JP2002022020A - シールリング・パッキン - Google Patents

シールリング・パッキン

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    • F16J15/28—Sealings between relatively-moving surfaces with stuffing-boxes for rigid sealing rings with sealing rings made of metal
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 スタッフィングボックス孔内に挿入可能であ
りかつ、シールすべき運動可能な構成部分２に適合され
たほぼリング状の少なくとも１つの滑りシール５を受容
するパッキンケーシング４から成るシールリング・パッ
キン１において、シールリング・パッキンを個別に冷却
媒体によって冷却することなしに、シールリング・パッ
キン内の不都合な温度上昇を防止する。 【解決手段】 パッキンケーシングの外周７に、スタッ
フィングボックス孔内への装着状態でスタッフィングボ
ックス孔の内周面に接触するまで拡大可能若しくは拡開
可能な少なくとも１つの熱伝達スリーブ９が設けられて
いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、特に往復ピストン
の往復動式のピストンロッドの貫通案内のシールのため
のシールリング・パッキンであって、スタッフィングボ
ックス孔内に挿入可能でありかつ、シールすべき運動可
能な構成部分（例えばピストンロッド）に適合されたほ
ぼリング状の少なくとも１つの滑りシールを受容してい
て冷却されるパッキンケーシングを備えている形式のも
のに関する。
【０００２】
【従来の技術】従来は、パッキンの、組立られた複数の
構成部分から成るパッキンケーシングが、一般的に水若
しくは循環する適当な別の冷却液若しくは冷却媒体によ
って冷却されて、シールすべき構成部分とパッキンケー
シング内に保持された滑りシールとの間の相対運動に際
して生じる摩擦熱が排出され、ひいては温度上昇が避け
られるようになっており、温度上昇は過度な摩耗を生ぜ
しめ、かつシールリングの耐用年数を減少させ若しくは
シールリングの故障を引き起こしてしまうことになる。
さらに、例えば冷却媒体が老化したシールリング若しく
はパッキンケーシングの構成部分間の隙間を通って圧縮
機内に、ひいてはプロセス内に達してしまう場合にも問
題である。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、冒頭
に述べた形式の公知のシールリング・パッキンの前述の
欠点を避けて、構造を簡単にし、特に密閉された圧縮機
から圧力媒体を供給されるプロセス内に冷却媒体を到達
させないようにすることである。
【０００４】
【課題を解決するための手段】本発明は、シールリング
・パッキンの領域での個別的に積極的な若しくは強制的
な冷却媒体循環式冷却を行わずに、別の形式で摩擦熱を
シールリング・パッキンから排出して、十分なシール機
能を得たいという技術思想から出発している。本発明の
前記課題を解決するために本発明に基づく構成では、パ
ッキンケーシングが個別には冷却されておらず、外周
に、装着状態でスタッフィングボックス孔の内周面に接
触するまで拡大可能な少なくとも１つの熱伝達スリーブ
を有している。
【０００５】
【発明の効果】本発明に基づく前記構成によって、シー
ルリング・パッキンの外周面の少なくとも一部分と、シ
ールリング・パッキンを取り囲んでいて通常は何れにせ
よ圧縮機シリンダ若しくは類似の構成部分と一緒に冷却
されているスタッフィングボックス壁との間の直接的な
熱伝達接触が行われる。スタッフィングボックス壁はシ
ールリング・パッキンのパッキンケーシングの外周面に
対して、構造的な理由から、スタッフィングボックス孔
内へのシールリング・パッキンの挿入を可能にするため
に、ほぼ０．２５ｍｍの幅の小さな空隙を有している。
本発明に基づきパッキンケーシングの外側に設けられて
いてスタッフィングボックス孔内への装着（挿入）の後
にパッキンケーシングと熱伝達可能に接触、即ち直接に
接触したまま直径を拡張可能若しくは膨張可能なスリー
ブ若しくはリングを介して、前記空隙が補償されて、シ
ールリング・パッキンと冷却されているスタッフィング
ボックス壁との間の熱伝達のための良好な直接的な接触
が達成される。
【０００６】もちろん必要に応じて、熱伝達スリーブの
長さの寸法を増大すること若しくはパッキンケーシング
に設けられる個別の熱伝達スリーブの数を増やすことに
よって、大きな熱伝達量若しくは熱伝達面を得ることが
できる。
【０００７】本発明の特に有利な実施態様では、熱伝達
スリーブが、ほぼ円錐台形の内周面を有しかつ片側にス
リットの切られたリングとして形成されて、パッキンケ
ーシングの相応に傾斜した、即ち前記円錐台形の内周面
に対応して傾斜された外周区分内に、有利には環状の凹
所内に配置されていて、かつ外部から、有利には周囲に
分配されて軸線に対して平行に該熱伝達スリーブに係合
する締め付けねじを用いて、軸線方向でパッキンケーシ
ングに対して相対的に移動させられて半径方向に拡大さ
せられるようになっている。これによって、シールリン
グ・パッキンの極めて簡単な製造及び組立が達成され、
この場合、シールリング・パッキンの組立の後に熱伝達
スリーブの軸線方向移動によって、シールリング・パッ
キンとスタッフィングボックス壁との間の直接的な熱伝
達の機能が極めて簡単に生ぜしめられるようになる。
【０００８】本発明の別の実施態様では、パッキンケー
シングがほぼプレート状若しくは円板状の複数のケーシ
ング部分から成っており、熱伝達スリーブが中間の、有
利には隣接のケーシング部分に比べて半径の小さなケー
シング部分に配置されている。これによって、既に使用
されているシールリング・パッキンが、熱伝達スリーブ
の備えられた中間の構成部分のみを交換することによっ
て極めて簡単に改装できる。必要に応じて複数の熱伝達
スリーブを使用することも可能である。
【０００９】本発明の別の有利な実施態様では、パッキ
ンケーシング及び熱伝達スリーブが熱伝導性の良好な材
料、有利には銅合金から成っている。これによって、滑
りシールからスタッフィングボックス壁への熱伝導が簡
単かつ有利な形式で改善される。
【００１０】本発明の別の有利な実施態様では、熱伝達
スリーブが、スタッフィングボックス壁の個別に冷却さ
れる領域（冷却室）に隣接するように、パッキンケーシ
ングの外周に配置されている。
【００１１】
【発明の実施の形態】両方の図面に示すシールリング・
パッキン１は、例えば、種々のガスのためのプロセスコ
ンプレッサーとして用いられる往復ピストン式圧縮機
（図示せず）の往復動式のピストンロッド２の貫通案内
及びシールのために役立っている。シールリング・パッ
キン１はスタッフィングボックス孔３（図２、参照）内
に挿入可能なパッキンケーシング４を有しており、パッ
キンケーシング内に、シールすべき運動可能な構成部分
（ここではピストンロッド２）に対して圧着されたほぼ
リング状若しくは環状の、ここでは複数の滑りシール５
が配置されている。滑りシール（滑りリング）の構造は
本発明の対象ではなく、ここで重要なことは滑りシール
とピストンロッド（シールすべき運動可能な構成部分）
２との間の摩擦が摩擦熱を発生させ、該摩擦熱がシール
リング・パッキン１の領域から排出されねばならないこ
とである。
【００１２】パッキンケーシング４が製作及び組立の理
由からスタッフィングボックス孔３に対して、若しくは
スタッフィングボックス壁６（図２、参照）の対応する
内周面に対してわずかな空隙（遊び）を有しており、従
って、パッキンケーシング４の外周７からスタッフィン
グボックス孔３若しくはスタッフィングボックス壁６へ
の直接的な熱伝達、ひいてはスタッフィングボックス壁
を取り囲む冷却室８（図２、参照）への熱伝達が著しく
妨げられ、その結果、滑りシール５からの十分な熱排出
が保証されない。
【００１３】前に述べた欠点を伴う液体冷却を避けるた
めに、パッキンケーシング４が、パッキンケーシングの
外周７に配置されてスタッフィングボックス孔３の内周
面に直接に接触するまで拡張可能な熱伝達スリーブ９を
有していて、該熱伝達スリーブを介した冷却を除いて個
別には冷却されていない。熱伝達スリーブ９が、ほぼ円
錐台形の内周面１０を有しかつ片側にスリットの切られ
たリング、若しくはほぼ円錐台形の内周面１０を有しか
つスナップリング若しくはＣ字形リングのように片側で
開いたリングとして形成されていて、パッキンケーシン
グ４の相応に傾斜した外周区分１１内に、図示の実施例
では該外周区分に設けられた環状の凹所１２内に配置さ
れている。熱伝達スリーブ９が外部から、図面では右側
のフランジ１３の側から、１つ若しくは複数の孔１５を
介して操作可能でかつ軸線１４に対して平行に熱伝達ス
リーブに係合するねじ１６によって、熱伝達スリーブを
半径方向で拡大する若しくは拡開するため、即ち広げる
ために、軸線方向でパッキンケーシング４に対して相対
的に移動可能であり、その結果、パッキンケーシング４
とスタッフィングボックス孔３との間の前述の間隙が排
除されて、外周区分１１から冷却されているスタッフィ
ングボックス壁への直接的な熱伝達が行われる。
【００１４】パッキンケーシング４がほぼプレート状若
しくは円板状の複数のケーシング部分１７から成ってお
り、図示の実施例では隣接のケーシング部分に対して直
径の小さい中間の１つのケーシング部分１７′（ここで
はいわゆるＴ・カップを成す）のみが１つの熱伝達スリ
ーブ９の受容のために構成されている。中間のケーシン
グ部分（領域）１７′並びに熱伝達スリーブが幅広に構
成されているか、若しくは中間のケーシング部分が幅広
に構成されていて、複数の熱伝達スリーブを受容してい
るか、若しくはそれぞれ１つの熱伝達スリーブを受容す
る複数のケーシング部分が設けられてよく、これによっ
て熱伝達量が所望の値に適合される。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明に基づくシールリング・パッキンの実施
例の縦断面図。
【図２】本発明に基づくシールリング・パッキンの実施
例の、圧縮機シリンダー（図示せず）のスタッフィング
ボックス内に挿入された状態での縦断面図。
【符号の説明】
１ シールリング・パッキン、 ２ ピストンロッ
ド、 ３ スタッフィングボックス孔、 ４ パッ
キンケーシング、 ５ 滑りシール、 ６スタッフ
ィングボックス壁、 ７ 外周、 ８ 冷却室、
９ 熱伝達スリーブ、 １０ 内周面、 １１
外周区分、 １２ 凹所、 １３フランジ、 １
４ 軸線、 １５ 孔、 １６ ねじ、 １７
ケーシング部分
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Ｆターム(参考） 3H071 AA06 BB01 CC01 CC26 CC28 DD42 DD52 EE01 3J043 AA13 BA06 DA01 HA10

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項１】 シールリング・パッキン（１）であっ
    て、スタッフィングボックス孔（３）内に挿入可能であ
    りかつ、シールすべき運動可能な構成部分（２）に適合
    されたほぼリング状の少なくとも１つの滑りシール
    （５）を受容していて冷却されるパッキンケーシング
    （４）を備えている形式のものにおいて、パッキンケー
    シング（４）が個別には冷却されておらず、外周（７）
    に、装着状態でスタッフィングボックス孔（３）の内周
    面に接触するまで拡大可能な少なくとも１つの熱伝達ス
    リーブ（９）を有していることを特徴とするシールリン
    グ・パッキン。
  2. 【請求項２】 熱伝達スリーブ（９）が、ほぼ円錐台形
    の内周面（１０）を有しかつ片側にスリットの切られた
    リングとして形成されて、パッキンケーシング（４）の
    相応に傾斜した外周区分（１１）内に配置されており、
    かつ熱伝達スリーブ（９）が外部から、有利には周囲に
    分配されて軸線（１４）に対して平行に該熱伝達スリー
    ブに係合する締め付けねじ（１６）を用いて、軸線方向
    でパッキンケーシング（４）に対して相対的に移動させ
    られて半径方向に拡大させられるようになっている請求
    項１記載のシールリング・パッキン。
  3. 【請求項３】 ほぼプレート状の複数のケーシング部分
    （１７，１７′）から成っているパッキンケーシング
    （４）において、熱伝達スリーブ（９）が中間の、有利
    には隣接のケーシング部分（１７）に比べて半径の小さ
    なケーシング部分（１７′）に配置されている請求項１
    又は２記載のシールリング・パッキン。
  4. 【請求項４】 パッキンケーシング（４）及び熱伝達ス
    リーブ（９）が熱伝導性の良好な材料、有利には銅合金
    から成っている請求項１から３のいずれか１項記載のシ
    ールリング・パッキン。
  5. 【請求項５】 熱伝達スリーブ（９）が、スタッフィン
    グボックス壁（６）の個別に冷却される領域（８）に隣
    接するように、パッキンケーシング（４）の外周（７）
    に配置されている請求項１から４のいずれか１項記載の
    シールリング・パッキン。
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