JPH09287666A - シール装置 - Google Patents
シール装置Info
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- JPH09287666A JPH09287666A JP8098601A JP9860196A JPH09287666A JP H09287666 A JPH09287666 A JP H09287666A JP 8098601 A JP8098601 A JP 8098601A JP 9860196 A JP9860196 A JP 9860196A JP H09287666 A JPH09287666 A JP H09287666A
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- 230000002093 peripheral effect Effects 0.000 claims description 25
- 239000003921 oil Substances 0.000 claims description 9
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- 239000012530 fluid Substances 0.000 abstract 1
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- 239000010959 steel Substances 0.000 description 1
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- Sealing Of Bearings (AREA)
- Sealing Using Fluids, Sealing Without Contact, And Removal Of Oil (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 フローティングシールリングと軸との間の隙
間を大きくしたり、フローティングシールリングの変形
に対する剛性を増大させたり、フローティングシールリ
ングの内周面に銅合金ライニングを施したり、しなくて
も、焼付き等の損傷を防止できるシール装置を提供する
点にある。 【解決手段】 往復動あるいは回転可能な軸とそれを取
り囲むシリンダ側の部材との間に軸受を介装して軸受内
側のシリンダ内にチャンバを形成し、同チャンバ内の作
動油を軸受側へ漏洩させないめたのフローティングシー
ルリングを上記軸の外周面に微小な隙間をもって装着
し、同フローティングシールリングを上記シリンダ側の
部材により支持したシール装置において、（１）前記軸
と前記フローティングシールリングとの間に形成した微
小な隙間のうち、チャンバ側の隙間を大きくするか、
（２）フローティングシールリングの内周面に円周溝を
設けて、この円周溝をチャンバ側に連通させている。
間を大きくしたり、フローティングシールリングの変形
に対する剛性を増大させたり、フローティングシールリ
ングの内周面に銅合金ライニングを施したり、しなくて
も、焼付き等の損傷を防止できるシール装置を提供する
点にある。 【解決手段】 往復動あるいは回転可能な軸とそれを取
り囲むシリンダ側の部材との間に軸受を介装して軸受内
側のシリンダ内にチャンバを形成し、同チャンバ内の作
動油を軸受側へ漏洩させないめたのフローティングシー
ルリングを上記軸の外周面に微小な隙間をもって装着
し、同フローティングシールリングを上記シリンダ側の
部材により支持したシール装置において、（１）前記軸
と前記フローティングシールリングとの間に形成した微
小な隙間のうち、チャンバ側の隙間を大きくするか、
（２）フローティングシールリングの内周面に円周溝を
設けて、この円周溝をチャンバ側に連通させている。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、油圧シリンダ、コ
ンプレッサ等に適用するシール装置に関するものであ
る。
ンプレッサ等に適用するシール装置に関するものであ
る。
【０００２】
【従来の技術】従来のシール装置を図５により説明する
と、１が往復動可能な軸に相当するピストンロッド（ま
たは回転軸）、１ａが同ピストンロッド１の外端部に設
けたフランジ、１ｂが同ピストンロッド１に一体のピス
トン、２が同ピストンロッド１を取り囲む油圧シリン
ダ、３ａ、３ｂが油圧チャンバ９ａ、９ｂへ作動油を流
入させたり流出させたりする油穴、４ａ、４ｂがピスト
ンロッド１を支持する軸受、５ａ、５ｂがフローティン
グシールリング、６ａ、６ｂが低圧シール、７ａ、７ｂ
が軸受台、８が固定台である。
と、１が往復動可能な軸に相当するピストンロッド（ま
たは回転軸）、１ａが同ピストンロッド１の外端部に設
けたフランジ、１ｂが同ピストンロッド１に一体のピス
トン、２が同ピストンロッド１を取り囲む油圧シリン
ダ、３ａ、３ｂが油圧チャンバ９ａ、９ｂへ作動油を流
入させたり流出させたりする油穴、４ａ、４ｂがピスト
ンロッド１を支持する軸受、５ａ、５ｂがフローティン
グシールリング、６ａ、６ｂが低圧シール、７ａ、７ｂ
が軸受台、８が固定台である。
【０００３】上記油圧チャンバ９ａ、９ｂに高圧油を交
互に供給し、ピストン１ｂを介してピストンロッド１に
軸力を作用させて、ピストンロッド１を往復動させ、こ
の動きをフランジ１ａに係合した対象物（図示せず）に
伝えて、対象物を往復動させる。上記フローティングシ
ールリング５ａ、５ｂは、油圧チャンバ９ａ、９ｂ内の
高圧油を軸受４ａ、４ｂ側に漏洩させないためのシール
である。このフローティングシールリング５ａ、５ｂ
は、銅合金等の金属材料により構成されており、ピスト
ンロッド１の外周面に微小な隙間をもって装着されてい
る。
互に供給し、ピストン１ｂを介してピストンロッド１に
軸力を作用させて、ピストンロッド１を往復動させ、こ
の動きをフランジ１ａに係合した対象物（図示せず）に
伝えて、対象物を往復動させる。上記フローティングシ
ールリング５ａ、５ｂは、油圧チャンバ９ａ、９ｂ内の
高圧油を軸受４ａ、４ｂ側に漏洩させないためのシール
である。このフローティングシールリング５ａ、５ｂ
は、銅合金等の金属材料により構成されており、ピスト
ンロッド１の外周面に微小な隙間をもって装着されてい
る。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】前記図５に示す従来の
シール装置には、次の問題があった。図６は、フローテ
ィングシールリング５ｂの拡大縦断側面図である。フロ
ーティングシールリング５ｂの外周部には、油圧チャン
バ９ｂ内の油圧Ｐが作用する。このため、フローティン
グシールリング５ｂは、径方向内方へ収縮変形して、ピ
ストンロッド１との間の隙間ｈが小さくなる。油圧チャ
ンバ９ｂ内の油圧Ｐが高くなると、上記隙間ｈがなくな
り、フローティングシールリング５ｂがピストンロッド
１に完全に抱きつくことになって、焼付き等の損傷が発
生する。
シール装置には、次の問題があった。図６は、フローテ
ィングシールリング５ｂの拡大縦断側面図である。フロ
ーティングシールリング５ｂの外周部には、油圧チャン
バ９ｂ内の油圧Ｐが作用する。このため、フローティン
グシールリング５ｂは、径方向内方へ収縮変形して、ピ
ストンロッド１との間の隙間ｈが小さくなる。油圧チャ
ンバ９ｂ内の油圧Ｐが高くなると、上記隙間ｈがなくな
り、フローティングシールリング５ｂがピストンロッド
１に完全に抱きつくことになって、焼付き等の損傷が発
生する。
【０００５】この損傷は、上記隙間ｈを大きくすれば、
防止できるが、この場合には、低圧時の収縮変形量が小
さいときに、上記隙間が大きくて、漏洩量が大きくな
る。また上記損傷は、フローティングシールリング５ｂ
の外径を大きくして、変形に対する剛性を増大させれ
ば、防止できるが、この場合には、大きなスペースが必
要になる。
防止できるが、この場合には、低圧時の収縮変形量が小
さいときに、上記隙間が大きくて、漏洩量が大きくな
る。また上記損傷は、フローティングシールリング５ｂ
の外径を大きくして、変形に対する剛性を増大させれ
ば、防止できるが、この場合には、大きなスペースが必
要になる。
【０００６】また上記損傷は、フローティングシールリ
ング５ｂをヤング率の高いい材料、例えば鋼、鋳鉄など
の金属材料により構成すれば、防止できるが、この場合
には、フローティングシールリング５ｂの内周面にピス
トンロッド１との接触を考慮して銅合金ライニングを施
す必要があって、コスト高になる。本発明は前記の問題
点に鑑み提案するものであり、その目的とする処は、フ
ローティングシールリングと軸との間の隙間を大きくし
たり、フローティングシールリングの変形に対する剛性
を増大させたり、フローティングシールリングの内周面
に銅合金ライニングを施したり、しなくても、焼付き等
の損傷を防止できるシール装置を提供しようとする点に
ある。
ング５ｂをヤング率の高いい材料、例えば鋼、鋳鉄など
の金属材料により構成すれば、防止できるが、この場合
には、フローティングシールリング５ｂの内周面にピス
トンロッド１との接触を考慮して銅合金ライニングを施
す必要があって、コスト高になる。本発明は前記の問題
点に鑑み提案するものであり、その目的とする処は、フ
ローティングシールリングと軸との間の隙間を大きくし
たり、フローティングシールリングの変形に対する剛性
を増大させたり、フローティングシールリングの内周面
に銅合金ライニングを施したり、しなくても、焼付き等
の損傷を防止できるシール装置を提供しようとする点に
ある。
【０００７】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明は、往復動あるいは回転可能な軸とそれを
取り囲むシリンダ側の部材との間に軸受を介装して軸受
内側のシリンダ内にチャンバを形成し、同チャンバ内の
作動油を軸受側へ漏洩させないめたのフローティングシ
ールリングを上記軸の外周面に微小な隙間をもって装着
し、同フローティングシールリングを上記シリンダ側の
部材により支持したシール装置において、前記軸と前記
フローティングシールリングとの間に形成した微小な隙
間のうち、チャンバ側の隙間を大きくしている（請求項
１）。
めに、本発明は、往復動あるいは回転可能な軸とそれを
取り囲むシリンダ側の部材との間に軸受を介装して軸受
内側のシリンダ内にチャンバを形成し、同チャンバ内の
作動油を軸受側へ漏洩させないめたのフローティングシ
ールリングを上記軸の外周面に微小な隙間をもって装着
し、同フローティングシールリングを上記シリンダ側の
部材により支持したシール装置において、前記軸と前記
フローティングシールリングとの間に形成した微小な隙
間のうち、チャンバ側の隙間を大きくしている（請求項
１）。
【０００８】また本発明は、往復動あるいは回転可能な
軸とそれを取り囲むシリンダ側の部材との間に軸受を介
装して軸受内側のシリンダ内にチャンバを形成し、同チ
ャンバ内の作動油を軸受側へ漏洩させないめたのフロー
ティングシールリングを上記軸の外周面に微小な隙間を
もって装着し、同フローティングシールリングを上記シ
リンダ側の部材により支持したシール装置において、前
記フローティングシールリングの内周面に円周溝を設け
て、この円周溝をチャンバ側に連通させている（請求項
２）。
軸とそれを取り囲むシリンダ側の部材との間に軸受を介
装して軸受内側のシリンダ内にチャンバを形成し、同チ
ャンバ内の作動油を軸受側へ漏洩させないめたのフロー
ティングシールリングを上記軸の外周面に微小な隙間を
もって装着し、同フローティングシールリングを上記シ
リンダ側の部材により支持したシール装置において、前
記フローティングシールリングの内周面に円周溝を設け
て、この円周溝をチャンバ側に連通させている（請求項
２）。
【０００９】
（第１実施形態）次に本発明のシール装置を図１、図２
に示す第１実施形態により説明すると、１が往復動可能
な軸に相当するピストンロッド（または回転軸）、５ｂ
がフローティングシールリング、７ｂが同フローティン
グシールリング５ｂを支持する軸受台（シリンダ側の部
材）、９ｂがチャンバである。
に示す第１実施形態により説明すると、１が往復動可能
な軸に相当するピストンロッド（または回転軸）、５ｂ
がフローティングシールリング、７ｂが同フローティン
グシールリング５ｂを支持する軸受台（シリンダ側の部
材）、９ｂがチャンバである。
【００１０】図１の場合には、フローティングシールリ
ング５ｂのチャンバ９ｂ側内周面に段状隙間１０を形成
して、ピストンロッド１とフローティングシールリング
５ｂとの間に形成した微小な隙間のうち、チャンバ９ｂ
側の隙間を段階的に大きくしている。図２の場合には、
フローティングシールリング５ｂのチャンバ９ｂ側内周
面にテーパ状隙間１１を形成して、ピストンロッド１と
フローティングシールリング５ｂとの間に形成した微小
な隙間のうち、チャンバ９ｂ側の隙間を次第に大きくし
ている。
ング５ｂのチャンバ９ｂ側内周面に段状隙間１０を形成
して、ピストンロッド１とフローティングシールリング
５ｂとの間に形成した微小な隙間のうち、チャンバ９ｂ
側の隙間を段階的に大きくしている。図２の場合には、
フローティングシールリング５ｂのチャンバ９ｂ側内周
面にテーパ状隙間１１を形成して、ピストンロッド１と
フローティングシールリング５ｂとの間に形成した微小
な隙間のうち、チャンバ９ｂ側の隙間を次第に大きくし
ている。
【００１１】次に前記図１、図２に示すシール装置の作
用を具体的に説明する。チャンバ９ｂに作動油が流入し
て油圧がかかったとき、この油圧がフローティングシー
ルリング５ｂの段状隙間１０またはテーパ状隙間１１か
らフローティングシールリング５ｂとピストンロッド１
との間の微小隙間へ入って、フローティングシールリン
グ５ｂが径方向外方へ拡げられる。その際、油圧がフロ
ーティングシールリング５ｂの外周部に作用して、フロ
ーティングシールリング５ｂが径方向内方へ収縮変形す
るが、上記のようにフローティングシールリング５ｂが
径方向外方へ拡げられるので、フローティングシールリ
ング５ｂの径方向内方への収縮変形量が従来のシール装
置よりも小さくなり、チャンバ９ｂ内の油圧が増大して
も、フローティングシールリング５ｂとピストンロッド
１との間の隙間が確保されて、焼付き等の損傷が防止さ
れる。
用を具体的に説明する。チャンバ９ｂに作動油が流入し
て油圧がかかったとき、この油圧がフローティングシー
ルリング５ｂの段状隙間１０またはテーパ状隙間１１か
らフローティングシールリング５ｂとピストンロッド１
との間の微小隙間へ入って、フローティングシールリン
グ５ｂが径方向外方へ拡げられる。その際、油圧がフロ
ーティングシールリング５ｂの外周部に作用して、フロ
ーティングシールリング５ｂが径方向内方へ収縮変形す
るが、上記のようにフローティングシールリング５ｂが
径方向外方へ拡げられるので、フローティングシールリ
ング５ｂの径方向内方への収縮変形量が従来のシール装
置よりも小さくなり、チャンバ９ｂ内の油圧が増大して
も、フローティングシールリング５ｂとピストンロッド
１との間の隙間が確保されて、焼付き等の損傷が防止さ
れる。
【００１２】図４（ａ）は、本発明のシール装置（図
１）のフローティングシールリング５ｂの外周側油圧分
布と内周側油圧分布とを示し、図４（ｂ）は、従来のシ
ール装置のフローティングシールリング５ｂの外周側油
圧分布と内周側油圧分布とを示している。フローティン
グシールリング５ｂの収縮変形は、フローティングシー
ルリング５ｂの外周部と内周部とに作用する油圧分布
と、フローティングシールリング５ｂの剛性とにより決
まるが、本発明のシール装置（図１）では、チャンバ９
ｂ側に段状隙間１０があるので、フローティングシール
リング５ｂの内周側の油圧が段状隙間１０の軸方向長さ
Ｌに相当する部分についてはチャンバ９ｂの油圧と同じ
になり、それから低圧側に向かって次第に低くなる。そ
れに対して従来のシール装置では、フローティングシー
ルリング５ｂとピストンロッド１との間に微小な隙間が
あるだけなので、フローティングシールリング５ｂの内
周側の油圧がチャンバ９ｂ側から低圧側に向かって一挙
に低下する。
１）のフローティングシールリング５ｂの外周側油圧分
布と内周側油圧分布とを示し、図４（ｂ）は、従来のシ
ール装置のフローティングシールリング５ｂの外周側油
圧分布と内周側油圧分布とを示している。フローティン
グシールリング５ｂの収縮変形は、フローティングシー
ルリング５ｂの外周部と内周部とに作用する油圧分布
と、フローティングシールリング５ｂの剛性とにより決
まるが、本発明のシール装置（図１）では、チャンバ９
ｂ側に段状隙間１０があるので、フローティングシール
リング５ｂの内周側の油圧が段状隙間１０の軸方向長さ
Ｌに相当する部分についてはチャンバ９ｂの油圧と同じ
になり、それから低圧側に向かって次第に低くなる。そ
れに対して従来のシール装置では、フローティングシー
ルリング５ｂとピストンロッド１との間に微小な隙間が
あるだけなので、フローティングシールリング５ｂの内
周側の油圧がチャンバ９ｂ側から低圧側に向かって一挙
に低下する。
【００１３】従って本発明のシール装置の方がフローテ
ィングシールリング５ｂを径方向外方へ拡げる力が大き
くなり、それに伴ってフローティングシールリング５ｂ
の収縮変形量が小さくなり、チャンバ９ｂ内の油圧が増
大しても、フローティングシールリング５ｂとピストン
ロッド１との間の隙間が確保されて、焼付き等の損傷が
防止される。
ィングシールリング５ｂを径方向外方へ拡げる力が大き
くなり、それに伴ってフローティングシールリング５ｂ
の収縮変形量が小さくなり、チャンバ９ｂ内の油圧が増
大しても、フローティングシールリング５ｂとピストン
ロッド１との間の隙間が確保されて、焼付き等の損傷が
防止される。
【００１４】なお上記シール装置では、段状隙間１０
（またはテーパ状隙間１１）の軸方向長さＬによりフロ
ーティングシールリング５ｂの径方向内方への収縮変形
量を制御可能である。 （第２実施形態）次に本発明のシール装置を図３に示す
第２実施形態により説明すると、１が往復動可能な軸に
相当するピストンロッド（または回転軸）、５ｂがフロ
ーティングシールリング、７ｂが同フローティングシー
ルリング５ｂを支持する軸受台（シリンダ側の部材）、
９ｂがチャンバである。
（またはテーパ状隙間１１）の軸方向長さＬによりフロ
ーティングシールリング５ｂの径方向内方への収縮変形
量を制御可能である。 （第２実施形態）次に本発明のシール装置を図３に示す
第２実施形態により説明すると、１が往復動可能な軸に
相当するピストンロッド（または回転軸）、５ｂがフロ
ーティングシールリング、７ｂが同フローティングシー
ルリング５ｂを支持する軸受台（シリンダ側の部材）、
９ｂがチャンバである。
【００１５】この実施形態では、フローティングシール
リング５ｂの内周面に円周溝１２を設けて、この円周溝
１２とチャンバ９ｂ側とを軸方向油溝１３により連通さ
せている。次に前記図３に示すシール装置の作用を具体
的に説明する。チャンバ９ｂに作動油が流入して油圧が
かかったとき、この油圧がフローティングシールリング
５ｂの軸方向溝１３から円周溝１２を経てフローティン
グシールリング５ｂとピストンロッド１との間の微小隙
間へ入って、フローティングシールリング５ｂが径方向
外方へ拡げられる。その際、油圧がフローティングシー
ルリング５ｂの外周部に作用して、フローティングシー
ルリング５ｂが径方向内方へ収縮変形するが、上記のよ
うにフローティングシールリング５ｂが径方向外方へ拡
げられるので、フローティングシールリング５ｂの径方
向内方への収縮変形量が従来のシール装置よりも小さく
なり、チャンバ９ｂ内の油圧が増大しても、フローティ
ングシールリング５ｂとピストンロッド１との間の隙間
が確保されて、焼付き等の損傷が防止される。
リング５ｂの内周面に円周溝１２を設けて、この円周溝
１２とチャンバ９ｂ側とを軸方向油溝１３により連通さ
せている。次に前記図３に示すシール装置の作用を具体
的に説明する。チャンバ９ｂに作動油が流入して油圧が
かかったとき、この油圧がフローティングシールリング
５ｂの軸方向溝１３から円周溝１２を経てフローティン
グシールリング５ｂとピストンロッド１との間の微小隙
間へ入って、フローティングシールリング５ｂが径方向
外方へ拡げられる。その際、油圧がフローティングシー
ルリング５ｂの外周部に作用して、フローティングシー
ルリング５ｂが径方向内方へ収縮変形するが、上記のよ
うにフローティングシールリング５ｂが径方向外方へ拡
げられるので、フローティングシールリング５ｂの径方
向内方への収縮変形量が従来のシール装置よりも小さく
なり、チャンバ９ｂ内の油圧が増大しても、フローティ
ングシールリング５ｂとピストンロッド１との間の隙間
が確保されて、焼付き等の損傷が防止される。
【００１６】
【発明の効果】本発明のシール装置（請求項１）は前記
のように軸とフローティングシールリングとの間に形成
した微小な隙間のうち、チャンバ側の隙間を大きくして
おり、チャンバに作動油が流入して油圧がかかったと
き、この油圧がフローティングシールリングの大きな隙
間からフローティングシールリングと軸との間の微小隙
間へ入って、フローティングシールリングを径方向外方
へ拡げる。その際、油圧がフローティングシールリング
の外周部に作用して、フローティングシールリングが径
方向内方へ収縮変形するが、上記のようにフローティン
グシールリングを径方向外方へ拡げるので、フローティ
ングシールリングの径方向内方への収縮変形量を従来の
シール装置よりも小さくでき、チャンバ内の油圧が増大
しても、フローティングシールリングと軸との間の隙間
を確保できて、フローティングシールリングと軸との間
の隙間を大きくしたり、フローティングシールリングの
変形に対する剛性を増大させたり、フローティングシー
ルリングの内周面に銅合金ライニングを施したり、しな
くても、焼付き等の損傷を防止できる。
のように軸とフローティングシールリングとの間に形成
した微小な隙間のうち、チャンバ側の隙間を大きくして
おり、チャンバに作動油が流入して油圧がかかったと
き、この油圧がフローティングシールリングの大きな隙
間からフローティングシールリングと軸との間の微小隙
間へ入って、フローティングシールリングを径方向外方
へ拡げる。その際、油圧がフローティングシールリング
の外周部に作用して、フローティングシールリングが径
方向内方へ収縮変形するが、上記のようにフローティン
グシールリングを径方向外方へ拡げるので、フローティ
ングシールリングの径方向内方への収縮変形量を従来の
シール装置よりも小さくでき、チャンバ内の油圧が増大
しても、フローティングシールリングと軸との間の隙間
を確保できて、フローティングシールリングと軸との間
の隙間を大きくしたり、フローティングシールリングの
変形に対する剛性を増大させたり、フローティングシー
ルリングの内周面に銅合金ライニングを施したり、しな
くても、焼付き等の損傷を防止できる。
【００１７】また本発明のシール装置（請求項２）は前
記のようにフローティングシールリングの内周面に円周
溝を設けて、この円周溝をチャンバ側に連通させてお
り、チャンバに作動油が流入して油圧がかかったとき、
この油圧がチャンバ側に連通した円周溝からフローティ
ングシールリングと軸との間の微小隙間へ入って、フロ
ーティングシールリングを径方向外方へ拡げる。その
際、油圧がフローティングシールリングの外周部に作用
して、フローティングシールリングが径方向内方へ収縮
変形するが、上記のようにフローティングシールリング
を径方向外方へ拡げるので、フローティングシールリン
グの径方向内方への収縮変形量を従来のシール装置より
も小さくでき、チャンバ内の油圧が増大しても、フロー
ティングシールリングと軸との間の隙間を確保できて、
フローティングシールリングと軸との間の隙間を大きく
したり、フローティングシールリングの変形に対する剛
性を増大させたり、フローティングシールリングの内周
面に銅合金ライニングを施したり、しなくても、焼付き
等の損傷を防止できる。
記のようにフローティングシールリングの内周面に円周
溝を設けて、この円周溝をチャンバ側に連通させてお
り、チャンバに作動油が流入して油圧がかかったとき、
この油圧がチャンバ側に連通した円周溝からフローティ
ングシールリングと軸との間の微小隙間へ入って、フロ
ーティングシールリングを径方向外方へ拡げる。その
際、油圧がフローティングシールリングの外周部に作用
して、フローティングシールリングが径方向内方へ収縮
変形するが、上記のようにフローティングシールリング
を径方向外方へ拡げるので、フローティングシールリン
グの径方向内方への収縮変形量を従来のシール装置より
も小さくでき、チャンバ内の油圧が増大しても、フロー
ティングシールリングと軸との間の隙間を確保できて、
フローティングシールリングと軸との間の隙間を大きく
したり、フローティングシールリングの変形に対する剛
性を増大させたり、フローティングシールリングの内周
面に銅合金ライニングを施したり、しなくても、焼付き
等の損傷を防止できる。
【図１】本発明のシール装置の第１実施形態の一例を示
す縦断側面図である。
す縦断側面図である。
【図２】同第１実施形態の他の例を示す縦断側面図であ
る。
る。
【図３】本発明のシール装置の第２実施形態を示す縦断
側面図である。
側面図である。
【図４】（ａ）は本発明のシール装置（図１）の作用説
明図、（ｂ）は従来のシール装置の作用説明図である。
明図、（ｂ）は従来のシール装置の作用説明図である。
【図５】従来のシール装置を示す縦断側面図である。
【図６】同シール装置の作用説明図である。
１ 往復動可能な軸あるいは回転軸 ５ｂ フローティングシールリング ７ｂ シリンダ側の部材（シリンダの支持台） ９ｂ チャンバ １０ チャンバ９ｂ側の大きな隙間（段状隙間）
Claims (2)
- 【請求項１】 往復動あるいは回転可能な軸とそれを取
り囲むシリンダ側の部材との間に軸受を介装して軸受内
側のシリンダ内にチャンバを形成し、同チャンバ内の作
動油を軸受側へ漏洩させないめたのフローティングシー
ルリングを上記軸の外周面に微小な隙間をもって装着
し、同フローティングシールリングを上記シリンダ側の
部材により支持したシール装置において、前記軸と前記
フローティングシールリングとの間に形成した微小な隙
間のうち、チャンバ側の隙間を大きくしたことを特徴と
するシール装置。 - 【請求項２】 往復動あるいは回転可能な軸とそれを取
り囲むシリンダ側の部材との間に軸受を介装して軸受内
側のシリンダ内にチャンバを形成し、同チャンバ内の作
動油を軸受側へ漏洩させないめたのフローティングシー
ルリングを上記軸の外周面に微小な隙間をもって装着
し、同フローティングシールリングを上記シリンダ側の
部材により支持したシール装置において、前記フローテ
ィングシールリングの内周面に円周溝を設けて、この円
周溝をチャンバ側に連通させたことを特徴とするシール
装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP8098601A JPH09287666A (ja) | 1996-04-19 | 1996-04-19 | シール装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP8098601A JPH09287666A (ja) | 1996-04-19 | 1996-04-19 | シール装置 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH09287666A true JPH09287666A (ja) | 1997-11-04 |
Family
ID=14224141
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP8098601A Pending JPH09287666A (ja) | 1996-04-19 | 1996-04-19 | シール装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH09287666A (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2005045286A1 (ja) * | 2003-11-05 | 2005-05-19 | Arai Seisakusho Co., Ltd. | 密封装置 |
| CN111571635A (zh) * | 2019-02-18 | 2020-08-25 | 沈阳新松机器人自动化股份有限公司 | 一种水平关节机器人的小臂结构 |
-
1996
- 1996-04-19 JP JP8098601A patent/JPH09287666A/ja active Pending
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2005045286A1 (ja) * | 2003-11-05 | 2005-05-19 | Arai Seisakusho Co., Ltd. | 密封装置 |
| CN111571635A (zh) * | 2019-02-18 | 2020-08-25 | 沈阳新松机器人自动化股份有限公司 | 一种水平关节机器人的小臂结构 |
| CN111571635B (zh) * | 2019-02-18 | 2022-08-02 | 沈阳新松机器人自动化股份有限公司 | 一种水平关节机器人的小臂结构 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20020129 |