図、第４図は第２図の一部の背面図である。１……機械体フレーム、４……第１のガイド
軸、５……第２のガイド軸、６……印字ヘツド、
７……キヤリツジ、７ｂ……キヤリツジの他端
部、８……磁気的吸着手段、９……支え手段、１
０……支持板、１１……支え板、１３……ばね部
材、１４……偏心カム。

Claims

【特許請求の範囲】１印字ヘツドが搭載してあるキヤリツジと、こ
のキヤリツジを摺動自在に支持する２本の円柱状
の第１、第２のガイド軸とを含み、上記第１ガイド軸は、上記キヤリツジの一端部
を貫通し、かつ上記第２ガイド軸は上記キヤリツ
ジの他端部の平坦な下面を受けるように設けてあ
り、上記キヤリツジの他端部に、この他端部を上記
第２ガイド軸に磁気的に吸着せしめる永久磁石が
設けてあり、上記第２ガイド軸の中間部に、重力方向の撓み
を阻止するためこのガイド軸の下面を支える支え
手段が設けてあり、上記支え手段は、機械体フレームに立設された
支持板と、この支持板に揺動自在に連結された支
え板と、この支え板を第２ガイド軸の下面へ弾接
せしめるばね部材と、上記支え板に回転自在に取
付けてありそのカム面が上記支持板の上端面に当
接して上記支え板を位置決め可能な偏心カムとよ
りなることを特徴とする印字ヘツドの搬送装置。