JP2002022156A - 全一次式燃焼バーナの燃焼制御装置 - Google Patents

全一次式燃焼バーナの燃焼制御装置

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JP2002022156A
JP2002022156A JP2000206426A JP2000206426A JP2002022156A JP 2002022156 A JP2002022156 A JP 2002022156A JP 2000206426 A JP2000206426 A JP 2000206426A JP 2000206426 A JP2000206426 A JP 2000206426A JP 2002022156 A JP2002022156 A JP 2002022156A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 燃焼制御を行うために本来的に備えさせる構
成を有効利用した簡素な構成で、通風ファンの通風状態
の異常と熱効率異常とを的確に判別する。 【解決手段】 通風ファン4の回転速度とその回転速度
に対応するバーナ3の基準燃焼量との燃焼基準関係が記
憶手段M1に記憶され、ファン回転速度とその回転速度
に対応する基準仕事量とのファン基準関係が記憶手段M
2に記憶され、ファン回転速度と前記燃焼基準関係とか
ら求まる判定燃焼量に対して、バーナ実燃焼量が適正範
囲を外れ、且つ、ファン回転速度と前記ファン基準関係
とから求まる判定仕事量に対して、ファン実仕事量が適
正範囲を外れている場合には、通風ファン4による通風
状態の異常と判別し、前記判定燃焼量に対して実燃焼量
が適正範囲を外れ、且つ、前記判定仕事量に対して実仕
事量が適正範囲内である場合には、燃焼ガスにて加熱対
象物を加熱するときの熱効率の異常を判別する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、燃焼用空気を通風
路を通して全一次予混合型のバーナに通風すると共に、
その通風に伴って供給される燃料を前記燃焼用空気と混
合して前記バーナに供給し、且つ、前記バーナの燃焼ガ
スを加熱対象物を加熱させるように流動させる通風ファ
ンと、前記通風ファンの通風作動により吸引力が作用す
るように前記通風路に接続されて、燃料を供給する燃料
供給路と、前記燃料供給路から前記通風路に供給される
燃料の供給圧力を設定圧力に自動調整する圧力調整手段
と、前記加熱対象物が目標加熱状態となるように、前記
通風ファンの回転速度を制御する燃焼制御処理を実行す
る制御手段とが設けられている全一次式燃焼バーナの燃
焼制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】上記全一次式燃焼バーナの燃焼制御装置
は、通風ファンの回転速度を制御することによりバーナ
の燃焼量を調整して、加熱対象物の加熱状態を目標加熱
状態に制御するようにしたものである。給湯装置に適用
した場合を例に挙げて説明すると、給水される水を加熱
して出湯する熱交換器を、全一次予混合型のバーナの燃
焼ガスにて加熱することになるが、加熱対象物としての
水が目標加熱状態としての目標温度になるように、通風
ファンの回転速度を制御して、バーナの燃焼量を調整す
ることになる。通風ファンの回転速度の変更によりバー
ナの燃焼量が調整される点について説明を加えると、通
風ファンの回転速度が増減調整されると燃料供給路に作
用する吸引力も増減変化することになる。そして、その
吸引力の変化に拘らず、圧力調整手段が燃料供給路から
通風路に供給される燃料の供給圧力を設定圧力に自動調
整するため、燃料供給路から通風路に供給される燃料供
給量が回転速度の増減に応じて変更されて、バーナの燃
焼量が調整されることになる。ちなみに、圧力調整手段
がゼロガバナである場合においては、回転速度の増減つ
まり通風量の増減に比例する形態で燃料供給量が増減す
るものであるから、燃焼量の変動に拘らず適正な空燃比
に維持されることになる。
【0003】尚、加熱対象物としての水を目標加熱状態
としての目標温度にするために、通風ファンの回転速度
を制御する燃料制御処理の具体形態としては、熱交換器
から出湯される湯の温度を検出して、その検出した出湯
温度が目標温度になるように通風ファンの回転速度を増
減制御するフィードバック制御の形態や、熱交換器に給
水される水の入水温度と給水量とを検出して、それらの
検出情報から熱交換器より出湯される湯の温度を目標温
度にするために必要なバーナの燃焼量、換言すれば通風
ファンの目標回転速度を演算して、通風ファンの回転速
度を検出する回転速度センサの検出値が目標回転速度に
なるように通風ファンの回転速度を制御するフィードフ
ォワード制御の形態を用いることができ、さらには、こ
のフィードフォワード形態において、熱交換器から出湯
される湯の温度を検出して、出湯温度と目標温度との偏
差に応じて、通風ファンの目標回転速度をフィードバッ
ク補正する形態を用いることもできる。
【0004】また、上記全一次式燃焼バーナの燃焼制御
装置では、通風ファンの仕事量の情報に基づいて通風フ
ァンの通風経路において通風異常(例えば閉塞)が発生
しているか否かを判別するようにしていた。即ち、通風
ファンの回転速度を上げて通風量を多くするほど通風フ
ァンの仕事量が大きくなるので、その通風ファンの回転
速度と仕事量との対応関係を予め求めておき、実際の燃
焼制御時に求めた通風ファンの回転速度と仕事量との関
係が上記対応関係に一致しているか否かによって、通風
ファンの通風異常が発生しているか否かを判別してい
た。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来技術では、通風ファンの仕事量によって通風ファンの
通風経路における通風異常として閉塞が検出された場合
に、ファン仕事量だけでは、その閉塞が排気閉塞である
のか、給気閉塞であるのかを区別することができなかっ
た。因みに、上記排気閉塞は、通風ファンそのものに塵
埃が付着したり、通風路における通風ファンの設置箇所
よりも下流側に閉塞が生じたり、燃焼ガスの排気経路が
閉塞したり、熱交換器の伝熱フィンの間が詰まっている
等の原因によって、通風量不足になっている状態を指
す。給気閉塞は、通風路の空気吸入口が閉塞したり、通
風路における燃料供給路の接続箇所よりも上流側部分が
閉塞したりしている等の原因によって、燃料供給路に適
正状態よりも過大な吸引力が作用する状態を指す。
【0006】ところで、例えば給湯装置において、通風
ファンの回転速度を所定の回転速度に制御している状態
で、給水する水の入水温度と熱交換器から出湯する湯の
温度との温度差及び通水量の各検出情報に基づいて、加
熱された水が燃焼ガスから受け取った受熱量を求めるこ
とができ、この受熱量と上記ファン回転速度に対応する
バーナの燃焼量即ち発熱量とから、燃焼ガスにて水を加
熱するときの熱効率を算出することができるが、従来で
は、必ずしも熱効率が正常であるか否かを的確に判別で
きないおそれがあった。
【0007】即ち、例えば燃焼ガスの排気経路において
閉塞が生じた場合には、通風ファンを所定の回転速度に
制御しても、通風ファンの通風量が低下してファン回転
速度に対応した量よりも少ない量の燃料しかバーナに供
給されなくなるので、実際の熱効率は変化していなくて
も、ファン回転速度に対応するバーナの燃焼量と加熱対
象物の受熱量とから求めた熱効率の値は、上記閉塞が生
じていないときの値よりも小さくなり、熱効率が低下し
ていると誤って判断されることになる。又、通風路に対
する燃焼用空気の吸入口に閉塞が生じた場合には、燃焼
用空気の供給量が減少するのに応じて燃料供給量が増加
して、ファン回転速度に対応した量よりも多い量の燃料
がバーナに供給されるので、実際の熱効率は変化してい
なくても、ファン回転速度に対応するバーナの燃焼量と
加熱対象物の受熱量とから求めた熱効率の値は、上記吸
入口での閉塞が生じていないときの値よりも大きくな
り、熱効率が高くなっていると誤って判断されることに
なる。尚、この場合は、燃焼用空気の減少と燃料供給量
の増加により燃焼用空気と燃料との混合比が変化するの
で、この混合比の変化を検出して、熱効率が変化したの
か燃焼用空気量が減少したのかを判別することも可能で
あるが、混合比検出用の特別の検出手段が必要であり、
装置構成が複雑化する不利がある。
【0008】本発明は上記実情に鑑みてなされたもので
あって、その第1の目的は、燃焼制御を行うために本来
的に備えさせる構成を有効利用した簡素な構成で、通風
ファンの通風状態が異常であるのか、熱効率が異常であ
るのかを的確に判別することが可能となる全一次式燃焼
バーナの燃焼制御装置を提供する点にある。さらに、第
2の目的は、上記通風ファンの通風異常として閉塞状態
が検出された場合に、それが排気閉塞であるのか、給気
閉塞であるのかを区別して判別することが可能となる全
一次式燃焼バーナの燃焼制御装置を提供する点にある。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明に
よれば、前記通風ファンの回転速度とその回転速度に対
応する前記バーナの基準燃焼量との関係を、燃焼基準関
係として記憶する燃焼基準関係記憶手段と、基準設置状
態についての、前記通風ファンの回転速度とその回転速
度に対応する基準仕事量との関係を、ファン基準関係と
して記憶するファン基準関係記憶手段と、前記通風ファ
ンの回転速度を検出するファン回転速度検出手段と、前
記通風ファンの実仕事量を検出するファン仕事量検出手
段と、前記加熱対象物の燃焼ガスからの受熱量に基づい
て前記バーナの実燃焼量を求める燃焼量算出手段とが設
けられ、前記制御手段が、前記燃焼制御処理において、
前記回転速度検出手段にて検出される回転速度と前記燃
焼基準関係記憶手段にて記憶されている燃焼基準関係と
に基づいて求められる、その回転速度での基準燃焼量で
ある判定燃焼量に対して、前記燃焼量算出手段にて算出
される実燃焼量が適正範囲を外れ、且つ、前記回転速度
検出手段にて検出される回転速度と前記ファン基準関係
記憶手段にて記憶されているファン基準関係とに基づい
て求められる、その回転速度での基準仕事量である判定
仕事量に対して、前記ファン仕事量検出手段にて検出さ
れる実仕事量が適正範囲を外れている場合には、前記通
風ファンによる通風状態が異常である通風異常であると
判別し、前記判定燃焼量に対して前記実燃焼量が適正範
囲を外れ、且つ、前記判定仕事量に対して前記実仕事量
が適正範囲内である場合には、前記燃焼ガスにて前記加
熱対象物を加熱するときの熱効率が異常である熱効率異
常であると判別する判別処理を実行するように構成され
ている。
【0010】すなわち、この全一次式燃焼バーナの燃焼
制御装置では、通風ファンの通風状態が正常である即ち
上記基準設置状態にあるときに、燃焼ガスにて加熱対象
物を加熱するときの熱効率が正常であれば、通風ファン
の回転速度の増減変更に応じて、通風ファンの実仕事量
が上記ファン基準関係に従って増減変更されるととも
に、バーナの実燃焼量も上記燃焼基準関係に従って増減
変更されることになり、通風ファンの通風状態が異常で
あって上記熱効率が正常であるときは、通風ファンの回
転速度を増減変更させると、通風ファンの実仕事量が上
記ファン基準関係から外れるとともに、バーナの実燃焼
量も上記燃焼基準関係から外れることになり、通風ファ
ンの通風状態が正常であって上記熱効率が異常であれ
ば、通風ファンの回転速度の増減変更に応じて、通風フ
ァンの実仕事量が上記ファン基準関係に従って増減変更
されるのに、バーナの実燃焼量は上記燃焼基準関係から
外れることになるので、これらによって、通風ファンの
通風状態の異常か熱効率の異常かを判別できることに基
づくものである。
【0011】つまり、通風ファンの実仕事量がそのとき
の通風ファンの回転速度に対応する判定仕事量に対して
適正範囲を外れていることは、通風ファンの通風状態が
基準設置状態になく異常であることを示すので、通風フ
ァンの実仕事量が上記判定仕事量に対して適正範囲を外
れている状態で、加熱対象物の受熱量から求めたバーナ
の実燃焼量がそのときの通風ファンの回転速度に対応す
る判定燃焼量の適正範囲を外れているときは、通風ファ
ンの通風状態が異常であるためにこの実燃焼量と判定燃
焼量との不一致が生じているものであり、その結果、通
風ファンの通風状態が異常であると判別できるのであ
る。一方、通風ファンの実仕事量が上記判定仕事量に対
して適正範囲内にあることは、通風ファンの通風状態が
基準設置状態にあり正常であることを示すので、通風フ
ァンの実仕事量が上記判定仕事量に対して適正範囲内に
ある状態で、バーナの実燃焼量が上記判定燃焼量の適正
範囲を外れているときは、上記熱効率が異常であるため
にこの実燃焼量と判定燃焼量との不一致が生じているも
のであり、その結果、上記熱効率が異常であると判別で
きるのである。
【0012】したがって、燃焼制御状態において、通風
ファンの回転速度、ファン仕事量及びバーナの実燃焼量
の各検出情報と、燃焼基準状態及びファン基準状態の各
記憶情報とに基づいて、通風ファンの通風状態が異常で
ある通風異常であるのか、熱効率が異常である熱効率異
常であるのかを判別することができる。もって、請求項
1に記載の発明によれば、燃焼制御のために本来的に備
えた構成を有効利用した簡素な装置構成によって、通風
ファンの通風状態が異常であるのか熱効率が異常である
のかを的確に判別することが可能となる全一次式燃焼バ
ーナの燃焼制御装置を提供することができる。
【0013】請求項2に記載の発明によれば、請求項1
に記載の発明において、前記燃料供給路が、前記通風路
における前記通風ファンの設置箇所よりも上流側部分に
接続され、前記制御手段が、前記判別処理において、前
記通風異常として、前記判定燃焼量に対して前記実燃焼
量が適正範囲を減少側に外れ、且つ、前記判定仕事量に
対して前記実仕事量が適正範囲を減少側に外れている第
1異常状態と、前記判定燃焼量に対して前記実燃焼量が
適正範囲を増加側に外れ、且つ、前記判定仕事量に対し
て前記実仕事量が適正範囲を減少側に外れている第2異
常状態とを区別して判別するように構成されている。
【0014】すなわち、上記第1異常状態は、通風路に
おける通風ファンの設置箇所よりも上流側部分に接続さ
れた燃料供給路から供給された燃料が、燃焼用空気と混
合されたのち通風ファンを経てバーナに至りさらに燃焼
ガスとして排気される排気経路のいずれかの箇所におい
て閉塞が生じ、そのためバーナへの燃料供給量が少なく
なってバーナの燃焼量が減少した排気閉塞状態であると
判別され、又、上記第2異常状態は、通風路に対する燃
焼用空気の供給経路において閉塞が生じ、そのため燃焼
用空気の供給量が減少するのに応じて、上記燃料供給路
から供給される燃料供給量が増加してバーナへの燃料供
給量が多くなり、バーナの燃焼量が増加した給気閉塞状
態であると判別される。
【0015】したがって、通風ファンの通風異常が生じ
た場合に、排気閉塞であるのか、給気閉塞であるのかを
区別して判別することが可能となり、もって、請求項1
に記載の発明に係る全一次式燃焼バーナの燃焼制御装置
の好適な手段が得られる。
【0016】請求項3に記載の発明によれば、請求項2
に記載の発明において、前記制御手段が、前記燃焼制御
処理において、前記判別処理によって前記第1異常状態
を判別した場合には、前記燃焼基準関係記憶手段にて記
憶されている燃焼基準関係において、同一の回転速度に
対応する基準燃焼量を小側に移動させる補正、及び、前
記ファン基準関係記憶手段にて記憶されているファン基
準関係において、同一の回転速度に対応する基準仕事量
を小側に移動させる補正を行うように構成されている。
【0017】すなわち、前記第1異常状態を判別した場
合には、同一のファン回転速度に対して、実燃焼量が前
記燃焼基準関係にて求められる基準燃焼量よりも減少側
にずれ、また、同一のファン回転速度に対して、実仕事
量が前記ファン基準関係にて求められる基準仕事量より
も減少側にずれているので、上記実燃焼量と基準燃焼量
のずれをなくすために、燃焼基準関係記憶手段にて記憶
されている燃焼基準関係において、同一の回転速度に対
応する基準燃焼量を小側に移動させる補正を行い、ま
た、上記実仕事量と基準仕事量のずれをなくすために、
ファン基準関係記憶手段にて記憶されているファン基準
関係において、同一の回転速度に対応する基準仕事量を
小側に移動させる補正を行うのである。
【0018】したがって、前記排気閉塞が生じている場
合には、例えば前述のフィードフォワード制御によって
通風ファンの回転速度を制御する燃焼制御形態を実行す
る場合において、上記補正された燃焼基準関係を用いる
ことによって、加熱対象物を目標加熱状態にするために
必要な燃焼量となる通風ファンの目標回転速度に的確に
設定して、良好な燃焼制御を行うことができ、また、バ
ーナの点火に必要な燃焼量となるファン回転速度を的確
に設定して、不点火等の不具合を回避させて良好な点火
処理を行うこともでき、もって、請求項2に記載の発明
に係る全一次式燃焼バーナの燃焼制御装置の好適な手段
が得られる。
【0019】請求項4に記載の発明によれば、請求項3
に記載の発明において、前記制御手段が、前記燃焼基準
関係の補正を行った結果、その補正後の燃焼基準関係に
おいて前記バーナの燃焼量の設定変動範囲における最大
値に対応する回転速度が設定速度範囲を外れる場合、又
は、前記ファン基準関係の補正を行った結果、その補正
後のファン基準関係において前記通風ファンの仕事量の
設定変動範囲における最大値に対応する回転速度が設定
速度範囲を外れる場合には、前記通風異常が過大である
と判断して、安全処理を実行するように構成されてい
る。
【0020】すなわち、燃焼基準関係において、同一の
回転速度に対応する基準燃焼量を小側に移動させる補正
を行ったために、バーナの燃焼量の設定変動範囲におけ
る最大値に対応する回転速度が通風ファンの設定速度範
囲を外れる場合、又は、ファン基準関係において、同一
の回転速度に対応する基準仕事量を小側に移動させる補
正を行ったために、通風ファンの仕事量の設定変動範囲
における最大値に対応する回転速度が設定速度範囲を外
れる場合は、排気閉塞の程度が大きく、通風異常が過大
であると判断されるので、安全処理を実行するのであ
る。この場合の安全処理としては、バーナの燃焼量の設
定変動範囲の最大値を下げる燃焼量の変動範囲の制限処
理、バーナの燃焼を停止させる燃焼停止処理、ブザーや
ランプ等による異常報知処理などが実行される。
【0021】したがって、排気閉塞の程度が大きいため
に、例えば燃焼装置の寿命と判断されるような場合に
は、適切な安全処理を行うことによって、装置損傷など
のトラブルを未然に防止することができ、もって、請求
項3に記載の発明に係る全一次式燃焼バーナの燃焼制御
装置の好適な手段が得られる。
【0022】請求項5に記載の発明によれば、請求項2
に記載の発明において、前記通風路に吸入される前記燃
焼用空気の供給量を調整する空気量調整手段が設けら
れ、前記制御手段が、前記燃焼制御処理において、前記
判別処理によって前記第2異常状態を判別した場合に
は、前記空気量調整手段を空気量増加側に調整するよう
に構成されている。
【0023】すなわち、前記第2異常状態を判別した場
合は、給気閉塞が生じ、その結果、燃焼用空気の供給量
が減少する一方で燃料供給量が増加して、燃焼用空気と
燃料の混合比が適正値からずれ、通風ファンの回転速度
と基準燃焼量との関係が前記燃焼基準関係からずれ、さ
らに通風ファンの回転速度と基準仕事量との関係が前記
ファン基準関係からずれているので、通風路に吸入され
る燃焼用空気の供給量を調整する空気量調整手段を空気
量増加側に調整することにより、上記燃焼用空気の供給
量を増加させるとともに燃料供給量を減少させて、燃焼
用空気と燃料の混合比を適正値に戻し、通風ファンの回
転速度と基準燃焼量との関係を前記燃焼基準関係に戻
し、通風ファンの回転速度と基準仕事量との関係を前記
ファン基準関係に戻すようにするのである。
【0024】したがって、通風路に対する燃焼用空気の
供給経路において閉塞が生じた場合には、空気量調整手
段として例えば開度変更自在なダンパー等の調整手段を
空気供給箇所に設けて、通風路に吸入される燃焼用空気
の供給量を調整するだけの簡素な構成によって、燃焼用
空気と燃料の混合比を適正値に維持しながら、適正な燃
焼制御を行わせるようにすることができる。例えばフィ
ードフォワード制御により通風ファンの回転速度を制御
する燃焼制御形態において、前記燃焼基準関係を用いて
加熱対象物を目標加熱状態にするためのファン回転速度
に的確に制御して良好な燃焼制御を行うことができ、も
って、請求項2に記載の発明に係る全一次式燃焼バーナ
の燃焼制御装置の好適な手段が得られる。
【0025】請求項6に記載の発明によれば、請求項5
に記載の発明において、前記制御手段が、前記空気量調
整手段の調整を行った結果、その調整が設定調整範囲を
外れる場合には、前記通風異常が過大であると判断し
て、安全処理を実行するように構成されている。
【0026】すなわち、空気量増加側に調整したため
に、前記空気量調整手段が設定調整範囲を外れる場合
は、給気閉塞の程度が大きく、通風異常が過大であると
判断されるので、安全処理を実行するのである。この場
合の安全処理としては、バーナの燃焼を停止させる燃焼
停止処理、ブザーやランプ等による異常報知処理などが
実行される。
【0027】したがって、給気閉塞の程度が大きいため
に、例えば燃焼装置の寿命と判断されるような場合に
は、適切な安全処理を行うことによって、装置損傷など
のトラブルを未然に防止することができ、もって、請求
項5に記載の発明に係る全一次式燃焼バーナの燃焼制御
装置の好適な手段が得られる。
【0028】請求項7に記載の発明によれば、請求項2
に記載の発明において、前記燃料供給路から前記通風路
への燃料供給量を調整する燃料供給量調整手段が設けら
れ、前記制御手段が、前記燃焼制御処理において、前記
判別処理によって前記第2異常状態を判別した場合に
は、前記燃料供給量調整手段を供給量減少側に調整する
とともに、前記燃焼基準関係記憶手段に記憶されている
燃焼基準関係において、同一の回転速度に対応する基準
燃焼量を小側に移動させる補正、及び、前記ファン基準
関係記憶手段に記憶されているファン基準関係におい
て、同一の回転速度に対応する基準仕事量を小側に移動
させる補正を行うように構成されている。
【0029】すなわち、前記第2異常状態を判別した場
合は、給気閉塞が生じ、その結果、燃焼用空気の供給量
が減少する一方で燃料供給量が増加して、燃焼用空気と
燃料の混合比が適正値からずれ、通風ファンの回転速度
と基準燃焼量との関係が前記燃焼基準関係からずれ、さ
らに通風ファンの回転速度と基準仕事量との関係が前記
ファン基準関係からずれているので、燃料供給路から通
風路への燃料供給量を調整する燃料供給量調整手段を供
給量減少側に調整して、燃焼用空気と燃料の混合比を適
正値に戻すように調整するが、この燃料供給量の調整に
よっては上記通風ファンの回転速度と基準燃焼量との関
係が前記燃焼基準関係からずれている状態、及び、通風
ファンの回転速度と基準仕事量との関係が前記ファン基
準関係からずれている状態は解消しないので、この両ず
れをなくすために、燃焼基準関係記憶手段にて記憶され
ている燃焼基準関係において、同一の回転速度に対応す
る基準燃焼量を小側に移動させる補正を行い、上記実仕
事量と基準仕事量のずれをなくすために、ファン基準関
係記憶手段にて記憶されているファン基準関係におい
て、同一の回転速度に対応する基準仕事量を小側に移動
させる補正を行うのである。
【0030】したがって、通風路に対する燃焼用空気の
供給経路において閉塞が生じた場合には、燃料供給量調
整手段として例えば流量調整弁等の簡素な調整手段を燃
料供給箇所に設けて、その弁開度を変更させて燃料供給
量を調整するだけの簡素な構成により、燃焼用空気と燃
料の混合比を適正値に維持して適正な燃焼を行わせるよ
うにすることができ、さらに、燃焼基準関係とファン基
準関係の補正により、例えばフィードフォワード制御に
より通風ファンの回転速度を制御する燃焼制御形態にお
いて、補正された燃焼基準関係を用いて加熱対象物を目
標加熱状態にするためのファン回転速度に的確に制御し
て良好な燃焼制御を行うことができるとともに、補正さ
れたファン基準関係を用いてファン仕事量を的確に判別
することができ、もって、請求項2に記載の発明に係る
全一次式燃焼バーナの燃焼制御装置の好適な手段が得ら
れる。
【0031】請求項8に記載の発明によれば、請求項7
に記載の発明において、前記制御手段が、前記燃料供給
量調整手段の調整を行った結果、その調整が設定調整範
囲を外れる場合には、前記通風異常が過大であると判断
して、安全処理を実行するように構成されている。すな
わち、燃料供給量減少側に調整したために、前記燃料供
給量調整手段が設定調整範囲を外れる場合は、給気閉塞
の程度が大きくて通風異常が過大と判断されるので、安
全処理を実行するのである。尚、この場合の安全処理と
しては、バーナの燃焼を停止させる燃焼停止処理、ブザ
ーやランプ等による異常報知処理などが実行される。
【0032】したがって、給気閉塞の程度が大きくて、
例えば燃焼装置の寿命と判断されるような場合には、適
切な安全処理を行うことによって、装置損傷などのトラ
ブルを未然に防止することができ、もって、請求項7に
記載の発明に係る全一次式燃焼バーナの燃焼制御装置の
好適な手段が得られる。
【0033】請求項9に記載の発明によれば、請求項1
に記載の発明において、前記制御手段が、前記判別処理
において、前記熱効率異常として、前記判定燃焼量に対
して前記実燃焼量が適正範囲を減少側に外れ、且つ、前
記判定仕事量に対して前記実仕事量が適正範囲内である
熱効率小側異常と、前記判定燃焼量に対して前記実燃焼
量が適正範囲を増加側に外れ、且つ、前記判定仕事量に
対して前記実仕事量が適正範囲内である熱効率大側異常
とを区別し、前記燃焼制御処理において、前記判別処理
によって前記熱効率小側及び大側異常を判別した場合に
は、安全処理を実行するように構成されている。
【0034】すなわち、通風ファンの実仕事量が前記判
定仕事量の適正範囲内である、つまり通風ファンの通風
状態は正常であるのに、バーナの実燃焼量が前記判定燃
焼量の適正範囲を減少側に外れているのは、燃焼ガスに
て加熱対象物を加熱するときの熱効率が設定値よりも小
さくなり、バーナの実燃焼量が低下した熱効率異常のた
めであると判別され、又、通風ファンの実仕事量が前記
判定仕事量の適正範囲内である、つまり通風ファンの通
風状態は正常であるのに、バーナの実燃焼量が前記判定
燃焼量の適正範囲を増加側に外れているのは、燃焼ガス
にて加熱対象物を加熱するときの熱効率が設定値よりも
大きくなり、バーナの実燃焼量が増加した熱効率異常の
ためであると判別され、かかる小側及び大側の熱効率異
常が生じている場合には安全処理を実行するのである。
この場合の安全処理としては、バーナの燃焼を停止させ
る燃焼停止処理、ブザーやランプ等による異常報知処理
などが実行される。
【0035】したがって、熱効率異常として、熱効率が
設定値から小側にずれた熱効率小側異常と、大側にずれ
た熱効率大側異常とを区別して判別することが可能とな
り、しかも、熱効率が異常である場合には、例えば燃焼
装置の寿命と判断されるので、適切な安全処理を行うこ
とによって、装置損傷などのトラブルを未然に防止する
ことができ、もって、請求項1に記載の発明に係る全一
次式燃焼バーナの燃焼制御装置の好適な手段が得られ
る。
【0036】請求項10に記載の発明によれば、請求項
1〜9のいずれか1項に記載の発明において、前記圧力
調整手段が、前記燃料供給路に設置されて、その設置箇
所よりも下流側の燃料供給圧力を大気圧に調整するゼロ
ガバナにて構成されている。すなわち、圧力調整手段と
してのゼロガバナによって、その設置箇所よりも下流側
の燃料供給圧力を、電気的な制御手段を使用せず、か
つ、通風量の多少にかかわらず、大気圧に調整すること
ができる。したがって、ガバナ付き比例弁などの一般的
なガスガバナと比較して、制御構成を簡素化できるよう
にしながら、燃料供給路から通風路への燃料供給圧力を
安定状態に維持することができ、もって、請求項1〜9
のいずれか1項に記載の発明に係る全一次式燃焼バーナ
の燃焼制御装置の好適な手段が得られる。
【0037】
【発明の実施の形態】本発明に係る燃焼制御装置を給湯
装置に適用した場合の実施形態を図面に基づいて説明す
る。 〔第1実施形態〕給湯装置は、図1に示すように、図外
の例えば家庭用の水道などから供給される加熱対象物と
しての水を加熱して図外の出湯栓に給湯する給湯部K、
この給湯部Kの動作を制御する制御部H、この制御部H
に動作情報を指令するリモコン操作部Rを備えて構成さ
れている。
【0038】前記給湯部Kには、燃焼室1内に設けられ
た水加熱用の熱交換器2、この熱交換器2を加熱するガ
ス燃焼式の全一次予混合型のバーナ3、通風ファン4な
どが備えられている。そして、通風ファン4は、燃焼用
空気を通風路7を通して上記バーナ3に通風すると共
に、その通風に伴って供給される燃料ガスを燃焼用空気
と混合して上記バーナ3に供給し、且つ、バーナ3の燃
焼ガスを水を加熱させるように前記熱交換器2に流動さ
せている。図中、25は通風路7に対する燃焼用空気の
吸入口であり、4aは、通風ファン4の回転速度を検出
するファン回転速度検出手段としての回転速度センサで
あり、4bは通風ファン4のファン駆動モータである。
【0039】そして、熱交換器2には、水が供給される
入水路5、加熱後の湯水を出湯する出湯路6がそれぞれ
接続され、入水路5には、熱交換器2への通水量を検出
する水量センサ8、入水路5を通して供給される水の温
度を検出する入水温サーミスタ9が設けられている。ま
た、出湯路6には、図外の出湯栓から出湯される湯水の
温度を検出する出湯温サーミスタ10が設けられてい
る。
【0040】前記通風路7に対して燃料を供給する燃料
供給路11が、通風ファン4の通風作用により吸引力が
作用するように、前記通風路7における通風ファン4の
設置箇所よりも上流側部分に接続されている。つまり、
通風ファン4の回転速度を高くして、燃焼用空気の通風
量を大きくするほど、通風路7によってバーナ3に供給
される燃料ガス供給量が大きくなるように構成されてい
る。そして、この燃料供給路11には、燃料供給方向の
上流側から、燃料供給を断続する電磁操作式の安全弁1
2およびメイン弁13、その設置箇所よりも下流側の燃
料供給圧力を大気圧に調整するゼロガバナ14、燃料供
給路11から通風路7への燃料供給量を調整する燃料供
給量調整手段としての燃料調整弁15のそれぞれが設け
られている。従って、燃料供給路11から通風路7に供
給される燃料の供給圧力を設定圧力に自動調整する圧力
調整手段が、燃料供給路11に設置されて、その設置箇
所よりも下流側の燃料供給圧力を設定圧力としての大気
圧に調整する上記ゼロガバナ14にて構成されている。
【0041】また、バーナ3の近くには、バーナ3に対
する点火動作を実行するイグナイタ16と、バーナ3が
着火されているか否かを検出するフレームロッド17と
がそれぞれ備えられている。
【0042】前記ゼロガバナ14について説明を加える
と、図2に示すように、ガス通路の開度を調整する弁体
14a、大気圧Ptとゼロガバナ出口圧力P2の圧力差
を受けるダイヤフラム14b、弁体14aおよびダイヤ
フラム14bを支えるスプリング14c、スプリング1
4cを調節する調節機構14dなどから構成されてい
る。そして、例えば、ゼロガバナ入口圧力P1が上昇側
に圧力変動したときには、その圧力変動に伴ってゼロガ
バナ出口圧力P2も上昇側に圧力変動するが、ゼロガバ
ナ出口圧力P2の圧力変動に伴って、弁体14aが下方
移動し、ゼロガバナ出口圧力P2を下降側に圧力変動さ
せて、ゼロガバナ出口圧力P2が大気圧Ptになるよう
に調整する。また、大気圧Ptが上昇側に圧力変動した
ときには、その圧力変動に伴って弁体14aが上方移動
し、ゼロガバナ出口圧力P2が上昇側に変動した大気圧
Ptになるように調整する。このようにして、ゼロガバ
ナ14への一次燃料供給圧力P1や大気圧Ptが変動し
た場合においても、ゼロガバナ出口圧力P2が大気圧P
tになるように調整される。
【0043】前記燃料調整弁15について説明を加える
と、図3に示すように、ステッピングモータ15a、ス
テッピングモータ15aの調整に対応してガス通路を開
閉する開閉機構15bから構成されている。そして、燃
料ガスに対して、燃料ガスと燃焼用空気との混合比が適
正範囲になるように、ステッピングモータ15aの調整
により開閉機構15bを回転作動させて、上記混合比を
調整するように構成されている。ちなみに、図3の
(ロ)に示すものでは、通風路7における燃料ガスと燃
焼用空気との混合比が適正範囲になるように、ガス通路
の通路面積を小さい面積になるように調整している。
尚、上記混合比は空気比λともいい、理論空気量に対す
る実際空気量の比を表わし、混合比の適正範囲として、
空気比λ=1.3程度に調整される。
【0044】前記リモコン操作部Rは、給湯部Kの運転
の開始・停止を指令する運転スイッチ18、出湯用目標
温度を変更設定自在な温度設定スイッチ20、出湯温度
や出湯用目標温度などを表示する表示部21、運転状態
であることを表示する運転ランプ22、バーナ3が燃焼
状態であることを表示する燃焼ランプ23などを備えて
構成されている。
【0045】前記制御部Hは、マイクロコンピュータを
備えて構成され、この制御部Hに、前記回転速度センサ
4a、水量センサ8、入水温サーミスタ9、出湯温サー
ミスタ10、フレームロッド17、及びリモコン操作部
Rに備えた各スイッチからの検出情報が入力されてい
る。一方、制御部Hから、前記ファン駆動モータ4b、
前記イグナイタ16、前記安全弁12、前記メイン弁1
3、及び前記燃料調整弁15に対する各駆動信号が出力
されている。
【0046】そして、前記制御部Hは、リモコン操作部
Rの操作指令及び各センサの検出情報に基づいて、給湯
部Kの動作を制御するように構成されている。具体的に
は、熱交換器2への通水が開始されるに伴ってバーナ3
の燃焼を開始し、熱交換器2への通水が停止されるに伴
ってバーナ3の燃焼を停止させるとともに、熱交換器2
への通水が検出されているときには、出湯温度が出湯用
目標温度になるように通風ファン4の回転速度を制御す
る。つまり、前記制御部Hを利用して、供給される水が
目標加熱状態となるように(具体的には、出湯温度が出
湯用目標温度になるように)、前記通風ファン4の回転
速度を制御する燃焼制御処理を実行する制御手段100
が構成されている。
【0047】前述のように、通風ファン4の回転速度の
増大に伴って、バーナ3への燃料ガス供給量が増加して
バーナ3の燃焼量(発熱量に相当する)が大きくなるこ
とから、前記制御部Hに、通風ファン4の回転速度とそ
の回転速度に対応するバーナ3の基準燃焼量との関係
を、燃焼基準関係として記憶する燃焼基準関係記憶手段
M1が構成されている。この燃焼基準関係は、具体的に
は、図4に示すように、通風ファン4の回転速度(rp
m)とバーナ3の燃焼量IP(KW)との直線関係を示
す基準ファンコントロールラインLkにて表わされる。
尚、この基準ファンコントロールラインLkよりも回転
速度大側に3パーセントずれた位置(ラインLk1で示
す)と、マイナス側に3パーセントずれた位置(ライン
Lk2で示す)との間が、基準ファンコントロールライ
ンLkに対する適正範囲として設定されている。
【0048】また、上記燃焼基準関係において、バーナ
3の燃焼量IPの設定変動範囲が、最大燃焼量IPma
xと最小燃焼量IPminとの間の燃焼量の範囲として
設定されている。つまり、適正な燃焼が行えるように、
前記燃焼制御処理で変動させるバーナ3の燃焼量IPを
この設定変動範囲内に制限しているのである。また、上
記燃焼基準関係において、通風ファン4の設定速度範囲
が最大回転速度Vmaxと最小回転速度Vminとの間
の回転速度の範囲として設定されている。そして、この
通風ファン4の設定速度範囲は、バーナ3の燃焼量IP
を上記設定変動範囲内で変化させたときに、前記基準フ
ァンコントロールラインLkに沿って変化する速度範囲
よりも広い速度範囲となるように設定されている。
【0049】上記制御部Hによる制御処理について追加
説明すると、運転スイッチ18のON操作に伴って運転
状態に設定された後に、図外の出湯栓の開操作に伴って
水量センサ8にて検出される通水量が設定水量を超える
と、通風ファン4による通風作動を開始し、かつ、安全
弁12およびメイン弁13を開弁させて点火用ガス量に
なるように通風ファン4の回転数を調整するとともに、
イグナイタ16によってバーナ3の点火動作を行い、フ
レームロッド17によってバーナ3の着火を確認する点
火処理を実行する。その後、前記燃焼制御処理として、
入水温サーミスタ9、出湯温サーミスタ10、水量セン
サ8のそれぞれの検出情報、および、温度設定スイッチ
20にて設定されている出湯用目標温度の情報に基づい
て、出湯温度を出湯用目標温度にするために必要なガス
量になるように通風ファン4の回転速度を調整するフィ
ードフォワード制御を実行するとともに、出湯温サーミ
スタ10の検出温度と出湯用目標温度との偏差に応じて
通風ファン4の回転速度を微調整するフィードバック制
御を実行する。
【0050】具体的には、前記制御手段100は、上記
フィードフォワード制御の実行において、水を出湯用目
標温度(目標加熱状態)に加熱するのに必要とするバー
ナ3の燃焼量を水の加熱前の熱状態の検出情報(入水温
度)から求め、且つ、その求めたバーナ3の燃焼量と前
記燃焼基準関係記憶手段M1に記憶されている燃焼基準
関係(図4に示す基準ファンコントロールラインLk)
とに基づいて、水を出湯用目標温度にするための通風フ
ァン4の目標回転速度を求めて、その求めた回転速度に
通風ファン4の回転速度を制御するように構成されてい
る。
【0051】そして、バーナ3を燃焼作動させていると
きに、運転スイッチ18がOFF操作されたり、図外の
出湯栓の閉操作に伴って水量センサ8にて検出される通
水量が設定水量未満になると、安全弁12とメイン弁1
3を閉弁して、通風ファン4を設定時間通風作動させた
のち停止させて、バーナ3の燃焼を停止させる燃焼停止
処理を実行する。
【0052】前記制御部Hは、前記通風ファン4の回転
速度を制御するときに、ファン駆動モータ4bを所謂デ
ューティ駆動している。つまり、図5に示すように、所
定周期に設定された駆動周期T毎にファン駆動電圧信号
をファン駆動モータ4bに対して出力するとともに、そ
の駆動信号のオン時間tfと駆動周期Tとの時間比(デ
ューティ比)を変化させることにより、通風ファン4の
回転速度を速くするときはデューティ比を大きくし、通
風ファン4の回転速度を遅くするときはデューティ比を
小さくするように駆動制御している。
【0053】上記のように、通風ファン4に対してデュ
ーティ駆動制御しているときに、通風ファン4の通風量
を増加させるにはデューティ比を大きくし、通風ファン
4の通風量を減少させるにはデューティ比を小さくする
ことになるが、この場合において、上記通風ファン4の
通風量が通風ファン4の仕事量に相当するので、上記デ
ューティ比から通風ファン4の仕事量を求めることがで
きる。そこで、前記制御部Hを利用して、前記通風ファ
ン4の実仕事量を検出するファン仕事量検出手段101
が構成されている。
【0054】ところで、通風ファン4の仕事量(通風
量)は、通風ファン4の回転速度を上げて通風圧力を高
くするほど大きくなるが、ファン回転速度の外に、前記
通風路7の空気吸入口25、前記燃料調整弁15の開
度、通風路7の内部、及び燃焼ガスの排出路などでの圧
力損失によっても変化する。ただし、これらの圧力損失
値が所定値に設定された燃焼装置が正常に設置された状
態(以下、基準設置状態という)では、通風ファン4の
回転速度を上げるほどファン仕事量が大きくなるととも
に、そのファン回転速度の増加とファン仕事量の増加の
関係が、定まった関係として得られることになる。そこ
で、前記制御部Hに、上記基準設置状態についての、前
記通風ファン4の回転速度とその回転速度に対応する基
準仕事量との関係を、ファン基準関係として記憶するフ
ァン基準関係記憶手段M2が構成されている。このファ
ン基準関係は、具体的には、図6に示すように、通風フ
ァン4の回転速度(rpm)と通風ファン4の基準仕事
量wk(前記デューティ比)との直線関係を示す基準フ
ァン仕事量ラインFwにて表わされる。尚、この基準フ
ァン仕事量ラインFwの仕事量よりもプラス側に3パー
セントずれた位置(ラインFw1で示す)と、マイナス
側に3パーセントずれた位置(ラインFw2で示す)と
の間が、基準ファン仕事量ラインFwに対する適正範囲
として設定されている。
【0055】また、上記ファン基準関係において、通風
ファン4の仕事量の設定変動範囲が最大仕事量Wmax
と最小仕事量Wminとの間の仕事量の範囲として設定
されている。つまり、通風ファン4が適正に通風作動す
るように、前記燃焼制御処理における通風ファン4の仕
事量の変動範囲をこの設定変動範囲内に制限しているの
である。また、上記ファン基準関係において、通風ファ
ン4の設定速度範囲が最大回転速度Vmaxと最小回転
速度Vminとの間の回転速度の範囲として設定されて
いる。そして、この通風ファン4の設定速度範囲は、通
風ファン4の仕事量を上記設定変動範囲内で変化させた
ときに、前記基準ファン仕事量ラインFwに沿って変化
する速度範囲よりも広い速度範囲となるように設定され
ている。
【0056】また、前記制御部Hを利用して、前記供給
される水の燃焼ガスからの受熱量に基づいて前記バーナ
3の実燃焼量を求める燃焼量算出手段102が構成され
ている。具体的には、下式に示すように、前記入水温サ
ーミスタ9にて検出される入水温度Kw(℃)、出湯温
サーミスタ10にて検出される出湯温度Ky(℃)、及
び、水量センサ8にて検出される通水量Kt(リットル
/sec)の各情報から、水が燃焼ガスとの熱交換によ
って得た受熱量OP(KW)が求まり、この受熱量OP
(KW)を、燃焼ガスにて給水される水を加熱するとき
の熱効率η(%)の値で割ることによって、バーナ3の
実燃焼量IP(KW)が算出される。尚、熱効率η
(%)の値は設置初期においては所定の既知の値であ
る。又、aは、カロリー単位(cal)をジュール
(J)に変換するときの変換係数(約4.2J/ca
l)である。
【0057】
【数1】 OP=a×(Ky−Kw)×Kt IP=OP×100/η
【0058】前記制御手段100は、前記燃焼制御処理
において、前記回転速度センサ4aにて検出される通風
ファン4の回転速度と前記燃焼基準関係記憶手段M1に
て記憶されている燃焼基準関係とに基づいて求められ
る、その回転速度での基準燃焼量である判定燃焼量に対
して、前記燃焼量算出手段102にて算出される実燃焼
量IPが適正範囲を外れ、且つ、前記回転速度センサ4
aにて検出される通風ファン4の回転速度と前記ファン
基準関係記憶手段M2にて記憶されているファン基準関
係とに基づいて求められる、その回転速度での基準仕事
量である判定仕事量wkに対して、前記ファン仕事量検
出手段101にて検出される実仕事量が適正範囲を外れ
ている場合には、前記通風ファン4による通風状態が異
常である通風異常であると判別し、前記判定燃焼量に対
して前記実燃焼量IPが上記適正範囲を外れ、且つ、前
記判定仕事量wkに対して前記実仕事量が上記適正範囲
内である場合には、前記熱効率が異常である熱効率異常
であると判別する判別処理を実行するように構成されて
いる。
【0059】因みに、図4に、通風ファン4の回転速度
が例えば4500rpmのときの判定燃焼量がIPsに
て示され、その判定燃焼量IPsに対する適正範囲が、
判定燃焼量IPsを挟んで左右方向に沿う、ラインLk
1とラインLk2の間の燃焼量の範囲として示されてい
る。又、図6に、通風ファン4の回転速度が例えば45
00rpmのときの判定仕事量がwksにて示され、そ
の判定仕事量wksに対する適正範囲が、判定仕事量w
ksを挟んで上下方向に沿う、ラインFw1とラインF
w2の間の仕事量の範囲として示されている。
【0060】前記制御手段100は、前記判別処理にお
いて、前記通風異常として、前記判定燃焼量IPsに対
して前記実燃焼量IPが適正範囲を減少側に外れ(図4
において、その実燃焼量をIP1で示す)、且つ、前記
判定仕事量wksに対して前記実仕事量が適正範囲を減
少側に外れ(図6において、その実仕事量をwk1で示
す)ている第1異常状態と、前記判定燃焼量IPsに対
して前記実燃焼量IPが適正範囲を増加側に外れ(図4
において、その実燃焼量をIP2で示す)、且つ、前記
判定仕事量wksに対して前記実仕事量が適正範囲を減
少側に外れ(図6において、その実仕事量をwk1で示
す)ている第2異常状態と、前記判定燃焼量IPsに対
して前記実燃焼量IPが適正範囲を増加側に外れ(図4
において、その実燃焼量をIP2で示す)、且つ、前記
判定仕事量wksに対して前記実仕事量が適正範囲を増
加側に外れ(図6において、その実仕事量をwk2で示
す)ている第3異常状態と、前記判定燃焼量IPsに対
して前記実燃焼量IPが適正範囲を減少側に外れ(図4
において、その実燃焼量をIP1で示す)、且つ、前記
判定仕事量wksに対して前記実仕事量が適正範囲を増
加側に外れ(図6において、その実仕事量をwk2で示
す)ている第4異常状態とを区別して判別するように構
成されている。
【0061】つまり、上記第1異常状態は、燃料供給路
11から通風路7に供給された燃料が吸入口25から吸
入された燃焼用空気と混合されたのち、通風ファン4を
経てバーナ3に至り燃焼ガスとして排気されるように通
風される排気経路のいずれかの箇所において閉塞が生
じ、そのためバーナ3への燃料供給量が少なくなって実
燃焼量IPが減少した排気閉塞異常であり、一方、第2
異常状態は、通風路7に対する燃焼用空気の空気供給経
路のいずれかの箇所において閉塞が生じ、そのため燃焼
用空気の供給量が減少するとともに、その空気量の減少
に応じてバーナ3への燃料供給量が多くなり、実燃焼量
IPが増加した給気閉塞異常であると判別される。又、
上記第3異常状態は、上記排気経路のいずれかの箇所に
おける圧力損失が少なくなり、そのためバーナ3への燃
料供給量が多くなって実燃焼量IPが増加した排気開放
異常であり、一方、第4異常状態は、上記空気供給経路
のいずれかの箇所における圧力損失が少なくなり、その
ため燃焼用空気の供給量が増加するとともに、その空気
量の増加に応じてバーナ3への燃料供給量が少なくな
り、実燃焼量IPが減少した給気開放異常であると判別
される。
【0062】そして、前記制御手段100が、前記燃焼
制御処理において、前記判別処理によって前記第1異常
状態を判別した場合には、前記燃焼基準関係記憶手段M
1にて記憶されている燃焼基準関係において、同一の回
転速度に対応する基準燃焼量を小側に移動させる補正、
及び、前記ファン基準関係記憶手段M2にて記憶されて
いるファン基準関係において、同一の回転速度に対応す
る基準仕事量を小側に移動させる補正を行うように構成
されている。上記燃焼基準関係及びファン基準関係の補
正について、具体的に説明すると、図4に示すように、
第1異常状態を判別したときに実燃焼量IPがIP1に
減少しているので、前記燃焼基準関係記憶手段M1にて
記憶されている前記基準ファンコントロールラインLk
を、その減少した燃焼量IP1の位置を通る燃焼量小側
の補正ファンコントロールラインLm1の位置まで移動
させるように補正する。尚、このファンコントロールラ
インの補正に対応させて、後述の点火処理を行うときの
通風ファン4の点火用回転速度も、高くなるように修正
する。また、図6に示すように、第1異常状態を判別し
たときに実仕事量がwk1に減少しているので、前記フ
ァン基準関係記憶手段M2にて記憶されている前記基準
ファン仕事量ラインFwを、その減少した仕事量wk1
の位置を通る仕事量小側のファン仕事量ラインFm1の
位置まで移動させるように補正する。
【0063】同様に、前記制御手段100が、前記第3
異常状態を判別した場合には、前記燃焼基準関係記憶手
段M1にて記憶されている燃焼基準関係において、同一
の回転速度に対応する基準燃焼量を大側に移動させる補
正、及び、前記ファン基準関係記憶手段M2にて記憶さ
れているファン基準関係において、同一の回転速度に対
応する基準仕事量を大側に移動させる補正を行うように
構成されている。具体的に説明すると、図4に示すよう
に、前記燃焼基準関係記憶手段M1にて記憶されている
前記基準ファンコントロールラインLkを、増加した燃
焼量IP2の位置を通る燃焼量大側の補正ファンコント
ロールラインLm2の位置まで移動させるように補正す
る。尚、このファンコントロールラインの補正に対応さ
せて、後述の点火処理を行うときの通風ファン4の点火
用回転速度も、低くなるように修正する。また、図6に
示すように、前記ファン基準関係記憶手段M2にて記憶
されている前記基準ファン仕事量ラインFwを、増加し
た仕事量wk2の位置を通る仕事量大側のファン仕事量
ラインFm2の位置まで移動させるように補正する。
【0064】さらに、前記制御手段100は、前記燃焼
基準関係の補正を行った結果、その補正後の燃焼基準関
係において前記バーナ3の燃焼量の前記設定変動範囲に
おける最大値(最大燃焼量IPmax)に対応する通風
ファン4の回転速度が前記設定速度範囲を外れる場合、
又は、前記ファン基準関係の補正を行った結果、その補
正後のファン基準関係において前記通風ファン4の仕事
量の前記設定変動範囲における最大値(最大仕事量Wm
ax)に対応する通風ファン4の回転速度が前記設定速
度範囲を外れる場合には、前記通風異常が過大である
(以下、この状態を、排気圧損大側異常という)と判断
して、安全処理を実行するように構成されている。安全
処理としては、バーナ3の燃焼作動を停止させるととも
に、前記リモコン操作部Rに備えたランプ22,23を
点滅作動させ、さらに、前記表示部21に異常発生の文
字を表示して、異常の発生を知らせるようにする。
【0065】上記排気圧損大側異常の判断について具体
的に説明すると、図4に示すように、補正後の燃焼基準
関係であるファンコントロールラインLm1において、
バーナ3の前記設定変動範囲における最大燃焼量IPm
axに対応する通風ファン4の回転速度が前記設定速度
範囲の最大速度Vmaxを超えている(図においてαで
示す)ので、排気圧損大側異常であると判断する。ま
た、図6に示すように、補正後のファン基準関係である
ファン仕事量ラインFm1において、通風ファン4の前
記設定変動範囲における最大仕事量Wmaxに対応する
通風ファン4の回転速度が前記設定速度範囲の最大速度
Vmaxを超えている(図においてβで示す)ので、前
記排気圧損大側異常であると判断する。
【0066】尚、前記制御手段100は、前記燃焼基準
関係の補正を行った結果、その補正後の燃焼基準関係に
おいて前記バーナ3の燃焼量の前記設定変動範囲におけ
る最小値(最小燃焼量IPmin)に対応する通風ファ
ン4の回転速度が前記設定速度範囲を外れる場合、又
は、前記ファン基準関係の補正を行った結果、その補正
後のファン基準関係において前記通風ファン4の仕事量
の前記設定変動範囲における最小値(最小仕事量Wmi
n)に対応する通風ファン4の回転速度が前記設定速度
範囲を外れる場合にも、前記通風異常が過大である(以
下、この状態を、排気圧損小側異常という)と判断し
て、前記安全処理を実行するように構成されている。
【0067】一方、前記制御手段100が、前記燃焼制
御処理において、前記判別処理によって前記第2異常状
態を判別した場合には、前記燃料調整弁15を供給量減
少側に調整するとともに、前記燃焼基準関係記憶手段M
1に記憶されている燃焼基準関係において、同一の回転
速度に対応する基準燃焼量を小側に移動させる補正、及
び、前記ファン基準関係記憶手段M2に記憶されている
ファン基準関係において、同一の回転速度に対応する基
準仕事量を小側に移動させる補正を行うように構成され
ている。
【0068】上記燃料供給量の調整と、燃焼基準関係及
びファン基準関係の補正について、具体的に説明する
と、図4に示すように、前記第2異常状態では、燃焼用
空気の供給量が減少する一方で実燃焼量IPがIP2ま
で増加し、前記混合比が適正範囲から空気供給量不足側
にずれているので、その増加した燃焼量IP2を減少さ
せて、前記混合比が適正範囲となるように調整するとと
もに、前記燃焼基準関係記憶手段M1にて記憶されてい
る前記基準ファンコントロールラインLkを、上記減少
させた燃焼量(例えばIP3)の位置を通る補正ファン
コントロールラインLm3の位置まで移動させるように
補正する。また、図6に示すように、第2異常状態を判
別したときに、実仕事量がwk1に減少しているので、
前記ファン基準関係記憶手段M2にて記憶されている前
記基準ファン仕事量ラインFwを、その減少した仕事量
wk1の位置を通る補正ファン仕事量ラインFm1の位
置まで移動させるように補正する。
【0069】又、前記制御手段100が、前記第4異常
状態を判別した場合には、前記燃料調整弁15を供給量
増加側に調整するとともに、前記燃焼基準関係記憶手段
M1に記憶されている燃焼基準関係において、同一の回
転速度に対応する基準燃焼量を大側に移動させる補正、
及び、前記ファン基準関係記憶手段M2に記憶されてい
るファン基準関係において、同一の回転速度に対応する
基準仕事量を大側に移動させる補正を行うように構成さ
れている。具体的には、図4に示すように、減少した燃
焼量IP1を増加させて、前記混合比が適正範囲となる
ように調整するとともに、前記燃焼基準関係記憶手段M
1にて記憶されている前記基準ファンコントロールライ
ンLkを、上記増加させた燃焼量(例えばIP4)の位
置を通る補正ファンコントロールラインLm4の位置ま
で移動させるように補正する。また、図6に示すよう
に、前記ファン基準関係記憶手段M2にて記憶されてい
る前記基準ファン仕事量ラインFwを、増加した仕事量
wk2の位置を通る補正ファン仕事量ラインFm2の位
置まで移動させるように補正する。
【0070】そして、前記制御手段100は、前記燃料
調整弁15の調整を行った結果、その調整が前記燃料調
整弁15の設定調整範囲を外れる場合には、前記通風異
常が過大であると判断して、安全処理を実行するように
構成されている。この場合において、燃料調整弁15の
設定調整範囲は、前記開閉機構15bの最大弁開度位置
と、前記開閉機構15bの最小弁開度位置との間の調整
範囲に設定される。尚、安全処理としては、前記第1異
常状態を判別した場合の処理と同様の処理を実行する。
【0071】又、前記制御手段100は、前記第2異常
状態の判別に基づいて前記燃焼基準関係の補正を行った
結果、その補正後の燃焼基準関係において前記バーナ3
の燃焼量の前記設定変動範囲における最大値(最大燃焼
量IPmax)に対応する通風ファン4の回転速度が前
記設定速度範囲を外れる場合、又は、前記第2異常状態
の判別に基づいて前記ファン基準関係の補正を行った結
果、その補正後のファン基準関係において前記通風ファ
ン4の仕事量の前記設定変動範囲における最大値(最大
仕事量Wmax)に対応する通風ファン4の回転速度が
前記設定速度範囲を外れる場合には、前記通風異常が過
大である(以下、この状態を、給気圧損大側異常とい
う)と判断して、安全処理を実行するように構成されて
いる。この給気圧損大側異常の判断、及び、安全処理に
ついては、前述の第1異常状態の場合と同様に行う。
【0072】尚、前記制御手段100は、前記第2異常
状態の判別に基づいて前記燃焼基準関係の補正を行った
結果、その補正後の燃焼基準関係において前記バーナ3
の燃焼量の前記設定変動範囲における最小値(最小燃焼
量IPmin)に対応する通風ファン4の回転速度が前
記設定速度範囲を外れる場合、又は、前記ファン基準関
係の補正を行った結果、その補正後のファン基準関係に
おいて前記通風ファン4の仕事量の前記設定変動範囲に
おける最小値(最小仕事量Wmin)に対応する通風フ
ァン4の回転速度が前記設定速度範囲を外れる場合に
も、前記通風異常が過大である(以下、この状態を、給
気圧損小側異常という)と判断して、前記安全処理を実
行するように構成されている。
【0073】次に、前記熱効率異常の判別について説明
すると、前記制御手段100が、前記判別処理におい
て、前記熱効率異常として、前記判定燃焼量IPsに対
して前記実燃焼量IPが適正範囲を減少側に外れ、且
つ、前記判定仕事量wksに対して前記実仕事量が適正
範囲内である熱効率小側異常と、前記判定燃焼量IPs
に対して前記実燃焼量IPが適正範囲を増加側に外れ、
且つ、前記判定仕事量wksに対して前記実仕事量が適
正範囲内である熱効率大側異常とを区別し、前記燃焼制
御処理において、前記判別処理によって前記熱効率小側
及び大側異常を判別した場合には、安全処理を実行する
ように構成されている。尚、安全処理については、前述
の通風異常の場合と同様の処理を行う。
【0074】つまり、熱効率ηの値は設置初期において
は所定の既知の値であり、初期値は設定範囲内に収まっ
ている。しかし、給湯装置の使用に伴って初期値から変
化して、上記のように、熱効率ηが設定範囲を大側又小
側に外れたときは、熱交換器2などにおいて異常が生じ
ている可能性があるので、熱効率異常と判断して、バー
ナ3の燃焼作動の停止等の安全処理を実行するのであ
る。
【0075】次に、制御部Hの制御動作について、図7
〜図10のフローチャートに基づいて説明する。メイン
フローでは、リモコン操作部Rの運転スイッチ18のO
N操作により電源がオンすると、図外の出湯栓の開操作
に伴って水量センサ8にて検出される通水量が設定水量
を超えて、通水報知されるに伴って、バーナ3の点火処
理を行う。この点火処理の後、点火したことが確認され
ない場合には、点火異常と判断してバーナ3の消火処理
を行うとともに、前記ランプ22,23の点滅作動と前
記表示部21への異常発生の文字表示を行い、リセット
操作されるまで待機する。そして、リセット操作される
と、上記水量センサ8による通水検知のステップに戻
る。尚、リセット操作は、例えば制御部Hに備えた図示
しないリセットスイッチを押すことによりなされる。
【0076】上記点火処理の後、点火が確認された場合
には、給水された水が目標出湯温度になるようにバーナ
3の燃焼量を調整するために、前記通風ファン4の回転
速度を制御する前記燃焼制御処理の実行による湯温制御
を行うと共に、前記熱効率η、前記排気経路における排
気路圧損PO、及び、前記空気供給経路における給気路
圧損PIを夫々演算により求める判別処理を実行する。
【0077】具体的には、熱効率ηについては、前記熱
効率大側異常を判別していれば、熱効率ηが設定範囲の
最大値ηHよりも大きいと判断し、前記熱効率小側異常
を判別していれば、熱効率ηが設定範囲の最小値ηLよ
りも小さいと判断する。また、排気路圧損POについて
は、前記排気圧損大側異常を判別していれば、排気路圧
損POが設定範囲の最大値POHよりも大きいと判断
し、前記排気圧損小側異常を判別していれば、排気路圧
損POが設定範囲の最小値POLよりも小さいと判断す
る。給気路圧損PIについては、前記給気圧損大側異常
を判別していれば、給気路圧損PIが設定範囲の最大値
PIHよりも大きいと判断し、前記給気圧損小側異常を
判別していれば、給気路圧損PIが設定範囲の最小値P
ILよりも小さいと判断する。
【0078】そして、前記判別処理の結果に基づいて、
先ず、前記熱効率ηの異常判定処理を行い、熱効率異常
が判定されると、バーナ1の消火動作と、前記ランプ2
2,23の点滅作動及び前記表示部21への異常発生の
文字表示による警報作動とを行った後、制御を終了する
(以下、このバーナ1の消火動作から制御終了までのフ
ローを、安全処理を実行するフローとする)。熱効率異
常でない場合には、前記排気路圧損POの変化に対する
調整・補正処理(1)と前記給気路圧損PIの変化に対
する調整・補正処理(2)を実行する。尚、この調整・
補正処理(1)には、前記排気路圧損POについての異
常判定処理が含まれ、調整・補正処理(2)には、前記
給気路圧損PIについての異常判定処理が含まれる。
【0079】以下、前記湯温制御からの各処理を、運転
スイッチ18がOFF操作されるか、図外の出湯栓の閉
操作に伴って水量センサ8にて検出される通水量が設定
水量未満になり通水検知しなくなるまで実行する。そし
て、運転スイッチ18がOFF操作されるか、図外の出
湯栓の閉操作に伴って水量センサ8にて検出される通水
量が設定水量未満になり通水検知しなくなると、消火処
理を実行する。
【0080】前記調整・補正処理(1)では(図9参
照)、前記演算により求めた排気路圧損POが設定値内
であるか否かを判断して、排気路圧損POが設定値より
も大側に外れている場合は、前記燃焼基準関係を燃焼量
小側に補正するとともに、前記ファン基準関係を仕事量
小側に補正し、排気路圧損POが設定値よりも小側に外
れている場合は、前記燃焼基準関係を燃焼量大側に補正
するとともに、前記ファン基準関係を仕事量大側に補正
する。そして、上記補正後の燃焼基準関係とファン基準
関係のいずれかにおいて、通風ファン4の回転速度範囲
が前記設定速度範囲を外れている場合には、排気経路の
圧力損失が異常と判断されるので、前記安全処理を実行
するフローに移行する。一方、排気路圧損POが設定値
内である場合、及び、上記補正後の燃焼基準関係とファ
ン基準関係のいずれにおいても、通風ファン4の回転速
度範囲が前記設定速度範囲を外れていない場合には、メ
インフローに戻る。
【0081】前記調整・補正処理(2)では(図10参
照)、前記演算により求めた給気路圧損PIが設定値内
であるか否かを判断して、給気路圧損PIが設定値より
も大側に外れている場合は、前記燃料調整弁15の弁開
度が最小弁開度でない条件では閉側に操作するととも
に、前記燃焼基準関係を燃焼量小側に補正し、一方、給
気路圧損PIが設定値よりも小側に外れている場合は、
燃料調整弁15の弁開度が最大弁開度でない条件では開
側に操作するとともに、前記燃焼基準関係を燃焼量大側
に補正する。上記燃料調整弁15の弁開度を閉側に操作
しようとする場合に、既に燃料調整弁15の弁開度が最
小弁開度に達しているとき、及び、上記燃料調整弁15
の弁開度を開側に操作しようとする場合に、既に燃料調
整弁15の弁開度が最大弁開度に達しているときは、空
気供給経路の圧力損失が異常と判断されるので、前記安
全処理を実行するフローに移行する。給気路圧損PIが
設定値内である場合には、メインフローに戻る。
【0082】〔第2実施形態〕上記第1実施形態におい
ては、燃料供給量調整手段(燃料調整弁15)によって
通風路7に供給する燃料の供給量を調整するように構成
したが、この第2実施形態では、上記燃料供給量調整手
段の代わりに、前記通風路7に吸入される燃焼用空気の
供給量を調整する空気量調整手段を設け、さらに、制御
手段100による調整・補正処理(2)の処理内容が変
更されているが、その他の構成および動作については、
上記第1実施形態と同様であり、その詳細な説明は省略
する。つまり、図11に示すように、前記通風路7に吸
入される燃焼用空気の供給量を調整する空気量調整手段
としての可動ダンパー24が、通風路7への空気吸入口
25を開閉するように開度調節自在な状態に設けられて
いる。つまり、ダンパー開度を大きくすると、上記燃焼
用空気の供給量が多くなり、ダンパー開度を小さくする
と、空気供給量が少なくなるように作動する。
【0083】そして、前記制御手段100が、前記燃焼
制御処理において、前記判別処理によって前記第2異常
状態を判別した場合には、前記可動ダンパー24を空気
量増加側(ダンパー開度を大きくする側)に調整するよ
うに構成されている。上記空気供給量の調整について、
具体的に説明すると、前述のように、第2異常状態で
は、燃焼用空気の供給量が減少するとともに、実燃焼量
IPが増加して、前記混合比が適正範囲から空気供給量
不足側にずれているので、その不足の空気量を補うよう
に空気供給量を前記混合比が適正範囲となるまで増加さ
せるように調整するのである。
【0084】さらに、前記制御手段100が、上記可動
ダンパー24の調整を行った結果、その調整が可動ダン
パー24の設定調整範囲を外れる場合には、前記通風異
常が過大であると判断して、前記安全処理を実行するよ
うに構成されている。この場合において、可動ダンパー
24の設定調整範囲は、最大開度位置と最小開度位置と
の間の調整範囲に設定される。
【0085】図12に、第2実施形態における前記調整
・補正処理(2)のフローチャートを示すが、このフロ
ーチャートは第1実施形態における図10に対応するも
のであり、図10との相違点は、前記燃料調整弁15の
代わりに可動ダンパー24の開度調節を行う点と、基準
ファンコントロールラインLkの補正処理を行わない点
である。具体的には、前記演算により求めた給気路圧損
PIが設定値内であるか否かを判断して、給気路圧損P
Iが設定値よりも大側に外れている場合は、可動ダンパ
ー24の開度が最大開度でない条件ではダンパー開度を
開側に操作し、一方、給気路圧損PIが設定値よりも小
側に外れている場合は、可動ダンパー24の開度が最小
開度でない条件ではダンパー開度を閉側に操作する。上
記可動ダンパー24の開度を開側に操作しようとする場
合に、既に可動ダンパー24の開度が最大開度に達して
いるとき、及び、上記可動ダンパー24の開度を閉側に
操作しようとする場合に、既に可動ダンパー24の開度
が最小開度に達しているときは、空気供給経路の圧力損
失が異常と判断されるので、前記安全処理を実行するフ
ローに移行する。給気路圧損PIが設定値内である場合
には、メインフローに戻る。
【0086】〔第3実施形態〕この第3実施形態は、上
記第1及び第2実施形態における燃焼用空気と燃料ガス
の混合箇所についての別実施形態であり、その他の構成
および動作については、上記第1及び第2実施形態と同
様であるので、その詳細な説明は省略する。つまり、上
記第1及び第2実施形態においては、前記燃料供給路1
1が前記通風路7における通風ファン4の設置箇所より
も通風方向の上流側部分において通風路7に接続されて
いた(これを、元混合式という)が、この第3実施形態
では、図13に示すように、前記燃料供給路11が前記
通風路7における通風ファン4の設置箇所よりも通風方
向の下流側において、通風路7に接続されている(これ
を、先混合式という)。尚、図13には、第1実施形態
に対応させて、燃料供給量調整手段(燃料調整弁15)
を設けた場合を示しているが、第2実施形態に対応させ
て、燃料供給量調整手段(燃料調整弁15)に代えて、
空気量調整手段(可動ダンパー24)を設ける場合につ
いては図示を省略している。
【0087】〔別実施形態〕上記第1〜第3実施形態で
は、燃料供給量調整手段(燃料調整弁15)と空気量調
整手段(可動ダンパー24)のいずれか一方を設けるよ
うに構成したが、この両調整手段を設けて、前記制御手
段100が、前記第2異常状態を判別したときに、燃料
供給量と燃焼用空気の両方を調整するように構成しても
よい。
【0088】上記第1〜第3実施形態では、圧力調整手
段としてゼロガバナを設けるようにしているが、ゼロガ
バナに限るものではなく、ガバナ付き比例弁などの一般
的なガスガバナでもよい。
【0089】上記第1及び第3実施形態では、安全弁1
2とメイン弁13の2つの電磁操作式遮断弁を備える構
成としたが、これに代えて、燃料調整弁15に閉止機構
を備えさせメイン弁を兼ねさせることでメイン弁が省か
れる構成であってもよい。
【0090】上記第1〜第3実施形態では、本発明にか
かる全一次式燃焼バーナの燃焼制御装置を給湯装置に適
用した場合を例示しているが、暖房用の空調装置などの
その他各種の装置に適用可能であり、例えば暖房用の空
調装置に適応したときには、加熱対象物が空気となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態における給湯装置の全体構成図
【図2】ゼロガバナの構成を示す断面図
【図3】燃料調整弁の構成を示す断面図
【図4】通風ファンの回転速度とバーナの燃焼量との燃
焼基準関係を示すグラフ
【図5】通風ファンの駆動信号の波形図
【図6】通風ファンの回転速度と仕事量とのファン基準
関係を示すグラフ
【図7】制御作動を示すフローチャート
【図8】制御作動を示すフローチャート
【図9】通風異常に対する調整・補正処理のフローチャ
ート
【図10】通風異常に対する調整・補正処理のフローチ
ャート
【図11】第2実施形態における給湯装置の全体構成図
【図12】第2実施形態における通風異常に対する調整
・補正処理のフローチャート
【図13】第3実施形態における給湯装置の全体構成図
【符号の説明】
3 バーナ 4 通風ファン 4a ファン回転速度検出手段 7 通風路 11 燃料供給路 14 圧力調整手段(ゼロガバナ) 15 燃料供給量調整手段 24 空気量調整手段 100 制御手段 101 ファン仕事量検出手段 102 燃焼量算出手段 M1 燃焼基準関係記憶手段 M2 ファン基準関係記憶手段
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F23N 5/00 F23N 5/00 S 5/24 5/24 Z 104 104

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 燃焼用空気を通風路を通して全一次予混
    合型のバーナに通風すると共に、その通風に伴って供給
    される燃料を前記燃焼用空気と混合して前記バーナに供
    給し、且つ、前記バーナの燃焼ガスを加熱対象物を加熱
    させるように流動させる通風ファンと、 前記通風ファンの通風作動により吸引力が作用するよう
    に前記通風路に接続されて、燃料を供給する燃料供給路
    と、 前記燃料供給路から前記通風路に供給される燃料の供給
    圧力を設定圧力に自動調整する圧力調整手段と、 前記加熱対象物が目標加熱状態となるように、前記通風
    ファンの回転速度を制御する燃焼制御処理を実行する制
    御手段とが設けられている全一次式燃焼バーナの燃焼制
    御装置であって、 前記通風ファンの回転速度とその回転速度に対応する前
    記バーナの基準燃焼量との関係を、燃焼基準関係として
    記憶する燃焼基準関係記憶手段と、 基準設置状態についての、前記通風ファンの回転速度と
    その回転速度に対応する基準仕事量との関係を、ファン
    基準関係として記憶するファン基準関係記憶手段と、 前記通風ファンの回転速度を検出するファン回転速度検
    出手段と、 前記通風ファンの実仕事量を検出するファン仕事量検出
    手段と、 前記加熱対象物の燃焼ガスからの受熱量に基づいて前記
    バーナの実燃焼量を求める燃焼量算出手段とが設けら
    れ、 前記制御手段が、前記燃焼制御処理において、 前記回転速度検出手段にて検出される回転速度と前記燃
    焼基準関係記憶手段にて記憶されている燃焼基準関係と
    に基づいて求められる、その回転速度での基準燃焼量で
    ある判定燃焼量に対して、前記燃焼量算出手段にて算出
    される実燃焼量が適正範囲を外れ、且つ、前記回転速度
    検出手段にて検出される回転速度と前記ファン基準関係
    記憶手段にて記憶されているファン基準関係とに基づい
    て求められる、その回転速度での基準仕事量である判定
    仕事量に対して、前記ファン仕事量検出手段にて検出さ
    れる実仕事量が適正範囲を外れている場合には、前記通
    風ファンによる通風状態が異常である通風異常であると
    判別し、 前記判定燃焼量に対して前記実燃焼量が適正範囲を外
    れ、且つ、前記判定仕事量に対して前記実仕事量が適正
    範囲内である場合には、前記燃焼ガスにて前記加熱対象
    物を加熱するときの熱効率が異常である熱効率異常であ
    ると判別する判別処理を実行するように構成されている
    全一次式燃焼バーナの燃焼制御装置。
  2. 【請求項2】 前記燃料供給路が、前記通風路における
    前記通風ファンの設置箇所よりも上流側部分に接続さ
    れ、 前記制御手段が、前記判別処理において、前記通風異常
    として、 前記判定燃焼量に対して前記実燃焼量が適正範囲を減少
    側に外れ、且つ、前記判定仕事量に対して前記実仕事量
    が適正範囲を減少側に外れている第1異常状態と、前記
    判定燃焼量に対して前記実燃焼量が適正範囲を増加側に
    外れ、且つ、前記判定仕事量に対して前記実仕事量が適
    正範囲を減少側に外れている第2異常状態とを区別して
    判別するように構成されている請求項1記載の全一次式
    燃焼バーナの燃焼制御装置。
  3. 【請求項3】 前記制御手段が、前記燃焼制御処理にお
    いて、 前記判別処理によって前記第1異常状態を判別した場合
    には、前記燃焼基準関係記憶手段にて記憶されている燃
    焼基準関係において、同一の回転速度に対応する基準燃
    焼量を小側に移動させる補正、及び、前記ファン基準関
    係記憶手段にて記憶されているファン基準関係におい
    て、同一の回転速度に対応する基準仕事量を小側に移動
    させる補正を行うように構成されている請求項2記載の
    全一次式燃焼バーナの燃焼制御装置。
  4. 【請求項4】 前記制御手段が、前記燃焼基準関係の補
    正を行った結果、その補正後の燃焼基準関係において前
    記バーナの燃焼量の設定変動範囲における最大値に対応
    する回転速度が設定速度範囲を外れる場合、又は、前記
    ファン基準関係の補正を行った結果、その補正後のファ
    ン基準関係において前記通風ファンの仕事量の設定変動
    範囲における最大値に対応する回転速度が設定速度範囲
    を外れる場合には、前記通風異常が過大であると判断し
    て、安全処理を実行するように構成されている請求項3
    記載の全一次式燃焼バーナの燃焼制御装置。
  5. 【請求項5】 前記通風路に吸入される前記燃焼用空気
    の供給量を調整する空気量調整手段が設けられ、 前記制御手段が、前記燃焼制御処理において、 前記判別処理によって前記第2異常状態を判別した場合
    には、前記空気量調整手段を空気量増加側に調整するよ
    うに構成されている請求項2記載の全一次式燃焼バーナ
    の燃焼制御装置。
  6. 【請求項6】 前記制御手段が、前記空気量調整手段の
    調整を行った結果、その調整が設定調整範囲を外れる場
    合には、前記通風異常が過大であると判断して、安全処
    理を実行するように構成されている請求項5記載の全一
    次式燃焼バーナの燃焼制御装置。
  7. 【請求項7】 前記燃料供給路から前記通風路への燃料
    供給量を調整する燃料供給量調整手段が設けられ、 前記制御手段が、前記燃焼制御処理において、 前記判別処理によって前記第2異常状態を判別した場合
    には、前記燃料供給量調整手段を供給量減少側に調整す
    るとともに、前記燃焼基準関係記憶手段に記憶されてい
    る燃焼基準関係において、同一の回転速度に対応する基
    準燃焼量を小側に移動させる補正、及び、前記ファン基
    準関係記憶手段に記憶されているファン基準関係におい
    て、同一の回転速度に対応する基準仕事量を小側に移動
    させる補正を行うように構成されている請求項2記載の
    全一次式燃焼バーナの燃焼制御装置。
  8. 【請求項8】 前記制御手段が、前記燃料供給量調整手
    段の調整を行った結果、その調整が設定調整範囲を外れ
    る場合には、前記通風異常が過大であると判断して、安
    全処理を実行するように構成されている請求項7記載の
    全一次式燃焼バーナの燃焼制御装置。
  9. 【請求項9】 前記制御手段が、前記判別処理におい
    て、 前記熱効率異常として、前記判定燃焼量に対して前記実
    燃焼量が適正範囲を減少側に外れ、且つ、前記判定仕事
    量に対して前記実仕事量が適正範囲内である熱効率小側
    異常と、前記判定燃焼量に対して前記実燃焼量が適正範
    囲を増加側に外れ、且つ、前記判定仕事量に対して前記
    実仕事量が適正範囲内である熱効率大側異常とを判別
    し、 前記燃焼制御処理において、前記判別処理によって前記
    熱効率小側及び大側異常を判別した場合には、安全処理
    を実行するように構成されている請求項1記載の全一次
    式燃焼バーナの燃焼制御装置。
  10. 【請求項10】 前記圧力調整手段が、前記燃料供給路
    に設置されて、その設置箇所よりも下流側の燃料供給圧
    力を大気圧に調整するゼロガバナにて構成されている請
    求項1〜9のいずれか1項に記載の全一次式燃焼バーナ
    の燃焼制御装置。
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