JP2002023367A - 有機分子膜パターンの製造方法及び製造装置 - Google Patents
有機分子膜パターンの製造方法及び製造装置Info
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Abstract
ターンの作製には、タクトタイムが比較的長いため、製
造コストが下がらない。 【解決手段】 基板表面に、膜厚が3nm以下の有機分
子膜を形成した後に、基板表面近傍にオゾンを供給しな
がら有機分子膜に紫外光を照射して、有機分子膜の一部
を除去する。
Description
る有機分子膜パターンの製造方法に関するものである。
種類が実用化されている。例えば、半導体素子、ディス
プレー、発光素子などへ適用されている。その中で、機
能性薄膜は、配線、電極、絶縁層、発光層、光学薄膜な
どの用途に広く用いられている。通常、機能性薄膜のパ
ターンニングは、フォトリソグラフィー法が用いられて
いる。フォトリソグラフィーは、サブミクロンオーダー
の高精細のパターンニングを可能とする。しかしなが
ら、フォトリソグラフィーにおいては、パターンニング
の工程数が多くなるという欠点がある。一般的、フォト
リソグラフィーは次のような工程を経てパターンニング
が行われる。まず、パターンニングを行う薄膜を基板全
面に形成する。さらに、レジストコート、露光、現像、
リンスなどを経てレジストパターンを形成する。その後
に、レジストパターンをマスクとしてエッチングを行い
不要な部分を除去して所望のパターン形状を得る。以上
で述べたように、フォトリソグラフィーは非常に多くの
工程を必要とする。
て、基材と、該基材上にアミノ基あるいはチオール基を
有する有機化合物からなる極薄膜パターンと、該極薄膜
パターンに基づいた層パターンを有する微細構造体を提
案した。この極薄有機分子膜を利用したパターンニング
方法は、レジストコート、現像、リンスなどの工程が不
要となるため、パターンニングプロセスを簡便にする。
さらに、エッチングが不要であるため、エッチング工程
及びそれに伴う機能性薄膜へのダメージなどから開放さ
れるという利点がある。
機分子を形成して、その表面特性の差を利用して選択的
に機能性薄膜を形成する技術が確立されつつある。
有機分子を基板上に形成する方法としては、あらかじめ
清浄にした基板表面全体に第一の有機分子膜を形成し、
所望の形状に第一の有機分子膜の一部を除去し、さら
に、除去した領域にのみ第二の有機分子膜を形成するの
が一般的である。3種類以上の官能基を有する有機分子
膜を形成する場合には、さらに所望の形状に第一あるい
は第二の有機分子膜を除去し、そこに、べつの有機分子
膜を形成する。
部を除去する方法としては、様々な手法が提案されてい
る。光、電子ビーム、X線、走査型プローブ顕微鏡の導
電性プローブによる電界印加、などによるパターンニン
グが実証されている。中でも紫外光によるパターンニン
グは、フォトマスクを用いることができるため、一括で
の処理が可能であることから実用上好ましい。フォトマ
スクのパターンサイズをミクロンオーダーとすれば、そ
のパターンサイズの有機分子膜のパターンが得られるこ
とから、微細化したパターンを比較的簡便に得ることが
可能となる。
分子膜のパターンニングを用いてデバイスを作製を行う
場合、フォトマスクを介して紫外光を有機分子膜に照射
する必要がある。この場合、有機分子膜の分解・除去に
は、紫外光を数十分程度照射する必要があることが明ら
かになっている。フォトマスクと基板の精密な位置合わ
せが必要なプロセスは、製造コストがかかるのにもかか
わらず、処理時間が比較的長くなり、実用的な観点から
望ましくない。
を用いた有機分子膜パターンの作製には、タクトタイム
が比較的長いため、製造コストが下がらないという課題
がある。
成するために、基板表面に、膜厚が3nm以下の有機分
子膜を形成した後に、基板表面近傍にオゾンを供給しな
がら有機分子膜に紫外光を照射して、有機分子膜の一部
を除去する有機分子膜パターンの製造方法であることを
特徴とする。
間で基板上に有機分子膜パターンを形成することができ
る。前記有機分子膜は、自己組織化膜である。特に、前
記有機分子膜が、アルキル基あるいはフルオロアルキル
基を有するシラン系有機分子の自己組織化膜である。前
記紫外光の波長が、200nm以上、380nm以下の
範囲にある有機分子膜パターンの製造方法である。
下の有機分子膜を形成された基板と、基板上に紫外光を
選択的に照射する手段と、前記基板近傍にオゾンを供給
する手段、とを有する有機分子膜パターンの製造装置で
あることを特徴とする。
ては、 Siウエハー、石英ガラス、ガラス、プラスチ
ックフィルム、金属基板など各種のものを用いることが
できる。この基板上に有機分子膜が形成される。
その反対側に親液基あるいは撥液基といった基板の表面
性を改質する(表面エネルギーを制御する)官能基と、
これらの官能基を結ぶ炭素の直鎖あるいは一部分岐した
炭素鎖を備えており、基板に結合して自己組織化して分
子膜、例えば単分子膜を形成する。この有機分子膜の膜
厚は、分子鎖の長さによって決まるが、通常1nm程
度、厚くとも3nm程度であり、従来フォトリソグラフ
ィーで用いられているレジスト膜とは全く異なるオーダ
ーである。
組織化膜とは、基板など下地層等構成原子と反応可能な
結合性官能基とそれ以外の直鎖分子とからなり、該直鎖
分子の相互作用により極めて高い配向性を有する化合物
を、配向させて形成された膜である。前記自己組織化膜
はフォトレジスト材等の樹脂膜とは異なり、単分子を配
向させて形成されているので、極めて膜厚を薄くするこ
とができ、しかも、分子レベルで均一な膜となる。即
ち、膜の表面に同じ分子が位置するため、膜の表面に均
一でしかも優れた撥液性や親液性などの表面特性を付与
することができ、微細なパターンニングをする際に特に
有用である。
オロアルキルシランを用いた場合には、膜の表面にフル
オロアルキル基が位置するように各化合物が配向されて
自己組織化膜が形成されるので、膜の表面に均一な撥液
性が付与される。
ヘプタデカフルオロテトラヒドロデシルトリエトキシシ
ラン、ヘプタデカフルオロテトラヒドロデシルトリクロ
ロシラン、トリデカフルオロテトラヒドロオクチルトリ
クロロシラン、トリフルオロプロピルトリメトキシシラ
ン等のフルオロアルキルシラン(以下、「FAS」とい
う)を挙げることができる。使用に際しては、一つの化
合物を単独で用いるのも好ましいが、2種以上の化合物
を組み合わせて使用しても、本発明の所期の目的を損な
わなければ制限されない。また、本発明においては、前
記化合物として、前記FASを用いるのが、基板との密
着性を付与する上で好ましい。FASが存在する部分が
撥液部となる。また、FAS以外の材料では、アルキル
基を有するアルキルシランも使用できる。フルオロアル
キル基に比べて、アルキル基は撥水、撥インク特性は若
干劣るものの、パターンニングプロセスには充分使用可
能である。
有機分子膜についてもこのようなパターンニング技術は
有効であることは言うまでもない。
roduction to ULTRATHIN ORGANIC FILMS: Ulman, ACADE
MIC PRESS’に詳しく開示されている。
面を参照して説明する。有機分子膜パターンを得るため
に、図1〜3に示すように、基板11表面に自己組織化
膜12を基板前面に形成し、基板上にオゾンを供給しな
がら、基板上に選択的に紫外光を照射して、有機分子膜
パターン13の形成が行われる。
自己組織化膜12を形成する。自己組織化膜12は、既
述の原料化合物と基板とを同一の密閉容器中に入れてお
き、室温の場合は数日程度の間放置すると基板上に形成
される。また、密閉容器全体を100℃程度に保持する
ことにより、3時間程度で基板上に形成される。以上の
プロセスにより、基板上の全面に自己組織化膜12が形
成される。
20を介して紫外光を自己組織化膜12に選択的に照射
する。この時、基板近傍には、オゾン発生器によりオゾ
ンを供給しながら、紫外光を照射する。紫外光が照射さ
れた領域は、自己組織化膜12の一部が分解・除去さ
れ、紫外光が照射されない領域はそのまま有機分子膜が
残るため、結果的に、基板上に有機分子膜パターン13
が形成される。
を照射することにより、短い処理時間で有機分子膜の分
解・除去が行われることを見出した。その詳細な機構に
ついては現在のところ明らかになっていないが、次のよ
うな機構であると推定している。
有機分子膜の一部を分解・除去するためには、光の持つ
エネルギーが高い200nm以下の波長域の紫外光が望
ましいと考えられる。しかしながら、この波長域の紫外
光を用いる場合には、大気中の酸素により容易にオゾン
が生成されることが知られている。従って、200nm
以下の波長域の紫外光を用いる場合には、別途に基板周
辺へオゾンを供給しながら紫外光を照射して有機分子膜
の分解・除去する効果は乏しい。これに対して、200
nm以上、380nm以下の波長域の紫外光では、光の
持つエネルギーが若干小さくなるものの、有機分子膜の
分解・除去は可能である。ただし、200nm以下の波
長の紫外光を用いた場合に比べて基板近傍で生成される
オゾン量が非常に少なくなる。このため、有機分子膜の
分解・除去に比較的長い時間を要する。この波長域の紫
外光を用いる場合、基板近傍に別途オゾンを供給するこ
とにより、このオゾンのアシストで有機分子膜の分解・
除去が短時間で行われるようになり、その改善の効果は
著しいことがわかった。また、380nmより長い波長
の紫外光を用いる場合には、光の持つエネルギーがかな
り小さくなるため、有機分子膜の分解・除去が進まなく
なる。このため、紫外光を照射しながらオゾンを供給し
ても、有機分子膜の分解・除去にはほとんど影響がない
ことがわかった。
上、380nm以下の波長域の紫外光を用いる場合に、
改善の効果が顕著であることから望ましい。この波長域
の紫外光の光源としては、水銀ランプ、メタルハライド
ランプ、222nm、308nmのエキシマ光源や、K
rFエキシマ光源、NdYAGレーザの2次高調波など
が挙げられる。これらの光源を用いることにより、比較
的短い照射時間で有機分子膜のパターンニングが可能と
なる。
るものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々
変更可能である。
明する。
外光を10分間照射して、前処理としてクリーンニング
を行った。
行った。
一つであるヘプタデカフルオロテトラヒドロデシルトリ
エトキシシランとを、同一の密閉容器に入れて96時間
室温で放置することにより、該石英ガラス基板表面にフ
ルオロアルキル基を有する自己組織化膜を形成した。そ
して、メタルハライドランプを光源として用いたプロジ
ェクションタイプのアライナーにより有機分子膜パター
ンの作製を行った。所定のパターンを有するフォトマス
クを介して、主に260nmから320nmの波長を含
む紫外光を照射して、フォトマスクで遮光されていない
部位の自己組織化膜のみを選択的に除去して、FASの
パターンを形成した。遮光されていない領域における基
板面上での光強度は、約5mW/cm2であった。ま
た、ここで用いたオゾン発生器は、沿面放電を利用した
セラミックオゾナイザーである。オゾン発生量は、0.
5g/hである。
は次の通りである。基板は、厚さ約3mmの石英を用
い、この厚みにおいて260nmから320nmの波長
の紫外光を90%以上を透過する。遮光部はCr膜を用
いており、ラインアンドスペースと呼ばれる線状のパタ
ーンが形成されている。ラインの幅及びピッチは10m
mとした。
した場合と、オゾン発生器によりオゾンを発生させた場
合の紫外光による自己組織化膜の分解・除去の変化を、
基板表面の水に対する接触角の違いで調べた。
紫外光を15分照射した後に、紫外光が照射された領域
は接触角の値が16度であった。一方、オゾン発生器を
動作させない場合においては、紫外光を15分照射した
後には、紫外光が照射された領域は接触角の値が61度
であった。また、いずれの場合も、遮光パターン上、即
ち、紫外光が照射されていない領域においては、接触角
の値が110度であった。紫外光照射による接触角の変
化は、自己組織化膜の分解・除去に起因するものと考え
られる。従って、オゾン発生器を動作させた場合、15
分の紫外光の照射により自己組織化膜が良好にパターン
ニングできたと考えられる。しかしながら、オゾン発生
器を動作させない場合には、15分の紫外光照射では自
己組織化膜の分解・除去は不充分であり、接触角が20
度以下になるまでには、60分以上の紫外光の照射が必
要であった。
しながら、基板に対して紫外光を照射することにより、
自己組織化膜の分解・除去がより短時間で行えることが
わかる。
260nmから320nmの波長のメタルハライドラン
プを用いたが、波長域が、200nmから380nmの
水銀ランプを用いた場合においても、基板近傍へのオゾ
ンの供給により、より短時間の紫外光照射での良好な有
機分子膜のパターンニングが確認できた。
外光の照射時間が短くとも、良好にパターンニングが可
能な有機分子膜のパターンニング方法を提供することが
できる。
面図である。
す断面図である。
状態を示す断面図である。
Claims (6)
- 【請求項1】 基板表面に、膜厚が3nm以下の有機分
子膜を形成した後に、基板表面近傍にオゾンを供給しな
がら有機分子膜に紫外光を照射して、有機分子膜の一部
を除去する有機分子膜パターンの製造方法。 - 【請求項2】 前記有機分子膜が、自己組織化膜である
ことを特徴とする請求項1に記載の有機分子膜パターン
の製造方法。 - 【請求項3】 前記有機分子膜が、アルキル基あるいは
フルオロアルキル基を有する自己組織化膜であることを
特徴とする請求項2に記載の有機分子膜パターンの製造
方法。 - 【請求項4】 前記有機分子膜が、シラン系有機分子膜
であることを特徴とする請求項2に記載の有機分子膜パ
ターンの製造方法。 - 【請求項5】 前記紫外光の波長が、200nm以上、
380nm以下の範囲にあることを特徴とする請求項1
に記載の有機分子膜パターンの製造方法。 - 【請求項6】 表面に膜厚が3nm以下の有機分子膜を
形成された基板と、基板上に紫外光を選択的に照射する
手段と、前記基板近傍にオゾンを供給する手段、とを有
する有機分子膜パターンの製造装置。
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JP2000202202A JP3843707B2 (ja) | 2000-07-04 | 2000-07-04 | 有機分子膜パターンの製造方法 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2004033754A2 (en) * | 2002-10-10 | 2004-04-22 | Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha | Pretreatment method for electroless plating material and method for producing member having plated coating |
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2000
- 2000-07-04 JP JP2000202202A patent/JP3843707B2/ja not_active Expired - Fee Related
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WO2004033754A2 (en) * | 2002-10-10 | 2004-04-22 | Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha | Pretreatment method for electroless plating material and method for producing member having plated coating |
WO2004033754A3 (en) * | 2002-10-10 | 2004-07-15 | Toyota Motor Co Ltd | Pretreatment method for electroless plating material and method for producing member having plated coating |
US8052858B2 (en) | 2002-10-10 | 2011-11-08 | Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha | Pretreatment method for electroless plating material and method for producing member having plated coating |
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