JP2896111B2 - 燃焼制御装置 - Google Patents

燃焼制御装置

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JP2896111B2
JP2896111B2 JP1482796A JP1482796A JP2896111B2 JP 2896111 B2 JP2896111 B2 JP 2896111B2 JP 1482796 A JP1482796 A JP 1482796A JP 1482796 A JP1482796 A JP 1482796A JP 2896111 B2 JP2896111 B2 JP 2896111B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、バーナの必要燃焼
量に基づいて、そのバーナに燃焼用空気を通風するファ
ンの目標回転数を設定する目標回転数設定手段と、前記
ファンの回転数が前記目標回転数になるように、前記フ
ァンの駆動電力を調整制御するファン制御手段と、指令
手段の指令に基づいて、前記ファン制御手段にて制御さ
れた駆動電力に基づいて、前記目標回転数に対応する前
記ファンの基準駆動電力を設定する基準電力設定手段
と、前記ファン制御手段にて制御された駆動電力と、前
記基準駆動電力との偏差に基づいて、前記目標回転数を
補正する補正手段とが備えられている燃焼制御装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】上記構成の燃焼制御装置は、装置の使用
に伴って、例えばファン能力が低下したり、バーナに対
する給排気通路が閉塞したような場合、通風特性が変化
して、空燃比が初期設定値から外れて、燃焼特性が悪化
するおそれがあることから、上述したような通風特性の
変化を、ファンの駆動電力と予め設定された基準駆動電
力との偏差に基づいて判別し、その判別結果により、フ
ァンの目標回転数を補正することで、常に、適正な通風
特性を得ることができるようにしたものである。
【0003】ところで、上記燃焼制御装置において、従
来では、例えば特開平5−302711号公報に示され
るように、装置の運転時間が第1の設定時間(5時間)
を経過した時におけるファン制御手段にて制御されたフ
ァンの駆動電力(通流率)と、運転時間が第2の設定時
間(6時間)を経過した時におけるファン制御手段にて
制御されたファンの駆動電力(通流率)のうちいずれか
大きい方を基準駆動電力として設定するように構成され
ていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来構成
においては、装置の運転時間が上述したような設定時間
を経過すると、そのときの外部環境や装置の使用状況に
かかわらず、常にそのときのファンの駆動電力が基準駆
動電力として設定されることになるので、その結果、次
のような不利があった。
【0005】ファン制御手段にて制御された駆動電力
を、前記基準駆動電力として設定するときにおいて、例
えば、通風経路の排気口あるいは給気口に対して、外気
による強風が吹きつけられているような場合には、その
ような強風が生じていない状態に較べて、ファンの仕事
量が軽くなったり、あるいは、重くなったりするので、
ファンの駆動電力が適正な値に制御されていないおそれ
がある。
【0006】又、前記基準駆動電力の設定作動は、バー
ナの燃焼に伴う変動を極力少なくするために、バーナの
燃焼が停止している状態で行われることが多いが、例え
ば、バーナの燃焼が停止した後にすぐに、前記基準駆動
電力の設定作動を行うような場合において、その前にお
けるバーナの燃焼時間が短い場合と、バーナの燃焼が長
い場合とが考えられる。ここで、バーナの燃焼時間が長
い場合には、バーナの燃焼に伴う装置内部や周囲の空気
の温度が上昇していることになり、温度上昇に伴い空気
が膨張して空気密度が薄くなっていることになる。その
結果、ファンの負荷が軽くなり、目標回転数にするため
の駆動電力が小さい値になる。そして、バーナの燃焼時
間が短い場合には、このような空気の温度上昇がほとん
ど無いので、燃焼時間が長い場合に較べてファンの負荷
が大きいものになる。このように、装置の使用状況によ
って、給排気経路の状態が同じであっても、基準駆動電
力が異なった値になる等の不利な面がある。
【0007】上述したように、外部環境や使用状況によ
って、適切な駆動電力とは異なる値が前記基準駆動電力
として設定されてしまうおそれがあり、その後のファン
制御が適正な状態で行えなくなるおそれがあるという不
利があった。
【0008】本発明はかかる点に着目してなされたもの
であり、その目的は、外部環境や装置の使用状況等にか
かわらず、基準駆動電力を極力、適正な値に設定するこ
とが可能となる燃焼制御装置を提供する点にある。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の特徴構
成によれば、前記ファン制御手段にて制御された駆動電
力のうち、装置の使用状況に対応して予め設定された適
正調整領域から外れている駆動電力異常値が、前記基準
電力設定手段にて前記基準駆動電力として設定されない
ように、前記駆動電力の検出値を、前記基準電力設定手
段での設定対象として適正なものにさせる設定対象適正
化手段が備えられているから、例えば、基準駆動電力を
設定するときに、外気風の状況等の外部環境やバーナ燃
焼時間等の使用状況等の変化に起因して駆動電力異常値
が基準駆動電力として誤って設定されてしまうといった
不具合が未然に回避されるものとなり、極力、適正な値
として基準駆動電力を設定できるものとなる。
【0010】その結果、ファン制御を極力適正な状態で
実行することができ、空燃比が設定値から大きく外れ
て、バーナが不完全燃焼する等の不利を回避できるもの
となる。
【0011】請求項2に記載の特徴構成によれば、前記
設定対象適正化手段は、前記指令手段の指令に基づいて
検出される、前記ファン制御手段にて制御された駆動電
力が、装置の使用状況に対応して予め設定された前記基
準駆動電力の上限値を越えていれば、前記上限値を前記
設定対象とし、前記駆動電力が、装置の使用状況に対応
して予め設定された前記基準駆動電力の下限値を下回っ
ていれば、前記下限値を前記設定対象とし、前記駆動電
力が、前記上限値を越えていず、且つ、前記下限値を下
回っていなければ、その駆動電力を前記設定対象とする
ように構成されている。
【0012】つまり、設定される基準駆動電力は、装置
の使用状況に対応して予め設定された上限値と、下限値
との中間の値に設定されることになり、上限値を越える
ような異常値や、下限値を下回るような異常値が設定さ
れてしまうといった不利が回避される。
【0013】請求項3に記載の特徴構成によれば、前記
設定対象適正化手段は、前記指令手段の指令に基づい
て、前記ファン制御手段にて制御された駆動電力を、時
間の経過に伴って、複数回にわたって検出し、それらの
平均値を、前記設定対象とするように構成されている。
【0014】その結果、複数回にわたって検出された複
数の駆動電力の平均値を求めるので、そのうちのいずれ
かに、外気風の状況等の外部環境やバーナ燃焼時間等の
使用状況等の変化に起因する駆動電力異常値が存在した
場合であっても、その他の正常な状態での検出値と平均
化されることによって、より適正な値に近いものを基準
駆動電力として設定することが可能となる。
【0015】請求項4に記載の特徴構成によれば、前記
ファン制御手段は、前記バーナの燃焼作動が停止した後
に前記ファンによる通風作動を設定時間継続するポスト
パージを実行するように構成され、前記設定対象適正化
手段は、ポストパージが開始されてから設定時間が経過
した後に、前記駆動電力を検出するように構成されてい
る。
【0016】バーナの燃焼が停止してから、設定時間が
経過すると、例えば、バーナが長い時間、燃焼を継続し
て装置内部や周囲の空気の温度が上昇していた場合であ
っても、前記設定時間の経過に伴って空気の温度が低下
しているので、空気の温度上昇に起因した駆動電力の誤
差を少ないものにできる。
【0017】又、バーナの燃焼時間が非常に短く、すぐ
にポストパージに移行したような場合には、ポストパー
ジが実行されるに伴って、ファンに対する通電によって
ファンの温度が徐々に上昇し、それに伴って電気抵抗が
変化して電流値が変化することになるが、前記設定時間
が経過することによって、このような電流値変化が安定
化して、定常値になったときに、基準駆動電力が設定さ
れることになる。
【0018】このように、空気の温度や電気抵抗等の過
渡的な変化に起因した誤差を極力少なくさせた状態で、
適正な基準駆動電力を設定できるものとなる。
【0019】請求項5に記載の特徴構成によれば、前記
ファン制御手段は、前記バーナの燃焼作動が停止した後
に前記ファンによる通風作動を設定時間継続するポスト
パージを実行するように構成され、前記設定対象適正化
手段は、ポストパージが実行されるに伴って前記駆動電
力を検出するように構成され、且つ、前記ポストパージ
が開始されてから前記駆動電力を検出するまでの経過時
間と、予め設定された補正特性とに基づいて、検出され
た前記駆動電力を補正して、補正された後の駆動電力を
前記設定対象とするように構成されている。
【0020】この構成においては、請求項4に記載の特
徴構成における如く、バーナの燃焼が停止してから、設
定時間が経過するまで待つことなく、予め設定された補
正特性に基づいて、検出された前記駆動電力を補正する
ことで、適切な値に設定できるものとなる。つまり、空
気の温度や電気抵抗等の過渡的な変化は、予め実験等に
より計測することが可能であることから、これらの計測
データに基づいて補正特性を設定しておいて、バーナの
燃焼が停止してから駆動電力を検出するまでの時間に応
じて、適切な値に補正することが可能となるのである。
【0021】その結果、バーナの燃焼停止後、前記設定
時間が経過するまでの間にバーナを再点火させた場合で
あっても、バーナの燃焼停止後、短い時間内で基準駆動
電力を適正な値に設定することが可能となり、使用上の
利便性が向上するものとなる。
【0022】請求項6に記載の特徴構成によれば、前記
ファン制御手段は、ファンの駆動電力として、ファンに
供給される電流の通流率を制御するように構成されてい
るから、例えば、電流値や電圧値の大きさを変化させる
場合に較べて、精度よく駆動電力を制御することが可能
となる。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る燃焼制御装置
の一例としての給湯装置について説明する。
【0024】給湯装置は、図1に示すように、給湯動作
を実行する給湯部K、この給湯部Kの動作を制御するコ
ントローラHと、コントローラHに制御情報を指令する
指令手段としてのリモコン装置Rとを備えて構成されて
いる。
【0025】前記給湯部Kは、燃焼室1内に、水加熱用
の熱交換器2と、この熱交換器2を加熱するガス燃焼式
のバーナ3とが備えられ、燃焼室1内に向けてバーナ3
の燃焼用空気を通風するファン4が設けられている。こ
のファン4は、直流電動式のファンモータ5にて駆動さ
れるように構成され、このファン4の回転数を検出する
回転数検出手段としてのロータリーエンコーダ6が設け
られている。熱交換器2には、水が供給される給水路7
と、加熱後の湯を図示しない給湯栓に供給する出湯路8
とが夫々接続され、給水路7には、熱交換器2への通水
量を検出する通水量センサ9と、熱交換器2への入水温
度を検出する入水温サーミスタ10とが備えられ、出湯
路8には、熱交換器2の出湯温度を検出する出湯温サー
ミスタ11が備えられている。
【0026】バーナ3に対する燃料供給路12には、燃
料供給路12を開閉する二つの電磁操作式の開閉弁1
3,14、及び、バーナ3に対する燃料ガスの供給量を
変更調整する電磁操作式のガス量調整弁15が備えられ
ている。又、バーナ3の近くには、バーナ3に対する着
火動作を実行するイグナイタ16と、バーナ3に着火し
たか否かを検出するフレームロッド17とが設けられて
いる。尚、バーナ3の燃焼ガスは、排気路18を通して
外部に排出される構成となっている。
【0027】リモコン装置Rは、コントローラHとの間
で各種の情報を通信可能に接続され、コントローラHに
給湯部Kの運転開始・停止を指令する運転スイッチ1
9、目標給湯温度を切り換え設定する温度設定スイッチ
20、給湯温度を表示する温度表示部21、異常動作を
表示する異常表示ランプ22等が備えられている。
【0028】前記コントローラHは、通水量センサ9、
入水温サーミスタ10、出湯温サーミスタ11、フレー
ムロッド17、ロータリーエンコーダ6等の検出情報が
入力され、前記リモコン装置Rの指令情報に基づいて、
各開閉弁13,14、ガス量調整弁15、イグナイタ1
6等の動作制御を実行するように構成されている。具体
的に説明すると、運転スイッチ19がON操作された後
に、給湯栓が開かれて通水量センサ9にて設定値以上の
通水量が検出されると、ファンモータ5を駆動してバー
ナ3に通風させ、各開閉弁13,14、ガス量調整弁1
5を開弁させて、イグナイタ16によりバーナ3に点火
すると共に、その後、出湯温度が目標給湯温度になるよ
うにガス量調整弁15を制御し且つ適正空燃比になるよ
うにファンモータ5を制御するように構成されている。
【0029】次に、図2に示される燃焼制御構成のブロ
ック図に基づいて、コントローラHの燃焼制御構成につ
いて説明する。通水量センサ9、入水温サーミスタ1
0、出湯温サーミスタ11の夫々の検出情報並びにリモ
コン装置Rにおける目標供給温度の設定情報に基づい
て、バーナ3による必要加熱量(燃焼量、つまり、ガス
供給量)を演算する加熱量演算手段100、加熱量演算
手段100の演算結果に対応するガス供給量になるよう
にガス量調整弁15を制御するガス量制御手段101、
ファン4の通風量が燃焼量に対応する適正な値になるよ
うに、図3に示すように予め設定された特性と、加熱量
演算手段100により演算された燃焼量とに基づいて、
ファン4の目標回転数を設定する目標回転数設定手段1
02、ファン4に対する直流電源103の通流をON・
OFFさせるスイッチ部104、ロータリーエンコーダ
6にて検出されるファン4の実回転数が目標回転数にな
るように、スイッチ部104を切り換えてファンモータ
5へ直流電源103から供給される電流の通流率(駆動
電力の一例)を調整制御するファン制御手段105、指
令手段106の指令に基づいて、ファン制御手段105
にて制御された通流率に基づいて、目標回転数に対応す
るファン4の基準通流率を設定する基準通流率設定手段
107(基準電力設定手段の一例)、ファン制御手段1
05にて制御された通流率と前記基準通流率との偏差に
基づいて目標回転数を補正する補正手段108、ファン
制御手段105にて制御された通流率のうち、装置の使
用状況に対応して予め設定された適正調整領域から外れ
ている通流率異常値が、前記基準通流率設定手段107
にて前記基準通流率として設定されないように、前記通
流率の検出値を、前記基準通流率設定手段107での設
定対象として適正なものにさせる設定対象適正化手段1
09の夫々が備えられて構成されている。
【0030】つまり、この給湯装置においては、装置の
使用に伴ってファン4の通風能力が低下したり、あるい
は、給排気経路が塵埃等により詰まり閉塞して通風特性
が悪化したような場合に、ファン4の目標回転数を適正
な値に補正することで、常に適正な通風量を確保するこ
とができるようにしているのである。
【0031】前記設定対象適正化手段109は、ファン
制御手段105にて制御された通流率が、装置の使用状
況に対応して予め設定された基準通流率の上限値を越え
ていれば、その上限値を設定対象とし、通流率が、装置
の使用状況に対応して予め設定された基準通流率の下限
値を下回っていれば、その下限値を設定対象とし、通流
率が、前記上限値を越えていず、且つ、前記下限値を下
回っていなければ、その通流率を前記設定対象とするよ
うに構成されている。上述したような基準通流率の上限
値、及び、下限値は、この給湯装置の設置条件や、この
給湯装置の構成に対応する状態で行われた実験データに
基づいて、予め決定された値を用いることになる。尚、
前記指令手段106は、装置の運転使用時間の積算時間
が設定時間(例えば5時間)に達すると、基準通流率設
定手段107に基準通流率の設定を指令するように構成
されている。
【0032】次に、図4、図5に示す制御フローチャー
トに基づいて、コントローラHの制御動作について説明
する。運転スイッチ19がON操作された状態で、給湯
栓が開かれ、通水量センサ9による検出値Qxが設定値
Qsを越えると、バーナ3に対する点火制御を実行する
(ステップ1,2,3)。つまり、各開閉弁13,1
4、ガス量調整弁15を夫々開弁させると共に、イグナ
イタ16による点火動作を開始し、フレームロッド17
により着火が確認されると、点火動作を停止する。次
に、入水温サーミスタ10、通水量センサ9、出湯温サ
ーミスタ11の夫々の検出情報並びにリモコン装置Rに
おける温度設定スイッチ20にて設定された目標給湯温
度情報に基づいて、バーナ3による必要加熱量を演算し
(ステップ4)、且つ、その必要加熱量に対して、図3
に示すように予め設定された特性に基づいて、ファン4
の目標回転数Nsを設定する(ステップ5)。
【0033】そして、バーナ3への燃料供給量が必要加
熱量に相当する値になるようにガス量調整弁15を調整
するガス量制御を実行すると共に、ロータリーエンコー
ダ6にて検出されるファン4の実回転数が目標回転数N
sになるようにファンモータ5への電流の通流率を制御
するファン制御を実行する(ステップ6,7)。給湯栓
が閉じられ、通水量センサ9による検出値Qxが設定値
Qsを下回ると、バーナ3への燃料供給を停止してバー
ナ3の燃焼を停止させる(ステップ8,9)。
【0034】バーナ3の燃焼が停止された後もファン4
による通風作動を設定時間継続するポストパージを実行
するようになっており、このポストパージにおいては、
ファン4の回転数が最大回転数になるように電流の通流
率を調整するファン制御が実行される。
【0035】このようにポストパージが開始されると、
後述するように目標回転数Nsを補正するための基準通
流率Dsが設定されているか否かが判別される(ステッ
プ10,11)。基準通流率Dsが設定されておらず、
しかも、給湯装置の運転時間の積算時間tが設定時間t
S (5時間)を越え、且つ、ポストパージが開始されて
からの経過時間Tが安定化時間Tatが経過した後に、基
準通流率Dsの設定が行われる(ステップ12,1
3)。
【0036】安定化時間Tatが経過するまで待機するの
は、次のような理由による。例えば、バーナ3の燃焼が
停止されるまでの燃焼時間が長い場合には、バーナ3の
燃焼に伴って燃焼室1内や周囲の空気の温度が上昇し、
空気が膨張して空気密度が薄くなっているので、ファン
4に対する負荷がその分軽くなり、通流率が減少してい
るが、燃焼の停止に伴って空気の温度が徐々に低下して
くるので、空気密度が濃くなって徐々にファン4に対す
る負荷が増大して、通流率が徐々に増加して(図6のラ
インL1参照)、安定化時間Tatを過ぎると変動が少な
くなる。又、燃焼時間が非常に短い場合(数秒間程度)
には、上述したような空気の温度上昇は無いが、ポスト
パージの実行に伴って、ファンモータ5のコイルに対す
る通電が開始されると、コイルが通電によって徐々に温
度上昇し、コイルの抵抗値が増加するので、通流率が減
少して(図6のラインL2参照)、安定化時間T atを過
ぎると変動が少なくなる。つまり、このような温度上昇
に伴う過渡的な変動に起因して誤差を生じないようにす
るために、安定化時間Tatが経過した後に、基準通流率
Dsの設定が行われるようにしている。
【0037】基準通流率Dsの設定は、先ず、そのとき
に実際に制御されている通流率Dxを設定用通流率とし
て検出して読み込む(ステップ14)。そして、その設
定用通流率Dxが、予め設定された上限値DMAX を越え
ていれば、その上限値DMAXを基準通流率Dsとして設
定する(ステップ15,16)。読み込まれた設定用通
流率Dxが予め設定された下限値DMIN を下回っていれ
ば、その下限値DMINを基準通流率Dsとして設定する
(ステップ17,18)。そして、前記設定用通流率D
xが上限値DMAX を越えていず下限値DMIN を下回って
いなければ、検出された設定用通流率Dxを基準通流率
Dsとして設定するのである(ステップ19)。このよ
うな基準通流率Dsの設定が終了して、設定時間が経過
するとポストパージが終了してファン4が停止する。
【0038】このようにして、排気路18における排気
口部分に対して外気の強風が逆向きに吹きつけられてフ
ァン4による通風が阻害されるような場合や、ファン4
の空気取り入れ口に外気風が吹きつけられて、通風を助
長するように作用する場合等のように、ファン4の負荷
が、正常な使用状態においては有り得ないような極端に
大きくなったり、極端に小さくなって、異常な値の通流
率が検出されて、このような異常値が基準通流率Dsと
して設定されることが無いようにしている。
【0039】そして、このように基準通流率Dsが設定
された後は、この基準通流率Dsと、ポストパージが実
行される毎に読み込まれる補正用通流率との偏差に基づ
いて、ファン4の目標回転数Nsを適正な値に補正する
ようになっている。つまり、ポストパージが開始される
に伴って、そのときに実際に制御されている通流率Dx
が補正用通流率として読み込まれ(ステップ20)、こ
の補正用通流率Dxが基準通流率Dsよりも小さく、且
つ、それらの偏差が設定値ΔDを越えていれば、ファン
4の目標回転数Nsを増大側に補正し(ステップ21,
22)、補正用通流率Dxが基準通流率Dsよりも大き
く、且つ、それらの偏差が設定値ΔDを越えていれば、
ファン4の目標回転数Nsを減少側に補正する(ステッ
プ24,25)。目標回転数Nsの補正について具体的
に説明すると、図3に破線で示すように、最大燃焼量に
対する目標回転数Nsを所定値ΔN増大させ、最小燃焼
量に対する目標回転数Nsを前記所定値ΔNに「1」よ
り小さい係数αを掛けた値だけ増大させて、この2点を
直線で結ぶ破線が補正された目標回転数Nsとなる。こ
れが1回の増大側補正動作に相当し、減少側においても
同様に行われる。そして、増大側であっても減少側であ
っても、補正の回数Cが設定回数Csに達すると、異常
であると判断して異常処理(例えば、異常表示ランプ2
2の点灯等)を実行する(ステップ23,26,27,
28)。このような場合は、通風経路が閉塞してファン
4による通風が困難になっているか、あるいは、排気路
18の破損等の異常が発生しているおそれがあるので、
使用者に対して補修点検を促すためである。補正回数C
が設定回数Csより少ない状態で設定時間が経過する
と、ポストパージを終了してファン4の作動を停止する
(ステップ29,30)。
【0040】〔別実施形態〕 (1)上記実施形態では、基準通流率Dsの設定にあた
って、設定対象適正化手段として、予め設定された上限
値DMAX や下限値DMIN と比較して、基準通流率Dsを
設定する構成としたが、このような構成に代えて、次の
ように構成してもよい。図7に示すように、基準通流率
Dsが設定されていなければ、給湯装置の運転時間の積
算時間tが第1設定時間ts1(5時間)、第2設定時間
s2(6時間)、及び、第3設定時間ts3(10時間)
の夫々に達する毎に、ポストパージが開始されてから安
定化時間Tatを経過した後に、そのときの設定用通流率
を読み込み(ステップ11,12a〜16a)、各通流
率の平均値を演算して、その平均値を基準通流率Dsと
して設定する(ステップ17a,18a)構成としても
よい。尚、基準通流率設定動作の前後の制御動作は、上
記実施形態の図4、図5におけるステップ1〜10、ス
テップ21〜30と同一であるから省略する。この実施
形態では、通流率の読み込み回数を3回としたが、3回
に限定されず2回以上であればよく、読み込み回数が多
いほどより均一化されて、適正な基準通流率が設定でき
るものとなる。
【0041】(2)上記実施形態では、ポストパージが
開始されてから安定化時間Tatが経過した後に通流率の
読み込みが行われる構成としたが、このような安定化時
間Tatが経過するまで待機することなく読み込みを行っ
てもよく、又、ポストパージが行われる前のバーナ3の
燃焼時間が短い場合には、次のように読み込み時間に応
じて通流率を補正するようにしてもよい。
【0042】つまり、燃焼時間が短い場合には、図6の
ラインL2に示すように、ポストパージの実行に伴う通
流率が減少してくるが、この減少ラインを図8に示すよ
うに直線近似して、最大変化量e、通流率を読み込むま
での経過時間t1 、安定化時間Tatの夫々に基づいて、
通流率の補正値aを下記のように求めることで、安定化
時間Tatが経過するまで待機することなく、基準通流率
Dsを誤差の少ない状態で設定することができる。
【0043】
【数1】a=e(1−t1 /Tat
【0044】従って、通流率は、検出値Dx1 から補正
値aを引いた値として求めることになる。
【0045】(3)上記実施形態では、指令手段106
として、運転時間の積算時間が設定値に達すると、基準
通流率Dsの設定を指令するように構成したが、このよ
うな構成に代えて、あるいは、このような構成に加え
て、前記リモコン装置R等にメンテナンススイッチを設
け、このメンテナンススイッチの操作に基づいて、基準
通流率Dsの設定を指令する構成としてもよい。積算時
間に基づく指令構成とメンテナンススイッチによる指令
構成とを併用するものであっては、装置の設置初期には
積算時間に基づく指令にて設定し、長期間の使用に伴っ
て、補修点検等が終了した後は、メンテナンススイッチ
にて指令することで、適切な基準通流率Dsを設定する
ことができる。
【0046】(4)上記実施形態では、ポストパージが
実行されるときに、基準通流率Dsの設定を行うように
したが、運転が停止されているときに、例えば、運転時
間の積算時間が設定値に達すると自動的に実行する構成
としてもよい。
【0047】(5)上記実施形態では、ファン4の駆動
電力として直流電源の通流率を用いたが、これに限定さ
れるものではなく、例えば、電流値や電圧値の大きさを
用いてもよく、あるいは交流モータに対する点弧角を用
いてもよい。
【0048】(6)上記実施形態では、燃焼制御装置と
して給湯装置の場合を例示したが、ファンヒータ等の他
の燃焼制御装置にも適用できる。
【0049】尚、特許請求の範囲の項に図面との対照を
容易にするために符号を記すが、該記入により本発明は
添付図面の構成に限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【図1】給湯装置の概略構成図
【図2】コントローラのブロック図
【図3】燃焼量に対する目標回転数の変化特性を示す図
【図4】制御動作のフローチャート
【図5】制御動作のフローチャート
【図6】通流率の過渡的な変化を示す図
【図7】別実施形態の制御動作のフローチャート
【図8】別実施形態の作用説明図
【符号の説明】 3 バーナ 4 ファン 102 目標回転数設定手段 105 ファン制御手段 106 指令手段 107 基準電力設定手段 108 補正手段 109 設定対象適正化手段
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平8−270934(JP,A) 特開 平6−300248(JP,A) 特開 平7−167424(JP,A) 特許2579103(JP,B2) 特許2557596(JP,B2) 特公 平5−19047(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) F23N 3/08 F23N 5/24 104

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 バーナ(3)の必要燃焼量に基づいて、
    そのバーナ(3)に燃焼用空気を通風するファン(4)
    の目標回転数(Ns)を設定する目標回転数設定手段
    (102)と、 前記ファン(4)の回転数が前記目標回転数(Ns)に
    なるように、前記ファン(4)の駆動電力を調整制御す
    るファン制御手段(105)と、 指令手段(106)の指令に基づいて、前記ファン制御
    手段(105)にて制御された駆動電力に基づいて、前
    記目標回転数(Ns)に対応する前記ファン(4)の基
    準駆動電力を設定する基準電力設定手段(107)と、 前記ファン制御手段(105)にて制御された駆動電力
    と、前記基準駆動電力との偏差に基づいて、前記目標回
    転数(Ns)を補正する補正手段(108)とが備えら
    れている燃焼制御装置であって、 前記ファン制御手段(105)にて制御された駆動電力
    のうち、装置の使用状況に対応して予め設定された適正
    調整領域から外れている駆動電力異常値が、前記基準電
    力設定手段(107)にて前記基準駆動電力として設定
    されないように、前記駆動電力の検出値を、前記基準電
    力設定手段(107)での設定対象として適正なものに
    させる設定対象適正化手段(109)が備えられている
    燃焼制御装置。
  2. 【請求項2】 前記設定対象適正化手段(109)は、 前記指令手段(106)の指令に基づいて検出される、
    前記ファン制御手段(105)にて制御された駆動電力
    が、装置の使用状況に対応して予め設定された前記基準
    駆動電力の上限値を越えていれば、前記上限値を前記設
    定対象とし、 前記駆動電力が、装置の使用状況に対応して予め設定さ
    れた前記基準駆動電力の下限値を下回っていれば、前記
    下限値を前記設定対象とし、 前記駆動電力が、前記上限値を越えていず、且つ、前記
    下限値を下回っていなければ、その駆動電力を前記設定
    対象とするように構成されている請求項1記載の燃焼制
    御装置。
  3. 【請求項3】 前記設定対象適正化手段(109)は、 前記指令手段(106)の指令に基づいて、前記ファン
    制御手段(105)にて制御された駆動電力を、時間の
    経過に伴って、複数回にわたって検出し、それらの平均
    値を、前記設定対象とするように構成されている請求項
    1記載の燃焼制御装置。
  4. 【請求項4】 前記ファン制御手段(105)は、前記
    バーナ(3)の燃焼作動が停止した後に前記ファン
    (4)による通風作動を設定時間継続するポストパージ
    を実行するように構成され、 前記設定対象適正化手段(109)は、 前記ポストパージが開始されてから設定時間が経過した
    後に、前記駆動電力を検出するように構成されている請
    求項1、2又は3記載の燃焼制御装置。
  5. 【請求項5】 前記ファン制御手段(105)は、前記
    バーナ(3)の燃焼作動が停止した後に前記ファン
    (4)による通風作動を設定時間継続するポストパージ
    を実行するように構成され、 前記設定対象適正化手段(109)は、 前記ポストパージが実行されるに伴って前記駆動電力を
    検出するように構成され、且つ、前記ポストパージが開
    始されてから前記駆動電力を検出するまでの経過時間
    と、予め設定された補正特性とに基づいて、検出された
    前記駆動電力を補正して、補正された後の駆動電力を前
    記設定対象とするように構成されている請求項1、2又
    は3記載の燃焼制御装置。
  6. 【請求項6】 前記ファン制御手段(105)は、前記
    ファン(4)の駆動電力として、前記ファン(4)に供
    給される電流の通流率を制御するように構成されている
    請求項1、2、3、4又は5記載の燃焼制御装置。
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